JP6405168B2 - 倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法 - Google Patents

倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法に関する。
ワークが溶接過程で歪んだり、ワークの精度があまり良くなかったりする場合、溶接トーチと開先中心との距離が、当初想定していた値からずれることがある。この場合、安定した溶接を行うことが難しく、溶接不良を生じる恐れがある。この対策として、例えば、アークセンサを用いて溶接電圧や溶接電流を計測し、その計測値から、溶接トーチを開先中心に倣わせる倣い制御が行われる(特許文献1参照)。例えば、CO2/MAG溶接では、開先内で溶接電極を所定の振幅で左右もしくは上下に揺動させ、溶接電極と母材との距離の変動に応じて溶接電圧等に生じる変動量をアークセンサで計測し、それにより得られたずれ量に応じて溶接トーチ位置が補正される。また、例えば、TIG溶接やプラズマ溶接でも、上記と同様の方法で得られた、開先位置の上下方向のずれ量に応じて溶接トーチ位置が補正される。
特許第5081134号明細書
しかし、TIG溶接やプラズマ溶接などの、非溶極式のアーク溶接では、アークセンサを用いて開先位置の左右方向のずれを検出することが難しい。また、MIG溶接では、そもそも、溶接電極と母材との距離と、溶接電圧等との間に相関性がない。アークセンサの代わりにレーザセンサを用いれば、これらの溶接においても、開先位置の左右方向および上下方向のずれ量を検出することは可能である。しかし、レーザセンサは、これから溶接する箇所の開先位置を検出するので、溶接電極の位置ずれや曲がりを考慮して倣い制御を行うことが難しい。また、レーザセンサは非常に高価である。そのため、レーザセンサを用いないで溶接トーチの倣い制御を行うことがユーザから望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザセンサを用いずに倣い溶接を行うことの可能な倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法を提供することにある。
本発明の倣い制御装置は、画像処理装置と、制御装置とを備えている。画像処理装置は、撮像画像から得られた、溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出するようになっている。制御装置は、シフト量に基づいて溶接トーチの位置座標を補正することにより、溶接トーチの倣い制御を行うようになっている。
本発明の溶接ロボットシステムは、移動装置と、画像処理装置と、制御装置とを備えている。移動装置は、溶接電極を含む溶接トーチを有しており、制御信号に基づいて溶接トーチを移動させるようになっている。画像処理装置は、撮像画像から得られた、溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出するようになっている。制御装置は、シフト量に基づいて溶接トーチの位置座標を補正するとともに制御信号を生成し、生成した制御信号を移動装置に出力し、これにより溶接トーチの倣い制御を行うようになっている。
本発明の倣い制御方法は、以下のステップを含んでいる。
倣い制御装置が、撮像画像から得られた、溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出し、導出したシフト量に基づいて溶接トーチの位置座標を補正することにより、溶接トーチの倣い制御を行うステップ
本発明の倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法において、「溶接電極の反射像の位置座標に基づいて」とは、溶接電極の反射像の位置座標そのものを用いてシフト量を導出することだけでなく、溶接電極の反射像の位置座標を用いて得られた座標を用いてシフト量を導出することも含む概念である。
本発明の倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法では、撮像画像から得られたシフト量を利用して溶接トーチの倣い制御が行われる。撮像画像は、例えば、溶接電極との関係で不動位置に固定された撮像装置によって得られる。従って、レーザセンサを用いなくても、シフト量を導出することができる。
本発明の倣い制御装置、溶接ロボットシステムおよび倣い制御方法によれば、撮像画像から得られたシフト量を利用して溶接トーチの倣い制御を行うようにしたので、レーザセンサを用いずに倣い溶接を行うことができる。
本発明の一実施の形態の溶接ロボットシステムの概略構成の一例を表す図である。 基準ワークおよび対象ワークの断面構成の一例を表す図である。 対象ワークの位置ずれについて説明するための図である。 アーク溶接の様子の一例を斜視的に表す図である。 図1のロボット制御装置の概略構成の一例を表す図である。 試行溶接モードにおける座標データの一例を概念的に表す図である。 図1のティーチペンダントの概略構成の一例を表す図である。 図1の画像処理装置の概略構成の一例を表す図である。 撮像装置により得られる画像の一例を表す図である。 倣い溶接モードにおける電極反射像の座標の一例を表す図である。 倣い溶接モードにおける電極反射像の座標差の一例を表す図である。 試行溶接モードにおける電極反射像の座標の一例を表す図である。 試行溶接モードにおける電極反射像の座標差の一例を表す図である。 補正式の一例を概念的に表す図である。 補正式の一例を概念的に表す図である。 試行溶接モードにおける溶接ロボットシステムの動作手順の一例を表す図である。 倣い溶接モードにおける溶接ロボットシステムの動作手順の一例を表す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.実施の形態>
最初に、本発明の一実施の形態に係る溶接ロボットシステム1の概要について説明する。図1は、溶接ロボットシステム1の概略構成の一例を表したものである。溶接ロボットシステム1は、プログラム制御された多関節ロボットによってワークWにアーク溶接を行うものである。ワークWは、例えば、対象ワークWt、または、基準ワークWrである。溶接ロボットシステム1が本発明の「溶接ロボットシステム」の一具体例に相当する。対象ワークWtが本発明の「対象ワーク」の一具体例に相当する。基準ワークWrが本発明の「基準ワーク」の一具体例に相当する。
基準ワークWrとは、教示データの取得に用いられるワーク、もしくは、教示データの取得に用いられるワークと同等の精度を持つワークである。対象ワークWtは、基準ワークWrの設計データ(例えば、寸法や材料など)と同一の設計データに従って製造されたワークであり、本来、溶接を行うべきワークである。基準ワークWrおよび対象ワークWtは、例えば、図2に示したように、同一面内に配置された2つの母材B1,B2からなる。母材B1の側面S1と母材B2の側面S2とが互いに近接して配置されている。側面S1および側面S2によって、V字型の開先形状が形成されている。なお、基準ワークWrおよび対象ワークWtは、V字型の開先形状を有するものに限定されるものではない。
溶接ロボットシステム1は、TIG溶接やプラズマ溶接などの、非溶極式のアーク溶接に好適に適用されるものである。溶接ロボットシステム1は、いわゆるティーチング&プレイバック方式を採用している。ティーチング&プレイバック方式とは、教示データとして予め作業員等によって設定された、基準ワークWrの溶接位置(開先位置)に沿った溶接トーチの座標情報等を利用して、溶接トーチによる溶接作業を行う方式を指している。
溶接ロボットシステム1は、さらに、倣い制御を採用している。倣い制御とは、対象ワークWtが位置ずれを起こしたときに、予め設定された教示データに対して、対象ワークWtの位置ずれに応じた補正を行うことにより、溶接トーチをより正確に対象ワークWtの開先位置に沿わせる制御を指している。特に、溶接ロボットシステム1は、対象ワークWtに対してアーク溶接を行いながら、対象ワークWtの位置ずれを検出し、検出した位置ずれの情報に基づいて、予め設定された教示データに対して、リアルタイムに補正を行うようになっている。溶接ロボットシステム1は、そのようなリアルタイムの補正を実現するために、「試行溶接モード」および「倣い溶接モード」の、2つのモードを備えている。これら2つのモードについては、後に詳述する。
(対象ワークWtの位置ずれ)
なお、上述の「対象ワークWtの位置ずれ」とは、例えば、図3に示したように、教示点に基づいて溶接トーチ13(後述)が配置されたときに、対象ワークWtの開先位置(溶接線WL)が、溶接トーチ13に固定された溶接電極14(後述)の先端位置からずれていることを指している。「対象ワークWtの位置ずれ」は、例えば、対象ワークWtの溶接線WLが、溶接電極14の先端位置との関係で、左右方向(図3のD1方向)および上下方向(図3のD2方向)の少なくとも一方の方向へ変位していることを指している。
[構成]
次に、溶接ロボットシステム1の構成について説明する。溶接ロボットシステム1は、図1に示したように、マニピュレータ10と、撮像装置20と、ロボット制御装置30と、ティーチペンダント40と、溶接機50と、画像処理装置60とを備えている。マニピュレータ10が本発明の「移動装置」の一具体例に相当する。撮像装置20が本発明の「撮像装置」の一具体例に相当する。ロボット制御装置30が本発明の「制御装置」の一具体例に相当する。画像処理装置60が本発明の「画像処理装置」の一具体例に相当する。ロボット制御装置30および画像処理装置60は、図1に示したように互いに別体で構成されていてもよいし、互いに一体に構成されていてもよい。また、ロボット制御装置30およびティーチペンダント40は、図1に示したように互いに別体で構成されていてもよいし、互いに一体に構成されていてもよい。
溶接ロボットシステム1は、例えば、各種装置同士を互いに接続するケーブルL1〜L7を備えている。ケーブルL1は、ロボット制御装置30とマニピュレータ10との間で通信するための通信ケーブルであり、ロボット制御装置30およびマニピュレータ10に接続されている。ケーブルL2は、ロボット制御装置30とティーチペンダント40との間で通信するための通信ケーブルであり、ロボット制御装置30およびティーチペンダント40に接続されている。ケーブルL3は、ロボット制御装置30と溶接機50との間で通信するための通信ケーブルであり、ロボット制御装置30および溶接機50に接続されている。ケーブルL4は、ロボット制御装置30と画像処理装置60との間で通信するための通信ケーブルであり、ロボット制御装置30および画像処理装置60に接続されている。ケーブルL5,L6は、後述の溶接電極14とワークWとの間に高電圧の溶接電圧Vsを供給するための電源ケーブルである。ケーブルL5は、溶接機50および後述の作業台15に接続されており、ケーブルL6は、溶接機50および後述の溶接トーチ13に接続されている。ケーブルL7は、画像処理装置60と撮像装置20との間で通信するための通信ケーブルであり、画像処理装置60および撮像装置20に接続されている。
(マニピュレータ10)
マニピュレータ10は、ロボット制御装置30からの制御信号に基づいて溶接トーチ13を移動させることによって、ワークWに対してアーク溶接を行うようになっている。マニピュレータ10は、フロア等に固定されるベース部材11と、ベース部材11上に設けられた多関節アーム部12と、多関節アーム部12の先端に連結された溶接トーチ13と、作業台15とを有している。溶接トーチ13は、溶接電極14を含んで構成されている。溶接電極14は、溶接トーチ13の先端部分に固定されている。溶接トーチ13が本発明の「溶接トーチ」の一具体例に相当する。溶接電極14が本発明の「溶接電極」の一具体例に相当する。
多関節アーム部12は、例えば、複数のアーム12Aと、2つのアーム12A同士を回動可能に連結する関節軸(図示せず)とを有している。多関節アーム部12は、さらに、例えば、アーム12Aごとに1つずつ設けられ、対応するアーム12Aを駆動する複数の駆動モータ(図示せず)と、各駆動モータに連結され、各アーム12Aの現在位置を検出するエンコーダ(図示せず)とを有している。各駆動モータは、ケーブルL1を介してロボット制御装置30から入力される制御信号によって駆動される。このようにして各駆動モータが駆動されることにより、各アーム12Aが変位し、結果的に溶接トーチ13が上下前後左右に移動する。エンコーダは、検出した各アーム12Aの現在位置(以下、「位置情報」と称する。)を、ケーブルL1を介してロボット制御装置30に出力するようになっている。
多関節アーム部12の一端(先端)が溶接トーチ13に連結されており、多関節アーム部12の他端がベース部材11に連結されている。溶接電極14は、非溶極式の電極であり、例えば、タングステン等の高硬度の金属材料で構成されている。溶接トーチ13は、溶接電極14の先端とワークWとの間にアークを発生させ、そのアークの熱でワークW(さらには、溶加棒)を溶融させることにより、ワークWに対してアーク溶接を行うものである。なお、アーク溶接に溶加棒が使用される場合には、マニピュレータ10は、溶加棒を溶接トーチ13に供給するワイヤ送給装置をさらに有していてもよい。溶接トーチ13は、ケーブルL6に電気的に接続されたコンタクトチップ(図示せず)を有している。コンタクトチップは、ケーブルL6から供給される溶接電圧Vsを溶接電極14に供給するように構成されている。
作業台15は、フロア等に固定されており、ワークWを設置する台座として使用される。作業台15は、ワークWに対するトーチ姿勢を最適に維持するためのポジショナであってもよい。作業台15が上述のポジショナである場合には、ロボット制御装置30によってポジショナの軸が駆動制御される。作業台15は、ケーブルL5を介して溶接機50に接続されており、作業台15に設置されるワークWとケーブルL5とを互いに電気的に接続するように構成されている。
(撮像装置20)
撮像装置20は、焦点位置の固定されたカメラであり、例えば、単焦点カメラである。撮像装置20は、溶接トーチ13との関係で不動位置に固定されている。撮像装置20は、ケーブルL7を介して画像処理装置60から入力される制御信号に基づいて撮像を行うことにより、画像Iを取得するようになっている。撮像装置20は、可視光を選択的にカットするフィルタ20Aを撮像装置20の光入射面に有している。フィルタ20Aは、例えば、撮像装置20の光入射面に対して着脱可能な状態で固定されている。フィルタ20Aは、アーク溶接時に発生するアーク光に含まれる高強度の可視光線を減衰させるように構成されている。また、フィルタ20Aは、アーク溶接時に溶接電極14の先端から放射された近赤外線を透過するように構成されている。従って、撮像装置20では、フィルタ20Aが装着された状態では、画像Iとして、近赤外領域の画像が得られる。撮像装置20は、撮像により得られた画像Iを、ケーブルL7を介して画像処理装置60に出力するようになっている。撮像装置20は、溶接領域に向けられており、溶接領域にピントの合う位置に配置されている。溶接領域とは、溶接電極14の先端や、アーク溶接時に生じる電極反射像IRを含む領域を指している。
(電極反射像IR)
電極反射像IRは、溶融池WPまたはワークWに映る、溶接電極14の先端部分の反射像である。図4は、アーク溶接時の溶接領域の一例を斜視的に表したものである。溶接時、溶接電極14の先端から放射された近赤外線が溶融池WPや、ワークWの側面S1,S2で反射する。その結果、溶融池WPや、ワークWの側面S1,S2に、電極反射像IRが表れる。電極反射像IRの位置および大きさは、ワークWの変位に応じて変化する。例えば、対象ワークWtが溶接電極14に対して下方に変位すると、溶融池WPに映る電極反射像IRが小さくなり、対象ワークWtに映る電極反射像IRが小さくなると共に開先中心から遠ざかる。また、例えば、対象ワークWtが溶接電極14に対して左方向に変位すると、溶融池WPに映る電極反射像IRが溶融池WP内で右方向に変位し、対象ワークWtに映る電極反射像IRも対象ワークWt内で右方向に変位する。
(ロボット制御装置30)
図5は、ロボット制御装置30の概略構成の一例を表したものである。ロボット制御装置30は、ティーチペンダント40からの指示に従って多関節アーム部12、溶接機50および画像処理装置60を制御するものである。ロボット制御装置30は、制御部31と、サーボ制御部32と、通信部33と、記憶部34とを有している。以下では、記憶部34、サーボ制御部32、通信部33、制御部31の順に説明する。
記憶部34は、各種プログラムや各種データファイルを記憶可能に構成されている。記憶部34は、多関節アーム12の動作を制御する制御ソフトウェア34Aを記憶している。制御ソフトウェア34Aは、例えば、ROM(read only memory)に格納されている。記憶部34は、さらに、マニピュレータ10の溶接作業の手順が教示された複数の作業プログラム34Bと、倣い制御を行う倣い制御プログラム34Cとを記憶している。複数の作業プログラム34Bは、例えば、試行溶接モードや倣い溶接モードで使用される1または複数の作業プログラム34Bを含んでいる。複数の作業プログラム34Bおよび倣い制御プログラム34Cは、例えば、ハードディスクに格納されている。作業プログラム34Bには、例えば、移動命令や溶接命令等が記述されている。移動命令には、例えば、移動開始命令、移動停止命令、作業経路(教示点)、およびトーチ姿勢などが含まれ得る。溶接命令には、例えば、アーク溶接の開始命令、アーク溶接の終了命令、溶接電流Isの設定値、および溶接電圧Vsの設定値などが含まれ得る。
倣い制御プログラム34Cは、試行溶接モードにおける教示軌道シフトデータとして、例えば、図6に概念的に示したような座標データDt1を有している。図6は、試行溶接用の座標データDt1の一例を概念的に表したものである。座標データDt1は、例えば、教示線K上の座標(X0,Y0)に対するシフト量ΔS(ΔSxもしくはΔSy)を表す座標データである。X0は、例えば、図3のD1方向に平行な方向(以下、単に「左右方向」と称する。)の座標データである。Y0は、例えば、図3のD2方向に平行な方向(以下、単に「上下方向」と称する。)の座標データである。
シフト量ΔSのシフト方向は、区間ごとに異なる。座標データDt1は、左右変位区間Txにおいては、座標(X0,Y0)に対する、左右方向のシフト量ΔSxを表す座標となっている。つまり、左右変位区間Txにおいては、座標データDt1は、座標(ΔSx,0)で表される。シフト量ΔSxは、教示線Kを基準とした、左右方向の変位量である。シフト量ΔSxは、正・負・ゼロの値を取り得る。座標データDt1は、例えば、上下変位区間Tyにおいては、座標(X0,Y0)に対する、上下方向のシフト量ΔSyを表す座標となっている。つまり、上下変位区間Tyにおいては、座標データDt1は、座標(0,ΔSy)で表される。シフト量ΔSyは、教示線Kを基準とした、上下方向の変位量である。シフト量ΔSyは、正・負・ゼロの値を取り得る。
左右変位区間Txは、例えば、ΔSx=0の区間、ΔSx=+h/2の区間(右方向にh/2シフトする区間)、ΔSx=+hの区間(右方向にhシフトする区間)、ΔSx=−h/2の区間(左方向にh/2シフトする区間)、およびΔSx=−hの区間(左方向にhシフトする区間)で構成される。座標データDt1は、例えば、ΔSx=0の区間において、座標(X0,Y0)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSx=+h/2の区間において、座標(X0+h/2,Y0)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSx=+hの区間において、座標(X0+h,Y0)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSx=−h/2の区間において、座標(X0−h/2,Y0)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSx=−hの区間において、座標(X0−h,Y0)で表される。
上下変位区間Tyは、例えば、ΔSy=0の区間、ΔSy=+v/2の区間(上方向にv/2シフトする区間)、ΔSy=+vの区間(上方向にvシフトする区間)、ΔSy=−v/2の区間(下方向にv/2シフトする区間)、およびΔSy=−vの区間(下方向にvシフトする区間)で構成される。座標データDt1は、例えば、ΔSy=0の区間において、座標(X0,Y0)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSy=+v/2の区間において、座標(X0,Y0+v/2)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSy=+vの区間において、座標(X0,Y0+v)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSy=−v/2の区間において、座標(X0,Y0−v/2)で表される。座標データDt1は、例えば、ΔSy=−vの区間において、座標(X0,Y0−v)で表される。
倣い制御プログラム34Cは、倣い溶接モードにおける教示軌道シフトデータとして、座標データDt2を有している。座標データDt2は、例えば、教示線K上の座標(X0,Y0)に対するシフト量ΔS(ΔSxおよびΔSy)を表す座標データである。つまり、座標データDt2は、座標(ΔSx,ΔSy)で表される。シフト量ΔSx,ΔSyは、当初、ゼロとなっている。倣い溶接モードが実施されることにより、溶接トーチ13に対する開先位置のずれを補正する補正量ΔC(ΔCxおよびΔCy)が導出されると、シフト量ΔSxが補正量ΔCxとなり、シフト量ΔSyが補正量ΔCyとなる。補正量ΔCxは、教示線Kを基準とした、左右方向の変位量である。補正量ΔCxは、正・負・ゼロの値を取り得る。補正量ΔCyは、教示線Kを基準とした、上下方向の変位量である。補正量ΔCyは、正・負・ゼロの値を取り得る。
サーボ制御部32は、マニピュレータ10の各駆動モータを制御するものである。サーボ制御部32は、試行溶接モードのときは、例えば、試行溶接用の作業プログラム34Bに記載の移動命令と、座標データDt1と、マニピュレータ10のエンコーダからの位置情報とに基づいて制御信号を生成するようになっている。サーボ制御部32は、倣い溶接モードのときは、例えば、倣い溶接用の作業プログラム34Bに記載の移動命令と、座標データDt2と、マニピュレータ10のエンコーダからの位置情報とに基づいて制御信号を生成するようになっている。サーボ制御部32は、生成した制御信号をマニピュレータ10に出力することにより、マニピュレータ10の各駆動モータを制御するようになっている。これにより、サーボ制御部32は、溶接トーチ13の倣い制御を行うようになっている。
通信部33は、ケーブルL2を介してティーチペンダント40と通信を行ったり、ケーブルL3を介して溶接機50と通信を行ったり、ケーブルL4を介して画像処理装置60と通信を行ったりするものである。通信部33は、ティーチペンダント40からの作業指令を受信し、受信した作業指令を制御部31に出力するようになっている。ティーチペンダント40からの作業指令には、例えば、再生する作業プログラム34Bの番号等が含まれ得る。また、通信部33は、制御部31からの溶接命令を、溶接機50に送信するようになっている。制御部31からの溶接命令には、例えば、アーク溶接の開始命令、アーク溶接の終了命令、溶接電流Isの設定値、および溶接電圧Vsの設定値などが含まれ得る。また、通信部33は、制御部31からの試行開始命令または倣い開始命令を、画像処理装置60に送信するようになっている。
制御部31は、ティーチペンダント40から入力された作業指令に基づいて、作業プログラム34Bや倣い制御プログラム34Cを読み出し、その内容を解析するようになっている。制御部31は、作業プログラム34Bの解析結果に基づいて、作業プログラム34Bに記載の指示に応じて、命令通知を生成するようになっている。制御部31は、生成した命令通知の内容に応じて、例えば、移動命令、溶接命令、試行開始命令、または倣い開始命令を出力するようになっている。制御部31は、移動命令を、サーボ制御部32に出力するようになっている。制御部31は、溶接命令を、通信部33を介して溶接機50に出力するようになっている。制御部31は、試行開始命令、または倣い開始命令を、通信部33を介して画像処理装置60に出力するようになっている。また、制御部31は、倣い制御プログラム34Cの解析結果に基づいて、倣い制御プログラム34Cに記載の指示に応じて、所定の演算処理を実行するようになっている。制御部31は、所定の演算処理として、後述の補正量ΔCx,ΔCyに基づいて溶接トーチ13の位置座標を補正し、その結果、補正量ΔCx,ΔCyの考慮された座標データを生成するようになっている。
(ティーチペンダント40)
図7は、ティーチペンダント40の概略構成の一例を表したものである。ティーチペンダント40は、作業者がマニピュレータ10の動作を教示するものである。ティーチペンダント40は、例えば、制御部41、表示部42、入力部43、通信部44および記憶部45を有している。
表示部42は、映像信号に基づく映像を表示するものである。表示部42は、映像を表示する表示面を有する表示パネルと、映像信号に基づいて表示パネルを駆動する駆動部とを有している。入力部43は、作業者からの教示を受け付けるものである。入力部43は、例えば、複数のキーを有しており、各キーの操作に応じて入力信号を生成し、制御部41に出力するようになっている。通信部44は、ケーブルL2を介してロボット制御装置30と通信を行うものである。通信部44は、制御部41からの作業指令を、ロボット制御装置30に送信するようになっている。記憶部45は、各種のモードで種々の表示や作業指示を可能にする教示ソフトウェア45Aを記憶する。教示ソフトウェア45Aは、例えば、ROMに格納されている。
制御部41は、映像信号を生成し、表示部42に出力すると共に、必要に応じて作業指令を生成し、通信部44に出力するものである。制御部41は、読み出した教示ソフトウェア45Aに従って映像信号を生成したり、必要に応じて作業指令を生成したりするようになっている。例えば、入力部43から入力された入力信号が、試行作業を実施する試行溶接モードの選択信号や、加工作業を実施する倣い溶接モードの選択信号であった場合、制御部41は、教示ソフトウェア45Aに従って、記憶部34に格納されている1または複数の作業プログラム34Bのリストを表示するための映像信号を生成するようになっている。再生する1つの作業プログラム34Bが選択されたときには、制御部41は、教示ソフトウェア45Aに従って、再生する作業プログラム34Bの番号や、モードの種類などを含む作業指令を生成するようになっている。
(溶接機50)
溶接機50は、ロボット制御装置30による制御信号に基づいて、溶接電流Isおよび溶接電圧Vs等を緻密に制御することにより、溶接電極14の先端とワークWとの間にアークを発生させるものである。
(画像処理装置60)
図8は、画像処理装置60の概略構成の一例を表したものである。画像処理装置60は、撮像装置20から得られた画像I(図9参照)を処理するものである。図9には、画像Iが、溶融池WPに映る電極反射像IRと、ワークWの側面S1に映る電極反射像IRと、ワークWの側面S2に映る電極反射像IRとを含む画像となっている場合が例示されている。なお、画像Iは、常に、上述した3つの電極反射像IRを含んでいる必要はない。画像Iが、上述した3つの電極反射像IRのうち、少なくとも1つだけを含む画像であってもよい。
画像処理装置60は、制御部61と、通信部62と、記憶部63とを有している。記憶部63は、各種ソフトウェアを記憶可能に構成されている。記憶部63は、画像Iを処理する画像処理ソフトウェア63Aを記憶している。画像処理ソフトウェア63Aは、例えば、ROMに格納されている。画像処理ソフトウェア63Aについては、後に詳述するものとする。記憶部63は、さらに、画像処理ソフトウェア63Aが実行されることにより生成される各種データを記憶可能に構成されている。そのようなデータを含むファイルとしては、例えば、画像ファイル63Bおよび補正ファイル63Cが挙げられる。画像ファイル63Bには、例えば、撮像装置20によって撮像された複数の画像Iが格納され得る。補正ファイル63Cには、例えば、座標差ΔPx,ΔPy、シフト量ΔSx,ΔSy、補正式Bx,By、および補正量ΔCx,ΔCy等が格納され得る。画像ファイル63Bおよび補正ファイル63Cは、例えば、RAMに格納される。座標差ΔPx,ΔPy、シフト量ΔSx,ΔSy、補正式Bx,By、および補正量ΔCx,ΔCyについては、後に詳述する。
通信部62は、ケーブルL4を介してロボット制御装置30と通信を行ったり、ケーブルL7を介して撮像装置20と通信を行ったりするものである。通信部62は、ロボット制御装置30からの試行開始命令または倣い開始命令を受信して、受信した試行開始命令または倣い開始命令を制御部61に出力するようになっている。通信部62は、制御部61からの撮像命令を、撮像装置20に送信するようになっている。制御部61からの撮像命令には、例えば、撮像開始命令、撮像タイミングの設定値などが含まれ得る。通信部62は、撮像装置20からの複数の画像Iを受信して、受信した複数の画像Iを制御部61に出力するようになっている。通信部62は、制御部61で導出された補正量ΔCx,ΔCyを、ロボット制御装置30に出力するようになっている。
制御部61は、ロボット制御装置30から入力された試行開始命令または倣い開始命令に基づいて、画像処理ソフトウェア63Aを読み出し、その内容を解析するようになっている。制御部61は、その解析結果に基づいて、画像処理ソフトウェア63Aに記載の指示に応じて、命令通知を生成したり、所定の演算処理を実行したりするようになっている。
制御部61は、生成した命令通知を、撮像装置20に出力するようになっている。制御部61は、例えば、試行開始命令を受信したとき(試行溶接モードのとき)には、所定のタイミングごとに画像Iを撮像する命令通知を、撮像装置20に出力するようになっている。以下、試行開始命令に基づいて得られた画像Iを画像Irと称するものとする。画像Irが、本発明の「試行撮像画像」の一具体例に相当する。制御部61は、例えば、倣い開始命令を受信したとき(倣い溶接モードのとき)には、所定のタイミングごとに画像Iを撮像する命令通知を、撮像装置20に出力するようになっている。以下、倣い開始命令に基づいて得られた画像Iを画像Itと称するものとする。画像Itが、本発明の「撮像画像」の一具体例に相当する。
制御部61は、例えば、以下のような演算処理を実行するようになっている。制御部61は、例えば、倣い溶接モードのときには、取得した複数の画像Itに基づいて補正量ΔCx,ΔCyを導出するようになっている。制御部61は、例えば、取得した各画像Itから、電極反射像IRの位置座標(Xt,Yt)を求め、各画像Itから得られた位置座標(Xt,Yt)と、補正式Bx,Byとに基づいて、補正量ΔCx,ΔCyを導出するようになっている。制御部61は、例えば、各画像Itから得られた位置座標(Xt,Yt)に基づいて座標差ΔPtx,ΔPtyを求め、座標差ΔPtx,ΔPtyを補正式Bx,Byに代入することにより得られたシフト量ΔSx,ΔSyを、補正量ΔCx,ΔCyとするようになっている。
上記の「位置座標(Xt,Yt)に基づいて」とは、位置座標(Xt,Yt)そのものを用いて補正量ΔCx,ΔCyを導出することだけでなく、位置座標(Xt,Yt)を用いて得られた座標を用いて補正量ΔCx,ΔCyを導出することも含む概念である。位置座標(Xt,Yt)を用いて得られた座標としては、例えば、位置座標(Xt,Yt)と溶接電極14の先端部分の、画像It上の座標との中間点の座標などが挙げられる。
電極反射像IRの位置座標(Xt,Yt)とは、例えば、図10Aに示したように、画像It上の2次元座標を指している。位置座標(Xt,Yt)は、電極反射像IRの所定の箇所の座標であり、例えば、電極反射像IRの重心位置の座標である。座標差ΔPtx,ΔPtyは、例えば、図10Bに示したように、位置座標(Xr0,Yr0)と位置座標(Xt,Yt)との差分(Xt−Xr0,Yt−Yr0)で表される。位置座標(Xr0,Yr0)は、画像Iから導出された基準座標である。基準座標は、例えば、溶接トーチ13が、シフト量ΔSx,ΔSy=ゼロとなっているときの制御信号によって位置制御されているときに得られた画像Irにおける、電極反射像IRの位置座標である。
制御部61は、例えば、さらに、以下のような演算処理を実行するようになっている。制御部61は、例えば、試行溶接モードのときには、取得した各画像Irから、電極反射像IRの位置座標(Xr,Yr)を求め、各画像Irから得られた位置座標(Xr,Yr)に基づいて、補正式Bx,Byを導出するようになっている。制御部61は、例えば、各画像Irから得られた位置座標(Xr,Yr)に基づいて座標差ΔPrx,ΔPryを求め、座標差ΔPrx,ΔPryと、シフト量ΔSx,ΔSyとに基づいて、補正式Bx,Byを導出するようになっている。
上記の「位置座標(Xr,Yr)に基づいて」とは、位置座標(Xr,Yr)そのものを用いて補正式Bx,Byを導出することだけでなく、位置座標(Xr,Yr)を用いて得られた座標を用いて補正式Bx,Byを導出することも含む概念である。位置座標(Xr,Yr)を用いて得られた座標としては、例えば、位置座標(Xr,Yr)と溶接電極14の先端部分の、画像Ir上の座標との中間点の座標などが挙げられる。
電極反射像IRの位置座標(Xr,Yr)とは、例えば、図11Aに示したように、画像Ir上の2次元座標を指している。座標差ΔPrx,ΔPryとは、例えば、図11Bに示したように、位置座標(Xr0,Yr0)と位置座標(Xr,Yr)との差分(Xr−Xr0,Yr−Yr0)で表される。
図12Aは、補正式Bxの一例を概念的に表したものである。補正式Bxは、シフト量ΔSx(図6参照)と、シフト量ΔSxのときの座標差ΔPrxとに基づいて、近似直線を算出することにより得られる。補正式Bxは、例えば、以下の式(1)で表される。axは、近似直線の傾きであり、bxは、近似直線の切片である。図12Aにおいて、ΔPrx1は、シフト量ΔSx=0のときの座標差ΔPrxである。上述の基準座標が、溶接トーチ13が、シフト量ΔSx,ΔSy=ゼロとなっているときの制御信号によって位置制御されているときに得られた画像Irにおける、電極反射像IRの位置座標である場合、ΔPrx1は、ゼロである。ΔPrx2は、シフト量ΔSx=+h/2のときの座標差ΔPxである。ΔPrx3は、シフト量ΔSx=+hのときの座標差ΔPxである。ΔPrx4は、シフト量ΔSx=−h/2のときの座標差ΔPxである。ΔPrx5は、シフト量ΔSx=−hのときの座標差ΔPxである。
ΔPrx=ax・ΔSx+bx…式(1)
図12Bは、補正式Byの一例を概念的に表したものである。補正式Byは、シフト量ΔSy(図6参照)と、シフト量ΔSyのときの座標差ΔPryとに基づいて、近似直線を算出することにより得られる。補正式Byは、例えば、以下の式(2)で表される。ayは、近似直線の傾きであり、byは、近似直線の切片である。図12Bにおいて、ΔPry1は、シフト量ΔSy=0のときの座標差ΔPyである。上述の基準座標が、溶接トーチ13が、シフト量ΔSx,ΔSy=ゼロとなっているときの制御信号によって位置制御されているときに得られた画像Irにおける、電極反射像IRの位置座標である場合、ΔPry1は、ゼロである。ΔPry2は、シフト量ΔSy=+v/2のときの座標差ΔPyである。ΔPry3は、シフト量ΔSy=+vのときの座標差ΔPyである。ΔPry4は、シフト量ΔSy=−v/2のときの座標差ΔPyである。ΔPry5は、シフト量ΔSy=−vのときの座標差ΔPyである。
ΔPry=ay・ΔSy+by…式(2)
[動作]
次に、試行溶接モードおよび倣い溶接モードにおける溶接ロボットシステム1の動作手順について説明する。
(試行溶接モード)
図13は、試行溶接モードにおけるロボット制御装置30、画像処理装置60および撮像装置20の動作手順の一例を表したものである。まず、ロボット制御装置30が、ティーチペンダント40から、作業プログラム34Bの番号と、試行溶接モードを示す情報とを含む作業指令を受信したとする(ステップS101)。すると、ロボット制御装置30は、該当する番号の作業プログラム34Bを読み出し、作業プログラム34Bに記載の指示と、試行溶接モードを示す情報とに応じて命令通知を生成する。ロボット制御装置30は、例えば図6に記載の座標データDt1を含む制御信号をマニピュレータ10に送信し、溶接命令を溶接機50に送信する。ロボット制御装置30は、さらに、試行開始命令を画像処理装置60に送信する(ステップS102)。マニピュレータ10は、ロボット制御装置30からの制御信号に応じて、溶接トーチ13を制御する。溶接機50は、ロボット制御装置30から溶接命令を受信すると、その内容に従って、例えば、溶接電流Isおよび溶接電圧Vsを制御する。その結果、アーク溶接が開始される。
画像処理装置60は、ロボット制御装置30から試行開始命令を受信すると(ステップS103)、例えば、内部状態を初期化する。その後、画像処理装置60は、撮像開始指令を撮像装置20に送信する(ステップS104)。撮像装置20は、画像処理装置60から撮像開始指令を受信すると(ステップS105)、所定のタイミングごとに撮影を行い、複数の画像Irを取得する(ステップS106)。撮像装置20は、例えば、シフト量ΔSの互いに異なる区間ごとに撮影を行い、複数の画像Irを取得する。このとき、撮像装置20は、例えば、アーク溶接時にアーク光が弱まるタイミングで撮影を行う。このとき、溶接トーチ13は、基準ワークWr上で座標データDt1に従った動作をしている。つまり、マニピュレータ10は、座標データDt1に従って溶接トーチ13を制御することにより、溶接トーチ13を、基準ワークWr上で教示線Kと交差する方向に揺動させながら教示線Kの進行方向に移動させる。
撮像装置20は、所定のタイミングごとに撮像された複数の画像Irを画像処理装置60に送信する(ステップS107)。画像処理装置60は、撮像装置20から複数の画像Irを受信する(ステップS108)。その後、画像処理装置60は、取得した各画像Irから、電極反射像IRの位置座標(Xr,Yr)を求める。画像処理装置60は、例えば、取得した各画像Irから、シフト量ΔSの互いに異なる区間ごとに位置座標(Xr,Yr)を求める。画像処理装置60は、例えば、二値化処理、または、パターンマッチングを用いることにより、各画像Ir中における、電極反射像IRの探査領域を限定する。画像処理装置60は、例えば、各画像Irにおいて、限定された探査領域内で電極反射像IRを探査し、探査により見つけた電極反射像IRの位置座標(Xr,Yr)を求める。画像処理装置60は、各画像Irから得られた位置座標(Xr,Yr)に基づいて、補正式Bx,Byを導出する(ステップS109)。補正式Bx,Byの導出には、例えば、特許5081134号に記載されているような最小二乗近似直線の導出手順が用いられる。
二値化処理は、例えば、以下のようにして行われる。各画像Irにおいて、溶接電極14の先端部分が映り込んでいる場合には、画像処理装置60は、例えば、ある画像Irから、溶接電極14の先端部分の座標と所定の関係にある領域を抜き出す。なお、画像処理装置60は、ある画像Irから、あらかじめ設定された領域を抜き出すようになっていてもよい。次に、画像処理装置60は、ある画像Irから抜き出した領域内で、輝度が所定の閾値以上となる領域を探索し、該当する1または複数の領域のうち、面積が所定の値以上となっている領域を選択する。画像処理装置60は、選択した領域の位置座標を求め、求めた位置座標を、電極反射像IRの探査領域を決定する際の基準座標とする。画像処理装置60は、この基準座標に基づいて、各画像Irにおける、電極反射像IRの探査領域を限定する。
パターンマッチングは、例えば、以下のようにして行われる。画像処理装置60は、ある画像Irと、あらかじめ用意しておいた参照用の電極反射像IRの画像とを対比して、ある画像Irの中から、参照用の電極反射像IRの画像との関係でパターンマッチ率の高い領域を選択する。画像処理装置60は、選択した領域の位置座標を求め、求めた位置座標を、電極反射像IRの探査領域を決定する際の基準座標とする。画像処理装置60は、この基準座標に基づいて、各画像Irにおける、電極反射像IRの探査領域を限定する。
(倣い溶接モード)
図14は、倣い溶接モードにおけるロボット制御装置30、画像処理装置60および撮像装置20の動作手順の一例を表したものである。まず、ロボット制御装置30が、ティーチペンダント40から、作業プログラム34Bの番号と、と、倣い溶接モードを示す情報とを含む作業指令を受信したとする(ステップS201)。すると、ロボット制御装置30は、該当する番号の作業プログラム34Bを読み出し、作業プログラム34Bに記載の指示と、倣い溶接モードを示す情報とに応じて命令通知を生成する。ロボット制御装置30は、例えば、座標データDt2を含む制御信号をマニピュレータ10に送信し、溶接命令を溶接機50に出力する。ロボット制御装置30は、さらに、倣い開始命令を画像処理装置60に送信する(ステップS202)。マニピュレータ10は、ロボット制御装置30からの制御信号に応じて、溶接トーチ13を動作する。溶接機50は、ロボット制御装置30から溶接命令を受信すると、その内容に従って、例えば、溶接電流Isおよび溶接電圧Vsを制御する。その結果、アーク溶接が開始される。
画像処理装置60は、ロボット制御装置30から倣い開始命令を受信すると(ステップS203)、例えば、内部状態を初期化する。その後、画像処理装置60は、撮像開始指令を撮像装置20に送信する(ステップS204)。撮像装置20は、画像処理装置60から撮像開始指令を受信すると(ステップS205)、所定のタイミングごとに撮影を行い、複数の画像Itを取得する(ステップS206)。所定のタイミングとは、例えば、アーク溶接時にアーク光が弱まるタイミングを指している。ところで、当初は、補正量ΔCx,ΔCyがまだ導出されていない。そのため、当初は、基準ワークWr上で教示線K上の座標(X0,Y0)に沿った動作をしている。つまり、マニピュレータ10は、溶接トーチ13を、対象ワークWt上で教示線K上の座標(X0,Y0)に沿って移動させる。
撮像装置20は、所定のタイミングごとに撮像された複数の画像Itを画像処理装置60に送信する(ステップS207)。画像処理装置60は、撮像装置20から複数の画像Itを受信する(ステップS208)。その後、画像処理装置60は、取得した1または複数の画像Itに基づいて補正量ΔCx,ΔCyを導出する(ステップS209)。
画像処理装置60は、例えば、取得した各画像Itにおいて、例えば、二値化処理、または、パターンマッチングを用いることにより、上述した探査領域内で電極反射像IRを探査し、探査により見つけた電極反射像IRの位置座標(Xt,Yt)を求める。画像処理装置60は、例えば、1または複数の画像Itから得られた位置座標(Xt,Yt)と、補正式Bx,Byとに基づいて、補正量ΔCx,ΔCyを導出する。画像処理装置60は、例えば、1または複数の画像Itから得られた位置座標(Xt,Yt)に基づいて座標差ΔPtxを求め、座標差ΔPtxを補正式Bxに代入することにより得られたシフト量ΔSxを、補正量ΔCxとする。画像処理装置60は、また、例えば、1または複数の画像Itから得られた位置座標(Xt,Yt)に基づいて座標差ΔPtyを求め、座標差ΔPtyを補正式Byに代入することにより得られたシフト量ΔSyを、補正量ΔCyとする。このとき、画像処理装置60は、必要に応じて、シフト量ΔSx,ΔSyの適正を判定する。画像処理装置60は、例えば、シフト量ΔSx,ΔSyが所定の閾値よりも小さい場合、シフト量ΔSx,ΔSyが適正であると判断する。画像処理装置60は、例えば、シフト量ΔSx,ΔSyが所定の閾値以上となっている場合、シフト量ΔSx,ΔSyが不適正であると判断し、ステップS204に戻る。画像処理装置60は、導出した補正量ΔCx,ΔCyを、ロボット制御装置30に送信する(ステップS210)。
ロボット制御装置30は、画像処理装置60から補正量ΔCx,ΔCyを受信する(ステップS211)。ロボット制御装置30は、補正量ΔCx,ΔCyに基づいて溶接トーチ13の位置座標を補正し(ステップS211)、補正量ΔCx,ΔCyの考慮された座標に基づいて制御信号を生成する。ロボット制御装置30は、生成した制御信号をマニピュレータ10に出力する。
マニピュレータ10は、補正量ΔCx,ΔCyの考慮された制御信号に応じて、溶接トーチ13を動作する。従って、これ以降は、溶接トーチ13は、補正量ΔCx,ΔCyの考慮された座標(X0+ΔCx,Y0+ΔCy)に従った動作をする。このようにして、ロボット制御装置30は、溶接トーチ13の倣い制御を行う。
[効果]
次に、溶接ロボットシステム1の効果について説明する。
従来から、溶接トーチと開先中心との距離が、当初想定していた値からずれた場合に、そのずれを補正する倣い制御が行われている。しかし、TIG溶接やプラズマ溶接などの、非溶極式のアーク溶接では、アークセンサを用いて開先位置の左右方向のずれを検出することが難しい。また、MIG溶接では、そもそも、溶接電極と母材との距離と、溶接電圧等との間に相関性がない。アークセンサの代わりにレーザセンサを用いれば、これらの溶接においても、開先位置の左右方向および上下方向のずれ量を検出することは可能である。しかし、レーザセンサは、これから溶接する箇所の開先位置を検出するので、溶接電極の位置ずれや曲がりを考慮して倣い制御を行うことが難しい。また、レーザセンサは非常に高価である。そのため、レーザセンサを用いないで溶接トーチの倣い制御を行うことがユーザから望まれている。
一方、本実施の形態では、1または複数の画像Itから得られた補正量ΔCxや、1または複数の画像Itから得られた補正量ΔCyを利用して溶接トーチ13の倣い制御が行われる。各画像Itは、例えば、溶接電極14との関係で不動位置に固定された撮像装置20によって得られる。そのため、レーザセンサを用いなくても、補正量ΔCx,ΔCyを導出することができる。従って、レーザセンサを用いずに倣い溶接を行うことができる。また、本実施の形態では、対象ワークWtへの溶接時に、補正量ΔCx,ΔCyを導出することができるので、リアルタイムに倣い制御を行うことができる。
また、本実施の形態では、補正量ΔCxの導出に、1または複数の画像Itから得られた電極反射像IRの位置座標が用いられ、補正量ΔCyの導出に、1または複数の画像Itから得られた電極反射像IRの位置座標が用いられる。電極反射像IRは、対象ワークWの位置ずれに応じて変位する。また、電極反射像IRは画像Itにおいて周囲と比べて非常に明るく、電極反射像IRのコントラストは非常に高い。そのため、各画像Itにおいて電極反射像IRの位置座標を精度よく求めることができ、補正量ΔCx,ΔCyを精度よく求めることができる。
また、本実施の形態では、1または複数の画像Itにおける電極反射像IRの位置座標に基づいて補正量ΔCxが導出され、1または複数の画像Itにおける電極反射像IRの位置座標に基づいて補正量ΔCyが導出される。そのため、撮像装置20の焦点は固定されていることが好ましい。撮像装置20の焦点が固定されている場合、撮像装置20の焦点が、常に溶接領域に対してピンとの合った状態となるよう、撮像装置20が所定の場所に固定されていることが好ましい。本実施の形態では、撮像装置20は、溶接トーチ13との関係で不動位置に固定されている。そのため、撮像装置20の焦点が固定されている場合であっても、撮像装置20の焦点を、常に溶接領域に対してピンとの合った状態にすることができる。従って、各画像Itにおいて電極反射像IRの位置座標を精度よく求めることができ、補正量ΔCx,ΔCyを精度よく求めることができる。
また、本実施の形態では、基準ワークWr上で溶接トーチ13を揺動(周期的にシフト)させることにより得られた補正式Bx,Byが用いられる。これにより、対象ワークWt上で溶接トーチ13を揺動(周期的にシフト)させなくても、補正量ΔCx,ΔCyを求めることができる。
<2.変形例>
[変形例A]
上記実施の形態では、基準座標が、画像Irにおける電極反射像IRの位置座標である場合が例示されていた。しかし、基準座標は、各画像Iにおいて常に固定位置にある被写体の所定の箇所の座標であってもよい。そのような被写体としては、例えば、溶接電極14が挙げられる。つまり、基準座標は、画像Irにおける溶接電極14の所定の箇所(例えば、溶接電極14の先端部分)の座標であってもよい。基準座標が、各画像Iにおいて常に固定位置にある被写体の所定の箇所の座標となっている場合には、ΔPrx1およびΔPry1は、ゼロ以外の値となり得る。
[変形例B]
また、上記実施の形態およびその変形例において、撮像装置20が、溶接電極14の先端を含む領域が撮像範囲となるように設定されている場合に、画像処理装置60は、画像Irから、溶接電極14の先端の、画像It上の位置座標(第1位置座標)を導出し、導出した第1位置座標を記憶部63に記憶させるようになっていてもよい。このようにした場合に、画像処理装置60は、画像Itから、溶接電極14の先端の、画像It上の位置座標(第2位置座標)を導出し、第1位置座標と第2位置座標との座標差ΔEtx,ΔEtyが所定の閾値を超えたときに、溶接異常と判定するようにしてもよい。座標差ΔEtxは、画像Itにおける横方向の座標差である。座標差ΔEtyは、画像Itにおける縦方向の座標差である。このとき、画像処理装置60は、溶接停止命令をロボット制御装置30に送信し、それにより、溶接作業を停止させるようにしてもよい。また、画像処理装置60は、警告を発し、溶接作業者に、溶接作業の停止の要否を判断させるようにしてもよい。これにより、溶接電極14の変形や、撮像装置20の異常を検出することができる。
また、画像処理装置60は、画像It上の座標差ΔEtx,ΔEtyから、教示線Kの座標系でのシフト量ΔEx,ΔEyを導出するようになっていてもよい。シフト量ΔExは、左右方向のシフト量である。シフト量ΔEyは、上下方向のシフト量である。このようにした場合には、ロボット制御装置40は、補正量ΔCx,ΔCyおよびシフト量ΔEx,ΔEyの考慮された座標(X0+ΔCx+ΔEx,Y0+ΔCy+ΔEy)に基づいた制御信号を導出することができる。マニピュレータ10が、その制御信号に応じて、溶接トーチ13を動作することで、溶接電極14の変形をも考慮した、より精度の高い倣い溶接を実現することができる。
[変形例C]
また、上記実施の形態およびその変形例において、画像処理装置60は、各画像Itにおいて、パターンマッチングを用いることにより電極反射像IRを探査するようにしてもよい。このとき、画像処理装置60は、パターンマッチ率が所定の閾値以下となった場合には、溶接異常と判定するようにしてもよい。このとき、画像処理装置60は、溶接停止命令をロボット制御装置30に送信し、それにより、溶接作業を停止させるようにしてもよい。また、画像処理装置60は、警告を発し、溶接作業者に、溶接作業の停止の要否を判断させるようにしてもよい。
[変形例D]
また、上記実施の形態およびその変形例において、溶接ロボットシステム1は、溶接電極14を照明する光源(例えば、赤外光源)を備えていてもよい。特に、溶接電極14が、溶極式の電極である場合には、電極反射像IRのコントラストが十分に高くない可能性がある。そのような場合であっても、光源によって溶接電極14を照明することにより、電極反射像IRのコントラストを十分な大きさにすることが可能である。
[変形例E]
また、上記実施の形態およびその変形例において、ロボット制御装置30は、試行溶接モードにおいて、溶接トーチ13をウィービングさせてもよい。このようにした場合、画像処理装置60は、取得した複数の画像Irに基づいて、ウィービングによる変動する位置座標(Xr,Yr)の平均値を求めるようにしてもよい。さらに、画像処理装置60は、求めた位置座標(Xr,Yr)の平均値に基づいて、補正式Bx,Byを導出するようにしてもよい。
[変形例F]
また、上記実施の形態およびその変形例において、ロボット制御装置30は、倣い溶接モードにおいて、溶接トーチ13をウィービングさせてもよい。このようにした場合、画像処理装置60は、取得した複数の画像Itに基づいて、ウィービングによる変動する位置座標(Xt,Yt)の平均値を求めるようにしてもよい。さらに、画像処理装置60は、求めた位置座標(Xt,Yt)の平均値に基づいて、補正量ΔCx,ΔCyを導出するようにしてもよい。
1…溶接ロボットシステム、10…マニピュレータ、11…ベース部材、12…多関節アーム部、12A…アーム、13…溶接トーチ、14…溶接電極、15…作業台、20…撮像装置、20A…フィルタ、30…ロボット制御装置、31…制御部、32…サーボ制御部、33…通信部、34…記憶部、34A…制御ソフトウェア、34B…作業プログラム、34C…倣い制御プログラム、40…ティーチペンダント、41…制御部、42…表示部、43…入力部、44…通信部、45…記憶部、45A…教示ソフトウェア、50…溶接機、60…画像処理装置、61…制御部、62…通信部、63…記憶部、63A…画像処理ソフトウェア、63B…画像ファイル、63C…補正ファイル、ax,ay…傾き、bx,by…切片、B1,B2…母材、Bx,By…補正式、D1,D2…方向、Dt1,Dt2…座標データ、I,Ir,It…画像、IR…電極反射像、S1,S2…側面、W…ワーク、WB…溶接ビード、WL…溶接線、Wr…基準ワーク、Wt…対象ワーク、WP…溶融池、ΔCx,ΔCy…補正量、ΔPrx,ΔPrx1,ΔPrx2,ΔPrx3,ΔPrx4,ΔPrx5,ΔPry,ΔPry1,ΔPry2,ΔPry3,ΔPry4,ΔPry5…座標差、ΔSx,ΔSy…シフト量。

Claims (8)

  1. 撮像画像から得られた、溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出する画像処理装置と、
    前記シフト量に基づいて前記溶接トーチの位置座標を補正することにより、前記溶接トーチの倣い制御を行う制御装置と
    を備えた
    倣い制御装置。
  2. 前記反射像は、溶融池または対象ワークに映る、前記溶接電極の先端部分の反射像である
    請求項1に記載の倣い制御装置。
  3. 前記撮像画像は、前記溶接トーチとの関係で不動位置に固定された撮像装置によって撮像された画像である
    請求項1または請求項2に記載の倣い制御装置。
  4. 前記画像処理装置は、前記溶接トーチが対象ワーク上で教示線の進行方向に移動している間、所定のタイミングごとに撮像された複数の前記撮像画像を取得し、取得した1または複数の前記撮像画像に基づいて前記シフト量を導出する
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の倣い制御装置。
  5. 前記画像処理装置は、前記溶接トーチが基準ワーク上で前記教示線と交差する方向に揺動しながら前記教示線の進行方向に移動している間、所定のタイミングごとに撮像された複数の試行撮像画像を取得し、取得した各前記試行撮像画像から得られた、前記溶接電極の反射像の試行位置座標に基づいて補正式を導出し、
    前記画像処理装置は、1または複数の前記撮像画像から得られた前記位置座標と、前記補正式とに基づいて、前記シフト量を導出する
    請求項4に記載の倣い制御装置。
  6. 溶接電極を含む溶接トーチを有し、制御信号に基づいて前記溶接トーチを移動させる移動装置と、
    撮像画像から得られた、前記溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出する画像処理装置と、
    前記シフト量に基づいて前記溶接トーチの位置座標を補正するとともに前記制御信号を生成し、生成した前記制御信号を前記移動装置に出力し、これにより前記溶接トーチの倣い制御を行う制御装置と
    を備えた
    溶接ロボットシステム。
  7. 前記溶接トーチとの関係で不動位置に固定され、前記撮像画像を取得する撮像装置をさらに備えた
    請求項6に記載の溶接ロボットシステム。
  8. 倣い制御装置が、撮像画像から得られた、溶接電極の反射像の位置座標に基づいて、溶接トーチに対する開先位置のシフト量を導出し、導出した前記シフト量に基づいて前記溶接トーチの位置座標を補正することにより、前記溶接トーチの倣い制御を行う
    倣い制御方法。
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