JP6318705B2 - 車両用前照灯 - Google Patents
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Description
この発明(請求項3にかかる発明)は、第1反射面および第2反射面が、楕円を基本とする自由曲面からそれぞれ構成されていて、第1反射面の第1焦点が、第1光源もしくはその近傍に位置し、第2反射面の第1焦点が、第2光源もしくはその近傍に位置し、第1反射面の第2焦点と第2反射面の第2焦点とが、一致もしくはほぼ一致し、第1反射面の第1焦点と第2焦点との間の焦点距離が、第2反射面の第1焦点と第2焦点との間の焦点距離よりも短い、ことを特徴とする。
以下、この実施形態にかかる車両用前照灯の構成について説明する。図中、符号1は、この実施形態にかかる車両用前照灯である。前記車両用前照灯1は、車両(図示せず)の前部の左右両端部に搭載されている。前記車両用前照灯1は、左側通行用の車両用前照灯である。従って、走行車線側が左側であり、対向車線側が右側である。
前記車両用前照灯1は、ランプハウジング(図示せず)と、図示しないランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、1個のレンズ(投影レンズ)2と、第1光源31および第1リフレクタ41と、第2光源32および第2リフレクタ42と、1個の可動シェード5と、ヒートシンク部材6と、取付部材(ホルダおよびレンズホルダなど)7と、を備えるものである。
前記レンズ2は、前記第1リフレクタ41の第1反射面43からの反射光L11、L12、および、前記第2リフレクタ42の第2反射面44からの反射光L21、L22を車両の前方に投影するものである。前記レンズ2は、非球面レンズの凸レンズである。前記レンズ2の前方側は、凸非球面をなし、一方、前記レンズ2の後方側は、平非球面(もしくは平面)をなす。前記レンズ2は、前記取付部材7に固定保持されている。前記レンズ2は、焦点(物空間側の焦点面であるメリジオナル像面、後側焦点)F3と、光軸(図示せず)と、を有する。
前記第1光源31および前記第2光源32は、この例では、たとえば、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源である。前記第1光源31および前記第2光源32は、発光チップ(LEDチップ)を封止樹脂部材で封止したパッケージ(LEDパッケージ)から構成されている。前記パッケージは、基板(図示せず)に実装されている。前記基板に取り付けられているコネクタ(図示せず)を介して前記発光チップには、電源(バッテリー)からの電流が供給される。前記第1光源31と前記第2光源32とは、前記ヒートシンク部材6に、前後におよび上下にずれて設けられている。すなわち、前記第1光源31は、前記第2光源32に対して、前側にかつ下側にずれて設けられている。前記第1光源31および前記第2光源32は、前記レンズ2に対して、後側に設けられている。
前記第1リフレクタ41および前記第2リフレクタ42は、前記ヒートシンク部材6もしくは前記取付部材7のうち少なくともいずれか一方に取り付けられている。前記第1リフレクタ41および前記第2リフレクタ42は、光不透過性の部材から構成されている。前記第1リフレクタ41と前記第2リフレクタ42とは、一体構造でも別体構造であっても良い。前記第1リフレクタ41および前記第2リフレクタ42は、前記レンズ2に対して、後側に設けられている。
前記第1リフレクタ41の内面には、楕円を基本として自由曲面から構成されている前記第1反射面43が設けられている。前記第1反射面43は、第1焦点F11と、第2焦点F12と、光軸Z1と、を有する。
ここで、前記第1反射面43の前記第1焦点F11は、前記第2反射面44の前記第1焦点F21よりも前側にかつ下側に位置する。このために、前記第1反射面43の前記第1焦点F11もしくはその近傍に位置する前記第1光源31は、前記第2反射面44の前記第1焦点F21もしくはその近傍に位置する前記第2光源32に対して前側にかつ下側に位置する。
前記第1光源31および前記第1リフレクタ41の前記第1反射面43は、第1光学系を構成する。この結果、前記第1光学系の焦点距離は、前記第1反射面43の前記第1焦点F11と前記第2焦点F12との間の焦点距離となる。前記第1光学系の光軸は、前記第1反射面43の前記光軸Z1となる。前記第1光学系は、前記第1光源31から放射される光であって、前記第1反射面43で反射された前記反射光L11、L12により、ロービーム配光パターンの集光配光パターンSLP(図3(A)を参照)およびハイビーム配光パターンの集光配光パターンSHP(図4(A)を参照)を形成するものである。
前記第2光源32および前記第2リフレクタ42の前記第2反射面44は、第2光学系を構成する。この結果、前記第2光学系の焦点距離は、前記第2反射面44の前記第1焦点F21と前記第2焦点F22との間の焦点距離となる。前記第2光学系の光軸は、前記第2反射面44の前記光軸Z2となる。前記第2光学系は、前記第2光源32から放射される光であって、前記第2反射面44で反射された前記反射光L21、L22により、ロービーム配光パターンの拡散配光パターンWLP(図3(B)を参照)およびハイビーム配光パターンの拡散配光パターンWHP(図4(B)を参照)を形成するものである。
前記可動シェード5は、前記ヒートシンク部材6もしくは前記取付部材7のうち少なくともいずれか一方に取り付けられている。前記可動シェード5は、前記レンズ2と前記第1光源31および前記第2光源32および前記第1反射面43および前記第2反射面44との間に設けられている。
前記ヒートシンク部材6は、水平板部(ハッチングを省略)と、フィン形状の垂直板部と、を有する。前記ヒートシンク部材6の前記水平板部には、第1実装面61と第2実装面62とが、段差を介して前後方向におよび上下方向に隔離して、水平もしくはほぼ水平にそれぞれ設けられている。前記第1実装面61は、前記第2実装面62に対して、前側で下側に位置する。前記第1実装面61には、前記第1光源31が実装されている。前記第2実装面62には、前記第2光源32が実装されている。前記ヒートシンク部材6は、前記第1光源31および前記第2光源32において発生する熱を外部に放出(放射)するものである。
前記取付部材7は、筒形状をなす。前記取付部材7は、前記レンズ2と前記第1リフレクタ41および前記第2リフレクタ42および前記ヒートシンク部材6との間に配置されている。前記取付部材7は、前記レンズ2および前記第1リフレクタ41および前記第2リフレクタ42および前記ヒートシンク部材6を取り付けるものである。前記取付部材7と前記ヒートシンク部材6とを一体構造としても良い。
この実施形態にかかる車両用前照灯1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
この実施形態にかかる車両用前照灯1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態においては、第1光源31と第2光源32とを前後にかつ上下にずれて設けるものである。ところが、この発明においては、第1光源31と第2光源32とを前後に、あるいは、上下に、ずれて設けても良い。
2 レンズ
31 第1光源
32 第2光源
41 第1リフレクタ
42 第2リフレクタ
43 第1反射面
44 第2反射面
5 可動シェード
50 ばね部材
51 第1シェード部
52 第2シェード部
53 ソレノイド
6 ヒートシンク部材
61 第1実装面
62 第2実装面
7 取付部材
CL カットオフライン
F11 第1反射面の第1焦点
F12 第1反射面の第2焦点
F21 第2反射面の第1焦点
F22 第2反射面の第2焦点
F3 レンズの焦点
HL−HR スクリーンの左右の水平線
HP ハイビーム配光パターン
L11、L12 第1反射面からの反射光
L21、L22 第2反射面からの反射光
LP ロービーム配光パターン
SHP ハイビーム配光パターンの集光配光パターン
SLP ロービーム配光パターンの集光配光パターン
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
WHP ハイビーム配光パターンの拡散配光パターン
WLP ロービーム配光パターンの拡散配光パターン
Z1 第1反射面の光軸(第1光学系の光軸)
Z2 第2反射面の光軸(第2光学系の光軸)
Claims (8)
- レンズと、
第1光源および第1反射面を有する第1光学系と、
第2光源および第2反射面を有する第2光学系と、
シェードと、
を備え、
前記第1光源と前記第2光源とは、同一方向に向かって光を放射する状態で配置されており、
前記第1光学系の焦点距離は、前記第2光学系の焦点距離よりも短い、
ことを特徴とする車両用前照灯。 - 前記第1光学系と前記第2光学系とは、ヒートシンク部材に段差を介して前後方向におよび上下方向に隔離して設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 - 前記第1反射面および前記第2反射面は、楕円を基本とする自由曲面からそれぞれ構成されていて、
前記第1反射面の第1焦点は、前記第1光源もしくはその近傍に位置し、
前記第2反射面の第1焦点は、前記第2光源もしくはその近傍に位置し、
前記第1反射面の第2焦点と前記第2反射面の第2焦点とは、一致もしくはほぼ一致し、
前記第1反射面の前記第1焦点と前記第2焦点との間の焦点距離は、前記第2反射面の前記第1焦点と前記第2焦点との間の焦点距離よりも短い、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。 - 前記第1光学系は、集光配光パターンを形成し、
前記第2光学系は、拡散配光パターンを形成する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用前照灯。 - 前記第1反射面の前記第1焦点は、前記第2反射面の前記第1焦点よりも前側にかつ下側に位置し、
前記第1反射面の前記第1焦点と前記第2焦点とを結ぶ光軸と、前記第2反射面の前記第1焦点と前記第2焦点とを結ぶ光軸とは、前記第1反射面の前記第2焦点および前記第2反射面の前記第2焦点近傍で交差する、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。 - 前記第1反射面の前記第1焦点は、前記シェードの上端よりも下側に位置し、
前記第2反射面の前記第1焦点は、前記シェードの上端よりも上側に位置し、
前記第1反射面の前記第2焦点および前記第2反射面の前記第2焦点は、前記レンズの焦点もしくはその近傍に位置する、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。 - 前記第1光源と前記第2光源とは、ヒートシンク部材に段差を介して前後方向におよび上下方向に隔離して配置されていて、
前記第1光源は、前記シェードの上端よりも下側に位置し、
前記第2光源は、前記シェードの上端よりも上側に位置する、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用前照灯。 - 前記シェードは、第1位置と第2位置とに切り替え可能な可動シェードであり、
前記可動シェードが第1位置に位置するときには、前記第1光学系からの光の一部および前記第2光学系からの光の一部が前記可動シェードにより遮蔽されて、前記レンズからカットオフラインを有するロービーム配光パターンの前記集光配光パターンおよびカットオフラインを有するロービーム配光パターンの前記拡散配光パターンからなるロービーム配光パターンが照射され、
前記可動シェードが第2位置に位置するときには、前記第1光学系からの光および前記第2光学系からの光が前記可動シェードにより遮蔽されずに、前記レンズからハイビーム配光パターンの前記集光配光パターンおよびハイビーム配光パターンの前記拡散配光パターンが照射される、
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用前照灯。
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