JP6422156B2 - 吸着除去フィルター及び吸着除去方法 - Google Patents

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本発明は、吸着除去フィルター及び吸着除去方法に関する。
芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素は、有機物の不完全燃焼によって容易く作られる。芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素は一般に嫌水性であるが、少量であれば水に溶ける。芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が河川水や飲料水に溶解した場合、人間が摂取し、体内に取り込むおそれが生じる。体内に取り込まれると、遺伝的疾患を引き起こすおそれが生じる。芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素は人体にとって有害な物質である。
現在の河川水や飲料水の濾過プラントは、沈殿濾過法なので、陽イオン性の有機物で沈殿する物もあるが、芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の多くは通り抜け、芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を完全に取り除くことはできていない。一部の地域では、オゾン処理や紫外線処理のシステムで有機物を分解しているが、このようなシステムを今まである浄水場に付加するのは高価になるという課題がある。低価で導入でき、水中の芳香族炭化水素を容易に吸着除去する方法及び装置が求められている。
非特許文献1は、“Adsorption of some aromatic compounds by a synthetic mesoporous silicate”に関する。FSM−16を用いたベンゼンやトルエン、フェノール、安息香酸の吸着実験が開示されている。
非特許文献2は、“Removal of some aromatic hydrocarbons from water by pyrophyllite”に関する。パイロフィライトの芳香族炭化水素の吸着除去剤としての利用を研究した論文である。
J.Environ.Sci.Health.PartA−Toxic/Hazardous Substance & Environmental Engineering,A39,10,2615−2625(2004). Clay science.(2013)17,49−56. K.Miyazawa,Y.Obayashi and M.Kuwabara、J.Mater.Res.,17,83−88(2002)
本発明は、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去可能な吸着除去フィルター及び吸着除去方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記事情を鑑みて、まず、フラーレンがπ表面からなる活性面を有するため、前記活性面で様々な有機物を吸着可能であると考察し、吸着除去剤の可能性を検討した。しかし、ベンゼンの吸着除去は可能であるが、アニリンや安息香酸のような電荷を有する有機物の吸着除去はできなかった。
本発明者は、更に試行錯誤を続け、フラーレンは球状なので、π活性面が小さく、電荷を有する置換基を安定に保持することができないのではないかと考え、フラーレンより合成され、一般に、直径が数nmで長さ数百μmの柱状の物質であるフラーレンナノウィスカーを用いれば、π活性面が長く、かつ、広いので、電荷を有する置換基を安定に保持でき、電荷を有する置換基を有する芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素でも吸着可能であるのではないかと考察するに至った。
そこで、フラーレンナノウィスカーを吸着除去剤として疎水性の有害有機物の吸着除去の実験を行い、フラーレンナノウィスカーがベンゼン、アニリン及び安息香酸を非常に良く吸着し、有害有機物を容易に除去できることを見出して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1) 持フィルターと、前記支持フィルターの一面に形成された吸着除去膜と、を有し、前記吸着除去膜がフラーレンナノウィスカーからなり、膜厚が100nm以上であることを特徴とする吸着除去フィルター。
(2) 前記フラーレンナノウィスカーが、長さ4.23μm以上10.39μm以下であり、径0.363μm以上0.669μm以下であることを特徴とする(1)に記載の吸着除去フィルター。
(3) 芳香族炭化水素および多環式芳香族炭化水素を吸着する、(1)または(2)のいずれかに記載の吸着除去フィルター。
(4) 芳香族炭化水素および多環式芳香族炭化水素を吸着除去する方法であって、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液を、(1)〜(3)のいずれかに記載の吸着除去フィルターに通過させる工程を有することを特徴とする吸着除去方法。
(5) 芳香族炭化水素および多環式芳香族炭化水素を吸着除去する方法であって、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液にフラーレンナノウィスカー粉末を分散させる工程と、室温±10℃の温度範囲内で、2時間以上攪拌する工程を有することを特徴とする吸着除去方法。
(6) 前記攪拌工程の後に、撹拌した水溶液を、遠心分離及びフィルター分離処理して、前記水溶液からフラーレンナノウィスカー粉末を分離する工程と、を有することを特徴とする(5)に記載の吸着除去方法。
本発明の吸着除去フィルターは、支持フィルターと、前記支持フィルターの一面に形成された吸着除去膜と、を有し、前記吸着除去膜がフラーレンナノウィスカーからなり、膜厚が100nm以上である構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。また、本発明の吸着除去フィルターは、濾過プラントにおいて容易に取り付けることができ、有用である。
本発明の吸着除去方法は、先に記載の吸着除去フィルターを用いて、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素が溶解された水溶液を通過させる工程と、を有する構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の吸着除去方法は、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素が溶解された水溶液に、フラーレンナノウィスカー粉末を分散させる工程と、室温±10℃の温度範囲内で、2時間以上攪拌する工程と、を有する構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去フィルターの一例を示す模式図であって、平面図(a)及び(a)のA−A’線における断面図(b)である。 図1(b)のB部拡大図である。 フラーレンナノウィスカーの一例を示す斜視図である。 フラーレンナノウィスカーの一例を示す側面図である。 フラーレンナノウィスカーの吸着機構の一例を示す説明図である。 フラーレンの吸着機構の一例を示す説明図である。 水溶液の調整から吸着量の算出までの工程を示す説明図である。 実施例1−1〜実施例1−16及び比較例1−1〜比較例1−14に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。 実施例2−1〜実施例2−11及び比較例2−1〜比較例2−11に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。 実施例3−1〜実施例3−9及び比較例3−1〜比較例3−11に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。 比較例4−1〜比較例5−34に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。 比較例6−1〜比較例8−13に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。 吸着除去フィルターの作製工程を示す説明図である。 作製した吸着除去フィルターのフラーレンナノウィスカー膜表面の一部のSEM像である。 吸着除去フィルターの吸着試験を示す説明図である。
(本発明の実施形態)
(吸着除去フィルター)
まず、本発明の実施形態である吸着除去フィルターについて説明する。
図1は、本発明の実施形態である吸着除去フィルターの一例を示す模式図であって、平面図(a)及び(a)のA−A’線における断面図(b)である。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態である吸着除去フィルター1は、平面視略円形状とされている。しかし、これに限られるものではない。
図1(b)に示すように、吸着除去フィルター1は、支持フィルター21と、吸着除去膜11と、を有している。 支持フィルター21には、2以上の孔21cが設けられている。孔21cは、一面側からから他面側に連通している。支持フィルター21としては、市販の濾過フィルターを用いることができる。
<吸着除去膜>
吸着除去膜11は、支持フィルター21の一面に形成されている。
吸着除去膜11の膜厚tは100nm以上とされている。100nm未満では、十分吸着除去できない。
図2は、図1(b)のB部拡大図である。
吸着除去膜11は、フラーレンナノウィスカー31が凝集されてなる。
フラーレンナノウィスカー31の隙間31cを介して、一面側から他面側に水を通過させることができる。
<フラーレンナノウィスカー>
図3は、フラーレンナノウィスカーの一例を示す斜視図である。
また、図4は、フラーレンナノウィスカーの一例を示す側面図である。
フラーレンナノウィスカー31は、六方晶形状の繊維状の物質である。フラーレン32が凝集されて合成された柱状の物質である。最初は、チタン酸ジルコン酸鉛のコロイド内にフラーレンを入れて製造された。フラーレンナノウィスカーは、C60の分子結晶の二倍以上のヤング率を持ち、曲げて変形できる。
フラーレンナノウィスカー31は、長さlが4.23μm以上10.39μm以下が好ましい。また、径dは、0.363μm上0.669μm以下であることが好ましい。これらにより、効率よく、吸着除去できる。
<フラーレンナノウィスカーの合成方法>
フラーレンナノウィスカー31は液・液界面折出法で合成する。
まず、C60飽和トルエン溶液にイソプロピルアルコールを加える。
次に、21℃以下で所定時間、保存する。これにより、底に綿状成長物が形成される。この形成時に光を遮断すると綿状成長物(C60ナノウィスカー)が成長しないこと、C60ナノウィスカーの成長速度は光の波長に依存することに留意する。
<フラーレン>
フラーレン32は、炭素原子が閉じ、分子内には大きな隙間があるカゴ状の分子である。フラーレンにはサッカーボール状のC60(カーボン60)とラグビーボール状のC70(カーボン70)などがある。フラーレン分子は炭素の二重結合と一重結合とでできている。C60は、表面に活性面を有し、高体積弾性率、低摩擦係数、超伝導発現、高い電子受容性、水素化物の形成、光・電子線照射、高温・高圧作用によるポリマー化、様々な誘導体形成、抗菌作用(活性酸素発生)などの特性を示す。
<芳香族炭化水素>
吸着除去したい芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼンのような、電荷のない芳香族炭化水素だけでなく、アニリンのような、ベンゼン環にアミノ基が1つ結合し、水中で+電荷を有する置換基を備える芳香族炭化水素や、安息香酸のような、ベンゼン環にカルボキシル基が1つ結合し、水中で−電荷を有する置換基を備える芳香族炭化水素を挙げることができる。
また、ベンゼン環が多数反応した高分子である多環式芳香族炭化水素であってもよい。
<吸着機構>
図5は、フラーレンナノウィスカーの吸着機構の一例を示す説明図である。
フラーレンナノウィスカーにベンゼンが近づくと、π活性面同士が連結し、吸着される。
水中で+電荷を帯びたアニリンや、−電荷を帯びた安息香酸が近づいた場合も、複数のフラーレンが連結し、π活性面を長く、かつ、広く形成するので、安定して吸着保持できる。
図6は、フラーレンの吸着機構の一例を示す説明図である。
フラーレンにベンゼンが近づくと、π活性面同士が連結し、吸着される。
一方、水中で+電荷を帯びたアニリンや、−電荷を帯びた安息香酸が近づいた場合は、電荷を帯びた置換基が結合を不安定化し、安定して吸着保持できない。
<芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の吸着除去方法1>
本発明の実施形態である芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の吸着除去方法は、吸着除去フィルター1を用いて、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液を通過させる工程と、を有する。吸着除去フィルター1内のフラーレンナノウィスカー31の隙間を水が通過するときに、フラーレンナノウィスカー31の表面に芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が吸着する。これにより、フィルターを通過させた水に溶解された芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の量を少なくすることができる。
<芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の吸着除去方法2>
本発明の実施形態である芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の吸着除去方法は、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液に、フラーレンナノウィスカー粉末を分散させる工程と、室温±10℃の温度範囲内で、2時間以上攪拌する工程と、を有する。攪拌時、フラーレンナノウィスカー31の表面に芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が吸着する。これにより、フィルターを通過させた水に溶解された芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の量を少なくすることができる。
前記攪拌工程の後に、撹拌した水溶液を、遠心分離及びフィルター分離処理して、前記水溶液からフラーレンナノウィスカー粉末を分離する工程と、を有することが好ましい。これにより、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素をより容易に、かつ、より多く除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去フィルター1は、支持フィルター21と、支持フィルター21の一面に形成された吸着除去膜11と、を有し、吸着除去膜11がフラーレンナノウィスカー31からなり、膜厚tが100nm以上である構成なので、水中の芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去フィルター1は、フラーレンナノウィスカー31が、長さ4.23μm以上10.39μm以下であり、径0.363μm以上0.669μm以下である構成なので、水中の芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去方法は、吸着除去フィルター1を用いて、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液を通過させる工程と、を有する構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去方法は、吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液に、フラーレンナノウィスカー粉末を分散させる工程と、室温±10℃の温度範囲内で、2時間以上攪拌する工程と、を有する構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去方法は、前記攪拌工程の後に、撹拌した水溶液を、遠心分離及びフィルター分離処理して、前記水溶液からフラーレンナノウィスカー粉末を分離する工程と、を有する構成なので、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去できる。
本発明の実施形態である吸着除去フィルター及び吸着除去方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
<水溶液(ベンゼン水溶液)の調整>
まず、ベンゼン(benzene:Bz)100mlと脱イオン水(超純水)100mlを三角フラスコに注ぎ、密封した。
次に、12時間攪拌した。
次に、一晩静置した。
ベンゼンと分離して得られた、ベンゼンを溶解した水溶液を第1の水溶液とした。
次に、超純水を用いて、前記第1の水溶液を希釈して、第2の水溶液(初期溶液)を調製した。平衡濃度を1mmol・dm−3とした。
<水溶液における被吸着物質の吸着前の濃度測定>
第2の水溶液(初期溶液)における被吸着物質の吸着前の濃度を、全有機炭素計(total organic carbon analyzer)で測定した。全有機炭素計は、水溶液中の有機物の濃度を測定する装置である。
<吸着実験>
まず、非特許文献3に記載の方法で、フラーレンナノウィスカー(C60 fullerene nanowhisker:FNW)を合成した。
次に、顕微鏡観察を行い、フラーレンナノウィスカーの直径や長さを調べた。
次に、ほぼ同じ長さと直径のフラーレンナノウィスカーを採取した。
次に、第2の被水溶液(初期溶液)6cmを試料ビン(密封容器:ストッパー付きガラスボトル)内に注入し、FNWを20mg添加した。
次に、所定時間(2時間又は3時間)、攪拌した。
次に、0.2μmフィルター(ディスポーザブル・フィルター)で濾過した。
<水溶液における被吸着物質の吸着後の濃度測定>
第2の水溶液(初期溶液)における被吸着物質の吸着後の濃度を、全有機炭素計で測定した。
式(1)に従い、ベンゼンの吸着量Aを算出した。ここで、Vは容積であり、C0は吸着前の溶液の濃度であり、Cは吸着後の溶液の濃度であり、Wは吸着剤の重さである。
平衡濃度は、吸着処理が平衡に達したときの溶液の濃度であり、吸着等温線は、一定の温度下で平衡濃度の変化による吸着量を示したグラフである。
図7は、水溶液の調整から吸着量の算出までの工程を示す説明図である。
(実施例1−2〜実施例1−16)
平衡濃度を1mmol・dm−3〜9mmol・dm−3とした他は実施例1−1と同様にして、それぞれベンゼンの吸着実験を行った。
(比較例1−1)
FNWの代わりに、市販のフラーレン(C60:Fl)を用い、平衡濃度を1mmol・dm−3とした他は実施例1−1と同様にして、ベンゼンの吸着実験を行った。
(比較例1−2〜比較例1−14)
平衡濃度を1.1mmol・dm−3〜9.1mmol・dm−3とした他は比較例1−1と同様にして、ベンゼンの吸着実験を行った。
図8は、実施例1−1〜実施例1−16及び比較例1−1〜比較例1−14に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。
図8の黒丸が、(式1)により求めた吸着量に基づく、フラーレンナノウィスカーによるベンゼンの吸着除去についての吸着等温線である。フラーレンナノウィスカーは非常に多くのベンゼンを吸着した。
また、図8の白四角は、フラーレンを用いたベンゼンの吸着除去の吸着等温線である。フラーレンナノウィスカーとほぼ同じ程度の吸着量を示した。
つまり、F1とFNWでBz吸着特性に違いは見られなかった。これは、フラーレンとフラーレンナノウィスカーの比表面積がほぼ同じ値であるためと考えられる。
<水溶液(アニリン水溶液)の調整>
まず、超純水を用いて、10mmol・dm−3のアニリン(aniline:An)溶液を調製した。
アニリンはベンゼン環にアミノ基がついたもので、芳香族炭化水素としては、親水的である。酸性側ではアニリンは正電荷を持つが、pHが7の中性付近では僅かに正電荷を帯びるだけであり、電荷を持たない。
次に、前記第1の水溶液を希釈したものに、アニリン溶液を加入して第3の水溶液(初期溶液)を調製した。平衡濃度を1mmol・dm−3とした。
<吸着実験>
まず、非特許文献3に記載の方法で、FNWを合成した。
次に、第3の水溶液(初期溶液)を試料ビン(密封容器)内に注入し、FNWを20mg添加した。
次に、所定時間、攪拌した。
次に、0.2μmフィルターで濾過した。
濾過の前後の水溶液について全有機炭素計で濃度を測定した。
これにより、アニリンの吸着量を算出した。
(実施例2−2〜実施例2−11)
平衡濃度を1.5mmol・dm−3〜11mmol・dm−3とした他は実施例2−1と同様にして、それぞれアニリンの吸着実験を行った。
(比較例2−1)
FNWの代わりに、市販のフラーレン(C60:Fl)を用い、平衡濃度を1mmol・dm−3とした他は実施例1−1と同様にして、アニリンの吸着実験を行った。
(比較例2−2〜比較例2−11)
平衡濃度を2.3mmol・dm−3〜12mmol・dm−3とした他は比較例2−1と同様にして、アニリンの吸着実験を行った。
図9は、実施例2−1〜実施例2−11及び比較例2−1〜比較例2−11に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。
F1とFNWでAn吸着特性に違いは見られた。
FNWは、Anをよく吸着したが、F1はほとんど吸着しなかった。
(実施例3−1)
<被水溶液(安息香酸水溶液)の調整>
まず、超純水を用いて、10mmol・dm−3の安息香酸溶液を調製した。
安息香酸はベンゼン環にカルボキシル基を持つもので、芳香族炭化水素としては親水的である。安息香酸は酸性側では負電荷を持ち、アルカリ側では電気的に中性である。アニリンと電気的には逆の性質を持つ芳香族炭化水素である。
次に、前記第1の水溶液を希釈したものに、安息香酸溶液を加入して第4の被水溶液(初期溶液)を調製した。平衡濃度を1mmol・dm−3とした。
<吸着実験>
まず、非特許文献3に記載の方法で、FNWを合成した。
次に、第4の水溶液(初期溶液)を試料ビン(密封容器)内に注入し、FNWを20mg添加した。
次に、所定時間、攪拌した。
次に、0.2μmフィルターで濾過した。
濾過の前後の水溶液について全有機炭素計で濃度を測定した。
これにより、安息香酸の吸着量を算出した。
(実施例3−2〜実施例3−9)
平衡濃度を2mmol・dm−3〜9mmol・dm−3とした他は実施例3−1と同様にして、それぞれ安息香酸の吸着実験を行った。
(比較例3−1)
FNWの代わりに、市販のフラーレン(C60:Fl)を用い、平衡濃度を1mmol・dm−3とした他は実施例3−1と同様にして、安息香酸の吸着実験を行った。
(比較例3−2〜比較例3−11)
平衡濃度を2mmol・dm−3〜9.5mmol・dm−3とした他は比較例3−1と同様にして、安息香酸の吸着実験を行った。
図10は、実施例3−1〜実施例3−9及び比較例3−1〜比較例3−11に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。
F1とFNWで安息香酸の吸着特性に違いは見られた。
FNWは、安息香酸をよく吸着したが、F1はほとんど吸着しなかった。
(比較例4−1)
FNWの代わりに、メソポア材(FSM−16)を用い、平衡濃度を0.1mmol・dm−3とした他は実施例1−1の同様にして、安息香酸の吸着実験を行った。
FSM−16は、珪酸塩多孔体に一種でカネマイトという粘土鉱物(層状ケイ酸塩)と界面活性剤から合成される材料であり、直径数nmのメソ孔がある。カネマイトに界面活性剤をインターカレーションしたのちに、550℃で焼成して、直径4nmのメソポア孔を形成して合成したものである。
(比較例4−2〜比較例4−14)
平衡濃度を0.2mmol・dm−3〜1.5mmol・dm−3とした他は比較例4−1と同様にして、それぞれ安息香酸の吸着実験を行った。
(比較例5−1)
FNWの代わりに、メソポア材(FSM−16)を用い、平衡濃度を0.1mmol・dm−3とした他は実施例3−1と同様にして、ベンゼンの吸着実験を行った。
(比較例5−2〜比較例5−34)
平衡濃度を0.2mmol・dm−3〜1.5mmol・dm−3とした他は比較例5−1と同様にして、それぞれ安息香酸の吸着実験を行った。
図11は、比較例4−1〜比較例5−34に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。
図11の白丸は、比表面積の大きいFSM−16を用いたベンゼンの吸着例である。F1とFNWに対して、メソポワ剤FSM−16のBz吸着特性は非常に低かった。
メソポワ剤FSM−16の安息香酸の吸着特性も非常に低かった。
(比較例6−1)
FNWの代わりに、市販のパイロフィライトを用い、平衡濃度を3mmol・dm−3とした他は実施例12−1と同様にして、アニリンの吸着実験を行った。
パイロフィライトは、粘土鉱物の一種である。
(比較例6−2〜比較例6−12)
平衡濃度を3.3mmol・dm−3〜14.5mmol・dm−3とした他は比較例6−1と同様にして、それぞれアニリンの吸着実験を行った。
(比較例7−1)
FNWの代わりに、市販のモンモリロナイトを用い、平衡濃度を1mmol・dm−3とした他は実施例2−1と同様にして、アニリンの吸着実験を行った。
モンモリロナイトは、粘土鉱物の一種である。
(比較例7−2〜比較例7−26)
平衡濃度を1.5mmol・dm−3〜17mmol・dm−3とした他は比較例7−1と同様にして、それぞれアニリンの吸着実験を行った。
(比較例8−1)
FNWの代わりに、市販のパイロフィライトを用い、平衡濃度を1.3mmol・dm−3とした他は実施例3−1と同様にして、安息香酸の吸着実験を行った。
(比較例8−2〜比較例8−13)
平衡濃度を1.5mmol・dm−3〜11mmol・dm−3とした他は比較例8−1と同様にして、それぞれ安息香酸の吸着実験を行った。
図12は、比較例6−1〜比較例8−13に基づいて、得られた吸着量と平衡濃度の関係を示すグラフ(吸着等温線:Adsorption isotherms)である。
FNWに対して、パイオフィライトのAn吸着特性は非常に低く、F1よりも低かった。
FNWに対して、モンモリライトのAn吸着特性はF1と同程度に低かった。
パイロフィライトの安息香酸の吸着特性も非常に低かった。
図8〜12の評価結果は次のとおりである。
フラーレンナノウィスカーに関して:
ベンゼン:傾き、0.0588 R=0.69867
アニリン:傾き、0.0217 R=0.37868
安息香酸:傾き、0.0184 R=0.82183
フラーレンン関して:
ベンゼン:傾き、0.0578 R=0.89459
アニリン:傾き、0.0047 R=0.23429
安息香酸:傾き、0.0064 R=0.42942
FSM−16に関して:
ベンゼン:傾き、0.0159 R=論文に記載なし
安息香酸:傾き、0.00918 R=論文に記載なし
モンモリロナイトに関して:
アニリン:傾き、0.0069 R=0.70238
パイロフィライトに関して:
アニリン:傾き、0.0020 R=0.532307
安息香酸:傾き、0.0019 R=0.36524
(実施例4)
(吸着除去フィルターの作製)
図13は、吸着除去フィルターの作製工程を示す説明図である。
まず、膜厚0.1mm、孔径0.65μmの支持フィルターを用意した。
次に、吸引ろ過装置にセットした注入容器に支持フィルターをセットした。
次に、注入容器にフラーレンナノウィスカー(0.0222g)を均一に分散した水溶液を注入した。
次に、吸引ろ過装置を起動し、脱気して、前記水溶液をろ過した。これにより、支持フィルター上にフラーレンナノウィスカーの膜を形成した。
次に、フラーレンナノウィスカー膜の上に支持フィルターを載せた。
次に、超純水を注入してから、吸引ろ過装置を起動し、脱気して、前記超純水をろ過した。これにより、フラーレンナノウィスカー膜を均一の厚さ約0.02mmにした。
次に、フラーレンナノウィスカー膜を十分乾燥した。
以上により、吸着除去フィルターを作製した。
図14は、作製した吸着除去フィルターのフラーレンナノウィスカー膜表面の一部のSEM像である。
(吸着除去フィルターの吸着試験:濾過性能評価)
図15は、吸着除去フィルターの吸着試験を示す説明図である。
ベンゼン水溶液を吸引ろ過した。
ろ過後の水溶液濃度と、ろ過前の水溶液の濃度を比較した。
9.854mmol・dm−3のベンゼン水溶液をこのフィルターに通した水溶液の濃度は4.934mmol・dm−3であった。これにより、ベンゼンの吸着量は2.216mmol/gであった。
本発明の吸着除去フィルター及び吸着除去方法は、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素を容易に吸着除去可能な吸着除去フィルター及び吸着除去方法を提供することができ、吸着除去フィルター産業、水中の芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素の除去産業等において利用可能性がある。
1…吸着除去フィルター、11…フラーレンナノウィスカー膜、21…支持フィルター、21c…孔、31…フラーレンナノウィスカー、31c…隙間、32…フラーレン。

Claims (4)

  1. 支持フィルターと、前記支持フィルターの一面に形成された吸着除去膜と、を有し、
    前記吸着除去膜がフラーレンナノウィスカーからなり、膜厚が100nm以上であり、
    前記フラーレンナノウィスカーが、長さ4.23μm以上10.39μm以下であり、径0.363μm以上0.669μm以下であることを特徴とする吸着除去フィルター。
  2. 芳香族炭化水素あるいは多環式芳香族炭化水素を吸着除去する方法であって、
    吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液を、請求項1に記載の吸着除去フィルターに通過させる工程を有することを特徴とする吸着除去方法。
  3. 芳香族炭化水素あるいは多環式芳香族炭化水素を吸着除去する方法であって、
    吸着除去目的物たる芳香族炭化水素や多環式芳香族炭化水素が溶解された水溶液にフラーレンナノウィスカー粉末を分散させる工程と、
    室温±10℃の温度範囲内で、2時間以上攪拌する工程と
    を有することを特徴とする吸着除去方法。
  4. 前記攪拌工程の後に、撹拌した水溶液を、遠心分離及びフィルター分離処理して、前記水溶液からフラーレンナノウィスカー粉末を分離する工程と、を有することを特徴とする請求項3に記載の吸着除去方法。
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