(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1に係る検知装置および検知システムについて図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る検知装置100および検知システム120のブロック図である。図1に示すように、検知装置100は、撮像部2と、制御部3と、人の存在の有無に応じて制御対象に対して制御信号を送信する送信部4と、記憶部5と、を備える。
制御部3は、検知部31と、作成部32と、導出部33と、を備える。検知部31は、撮像部2が撮像した解析画像の検知領域内の人の存在の有無を検知する。作成部32は、検知部31が解析画像の検知領域内に人の存在があることを検知したとき、検知した人を囲む識別領域を解析画像に作成する。導出部33は、検知領域内で停滞した識別領域からなる滞在領域内での人の動き量および検知領域内での識別領域の位置変化量を導出する。
導出部33は、所定期間における滞在領域内での人の動き量を導出する。また、導出部33は、所定期間における検知領域内での識別領域の位置変化量を導出する。なお、説明の便宜上、上述の「所定期間」を撮像部2が撮像した解析画像の連続した2つのフレームのフレーム間隔として説明するが、その限りではなく、例えば予め設定した期間を用いてもよい。また、滞在領域における人の動き量を導出する所定期間と、識別領域の位置変化量を導出する所定期間とは、同じ期間であってもよいし、異なる期間であってもよい。
なお、解析画像の検知領域は、例えば、撮像部2が撮像した画像の一部の領域であってもよく、撮像部2が撮像した画像の全ての領域であってもよい。
記憶部5は、評価指標とする停滞閾値“I”(第1の閾値)と、解除閾値“U”(第2の閾値)と、解除閾値“U”より小さい検知閾値“T”(第3の閾値)と、導出閾値“K”(第4の閾値)と、を記憶している。
検知部31は、検知モードとして、解析画像の検知領域内における人の存在の有無を検知する移動検知モードと、滞在領域内における人の動き量に基づいて人の存在の有無を検知する滞在検知モードと、を有する。検知部31は、移動検知モードにおいて、識別領域の位置変化量が停滞閾値“I”未満になると、検知領域内での当該識別領域の位置を固定し、当該識別領域を滞在領域とし、当該滞在領域について滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。つまり、滞在領域は、検知領域内での位置変化量が停滞閾値“I”未満となることで、検知領域内で停滞したとみなされた識別領域である。
ここで、検知部31が移動検知モードで動作している限り、作成部32は、人が検知装置100の解析画像の検知領域内を移動するにつれて、識別領域の位置を更新することで、検知領域内の人の位置を識別領域にて追跡する。すなわち、移動検知モードにおいては、検知部31は、検知領域の全域を対象として人の存在の有無を検知し、検知領域内で人が大きく移動した場合でも、人の位置を追跡することで継続的に当該人の存在の有無を検知する。一方、滞在検知モードにおいては、検知部31は、検知領域内で停滞した識別領域である滞在領域、つまり検知領域内での位置が固定された識別領域である滞在領域内を対象として、人の存在の有無を検知する。よって、滞在検知モードにおいては、検知部31は、人が検知領域内の一箇所に止まっている(停滞している)状態にあっても、当該人の微動を検知することで、滞在領域内の人の存在の有無を検知できる。
ただし、検知部31は、移動検知モードと、滞在検知モードと、を完全に切り替えるのではなく、原則、移動検知モードで動作している。検知部31は、検知領域内に滞在領域が出現すると(識別領域の停滞が発生すると)、滞在領域内についてのみ滞在検知モードで人の存在の有無を検知し、検知領域のうち滞在領域以外の領域は移動検知モードで人の存在の有無を検知する。つまり、検知部31は、検知領域内に滞在領域が出現すると、滞在領域についてのみ、部分的に検知モードを滞在検知モードとするのであって、検知モードが移動検知モードから滞在検知モードへ完全に切り替わるのではない。
なお、検知部31での移動検知モードにおける人の存在の有無の検知方法、つまり、作成部32での識別領域の作成に用いられる検知部31での人の存在の有無の検知方法は特に限定されず、従来の人検知の技術を用いてもよい。例えば、背景差分を用いて人の存在の有無を検知する手法でもよく、フレーム間差分を用いて解析画像の検知領域21における人の動き量を導出することで人の存在の有無を検知する手法でもよい。
以下、作成部32の識別領域の作成方法と、導出部33の滞在領域内での人の動き量および識別領域の位置変化量の導出方法について、図2A、図2B、図3A、および図3Bを用いて説明する。
図2Aおよび図2Bは、作成部32が作成する識別領域22の一例と、導出部33が識別領域22の位置変化量を導出する一例を示す概念図である。図2Aおよび図2Bは、連続する2つのフレームの解析画像の検知領域21を示す図である。
図2Aに示すように、作成部32は、移動検知モードにおいて、検知部31が人の存在があることを検知したとき、当該人の幅、高さに基づいて、長方形状の識別領域22を、解析画像内に当該人を囲むように作成する。つまり、識別領域22は、解析画像の検知領域21内において、検知部31で検知された人を含むように作成される領域である。
図2Bは、図2Aの次のフレームを示しており、この場合、人が移動していることを想定するため、識別領域22が、図2Aにおける識別領域22aから図2Bにおける識別領域22bに移動する。
導出部33は、識別領域22aの中心と22bの中心との間の距離L1を算出し、距離L1を識別領域22の位置変化量として導出する。
検知部31は、移動検知モードにおいて、導出部33により導出した位置変化量と、記憶部5に記憶された停滞閾値“I”と、を比較する。位置変化量が停滞閾値“I”以上の場合、検知部31は、移動検知モードのままで人の存在の有無を検知し、位置変化量が停滞閾値“I”未満の場合、部分的に検知モードを滞在検知モードとする。
作成部32は、人が検知装置100の解析画像の検知領域21内を移動するにつれて、識別領域22の位置を更新することで、検知部31が解析画像の検知領域内の人を追跡することができる。移動検知モードにおいては、検知部31は、解析画像における検知領域21内に識別領域22が存在すれば検知領域21に人の存在があると検知し、検知領域21内に識別領域22が存在しなければ検知領域21に人の存在がないと検知する。つまり、図2Aおよび図2Bのいずれの場合でも、検知部31は人の存在があると検知する。
図3Aおよび図3Bは、検知装置100が滞在検知モードで人の存在の有無を検知する際に導出部33が人の動き量を導出する一例を示す概念図である。図3Aおよび図3Bは、連続する2つのフレームの滞在領域23a、23bを示す図である。なお、図3Aおよび図3Bでは、検知領域21内で識別領域が停滞しているため、「23a」、「23b」で示す識別領域はいずれも滞在領域23である。
図3Aおよび図3Bに示すように、滞在検知モードにおいて、検知部31は、停滞中の識別領域22、つまり滞在領域23における人の動き量に基づいて人の存在の有無を検知する。図3Aおよび図3Bに示すように、人の動きが、図3Aの滞在領域23aから図3Bの滞在領域23bに変化する際に、滞在領域23a、23bにおける画素の輝度は、人の動きの変動に基づいて変化する。
導出部33は、所定期間において、滞在領域23(滞在領域23a、23b)における人の動き量を導出する。すなわち、導出部33は、滞在領域23b内の画素のうち滞在領域23aからの輝度の変化量が記憶部5に記憶された導出閾値“K”以上の画素の数、を人の動き量として導出する。
検知部31は、滞在検知モードにおいて、導出部33により人の動き量を導出することで、人の動き量と、記憶部5に記憶された検知閾値“T”と、解除閾値“U”と、を比較する。検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”以上解除閾値“U”未満であれば、人の存在があると判定する。また、検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”未満であれば、人の存在がないと判定する。つまり、検知部31は、滞在検知モードにおいて、人の動き量が検知閾値“T”未満であれば、人の存在がないと判定し、人の動き量が検知閾値“T”以上であれば、人の存在があると判定する。
ところで、本実施形態においては、検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”よりも大きい解除閾値“U”以上であれば、滞在検知モードから移動検知モードに切り替える。すなわち、検知部31は、滞在検知モードにおいては、人の存在の有無の検知に用いられる検知閾値“T”よりも大きい解除閾値“U”と、滞在領域内における人の動き量と、を比較する。人の動き量が解除閾値“U”未満であれば、検知部31は、滞在領域内について、引き続き滞在検知モードでの人の存在の有無を検知する。人の動き量が解除閾値“U”以上になると、検知部31は、滞在領域を解除し、滞在領域内の検知モードを滞在検知モードから移動検知モードへ切り替える。
なお、ここでいう滞在領域の解除とは、検知領域内に設定された滞在領域を削除することを意味する。滞在領域を解除した場合、検知部31は、当該滞在領域を識別領域に戻してもよいし、当該滞在領域を識別領域に戻すことなく単に滞在領域の設定を解消してもよい。前者の場合、滞在領域が解除されると、検出領域における当該滞在領域と同じ位置に、当該滞在領域に代わる識別領域が出現する。後者の場合、滞在領域が解除されると、検出領域における当該滞在領域と同じ位置には、滞在領域と識別領域とのいずれも残らない。
また、検知領域内の複数箇所に滞在領域が設定されている状態において、検知部31は、滞在検知モードから移動検知モードへの切り替えについては、滞在領域毎に行ってもよいし、全ての滞在領域について一斉に行ってもよい。
このように、人の動き量が解除閾値“U”以上であれば、滞在検知モードから移動検知モードに検知モードが切り替わることで、人が滞在領域内から滞在領域の外へ移動した場合に、検知部31は、当該人の存在を見失わずに検知することができる。
負荷6は、少なくとも「点灯」と、「消灯」との二つの動作モードを有する照明装置であると想定している。
送信部4は、負荷6が消灯する状態である場合、検知部31が人の存在があると判定したら、検知装置100の外部にある制御対象となる負荷6に対して点灯する制御信号を送信する。送信部4は、負荷6が「点灯」の動作モードである場合、検知部31が人の存在がないと判断したら、負荷6に対して「消灯」の動作モードに切り替える制御信号を送信する。
なお、送信部4は、負荷6に対して直接的に制御信号を送信してもよく、中継器などを介して間接的に制御信号を送信してもよい。
また、送信部4の通信方式については、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity、登録商標)などを用いる無線通信方式、または信号線による有線通信方式などが考えられるが、特に限定しない。
以下、検知装置100の動作の一例について、図4〜図6に示すフローチャートを用いて説明する。
図4は、検知装置100が、識別領域22の位置変化量に基づいて検知モードを切り替えるフローチャートである。
人が検知装置100の撮像部2が撮像した解析画像の検知領域内に入る前に、検知部31は、移動検知モードで人の存在の有無を検知する(ステップS41)。そこで、検知部31は、解析画像の検知領域内に人の存在があることを検知したとき、導出部33により導出された識別領域22の位置変化量と、停滞閾値“I”と、を比較する(ステップS42)。
検知部31は、識別領域22の位置変化量がI未満であれば(ステップS42のNO)、ステップS43に進み、検知モードを移動検知モードから滞在検知モードに切り替える。すなわち、位置変化量が停滞閾値“I”未満の識別領域22があれば、検知部31は、当該識別領域22を滞在領域とし、当該滞在領域についてのみ滞在検知モードで人の存在の有無を検知するように、検知モードを部分的に滞在検知モードとする。検知部31は、識別領域22の位置変化量が停滞閾値“I”以上であれば(ステップS42のYES)、ステップS41に戻って、引き続き移動検知モードで人の存在の有無を検知する。
ステップS43において、検知部31は、滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。そこで、検知部31は、導出部33により導出された人の動き量と、解除閾値“U”と、を比較する(ステップS44)。
人の動き量が解除閾値“U”未満であれば(ステップS44のYES)、検知部31は、引続き滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。そうでなければ、すなわち、人の動き量が解除閾値“U”以上であれば(ステップS44のNO)、検知部31は、ステップS45にて、検知モードを滞在検知モードから移動検知モードに切り替え、ステップS41に戻る。このとき、検知領域のうち滞在領域以外の領域については、検知部31は、元々、移動検知モードで人の存在の有無を検知しているので、検知モードが滞在検知モードから移動検知モードに切り替わるのは、滞在領域内についてのみである。言い換えれば、検知部31は、ステップS43において滞在領域内の検知モードを滞在検知モードとした後、ステップS45において滞在領域を解除して、滞在領域内の検知モードを移動検知モードに切り替える。
図5は、検知装置100が、移動検知モードで人の存在の有無を検知するフローチャートである。
ステップS51において、検知部31は、撮像部2が撮像した解析画像に基づいて人の存在の有無を検知する。このとき、検知部31は、例えば、背景差分を用いたり、フレーム間差分を用いて解析画像の検知領域における人の動き量を導出したりすることで、人の存在の有無を検知する。そして、作成部32は、検知部31が解析画像の検知領域内に人の存在があることを検知したら(ステップS52のYES)、識別領域22を作成(ステップS53)する。
ステップS52において、検知部31は、人の存在がないことを検知したら(ステップS52のNO)、ステップS51に戻って、引き続いて移動検知モードで人の存在の有無を検知する。
ステップS54において、検知部31は、導出部33により導出された識別領域22の位置変化量と、停滞閾値“I”と、を比較する。
位置変化量が停滞閾値“I”以上(ステップS54のYES)であれば、検知部31は、ステップS51に戻って、引き続いて移動検知モードで人の存在の有無を検知する。位置変化量が停滞閾値“I”未満(ステップS54のNO)であれば、検知部31は、検知モードを移動検知モードから滞在検知モードに切り替え(ステップS55)、滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。先述のように、ステップS54は、実質上にステップS42と同様である。
図6は、検知装置100が、滞在検知モードで人の存在の有無を検知するフローチャートである。
ステップS61において、検知部31は、識別領域22における解析画像に基づいて人の存在の有無を検知する。このとき、検知部31は、導出部33により導出された停滞領域内における人の動き量と、検知閾値“T”と、を比較する(ステップS62)。
検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”未満(ステップS62のNO)であれば、人の存在がないと判定する(ステップS64)。検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”以上(ステップS62のYES)であれば、人の動き量と、解除閾値“U”と、を比較する(ステップS63)。
ステップS63において、人の動き量が解除閾値“U”未満(ステップS63のYES)であれば、検知部31は、人の存在があると判定し(ステップS65)、引き続き滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。人の動き量が解除閾値“U”以上(ステップS63のNO)であれば、検知部31は、滞在領域内の検知モードを滞在検知モードから移動検知モードに切り替え、移動検知モードで人の存在の有無を検知する(ステップS66)。
検知部31は、滞在検知モードで滞在領域内において人の存在の有無を検知する際に、移動検知モードで滞在領域外でかつ解析画像の検知領域21内において他の人の存在の有無を検知する。そのため、滞在領域内の人以外の人が解析画像の検知領域21内に進入する場合、検知部31は、移動検知モードで当該人の存在を検知することができる。
また、解析画像の検知領域21が、撮像部2が撮像した画像の一部の領域である場合、検知部31は、検知領域21外であっても解析画像内に含まれる人の存在の有無を検知する。検知部31が検知領域21外で人の存在ありと検知した場合、作成部32は、当該人を囲む識別領域22を作成する。これにより、人が検知領域21外から検知領域21内に進入する場合、識別領域22は、当該人を追跡するようにして解析画像における検知領域21外から検知領域21に進入することになる。したがって、検知部31は、移動検知モードにおいて、検知領域21内における識別領域22の存在の有無に基づいて、検知領域21内における人の存在の有無を検知する構成であってもよい。これにより、検知部31は、検知領域21内の人と検知領域21外の人とを区別して検知することができる。なお、検知部31は、識別領域22が一部でも検知領域21に重複する場合には、識別領域22が検知領域21内に存在すると判定することが好ましい。
検知システム120は、撮像部2と、検知部31と、作成部32と、導出部33と、制御対象となる負荷6と、を備える。検知部31は、撮像部2が撮像した解析画像の検知領域内の人の存在の有無を検知する。作成部32は、検知部31が解析画像の検知領域21内に人の存在があることを検知したとき、検知した人を囲む識別領域22を解析画像に作成する。導出部33は、検知領域21内での停滞した識別領域22からなる滞在領域内での人の動き量および検知領域21内での識別領域22の位置変化量を導出する。検知システム120は、検知部31による人の存在の有無の検知結果に基づいて制御信号を制御対象に送信する送信部4、を更に備える。検知部31は、解析画像の検知領域21内における人の存在の有無を検知する移動検知モードと、滞在領域内における人の動き量に基づいて人の存在の有無を検知する滞在検知モードと、を有する。移動検知モードにおいて、識別領域22の位置変化量が停滞閾値“I”未満になると、検知部31は、検知領域21内での当該識別領域22の位置を固定し、当該識別領域22を滞在領域として、当該滞在領域について滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。
上記の構成により、検知装置100および検知システム120は、特許文献2に記載のものと比較すると、以下の効果を奏することができる。
特許文献2に記載の画像処理装置は、第1の輪郭抽出手段と、第2の輪郭抽出手段と、第3の輪郭抽出手段と、を有する。第1の輪郭抽出手段は、検出対象の移動量や動きが大きい場合に検出対象を検出する。第2の輪郭抽出手段は、検出対象の移動量や動きが比較的に小さい場合に検出対象を検出する。第2の輪郭抽出手段は、検出対象が静止している場合に検出対象を検出する。しかし、特許文献2に記載の画像処理装置は、常に第1の輪郭抽出手段〜第3の輪郭抽出手段を繰り返して検出対象の存在の有無を検知するものである。例えば、検出対象が大きな動きをしていても、特許文献2に記載の画像処理装置は、常に第1の輪郭抽出手段で検出対象を検知するのではない。つまり、検出対象が大きな動きをしていても、特許文献2に記載の画像処理装置は、先ず検出対象が静止しているか否かを判断し、ついでに微少な動きをしているか否かを判断した後、大きな動きをしているか否かを判断するため、検知処理にかかる負荷が大きい。
これに対して、検知装置100および検知システム120は、検知部31が、移動検知モードにおいて、識別領域22の位置変化量が停滞閾値“I”未満であれば、滞在検知モードに切り替えて人の存在の有無を検知する。すなわち、人の移動量が比較的に小さい、または滞在している場合、検知装置100および検知システム120は、滞在検知モードに切り替えて人の存在の有無を検知する。それ故、特許文献2に記載の画像処理装置により、処理する量が小さいため、検知処理にかかる負荷が小さい。
よって、検知装置100および検知システム120は、検知処理にかかる負荷が小さく、人の行動に応じて人の存在の有無を精度よく検知することができる。
また、検知装置100および検知システム120の検知部31は、滞在検知モードにおいて移動量が比較的に小さい、または滞在している人を検知する際、識別領域22における解析画像に基づいて人の存在の有無を検知する。したがって、検知装置100および検知システム120の検知部31は、識別領域22の領域外に外乱があっても、その影響を受けることなく移動量が比較的に小さい、または滞在している人の存在の有無を検知することができる。例えば鳥や猫などの動物が検知範囲内に入る場合、またはスイッチや、鏡などによる反射光が発生する場合、検知装置100および検知システム120の検知部31は、その影響を受けることなく人の存在の有無を検知することができる。
また、導出部33は、フレーム間の滞在領域における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数を人の動き量として導出する。そのため、滞在領域における外乱により、輝度の変化量が導出閾値“K”未満の画素が発生しても、検知部31は、その影響を受けることなく人の存在の有無を検知することができる。
以上により、検知装置100および検知システム120は、人が検知範囲において移動量が比較的に小さい、または滞在している場合でも、人の存在の有無を精度高く、効率よく検知することができる。
なお、説明の便宜上、検知部31、作成部32、導出部33が制御部3に設けられ、送信部4、記憶部5、が制御部3に外付けられるように説明しているが、設計事項なため、それに限定しない。例えば、送信部4、記憶部5を制御部3に設けてもよい。なお、送信部4は適宜省略可能であって、送信部4が省略された場合、検知装置100は、検知部31の人の存在の有無の検知結果に基づいて、直接的に負荷6を制御するように構成される。
また、負荷6として、照明装置に限定するものではなく、例えば空調機器、調理機器等のように、少なくとも2つの動作モードを有する電気機器であればよい。
また、撮像部2のフレーム間隔、すなわち、図2Aと図2Bとの間の期間および図3Aと図3Bとの間の期間は、例えば100ms〜数百msであるが、それに限定しない。
また、導出部33は、検知領域21内での識別領域22の位置変化量を導出する際に、必ずしも識別領域22の中心を基準点とする限りではない。つまり、導出部33は、例えば、移動する前後における識別領域22の代表点間の距離を算出し、この距離を識別領域22の位置変化量として導出する構成であってもよい。ここでいう代表点は、例えば識別領域22の重心、頂点などである。
また、送信部4は、検知部31が滞在検知モードで人の存在があると判定するときと、移動検知モードで人の存在があると判定するときとで、それぞれ異なる制御信号を負荷6に送信してもよい。つまり、検知部31が検知領域21内に人の存在があると検知した場合、検知部31の検知モードが滞在検知モードか移動検知モードかで、最終的な判断結果(制御信号)が異なってもよい。具体的には、検知装置100は、検知部31が移動検知モードで人の存在があると検知したときは「移動状態」と判断し、検知部31が滞在検知モードで人の存在があると検知したときは「滞在状態」と判断する。そして、検知装置100は、検知領域21内の人が移動している(移動状態にある)のか、滞在している(滞在状態にある)のか、を区別可能な形で判定結果を出力する。そうすることで、人の移動、滞在に応じて負荷6を制御することができる。
なお、「移動状態」と「滞在状態」との両方の判断結果が重複して得られた場合、検知装置100は、例えば、「滞在状態」の判断結果を優先的に採用する。検知部31が移動検知モードと滞在検知モードとのいずれでも人の存在がないと検知したときには、検知装置100は、「不在状態」と判断する。
ところで、解析画像の検知領域内に、制御対象の動作モードの切り替えや、外乱により急激な光変化が発生する場合には、所定期間T1(第1の所定期間)における輝度変化量が第1の閾値S1と比較されてもよい。所定期間T1における輝度変化量が第1の閾値S1以上である領域があれば、導出部33は、この領域(輝度変化量が第1の閾値S1以上である領域)を輝度変化領域として輝度変化領域の大きさを導出する。そして、検知部31は、輝度変化領域の大きさが第2の閾値S2以上であれば、光変化有りと判定する。そのため、制御部3は、解析画像の検知領域内の急激な光変化の発生を検知することができる。なお、ここでいう急激な光変化は、解析画像の白とびに至らない程度の輝度変化や、明るい状態(高輝度)から暗い状態(低輝度)へと変化する場合の光変化も含んでいる。
ここで、検知部31は、検知領域内に識別領域があり且つ移動検知モードで動作中に光変化有りと判定した場合、少なくとも所定期間T2(第2の所定期間)においては検知モードを移動検知モードから滞在検知モードに切り替えてもよい。つまり、検知部31は、移動検知モードで動作中に光変化有りと判定して、検知モードが移動検知モードから滞在検知モードに切り替わる場合においては、識別領域の位置変化量にかかわらず移動検知モードから滞在検知モードに切り替わる。検知部31は、検知領域内に識別領域があり且つ移動検知モードで動作中に光変化有りと判定した場合、少なくとも所定期間T2においては、識別領域の位置変化量にかかわらず識別領域を滞在領域する。そして、検知部31は、当該滞在領域について滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。これにより、検知部31が移動検知モードで動作中に光変化有りと判定すると、検知部31の検知モードは移動検知モードから滞在検知モードに切り替わることになる。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る検知装置200および検知システム220について図7〜図9を用いて説明する。検知装置200および検知システム220は、主に検知装置100および検知システム120とは、制御部3が更に解析画像に画像処理を行う画像処理部34を有する点で異なる。また、検知装置200および検知システム220は、滞在検知モードにおいて検知部31が所定期間Qにわたって継続的に人の存在がないと検知したときに人の存在がないと判定する点でも、検知装置100および検知システム120とは異なる。なお、実施形態1と同様の構成については、同符号を付して説明を適宜省略する。
図7は、実施形態2に係る検知装置200および検知システム220のブロック図である。図7に示すように、検知装置200の制御部3は、更に画像処理部34を有する。また、記憶部5は、更に期間閾値“Q”を記憶している。
画像処理部34は、撮像部2で撮像した解析画像にソーベルフィルタ画像処理を行う。
画像処理部34は、解析画像に対して、ソーベルフィルタ画像処理を行って、その画像処理後の出力画像を検知部31、作成部32、導出部33に出力する。
図8は、撮像部2から撮像した解析画像と、解析画像に対してソーベルフィルタ画像処理を適用した後の出力画像の一例を示す概念図である。
図8に示すように、解析画像にソーベルフィルタ画像処理を適用することで、検知対象となる人の輪郭(エッジ)をより精度高く検知することができる。
図9は、検知装置200が、滞在検知モードで人の存在の有無を検知するフローチャートである。
図9に示すように、検知部31は、ステップS91において、画像処理部34による解析画像にソーベルフィルタ画像処理を適用した出力画像を取得し、その滞在領域内における人の動き量で人の存在の有無を検知する。
ステップS92において、検知部31は、導出部33により導出された滞在領域における人の動き量と、検知閾値“T”と、を比較する。人の動き量が検知閾値“T”以上(ステップS92のYES)であれば、検知部31は、人の動き量と、解除閾値“U”と、を比較する(ステップS95)。人の動き量が検知閾値“T”未満(ステップS92のNO)であれば、検知部31は、タイムカウントを開始し、所定期間Qが経過したかどうか、つまり経過時間が期間閾値“Q”に到達したかどうかを判定する(ステップS93)。
検知部31は、ステップS93において、所定期間Qにおいて継続的に人の動き量が検知閾値“T”未満である場合(ステップS93のYES)、人の存在がないと判定する(ステップS94)。そうでなければ、検知部31は、タイムカウントをリセットして引き続き滞在検知モードで人の存在の有無を検知する(ステップS93のNO)。
ステップS95において、人の動き量が解除閾値“U”未満(ステップS95のYES)であれば、検知部31は、人の存在があると判定し(ステップS96)、引き続き滞在検知モードで当該人を追跡する。人の動き量がU以上(ステップS95のNO)であれば、検知部31は、検知モードを滞在検知モードから移動検知モードに切り替える(ステップS97)。
すなわち、検知装置200および検知システム220は、検知部31が、少なくとも滞在検知モードにおいて、解析画像にフィルタ画像処理を適用した出力画像を用いて人の存在の有無を検知する。この構成において、フィルタ画像処理は、微分フィルタ画像処理を用いることが好ましい。検知装置200および検知システム220は、画像処理部34により解析画像にソーベルフィルタ画像処理を適用することで、人の存在の有無をより精度高く検知することができる。
なお、検知部31は、滞在検知モードにおいて人の存在の有無を検知する際にフィルタ画像処理を適用した出力画像に基づいて人の存在の有無を検知すると説明しているが、その限りではない。検知部31は、移動検知モードにおいて人の存在の有無を検知する際にもフィルタ画像処理を適用した出力画像を用いてもよい。
また、フィルタ画像処理は、ソーベルフィルタ画像処理に限定されない。フィルタ画像処理は、例えば、1次微分フィルタ(例えば、エッジ検出、線検出など)、2次微分フィルタ(例えば、ラプラシアンフィルタなど)、画像強調(例えば、低周波強調、高周波強調など)などを用いてもよい。
また、画像処理部34は、制御部3に設けるものに限定しない。例えば制御部3とは別に設けてもよい。
また、検知部31は、滞在検知モードにおいて、滞在領域における人の動き量が検知閾値“T”未満の状態が、所定期間Qにわたって継続したときに人の存在がないと判定することが好ましい。つまり、滞在検知モードにおいて検知部31が所定期間Qにわたって継続的に人の存在がないと検知したときに人の存在がないと判定することで、滞在検知モードにおける人の存在の有無をより精度高く検知することができる。
ここで、検知部31は、滞在検知モードにおいて滞在領域内に人の存在がないと判定した場合に、滞在検知モードから移動検知モードに切り替えることが好ましい。この場合、滞在検知モードにおいて、滞在領域における人の動き量が検知閾値“T”未満の状態が、所定期間Qにわたって継続すると、検知部31は、人の存在がないと判定し、且つ、滞在検知モードから移動検知モードへの切り替えを行う。滞在検知モードから移動検知モードへの切り替えは、実施形態1において説明した通りであって、検知部31は、滞在領域を解除し、滞在領域内の検知モードを滞在検知モードから移動検知モードへ切り替える。
このように、人の動き量が検知閾値“T”未満の状態が所定期間Qにわたって継続すれば、滞在検知モードから移動検知モードに切り替わることで、滞在領域内の人の動き量が解除閾値“U”以上にならない場合でも、検知部31は、滞在検知モードを終了できる。要するに、滞在領域内における人の動き量が解除閾値“U”以上にならなくても、滞在領域内に人の存在が検知されないまま一定時間が経過すると、この滞在領域は解除されることになる。その結果、人の存在がないと判定された滞在領域は解除されて移動検知モードに切り替わるので、検知部31は、人がいなくなった滞在領域について、いつまでも滞在検知モードで人の存在の有無を検知することを回避できる。
なお、制御部3が解析画像に画像処理を行う画像処理部34を有する点と、滞在検知モードにおいて検知部31が所定期間Qにわたって継続的に人の存在がないと検知したときに人の存在がないと判定する点とは、共に採用するものに限らない。つまり、制御部3が解析画像に画像処理を行う画像処理部34を有する点と、滞在検知モードにおいて検知部31が所定期間Qにわたって継続的に人の存在がないと検知したときに人の存在がないと判定する点とは、一方のみ採用されてもよい。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る検知装置300および検知システム320について説明する。検知装置300および検知システム320は、検知装置200および検知システム220とは、人の動き量の導出の仕方、で異なる。検知装置300および検知システム320は、導出部33が滞在検知モードにおいて滞在領域内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、滞在領域内における全画素数と、の比を人の動き量として導出する。また、導出部33は、移動検知モードにおいて解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、解析画像の検知領域21内における画素の数との割合を人の動き量として導出する。なお、実施形態2と同様の構成については、同符号を付して説明を適宜省略する。
検知装置300および検知システム320の導出部33は、滞在検知モードにおいて、滞在領域内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、滞在領域内における全画素数との比、を人の動き量として導出する。更に、移動検知モードにおいては、導出部33は、解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、解析画像の検知領域21内における全画素数との比、を人の動き量として導出する。
検知装置300および検知システム320の検知部31は、移動検知モードにおいて導出部33が導出した人の動き量と記憶部5に記憶されている移動検知の閾値Sとを比較することで、人の存在の有無を判断する。
検知装置300および検知システム320の検知部31は、滞在検知モードにおいて導出部33が導出した人の動き量と検知閾値“T”とを比較して、人の存在の有無を判断する。
なお、移動検知の閾値Sと、検知閾値“T”とが、関係を特に限定しない。例えば、滞在検知モードでの人の検知を厳しく設定する場合、検知閾値“T”を移動検知の閾値Sより小さい値に設定すればよい。
検知装置300および検知システム320の導出部33は、滞在検知モードにおいて、滞在領域内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、滞在領域内における全画素数との比、に基づいて人の動き量を導出する。更に、導出部33は、移動検知モードにおいて、検知領域21内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と、検知領域21内における全画素数との比、に基づいて人の動き量を導出する。これにより、解析画像の検知領域21の拡大、縮小に伴い、識別領域(滞在領域)および検知領域21の画素の数が変化しても、検知部31は、同じ検知閾値“T”と、移動検知の閾値Sと、を用いて人の存在の有無を検知することができる。
なお、導出部33は、上述した人の動き量の導出の仕方を、滞在検知モードにおいて適用していればよく、移動検知モードにおいて人の動き量を導出することは必須ではない。つまり、導出部33は、滞在領域内での人の動き量の導出において、上述した方法で人の動き量を導出すればよく、検知領域21内での人の動き量を導出することは必須でない。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4に係る検知装置400および検知システム420について説明する。検知装置400および検知システム420は、検知装置300および検知システム320とは、人の動き量の導出の仕方、で異なる。検知装置400および検知システム420は、導出部33が滞在検知モードにおいて滞在領域内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の塊の面積の大きさを人の動き量として導出する。また、導出部33は、移動検知モードにおいて解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の数と解析画像の検知領域21内における画素の塊の面積の大きさを人の動き量として導出する。なお、実施形態2と同様の構成については、同符号を付して説明を適宜省略する。
検知装置400および検知システム420の導出部33は、上下左右、または斜めに相隣する画素を一つの塊とする。つまり、導出部33は、解析画像において、上下左右、または斜めのいずれかの経路で連続する複数の画素を一つの塊とする。
検知装置400および検知システム420の導出部33は、滞在検知モードにおいて、滞在領域内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の塊の面積の大きさを人の動き量として導出する。更に、移動検知モードにおいては、導出部33は、解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素の塊の面積の大きさを人の動き量として導出する。
検知装置400および検知システム420の導出部33は、画素の輝度の変化量が導出閾値“K”以上の画素において、当該画素の数の代わりに、当該画素の塊の面積の大きさを基準として人の動き量を導出する。これにより、導出部33は、外乱により輝度が変化する画素が解析画像内に離散して存在するとき、その影響を受け難くすることができる。よって、検知装置400および検知システム420は、人の存在の有無をより精度高く検知することができる。
なお、導出部33は、上述した人の動き量の導出の仕方を、滞在検知モードにおいて適用していればよく、移動検知モードにおいて人の動き量を導出することは必須ではない。つまり、導出部33は、滞在領域内での人の動き量の導出において、上述した方法で人の動き量を導出すればよく、検知領域21内での人の動き量を導出することは必須でない。
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5に係る検知装置500および検知システム520について説明する。検知装置500および検知システム520は、検知装置200および検知システム220とは、人の動き量の導出の仕方、で異なる。検知装置500および検知システム520は、導出部33が滞在検知モードにおいて滞在領域内における画素の輝度の変化量の標準偏差を人の動き量として導出する。また、導出部33は、移動検知モードにおいて解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量の標準偏差を人の動き量として導出する。なお、実施形態2と同様の構成については、同符号を付して説明を適宜省略する。
検知装置500および検知システム520の導出部33は、滞在検知モードにおいて、滞在領域内における画素の輝度の変化量の標準偏差を基準として人の動き量として導出する。更に、移動検知モードにおいては、導出部33は、解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量の標準偏差を基準として人の動き量を導出する。これにより、検知部31は、画素の輝度の変化量のバラツキを小さくして、フレーム間差分で人の存在の有無を検知することができる。
よって、検知装置500および検知システム520は、人の存在の有無をより精度高く検知することができる。
なお、画素の輝度の変化量のバラツキを小さくするために、本実施形態で説明した標準偏差以外に、例えば、当該標準偏差のある所定期間における変化量の傾き(分散)を人の動き量として導出してもよい。つまり、導出部33は、人の動き量を、滞在領域内における画素の輝度の変化量の標準偏差の変化量の傾きに基づいて導出してもよい。
要するに、検知装置500および検知システム520は、導出部33が滞在検知モードにおいて、滞在領域内における画素の輝度の変化量の代表値(平均値や中央値)からのばらつきの大きさを、人の動き量として導出すればよい。また、導出部33は、移動検知モードにおいて、解析画像の検知領域21内における画素の輝度の変化量の代表値(平均値や中央値)からのばらつきの大きさを、人の動き量として導出すればよい。
また、導出部33は、上記以外の方法で人の動き量を導出する構成であってもよい。例えば、導出部33は、ある画素について、直前の輝度(平均値)と現在の輝度とで重み付けを行って平均値(加重平均値)を求め、更に、加重平均値と直前の変化量とに基づいて累積変化量を求める。導出部33は、このようにして求まる輝度の累積変化量を、人の動き量として導出することができる。
なお、導出部33は、上述した人の動き量の導出の仕方を、滞在検知モードにおいて適用していればよく、移動検知モードにおいて人の動き量を導出することは必須ではない。つまり、導出部33は、滞在領域内での人の動き量の導出において、上述した方法で人の動き量を導出すればよく、検知領域21内での人の動き量を導出することは必須でない。
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6に係る検知装置600および検知システム620について図10〜図15を用いて説明する。検知装置600および検知システム620は、主に検知装置100および検知システム120とは、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する変更部35を更に備える点、が異なる。なお、実施形態1と同様の構成については、同符号を付して説明を適宜省略する。
変更部35は、検知部31の検知モードが移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する。変更部35は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を、通常エリアと、滞在時エリアと、の2種類で切り替えることにより、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する。つまり、変更部35は、検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、解析画像のうちの検知領域となる範囲を通常エリアから滞在時エリアに変更する。よって、検知部31の検知モードが滞在検知モードであれば、解析画像のうちの検知領域21となる範囲は通常エリアになる。一方、検知部31の検知モードが移動検知モードであれば、解析画像のうちの検知領域21となる範囲は滞在時エリアになる。
また、実施形態6では、実施形態2で説明したように、検知部31は、滞在検知モードにおいて、滞在領域における人の動き量が検知閾値“T”未満の状態が、所定期間Qにわたって継続したときに人の存在がないと判定する。更に、検知部31は、滞在検知モードにおいて滞在領域内に人の存在がないと判定した場合に、滞在検知モードから移動検知モードに切り替える。つまり、滞在検知モードにおいて、滞在領域における人の動き量が検知閾値“T”未満の状態が、所定期間Qにわたって継続すると、検知部31は、人の存在がないと判定し、且つ、滞在検知モードから移動検知モードへの切り替えを行う。
以下、検知装置600の動作の一例について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。図11は、検知装置600が、識別領域22の位置変化量に基づいて検知モードを切り替える際の動作を示すフローチャートである。
ステップS111において、検知部31は移動検知モードで動作を開始する。このとき、検知部31は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲として通常エリアを適用し(ステップS112)、移動検知モードで検知領域21内における人の存在の有無を検知する。まず、検知装置600は、検知領域21に人の存在がない状態、つまり「不在状態」と判断する(ステップS113)。
その後、検知領域21内に人の存在がないこと、つまり検知領域21内に人の進入がないことを検知部31が検知している間は(ステップS114のNO)、検知装置600は、「不在状態」との判断結果を維持する。検知領域21内に人の存在があること、つまり検知領域21内に人が進入したことを検知部31が検知すると(ステップS114のYES)、検知装置600は、「移動状態」と判断する(ステップS115)。「移動状態」との判断がされると、検知部31は、導出部33により導出された識別領域22の位置変化量と、停滞閾値“I”と、を比較する(ステップS116)。
検知部31は、識別領域22の位置変化量がI未満であれば(ステップS116のYES)、ステップS117に進み、検知モードを移動検知モードから滞在検知モードに切り替える。検知部31は、識別領域22の位置変化量が停滞閾値“I”以上であれば(ステップS116のNO)、ステップS114に戻って、引き続き移動検知モードで人の存在の有無を検知する。
ステップS117において検知部31の検知モードが滞在検知モードに切り替わると、変更部35が、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリアから滞在時エリアに変更する。そのため、検知モードが滞在検知モードに切り替わると、検知部31は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲として滞在時エリアを適用し(ステップS118)、滞在検知モードで識別領域22内における人の存在の有無を検知する(ステップS119)。
ステップS119において、検知部31は、導出部33により導出された停滞領域内における人の動き量と、検知閾値“T”と、を比較する。人の動き量が検知閾値“T”以上となり、滞在領域内に人が存在することを検知部31が検知すると(ステップS119のYES)、検知装置600は、「滞在状態」と判断する(ステップS120)。「滞在状態」との判断がされると、ステップS119に戻り、検知部31は、引き続き滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。
人の動き量が検知閾値“T”未満であれば(ステップS119のNO)、検知部31は、人の動き量が検知閾値“T”未満の状態になって所定期間Qが経過したか否かを判断する(ステップS121)。所定期間Qが経過していなければ(ステップS121のNO)、ステップS119に戻り、検知部31は、引き続き滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。人の動き量が検知閾値“T”未満の状態のまま所定期間Qが経過すると(ステップS121のYES)、ステップS122に進み、検知部31は、検知モードを滞在検知モードから移動検知モードに切り替える。
ステップS122において検知部31の検知モードが移動検知モードに切り替わると、変更部35が、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を滞在時エリアから通常エリアに変更する。そのため、検知モードが移動検知モードに切り替わると、検知部31は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲として通常エリアを適用し(ステップS123)、ステップS114に戻って、検知部31は、移動検知モードで人の存在の有無を検知する。
以下、変更部35が解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する動作について、図12A、図12B、および図12Cを用いて説明する。
図12A、図12B、および図12Cは、人70が検知領域21の外から検知領域21内に進入し、その場で立ち止まった(停滞した)場合の、連続する3つのフレームの解析画像を示す図である。なお、図12A、図12B、および図12Cは、オフィスの天井80(図13参照)に取り付けられた撮像部2にてオフィス内の人70を上方から撮像した場合を想定している。
図12Aの状態では、人70が解析画像内(つまり、撮像部2の視野内)ではあるが検知領域21の外となる位置に存在する。そのため、検知部31は、移動検知モードで動作して解析画像内における人70の存在を検知し、作成部32は、当該人70を囲むように識別領域22を作成する。ここでは、検知領域21内に人70が存在しないため、解析画像のうちの検知領域21の外に識別領域22が作成される。このとき、検知部31は移動検知モードで動作しているから、解析画像のうちの通常エリア211が検知領域21として用いられる。つまり、図12Aにおける検知領域21は通常エリア211である。
図12Bの状態では、解析画像において人70は検知領域21内まで移動している。このとき、識別領域22は検知領域21の端に位置しており、識別領域22の一部が検知領域21に重複している状態にある。このとき、検知部31は移動検知モードで動作しているから、解析画像のうちの通常エリア211が検知領域21として用いられる。つまり、図12Bにおける検知領域21は通常エリア211である。
図12Cの状態では、人70は図12Bの状態と同じ位置に存在している。そのため、検知部31は、識別領域22の位置を固定して識別領域22を滞在領域23とし、検知モードを移動検知モードから滞在検知モードへ切り替える。ここで、検知部31は、滞在検知モードで動作して滞在領域23内における人70の存在を検知する。このとき、検知部31の検知モードが滞在検知モードに切り替わることを受けて、変更部35は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212に変更する。そのため、解析画像のうちの滞在時エリア212が検知領域21として用いられる。つまり、図12Cにおける検知領域21は滞在時エリア212である。
ここにおいて、滞在時エリア212は、通常エリア211よりも広く設定されている。つまり、検知部31の検知モードが滞在検知モードに切り替わると、変更部35は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212に変更することにより、検知領域21を拡大することになる。なお、滞在時エリア212は、例えば、図12Cの状態で解析画像内に設定された滞在領域23の全体が含まれるように、通常エリア211の全体を包含し且つ通常エリア211より一回り大きな範囲であることが好ましい。
以下、通常エリア211と滞在時エリア212との関係について、図13および図14を用いて説明する。なお、図13および図14は、図12Cと同様に、オフィスの天井80に取り付けられた撮像部2にてオフィス内の人70を上方から撮像した場合を想定している。また、図13および図14においては、通常エリア211、滞在時エリア212、および滞在領域23が実空間に存在するように表されているが、これは実空間と解析画像との対応関係を分かりやすくするための表現であり、これらが実空間に存在する訳ではない。つまり、通常エリア211、滞在時エリア212、および滞在領域23は、図13および図14では仮想的に示されているに過ぎず、実際には解析画像内に設定されている。
図13の例では、人70は通常エリア211の端に相当する場所に座っている(停滞している)。この状態では、人70を囲むように滞在領域23が設定される。ただし、通常エリア211の範囲内には、人70の足元しか入っていないため、滞在領域23のうち人70の上半身に相当する部分は、通常エリア211から食み出ることになる。
これに対して、通常エリア211より一回り大きな滞在時エリア212は、滞在領域23の略全体を含むことになる。つまり、滞在時エリア212は、人70の上半身を含めた略全身を含むことになる。そのため、検知部31は、検知領域21を拡大して、検知領域21を通常エリア211から滞在時エリア212に変更することで、通常エリア211の端に存在する人70についても、その略全身を滞在領域23内に収めることができる。したがって、検知部31は、滞在検知モードで動作することにより、通常エリア211の端に存在する人70についても、当該人70の微動を検知することで、滞在領域23内の人70の存在の有無を確実に検知できる。
なお、具体的には、滞在時エリア212は、通常エリア211の端に座っている人70の全身が収まるように、座った状態の人70の頭頂部の高さに応じて設定されていることが好ましい。例えば、座った状態の人70の頭頂部の高さ(床面からの高さ)が1.5m、通常エリア211が床面上で一辺5mの正方形のエリアであるとすると、滞在時エリア212は床面上で一辺10m程度の正方形のエリアであることが好ましい。
図14の例では、図13と同様に通常エリア211の端に相当する場所に座っている人701に加えて、通常エリア211の外であって滞在時エリア212内を移動している人702が存在する場合を想定している。この場合、人701を囲むように滞在領域23が設定される。そのため、検知部31は、検知領域21を拡大して、検知領域21を通常エリア211から滞在時エリア212に変更することで、通常エリア211の端に存在する人701についても、その略全身を滞在領域23内に収めることができる。したがって、検知部31は、滞在検知モードで動作することにより、通常エリア211の端に存在する人701についても、当該人701の微動を検知することで、滞在領域23内の人701の存在の有無を確実に検知できる。
一方で、検知部31は、常に滞在時エリア212を検知領域21としていれば、図14の例のように通常エリア211の外を人702が移動している場合に、検知領域21内に人70(702)の存在があると検知することになる。そこで、検知部31は、移動検知モードで動作中においては、通常エリア211を検知領域21とすることにより、通常エリア211の外を移動する人702については、検知領域21内に人70の存在があるとは検知しないように構成されている。したがって、検知部31は、移動検知モードで動作することにより、本来的に検知領域21として設定された通常エリア211内の人70の存在がある場合のみ、検知領域21内に人70の存在があると検知することができる。
また、変更部35は、検知領域21内での滞在領域23の位置に応じて通常エリア211が拡大されたエリアを、滞在時エリア212とすることが好ましい。つまり、変更部35は、検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わって、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212に変更する際、滞在領域23の位置に応じた滞在時エリア212を採用してもよい。言い換えれば、滞在時エリア212は、予め決められたエリアに限らず、検知領域21内での滞在領域23の位置に応じて変更されてもよい。
具体例としては、通常エリア211の端に人70が存在する場合などで滞在領域23の一部が通常エリア211から食み出る場合、解析画像の滞在領域23が食み出た部分にのみ検知領域21が拡大されるように、変更部35は、滞在時エリア212を設定する。つまり、解析画像において、通常エリア211に、滞在領域23の食み出た部分を加えたエリアが、滞在時エリア212となる。このように滞在領域23が存在する部分についてのみ検知領域21が拡大されることで、解析画像における滞在領域23以外の部分には検知領域21が拡大されないこととなる。したがって、検知部31は、滞在検知モードで動作中も、解析画像のうち人70が滞在している滞在領域23以外の部分については、通常エリア211内の人70の存在がある場合のみ、検知領域21内に人70の存在があると検知することができる。
なお、変更部35が、検知領域21内での滞在領域23の位置に応じて通常エリア211が拡大されたエリアを、滞在時エリア212とする場合、解析画像の滞在領域23が食み出た部分以外にも検知領域21が拡大されてもよい。例えば、解析画像において、通常エリア211の右端に人70が存在する場合などで滞在領域23の一部が通常エリア211から右方に食み出る場合、検知領域21が右方にのみ拡大されるように、変更部35が滞在時エリア212を設定してもよい。つまり、この場合、変更部35は、通常エリア211の右側辺のみを右方に移動させ、通常エリア211を右方にのみ拡大した形の滞在時エリア212に、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する。
上述のように、検知領域21の拡大が、検知領域21内での滞在領域23の位置に応じて限定されることにより、滞在領域23とは無関係な範囲については、検知領域21の変更(拡大)の影響を受けることなく検知部31が人の存在の有無を検知できる。
また、検知装置600は、通常エリア211から滞在時エリア212への変更による検知領域21となる範囲の変化量の上限値を設定する制限部36を、更に備えている。つまり、上述のように、変更部35が、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212に変更することで検知領域21を拡大する場合、制限部36は、検知領域21の拡大幅の上限値を設定する。
図15は、解析画像における検知領域21(通常エリア211)と、制限部36による上限値を規定する上限枠24と、の関係の一例を示す概念図である。
検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、変更部35は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212へと変更する。このとき、変更後の検知領域21となる滞在時エリア212が、制限部36によって設定される上限枠24の範囲内に収まるように、通常エリア211から滞在時エリア212への変更による検知領域21となる範囲の変化量の上限値が設定される。
これにより、制限部36が設定した上限値を超えて検知領域21が拡大されることはなく、検知部31は、人70の検知対象となる検知領域21が広くなり過ぎることを回避できる。
また、制限部36が設定する上限値は、固定値ではなく可変値であることが好ましい。この場合、図15の例では、上限値を規定する上限枠24が可変となる。上限値の変更は、検知装置600に対する操作入力に応じて制限部36が行ってもよいし、制限部36が自動的に行ってもよい。
また、制限部36が設定する上限値は、特定の向きの検知領域21の変更についてのみ設定されてもよい。例えば、検知領域21の右方への拡大についてのみ変化量(拡大量)が制限されるように、制限部36は、通常エリア211から滞在時エリア212への変更による検知領域21となる範囲の変化量の上限値を、特定の向きについてのみ設定してもよい。更に、上述のように、制限部36が設定する上限値が可変値である場合、検知領域21の変更の向き毎に、上限値が変更されてもよい。
更に、制限部36によって検知領域21の変更が制限される場合には、検知部31は、例えば検知閾値“I”を切り替えることによって、人70の存在の有無の検知の感度を調整するように構成されていてもよい。例えば、解析画像における滞在領域23の大きさを表す指標を「x1」、制限部36によって検知領域21の変更が制限される程度を表す指標を「x2」、感度の基準値を「y1」とした場合、感度y2は、y2=(x2/x1)×y1で表される。
また、変更部35は、検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を通常エリア211から滞在時エリア212に変更する構成であればよく、検知領域21を拡大する構成に限らない。例えば、変更部35は、検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、検知領域21を縮小する構成であってもよい。この場合、滞在時エリア212は通常エリア211より小さくなる。この場合の滞在時エリア212は、例えば、滞在領域23を中心とする位置に設定される。また、変更部35は、検知部31が移動検知モードから滞在検知モードに切り替わると、解析画像内での検知領域21の位置をシフトさせる構成であってもよい。この場合、通常エリア211と滞在時エリア212とは、同じ大きさであって、解析画像内での位置のみが異なることになる。
なお、検知装置600および検知システム620は、解析画像のうちの検知領域21となる範囲を変更する変更部35を備えていればよく、制限部36を備えることは必須の構成ではない。
(プログラムおよび検知方法)
以上説明したような検知装置の制御部3は、適当なプログラムをコンピュータに実行させることによって実現することができる。すなわち、このプログラムは、コンピュータを、検知装置として機能させるためのプログラムであり、例えば、記録媒体に記録されて提供され、あるいは電気通信回線を通じて提供される。ここでいう検知装置は、検知部31と、作成部32と、導出部33と、を備えている。検知部31は、解析画像の検知領域内の人の存在の有無を検知する。作成部32は、検知部31が検知領域内に人の存在があることを検知したとき、検知した人を囲む識別領域を解析画像に作成する。導出部33は、検知領域内で停滞した識別領域からなる滞在領域内での人の動き量および検知領域内での識別領域の位置変化量を導出する。検知部31は、検知領域内における人の存在の有無を検知する移動検知モードと、滞在領域内における前記人の動き量に基づいて人の存在の有無を検知する滞在検知モードと、を有している。検知部31は、移動検知モードにおいて、識別領域の位置変化量が停滞閾値未満になると、検知領域内での当該識別領域の位置を固定し、当該識別領域を滞在領域として、当該滞在領域について滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。
また、この種の検知装置を用いることで、以下のような検知方法を実現することができる。すなわち、ここでいう検知方法は、検知段階と、作成段階と、導出段階と、を含んでいる。検知段階では、解析画像の検知領域内の人の存在の有無を検知する。作成段階では、検知段階で検知領域内に人の存在があることを検知したとき、検知した人を囲む識別領域を解析画像に作成する。導出段階では、検知領域内で停滞した識別領域からなる滞在領域内での人の動き量および検知領域内での識別領域の位置変化量を導出する。検知段階では、検知領域内における人の存在の有無を検知する移動検知モードと、滞在領域内における前記人の動き量に基づいて人の存在の有無を検知する滞在検知モードと、を有している。検知段階では、移動検知モードにおいて、識別領域の位置変化量が停滞閾値未満になると、検知領域内での当該識別領域の位置を固定し、当該識別領域を滞在領域として、当該滞在領域について滞在検知モードで人の存在の有無を検知する。
(結び)
以上のように、本発明における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。