JP6344841B2 - 微細気泡発生装置 - Google Patents

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本発明は、分散相としての気体と連続相としての液体を混合して気液混合相となすとともに、分散された気泡を微細化かつ均一化させることが可能な微細気泡発生装置に関する。
従来、微細気泡発生装置の一形態として、特許文献1に開示されたものがある。すなわち、特許文献1には、一端に液体を導入する導入口を有するとともに、他端に液体を導出する導出口を有する筒状のケーシング体内に、導入口から導出口に向けて順次、ケーシング体の周壁に開口した吸気孔から気体を導入して液体と混合させる気液混合部と、気液混合部から導出口側へ漸次拡径する拡径流路形成部と、拡径流路形成部の終端部に接続して気液混合相を旋回流となす旋回流形成部と、旋回流形成部で形成された旋回流を一時的に滞留させる一時滞留部とを備えたマイクロバブル発生装置が開示されている。
上記したマイクロバブル発生装置では、次のようにしてマイクロバブルが形成される。すなわち、導入口から導入した液体と吸気孔から導入した気体とを気液混合部で混合して気液混合相となし、拡径流路形成部を通して気液混合相を減速させながら気液混合流となす。そして、気液混合流を旋回流形成部に案内して旋回流となす。この際、気液混合流を形成する気体は微細な気泡となって分散される。さらに、旋回流は一時滞留部で一時的に流動しながら滞留されて、比較的大きな気泡は粉砕される。その後、微細な気泡(マイクロバブル)を含有する旋回流は導出口から導出される。
特開2007−21343
ところが、前記したマイクロバブル発生装置では、生成される気泡はマイクロレベル(数十〜数百μm)であり、さらに微細化かつ均一化されたナノレベル(1μm未満)の気泡は殆ど生成されない。そのため、かかるマイクロバブル発生装置は、ナノレベルの気泡が求められる産業分野では活用できないという不具合がある。
そこで、本発明は、ナノレベルに微細化されるとともに均一化された気泡を含有する気液混合相を、安価にかつ堅実に生成することができる構造簡易な微細気泡発生装置を提供することを目的とする。
の発明のうち第1の態様に係る微細気泡発生装置は、ポンプの吸入口部側に、連続相としての液体と分散相としての気体とを混合して気液混合相となす第1微細気泡発生器を接続する一方、ポンプの吐出口部側に、第1微細気泡発生器により生成された気液混合相中の気泡をさらに微細化する第2微細気泡発生器を接続して構成したことを特徴とする。
上記した微細気泡発生装置では、ポンプの吸入口部側に接続した第1微細気泡発生器により連続相としての液体と分散相としての気体とを混合して気液混合相となすことができる。続いて、ポンプの吐出口部側に接続した第2微細気泡発生器により、第1微細気泡発生器によって生成された気液混合相中の気泡をさらに微細化することができる。つまり、ポンプの吸入口部側と吐出口部側とにおいて、二段階にわたって気液混合相中の気体を微細化することで、ナノレベルの気泡となすことができる。その結果、ナノレベルに微細化されるとともに均一化された気泡を含有する気液混合相を、安価にかつ堅実に生成することができる構造簡易な微細気泡発生装置を提供することができる。
また、の発明のうち第2の態様に係る微細気泡発生装置は、第1の態様に係る微細気泡発生装置であって、第2微細気泡発生器は、ポンプの吐出口部から吐出された気液混合相の大部分を流動させる主流路と、残余の気液混合相を主流路の外周側で流動させる副流路とを具備し、副流路の中途部には主流路と連通する連通路を形成するとともに、連通路では、主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、副流路から主流路に流入する気液混合相に渦流を生起させて、主流路内で旋回流となって流動する気液混合相中の気泡が渦流によりさらに微細化されるように構成したことを特徴とする。
上記した微細気泡発生装置では、ポンプの吐出口部から吐出された気液混合相の大部分を流動させる主流路と、残余の気液混合相を主流路の外周側で流動させる副流路と、主・幅流路を連通して副流路の中途部から主流路内に気液混合相を流入可能とした連通路を具備して、連通路では、主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、副流路から主流路に流入する気液混合相に渦流を生起させるようにしている。そのため、主流路内で旋回流となって流動する気液混合相中の気泡が液相の遠心力により主流路の周縁部側に移動されて、周縁部側に移動された気泡が渦流に衝突してさらに微細化される。その結果、気液混合相中の気体は堅実にナノレベルの気泡に微細化される。
の発明のうち第3の態様に係る微細気泡発生装置は、第2態様に係る微細気泡発生装置であって、第2微細気泡発生器は、筒状に形成した内周形成体と外周形成体を同芯円的に内外に配置して、内周形成体内に主流路を形成する一方、内周形成体の外周面と外周形成体の内周面との間に副流路を形成し、内周形成体の中途部には主流路と副流路とを連通する連通口を形成するとともに、連通口の一側縁部から円周方向へかつ漸次主流路側へ延出させて形成した流れ形成用の機能フィンを設けて、機能フィンの主流路側面に沿って主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、機能フィンの副流路側面に沿って副流路から主流路に流入する気液混合相には渦流を生起させて、主流路内で旋回となって流動する気液混合相中の気泡を渦流によりさらに微細化するように構成したことを特徴とする。
上記した微細気泡発生装置では、連通口の一側縁部から円周方向へかつ漸次主流路側へ延出させて形成した流れ形成用の機能フィンを設けて、機能フィンの主流路側面に沿って主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、機能フィンの副流路側面に沿って副流路から主流路に流入する気液混合相には渦流を生起させるようにしているため、主流路内で旋回流となって流動する気液混合相中の気泡が液相の遠心力により主流路の周縁部側に移動されて、周縁部側に移動された気泡が渦流に衝突してさらに微細化される。その結果、気液混合相中の気泡は堅実にナノレベルの気泡に微細化される。
の発明のうち第4の態様に係る微細気泡発生装置は、第3態様に係る微細気泡発生装置であって、内・外周形成体は、それぞれ先端先細り状に漸次縮径させた円筒状に形成し、内周形成体の外周面には、軸線方向に伸延する複数の間隔保持片を円周方向に間隔をあけて突設して、外周形成体中に内周形成体を配置するとともに、外周形成体の内周面に各間隔保持片を当接させることで、内・外周形成体間に副流路を形成し、内周形成体の周壁には、内周形成体の基端側から内周形成体の先端側に向かって漸次縮幅状に開口する連通口を複数個形成するとともに、各連通口は単一仮想螺旋に沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置し、各連通口には一側縁部から円周方向へかつ漸次主流路側へ延出させて円弧状に形成した機能フィンを設けたことを特徴とする。
上記した微細気泡発生装置では、先端先細り状に漸次縮径させた円筒状に形成した内・外周形成体間に副流路を形成し、内周形成体の周壁には、内周形成体の基端側から内周形成体の先端側に向かって漸次縮幅状に開口する連通口を複数個形成するとともに、各連通口は単一仮想螺旋に沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置し、各連通口には一側縁部から円周方向へかつ漸次主流路側へ延出させて円弧状に形成した機能フィンを設けることで、機能フィンの主流路側面に沿って内周形成体内に形成される主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、機能フィンの副流路側面に沿って副流路から主流路に流入する気液混合相には渦流を生起させるようにしているため、主流路内で旋回流となって流動する気液混合相中の気泡が液相の遠心力により主流路の周縁部側に移動されて、周縁部側に移動された気泡が渦流に衝突してさらに微細化される。その結果、気液混合相中の気泡は堅実にナノレベルの気泡に微細化される。
の発明のうち第5の態様に係る微細気泡発生装置は、第3又は第4態様に係る微細気泡発生装置であって、内周形成体内の基端部には、内周形成体内に流入する流体を旋回流となす旋回手段を配設したことを特徴とする。
上記した微細気泡発生装置では、内周形成体内の基端部に旋回手段を配設しているため、内周形成体内に流入する流体を旋回流となして下流側に流動させることができる。そのため、内周形成体内の下流側に形成された機能フィンに先だって流体を旋回流となすことができる。その結果、旋回手段と機能フィンとの相乗効果により堅実に旋回流を形成して、気泡のナノレベルの微細化と均一化を良好に確保することができる。
本発明は次のような効果を奏する。すなわち、本発明に係る微細気泡発生装置は、ポンプの吸入口部側と吐出口部側とにおいて、二段階にわたって気液混合相中の気体を微細化するようにしているため、微細化かつ均一化されたナノレベル(1μm未満)の気泡を短時間にかつ堅実に大量生成して安定提供することができる。そして、微細気泡発生装置は、構造簡易で安価に提供することができるとともに、ナノレベルの気泡が求められる産業分野において幅広く活用することができるため、産業上の利用分野を大幅に拡大させることができる。
微細気泡発生装置の説明図。 第1実施形態としての第2微細気泡発生器の正面説明図。 第1実施形態としての第2微細気泡発生器の正面断面図。 図3のI-I線断面図。 図3のII-II線断面図。 外周形成体の正面図。 内周形成体の正面図(a)、平面図(b)、及び斜視図(c)。 内周形成体の展開説明図。 第1実施形態としての第2微細気泡発生器の断面側面説明図。 第2実施形態としての第2微細気泡発生器の正面説明図。 旋回手段の取付斜視説明図。 旋回手段の上流側斜視図(a)、下流側斜視図(b)、正面図(c)、上流側側面図(d)、下流側側面図(e)。 他の旋回手段の取付斜視説明図。 他の旋回手段の上流側斜視図(a)、下流側斜視図(b)、正面図(c)、上流側側面図(d)、下流側側面図(e)。 第1微細気泡発生器の正面断面図。 第1微細気泡発生器の分解斜視説明図。 第1微細気泡発生器の下流側半部の断面正面説明図。 第1微細気泡発生器の下流側半部の流れ状態の断面正面説明図。 第1微細気泡発生器の変形例として脈動抑制体を収容配置した吸気パイプの断面説明図。 比較形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図。 第1実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図。 第2実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図。 比較形態装置と第1・第2実施形態装置のそれぞれにより生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布対比図。
以下に、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に示す1は本実施形態としての微細気泡発生装置であり、微細気泡発生装置1は、図1に示すように、連続相としての液体F1と分散相として気体F2を混合するとともに、気体F2を微細かつ均一な気泡となして、気液混合相としての初期混合流体F3を生成し、その後に連続して気液混合相としての終期混合流体F4を生成する装置である。ここで、本実施形態では、液体F1は水であり、気体F2は空気である。そして、初期混合流体F3は微細な気泡混じりの水(微細気泡含有水)であり、終期混合流体F4はさらに微細な気泡混じりの水(微細気泡含有水)である。
微細気泡発生装置1は、図1に示すように、ポンプPの吸入口部Paに、吸入側接続管4を介して、連続相としての液体F1と分散相としての気体F2とを混合して気液混合相としての初期混合流体F3となす第1微細気泡発生器2を接続する一方、ポンプPの吐出口部Pbに、吐出側接続管5を介して、第1微細気泡発生器2により生成された初期混合流体F3中の気泡をさらに微細化して気液混合相としての終期混合流体F4を生成する第2微細気泡発生器3を接続して構成している。
このように構成した微細気泡発生装置1では、ポンプPの吸入口部Pa側に接続した第1微細気泡発生器2により連続相としての液体F1と分散相としての気体F2とを混合して気液混合相としての初期混合流体F3を生成することができる。この初期混合流体F3中の気泡はマイクロレベルに微細化されている。続いて、ポンプPの吐出口部Pb側に接続した第2微細気泡発生器3により、第1微細気泡発生器2によって生成された初期混合流体F3中の気泡をナノレベルに微細化して終期混合流体F4を生成することができる。つまり、ポンプPの吸入口部Pa側におけるマイクロレベルの気泡の微細化と、吐出口部Pb側におけるナノレベルの気泡の微細化が、連続的に二段階にわたって微細化処理される。その結果、微細気泡発生装置1は、ナノレベルに微細化されるとともに均一化された気泡を含有する終期混合流体F4を、安価にかつ堅実に生成することができる簡易な構造となすことができる。
そして、第1微細気泡発生器2は、ポンプPの吸入口部Paに吸入側接続管4を介して接続する一方、第2微細気泡発生器3はポンプPの吐出口部Pbに吐出側接続管5を介して接続するとともに、吸入側接続管4と吐出側接続管5を所望の配管長(例えば、20m)となした場合にも、吐出側接続管5の終端部に第2微細気泡発生器3を接続しているため、第2微細気泡発生器3からは、ナノレベルに微細化された気泡を大量に含有する終期混合流体F4が放出される。
この際、第1微細気泡発生器2で微細化された気泡は、吸入・吐出側接続管4,5内において、合泡することなく第2微細気泡発生器3まで搬送されるため、第2微細気泡発生器3において気泡が堅実にナノレベルに微細化される。その結果、吸入・吐出側接続管4,5を長尺化することで、第1・第2微細気泡発生器2,3を所望の位置に配置することができる。つまり、第1・第2微細気泡発生器2,3の配設位置の自由度を増大させることができる。そのため、微細気泡発生装置1の産業上の利用分野を増大させることができる。
以下に、第1・第2実施形態としての第1微細気泡発生器2と第2微細気泡発生器3のそれぞれの構成について説明するが、説明の便宜上、まず、第1実施形態としての第2微細気泡発生器3の構成について、図2〜図9を参照しながら説明し、その後に、第2実施形態としての第2微細気泡発生器3の構成について、図10〜図14を参照しながら説明し、さらにその後に、第1微細気泡発生器2の構成について、図15〜図19を参照しながら説明する。
[第1実施形態としての第2微細気泡発生器の構成の説明]
第1実施形態としての第2微細気泡発生器3は、図2〜図9に示すように、ポンプPの吐出口部Pbから吐出された初期混合流体F3の大部分を流動させる主流路10と、残余の初期混合流体F3を主流路10の外周側で流動させる副流路11とを具備している。副流路11の中途部には主流路10と連通する連通路12(図9参照)を形成している。連通路12では、主流路10内を流動する初期混合流体F3を旋回流Sとなす一方、副流路11から主流路10に流入する初期混合流体F3に渦流の一種であるカルマン渦Kを生起させて、主流路10内で旋回流Sとなって流動する初期混合流体F3中の気泡がカルマン渦Kによりさらに微細化されるように構成している。
上記した微細気泡発生装置1では、ポンプPの吐出口部Pbから吐出された初期混合流体F3の大部分を流動させる主流路10と、残余の初期混合流体F3を主流路10の外周側で流動させる副流路11と、主・幅流路10,11を連通して副流路11の中途部から主流路10内に初期混合流体F3を流入可能とした連通路12を具備して、連通路12では、主流路10内を流動する初期混合流体F3を旋回流Sとなす一方、副流路11から主流路10内に流入する初期混合流体F3にカルマン渦Kを生起させるようにしている。そのため、主流路10内で旋回流Sとなって流動する初期混合流体F3中の気泡が液相の遠心力により主流路10の周縁部側に移動されて、周縁部側に移動された気泡がカルマン渦Kに衝突してさらに微細化される。その結果、初期混合流体F3中の気泡は堅実にナノレベルの気泡に微細化される。
具体的に説明すると、第1実施形態としての第2微細気泡発生器3は、筒状に形成した内周形成体20と外周形成体21を同芯円的に内外に配置して、内周形成体20内に主流路10を形成する一方、内周形成体20の外周面と外周形成体21の内周面との間に副流路11を形成している。内周形成体20の中途部には主流路10と副流路11とを連通する連通口22を形成している。連通口22の一側縁部(本実施形態では左側端部)から円周方向(右側方)へかつ漸次主流路10側へ延出させて形成した流れ形成用の機能フィン23を設けている。そして、機能フィン23の主流路側面23aは、その面に沿って主流路10内を流動する初期混合流体F3を旋回流Sとなす機能を有する一方、機能フィン23の副流路側面23bは、その面に沿って副流路11から主流路10に流入する初期混合流体F3にカルマン渦Kを生起させる機能を有する。そして、主流路10内で旋回となって流動する初期混合流体F3中の気泡がカルマン渦Kによりさらに微細化されるようにしている。
さらに具体的に説明すると、内・外周形成体20,21は、それぞれ先端先細り状に漸次縮径させた円筒状に形成しており、内周形成体20は外周形成体21よりも筒長を短幅に形成している。本実施形態では、内周形成体20は外周形成体21の略半分の筒長に形成している。内周形成体20の外周面には、軸線方向に伸延する複数(本実施形態では8個)の間隔保持片24を円周方向に間隔をあけて突設して、外周形成体21中に内周形成体20を配置している。外周形成体21の内周面には各間隔保持片24の先端面を当接させることで、内・外周形成体20,21間に副流路11を形成・保持し、内周形成体20の周壁には、内周形成体20の基端側から内周形成体20の先端側に向かって漸次縮幅状に開口する連通口22を複数個(本実施形態では4個)形成している。各連通口22は単一仮想螺旋Rに沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置し、各連通口22には左側縁部から円周方向である右側方へかつ漸次主流路10側へ延出させて円弧状に形成した機能フィン23を設けている。
単一仮想螺旋Rは、図8に示すように、内周形成体20を展開させた状態では仮想直線を描いており、この仮想直線に沿わせて一定の間隔を開けてスリット状の連通口22を形成している。そして、円筒状に屈曲させて形成した本来の内周形成体20において、この仮想直線が単一仮想螺旋Rを描いている。
内周形成体20には、その長手方向に伸延する軸線Axとの間に一定の鋭角θ(例えば、15°〜75°の範囲)をなして伸延する螺旋方向切欠部25を切欠して形成するとともに、軸線Axと略直交する周方向に伸延する周方向切欠部26を切欠して形成して、先端先細りV字状の切欠片27を切欠して形成している。そして、切欠片27を内方へ屈曲させて配置することで、内周形成体20に切欠片27と同形状の連通口22を形成するとともに、内方へ屈曲させた切欠片27を機能フィン23となしている。各連通口22は、内周形成体20の周壁に描いた単一仮想螺旋Rに沿わせて配置するとともに、単一仮想螺旋Rの伸延方向に一定の間隔を開けて配置している。本実施形態では、図7に示すように、内周形成体20の先端部側の周壁に2個の連通口22を同一円周上において相互に180°変位させた点対称となる位置に形成するとともに、内周形成体20の中央部側の周壁に2個の連通口22を同一円周上において相互に180°変位させた点対称となる位置に形成している。その結果として、先端部側と中央部側の連通口22は同一軸線廻りに相互に90°変位した位置に形成される。20aは本片形成片、20bは先端部形成片、20cは基端部形成片である。
上記した4つの各機能フィン23は、図9に示すように、連通口22の一側縁部(本実施形態では左側縁部)から円周方向へかつ漸次主流路10側へ延出させて形成している。各機能フィン23の主流路側面23aは上方へ凹状の湾曲面に形成して、主流路側面23aに沿って主流路10内を流動する初期混合流体F3が旋回流Sとなって流動するようにしている。一方、機能フィン23の副流路側面23bは上方へ凸状の湾曲面に形成して、副流路側面23bに沿って副流路11から主流路10に連通口22を通して流入する初期混合流体F3にカルマン渦Kを生起するようにしている。
すなわち、機能フィン23の先端縁部23cの背後には初期混合流体F3が静止した陰の部分である止水領域28ができ、初期混合流体F3の流れはその表面を滑って流れようとする。そのとき止水領域28と機能フィン23の副流路側面23bに沿って流れる初期混合流体F3の流れの境界面Bsに沿って連続的な渦シート(渦層)が生じる。その連続的な渦シートから離散的な渦点の連なりが生じて、渦点が流れ去る初期混合流体F3を追いかけるようにして個々に分裂した渦の列となる。これがカルマン渦Kである。
図3において、30は内周形成体20の基端開口部に形成した流入口、31は内周形成体20の先端開口部に形成した流出口、32は外周形成体21の基端開口部に形成した導入口、33は外周形成体21の先端開口部に形成した導出口である。そして、内周形成体20は、流入口30を外周形成体21内の中央部に配置するとともに、流出口31を外周形成体21内の先端部、つまり、外周形成体21の導出口33のやや上流側に配置している。
上記したように、外周形成体21内に内周形成体20を配置することで、外周形成体21の導入口32から導入した初期混合流体F3を、外周形成体21内の中央部において、内周形成体20の流入口30から主流路10内に流入する初期混合流体F3と副流路11内に流入する残余の初期混合流体F3とに分流させるようにしている。そして、主流路10内に流入した初期混合流体F3は、機能フィン23の主流路側面23aに案内されて旋回流Sとなって流動し、副流路11内から連通孔22を通して主流路内10に流入する初期混合流体F3が機能フィン23の副流路側面23bに沿って流れる初期混合流体F3内にカルマン渦Kが生起される。そのため、主流路10内で旋回流Sとなって流動する初期混合流体F3中の気泡が液相の遠心力により主流路10の周縁部側に移動されて、周縁部側に移動された気泡がカルマン渦Kに衝突してさらに微細化される。つまり、ナノレベルの気泡に微細化される。ナノレベルに微細化された終期混合流体F4は内周形成体20の流出口31さらには外周形成体21の導出口33から第2微細気泡発生器3の外部に導出(放出)される。
[第2実施形態としての第2微細気泡発生器の構成の説明]
図10は、第2実施形態としての第2微細気泡発生器3を示している。この第2実施形態としての第2微細気泡発生器3は、図10に示すように、前記した第1実施形態としての第2微細気泡発生器3と基本的な構成を同一となしているが、内周形成体20内の基端部に旋回手段を配設している点で異なる。つまり、内周形成体20内の基端部に旋回手段を配設することで、主流路10内に流入した初期混合流体F3を、旋回手段により予備的に旋回流となすとともに、その下流側に形成された機能フィン23によりさらに旋回流となすことで、主流路10内では堅実に旋回流が形成されるようにしている。そのため、旋回手段と機能フィン23との相乗効果により堅実に旋回流を形成することができて、気泡のナノレベルの微細化と均一化を良好に確保することができる。ここで、旋回手段としては流体を旋回流となす機能を有していればよいものであり、例えば、図11及び図12に示す旋回手段40、図13及び図14に示す旋回手段50、ないしは図16に示す旋回手段161を適宜採用することができる。次に、旋回手段40,50の各構成について具体的に説明する。
(旋回手段40の説明)
図11及び図12は、旋回手段40を示している。旋回手段40は、図11及び図12に示すように、直状に伸延する棒状の軸芯部41と、軸芯部41の周面から半径方向(放射線方向)に突設した複数(本実施形態では4片)の板状の旋回流形成案内片42とを、合成樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体に積層製作している。すなわち、旋回手段40は、断面正八角形の棒状の軸芯部41の周面から均一肉厚の四角形板状の4つの案内本片43を軸芯部41の一つおきの各片から延設して断面十字状に形成している。
しかも、旋回手段40の上流側の端面と下流側の端面は、一定のねじれ角θ1(例えば、θ1=45°〜180°)を形成するように配置し、案内本片43の上流側半部は上流側から下流側への伸延方向を軸芯部41の軸線方向と平行に配置するとともに、案内本片43の下流側半部は上流側から下流側への伸延方向を軸芯部41の軸線方向とねじれの位置に配置している。つまり、軸芯部41の軸線方向とねじれの位置に配置した4つの旋回流形成案内片42は、「へ」の字状に屈曲させて形成して、案内本片43の上流側半部が軸芯部41の軸線とほぼ並行させて配置されるとともに、案内本片102の下流側半部が軸芯部41の軸線廻りに捩れ状にほぼ並行させて配置されて、隣接する旋回流形成案内片42間に案内本片43の中途部が屈曲された旋回流形成案内路44が4本形成されるようにしている。
各案内本片43の半径方向の先端部の上流側部には係合用位置決め用の膨出部45を形成している。また、内周形成体20の内周面の上流側端部には膨出部45と整合して、膨出部45が係合自在の係合凹部46を周面周りに4つ形成している。
上記のように構成して、内周形成体20内にその流入口30から旋回手段40を下流側に挿入するとともに、各係合凹部46に膨出部45を挿入して係合させて位置決めすることで、旋回手段40が軸線方向ないしは周面周りに移動するのを規制することができる。この際、旋回流形成案内片42の先端面は、内周形成体20の内周面に密着状に面接触している。そのため、内周形成体20内に流入した流体は、内周形成体20内に配置された旋回流形成案内路44に沿って上流側から下流側へ流動されることで、堅実に旋回流となされる。
(旋回手段50の説明)
図13及び図14は、旋回手段50を示している。旋回手段50は、図13及び図14に示すように、直状に伸延する棒状の軸芯部51と、軸芯部51の周面から半径方向(放射線方向)に突設した複数(本実施形態では4片)の板状の旋回流形成案内片52とを、合成樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT))を削出加工して、表面を滑らかに(液体F1である水との摩擦が少ないように)成形している。すなわち、旋回手段50は、棒状の軸芯部51の周面から肉厚板状の4つの案内本片53を一定の間隔をあけて延設して断面十字状に形成し、各案内本片53の両側面には基端部から先端部にかけて円弧状凹面54を形成するとともに、隣接する案内本片53同士の円弧状凹面54の基端縁部が連続する円弧面となしている。そして、各案内本片53の中途部が最小肉厚で、各案内本片53の先端部が最大肉厚となるように形成している。
しかも、旋回手段50の上流側の端面と下流側の端面は、一定のねじれ角θ2(例えば、θ2=45°〜180°)を形成するように、旋回流形成案内片52の上流側から下流側への伸延方向を軸芯部51の軸線方向とねじれの位置に配置している。軸芯部51の軸線方向とねじれの位置に配置した4つの旋回流形成案内片52は、ほぼ並行させて配置されるとともに、隣接する旋回流形成案内片52間に軸芯部51の軸線廻りに捩れ状の旋回流形成案内路55が4本形成されるようにしている。
各案内本片53の半径方向の先端部の上流側部には係合用位置決め用の膨出部56を形成している。また、内周形成体20の内周面の上流側端部には膨出部56と整合して、膨出部56が係合自在の係合凹部57を周面周りに4つ形成している。
上記のように構成して、内周形成体20内にその流入口30から旋回手段50を下流側に挿入するとともに、各係合凹部57に膨出部56を挿入して係合させて位置決めすることで、旋回手段50が軸線方向ないしは周面周りに移動するのを規制することができる。この際、旋回流形成案内片52の先端面は、内周形成体20の内周面に密着状に面接触している。そのため、内周形成体20内に流入した流体は、内周形成体20内に配置された旋回流形成案内路55に沿って上流側から下流側へ流動されることで、堅実に旋回流となされる。
以下に、第1微細気泡発生器の構成について説明する。
[第1微細気泡発生器の構成の説明]
第1微細気泡発生器2は、図1に示すように、図示しない液体源(本実施形態では水源)に第1連通路としての連通パイプ6を介して一端部(基端部)を連通連結するとともに、ポンプPの吸入口部Paに吸入側接続管4を介して他端部(先端部)を連通連結している。そして、ポンプPを作動させて、その吸込口部Paに連通パイプ6を通して液体F1を吸引することで、第1微細気泡発生器2内に液体F1を導入する一方、第1微細気泡発生器2内には別途気体F2がベンチュリ効果により吸入されて、第1微細気泡発生器2内で液体F1と気体F2とが混合されて初期混合流体F3が生成されるようにしている。初期混合流体F3は、吸入側接続管4を介してポンプPの吸入口部Paに吸引されて、ポンプPの吐出口部Pbから第2微細気泡発生器3に吐出されるようにしている。
第1微細気泡発生器2は、図15〜図18に示すように、接続体110と気泡発生器本体120を、同一軸線上に直状に配置するとともに連通連結して形成している。
接続体110は、連通パイプ6に気泡発生器本体120を連通状態に接続するためのものである。すなわち、接続体110は、第1接続片111と第2接続片112と第3接続片113とから構成している。
第1接続片111は、円筒状の第1接続本片111aと、第1接続本片111aの外周面中途部に外方へ張り出し鍔状に形成した第1係止用鍔片111bとを合成樹脂により一体成形している。第1接続本片111aの基端部は、可撓性樹脂により成形した連通パイプ6の先端部に着脱自在に嵌入させて接続可能としている。第1接続片111は、第1係止用鍔片111bが後述する第2接続本片112aの基端側端面に当接して係止される。
第2接続片112は、円筒状に形成した第2接続本片112aと、第2接続本片112aの外周面基端部に外方張り出し鍔状に形成した第2係止用鍔片112bとを弾性ゴム素材により一体成形している。第2接続本片112aには、第1接続本片111aの先端部を着脱自在に嵌入させて接続可能としている。第2接続片112は、第2係止用鍔片112bが後述する第3接続片113の基端部側半部113a端面に当接して係止される。
第3接続片113は、合成樹脂により円筒状に形成するとともに、基端部側半部113aの内径を第2接続本片112aの外径と略同一に形成する一方、先端部側半部113bを基端部側半部113aよりもやや小径に縮径させて形成している。基端部側半部113aには、第2接続本片112aの先端部を着脱自在に嵌入させて接続可能としている。先端部側半部113bには、後述する気泡発生器本体120の第1分割片151を着脱自在に嵌入させて接続可能としている。
気泡発生器本体120は、一端に液体F1を導入する導入口130を有するとともに、他端に初期混合流体F3を導出する導出口140を有する直状かつ円筒状のケーシング体150内に、導入口130から導出口140に向けて順次、旋回流形成部160と流速増速部170と気体吸引部180と微細気泡含有液体生成部190とを備えている。
ケーシング体150は、円筒状の第1分割片151と、第1分割片151の外周面先端部に嵌合する円筒状の第2分割片152と、第2分割片152の内周面先端部に嵌合する円筒状の第3分割片153と、第3分割片153の外周面先端部に嵌合する円筒状の第4分割片154と、第4分割片154の内周面先端部に嵌合する円筒状の第5分割片155とを具備している。そして、第4分割片154は、中途部の縮径部156を介して基端部側よりも先端部側を縮径させて形成している。
旋回流形成部160は、導入口130から導入した液体F1を旋回流となすようにしており、通過する液体F1を旋回流となす旋回手段161と、旋回手段161の下流側にケーシング体150の軸線に沿って伸延する旋回流案内流路162とを具備している。旋回流案内流路162はケーシング体150の一部を形成する第3分割片153の内周面に沿って直状に形成されている。
旋回手段161は、第2分割片152の内周面中途部に嵌合する略円筒状の支持片163と、支持片163の先端縁部から軸線方向に向けて捩れ状に対向させて形成した一対の旋回流形成片164,164とを具備している。支持片163は、第2分割片152内で第1分割片151と第3分割片153とにより軸線方向で挟持されて位置決めされる。液体F1は、捩れ状に対向する一対の旋回流形成片164,164間を通過する際に、旋回流形成片164,164から捩れ作用を受けて旋回流となる。そして、旋回流は旋回流案内流路162を通して下流側の流速増速部170に案内されるようにしている。
流速増速部170は、ケーシング体150内に導入された液流を増速させるようにしており、ケーシング体150内の流路断面よりも小さい流路断面となして、ケーシング体150の軸線と同軸的に伸延する流速増速流路171を具備している。
流速増速流路171は、第4分割片154内に増速流路形成体172を配置して形成している。すなわち、増速流路形成体172は、第4分割片154の先端部側の内径よりも外径が小径で円筒状の流路形成片173と、流路形成片173の外周面基端部から下流側に張り出し状に形成した傘状支持片174とを具備している。そして、傘状支持片174の先端周縁部を第4分割片154の縮径部156に当接させるとともに、流路形成片173の先端部を第4分割片154の先端部内に同心円的に配置している。流路形成片173の先端部は、上流側から下流側に漸次縮径させて、内周テーパー面192と外周テーパー面193を形成している。
図17中、L1は流路形成片173の長手幅(筒長)、L2は円筒状に形成された気体吸引流路182の筒長、つまり、吸気孔181の中心位置から流路形成片173の先端開口部までの一定幅、W1は流路形成片173の基端開口部の内径、W2は流路形成片173の先端開口部の内径、W3は第5分割片155の内径、W4は第5分割片155の外径、W5は流路形成片173の外周面と第5分割片155の内周面との最小間隔、W6は流路形成片173の外周テーパー面193と第5分割片155の内周面との間に形成される最大間隔である。
気体吸引部180は、流速増速部170にて増速された液流により圧力降下された(大気圧に対して真空圧となる)ケーシング体150内に、外部から気体F2をベンチュリ効果で吸引するようにしている。すなわち、気体吸引部180は、ケーシング体150の周壁の中途部に開口した吸気孔181と、吸気孔181に基端部が連通して流速増速流路171の外周に同心円的に伸延する円筒状の気体吸引流路182と、吸気孔181に連通連結して立設した吸気接続パイプ183と、吸気接続パイプ183の上端部に接続して上端開口部から外気である空気を吸引することができる吸気パイプ184とを具備している。ここで、気体F2の吸入量は、連通パイプ6中を流れる液体F1の流量の2%〜4%、望ましくは3%前後(STP;0℃、1気圧)に設定することができる。また、吸気パイプ184には流量調節弁(図示せず)を取り付けることで気体F2の吸入量を可変可能とすることができる。
気体吸引流路182は、流路形成片173の外周面と第4分割片154の先端部の内周面との間に形成される間隙、そして、流路形成片173の外周面と第5分割片155の先端部の内周面との間に形成される間隙であり、気体吸引流路182は、流速増速流路171の先端部側の外周に円筒状に形成されている。つまり、気体吸引流路182は、円筒状に形成された筒長L2(吸気孔181の中心位置から流路形成片173の先端開口部までの一定幅)を有している。ここで、一定幅である筒長L2は第5分割片155の内径W3よりも幅広(本実施形態では内径W3の略4倍)に形成している。
そのため、吸気孔181から気体吸引流路182内に吸入された気体F2は、流路形成片173の先端開口部に至るまで、つまり、少なくとも筒長L2の長さ分は流路形成片173の外周面に沿って流動して、堅実にかつ安定して円筒状に形成される。そして、流路形成片173の先端開口部において、棒状に流出される液体F1の外周面を安定して円筒状に形成された気体F2が覆うように面接触する。したがって、液体F1とその外周面を覆う気体F2との接触面積、つまり、せん断面積が大きく確保されて、分散相としての気体F2が連続相としての液体F1により効果的にせん断される。その結果、微細気泡含有液体生成流路191において、気体F2は均一に超微細化されて、超微細気泡混じりの液体、つまり、初期混合流体F3が生成される。
微細気泡含有液体生成部190は、気体吸引部180にて吸引された気体F2が流速増速部170にて増速された液流によりせん断されて超微細な気泡混じりの液体、つまり初期混合流体F3が生成されるようにしており、気体吸引流路182の先端部と流速増速流路171の先端部とが連通して、導出口140に向けて伸延する微細気泡含有液体生成流路191を具備している。
上記のように構成した第1微細気泡発生器2では、導入口130から導入した液体F1を旋回流形成部160により旋回流となすことができる。この際、旋回流形成部160の旋回手段161が通過する液体F1を旋回流となして、旋回手段161の下流側においてケーシング体150の軸線に沿って伸延する旋回流案内流路162が旋回流を下流側へ案内する。
旋回流形成部160にて形成された旋回流は、流速増速部170により増速される。すなわち、流速増速部170が具備する流速増速流路171は、旋回流案内流路162の流路断面の略四分の一である小さい流路断面となして、ケーシング体150の軸線と同軸的に伸延させているため、旋回流の流速を堅実に増大させることができる。ここで、旋回流の流速の調整は、流速増速流路171の流路断面を適宜調整することで行うことができる。したがって、緩速的な流速で導入された液体F1の液流であっても、液流を旋回流となし、さらには、旋回流を適宜増速させることができる。
そして、流速増速部170にて増速された旋回流により、ケーシング体150内の流速増速部170における圧力はより一層降下される。そのため、気体吸引部180では吸気孔181を通してベンチュリ効果により外部から外気である気体F2を吸入するとともに、気体吸引流路182を通して流速増速流路171の外周に同心円的に円筒状の気体F2を流入させることができる。
さらには、微細気泡含有液体生成部190において、気体吸引部180にて吸引された気体F2が流速増速部170にて増速された旋回流によりせん断されて超微細な気泡混じりの液体が生成される。すなわち、微細気泡含有液体生成流路191において、増速旋回流となっている液体F1の外周は、吸引された気体により円筒状に囲繞される。そして、囲繞している円筒状の気体F2にはその内方から旋回力の強い旋回流の外周部が高せん断力を及ぼす。つまり、旋回流の中心側ではなく、それよりも比較的旋回力の強い外周側において、その外周を囲繞している円筒状の気体F2の全内周面に高せん断力を全面的に作用させることができる。そのため、微細気泡含有液体生成流路191では、吸引された気体F2が効率良く超微細化かつ均一化される。その結果、微細気泡含有液体生成流路191では微細化かつ均一化された気泡混じりの液体(初期混合流体F3)が堅実に生成されて、導出口140から初期混合流体F3が導出される。
[第1微細気泡発生器の変形例の構成の説明]
第1微細気泡発生器2の変形例は、図19に示すように、気体吸引部180の吸気パイプ184内に、吸引される気体F2の脈動を抑制する脈動抑制体185を配設して構成している。すなわち、脈動抑制体185は、外形状を吸気パイプ184内に挿入可能な円柱状に形成して、ケーシング体150の第4分割片154に接続される気体吸引部180の基端部近傍、つまり、吸気接続パイプ183の先端部(上端部)に下端面を当接させて可及的に吸気孔181の近傍位置に配設している。
脈動抑制体185は気体F2が吸引される方向(吸気パイプ184を通して吸気孔181から気体吸引流路182内に吸引される方向)に連通する連通流路186を有している。そして、連通流路186を通して気体F2がケーシング体150の気体吸引流路182内に吸引されるようにしている。ここで、脈動抑制体185は多孔質部材により成形することで、屈曲した細管状の連通流路186を保持させることができる。多孔質部材としては、例えば、スポンジ、軽石、セラミックス、陶器がある。また、脈動抑制体185はセルロース繊維やガラス繊維等を絡み合わせて形成することもでき、吸気パイプ184の基端部内に詰め込むことで充填・配置することができる。
このように構成して、吸引される気体F2の脈動を脈動抑制体185により抑制するようにしているため、気体F2の脈動を低減(抑制)して、超微細気泡の安定的生成と振動又は騒音の低減を実現することができる。この際、脈動抑制体185は第4分割片154に接続される吸気孔181の近傍位置に配設しているため、気体F2の脈動を堅実に低減(抑制)することができる。その結果、超微細気泡の安定的生成と振動又は騒音の低減を堅実に実現することができる。
しかも、気体F2は吸引される方向に連通する脈動抑制体185の連通流路186を通してケーシング体150の気体吸引流路182内に吸引されるようにしているため、気体F2が脈動していても連通流路186を通過する際に気体F2の脈動が堅実に低減(抑制)される。そのため、超微細気泡の安定的生成と振動又は騒音の低減を堅実に実現することができる。また、脈動抑制体185は多孔質部材、例えば、スポンジ、軽石、セラミックス、陶器により成形しているため、軽量かつ安価に連通流路186を有する脈動抑制体185を成形することができる。
前記した第1実施形態としての第2微細気泡発生器3を具備する微細気泡発生装置1(以下、「第1実施形態装置」という。)により生成した微細気泡含有水と、第2実施形態としての第2微細気泡発生器3を具備する微細気泡発生装置1(以下、「第2実施形態装置」という。)により生成した微細気泡含有水と、ポンプPの吐出口部Pbに吐出側接続管5を介して本実施形態に係る第1微細気泡発生器2を接続して構成した微細気泡発生装置(以下、「比較形態装置」という。)により生成した微細気泡含有水とを対比した。
すなわち、第1・第2実施形態装置により生成した微細気泡含有水と比較形態装置により生成した微細気泡含有水について、(株)島津製作所製のナノ粒子径分布測定装置「SALD-7100H」によりそれぞれの気泡の粒度分布(数)を測定して対比するとともに、ナノサイト社製のナノ粒子解析装置「NanoSight NS500」によりそれぞれの1μm以下(ナノレベル)の気泡総数を測定して対比した。その測定結果を図20〜図24に示す。
図20は比較形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図、図21は第1実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図、図22は第1実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布図、及び図23は比較形態装置と第1・第2実施形態装置のそれぞれにより生成した微細気泡含有水の気泡の粒度分布対比図である。これらの粒度分布図に示すように、比較形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡のメディアン径は160nmであった。これに対して、第1実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡のメディアン径は148nmであった。さらに、第2実施形態装置により生成した微細気泡含有水の気泡のメディアン径は122nmであった。つまり、第1実施形態装置では比較形態装置に比してメディアン径が約8%縮小された。さらに、第2実施形態装置では比較形態装置に比してメディアン径が約24%縮小された。
そして、ナノ粒子解析装置「NanoSight NS500」により測定した1μm以下(ナノレベル)の気泡総数は、比較形態装置の測定結果が0.3×10個/mlであるのに対して、第1実施形態装置の測定結果が1.2×10個/ml、さらに、第2実施形態装置の測定結果が1.7×10個/mlであった。つまり、同一の空気量において、生成される気泡の数は、第1実施形態装置が比較形態装置の約4倍の割合で多く、さらに、第2実施形態装置が比較形態装置の約5.7倍の割合で多かった。
その結果として、比較形態装置よりも第1実施形態装置のほうが微細気泡含有水の気泡の微細化に優れ、さらに、第2実施形態装置のほうが微細気泡含有水の気泡の微細化に優れていることが分かった。すなわち、第1微細気泡発生器2と第2微細気泡発生器3の両方を具備する本実施形態装置のほうが、第1微細気泡発生器2のみで第2微細気泡発生器3を具備しない比較形態装置よりも微細気泡含有水の気泡の微細化に優れていることが分かった。更に付言すると、第2微細気泡発生器3が気泡の微細化に大きく寄与していることが分かった。そして、第2微細気泡発生器3には旋回手段を配設した方が気泡の微細化にさらに大きく寄与していることが分かった。
実験に際しては、液体F1として純水を使用し、気体F2としては空気を使用した。純水の水量は35Lとした。つまり、ポンプPの吸入量(吐出量)を3.5L/minに設定して、ポンプPを10分間(1パスでの処理に相当)稼動させた。そして、空気自吸流量は5ml/minに設定した。また、吸入側接続管4と吐出側接続管5と連通パイプ6の内径はそれぞれ13mmとした。
1 微細気泡発生装置
2 第1微細気泡発生器
3 第2微細気泡発生器
4 吸入側接続管
5 吐出側接続管
6 連通パイプ
10 主流路
11 副流路
12 連通路
20 内周形成体
21 外周形成体
22 連通口
23 機能フィン

Claims (3)

  1. ポンプの吸入口部側に、連続相としての液体と分散相としての気体とを混合して気液混合相となす第1微細気泡発生器を接続する一方、
    ポンプの吐出口部側に、第1微細気泡発生器により生成された気液混合相中の気泡をさらに微細化する第2微細気泡発生器を接続して構成し、
    第2微細気泡発生器は、筒状に形成した内周形成体と外周形成体を同芯円的に内外に配置して、内周形成体内に、ポンプの吐出口部から吐出された気液混合相の大部分を流動させる主流路を形成する一方内周形成体の外周面と外周形成体の内周面との間に、残余の気液混合相を主流路の外周側で流動させる副流路を形成し、
    内周形成体周壁には主流路と副流路とを連通する連通を形成するとともに、連通口の一側縁部から円周方向へかつ漸次主流路側へ延出させて円弧状に形成した流れ形成用の機能フィンを設けて、
    機能フィンの主流路側面に沿って主流路内を流動する気液混合相を旋回流となす一方、機能フィンの副流路側面に沿って副流路から主流路に流入する気液混合相に渦流を生起させて、主流路内で旋回流となって流動する気液混合相中の気泡が渦流によりさらに微細化されるように構成した
    ことを特徴とする微細気泡発生装置。
  2. 内・外周形成体は、それぞれ先端先細り状に漸次縮径させた円筒状に形成し、内周形成体の外周面には、軸線方向に伸延する複数の間隔保持片を円周方向に間隔をあけて突設して、外周形成体中に内周形成体を配置するとともに、外周形成体の内周面に各間隔保持片を当接させることで、内・外周形成体間に副流路を形成し、
    前記連通口を、内周形成体の基端側から内周形成体の先端側に向かって漸次縮幅状に開口させて複数個形成するとともに、各連通口は単一仮想螺旋に沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置した
    ことを特徴とする請求項記載の微細気泡発生装置。
  3. 内周形成体内の基端部には、内周形成体内に流入する流体を旋回流となす旋回手段を配設した
    ことを特徴とする請求項又は記載の微細気泡発生装置。
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