JP6372086B2 - 流動床反応器及びそれを用いたニトリル化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流動床反応器内の触媒堆積防止方法に関する。
流動床反応器は様々な工業反応に用いられている。例えばアクリロニトリル等のニトリル化合物は、プロピレン等の炭化水素のアンモ酸化法により工業的に製造されている。ニトリル化合物の製造方法としては、金属酸化物触媒の存在下、気相酸化反応させる方法が一般的に知られている。この気相酸化反応は、原料の炭化水素と、アンモニアと、空気などの酸素含有ガスとを反応器に導入し、前記金属酸化物触媒の存在下、アンモ酸化反応を行ってニトリル化合物を製造することが記載されている(特許文献1、特許文献2)。特許文献1、2で使用する反応器は、流動床反応器であり、反応器の内部には前記触媒が充填され、反応器の内壁には点検のためのマンホールや熱伝対温度計を反応器内に挿入するための温度計挿入孔等の大小様々な大きさの凹部を有するものが一般的である。
流動床反応器の前記凹部には前記金属酸化物触媒が堆積しやすい。凹部で触媒が堆積すると、除熱が上手くいかず反応器内にホットスポットを生じ、堆積部の反応器の材質劣化、ノズル等の腐食を起こす事があった。また触媒が還元劣化を起こし、目的とする反応収率の低下等、気相酸化反応に悪影響を及ぼすことがあった。また、本反応を停止しマンホール等の前記凹部を開放した際、堆積した触媒が外気に触れると、急激な酸化反応を起こして発熱することがあった。
前記凹部等、工業装置のデッドスペースを無くす一般的な方法としては、例えばアクリロニトリルの工業的製造プロセスにおいて、脱青酸脱水塔のデッドスペース(マンホール)に中子を入れることが提案されている(特許文献3)。特許文献3で使用する中子により、前記デッドスペースにアクリロニトリルおよび青酸が長時間滞留し重合を起こすことを防止できることが記載されている。
特開2005−193172号公報 特開2006−247452号公報 特開2007−39403号公報
しかしながら、特許文献3の方法は、脱青酸脱水塔のマンホールに装置内壁側から取り付ける中子について、どのようなものを用いるのが好ましいか、どのようにすると好適にデッドスペースを無くすことができるかについては、具体的に開示されておらず、汎用的な示唆もされていなかった。このため、流動床反応器の内壁の凹部に触媒が堆積することを防止して装置の劣化や反応への悪影響を防止するための方策が求められていた。
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決し、反応器の内壁の凹部に触媒が堆積することを防止して、装置の劣化や反応への悪影響を防止することを目的とする。更には、反応器の内壁の凹部に堆積した触媒の外気接触による急激な発熱を防止することを目的とする。
本発明は、流動床反応器の触媒が接触する反応器の内壁に存在する凹部に、触媒堆積防止手段を設けることで、反応器の内壁の凹部に触媒が堆積することを防止して装置の劣化や反応への悪影響を防止できることを見出した。また、触媒堆積防止手段を設けると、反応器の内壁の凹部に堆積した触媒の外気接触による急激な発熱を防止できることを見出し、上記の課題を解決した。さらに、反応器の内壁に凹部を形成させないことでも、同様に上記の課題を解決できることを見出した。
本発明は、流動床の触媒粒子を収納する反応器であって、前記反応器内の触媒粒子が接触する反応器の内壁に凹部を設けないか、または、設けた凹部に堆積防止手段を設けた、流動床反応器である。
また本発明は、前記堆積防止手段が、前記凹部に充填された封入材を有する、前記流動床反応器である。
また本発明は、前記堆積防止手段が、前記反応器の内壁と同じ材質の内蓋と、その内蓋と前記反応器との間に充填した断熱材と、前記凹部の残りの隙間を充填するセメントからなる封入材とを有する、前記流動床反応器である。
また本発明は、前記凹部に設けた前記堆積防止手段と反応器内壁面との間に実質的に段差がないように調整した、前記流動床反応器である。
また本発明は、前記堆積防止手段が、前記凹部に気体を吹き込む気体吹き込み口である、前記流動床反応器である。
更に本発明は、前記流動床反応器を用いて、前記凹部への触媒堆積を防止しながらアンモ酸化反応を行う、ニトリル化合物の製造方法である。
本発明にかかる流動床反応器を用いて酸化反応を行うと、触媒が凹部に堆積しなくなるため、装置の劣化や反応への悪影響を防止できる。
更には、アンモ酸化反応に用いるモリブデンを含有する金属酸化物触媒などの場合、反応を停止させて反応器を開放する際に、反応器に接触して還元劣化していた堆積触媒が外気に触れて酸化され150℃程度にまで発熱することがあったが、前記堆積防止手段を設けることで、又は凹部を設けなくすることで、触媒の高温発熱を防止することができる。
本発明にかかる流動床反応器の実施形態例の概略図 本発明の堆積防止手段を設ける凹部の一例を示す断面図 本発明の堆積防止手段を設ける凹部の他の例を示す断面図
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、流動床の触媒粒子を収納する反応器であって、前記反応器内の触媒粒子が接触する反応器の内壁に凹部を設けないか、または、設けた凹部に堆積防止手段を設けた、流動床反応器に関する。
本発明の気相酸化反応としては、例えばアンモ酸化法によってプロピレン及び/又はプロパンとアンモニアと空気などの酸素含有ガスからアクリロニトリルを製造する反応や、プロピレンの気相酸化法によるアクリル酸の製造など、アルカン及び/又はアルケンの酸化反応が挙げられる。このうち、アンモ酸化反応に用いる流動床反応器の概略を、実施形態の例を示す図1と図2を用いて説明する。
本発明のアンモ酸化反応では、触媒の代表例としてはモリブデンを含有する金属酸化物触媒や鉄、アンチモンを含有する金属酸化物触媒などが好適に用いられる。気相反応装置の反応器本体11に、下方の空気導入管12から空気aを導入して、吹き出し口13から吹き出させることで触媒14を流動化させる。原料導入管15から反応原料としてプロピレンとアンモニアの混合気体bを導入し、プロピレンとアンモニアと空気を接触させることで、空気中の酸素により酸化反応を行って、プロピレン1当量辺り、1当量のアクリロニトリルと、3当量の水を生成させる。このアンモ酸化反応を適切な一定の反応温度に保つために、冷媒dを通した冷却コイル16で反応器本体11内部の反応気体を冷却して温度制御を行いながらアンモ酸化反応を行う。反応で生成したアクリロニトリルを含む反応気体は、サイクロン19で触媒を分離し、未反応のアンモニアや副生したアクリル酸等の不純物を含んだ反応気体cとして製品抜出し管17から抜き出される。この反応気体cを熱交換器18で冷却した後、アンモニアの吸収分離塔、アクリロニトリルの精製塔に順次送って精製することで製品のアクリロニトリルを得る。
気相反応装置の反応器には開放点検等で人が入るため、比較的大きな凹部としてマンホール20が取り付けられていることが一般的である。このマンホール20は、反応時には外蓋21で塞がれているが、孔の部分が反応器内壁に凹部を形成している。この他にも、点検孔や、反応器の周壁を形成させる際に溶接などの都合で生じる凹部があり、比較的小さな凹部としては熱伝対温度計を反応器内に挿入するための温度計挿入孔等、大小様々な大きさの凹部が存在する場合がある。
マンホール20や点検孔の様に比較的大きな凹部の場合、凹部の大きさは、凹部の側胴部の直径は0.5〜2m程度、凹部の側胴部の深さは10〜80cm程度である。熱伝対温度計を反応器内に挿入するための温度計挿入孔の様に比較的小さな凹部の場合、凹部の大きさは、凹部の側胴部の直径は2〜50cm程度、凹部の側胴部の深さは2〜30cm程度である。
本発明にかかる流動床反応器において、前記のように様々な種類、大きさの凹部に堆積防止手段を設ける。例えば前記凹部を埋める堆積防止手段が挙げられる。埋めるとはすなわち、凹部の内部に隙間が生じないように前記の堆積防止手段で凹部の内部を充填することをいう。また前記堆積防止手段として凹部に触媒が入り込まないようにする気体でパージする手段が挙げられる。これら堆積防止手段を設けることにより、触媒14の微細な粒子が凹部の内部に入り込めないようにして触媒が凹部に堆積するのを防止することができる。
前記堆積防止手段で凹部を埋める場合、埋めた後に固化できるセメントなどの封入材33を用いることが好ましい。また、前記凹部の反応器内壁側に接触するところには流動床反応器の内壁と同じ材質の内蓋31を取り付けておくと、凹部の内面がセメントなどの封入材で固定されずに済むので好ましい。また、内蓋31のさらに外側に断熱材32を取り付けておくと、凹部から熱が逃げにくくなるため好ましい。前記内蓋と断熱材とをまとめて前記封入材33で囲んで前記凹部の残りの隙間を埋めると、前記凹部に触媒が堆積しにくくなるのでより好ましい。
上記封入材33としては、凹部の孔や隙間を埋めるように塗工可能な程度の流動性を有し、塗工後に固化可能な材料であることが望ましい。気相酸化反応が発熱性であるため、耐熱性の観点から無機物であると好ましく、例えば通常のポルトランドセメントや耐火セメントなどが挙げられる。
前記堆積防止手段の一部として、反応気体と直接接触する前記凹部の内面側には、反応器の内壁と同じ材質の内蓋31を取り付けると、セメントなどの上記封入材と反応気体とが直接接触することがなく、気相酸化反応への悪影響を抑制することができる。また、反応器の側胴部に横向きに取り付けられている凹部がマンホールの場合でもセメントの施工が可能となる。内蓋31の大きさは、凹部が円柱状又は円錐台である場合に、その凹部の内面側である底全面を覆うものであると好ましい。
前記外蓋21と内蓋31、反応器の内壁の材質は、気相酸化反応の使用に耐えうる金属材質であれば、特に限定されないが、カーボンスチール、ステンレススチールなどが採用される。カーボンスチールとしては、特に限定されないが、好ましくはS45C、S55C、S65Cなどが挙げられる。ステンレススチールとしては、特に限定されないが、好ましくはSUS27、SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316Lなどが挙げられる。材質の腐食劣化と耐熱性の観点から、ステンレススチールであることがより好ましい。
前記金属材質の部分には、必要により溶射やメッキ処理等で表面処理を施すこともできる。溶射やメッキ処理等で形成される金属皮膜を構成する金属としては、例えば、モリブデン、銅、銀、チタン、アルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属や、INCONEL(登録商標、「インコネル」と呼称する。)などのニッケル−クロム−モリブデン−鉄を含む合金、INCOLOY(登録商標、「インコロイ」と呼称する。)などのアルミニウム−クロム−鉄を含む合金、HASTELLOY(登録商標、「ハステロイ」と呼称する。)などのニッケル−モリブデン−タングステンを含む合金、MONEL(登録商標、「モネル」と呼称する。)などのニッケル−銅を含む合金、STELLITE(登録商標、「ステライト」と呼称する。)などのコバルト−クロム−タングステンを含む合金、SUS304などのニッケル−クロム−鉄からなるステンレス合金、サーメット、クロムカーバイド、酸化チタンなどが挙げられ、これらを単独、または複合して用いることができる。
また、前記堆積防止手段の一部として、内蓋31と外蓋21の間に断熱材32を取り付けておくと、マンホールなどの凹部から熱が逃げる事を防止でき、保温性が向上して気相酸化反応の条件を維持しやすくなり、反応収率を向上させることができる。この断熱材32としては、例えばケイ酸カルシウムなどの無機多孔質や粘土を素焼きにした耐火レンガ、高炉スラグと玄武岩、その他の天然岩石に石灰などを加えたロックウールなどが挙げられる。形状はレンガ状やブロック状であると、設置しやすく、かつ封入材33で固定しやすい。
前記堆積防止手段により形成される内蓋31の反応器内壁側の面は、前記凹部周辺の反応器内壁面との間に生じる段差が前記触媒堆積の影響を受けず無視できる程度、すなわち、凹部の周辺の面と実質的に段差がないように調整されていることが好ましい。前記段差の大きさは、通常、5.0mm以下が好ましく、より好ましくは1.0mm以下、更に好ましくは0.05mm以下である。これにより堆積防止手段の周辺に触媒が堆積することを防止できる。
前記の内蓋31及び断熱材32を凹部に取り付けた場合、それら全体を固定して包むように、封入材33を塗工して、凹部周壁22との間の隙間や断熱材32と内蓋31との隙間、及び断熱材32同士の隙間などを埋めておくと、凹部における触媒の堆積をより確実に抑えることができるので好ましい。この封入材33の充填の際には、内蓋31の反応器内壁側の面と、反応器本体11の凹部周縁23との高さを合わせて実質的に段差がないように調整することが好ましい。封入材33が凹部周縁23と内蓋31の隙間から突出していると、凹部20の内部に触媒は堆積しなくなるが、封入材33の周辺に生じる段差が吹き溜まりとなってそこに触媒がわずかながら堆積するおそれがある。すなわち、凹部周縁23と内蓋31に段差が有ると、段差の部分に触媒が堆積してしまい、前記気相酸化反応に前述の悪影響を及ぼすことになる。
また前記堆積防止手段の別の実施形態として、図3に示すように凹部に気体の吹き込み口41を設けて気体fを吹き込み、凹部への触媒の堆積を防止する事ができる。吹き込み口から吹き込む気体としては空気、不活性ガス、スチーム等が挙げられる。
さらに、前記堆積防止手段の別の実施形態として、反応器本体11の内壁に凹部を設けないことで凹部への触媒の堆積を防止する事ができる。ここで、反応器本体11の内部に凹部を設けないとは、設計段階から凹部を有さない構造にすることである。
本発明の堆積防止手段により、凹部20及びその周辺への触媒の堆積を防ぐことで、触媒の無駄な堆積を防止できるので装置の劣化や反応への悪影響を防止することができる。また、反応器内部に凹部を設けない構造とすることで、同様の効果を得ることが出来る。さらに、本発明により、凹部がマンホールなどの開放可能な部位である場合、堆積していた還元劣化触媒が、マンホール開放時に一挙に酸化発熱する事態を防止することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
モリブデンを含有する金属酸化物触媒を用いたプロピレンのアンモ酸化反応によりアクリロニトリルの製造を行う気相酸化反応用流動床反応器の反応器本体のSUS27製の壁面に取り付けたマンホールに、マンホールの内径に合わせたSUS27製の内蓋(直径900mm×深さ300mm)を、反応器の内壁側から凹部周縁と内蓋の内壁側の面に段差を生じないように取り付け、内蓋の外側の凹部内部にケイ酸カルシウム製の断熱材(230mm×110mm×65mmのレンガ状)を敷き詰めた後、断熱材の周囲を含むマンホール内部の残りの隙間全体を、凹部周縁の面に段差を生じないようにポルトランドセメントで充填し、乾燥後にSUS27製の外蓋を閉鎖した。
前記の堆積防止手段を設ける前と後について、下記の反応条件で同じ長さの期間に亘ってプロピレンのアンモ酸化反応によりアクリロニトリルを製造した。
反応器内部には触媒14として、MoBi系触媒(触媒組成、Mo:Bi:Fe:Ce:Cr:Ni:Mg:Co:K:Rb:O:SiO=12:0.5:2:0.5:0.4:4:1.5:1:0.07:0.06:X:42)を84kg導入した。冷却コイル16(伝熱面積:0.33m)の内部には、冷却媒体としてゲージ圧が3kg/cmの水蒸気を流通させた。次いでこの本体11に、原料導入管15よりプロピレンを流量7.8kg/hで、アンモニアを流量3.5kg/hで導入し、空気導入管12から空気を流量54kg/hで導入して、440℃の温度環境でアンモ酸化反応を行った。
堆積防止手段を設ける前に製造した後の開放時にはマンホールの凹部に堆積した触媒が確認されたが、堆積防止手段を設けた後に製造した後の開放時には、マンホールの凹部に堆積した触媒は確認されなかった。また、堆積防止手段の設置前には触媒堆積による異常加熱で鋼の黒鉛化現象を生じ反応器の材質の劣化が認められたのに対して、堆積防止手段の設置後は、触媒堆積が無くなったため反応器の材質の劣化が認められなくなった。
運転停止後に外蓋を開放する際には、堆積防止手段を設ける前は150℃までマンホール周辺が加熱していたが、堆積防止手段を設けた後の開放時には、作業の邪魔になるほどの高温にはならなかった。
(実施例2)
ケイ酸カルシウム製の断熱材を耐火レンガに替えて、ポルトランドセメントを耐火セメントに替えた以外は実施例1と同様の操作、及びその操作前後の比較を行なったところ、実施例1と同様に堆積防止手段の設置前に対して堆積防止手段の設置後は、触媒堆積が無くなったため材質の劣化が認められなくなった。
運転停止後に外蓋を開放する際には、堆積防止手段を設ける前は150℃までマンホール周辺が加熱したが、堆積防止手段を設けた後の開放時には、作業の邪魔になるほどの高温にはならなかった。
(実施例3)
SUS27製を、ニッケルメッキで表面処理したSUS304製に替えた以外は実施例1と同様の操作、及びその操作前後の比較を行なったところ、実施例1と同様に堆積防止手段の設置前に対して堆積防止手段の設置後は、触媒堆積が無くなったため材質の劣化が認められなくなった。
運転停止後に外蓋を開放する際には、堆積防止手段を設ける前は150℃までマンホール周辺が加熱したが、堆積防止手段を設けた後の開放時には、作業の邪魔になるほどの高温にはならなかった。
a 空気
b 混合気体
c 反応気体
d 冷媒
f 気体
11 反応器本体
12 空気導入管
13 吹き出し口
14 触媒
15 原料導入管
16 冷却コイル
17 製品抜出し管
18 熱交換器
19 サイクロン
20 凹部(マンホール)
21 外蓋
22 凹部周壁
23 凹部周縁
31 内蓋
32 断熱材
33 封入材
41 気体吹き込み口

Claims (3)

  1. 流動床の触媒粒子を収納する気相アンモ酸化反応を行う流動床反応器であって、前記反応器内の触媒粒子が接触する反応器の内壁に設けた凹部に触媒堆積防止手段を設けた流動床反応器であって、
    前記触媒堆積防止手段が、前記反応器の内壁と同じ材質の内蓋と、その内蓋と前記反応器との間に充填した断熱材と、前記凹部の残りの隙間を充填するセメントからなる封入材とを有する、流動床反応器。
  2. 前記凹部に設けた触媒堆積防止手段と反応器内壁面との間に段差がないように調整した、請求項に記載の流動床反応器。
  3. 請求項1又は2に記載の流動床反応器を用いて、前記凹部への触媒堆積を防止しながら気相アンモ酸化反応を行う、ニトリル化合物の製造方法。
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