JP6396208B2 - 機械式駐車装置 - Google Patents
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Description
機械式駐車装置は、自動車を立体的に駐車させる装置である。代表的な機械式駐車装置は、自動車を載置するパレットと、このパレットを昇降させる昇降機構を有している。
そしてパレットに自動車を載置して、所定の階に自動車を配置する。
機械式駐車装置200は、パズル式立体駐車装置とも称されるものであり、各階に自動車を載置するパレット201がある。
ここでパレット201の数は不揃いであり、最上階たる4階には、全ての車両設置エリアA,B,C,Dにパレット201がある。
これに対して4階よりも下の下層階(3階、2階、1階)に設置されたパレット201の数は、車両設置エリアの数よりも少ない。即ち図29に示す機械式駐車装置200では、下層階(3階、2階、1階)にパレット201が3台設置されている。
これに対して下層階(3階、2階、1階)の車両設置エリアA,B,C,Dは、パレット201を昇降させる昇降機構と、パレット201を横行させる横行機構を備えている。
例えば、図30(a)の様に各階の全てのパレット201に自動車が設置されている状態であって、車両設置エリア4−Bの自動車を排出したい状況であり、且つ車両設置エリア4−Bの真下の車両設置エリアたる3−B,2−B,1−Bに自動車が存在すると仮定する。図30(a)では、車両設置エリア3−C,2−C,1−Cにはパレット201は無い。
この状態で、車両設置エリア4−Bの昇降機構を駆動し、車両設置エリア4−Bにあったパレット201を1階に下ろす。そして自動車を発進させて自動車を機械式駐車装置200から排出する。
またチェーンを利用する昇降機構には、環状に結合されたエンドレスチェーンを利用するものと、直線状のチェーンを利用するものがある。
また直線状のチェーンを利用する昇降機構を採用する場合、スプロケット等で引き上げられたチェーンの引き上げ部分を仕舞うための場所を確保する必要がある。
この方法として、箱を用意してその箱の中にチェーンの引き上げ部分を入れておく方策と、引き上げ部分を垂直に垂れ下げる方策が考えられる。
前者の箱にチェーンを仕舞う構造は、チェーンをつづら折り状態に畳み込む機構が必要であるという欠点がある。
これに対して後者のチェーンを垂れ下げる構造は、つづら折り状態に畳み込む機構が不要である。
機械式駐車装置200では、フレーム202に駆動側スプロケット203が設けられている。駆動側スプロケット203は、図示しないモータによって回転される。
チェーン205の一端がパレット201に接続され、パレット201はチェーン205で吊り下げられた状態となっている。またチェーン205の他端がフレーム202の柱206に接続されている。そしてチェーン205の中間部分が、駆動側スプロケット203と係合している。
図31の様にパレット201が下にある状態の際に駆動側スプロケット203を回転してチェーン205を巻き上げると、チェーン205で吊り下げられたパレット201が上昇する。
一方、チェーン205の引き上げ部分210は、重力で垂れ下がる。即ちチェーン205の柱206に接続された端部と、駆動側スプロケット203と係合する部位との間がチェーン205の引き上げ部分210であり且つチェーン205の垂下部分211である。当該引き上げ部分210(垂下部分211)は、「U」字状に折り返し状態となって駆動側スプロケット203と柱206との間に垂れ下げられた状態となる。
そのため、後者のチェーン205を垂れ下げる構造を採用する場合には、チェーン205の引き上げ部分210が垂下する垂下領域212に覆いを設ける必要がある。
ところでチェーン205には定期的に注油を行う必要がある。特にローラチェーンを採用する場合には、ローラ部分への定期的な注油が欠かせない。
そのため垂下領域212を覆う覆いは、一部または全部を取り外すことができることが望ましい。
本発明の機械式駐車装置では、チェーンの垂下領域の周囲を覆う覆い部材を有している。そのためチェーンに雨風が当たりにくく、チェーンが錆びにくい。また覆い部材は、本体部とカバー部を有し、カバー部を取り外すことができる。本発明の機械式駐車装置では、カバー部が垂下領域の高さ方向に複数のカバー片に分割されているから、比較的軽く、取扱が容易である。
カバー片を取り外す際には、作業者は、パレットの上に乗って作業を行うこととなる。本発明では、カバー片は下層階の床面を跨ぐ高さに設置されるが、カバー片の床面よりも上に位置する上部側長さは、カバー片の床面よりも下に位置する下部側長さよりも長い。
ここで機械式駐車装置の一つの車両設置エリアAの高さは、セダンが入り、ワンボックスカーが入らない程度の高さであれば、1.8m程度である。本発明では、カバー片は下層階の床面を跨いでいるから、カバー片の床面よりも上に位置する上端部の高さは、少なくとも車両設置エリアAの床面から天井までの高さよりも低い。そのため作業者は、パレットの上に乗り、上に手を伸ばせばカバー片の上端に触れることができる。
またカバー片の床面よりも下に位置する下部側長さは、カバー片の床面よりも上に位置する上部側長さよりも短い。
そのためパレットの上に乗った作業者は、パレットの下に手を差し入れ、下側に手を伸ばしてカバー片の下端に触れることができる。
そのため本発明によると、一人でパレットに乗った状況でカバー片の取り外しを行うことができる。
また本発明の機械式駐車装置では、カバー片に、ダルマ型開口と、鉤型切り欠き部のいずれか又はその両方が少なくとも2か所に設けられている。
本発明の機械式駐車装置では、カバー片は、ダルマ型開口の小径部に係止部材の軸部があり、且つ鉤型切り欠き部の縦長部に他の係止部材の軸部がある状態で取り付けられる。
またカバー片をずらしてダルマ型開口の大径部に係止部材の軸部があり、且つ鉤型切り欠き部の横長部に他の係止部材の軸部がある状態にすることにより、係止部材を取り外すことなくカバー片を取り外すことができる。
本実施形態の機械式駐車装置1の基本的な構造は、〔背景技術〕の欄及び〔発明が解決しようとする課題〕の欄で説明したものと略同じであり、背景技術の説明で使用した図28乃至図30を参照しつつ説明する。本実施形態の機械式駐車装置1は、4階構造のパズル式立体駐車装置である。
機械式駐車装置1は、図28の様にフレーム4を有している。フレーム4は、柱11と梁12等によって構築された構造物であり、4階構造となっている。柱11は、公知のH型鋼によって作られている。
そして図29の様に、フレーム4によって各階にそれぞれ4室の車両設置エリアA,B,C,Dが作られている。
最上階たる4階には、全ての車両設置エリアA,B,C,Dにパレット2がある。これに対して4階よりも下の下層階(3階、2階、1階)に設置されたパレット2の数は、車両設置エリアの数よりも少ない。即ち図29に示す機械式駐車装置1では、パレット2が下層階の各階にそれぞれ3台設置されている。
これに対して下層階(3階、2階、1階)の車両設置エリアA,B,C,Dは、パレット2を昇降させる昇降機構と、パレット2を横行させる横行機構を備えている。
パレット2を横行させる機構は、パレット2自身に横行車輪を設け、横行レールに横行車輪が載置されたものである(図示せず)。パレット2を横行させる機構は、公知であるから詳細な説明を省略する。
即ち、本実施形態の機械式駐車装置1の昇降機構8は、4本のチェーン3a,3b,3c,3dと、4個の駆動側スプロケット5a,5b,5c,5dと、2個のガイドスプロケット23a,23bを有している。
また柱11a,11b,11c,11dがこれらを支持する固定構造物として機能する。
本実施形態の機械式駐車装置1は、前記した様に4本のチェーン3a,3b,3c,3dが使用されている。本実施形態の機械式駐車装置1では、図1の様に、パレット2の四隅にそれぞれチェーン3の一端が接続されており、パレット2は、4本のチェーン3a,3b,3c,3dで吊り下げられている。
図1、図2、図3の様に、自動車の出し入れ側の辺をパレット2の前辺13とし、その対向する辺を後辺15とすると、チェーン3a,3bがパレット2の後辺15の両端近傍に取り付けられている。またチェーン3c,3dは、パレット2の前辺13の両端近傍に取り付けられている。
また自動車の出し入れ側から見てパレット2の右側の辺を右側辺27と称し、左側の辺を左側辺28とすると、図1、図3の様にチェーン3a,3cはパレット2の右側辺27側に取り付けられている。また図1の様にチェーン3b,3dは、パレット2の左側辺28に取り付けられている。
4本のチェーン3a,3b,3c,3dは、大きくパレット2の右側辺27を吊り下げる右組チェーン3a,3cと、パレット2の左側辺28を吊り下げる左組チェーン3b,3dに分けられる。
4個の駆動側スプロケット5a,5b,5c,5dは、図1の様にパレット2の右側辺27を吊り上げる右組(駆動側スプロケット5a,5c)と、パレット2の左側辺28を吊り上げる左組(駆動側スプロケット5b,5d)の二組に分かれて配置されている。
右組に属する駆動側スプロケット5a,5cは、図1の様に、右側の柱11aの近傍に配置されている。左組に属する駆動側スプロケット5b,5dは、左側の柱11bの近傍に配置されている。
駆動装置17は、ギャードモータ20と、スプロケット21a,21b及びチェーン22からなる動力伝動部材によって構成されている。
従ってギャードモータ20を回転すると、その回転力が動力伝動部材を介して駆動軸16に伝動され、駆動軸16が回転して駆動側スプロケット5a,5b,5c,5dが回転する。
具体的には、パレット2の右側辺27を吊り下げる右組のチェーン3a,3cが、柱11aに取り付けられ、パレット2の左側辺28を吊り下げる左組のチェーン3b,3dが、柱11bに取り付けられている。そして右組のチェーン3a,3cの中間部が、右組の駆動側スプロケット5a,5cと係合している。同様に左組のチェーン3b,3dの中間部が、左組の駆動側スプロケット5b,5dと係合している。
即ちパレット2の前辺13に取り付けられたチェーン3c,3dが、駆動側スプロケット5c,5dに至る経路は、図1の通りであり、駆動側スプロケット5c,5dの係合部分から水平方向に延び、ガイドスプロケット23a,23bと係合して延び方向が下方に変更され、ガイドスプロケット23a,23bから略垂直方向に垂下される。
そしてチェーン3c,3dの先端部分がパレット2の前辺13の両端近傍に取り付けられている。
これに対してパレット2の後辺15に取り付けられたチェーン3a,3bは、駆動側スプロケット5a,5bから直接的に真下に向かって延び、パレット2の後辺15に固定されている。
駆動側スプロケット5から柱11c,11dとの取付け部分に至るまでのチェーン3は、各組のチェーン3が隣接した状態となる。即ち右組のチェーン3a,3cが隣接し、左組のチェーン3c,3dが隣接する。
即ち右組の駆動側スプロケット5a,5cの近傍、及び左組のスプロケット5b,5dの近傍には、それぞれ押圧ガイド25が設けられており、右組のチェーン3a,3c及び左組のチェーン3b,3dの一部を駆動側スプロケット5側に押圧して、チェーン3と駆動側スプロケット5との係合長さが長くなる様に構成されている。
傾斜ガイド26は斜め姿勢に配置されており、上端側が駆動側スプロケット5の斜め下部分にある。
一方、傾斜ガイド26の下端側は、フレーム4の柱11a,11bの側面にある。
チェーン3は、そのブレード(図示せず)間の隙間(ローラ部分)が傾斜ガイド26の凸条31a,31bと係合し、斜め下側に誘導されている。そしてチェーン3は、傾斜ガイド26の下端側から真下に垂下している。
より具体的には、右組のチェーン3a,3cが右組の駆動側スプロケット5a,5bのの近傍に設けられた一つの傾斜ガイド26と係合する。即ち一方のチェーン3aが傾斜ガイド26の凸条31aと係合し、他方のチェーン3cが同じ傾斜ガイド26の他方の凸条31bと係合する。
左組のチェーン3b,3dについても同様であり、一つの傾斜ガイド26の凸条31a,31bにそれぞれ係合する。
さらに、動滑車状回転体35から錘36が垂下されている。錘36は、動滑車状回転体35に対して揺動可能である。
即ち駆動装置17のギャードモータ20を回転し、駆動軸16を回転させて駆動側スプロケット5を回転させる。
仮に図2に示す状態から、駆動側スプロケット5を反時計回りに回転させると、駆動側スプロケット5がチェーン3の駆動側スプロケット5からパレット2側の領域を巻き取り、駆動側スプロケット5からパレット2までのチェーン3の長さを短くして、パレット2を上昇させる。
チェーン3の駆動側スプロケット5a,5b,5c,5dによって引き上げられた部分18は、傾斜ガイド26に導かれて柱11a,11bの側面部分に至り、柱11a,11bの近傍に垂下する。
こうしてチェーン3の引き上げられた部分18は、柱11a,11bの側面部分に垂下した状態で仕舞われる。本実施形態では、柱11a,11bの側面近傍が、チェーン3が垂下する垂下領域6となっている。
またパレット2の四隅には、ガイドローラ61が設けられており、ガイドローラ61がガイドレール60と係合している。そのためパレット2が昇降する際の揺れは小さい。
作図の関係上、以下の説明は、柱11bを中心に説明する。即ち図4乃至図8、及び図12乃至図17は、図1、図10の様に、作業者Mがパレット2の上に乗り、図1及び図10の絵の様に、作業者Mが左奥の柱11bに向いていることを前提とし、各図は、作業者Mの位置から柱11b側を見た状態を描いている。
さらに本体部41は、柱11a,11bの凹溝部43と、補助板45及びカバーステー52によって構成されている。
即ち、柱11a,11bは、H型鋼で作られており、断面形状は凹形であってフランジ部46a,46bと、ウェブ47を有している。そして対向するフランジ部46a,46bと、ウェブ47によって、凹溝部43が構成されている。
本実施形態では、この凹溝部43が覆い部材40の一部を構成している。
この折り曲げ部50には、図5、図6、図7、図8の様に、ネジ軸51が溶接されている。ネジ軸51は、折り曲げ部50の平面に対して垂直方向であって凹溝部43側から外側に向かって突出している。ネジ軸51には、ナット(係止部)80が係合される。
補助板45は、図5の様に柱11a,11b(図には柱11b側のみ表示)のフランジ部46aの内側にボルト54で固定されている。なお補助板45が取り付けられた柱11aのフランジ部46aは、パレット2から遠い側(フレーム4の外側に面した側)のフランジ部46aである。
そして柱11a,11bのフランジ部46bの外面側にガイドレール60の取り付け板62を設置し、フランジ部46bの内面側にカバーステー52を配置し、共通のボルト55を取り付け板62の取り付け孔63とフランジ部46bの取り付け孔65とカバーステー52の取り付け孔53の三者に挿通して、カバーステー52とガイドレール60が11a,11bのフランジ部46bに取り付けられている。
またカバー片68の断面形状は、図5、図6、図7、図8の様に「L」型である。即ちカバー部42は、概ね直交する2つの平面を有している。説明の便宜上、一方の平面70を前面向き平面70と称し、他方を側面向き平面71と称する。
本実施形態では、前面向き平面70に鉤型切り欠き部72が上下に2個設けられ、側面向き平面71にはダルマ型開口73が上下に2個形成されている。
鉤型切り欠き部72は、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として上端近傍と下端近傍に設けられている。
ダルマ型開口73についても同様であり、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として上端近傍と下端近傍に設けられている。
本実施形態では、カバー片68が装着された姿勢を基準として、鉤型切り欠き部72とダルマ型開口73が水平方向に離れた2か所に設けられており、且つ鉤型切り欠き部72とダルマ型開口73の組が上下に2組設けられている。
縦長溝部(縦長部)75の軸線CL2は、前面向き平面70と側面向き平面71の境界部分に形成される稜線85と平行であり、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として垂直方向に延びる。横長溝部(横長部)76は、縦長溝部(縦長部)75と直交し、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として水平方向に延びる。
横長溝部76のW2は、縦長溝部75の溝幅W1よりも広い。また縦長溝部75及び横長溝部76の溝幅W1,W2は、ネジ軸57に係合されるナット78の外径よりも小さい。そのため鉤型切り欠き部72は、カバーステー52のネジ軸57を挿通可能ではあるが、ナット(係止部)78は通過できない。本実施形態では、横長溝部76の溝幅W2は、縦長溝部75のW1よりも広いが、両者は同じ幅であってもよい。
大径部82は、ナット(係止部)80を通過させることができる。
本実施形態では、小径部81は、円弧状部83と、平行溝部85を有している。平行溝部85の長さlは、平行溝部85の溝幅W3の50パーセント以上である。
大径部82の形状は、円形である。
カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として、ダルマ型開口73の小径部81は、大径部82の上にあり、大径部82と連通している。平行溝部85の中心線の延長線84は、小径部81の中心CP1と大径部82の中心CP2を通過する。小径部81の中心CP1と大径部82の中心CP2を結ぶ直線は、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として垂直方向に延びる。
また本実施形態では、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として、鉤型切り欠き部72の横長溝部76の中心線CL1の高さは、ダルマ型開口73の大径部82の中心CP2と同じ高さである。さらに鉤型切り欠き部72の縦長溝部75の上端部の円弧中心CP3の高さは、ダルマ型開口73の小径部81の円弧状部83の中心CP1と同じ高さである。
即ち機械式駐車装置1は、地上4階構造であり、各階に車両設置エリアA,B,C,Dがある。そして各階には、正規の床高さが設定されている。即ち各階のパレット2は、昇降可能であるが、車両設置エリアA,B,C,Dの床(各階のパレット2の上面)の高さは決まっている。
最上階(4階)のパレット2は、通常の使用時には、最上階(4階)と1階に停止し、中途の階には停止しない。
またカバー片68の床高さを挟んで上部側となる長さHLと、下部側となる長さLLを比較すると、図10の様に上部側となる長さHLの方が長く、下部側となる長さLLは、上部側よりも短い。より具体的には、両者の比率は、9:1から3:7の範囲であって下部側となる長さLLは、上部側よりも短い。また下部側となる長さLLは、20cmから60cmの範囲であることが望ましい。
即ち図5,図8,図13の様に、補助板45に設けられたネジ軸51が、カバー片68の側面向き平面71に形成されたダルマ型開口73に挿通され、補助板45とカバー片68を重ねた状態で、ナット(係止部)80を締めつけることによってカバー片68の側面向き平面71が本体部41側の補助板45に接合されている。ここで補助板45のネジ軸51は、ダルマ型開口73の小径部81にあり、ダルマ型開口73の小径部81がナット(係止部)80で締め付けられている。
また全てのカバー片68の前面向き平面70は、一つの平面を形成している。また全てのカバー片68の側面向き平面71についても一つの平面を形成している。
カバー部42を本体部41に固定することにより、4面が囲まれた筒状空間67が形成される。本実施形態では、引き上げられたチェーン3が垂下する垂下領域6があり、当該垂下領域6の周囲が覆い部材40で囲まれる。
H型鋼の二つのフランジ部46a,46bの間のウェブ47によって垂下領域6の他の一面が覆われる。
H型鋼のフランジ部46bの一部とカバー片68の前面向き平面70によってさらに垂下領域6の他の一面が覆われる。なおカバーステー52は覆い部材40の内面であって、フランジ部46bとカバー片68の前面向き平面70の間にある。
カバー片68の側面向き平面71によってさらに垂下領域6の他の一面が覆われる。
この様に、補助板45と、H型鋼のフランジ部46aの一部と、ウェブ47と、フランジ部46bの一部と、カバー片68の前面向き平面70及び側面向き平面71によって、四角に囲まれた筒状空間67が形成される。そしてその筒状空間67は天地方向に延びる。
本実施形態の機械式駐車装置1では、複数のカバー片68の内の任意の一枚だけを取り外すことができる。
カバー片68を取り外す作業の際には、最上階(4階)のパレット2は、所定の位置(4階)に留め置き、作業者は、各階のパレット2に乗って作業を行う。なおメンテナンスの際には作業者がパレット2に乗った状態で当該パレット2を昇降させて各階に停止させて作業を行う。また作業者が隣り合うパレット2に乗り移ることができる。
そのため図10の様に3階のパレット2に乗った作業者Mが立った状態で上に手を伸ばすと、図示した様に、3階の床を跨ぐカバー片68Bの上端に手が届く。
また図10の様に作業者Mが2階のパレット2に乗ってしゃがみ、2階のパレット2の下に手を下の伸ばすと、図示した様に、2階の床を跨ぐカバー片68Cの下端に手が届く。
カバー部42は、図10の様に3枚のカバー片68A,68B,68Cに分割されており、機械式駐車装置1には、図10の様に、縦に3枚のカバー片68A,68B,68Cが装着されていると仮定し、中央のカバー片68Bを取り外す方法を説明する。
カバー片68A,68B,68Cが本体部41に取り付けられている状態では、図12(a)及び図13の様に、ダルマ型開口73側のナット(係止部)80と、鉤型切り欠き部72側のナット(係止部)78が締めつけられている。なおカバー片68A,68B,の全長は同じであるが、作図の関係上、図13乃至17では上部側のカバー片68Aは下端近傍だけを図示し、上部側は省略されている。
取り外し対象のカバー片68Bと、下部側のカバー片68Cとの関係についても同様である。
この状態においては、取り外し対象のカバー片68Bは、作業者Mが乗ったパレット2の床面を跨ぐ状態となる。
そして作業者Mが立った姿勢で手を上に伸ばすと、取り外し対象のカバー片68Bの上部側に手が届き、上部側のナット80Uと、ナット78Uに触れることができる。そしてスパナ等で上部側の一対のナット80Uと、ナット78Uを緩める。ここで本実施形態では、ナット80U、ナット78Uを完全に外してしまう必要はなく、少し緩める程度で足る。
下部側のナット80L、78Lについても同様に緩める。
即ち作業者Mは、しゃがんでパレット2の下に手を伸ばし、スパナ等で下部側のナット80Lと、ナット78Lを緩める。
即ちカバー片68Bの前面向き平面70においては、前面向き平面70とナット78U,78Lとの間に図14の様に隙間86Aができる。また即ちカバー片68Bの側面向き平面71においても、側面向き平面71とナット80U,80Lとの間に図14の様に隙間86Bができる。
同様に小径部81の幅W3は、カバー片68が本体部41に装着された際におけるネジ軸51の位置(図9)に対して、非対象であり、ネジ軸57の中心位置に対して図面右側の溝幅W3Rの方が、図面左側の溝幅W3Lに比べてやや広く、カバー片68Bが移動する方向に逃げがある。
その結果、図15の様に、カバー片68Bをナット80U,80L,78U,78Lとの間の隙間86が消失し、代わって取り外し対象のカバー片68Bが上下のカバー片68A,68Cに対して作業者側にずれた状態となる。
即ちカバー片68Bの前面向き平面70は、図15の様に上下のカバー片68A,68Cの前面向き平面70の平面に対して前面側にずれる。またカバー片68Bの側面向き平面71は、図15の様に上下のカバー片68A,68Cの側面向き平面71の平面に対して側面側にずれる。
続いて、図16の様にカバー片68Bを上方に移動させる。
ここで本実施形態では、ナット80U,80L,78U,78Lが係合するネジ軸51,57は、鉤型切り欠き部72の縦長溝部75又はダルマ型開口73の小径部81に挿通されており、且つ鉤型切り欠き部72の縦長溝部75は縦に長く、ダルマ型開口73の小径部81は直下の大径部82と連通しているから、カバー片68Bは、上方に自由度を持つ。即ち、鉤型切り欠き部72は、カバー片68を装着した状態の姿勢を基準として縦方向に延びる縦長溝部(縦長部)75を有し、カバー片68の前面向き平面70は上方に自由度を持つ。
ダルマ型開口73は、小径部81と大径部82が縦に並んで連通しているから、カバー片68の側面向き平面71は上方に自由度を持つ。
そのためカバー片68Bを上方に付勢すると、ネジ軸51,57が鉤型切り欠き部72及びダルマ型開口73の縦方向の空間をすり抜けて相対移動し、カバー片68Bは、抵抗なく上方に移動する。
カバー片68Bを上方に移動させた状態は、図16の様であり、ネジ軸51は、ダルマ型開口73の大径部82に至り、ネジ軸57は縦長溝部(縦長部)75の下端部と横長溝部(横長部)76の交差部に至る。
カバー片68Bの側面向き平面71に注目すると、ネジ軸51は、ダルマ型開口73の大径部82にあり、大径部82は、ナット80の径よりも大きい。そのためダルマ型開口73の大径部82は、ナット80を通過させることができる。
またカバー片68Bの前面向き平面70に注目すると、ネジ軸57は、鉤型切り欠き部72の縦長溝部(縦長部)75と横長溝部(横長部)76の交差部にある。
そのためネジ軸57は、横長溝部(横長部)76に沿って相対移動することができる。また横長溝部(横長部)76は、前面向き平面70の縦辺77に開口している。
そのためカバー片68Bを図17の様に側面側に付勢すると、カバー片68Bは本体部41から外れる。
また逆の手順を辿ることによってカバー片68Bを本体部41(カバーステー52を含む)に装着することができる。
動滑車状回転体35は、図20の様に、2連のスプロケットである。動滑車状回転体35は、チェーン3a,3b,3c,3dと係合する歯92が環状に2列に設けられたものである。
動滑車状回転体35は中心に貫通孔93が設けられている。貫通孔93には、図示しないブッシュ又はベアリングが装着されている。
枠体部100は、図20の様に略「コ」の字状の部材であり、対向する一対の側面部97a,97bと、当該側面部97a,97bを繋ぐ連接部を有している。より具体的には連接部として機能する水平部96を有し、その両端に側面部97a,97bが設けられている。
水平部96及び側面部97a,97bはいずれも板状であり、水平部96と側面部97a,97bは直交する。
二つの側面部97a,97bは、平行であり、その間隔は、前記した動滑車状回転体35の厚さよりもやや広い。また水平部96及び側面部97a,97bの板幅は、後記する錘36の金属部分107の外径よりも小さい。
一方の連通孔102は、側面部97a,97bの中間よりもやや水平部96寄りの位置に設けられている。
他方の連通孔102は、側面部97a,97bの自由端側に設けられている。
トルクアーム106は、板状であり、軸体105の一端に固定されている。トルクアーム106の取付け姿勢は、軸体105と直交している。
錘36は、金属部分107と樹脂部分108によって構成されている。
錘36の金属部分107は、円柱形であり、上面の角は大きく面取りされた形状となっている。錘36の上端近傍には、錘36の軸線と直交する方向に貫通孔110が設けられている。錘36の金属部分107の円形断面の直径は、枠体部100の対向する対向する一対の側面部97a,97bの間隔よりも小さい。
樹脂部分108の断面形状は、図21の通りであり、錘36から突出した張出部分37は断面における両端を半円形に近似させた形状である。即ち樹脂部分108の側面は多角形であって90度以下の角はない。張出部分37の断面における両端の形状は、曲面を基調として半円形であってもよい。
動滑車状回転体35は、支持枠95の側面部97a,97bに挟まれた領域にあり、支持枠95に固定された軸部材101の軸体(回転体支持軸)105が挿通されている。即ち軸部材101の軸体105は、支持枠95の一方の側面部97a側から連通孔102に挿入され、動滑車状回転体35の貫通孔93と他端側の側面部97bの連通孔102を連通している。
また軸部材101のトルクアーム106は、支持枠95の一方の側面部97aにネジ止めされている。軸体105の先端側は、支持枠95の他方の側面部97bから突出し、図示しない止め輪が装着されている。動滑車状回転体35は、支持枠95に対して自由回転可能である。
錘36は、長尺のボルト(錘支持軸)111を介して支持枠95に取り付けられている。錘36の上部側は、支持枠95の側面部97a,97bに挟まれた領域であって、動滑車状回転体35の下にあり、連通孔103と錘36の貫通孔110に、長尺のボルト(錘支持軸)111が連通されている。ボルト111は、前記した軸部材101の軸体105に対して平行である。
錘36は、支持枠95に対して揺動可能である。錘36の支持枠95に対する揺動中心はボルト(錘支持軸)111であり、ボルト111は、動滑車状回転体35に対して下にあるから、錘36は動滑車状回転体35の回転中心(軸体105)よりも下部の位置を揺動中心として揺動することができる。
また支持枠95自体が動滑車状回転体35に対して揺動可能であり、且つ錘36は支持枠95に取り付けられているから、錘36は動滑車状回転体35に対しても揺動することができる。本実施形態では、錘36は、動滑車状回転体35の回転中心(軸体105)と、支持枠95に対する揺動中心(ボルト111)の2か所を中心として揺動することができる。錘36は、この様に2軸を中心として揺動する。
また錘36の揺動半径は、動滑車状回転体35の回転中心(軸体105)を中心とする場合には長く、支持枠95に対する揺動中心(ボルト111)を中心とする場合は短い。
即ち垂下部材33は、一組のチェーンと係合している。具体的には、右組チェーン3a,3c(柱11a側)に一つの垂下部材33が取り付けられ、左組チェーン3b,3d(柱11b側)に他の一つの垂下部材33が取り付けられている。
動滑車状回転体35は、前記した様に2連のスプロケットであり、一組のチェーン3a,3c(又はチェーン3b,3d)が係合している。
一組のチェーン3a,3c(又はチェーン3b,3d)は、図19の様に、動滑車状回転体35と錘36の間の空間から動滑車状回転体35の下側に回り込み、動滑車状回転体35の下側と係合している。
本実施形態では、垂下部材33がチェーン3の垂下部分38に吊り下げられた状態を基準として連接部たる水平部96は動滑車状回転体35よりも上にあり、チェーン3は側面部97a,97bの間を通過して動滑車状回転体35の下部側と係合している。
そのため垂下部材33は、常にチェーン3の駆動側スプロケット5によって引き上げられた部分18であって、チェーンが折り返し状態となって「U」字状を呈する垂下部分38の最も下の部位にある。
そのため駆動側スプロケット5を回転して、チェーン3を巻き上げ、チェーン3の引き上げられた部分18の長さが長くなる傾向となれば、動滑車状回転体35は回転してチェーン3の係合する位置が変わる。また動滑車状回転体35は、錘36の重力によって、垂直下方向に付勢されているものの、上下方向の移動を規制するものはない。そのため動滑車状回転体35は、「U」字状の垂下部分38の最も下の部位に位置し続けながら動滑車のごとくに回転しつつ、降下してゆく。
逆に駆動側スプロケット5を回転して、チェーン3をパレット2側に繰り出し、チェーン3の引き上げられた部分18の長さが短くなる傾向になれば、動滑車状回転体35は逆回転してチェーン3の係合する位置が変わる。そして動滑車状回転体35は、動滑車のごとくに回転しつつ、上昇してゆく。
即ち垂下部材33は、チェーン3の垂下部分38に吊り下げられ、動滑車状回転体35がチェーン3の折り返し部分と係合していてチェーン3の走行にともなって回転すると共に垂下部分38の下端の上下移動にともなって昇降する。
そうすると、本実施形態では、図22(a)(f)の様に、中心線A,B,Cが直線上に並ぶ場合がある。
また図22(b)(c)の様に、中心線B,Cが直線上に並び、その直線と中心線Aが交差状態となり折れ線状になる場合がある。また図22(d)の様に中心線A,Bが略直線上に並び、その直線と中心線Cが交差状態となり折れ線状になる場合もある。
また図22(d)(e)の様に、中心線A,B,Cのいずれもが直線状態とはならず、中心線A,B,Cが折れ線状態となる場合もある。また中心線A,Bが略直線上に並び、その直線と中心線CAが交差状態となり折れ線状になる場合もある(図示せず)。
そのためパレット2を上昇させる際には、引き上げられたチェーン3が、垂下部材33を先頭にして筒状の覆い部材40の中を降下してゆく。
ここでチェーン3に何の外力も掛からない場合は、図22(a)の様に中心線A,B,Cが直線上に並び、且つ中心線A,B,Cが天地方向に真っ直ぐに延びる。
しかしながら、本実施形態では、チェーン3の最下部が、垂下部材33によって常に下方向に引っ張られているので、垂下領域6を垂下するチェーン3は、常に直線状になろうとし、波打ち状態となることを抑制する。
そのためチェーン3が駆動側スプロケット5から外れることを抑制する。
またチェーン3が揺れたり波うって覆い部材40に当たることを抑制する。
即ち通常時の揺れは、チェーン3の垂下部分33の上端を支点として振り子状に揺れ、垂下部分38の最下部にある垂下部材33における最下部に樹脂部分108が位置する。そのためチェーン3が揺れると、チェーン3よりも先に錘36の下裾部分の樹脂部分108が覆い部材40に当たり、チェーン3が覆い部材40と接触することが防止される。
そのため仮に、錘36が何かに当たったとしても、錘36はその位置に止まることなく、図22(d)(e)(f)の様に通過して行く。
具体的に説明すると、錘36が何らかの障害に当たり、さらにこの状態から垂下部材33が下がると、図22(c)の様に動滑車状回転体35の回転中心(軸体105)を中心として錘36が揺動する。
そしてさらに垂下部材33が下がると、図22(d)(e)の様に支持枠95に対する揺動中心(ボルト111)を中心としても揺動し、チェーン3の傾きを抑える。
また錘36の姿勢が変わることによって、錘36は障害物を回避し、図22(f)の様に全体が真っ直ぐの姿勢に修復する。即ち図22(a)の状態に戻る。
そのため本実施形態の機械式駐車装置1は、チェーン3が覆い部材40に当たって傷ついたり、異音が発生することが少ない。
図23に示すカバー片120によると、当該カバー片120によって、3面が覆われることとなる。
3面を覆うカバー片120を採用する場合には、図23の様に、対向する2面に鉤型切り欠き部72を設けることとなる。
また図24に示すカバー片121の様に、平板形状のものであってもよい。平板形状ののカバー片121を採用する場合には、ダルマ型開口73を左右の辺の近傍に設けることとなる。
例えば図26に示す様に、床面を跨ぐ長さ及び取付け位置のカバー片68A,68Bと、長さが短く、床面を跨がない位置に取り付けられた繋ぎカバー片115が混在していてもよい。
図26に示すクランプ130は、本体部41又はカバー片68の一方に揺動レバー131が設けられ、他方に係合リング132が設けられている。本実施形態では、カバー片68に揺動レバー131が設けられ、係合リング132は本体部41に取り付けられている。揺動レバー131は、カバー片68に対して揺動可能であり、図示しない係合部がある。係合リング132は、本体部41に対して揺動可能である。
クランプ130は、図25(a)の様に揺動レバー121を起こして係合リング122を揺動レバー121の係合部に引っかけ、その状態で図25(b)の様に揺動レバー121を倒して係合リング122を引き寄せることによって本体部41にカバー片68を取り付ける。
錘36自身の揺動軸と、動滑車状回転体35の回転軸は、平行であることが望ましいが、食い違い状態(ねじれの位置)であってもよい。即ち錘36自身の揺動軸と、動滑車状回転体35の回転軸が平行でもなく交差もしない位置関係であってもよい。
錘36自身の揺動軸と、動滑車状回転体35の回転軸を食い違いの位置関係にすることによって、チェーン3が左右だけでなく前後に揺れた場合にも、錘36の姿勢を変えることができる。
2 パレット
3a,3b,3c,3d チェーン
4 フレーム
5a,5b,5c,5d 駆動側スプロケット
6 垂下領域
11a,11b,11c,11d 柱
18 引き上げられた部分
26 傾斜ガイド
33 垂下部材
35 動滑車状回転体
36 錘
38 垂下部分
40 覆い部材
41 本体部
42 カバー部
43 凹溝部
45 補助板
51 ネジ軸
52 カバーステー
57 ネジ軸
60 ガイドレール
68 カバ−片
70 前面向き平面
71 側面向き平面
72 鉤型切り欠き部
73 ダルマ型開口
75 縦長溝部(縦長部)
76 横長溝部(横長部)
78 ナット(係止部)
80 ナット(係止部)
81 小径部
82 大径部
85 平行溝部
87 側面側係止部材
88 前面側係止部材
95 支持枠
105 軸体(回転体支持軸)
106 トルクアーム
108 樹脂部分
111 ボルト(錘支持軸)
Claims (8)
- 複数階を構成するフレームと、複数階に配置されていて車両を載置する所定地上高の床面を構成する複数個のパレットと、パレットを昇降する複数の昇降機構を有し、車両を立体的に駐車させる機械式駐車装置において、
前記昇降機構の少なくとも一つは、チェーンと、動力で回転される駆動側鎖歯車を備え、チェーンの一部がパレットに接続されていて、パレットがチェーンによって吊り下げられており、チェーンの中間部が駆動側鎖歯車と係合し、駆動側鎖歯車を回転することによってパレットを昇降させ、前記駆動側鎖歯車で引き上げられたチェーンの引き上げ部分を重力で垂下させた状態とするものであり、
チェーンの引き上げ部分が垂下する垂下領域があり、前記垂下領域の周囲を覆う覆い部材を有し、前記覆い部材は、本体部とカバー部を有し、カバー部は垂下領域の高さ方向に複数のカバー片に分割されており、カバー片は着脱可能に取り付けられており、
カバー片はパレットの床面を跨ぐ高さに設置され、カバー片の前記床面よりも下に位置する下部側長さは、カバー片の前記床面よりも上に位置する上部側長さよりも短いことを特徴とする機械式駐車装置。 - カバー片は係止部材を介して着脱可能に取り付けられており、前記係止部材は軸部と軸部よりも断面積が大きい係止部を有し、
カバー片に、軸部が通過し係止部が通過しない小径部と係止部が通過する大径部が連通したダルマ型開口と、カバー片の装着姿勢を基準として縦方向に延びる縦長部と横方向に延びる横長部を有し横長部がカバー部の辺部に開口する鉤型切り欠き部のいずれか又はその両方が少なくとも2か所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。 - カバー片は、少なくとも交差する2平面を有し、一方の平面にダルマ型開口が設けられ、他方の平面に鉤型切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の機械式駐車装置。
- フレームは柱部材を有し、パレットを垂直方向に昇降させるガイドと、カバー片を支持するカバーステーが共通のネジによってフレームの柱部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の機械式駐車装置。
- チェーンの一端側がパレットに接続され、チェーンの他端側がフレームに接続されていて、チェーンの駆動側鎖歯車との係合部分とフレーム側の接続部分との間に動滑車状回転体が設けられ、当該動滑車状回転体から錘が垂下されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の機械式駐車装置。
- カバー片は、上側に設置されたカバー片の下辺と、下側に設置されたカバー片の上辺が接した状態で本体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の機械式駐車装置。
- フレームは柱部材を有し、当該柱部材は、H型鋼又は溝型鋼であって断面形状に凹形部分があり、前記凹形が前記覆い部材の一部を構成していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の機械式駐車装置。
- 最上階に配置されるパレットを昇降する昇降機構は、他の階に配置されるパレットを昇降する昇降機構と相違し、当該昇降機構だけが、チェーンと、動力で回転される駆動側鎖歯車を備え、チェーンの一部がパレットに接続されていて、パレットがチェーンによって吊り下げられており、チェーンの中間部が駆動側鎖歯車と係合し、駆動側鎖歯車を回転することによってパレットを昇降させ、前記駆動側鎖歯車で引き上げられたチェーンの引き上げ部分を重力で垂下させた状態とするものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の機械式駐車装置。
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