JP6414432B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6414432B2
JP6414432B2 JP2014200095A JP2014200095A JP6414432B2 JP 6414432 B2 JP6414432 B2 JP 6414432B2 JP 2014200095 A JP2014200095 A JP 2014200095A JP 2014200095 A JP2014200095 A JP 2014200095A JP 6414432 B2 JP6414432 B2 JP 6414432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
roller
temperature
fixing
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014200095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016071134A (ja
Inventor
洋功 大村
洋功 大村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2014200095A priority Critical patent/JP6414432B2/ja
Priority to US14/858,238 priority patent/US9389555B2/en
Publication of JP2016071134A publication Critical patent/JP2016071134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6414432B2 publication Critical patent/JP6414432B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、プリンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置における定着装置に関する。
従来より、画像形成装置に搭載される定着装置として、トナー像が担持された用紙を定着ローラーと圧接ローラーとで挟持搬送することで、該トナー像を定着ローラーの熱で溶融して当該用紙に定着させるようにしたものが知られている。この定着装置は、両ローラーが所定の圧接荷重で圧接された加圧状態と該圧接荷重よりも低い圧接荷重で当接する加圧解除状態とを切換える圧切換機構を有している。この定着装置では、一方のローラーがモーターにより回転駆動されることで他方のローラーが従動回転するようになっている。加圧ローラーの表面は、例えばゴム部材で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−328406号公報
上記特許文献1に示す定着装置のように、例えば加圧ローラーの表面がゴム部材で構成されている場合には、低温環境下において、ゴム硬度の変化に起因する形状変化によって両ローラーの当接部における駆動抵抗が増加したり、各ローラーを支持する軸受部材が収縮したりすることで、両ローラーを回転させるための駆動トルクが常温及び高温環境下に比べて約1.5倍から2倍に増加してしまう。この結果、駆動ローラーを駆動するためのモーターが大型化してコスト増加を招くという問題がある。特に、ステッピングモーターを使用した場合には、トルク変動に伴う脱調を防止する観点から大型のモーターを使用せざるを得ず、上記問題が顕著化する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、定着ローラーと、加圧ローラーと、該両ローラーを加圧状態と加圧解除状態とに切り換え可能な圧切換機構と、定着ローラー又は加圧ローラーからなる駆動ローラーを駆動するための駆動モーターとを備えた定着装置において、低温環境下における駆動ローラーの駆動トルクをできる限り低減することで、駆動モーターの小型化を図り、延いては装置全体の小型化及び低コスト化を図ろうとすることにある。
本発明に係る定着装置は、加熱手段により加熱される定着ローラーと、周面が該定着ローラーに当接する加圧ローラーと、上記定着ローラーと上記加圧ローラーとが所定の圧接荷重で当接する加圧状態と該加圧状態よりも低い圧接荷重で当接する加圧解除状態とを切換えるための圧切換機構と、上記定着ローラー又は加圧ローラーからなる駆動ローラーを駆動するための駆動モーターと、とを備えている。
そして、上記定着ローラーの周面及び上記加圧ローラーの周面の少なくとも一方はゴム部材で構成されており、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの当接部の温度に関連する温度を検出する温度検出部と、上記温度検出部による検出温度を基に、上記圧切換機構及び上記駆動モーターを制御する制御部と、を備え、上記駆動モーターはステッピングモーターからなり、上記制御部は、上記定着装置を起動する際には、上記温度検出部により検出された検出温度が所定温度以下であるか否かを判定して、該所定温度以下であると判定した場合には、環境温度が10℃以下である低温環境下にあるものとして、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構によって加圧解除状態にした後に、上記駆動モーターの駆動を、予め設定した設定速度よりも低い所定低速度で開始し、該駆動開始時から所定時間が経過した後に、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構によって加圧状態に切換え且つ該駆動モーターの駆動速度を上記設定速度に切換える一方、上記温度検出部により検出された検出温度が上記所定温度を越えると判定した場合には、常温環境下又は高温環境下にあるものとして、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構により加圧状態にした後に、上記駆動モーターの駆動を上記設定速度で開始するように構成され、上記定着ローラーの周面及び上記加圧ローラーの周面の少なくとも一方を構成する上記ゴム部材は、上記低温環境下では常温環境下に比べて硬度が変化する特性を有しており、上記所定時間は、上記駆動モーターの駆動開始時から、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの当接部の温度が上昇して上記ゴム部材の上記硬度変化が解消されるまでの時間として予め設定され、上記加圧解除状態における上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの圧接荷重は0である。
この構成によれば、定着装置の起動に際して、温度検出部により検出される検出温度が所定温度以下である場合には、制御部が、定着ローラー及び加圧ローラーを圧切換機構によって加圧解除状態にした後に駆動モーターを駆動させ、該駆動モーターの駆動開始時から所定時間が経過した後に、圧切換機構によって定着ローラー及び加圧ローラーを加圧状態に切り換える。したがって、寒冷地等の低温環境下では、圧切換機構により定着ローラー及び加圧ローラーが加圧解除状態にされた後に、駆動モーターが駆動を開始することとなる。よって、常温及び高温環境下に比べて、定着装置の起動時に必要な駆動モーターの出力トルクを極力低く抑えることができる。
すなわち、低温環境下では、ゴム硬度の変化に起因する形状変化によって両ローラーの当接部における駆動抵抗が増加したり、各ローラーを支持する軸受部材が収縮したりすることで、両ローラーを回転させるための駆動トルクが常温及び高温環境下に比べて約1.5倍から2倍に増加してしまう。この結果、駆動モーターが大型化するという問題があった。これに対して、上記構成によれば、低温環境下において定着装置を起動する際には、両ローラーが圧切換機構によって加圧解除状態にされているので、両ローラーの当接部における駆動抵抗を常温及び高温環境下に比べて低下させることができる。よって、低温環境下において、駆動モーターの出力トルクが低くても、駆動ローラーを確実に駆動することができる、延いては、駆動モーターの小型化を図ることが可能となる。
また、上記構成によれば、定着ローラーと加圧ローラーとの当接部の駆動抵抗が、両ローラーの回転速度に比例して増加する点に着目し、低温環境下においては、定着装置の起動に際して、駆動モーターの駆動開始速度を予め設定した設定速度よりも低い所定低速度にするようにした。これにより、低温環境下における定着装置の起動に際して、両ローラーの当接部における駆動抵抗をより一層確実に低減することができる。
また上記構成によれば、駆動ローラーの駆動速度を精度良く制御することができ、延いては、定着ローラーと加圧ローラーとの間を通過する用紙に対してトナー像を精度良く定着させることができる。しかし、駆動モーターをステッピングモーターで構成した場合には、トルク変動に伴う脱調を防止する観点からモーターが大型化し易い。これに対して、本発明はモーターの小型化を図ることができるので、ステッピングモーターの採用による駆動モーターの大型化を相殺して、装置全体を小型化することができる。
また上記構成によれば、温度検出部により検出される検出温度が所定温度を超える場合には、制御部が、定着装置の起動に際して、定着ローラー及び加圧ローラーを圧切換機構によって加圧状態にした後に駆動モーターを駆動させる。したがって、定着ローラーと加圧ローラーとの当接部における駆動抵抗及び各ローラーを支持する軸受部材の収縮量が小さい常温及び高温環境下においては、低温環境下のように最初に、定着ローラー及び加圧ローラーを加圧解除状態にしてから駆動モーターの駆動を開始する必要がない分、定着装置の起動時間を短縮することができる。
上記所定時間は、上記駆動モーターの駆動開始時から該所定時間が経過した時に上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの当接部の温度が所定の閾温度を越えるような時間として予め設定されている時間であることが好ましい。
この構成によれば、駆動モーターの駆動開始後に、所定時間が経過した時に、定着ローラー及び加圧ローラーが圧切換機構によって加圧解除状態から加圧状態に切換えられる。定着ローラー及び加圧ローラーを加圧状態に切り換えると、加圧解除状態に比べて両ローラーの当接部における駆動抵抗は増加する。しかし、この切換え時、つまり、駆動モーターの駆動開始時から所定時間が経過した時には、定着ローラー及び加圧ローラーの当接部の温度は所定の閾温度を超えているので該当接部における駆動抵抗、及び両ローラーを支持する軸受部材の収縮量が十分に小さくなっている。したがって、両ローラーが加圧状態に切換わった後も、駆動モーターにより駆動ローラーを十分なトルクで確実に駆動することができる。
発明者らは鋭意研究の末、上記所定低速度が上記設定速度の1/2以下である場合に、両ローラーの当接部における駆動抵抗が特に小さくなることを見出した。よって、上記所定低速度は、上記設定速度の1/2以下であることが好ましい。
本発明によれば、定着ローラー又は加圧ローラーからなる駆動ローラーの低温環境下における駆動トルクをできる限り低減することで、駆動モーターの小型化を図り、延いては装置全体の小型化及び低コスト化を図ることができる。
図1は、実施形態における定着装置を備えた画像形成装置を示す概略図である。 図2は、定着装置を示す斜視図である。 図3は、図2のIII部の詳細を示す拡大斜視図である。 図4は、図2のIV部の詳細を示す拡大斜視図である。 図5は、画像形成装置の制御系の一部を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《実施形態》
図1は、本実施形態における画像形成装置1を示している。この画像形成装置1は、本実施形態ではモノクロのレーザープリンターからなる。画像形成装置1は、給紙部10、作像部20、定着装置40、排紙部70、及び筐体80を有している。給紙部10から排紙部70に至る用紙搬送経路には、用紙Pを挟持して搬送する複数の搬送ローラー対11〜13が配置されている。尚、以下の説明では、「前側」、「後側」は、画像形成装置1の前側、後側(図1の紙面垂直方向の手前側、奥側)を意味し、左側、右側は、画像形成装置1を前側から見たときの「左側」、「右側」を意味する。
給紙部10は、シート状の用紙Pが収容される給紙カセット10aと、該給紙カセット10a内の用紙Pを取り出して該カセット外に送り出すためのピックアップローラー10bとを有している。給紙カセット10aよりカセット外に送り出された用紙Pは、搬送ローラー対11を介して作像部20に供給される。
作像部20は、筐体80内における右側端部の上下方向の中間部に配置されている。作像部20は感光体ドラム21を有しており、感光体ドラム21の周囲には10時の方向を基準として図の反時計回り方向に、帯電器23、露光装置25、現像器27、転写器29、クリーニング装置33、及び除電器35がこの順で配置されている。
画像形成時には、先ず、帯電器23によって感光体ドラム21の周面が帯電される。その後、露光装置25によって感光体ドラム21の周面に原稿画像データ(例えば、外部端末より受信した原稿画像の画像データ)に基づくレーザー光が照射される。これにより、感光体ドラム21の表面には原稿画像データに対応する静電潜像が形成される。感光体ドラム21の周面に形成された静電潜像は、現像27によりトナー像として現像される。そうして現像されたトナー像は、給紙部10から供給された用紙Pが感光体ドラム21と転写器29の転写ローラー30との間を通過する際に当該用紙Pに転写される。トナー像が用紙Pに転写された後に感光体ドラム21の周面に残った残トナーはクリーニング装置33によって回収され、感光体ドラム21の周面の電荷は除電器35によって除電される。一方、トナー像が転写された用紙Pは、転写器29(転写ローラー30)及び感光体ドラム21によりその下流側の定着装置40に送り出される。尚、図中の符号31は、用紙Pがクリーニング装置33内に巻き込まれないように用紙Pを感光体ドラム21から分離する分離装置である。
上記定着装置40は、定着ローラー41と、該定着ローラー41に圧接される加圧ローラー42と、両ローラー41,42を内部に収容する箱状のケース体81とを有している。定着装置40では、作像部20より供給される用紙Pを定着ローラー41及び加圧ローラー42により挟持搬送することで、当該用紙Pにトナー像を定着させる。そして、定着装置40にてトナー像が定着された用紙Pは、両ローラー41,42により下流側へと送り出される。定着装置40より送り出された用紙Pは、複数の搬送ローラー対12,13を介して、筐体80の上面に形成された上記排紙部70に排出される。
図2は、上記定着装置40の内部をプリンターの前側の斜め右側寄りから見た斜視図である。定着ローラー41及び加圧ローラー42は共に、画像形成装置1の前後方向に延びる円柱状に形成されている。本実施形態では、定着ローラー41が駆動ローラーであり、加圧ローラー42は駆動ローラーに従動して回転する従動ローラーである。図2中の符号60は、定着ローラー41を駆動するための駆動モーター60である。定着ローラー41の一端部にはギアー63(図4参照)が固定されており、駆動モーター60は、2つのギアー61,62を介してギアー63に連結されている。駆動モーター60は、本実施形態では、ステッピングモーターにより構成されていて、後述するコントローラー100により作動制御される。
定着ローラー41及び加圧ローラー42の表面は共にゴム部材(例えばEDPM)で構成されている。定着ローラー41の内部には、定着ローラー41の表面を加熱するためのヒーター41a(加熱手段に相当)が内蔵されている。定着ローラー41の側方には、その表面温度を測定するための定着温度センサー43(図1参照)が設けられている。定着温度センサー43は、定着ローラー41の表面温度を非接触で測定可能なセンサーである。定着ローラー41の表面温度が高いと、両ローラー41,42の当接部Wの温度も高くなり、定着ローラー41の表面温度が低いと両ローラー41,42の当接部Wの温度も低くなる。すなわち、定着ローラー41の表面温度は、定着ローラー41と加圧ローラー42との当接部Wの温度に関連する温度(相関関係を有する温度)であると言える。定着温度センサー43は、コントローラー100(図5参照)に電気的に接続されている。定着温度センサー43は、定着ローラー41の表面温度を検出してその検出信号をコントローラー100に送信する。コントローラー100の詳細について後述する。
図2〜図4に示すように、上記定着装置40は、定着ローラー41及び加圧ローラー42の他に圧切換機構44を有している。圧切換機構44は、定着ローラー41に対して加圧ローラー42が所定の圧接加重で当接する加圧状態と該加圧状態よりも低い圧接荷重で当接する加圧解除状態とを切換える機構である。尚、加圧解除状態には、圧接荷重が0の状態も含まれる。
具体的には、上記圧切換機構44は、加圧ローラー42の両端部を回転可能に支持する一対のリンク部材45を有している。一対のリンク部材45は、前後方向に間隔を空けて互いに対向して配置されている。加圧ローラー42の両端部は、各リンク部材45の上下方向の中間部に支持されている。各リンク部材45の下端部は支持ピン46に回動可能に支持されている。支持ピン46の軸線は前後方向に延びており、支持ピン46はケース体81(図1にのみ示す)の側壁に固定されている。各リンク部材45の上端部は、ロッド47の先端部にピン結合されている。各ロッド47の軸線は左右方向に延びている。各ロッド47は、ガイド部材48により左右方向にスライド可能に支持されている。各ガイド部材48は、ケース体81(図1にのみ示す)の側壁に固定されている。各ロッド47の基端部はそれぞれ、回転カム50の周面に当接している。各回転カム50は、例えば楕円柱状に形成されている。各回転カム50は、カム連結シャフト51に対して回転一体に連結されている。カム連結シャフト51の両端部はそれぞれ、上記一対のガイド部材48に対して回転可能に支持されている。さらにカム連結シャフト51の一端部は、図に示すように、ギアー54〜56を介して切換モーター53の出力軸に連結されている。切換モーター53は、後述のコントローラー100により作動制御される。
図3及び図4に示すように、上記リンク部材45の上端よりもやや下側には付勢バネ49に連結されている。付勢バネ49は圧縮コイルバネからなる。付勢バネ49は、その一端がリンク部材45に固定され、他端がケース体81に固定されている。そうして、付勢バネ49は、リンク部材45を支持ピン46回りに図3及び図4の矢印D1方向に付勢している。図3及び図4の状態では、加圧ローラー42は、付勢バネ49に付勢力により定着ローラー41に圧接されている。換言すると、定着ローラー41及び加圧ローラー42は、所定の圧接荷重で互いに当接する加圧状態にある。両ローラー41,42を加圧状態から加圧解除状態に切り換える際には、コントローラー100により切換モーター53を所定の向きに駆動する。これにより、カム連結シャフト51及び回転カム50が所定の向きに回転するので、ロッド47の基端部が回転カム50の周面により押圧されてロッド47が図3及び図4の矢印D2方向に移動する。この結果、リンク部材45が支持ピン46を中心に矢印D3方向に回転する。このことで、リンク部材45に保持された加圧ローラー42が定着ローラー41から離間する向きに微動する。こうして、定着ローラー41及び加圧ローラー42は、加圧状態から加圧解除状態に切り換わる。
図5は、画像形成装置1の制御系の一部を簡略化して示している。この制御系は、コントローラー100を有している。コントローラー100は、CPU、ROM及びRAM等を有するマイクロコンピューターにより構成されている。コントローラー100は、操作部101、及び定着温度センサー43からの信号を基に、作像部20及び定着装置40の動作を制御する。
操作部101は、不図示の操作パネル上に設けられた操作キーや電源スイッチ等を含んでいる。操作部101は、操作キーや電源スイッチがユーザーにより操作されたことを検出してその操作信号をコントローラー100に出力する。定着温度センサー43は、上述したように定着ローラー41の表面温度を検出して検出した温度信号をコントローラー100に出力する。
コントローラー100は、操作部101から操作信号を基、電源スイッチがオンされたと判断した場合には、画像形成装置1のウォームアップ処理を実行する。ウォームアップ処理には、例えば各種センサーのキャリブレーション処理等が含まれる。ウォームアップ処理が終了した後は、画像形成装置1はレディー(Ready)状態になる。レディー状態とは、画像形成装置1の電源がオン状態にあり且ついつでも画像形成処理を実行可能な状態をいう。
以下、コントローラー100におけるウォームアップ処理の一例について説明する。コントローラー100は、電源スイッチがオンされたと判断した場合には、定着装置40を起動する。コントローラー100は、定着装置40を起動する際には、先ず、ヒーター41aを作動させて定着ローラー41を内部から加熱する。次いで、コントローラー100は、定着温度センサー43により検出された検出温度が所定温度K以下であるか否かを判定して、所定温度Kを越えると判定した場合には、定着ローラー41及び加圧ローラー42を圧切換機構44によって加圧状態にした後に、駆動モーター60の駆動を開始する。このとき、駆動モーター60の回転速度はコントローラー100によって、予め設定された設定速度V1に制御される。
一方、コントローラー100は、定着温度センサー43による検出温度が所定温度K以下であると判定した場合には、定着ローラー41及び加圧ローラー42を圧切換機構44によって加圧解除状態にした後に、定着ローラー41に連結された駆動モーター60の駆動を開始する。このとき、駆動モーター60の回転速度は、コントローラー100によって、上記設定速度V1よりも低い所定低速度V2に制御される。コントローラー100は、該駆動モーター60の駆動開始後、所定時間Tが経過した時に、定着ローラー41及び加圧ローラー42を圧切換機構44によって加圧解除状態から加圧状態に切り換えると共に、駆動モーター60の回転速度を所定低速度V2から設定速度V1に切り換える。
上記所定時間Tは、上記駆動モーター60の駆動開始時から該所定時間Tが経過した時に上記両ローラー41,42の当接部Wの温度が上記所定の閾温度Sを越えるような時間として予め設定されている。両ローラー41,42の当接部Wの温度が閾温度Sを越えると、両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗が所定値を下回る。コントローラー100は、駆動モーター60の駆動開始後、所定時間Tが経過した時に上記ウォームアップ処理を終了させる。すなわち、上記所定時間Tは、画像形成装置1のウォームアップ期間に一致している。
以上説明したように、上記実施形態では、コントローラー100は、定着装置40の起動に際して、定着温度センサー43により検出された検出温度が上記所定温度以下であると判定した場合には、定着ローラー41及び加圧ローラー42を圧切換機構44によって加圧解除状態にした後に駆動モーター60を駆動させ、駆動モーター60の駆動開始後に、圧切換機構44によって両ローラー41,42を加圧状態に切り換えるようになっている。したがって、低温環境下(例えば10℃以下)など通常より大きな駆動トルクが必要と想定される場合には、圧切換機構44により定着ローラー41及び加圧ローラー42が加圧解除状態にされた後に、駆動モーター60の駆動が開始する。よって、定着装置40の起動時に必要となる駆動ローラー(定着ローラー41)の駆動トルクを低く抑えることができる。
すなわち、低温環境下では、ゴム硬度の変化に起因する形状変化によって両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗が増加したり、各ローラー41,42を支持する軸受部材が収縮したりすることで、両ローラー41,42を回転させるための駆動トルクが常温及び高温環境下に比べて約1.5倍から2倍に増加してしまう。この結果、駆動モーター60が大型化するという問題があったしたがって、駆動ローラーである定着ローラー41を低温環境下において確実に駆動させようとすると、高出力の駆動モーター60を使用せざるを得ず、駆動モーター60が大型化するという問題があった。これに対して、上記実施形態の定着装置40によれば、低温環境下において定着装置40を起動する際には、両ローラー41,42が圧切換機構44によって加圧解除状態にされているので、両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗を常温及び高温環境下に比べて低下させることができる。よって、低温環境下において、駆動モーター60の出力トルクが低くても、定着ローラー41(駆動ローラー)を確実に駆動することができる。延いては、駆動モーター60の小型化を図ることが可能となる。
そして、上記実施形態では、駆動モーター60の駆動開始後に、所定時間Tが経過した時に、両ローラー41,42が圧切換機構44によって加圧状態に切換えられる。両ローラー41,42を加圧状態に切り換えると、加圧解除状態に比べて両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗は増加する。しかし、この切換え時、つまり、駆動モーター60の駆動開始時から所定時間Tが経過した時には、両ローラー41,42の当接部Wの温度は所定の閾温度Sを超えているので該当接部Wにおける駆動抵抗や、各ローラー41,42を支持する軸受部材の収縮量が十分に小さくなっている。したがって、駆動モーター60を大型化することなく定着ローラー41(駆動ローラー)を確実に駆動させることができる。
また、上記実施形態では、コントローラー100が、定着装置40の起動に際して、定着温度センサー43により検出される検出温度が所定温度を越えると判定した場合には、定着ローラー41及び加圧ローラー42を圧切換機構44によって加圧状態にした後に、駆動モーター60を駆動させるようになっている。したがって、両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗及び各ローラー41,42の軸受部材の収縮量が小さい常温及び高温環境下においては、低温環境下のように最初に、両ローラー41,42を加圧解除状態にしてから駆動モーター60を駆動する必要がない分、定着装置40の起動時間を短縮することができる。
また、上記実施形態では、定着ローラー41と加圧ローラー42との当接部の駆動抵抗が、両ローラー41,42の回転速度に比例して増加する点に着目し、低温環境下においては、定着装置40の起動に際して、駆動モーター60の駆動開始速度を予め設定した設定速度V1よりも低い所定低速度V2にするようにした。これにより、低温環境下における定着装置40の起動に際して、両ローラー41,42の当接部Wにおける駆動抵抗をより一層確実に低減することができる。
発明者らは鋭意研究の末、上記所定低速度V2が上記設定速度V1の1/2以下である場合に、両ローラーの当接部における駆動抵抗が特に小さくなることを見出した。よって、上記所定低速度V2は、上記設定速度V1の1/2以下であることが好ましい。
上記実施形態では、駆動モーター60は、ステッピングモーターにより構成されている。
この構成によれば、駆動モーター60の駆動速度を精度良く制御することができ、延いては、定着ローラー41と加圧ローラー42との間を通過する用紙Pに対してトナー像を精度良く定着させることができる。よって、用紙に印刷される画像の画質を向上させることができる。駆動モーター60をステッピングモーターで構成した場合には、トルク変動に伴う脱調を防止する観点からモーターが大型化し易い。これに対して上記実施形態では、駆動モーター60の小型化を図ることができるため、ステッピングモーターの採用に伴う駆動モーター60の大型化を相殺して、装置全体を小型化することができる。
《他の実施形態》
上記実施形態では、定着ローラー41が駆動ローラーであり、加圧ローラー42が従動ローラーである構成について説明したが、これに限ったものではなく、加圧ローラー42が駆動ローラーであり、定着ローラー41が従動ローラーである構成であってもよい。
上記実施形態では、圧切換機構44は、定着ローラー41に対して加圧ローラー42を移動させることで、両ローラー41,42の加圧状態と加圧解除状態とに切換えるようにしているが、これに限ったものではない。すなわち、圧切換機構44は、例えば、加圧ローラー42に対して定着ローラー41を移動させることで、両ローラー41,42を加圧状態と加圧解除状態とに切り換えるように構成されていてもよい。
上記実施形態では、温度検出部である定着温度センサー43により定着ローラー41の表面温度を検出するようにしているが、これに限ったものではなく、例えば、定着温度センサー43により加圧ローラー42の表面温度を検出するようにしてもよい。また、定着温度センサー43に替えて機内温度を検出する機内温度センサーを採用するようにしてもよい。すなわち、温度検出部は、定着ローラー41及び加圧ローラー42の当接部Wの温度に関連する温度を検出できるものであれば如何なる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、定着ローラー41の周面及び加圧ローラー42の周面の双方がゴム部材で構成されているが、これに限ったものではなく、例えば、加圧ローラー42の周面をゴム部材で構成して、定着ローラー41の周面をフィルム部材で構成するようにしてもよい。すなわち、両ローラー41,42の周面のうち少なくとも一方がゴム部材で構成されていればよい。
以上説明したように、本発明は、リンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置における定着装置について有用である。
K 所定温度
S 閾温度
T 所定時間
V1 設定速度
V2 所定低速度
W 当接部
1 画像形成装置
40 定着装置
40a ヒーター(加熱手段)
41 定着ローラー
42 加圧ローラー
43 定着温度センサー(温度検出部)
60 駆動モーター
100 コントローラー(制御部)

Claims (2)

  1. 加熱手段により加熱される定着ローラーと、周面が該定着ローラーに当接する加圧ローラーと、上記定着ローラーと上記加圧ローラーとが所定の圧接荷重で当接する加圧状態と該加圧状態よりも低い圧接荷重で当接する加圧解除状態とを切換えるための圧切換機構と、上記定着ローラー又は加圧ローラーからなる駆動ローラーを駆動するための駆動モーターと、を備えた定着装置であって、
    上記定着ローラーの周面及び上記加圧ローラーの周面の少なくとも一方はゴム部材で構
    成されており、
    上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの当接部の温度に関連する温度を検出する温度
    検出部と、
    上記温度検出部による検出温度を基に、上記圧切換機構及び上記駆動モーターを制御す
    る制御部と、を備え、
    上記駆動モーターはステッピングモーターからなり、
    上記制御部は、上記定着装置を起動する際には、上記温度検出部により検出された検出温度が所定温度以下であるか否かを判定して、該所定温度以下であると判定した場合には、環境温度が10℃以下である低温環境下にあるものとして、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構によって加圧解除状態にした後に、上記駆動モーターの駆動を、予め設定した設定速度よりも低い所定低速度で開始し、該駆動開始時から所定時間が経過した後に、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構によって加圧状態に切換え且つ該駆動モーターの駆動速度を上記設定速度に切換える一方、上記温度検出部により検出された検出温度が上記所定温度を越えると判定した場合には、常温環境下又は高温環境下にあるものとして、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーを上記圧切換機構により加圧状態にした後に、上記駆動モーターの駆動を上記設定速度で開始するように構成され、
    上記定着ローラーの周面及び上記加圧ローラーの周面の少なくとも一方を構成する上記ゴム部材は、上記低温環境下では常温環境下に比べて硬度が変化する特性を有しており、
    上記所定時間は、上記駆動モーターの駆動開始時から、上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの当接部の温度が上昇して上記ゴム部材の上記硬度変化が解消されるまでの時間として予め設定され、
    上記加圧解除状態における上記定着ローラー及び上記加圧ローラーの圧接荷重は0である、定着装置。
  2. 請求項記載の定着装置において、
    上記所定低速度は、上記設定速度の1/2以下である、定着装置。
JP2014200095A 2014-09-30 2014-09-30 定着装置 Active JP6414432B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200095A JP6414432B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 定着装置
US14/858,238 US9389555B2 (en) 2014-09-30 2015-09-18 Fixing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200095A JP6414432B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016071134A JP2016071134A (ja) 2016-05-09
JP6414432B2 true JP6414432B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=55864889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014200095A Active JP6414432B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6414432B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6777022B2 (ja) 2017-06-20 2020-10-28 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002372890A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2004286929A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Minolta Co Ltd ベルト定着装置
JP2006208939A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP4557842B2 (ja) * 2005-08-31 2010-10-06 キヤノン株式会社 定着装置及びその駆動方法
JP5450930B2 (ja) * 2007-04-27 2014-03-26 キヤノン株式会社 像加熱装置
JP5511252B2 (ja) * 2009-07-29 2014-06-04 キヤノン株式会社 像加熱装置
KR101812748B1 (ko) * 2011-07-12 2018-01-31 에스프린팅솔루션 주식회사 화상형성장치 및 그 구동 방법
JP2016071129A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016071134A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5635557B2 (ja) 画像形成装置
US10073394B2 (en) Image forming apparatus and fixing device
US9310736B1 (en) Fixing device and image forming apparatus including the same
JP5800973B2 (ja) 定着部材及びこれを備えた画像形成装置
JP6414432B2 (ja) 定着装置
JP5993798B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2016071129A (ja) 定着装置
US10126691B2 (en) Image forming device
JP5864696B2 (ja) 画像形成装置
US9389555B2 (en) Fixing device
JP2010156751A (ja) 画像形成装置
JP6665816B2 (ja) 画像形成装置
JPH06118837A (ja) 電子写真記録装置
JP2018101059A (ja) 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置
JP6456135B2 (ja) 定着装置
JP5768584B2 (ja) 定着装置、画像形成装置、定着制御方法及び定着制御プログラム
JP5973640B2 (ja) 画像形成装置
JP5973642B2 (ja) 画像形成装置
JP5973643B2 (ja) 画像形成装置
JP5973641B2 (ja) 画像形成装置
JP2009063907A (ja) 画像形成装置
JP2012053334A (ja) 画像形成装置
US20180011431A1 (en) Image forming apparatus
JP5919168B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6512409B2 (ja) 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160923

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6414432

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150