以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において説明する印刷装置は、例えば、印刷機能のみを有するシングルファンクションプリンタであっても良いし、また、例えば、印刷機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能を有するマルチファンクションプリンタであっても良い。また、例えば、カラーフィルタ、電子デバイス、光学デバイス、微小構造物等を所定の印刷方式で製造するための製造装置であっても良い。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係る印刷制御装置の構成の一例を示す図である。図1は、印刷制御装置の一例である印刷装置の構成を示す断面図が示される。本実施形態に係る画像形成装置は、印刷対象のメディアとしてロール状に巻かれた被記録媒体(搬送方向において印刷単位の長さよりも長い連続した連続シート)を使用し、片面印刷及び両面印刷の両方に対応した高速ラインプリンタである。
なお、本実施形態においては、被記録媒体がロールシートである場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。被記録媒体としては、例えば、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、樹脂、木材、皮革等が挙げられ、記録剤(インク、トナー等)を受容可能なものであれば良い。
また、本実施形態では、インクジェット方式の印刷装置について説明するが、これに限定されるものではない。印刷装置は、例えば、サーマルプリンタ(昇華型、熱転写型など)、ドットインパクトプリンタ、LEDプリンタ、レーザープリンタなど、どのような方式を採用していても良い。
図1に示す印刷装置は、シート供給ユニット101と、搬送ユニット102と、搬送用エンコーダ103と、回転ローラ104と、ヘッドユニット105と、印刷ヘッド106と、検査ユニット107とを有する。さらに、制御ユニット108、インクタンク109、カッタユニット110、裏面印刷ユニット111、乾燥ユニット112、シート巻取ユニット113、仕分けユニット114、操作ユニット115を有する。
シート供給ユニット101は、ロール状に巻かれたシート(以下、ロールシート又はシートとする)を収納して供給する。シート供給ユニット101は、上段シートカセット101aと下段シートカセット101bとを備え、2つのロールシートを収納可能に構成されており、択一的にシートを引き出して供給する。なお、収納可能なロールシートは、必ずしも2つである必要はなく、印刷装置は、1つ或いは3つ以上のロールを収納可能に構成されていても良い。
図1に示す印刷装置は、搬送ユニット102及びヘッドユニット105により印刷ユニットが構成される。印刷ユニットは、搬送されるシート上に画像を形成し印刷を行なう。
ヘッドユニット105には、インクジェット用の印刷ヘッド106が複数設けられる。印刷ヘッド106は、複数の印刷ヘッドが搬送方向に沿って並べられている。本実施形態では、複数色(本実施形態では、7色)分の独立した印刷ヘッド106が搬送方向に沿って保持される。より具体的には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、G(グレー)、K(ブラック)の7色に対応した7つの印刷ヘッドを有す。もちろん、これら以外の色を用いたものでもよいし、これらの全てを用いる必要もない。なお、インクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。
各色のインクは、インクタンク109からそれぞれインクチューブを介して各印刷ヘッド106に供給される。各色のラインヘッドは、継ぎ目無く単一のノズルチップで形成されたものであってもよいし、分割されたノズルチップが一列又は千鳥配列のように規則的に並べられたものであってもよい。本実施形態では、画像形成装置が使用可能な最大サイズのシートの印刷領域の幅分をカバーする範囲にノズルが並んでいる所謂フルマルチヘッドとする。検査ユニット107には、例えば、CCDラインセンサ等が設けられる。CCDラインセンサは、例えば、2次元イメージセンサで構成され、シート搬送方向と直交する方向に読取素子が複数並べられている。この他、検査ユニット107には、発光素子等も設けられる。このような構成により、検査ユニット107においては、シートに印刷されたパターンや画像を光学的に読み取り、印刷ヘッド106のノズルの状態、シートの搬送状態、画像の位置等を検査する。
カッタユニット110は、画像印刷後のシートを所定単位の長さにカットする機構である。なお、所定単位としては、例えば、1ページの画像や、複数ページを含むインプレッション単位などが挙げられる。また、所定単位の長さは、印刷する画像サイズに応じても異なる。例えば、L版写真では搬送方向の長さは135mm、A4サイズでは搬送方向の長さは297mmとなる。裏面印刷ユニット111は、カットされたシートの裏面に印刷画像毎の情報(例えば、オーダー管理用番号や日付等)を印刷する。
乾燥ユニット112は、画像が印刷されたシートを加熱して、付加されたインクを(短時間に)乾燥させる。乾燥ユニット112は、シートを次工程に送り出すための搬送ベルトや搬送ローラを有する。
シート巻取ユニット113は、両面印刷を行なう際に、おもて面の印刷が完了したロールシートを一時的に巻き取る。シート巻取ユニット113には、シートを巻き取るために回転する巻取ドラムが設けられる。おもて面の印刷が済んだ後、カッタユニット110でカットされていないシートは、巻取ドラムに一時的に巻き取られる。巻き取りが終われば、巻取ドラムが逆回転し、巻き取られたシートは、元のシート搬送路に送られる。このシートは、表裏反転しているため、上述した印刷ユニットでは、シート裏面に印刷を行なうことができる。仕分けユニット114は、カッタユニット110でカットされた後、乾燥ユニット112で乾燥させられたシートを各トレーに積載する。どのトレーに積載するかは、印刷画像毎に設定されたトレー番号に従って決められる。仕分けユニット114では、複数のトレーを保持しており、排出されるシートの長さに応じで積載するトレーを分別する。仕分けユニット114では、ユニット内を図中i方向に通過するシートを、各トレー上に設けられたセンサでトレーの空きやシートが満載か否かなどを確認しながら印刷画像毎に設定されたトレー番号に対応するトレーに排出していく。切断されたシートの排出先となるトレーは、印刷ジョブの発行元(ホスト装置)で特定のものが指定される場合や、画像形成装置側で空いているトレーが任意に指定される場合がある。1つのトレーには予め決められた枚数まで排出可能である。この予め決められた枚数を超える印刷ジョブの場合、複数のトレーに跨って排出される。トレーに対して排出可能なシートの枚数やサイズ、種類などは、そのトレーの大きさ(タイプ)等によって異なっている。図1において縦(上下)に並んでいるトレー(以下、大トレー)群は大サイズ(A4サイズ等、L版サイズより大きいもの)のシート、小サイズ(L版サイズ)の両方のシートの排出が可能である。また、横(左右)に並んでいるトレー(以下、小トレー)群は小サイズ(L版サイズ)のシートの排出が可能であるが大サイズのシートの排出はできない。そして、大トレーの方が小トレーより排出可能なシートの出力枚数が多い。また、シート排出中や排出完了等の状態は、ユーザが識別可能に表示器に表示する(例えば、LED等を用いる)。例えば、トレーのそれぞれに互いに異なる色で発光する複数のLEDを設け、点灯しているLEDの色や点灯状態か点滅状態かなどによって各トレーの種々の状態をユーザに通知可能である。制御ユニット108は、印刷装置10における各部の制御を司る。制御ユニット108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、各種I/Oインターフェース等を備えたコントロール部203と、電源とを有する。印刷装置10の動作は、コントロール部203又はコントロール部203にI/Oインターフェースを介して接続される外部装置(例えば、ホスト装置)からの指令に基づいて制御される。
操作ユニット115は、ユーザが種々の操作を行ったり、ユーザに種々の情報を通知したりするためのユニットである。例えば、ユーザに指定された画像が印刷されたシートはどこのトレーに積載されているか、あるいは当該画像が印刷中か印刷終了かなど、オーダー毎の印刷状況の確認が可能である。また、インク残量や、シートの残量等、装置の各種状態の確認、ヘッドクリーニング等の装置メンテナンスの実施の指示を行うためにユーザが操作/確認可能である。ここで、図1に示す印刷装置において、シートに印刷(片面印刷)を行なう際の処理の流れについて簡単に説明する。
まず、上段シートカセット101a又は下段シートカセット101bからシートが引き出され、それぞれのシートが図中a方向又はb方向に搬送される。その後、カセットユニットから引き出されたシートは、図中c方向に搬送され、搬送ユニット102に到達する。
搬送ユニット102は、複数の回転ローラを用いてシートを図中d方向(水平方向)に搬送する。このとき、各印刷ヘッド106からは、搬送ユニット102によるシートの搬送に同期してインクが吐出される。これにより、シート上に画像が形成され、印刷が行なわれる。なお、インクの吐出のタイミングは、搬送用エンコーダ103の出力信号によって決定される。
印刷が行なわれたシートは、検査ユニット107に搬送され、各種検査が行なわれる。検査後、検査ユニット107から搬送されたシートは、図中e方向に搬送され、カッタユニット110に到達する。カッタユニット110では、シートを所定単位の長さ毎に切断し、当該切断されたシートは、図中f方向に搬送され、裏面印刷ユニット111に搬送され、必要となる情報が印刷される。
裏面印刷ユニット111から搬送されたシートは、乾燥ユニット112に到達する。乾燥ユニット112では、インクが付加されたシートを短時間で乾燥させるために、図中g方向に搬送されるシートを温風で加熱する。
所定単位の長さに切断されたシートは、1枚ずつ乾燥ユニット112内を通過して、図中h方向に搬送されて仕分けユニット114に到達する。仕分けユニット114では、図中i方向に搬送されるシートをセンサで確認しながら各トレーに積載していく。これにより、シートのいずれかの面に対する印刷が終了する。
両面印刷の際には、上述した方法により、片面印刷が行われた後、おもて面に画像形成が行われたシートを、カッタユニット110でページ単位などの所定単位では切断せず、連続したおもて面の印刷が終了した後に切断する。おもて面が印刷されたシートは、ユニット内を図中のj方向に通過し、シート巻取りユニット113が巻取られる。そして、一連のページ分のおもて面の画像形成が終了して、巻き取られたシートは、先のおもて面とは反対面を印刷可能な面にして、つまり印刷ヘッド106に対向させる面を反転させて、再度ユニットの図中のk方向に搬送される。このように搬送させることで、先のおもて面とは反対の裏面の画像の印刷を行わせる。
図2を用いて、図1に示す印刷装置202の制御系の構成の一例について説明する。図2は、印刷装置202の機能ブロック図である。
画像を印刷する印刷装置202は、ホスト装置201と接続され、PDL等のジョブデータを受信し、画像処理をして連続シートに印刷を行う。
ホスト装置201は、ジョブデータの供給源となる外部装置であり、本実施形態では、コンピュータである。なお、ホスト装置201は、これに限定されず、ジョブデータの供給源となるものであればよく、例えば、画像読取用のリーダやデジタルカメラなどであってもよい。
印刷装置202は、コントロール部203と、レンダリング部204と、ユーザインターフェース部205と、プリンタエンジン部206とを含む。
コントロール部203は、ホスト装置201からのジョブデータを解析し、その解析結果やユーザインターフェース部205からの指示に基づき、レンダリング部204へ送信するコマンドやデータを作成する。また、レンダリング後のデータをレンダリング部204から受け取り、プリンタエンジン部206へ送信する。コントロール部203は、図1に示す制御ユニット108の一部により実現される。
コントロール部203は、受信部207と、解析部208と、レンダリング管理部209と、通信部210と、スプール部211と、ジョブデータ再構築管理部212とを有する。
受信部207は、ホスト装置201からPDL等のジョブデータを受信する。すなわち、ホスト装置201からのジョブデータは、まず、コントロール部203内の受信部207に格納される。解析部208では、受信部207で受信したジョブデータの解析を行う。例えば、ジョブデータがどのようなレイアウト設定なのか、ジョブデータがカラージョブなのかモノクロジョブなのか等の解析を行なう。本実施形態では、さらに、ジョブデータが通常印刷なのかプルーフ印刷なのか印刷モードを解析する。なお、プルーフ印刷とは、正式な印刷ジョブの実行前に、試し印刷を行い、正式な印刷ジョブの実行可否をユーザに判断させるものである。
このような解析は、ジョブデータ自体を解析することにより行ってもよいし、ユーザインターフェース部205を介したユーザの指示に基づくジョブであれば、ユーザ指示を直接取得することにより行なってもよい。ユーザインターフェース部205を介したユーザの指示は、例えば、後述するメニュー画面を用いて行なわれる。レンダリング管理部209は、受信したジョブデータの内容をユーザインターフェース部205からの指示により解析し、レンダリング部204に対するコマンドやジョブデータのレンダリング処理を指示する。
まず、レンダリング管理部209は、ジョブデータの分割を行う。レンダリング管理部209におけるジョブデータの分割として、例えば、ページ分割を行う。ページ分割では、ジョブデータをページ単位に分割することにより、複数のページデータを生成する。
また、レンダリング管理部209は、レンダリング部204における処理の管理を行う。具体的には、解析結果に基づいてページ分割により得られた複数のページデータを1又は複数まとめた分割データを1以上生成する。そして、当該分割データ各々に対するレンダリング処理を、レンダリング部204で実行させる。
さらに、レンダリング管理部209は、ジョブデータの解析結果やユーザインターフェース部205の指示に基づいて、ジョブデータ再構築管理部212にジョブデータの再構築を指示する。例えば、印刷モードが通常印刷の場合、ジョブデータ再構築管理部212への指示は行われず、レンダリング部204に構築したジョブデータを転送する。また、例えば、印刷モードがプルーフ印刷の場合、ユーザインターフェース部205を介した出力設定に基づいて、ジョブデータ再構築管理部212に再構築を指示する。ジョブデータ再構築管理部212でジョブデータの再構築が実施された場合は、構築したジョブデータに代わり、再構築後のジョブデータをレンダリング部204へ転送する。
通信部210は、各レンダリング部204との間で各種データの授受を行なう。通信部210は、例えば、レンダリング管理部209からの指示に基づき、画像処理モードを指示するためのコマンドや分割データを各レンダリング部204に向けて転送する。ここでいう画像処理モードとは、例えば、画像補正処理の有無や、片面、両面といった印刷設定や、平綴じ、中綴じといった後工程の有無等を指す。
スプール部211は、各レンダリング部204により処理されたビットマップデータ及び当該ビットマップデータのヘッダー情報を所定の順序でプリンタエンジン部206に転送する。
ジョブデータ再構築管理部212は、レンダリング管理部209よりジョブデータの再構築が指示された場合に、ジョブデータの再構築を行う。ジョブデータ再構築管理部212におけるジョブデータの再構築は、ユーザインターフェース部205の指示に基づいた設定で実施される。ジョブデータ再構築管理部212では、出力レイアウトに係る再構築と、印刷面に係る再構築とが実施される。例えば、通常印刷と同じレイアウトでプルーフ印刷を行う設定が指示された場合、レイアウトに係る再構築は実施しない。ジョブデータの再構築が完了した後、ジョブデータ再構築管理部212で再構築されたジョブデータはレンダリング管理部209に送信される。
レンダリング部204は、通信部213と、ビットマップデータ生成部214とを有する。レンダリング部204は、コントロール部203から送信されたコマンド及びジョブデータを通信部213で受信し、ビットマップデータ生成部214で、受信したコマンドやジョブデータに基づきレンダリング処理を行なう。なお、レンダリング部204がレンダリングした後のビットマップデータは、通信部213を介してコントロール部203へ転送される。なお、レンダリング部204は、図1に示す制御ユニット108の一部として実現される。
通信部213は、コントロール部203との間で各種データの授受を行なう。通信部213では、例えば、コントロール部203から送られてきたコマンドや分割データを受信する。
ビットマップデータ生成部214は、通信部213を介して受け取ったデータに基づいてレンダリング処理を行なう。ビットマップデータ生成部214では、画像補正処理、PDLラスタライズ処理、モノクロ変換処理、面付け処理等を行ない、ビットマップデータ(印刷データ)を生成する。ここで、画像補正処理では、分割データ内の画像データに対するコマンドで指定された補正処理が行なわれる。PDLラスタライズ処理では、PDLを解釈して論理描画等が行なわれ、ビットマップデータが作成される。また、モノクロ変換処理では、プリンタエンジン部206内の色変換部(不図示)における色変換処理に先立った色変換処理が行なわれる。面付け処理では、コントロール部203からのコマンドで指定された平綴じ、中綴じ等の綴じ方や、片面、両面といった印刷設定に応じて、メディア(被記録媒体)に対する面付け処理をする。例えば、中綴じの場合は、2つのページを1ページ分のメディアに面付け処理する。面付け処理が終わったビットマップデータは、通信部213を介してコントロール部203内の通信部210へ転送される。
また、この通信部213からのビットマップデータの転送と同時にビットマップデータに関するジョブステータス情報もコントロール部203側に送られる。ジョブステータス情報は、ジョブデータが正常にレンダリングされたか、エラーが発生したか等を示す情報であり、ユーザインターフェース部205上のジョブステータス表示に使用される。例えば、ビットマップデータ生成部214においてエラーが発生した場合は、エラーのジョブステータス情報がコントロール部203に送られる。
ユーザインターフェース部205は、図1に示す操作ユニット115により実現される。すなわち、ユーザインターフェース部205は、オペレータに向けて各種情報(例えば、ジョブステータス)を表示したり、また、オペレータからの各種指示を装置内に入力したりする機能を果たす。
プリンタエンジン部206は、コントロール部203から受け取ったビットマップデータ毎に印刷動作を実施し、被記録媒体上に印刷を行なう。このとき、プリンタエンジン部206は、コントロール部203から受信したビットマップデータに対して、ヘッダー情報に基づいた色変換等の処理を施した後、ロール紙等の被記録媒体上へ印刷を行なう。プリンタエンジン部206は、図1に示す制御ユニット108の一部と、図1で説明した印刷ユニットとにより実現される。
ここで、図3〜7を用いて、印刷画像が複数のページに亘る場合のプルーフ印刷用のジョブデータの構築し、プルーフ印刷用の印刷データを生成する方法について説明する。
図3は、ユーザインターフェース部205に表示されるジョブデータの出力設定画面を示す図である。
図3(a)は、ユーザインターフェース部205に表示される印刷モード選択画面301であり、選択画面301でプルーフ印刷が選択されると、図3(b)に示すレイアウト設定画面302が表示される。
設定画面302は、例えば、通常レイアウトの設定画面とプルーフレイアウトの設定画面をタブにより切り換えることができ、図3(b)では、プルーフレイアウトの設定画面が表示されている。設定画面302には、ジョブデータの情報及びジョブデータに対する各種設定が表示される。本実施形態では、ジョブデータに対する各種設定は、出力設定、領域区切り、画像配置、白紙挿入、綴じ代設定を設定可能とする。また、設定画面302には、入力データが表示されると共に、303の「画像配置」にて選択された設定により印刷される結果が出力結果として表示される。出力結果は、「画像配置」の選択により、表示される結果が変化する。図3(b)では、ジョブデータ(入力データ)は、中綴じ、両面印刷、ページ間描画有であり、出力設定として片面印刷、領域区切りON、画像配置としてプルーフ印刷、白紙挿入ON、綴じ代設定が有効に設定されている。
また、設定画面302は、綴じ代設定ボタン及び印刷開始ボタンを有する。綴じ代設定ボタンは、出力レイアウトが「プルーフ」の場合に有効となり、綴じ代設定ボタンが選択されると、図3(c)に示す設定画面305が表示される。印刷開始ボタンが押下されると、設定画面302に表示された設定で印刷データの印刷が開始される。
設定画面305では、綴じ代等について任意の値を設定可能である。設定画面305では、例えば、ページ間描写有の場合の設定画面と、ページ間描写無しの場合の設定画面をタブにより切り換えることができ、図3(c)では、ページ間描写有の設定画面が表示されている。また、設定画面305には、出力イメージが表示されると共に、イメージ位置の情報が表示される。なお、ここでイメージ位置を変更することにより、綴じ代設定を変更することができる。設定画面305により設定される値は、レンダリング部204で印刷用のビットマップデータを生成する際に使用される。
設定画面305は、戻るボタンを有し、戻るボタンが押下されると、図3(b)に示す設定画面302に戻る。
ここで、図7を用いてジョブデータの処理について例を挙げて説明する。ジョブデータ(入力データ)は、図2に示すホスト装置201から送信される。本実施形態では、ジョブデータは、複数ページ、具体的には、図7(a)に示すように表紙を含めたページ1〜8が含まれているものとする。また、ジョブデータは、出力設定として、中綴じ両面印刷設定が指定されているものとする。
印刷装置202は、ジョブデータを受信すると、コントロール部203の解析部208において、受信したジョブデータを解析し、レイアウト設定(中綴じ両面印刷設定)を取得する。また、ユーザインターフェース部205から指定される印刷モードについても解析を行う。ここでは、ユーザインターフェース部205において、図3(a)に示すように印刷モードとして、プルーフ印刷が指定される場合について説明する。
そして、コントロール部203のレンダリング管理部209は、ジョブデータの分割をすると共に、解析結果に基づいて、複数の分割データを生成する。ここでは、レイアウト設定が「中綴じ両面印刷設定」であるため、図7(b)に示すように、2つの分割データが生成される。具体的には、表の印刷面にページ8及びページ1を、裏の印刷面にページ7及びページ2を含む分割データ1と、表の印刷面にページ6及びページ3を、裏の印刷面にページ5及びページ4とを含む分割データ2と、が生成される。
ジョブデータの生成が済むと、レンダリング管理部209では、図4に示す処理フローに従って、ジョブデータ再構築管理部212へジョブデータの再構築を指示する。図4に示す処理フローは、コントロール部203のCPUが実行する処理である。
まず、印刷モードの解析結果を読込む(S101)。本実施形態では、解析部208による解析結果を読み込む。
次に、ジョブデータに対してプルーフ印刷が指示されているか判定する(S102)。プルーフ印刷が指示されている場合は、S103へ進み、プルーフ印刷が指示されていない場合、例えば、通常印刷が指示されている場合は、S106へ進む。本実施形態では、ユーザインターフェース部205を介してプルーフ印刷が指示されているかを判定する。
S103では、ジョブデータ再構築管理部212に対して出力レイアウトに係るジョブデータの再構築を指示する。ここでいうジョブデータの再構築とは、通常の印刷設定とはレイアウトを変更したジョブデータを構築することを指す。
S103では、ユーザインターフェース部205を介して指示されるレイアウト設定に基づき、ジョブデータの出力レイアウトに係る再構築を実施する。ジョブデータ再構築管理部212におけるジョブデータの出力レイアウトに係る再構築は、ジョブデータのレイアウト設定に基づいて行われる。本実施形態では、「画像配置」、「綴じ代設定」、及び「白紙挿入」設定に基づいて行われる。
プルーフレイアウトが指示されると、それぞれ対となるページの組み合わせを保持するように再構築を実施する。具体的には、図7(a)に示す入力データ401に示されるようなページ2とページ3が、ページ4とページ5が、ページ6とページ7とが対の組み合わせとなるようにジョブデータを再構築する。
ここで、図5を用いて、S103の再構築の処理について、詳細に説明する。
まず、ジョブデータの出力レイアウトの設定が、プルーフレイアウトか判定する(S201)。
S202では、ジョブデータの綴じ設定を判定する。ここでは、解析部208のジョブデータの解析結果より、ジョブデータが中綴じか判定する(S202)。中綴じの場合は、S203へ進み、中綴じではない場合は、S206へ進む。
S203では、最初のページが表紙ページであるか判定する。図7(a)に示す入力データ401は、最初のページが表紙ページであると判定される。最初のページが表紙ページである場合は、S204へ進み、表紙ページでない場合は、S206へ進む。
S204では、表紙ページに白紙付加が設定されているか判定する。図3(b)に示す出力設定の場合、出力設定303の「白紙挿入」が有効になっているため、白紙付加が設定されていると判定する。表紙ページに白紙付加が設定されている場合、S205へ進み、設定されていない場合は、S206へ進む。
S205では、表紙ページに白紙を付加する。言い換えれば、表紙ページに空白データを付加(追加)する。具体的には、見開き状態で対ページが存在しない表紙ページと、白紙ページを組み合わせて、対ページの組合せとして保持する。白紙を付加することで、例えば、図7(a)に示す入力データ401の1ページ目の表紙ページのようなページに対して、対ページが存在するように扱うことができる。そして、S206へ進む。
S206では、次のページに進み、偶数ページ目か判定する。偶数ページ目である場合は、S207へ進み、偶数ページ目ではない場合は、S209へ進む。なお、本実施形態では、S206では、偶数ページ目か否かを判定したが、これに限定されるものではなく、例えば、表紙が0ページ目又は表紙にページ数が割り振られていない場合は、奇数ページ目か判定するようにすればよい。また、ページの見開き方向等により適宜変更してもよい。
S207では、現在のページに対になるページが存在するか判定する。対になるページが存在すると判定した場合は、S208へ進み、対になるページが存在しないと判定した場合は、S209へ進む。
S208では、対ページを検索してそれらの組み合わせを保持し、S209へ進む。例えば、2ページ目の場合、対になる3ページ目が存在するため(S207でYES)、2ページ目と3ページ目の組合せを保持しておく。
S209では、現在のページが最終ページか判定する。最終ページである場合は、S210へ進み、最終ページではない場合は、S206へ戻り、次のページについて同様の処理を行う。例えば、3ページ目の場合は、既に2ページ目と対になっており、かつ最終ページでないため(S209でNO)、さらに次のページに進む。このようにして、全てのページに対して順次適用していき、対になるページ同士の組合せを保持する。8ページ目まで進むと最終ページと判断される(S209でYES)。
S210では、表紙ページに白紙を付加済みか、すなわち、白紙を挿入したか判定する。図3の出力設定303では「白紙挿入」が有効になっており、1ページ目の表紙ページには白紙を付加済みであるため、白紙を付加済みと判定する(S210でYES)。白紙付加済みであると判定した場合は、白紙を付加し(S211)、S213へ進む。白紙付加済みではないと判定した場合は、最初と最後のページをまとめ(S212)、S213へ進む。
S213では、全てのページについてのページ構成が生成できたのでジョブデータの再構築を行う。なお、図7(b)に示すジョブデータは、再構築後に図7(c)に示すものとなる。具体的には、図7(c)に示すように、表の印刷面には白紙とページ1が、ページ4とページ5が、ページ8と白紙とが含まれる。裏の印刷面には、ページ2とページ3が、ページ6とページ7がそれぞれ組合せられたジョブデータが構築される。
なお、図3に示す出力設定303の「画像配置」において、通常レイアウトが選択されていた場合(S201でNO)は、出力レイアウトに係る再構築は実施されない。また、出力設定303の「白紙挿入」が無効になっている場合(S204でNO)は、対ページが存在しないデータ同士、例えば、ページ1とページ8を対になるページ同士としてまとめ、ジョブの再構築を行う。具体的には、表の印刷面にはページ1とページ8を、ページ4とページ5が含まれる。裏の印刷面には、ページ2とページ3を、ページ6とページ7とを含むジョブデータが構築される。
S103における出力レイアウトに係る再構築が終了すると、図4に戻って、ジョブデータの出力設定が、両面印刷か判定する(S104)。本実施形態では、解析部208の解析結果に基づいて、片面印刷か、両面印刷かの印刷設定を判定する。両面印刷であると判定した場合は、S105へ進み、両面印刷ではないと判定した場合は、S106へ進む。
S105では、ジョブデータ再構築管理部212に対して印刷面に係るジョブデータの再構築を指示する(S105)。
ここで、図6を用いて、S105の印刷面に係るジョブデータの再構築の処理について、詳細に説明する。
まず、ジョブデータの出力設定が、片面出力設定か判定する(S301)。本実施形態では、ユーザインターフェース部205から指示された出力設定に基づいて判定する。図3(b)に示すように、303の「出力設定」で片面出力が選択されている場合は、片面出力設定であると判定する。片面出力設定であると判定した場合は、S302へ進み、片面出力設定ではないと判定した場合は、処理を終了する。
S302では、メディアの裏の印刷面に出力されるデータを表の印刷面に出力するように変更する。
次に、印刷に使用するメディア(例えば、ロールシート)が、両面印刷可能なメディアであるか判定する(S303)。本実施形態では、元々のジョブでは、中綴じ両面印刷が設定されていたため、使用メディアは両面印刷可能なメディアであると判定する。両面印刷可能なメディアであると判定すれば、S304へ進み、両面印刷可能なメディアではないと判定すれば、S305へ進む。
S304では、全てのジョブの裏側を白紙で印刷されるように設定し、S305では、これまでに設定された内容に基づき、ジョブの再構築を行う。本実施形態では、再構築が完了すると、図7(d)に示すジョブデータがレンダリング部204に転送される。図7(d)に示すジョブデータは、白紙とページ1、ページ2とページ3、ページ4とページ5、ページ6とページ7が、ページ8と白紙とがそれぞれ組合せられたジョブデータで、全て表の印刷面に印刷される。
なお、図3に示す303の「出力設定」において両面が選択された場合、印刷面に係るジョブの再構築は実施されない。
なお、出力する際に使用するメディアについては、ユーザインターフェース部205から指示してもよい。
S101〜S105の処理を適用してコントロール部203において再構築されたジョブデータ又はS102でプルーフ印刷ではないと判定されたジョブデータは、レンダリング部204に転送される。そして、レンダリング部204では、印刷用のビットマップデータ(印刷データ)が生成される(S106)。
生成後の印刷マップデータは、プリンタエンジン部206に転送されて印刷されて(S107)、処理を終了する。
その後、図示しないが、プルーフ印刷ではない通常のジョブデータに基づく印刷データは、適宜、裁断処理や綴じ処理などの後工程を行うことにより、最終成果物を得ることができる。なお、勿論、裁断処理を行うことなく最終成果物を得てもよい。一方、プルーフ印刷であるジョブデータに基づく印刷データを印刷した場合、裁断処理や綴じ処理などの後工程を行うことなく、最終成果物を確認することができる。
上述した方法により、ジョブデータをプルーフ印刷する場合は、後工程を行うことなく、最終成果物の対となるページのレイアウト関係を有した状態で印刷される。
上述した通り、本実施形態では、レンダリング管理部209で、後工程に応じて、ジョブデータのメディアに対する面付け処理を行う。このとき、ジョブデータに中綴じが設定されている場合は、ジョブデータ(入力データ)と、面付け処理後のジョブデータは、対となるページの組み合わせが異なるものとなる。すなわち、入力データが並び替えられることにより、面付け処理後のジョブデータが得られる。そして、ジョブデータがプルーフ印刷される場合は、ジョブデータ再構築管理部212で、ジョブデータを再構築する。このとき、ジョブデータに中綴じが設定されている場合は、面付け処理後のジョブデータと、再構築後のジョブデータは、対となるページの組み合わせが異なるものとなる。言い換えれば、面付け処理後のジョブデータと、再構築後のジョブデータは、対となるページの複数の組み合わせのうち少なくとも一部が異なるものとなる。すなわち、面付け処理後のジョブデータと、再構築後のジョブデータとを比較した場合、対となるページの組み合わせは、全て異なっていてもよいが、一部が異なっていてもよい。そして、再構築後のジョブデータの対となるページは、中綴じを行った際の見開き2ページを再現するものとなる。このとき、再構築後のジョブデータは、例えば、ページ順に並ぶと共に最終成果物の見開きページが確認可能なものである。これにより、プルーフ印刷を選択した場合、プリンタエンジン部206により印刷される結果は、裁断や製本等の最終工程を経て得られた印刷画像の配置と同等の結果を得ることができる。すなわち、印刷後の工程を適用することなく、最終成果物と同等の結果を容易に確認することが可能となる。
従来、プルーフ印刷では、正式な印刷ジョブと同じ印刷設定(印刷部数は除く)で印刷を行っていたため、対となるページの組み合わせが崩れることがあった。これに対し、本実施形態では、従来のように、対となるページの組み合わせが崩れることが起きないため、ユーザは、印刷結果の確認を容易に行うことができる。
本実施形態によれば、プルーフ印刷時において、ユーザインターフェース部205からの指示に基づいて、出力レイアウトが考慮されたジョブデータの再構築を行う。すなわち、プルーフ印刷が指示された場合、入力データの設定に応じて、出力レイアウトを考慮した印刷データを生成する。例えば、プルーフ印刷向けに、対となるページのレイアウト関係を保持したままの印刷データを生成することができる。そして、この印刷データを印刷することにより、プルーフ印刷向けに、面付け処理後に製本した際の見開きページを再現した印刷を行うことができる。これにより裁断等の最終工程をすることなく、通常印刷における最終出力物と同等の結果を確認することができる。これにより、視認性が向上し、出力結果の妥当性について効率良く確認することが可能となる。
また、本実施形態では、メディアに対してジョブデータの各ページを割り当てる際に、空白データを追加可能とすることにより、対ページが存在しないページを対ページが存在するように扱うことができる。
(他の実施形態)
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、ユーザインターフェース部205からの指示に基づいてジョブの再構築を実施するため、通常印刷と同じ出力設定でプルーフ印刷を実施することを可能としてもよい。この場合、再構築させる出力設定とする及び通常印刷と同じ出力設定とするうちの少なくとも一方を選択できるようにすればよい。すなわち、プルーフ印刷時の設定(再構築させる出力設定とするか、通常印刷と同じ出力設定とするか)については、例えば、ユーザインターフェース部205を介して設定可能(選択可能)とすればよい。これにより、確認目的に応じた自由度を持たせたプルーフ印刷を行うことができる。
また、上述した実施形態では、レンダリング管理部209で、後工程に応じて、ジョブデータのメディアに対する面付け処理を行った後に、ジョブデータ再構築管理部212でジョブデータの再構築を行った。言い換えれば、上述した実施形態では、レンダリング管理部209で、出力設定に応じて、メディアに対して印刷ジョブの各ページを割当てて第1の印刷データを生成した。そして、後工程を考慮せずに、ページ順に応じて、メディアに対して印刷ジョブの各ページを割当てて第2の印刷データを生成した。しかしながら、本発明は、上述した構成に限定されるものではない。例えば、ジョブデータをプルーフ印刷する場合は、印刷ジョブの出力設定に応じたジョブデータのメディアに対する面付け処理を行わずに、プルーフ印刷用の印刷データを生成するようにしてもよい。具体的には、ジョブデータをプルーフ印刷する場合は、レンダリング管理部209で第1の印刷データを生成せずに、印刷ジョブのページ順に応じて、ジョブデータのメディアに対する面付け処理を行うようにすればよい。具体的には、レンダリング管理部209で第1の印刷データを生成せずに、印刷ジョブの出力設定により得られる製本結果の見開きページが確認可能となるように、ジョブデータのメディアに対する面付け処理を行うようにすればよい。
また、上述した実施形態では、S204において、表紙ページに白紙付加が設定されているか判定し、白紙付加が設定されている場合、白紙を付加するものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、対となるページが存在しない場合に常に白紙(空白)を付加する設定としてもよい。
上述した実施形態では、製本結果として中綴じしたものを例に挙げて説明したが、製本結果はこれに限定されるものではなく、例えば、折り処理を行った製本結果でもよい。いずれにしても、プルーフ印刷をする場合、印刷ジョブの出力設定により得られる製本結果を確認可能とするように印刷すればよい。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、プログラムは、1つのコンピュータで実行させても、複数のコンピュータが連動して実行するようにしてもよい。また、上記した処理の全てをソフトウェアで実現する必要はなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。