JP6389064B2 - 防災設備 - Google Patents

防災設備 Download PDF

Info

Publication number
JP6389064B2
JP6389064B2 JP2014117383A JP2014117383A JP6389064B2 JP 6389064 B2 JP6389064 B2 JP 6389064B2 JP 2014117383 A JP2014117383 A JP 2014117383A JP 2014117383 A JP2014117383 A JP 2014117383A JP 6389064 B2 JP6389064 B2 JP 6389064B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire
signal
transmission
broadcast
receiver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014117383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015230654A (ja
Inventor
弘道 江幡
弘道 江幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2014117383A priority Critical patent/JP6389064B2/ja
Publication of JP2015230654A publication Critical patent/JP2015230654A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6389064B2 publication Critical patent/JP6389064B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire Alarms (AREA)

Description

本発明は、火災報知設備による火災検知に連動して非常用放送設備から自動的に放送する防災設備に関する。
従来、非常用放送設備は、火災報知設備と連動し、火災が発生した場合に、火災の発生を知らせ、避難誘導放送を行う。
火災報知設備に設けた火災受信機は、警戒区域の火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信した場合に火災警報を出力すると共に、発報区域を示す発報区域識別信号としての階別信号を非常放送装置に送信し、これを受信した非常放送装置は火災発生階及び直上階に設置しているスピーカから感知器発報放送として「ただいま○○階の火災報知器が作動しました。確認しておりますので、次の放送にご注意ください。」を出力する。
この感知器発報に対し防災センターの係員等が現場に出向いて火災を確認した場合には、例えば発信機の押し釦操作等の火災確認操作に基づき火災受信機から火災確認信号を非常放送装置へ送信し、それまでの感知器発報放送から火災放送に切替え、「火事です。火事です。○○階の火災が発生しました。落ち着いて避難してください。」を出力する。また火災放送から所定の設定時間が経過すると、非常放送装置は全館一斉放送に切替える。
一方、現場に出向いて非火災を確認した場合には、非常放送装置に設けた非火災放送スイッチの操作により、それまでの発報放送から非火災放送に切替え、「さきほどの火災感知器の作動は、確認の結果、異常がありませんでした。ご安心下さい。」を出力する。
特開平5−233984号公報 特開平6−314385号公報
ところで、このような従来の火災報知設備による火災の検知に連動して非常放送設備から自動的に放送を行う防災設備にあっては、火災受信機から階別信号を非常放送装置に送って感知器発報放送を行い、係員が非火災を現場確認した場合、非常放送装置に設けている非火災放送スイッチを操作することで非火災放送を行い、また、火災受信機に設けている復旧スイッチを操作することで火災感知器や発信機を復旧して主音響や地区音響等の警報音を停止すると共に非常放送連動停止スイッチを操作して階別信号の移報出力を停止するようにしている。
しかしながら、従来は非火災を現場確認した場合に火災受信機の操作と非常放送装置の操作を別々に必要としていたため、非常放送装置を操作して非火災放送を行ったり、火災受信機を操作して地区音響警報等の火災警報音を停止するまでに、手間と時間がかかるという問題がある。
この場合、火災受信機と非常放送装置は、防災センター等の同じ室内の比較的近い場所に設置しているが、非常放送装置を先に操作して非火災放送を先に行った場合には火災受信機を操作して警報音を停止するまでに時間がかかり、一方、火災受信機を先に操作して警報音を停止した場合には非常放送装置を操作して非火災放送を行うまでに時間がかかる問題がある。
また、防災センターの係員は、同じ室内に設置している火災受信機と非常放送装置の操作に十分に習熟している必要があるが、係員によっては、火災受信機の操作は習熟しているが非常放送装置の操作は不慣れであり、また逆に非常放送装置の操作は習熟しているが火災受信機の操作は不慣れな場合等が想定され、非火災を現場確認した場合の火災受信機及び非常放送装置の操作による迅速且つ適切な対処が十分にできない可能性がある。
本発明は、火災警報および感知器発報放送に対し非火災を現場確認した場合の対処を迅速且つ適切に行って誤報等による混乱を最小限に抑えることを可能とする防災設備を提供することを目的とする。
(第1発明)
本願の第1発明は防災設備に於いて、
火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
火災受信機で所定の非火災確認操作を行った場合に、非常放送装置に非火災確認信号を送信して非火災放送を行わせ、
一方、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機を復旧させることを特徴とする
(第2発明)
本願の第2発明は、防災設備に於いて、
火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
火災受信機で所定の非火災確認操作を行った場合に、非常放送装置に非火災確認信号を送信して非火災放送を行わせ、
一方、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機による火災警報音を停止させ、非火災確認信号を送信した後に非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧(火災感知器及び発信機の復旧、主音響停止及び地区音響停止の解除)させることを特徴とする。
(火災警報音の停止と非常放送中灯の点灯)
火災受信機は、非常放送装置から非火災確認信号を受信して火災警報音を停止した場合に、非常放送装置が非火災放送中にあることを示す非火災放送中灯を点灯する。
(移報回線による接続)
火災受信機と非常放送装置とを複数の移報回線で接続し、
火災受信機から非常放送装置に、発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号をそれぞれ対応する移報回線により送信し、
非常放送装置から火災受信機に、非火災確認信号(第1発明)若しくは非火災確認信号と復旧確認信号(第2発明)を対応する移報回線により送信する。
(移報回線と伝送アダプタによる接続)
火災受信機と第1伝送アダプタを複数の移報回線で接続すると共に、非常放送装置と第2伝送アダプタとの間を複数の移報回線で接続し、更に、第1伝送アダプタと第2伝送アダプタとの間を伝送路で接続し、
火災受信機から第1伝送アダプタに、発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号をそれぞれ対応する移報回線により送信し、第1伝送アダプタは受信した発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号を所定形式の伝送信号に変換して第2伝送アダプタに送信し、第2伝送アダプタは受信した伝送信号を発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号に変換して非常放送装置に送信し、
非常放送装置から第2伝送アダプタに、非火災確認信号(第1発明)若しくは非火災確認信号と復旧確認信号(第2発明)を対応する移報回線により送信し、第2伝送アダプタは受信した非火災確認信号若しくは非火災確認信号と復旧確認信号を所定形式の伝送信号に変換して第1伝送アダプタに送信し、第1伝送アダプタは受信した伝送信号を非火災確認信号若しくは非火災確認信号と復旧確認信号に変換して火災受信機に送信する。
(完全伝送化)
火災受信機と非常放送装置の間を伝送路で接続し、
火災受信機は、発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号を所定形式の伝送信号に変換して伝送路により非常放送装置に送信し、
非常放送装置は、非火災確認信号(第1発明)若しくは非火災確認信号と復旧確認信号(第2発明)を所定形式の伝送信号に変換して火災受信機に送信する。
(第3発明)
本願の第3発明は、防災設備に於いて、
火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機を復旧させることを特徴とする。
(第4発明)
本願の第4発明は、防災設備に於いて、
火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機による火災警報音を停止させ、非火災確認信号送信した後に非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧させることを特徴とする。
(第1発明による基本的な効果)
本願の第1発明は、火災受信機を備えた火災報知設備と非常放送装置を備えた非常放送設備とで構成した防災設備に於いて、火災受信機で所定の非火災確認操作を行った場合に、非常放送装置に非火災確認信号を送信して非火災放送を行わせ、一方、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機を復旧させるようにしたため、火災受信機の火災検出に連動した非常放送装置の感知器放送に対し、係員が非火災を現場確認した場合、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作すると、これに連動して火災受信機が復旧し、また火災受信機の非火災確認スイッチを操作すると、これに連動して非常放送装置により非火災放送が行われ、火災受信機と非常放送装置の何れか一方の操作で非火災の現場確認に基づく他方の連動動作が自動的に行われ、このような相互連動によって、火災警報および感知器発報放送に対し非火災を現場確認した場合の対処を迅速且つ適切に行って誤報等による混乱を抑制可能とする。
(第2発明による基本的な効果)
本発明の別の形態にあっては、火災受信機を備えた火災報知設備と非常放送装置を備えた非常放送設備とで構成した防災設備に於いて、火災受信機で所定の非火災確認操作を行った場合に、非常放送装置に非火災確認信号を送信して非火災放送を行わせる点は第1発明と同じであるが、第2発明に固有な構成として、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機による火災警報音(主音響と地区音響)を停止させ、非火災確認信号送信した後に非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧(火災感知器及び発信機の復旧と主音響停止及び地区音響停止の解除を含む復旧)させるようにしたため、このような相互連動によって、火災警報および感知器発報放送に対し非火災を現場確認した場合の対処を迅速且つ適切に行って誤報等による混乱を抑制可能とし、非常放送装置からの非火災確認信号に対し火災受信機は火災警報音を自動的に停止することで、不要な混乱を抑止すると共に、非火災放送との重複を回避して火災発生階及び直上階であっても放送内容が明瞭に聞こえることを可能とし、更に、非常放送装置の鎮火確認で行う復旧スイッチの操作による復旧確認信号により火災受信機の復旧を行うことで、火災受信機での個別的な復旧操作を不要として、操作性を向上可能とする。
(火災警報音の停止と非常放送中灯の点灯による効果)
第2発明の火災受信機は、非常放送装置から非火災確認信号を受信して火災警報音を停止した場合に、非常放送装置が非火災放送中にあることを示す非火災放送中灯を点灯するようにしたため、非常放送装置の非火災放送の連動した火災受信機の火災警報音の停止に伴い非常放送中灯が点灯して非常放送装置の放送状態を火災受信機で知ることを可能とし、相互連動による状況を適確に把握して適切な対処を可能とする。
(移報回線による接続による効果)
火災受信機と非常放送装置とを複数の移報回線で接続し、火災受信機から非常放送装置に、発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号をそれぞれ対応する移報回線により送信し、非常放送装置から火災受信機に、非火災確認信号(第1発明)若しくは非火災確認信号と復旧確認信号(第2発明)を対応する移報回線により送信するようにしたため、信号単位の移報回線による相互接続により、配線数は増加するが、信号伝送の信頼性と耐久性を向上可能とする。
(移報回線と伝送アダプタによる接続の効果)
火災受信機と第1伝送アダプタを複数の移報回線で接続すると共に、非常放送装置と第2伝送アダプタとの間を複数の移報回線で接続し、更に、第1伝送アダプタと第2伝送アダプタとの間を伝送路で接続して、火災受信機と非常放送装置の間で連動に必要な各種の信号を送受信するようにしたため、火災受信機とこれに内蔵又は近接配置する第1アダプタの間、及び非常放送装置とこれに内蔵又は近接配置する第2伝送アダプタの間は多数の移報回線による接続とするが、その配線距離は短いことから配線スペースや配線引き回しが簡単となり、火災受信機と非常放送装置の間は、実質的に伝送路を構成する例えば一本のLANケーブルで接続したこととなり、配線スペースを低減し、配線作業を簡単にすることを可能とする。
(完全伝送化による効果)
また、火災受信機と非常放送装置の間を伝送路で接続し、火災受信機は、発報区域識別信号、火災確認信号及び非火災確認信号を所定形式の伝送信号に変換して伝送路により非常放送装置に送信し、非常放送装置は、非火災確認信号(第1発明)若しくは非火災確認信号と復旧確認信号(第2発明)を所定形式の伝送信号に変換して火災受信機に送信するようにしたため、災受信機と非常放送装置の間は、実質的に伝送路を構成する例えば一本のLANケーブルで接続したこととなり、配線スペースを低減し、配線作業を簡単にすることを可能とする。
(第3発明による効果)
本願の第3発明は、防災設備に於いて、火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機を復旧させるようにしたため、非常放送装置の非火災確認スイッチの操作による非火災確認信号により火災受信機の復旧を行うことで、火災受信機での個別的な復旧操作を不要として、操作性を向上可能とする。
(第4発明による効果)
本願の第4発明は、防災設備に於いて、火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災受信機による火災警報音を停止させ、非火災確認信号送信した後に非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧させるようにしたため、非常放送装置からの非火災確認信号に対し火災受信機は火災警報音を自動的に停止することで、不要な混乱を抑止すると共に、非火災放送との重複を回避して火災発生階及び直上階であっても放送内容が明瞭に聞こえることを可能とし、更に、非常放送装置の鎮火確認で行う復旧スイッチの操作による復旧確認信号により火災受信機の復旧を行うことで、火災受信機での個別的な復旧操作を不要として、操作性を向上可能とする。
火災報知設備と非常放送設備を移報回線により接続した防災設備の概要を示した説明図 図1について火災受信機と非常放送装置の第1発明による機能構成を示したブロック図 図2の火災受信機に設けた階別移報部の回路構成を示した回路ブロック図 図2について火災を現場確認した場合の火災受信機と非常放送装置の制御動作を示したタイムチャート 図2について非火災の現場確認により火災受信機で非火災確認操作をした場合の制御動作を示したタイムチャート 図2について非火災の現場確認により非常放送装置で非火災放送操作をした場合の制御動作を示したタイムチャート 図1について火災受信機と非常放送装置の第2発明による機能構成を示したブロック図 図7について火災を現場確認により非常放送装置で非火災放送操作をした場合の制御動作を示したタイムチャート 火災報知設備と非常放送設備を伝送アダプタと伝送路により接続した防災設備の概要を示した説明図 図8の火災報知受信機と第1伝送アダプタの第1発明による機能構成を示したブロック図 図8の第2伝送アダプタと非常放送装置の第1発明による機能構成を示したブロック図 図8の火災報知受信機と第1伝送アダプタの第2発明による機能構成を示したブロック図 図8の第2伝送アダプタと非常放送装置の第2発明による機能構成を示したブロック図 火災報知設備と非常放送設備を伝送路により接続した防災設備の概要を示した説明図 図14の火災報知受信機と非常放送装置の機能構成を示したブロック図
[防災設備の概要]
図1は火災報知設備と非常放送設備を移報回線により接続した防災設備の概要を示した説明図である。
図1に示すように、火災報知設備10は火災受信機14を備え、また非常放送設備12は非常放送装置20を備え、火災受信機14と非常放送装置20の間は複数の移報回線により接続している。
(火災報知設備の概要)
図1に示すように、火災報知設備10の火災受信機14からは警戒区域毎に感知器回線L1〜Lnを引き出し、コモン線Cとの間に、感知器回線L1に代表して示すように、火災感知器16を接続している。
火災感知器16は煙感知器又は熱感知器等であり、火災に伴う煙や熱等の物理現象の変化を検出して発報し、発報信号を火災受信機14に送信する。火災受信機14は火災感知器16からの発報信号の蓄積受信により火災を検出して火災警報を出力する。ここで、蓄積受信とは、発報信号の受信で蓄積タイマを起動し、所定時間後に、感知器回線に対する電源供給を遮断して発報した火災感知器を復旧し、復旧後に再び発報した場合に火災を検出する受信動作である。
また、感知器回線L1とコモン線Cの間には必要に応じて発信機18を接続しており、発信機18には更に火災受信機14から応答信号線Aを接続している。また発信機18は電話ジャックを設けていることから、火災受信機14から電話線Tを接続している。
発信機18は火災発見者等の押し釦操作によるスイッチ作動で発信信号を火災受信機14に送信し、この発信信号を受信した火災受信機14は、蓄積受信することなく火災を検出して火災警報を出力すると共に、応答信号線Aに応答信号を送信して発信機18に設けた応答表示灯を点灯して火災受信を行ったことを知らせる。
火災受信機14の火災警報動作は、火災感知器16からの発報信号の蓄積受信又は発振機18からの発信信号の受信で火災を検出した場合は、代表火災灯を点灯して主音響鳴動により火災警報音を出力すると共に火災発報のあった感知器回線に対応した地区表示灯を点灯して火災発生区域を示す。また火災受信機14は火災発生階及び直上階に設置している地区ベルなどの地区音響装置(図示せず)を鳴動して地区音響警報を行う。
この火災受信機14の火災警報動作に対し防災センターの係員等は火災発報のあった現場に出向き、火災を確認した場合には、防災センターに連絡することで火災受信機14に設けた火災断定スイッチを操作させるか、或いは火災現場の近くに設置している発信機18を操作して発信信号を送信することで、火災受信機14で火災確認を検出し、消防機関に対する自動通報や、主音響停止、地区音響停止、非常放送連動停止等の一斉解除を行う。
また、火災受信機14は火災確認を検出すると、非常放送設備12を含む外部装置に連動信号を送信する移報動作を行う。火災受信機14が非常放送設備12に送信する連動信号としては、火災感知器16が発報した感知器回線L1〜Lnに対応した発報区域を示す発報区域識別信号、例えば非常放送設備12の設置が義務付けられた地上11階以上の建物であれば火災発報階を示す階別信号、発報後に火災確認を検出した場合の火災確認信号がある。なお、以下の説明では、発報区域識別信号を、階別信号として説明する。
また、火災受信機14は火災受信に基づく地区ベルを鳴動中に非常放送設備12から鳴動停止信号を受信している間、地区音響鳴動を停止する。
更に、火災受信機14は、火災発報に対する係員が現場に出向いて非火災を確認した場合には、所定の非階確認操作の受付けを検出した場合、例えば火災受信機14に設けた非火災確認スイッチによる非火災確認操作の受付けを検出した場合に、非火災確認信号を非常放送装置20に送信して非火災放送を行わせ、その後に、復旧スイッチによる復旧操作の受付けを検出した場合に、発報した火災感知器16の復旧、火災警報出力の停止等の復旧動作を行う。
また、火災受信機14は、非火災の現場確認に基づき非常放送装置20で非火災放送スイッチの操作による非火災放送を行った場合に送信される非火災確認信号を受信した場合に、復旧動作を行う。
(非常放送設備の概要)
図1に示すように、非常放送設備12の非常放送装置20には、外部機器として例えば一般業務放送に使用する卓上マイク装置22、バックグランドミュージック(BGM)、チャイム等の一般業務放送の音源となる音声ファイル、ラジオチューナ、CDプレーヤ等を含む音源装置24、緊急地震速報装置26などを必要に応じて接続している。
また、非常放送装置20からはスピーカ回線SLを引き出しており、スピーカ回線SLは例えば建物の階別等の放送区域毎に分けて複数回線を引き出し、各回線に複数のスピーカ28を接続している。
スピーカ28は居室、非居室、廊下、階段といった設置場所に応じて消防法令で決められた出力音圧のものを設置している。また、1つのスピーカ回線SLは、ノーマル放送線N、非常放送線R及びコモン線Cの3本の信号線を使用している。ノーマル放送線Rにはスピーカ分岐側に音量調整用のアッテネータ(減衰器)を設ける場合がある。
非常放送装置20は、火災報知設備10の火災受信機14からの連動信号として発報階を示す階別信号を受信した場合に、火災発生階及び直上階のスピーカ回線を選択してスピーカから所定の感知器発報放送を出力させる。なお、火災発生階が1階の場合は地下階を含む。
また、非常放送装置20は、感知器発報放送を行った後に火災受信機14から火災確認信号を受信した場合、火災発生階及び直上階のスピーカから所定の火災放送を出力させる。更に、火災放送から予め設定した一定時間を経過した場合に、全階のスピーカから火災放送を出力させる全館一斉火災放送に切替える。
一方、非常放送装置20は、非火災を現場確認して非火災放送スイッチを操作した場合に、火災発生階及び直上階のスピーカから所定の非火災放送を出力させる。この非火災放送スイッチの操作に連動して非常放送装置20は非火災確認信号を移報回線により火災受信機14に送信し、火災受信機14に復旧動作を行わせる。
[火災受信機と非常放送装置の第1発明による相互連動]
図2は図1について火災受信機と非常放送装置の第1発明による機能構成を示したブロック図、図3は図2の火災受信機に設けた階別移報部の回路構成を示した回路ブロック図である。
(火災受信機側の機能構成)
図2に示すように、火災受信機14は受信制御部30を備え、受信制御部30は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
受信制御部30に対しては発報受信部32、表示部34、非火災確認スイッチ35を備えた操作部36、警報部38、階別移報部40、火災確認移報部42、鳴動停止受信部44、非火災確認移報部46及び非火災確認受信部48を設けている。
発報受信部32は、感知器回線L1〜Lnに対応して設け、火災感知器16からの発報信号を受信して出力し、また、図1に示した発信機18からの発信信号を受信して出力する。ここで、図1に示した同じ感知回線L1に接続している火災感知器16から発報信号とは発信機18からの発信信号の区別は、それぞれの抵抗値を変えることで、発報信号の信号電流と発信信号の信号電流を異ならせており、発報受信部32に設けた受信側抵抗に流れる信号電流による受信電圧の相違から、発報信号か発信信号かを受信制御部30で区別して検出することを可能としている。
表示部34には、火災代表灯、地区表示灯等の火災監視に必要な各種の表示灯やディスプレイ等の表示器を設けている。
操作部36には、主音響停止スイッチ、地区音響停止スイッチ、火災断定スイッチ、復旧スイッチ、非常放送連動停止スイッチ等の火災監視に必要な各種のスイッチを設けており、更に本実施形態にあっては、非常放送装置20の非火災放送を連動制御するため新たに非火災確認スイッチ35を設けている。
警報部38はスピーカを備え、主音響による火災警報を出力すると共に、スイッチ操作に伴う操作音や各種のガイダンスの音声出力を行う。
階別移報部40は、感知器回線L1〜Lnに対応して設け、発報信号を受信した受信した感知器回線に対応した階別移報部40から階別信号を階別回線EL1〜ELnにより非常放送装置20に送信する。
階別移報部40は、図3に示すように、受信制御部30により作動するリレー130を備え、リレー130の常開となるリレー接点132に非常放送装置20への回線を接続しており、リレー130の作動によるリレー接点132の閉成により、階別信号を所謂無電圧接点信号として出力する。この点は他の移報部についても同様であり、各種の信号を無電圧接点信号として送信する。
再び図2を参照するに、火災確認移報部42は火災確認が検出された場合に火災確認信号を火災確認回線EFにより非常放送装置20に送信する。
鳴動停止受信部44は、非常放送装置20から鳴動停止回線EBにより鳴動停止信号を受信している間、受信制御部30に出力して地区音響鳴動を停止させる。
非火災確認移報部46は、非火災確認スイッチ35による非火災確認操作の受付けを検出した場合の受信制御部30の指示に基づき、非火災確認信号を非火災確認回線ER1により非常放送装置20に送信して非火災放送を行わせる。
非火災確認受信部48は、非常放送装置20から非火災確認回線ER2により非火災確認信号を受信し、受信制御部30に出力して復旧動作させる。
受信制御部30は感知器回線L1〜Lnに対応した発報受信部32の何れかによる発報信号の蓄積受信から火災を検出した場合、表示部34及び警報部38に指示して代表火災表示や火災地区表示を行うと共に主音響鳴動及び地区音響鳴動による災警報音を出力させる制御を行う。
また、受信制御部30は火災を検出した場合、火災発報を検出した感知器回線、例えば感知器回線L1に対応した階別移報部40に設けたリレーを作動し、そのリレー接点を閉じて階別回線EL1に階別信号を送信する制御を行う。
また、受信制御部30は火災を検出した後に、発信信号の受信又は火災断定スイッチの操作等から火災確認を検出した場合、火災確認移報部42に設けたリレーを作動し、そのリレー接点を閉じて火災確認回線EFに火災確認信号を送信する制御を行う。
また、受信制御部30は地区音響警報の鳴動中に、鳴動停止受信部44による鳴動停止信号の受信を検出した場合、これを受信している間、地区音響警報の鳴動を停止する制御を行う。
また、受信制御部30は、火災警報に対し係員の現場に出向いて非火災を確認した場合に行う非火災確認スイッチ35による非火災確認操作の受付けを検出した場合、非火災確認移報部46に設けたリレーを作動し、そのリレー接点を閉じて非火災確認回線ER1に非火災確認信号を送信する制御を行う。
また、受信制御部30は、非火災受信部48による非常放送装置20からの非火災確認信号の受信を検出した場合、発報した火災感知器16の復旧、主音響及び地区音響の停止を含む復旧制御を行う。
(非常放送装置の機能構成)
図2に示すように、非常放送装置20は制御部50を備え、制御部50は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
制御部50に対しては、階別受信部52、火災確認受信部54、マイクスイッチ56、非火災確認受信部58、非火災確認移報部60、表示部62、操作部64、放送音源部66、マイク68、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を設けている。
階別受信部52は、火災受信機14からの階別回線EL1〜ELnに対応して設け、階別回線EL1〜ELnを介して火災受信機14に設けた階別移報部40のリレー接点間に所定の電圧を印加しており、階別移報部40のリレーの作動でリレー接点が閉じると信号電流が流れ、これによる回線間の受信電圧を制御部50に出力して階別信号の受信を検出させる。
火災確認受信部54も階別受信部52と同様であり、火災確認回線EFを介して火災受信機14に設けた火災確認移報部42のリレー接点間に所定の電圧を印加しており、リレーの作動でリレー接点が閉じると信号電流が流れ、これによる回線間の受信電圧を制御部50に出力して火災確認信号の受信を検出させる。
マイクスイッチ56は、係員が避難誘導等の非常放送を行うために操作パネルに設けたマイク68をピックアップしているあいだオンし、火災受信機14に鳴動停止信号を無電圧接点信号として送信する。
操作部64には非常放送スイッチ、回線選択スイッチ、非火災放送スイッチ、復旧スイッチ等を設けており、表示部62には操作部64の各スイッチに対応した表示灯を設けている。
放送音源部66には発報放送、火災放送、非火災放送、地震や盗難等の緊急放送、訓練放送等の放送メッセージ情報を記憶しており、制御部50から指示を受けた放送メッセージ情報を読み出しアナログ放送信号に変換して出力する。
マイク68は非常放送装置20の操作パネルに設けており、必要に応じて防災センターの係員が避難誘導などを指示する放送入力を行うことを可能とする。また係員が非常放送のために操作パネルからマイク68をピックアップすると、マイクスイッチ56がオンし、火災受信機14に鳴動停止信号を送信する。
放送入力選択部70は放送音源部66、マイク68、外部に設けた卓上マイク装置22、音源装置24及び緊急地震速報装置26を入力接続し、制御部50の指示により特定の放送入力を選択して放送出力選択部72に出力する。
放送出力選択部72は放送入力選択部70から入力した放送信号を、制御部50の指示によりスピーカ回線SL1〜SLnの中から選択した回線に出力してスピーカから放送出力させる。また、放送出力選択部72にはパワーアンプを設けており、必要とするスピーカの音圧出力を可能とする。パワーアンプはスピーカ回線単位に設けても良いし、所定数のスピーカ回線をグループ化し、グループ単位に設けても良い。
制御部50は、階別回線EL1〜ELnに対応して設けた階別受信部52の何れかによる階別信号の受信を検出した場合、放送音源部66に指示して発報放送メッセージ情報を再生出力させ、放送入力選択部70に指示して放送音源部66からの放送入力を選択させ、更に、放送出力選択部72に指示して火災発生階と直上階のスピーカ回線、例えばスピーカ回線SL1,SL2を選択して発報放送信号を出力させ、スピーカ回線SL1,SL2に接続しているスピーカから感知器発報放送を出力させる制御を行う。
また、制御部50は、感知器発報放送中に、火災確認受信部54による火災確認信号の受信を検出した場合、放送音源部66に指示して火災放送メッセージ情報を再生出力させ、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を介して火災発生階と直上階の例えばスピーカ回線SL1,SL2に接続しているスピーカから火災放送を出力させる制御を行う。
更に、制御部50は、火災放送から予め設定した一定時間の経過を検出した場合、放送出力選択部72に指示し、全てのスピーカ回線SL1〜SLnを選択することで全館一斉火災放送に切替える制御を行う。
一方、制御部50は、感知器発報放送中に、係員が現場に出向いて非火災を確認した場合の非火災放送スイッチの操作による非火災放送の受付けを検出した場合、放送音源部66に指示して非火災放送メッセージ情報を再生出力させ、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を介して火災発生階と直上階の例えばスピーカ回線SL1,SL2に接続しているスピーカから非火災放送を出力させる制御を行う。
また、制御部50は、非常放送スイッチの操作による非常放送の受付けを検出した場合、非火災確認移報部60に設けたリレーを作動し、そのリレー接点を閉じて非火災確認回線ER2に非火災確認信号を送信して火災受信機14を復旧させる制御を行う。
また、制御部50は、感知器発報放送中に、非火災確認受信部58による非火災確認信号の受信を検出した場合、放送音源部66に指示して非火災放送メッセージ情報を再生出力させ、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を介して火災発生階と直上階の例えばスピーカ回線SL1,SL2に接続しているスピーカから非火災放送を出力させる制御を行う。
また、制御部50は、緊急地震速報装置26による緊急地震速報受信を検出した場合、緊急地震放送を一斉放送する制御を行う。更に、制御部50は、日常的な業務放送としてチャイム、BGM、呼出しといった一般業務放送の制御を行う。
(火災時の相互連動)
図4は、図2について火災を現場確認した場合の火災受信機と非常放送装置の連携動作を示したタイムチャートである。
図4において、火災受信機14はステップS1(以下「ステップ」は省略)で火災感知器16の発報に基づき火災を検出すると、S2に進んで火災代表表示、地区表示、主音響鳴動及び地区音響鳴動を含む火災警報動作を行い、更にS3で発報した感知器回線に対応した階別信号を非常放送装置20に送信する。
非常放送装置20は、火災受信機14からの階別信号の受信を検出すると、S4で火災階及び直上階のスピーカ回線に接続したスピーカから感知器発報放送を行う。
ここで防災センターの係員が火災警報を受けて現場に出向いて火災を確認して発信機を操作するか火災受信機14の火災断定スイッチを操作する等すると、火災受信機14の受信制御部30はS5で火災確認を検出し、S6で火災確認信号を非常放送装置20に送信する。
非常放送装置20は火災受信機14からの火災確認信号の受信を検出するとS7で火災階及び直上階のそれまでの感知器発報放送を火災放送に切替え、続いてS8で所定時間の経過を検出するとS9に進んで全館一斉火災放送に行う。
続いて、S10で係員が鎮火を確認すると、火災受信機14の復旧スイッチを操作し、これによりS11で復旧スイッチの操作による復旧指示を受付けを検出するとS12に進み、発報した火災感知器16の復旧、火災警報表示及び火災警報音の停止、火災受信に伴って操作した各種の連動停止の解除等を含む所定の復旧動作を行う。
また、係員の鎮火確認に基づき、非常放送装置20の復旧スイッチを操作することから、S13で復旧スイッチの操作による復旧指示を受付けを検出するとS14に進み、火災放送を停止する所定の復旧動作を行う。
(火災受信機の非火災確認操作による相互連動)
図5は、図2について非火災の現場確認により火災受信機で非火災確認操作をした場合の制御動作を示したタイムチャートである。
図5において、火災受信機14はステップS21で火災感知器16の発報に基づき火災を検出すると、S22に進んで火災警報動作を行い、更にS23で発報した感知器回線に対応した階別信号を非常放送装置20に送信する。非常放送装置20は、火災受信機14からの階別信号の受信を検出すると、S24で火災階及び直上階のスピーカ回線に接続したスピーカから感知器発報放送を行う。
ここで、防災センタの係員が火災警報を受けて現場に出向いてS25で非火災を確認し、これに基づき火災受信機14の非火災確認スイッチを操作したとすると、火災受信機14はS26で非火災確認スイッチによる非火災確認操作の受付けを検出してS27に進み、非火災確認信号を非常放送装置20に送信する。
一方、非常放送装置20は火災受信機14からの非火災確認信号の受信を検出すると、S28で火災階及び直上階に対するそれまでの感知器発報放送から非火災放送に切替える。続いてS29で非常放送装置20の復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出するとS31に進み、非火災放送を停止する所定の復旧動作を行う。
また、火災受信機14においても、S31で火災受信機14に設けた復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出するとS32に進み、発報した火災感知器16の復旧、火災警報表示及び火災警報音の停止、火災受信に伴って操作した各種の連動停止の解除等を含む所定の復旧動作を行う。
このように火災受信機14の火災検出に対し非火災を現場確認した場合、火災受信機14で非火災確認スイッチを操作すると、これに連動して非常放送装置20で非火災放送が自動的に行われ、非常放送装置20の非火災放送スイッチを操作する必要がなく、非火災に対し迅速且つ適切に対処可能となる。
(非常放送装置の復旧操作による相互連動)
図6は、図2について非火災の現場確認により非常放送装置で非火災放送操作をした場合の制御動作を示したタイムチャートである。
図6において、火災受信機14はステップS41で火災感知器16の発報に基づき火災を検出すると、S42に進んで火災警報動作を行い、更にS43で発報した感知器回線に対応した階別信号を非常放送装置20に送信する。非常放送装置20は、火災受信機14からの階別信号の受信を検出すると、S44で火災階及び直上階のスピーカ回線に接続したスピーカから感知器発報放送を行う。
ここで、防災センターの係員が火災警報を受けて現場に出向いてS45で非火災を確認し、これに基づき非常放送装置20の非火災放送スイッチを操作したとすると、非常放送装置はS46で非火災放送スイッチの操作による非火災放送を受付けを検出してS47に進み、火災階及び直上階に対するそれまでの感知器発報放送から非火災放送に切替える。
また非常放送装置20は非火災放送スイッチの操作による非火災放送を受付けを検出に基づき、S48で非火災確認信号を火災受信機14に送信する。
火災受信機14はS49で非常放送装置20からの非火災確認信号の受信を検出するとS51に進み、発報した火災感知器16の復旧、火災警報表示及び火災警報音の停止、火災受信に伴って操作した各種の連動停止の解除等を含む所定の復旧動作を行う。また、S49で非火災確認信号の受信を検出する前に、S50で復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出した場合にも、S51に進んで復旧動作を行う。
一方、非常放送装置20は、S52で非常放送装置20の復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出するとS53に進み、非火災放送を停止する所定の復旧動作を行うこのように火災受信機14の火災検出に対し非火災を現場確認した場合、非常放送装置20で非火災放送スイッチを操作して非常放送をすると、これに連動して火災受信機14の復旧が自動的に行われ、火災警報を停止するために火災受信機14の復旧スイッチを操作する必要がなく、非火災に対し迅速且つ適切に対処可能となる。
[火災受信機と非常放送装置の第2発明による相互連動]
図7は図1について火災受信機と非常放送装置の第2発明による機能構成を示したブロック図である。
(火災受信機及び非常放送装置の機能構成)
図7に示すように、火災受信機14は、受信制御部30、発報受信部32、表示部34、非火災確認スイッチ35を備えた操作部36、警報部38、階別移報部40、火災確認移報部42、鳴動停止受信部44、非火災確認移報部46及び非火災確認受信部48を備え、この点は図2の実施形態と同じになる。これに加え本実施形態にあっては、受信制御部30に対し復旧確認受信部114を新たに設け、また、表示部34に非火災放送中灯116を新たに設けている。
また、非常放送装置20は、制御部50、階別受信部52、火災確認受信部54、マイクスイッチ56、非火災確認受信部58、非火災確認移報部60、表示部62、操作部64、放送音源部66、マイク68、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を備え、この点は図2の実施形態と同じになる。これに加え本実施形態にあっては、制御部50に対し復旧確認移報部108を新たに設けている。
火災受信機14の受信制御部30は、火災警報中に、非火災確認スイッチ35による非火災確認操作の受付けを検出した場合、非火災確認移報部46を作動し、非常放送装置20に非火災確認信号を非火災確認回線ER1により送信する制御を行う。この火災受信機14の復旧スイッチの操作に連動して非常放送装置20から非火災放送を行う点は、図2の第1発明の実施形態と同じになる。
一方、非常放送装置20の制御部50は、感知器発報放送中に、非火災放送スイッチの操作による非火災放送の受付けを検出した場合、非火災放送を行うと共に、非火災確認移報部60を作動して火災受信機14に非火災確認信号を非火災確認回線ER2により送信する制御を行う。
この非常放送装置20による非火災確認信号の送信に対し、火災受信機14の受信制御部30は、非火災確認受信部48による非火災確認信号の受信を検出すると、主音響鳴動及び地区音響鳴動による火災警報音を停止させる制御を行い、更に、非火災放送中灯116を点灯する制御を行う。
また、非常放送装置20の制御部50は、非火災放送中に、復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出した場合、復旧確認移報部108を作動し、復旧確認信号を復旧確認回線ER3により火災受信機14に送信する制御を行い、続いて非火災放送を停止して復旧する制御を行う。
この非常放送装置20による復旧確認信号の送信に対し、火災受信機14の受信制御部30は、復旧確認受信部114による復旧確認信号の受信を検出すると、発報した火災感知器16の復旧、火災受信に伴って操作した警報停止、連動停止、移報停止等の操作水スイッチの解除、各種表示の停止などの復旧制御を行う。それ以外の機能構成及び制御は図2に示した第1発明の実施形態と同じになる。
(非常放送装置の復旧操作による相互連動)
図8は、図7について非火災の現場確認により非常放送装置で復旧操作をした場合の第2発明に固有な相互連動の制御動作を示したタイムチャートである。
図8において、火災受信機14はステップS61で火災感知器16の発報に基づき火災を検出すると、S62に進んで火災警報動作を行い、更にS63で発報した感知器回線に対応した階別信号を非常放送装置20に送信する。非常放送装置20は、火災受信機14からの階別信号の受信を検出すると、S64で火災階及び直上階のスピーカ回線に接続したスピーカから感知器発報放送を行う。
ここで、防災センターの係員が火災警報を受けて現場に出向いてS65で非火災を確認し、これに基づき非常放送装置20の非火災放送スイッチを操作したとすると、非常放送装置はS66で非火災放送スイッチの操作による非火災放送を受付けを検出してS67に進み、火災階及び直上階に対するそれまでの感知器発報放送から非火災放送に切替える。
続いて非常放送装置20は非火災放送スイッチの操作による非火災放送を受付け検出に基づき、S68で非火災確認移報部60を作動して非火災確認信号を火災受信機14に送信し、続いてS74で非火災放送を停止して復旧する。
火災受信機14はS69で非常放送装置20からの非火災確認信号の受信を検出するとS70に進み、主音響及び地区音響による火災警報音を停止する。続いて、S70で非火災放送中灯116を点灯し、非常放送装置20で非火災放送を行っていることを表示する。
一方、非常放送装置20は、S72で復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出するとS73に進み、火災受信機14に復旧確認信号を送信する。これに対し火災受信機14はS76で復旧確認信号の受信を検出するとS77に進み、代表火災表示や地区表示等の警報表示の停止、発報した火災感知器16の復旧、復旧や火災受信に伴って操作した警報停止、連動停止、移報停止などを解除して復旧する。また、S75で復旧確認信号の受信を検出する前にS77で復旧スイッチの操作による復旧指示の受付けを検出した場合は、S77に進んで同様に復旧する。
(図7の実施形態によるメリット)
このように非火災の現場確認で非常放送装置の非常放送スイッチを操作した場合に、火災受信機に非火災確認信号を送信して火災警報音を停止する連動制御を行うことで、非火災を確認した場合に火災受信機で主音響や地区音響の停止操作を行うことなく自動的に火災警報音が停止して不要な混乱を抑制し、また、火災警報音に妨げられることなく非火災放送を明瞭に聞き取ることを可能とする。
また、非火災放送中に非常放送装置で復旧スイッチを操作すると、連動制御により火災受信機で代表火災表示や地区表示等の警報表示の停止、発報した火災感知器の復旧、火災受信に伴って操作した警報停止、連動停止、移報停止などを解除する復旧が自動的に行われ、非火災を確認した場合の迅速且つ適確な対処を可能とする。
また、火災受信機は、非常放送装置から非火災確認信号を受信して火災警報音を停止した場合に、非常放送装置が非火災放送中にあることを示す非火災放送中灯を点灯することで、非常放送装置による非火災放送の状態を火災受信機で知ることを可能とし、相互連動による状況を適確に把握して適切な対処を可能とする。
[伝送アダプタにより伝送化した防災設備の概要]
図9は火災報知設備と非常放送設備を伝送アダプタと伝送路により接続した防災設備の概要を示した説明図である。
図9に示すように、火災報知設備10は火災受信機14と第1伝送アダプタ74を備え、また非常放送設備12は非常放送装置20と第2伝送アダプタ76を備え、火災受信機14と第1伝送アダプタ74の間および非常放送装置20と第2伝送アダプタ76の間は複数の移報回線により接続し、第1伝送アダプタ74と第2伝送アダプタ76の間は伝送路78で接続している。
(火災報知設備の概要)
図9に示すように、火災報知設備10は火災受信機14を備え、火災受信機14から警戒区域毎に感知器回線L1〜Lnを引き出し、コモン線Cとの間に、感知器回線L1に代表して示すように、火災感知器16を接続している。また、感知器回線L1とコモン線Cの間には必要に応じて発信機18を接続しており、発信機18には更に火災受信機14から応答信号線Aを接続している。また発信機18は電話ジャックを設けていることから、火災受信機14から電話線Tを接続している。
(非常放送設備の概要)
図9に示すように、非常放送設備12は非常放送装置20を備え、外部機器として例えば卓上マイク装置22、音源装置24、緊急地震速報装置26などを必要に応じて接続している。また、非常放送装置12からはスピーカ回線SLを引き出しており、各回線に複数のスピーカ28を接続している。
(火災報知設備と非常放送設備との間の信号伝送)
図9に示すように、本実施形態にあっては、火災受信機14と非常放送装置20との間を、第1伝送アダプタ74、伝送路78及び第2伝送アダプタ76を間に設けて接続することで、実質的に1本の伝送路78で接続している。
火災受信機14側に設けた第1伝送アダプタ74は、火災受信機14の筐体内または筐体裏側の空きスペース等に配置し、火災受信機14との間を、複数の移報回線により接続しており、火災受信機14から信号を受信した場合に、ヘッダ部とデータ部からなるパケット形式の伝送信号に変換してLANケーブル等を用いた所定芯線数の伝送路78により送信する。また、第1伝送アダプタ74は、第2伝送パケットから受信したパケット形式の伝送信号を回線信号に変換し、対応する移報回線により火災受信機14に送信する。
非常放送装置20側に設けた第2伝送アダプタ76は、非常放送装置20の筐体内または筐体裏側の空きスペース等に配置し、非常放送装置20と間を、複数の移報回線により接続している。第2伝送アダプタ76は、伝送路78を介して第1伝送アダプタ74から受信したパケット形式の伝送信号を回線信号に変換し、対応する移報回線により送信する。また、第2伝送アダプタは、非常放送装置20から受信した回線信号を、パケット形式の伝送信号に変換して伝送路78により送信する。
[伝送アダプタで伝送化した第1発明の実施形態]
(火災受信機側の機能構成)
図10は火災報知設備側の火災受信機と第1伝送アダプタの機能構成を示したブロック図である。
図10に示すように、火災受信機14は、受信制御部30、発報受信部32、表示部34、非火災確認スイッチ35を備えた操作部36、警報部38、階別移報部40、火災確認移報部42、鳴動停止受信部44、非火災確認移報部46及び非火災確認受信部48を備え、その機能及び制御は図2に示した火災受信機の実施形態と同じになる。
(第1伝送アダプタの機能構成)
図10に示すように、第1伝送アダプタ74は、伝送制御部80を備え、伝送制御部80は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
伝送制御部80に対しては、伝送部82、階別受信部84、火災確認受信部86、鳴動停止移報部88、非火災確認受信部90及び非火災確認移報部92を設けている。
階別受信部84は火災受信機14からの階別回線EL1〜ELnに対応して設け、階別回線EL1〜ELnを介して火災受信機14に設けた階別移報部40のリレー接点間に所定の電圧を印加しており、階別移報部40のリレーの作動でリレー接点が閉じると信号電流が流れ(これは無電圧接点信号の送信に相当する)、これによる信号線間の受信電圧を伝送制御部80に出力して階別信号の受信を検出させる。
火災確認受信部86も階別受信部84と同様であり、火災確認回線EFを介して火災受信機14に設けた火災確認移報部42のリレー接点間に所定の電圧を印加しており、リレーの作動でリレー接点が閉じると信号電流が流れ、これによる回線間の受信電圧を伝送制御部80に出力して火災確認信号の受信を検出させる。
鳴動停止移報部88は、火災受信機14に設けた階別移報部40と同様であり、非常放送装置20側の第2伝送アダプタ76から送信された鳴動停止伝送信号の伝送部82による受信を検出した場合の伝送制御部80の出力により、リレーを作動してリレー接点を閉じることで無電圧接点信号としての鳴動停止信号を火災受信機14に出力する。
非火災確認受信部90は階別受信部84と同様であり、非火災確認回線ER1を介して火災受信機14に設けた非火災確認移報部46のリレー接点間に所定の電圧を印加しており、リレーの作動でリレー接点が閉じると信号電流が流れ、これによる回線間の受信電圧を伝送制御部80に出力して火災確認信号の受信を検出させる。
非火災確認移報部92は、火災受信機14に設けた階別移報部40と同様であり、非常放送装置20側の第2伝送アダプタ76から送信された鳴動停止伝送信号の伝送部82による受信を検出した場合の伝送制御部80の出力により、リレーを作動してリレー接点を閉じることで無電圧接点信号としての非火災確認信号を火災受信機14に出力する。
伝送部82は、伝送制御部80の指示に基づきパケット形式の伝送信号に変換し、伝送路78を構成するLANケーブルを介して第2伝送アダプタ76に送信し、また伝送路78を介して第2伝送アダプタ76からパケット形式の伝送信号を受信する。
伝送制御部80は、階別受信部84の何れかによる階別信号、火災確認受信部86による火災確認信号又は非火災確認受信部90による非火災確認信号の受信を検出した場合、受信した各信号を、パケット形式の伝送信号に変換し、伝送部82に指示して所定のプロトコルに従って信号伝送する制御を行う。
また、伝送制御部80は、伝送部82を介して受信した鳴動停止又は非火災確認の伝送信号を、鳴動停止信号又は非火災確認信号に変換し、鳴動停止移報部88又は非火災確認移報部92を作動して火災受信機14に送信する制御を行う。
ここで、伝送部82はLANのプロトコルとして知られた物理的な規格であるイーサネット(登録商標)とTCP/IPプロトコル(IP層とTCP層の規格)の組合せによる伝送制御を行う。イーサネット(登録商標)としては例えば1000BASE−Tを使用する。1000BASE−TではLANケーブルとして耐熱仕様のカテゴリー5E(エンハンスドカテゴリー5)以上を使用する。カテゴリー5EのLANケーブルは4対の撚り線(ツイスト線)を1本にまとめた8芯のケーブルであり、1000BASE−Tでは8芯4対を全て使用して1000Mbpsの伝送速度を100メートル以内の伝送距離で実現可能とする。
(非常放送装置側の機能構成)
図11は非常放送設備側の第2伝送アダプタと非常放送装置の機能構成を示したブロック図である。
まず非常放送装置20を説明すると、非常放送装置20は、制御部50、階別受信部52、火災確認受信部54、マイクスイッチ56、非火災確認受信部58、非火災確認移報部60、表示部62、操作部64、放送音源部66、マイク68、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を備え、構成及び機能は図2の実施形態と同じになる。
(第2伝送アダプタの機能構成)
図11に示すように、第2伝送アダプタ76は、伝送制御部94を備え、伝送制御部94は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。伝送制御部94に対しては、伝送部96、階別移報部98、火災確認移報部100、鳴動停止受信部102、非火災確認移報部104及び非火災確認受信部106を設けている。
伝送部96は、第1伝送アダプタ74の伝送部82と同様であり、例えばイーサネット(登録商標)とTCP/IPプロトコルの組合せによる伝送制御を行う。
階別移報部98は、図2に示した火災受信機14の階別移報部40に対応して設け、同様に、伝送制御部94によりリレーを作動してリレー接点を閉じ、非常放送装置20側に階別信号を無電圧接点信号として送信する。この点は火災確認移報部100及び非火災確認移報部104も同様であり、火災確認信号又は非火災確認信号を無電圧接点信号として送信する。
鳴動停止受信部102は、図2の火災受信機14に設けた鳴動停止受信部44と同様であり、非常放送装置20のマイクスイッチ56のオンによる鳴動停止信号を受信して伝送制御部94に出力する。
非火災確認移報部104は、図2の火災受信機14に設けた非火災確認移報部46と同様であり、非火災確認信号を非常放送装置20に送信する。
非火災確認受信部106は、図2の火災受信機14に設けた非火災確認受信部48と同様であり、非常放送装置20から非火災確認信号を受信して伝送制御部94に出力する。
また非常放送装置20との間は、階別移報部98の出力側を階別回線EL1〜ELnにより接続し、火災確認移報部100の出力側を火災確認回線EFにより接続し、鳴動停止受信部102の入力側を鳴動停止回線EBにより接続し、火災確認移報部104の出力側を非火災確認回線ER1により接続し、更に、非火災確認受信部106の入力側を非火災確認回線ER2により接続している。
伝送制御部94は伝送部96による階別伝送信号の受信を検出した場合、対応する階の階別移報部98のリレーを作動し、そのリレー接点を閉じて階別信号を非常放送装置20に送信する制御を行う。この点は、伝送部96による火災確認伝送信号又は非火災確認信号の受信を検出した場合も同様あり、火災確認移報部100又は非火災確認移報部104のリレー作動によりリレー接点を閉じて、火災確認信号又は非火災確認信号を非常放送装置20に送信する制御を行う。
また、伝送制御部94は、鳴動停止受信部102又は非火災確認受信部106による鳴動停止信号又は非火災確認信号の受信を検出した場合、それぞれパケット形式の伝送信号に変換し、伝送部96に指示して送信する制御を行う。
(伝送アダプタによる伝送化のメリット)
図10及び図11に示したように、火災受信機14と第1伝送アダプタ74の間および非常放送装置20と第2伝送アダプタ76の間は複数の移報回線により接続し、第1伝送アダプタ74と第2伝送アダプタ76の間は伝送路78で接続することにより、非火災を現場確認した場合の火災受信機の非火災確認操作又は非常放送装置の非火災放送操作に伴う相互連動による図2の実施形態と同じメリットに加え、火災受信機14と非常放送装置20の間で相互に連動して非常放送制御を行うことにより、火災受信機14と非常放送装置20の間で送受信する多数の回線信号を、回線信号数に応じた数の信号配線によらず、第1伝送アダプタ74と第2伝送アダプタ76とを接続する1本の伝送路78、例えば耐熱カテゴリー5Eのケーブル1本で伝送することを可能とし、火災受信機14と非常放送装置20との間の配線収納スペースを低減し、配線の引き回しも簡単にすることを可能とする。
[伝送アダプタで伝送化した第2発明の実施形態]
(火災受信機側の機能構成)
図12は、図9の火災報知受信機と第1伝送アダプタの第2発明による機能構成を示したブロック図である。
図12に示すように、火災受信機14は、受信制御部30、発報受信部32、表示部34、非火災確認スイッチ35を備えた操作部36、警報部38、階別移報部40、火災確認移報部42、鳴動停止受信部44、非火災確認移報部46及び非火災確認受信部48を備え、この点は図10の実施形態と同じになる。
これに加え本実施形態にあっては、受信制御部30に対し復旧確認受信部114を新たに設け、また、表示部34に非火災放送中灯116を新たに設けている。この復旧確認受信部114は図7と同じである。
また、火災受信機14の受信制御部30の制御は、非常放送装置20との間の信号の送受信を第1伝送アダプタ74と第2伝送アダプタ76を経由して行う以外は、図7の第2発明の実施形態と同じになる。
第1伝送アダプタ74は、伝送制御部80、伝送部82、階別受信部84、火災確認受信部86、鳴動停止移報部88、非火災確認受信部90及び非火災確認移報部92を備え、この点は図10の実施形態と同じになる。これに加え本実施形態にあっては、伝送制御部80に対し復旧確認移報部112を新たに設けている。また、伝送制御部80の制御は図10の第1発明の実施形態と同じになる。
(非常放送装置側の機能構成)
図13は、図9の第2伝送アダプタと非常放送装置の第2発明による機能構成を示したブロック図である。
図13に示すように、第2伝送アダプタ76は、伝送制御部94、伝送部96、階別移報部98、火災確認移報部100、鳴動停止受信部102、非火災確認移報部104及び非火災確認受信部106を設け、この点は図11の実施形態と同じになる。これに加え本実施形態では、復旧確認受信部110を新たに設けている。また、伝送制御部94の制御は、は図11の第1発明の実施形態と同じになる。
また、非常放送装置20は、制御部50、階別受信部52、火災確認受信部54、マイクスイッチ56、非火災確認受信部58、非火災確認移報部60、表示部62、操作部64、放送音源部66、マイク68、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を備え、この点は図11の実施形態と同じになる。これに加え本実施形態にあっては、制御部50に対し復旧確認移報部108を新たに設けている。この復旧確認移報部108は図7と同じになる。
また、非常放送装置20の制御部50の制御は、火災受信機14との間の信号の送受信を第2伝送アダプタ76と第1伝送アダプタ74を経由して行う以外は、図7の第2発明の実施形態と同じになる。
(図12及び図13の実施形態によるメリット)
このように第1伝送アダプタ74の間および非常放送装置20と第2伝送アダプタ76の間を複数の移報回線により接続し、第1伝送アダプタ74と第2伝送アダプタ76の間は伝送路78で接続することにより、非火災を現場確認した場合の火災受信機の非火災確認操作又は非常放送装置の非火災放送操作に伴う相互連動による図7の実施形態と同じメリットに加え、火災受信機14と非常放送装置20の間で相互に連動して非常放送制御を行うことにより、火災受信機14と非常放送装置20の間で送受信する多数の連動信号を、信号数に応じた数の信号配線によらず、第1伝送アダプタと第2伝送アダプタとを接続する伝送路1本、例えば耐熱カテゴリー5Eのケーブル1本で伝送することを可能とし、火災受信機と非常放送装置との間の配線収納スペースを低減し、配線の引き回しも簡単にすることを可能とする。
[伝送化した防災設備の概要]
(防災設備の概要)
図14は火災報知設備と非常放送設備を伝送路により接続した防災設備の概要を示した説明図である。
図14に示すように、火災報知設備10は火災受信機14を備え、また非常放送設備12は非常放送装置20を備え、火災受信機14と非常放送装置20の間は伝送路78で接続している。
火災報知設備10は火災受信機14を備え、火災受信機14から警戒区域毎に感知器回線L1〜Lnを引き出し、コモン線Cとの間に、感知器回線L1に代表して示すように、火災感知器16を接続している。また、感知器回線L1とコモン線Cの間には必要に応じて発信機18を接続しており、発信機18には更に火災受信機14から応答信号線Aと電話線Tを接続している。
非常放送設備12は非常放送装置20を備え、外部機器として例えば卓上マイク装置22、音源装置24、緊急地震速報装置26などを接続している。また、非常放送装置20からは例えば建物の階別等の放送区域毎に分けてスピーカ回線SL1〜SLnを引き出し、各回線に複数のスピーカ28を接続している。
火災受信機14と非常放送装置20はそれぞれ伝送部を一体に備えることで、1本のLANケーブル等を用いた伝送路78により接続し、火災受信機14と非常放送装置20との間の伝送接続を更に簡単にすることができる。
(火災受信機と非常放送装置の機能構成)
図15は、図14の火災報知受信機と非常放送装置の機能構成を示したブロック図である。
図15に示すように、火災受信機14は、受信制御部30、発報受信部32、表示部34、非火災確認スイッチ35を備えた操作部36、警報部38及び伝送部120を備えている。伝送部120は、LANのプロトコルとして知られた物理的な規格であるイーサネット(登録商標)とTCP/IPプロトコル(IP層とTCP層の規格)の組合せによる伝送制御を行う。
火災受信機14の受信制御部30の制御は、非常放送装置20との間の信号の送受信を伝送部120に指示して行う以外は、図2の第1発明の実施形態又は図7の第2発明の実施形態の場合と同じになる。なお、図7の第2発明の実施形態の場合には、表示部34に非火災放送中灯を設けることになる。
非常放送装置20は、制御部50、伝送部122、表示部62、操作部64、放送音源部66、マイク68、放送入力選択部70及び放送出力選択部72を備えている。
伝送部122は、伝送部120と同様に、LANのプロトコルとして知られた物理的な規格であるイーサネット(登録商標)とTCP/IPプロトコル(IP層とTCP層の規格)の組合せによる伝送制御を行う。
非常放送装置20の制御部50の制御は、火災受信機14との間の信号の送受信を伝送部120に指示して行う以外は、図2の第1発明の実施形態又は図7の第2発明の実施形態の場合と同じになる。
(図15の実施形態によるメリット)
このように火災受信機14と非常放送装置20に伝送部120,122を一体に設けることで、非火災を現場確認した場合の火災受信機の非火災確認操作又は非常放送装置の非火災放送操作に伴う相互連動による図2の第1発明の実施形態又は図7の第2発明の実施形態と同じメリットに加え、1本のLANケーブル等を用いた伝送路78により火災受信機14と非常放送装置20との間の接続を更に簡単にすることができる。
[第3発明の実施形態]
本願の第3発明に対応した実施形態としては、図2〜図6、図10及び図15の第1発明に対応した実施形態について、火災受信機14に設けた操作部36の非火災確認スイッチ35を操作して非火災確認信号を非常放送装置20に送信して非火災放送を行わせる機能を除いた構成とすれば良い。
[第4発明の実施形態]
本願の第4発明に対応した実施形態としては、図7、図8、図12、図13及び図15の第2発明に対応した実施形態について、火災受信機14に設けた操作部36の非火災確認スイッチ35を操作して非火災確認信号を非常放送装置20に送信して非火災放送を行わせる機能を除いた構成とすれば良い。
[本発明の変形例]
(伝送方式)
上記の伝送路を用いた実施形態は、イーサネット(登録商標)とTCP/IPの組合せにより8芯の信号線を含むLANケーブルを伝送路としてパラレル伝送する場合を例にとっているが、一対の上り回線と一対の下り回線からなる4芯2組の信号線を含むLANケーブルを伝送路としてシリアル伝送とする様にしても良い。また伝送制御は、必要に応じて適宜のプロトコルを適用することを可能とする。
(無線伝送)
上記の伝送路を用いた実施形態は、LANケーブル等の伝送路で接続した有線伝送としているが、無線伝送としても良い。この無線伝送としては、例えば400MHz帯の特定小電力無線、5GHz帯や2.4GHz帯を使用した特定小電力無線、920MHz帯を使用した特定小電力無線、或いはイーサネット(登録商標)による無線ネットワークをベースにしたIEEE802.11に準拠したWiFi等の無線LANとすれば良い。
(火災受信機)
上記の実施形態は、回線単位に火災を検知して警報するP型受信機を例にとるものであったが、火災感知器や発信機等にアドレスを設定して感知器単位及び発信機単位に火災を検知して警報するR型受信機についても同様に適用できる。
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:火災報知設備
12:非常放送設備
14:火災受信機
16:火災感知器
18:発信機
20:非常放送装置
22:卓上マイク装置
24:音源装置
26:緊急地震速報装置
28:スピーカ
30:受信制御部
32:発報受信部
35:非火災確認スイッチ
40,98:階別移報部
42,100:火災確認移報部
44,102:鳴動停止受信
46,60,92,104非火災確認移報部
48,58,90,106:非火災確認受信部
50制御部
52,84:階別受信部
54,86:火災確認受信部
56:マイクスイッチ
66:放送音源部
68:マイク
70:放送入力選択部
72:放送出力選択部
74:第1伝送アダプタ
76:第2伝送アダプタ
78:伝送路
88:鳴動停止移報部
108,112:復旧確認移報部
110,114:復旧確認受信部
116:非火災放送中灯

Claims (6)

  1. 火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、前記発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を前記非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
    前記非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、前記火災受信機に非火災確認信号を送信して前記火災受信機による火災警報音を停止させ、前記非火災確認信号送信した後に前記非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、前記火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧させることを特徴とする防災設備。
  2. 火災報知設備に設けた火災受信機で、火災を検知して発報した火災感知器からの発報信号を受信して火災警報を出力した場合に火災発報区域を示す発報区域識別信号を非常放送設備に設けた非常放送装置に送信して感知器発報放送を行わせ、前記発報信号を受信した後に火災確認を検出した場合に火災確認信号を前記非常放送装置に送信して火災放送を行わせ、
    前記火災受信機で所定の非火災確認操作を行った場合に、前記非常放送装置に非火災確認信号を送信して非火災放送を行わせ、
    一方、前記非常放送装置の非火災放送スイッチを操作して非火災放送を行った場合に、前記火災受信機に非火災確認信号を送信して前記火災受信機による火災警報音を停止させ、前記非火災確認信号送信した後に前記非常放送装置の復旧スイッチを操作して復旧させた場合に、前記火災受信機に復旧確認信号を送信して復旧させることを特徴とする防災設備。
  3. 請求項2記載の防災設備に於いて、前記火災受信機は、前記非常放送装置から非火災確認信号を受信して火災警報音を停止した場合に、前記非常放送装置が非火災放送中にあることを示す非火災放送中灯を点灯することを特徴とする防災設備。
  4. 請求項1又は2記載の防災設備に於いて、
    前記火災受信機と前記非常放送装置とを複数の移報回線で接続し、
    前記火災受信機から前記非常放送装置に、前記発報区域識別信号、前記火災確認信号及び前記非火災確認信号をそれぞれ対応する移報回線により送信し、
    前記非常放送装置から前記火災受信機に、前記非火災確認信号及び前記復旧確認信号対応する移報回線により送信する、ことを特徴とする防災設備。
  5. 請求項1又は2記載の防災設備に於いて、
    前記火災受信機と第1伝送アダプタを複数の移報回線で接続すると共に、前記非常放送装置と第2伝送アダプタとの間を複数の移報回線で接続し、更に、前記第1伝送アダプタと前記第2伝送アダプタとの間を伝送路で接続し、
    前記火災受信機から前記第1伝送アダプタに、前記発報区域識別信号、前記火災確認信号及び前記非火災確認信号をそれぞれ対応する移報回線により送信し、前記第1伝送アダプタは受信した前記発報区域識別信号、前記火災確認信号及び前記非火災確認信号を所定形式の伝送信号に変換して前記第2伝送アダプタに送信し、前記第2伝送アダプタは受信した伝送信号を前記発報区域識別信号、前記火災確認信号及び前記非火災確認信号に変換して前記非常放送装置に送信し、
    前記非常放送装置から前記第2伝送アダプタに、前記非火災確認信号及び前記復旧確認信号を対応する移報回線により送信し、前記第2伝送アダプタは受信した前記非火災確認信号及び前記復旧確認信号を所定形式の伝送信号に変換して前記第1伝送アダプタに送信し、前記第1伝送アダプタは受信した伝送信号を前記非火災確認信号及び前記復旧確認信号に変換して前記火災受信機に送信する、ことを特徴とする防災設備。
  6. 請求項1又は2記載の防災設備に於いて、
    前記火災受信機と前記非常放送装置の間を伝送路で接続し、
    前記火災受信機は、前記発報区域識別信号、前記火災確認信号及び前記非火災確認信号を所定形式の伝送信号に変換して前記伝送路により前記非常放送装置に送信し、
    前記非常放送装置は、前記非火災確認信号及び前記復旧確認信号を所定形式の伝送信号に変換して前記火災受信機に送信する、ことを特徴とする防災設備。
JP2014117383A 2014-06-06 2014-06-06 防災設備 Active JP6389064B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014117383A JP6389064B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 防災設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014117383A JP6389064B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 防災設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015230654A JP2015230654A (ja) 2015-12-21
JP6389064B2 true JP6389064B2 (ja) 2018-09-12

Family

ID=54887380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014117383A Active JP6389064B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 防災設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6389064B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000207653A (ja) * 1999-01-19 2000-07-28 Matsushita Electric Works Ltd 火災報知システム
JP2001052268A (ja) * 1999-08-12 2001-02-23 Nohmi Bosai Ltd 防災システム装置
JP6080289B2 (ja) * 2012-09-12 2017-02-15 ホーチキ株式会社 非常放送設備

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015230654A (ja) 2015-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6080289B2 (ja) 非常放送設備
JP5249161B2 (ja) 警報器および警報システム
JP6389065B2 (ja) 非常放送設備
JP6227487B2 (ja) 防災設備
JP6389064B2 (ja) 防災設備
JP2021009529A (ja) 放送用設備
JP6609686B2 (ja) 防災設備
JP7285476B2 (ja) 情報端末、インターホン玄関子機およびインターホンシステム
JP2015230653A (ja) 防災設備
JP3916754B2 (ja) 自動火災報知システム
JP6208626B2 (ja) 防災設備
JP6706981B2 (ja) 地域防災情報システム
JP2007034368A (ja) 共同住宅用火災報知システム
JP2000242869A (ja) 発報試験機能を備えた火災報知システム
JP3236723B2 (ja) 防災監視装置
JP6580365B2 (ja) 防災システム
JP6628978B2 (ja) 防災システム
JPH11161870A (ja) 集合住宅警報監視統合システム
JP5443635B2 (ja) 警報システム
JP7477282B2 (ja) 警報システム
JP6344710B2 (ja) 火災受信機及びこれを備えた自動火災報知設備
JP2857967B2 (ja) 火災報知システム
JP7104560B2 (ja) 防災システム及び非常用放送装置
JP2004310629A (ja) 防災監視システム
JP6378975B2 (ja) 集合住宅火災報知システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6389064

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150