JP6406192B2 - 加熱処理装置、加熱処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

加熱処理装置、加熱処理方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、塗布液が塗布された基板を処理容器内に載置して、容器内を排気しながら基板を加熱する加熱処理装置、加熱処理方法及び記憶媒体に関する。
半導体の製造工程においては、回路パターンの微細化のためレジストパターンが倒れやすくなっており、種々の対策が検討されている。その対策の一つとして、半導体ウエハ「以下(ウエハ)という」に形成した下層膜にレジストパターンを転写し、下層膜のパターンをエッチングマスクとして使用してウエハのエッチングを行う手法が行われている。このような下層膜としては、プラズマ耐性が高く、エッチング耐性が高いことが求められ、例えばスピンコーティングにより形成される炭素膜[SOC(Spin on Carbon)膜]が用いられている。
SOC膜が塗布されたウエハは、塗布処理後に加熱されて塗布膜中に残留している溶剤の乾燥や、架橋剤の架橋反応の促進が行われるが、この時塗布膜からは、昇華物が発生する。このような加熱処理を行う加熱処理装置としては、例えば特許文献1に記載されたように、基板を加熱するホットプレートの周囲をリングシャッタにより塞ぎ、リングシャッタの周囲から不活性ガスを処理空間内に取り込むと共に、ウエハの中心部上方側から排気しながら加熱処理を行う装置が知られている。
近年では、SOC膜のプラズマ耐性を高めるために、炭素含有率を高める要請があり、その手法として従来の温度(300℃)よりも高い温度(350〜400℃)での加熱が行われている。しかしながら加熱温度を高くした場合には、SOC膜に含まれる架橋剤などから昇華する昇華物に加えて、低分子ポリマーなども飛散するため、昇華物の量が増加する。従って処理容器内から昇華物が外部に漏洩することを防止するために排気量を多くすることが要請されるが、その場合ウエハの表面の中央部にあたる気流が多くなり、塗布膜が盛り上がって、膜厚の面内均一性が悪化する懸念がある。
特開2000−124206号公報
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、基板に形成された塗布膜を加熱処理するにあたって、処理容器の外部への昇華物の漏洩を防ぐと共に、塗布膜の膜厚について良好な面内均一性が得られる技術を提供することにある。
本発明の加熱処理装置は、基板に形成された塗布膜を加熱処理する加熱処理装置において、
処理容器内に設けられ、基板を載置する載置部と、
前記載置部に載置された基板を加熱するための加熱部と、
平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側のみに周方向に沿って基板を囲むように設けられ、基板よりも低い位置に開口する部位を備え、前記処理容器内に給気するための給気口と、
平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側に周方向に沿って基板を囲むように設けられ、基板よりも高い位置に開口する部位を備え、前記処理容器内を排気するための外周排気口と、
前記載置部上の基板の上方側にて、前記処理容器内を排気するように設けられた中央排気口と、を備え
前記中央排気口は、平面的に見て当該基板の外周よりも当該基板の中心側に寄った中央領域に、前記載置部上の基板の中心を中心として、基板の全面から見て局所的に配置され、
平面的に見て前記外周排気口と中央排気口との間には、排気口が形成されていないことを特徴とする。
本発明の加熱処理方法は、基板に形成された塗布膜を加熱処理する方法において、
処理容器内に設けられた載置部に前記基板を載置して加熱する工程と、
前記基板の加熱開始時から設定時間を経過した時点、または基板の温度が設定温度を越えた時点である設定時点までは、少なくとも、平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側にて周方向に沿って設けられた外周排気口から前記処理容器内を排気すると共に平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側のみに周方向に沿って設けられた給気口から前記処理容器内に気体を取り込む工程と、
前記設定時点以降には、少なくとも、前記載置部上の基板の中央部の上方側に平面的に見て当該基板の外周よりも当該基板の中心側に寄った中央領域に、前記載置部上の基板の中心を中心として、基板の全面から見て局所的に配置された中央排気口から前記処理容器内を排気すると共に前記給気口から前記処理容器内に気体を取り込む工程と、を含み、
平面的に見て前記外周排気口と中央排気口との間には、排気口が形成されておらず、
前記給気口の給気と、前記外周排気口の排気と、により、基板よりも低い位置から基板よりも高い位置に向かう気流カーテンが基板を囲むように形成されることを特徴とする。

本発明の記憶媒体は、塗布膜が形成された基板を処理容器内の載置部に載置し、前記塗布膜を加熱処理する装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の加熱処理方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする。
本発明は、基板を処理容器内の載置部に載置して、基板に形成された塗布膜を加熱部により加熱処理するにあたって、載置部上の基板よりも外側にて周方向に沿って設けられた外周排気口と、載置部上の基板の中央部の上方側に設けられ、前記処理容器内を排気するための中央排気口と、を用いている。このため、塗布膜の流動性が大きい間は、少なくとも外周排気口による排気に頼り、昇華物の発生が増大する間は少なくとも中央排気口による排気に頼ることができるため、少ない排気量でありながら処理容器の外への昇華物の漏えいを抑え、また膜厚について良好な面内均一性が得られる。
本発明の実施の形態に係る加熱処理装置を示す縦断側面図である。 リングシャッタの開閉を示す縦断側面図である。 本発明の実施の形態に係る加熱処理装置の作用を示す説明図である。 加熱処理装置の排気シーケンスと、ウエハの温度変化と、を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る加熱処理装置の作用を示す説明図である。 加熱処理装置の排気シーケンスと、ウエハの温度変化と、を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態の他の例に係る加熱処理装置の作用を示す説明図である。 加熱処理装置の排気シーケンスと、ウエハの温度変化と、を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態の他の例に係る加熱処理装置を示す説明図である。 中央排気口の他の例を示す平面図である。 他の例に係る加熱部の備えた加熱処理装置示す縦断側面図である。 排気のオン、オフを切り替える機構を備えた加熱処理装置示す縦断側面図である。 排気のオン、オフを切り替える機構を示す平面図である。 排気のオン、オフを切り替える機構の他の例を示す平面図である。 排気のオン、オフを切り替える機構の他の例の作用を示す説明図である。 排気のオン、オフを切り替える機構の他の例の作用を示す説明図である。 排気のオン、オフを切り替える機構の他の例を示す平面図である。 排気のオン、オフを切り替える機構の他の例を示す平面図である。 参考例において観測されたパーティクル数の時間変化を示す特性図である。 実施例において形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。 実施例3−1、3−2において形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。 実施例3−1おいて形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。 実施例3−2おいて形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。 実施例3−3おいて形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。 実施例3−4おいて形成されたウエハの膜厚分布を示す特性図である。
本発明の実施の形態に係る加熱処理装置は、図1に示すように処理容器1を備え、処理容器1は、底部を構成する底部構造体2と、天井面となる天板部3と、側面となるリングシャッタ5と、を備えている。この処理容器1は、図示していないが、陽圧のN(窒素)ガス雰囲気を形成するモジュールの外装体である筐体内に置かれている。
底部構造体2は、図示しない筐体の底面部に相当する基台27の上に支持部材26を介して支持されている。底部構造体2は、縁部22よりも中央側に凹部が形成されて扁平な円筒体からなる支持台20を備え、支持台20の凹部には、ウエハWを載置するための載置部である載置台21が嵌合して設けられている。支持台20の外径は例えば350mmに設定され、載置台21の外径は例えば320mmに設定されている。載置台21には、ウエハWを加熱処理するための加熱部をなす抵抗発熱体からなるヒータ25が設けられている。従って載置台21は加熱板ということもでき、以下の説明では載置台21は加熱板21と呼ぶものとする。また底部構造体2を貫通し、例えば直径300mmのウエハWを外部の図示しない搬送アームとの間で受け渡しを行うための支持ピン23が例えば周方向等間隔に3本設けられている。支持ピン23は、基台27上に設けられた昇降機構24により昇降して、底部構造体2の表面から突没するように構成されている。
天板部3は、底部構造体2よりも直径の大きい円板状の部材で構成される。天板部3は、図示しない筐体の天井に支持され、底部構造体2の上面と隙間を介して対向し、その外縁が平面的に見て底部構造体2の外縁よりも外側に位置するように設けられる。天板部3の内部には扁平な円筒形状の排気室30が形成されており、排気室30はその外縁が底部構造体2の外縁の位置とほぼ同じとなるように形成されている。排気室30の底面には、縁部に沿って、周方向等間隔に例えば100個程度の外周排気口31が開口している。従って外周排気口31は、底部構造体2に載置されたウエハWの外縁よりも外側の位置に開口している。また排気室30の上方には、排気管(以下「外周排気管」という)32が接続されており、外周排気管32は天板部3側を上流側とすると、上流側からバルブV1及び流量調整部33が介設され、工場内に設置された工場排気路に接続されている。
また天板部3の下面側中央部には、中央排気口34が、その中心が底部構造体2に載置されたウエハWの中心と一致するように開口しており、中央排気口34には、天板部3及び排気室30を貫通するように設けられた中央排気管35の一端側が接続されている。中央排気管35は天板部3側を上流側とすると、上流側からバルブV2及び流量調整部38が介設され、工場排気路に接続されている。
また底部構造体2の周囲には、底部構造体2と天板部3との間の隙間の周囲を塞ぎ、処理空間を形成するためのシャッタ部材であるリングシャッタ5が設けられる。リングシャッタ5は、中空の帯状の部材を円環状に形成した環状部50を備えている。
環状部50の外周面における上方寄りの位置には、外部の窒素ガスを環状部50の内部空間(給気室)に吸入するための吸入口51が、全周に亘って等間隔に形成されており、環状部50の内周面における下方寄りの位置には、環状部50の内部の窒素ガスを処理容器1内に給気するための給気口52が全周に亘って等間隔に形成されている。環状部50の下面には、円環状の環状板53が設けられ、環状板53と環状部50とは、昇降機構54により一体となり昇降するように構成されている。
図2に示すようにリングシャッタ5は、環状部50の内周面が底部構造体2の縁部22と隙間を介して対向するように配置されており、リングシャッタ5を上昇させると、図2中破線に示すように、リングシャッタ5の上面が天板部3の周縁部の下面側に接し、環状板53の内縁部の上面側が底部構造体2の縁部22の段部に接する。これにより底部構造体2、天板部3、リングシャッタ5及び環状板53で区画された処理空間が形成される。またこの時給気口52は、底部構造体2上のウエハWの高さよりも低い位置になるように形成されている。さらにリングシャッタ5を下降させると、図2中実線で示す位置に下降し、処理空間の周囲が全周に亘って開放され、ウエハWの搬入出が行われるように構成されている。従ってリングシャッタ5を下降させることにより開放される底部構造体2と天板部3との隙間は、ウエハWの搬入出口に相当する。
また天板部3及び処理容器1の壁内には、壁面及び天板部3の内部において昇華物の析出を防ぐための図示しないヒータが埋設されており、例えば300℃に加熱されている。
図1に戻って、加熱処理装置はコンピュータからなる制御部6を備えている。制御部6は、プログラム格納部を有しており、プログラム格納部には、支持ピン23の昇降によるウエハWの載置、リングシャッタ5の昇降、ヒータ25の加熱、バルブV1、V2の開閉による、流量調整部33、38の流量調整に関する命令が組まれた、プログラムが格納される。プログラムは、例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)、メモリーカードなどの記憶媒体により格納されて制御部6にインストールされる。
続いて本発明の実施の形態に係る加熱処理装置の作用について説明する。加熱処理装置の前段処理では例えばウエハWに対して、カーボン膜の前駆体を含む塗布液が塗布され、塗布膜であるSOC膜が形成される。リングシャッタ5を下降させた状態でこのウエハWが図示しない搬送アームにより加熱板21の上方まで移動すると当該搬送アームと加熱板21の下方の支持ピン23の協働作用により、ウエハWが支持ピン23に受け渡される。このとき加熱板21の表面の温度が例えば350℃となるように、ヒータ25のパワーがコントロールされている。そしてリングシャッタ5が上昇して、処理容器1を閉じた状態とし、これにより処理空間が区画形成される。次いでバルブV1、V2を開き、外周排気口31から例えば25L(リットル)/分の排気量(流量)で排気し、中央排気口34から5L/分の排気量で排気して、処理容器1内を陰圧状態とする。そして例えば処理容器1内の排気と略同時に支持ピン23を下降させてウエハWを底部構造体2の加熱板21の上に載置する。
図3に示すようにリングシャッタ5に設けた吸入口51から処理容器1の外部雰囲気である図示しない筐体内の不活性ガス雰囲気である窒素ガスが、環状部50に流れ込み、更に給気口52を介して、処理容器1内に流れ込む。リングシャッタ5の給気口52は、底部構造体2の上面の高さよりも低い位置に設けられているため、処理空間に取り込まれた窒素ガスが底部構造体2の側面とリングシャッタ5との隙間を上方に向かって流れる。なお図3、5及び7において、架橋反応により、表面の流動性が低くなったウエハWには、ハッチングを付した。
底部構造体2の上面外縁まで上昇した気流は、そのまま上方へ流れて外周排気口31に排気される気流と、底部構造体2の上面に沿って、底部構造体2の中央部に向かい、その後は中央排気口34に向かって上昇しながら排気される気流と、が形成され、処理空間内の周囲には、ガスカーテンが形成されることになる。
図4はウエハWが加熱板21に載置された後において、(1)外周排気口31及び(2)中央排気口34の各排気量とウエハWの温度とを対応させて示すグラフである。ウエハWは加熱板21に載置された加熱開始時刻t0から昇温し、これに伴って、塗布膜(SOC膜)中の溶剤の揮発が促進されると共に、塗布膜中の架橋剤により架橋反応が進行する。塗布膜例えば時刻t0からおよそ20秒間は、架橋反応が進行して流動性が高い状態となっている。この間塗布膜中の架橋剤や低分子成分が揮発するが、図3に示すように処理容器1内には、外周排気口31側に向かう排気流及び中央排気口34側に向かう排気流が形成されているため、揮発成分はこれら排気流に乗って排気される。
そして外周排気口31を用いて、処理雰囲気の周囲には、ガスカーテンが形成されていて、揮発成分の外部への漏洩防止機能が働いているため、中央排気口34へ向かう排気量を少なくすることができ、このため当該排気量を例えば5L/分もの少流量に設定されている。中央排気口34の排気流量が大きく、ウエハWの外側から中央排気口34に流れ込む気流が強すぎる場合には、気流によりウエハWの中心が盛り上がってしまいウエハWの表面に筋ムラが形成され、膜厚の面内均一性が悪くなる。これに対して、中央排気口34の排気流量を5L/分もの少流量であれば、膜の盛り上がりや筋ムラの形成を抑制できる。
塗布膜の架橋反応が終了する時刻t1(t0から20秒経過時点)を過ぎた後、ウエハWは更に昇温し、加熱板21の表面温度である例えば350℃に到達する。その後ウエハWはこの温度に維持されて残留しているシンナーやその他の成分を揮発あるいは昇華させて、塗布膜の改質を行い、ウエハWの加熱開始時刻t0から例えば80秒後である時刻t2にウエハWを支持ピン23により加熱板21から上昇させる。架橋反応が終了した後は昇華物の量が増えるが、中央排気口34から5L/分の流量で排気していることから、昇華物は主に底部構造体2の外周から中央排気口34に向かう排気流に乗って排気される。このため外周排気口31からの排気量が25L/分もの少ない流量であっても、即ち処理空間を囲むガスカーテンの流れが弱くても、処理容器1の外部に昇華物が漏洩しない。
架橋反応終了後に仮に中央排気口34の排気を行わずに外周排気口31だけの排気に頼ろうとすると、後述のデータからわかるように排気量をかなり大きくしなければならず、加熱処理装置が組み込まれているシステムが配置される作業区域において、工場内にて割り当てられている排気量を越えてしまうおそれがある。
図5は時刻t2にてウエハWが加熱板21から上昇して離れた後、あるいは同時にリングシャッタ5が開いた状態を示している。リングシャッタ5を開き、隙間が開放されることにより処理容器1内の雰囲気が隙間から外部へと流れようとするが、外周排気口31及び中央排気口34から排気を継続しているため、外部の窒素ガスは、処理空間内に引き込まれる。このため、ウエハWの加熱処理を行っている間に発生した昇華物が排気しきれていない場合にも、処理容器1の外部への昇華物の漏洩を防ぐことができる。
上述の実施の形態によれば、塗布膜であるSOC膜が塗布されたウエハWを処理容器1内に載置して、ウエハWを加熱して架橋反応を進行させるにあたって、中央排気口34から少ない排気量で排気し、外周排気口31から大きい排気量で排気を行いながら架橋反応を進行させるようにしている。従ってSOC膜の流動性が大きいときに、ウエハWの表面中央が強い気流に曝されず、中央部の盛り上がりを抑制することができ、膜厚の面内均一性の悪化が避けられる。架橋反応が終了して昇華物の発生が多くなった後においても、中央排気口34の排気を行っているので、外周排気口31の排気量が少なくても処理中、あるいはリングシャッタ5を開放した際にも、処理容器1内の雰囲気の外部への昇華物の漏洩を防ぐことができる。環境汚染防止などの観点から工場内の排気量を抑える要請が強く、上述の実施の形態では、加熱処理装置全体の排気量を抑えることができる点において、有効な技術である。
本発明の他の実施の形態について説明する。例えばウエハWの加熱開始から外周排気口31のみの排気を行い、ウエハWの加熱開始から設定時間の経過後である架橋反応が終了した後においては、外周排気口31からの排気に加えて、中央排気口34から排気を行うようにしてもよい。図6は、このような本発明の他の実施の形態におけるタイムチャートを示し、(1)は外周排気口31の排気量、(2)は中央排気口34の排気量を夫々示している。
この実施の形態では、ウエハWを支持ピン23に支持した後、バルブV1を開き、外周排気口31から10L/分の流量で排気を行い、その後あるいは同時にリングシャッタ5を閉じる。次いで時刻t0にて、ウエハWを底部構造体2に載置し加熱を開始する。その後ウエハWの加熱開始の時刻t0から例えば20秒経過して架橋反応が終了し、SOC膜の流動性が小さくなった時刻t1にてバルブV2を開き、外周排気口31の排気に加えて、中央排気口34から20L/分の排気量となるように排気を開始する。中央排気口34の排気については、例えば時刻t1から流量調整部38により徐々に排気量を増大させて、例えば時刻t1から10秒経過した時点において20L/分の排気量に達するようにシーケンスが組まれている。
このような実施の形態では、SOC膜の架橋反応が進行する時刻t0からt1までの間は、外周排気口31の排気に頼っていて、中央排気口34の排気を行っていないため、ウエハWの表面の中央部は外周から中央上方に向かう強い気流に曝されず、ウエハWの中央部の盛り上がりの形成を抑制することができる。またこの時間帯においては、SOC膜からの揮発物、昇華物の量が少ないため、外周排気口31の排気だけであってもパーティクルが処理容器1の外に漏洩することが抑えられる。更にSOC膜の架橋反応が終了した時刻t1以後は、ウエハWの中央表面の流動性が低くなっているため、ウエハWの表面が強い気流に曝されても、膜の表面は盛り上がりにくい。
そのため、図7に示すように外周排気口31からの排気に加えて、中央排気口34から大きな排気量で排気を行うことができ、SOC膜から昇華物の発生が増大する状況下にあっても昇華物を効率よく除去できる。またウエハWの加熱処理の終了後にリングシャッタ5を開いた場合に、図5と同様に隙間から外周排気口31に流れ込む気流が形成されるため、処理容器1内の雰囲気の外部への漏洩を防ぐことができる。このように中央排気口から大きな排気量で排気を行っているので、外周排気口31からの排気量を少なくすることができ、結果として全体の排気量が少なくて済む。
さらに例えばウエハWを加熱を行っている際に外周排気口31からの排気から中央排気口34からの排気に切り替えてもよい。図8は、このような本発明の更に他の実施の形態におけるタイムチャートを示し、(1)は外周排気口31の排気量、(2)は中央排気口34の排気量を夫々示している。この実施の形態では、ウエハWを支持ピン23に支持した後、まず外周排気口31から10L/分の排気量で排気を開始し、その後あるいは同時にリングシャッタ5を閉じる。次いで時刻t0にて、ウエハWを底部構造体2に載置し加熱を開始する。その後ウエハWの加熱開始時t0から時刻t1までの20秒間、外周排気口31からのみ排気を行い、その後ウエハWの加熱開始の時刻から20秒経過して架橋反応が終了し、SOC膜の流動性が小さくなった時刻t1にて、外周排気口31の排気量を徐々に小さくして例えば時刻t1から10秒後に排気を停止する。一方時刻t1から中央排気口34の排気量を徐々に大きくし、例えば時刻t1から10秒後に30L/分の排気量で排気を行う。
このような実施の形態においても、SOC膜の架橋反応が進行する時刻t0から時刻t1までの間は、ウエハWの表面の中央部には、外周から中央に向かう強い気流に曝されず、ウエハWの中央部の盛り上がりの形成を抑制することができる。またこの時間帯においては、SOC膜からの揮発物、昇華物の量が少ないため、外周排気口31の排気だけであってもパーティクルが処理容器1の外に漏洩することが抑えられる。更にSOC膜の架橋反応が終了した時刻t1以後は、ウエハWの表面が強い気流に曝されても、膜の表面は盛り上がりにくい。そのため、中央排気口34から大きな排気量で排気を行うことができ、SOC膜から昇華物の発生が増大する状況下にあっても昇華物を効率よく除去できる。またウエハWの加熱処理の終了後にリングシャッタ5を開いた場合に、予め中央排気口34からの排気により、昇華物を十分に排気することで、処理容器1の外部への昇華物の漏洩を抑制することができる。
ここで図6及び図8に示すシーケンスを実行するにあたって、中央排気口34の排気開始のタイミングは、ウエハWの加熱開始時である時刻t0からの経過時間により管理してもよいが、ウエハWの温度が設定温度になっていることを検出して管理してもよい。即ち、ウエハWの加熱開始時から設定時間が経過した時点あるいはウエハWの温度が設定温度を越えた時点である設定時点において例えば中央排気口34の排気の開始時点として設定することができる。なおウエハWの温度の検出は例えば加熱板21に熱電対などの温度検出部を設けることにより行うことができる。
そして設定時点とは、塗布膜の架橋反応が終了する時点であるが、特許請求の範囲で言う「架橋反応が終了する時点」とは、塗布膜の流動性が誰の目から見ても常識的にないと判断される状態にある時点であり、架橋反応が終了した時点よりも若干後、例えば1秒後、あるいは架橋反応が終了した時点よりも例えば2秒前であっても、含まれる。また例えば後述の実施例5では、加熱開始後20秒に中央排気口34の排気量を25L/分に設定して排気を行っているが、この排気の開始を加熱開始後20秒よりも少し前に行うと、ウエハWの中央の膜厚が盛り上がる。従って、25L/分の排気量で中央排気口34の排気をあるタイミング以降に行った場合、ウエハWの中央の膜厚が明らかに盛り上がってしまうタイミングよりも後の時点が「架橋反応が終了する時点」であるという言い方もできる。
またウエハWの加熱から20秒経過し、架橋反応が終了した後は、昇華物を効率よく排気することが好ましい。そのため中央排気口34の排気量を外周排気口31の排気量より大きくすることが好ましい。しかしながら中央排気口34の排気量と、外周排気口31の排気量と、のどちらの排気量を大きくすることが適切であるかについては、塗布膜の種類、粘度、膜厚の違いや処理容器1の形状によって変わってくる。
またウエハWの加熱処理の間、中央排気口34または外周排気口31の排気量が一定であることに限られるものではなく、加熱開始からの経過時間により排気量を変化させてもよい。例えばウエハWの加熱開始から外周排気口31の排気量を25L/分、中央排気口34の排気量を5L/分に設定し、ウエハWの加熱開始から20秒後に、外周排気口31の排気量を10L/分、中央排気口34の排気量を20L/分に変更するようにしてもよい。更に時間の経過に従い徐々に排気量の増加または減少をさせるようにしてもよい。なお中央排気口34及び外側排気口31の排気量が一旦増加した後、次いで減少する。あるいは一旦減少した後、次いで増加する場合も「時間と共に排気量が増加または減少する」ことに含まれる。
また本発明の加熱処理装置は図9に示すように、処理容器1内において、外部雰囲気の給気口72がウエハWよりも高い位置に設けられ、外周排気口71がウエハWよりも低い位置に設けられていてもよい。例えばリングシャッタ75の上方寄りの位置に周方向に複数の給気口72を設け、底部構造体2を支持する基台27に周方向に複数の外周排気口71を設けてもよい。また図9において、給気口72は、リングシャッタ75の上部側に設けることに代えて、天板部3の下面であって外周排気口71に対向する位置に開口していてもよい。この場合給気路が天板部3の中に形成され、例えば基端側が天板部3の側面に開口される。このように構成すれば、底部構造体2の外方において天板部3から下方に向かう排気流のカーテンが形成される。また本発明は、SOC膜を加熱する加熱処理装置に限らず、例えば反射防止膜に用いる塗布液を塗布した後の加熱処理を行う加熱処理装置であってもよい。
さらに中央排気口34は、処理容器1のおける天板部3の下面側中央部に1つの中央排気口34を設けた構成に限らない。例えば図10(a)に示すように、平面的に見て、ウエハWの中心部を中心とする円の周上に周方向等間隔に複数、例えば8つの円形の排気口81を設けて中央排気口34としても良い。また図10(b)に示すように、平面的に見て、中央排気口34をなすスリット状の開口部82をウエハWの中心部を中心に90度づつずれた4か所に設けてもよい。あるいは図10(c)に示すように平面的に見て、例えば8個の矩形の開口部83をウエハWの中心部を中心とする正方形に沿って、配列して中央排気口34としてもよいし、図10(d)に示すように三角形状の4個の開口部84をウエハWの中心部を中心として周方向に等間隔に配列して中央排気口34としてもよい。更にはまた図10(e)に示すようにウエハWの中心部を中心とする同心円状に2重の円形のスリット85a、85b(詳しくは、スリット85a、85bの途中に橋絡部が存在するので円弧状である)により中央排気口34を構成してもよい。このように中央排気口34が、ウエハWの中心の上方に対して、周方向に対称に配置されることで、処理容器1に供給された外部雰囲気により、ウエハWの周縁の各方向から高い均一性をもって、ウエハWの中心上方に向かう気流を形成することができる。従って昇華物を効率よく回収することができるため、同様の効果が得られる。
さらに外周排気口31の設置位置が処理容器1の天板部3の中心に近い位置になると、昇華物回収効率が上がるが、膜厚均一性が悪化する傾向がある。一方外周排気口の31の設置位置が処理容器1の天板部3の中心から遠い位置になると膜厚均一性が向上するが、昇華物回収効率が下がる。更に外周排気口31の開口径が小さくなると流速が上がり昇華物回収効率が高くなる。そのため外周排気口31の位置は処理容器1の天板部3の中心を中心とした直径280〜320mm、例えば300mmの円周上に配置することが好ましく、外周排気口31の開口径は1〜3mm、例えば2mmが好ましい。
またウエハWを加熱する加熱部は、例えばLEDなどの光源から光を照射してウエハWを加熱する熱輻射源であってもよい。このような例としては、底部構造体2の加熱板21に代えて、例えば図11に示すように支持台20の凹部の底面に熱輻射源をなすLEDアレイ91を設けた構成が挙げられる。LEDアレイ91は、その全周に亘って例えば銅(Cu)板に金メッキをした反射板93により囲まれており、照射方向(図11では上方向)とは違う方向に向かう光を反射して輻射光を有効に取り出すことができるように構成する。
またLEDアレイ91の上方側に、当該LEDアレイ91が置かれる雰囲気と処理雰囲気とを仕切るための例えば石英からなる透過板92を設ける。さらに透過板92の内部には、冷媒である例えば冷却水を通水するための通流路である冷却ライン94が設けられており、透過板92は加熱処理後のウエハWを冷却するための冷却部材を兼ねている。冷却ライン94は処理容器1の外部に設けられたチラー95及び循環ポンプ96に接続されており、冷却ライン内を通流する冷媒はこのチラー95により設定温度に調整されて、循環ポンプ96により透過板92内に送られる。
この例では、支持ピン23にウエハWを受け渡した後、ウエハWを降下させて、ウエハWを加熱処理を行う高さ(加熱高さ位置)に移動させる。ウエハWが加熱高さ位置にて保持されると、LEDアレイ91によりウエハWの吸収波長域の輻射光である赤外光がそのウエハWに向けて照射されて、ウエハWが所定の加熱処理温度に加熱される。従ってこの例では支持ピン23が載置部に相当する。
更にLEDアレイ91を底部構造体2に載置したウエハWの上方側に設け、底部構造体2に載置されたウエハWに上方側から光を照射してウエハWを加熱してもよい。
続いて本発明の更なる他の実施形態について説明する。この実施形態は、中央排気管35の排気のオン、オフを切り替える機構としてエジェクタを用いた例である。中央排気管35は、図12に示すように中央排気口34からバッファ室34aを介して天板部3の上面に沿って伸びており、エジェクタ101の吸引口に接続されている。天板部3の上面側は、カバー体300により覆われていて外部から区画された区画空間301として形成されており、この区画空間301に、エジェクタ101及びその周辺部位が配置されている。天板部3には、ヒータ302が設けられており、このヒータ302により、区画空間301が外周排気管32及び中央排気管35内の排気流に含まれる昇華物の付着を防止できる温度例えば300℃となるように加熱されている。
図13は、天板部3の上面側を示す平面図であり、321はダクトからなる外周排気路である。当該ダクト321は天板部3に形成された開口部を介して排気室30に連通しており、上流側がバッファ室35取り囲むと共に区画空間301内にて図13に示すように直線状に配置されている。
エジェクタ101及びその周辺部位に関して図13を参照しながら説明する。外周排気路321の下流側を前方、上流側を後方とすると、中央排気口34に対して図13中の右側にてエジェクタ101の吸引用気体であるエアの供給管であるエア供給管102が前方側から後方側に向けて伸びている。図中のバルブ99は、エアの供給/停止機構を構成する。エア供給管102は中央排気口34の後方側にて、屈曲路を形成して熱交換部103として構成されている。熱交換部103は例えば熱伝導性の良い金属材料で構成されており、内部に加熱流路104が形成されている。加熱流路104は熱交換部103を前方側から見て前方の右寄りの位置から、後方に伸ばされた後、左右に複数回屈曲し、熱交換部103の前面の左側に開口しており、加熱流路104左側の端部には、排気管106の一端が接続されている。加熱流路104に供給されるエアは室温であり、ヒータ302の熱により昇華物の付着を防止できる温度まで昇温される。従ってヒータ302と熱交換部103とによりガスの温調機構が構成されている。
エジェクタ101は直線的に伸びるガス管路101Aに側方から合流管路101Bが接続されたT字型の配管構造体で構成されている。ガス管路101Aの一端側には、エア供給管102の下流端が接続され、ガス管路101Aの他端側(排出側)は、排気管106及び中間ダクト105を介して、工場内に引き回されている、下流側排気路である排気ダクト100に接続されている。排気ダクト100は、排気用力である工場用力により常時排気されている。またエジェクタ101の吸引口をなす合流管路101Bには、中央排気管35の下流端が接続されている。またエジェクタ101及び中央排気管35も熱交換部103と同様にヒータ302の熱により加熱されている。
上述の実施形態の作用について図6に示したタイムチャートに沿って説明する。まずウエハWの加熱開始から外周排気口31のみの排気を行い、ウエハWの加熱開始から設定時間の経過後である架橋反応が終了した後において、図6の例では、架橋反応が終了し、SOC膜の流動性が小さくなった時刻t1において、外周排気口31からの排気に加えて、中央排気口34から排気を行う。中央排気口34から排気を開始する際には、バルブ99を開き、エア供給管102から、エアの供給を開始し、熱交換部103を介してエジェクタ101にエアを供給する。
エアは熱交換部103を通過するときにヒータ302により加熱された区画空間301内の雰囲気との間で熱交換されて、その後に合流する排気流中の昇華物が付着しない温度まで十分な時間加熱される。加熱されたエアは、エジェクタ101のガス管路101Aを吸引用の気体として流れ、エジェクタ101の合流管路101B内が陰圧になって中央排気管35側のガスを引き込み、これにより中央排気口34から処理容器1内の雰囲気が排気される。そして合流管路101Bに引き込まれた処理容器1内の雰囲気は、ガス管路101Aを流れる加熱されたエアと合流した後、排気管106及び中間ダクト105を介して排気ダクト100へと排気される。
上述したようにエアは加熱されているため、合流管路101Bから合流する排気流の温度が下がらず、排気ダクト100側において排気流に含まれる昇華物の析出が抑制される。
その後中央排気口34からの排気を停止するにあたっては、バルブ99を閉じ、エア供給管102からのエアの供給を停止する。これによりガス管路101Aをエアが流れなくなるため、合流管路101B内の吸引作用が消失し、中央排気管34排気が停止する。
この実施の形態によれば次のような効果がある。加熱処理装置の上方は、加熱処理の影響により高温になるため、例えばバルブ装置を設けて、中央排気口34の排気のオンとオフとを切り替える場合には、高温下で駆動可能なバルブが必要となるが、このようなバルブは大型で重量が大きい。これに対して中央排気管35にエジェクタ101を設ける構成を採用すれば簡易で小型の装置構成とすることができる。
ここで加熱処理装置の排気は工場用力により行うが、工場用力により常に排気された状態となっている。そのため、排気ダクト100が常時陰圧になっており、エアの供給を止めて排気を停止しようとしたときに、工場用力の排気量の大きさによっては、エジェクタ101に接続された中央排気管35が陰圧になりやすく、中央排気口34からわずかに排気が継続されるおそれがある。
従って排気ダクト100にダミー配管を接続して、中央排気管35の陰圧を抑制することが有利である。例えば図14に示すように排気ダクト100において中央排気口34から排気される排気流が流れる中間ダクト105の接続位置よりも下流側にダミー配管107を接続する。更にエア供給管102の上流側においてエアオペレーションバルブ108を設け、エア供給管102とダミー配管107と間でエアの供給を行う配管を切り替えるように構成する。
そしてダミー配管107の途中には、エジェクタ101と同様の構成のエジェクタ110を設け、ダミー配管107を流れるエアがエジェクタ110のガス管路110Aを流れるように構成し、エジェクタ110の合流管路110Bの端部(吸引口)を開放して排気流が通る流路の外の雰囲気例えば区画空間301内の外の雰囲気を取り込むように構成する。
そして中央排気口34からの排気を行う際には、エアオペレーションバルブ108を切り替え、熱交換部103側へのエアの供給を行うことで図15に示すように中央排気口34からの排気が行われる。その後中央排気口34からの排気を停止するにあたっては、エアオペレーションバルブ108を切り替え、熱交換部103側へのエアの供給を停止すると共に、ダミー配管107側にエアの供給を開始する。これにより図16に示すようにダミー配管107に設けられたエジェクタ110の合流管路110Bから外部の雰囲気が引き込まれ、排気ダクト100に流れ込む。そのため中央排気口34からの排気が停止したときに、排気ダクト100が陰圧になった場合において、ダミー配管107側からの雰囲気が流れ込み、排気ダクト100内の陰圧が抑制されるため、排気管106側の排気の引き込みが抑制される。
このようにダミー配管107にダミー用のエジェクタ110を組み合わせ、排気流の停止時にダミーの引き込みを行うようにすれば、エジェクタ101を使用して排気流を排気ダクト100により排気するときの排気流量とダミーの引き込み時の排気流量とが揃う。従って工場用力側で排気流の排気時に見合う排気流量を設定すれば、エアの供給をダミー配管107側に切替えたときに、中央排気管35内における陰圧の発生を高い確実性で抑えられる。従って、中央排気口34からの処理雰囲気の流出を抑えられる。例えばこのように構成して、エジェクタ101の吸引作用を停止する際には、中央排気口34から排気の流量を2L/分以下の流量まで抑制することが好ましい。
また図17に示すようにダミー配管107を設けると共に、中央排気管35と接続されたエジェクタ101における合流管路101Bの部分に圧損部101Cを設けて、ダミー配管107側のエジェクタ110よりも中央排気管35側のエジェクタ101の方が圧損が高くなるように構成してもよい。圧損部101Cは、例えば流路の一部を縮径化して(前後の部位よりも口径を小さくして)構成されている。これにより一層エアオペレーションバルブ108を切り替え、中央排気管35側の排気流の吸引を停止した際に、ダミー配管107側の雰囲気をより引き込みやすくなるため、中央排気口34からの処理雰囲気の流出を抑えることができる。圧損部101Cは図17に示す位置に限らず中央排気口34からエジェクタ101においてエアと合流する部位までの排気路中に設けることにより既述の効果が得られる。
さらに図18に示すように、排気管106に逆止弁109を設けてもよい。この場合逆止弁109の上流側と下流側との圧力差が大きい場合でなければ逆止弁109を通流できないように構成してもよい。このように構成することで、エジェクタ101の吸引作用を停止したときにエジェクタ101側の気体が逆止弁を通流することが阻止されるため、同様の効果を得ることができる
[実施例1]
本発明の実施の形態の効果を検証するために行った実施例について記載する。本発明の実施の形態に示した加熱処理装置を用いて、SOC膜を塗布したウエハWを350℃にて加熱した。ウエハWを加熱処理し、処理容器1から取り出すまでの間、中央排気口34及び外周排気口31を用いて排気を行い、処理容器1の外部にて100nm以上のパーティクルの数を計数した。各実施例における中央排気口34の排気流量及び外周排気口31の排気量は、以下のように設定した。なおウエハWは、処理容器1に搬入し、底部構造体2に載置した後、80秒間加熱処理を行い、その後リングシャッタ5を開きウエハWを取り出した。
(実施例1−1)
外周排気口31の排気量を20L/分に設定し、中央排気口34の排気量を10L/分に設定し、ウエハWの処理容器1内への搬入から、取り出しまでの間、外周排気口31及び中央排気口34から排気を行った。
(実施例1−2)
外周排気口31の排気量を25L/分に設定し、中央排気口34の排気量を5L/分に設定したことを除いて実施例1−1と同様に設定した。
(実施例1−3)
外周排気口31の排気量を10L/分に設定し、ウエハWの加熱開始から20秒後に中央排気口34から20L/分の排気量で排気を開始した(外周排気口31の排気に加えて中央排気口34の排気を行う)ことを除いて実施例1−1と同様に設定した。
(実施例1−4)
外周排気口31の排気量を15L/分に設定し、中央排気口34の排気量を15L/分に設定したことを除いて実施例1−3と同様に設定した。
(実施例1−5)
外周排気口31の排気量を5L/分に設定し、中央排気口34の排気量を25L/分に設定したことを除いて実施例1−3と同様に設定した。
(参考例)
また中央排気口34から排気を行わず、外周排気口31のみを用いて排気を行いながらウエハWの加熱処理を行ったことを除いて、実施例1−1と同様に処理を行った例を参考例とした。参考例において外周排気口31の排気の流量は、0、5、10、30、50及び60L/分に設定した。
図19は参考例における外周排気口31の排気の流量を各々の流量に設定したときのウエハWの搬入からの経過時間と観測されたパーティクル数との関係について示す特性図である。外周排気口31の排気の流量が0L/分の時即ち排気を行わない場合には、リングシャッタ5を開放する前に、吸入口から昇華物を含む雰囲気が流出していることがわかる。また排気の流量を0〜50L/分の流量に設定した場合には、リングシャッタ5を開いた後、パーティクルが観測され、60L/分の流量に設定した場合には、リングシャッタ5を開いた後、パーティクルが観測されなかった。従って、外周排気口31のみから排気を行う場合には、ウエハWを取り出す際の昇華物の漏洩を防ぐために、排気流量を60L/分以上に設定する必要があるといえる。
これに対して、実施例1−1、1−2においては、加熱処理の間だけでなく、リングシャッタ5の開放後にもパーティクルは確認されなかった。従って、中央排気口34及び外周排気口31の両方を用いて排気を行うことで昇華物の漏洩を抑制できることがわかる。また実施例1−3〜1−5においても同様に、加熱処理の間だけでなく、リングシャッタ5の開放後にもパーティクルは確認されなかった。ウエハWの加熱開始から20秒後に中央排気口34から排気を開始する場合にも、十分に昇華物を除去することができ、リングシャッタ5を開いたときの昇華物の漏洩を抑制することができるといえる。
また図20は実施例1−2及び実施例1−5において加熱処理を行ったウエハWの直径上の膜厚分布を示し、横軸にウエハWの直径における中心部からの距離、縦軸にSOC膜の膜厚を示した特性図である。
この結果によれば、ウエハWの中心における膜の盛り上がりが抑制されており、
SOC膜の膜厚の最大値と最小値との差は、実施例1−2では、0.73nmであり、実施例5では、0.71nmであった。従って本発明の実施の形態によれば、加熱処理を行ったウエハWの膜厚について良好な面内均一性が確保されるといえる。
[実施例2]
中央排気機構において、熱交換部103の有無による昇華物詰まりの有無について調べた。
[実施例2−1]
図1に示した加熱処理装置において図12、13に示す排気のオン、オフ機構を設けて試験を行った。加熱板21の加熱温度を400℃、処理容器1の加熱温度を300℃に設定し、ウエハWの加熱時間を60秒、加熱後の冷却時間を24秒に設定した。更に中央排気口34の流量を40L/分、外周排気口31の排気流量を20L/分に設定した。
[比較例]
熱交換部103を設けずエア供給管102からエジェクタ101にエアを供給したことを除いて実施例2と同じ加熱処理装置及び排気のオン、オフ機構を用いて試験を行った。加熱板21の加熱温度を450℃、処理容器1の加熱温度を350℃に設定し、ウエハWの加熱時間を60秒、加熱後の冷却時間を24秒に設定した。更に中央排気口34の流量を20L/分、外周排気口31の排気流量を20L/分に設定した。
実施例2−1及び比較例の各々において2500枚のウエハWの処理を行った後、エジェクタ100における昇華物の付着について調べた。比較例においては、昇華物つまりが確認され、排気流量も試験前の流量の40%程度まで下がっていた。これに対して実施例2−1においては、昇華物つまりは見られず、排気流量も試験前の流量の略100%であった。
この結果によれば中央排気機構を設けるにあたって、熱交換部103により加熱したエアをエジェクタ101に供給することにより、昇華物の付着を抑制することができると言える。
[実施例3]
排気のオン、オフ機構を設けた加熱処理装置の効果を検証するために以下の実施例に従い加熱処理を行い膜厚の均一性について調べた。
[実施例3−1]
ウエハWに塗布液Aを塗布した後、図1に示した加熱処理装置を用い、図6に示したタイムチャートに従い加熱処理を行った。中央排気口34の流量を20L/分、外周排気口31の排気流量を20L/分に設定し、加熱開始から20秒後に中央排気口34から排気を開始した。
[実施例3−2]
図1に示した加熱処理装置に図12、13に示した排気のオン、オフ機構を接続した加熱処理装置を用いたことを除いて実施例3−1と同様に処理を行った。
[実施例3−3]
ウエハWに塗布液Bを塗布し、加熱開始から15秒後に中央排気口34から排気を開始したことを除いて実施例3−1と同様に処理を行った。
[実施例3−4]
図1に示した加熱処理装置に図12、13に示した排気のオン、オフ機構を接続した加熱処理装置を用いたことを除いて実施例3−3と同様に処理を行った。
[試験結果]
図21は実施例3−1及び実施例3−2において加熱処理を行ったウエハWの直径上の膜厚分布を示し、横軸にウエハWの直径における中心部からの距離、縦軸にSOC膜の膜厚を示した特性図である。また図22〜図25は夫々実施例3−1〜3−4において加熱処理を行ったウエハWの膜厚分布を等高線で示した特性図である。
図21においてウエハWの直径における膜厚の最大値と最小値との差は、実施例3−1では、1.03nmであり、実施例3−2では、0.52nmであった。また図22〜25において、ウエハW上の80地点における膜厚の値を用い、実施例3−1及び3−2については、膜厚の最大値と最小値との差及び、3σを計測した。また実施例3−3及び3−4については、3σを計測した。
実施例3−1においては、膜厚の最大値と最小値との差及び、3σは夫々1.47nm及び0.94nmであったが、実施例3−2においては、膜厚の最大値と最小値との差及び、3σは夫々0.77nm及び1.23nmであった。また実施例3−3においては、3σは3.03nmであったが、実施例3−4においては、3σは2.01nmであった。従って実施例3−1よりも実施例3−2の方が膜厚の最大値と最小値との差及び3σがいずれも小さくなっており、膜厚の均一性が良好であり、実施例3−3よりも実施例3−4の方が3σが小さくなっており、膜厚の均一性が良好であった。
この結果によれば、排気のオン、オフ機構を用いて、中央排気のオンとオフとを切り替えることにより、膜厚の均一性がより一層良好になると言える。
1 処理容器
2 底部構造体
3 天板部
4 真空ポンプ
5 リングシャッタ
6 制御部
21 加熱板
30 排気室
31 外周排気口
34 中央排気口
W ウエハ

Claims (18)

  1. 基板に形成された塗布膜を加熱処理する加熱処理装置において、
    処理容器内に設けられ、基板を載置する載置部と、
    前記載置部に載置された基板を加熱するための加熱部と、
    平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側のみに周方向に沿って基板を囲むように設けられ、基板よりも低い位置に開口する部位を備え、前記処理容器内に給気するための給気口と、
    平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側に周方向に沿って基板を囲むように設けられ、基板よりも高い位置に開口する部位を備え、前記処理容器内を排気するための外周排気口と、
    前記載置部上の基板の上方側にて、前記処理容器内を排気するように設けられた中央排気口と、を備え
    前記中央排気口は、平面的に見て当該基板の外周よりも当該基板の中心側に寄った中央領域に、前記載置部上の基板の中心を中心として、基板の全面から見て局所的に配置され、
    平面的に見て前記外周排気口と中央排気口との間には、排気口が形成されていないことを特徴とする加熱処理装置。
  2. 前記処理容器内に基板の搬入出をするための搬入出口を開閉するシャッタ部材を備え、
    前記気流カーテンが前記シャッタ部材よりも基板側に形成されることを特徴とする請求項記載の加熱処理装置。
  3. 前記処理容器内に基板の搬入出をするための搬入出口を開閉するシャッタ部材を備え、 前記給気口は、前記シャッタ部材に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱処理装置。
  4. 前記基板の加熱開始時から設定時間を経過した時点、または基板の温度が設定温度を越えた時点である設定時点までは、前記外周排気口からのみ排気を行う、あるいは、中央排気口からの排気量を外周排気口の排気量よりも少ない排気量で排気を行うように構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  5. 前記基板の加熱開始時から設定時間を経過した時点、または基板の温度が設定温度を越えた時点である設定時点までは、少なくとも前記外周排気口から排気され、前記設定時点以降には、少なくとも前記中央排気口から排気されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  6. 少なくとも前記基板の加熱開始時から前記設定時点までは、前記外周排気口及び中央排気口により同時に排気を行うように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の加熱処理装置。
  7. 少なくとも前記設定時点以降は、前記外周排気口及び中央排気口により同時に排気を行うように構成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の加熱処理装置。
  8. 少なくとも前記設定時点以降は、前記外周排気口の排気量よりも前記中央排気口の排気量の方が多くなるように構成されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  9. 前記外周排気口の排気及び前記中央排気口の排気の少なくとも一方は、時間の経過と共に排気量が増加または減少するように構成されていることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  10. 前記塗布膜には架橋剤が含まれ、
    前記設定時点は、前記架橋剤による架橋反応が終了した時点であることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  11. 吸引用の気体の通流により排気流が吸引されるように前記中央排気口に排気路を介して接続されたエジェクタと、
    前記エジェクタに対して吸引用の気体の供給、停止を行うための供給/停止機構と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の加熱処理装置。
  12. 前記吸引用の気体を加熱するための機構を備えたことを特徴とする請求項11記載の加熱処理装置。
  13. 前記エジェクタの排出側は、排気用力により排気が行われている下流側排気路に接続され、
    前記下流側排気路にその排出側が接続され、吸引用の気体の通流により前記排気流の流路の外の雰囲気を吸引するダミー用のエジェクタを設け、
    前記供給/停止機構により前記吸引用の気体の供給を停止したときに前記ダミー用のエジェクタに吸引用の気体を通流するように構成したことを特徴とする請求項11または12記載の加熱処理装置。
  14. 前記排気流の吸引を停止するために吸引用の気体の供給を停止したときに前記中央排気口からの排気を抑えるために、前記中央排気口と排気流を吸引する前記エジェクタとの間の排気路に圧損部を設けたことを特徴とする請求項13記載の加熱処理装置。
  15. 基板に形成された塗布膜を加熱処理する方法において、
    処理容器内に設けられた載置部に前記基板を載置して加熱する工程と、
    前記基板の加熱開始時から設定時間を経過した時点、または基板の温度が設定温度を越えた時点である設定時点までは、少なくとも、平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側にて周方向に沿って設けられた外周排気口から前記処理容器内を排気すると共に平面的に見て前記載置部上の基板よりも外側のみに周方向に沿って設けられた給気口から前記処理容器内に気体を取り込む工程と、
    前記設定時点以降には、少なくとも、前記載置部上の基板の中央部の上方側に平面的に見て当該基板の外周よりも当該基板の中心側に寄った中央領域に、前記載置部上の基板の中心を中心として、基板の全面から見て局所的に配置された中央排気口から前記処理容器内を排気すると共に前記給気口から前記処理容器内に気体を取り込む工程と、を含み、
    平面的に見て前記外周排気口と中央排気口との間には、排気口が形成されておらず、
    前記給気口の給気と、前記外周排気口の排気と、により、基板よりも低い位置から基板よりも高い位置に向かう気流カーテンが基板を囲むように形成されることを特徴とする加熱処理方法。
  16. 少なくとも前記基板の加熱開始時から前記設定時点までは、前記外周排気口及び中央排気口により同時に排気を行うことを特徴とする請求項15記載の加熱処理方法。
  17. 少なくとも前記設定時点以降は、前記外周排気口及び中央排気口により同時に排気を行うことを特徴とする請求項15または16に記載の加熱処理方法。
  18. 塗布膜が形成された基板を処理容器内の載置部に載置し、前記塗布膜を加熱処理する装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項15ないし17のいずれか一項に記載された加熱処理方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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