JP6402378B2 - Dc−dcコンバータ装置 - Google Patents

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本発明は、トランスによって一次側回路と二次側回路とが電気的に絶縁されたDC−DCコンバータ装置に関し、さらに詳しくは、スイッチング時に発生するサージ電圧を抑制するスナバ回路を二次側回路に設けたDC−DCコンバータ装置に関する。
DC−DCコンバータ装置は、小型・軽量でありながら高効率であるという特徴を有しており、近年、様々な電子機器や装置の電源として広く利用されている。
一般的なDC−DCコンバータ装置は、トランスを用いて一次側回路と二次側回路とが電気的に絶縁された構成を有しており、一次側回路には、直流電源から供給される直流電力をスイッチングするスイッチング回路が設けられている。そのスイッチング回路におけるスイッチング動作によって、トランスの一次巻線に断続的に且つその方向が交互に反転するように電流が供給される。一次巻線に流れるこの交流電流によって、その二次巻線には、トランスの巻数比に応じた方形波状の電圧が誘起される。そして、その電圧により流れる電流がダイオードブリッジなどの整流回路により整流されたあとにフィルタ回路により平滑化され、直流電力として負荷に供給される。
スイッチング回路ではパワーMOSFETなどのスイッチング素子が用いられるが、多くの場合、こうしたスイッチング素子がターンオン及びターンオフする際にはサージ電圧が発生する。図3(a)は、二次側回路の整流回路に含まれるダイオードのアノード−カソード間電圧の実測波形である。方形波電圧の立ち上がり直後にトランスの漏れインダクタンスと二次整流ダイオードの逆回復時間に起因して発生する大きなサージ電圧が発生していることが分かる。このようなサージ電圧がダイオードの耐電圧を超えると、ダイオードが破損に至るおそれがある。そのため、サージ電圧が大きいと、それだけ耐電圧の大きなダイオードを整流回路に用いる必要がありコストが高くなる。
こうしたことから、サージ電圧を抑制するために二次側回路にスナバ回路を設けたDC−DCコンバータ装置が従来知られている。
図4は、特許文献1に記載のDC−DCコンバータ装置における二次側回路の構成図である。トランス20の一次巻線201は図示しない一次側回路に接続され、二次巻線202は二次側回路に含まれるダイオードブリッジ構成の整流回路41に接続され、整流回路41の後段には、リアクトル43とコンデンサ44とから成るLCフィルタが接続されている。このコンデンサ44の両端が出力端であり、出力端に負荷45が接続されている。
スナバ回路42は、トランス20の二次巻線202の両端にそれぞれアノードが接続されたダイオード421、422と、それらダイオード421、422の共通のカソードと整流回路41の高電圧側出力との間に接続されたダイオード423と、その共通のカソードと整流回路41の低電圧側出力との間に接続されたコンデンサ424と、その共通のカソードとリアクトル43の出力側端との間に接続された抵抗425と、該抵抗425と低電圧側出力との間に接続されたコンデンサ426と、から構成される。
DC−DCコンバータ装置が動作すると、上述したようにトランス20の二次巻線202の両端には方形波電圧が現れる。スナバ回路42において、ダイオード421、422のアノードはそれぞれ二次巻線202の両端に接続されており、コンデンサ424の両端電圧がトランスの二次側電圧よりも低くなると、ダイオード421又は422を通してコンデンサ424に電流が流入して充電される。そのため、コンデンサ424の両端電圧は二次巻線202の両端に発生する電圧にほぼ固定される。即ち、コンデンサ424は基本的に定電圧源として機能する。
トランス20の二次側電圧にサージ電圧が発生すると、二次巻線202からダイオード421又は422を通してコンデンサ424にサージ電流が流入する。また、整流回路41の高電圧側ラインにサージ電圧が発生すると、ダイオード423を通してコンデンサ424にサージ電流が流入する。このため、いずれもサージ電圧はコンデンサ424の充電電圧にクランプされるとともに、サージ電流はコンデンサ424に充電される。サージ電流の充電によってコンデンサ424の電圧が上昇すると、そのエネルギは抵抗425を介して平滑用のコンデンサ44に放出される。これによって、スナバ回路42はサージ電圧を抑制することができる。ダイオード423によりコンデンサ424の放電が阻止され、放電阻止スナバとして動作する。
上記DC−DCコンバータ装置は、例えば負荷45がバッテリーであるなど、出力端電圧が一定であるときに有用な回路である。しかしながら、出力電圧を大きく可変する必要がある場合には不適である。何故なら、コンデンサ424が定電圧源として機能するため、出力電圧が0V近くまで下げられると、抵抗425両端の電位差が大きくなり、該抵抗425での発熱が問題となるからである。
これに対し、出力電圧の可変幅を広げることができるDC−DCコンバータ装置が特許文献2に開示されている。図5はこのDC−DCコンバータ装置における二次側回路の構成図である。この構成では、ダイオードブリッジ構成の整流回路51と、リアクトル53とコンデンサ54とから成るLCフィルタとの間に設けられたスナバ回路52は、放電阻止用のダイオード521とコンデンサ522との直列回路と、該ダイオード521と並列に接続された回生用のスイッチング素子523とを含む。スイッチング素子523は、図示しない一次側回路のスイッチング回路に含まれるスイッチング素子がいずれもオフ状態であるとき、つまりはデッドタイムである期間中の一部にオンするように駆動される。
このDC−DCコンバータ装置では、図4に示した回路と同様に、整流回路51の高電圧側ラインにサージ電圧が発生すると、ダイオード521を通してコンデンサ522にサージ電流が流入し、コンデンサ522は充電される。一方、充電されたコンデンサ522の放電は回生用のスイッチング素子523を通して行われる。即ち、整流回路51が環流動作期間であるときにスイッチング素子523がオンされると、リアクトル53の定電流作用によりコンデンサ522に蓄えられていたエネルギはスイッチング素子523を通して放出される。スイッチング素子523のオン抵抗はごく小さいので、抵抗の発熱による損失は殆どない。
しかしながら、図5に示したDC−DCコンバータ装置では、コンデンサ522の容量を小さくせざるをえないため、充放電エネルギも小さい。そのため、コンデンサ522の放電時間を決める、スイッチング素子523のオン期間を広げることができず、調整がかなり困難である。
特開2013−74767号公報 国際公開第2010/067629号
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、広い可変幅の出力電圧に対応しつつ、サージ電圧が発生した際にそのスパイク状の電圧部分のみを吸収することでエネルギ損失の少ないサージ電圧抑制を行うことができるDC−DCコンバータ装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、直流電源と、一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、複数の主スイッチング素子を含み、前記直流電源から供給された直流電流をスイッチングして前記トランスの一次巻線に交互に反転する電流を供給するスイッチング回路と、を具備し、前記トランスの一次巻線に流れる電流によって二次巻線に誘起された交流電力を直流化して負荷に供給するDC−DCコンバータ装置において、
a)前記トランスの二次巻線に接続された、複数の整流用ダイオードを含む整流回路と、
b)前記整流回路の正極側の電圧出力端に一端が接続されたリアクトルと該リアクトルの他端に接続されたコンデンサとを含むLCフィルタ回路であり、その出力に前記負荷が接続される平滑化回路と、
c)前記整流回路と前記平滑化回路との間に介挿されスナバ回路であり、
c1)該整流回路の正極側の電圧出力端と負極側の電圧出力端との間に接続された、該正極側の電圧出力端から出て前記負極側の電圧出力端に向かう電流を通さない逆方向接続である第3のダイオード、スナバ用スイッチング素子及び第1のコンデンサが該正極側から順に直列に接続されてなる第1の直列回路と、
c2)前記整流回路の正極側の電圧出力端と負極側の電圧出力端との間に接続された、該正極側の電圧出力端から出て前記負極側の電圧出力端に向かう電流を通過させる順方向接続である第4のダイオード、及び第2のコンデンサが該正極側から順に直列に接続されてなる第2の直列回路と、
c3)前記第1の直列回路中の第1のコンデンサと前記スナバ用スイッチング素子との接続点Aと前記第2の直列回路中の第2のコンデンサと前記第4のダイオードとの接続点Bとの間に接続された第1の抵抗と、
c4)前記二次巻線の両端にそれぞれアノードが接続され、カソードがいずれも共通の第2の抵抗を介して前記接続点Aに接続されてなる第1及び第2のダイオードと、
を含むスナバ回路と、
d)記トランスの二次巻線に交流電力を誘起し該交流電力を前記整流回路により直流化したあと前記平滑化回路により平滑化して前記負荷に供給するために、前記トランスの一次巻線に交互に反転する電流が供給されるように前記複数の主スイッチング素子をいずれもがオフ状態であるデッドタイムを挟んでそれぞれオン・オフ動作させるとともに、該複数の主スイッチング素子のいずれかをオン動作させているときに、前記第4のダイオードを通して前記第2のコンデンサを充電し、さらに該第2のコンデンサの充電エネルギにより前記第1の抵抗を通して前記第1のコンデンサを充電することで該第1のコンデンサに蓄えた充電エネルギを、前記複数の主スイッチング素子がともにオフ状態であるときに前記第3のダイオード及び前記リアクトルを通して前記負荷へ放出させるために、前記デッドタイムの期間中に前記スナバ用スイッチング素子をオン動作させる駆動制御部と、
を備えことを特徴としている。
本発明に係るDC−DCコンバータ装置では、トランスの一次巻線に接続される一次側回路の構成は特に問わず、例えば上記スイッチング回路は4個の主スイッチング素子を用いたフルブリッジ回路でも、2個の主スイッチング素子を用いたハーフブリッジ回路でもよく、さらにはプシュプル回路であってもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータ装置において、第1及び第2のダイオードと第1のコンデンサとは、トランスの二次巻線の両端に発生する電圧を用いた定電圧源として機能する。そのため、第1のコンデンサの両端電圧はほぼ一定であるとみなせる。第1の抵抗を介して接続点Aと接続点Bとは接続されているため、第2のコンデンサの両端電圧が第1のコンデンサの両端電圧と等しくなるように、第4のダイオードを通して電流が流れる。即ち、整流回路の出力端にスパイク状のサージ電圧が現れた場合、第1のコンデンサの両端電圧(充電電圧)を超えた分の電圧は第4のダイオードを通して第2のコンデンサに流れ込み、第2のコンデンサに充電される。
スパイク状電圧の吸収によって第2のコンデンサの充電電圧が上昇すると、第1の抵抗の両端に電位差が生じるから、該第1の抵抗を通して第2のコンデンサから第1のコンデンサに電流が流れ、第1のコンデンサを充電する。なお、通常、スパイク状電圧によるエネルギはそれほど大きくなく、また定電圧源を構成するために第1のコンデンサのキャパシタンスは或る程度大きく設定されているため、第2のコンデンサから流入する電流による第1のコンデンサの電圧上昇は小さい。このようにして、整流回路の出力端に現れる電圧は第1のコンデンサの両端電圧のレベルでクランプされ、スパイク状の電圧は抑制される。
駆動制御部は、トランスの一次巻線に交互に電流を流すために主スイッチング素子をオン・オフ駆動するが、複数の主スイッチング素子を全てオフしているデッドタイムの期間中に所定時間だけ、スナバ用スイッチング素子をオン動作させる。スナバ用スイッチング素子がオン状態になると、第1のコンデンサに充電されていたスパイク状電圧に由来するエネルギが第3のダイオードを通して放出され、負荷に回生される。
なお、第1のコンデンサの両端電圧を略一定に保つためには、スパイク状電圧により第1のコンデンサに蓄えられた分のエネルギを放出できるようにスナバ用スイッチング素子をオン状態とする所定時間の長さを予め決めておく必要があるが、第1のコンデンサのキャパシタンスを大きくしておけば、上記所定時間の長さはそれほど厳密でなくてもよい。
また、駆動制御部は、デッドタイム毎にスナバ用スイッチング素子をオンさせる必要はなく、例えば、所定回数のデッドタイム毎に1回だけスナバ用スイッチング素子をオンさせるようにしてもよい。例えばデッドタイム毎にスナバ用スイッチング素子をオンさせるようにすると、そのオン時間(上記所定時間)をかなり短くする必要がある場合もあるが、複数回のデッドタイム毎に1回、スナバ用スイッチング素子をオンさせるようにすれば、1回のオン時間を或る程度長くすることができ、それによって制御を容易にすることができる。
本発明に係るDC−DCコンバータ装置によれば、第1のコンデンサの両端電圧を超えない電圧分がクランプされることを回避しつつ、第1のコンデンサの両端電圧を超えるスパイク状電圧を確実に除去することでサージ電圧を抑制することができる。また、第1のコンデンサに蓄えられたサージ電圧由来のエネルギは負荷に回生されるので、該エネルギを有効に利用することができる。また、負荷に対応して出力電圧を0V付近まで下げる必要がある場合でも、第1のコンデンサの両端電圧と出力電圧との差に起因する損失が発生しないので、出力電圧の可変幅が大きいような負荷にも対応することができる。
本発明の一実施例であるDC−DCコンバータ装置の構成図。 本実施例のDC−DCコンバータ装置における動作タイミング及び波形図。 本実施例によるスナバ回路を用いた場合と用いない場合の二次側回路の整流ダイオードの両端間電圧の実測波形を示す図。 従来のDC−DCコンバータ装置の一例の構成図。 従来のDC−DCコンバータ装置の一例の構成図。
本発明の一実施例であるDC−DCコンバータ装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施例のDC−DCコンバータ装置の構成図、図2は本実施例のDC−DCコンバータ装置における動作タイミング及び波形図である。
絶縁されたトランス20の一次巻線201に接続されている一次側回路1は、直流電源10と、複数(4個)のパワーMOSFET等の第1乃至第4の主スイッチング素子111、121、131、141を含むフルブリッジ構成であるスイッチング回路と、を有し、第1〜第4の主スイッチング素子111、121、131、141にはそれぞれ逆並列にクランプダイオード112、122、132、142が接続されている。トランス20の一次巻線201は、第1の主スイッチング素子111と第2の主スイッチング素子121との接続点と、第3の主スイッチング素子131と第4の主スイッチング素子141との接続点と、の間に接続されている。第1〜第4の主スイッチング素子111〜141は、駆動制御部30からの制御信号に基づいて主スイッチング素子駆動部31により生成される駆動信号によりそれぞれオン・オフ制御される。
トランス20の二次巻線202に接続された二次側回路2は、整流回路21、スナバ回路22、LCフィルタ回路23、を含む。即ち、トランス20の二次巻線202の両端は、4個のダイオード211、212、213、214をフルブリッジ構成した整流回路21に接続されており、この整流回路21により整流された出力電圧は、リアクトル24とコンデンサ25とを含む平滑化回路であるLCフィルタ回路23に入力され、該LCフィルタ回路23で平滑化されて負荷26に出力される。整流回路21とLCフィルタ回路23との間には、トランス20の二次側に発生するサージ電圧を抑制するスナバ回路22が設けられている。
スナバ回路22は、第3のダイオード224、スナバ用スイッチング素子225、及び第1のコンデンサ226が直列に接続された第1の直列回路と、第4のダイオード228及び第2のコンデンサ229が直列に接続された第2の直列回路と、第1の直列回路中のスナバ用スイッチング素子225と第1のコンデンサ226との接続点Aと第2の直列回路中の第4のダイオード228と第2のコンデンサ229との接続点Bとの間に接続された第1の抵抗227と、トランス20の二次巻線202の両端にそれぞれアノードが接続された第1、第2のダイオード221、222と、それらダイオード221、222の共通のカソードと第1の直列回路中の上記接続点Aとの間に接続された第2の抵抗223と、を含む。スナバ用スイッチング素子225は、駆動制御部30からの制御信号に基づいてスナバ用スイッチング素子駆動部32により生成される駆動信号によりオン・オフ制御される。
駆動制御部30は後述する特徴的な動作を実施するために、CPUや制御用プログラムが格納されたメモリ(例えばフラッシュROM)などを備えるようにすることができる。
次に、図2を参照しつつ、本実施例のDC−DCコンバータ装置における電力変換動作を説明する。
なお、図2では、主スイッチング素子111、121、131、141、スナバ用スイッチング素子225をそれぞれSW1、SW2、SW3、SW4、SW5と称し、ダイオード211、212、213、214をそれぞれD1、D2、D3、D4と称する。
駆動制御部30からの指示に基づき主スイッチング素子駆動部31は、フルブリッジ回路の異なるアームに含まれる2個の主スイッチング素子111、141のゲート端子に図2(a)に示す駆動信号を与え、同様に異なるアームに含まれる2個の主スイッチング素子121、131のゲート端子に図2(b)に示す駆動信号を与える。ここでは、スイッチング制御の1サイクルは80kHzであり、第2、第3の主スイッチング素子121、131に与えられる駆動信号は、第1、第4の主スイッチング素子111、141に与えられる駆動信号に対して180°だけ位相が遅れている。これら駆動信号がハイレベルであるときに第1〜第4の主スイッチング素子111〜141はオン状態となる。つまり、第1、第4の主スイッチング素子111、141の組と第2、第3の主スイッチング素子121、131の組とは、いずれもがオフ状態である所定のデッドタイムを挟んで交互にオン状態となる。もちろん、1サイクルの周波数はこれに限らない。
図2の(c)は第1、第4の主スイッチング素子111、141のドレイン−ソース間電圧、(d)はトランス20の一次巻線201に流れる電流、(e)はスナバ用スイッチング素子駆動部32からスナバ用スイッチング素子225のゲート端子に印加される電圧、(f)は整流回路21のダイオード211、214に流れる電流、(g)は整流回路21のダイオード212、213に流れる電流、(h)はダイオード211、214のアノード−カソード間電圧、(i)は第2のコンデンサ229の充電電流、(j)はスナバ用スイッチング素子225を通して第1のコンデンサ226から放電される放電電流、をそれぞれ示す波形である。
時刻t0の直前には、第1〜第4の主スイッチング素子111〜141は全てオフ状態であり、このとき、それ以前にリアクトル24に蓄積されているエネルギに基づいて、整流回路21の各ダイオード211〜214にはそれぞれ出力電流I0の略1/2の電流が流れている(図2(f)、(g)参照)。
時刻t0において第1、第4の主スイッチング素子111、141のゲート端子に印加される駆動信号が立ち上がって該主スイッチング素子111、141が共にターンオンすると、トランス20の一次巻線201には所定方向(図1中では上から下向き)に電流が流れ始める。図2(d)はこのときの電流の向きを正極性で示している。この一次電流によって、トランス20の二次巻線202の両端には巻数比に応じた電圧が誘起され、図2(f)に示すように、ダイオード211、214に流れる電流はI0/2から増加し始める。これと反対に、図2(g)に示すように、ダイオード212、213に流れる電流はI0/2から減少し始める。時刻t1においてダイオード211、214に流れる電流はI0に達する一方、ダイオード212、213に流れる電流はゼロとなり、該ダイオード212、213はカットオフ状態となる。
ただし、オフしようとしているダイオード212、213については原理的にリカバリー時間が存在するために、少しの間(時刻t2になるまで)、ダイオード211、214に流れる電流は増加し続け、ダイオード212、213に流れる電流はゼロ以下まで減少し続ける。ダイオード212、213の電流がゼロ以下になるということは、カソードからアノードに向けて電流が逆流することを意味する。そのため、ダイオード211〜214には短絡電流が流れることになり、それによってトランス20の二次巻線202の漏れインダクタンスにエネルギが蓄積される。
スナバ回路22が設けられていない場合、時刻t2〜t3の期間中に、ダイオード212、213が逆電流阻止能力を回復し始めると、スパイク状の誘起電圧、つまりサージ電圧が発生する。これに対し、本実施例のDC−DCコンバータ装置では、サージ電圧が発生すると、第2のコンデンサ229がスパイク状電圧部分を吸収する。
スナバ回路22は次のように動作する。
スナバ回路22において、第1、第2のダイオード221、222、第2の抵抗223、及び、第1のコンデンサ226は、定電圧源として機能する。即ち、トランス20の二次巻線202の両端電圧が第1のコンデンサ226の充電電圧よりも高くなると、第1のダイオード221又は第2のダイオード222と第2の抵抗223とを経て二次巻線202から第1のコンデンサ226へと電流が流れ、第1のコンデンサ226は充電される。したがって、第1のコンデンサ226の両端電圧、つまり接続点Aの電位は、二次巻線202の両端電圧によってほぼ一定に保たれる。なお、第2の抵抗223は第1のコンデンサ226への突入電流を抑制するものである。
スナバ用スイッチング素子225がオフ状態であるとき、第1のコンデンサ226の充電電圧と第2のコンデンサ229の充電電圧とはほぼ等しくなる。何故なら、仮に充電電圧に差があれば、第1の抵抗227を通して電流が流れ、それによって両方の充電電圧はほぼ等しくなるからである。そのため、第4のダイオード228のアノードの電位は概ね第1のコンデンサ226の充電電圧にクランプされる。したがって、トランス20の二次巻線202にサージ電圧が発生し、整流回路21の出力端にスパイク状の電圧が現れると、第1のコンデンサ226の充電電圧を超えるスパイク状電圧部分は第4のダイオード228を通して第2のコンデンサ229に流入し、第2のコンデンサ229を一旦充電する(図2(i)参照)。これによって第2のコンデンサ229の充電電圧は一旦上昇するが、第1の抵抗227を通して電流が第1のコンデンサ226へと流れ込み、第1のコンデンサ226を充電する。
即ち、第2のコンデンサ229はスパイク状電圧によるエネルギを瞬間的に且つ一時的に吸収する機能を有し、第1のコンデンサ226はスパイク状電圧によるエネルギをより長い時間保持する機能を有する。
上述したように、転流に伴い発生するサージ電圧のスパイク状電圧部分が除去されるため、整流回路21のダイオード211、214の両端電圧は図2(h)に示すように、立ち上がり直後が平坦になる。
なお、第1のコンデンサ226の充電電圧は上昇するものの、通常、第1のコンデンサ226のキャパシタンスは第2のコンデンサ229のキャパシタンスに比べて格段に大きい。例えば、前者は後者の10〜100倍である。また、スパイク状電圧が大きい場合でもそれはごく短時間であるため、スパイク状電圧によるエネルギは小さい。そのため、第1のコンデンサ226の充電電圧が上昇するといってもその上昇は僅かである。
第1〜第4の主スイッチング素子111〜141が全てオフした状態、つまりデッドタイム期間中に、図2(e)に示すようなスナバ用スイッチング素子駆動部32からの駆動信号によってスナバ用スイッチング素子225がオン状態になると、接続点AからLCフィルタ回路23へ向かう電流経路が形成される。それによって、第1のコンデンサ226に蓄えられたスパイク状電圧に起因するエネルギは該第1のコンデンサ226から放出され、スナバ用スイッチング素子225、第3のダイオード224、LCフィルタ回路23に含まれるリアクトル24等を経て負荷26に供給される(図2(j)参照)。これによって、第1のコンデンサ226の充電電圧は下がる。
スナバ用スイッチング素子225をターンオンして第1のコンデンサ226から放電を行うと、該コンデンサ226の充電電圧が下がるから、該コンデンサ226を定電圧源として機能させるには、スパイク状電圧に相当するエネルギのみを第1のコンデンサ226から放出させる必要があり、本来であれば、スナバ用スイッチング素子225のオン時間t4を精度良く制御する必要がある。しかしながら、上述したように、第1のコンデンサ226のキャパシタンスを第2のコンデンサ229のキャパシタンスに比べて十分に大きくしておけば、スナバ用スイッチング素子225をオンしたときでも第1のコンデンサ226の両端電圧の減少速度は小さいから、スナバ用スイッチング素子225のオン時間t4を或る程度ラフに決めておいても、第1のコンデンサ226の両端電圧はほぼ一定であるとみなし得る。したがって、スナバ用スイッチング素子225のオン時間t4の精度は低くてもよい。
図3(b)は、本実施例のDC−DCコンバータ装置における整流回路21中のダイオードのアノード−カソード間電圧の実測波形である。図3(a)に示したスナバ回路22を使用しない場合に観測される実測波形と比較すれば明らかであるように、サージ電圧の振幅は1/4〜1/3程度に抑えられている。
以上のように、本実施例のDC−DCコンバータ装置では、第1のコンデンサ226に保持した電圧をクランプの基準として、それを超えるスパイク状電圧を抑制することができる。それによって、サージ電圧を的確に抑制することができる。また、負荷26に応じて出力電圧を0V付近まで下げた場合でも、第1のコンデンサ226の充電電圧とその出力電圧との差に起因する損失が生じる素子が存在しない。そのため、出力電圧の可変幅を広く確保することができるので、様々な負荷26に対応することができる。
上記実施例のDC−DCコンバータ装置では、図2に示すように、1サイクル(この例では80kHzの周波数)中に1回、スナバ用スイッチング素子225を所定時間t4オンさせて第1のコンデンサ226に充電された余分なエネルギを放出しているが、これは必ずしも1サイクルに1回行う必要はない。そこで、例えば、主スイッチング素子111〜141をオン・オフ動作させるサイクルを決める信号を分周(例えば1/2分周、1/4分周)した信号に基づいてスナバ用スイッチング素子225をオンさせるタイミングを決めるようにしてもよい。これにより、主スイッチング素子111〜141をオン・オフ動作させるサイクルは80kHzでも、スナバ用スイッチング素子225がオンするサイクルは40kHz或いは20kHzなどとなる。
このように、スナバ用スイッチング素子225をオンするサイクルを延ばす場合には、1回のエネルギ放出によって放出すべきエネルギ量が増えるから、その分だけオン時間t4を長くすればよい。オン時間t4が短すぎると却って該オン時間の正確な制御が難しくなることがあるが、エネルギ放出のサイクルを長くしてオン時間を延ばすと、該オン時間の正確な制御が容易になる。
また、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…一次側回路
10…直流電源
111、121、131、141…主スイッチング素子
112、122、132、142…クランプダイオード
20…トランス
201…一次巻線
202…二次巻線
2…二次側回路
21…整流回路
211、212、213、214、221、222、224、228…ダイオード
22…スナバ回路
223、227…抵抗
225…スナバ用スイッチング素子
226、229、25…コンデンサ
23…LCフィルタ回路
24…リアクトル
26…負荷
30…駆動制御部
31…主スイッチング素子駆動部
32…スナバ用スイッチング素子駆動部

Claims (2)

  1. 直流電源と、一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、複数の主スイッチング素子を含み、前記直流電源から供給された直流電流をスイッチングして前記トランスの一次巻線に交互に反転する電流を供給するスイッチング回路と、を具備し、前記トランスの一次巻線に流れる電流によって二次巻線に誘起された交流電力を直流化して負荷に供給するDC−DCコンバータ装置において、
    a)前記トランスの二次巻線に接続された、複数の整流用ダイオードを含む整流回路と、
    b)前記整流回路の正極側の電圧出力端に一端が接続されたリアクトルと該リアクトルの他端に接続されたコンデンサとを含むLCフィルタ回路であり、その出力に前記負荷が接続される平滑化回路と、
    c)前記整流回路と前記平滑化回路との間に介挿されスナバ回路であり、
    c1)該整流回路の正極側の電圧出力端と負極側の電圧出力端との間に接続された、該正極側の電圧出力端から出て前記負極側の電圧出力端に向かう電流を通さない逆方向接続である第3のダイオード、スナバ用スイッチング素子及び第1のコンデンサが該正極側から順に直列に接続されてなる第1の直列回路と、
    c2)前記整流回路の正極側の電圧出力端と負極側の電圧出力端との間に接続された、該正極側の電圧出力端から出て前記負極側の電圧出力端に向かう電流を通過させる順方向接続である第4のダイオード、及び第2のコンデンサが該正極側から順に直列に接続されてなる第2の直列回路と、
    c3)前記第1の直列回路中の第1のコンデンサと前記スナバ用スイッチング素子との接続点Aと前記第2の直列回路中の第2のコンデンサと前記第4のダイオードとの接続点Bとの間に接続された第1の抵抗と、
    c4)前記二次巻線の両端にそれぞれアノードが接続され、カソードがいずれも共通の第2の抵抗を介して前記接続点Aに接続されてなる第1及び第2のダイオードと、
    を含むスナバ回路と、
    d)記トランスの二次巻線に交流電力を誘起し該交流電力を前記整流回路により直流化したあと前記平滑化回路により平滑化して前記負荷に供給するために、前記トランスの一次巻線に交互に反転する電流が供給されるように前記複数の主スイッチング素子をいずれもがオフ状態であるデッドタイムを挟んでそれぞれオン・オフ動作させるとともに、該複数の主スイッチング素子のいずれかをオン動作させているときに、前記第4のダイオードを通して前記第2のコンデンサを充電し、さらに該第2のコンデンサの充電エネルギにより前記第1の抵抗を通して前記第1のコンデンサを充電することで該第1のコンデンサに蓄えた充電エネルギを、前記複数の主スイッチング素子がともにオフ状態であるときに前記第3のダイオード及び前記リアクトルを通して前記負荷へ放出させるために、前記デッドタイムの期間中に前記スナバ用スイッチング素子をオン動作させる駆動制御部と、
    を備えことを特徴とするDC−DCコンバータ装置。
  2. 請求項1に記載のDC−DCコンバータ装置であって、
    前記駆動制御部は、前記複数の主スイッチング素子をオン・オフ動作させるサイクルを複数実行する毎に、前記スナバ用スイッチング素子をオン動作させることを特徴とするDC−DCコンバータ装置。
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