JP6416367B1 - 擁壁パネル及びその製造方法、並びに擁壁 - Google Patents

擁壁パネル及びその製造方法、並びに擁壁 Download PDF

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Abstract

【課題】コストの負担を軽減する擁壁パネル及びその製造方法、並びに擁壁を提供する。【解決手段】擁壁パネルの製造方法は、前後に貫通する複数の孔が互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に設けられた金型の内側に、前後方向に雌ネジが切られた複数の埋込部品を複数の孔の各々に対応させて配置してから、金型の外側から複数の仮固定用ボルトを複数の孔の各々に挿入して埋込部品に螺合することで、金型に複数の埋込部品を仮固定する工程S1、上下左右に格子状に組まれた鉄筋を金型の内側に配置してから、鉄筋に複数の埋込部品を溶接で固定する工程S2、金型の内側にセメントミルクを流し込む工程S3、セメントミルクが凝固することでパネル本体になってから、複数の仮固定用ボルトの各々を外す工程S4、及び複数の埋込部品に複数のボルトを螺合することで、角形鋼管をパネル本体に固定する工程S5を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、擁壁パネル及びその製造方法、並びに擁壁に関する。
特許文献1には、擁壁パネルを積み重ねた擁壁が開示されている。この擁壁を構成する擁壁パネルは、基礎に立て付けられているH鋼を覆う筒部と、この筒部を中心に左右に延びた矩形板部と、が一体に形成されたプレキャストコンクリートであり、所望のサイズに切断されて用いられる。このような擁壁パネルは、筒部でH鋼を覆うように配置されてから、H鋼を覆った筒部内に、間詰めコンクリートとなるセメントミルクが流し込まれることで、擁壁が築造される。
特開2013−002187号公報(図4参照)
このような擁壁パネルでは、特殊な形状であって製造コストや切断コストが嵩むので、擁壁の築造には莫大な資金が必要となる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、コストの負担を軽減する擁壁パネル及びその製造方法、並びに擁壁を提供することを目的とする。
(1)本発明は、矩形平板状のパネル本体を製造する型であって、背面側に、前後に貫通している複数の孔が互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に設けられている型の内側に、前後方向に雄ネジ又は雌ネジが切られている複数の埋込部品を前記複数の孔の各々に対応させて配置してから、前記型の外側に複数の仮固定用治具を前記複数の孔の各々に対応させて配置して前記埋込部品に螺合することで、前記型に複数の埋込部品を仮固定する工程と、上下左右に格子状に組まれている鉄筋を前記型の内側に配置してから、前記鉄筋に複数の埋込部品を溶接で固定する工程と、前記型の内側にセメントミルクを流し込む工程と、前記セメントミルクが凝固することで前記パネル本体になってから、前記複数の仮固定用治具の各々を外す工程と、前記複数の埋込部品に複数のナット又はボルトを螺合することで、角形管を前記パネル本体に固定する工程と、を備えていることを特徴とする擁壁パネルの製造方法である。
本発明によれば、製造コストや切断コストが比較的安い矩形平板状のパネル本体を用いて擁壁パネルを製造することができ、結果として、コストの負担を軽減することができる。
また、角形管を固定するための埋込部品(雄ネジ又は雌ネジ)を金型に仮固定してから、金型に仮固定した埋込部品(雄ネジ又は雌ネジ)に、格子状に組まれている鉄筋を溶接で固定するので、金型に対して埋込部品(雄ネジ又は雌ネジ)及び鉄筋を精度良く位置決めすることができる。結果、擁壁パネルや擁壁の品質を向上させることができる。
(2)本発明はまた、前記角形管を前記パネル本体に固定する前記複数のナット又はボルトとして、前記複数の仮固定用治具を用いることを特徴とする上記(1)に記載の擁壁パネルの製造方法である。
上記発明によれば、角形管をパネル本体に固定するナット又はボルトとして、仮固定用治具を兼用しているので、治具を別途備えることなく、金型に対して埋込部品(雄ネジ又は雌ネジ)及び鉄筋を位置決めすることができる。
(3)本発明はまた、前記複数のナット又はボルトは、前記角形管の内側に配置されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の擁壁パネルの製造方法である。
上記発明によれば、製造された擁壁パネルを用いて擁壁を築造した場合に、複数のナット又はボルトが、角形管の内側において間詰めコンクリートで覆われて空気と遮断されるので、複数のナット又はボルトが経年で腐食してパネル本体が角形管から脱落することが防止できる。
(4)本発明はまた、前後方向に雄ネジ又は雌ネジが切られている複数の埋込部品であって、互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に配置されている複数の埋込部品と、上下左右に格子状に組まれていて、前記複数の埋込部品の各々が溶接で固定されている鉄筋と、前記複数の埋込部品及び前記鉄筋が埋め込まれていて、前記複数の埋込部品の背面側の端部を露出させているコンクリートと、を有している矩形平板状のパネル本体と、前記複数の埋込部品に複数のボルトの各々が螺合されていることで、前記パネル本体に固定されている角形管と、を備えていることを特徴とする擁壁パネルである。
本発明によれば、擁壁パネルが、製造コストや切断コストが比較的安い矩形平板状のパネル本体を備えているので、コストの負担を軽減することができる。
(5)本発明はまた、前記複数のナット又はボルトは、前記角形管の内側に配置されていることを特徴とする上記(4)に記載の擁壁パネルである。
上記発明によれば、この擁壁パネルを用いて擁壁を築造した場合に、複数のナット又はボルトが、角形管の内側において間詰めコンクリートで覆われて空気と遮断されるので、複数のナット又はボルトが経年で腐食してパネル本体が角形管から脱落することが防止できる。
(6)本発明はまた、基礎に立て付けられているH鋼と、前記角形管で前記H鋼を覆うように配置されている上記(4)又は(5)に記載の擁壁パネルと、前記H鋼を覆っている前記角形管の内側の隙間を埋めている間詰めコンクリートと、を備えていることを特徴とする擁壁である。
本発明によれば、擁壁を構成している擁壁パネルが、製造コストや切断コストが比較的安い矩形平板状のパネル本体を備えているので、コストの負担を軽減することができる。
本発明の上記(1)〜(3)に記載の擁壁パネルの製造方法、上記(4)及び(5)に記載の擁壁パネル、並びに上記(6)に記載の擁壁によれば、コストの負担を軽減することができる。
本発明の第1実施形態に係る擁壁が築造された土壌の縦断面図である。 擁壁を背面側から視た斜視図である。 図2に示す擁壁の矢印III−III方向に視た断面図である。 図2に示す擁壁の矢印IV−IV方向に視た断面図である。 擁壁パネルを背面側から視た分解斜視図である。 パネル本体を示す背面図である。 パネル本体の内部構造を示す背面図である。 パネル本体の製造に用いられる金型を側方から視た概略図である。 金型を背面側から視た概略図である。 擁壁パネルの製造方法の流れを示すフローチャートである。 金型に埋込部品を仮固定する工程を示す概略図である。 鉄筋に埋込部品を溶接で固定する工程を示す概略図である。 金型の内側にセメントミルクを流し込む工程を示す概略図である。 金型から仮固定用ボルトを外す工程を示す概略図である。 角形鋼管をパネル本体に固定する工程を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る擁壁を背面側から視た斜視図である。 図16に示す擁壁の矢印XVII−XVII方向に視た断面図である。 擁壁パネルを背面側から視た分解斜視図である。 パネル本体を示す背面図である。 パネル本体の内部構造を示す背面図である。 パネル本体の製造に用いられる金型を側方から視た概略図である。 金型を背面側から視た概略図である。 擁壁パネルの製造方法の流れを示すフローチャートである。 金型に埋込部品を仮固定する工程を示す概略図である。 鉄筋に埋込部品を溶接で固定する工程を示す概略図である。 金型の内側にセメントミルクを流し込む工程を示す概略図である。 金型から仮固定用ナット及び仮固定用ボルトを外す工程を示す概略図である。 角形鋼管をパネル本体に固定する工程を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る擁壁1,11について詳細に説明する。図面において、矢印F1は前方を、矢印B1は後方を、矢印L1は左方を、矢印R1は右方を、矢印U1は上方を、矢印D1は下方を、それぞれ示す。なお、各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。
[第1実施形態]まず、図1、図2、図3及び図4を用いて、第1実施形態に係る擁壁1の構成について説明する。図1は、擁壁1が築造された土壌SOの縦断面図である。図2は、擁壁1を背面側から視た斜視図である。図3は、図2に示す擁壁1の矢印III−III方向に視た断面図である。図4は、図2に示す擁壁1の矢印IV−IV方向に視た断面図である。
図1に示すように、擁壁1は、土壌SOの横圧に抗して斜面の崩壊を防ぐ壁状の構造物であり、地面GRに高低差を設けている。図1〜図4に示す擁壁1は、複数の基礎2と、複数のH鋼3と、複数の擁壁パネル4と、間詰めコンクリート5と、を備えている。
基礎2は、土壌SOの縦穴に充填されたソイルセメント等の充填材が、H鋼3が立て付けられた後に固化したものである。複数の基礎2は、互いに、擁壁パネル4の横幅に応じた間隔を空けて設けられている。
H鋼3は、基礎2の深さ及び擁壁1の高さに応じた長さを有している。複数のH鋼3は、複数の基礎2の各々に立て付けられ、各々が複数の擁壁パネル4を支持する支柱として機能している。
複数の擁壁パネル4は、H鋼3を支柱にして、縦にして積み重ねられている。具体的に、擁壁パネル4は、パネル本体6と、角形鋼管(角形管)7と、を備えている。
パネル本体6は、矩形平板状のプレキャストコンクリートであり、所望のサイズに切断されて用いられる。このパネル本体6は、例えば、縦1000mm×横2000mm×厚み120mmの寸法を有している。
角形鋼管7は、溶接で固定された左右一対の耳部7aを有している。左右一対の耳部7aには、ボルトBO1用の孔7b(図5参照)が、互いに上下に所定の間隔を空けて形成されている。この角形鋼管7は、縦にして、パネル本体6の背面側の中央にボルトBO1で固定されている。このような擁壁パネル4は、角形鋼管7でH鋼3を覆うように配置されていて、角形鋼管7の内側の隙間が間詰めコンクリート5によって詰められている。
次に、図5、図6及び図7を用いて、パネル本体6の構成について説明する。図5は、擁壁パネル4を背面側から視た分解斜視図である。図6は、パネル本体6を示す背面図である。図7は、パネル本体6の内部構造を示す背面図である。
図5〜図7に示すパネル本体6は、複数の埋込部品8と、鉄筋9と、コンクリート10と、を備えている。
複数の埋込部品8は、前後方向に雌ネジが切られている金属製の筒状体であり、互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に配置されていると共に、左右の両脇の上方に配置されている。これら複数の埋込部品8は、鉄筋9に溶接で固定されていて且つ鉄筋9と共にコンクリート10に埋め込まれていて、背面側の端部がコンクリート10から露出している。
鉄筋9は、上下左右に格子状に組まれていて、複数の埋込部品8の各々が溶接で固定されている。この鉄筋9は、複数の埋込部品8と共にコンクリート10に埋め込まれていて、露出していない。
コンクリート10は、外形が矩形平板状に成型されたパネルであって、複数の埋込部品8及び鉄筋9が埋め込まれていて、複数の埋込部品8の背面側の端部を露出させている。
このようなパネル本体6には、背面側に露出している複数の埋込部品8に複数のボルトBO1の各々が螺合されていることで、角形鋼管7が固定されている。なお、パネル本体6における背面側の左右の両脇の上方に露出している一対の埋込部品8には、擁壁パネル4が搬送される際にフック(図示省略)等が取り付けられて利用される。
次に、図8及び図9を用いて、パネル本体6の製造に用いられる金型(型)MOについて説明する。図8は、パネル本体6の製造に用いられる金型MOを側方から視た概略図である。図9は、金型MOを背面側から視た概略図である。
図8及び図9に示すように、金型MOは、背面側に、前後に貫通している複数の孔HOが互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に設けられていると共に、左右の両脇の上方に設けられている。この金型MOは、開閉させるためのヒンジHIを備えている。
次に、図10〜図15を用いて、擁壁パネル4の製造方法について説明する。図10は、擁壁パネル4の製造方法の流れを示すフローチャートである。図11は、金型MOに埋込部品8を仮固定する工程を示す概略図である。図12は、鉄筋9に埋込部品8を溶接で固定する工程を示す概略図である。図13は、金型MOの内側にセメントミルク10’を流し込む工程を示す概略図である。図14は、金型MOから仮固定用ボルトBO2を外す工程を示す概略図である。図15は、角形鋼管7をパネル本体6に固定する工程を示す概略図である。
図10に示すように、擁壁パネル4の製造方法は、第1工程S1と、第2工程S2と、第3工程S3と、第4工程S4と、第5工程S5と、を備えている。
第1工程S1は、開いた状態の金型MOに複数の埋込部品8を仮固定する工程である。図11に示すように、第1工程S1では、前後方向に雌ネジが切られている複数の埋込部品8を、開いた状態の金型MOの内側に複数の孔HOの各々に対応させて配置してから、金型MOの外側に複数の仮固定用ボルト(仮固定用治具)BO2を複数の孔HOの各々に対応させて配置して埋込部品8に螺合する。これにより、金型MOに対して埋込部品8が位置決めされる。
図12に示すように、第2工程S2では、上下左右に格子状に組まれている鉄筋9を、開いた状態の金型MOの内側に配置してから、鉄筋9に複数の埋込部品8を溶接で固定する。これにより、金型MO及び複数の埋込部品8に対して鉄筋9が位置決めされる。
図13に示すように、第3工程S3では、金型MOを閉じてから、金型MOの内側にセメントミルク10’を流し込む。
図14に示すように、第4工程S4では、セメントミルク10’(図13参照)が凝固することでパネル本体6となってから、複数の仮固定用ボルトBO2の各々を外す。
図15に示すように、第5工程S5では、複数の埋込部品8に複数のボルトBO1を螺合することで、角形鋼管7をパネル本体6に固定する。角形鋼管7をパネル本体6に固定するボルトBO1には、仮固定用ボルトBO2(図11〜図14参照)を用いてもよい。以上の工程S1〜S5を経ることで、擁壁パネル4が製造される。
このように、擁壁1を構成している擁壁パネル4によれば、製造コストや切断コストが比較的安い矩形平板状のパネル本体6を備えているので、コストの負担を軽減することができる。
また、角形鋼管7を固定するための埋込部品(雌ネジ)8を金型MOに仮固定してから、金型MOに仮固定した埋込部品(雌ネジ)8に、格子状に組まれている鉄筋9を溶接で固定するので、金型MOに対して埋込部品(雌ネジ)8及び鉄筋9を精度良く位置決めすることができる。結果、擁壁パネル4や擁壁1の品質を向上させることができる。
さらに、角形鋼管7をパネル本体6に固定するボルトBO1として、仮固定用ボルトBO2を兼用することで、治具を別途備えることなく、金型MOに対して埋込部品(雌ネジ)8及び鉄筋9を位置決めすることができる。
[第2実施形態]次に、図16及び図17を用いて、第2実施形態に係る擁壁11の構成について説明する。図16は、擁壁11を背面側から視た斜視図である。図17は、図16に示す擁壁11の矢印XVII−XVII方向に視た断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成、作用及び効果についての説明は適宜省略する。
図16及び図17に示す擁壁11は、擁壁パネル4に代えて擁壁パネル14を備えている点が第1実施形態と相違する。具体的に、擁壁11は、複数の基礎2と、複数のH鋼3と、複数の擁壁パネル14と、間詰めコンクリート5と、を備えている。
複数の擁壁パネル14は、パネル本体16と、角形鋼管(角形管)17と、を備えている。角形鋼管17には、埋込部品18用の孔17b(図18参照)が、パネル本体16と接触している面に互いに上下に所定の間隔を空けて形成されている。
次に、図18、図19及び図20を用いて、パネル本体16の構成について説明する。図18は、擁壁パネル14を背面側から視た分解斜視図である。図19は、パネル本体16を示す背面図である。図20は、パネル本体16の内部構造を示す背面図である。
図18〜図20に示すパネル本体6は、左右一対の埋込部品8と、複数の埋込部品18と、鉄筋9と、コンクリート10と、を備えている。
左右一対の埋込部品8は、左右の両脇の上方に配置されている。複数の埋込部品18は、前後方向に雄ネジが切られている金属製のL字形の棒状体であり、互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に配置されている。これらの埋込部品8,18は、鉄筋9に溶接で固定されていて且つ鉄筋9と共にコンクリート10に埋め込まれていて、背面側の端部がコンクリート10から露出している。
このようなパネル本体16には、背面側に露出している複数の埋込部品18に複数のナットNU1の各々が螺合されていることで、角形鋼管17が固定されている。なお、パネル本体16及び角形鋼管17の間には、スペーサとしての金属プレートPLが介在している。
次に、図21及び図22を用いて、パネル本体16の製造に用いられる金型(型)MO2について説明する。図21は、パネル本体16の製造に用いられる金型MO2を側方から視た概略図である。図22は、金型MO2を背面側から視た概略図である。なお、小孔HO2は、実際は孔HOに対する左右の両脇に設けられているが、説明の都合、図21及び図22においては、孔HOに対する上下の両脇に図示されている。
図21及び図22に示すように、金型MOは、背面側に、前後に貫通している複数の孔HO、及び前後に貫通している複数の小孔HO2が設けられている。複数の小孔HO2は、左右一対の孔HOを除く孔HOに対する左右の両脇に設けられている。
次に、図23〜図28を用いて、擁壁パネル14の製造方法について説明する。図23は、擁壁パネル14の製造方法の流れを示すフローチャートである。図24は、金型MOに埋込部品8,18を仮固定する工程を示す概略図である。図25は、鉄筋9に埋込部品8,18を溶接で固定する工程を示す概略図である。図26は、金型MOの内側にセメントミルク10’を流し込む工程を示す概略図である。図27は金型MOから仮固定用ナットNU2及び仮固定用ボルトBO2を外す工程を示す概略図である。図28は、角形鋼管17をパネル本体16に固定する工程を示す概略図である。なお、小孔HO2は、実際は孔HOに対する左右の両脇に設けられているが、説明の都合、図24〜図27においては、孔HOに対する上下の両脇に図示されている。
図23に示すように、擁壁パネル14の製造方法は、第1工程S11と、第2工程S12と、第3工程S13と、第4工程S14と、第5工程S15と、を備えている。
第1工程S11は、開いた状態の金型MOに複数の埋込部品8,18を仮固定する工程である。図24に示すように、第1工程S11では、前後方向に雌ネジが切られている一対の埋込部品8、及び前後方向に雄ネジが切られている埋込部品18を、開いた状態の金型MOの内側に複数の孔HOの各々に対応させて配置してから、金型MOの外側に、一対の仮固定用ボルトBO2、及び複数の仮固定用ナット(仮固定用治具)NU2を複数の孔HOの各々に対応させて配置して埋込部品8,18に螺合する。そして、仮固定用ナットNU2に対して回り止めボルトBO3を螺合することで、仮固定用ナットNU2及び埋込部品18の回転を規制する。これにより、金型MOに対して埋込部品8,18が位置決めされる。
図25に示すように、第2工程S12では、上下左右に格子状に組まれている鉄筋9を、開いた状態の金型MOの内側に配置してから、鉄筋9に複数の埋込部品8,18を溶接で固定する。これにより、金型MO及び複数の埋込部品8,18に対して鉄筋9が位置決めされる。
図26に示すように、第3工程S3では、金型MOを閉じてから、金型MOの内側にセメントミルク10’を流し込む。
図27に示すように、第4工程S4では、セメントミルク10’(図26参照)が凝固することでパネル本体16となってから、一対の仮固定用ボルトBO2、複数の仮固定用ナットNU2、及び回り止めボルトBO3の各々を外す。
図28に示すように、第5工程S5では、複数の埋込部品18に複数のナットNU1を螺合することで、角形鋼管17をパネル本体16に固定する。角形鋼管17をパネル本体16に固定するナットNU1には、仮固定用ナットNU2(図24〜図27参照)を用いてもよい。以上の工程S11〜15を経ることで、擁壁パネル14が製造される。
このように、擁壁パネル14を用いて擁壁11を築造した場合に、複数のナットNU1が、角形鋼管17の内側において間詰めコンクリート5で覆われて空気と遮断されるので、複数のナットNU1が経年で腐食してパネル本体16が角形鋼管17から脱落することが防止できる。
本発明は、上記各実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、数量、形状、材質、時間、タイミングなどは適宜変更できる。
すなわち、上記第1実施形態において、雌ネジが切られている埋込部品8及びボルトBO1を螺合していることで角形鋼管7がパネル本体6に固定されている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、雄ネジが切られている埋込部品及びナットを螺合していることで角形鋼管7がパネル本体6に固定されていてもよい。
また、上記第2実施形態において、雄ネジが切られている埋込部品18及びナットNU1を螺合していることで角形鋼管17がパネル本体16に固定されている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、雌ネジが切られている埋込部品及びボルトを螺合していることで角形鋼管17がパネル本体16に固定されていてもよい。
1,11 擁壁
2 基礎
3 H鋼
4,14 擁壁パネル
5 間詰めコンクリート
6,16 パネル本体
7,17 角形鋼管(角形管)
7a 耳部
7b,17b 孔
8,18 埋込部品
9 鉄筋
10 コンクリート
10’ セメントミルク
SO 土壌
GR 地面
BO1 ボルト
NU1 ナット
PL 金属プレート
MO,MO2 金型(型)
HO 孔
HO2 小孔
HI ヒンジ
BO2 仮固定用ボルト(仮固定用治具)
NU2 仮固定用ナット(仮固定用治具)
BO3 回り止めボルト
F1 前方
B1 後方
L1 左方
R1 右方
U1 上方
D1 下方
S1,S11 第1工程
S2,S12 第2工程
S3,S13 第3工程
S4,S14 第4工程
S5,S15 第5工程

Claims (6)

  1. 矩形平板状のパネル本体を製造する型であって、背面側に、前後に貫通している複数の孔が互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に設けられている型の内側に、前後方向に雄ネジ又は雌ネジが切られている複数の埋込部品を前記複数の孔の各々に対応させて配置してから、前記型の外側に複数の仮固定用治具を前記複数の孔の各々に対応させて配置して前記埋込部品に螺合することで、前記型に複数の埋込部品を仮固定する工程と、
    上下左右に格子状に組まれている鉄筋を前記型の内側に配置してから、前記鉄筋に複数の埋込部品を溶接で固定する工程と、
    前記型の内側にセメントミルクを流し込む工程と、
    前記セメントミルクが凝固することで前記パネル本体になってから、前記複数の仮固定用治具の各々を外す工程と、
    前記複数の埋込部品に複数のナット又はボルトを螺合することで、角形管を前記パネル本体に固定する工程と、を備えていることを特徴とする
    擁壁パネルの製造方法。
  2. 前記角形管を前記パネル本体に固定する前記複数のナット又はボルトとして、前記複数の仮固定用治具を用いることを特徴とする
    請求項1に記載の擁壁パネルの製造方法。
  3. 前記複数のナット又はボルトは、前記角形管の内側に配置されることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の擁壁パネルの製造方法。
  4. 前後方向に雄ネジ又は雌ネジが切られている複数の埋込部品であって、互いに上下に所定の間隔を空けて且つ左右に並列に配置されている複数の埋込部品と、
    上下左右に格子状に組まれていて、前記複数の埋込部品の各々が溶接で固定されている鉄筋と、
    前記複数の埋込部品及び前記鉄筋が埋め込まれていて、前記複数の埋込部品の背面側の端部を露出させているコンクリートと、を有している矩形平板状のパネル本体と、
    前記複数の埋込部品に複数のナット又はボルトの各々が螺合されていることで、前記パネル本体に固定されている角形管と、を備えていることを特徴とする
    擁壁パネル。
  5. 前記複数のナット又はボルトは、前記角形管の内側に配置されていることを特徴とする
    請求項4に記載の擁壁パネル。
  6. 基礎に立て付けられているH鋼と、
    前記角形管で前記H鋼を覆うように配置されている請求項4又は5に記載の擁壁パネルと、
    前記H鋼を覆っている前記角形管の内側の隙間を詰めている間詰めコンクリートと、を備えていることを特徴とする
    擁壁。

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