JP6399218B2 - 直動案内装置 - Google Patents

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Description

この発明は、転動体としてボールを有する直動案内装置に関する。
転動体としてボールを有する直動案内装置は、案内レールと、スライダと、複数のボールを有する。スライダは案内レールの外側に配置されている。案内レールおよびスライダは、互いに対向する位置に、ボールの軌道を形成する軌道溝をそれぞれ有する。両軌道溝は案内レールの長手方向に延びている。
スライダはスライダ本体と一対のエンドキャップを有し、スライダ本体にボールの軌道溝および戻し路が形成され、エンドキャップにボールの方向転換路が形成されている。軌道、戻し路、および方向転換路で構成される循環経路内にボールが配置され、軌道内を負荷状態で転動するボールを介して、スライダが案内レールに沿って直線移動する。
エンドキャップのスライダ本体側の面に、方向転換路を構成する外側湾曲面が形成されている。外側湾曲面の軌道側の端部に、軌道からボールをすくい上げて方向転換路に導くタング部が形成されている。
直動案内装置を高速駆動させた場合、エンドキャップのタング部にボールが高速で繰り返し衝突するため、タング部に損傷が生じ易い。そのため、従来より、タング部の根元部に対する応力集中を低減する方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、タング部の根元にくびれ縁を設けず、エンドキャップの正面図におけるタング部の形状を、案内レールの軌道溝に向けて頂点が突出する三角形にすることが提案されている。特許文献2では、タング部の根元部に円弧形状に湾曲した逃げ溝(R部)を設けることが提案されている。
特開2004−144202号公報 特開2005−121163号公報
しかし、特許文献1および2に記載された直動案内装置のエンドキャップには、タング部の根元部に対する応力集中の緩和と、案内レールに対する干渉の防止を両立させるという点で改善の余地がある。
この発明の課題は、タング部の根元部に対する応力集中の緩和と、案内レールに対する干渉の防止と、が両立できるエンドキャップを備えた直動案内装置を提供することである。
上記課題を解決できる直動案内装置の第一態様として、下記の構成(1)〜(6)を有するものが挙げられる。
(1) 案内レールと、スライダと、複数のボールと、を有し、上記スライダは上記案内レールの外側に配置されている。上記案内レールおよび上記スライダは、互いに対向する位置に、上記ボールの軌道を形成する軌道溝をそれぞれ有する。上記両軌道溝は上記案内レールの長手方向に延びている。
(2) 上記スライダはスライダ本体と一対のエンドキャップを有し、上記スライダ本体に上記軌道溝と上記ボールの戻し路が形成され、上記エンドキャップに上記ボールの方向転換路が形成されている。上記軌道、上記戻し路、および上記方向転換路で構成される循環経路内に上記ボールが配置されている。上記軌道内を負荷状態で転動する上記ボールを介して、上記スライダが上記案内レールに沿って直線移動する。
(3) 上記エンドキャップの上記スライダ本体側の面に、上記方向転換路を構成する外側湾曲面が形成されている。上記外側湾曲面の上記軌道側の端部に、上記軌道から上記ボールをすくい上げて上記方向転換路に導くタング部が形成されている。
(4) 上記エンドキャップの正面図における上記タング部の形状は、上記案内レールの上記軌道溝の中心線に対して線対称である。上記タング部の形状は、上記中心線を挟んだ両側で、上記案内レールの上記軌道溝の溝底側に存在する第一円弧と、上記第一円弧よりも上記案内レールの上記軌道溝の溝開口側に存在し、上記案内レールの上記軌道溝と対向する第二円弧と、が直線で接続された形状である。
(5) 上記第一円弧は第一円の一部である。上記第一円は、上記案内レールの上記軌道溝の上記中心線を挟んだ各部分をなす一対の円弧の両方に接する基準円と、同心または略同心で、上記基準円より小径である。上記第二円弧は第二円の一部である。上記第二円は、上記一対の円弧の外側を中心とし、上記第一円と交差する。上記直線は、上記中心線と平行または略平行で、上記第一円と交差し、上記第二円に接する直線の一部であって、上記第一円との交点から上記第二円との接点までの部分である。
(6) 上記第一円弧と上記直線との境界に微小なR面取り部を有する。
上記課題を解決できる直動案内装置の第二態様として、上記構成(1) 〜(3)
と下記の構成(6) (7) を有するものが挙げられる。
(6) 上記エンドキャップの正面図における上記タング部の形状は、上記案内レールの上記軌道溝の中心線に対して線対称である。上記タング部の形状は、上記中心線を挟んだ両側で、上記案内レールの上記軌道溝の溝底側に存在する第一円弧と、上記第一円弧よりも上記案内レールの上記軌道溝の溝開口側に存在し、上記案内レールの上記軌道溝と対向する第二円弧と、が第三円弧で接続された形状である。
(7) 上記第一円弧は第一円の一部である。上記第一円は、上記案内レールの上記軌道溝の上記中心線を挟んだ各部分をなす一対の円弧の両方に接する基準円と、同心または略同心で、上記基準円より小径である。上記第二円弧は第二円の一部である。上記第二円は、上記一対の円弧の外側を中心とし、上記第一円と交差する。上記第三円弧は、上記第二円に外接する第三円の一部である。
この発明の各態様によれば、タング部の根元部に対する応力集中の緩和と、案内レールに対する干渉の防止と、が両立できるエンドキャップを備えた直動案内装置が提供できる。
第一、第二、第四、および第五実施形態の直動案内装置を示す平面図である。 第一、第二、第四、および第五実施形態の直動案内装置を示す正面図である。 第一実施形態の直動案内装置からサイドシールを外した部分正面図である。 図3のA−A断面図である。 第一実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのスライダ本体側を示す部分斜視図である。 第一実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部を説明する図であって、エンドキャップのスライダ本体側の面を示す図である。 図6のタング部の形状を説明する図である。 比較例の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部の形状を説明する図である。 第二実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部を説明する図であって、エンドキャップのスライダ本体側の面を示す図である。 第三実施形態の直動案内装置を示す斜視図である。 第三実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのスライダ本体側を示す部分斜視図である。 第三実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部を説明する図であって、エンドキャップのスライダ本体側の面を示す図である。 第四実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部を説明する図であって、エンドキャップおよび案内レールのスライダ本体側の面を部分的に示す図である。 第五実施形態の直動案内装置を構成するエンドキャップのタング部を説明する図であって、エンドキャップおよび案内レールのスライダ本体側の面を部分的に示す図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下の実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされている部分があるが、そのような限定はこの発明の必須要件ではない。
[第一実施形態]
図1〜4に示すように、第一実施形態の直動案内装置は、案内レール1と、スライダ2と、複数のボール3と、保持ワイヤ4を有する。
スライダ2は、案内レール1の直動方向で、スライダ本体21と、一対のエンドキャップ22と、一対のサイドシール23と、に分けられる。スライダ2は、案内レール1の幅方向の両側に配置される脚部2Aと、両脚部2Aを連結する胴部2Bとが一体化された構造を有する。
案内レール1は、金属製で、スライダ2の胴部2Bの内面と対向する上面111と、脚部2Aの内面と対向する側面112を有し、各側面112に軌道溝12が形成されている。図7に示すように、軌道溝12は、中心OM1, OM2が異なる二つの円弧M1,M2を組み合わせたゴシックアーク溝である。
案内レール1の側面112の軌道溝12の底面には、保持ワイヤ4を配置するための逃げ溝13が形成されている。図3および図4に示すように、保持ワイヤ4の先端部41は折り曲げられている。エンドキャップ22の裏面(スライダ本体側とは反対側の面)に、保持ワイヤ4の先端部41を嵌める凹部227が形成されている。
スライダ本体21は、金属製で、脚部211の内側の案内レール1の軌道溝12と対向する位置に、軌道溝214が形成されている。スライダ本体21の軌道溝214も、案内レール1の軌道溝12と同様のゴシックアーク溝である。互いに対向する案内レール1の軌道溝12とスライダ2の軌道溝214とにより、一対二列の軌道5が形成される。
スライダ本体21の脚部211には、一対二列の戻し路216が形成されている。各軌道と各戻し路216は、エンドキャップ22内に形成された方向転換路221により接続されている(図4参照)。つまり、この直動案内装置は、軌道5、戻し路216、および方向転換路221で構成されるボール3の循環経路を一対二列有する。各循環経路内に複数のボール3が配置されている。各軌道5のボール3は、案内レール1の軌道溝12の逃げ溝13に配置された保持ワイヤ4で保持される。
図3〜5に示すように、エンドキャップ22は一対の脚部22Aと胴部22Bとからなり、各脚部22Aのスライダ本体側の面に、方向転換路221を構成する外側湾曲面221aが形成されている。外側湾曲面221aの軌道5側の端部に、軌道5からボール3をすくい上げて方向転換路221に導くタング部222が形成されている。タング部222は、基端部222aと先端部222bとからなる。
図6および図7に示すように、エンドキャップ22の正面図におけるタング部222の形状は、案内レール1の軌道溝12の中心線L0に対して線対称である。中心線L0を挟んだ両側で、基端部222aの形状は、軌道溝12の溝底側に存在する第一円弧E1と、第一円弧E1よりも軌道溝12の溝開口側に存在し、軌道溝12と対向する第二円弧E2と、が直線Sで接続された形状である。先端部222bは、第一円弧E1から逃げ溝13側に突出し、その先端が逃げ溝13内に配置される。先端部222bは、逃げ溝13の斜面131と平行な斜線Nを有する。なお、第一円弧E1および第二円弧E2と直線Sとの境界に微小な(例えば、曲率半径が0.1〜0.3mmの)面取り部を設けてもよい。
図7に示すように、第一円弧E1は、基準円C0と略同心で基準円C0より小径な第一円C1の一部である。図7には、基準円C0および第一円C1の中心をO1で示す。基準円C0は、軌道溝12の中心線L0を挟んだ各部分12a,12bをなす一対の円弧M1,M2の両方に接する円である。第二円弧E2は、円弧M1,M2の外側を中心O2とし、第一円C1と交差する第二円C2の一部である。直線Sは、中心線L0と平行で、第一円C1と交差し、第二円C2に接する直線L1の一部であって、第一円C1との交点Tkから第二円C2との接点Tsまでの部分である。
この例では、ボール3の直径が2.38mmであり、第一円弧E1の半径は1.00mmであり、第二円弧E2の半径は0.75mmであり、中心線L0を挟む両側に存在する直線S間(つまり直線L1間)の距離Kは1.4mmである。つまり、距離Kは、ボール3の直径の0.588倍、第一円弧E1の半径の1.4倍になっている。また、第二円弧E2の半径は、ボール3の直径の0.315倍になっている。
距離Kが小さいとボール3の衝突に対するタング部222の強度が小さくなり、距離Kが大きすぎると、第二円弧E2の半径を大きくした場合にタング部222が案内レール1の軌道溝12と干渉し易くなる。距離Kは、ボール3の直径の0.5倍以上、第一円弧E1の半径の1.6倍以下であることが好ましい。
第二円弧E2の半径は、タング部222の第二円弧E2の部分(根元部)に応力集中を低減する観点から、ボール3の直径の0.25倍以上であることが好ましく、案内レール1との干渉防止の観点からボール3の直径の0.5倍以下であることが好ましい。
エンドキャップ22は、例えば、エンジニアリングプラスチック(例えば、ポリアセタール、ポリアミド)の射出成形で製造することが好ましい。
図8に示すエンドキャップ220は、一対の脚部220Aと胴部220Bとからなり、各脚部220Aのスライダ本体側の面に、方向転換路を構成する外側湾曲面が形成されている。そして、エンドキャップ220のタング部222Aは、基端部222cと先端部222bとからなる。エンドキャップ220の正面図におけるタング部222Aの形状は、案内レール1の軌道溝12の中心線L0に対して線対称である。
中心線L0を挟んだ両側で、基端部222cの形状は、軌道溝12の溝底側に存在する第一円弧E10と、軌道溝12の溝開口側に存在し、軌道溝12と対向する第二円弧E20とが直接接続された形状である。先端部222bは、第一円弧E10から逃げ溝13側に突出し、その先端が逃げ溝13内に配置され、逃げ溝13の斜面131と平行な斜線Nを有する。
第一円弧E10は、図7と同じ第一円C1の一部である。第二円弧E20は、軌道溝12の各部分12a,12bをなす円弧M1,M2の外側を中心O20とし、第一円C1に接する第二円C20の一部である。第一円弧E10と第二円弧E20が接点Tsで接続されている。
この例では、ボール3の直径が2.38mmであり、第一円弧E10の半径は1.00mmであり、第二円弧E20の半径は0.50mmである。
タング222A部の第二円弧E20の部分(根元部)に応力が集中することを低減するために、半径が大きい第二円弧(例えばE21:0.75mm=E2、E22:1.10mm)を設けると、タング部222Aの根元部と案内レール1の軌道溝12および側面112との隙間が微小になって、タング部222と案内レール1が干渉し易くなる。
つまり、図8に示すエンドキャップ220では、タング部222の根元部に対する応力集中を緩和することと、案内レール1との干渉を防ぐことが両立できない。そして、この干渉は摩擦の増大や摩耗の原因になるため、寸法精度や組み立て精度を高くして干渉を防ぐ必要がある。よって、図8に示すエンドキャップ220では、タング部222の根元部に対する応力集中を緩和することに伴って、生産性が低下し、製造コストが高くなる。
これに対して、図7に示す第一実施形態のタング部222の形状の場合、図8の第二円弧E21と同じ半径の第二円弧E2を設けているが、直線Sの部分があることで、第二円弧E2の部分と案内レール1の軌道溝12との隙間が図8の場合よりも大きくなっている。また、タング部222の軌道溝12の溝底側の形状(第一円弧E1の部分と先端部222b)は、図8の例と同じになっており、ボール3をスムーズにすくい上げることができる。
つまり、第一実施形態のエンドキャップ22によれば、タング部222の根元部に対する応力集中を緩和することと、案内レール1との干渉を防ぐことが両立できる。よって、図8の例のように、寸法精度や組み立て精度を高くする必要がなくなるため、生産性や製造コストの点で有利である。また、ボールのスムーズなすくい上げができることで騒音の発生や摩擦変動も抑制できる。
[第二実施形態]
第二実施形態の直動案内装置では、エンドキャップ22のタング部222が基端部222aのみからなり、先端部222bを有さない。これ以外の点は第一実施形態の直動案内装置と同じである。
つまり、タング部222の形状は、案内レール1の軌道溝12の中心線L0に対して線対称である。中心線L0を挟んだ両側で、タング部222の形状は、軌道溝12の溝底側に存在する第一円弧E1と、軌道溝12と対向する第二円弧E2とが直線Sで接続された形状である。タング部222の先端ラインは、第一円弧E1同士が連結された円弧E100からなる。円弧E100は第一円C1の一部をなす円弧である。
第一実施形態と比較すると、先端部222bがない分だけ、エンドキャップ22の製造コストが低減できる。特に、エンジニアリングプラスチックの射出成形で製造する場合には、使用する金型の構造が単純になることで、製造コストの低減効果が高い。しかし、ボールのスムーズなすくい上げが要求される用途では、先端部222bを有する第一実施形態のエンドキャップ22を使用することが好ましい。
[第三実施形態]
第一実施形態の直動案内装置はボールの循環経路を一対二列有するが、第三実施形態の直動案内装置は二対四列有する。
図10に示すように、案内レール1の上面111と側面112とからなる上側角部に軌道溝11が形成され、案内レール1の側面112に軌道溝12が形成されている。側面112の軌道溝12の底面には、長手方向に沿って延びる逃げ溝13が形成されている。スライダ本体21の脚部の内側には、案内レール1の各軌道溝11,12と対向する位置に各軌道溝が形成されている。図7に示す第一実施形態と同様に、軌道溝12は、中心OM1, OM2が異なる二つの円弧M1,M2を組み合わせたゴシックアーク溝である。
図11に示すように、エンドキャップ22の各脚部22Aには、二対四列の循環経路の方向転換路を構成する外側湾曲面223,224が形成されている。また、外側湾曲面223,224の軌道側の端部に、各軌道からボール3をすくい上げて各方向転換路に導くタング部225,226が形成されている。
軌道溝11により形成される上側軌道のタング部225は従来の形状であるが、軌道溝12により形成される下側軌道のタング部226は従来とは異なる形状である。下側軌道のタング部226のエンドキャップ22の正面図における形状は、図12に示すように、案内レール1の軌道溝12の中心線L0に対して線対称である。また、下側軌道のタング部226に、保持ワイヤ4の先端部を嵌める凹部227が形成されている。
図12に示すように、中心線L0を挟んだ両側で、タング部226の形状は、軌道溝12の溝底側に存在する第一円弧E1と、軌道溝12と対向する第二円弧E2とが直線Sで接続された形状である。タング部226の先端ラインは、第一円弧E1同士が連結された円弧E100からなる。円弧E100は、基準円と略同心で基準円より小径な第一円の一部である。この基準円は、図7に示す基準円C0、つまり、軌道溝12の中心線L0を挟んだ各部分12a,12bをなす一対の円弧M1,M2の両方に接する円と同じである。
よって、第三実施形態のエンドキャップ22によれば、タング部226の根元部に対する応力集中を緩和することと、案内レール1との干渉を防ぐことが両立できる。
[第四実施形態]
第四実施形態の直動案内装置では、エンドキャップ22のタング部222の基端部222aの形状が第一実施形態の形状と異なる。これ以外の点は第一実施形態の直動案内装置と同じである。
この実施形態では、図13に示すように、エンドキャップ22の正面図におけるタング部222の形状は、案内レール1の軌道溝12の中心線L0に対して線対称である。中心線L0を挟んだ両側で、基端部222aの形状は、軌道溝12の溝底側に存在する第一円弧E1と、第一円弧E1よりも軌道溝12の溝開口側に存在し、軌道溝12と対向する第二円弧E2と、が第三円弧E3で接続された形状である。
図13に示すように、第一円弧E1は、基準円C0と略同心で基準円C0より小径な第一円C1の一部である。図13には、基準円C0および第一円C1の中心をO1で示す。基準円C0は、軌道溝12の中心線L0を挟んだ各部分12a,12bをなす一対の円弧M1,M2の両方に接する円である。第二円弧E2は、円弧M1,M2の外側を中心O2とし、第一円C1と交差する第二円C2の一部である。
第三円弧E3は、中心O3が第二円弧E2の外側にある第三円C3の一部である。第三円C3は、第二円C2に外接し、第一円C1と交差する円である。つまり、第一円弧E1と第三円弧E3との境界点T13は、第一円C1と第三円C3との交点である。第二円弧E2と第三円弧E3との境界点T23は、直線L1(中心線L0と平行で、第一円C1と交差し、第二円C2に接する直線)上にある。
そして、第二円弧E2と第三円弧E3は滑らかに接続されている。第一円弧E1と第三円弧E3との境界には、微小な(例えば、曲率半径が0.1〜0.3mmの)面取り部を設けることが好ましい。
この例では、ボール3の直径が2.38mmであり、第一円弧E1の半径は1.00mmであり、第二円弧E2の半径は0.75mmであり、第三円弧E3の半径は0.38mmである。中心線L0を挟む両側に存在する第二円弧E2と第三円弧E3との境界点T23間の距離K4は1.25mmである。つまり、距離K4は、ボール3の直径の0.525倍、第一円弧E1の半径の1.25倍になっている。また、第二円弧E2の半径は、ボール3の直径の0.315倍になっている。
距離K4が小さいとボール3の衝突に対するタング部222の強度が小さくなり、距離K4が大きすぎると、第二円弧E2の半径を大きくした場合にタング部222が案内レール1の軌道溝12と干渉し易くなる。距離K4は、ボール3の直径の0.5倍以上、第一円弧E1の半径の1.6倍以下であることが好ましい。
第二円弧E2の半径は、タング部222の第二円弧E2の部分(根元部)に応力集中を低減する観点から、ボール3の直径の0.25倍以上であることが好ましく、案内レール1との干渉防止の観点からボール3の直径の0.5倍以下であることが好ましい。
この実施形態のエンドキャップ22は、第一実施形態のエンドキャップ22と同様に、図8に示すエンドキャップ220に対する優位性を有する。
すなわち、この実施形態では、図8の第二円弧E21と同じ半径の第二円弧E2を設けているが、第一円弧E1と第二円弧E2を直接接続せず、第三円弧E3を介して接続している。これにより、第二円弧E2の部分と案内レール1の軌道溝12との隙間が、図8の場合よりも大きくなっている。また、タング部222の軌道溝12の溝底側の形状(第一円弧E1の部分と先端部222b)は、図8の例と同じになっており、ボール3をスムーズにすくい上げることができる。
つまり、第四実施形態のエンドキャップ22によれば、タング部222の根元部に対する応力集中を緩和することと、案内レール1との干渉を防ぐことが両立できる。よって、図8の例のように、寸法精度や組み立て精度を高くする必要がなくなるため、生産性や製造コストの点で有利である。また、ボールのスムーズなすくい上げができることで騒音の発生や摩擦変動も抑制できる。
[第五実施形態]
第五実施形態の直動案内装置では、タング部222の基端部222aの第三円弧E3が第四実施形態と異なる。これ以外の点は第四実施形態の直動案内装置と同じである。
この実施形態では、図14に示すように、第三円弧E3を含む第三円C3が、第二円C2に外接し、第一円C1に内接する円である。そのため、第二円弧E2と第三円弧E4が滑らかに接続されているだけでなく、第一円弧E1と第三円弧E3も滑らかに接続されている。よって、第四実施形態のように、第一円弧E1と第三円弧E3との境界に面取り部を設ける必要がない。
1 案内レール
111 案内レールの上面
112 案内レールの側面
12 案内レールの軌道溝
12a,12b 軌道溝12の中心線を挟んだ各部分
13 逃げ溝
131 逃げ溝の斜面
2 スライダ
2A スライダの脚部
2B スライダの胴部
21 スライダ本体
214 スライダの軌道溝
216 戻し路
22 エンドキャップ
22A エンドキャップの脚部
22B エンドキャップの胴部
220A エンドキャップの脚部
220B エンドキャップの胴部
221 方向転換路
221a 方向転換路を構成する外側湾曲面
222 タング部
222a タング部の基端部
222b タング部の先端部
23 サイドシール
3 ボール
4 保持ワイヤ
5 軌道
C0 基準円
C1 第一円
C2 第二円
C3 第三円
E1 第一円弧
E2 第二円弧
E3 第三円弧
L0 案内レールの軌道溝の中心線
L1 中心線に平行な直線
M1 軌道溝の部分12aをなす円弧
M2 軌道溝の部分12bをなす円弧
O1 基準円および第一円の中心
O2 第二円の中心
O3 第三円の中心
S 直線
K 直線S間の距離
Tk 直線L1の第一円との交点
Ts 直線L1の第二円との接点
T13 第一円弧と第三円弧の境界点
T23 第二円弧と第三円弧の境界点
K4 境界点T23間の距離

Claims (6)

  1. 案内レールと、スライダと、複数のボールと、を有する直動案内装置であって、
    前記スライダは前記案内レールの外側に配置され、
    前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向する位置に、前記ボールの軌道を形成する軌道溝をそれぞれ有し、前記両軌道溝は前記案内レールの長手方向に延び、
    前記スライダはスライダ本体と一対のエンドキャップを有し、
    前記スライダ本体に前記軌道溝と前記ボールの戻し路が形成され、前記エンドキャップに前記ボールの方向転換路が形成され、
    前記軌道、前記戻し路、および前記方向転換路で構成される循環経路内に前記ボールが配置され、
    前記エンドキャップの前記スライダ本体側の面に、前記方向転換路を構成する外側湾曲面が形成され、
    前記外側湾曲面の前記軌道側の端部に、前記軌道から前記ボールをすくい上げて前記方向転換路に導くタング部が形成され、
    前記エンドキャップの正面図における前記タング部の形状は、前記案内レールの前記軌道溝の中心線に対して線対称であり、前記中心線を挟んだ両側で、前記案内レールの前記軌道溝の溝底側に存在する第一円弧と、前記第一円弧よりも前記案内レールの前記軌道溝の溝開口側に存在し、前記案内レールの前記軌道溝と対向する第二円弧と、が直線で接続された形状であり、
    前記第一円弧は第一円の一部であって、前記第一円は、前記案内レールの前記軌道溝の前記中心線を挟んだ各部分をなす一対の円弧の両方に接する基準円と、同心または略同心で、前記基準円より小径であり、
    前記第二円弧は第二円の一部であって、前記第二円は、前記一対の円弧の外側を中心とし、前記第一円と交差し、
    前記直線は、前記中心線と平行または略平行で、前記第一円と交差し、前記第二円に接する直線の一部であって、前記第一円との交点から前記第二円との接点までの部分であり、
    前記第一円弧と前記直線との境界に微小なR面取り部を有し、
    前記軌道内を負荷状態で転動する前記ボールを介して、前記スライダが前記案内レールに沿って直線移動する直動案内装置。
  2. 前記中心線を挟む両側に存在する前記直線間の距離は、前記ボールの直径の0.5倍以上前記第一円弧の半径の1.6倍以下である請求項1記載の直動案内装置。
  3. 案内レールと、スライダと、複数のボールと、を有する直動案内装置であって、
    前記スライダは前記案内レールの外側に配置され、
    前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向する位置に、前記ボールの軌道を形成する軌道溝をそれぞれ有し、前記両軌道溝は前記案内レールの長手方向に延び、
    前記スライダはスライダ本体と一対のエンドキャップを有し、
    前記スライダ本体に前記軌道溝と前記ボールの戻し路が形成され、前記エンドキャップに前記ボールの方向転換路が形成され、
    前記軌道、前記戻し路、および前記方向転換路で構成される循環経路内に前記ボールが配置され、
    前記エンドキャップの前記スライダ本体側の面に、前記方向転換路を構成する外側湾曲面が形成され、
    前記外側湾曲面の前記軌道側の端部に、前記軌道から前記ボールをすくい上げて前記方向転換路に導くタング部が形成され、
    前記エンドキャップの正面図における前記タング部の形状は、前記案内レールの前記軌道溝の中心線に対して線対称であり、前記中心線を挟んだ両側で、前記案内レールの前記軌道溝の溝底側に存在する第一円弧と、前記第一円弧よりも前記案内レールの前記軌道溝の溝開口側に存在し、前記案内レールの前記軌道溝と対向する第二円弧と、が第三円弧で接続された形状であり、
    前記第一円弧は第一円の一部であって、前記第一円は、前記案内レールの前記軌道溝の前記中心線を挟んだ各部分をなす一対の円弧の両方に接する基準円と、同心または略同心で、前記基準円より小径であり、
    前記第二円弧は第二円の一部であって、前記第二円は、前記一対の円弧の外側を中心とし、前記第一円と交差し、
    前記第三円弧は、前記第二円に外接する第三円の一部であり、
    前記軌道内を負荷状態で転動する前記ボールを介して、前記スライダが前記案内レールに沿って直線移動する直動案内装置。
  4. 前記第三円は前記第一円に内接する請求項3記載の直動案内装置。
  5. 前記中心線を挟む両側に存在する前記第二円弧と前記第三円弧との境界点間の距離は、前記ボールの直径の0.5倍以上前記第一円弧の半径の1.6倍以下である請求項3記載の直動案内装置。
  6. 前記第二円弧の半径は前記ボールの直径の0.25倍以上0.5倍以下である請求項1または3記載の直動案内装置。
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