JP6359879B2 - ポリビニルホスホン酸の製造方法 - Google Patents

ポリビニルホスホン酸の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6359879B2
JP6359879B2 JP2014114957A JP2014114957A JP6359879B2 JP 6359879 B2 JP6359879 B2 JP 6359879B2 JP 2014114957 A JP2014114957 A JP 2014114957A JP 2014114957 A JP2014114957 A JP 2014114957A JP 6359879 B2 JP6359879 B2 JP 6359879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
hydrolysis
polyvinylphosphonic
reaction
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014114957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015229690A (ja
Inventor
孝 高橋
孝 高橋
征樹 杉山
征樹 杉山
圭介 松下
圭介 松下
憲弘 吉田
憲弘 吉田
英市 伊川
英市 伊川
孝仁 三田
孝仁 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruzen Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maruzen Petrochemical Co Ltd filed Critical Maruzen Petrochemical Co Ltd
Priority to JP2014114957A priority Critical patent/JP6359879B2/ja
Publication of JP2015229690A publication Critical patent/JP2015229690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6359879B2 publication Critical patent/JP6359879B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、ポリビニルホスホン酸の製造方法に関し、更に詳細には、加水分解反応を利用したポリビニルホスホン酸の製造方法に関する。
ポリビニルホスホン酸は、燃料電池のポリマー電解質材料、ハロゲンフリー難燃剤、金属表面処理剤、生体適合材料、食品包装材料等として開発が進められており、そのポリマー構造の解析や重合方法の検討が活発に行われている。
ポリビニルホスホン酸は、例えば、ビニルホスホン酸のラジカル重合により得られるが、ビニルホスホン酸をラジカル重合して得られるポリビニルホスホン酸は、ヘッド−ツゥ−ヘッド(head-to-head)またはテイル−ツゥ−テイル(tail-to-tail)で結合している割合が高く、位置規則性が低いことが報告されている(非特許文献1)。
一方、ビニルホスホン酸ジエステルをラジカル重合して得られるポリビニルホスホン酸ジエステルを、酸の存在下で加水分解することにより、ポリビニルホスホン酸を得ることができる。この加水分解により得られたポリビニルホスホン酸はヘッド−ツゥ−テイル(head-to-tail)での結合が多く、ビニルホスホン酸のラジカル重合により得られるものに比べ、位置規則性が高い(同上)。
しかしながら、ビニルホスホン酸ジエステルのラジカル重合では、アルコキシが結合しているリン原子に連鎖移動するため、ポリビニルホスホン酸ジエステルやこれを加水分解したポリビニルホスホン酸の分子量を上げることができなかった。
より分子量の大きなポリビニルホスホン酸ジエステルが得られる方法として、アニオン重合による方法が知られている(非特許文献2)。このアニオン重合では、より分子量の大きなポリビニルホスホン酸ジエステルが得られるだけではなく、得られたポリビニルホスホン酸ジエステルを加水分解して得られるポリビニルホスホン酸の立体規則性が、ラジカル重合物を加水分解したものに比べて高く、熱的挙動や溶剤への溶解性も異なることが報告されている(同上)。
さらに、分子量制御が可能な方法として、トリシクロペンタジエニルランタノイド錯体を開始剤として用いるグループ移動重合法(GTP)が報告されている(非特許文献3)。このGTPはリビングアニオン重合の一種で、モノマーと開始剤の比により分子量制御が可能であり、より高分子量かつ低分散のポリマーを得ることができる。
ところで、ラジカル重合又はアニオン重合により得られたポリビニルホスホン酸ジエステルの加水分解は、通常、水溶液中、過剰量の酸の存在下で行われる(例えば、前記非特許文献1及び2)。また、より温和な条件下で加水分解を行う方法として、ポリビニルホスホン酸ジエステルとトリメチルシリルブロミドを反応させてエステル基をトリメチルシリルエステルに変換した後、酸の存在下で加水分解する方法が提案されている(前記非特許文献3)。
しかしながら、従来の加水分解条件は工業的な生産を目的として検討されたものではなく、工業的に実施しようとした場合、種々の問題がある。例えば、水溶液中での加水分解反応においては、加水分解されたポリマーが界面活性剤のごとく作用し、反応液が発泡して見かけの体積が4倍まで増加する。このため、ポリビニルホスホン酸を工業的に製造する場合には、生産量に比して過度に大きな反応器が必要となり、設備コストの点で不利となる。また、仕込み量を多くすることができず、伝熱性も悪くなることから、効率的に反応させることができないという問題がある。
また、加水分解は過剰量の酸の存在下で行われるため、残存する酸を除去する工程が必要となるが、ポリビニルホスホン酸は水溶性であるため、水やアルカリ溶液による洗浄で酸を除去することができない。また、アルカリ洗浄等を行うと、ポリマーの酸基も反応してアルカリ成分がポリマー中に残存するという問題がある。
この問題に対し、ラボスケールでは、セルロース半透膜を用いた透析法によりポリマー溶液から酸を除去することができる(前記非特許文献1〜3)。しかしながら、セルロース半透膜は水にぬれた状態での強度が低く、透過速度も極めて低いため、工業的な使用には適さない。また、酸の除去能も十分ではなかった。更に、工業的な実施においては、酸を含む大量の排水の処理も問題となる。
ポリマー溶液の除酸処理としては、吸着剤を用いる吸着処理も一般的に広く行われている。しかしながら、従来の加水分解により得られたポリビニルホスホン酸ジエステルにおいては、ポリマーと同量、あるいはそれ以上の酸が残留しているため、これを除去するためには大量の吸着剤を使用しなければならない。このため、吸着剤による除酸処理を工業的に実施しようとした場合には、コスト面で極めて不利となる。
更に、ポリマー自身も酸基を有するため吸着剤に吸着しやすく、吸着剤の量が多くなるとポリマーのロスも多くなり、ポリマー収率が低下するという問題がある。従って、吸着剤を用いた除酸処理を行うためには、加水分解における酸の使用量を極力少なくすることが望まれる。
Macromol. Rapid Commun. 2006, 27, 1719-1724 J Polym Sci Part A: Polym Chem 48, 1677-1682, 2010 Macromolecules, 2011, 44(15), 5920-5927
本発明は、ポリビニルホスホン酸ジエステルを酸の存在下に加水分解してポリビニルホスホン酸を製造する方法において、加水分解反応における反応液の発泡を抑制するとともに、酸の使用量を削減することができ、工業的に、効率的かつ経済的にポリビニルホスホン酸を製造することが可能な製造方法を提供することをその課題とする。
本発明者らは、酸の使用量を低減しながらも、効率良くポリビニルホスホン酸ジエステルを加水分解させる方法について鋭意研究を行っていたところ、加水分解に使用する溶媒として、水とグリコールエーテル系溶媒の混合溶媒を使用することで、少ない量の酸であっても十分に加水分解反応が進行すること、またこの加水分解反応の後で酸を除去することで、極めて効率良くポリビニルホスホン酸が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記式(1)
Figure 0006359879
(式中、R及びRはそれぞれ酸の存在下で加水分解可能な保護基である。)
で示されるビニルホスホン酸ジエステル由来の繰り返し単位を含むポリビニルホスホン酸ジエステルを、酸の存在下、水及びグリコールエーテル系溶媒を含む溶媒中で加水分解させる加水分解工程(a)を備えることを特徴とする、ポリビニルホスホン酸の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、更に酸除去工程(b)を備え、前記加水分解工程(a)により得られた反応溶液中から酸を除去する前記のポリビニルホスホン酸の製造方法を提供するものである。
さらに、本発明は、前記方法により得られたポリビニルホスホン酸と、水又は水と親水性溶媒を含む水性ポリマー溶液を提供するものである。
本発明によれば、反応溶媒として上記水とグリコールエーテル系溶媒の混合溶媒を使用することで、ポリビニルホスホン酸ジエステルの加水分解反応における反応液の発泡を抑止することができ、効率的かつ経済的にポリビニルホスホン酸を製造することができる。
また、上記反応溶媒を用いることにより、加水分解反応における酸の使用量を低減させることができ、かつ、再沈殿による精製が可能となるため、吸着処理等によって容易に酸を取り除くことができ、吸着剤の使用量も大幅に削減することができる。
さらに、本発明方法により得られるポリビニルホスホン酸と、水又は水と親水性溶媒を含む水性ポリマー溶液は、ポリマー中に残存する酸の量が極めて少ないため、各種用途に好適に使用することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(a)加水分解工程
本発明の加水分解工程(a)は、前記式(1)で示されるビニルホスホン酸ジエステル由来の繰り返し単位を含むポリビニルホスホン酸ジエステルを、酸の存在下、水とグリコールエーテル系溶媒を含む溶媒中で加水分解し、ポリビニルホスホン酸を得るものである。
前記式(1)のビニルホスホン酸ジエステル由来の繰り返し単位において、R及びRで示される酸の存在下で加水分解可能な保護基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3の低級アルキル基が挙げられ、好ましくはメチル基である。
本発明の加水分解工程(a)において、原料となるポリビニルホスホン酸ジエステルは、繰り返し単位(1)に対応する構造を有するビニルホスホン酸ジエステルをモノマーとして重合することにより得られる。
このビニルホスホン酸ジエステルとしては、ビニルホスホン酸ジメチル、ビニルホスホン酸ジエチル、ビニルホスホン酸ジイソプロピル等が挙げられる。これらは何れも公知であり、市販品として、例えば片山化学工業(株)製のもの等が商業的に入手可能であり、もしくは公知の方法、例えばパラジウム錯体又はニッケル錯体を触媒として、亜リン酸ジエステルにアセチレンを反応させる方法(例えば、特開2000−256381、特表2001−518905、特開2002−179691、特開2004−075688、WO2009/051025等)などにより得ることができる。
このポリビニルホスホン酸ジエステルを得るための重合方法は特に限定されず、ラジカル重合、アニオン重合の何れも可能であるが、高分子量体が得られ、かつ、立体規則性及び位置規則性の高い重合を行うことができる点でアニオン重合が好ましい。
上記アニオン重合の形態は特に限定されないが、モノマーとしてのビニルホスホン酸ジエステルを溶媒に溶解した溶液を、所定の温度に保持し、これに開始剤を滴下する滴下重合法が好ましい。また、高真空下、若しくは、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
アニオン重合における開始剤としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、へキシルリチウム等の有機リチウム化合物;MeMgBr、EtMgBr、t−BuMgBr、t−BuMgCl、PhMgBr等の有機マグネシウム化合物(グリニャール試薬)等の塩基性有機金属化合物が挙げられる。これらの開始剤の中でも、特に有機マグネシウム化合物を好適に使用することができる。
上記アニオン重合における開始剤の使用量は、ビニルホスホン酸ジエステル1molに対して通常0.0001〜0.1mol、好ましくは0.001〜0.05molの範囲である。
また、上記アニオン重合においては、開始剤としての上記塩基性有機金属化合物とルイス酸とを併せて使用することができる。使用されるルイス酸としては、例えば、トリt−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物等が挙げられる。このアニオン重合において、ルイス酸を利用する場合の使用量は、通常塩基性有機金属化合物1molに対して通常1.0〜50mol、好ましくは2.5〜40molの範囲である。
更に、上記アニオン重合においては溶媒が使用でき、この重合溶媒としては、芳香族炭化水素及びエーテル類を使用することができる。
このうち、芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。また、エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、エチル−tert−ブチルエーテル(ETBE)、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ヘキシルメチルエーテル、オクチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、ジシクロペンチルエーテル等の脂肪族エーテル類;アニソール、フェニルエチルエーテル等の脂肪族−芳香族エーテル類;テトラヒドロフラン(THF)、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
上記溶媒の使用量は、ビニルホスホン酸ジエステル100重量部に対して通常100〜2000重量部、好ましくは300〜1000重量部の範囲である。
アニオン重合における重合条件は特に限定されないが、重合温度は、通常−80〜100℃、好ましくは−20〜60℃、より好ましくは0〜50℃である。重合時間は、通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間、より好ましくは1.5〜6時間である。開始剤を滴下して重合を行う場合には、1〜4時間の範囲で開始剤を滴下し、0.5〜1時間の範囲で熟成することが好ましい。
上記アニオン重合では、目的とする分子量の重合体が形成された段階で、重合停止剤を反応混合物に添加することによって、重合反応を停止させることができる。かかる重合停止剤としては、例えば、メタノール、イソプロパノール、酢酸、塩酸のメタノール溶液等のプロトン性化合物を使用することができる。重合停止剤の使用量は特に限定されるものではないが、一般には、使用した重合開始剤1molに対して1〜100molの範囲内となる割合で用いることが好ましい。
重合反応を停止させた後、反応混合物から本発明の原料となるポリビニルホスホン酸ジエステルを分離取得するが、その方法としては、特に限定されず、公知の方法あるいはこれに準じた任意の方法を採用することができる。例えば、反応混合物を重合体の貧溶媒に注いで重合体を沈殿させ取得する方法、反応混合物から溶媒を留去して重合体を取得する方法等が採用可能である。なお、ポリビニルホスホン酸ジエステルが溶媒に溶解しない系では、ろ過によって容易にこれを回収することができ、必要によって乾燥することができる。
以上のようにして得られたポリビニルホスホン酸ジエステルの重量平均分子量(Mw)は、通常30,000〜300,000、好ましくは50,000〜200,000、より好ましくは60,000〜120,000の範囲である。なお、本発明において、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定された値であり、具体的には実施例に記載の方法により測定した値を意味する。
本発明の加水分解工程(a)において、前記のポリビニルホスホン酸ジエステルの加水分解に用いられる酸としては、リン酸エステルの加水分解において通常用いられるものを挙げることができる。酸として無機酸、有機酸のいずれも使用可能であるが、反応性の点で、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
本発明では、後述する特定の溶媒を用いて加水分解反応を行うことで酸触媒の活性が向上するため、従来に比べ、酸の使用量を減らすことができる。具体的には、酸の使用量は、加水分解に用いるポリビニルホスホン酸ジエステルのエステル基1molに対し等モルあるいはそれより若干多い量が好ましく、通常1〜1.5mol、好ましくは1〜1.2mol程度である。
加水分解工程(a)において、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸を使用する場合は、その水溶液として使用されることが好ましい。この際、酸の濃度は特に限定されないが、酸として塩酸を用いた場合、溶媒としての水の比率を下げることで、酸の使用量を低減できることから、濃塩酸(12mol/L)を使用することが好ましい。
本発明の加水分解工程(a)においては、前記したように水とグリコールエーテル系溶媒の混合溶媒が使用される。このうち溶媒としての水は、上記酸水溶液中に溶媒として含まれているものを利用するほか、通常の水を加えてもよい。
また、混合溶媒中のグリコールエーテル系溶媒としては、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。これらのグリコールエーテル系溶媒の中でも、消泡効果及び酸触媒の活性向上の観点からプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい。
上記混合溶媒における、水とグリコールエーテル系溶媒の比(重量比)は、1:99〜99:1の範囲が好ましく、10:90〜90:10の範囲がより好ましく、20:80〜80:20の範囲がさらに好ましい。更に、後述するように、得られたポリマーを再沈精製により溶媒から分離する場合には、水とグリコールエーテル系溶媒の比(重量比)は、20:80〜50:50の範囲が好ましく、20:80〜40:60の範囲が特に好ましい。
また、加水分解反応における上記混合溶媒の使用量は、水とグリコールエーテル系溶媒とを併せて、ポリビニルホスホン酸ジエステル100重量部に対して通常100〜1000重量部、好ましくは300〜500重量部の範囲である。
上記の加水分解反応においては、反応を阻害しない範囲で消泡剤を使用してもよい。消泡剤としては一般的に破泡効果又は抑泡効果を有する公知のものを使用することができる。具体的には、オイル型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、非イオン系ポリエーテルなどの破泡性ポリマー型消泡剤、特殊非イオン界面活性剤、ポリエーテル変成メチルアルキルポリシロキサン共重合体、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、植物油系消泡剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら消泡剤の使用量は溶媒100重量部に対して通常0.001〜1重量部、好ましくは0.01〜0.1重量部の範囲である。
また、上記加水分解での反応温度は特に制限されないが、通常水の80〜100℃、好ましくは90〜100℃、より好ましくは95〜100℃の範囲から選択される。更に、反応時間は前記反応温度との兼ね合いで適宜選択すれば良く、通常2〜24時間、好ましくは4〜16時間、より好ましくは6時間〜8時間の範囲である。なお、加水分解反応は、加水分解により生じたメタノール等のアルコール類を除去しながら行うことが好ましい。
以上説明した加水分解工程(a)により得られたポリビニルホスホン酸の重量平均分子量(Mw)は、通常30,000〜300,000、好ましくは60,000〜200,000、より好ましくは60,000〜120,000の範囲である。
上記の加水分解により得られたポリビニルホスホン酸は、保護基の脱離により理論的には加水分解前のポリマー(ポリビニルホスホン酸ジエステル)よりも分子量が減少することになる。しかし、実施例に記載の方法によりGPCで測定された重量平均分子量(Mw)は、カラムとの相互作用の影響により、加水分解後のポリマー(ポリビニルホスホン酸)の方が加水分解前のポリマーより高分子量体として測定される。従って、この点を考慮して加水分解後のポリマーの分子量が所望の範囲となるようにアニオン重合条件を調整することが好ましい。
(b)酸除去工程
前記加水分解工程(a)により得られた反応溶液中には、ポリビニルホスホン酸(以下、ポリマーと略称することがある)が生成しているが、必要により酸除去工程(b)で、この中から簡単に酸を除去することができる。上記加水分解工程から得られたポリマー溶液は、そのまま酸除去処理に供しても、また、水で希釈して用いてもよい。更に加水分解に用いた溶媒を除去して他の溶媒(例えば水など)に再溶解して用いてもよい。
酸除去工程(b)での酸除去処理の方法は、ポリマー溶液から酸を分離除去可能な方法であればいずれの方法でも構わない。具体的な例としては、ポリビニルホスホン酸の貧溶媒を用いて行う再沈殿処理、吸着剤を用いる吸着処理、限外濾過、透析法、電気透析法、イオン交換膜法等が挙げられる。また、酸として塩酸を用いた場合は、t−ブチルアルコール(TBA)による塩素置換反応を用いることもできる。
酸除去工程(b)は、上記処理の一種あるいは二種以上を組み合わせて行うことが望ましい。具体的には、下記再沈殿処理(b−1)若しくはTBA置換反応処理(b−2)により酸濃度を数%程度まで低下させた後、吸着処理(b−3)等を行うことにより、酸濃度を1%以下まで低減させることができる。
(b−1)再沈殿処理
本発明では、加水分解反応に水とあわせてグリコールエーテル系溶媒を用いているため、貧溶媒を用いた再沈殿処理により容易に酸を除去することが可能である。
再沈殿処理の方法は特に限定されず、加水分解後のポリマー溶液に貧溶媒を添加して再沈殿させてもよいし、貧溶媒に加水分解後のポリマー溶液を添加して再沈殿させてもよい。
再沈殿処理に用いる貧溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を好適に用いることができる。また、貧溶媒の使用量は特に限定されず、貧溶媒の種類、ポリマー溶液中における溶媒の種類やそのポリマー濃度等によって適宜調整される。具体的には、例えば、貧溶媒と接触させるポリマー溶液の全量に対して、質量換算で、0.5〜50倍であることが好ましく、より好ましくは1〜30倍、更に好ましくは2〜20倍である。
再沈殿処理(b−1)によりポリマー中に残存する酸は著しく減少するが、より酸濃度を低下させるためには、再沈殿を繰り返すか、他の方法により更に酸を除去することが好ましい。
(b−2)TBA置換反応
加水分解に用いる酸を塩酸とした場合、TBAによる置換反応によって酸を除去することができる。この反応の条件は特に限定されないが、TBAの使用量は塩酸1molに対して等モル以上、好ましくは1〜2molである。また、反応温度は通常60〜100℃、好ましくは80〜100℃の範囲である。反応温度の設定により、系中から置換反応によって生成したt−BuClや残存したTBAを除去することができる。
TBA置換反応(b−2)によっても、ポリマー中に残存する酸は著しく減少されるが、より酸濃度を低下させるためには、他の方法により更に酸を除去させることが好ましい。
(b−3)吸着処理
吸着処理に用いる吸着剤としては、塩基性無機固体又はイオン交換樹脂等を用いることができる。
吸着剤のうち塩基性無機固体としては、マグネシウム、アルミニウム及びシリカの少なくとも1つを主成分とする酸化物、複合酸化物又は複合金属塩を用いることができる。例えば二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、シリカゲル、シリカ・アルミナ、アルミニウムシリケート、活性アルミナ、酸性白土、活性白土、ゼオライト、ハイドロタルサイト類等が挙げられる。これらの中でも酸の除去効率の点でアルミニウムシリケート、ハイドロタルサイト類が好ましく、ハイドロタルサイト類が特に好ましい。具体的には、キョーワード500、キョーワード1000、キョーワード200、キョーワード2000(以上、協和化学工業製、商標)等の市販品が挙げられる。
また、イオン交換樹脂としては、強塩基性イオン交換樹脂、中塩基性イオン交換樹脂、弱塩基性イオン交換樹脂のいずれも使用可能であるが、酸の除去効率の点で強塩基性イオン交換樹脂が好ましく、ポリマーの吸着が少ない点で強塩基性ゲル型イオン交換樹脂が好ましい。具体的には、ダイヤイオンSA10A、SA12A、SA11A、NSA100、SA20A、SA21A(以上、三菱化学製、商標)、アンバーライトIRA400J、IRA402BL、IRA404J、IRA458RF、IRA958、IRA410J、IRA411、ダウエックスモノスフィア―550A(以上、ダウ・ケミカル社製、商標)等の市販品が挙げられる。
吸着剤の使用量は、通常、ポリマー100重量部に対して1〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部、より好ましくは30〜300重量部である。なお、吸着剤の使用量が少ないと酸の吸着が不十分となり、多すぎるとポリマーの吸着量が多くなりポリマー収率が低下する。
吸着処理(b−3)は、用途に応じて所望の酸残存量となる条件下で行われる。処理条件は特に限定されないが、たとえば、減圧、常圧または加圧のいずれかの圧力条件下において、吸着剤と処理液とを通常5分〜5時間、好ましくは10分〜3時間攪拌混合した後、酸が吸着された吸着剤を固液分離する方法や、予めカラム等に吸着剤を充填しておき、処理液を通過させて酸を除去する方法等が挙げられる。この際、必要により、吸着剤100重量部に対して水を1〜20重量部添加してもよい。また、処理温度は通常0〜100℃、より好ましくは0〜80℃、さらに好ましくは0〜60℃である。
本発明では、加水分解工程(a)において、グリコールエーテル系溶媒を用いることにより酸の使用量を減らすことができるため、従来に比して少ない量の吸着剤で酸を除去することができる。また、吸着処理のみでも十分に酸の残量を減らすことができるが、前記再沈殿処理若しくはTBA置換反応処理を併用することにより、吸着剤の使用量を大幅に削減することが可能である。
以上の酸除去工程(b)後のポリマー中の酸の許容残存量は、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。このポリマー中の酸の残量は、例えば、酸として塩酸等の無機酸を用いた場合、イオンクロマトグラフ法により塩化物イオン等を定量することにより求めることができる。
酸除去処理後のポリマー溶液は、そのままで使用することもできるが、必要に応じて濃縮、再沈殿、溶剤置換、溶媒抽出、乾燥等を行うことができる。
また、本発明方法により得られたポリビニルホスホン酸を、水又は水と親水性溶媒の混合溶媒に溶解して水性ポリマー溶液としてもよい。親水性溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒等が挙げられる。
かくして得られたポリビニルホスホン酸及びこれを含む水性ポリマー溶液は、これに含まれる酸の残量が少ないため、各種用途において好適に用いることができる。
以下に実施例、参考例、比較例等により本発明を説明するが、本発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。なお、実施例において得られたポリマーの分子量、塩化物イオン残存量および加水分解率の測定は以下の方法により行った。
<分子量の測定>
実施例において得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリエチレンオキサイド試料を用いた換算値から算出した。
GPC測定装置: SHIMADZU社製LC−Solution
カラム: Shodex SB−805HQ、SB−804HQ
プレカラム: Shodex SB−G
カラム温度: 40℃
移動相: 0.2M NaCl水溶液
流量: 0.5mL/min
検出器: RI検出器
<塩化物イオン濃度>
ポリマー中に残存する塩化物イオン濃度は、イオンクロマトグラフ法により定量した。
IC測定装置: DIONEX ICS−2000
カラム: AS17−C
溶離液: KOH
検出器: 電気伝導度検出器
<加水分解率の測定>
加水分解率の測定はH−NMRによって、ポリビニルホスホン酸ジメチルのメトキシ基に由来するピークの積分値によって算出した。
NMR測定装置: JEOL AL−400
溶媒: 重水
参 考 例 1
ポリビニルホスホン酸ジメチルの製造(1)
容量500mLのガラス容器を準備し、加熱によって容器内の吸着水を除き、さらに窒素置換を行った。この容器内に、ビニルホスホン酸ジメチル40.0g及びメチルt−ブチルエーテル245.0gを入れ、反応系内を0℃に冷却した。冷却後、THFによって0.25mol/Lに調製したt−BuMgCl 26.4g(t−BuMgClとして7.3mmol)を系内の温度を0℃に保ちつつ1時間かけて滴下し、重合反応を進行させた。t−BuMgClを全量滴下後、30分間熟成し、ビニルホスホン酸ジメチルの転化を終了させた。
反応液にメタノール0.24g(7.5mmol)加えて30分撹拌し、反応を停止させた。析出したポリマーをろ別によって回収し、減圧乾燥を行うことでポリビニルホスホン酸ジメチルの固体39.5gを回収した(収率98.8%)。得られたポリビニルホスホン酸ジメチルは、GPC測定の結果、Mw=98,000、Mw/Mn=3.32であった。
以下の実施例及び比較例では、同様の手順により得られたポリビニルホスホン酸ジメチルを加水分解原料として用いた。
実 施 例 1
(a)加水分解工程
容量500mLのガラス容器に、ポリビニルホスホン酸ジメチル30.0g(ビニルホスホン酸ジメチル換算で0.22mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEと記載する)70.0g(0.78mol)及び12mol/L塩酸50.0g(0.49mol)を加え、100℃で6時間反応させた(反応液中のポリビニルホスホン酸ジメチル濃度20質量%;塩酸濃度5mol/L)。反応中はディーン・スターク装置を用いて副生物として生成したメタノールを除去した。なお、反応中、反応液はほとんど発泡することがなかった。
反応終了後、H−NMRの測定によってポリビニルホスホン酸ジメチルが完全に加水分解されていることを確認した。
(b)酸除去工程
アセトン500gに、加水分解工程(a)で得られた反応液140gを加え、ポリビニルホスホン酸の固体を析出させ、ろ過によって固体を回収した。回収した固体をイオン交換水240gに溶解させ、イオン交換樹脂(ダウエックスモノスフィア―550A、ダウ・ケミカル社製、商標)24.8gを充填したカラムにLHSV2で通液した。
イオン交換樹脂処理後のポリマーは、GPC測定の結果、Mw=115,000、Mw/Mn=2.44であった。また、塩素分析の結果、残存塩素イオンはポリマーに対して再沈殿後は2.6質量%、イオン交換樹脂通液後は0.4質量%であった。
実 施 例 2
(a)加水分解工程
実施例1と同様の操作により、ポリビニルホスホン酸ジメチルの加水分解反応を行った。
(b)酸除去工程
加水分解工程で得られた反応液140gに、t−ブチルアルコール(TBA)36.3g(0.49mol)を加え、30分撹拌した。撹拌後、反応系中を100℃に加温し、生成した塩化t−ブチルと残存したTBAを除去した。反応後のポリマー溶液にイオン交換水140gを加え、イオン交換樹脂(ダウエックスモノスフィア―550A、ダウ・ケミカル社製、商標)24.8gを充填したカラムにLHSV2で通液した。
イオン交換樹脂処理後のポリマーは、GPC測定の結果、Mw=115,000、Mw/Mn=2.44であった。また、塩素分析の結果、残存塩素イオンはポリマーに対してTBA反応後は2.6質量%、イオン交換樹脂通液後は0.3質量%であった。
実 施 例 3
(a)加水分解工程
容量500mLのガラス容器に、ポリビニルホスホン酸ジメチル30.0g(ビニルホスホン酸ジメチル換算で0.22mol)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル70.0g(0.40mol)及び12mol/L塩酸65.0g(0.64mol)を加え、100℃で6時間反応させた(反応液中のポリビニルホスホン酸ジメチル濃度18質量%;塩酸濃度5.8mol/L)。反応中はディーン・スターク装置を用いて副生物として生成したメタノールを除去した。なお、反応中、液面上に若干の発泡がみられたが、反応に支障がない程度であった。
反応終了後、H−NMRの測定によってポリビニルホスホン酸ジメチルが完全に加水分解されていることを確認した。
比 較 例 1
水溶媒での加水分解処理(1):
(a)加水分解工程
溶媒としてPGMEを用いずに水のみを用いてポリビニルホスホン酸ジメチルの濃度20質量%、塩酸濃度5mol/Lに調整し、実施例1と同じ反応条件で加水分解を実施した。100℃で反応を行ったところ、反応溶液の発泡が反応容器の上部まで達し、反応を進めることができなかった。
比 較 例 2
水溶媒での加水分解処理(2):
(a)加水分解工程
発泡を抑えるため、ポリマー濃度を低くして水溶媒中での加水分解反応を行った。即ち、ポリビニルホスホン酸ジメチルの濃度を16質量%とした以外は比較例1と同様にして加水分解を実施した。100℃で12時間反応を行ったが、加水分解率が98%であり、加水分解が完全に進行しなかった。また、反応中、反応液の発泡により液体積は約3倍まで増加した。
比 較 例 3
水溶媒での加水分解処理及び酸除去処理:
(a)加水分解工程
加水分解率を上げるため、塩酸濃度を高くして水溶媒中での加水分解反応を行った。即ち、ポリビニルホスホン酸ジメチルの濃度を16質量%、塩酸濃度を6.6mol/Lとした以外は比較例1と同様にして、加水分解反応を行った。100℃で6時間反応させることにより、加水分解反応は完結したが、反応中、反応液の発泡により液体積は約3倍まで増加した。
(b)酸除去工程
ポリビニルホスホン酸は水への溶解度が高いため、加水分解後の反応液から汎用溶媒による再沈殿でポリマーを回収することは困難であった。このため、この反応液を直接イオン交換樹脂処理したところ、残存塩素イオンを1質量%以下にするために、実施例1におけるイオン交換樹脂使用量と比較して約25倍量のイオン交換樹脂が必要であった。
実施例に示されるように、ポリビニルホスホン酸ジエステルの加水分解反応を水及びグリコールエーテル系溶媒を含む溶媒中で行うことにより、反応液の発泡を抑制することができ、より高いポリマー濃度かつより低い酸濃度で、効率的に加水分解反応を完結させることができる。
また、グリコールエーテル系溶媒を含む溶媒を用いることにより、再沈殿による酸除去が可能となり、再沈殿処理若しくはTBA置換処理とイオン交換樹脂処理とを併用することにより、イオン交換樹脂の使用量を大幅に削減することができ、ポリビニルホスホン酸を経済的に製造することが可能となる。
従って、本発明は、燃料電池のポリマー電解質材料、ハロゲンフリー難燃剤、金属表面処理剤、生体適合材料、食品包装材料等として使用されるポリビニルホスホン酸の製造方法として極めて有利なものである。



Claims (7)

  1. 下記式(1)
    Figure 0006359879
    (式中、R及びRはそれぞれ酸の存在下で加水分解可能な保護基である。)
    で示されるビニルホスホン酸ジエステル由来の繰り返し単位を含むポリビニルホスホン酸ジエステルを、酸の存在下、水及びグリコールエーテル系溶媒を含む溶媒中で加水分解させる加水分解工程(a)を備えることを特徴とする、ポリビニルホスホン酸の製造方法。
  2. 更に酸除去工程(b)を備え、前記加水分解工程(a)により得られた反応溶液中から酸を除去する請求項1記載のポリビニルホスホン酸の製造方法。
  3. 前記酸除去工程(b)が、加水分解後のポリビニルホスホン酸を貧溶媒中から再沈殿させる再沈殿処理(b−1)を含む請求項2記載の製造方法。
  4. 前記加水分解工程(a)において用いる酸が塩酸であり、かつ、前記酸除去工程(b)が、加水分解後のポリビニルホスホン酸を含む溶液にt−ブチルアルコールを加え塩酸との置換反応を行うt−ブチルアルコール置換反応(b−2)を含むものである請求項2記載の製造方法。
  5. 前記酸除去工程(b)が、加水分解後のポリビニルホスホン酸を含む溶液を吸着剤と接触させる吸着処理(b−3)を含むものである請求項2〜4の何れか1項に記載のポリビニルホスホン酸の製造方法。
  6. 前記吸着剤が塩基性無機固体又はイオン交換樹脂である請求項5記載のポリビニルホスホン酸の製造方法。
  7. 前記式(1)で示されるポリビニルホスホン酸ジエステルが、対応するビニルホスホン酸ジエステルをモノマーとしてアニオン重合して得られたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリビニルホスホン酸の製造方法。
JP2014114957A 2014-06-03 2014-06-03 ポリビニルホスホン酸の製造方法 Active JP6359879B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014114957A JP6359879B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 ポリビニルホスホン酸の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014114957A JP6359879B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 ポリビニルホスホン酸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015229690A JP2015229690A (ja) 2015-12-21
JP6359879B2 true JP6359879B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=54886658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014114957A Active JP6359879B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 ポリビニルホスホン酸の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6359879B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116082541A (zh) * 2022-11-03 2023-05-09 重庆市化工研究院有限公司 一种聚乙烯基膦酸二甲酯的水解方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5223381B2 (ja) * 1973-03-28 1977-06-23
JPH0645764B2 (ja) * 1988-06-24 1994-06-15 日本ペイント株式会社 金属顔料組成物
KR930002701B1 (ko) * 1990-06-07 1993-04-09 재단법인 한국화학연구소 우라늄이온 흡착용 인산계 킬레이트수지의 제조방법
JP3258873B2 (ja) * 1995-10-18 2002-02-18 三菱電機株式会社 シリコーンワニス、その製法およびシリコーンワニス含浸プリプレグ
JP4183293B2 (ja) * 1997-07-09 2008-11-19 日本曹達株式会社 (メタ)アクリル酸エステル系重合体及びその製造方法
JP4218693B2 (ja) * 2006-05-12 2009-02-04 セイコーエプソン株式会社 インク組成物、インクカートリッジ、これらを用いた記録方法
JP6524074B2 (ja) * 2014-06-03 2019-06-05 丸善石油化学株式会社 ポリビニルホスホン酸ジメチル及びポリビニルホスホン酸の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015229690A (ja) 2015-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sarsabili et al. In situ reversible addition–fragmentation chain transfer polymerization of styrene in the presence of mcm‐41 nanoparticles: comparing “grafting from” and “grafting through” approaches
WO2007018174A1 (ja) ポリビニルアセタール樹脂の製造方法
JP6524074B2 (ja) ポリビニルホスホン酸ジメチル及びポリビニルホスホン酸の製造方法
JPH0613604B2 (ja) 分子末端に不飽和基を含有するポリアルキレンオキシドの製造法
JP6359879B2 (ja) ポリビニルホスホン酸の製造方法
JP4305908B2 (ja) 水溶性(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステルの製造方法
CN104072751A (zh) 乙烯基苄基-聚苯醚化合物的制备方法
JP2007099881A (ja) 精密に重合の制御されたポリマーの効率的製造法
Quirk et al. Anionic synthesis of well‐defined, poly [(styrene)‐block‐(propylene oxide)] block copolymers
JP3871463B2 (ja) プロピレンオキシドの重合触媒組成物およびポリ(プロピレンオキシド)の製造方法
CN102983299A (zh) 一种具有低电解液泄漏电池隔膜材料的制备及其制品
CN114506139B (zh) 一种主链碳氟耐碱双极膜及其制备方法
EP2723777B1 (en) Process for converting a polymeric ester to a polymeric acid
CN103459468B (zh) 笼状硅倍半氧烷树脂和笼状硅倍半氧烷共聚物及其制造方法
JP2002128886A (ja) プロピレンオキシドの重合触媒組成物およびプロピレンオキシドの重合体の製造方法
JP2015054917A (ja) 末端不飽和基含有重合体の精製方法、末端不飽和基含有ポリエーテルの製造方法、および加水分解性シリル基含有ポリエーテルの製造方法
JPH111553A (ja) ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法
JP4294369B2 (ja) 末端に官能基を有するポリマー及びその製造方法
KR20200011016A (ko) 2-시아노에틸기 함유 중합체의 제조 방법
JP5835724B2 (ja) ジビニルエーテルホモポリマー、その製造方法およびその用途
KR101695713B1 (ko) 폴리케톤 촉매 금속 회수방법
Blas et al. SYNTHESIS OF HYBRID PARTICLES: SURFACE-INITIATED POLYMERIZATION OF STYRENE VIA NMP FROM ORDERED MESOPOROUS SILICA
JP2010001401A (ja) 低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法
CN106519089A (zh) 一种聚丙烯/石墨烯纳米复合材料的制备方法
KR20160140707A (ko) 알킬렌 옥사이드 중합체의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6359879

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250