以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットまたは数字を付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
本発明は、以下本明細書において詳細に説明するような多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による現金処理装置(10)は、
A.紙幣が排出される出金口(102)と、
B.紙幣が正常であるか否かを認識する紙幣認識部(104)と、
C.紙幣の収納および繰り出しが可能な紙幣収納庫(紙幣カセット106〜110)と、
D.紙幣を一時的に収納する紙幣保留部(一時保留部105)と、
E.紙幣を搬送する搬送路(103)と、
F.紙幣の搬送中にリジェクト紙幣が発生した際、リジェクト紙幣を前記一時保留部に搬送し、出金動作終了後に、前記一時保留部に集積したリジェクト紙幣を前記紙幣収納庫に搬送するよう制御する制御部(CPU40)と、
を有する。
(本発明の背景)
まず、一般的な現金処理装置90の構成について図1を参照して説明する。図1は、一般的な現金処理装置90の要部構成図である。例えば、現金処理装置90は、金融機関の受付窓口員などのオペレータによる操作に基づいて金銭の取引を実行する操作型端末であってよい。また、例えば、この現金処理装置90は、金融機関の営業店などに設置される。以下では、現金処理装置90が窓口用現金入出金機(TCR:Teller Cash Recycler)である場合を主に想定する。
図1に示すように、現金処理装置90は、入金口101、出金口102(第1の出金口102−1、第2の出金口102−2)、搬送路103、認識部104、一時保留部105、紙幣カセット106〜110、入金庫(リジェクトカセット)111およびブレード112、113を有する。なお、以下においては、説明の簡便さのため、スロットA〜Eに装着される紙幣カセット106〜110を紙幣カセットA〜Eと記載し、スロットFに装着される入金庫111を入金庫Fと記載する場合もある。
入金口101は、オペレータによって紙幣が投入される投入口である。入金口101には、開口部を開閉するシャッタ(不図示)が設けられてよい。また、入金口101は、束で投入された紙幣を一枚ずつ分離して搬送路103に繰り出す分離機能を有していてよい。なお、入金口101は、搬送路103側に傾くことや、オペレータによる取り出し口側に傾くことが可能な可動式であってもよい。
出金口102は、オペレータが受け取る紙幣が排出される排出口である。出金口102には、開口部を開閉するシャッタ(不図示)が設けられてよい。また、出金口102は、排出する紙幣を集積する集積機能を有していてよい。なお、出金口102は、搬送路103側に傾くことや、オペレータによる取り出し口側に傾くことが可能な可動式であってもよい。図1に示すように、出金口102としては、第1の出金口102−1および第2の出金口102−2が存在してよい。現金処理装置90における第1の出金口102−1および第2の出金口102−2それぞれの位置は特に限定されない。
搬送路103は、紙幣を搬送する機能を有している。紙幣の搬送には、対向して当接する複数のローラの間に紙幣を挟んで送出する機構が用いられてよい。搬送路103は、駆動モータ(不図示)によって駆動され得る。駆動モータ(不図示)は、例えば、DCサーボモータまたはパルスモータによって構成されており、かかるモータが回転することにより搬送路103を駆動する。
駆動モータ(不図示)は、現金処理装置90の全体の動作を制御する制御部(不図示)の制御に従って、搬送路103が紙幣を目的の搬送先に搬送するように搬送路103を駆動する。搬送路103は、複数の搬送区間に分割され、複数の搬送区間がそれぞれの駆動モータによって駆動されてもよい。ブレード112、113は、搬送路103の分岐部分に配置されており、制御部(不図示)の制御に従って紙幣の搬送方向を制御する。例えば、ブレード112、113は、ロータリー式ソレノイドを直結させて回転する手法を用いて紙幣の搬送方向を制御してもよい。
認識部104は、1枚ずつ搬送される紙幣の認識を行う。認識部104は、双方向(方向D1および方向D2)に搬送される紙幣の認識を行うことができる。具体的には、認識部104は、搬送路103によって搬送された紙幣の金種、真偽、正損および走行状態などを鑑別し、搬送される紙幣に対して、正常判定または異常判定を行う。異常判定(リジェクト判定)は、真偽、正損(汚損、損壊、外形異常など)、走行異常(スキュー紙幣、重走など)といった要因に基づいて行われる。また、異常紙幣(以下、「リジェクト紙幣」とも言う。)は、出金紙幣として取り扱えない二千円札および五千円札を含んでもよいし、外国紙幣を含んでもよい。
一時保留部105は、紙幣の分離と収納の両方の機能を有する。例えば、一時保留部105は、入金時に入金口101から分離されて認識部104により正常と認識された紙幣を一時的に収納する。一時保留部105に収納された紙幣は、取引が成立した場合(例えば、入金した紙幣の口座計上が確定した場合)などに繰り出され、認識部104に搬送される。認識部104を経て紙幣カセットA〜Dなどに搬送される。なお、一時保留部105の収納形式は、紙幣を順次重ねて集積する集積式であってもよいし、紙幣を順次巻いて収納するドラム式であってもよい。
紙幣カセットA〜Dは、紙幣を金種毎に収納可能であり、紙幣の収納および分離の両方の機能を有する。紙幣カセットA〜Dには、同一金種の紙幣を収納する紙幣カセットが存在してもよい。例えば、紙幣カセットA、Cが一万円札を収納可能であり、紙幣カセットB、Dが千円札を収納可能であってもよい。また、紙幣カセットA〜Dは、現金処理装置90に対して着脱可能な構造になっていてよい。
紙幣カセットEは、紙幣を収納する収納機能および1枚ずつ繰り出す分離機能を有する。例えば、紙幣カセットEは、回収時に各紙幣カセットA〜Dから分離された紙幣を収納することができる。また、紙幣カセットEは、補充時に収納している紙幣を繰り出し、紙幣カセットA〜Dに紙幣を補充することができる。このように、紙幣カセットEは、複数の用途に利用され得る。また、紙幣カセットEは、現金処理装置90に対して着脱可能な構造になっていてよい。
入金庫Fは、紙幣を収納する収納機能を有する。例えば、入金庫Fは、認識部104によって異常であると認識された紙幣(リジェクト紙幣)を収納する機能を有している。また、入金庫Fは、リジェクト紙幣の他に、正常紙幣、外国紙幣、偽造券などといった、他の紙幣と様々な区別をされた紙幣を収納することが可能な多目的な紙幣カセット(入金庫)であってよい。また、入金庫Fは、現金処理装置90に対して着脱可能な構造になっていてよい。
以上、図1を参照しながら、一般的な現金処理装置90の基本的な機能について説明した。続いて、図2〜図4を適宜参照しながら、一般的な現金処理装置90における取引ごとの紙幣の流れについて説明する。取引には、入金、収納、出金、補充、回収などが含まれ得る。
まず、一般的な現金処理装置90の入金時における紙幣の流れを説明する。入金時においては、オペレータによって入金口101に投入された紙幣が1枚ずつ方向D1に沿って搬送路103によって認識部104に搬送される。認識部104によってリジェクト紙幣であると認識された紙幣は、方向D1に沿って出金口102に搬送される。出金口102に搬送された紙幣は、入金口101に再度投入されることによって、認識部104によって再度認識され得る。
一方、認識部104によって正常であると認識された紙幣は、方向D1に沿って一時保留部105に搬送され、一時保留部105によって一時的に収納される。入金動作が終わると、現金処理装置90を制御する上位システム(不図示)によって入金金額が表示される。入金金額をオペレータが確認すると、上位システム(不図示)の収納開始指示に従って、現金処理装置90の動作が入金動作から収納動作に移行される。
続いて、一般的な現金処理装置90の出金時における紙幣の流れを説明する。図2は、一般的な現金処理装置90の出金時における動作の流れの例を示すフローチャートである。図2に示すように、出金時においては、紙幣カセットA〜Eのうち指定金種が設定された紙幣カセットから指定枚数の紙幣が1枚ずつ分離されて方向D2に沿って搬送路103によって認識部104に搬送される。認識部104による認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合は(ステップS201において「Yes」)、当該紙幣は方向D2に沿って搬送路103によって入金庫Fに搬送される(ステップS202)。
一方、認識部104による認識結果が正常である旨を示す場合は(ステップS201において「No」)、当該紙幣は方向D2に沿って搬送路103によって出金口102に搬送される(ステップS203)。
続いて、一般的な現金処理装置90の補充時における紙幣の流れを説明する。紙幣補充の手法としては、投入口補充、カセット交換補充およびカセット計数補充などが挙げられる。ここで、投入口補充の動作は、上記した入金動作および収納動作と同様になされ得る。また、カセット交換補充は、あらかじめ紙幣が収納された紙幣カセットを現金処理装置90にセットする手法であるが、かかる手法においては、認識部104により紙幣の計数処理が実行されないため、オペレータは、紙幣の金種および枚数をマニュアルで登録する必要がある。
カセット計数補充においては、紙幣カセットEから1枚ずつ分離された紙幣が方向D2に沿って搬送路103によって認識部104に搬送される。認識部104による認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合は、当該紙幣は、方向D2に沿って入金庫Fに搬送される。一方、認識部104による認識結果が正常である旨を示す場合は、当該紙幣は、方向D2に沿って搬送路103によって一時保留部105に搬送される。
続いて、正常であると認識された紙幣は、一時保留部105から繰り出されて、方向D1に沿って搬送路103によって認識部104に搬送される。認識部104による認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合は、当該紙幣は、方向D1に沿って入金庫Fに搬送される。一方、認識部104によって正常であると認識された紙幣は、方向D1に沿って搬送路103によって紙幣カセットA〜Eのうち当該紙幣の金種と一致する金種が設定された紙幣カセットに搬送される。
続いて、一般的な現金処理装置90の回収時における紙幣の流れを説明する。紙幣回収の手法としては、出金口回収、カセット交換回収およびカセット計数回収などが挙げられる。ここで、出金口回収の動作は、上記した出金動作と同様になされ得る。また、カセット交換回収は、現金処理装置90から紙幣カセットを取り外して紙幣の回収を行う手法であるが、かかる手法においては、認識部104により紙幣の計数処理が実行されないため、オペレータは、取り外した紙幣カセットから紙幣を抜き取って紙幣の金種および枚数をマニュアルで数えるのが一般的な運用である。
カセット計数回収においては、紙幣カセットA〜Dから1枚ずつ分離された紙幣が方向D2に沿って搬送路103によって認識部104に搬送される。認識部104によって異常であると認識されたリジェクト紙幣は、方向D2に沿って入金庫Fに搬送される。一方、認識部104によって正常であると認識された紙幣は、方向D2に沿って紙幣カセットEに搬送される。紙幣の計数が完了した後、オペレータは、紙幣カセットEを現金処理装置90から取り外して紙幣の回収を行うことができる。
図3は、一般的な現金処理装置90のカセット回収時におけるオペレータの作業の流れの例を示すフローチャートである。図3に示すように、紙幣カセットの回収がなされるに際しては、オペレータは、鍵を用いて金庫扉115を開ける(ステップS301)。続いて、オペレータは、現金処理装置90から下部ユニット114を取り外して(ステップS302)、現金処理装置90から紙幣カセットを取り外す。オペレータは、取り外した紙幣カセットから紙幣を抜き取り(ステップS303)、下部ユニット114を現金処理装置90に取り付け(ステップS304)、金庫扉を閉める(ステップS305)。
以上、図2、図3を適宜参照しながら、一般的な現金処理装置90における取引ごとの紙幣の流れについて説明した。ここで、上記したように、各取引時(例えば、収納動作時、出金時、補充時および回収時など)においては、紙幣の搬送中において認識部104によって異常であると認識されたリジェクト紙幣は、入金庫F(リジェクトカセット)に搬送されてしまうのが一般的である。
また、紙幣の分離機能(紙幣を繰り出す機能)を有する出金庫、紙幣の集積する機能を有する出金庫の他に、紙幣の分離機能と紙幣の集積機能との双方を有する紙幣カセット(以下、「リサイクルカセット」とも言う。)が存在し得る。例えば、紙幣カセットA〜Dがリサイクルカセットとなり得る。ここで、紙幣の収納動作時において、搬送先のリサイクルカセットに収納された紙幣の枚数が上限値に達している場合、入金庫に設定された紙幣カセットに紙幣が搬送されるのが一般的である。
なお、リサイクルカセットに対して補充する紙幣を繰り出し、リサイクルカセットから回収する紙幣を収納する紙幣カセット(装填回収庫)も存在し得る。例えば、紙幣カセットEが装填回収庫となり得る。
また、紙幣カセットに収納された後に出金対象とはされない紙幣(以下、「リサイクル不可紙幣」)が存在し得る。例えば、紙幣カセットA〜Eの中に一致する金種が設定された紙幣カセットが存在しない金種の紙幣は、リサイクル不可紙幣として扱われ得る。リサイクル不可紙幣も、収納動作時において、入金庫に設定された紙幣カセットに紙幣が搬送されるのが一般的である。
しかし、現金処理装置90を扱うオペレータが、入金庫Fや入金庫に設定された紙幣カセットに収納された紙幣を回収するためには、現金処理装置90の金庫扉115を開けて現金処理装置90の下部ユニット114を引き出してから、入金庫Fや入金庫に設定された紙幣カセットを抜き取らなければならないのが一般的である。そのため、紙幣の回収のためにオペレータに煩雑な作業を強いる可能性がある。
また、例えば、金庫扉115の鍵を銀行以外の会社が保持しているような国においては、銀行は、金庫扉115を開けるための鍵を得るために、他の会社に依頼料を支払わなくてはならない場合もある。かかる場合には、現金処理装置90を扱うオペレータに煩雑な手続きを強いる可能性がある。また、かかる場合には、現金処理装置90を扱う銀行には、鍵を得るための依頼料が掛かってしまう。
さらに、リジェクト紙幣が発生した際に動作を停止するシステムの場合、リジェクト紙幣を取り除く処理を行わなければ動作を再開することができず、オペレータの作業が中断してしまう。
そこで、本明細書においては、リジェクト紙幣が発生した際、一時保留部に搬送し、動作終了後に紙幣カセットに戻すことで、紙幣回収のために金庫扉を開ける作業を不要とし、かつ、動作を継続することが可能な技術を主に提案する。
<<1.本実施形態による現金処理装置の概要>>
続いて、本発明の実施形態に係る現金処理装置10について詳細に説明する。なお、本発明の実施形態に係る現金処理装置10の構成要素のうち、一般的な現金処理装置90と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明は省略する。
<1−1.現金処理装置の要部構成>
図4は、本発明の実施形態に係る現金処理装置10の要部構成図である。上述した一般的な現金処理装置90においては、入金庫F(リジェクトカセット)が使用されるが、本発明の実施形態に係る現金処理装置10においては、入金庫Fは使用されなくてよい。したがって、図4に示すように、本発明の実施形態に係る現金処理装置10は、入金庫F(リジェクトカセット)を有していなくてよい。ただし、入金庫Fが使用されなくてよいだけであるため、本発明の実施形態に係る現金処理装置10は、入金庫Fを備えてもよいことは言うまでもない。
その他の構成については、図1を参照して説明した一般的な現金処理装置90と同様である。
<1−2.現金処理装置の機能構成>
次に、本実施形態による現金処理装置10の機能構成について図5を参照して説明する。図5は、本発明の実施形態に係る現金処理装置10の機能構成例を示すブロック図である。図5に示すように、本発明の実施形態に係る現金処理装置10は、制御部210と、検知部220と、記憶部230と、搬送部240とを備える。
制御部210は、現金処理装置10の動作全般を制御する。具体的には、制御部210は、上述した入金処理、出金処理、補充処理、回収処理などの基本処理を制御する。例えば、制御部210は、搬送部240による紙幣の搬送と、シャッタ(不図示)の開閉動作とを制御する。
検知部220は、例えば、光学センサなどを有し、様々な状態を検知する。例えば、検知部220は、入金口101や、出金口102(第1の出金口102−1、第2の出金口102−2)の紙幣の集積状態(集積枚数や、紙幣が抜き取られたか否か)を検知する。また、検知部220は、紙幣の搬送状態を検知し得る。検知部によって検知された結果は、制御部210に出力される。
記憶部230は、現金処理装置10が動作するためのプログラムや各種データなどを記憶する。また、記憶部230は、認識部104の鑑別結果を記憶し得る。搬送部240は、搬送路103によって構成され、制御部210の制御に従って紙幣を搬送する機能を有する。なお、制御部210および記憶部230の機能は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などから成るハードウェア構成により実現してもよい。
CPUは、演算機能および制御機能を有し、各種プログラムに従って現金処理装置10の動作全般を制御する。ROMは、CPUが使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAMは、CPUの実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータなどを一時記憶する。
本発明の実施形態において、制御部210は、搬送中の紙幣が認識部104によってリジェクト紙幣であると認識された場合、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送し、動作を継続する。また、動作終了後、制御部210は、一時保留部105に集積したリジェクト紙幣を紙幣カセットA〜Eに搬送する。かかる構成によれば、搬送中の紙幣がリジェクト紙幣である場合には、当該紙幣が入金庫F(リジェクトカセット)や入金庫に設定された紙幣カセットに収納されなくなる。したがって、現金処理装置10の金庫扉115を開けて現金処理装置10の下部ユニット114を引き出してから、入金庫Fや入金庫に設定された紙幣カセットを抜き取る作業が不要となる。そのため、紙幣の回収のためにオペレータに煩雑な作業を強いる可能性が低減される。
また、例えば、金庫扉の鍵を銀行以外の会社が保持しているような国においても、銀行は、金庫扉を開けるための鍵が不要となるため、他の会社に依頼料を支払わなくて済むようになる。したがって、紙幣回収のために金庫扉を開ける作業を不要とすることができる。
また、リジェクト紙幣が発生した際に搬送動作を停止すると、オペレータがリジェクト紙幣を取り除く処理を行うまで動作が再開されないので、オペレータの作業が中断されるという問題があった。そこで本実施形態では、リジェクト紙幣が発生した場合に、一時保留部105にリジェクト紙幣を搬送することで正常紙幣の搬送(各種動作)を継続することができる。また、動作終了後にはリジェクト紙幣を紙幣カセットに戻すことで、紙幣回収のために金庫扉を開ける作業を不要とする。
以下、各実施形態において、現金処理装置10が有する機能のバリエーションを詳細に説明する。
<<2.第1の実施形態>>
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。第1の実施形態では、搬送中に発生したリジェクト紙幣を一時保留部105に搬送し、動作終了後にリジェクト紙幣を紙幣カセットまたは出金口に搬送する。
<2−1.出金動作>
まず、第1の実施形態による出金動作について説明する。具体的には、複数の紙幣が紙幣カセットAに収納されている状態において、出金動作が開始されると、紙幣カセットAから1枚ずつ紙幣が分離されて繰り出される。ここでは、紙幣カセットAを用いて説明するが、紙幣カセットAの代わりに紙幣カセットB〜Eが用いられてもよい。制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によってリジェクト紙幣であると認識された場合、当該紙幣を出金口102に搬送させる。
ここで、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によってリジェクト紙幣であると認識された場合には、当該リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送する。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって正常であると認識された場合、当該紙幣を出金口102に搬送させる。紙幣の搬送先の出金口102は特に限定されない。例えば、紙幣の搬送先の出金口102は、第1の出金口102−1であってもよいし、第2の出金口102−2であってもよい。
また、出金動作が終了後、制御部210は、一時保留部105に集積したリジェクト紙幣を、認識部104で再度認識し、紙幣カセットA〜Eに搬送させる。この例について、図6を参照しながら説明する。
(2−1−1.動作処理)
図6は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置10の出金時における動作の流れの例を示すフローチャートである。図6に示すように、出金時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS401において「No」)、出金口102に当該紙幣を搬送させる(ステップS402)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ401において「Yes」)、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送する(ステップS403)。
次いで、制御部210は、出金口102に搬送した紙幣の数が出金指示枚数に到達していない場合であって(ステップ404において「No」)、出金可能カセットが有る場合は(ステップS405において「Yes」)、ステップS401に戻り、紙幣カセットからの紙幣の分離と認識部104による認識を継続する。
一方、制御部210は、出金口102に搬送した紙幣の数が出金指示枚数に到達した場合(ステップ404において「Yes」)、または出金可能カセットが無い場合(ステップS405において「No」)、すなわち出金動作終了後に、出金口102のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS406)。
次に、制御部210は、出金口102に集積紙幣が無いこと(オペレータにより取り除かれたこと)が検知部220により検知されると(ステップS407において「Yes」)、一時保留部105に集積紙幣が有るか否かを確認する(ステップS408)。一時保留部105の集積紙幣の有無も検知部220により検知され得る。また、本実施形態において、一時保留部105に集積されている紙幣は、上記S403で搬送したリジェクト紙幣である。
そして、一時保留部105に集積紙幣が有る場合(ステップS408において「Yes」)、制御部210は、一時保留部105の集積紙幣(すなわち、リジェクト紙幣)を紙幣カセットA〜Eに搬送する。この際、制御部210は、一時保留部105から分離した紙幣を認識部104に搬送し、認識結果に応じた金種の紙幣カセットに搬送する。
(2−1−2.効果)
以上説明したように、紙幣出金動作時にリジェクト紙幣が発生した場合に、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送し、出金動作終了後に一時保留部105のリジェクト紙幣を紙幣カセットA〜Eに搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続することができる。これにより、オペレータが金庫扉を開閉することなく運用を継続することが可能である。また、金庫扉を開閉することで発生する依頼料が削減する。また、入金庫が不要な構成であるため、コストを削減することも可能である。
<2−2.出金口回収動作>
次に、第1の実施形態による出金口回収動作について図7を参照して説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置10の出金口回収時における動作の流れの例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、指定カセット内の全紙幣を回収する場合の動作について説明する。
(2−2−1.動作処理)
図7に示すように、出金口回収時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS501において「No」)、出金口102に当該紙幣を搬送させる(ステップS502)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ501において「Yes」)、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送する(ステップS503)。
上記処理は、指定カセット全てが空になるまで繰り返される(ステップS504、S505)。なお本実施形態による出金口回収動作では、1または複数の紙幣カセットを指定することができる。
続いて、制御部210は、指定された全ての紙幣カセットからの回収が終了した場合(ステップ505において「Yes」)、すなわち出金口回収動作終了後に、出金口102のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS506)。
次に、制御部210は、出金口102に集積紙幣が無いこと(オペレータにより取り除かれたこと)が検知部220により検知されると(ステップS507において「Yes」)、一時保留部105に集積紙幣が有るか否かを確認する(ステップS508)。本実施形態において、一時保留部105に集積されている紙幣は、上記S503で搬送したリジェクト紙幣である。
そして、一時保留部105に集積紙幣が有る場合(ステップS508において「Yes」)、制御部210は、一時保留部105の集積紙幣(すなわち、リジェクト紙幣)を出金口102に搬送する(ステップS509)。なお制御部210は、一時保留部105に集積紙幣が有ることをオペレータ端末に通知し、オペレータにより一時保留部105の紙幣要求が行われた場合に、一時保留部105のリジェクト紙幣を出金口102に搬送するよう制御してもよい。
(2−2−2.効果)
以上説明したように、紙幣出金口回収動作時にリジェクト紙幣が発生した場合に、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送し、出金口回収動作終了後に一時保留部105のリジェクト紙幣を出金口102に搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続することができる。これにより、オペレータが金庫扉を開閉することなく運用を継続することが可能である。また、金庫扉を開閉することで発生する依頼料が削減する。また、入金庫が不要な構成であるため、コストを削減することも可能である。
(2−2−3.その他の出金口回収動作)
上述した出金口回収は、指定カセット内の全紙幣を出金口回収する場合であるが、出金口回収の対象はこれに限定されず、例えば指定枚数を出金口回収することも可能である。この例について、図8を参照して説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置10の他の出金口回収時(指定枚数出金口回収)における動作の流れの例を示すフローチャートである。
図8に示すように、出金時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS531において「No」)、出金口102に当該紙幣を搬送させる(ステップS532)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ531において「Yes」)、リジェクト紙幣を一時保留部105に搬送する(ステップS533)。
次いで、上記処理が回収指示枚数の搬送が終了するまで(ステップS534)、または回収可能セットが無くなるまで(ステップS535)、繰り返される。
続いて、制御部210は、回収指示枚数の搬送が終了した場合(ステップS534において「Yes」)、または回収可能セットが無くなった場合(ステップS535において「No」)、すなわち出金口回収動作終了後に、出金口102のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS536)。
次のステップS537〜S539は、図7に示すステップS507〜S509と同様である。具体的には、制御部210は、出金口102に集積紙幣が無いことを確認してから(S537において「Yes」)、一時保留部105に集積されたリジェクト紙幣を出金口102に搬送する(S538において「Yes」、S539)。
<<3.第2の実施形態>>
以上説明した第1の実施形態では、搬送中に発生したリジェクト紙幣を一時保留部105に搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送中に発生したリジェクト紙幣を出金口102に搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続することも可能である。以下、搬送中に発生したリジェクト紙幣を出金口102に搬送する第2の実施形態について具体的に説明する。
<3−1.出金動作>
まず、第2の実施形態による出金動作について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置10の出金時における動作の流れの例を示すフローチャートである。
(3−1−1.動作処理)
図9に示すように、出金時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS601において「No」)、第1の出金口102−1に当該紙幣を搬送させる(ステップS602)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ601において「Yes」)、リジェクト紙幣を第2の出金口102−2に搬送する(ステップS603)。
次いで、制御部210は、第1の出金口102−1に搬送した紙幣の数が出金指示枚数に到達していない場合であって(ステップ604において「No」)、出金可能カセットが有る場合は(ステップS605において「Yes」)、ステップS601に戻り、紙幣カセットからの紙幣の分離と認識部104による認識を継続する。
一方、制御部210は、第1の出金口102−1に搬送した紙幣の数が出金指示枚数に到達した場合(ステップ604において「Yes」)、または出金可能カセットが無い場合(ステップS605において「No」)、すなわち出金動作終了後に、第1の出金口102−1のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS606)。
次に、制御部210は、第1の出金口102−1に集積紙幣が無いこと(オペレータにより取り除かれたこと)が検知部220により検知されると(ステップS607において「Yes」)、第2の出金口102−2に集積紙幣が有るか否かを確認する(ステップS608)。本実施形態において、第2の出金口102−2に集積されている紙幣は、上記S603で搬送したリジェクト紙幣である。
そして、第2の出金口102−2に集積紙幣が有る場合(ステップS608において「Yes」)、制御部210は、第2の出金口102−2のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へリジェクト紙幣の受け取りを通知する(ステップS609)。
さらに、制御部210は、第2の出金口102−2に集積紙幣の有無に応じて、オペレータによりリジェクト紙幣が受け取られたか(抜き取られたか)否かを認識する(ステップS610)。具体的には、制御部210は、第2の出金口102−2からリジェクト紙幣が抜き取られたか否かを、検知部220による検知結果(集積紙幣の有無)に基づいて認識する。第2の出金口102−2からのリジェクト紙幣の抜き取りが認識できた場合(ステップS610において「No」)、本処理は終了する。第2の出金口102−2からリジェクト紙幣が抜き取られていない場合(ステップS610において「Yes」)、第2の出金口102−2から全てのリジェクト紙幣の抜き取りが認識出来るまで監視を行う。
(3−1−2.効果)
以上説明したように、紙幣出金動作時にリジェクト紙幣が発生した場合に、リジェクト紙幣を第2の出金口102−2に搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続することができる。これにより、オペレータが金庫扉を開閉することなく運用を継続することが可能である。また、金庫扉を開閉することで発生する依頼料が削減する。また、入金庫が不要な構成であるため、コストを削減することも可能である。
なお、リジェクト紙幣の搬送先は第2の出金口102−2に限定されず、複数の出金口102のうち正常紙幣が搬送されている出金口と異なる出金口であればよい。これにより出金口でリジェクト紙幣が正常紙幣と混ざることを防止することができる。
<3−2.出金口回収動作>
次に、第2の実施形態による出金口回収動作について図10を参照して説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置10の出金口回収時における動作の流れの例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、指定カセット内の全紙幣を回収する場合の動作について説明する。
(3−2−1.動作処理)
図10に示すように、出金口回収時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS701において「No」)、第1の出金口102−1に当該紙幣を搬送させる(ステップS702)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ701において「Yes」)、リジェクト紙幣を第2の出金口102−2に搬送する(ステップS703)。
上記処理は、指定カセット全てが空になるまで繰り返される(ステップS704、S705)。なお本実施形態による出金口回収動作では、1または複数の紙幣カセットを指定することができる。
続いて、制御部210は、指定された全ての紙幣カセットからの回収が終了した場合(ステップ705において「Yes」)、すなわち出金口回収動作終了後に、第1の出金口102−1のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS706)。
次に、制御部210は、第1の出金口102−1に集積紙幣が無いこと(オペレータにより取り除かれたこと)が検知部220により検知されると(ステップS707において「Yes」)、第2の出金口102−2に集積紙幣が有るか否かを確認する(ステップS708)。本実施形態において、第2の出金口102−2に集積されている紙幣は、上記S703で搬送したリジェクト紙幣である。
そして、第2の出金口102−2に集積紙幣が有る場合(ステップS708において「Yes」)、制御部210は、第2の出金口102−2のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へリジェクト紙幣の受け取りを通知する(ステップS709)。
さらに、制御部210は、第2の出金口102−2に集積紙幣の有無に応じて、オペレータによりリジェクト紙幣が受け取られたか(抜き取られたか)否かを認識する(ステップS710)。第2の出金口102−2からのリジェクト紙幣の抜き取りが認識できた場合(ステップS710において「No」)、本処理は終了する。第2の出金口102−2からリジェクト紙幣が抜き取られていない場合(ステップS710において「Yes」)、第2の出金口102−2から全てのリジェクト紙幣の抜き取りが認識出来るまで監視を行う。
(3−2−2.効果)
以上説明したように、紙幣出金口回収動作時にリジェクト紙幣が発生した場合に、リジェクト紙幣を第2の出金口102−2に搬送することで、入金庫F(リジェクトカセット)を使用せずに運用を継続することができる。これにより、オペレータが金庫扉を開閉することなく運用を継続することが可能である。また、金庫扉を開閉することで発生する依頼料が削減する。また、入金庫が不要な構成であるため、コストを削減することも可能である。
なお、リジェクト紙幣の搬送先は第2の出金口102−2に限定されず、複数の出金口102のうち正常紙幣が搬送されている出金口と異なる出金口であればよい。これにより出金口でリジェクト紙幣が正常紙幣と混ざることを防止することができる。
(3−2−3.その他の出金口回収動作)
上述した出金口回収は、指定カセット内の全紙幣を出金口回収する場合であるが、出金口回収の対象はこれに限定されず、例えば指定枚数を出金口回収することも可能である。この例について、図11を参照して説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置10の他の出金口回収時(指定枚数出金口回収)における動作の流れの例を示すフローチャートである。
図11に示すように、出金時において、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果が正常紙幣である旨を示す場合には(ステップS731において「No」)、第1の出金口102−1に当該紙幣を搬送させる(ステップS732)。
一方、制御部210は、紙幣カセットAから分離された紙幣が認識部104によって認識され、認識結果がリジェクト紙幣である旨を示す場合には(ステップ731において「Yes」)、リジェクト紙幣を第2の出金口102−2に搬送する(ステップS733)。
次いで、上記処理が回収指示枚数の搬送が終了するまで(ステップS734)、または回収可能セットが無くなるまで(ステップS735)、繰り返される。
続いて、制御部210は、回収指示枚数の搬送が終了した場合(ステップS734において「Yes」)、または回収可能セットが無くなった場合(ステップS735において「No」)、すなわち出金口回収動作終了後に、第1の出金口102−1のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へ正常紙幣の受け取りを通知する(ステップS736)。
次のステップS737〜S740は、図10に示すステップS707〜S710と同様である。具体的には、制御部210は、第2の出金口102−2に集積紙幣が無いことを確認してから(S737において「Yes」)、第2の出金口102−2のシャッタ(不図示)を開き、オペレータ端末へリジェクト紙幣の受け取りを通知する(S738において「Yes」、S739)。そして、第2の出金口102−2からのリジェクト紙幣の抜き取りが認識できた場合(ステップS740において「No」)、本処理は終了する。第2の出金口102−2からリジェクト紙幣が抜き取られていない場合(ステップS740において「Yes」)、第2の出金口102−2から全てのリジェクト紙幣の抜き取りが認識出来るまで監視を行う。
<<4.まとめ>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される
例えば、現金処理装置10の動作全体を制御するための制御部210は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、現金処理装置10に内蔵されたCPUがROMに記憶されたプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されてもよい。かかるプログラムが提供され得る他、かかるプログラムを記憶させた記憶媒体も提供され得る。
また、上述した実施形態は、本実施形態による現金処理装置10を、職員操作型端末に適用して説明したが、本実施形態による現金処理装置10は、これに限定されない。例えば、顧客操作型端末であって、紙幣を還流させる(リサイクルさせる)タイプのATMに代表される自動取引装置の現金処理部に適用してもよい。自動取引装置は、銀行、駅構内およびコンビニエンスストアなど、多様な場所に設置されている。顧客は、この自動取引装置に表示される表示画面において各種操作を行うことにより、入金、出金および残高照会などの取引を行うことができる。