JP6347566B1 - 硬質皮膜、この硬質皮膜が被覆された被覆材、表面処理方法及びアーク放電式イオンプレーティング用ターゲット材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の一実施形態にかかる硬質皮膜は、(1)組成が(AlaSibVcCrd)の窒化物からなる上部層と、前記上部層の直下に形成されると共に、金属成分としてAl及びCrを含むAlCr系窒化物からなる下地層と、を含み、前記a、b、c及びdがそれぞれ重量%を示し、13≦a≦41、0.03≦b≦15、0≦c≦15、d=100−(a+b+c)を満足する。
【選択図】 図1
Description
まず1つ目のグループとしては、例えばTiCやTiNといった硬質材料を化学蒸着法(CVDとも記す)によって目的の工具や金型の表面に被覆する手法である。しかしながら、近年では耐摩耗性や摺動特性に留まらず厳しい寸法精度が金型や工具に要求されることから、処理時の温度が1000℃以上のCVDではこれらの要求を同時に満たすことが困難となってきた。
より具体的には、例えば特許文献1に示すスパッタリングを用いる手法や、特許文献2乃至4に例示するイオンプレーティング法で形成する手法などが提案されている。
[第1実施形態]
<硬質皮膜10>
第1実施形態にかかる被処理材1上に形成される硬質皮膜10について、図1を参照しながら説明する。
まず図1(a)に示すとおり、第1実施形態にかかる硬質皮膜10は、被処理材1上に形成される複数の層からなる皮膜であって、上部層11と下地層12とを含んで構成されている。
なお、本実施形態では硬質皮膜10は下地層12を含んで構成されているが、下地層12は、目的とする特性を満たす限りにおいて適宜省略してもよい。この場合には、被処理材1の表面を窒化処理して窒化処理層15(後述)が形成されていることが好ましい。
上記に例示される被処理材1の表面に硬質皮膜10が形成されることで、本実施形態の被覆材20Aが製造される。
このとき、上記したa、b、c及びdはそれぞれ重量%であることを示し、それぞれ以下の関係式(1)〜(4)を満足する。
13≦a≦41 ・・・式(1)
0.03≦b≦15 ・・・式(2)
0≦c≦15 ・・・式(3)
d=100−(a+b+c) ・・・式(4)
この上部層11の厚みは、例えば1μm〜10μmが好ましく、更にコストと特性確保のバランスから3.5μm〜8μmであることが望ましい。
20≦a≦35 ・・・式(5)
1.5≦b≦10.5 ・・・式(6)
2.5≦c≦8.0 ・・・式(7)
Alは被膜の高硬度化および耐熱性向上のため必要な元素ではあるが、20wt%未満では特性確保には不十分となるケースも場合によっては生じ、一方で35wt%を超えると靱性値が低下するためである。
また、SiはAlの特性に加え結晶粒を微細化することで靱性向上に寄与するものであるが、1.5wt%未満では不十分となるケースも場合によっては生じ、一方で10.5wt%を超えるとターゲット材が脆くなることに加えて成膜時のアーク放電が不安定となる可能性もあるからである。
また、Vは被膜における表層に安定的な酸化膜を生成することで被膜の保護効果を発揮するが、2.5wt%未満では不十分となるケースも場合によっては生じ、一方で添加量が多すぎると被膜の耐熱性が低下する可能性もあるからである。
この下地層12は、本実施形態では複層構成となっており、後述する第1中間層13と第2中間層14とを含んで構成されている。
このとき、上記したe、f及びgはそれぞれ重量%であることを示し、それぞれ以下の関係式(8)〜(10)を満足する。
0≦e≦20 ・・・式(8)
0≦f≦15 ・・・式(9)
g=100−(e+f) ・・・式(10)
このうち、上記式(8)でe=0であればCrWの窒化物の層となり、式(9)でf=0であればAlCr窒化物の層となり、式(8)と式(9)の双方が0であればCr窒化物の層となる。
この第1中間層13の厚みは、例えば1μm〜10μmが好ましく、更にコストと特性確保のバランスから1μm〜2μmであることが望ましい。
1.0≦e≦5 ・・・式(11)
0.5≦f≦10.5 ・・・式(12)
Al及びWの添加量が多くなると被膜の靱性値が低下する可能性があり、下地層12としては適さないと考えられるからである。
また、Wは融点が高く、その添加量が過剰に多くなると成膜時のアーク放電が不安定となって正常な成膜が得られない可能性があるからである。
この第2中間層14の厚みは、例えば0.1μm〜5μmが好ましく、更にコストと特性確保のバランスから0.15μm〜0.5μmであることが望ましい。
なお、この第2中間層14は、第1中間層13と上部層11との間に介在することが望ましいが、目的の特性を確保できる限りにおいて適宜省略してもよい。
また、第1中間層13と第2中間層14の厚み比(第1中間層13/第2中間層14)は、例えば2.0〜10.0であることがよく、更には3.0〜4.0であることがより好ましい。
同図のとおり、本実施形態における第2中間層14は、上記した第1組成群14aの層と第2組成群14bの層とが交互に積層された状態となっている。このとき、第1組成群14aの層と第2組成群14bの層の成膜順序に特に制限はないが、第2中間層14における第1中間層13と隣接する最下層は、第2組成群14bの層となっていることが好ましい。また、第2中間層14における上部層11と隣接する最上層は、第1組成群14aの層となっていることが好ましい。
なお第1組成群14aの層と第2組成群14bの層の成膜順序に制限はない理由としては、被処理材1は後述する回転テーブル101上のどの位置・向きにもセットされる可能性があり、そのため被処理材1の回転テーブル101上の初期位置に依って各層の上下関係が決定される性質があるからである。
また、第1組成群14aと第2組成群14bの厚み比(第1組成群14a/第2組成群14b)は、例えば0.8〜1.2であることがよく、更には実質的にほぼ1であることがより好ましい。
なお本実施形態でいう「主」および「従」の関係とは、第2中間層14内の各層において一方(例えばCr−Al−Wの窒化物層)と他方(例えばCr−Al−Si−Vの窒化物層)とが特定の割合で混ざり合い、一方が他方よりも多いことを「主」と言い、少ないことを「従」と言うこととする。
また、第2組成群14bの層においては、上記とは反対に、「組成が上記(AleWfCrg)の窒化物」の割合が、「組成が上記(AlaSibVcCrd)の窒化物」の割合よりも多くなっている。
なお、第2中間層14において上記の各組成物の割合で主と従の関係が生じるメカニズムについては、後述する。
次に図2を参照しつつ、本実施形態における表面処理装置100の概略構成を説明する。なお、以下で詳述する構成以外については、例えば特開2003−286564号公報や特開2009−144236号公報などに開示される公知のアーク放電式イオンプレーティングを実施可能な装置を適宜参照してもよい。
本実施形態における表面処理装置100は、上記した被処理材1に硬質皮膜10を形成する機能を有し、回転テーブル101、第1ターゲット材保持部102、第2ターゲット材保持部103、アノード104、アーク電源105、バイアス電源106、反応ガス導入部107及び排気部108をチャンバ109内に含んで構成されている。
また、本実施形態では第1ターゲット材保持部102は1つであるが、2個以上を備えていてもよく、この場合にはターゲット材31を複数載置することが可能となる。また、第2ターゲット材保持部103も1つであるが、2個以上を備えていてもよく、この場合にはターゲット材32を複数載置することが可能となる。
第1ターゲット材保持部102は、後述するターゲット材31(AlCr系第1ターゲット材)を保持するとともに、このターゲット材31を陰極(カソード)としてアーク放電を起こす機能を有する部材である。
アノード104は、上記したカソードと対となってアーク放電を起こす機能を有する部材である。
本実施形態では、上記したとおり窒化物の皮膜を上部層11や下地層12として形成することから、反応ガスとして窒素を所定の圧力(コーティング圧力)で導入する。なお、このコーティング圧力としては、それぞれの層を形成する際に例えば1Pa〜5Paであることが好ましい。
なお、チャンバ109は温調装置を具備しており、チャンバ109内を所定の成膜温度に維持することができる。この成膜温度としては、本実施形態では例えば250℃〜500℃であることが好ましい。
本実施形態のターゲット材31は、金属成分としてAl及びCrを含むAlCr系のターゲット材(AlCr系第1ターゲット材)である。より具体的にターゲット材31は、アーク放電式イオンプレーティング用途のターゲット材であり、その組成が(AleWfCrg)であって、下記e、f及びgがそれぞれ重量%を示し、以下の式を満足する。
0≦e≦20 ・・・式(8)
0≦f≦15 ・・・式(9)
g=100−(e+f) ・・・式(10)
このうち、上記式(8)でe=0であればCrWの窒化物の層となり、式(9)でf=0であればAlCr窒化物の層となり、式(8)と式(9)の双方が0であればCr窒化物の層となる。
また、上記した関係式において、e及びfはさらに以下の関係式を満たすことがより好ましい。
1.0≦e≦5 ・・・式(11)
0.5≦f≦10.5 ・・・式(12)
本実施形態のターゲット材32は、アーク放電式イオンプレーティング用途のターゲット材(第2ターゲット材)であり、その組成が(AlaSibVcCrd)であって、下記a、b、c及びdがそれぞれ重量%を示し、以下の式を満足する。
13≦a≦41 ・・・式(1)
0.03≦b≦15 ・・・式(2)
0≦c≦15 ・・・式(3)
d=100−(a+b+c) ・・・式(4)
また、上記した関係式において、a、b及びcはさらに以下の関係式を満たすことがより好ましい。
20≦a≦35 ・・・式(5)
1.5≦b≦10.5 ・・・式(6)
2.5≦c≦8.0 ・・・式(7)
なお上記したターゲット材31及びターゲット材32を用いて硬質皮膜10を被処理材1に形成する場合、これらターゲット材31及びターゲット材32の組成と硬質皮膜10の組成とは完全に一致してはいないがほぼ同等の組成の皮膜がそれぞれ形成される。
次に図3を用いて本実施形態に係る表面処理方法について説明する。この表面処理方法は、減圧された窒素雰囲気下においてアーク放電式イオンプレーティング法を用いて上記した硬質皮膜10を被処理材1に被覆する方法である。
これにより、回転テーブル101上に載置された被処理材1を挟むように、金属成分としてAl及びCrを含むAlCr系第1ターゲット材(ターゲット材31)と、組成が上記した(AlaSibVcCrd)からなる第2ターゲット材(ターゲット材32)とを対向させる。
本実施形態では、このステップS13においては、下地層12として上記した第1中間層13が形成される。
なお、ステップS12とステップS13の間に、更に、真空排気を行った後に被処理材1を加熱してクリーニング処理を行ってもよい。このクリーニング処理においては、例えばArイオンを被処理材1に衝突させてクリーニングする手法などが例示できる。
そして図2に示すとおり、本実施形態では公転する被処理材1はこれらターゲット材に挟まれているため、紙面左側の空間(回転テーブル101を中心に−Y側)では第1ターゲット材31から蒸発した成分が濃い空間となる一方で、紙面右側の空間(回転テーブル101を中心に+Y側)では第2ターゲット材32から蒸発した成分が濃い空間となる。
よって、ステップS15では、このような状態のチャンバ109内において回転テーブル101を介して被処理材1が公転することから、第1組成群14aと第2組成群14bとが積層された形態の第2中間層14が形成されることになる。
なお、本実施形態では被処理材1は回転テーブル101に固定されていたが、公知のモーターなど動力を介して回転テーブル101上で自転する構成としてもよい。
なお、ステップS18とステップS19の間に、冷却用窒素ガスをチャンバ109内に導入して被処理材1を冷却する冷却工程を更に有していてもよい。
また、ステップS13、ステップS15及びステップS17において、本実施形態では被処理材1にバイアス電圧を印加した。しかしながら本発明は上記に限定されず、硬質皮膜10が充分に成膜可能であれば被処理材1へのバイアス電圧は印加せずともよい。
次に図4及び5を参照しつつ、本発明に好適な第2実施形態にかかる硬質皮膜10が形成された被覆材20B及びその表面処理方法を説明する。この第2実施形態における被覆材20Bは、下地層12と接触する被処理材1の表面に窒化処理層15が形成されていることに主とした特徴がある。よって以下では、第1実施形態と同じ機能/構造のものには同一の参照番号を付してその説明は適宜省略する。
なお、下地層12については、第1実施形態と同様に、第1中間層13及び第2中間層14のうち少なくとも1つを有していればよい。
この窒化処理層15の厚みとしては、特に制限はないが、例えば1μm〜300μmの範囲であることが好ましく、さらに5μm〜200μmであることがより好ましい。窒化処理層15の厚みが5μm未満では窒化された層が浅すぎることにより十分な特性が得られない場合があり、200μmを超えると被処理材1の靱性値が大きく低下する可能性があるとともに窒化処理時間が増加することでコスト性も悪くなるからである。
同図に示すように、まずステップS10では、硬質皮膜10が形成される前に、ラジカル窒化法を用いて被処理材1の表面を窒化処理する。
次いでステップS11では、窒化処理を開始して所定の時間が経過したか否かが判断される。この所定の時間は、目的とする窒化処理層15の厚みが確保されるまでの時間を指すが、実験やシミュレーションなどによって事前に計測される。
ステップS12以降の処理については第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
以下により具体的な実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず被処理材1としてSKD61(合金工具鋼鋼材)からなるプレス用金型を用い、硬度は焼入れ焼戻しにより50±1HRC(ロックウェル硬さ)に調整した。
このプレス用金型に対して公知の洗浄処理等の事前準備を実施した後で、厚みが70μmとなるようにプラズマを用いたラジカル窒化法によってプレス用金型の表面に窒化処理層15を形成した。
以上により得られた硬質皮膜10が形成されたプレス用金型(被膜材20)におけるビッカース硬さ(HV)は、3559HVであった。なお、このビッカース硬さは、株式会社マツザワ製のマイクロビッカース硬度計 WHT−1を用い、試験荷重を0.01Kgfとして測定した(表2中では「HV 0.01」と表記した。以下、同様の表記形態を使用。)。
なお、後述する実施例2以降も含めてビッカース硬さの測定については実際に測定した例を表2に記載するほか、測定が未実施の実施例については括弧付きで予測値を記載した(以下の各評価でも同様)。
加えて表2では、「耐摩耗性」の一つの指標として、ビッカース硬さが3300Hv以上の例を◎とし、3000Hv以上〜3300Hv未満を〇とし、2000Hv以上3000Hv未満を△とし、2000Hv未満を×としてそれぞれ評価した。
また、摺動特性として、ボールオンディスク試験により摩擦係数を算出した。試験に際しては、CSM Instruments社の「TRIBOMETER」を用いて以下の条件下で実施した。
・ボール:材質をJIS SUJ2とし、母材硬さを850±50Hv(0.1)とした。
・ディスク:材質をJIS SKD61とし、母材硬さを50±1HRCとし、面粗さRaを0.1μm以下とした。
・荷重:10N
・摺動距離:150m
・摺動速度:0.1m/s
・摺動円直径:30mm
・温度:室温(試験中は±2℃を維持)
・湿度:25〜50%(試験中は±5%を維持)
耐酸化性として、600、700、800、900、950、1000、1050、1100および1150℃の各温度で、30分間だけ大気中で加熱した後のビッカース硬度を測定し、2000Hv(0.01)以上のビッカース硬さが得られる最大温度を耐酸化性の指標とした。例えば表2中の実施例1においては、予測値として、2000Hv(0.01)以上のビッカース硬さが得られる最大温度が1150℃であるとの指標を示している。
なお、この耐酸化性の評価に際しては、試験機器として、ヤマト科学株式会社製のマッフル炉 FP42と、株式会社マツザワ製のマイクロビッカース硬度計 WHT−1をそれぞれ使用した。
密着力を評価する1つの指標として、日本機械学会が推奨する「皮膜に局所的な剥離」が初めて発生する荷重を臨界荷重(N)として測定するため、室温下でのスクラッチ試験を行った。
なお、この室温密着力の評価に際しては、CSM Instruments社の「SCRARCH−TESTER REVETEST」を用いた。
密着力を評価する他の1つの指標として、高温環境下に所定時間だけ晒された後における密着力を測定するための高温密着力を評価した。評価に際しては、一例として大気中で850℃程度の加熱環境下で5分程度置き、その後に室温まで自然冷却させた状態でスクラッチ試験を行った。
この高温密着力の評価としては、特に実施例1、2、5〜8における予測値が優れた結果を示していることが分かる。
第1中間層13の膜厚を1.5μmとした。また、第2中間層14を、第1組成群14aとして(Al31.7Si7.3Cr61.0)の窒化物を主とする組成の層と、第2組成群14bとして(Al3.2W1.8Cr95.0)の窒化物を主とする組成の層とが積層された形態とした。
また、上部層11としては、(Al31.7Si7.3Cr61.0)の窒化物層とし、膜厚を5.8μmとした。
その他は、実施例1と同様にした。
被処理材1に対して窒化処理層15の形成は省略した。
その他は、実施例1と同様にした。
被処理材1に対して窒化処理層15の形成は省略した。
その他は、実施例2と同様にした。
下地層のうち第1中間層13の形成は省略した。なお、第2中間層14と上部層11の膜厚は未測定とした。
その他は、実施例1と同様にした。
下地層のうち第1中間層13の形成は省略した。なお、第2中間層14と上部層11の膜厚は未測定とした。
その他は、実施例2と同様にした。
下地層のうち第2中間層14の形成は省略した。なお、第1中間層13と上部層11の膜厚は未測定とした。
その他は、実施例1と同様にした。
下地層のうち第2中間層14の形成は省略した。なお、第1中間層13と上部層11の膜厚は未測定とした。
その他は、実施例2と同様にした。
被処理材1に対して窒化処理層15の形成は省略し、下地層12は形成せず、上部層11としてCrN膜を膜厚が8.8μmとなるように形成した。また、このCrN膜の成膜圧力を3.99Paとした。
その他は、実施例1と同様にした。
被処理材1に対して厚みが70μmとなるように窒化処理層15を形成した。
その他は、比較例1と同様にした。
上部層11として、(Al3.2W1.8Cr95.0)の窒化物層を膜厚が7.5μmとなるように形成した。
その他は、比較例2と同様にした。
被処理材1に対し、第1中間層13としてCrN膜を膜厚が1.8μmとなるように形成した。また、第2中間層14として、第1組成群14aとして(Si5.7Cr94.3)の窒化物を主とする組成の層と、第2組成群14bとしてCrN層とが積層された形態とし、この第2中間層14の膜厚を1.1μmとした。さらに上部層11として、(Si5.7Cr94.3)の窒化物層を膜厚が8.1μmとなるように形成した。
その他は、比較例1と同様にした。
被処理材1に対して厚みが70μmとなるように窒化処理層15を形成した。また、第1中間層13の膜厚を1.7μmとし、第2中間層14の膜厚を1.0μmとし、上部層11の膜厚を8.0μmとした。
その他は、比較例4と同様にした。
第1中間層13として(Al3.2W1.8Cr95.0)の窒化物層を膜厚が1.4μmとなるように形成した。また、第2中間層14として、第1組成群14aとして(Si5.7Cr94.3)の窒化物を主とする組成の層と、第2組成群14bとして(Al3.2W1.8Cr95.0)の窒化物を主とする組成の層とが積層された形態とし、この第2中間層14の膜厚を0.8μmとした。さらに上部層11の膜厚を5.3μmとした。
その他は、比較例4と同様にした。
被処理材1に対して厚みが70μmとなるように窒化処理層15を形成した。第1中間層13の膜厚を1.5μmとし、第2中間層14の膜厚を0.9μmとし、上部層11の膜厚を6.0μmとした。
その他は、比較例6と同様にした。
第1中間層13の膜厚を1.5μmとした。また、第2中間層14として、第1組成群14aとして(Al31.7Si7.3Cr61.0)の窒化物を主とする組成の層と、第2組成群14bとしてCrN層とが積層された形態とし、この第2中間層14の膜厚を0.9μmとした。さらに上部層11として、(Al31.7Si7.3Cr61.0)の窒化物層を膜厚が5.9μmとなるように形成した。また、各層における成膜圧力を2.66Paとした。さらに、上部層11の成膜圧力を2.66Paとした。
その他は、比較例4と同様にした。
被処理材1に対して厚みが70μmとなるように窒化処理層15を形成した。第1中間層13の膜厚を1.6μmとし、上部層11の膜厚を6.2μmとした。
その他は、比較例8と同様にした。
例えば実施例において成膜圧力は2.66Paとしたが、本発明はこれに限られない。成膜圧力は皮膜結晶構造、硬さ、密着力などに影響する因子であり、例えば0.2〜10.0Paの範囲の中で成膜圧力を変化させ、皮膜硬度と密着力でバランスの取れた成膜圧力を選択してもよい。
また、上記した実施形態や実施例では上部層11の上には特に皮膜を形成しなかったが、当該上部層11の上に公知の皮膜を適宜形成してもよい。
10 硬質皮膜
11 上部層
12 下地層
13 第1中間層
14 第2中間層
15 窒化処理層
20 被膜材
31、32 ターゲット材
100 表面処理装置
101 回転テーブル
102 第1ターゲット材保持部
103 第2ターゲット材保持部
104 アノード
105 アーク電源
106 バイアス電源
107 反応ガス導入部
108 排気部
109 チャンバ
Claims (9)
- 組成が(AlaSibVcCrd)の窒化物からなる上部層と、
前記上部層の直下に形成されると共に、金属成分としてAl及びCrを含むAlCr系窒化物からなる下地層と、
を含み、前記a、b、c及びdがそれぞれ重量%を示し、
13≦a≦41、
0.03≦b≦15、
0<c≦15、
d=100−(a+b+c)
を満足することを特徴とする硬質皮膜。 - 前記下地層は、組成が(AleWfCrg)の窒化物からなる第1中間層を含み、
前記e、f及びgがそれぞれ重量%を示し、
0≦e≦20、
0≦f≦15、且つ、
g=100−(e+f)、
を満足する請求項1に記載の硬質皮膜。 - 前記下地層は前記上部層と前記第1中間層の間に形成される第2中間層を含み、
前記第2中間層は、前記(AlaSibVcCrd)の窒化物を主とした第1組成群と、前記(AleWfCrg)の窒化物を主とした第2組成群と、が混在する請求項2に記載の硬質皮膜。 - 前記第2中間層は、前記第1組成群の層と前記第2組成群の層とが交互に積層された状態である請求項3に記載の硬質皮膜。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬質皮膜で被覆された被覆材。
- 減圧された窒素雰囲気下においてアーク放電式イオンプレーティング法を用いて硬質皮膜を被処理材に被覆する表面処理方法であって、
回転テーブル上に載置された被処理材を挟むように、金属成分としてAl及びCrを含むAlCr系第1ターゲット材と、組成が(AlaSibVcCrd)からなる第2ターゲット材とを対向させる第1工程と、
前記第1工程の後に、前記窒素雰囲気下において少なくとも前記第1ターゲット材に所定の電圧を印加しつつ当該被処理材を回転させることで、前記被処理材上に前記Al及び前記Crを含むAlCr系窒化物からなる下地層を形成する第2工程と、
前記第2工程の後に、前記窒素雰囲気下において少なくとも前記第2ターゲット材に所定の電圧を印加しつつ当該被処理材を回転させることで、前記下地層上に組成が(AlaSibVcCrd)の窒化物からなる上部層を形成する第3工程と、
を含み、
前記a、b、c及びdがそれぞれ重量%を示し、
13≦a≦41、
0.03≦b≦15、
0<c≦15、
d=100−(a+b+c)
を満足することを特徴とする表面処理方法。 - 前記AlCr系第1ターゲット材は、組成が(AleWfCrg)からなり、
前記e、f及びgがそれぞれ重量%を示し、
0≦e≦20、
0≦f≦15、且つ、
g=100−(e+f)、
を満足し、
前記第2工程では、前記窒素雰囲気下において少なくとも前記AlCr系第1ターゲット材に所定の電圧を印加しつつ当該被処理材を回転させることで、組成が前記(AleWfCrg)の窒化物からなる第1中間層を前記被処理材上に形成する請求項6に記載の表面処理方法。 - 前記第2工程と前記第3工程の間に、前記窒素雰囲気下において少なくとも前記AlCr系第1ターゲット材及び前記第2ターゲット材にそれぞれ所定の電圧を印加しつつ当該被処理材を回転させることで、前記(AlaSibVcCrd)の窒化物を主とした第1組成群と、前記(AleWfCrg)の窒化物を主とした第2組成群と、が混在した第2中間層を前記第1中間層の上に形成する請求項7に記載の表面処理方法。
- 前記第2工程の前に、ラジカル窒化法を用いて前記被処理材の表面を窒化処理することで窒化処理層を形成する請求項6〜8のいずれか一項に記載の表面処理方法。
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