Patents
Search within the title, abstract, claims, or full patent document: You can restrict your search to a specific field using field names.
Use TI= to search in the title, AB= for the abstract, CL= for the claims, or TAC= for all three. For example, TI=(safety belt).
Search by Cooperative Patent Classifications (CPCs): These are commonly used to represent ideas in place of keywords, and can also be entered in a search term box. If you're searching forseat belts, you could also search for B60R22/00 to retrieve documents that mention safety belts or body harnesses. CPC=B60R22 will match documents with exactly this CPC, CPC=B60R22/low matches documents with this CPC or a child classification of this CPC.
Learn MoreKeywords and boolean syntax (USPTO or EPO format): seat belt searches these two words, or their plurals and close synonyms. "seat belt" searches this exact phrase, in order. -seat -belt searches for documents not containing either word.
For searches using boolean logic, the default operator is AND with left associativity. Note: this means safety OR seat belt is searched as (safety OR seat) AND belt. Each word automatically includes plurals and close synonyms. Adjacent words that are implicitly ANDed together, such as (safety belt), are treated as a phrase when generating synonyms.
Learn MoreChemistry searches match terms (trade names, IUPAC names, etc. extracted from the entire document, and processed from .MOL files.)
Substructure (use SSS=) and similarity (use ~) searches are limited to one per search at the top-level AND condition. Exact searches can be used multiple times throughout the search query.
Searching by SMILES or InChi key requires no special syntax. To search by SMARTS, use SMARTS=.
To search for multiple molecules, select "Batch" in the "Type" menu. Enter multiple molecules separated by whitespace or by comma.
Learn MoreSearch specific patents by importing a CSV or list of patent publication or application numbers.
磁気エンコーダ、及び磁気エンコーダを備えた軸受装置
JP6432125B2
Japan
Description
translated from
前記磁気エンコーダの磁石部材としてゴム磁石が広く用いられているが、磁力増大による検出精度の向上等を目的としてプラスチック磁石も用いられている。すなわち、射出成形された円環状プラスチック磁石の接着面に熱硬化型接着剤を塗布し、円環状プラスチック磁石を支持部材に接着して磁気エンコーダを形成するもの(例えば、特許文献1参照)、円環状プラスチック磁石を射出成形する際に支持部材をインサート品とし、このインサート品におけるプラスチック磁石との接合面に熱硬化型接着剤を塗布した状態で射出成形を行って外周側に回り込み部を有する磁気エンコーダを形成するもの(例えば、特許文献2参照)、円環状プラスチック磁石を射出成形する際に、内径方向に開口する放射溝を円環状プラスチック磁石との接合面に多数形成した支持部材をインサート品とし、前記接合面に熱硬化型接着剤を塗布せずに射出成形を行って内周側に回り込み部を有する磁気エンコーダを形成するもの(例えば、特許文献3参照)等がある。
その上、特許文献1の磁気エンコーダでは、接着剤を硬化させるための乾燥工程が必要になることから、さらにその分の製造コストが増大する。
その上さらに、特許文献2の磁気エンコーダでは、円環状磁石部材の外周側に回り込み部を有するので、熱により接着剤が硬化した後の成形収縮や、使用される環境の温度変化が大きい場合(例えば、自動車の車輪の回転速度検出装置に用いられる磁気エンコーダの場合で、−40℃〜120℃程度)における前記温度変化に基づく収縮により、円環状プラスチック磁石に規定値以上の応力(ひずみ)が発生して破損する場合がある。
しかしながら、特許文献3の磁気エンコーダでは、支持部材と磁石部材が接着されず、円環状磁石部材の外周側には回り込み部がなく内周側にのみ回り込み部が形成されているとともに、支持部材に内径方向に開口する多数の放射溝が形成されている。
よって、成形収縮や前記温度変化によって、円環状磁石部材が径方向内側へずれる場合や、円環状磁石部材の厚みが均一でないことからその径方向外側部分が反り上がる場合があるため、ピッチ誤差等が生じて検出精度が低下する場合がある。
その上、円環状支持部材のフランジ部に多数の放射溝をプレス加工等により形成する必要があるので、その分の製造コストが増大する。
そして、円環状支持部材及び円環状磁石部材を接着することなく円環状支持部材に放射溝等の加工を施さない様々な形状についての検討、並びに様々なバインダ及び添加剤についての評価を行うことにより本発明を完成するに至った。
前記支持部材は放射溝を加工したものではなく、
前記磁石部材がバインダとして熱可塑性樹脂材料を使用したプラスチック磁石であり、
前記支持部材及び前記プラスチック磁石間に接着剤層が無く、前記プラスチック磁石の成形収縮、又は前記プラスチック磁石の回り込み形状により前記支持部材及び前記プラスチック磁石が結合され、
前記プラスチック磁石の材料の引張破断ひずみ(εc)に対する、前記プラスチック磁石の流動方向線膨張係数(αp)と前記支持部材の線膨張係数(αm)との差(αp−αm)の比率((αp−αm)/εc)が、
熱衝撃破壊試験のサイクル数の規定値に基づく閾値から定まる値である
1.1×10-3/K以下であり、且つ、
前記プラスチック磁石の引張強度が、
前記プラスチック磁石と前記支持部材との軸方向結合力の規定値に基づく閾値から定まる値である
65MPa以上であるように
前記プラスチック磁石の材料を選定してなることを特徴とする。
その上、支持部材に放射溝等を形成しないので、円環状磁石部材の厚みが均一になることから、その径方向外側部分が反り上がることがないため、ピッチ誤差等による検出精度の低下がない。
その上さらに、プラスチック磁石の流動方向線膨張係数(αp)と支持部材の線膨張係数(αm)との差(αp−αm)が小さいので、円環状磁石部材の外周側には回り込み部がなく内周側にのみ回り込み部が形成されている形状であっても、支持部材に対するプラスチック磁石のずれが抑制されるため、ピッチ誤差等による検出精度の低下が抑制される。
また、プラスチック磁石の引張強度(σc)が、プラスチック磁石と前記支持部材との軸方向結合力の規定値に基づく閾値(Fth)から定まる値以上であるので、プラスチック磁石の成形収縮、又はプラスチック磁石の回り込み形状により支持部材及びプラスチック磁石を結合する構成において、規定値以上の強度が確保されている。
よって、緩衝材として機能する接着剤層が無く、プラスチック磁石の成形収縮、又はプラスチック磁石の回り込み形状により支持部材及びプラスチック磁石を結合する構成において、使用される環境の温度変化が大きい場合であっても、円環状プラスチック磁石に規定値以上の応力(ひずみ)が発生して破損することがない。
このような構成によれば、径方向外周部及び径方向内周部の両方に結合部を備えているので、磁気エンコーダが使用される周囲環境が厳しい場合であっても磁石部材が脱落するリスクが大幅に小さくなるため、支持部材及び磁石部材の結合の信頼性が非常に高くなる。
このような軸受装置の構成によれば、前記磁気エンコーダが奏する作用効果に加え、外輪に圧入された保護カバーにより磁気エンコーダが覆われるので、磁気エンコーダの破損や磁気特性変化を抑制できるとともに、シール部材を代替して保護カバーを設けているので、軸受装置の回転トルクを低減できる。
ここで、回転側である内輪12に取り付けられた、N極とS極を一定間隔で周方向に多極に着磁した磁気エンコーダ1、及び固定側である外輪13に取り付けられたセンサ10が、回転速度検出装置を構成する。
保護カバー5は、図2に示すように、外輪13に圧入される第1円筒部6、第1円筒部6よりも縮径して第1円筒部6の端縁に繋がる第2円筒部7、第2円筒部7の端縁に繋がって径方向内方へ延びる円環部8、第2円筒部7の外周面に加硫接着されたシール体9等からなり、シール体9以外はステンレス鋼製の板材からプレス加工により成形される。
また、シール体9は、合成ゴム等の弾性体であるので、保護カバー5と外輪13間の気密性を向上させることができ、シール体9は、耐油性の良好なゴム素材として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン・アクリルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM、FPM)、シリコーンゴム(VQM)等のゴムから、1種、あるいは2種以上のゴムを適当にブレンドして使用できる。
このような保護カバー5を備えた軸受装置11の構成によれば、外輪13に圧入された保護カバー5により磁気エンコーダ1が覆われるので、磁気エンコーダ1の破損や磁気特性変化を抑制できるとともに、シール部材(例えば、特許文献1のシール部材15参照)を代替して保護カバー5を設けているので、軸受装置11の回転トルクを低減できる。
ここで、円環状支持部材2は、円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向外方へ延びるフランジ部2Bからなり、ステンレス鋼製の板材からプレス加工により成形される。
また、円環状磁石部材3は、円環状プラスチック磁石4であり、円環状支持部材2をインサート品として射出成形され、支持部材2及びプラスチック磁石4間には接着剤層が無く、プラスチック磁石4の成形収縮による結合部A、及び回り込み形状による結合部Bにより、支持部材2及びプラスチック磁石4は結合され一体化される。
また、図3(a)及び(b)に示す回り込み形状による結合部Bは、樹脂をフランジ部2Bの表面側から裏面側へ回り込むようにすることで、幾何学的に抜けない形状により結合されるので、このようにして結合された部分を示している。
ここで、磁性体粉としては、ストロンチウムフェライトやバリウムフェライト等のフェライト系磁性粉末の他、ネオジム系やサマリウム系等の希土類磁性粉末が好適に使用できる。
また、バインダとしては、ポリアミド(PA6、PA12、PA612等)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性脂材料が好適に使用できる。
さらに、添加剤としては、カーボンファイバー等の有機系添加剤や、ガラスビーズ、ガラスファイバー、タルク、マイカ、窒化珪素(セラミック)、及び結晶性(非結晶性)シリカ等の無機系添加剤が好適に使用できる。
なお、前記添加剤の種類及び配合率を変えることにより、円環状磁石部材3(円環状プラスチック磁石4)の線膨張係数を小さくするための調整及び強度を高めるための調整をすることができる。
ここで、アキシャル型の磁気エンコーダ1において、図4(b)〜(e)における支持部材2の形状は、図3(a)の支持部材2の形状と異なる。
ここで、図4(e)の形状のように、アキシャル型の磁気エンコーダ1において、プラスチック磁石4の径方向外周部に成形収縮による結合部Aを、プラスチック磁石4の径方向内周部に回り込み形状による結合部Bを設けることにより、径方向外周部及び径方向内周部の両方に結合部を備えているので、磁気エンコーダ1が使用される周囲環境が厳しい場合であっても磁石部材3が脱落するリスクが大幅に小さくなるため、支持部材2及び磁石部材3の結合の信頼性が非常に高くなる。
図5(a)は、円環状支持部材2のフランジ部2Bの表面も樹脂で覆った形状を、図5(b)は、円環状支持部材2のフランジ部2Bの表面を樹脂で覆わない形状を示している。
なお、ラジアル型の磁気エンコーダ1においては、円環状磁石部材3(円環状プラスチック磁石4)の径方向外方に、磁気エンコーダ1の磁極に対向して磁気エンコーダ1の回転を検知するためのセンサが配置される。
磁気エンコーダ1は、円環状支持部材2に円環状磁石部材3(円環状プラスチック磁石4)を取り付けたものであるので、温度変化が大きい環境における使用を考慮すると、熱衝撃等で発生する熱応力(ひずみ)を小さくするという観点から、円環状支持部材2の熱膨張係数と、円環状プラスチック磁石4の熱膨張係数との差(プラスチック磁石4の流動方向線膨張係数(αp)と支持部材2の線膨張係数(αm)との差(αp−αm))は小さい方が好ましい。
また、熱衝撃等で発生する熱応力を受け流すための柔軟性という観点から、大きなひずみに耐えられる方が好ましく、すなわち引張破断ひずみ(εc)は大きい方が好ましい。
なお、図6における熱衝撃破壊試験は、120℃の環境に30分保持した後、−40℃の環境に30保持することを1サイクル(回)とするものである。
図6において、円環状プラスチック磁石4の材料の選定は、熱衝撃破壊試験のサイクル数の規定値に基づく閾値(Nth)から定まる値以下とすればよい。
すなわち、例えば前記条件である熱衝撃破壊試験のサイクル数の規定値に基づく閾値(Nth)が1000回(自動車のホイール支持用の転がり軸受(ハブベアリング)に装着する磁気エンコーダ(以下、「ハブベアリング用磁気エンコーダ」という。)における前記閾値として一般的なサイクル数)であれば、比率αe=(αp−αm)/εcが1.1×10-3/K以下となる材料を選定すればよい。
このような観点から、プラスチック磁石4の引張強度(σc)の、プラスチック磁石4と支持部材2との軸方向結合力による変化をプロットした図7において、図中実線のような右肩上がりの傾向が得られた。なお、図7中のプロット点の符号は、図6中のプロット点の符号に対応している。
ここで、プラスチック磁石4と支持部材2との軸方向結合力は、図8の縦断面図に一例を示すように、支持部材2を固定した状態で、プラスチック磁石4に軸方向の荷重を掛けて行き、支持部材2からプラスチック磁石4が脱落する際の荷重の大きさにより求められる。
図7において、円環状プラスチック磁石4の材料の選定は、プラスチック磁石4と支持部材2との軸方向結合力の規定値に基づく閾値(Fth)から定まる値以上とすればよい。
すなわち、例えばプラスチック磁石4と支持部材2との軸方向結合力の規定値に基づく閾値(Fth)が1000N(ハブベアリング用磁気エンコーダにおいて前記閾値として設定した管理値)であれば、引張強度σcが65MPa以上となる材料を選定すればよい。
また、支持部材2のフランジ部2Bに放射溝等を形成しないので、円環状磁石部材4の厚みが均一になることから、その径方向外側部分が反り上がることがないため、ピッチ誤差等による検出精度の低下がない。
さらに、プラスチック磁石4の流動方向線膨張係数(αp)と支持部材2の線膨張係数(αm)との差(αp−αm)が小さいので、円環状磁石部材4の外周側には回り込み部がなく内周側にのみ回り込み部が形成されている形状であっても(例えば、図4(b)及び(d)参照)、支持部材2に対するプラスチック磁石4のずれが抑制されるため、ピッチ誤差等による検出精度の低下が抑制される。
また、プラスチック磁石4の引張強度(σc)が、プラスチック磁石4と支持部材2との軸方向結合力の規定値に基づく閾値(Fth)から定まる値以上であるので、プラスチック磁石4の成形収縮、又はプラスチック磁石4の回り込み形状により支持部材2及びプラスチック磁石4を結合する構成において、規定値以上の強度が確保されている。
よって、緩衝材として機能する接着剤層が無く、プラスチック磁石4の成形収縮、又はプラスチック磁石4の回り込み形状により支持部材2及びプラスチック磁石4を結合する構成において、使用される環境の温度変化が大きい場合であっても、円環状プラスチック磁石4に規定値以上の応力(ひずみ)が発生して破損することがない。
また、以上の説明における磁気エンコーダ1は、シール部材と組み合わせて用いてもよく、例えば特許文献1の図1のようなエンコーダ付きシール部材としても使用可能である。
2 円環状支持部材
2A 円筒部
2B フランジ部
3 円環状磁石部材
4 円環状プラスチック磁石
5 保護カバー
6 第1円筒部
7 第2円筒部
8 円環部
9 シール体
10 センサ
11 軸受装置
12 内輪
12A 内輪軌道面
13 外輪
13A 外輪駆動面
14 転動体
15 シール部材
A 成形収縮による結合部
B 回り込み形状による結合部
Claims (3)
Hide Dependent
translated from
- 回転体に取り付けられる、鋼板により形成された円環状支持部材と、前記支持部材に固定され、N極とS極を一定間隔で周方向に多極に着磁した円環状磁石部材とにより構成される、自動車のホイール支持用の転がり軸受に装着する磁気エンコーダであって、
前記支持部材は放射溝を加工したものではなく、
前記磁石部材がバインダとして熱可塑性樹脂材料を使用したプラスチック磁石であり、
前記支持部材及び前記プラスチック磁石間に接着剤層が無く、前記プラスチック磁石の成形収縮、又は前記プラスチック磁石の回り込み形状により前記支持部材及び前記プラスチック磁石が結合され、
前記プラスチック磁石の材料の引張破断ひずみ(εc)に対する、前記プラスチック磁石の流動方向線膨張係数(αp)と前記支持部材の線膨張係数(αm)との差(αp−αm)の比率((αp−αm)/εc)が、
熱衝撃破壊試験のサイクル数の規定値に基づく閾値から定まる値である
1.1×10-3/K以下であり、且つ、
前記プラスチック磁石の引張強度が、
前記プラスチック磁石と前記支持部材との軸方向結合力の規定値に基づく閾値から定まる値である
65MPa以上であるように
前記プラスチック磁石の材料を選定してなることを特徴とする磁気エンコーダ。 - 前記磁気エンコーダがアキシャル型であり、前記プラスチック磁石の径方向外周部に成形収縮による結合部を、前記プラスチック磁石の径方向内周部に回り込み形状による結合部を備えてなる請求項1記載の磁気エンコーダ。
- 請求項1又は2記載の磁気エンコーダを備えた軸受装置であって、
前記回転体が軸受の内輪であり、非回転体である軸受の外輪に圧入されて前記磁気エンコーダを覆うカップ状の保護カバーを備えてなる軸受装置。