JP6322947B2 - 蓄電素子および極板 - Google Patents

蓄電素子および極板 Download PDF

Info

Publication number
JP6322947B2
JP6322947B2 JP2013210405A JP2013210405A JP6322947B2 JP 6322947 B2 JP6322947 B2 JP 6322947B2 JP 2013210405 A JP2013210405 A JP 2013210405A JP 2013210405 A JP2013210405 A JP 2013210405A JP 6322947 B2 JP6322947 B2 JP 6322947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active material
material layer
insulating layer
metal foil
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013210405A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015076196A (ja
Inventor
久幸 山根
久幸 山根
恵太 浜川
恵太 浜川
浩之 團野
浩之 團野
健一郎 植木
健一郎 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GS Yuasa International Ltd
Original Assignee
GS Yuasa International Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GS Yuasa International Ltd filed Critical GS Yuasa International Ltd
Priority to JP2013210405A priority Critical patent/JP6322947B2/ja
Publication of JP2015076196A publication Critical patent/JP2015076196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6322947B2 publication Critical patent/JP6322947B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、セパレータを介して積層される正極板および負極板を有する蓄電素子に関する。
例えばリチウムイオン電池を含む蓄電素子には、帯状の正極板と帯状の負極板が帯状のセパレータを介して交互に積層されるように巻回された巻回型の電極体が用いられることがある。正極および負極の各極板は、金属箔の両面に活物質が塗工されることで形成される。従来、この種の電極体において、極板から微量の活物質が剥離、脱落すると、短絡を引き起こす可能性がある。
この問題を解決するために、例えば特許文献1に開示されているように、極板の活物質層の端部に沿って、活物質層と同程度の厚みを有する絶縁層を形成することで、活物質の離脱を絶縁層によって阻止することが考えられる。
特開2011−216403号公報
しかしながら、上記のように絶縁層の厚みを活物質層と同程度の厚みに制御することは困難である。活物質層に比べて厚みが小さな絶縁層が形成されると、活物質の離脱を絶縁層によって確実に阻止できなくなってしまう。逆に、活物質層に比べて厚みが大きな絶縁層が形成されると、絶縁層部分における電極体の膨らみ(「耳立ち」と呼ばれる不具合)が生じ、場合によっては極板を巻回できなくなることもある。
そこで、本発明は、電極体の部分的な膨らみを防止しつつ、活物質の脱落を抑制することを目的とする。
本発明に係る蓄電素子は、
第1極板と、セパレータを介して第1極板に積層され、第1極板とは異なる極性を有する第2極板と、を備えた蓄電素子であって、
第1極板は、
金属箔と、
該金属箔の表面に活物質を塗工して形成された活物質層と、
該活物質層の縁部に沿って前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、を備え、
該絶縁層は、前記活物質層に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部を備えていることを特徴とする。
本発明に係る蓄電素子によれば、第1極板の活物質層の縁部に沿って形成された絶縁層に、活物質層に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部が設けられているため、活物質層における絶縁層側の縁部から離脱した活物質を絶縁層のテーパ部によって捕捉しやすくなる。したがって、活物質が第1極板から脱落して第2極板へ移動することを抑制することができ、これにより、短絡を防止することができる。また、絶縁層のテーパ部によって活物質を捕捉しやすくなるという本発明の効果は、絶縁層の厚みが活物質層の厚みよりも小さい場合でも得られる。そのため、絶縁層の厚みを効果的に抑制でき、これにより、絶縁層部分において第1極板と第2極板との積層体が膨らむこと(例えば、巻回型電極体の「耳立ち」)を防止できる。したがって、巻回型の電極体を形成するとき、第1極板と第2極板とをセパレータを介して積層しながら良好に巻回することができる。
本発明に係る蓄電素子において、前記絶縁層は、前記活物質層から遠ざかる方向において前記テーパ部に隣接して設けられ、前記活物質層から遠ざかる方向に向かって増大から減少に転じる厚みを有する第1のピーク部を備えてもよい。この場合、前記第1のピーク部の厚みは、前記活物質層の厚み以下であることが好ましい。これにより、第1のピーク部が設けられた部分において、第1極板と第2極板との積層体が膨らむことを抑制することができる。
本発明に係る蓄電素子において、前記絶縁層は、前記第1のピーク部よりも前記活物質層から遠ざかる方向側に、前記活物質層から遠ざかる方向に向かって増大から減少に転じる厚みを有する第2のピーク部を少なくとも1つ備えてもよい。所定のペースト状材料を所定条件下で金属箔の表面に塗布して所望幅の絶縁層を形成する場合、上記のようにピーク部を複数に分割することにより、ピーク部を1つのみ設ける場合に比べて、ピーク部の厚みを抑制することができる。そのため、絶縁層が設けられた部分において、第1極板と第2極板との積層体が膨らむことを更に抑制しやすくなる。さらに、このように複数のピーク部が絶縁層に設けられることにより、外部からの異物が絶縁層とセパレータとの隙間を通過し難くなるため、第1極板と第2極板との積層体内部への異物の侵入も抑制することができる。
また、本発明に係る極板は、
金属箔と、
該金属箔の表面に活物質を塗工して形成された活物質層と、
該活物質層の縁部に沿って前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、を備え、
該絶縁層は、前記活物質層に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部を備えていることを特徴とする。
本発明に係る極板によれば、活物質層の縁部に沿って形成された絶縁層に、活物質層に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部が設けられているため、活物質層における絶縁層側の縁部から離脱した活物質を絶縁層のテーパ部によって捕捉しやすくなる。したがって、活物質の脱落を抑制することができ、これにより、本発明に係る極板を備えた電極体において、短絡を防止することができる。また、絶縁層のテーパ部によって活物質を捕捉しやすくなるという本発明の効果は、絶縁層の厚みが活物質層の厚みよりも小さい場合でも得られる。そのため、絶縁層の厚みを効果的に抑制でき、これにより、絶縁層部分において、本発明に係る極板を備えた電極体の膨らみ(例えば、巻回型電極体の「耳立ち」)を防止できる。したがって、巻回型の電極体を形成するとき、本発明に係る極板を、極性の異なる別の極板及びセパレータと共に積層しながら良好に巻回することができる。
本発明によれば、活物質層から離脱した活物質を絶縁層のテーパ部によって捕捉しやすくなる。そのため、絶縁層の厚みを抑制することで絶縁層部分における電極体の膨らみを防止しつつ、活物質の脱落を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る蓄電素子を正面から見た縦断面図である。 図1に示す蓄電素子の電極体の構造を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る正極板の要部を拡大して示す断面図である。 第2の実施形態に係る正極板の要部を拡大して示す断面図である。 第3の実施形態に係る正極板の要部を拡大して示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本願明細書において方向を示すために使用される「上」及び「下」を含む用語は、添付図面に図示された蓄電素子の姿勢における方向を示すものであり、必ずしも実際の使用状態における方向と一致するものでない。
図1は、本発明の実施形態に係る蓄電素子1を示している。蓄電素子1は、例えばリチウムイオン電池等の非水電解質二次電池である。ただし、本発明は、リチウムイオン電池以外にも、キャパシタを含む種々の蓄電素子に適用できる。
図1に示すように、蓄電素子1は、例えば略直方体のケース2を有する。ケース2は、上面開口部を有するケース本体3と、ケース本体3の上面開口部を塞ぐ蓋体4とを有する。ケース2には、少なくとも1つの電極体10と、電極体10を負極外部端子14に電気的に接続する負極集電体20と、電極体10を正極外部端子15に電気的に接続する正極集電体21と、電解液(図示せず)とが収容される。
ケース本体3の材料には、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属が用いられる。なお、ケース本体3の表面は、例えば樹脂からなる絶縁層(図示せず)で全体的に覆われるようにしてもよい。
蓋体4は例えば矩形の金属板である。蓋体4は、ケース本体3の開口縁部に溶接されている。蓋体4には、正極及び負極の外部端子14,15と、正極及び負極の集電体20,21とが固定されている。
各外部端子14,15は、蓋体4の上面に上パッキン16を介して例えばかしめによって固定されている。外部端子14,15の材料には、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属が用いられる。
負極集電体20は、蓋体4の下面に下パッキン18を介して例えばかしめによって固定された基部20aと、該基部20aから下方へ延び、例えば超音波溶接により電極体10の負極リード部11dに接合される脚部20bとを備えている。脚部20bと負極リード部11dとは、クリップ22で挟持された状態で互いに接合される。基部20aは負極外部端子14に電気的に接続され、脚部20bは電極体10の負極リード部11dに電気的に接続されている。負極集電体20の材料には、例えば、銅等の金属が用いられる。
同様に、正極集電体21は、蓋体4の下面に下パッキン18を介して例えばかしめによって固定された基部21aと、該基部21aから下方へ延び、例えば超音波溶接により電極体10の正極リード部12dに接合される脚部21bとを備えている。脚部21bと正極リード部12dとは、クリップ22で挟持された状態で接合される。基部21aは正極外部端子15に電気的に接続され、脚部21bは電極体10の正極リード部12dに電気的に接続されている。正極集電体21の材料には、例えば、アルミニウム等の金属が用いられる。
図2に示すように、電極体10は、帯状の負極板11、帯状の正極板12、及び2枚の帯状のセパレータ13が互いに積層されながら巻回された巻回体である。より具体的に、負極板11、正極板12及びセパレータ13は、長円状の端面11e,12eを形成するように、巻回軸Xに平行な面状の巻回中心C周りに巻回され、これにより、扁平な巻回型の電極体10が形成されている。端面11e,12e側から見て、巻回中心Cは細長い長円状である。ケース2内において、電極体10は、巻回中心Cが略上下方向に沿うような姿勢で配置される。
セパレータ13は、負極板11と正極板12の間に介装されることで、両者を電気的に絶縁している。セパレータ13は、例えば、多孔性の樹脂フィルムで構成されている。
負極板11は、負極金属箔11aと、負極金属箔11aに負極活物質を塗工して設けた負極活物質層11bと、を備えている。負極活物質層11bは、セパレータ13により全体が覆われる。負極板11の巻回軸方向一端部には、活物質が塗工されていない負極未塗工部11cが設けられている。負極未塗工部11cは、正極板12及びセパレータ13よりも巻回軸方向外側にはみ出して配置され、前記負極リード部11dを構成している。
負極金属箔11aの材料には、例えば銅が用いられるが、これ以外の金属を用いてもよい。負極活物質としては、例えばグラファイト層間化合物が用いられるが、他の炭素材料、リチウム金属、リチウム合金、チタン酸リチウム(LiTi12)、ケイ素、一酸化ケイ素、スズ等のリチウム吸蔵可能な材料、またはこれらの混合物を用いてもよい。
正極板12は、正極金属箔12aと、正極金属箔12aに正極活物質を塗工して設けた正極活物質層12bと、を備えている。正極活物質層12bは、セパレータ13により全体が覆われる。正極板12の巻回軸方向一端部には、活物質が塗工されていない正極未塗工部12cが設けられている。正極未塗工部12cは、巻回軸方向において負極未塗工部11cとは反対側に設けられている。正極未塗工部12cは、負極板11及びセパレータ13よりも巻回軸方向外側にはみ出して配置され、前記正極リード部12dを構成している。
正極金属箔12aの材料には、例えばアルミニウムが用いられるが、これ以外の金属を用いてもよい。正極活物質としては、例えば、マンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNiCoMn1−x−y)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、これらに置換添加物を用いたもの、又は、これらの混合物などが用いられるが、他のリチウム含有遷移金属酸化物を用いてもよい。
また、正極金属箔12aの両面には、巻回軸方向における正極活物質層12bの正極未塗工部12c側の縁部に沿って絶縁層30が設けられている。以下、絶縁層及びこれに関連する構成について実施形態毎に説明する。
[第1の実施形態]
図3を参照しながら、第1の実施形態に係る絶縁層30の構成について説明する。図3は、絶縁層30及びその周辺部を負極板11及び正極板12の長手方向から見た断面図である。
図3に示すように、図中矢印Dで示される負極板11及び正極板12の短手方向(以下、単に「短手方向」ともいう)において、負極活物質層11bは、正極活物質層12bよりも外側に突出して配置されている。これにより、蓄電素子1がリチウムイオン電池である場合、充電時に正極活物質層12bから放出されたリチウムイオンを負極活物質層11bに吸蔵させやすくなっている。なお、短手方向(矢印D方向)は、電極体10の巻回軸X(図2参照)に平行な方向である。
負極活物質層11bは、例えばスロットダイ方式によりペースト状材料が負極板11の長手方向に沿って塗布されることで形成される。この塗工は、負極活物質層11bの厚みが全体的に略均一となるように行われる。しかしながら、塗布時において材料はペースト状であるため、負極活物質層11bの短手方向の端部には、先端に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部24が形成されている。正極活物質層12bも同様の方法で形成されるため、正極活物質層12bの短手方向の端部にも、先端に向かって次第に厚みが小さくなるテーパ部26が形成されている。
絶縁層30は、セパレータ13を介して負極活物質層11bの縁部に対向配置されている。絶縁層30の材料には、電気抵抗率が高い絶縁材料が用いられる。そのため、セパレータ13の位置ずれ又は破損を含む何らかの原因により負極活物質層11bの縁部と正極板12との間にセパレータ13が介在しない部分が生じたときでも、負極活物質層11bと正極金属箔12aとの間に絶縁層30が介在することにより、負極活物質層11bと正極金属箔12aとの間での短絡が防止される。
絶縁層30の具体的な材料としては、例えば、無機および/または有機の粒子と結着剤とを混合したものが用いられる。無機物粒子としては、例えば、アルミナ(Al)、SiO、ZrO、TiO、MgOが用いられ、有機物粒子としては、例えば、ポリイミド粉末が用いられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド、ポリアミドイミドが用いられる。
絶縁層30は、正極金属箔12a上に正極活物質層12bが形成された後、例えばスロットダイ方式により、正極活物質層12bと正極未塗工部12cとの境界部に沿ってペースト状材料が塗布されることで、正極板12の長手方向に延びるように細長く形成される。絶縁層30の長手方向から見た絶縁層30の断面形状は、塗工時における塗工装置の吐出口に対する正極板12の相対移動速度、吐出圧力、材料の粘性、吐出口の形状、及び、吐出口までの材料供給経路の構造を含む種々の要因によって決定される。
第1の実施形態において、絶縁層30は、長手方向から見て断面山型に形成されている。すなわち、絶縁層30は、正極活物質層12bから遠ざかる方向に向かって、すなわち短手方向外側(図3における右側)に向かって増大から減少に転じる厚みを有するピーク部32(特許請求の範囲における「第1のピーク部」)を1つのみ有する。ピーク部32を挟んだ短手方向内側には、正極活物質層12bに向かって次第に厚みが小さくなる内側テーパ部34が設けられ、ピーク部32を挟んだ短手方向外側には、正極活物質層12bとは反対側に向かって次第に厚みが小さくなる外側テーパ部36が設けられている。
このような絶縁層30の形状により、仮に正極活物質層12bを構成する活物質が絶縁層30側の縁部から離脱した場合、この活物質の大部分は内側テーパ部34の表面に捕捉される。したがって、正極活物質層12bから離脱した活物質が絶縁層30を乗り越えて外側へ放出されることが抑制される。これにより、正極活物質が負極板11側へ移動することによる短絡を防止することができる。
ピーク部32の厚みHは、正極活物質層12bの厚みL以下であることが好ましい。これにより、負極板11、正極板12及びセパレータ13を積層しながら巻回して電極体10を形成するとき、短手方向における絶縁層30の部分において電極体10の膨らみ(耳立ち)を防止でき、巻回作業を良好に行うことができる。
内側テーパ部34は、最も厚みが小さくなる短手方向内側端部において正極活物質層12bの縁部28近傍に接している。内側テーパ部34と正極活物質層12bとが接する部分の厚みH0は、ピーク部32の厚みHよりも小さい。また、短手方向の位置に関して、正極活物質層12bと絶縁層30とがオーバーラップする領域は小さくなっている。したがって、絶縁層30によって正極活物質層12bが覆い隠される領域は、例えば特許文献1(特開2011−216403号公報)に開示された従来の構成に比べて小さい。そのため、例えば特許文献1(特開2011−216403号公報)に開示された従来技術とは対照的に、本実施形態によれば、正極活物質層12bの縁部28の概ね正確な位置を目視で確認しやすくなる。したがって、正極板12の寸法管理、及び、電極体10の寸法管理の精度を高めることができる。
[第2の実施形態]
図4を参照しながら、第2の実施形態に係る絶縁層40の構成について説明する。図4は、絶縁層40及びその周辺部を示す図3と同様の断面図である。なお、第1の実施形態と同じ構成要素については、説明を省略するとともに、図4において同じ符号を付している。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、例えばスロットダイ方式によりペースト状の絶縁材料を正極活物質層12bの縁部28に沿って正極金属箔12a上に塗布することで、絶縁層40が形成される。
図4に示すように、絶縁層40は、正極活物質層12bから遠ざかる方向(図4における右方向)に向かって増大から減少に転じる厚みを有する第1ピーク部42a(特許請求の範囲における「第1のピーク部」)及び第2ピーク部42b(特許請求の範囲における「第2のピーク部」)を備えている。第1ピーク部42aを挟んだ短手方向内側には、正極活物質層12bに向かって次第に厚みが小さくなる内側テーパ部44が設けられている。第1ピーク部42aと第2ピーク部42bとの間には、正極活物質層12bとは反対側に向かって減少から増大に転じる厚みを有する谷部45が設けられている。第2ピーク部42bを挟んだ短手方向外側には、正極活物質層12bとは反対側に向かって次第に厚みが小さくなる外側テーパ部46が設けられている。これにより、絶縁層40は、長手方向から見て2つの山が連なったような断面形状を有する。
このような絶縁層40の形状により、仮に正極活物質層12bを構成する活物質が絶縁層40側の縁部から離脱した場合、この活物質の大部分は内側テーパ部44の表面に捕捉される。また、仮に正極活物質層12bから離脱した活物質が第1ピーク部42aを乗り越えた場合、この活物質の一部は谷部45の表面に捕捉される。したがって、正極活物質層12bから離脱した活物質が絶縁層40を乗り越えて外側へ放出されることが抑制される。これにより、正極活物質が負極板11側へ移動することによる短絡を防止することができる。
第1ピーク部42aの厚みH1及び第2ピーク部42bの厚みH2は、正極活物質層12bの厚みL以下であることが好ましい。これにより、短手方向における絶縁層40の部分において電極体10の膨らみが防止されるため、電極体10を形成するとき、負極板11、正極板12及びセパレータ13の巻回作業を良好に行うことができる。
第2の実施形態に係る絶縁層40では、ピーク部42a,42bが2つに分割されるため、第1の実施形態のようにピーク部32(図3参照)を1つのみ設ける場合に比べて、塗工時においてペースト状材料が短手方向に拡がりやすい。そのため、第1の実施形態に比べて、各ピーク部42a,42bの厚みを抑制しつつ、短手方向に関して絶縁層40を所望幅に形成しやすい。また、第1の実施形態に比べて、粘性が大きな材料を使用して絶縁層40を形成することが可能である。さらに、2つのピーク部42a,42bが絶縁層40に設けられることにより、外部からの異物が絶縁層40とセパレータ13との隙間を通過し難くなるため、電極体10の内部への異物の侵入も抑制することができる。
第1の実施形態と同様、内側テーパ部44は、最も厚みが小さくなる短手方向内側端部において正極活物質層12bの縁部28近傍に接している。そのため、絶縁層40によって正極活物質層12bが覆い隠される領域は極めて小さく、正極活物質層12bの縁部28の概ね正確な位置を目視で確認できる。したがって、正極板12の寸法管理、及び、電極体10の寸法管理の精度を高めることができる。
なお、本発明において、絶縁層に設けるピーク部の個数は特に限定されるものでなく、例えば、図4の二点鎖線で示されるように、絶縁層40において、第2ピーク部42bの短手方向外側に第3ピーク部42c(特許請求の範囲における「第2のピーク部」)を設けてもよい。また、図4には、第1ピーク部42aの厚みH1よりも第2ピーク部42bの厚みH2が小さく、第2ピーク部42bの厚みH2よりも第3ピーク部42cの厚みH3が小さい例が図示されているが、これらの厚みH1,H2,H3の大小関係は適宜変更可能である。
[第3の実施形態]
図5を参照しながら、第3の実施形態に係る絶縁層70の構成について説明する。図5は、絶縁層70及びその周辺部を示す図3と同様の断面図である。なお、第1の実施形態と同じ構成要素については、説明を省略するとともに、図5において同じ符号を付している。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様、例えばスロットダイ方式によりペースト状の絶縁材料を正極活物質層12bの縁部28に沿って正極金属箔12a上に塗布することで、絶縁層70が形成される。
図5に示すように、絶縁層70は、正極活物質層12bから遠ざかる方向(図5における右方向)に向かって増大から減少に転じる厚みを有するピーク部72を備えている。ピーク部72を挟んだ短手方向内側には、正極活物質層12bに向かって次第に厚みが大きくなる第1内側テーパ部73と、正極活物質層12bに向かって次第に厚みが小さくなる第2内側テーパ部74とが、内側から順に設けられている。第1内側テーパ部73と第2内側テーパ部74とは、両者の間に谷部を形成するように連なっている。ピーク部72を挟んだ短手方向外側には、正極活物質層12bとは反対側に向かって次第に厚みが小さくなる外側テーパ部76が設けられている。
このような絶縁層70の形状により、正極活物質層12bにおける絶縁層70側の縁部から離脱した活物質の大部分は、第2内側テーパ部74の表面に捕捉される。したがって、正極活物質層12bから離脱した活物質が絶縁層70を乗り越えて外側へ放出されることが抑制される。これにより、正極活物質が負極板11側へ移動することによる短絡を防止することができる。
ピーク部72の厚みH10は、正極活物質層12bの厚みL以下であることが好ましい。これにより、短手方向における絶縁層70の部分において電極体10の膨らみが防止されるため、電極体10を形成するとき、負極板11、正極板12及びセパレータ13の巻回作業を良好に行うことができる。
第3の実施形態に係る絶縁層70は、第1の実施形態に係る絶縁層30に第1内側テーパ部73を追加した構造を有するため、第1の実施形態に比べて、塗工時においてペースト状材料が短手方向に拡がりやすい。そのため、第1の実施形態に比べて、ピーク部72の厚みを抑制しつつ、短手方向に関して絶縁層70を所望幅に形成しやすい。また、第1の実施形態に比べて、粘性が大きな材料を使用して絶縁層70を形成することが可能である。
なお、第3の実施形態において、絶縁層70のピーク部を第2の実施形態のように複数設けてもよい。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、いわゆる巻回型の電極体を有する蓄電素子について説明したが、本発明において、電極体の種類は、巻回型に限定されるものでなく、複数の正極板と複数の負極板とが巻回されることなくセパレータを介して交互に積層されるタイプであってもよい。
また、上述の実施形態では、金属箔12aの両面に同じ形状の絶縁層を設ける場合について説明したが、金属箔12aの面毎に異なる形状の絶縁層を設けるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、正極板に絶縁層を設ける構成について説明したが、本発明は、負極板に絶縁層を設ける場合にも適用可能である。
1 :蓄電素子
2 :ケース
3 :ケース本体
4 :蓋体
10 :電極体
11 :負極板
11a :負極金属箔
11b :負極活物質層
11c :負極未塗工部
11d :負極リード部
11e :負極側の端面
12 :正極板
12a :正極金属箔
12b :正極活物質層
12c :正極未塗工部
12d :正極リード部
12e :正極側の端面
13 :セパレータ
14 :負極外部端子
15 :正極外部端子
16 :上パッキン
18 :下パッキン
20 :負極集電体
21 :正極集電体
30,40,70:絶縁層
32,72 :ピーク部
42a :第1ピーク部
42b :第2ピーク部
34,44 :内側テーパ部
36,46 :外側テーパ部
42c :第3ピーク部
45 :谷部
73 :第1内側テーパ部
74 :第2内側テーパ部
76 :外側テーパ部
C :巻回中心
D :極板の短手方向
H,H1,H2,H3,H9:ピーク部の厚み
L :正極活物質層の厚み
X :巻回軸

Claims (5)

  1. 第1極板と、セパレータを介して第1極板に積層され、第1極板とは異なる極性を有する第2極板と、を備えた蓄電素子であって、
    第1極板は、
    金属箔と、
    該金属箔の表面に活物質を塗工して形成された活物質層と、
    該活物質層の縁部に沿って前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、を備え、
    前記絶縁層は、前記活物質層の前記縁部に対して接近および離反する所定方向に関して、前記活物質層に接する一端から、前記金属箔に接する他端にかけて連続して形成され、
    該絶縁層は、前記金属箔に直交する厚み方向における前記金属箔の表面から前記絶縁層における前記金属箔とは反対側の表面までの距離が前記活物質層に向かって次第に小さくなるテーパ部を備えていることを特徴とする蓄電素子。
  2. 前記絶縁層は、前記活物質層から遠ざかる方向において前記テーパ部に隣接して設けられ、前記活物質層から遠ざかる方向に向かって前記距離を増大から減少に転じさせる第1のピーク部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第1のピーク部における前記距離は、前記活物質層の厚み以下であることを特徴とする請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 前記絶縁層は、前記第1のピーク部よりも前記活物質層から遠ざかる方向側に、前記活物質層から遠ざかる方向に向かって前記距離を増大から減少に転じさせる第2のピーク部を少なくとも1つ備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の蓄電素子。
  5. 金属箔と、
    該金属箔の表面に活物質を塗工して形成された活物質層と、
    該活物質層の縁部に沿って前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、を備え、
    前記絶縁層は、前記活物質層の前記縁部に対して接近および離反する所定方向に関して、前記活物質層に接する一端から、前記金属箔に接する他端にかけて連続して形成され、
    該絶縁層は、前記金属箔に直交する厚み方向における前記金属箔の表面から前記絶縁層における前記金属箔とは反対側の表面までの距離が前記活物質層に向かって次第に小さくなるテーパ部を備えていることを特徴とする極板。
JP2013210405A 2013-10-07 2013-10-07 蓄電素子および極板 Active JP6322947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013210405A JP6322947B2 (ja) 2013-10-07 2013-10-07 蓄電素子および極板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013210405A JP6322947B2 (ja) 2013-10-07 2013-10-07 蓄電素子および極板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015076196A JP2015076196A (ja) 2015-04-20
JP6322947B2 true JP6322947B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=53000912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013210405A Active JP6322947B2 (ja) 2013-10-07 2013-10-07 蓄電素子および極板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6322947B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11189861B2 (en) 2016-01-27 2021-11-30 Vehicle Energy Japan Inc. Secondary battery and manufacturing method thereof
JP6834139B2 (ja) * 2016-02-10 2021-02-24 株式会社Gsユアサ 蓄電素子
WO2017138584A1 (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 株式会社Gsユアサ 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法
CN208173722U (zh) * 2017-08-24 2018-11-30 日立汽车系统株式会社 二次电池
EP4379837A1 (en) * 2022-03-24 2024-06-05 Contemporary Amperex Technology Co., Limited Electrode sheet, electrode assembly and manufacturing method and apparatus therefor, battery, and electrical device

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3692110B2 (ja) * 2002-11-29 2005-09-07 本田技研工業株式会社 電気二重層コンデンサ用分極性電極およびこの分極性電極の製造方法ならびにこの分極性電極を用いて製造された電気二重層コンデンサ
JP5818150B2 (ja) * 2010-11-05 2015-11-18 株式会社Gsユアサ 蓄電素子用電極、それを用いた蓄電素子、および蓄電素子用電極の製造方法
US20150125732A1 (en) * 2012-05-25 2015-05-07 Nec Energy Devices, Ltd. Positive electrode for non-aqueous electrolyte battery and non-aqueous electrolyte secondary battery

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015076196A (ja) 2015-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7367742B2 (ja) 蓄電素子
JP6505859B2 (ja) 非水電解液二次電池
US10270121B2 (en) Secondary battery
US20190237746A1 (en) Secondary battery and method for manufacturing same
EP2966721A1 (en) Non-aqueous electrolyte secondary battery
US20130177787A1 (en) Current collector and nonaqueous secondary battery
JP6322947B2 (ja) 蓄電素子および極板
WO2018154989A1 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP5955721B2 (ja) リチウムイオン二次電池およびその製造方法
JP7024723B2 (ja) 蓄電素子用電極、蓄電素子、及び蓄電素子用電極の製造方法
JP2011054555A (ja) 電極群及びこれを適用した2次電池
CN109891640B (zh) 非水电解质二次电池用电极以及非水电解质二次电池
WO2017169130A1 (ja) 積層型リチウムイオン電池
WO2018016112A1 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP2011258439A (ja) 二次電池
JP2013084387A (ja) 電気デバイス
JP6668159B2 (ja) 二次電池
US11183678B2 (en) Electrode for nonaqueous electrolyte secondary battery and nonaqueous electrolyte secondary battery
JP2014154446A (ja) 非水電解液二次電池及びその製造方法
JP2017016812A (ja) 非水電解質二次電池
US11387495B2 (en) Non-aqueous electrolyte secondary battery
JP7136190B2 (ja) 非水電解液二次電池
WO2018154987A1 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP2019029183A (ja) セパレータ付き二次電池用電極、二次電池、それらの製造方法
JP2014112548A (ja) 角形二次電池及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6322947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150