JP6338426B2 - マンホール浮上防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤の液状化等によるマンホールの浮き上がりを防止するためのマンホール浮上防止装置に関するものである。
地盤に埋設されたマンホールは、地震時による地盤の液状化又は寒冷地における凍上現象によって、地上に浮き上がってくるという問題が生じている。そこで、従来より、マンホールの浮き上がりを防止するために、例えば、特許文献1には、地盤の洪積層にアンカーを固定し、このアンカーの引き抜き抵抗力によってマンホールの浮上力を減殺させるマンホール浮上抑制装置が開示されている。このマンホール浮上抑制装置は、マンホールの上部の傾斜部に環状のパイプリングを嵌め込み、このパイプリングの一対の対向した側面にハンガー部材を固定し、このハンガー部材にアンカー固定シャフトの上端を固定させ、アンカー固定シャフトの下端に設けられたアンカーを定着層に固定するようにしている。
特開2010−43453号公報
上記特許文献1に記載されたマンホール浮上抑制装置では、パイプリングをマンホールの上部の傾斜部に取付けるために、傾斜部の周囲に舗装されているアスファルト、コンクリート等を掘削する必要があり、更に、アンカーを洪積層に固定するために、地盤上層から洪積層まで掘削する必要があるので、掘削作業に時間及び費用がかかる。また、地中には、下水道管等の埋設物が埋設されているので、掘削作業時に埋設物を損傷させることもある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、設置が容易であり、掘削作業の時間を短縮し、コストを低減することができるマンホール浮上防止装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るマンホール浮上防止装置は、マンホール内の底部から下方に向かって非液状化層にアンカー部材を打設し、該アンカー部材と、前記マンホールの上部の蓋体を支持する受枠に固定した結合部とを引張材で連結したことを特徴とする。
本発明のマンホール浮上防止装置によれば、設置が容易であり、掘削作業の時間を短縮し、コストを低減することができる。
本発明の一実施形態に係るマンホール浮上防止装置をマンホールに設置した状態を示す概略断面図である。 図1に示すマンホールの蓋本体が開いた状態を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るマンホール浮上防止装置をマンホールに設置した状態を示す概略断面図を図1に示し、図1に示すマンホールの蓋本体が開いた状態を示す斜視図を図2に示す。
図1及び図2に示すように、マンホール浮上防止装置1は、地盤2に埋設された一般的なマンホール3に設置し、地盤2の液状化又は凍上現象等によるマンホール3の浮き上がりを防止するものである。ここで、地盤2は、洪水、地震等の災害によって液状化が起きにくい基底岩、洪積層等からなる非液状化層2aと、災害によって液状化が起きやすい砂層、泥層等からなる液状化層2bと、アスファルト、コンクリート等で舗装された舗装層2cと、からなる。
まず、マンホール浮上防止装置1が設置されるマンホール3の構造について説明する。
マンホール3は、地中に埋設された既存の設備であり、図1に示すように、上部から順次、斜壁管29、直壁管31、管取付壁管33、底板35が積層されている。底板35の上部には、インバート盤37が設けられている。
斜壁管29は、下端から上端に向かって縮径された略筒状であり、上端に調整リング27が連結され、下端に直壁管31が連結されている。また、斜壁管29の上端面には、アンカーボルト39が打設されている。直壁管31は、略円筒状であり、上端に斜壁管29が連結され、下端に管取付壁管33が連結されている。
管取付壁管33は、略円筒状であり、底板35に設けられ、管取付壁管33の上端に直壁管31が連結されている。この管取付壁管33の内部には、インバート盤37が設置されている。また、管取付壁管33には、下水道管47が接続されている。この下水道管47は、インバート盤37のインバート49に連通している。なお、斜壁管29、直壁管31及び管取付壁管33の内周には、作業者が昇降するための複数のステップ43が設けられている。
底板35は、略円板状であり、上部にインバート盤37を設け、管取付壁管33を支持している。インバート盤37は、略円板状であり、下水道管47に連結する溝状のインバート49(流路)が形成されている。
マンホール3の上部には、斜壁管29の開口を塞ぐ蓋本体21が設けられ、この蓋本体21の受枠25がアンカーボルト39によって調整リング27を介して斜壁管29に固定されている。
次に、マンホール浮上防止装置1について説明する。
マンホール浮上防止装置1は、マンホール3内の底部から非液状化層2aに打設されるアンカー部材11と、蓋本体21の受枠25に設けられた結合金具41(結合部)と、アンカー部材11と結合金具41とを連結する引張材7とを備えている。
アンカー部材11は、棒状部材であり、マンホール3内の底部(インバート盤37)の外周部付近にステップ43に干渉しないように、周方向に沿って等間隔で4ヶ所に配置され、インバート盤37から下方に向かって非液状化層2aに打設されている。アンカー部材11には、グラウト材19のかぶり厚を確保するために、複数のスペーサ20が設けられ、このスペーサは、軸方向に沿って所定の間隔を置いて設けられている。アンカー部材11の上端部には、雄ねじ部(図示せず)が形成されている。更に、アンカー部材11の上端部には、引張材7と連結するためのリング、フック等の連結部材12が設けられている。また、アンカー部材11の上端部には、受圧部材9が取付けれ、この受圧部材9は、アンカー部材11の雄ねじ部にナット17を螺合することで、インバート盤37に固定される。受圧部材9の上面には、アンカー部材11を覆うアンカーキャップ13が取付けられている。
ここで、既存のマンホール3に対してアンカー部材11を打設する方法について説明する。
まず、インバート盤37の上面(マンホール3内の底部)から下方に向かって、非液状化層2aまで掘削する。このとき、掘削によって形成された穴51,52及び53は、アンカー部材11の径より大きい径で形成する。また、掘削方向は、アンカー部材11の引抜強度を高めるため、斜め下方に向かって掘削してもよい。そして、アンカー部材11を穴51,52及び53に挿通し、アンカー部材11と穴51,52及び53との間にグラウト材19を注入する。そして、アンカー部材11は、グラウト材19の硬化によって非液状化層2aに固定される。アンカー部材11は、他の公知の方法により打設してもよい。
蓋本体21は、図2に示すように、マンホール3の上部開口を閉鎖するものであり、舗装層2cの外部に面する蓋体23と、この蓋体23を開閉可能に支持する環状の受枠25とからなる。受枠25の下端部外周には、フランジ部42が形成されている。このフランジ部42には、アンカーボルト39を挿通する穴44、44が周方向に沿って等間隔で4ヶ所に形成されている。また、フランジ部42の外周縁部には、穴44と同じ周方向位置に調整リング27の外周に係合する係合部46,46が形成さている。また、受枠25の下端部内周には、穴44,44及び係合部46,46と同じ周方向位置に複数(4つ)のループ状の結合金具41が一体的に形成されている。蓋本体21は、受枠25のフランジ部42が斜壁管29にアンカーボルト39によって調整リング27を介して固定される。
調整リング27は、蓋本体21の取付高さを調整するものであり、アンカーボルト39を挿通するための挿通穴45が形成されている。
引張材7は、金属製のワイヤーであり、一端が鉄蓋本体21の受枠25の結合金具41に連結され、他端が連結部材12を介してアンカー部材11に連結されている。また、引張材7は、張力を調節するターンバックル14が設けられている。この引張材7は、マンホール3の点検等を行う際、作業員が引っ掛からないように、反射材、蓄光材等を設けて、暗所での視認性を高めるとよい。ターンバックル14は、作業員が容易に操作可能なように、インバート盤37の付近(図1参照)又は蓋本体21の付近に設けるとよい。なお、引張材7は、金属製のワイヤーを用いているが、PC鋼棒等の引張材を用いてもよい。
次に、マンホール浮上防止装置1をマンホール3への設置方法について説明する。
まず、インバート盤37の上面から非液状化層2aまで掘削する。そして、掘削した穴51,52及び53にアンカー部材11を挿入し、その後、グラウト材19を穴51,52及び53に注入して、硬化させ、アンカー部材11を非液状化層2aに固定する。
そして、インバート盤37上のアンカー部材11の上端部に受圧部材9をナット17によって固定する。そして、引張材7の一端を受枠25の結合金具41に連結し、他端を連結部材12を介してアンカー部材11に連結する。このとき、ターンバックル14によって引張材7に適当な張力を加える。
このように、本実施形態に係るマンホール浮上防止装置1は、アンカー部材11を非液状化層2aに打設し、引張材7によってアンカー部材11と受枠25とを連結することで、液状化、凍上現象等によりマンホール3が浮き上がろうとしたとき、非液状化層2aに固定されているアンカー部材11の抵抗力により、マンホール3浮き上がりを防止することができる。
また、アンカー部材11は、非液状化層2aに打設する際、マンホール3内のインバート盤37(マンホール3の底部)から掘削を行うので、地盤2の上層からの掘削が不要となり、掘削作業時間を短縮することができ、コストを削減することができる。更に、下水道管47等の埋設物に損傷を与えることがない。
なお、本実施形態に係るマンホール浮上防止装置1では、結合金具41は、受枠25に一体に設けられているが、調整リング27に設け、又は、蓋本体21と調整リング27との間に配置した別部材を設け、これらを介して受枠25に固定してもよい。
また、アンカー部材11、結合金具41及び引張材7は、マンホール3内に等間隔に4ヶ所に配置されているが、これらの配置箇所及び配置数は、適宜変更してもよい。
マンホール3の下方の地層が軟弱である場合、アンカー部材11を打設するための掘削の際に地盤改良により非液状化層2aを形成してもよい。
1…マンホール浮上防止装置、2a…非液状化層、3…マンホール、7…引張材、11…アンカー部材、23…蓋体、25…受枠、37…インバート盤(底部)、41…結合金具(結合部)

Claims (3)

  1. マンホール内の底部から下方に向かって非液状化層にアンカー部材を打設し、該アンカー部材と、前記マンホールの上部の蓋体を支持する受枠に固定した結合部とを引張材で連結したことを特徴とするマンホール浮上防止装置。
  2. 前記結合部を前記受枠に一体に設けたことを特徴とする請求項1に記載のマンホール浮上防止装置。
  3. 前記引張材に反射材又は蓄光材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマンホール浮上防止装置。
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