JP6317429B2 - 有機発光素子に含まれる機能層を形成するための溶液、および、有機発光素子の製造方法 - Google Patents

有機発光素子に含まれる機能層を形成するための溶液、および、有機発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機発光素子に含まれる機能層を形成するための溶液の物性に関する。
近年、有機発光素子の研究開発が進んでいる。有機発光素子は、有機材料の電界発光現象を利用した発光素子であり、陽極と陰極とからなる一対の電極と、電極間に挟まれた発光層とを有する。また、陽極と発光層との間には、例えば、必要に応じてホール注入層、ホール輸送層またはホール注入兼輸送層が介挿され、陰極と発光層との間には、必要に応じて電子注入層、電子輸送層または電子注入兼輸送層が介挿される。発光層、ホール注入層、ホール輸送層、ホール注入兼輸送層、電子注入層、電子輸送層、および電子注入兼輸送層は、各々発光、電荷の注入と輸送といった固有の機能を果たすので、これらの層を総称して「機能層」と称する。
フルカラー表示の有機表示装置においては、このような有機発光素子が、RGB各色のサブピクセルに相当し、隣り合うRGBのサブピクセルが合わさって一画素が形成され、この画素がマトリックス状に配列されて画像表示領域が形成されている。
このような有機表示装置において、高精細な画像を得るために、各画素の一辺の長さを500μm程度以下の微小サイズで形成することが要請されている。このように画素サイズが微小のものでは各素子における機能層の膜厚も数十〜数百nmと薄く設定する必要がある。
そして、有機表示装置を製造する際には、電極の上方に機能層を形成する工程がある。この工程において、機能性材料と溶媒とを含む溶液を電極の上方に塗布し、塗布された溶液を乾燥させることにより機能層を形成するウェット方式が提案されている。
日本国特開2011−23668号公報 日本国特開平5−163488号公報
ところで、有機発光素子の発光特性は、機能層の膜厚に敏感であるため、機能層をウェット方式で形成する際には、機能層を平坦に形成することが要求される。しかしながら、ウェット方式で機能層を形成すると、機能層の端部の膜厚が中央部の膜厚よりも厚くなる、あるいは、機能層の端部の膜厚が中央部の膜厚よりも薄くなり、機能層の平坦性を確保しにくい場合がある。
本発明は、上記課題に鑑み、機能層の端部と中央部の膜厚差を低減できる溶液、および、有機発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る溶液は、有機発光素子に含まれる機能層を形成するための溶液である。溶液は、機能層を構成する機能性材料と、溶媒とを含む。溶媒は、200℃以上の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含む。高沸点溶媒は、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する。
溶液中の高沸点溶媒の粘度と表面張力を上記範囲内とすることで、機能層の端部と中央部の膜厚差を低減することができる。
(a)〜(c)は、ウェット方式で機能層を形成した場合の溶液の乾燥過程を示す模式図 各溶媒成分の沸点、蒸気圧、粘度、表面張力を示す図 (a)は実験に用いた基板の平面図であり、(b)はそのA−A断面図 (a)は機能層の形状が平坦の場合の模式図であり、(b)は機能層の形状が凸状の場合の模式図であり、(c)は機能層の形状が凹状の場合の模式図 各溶媒を用いて形成した機能層の写真の一例と機能層の形状の評価結果を示す図 機能層の形状の評価結果、溶液中の高沸点溶媒の粘度、溶液中の高沸点溶媒の表面張力を示す図 各溶媒の高沸点溶媒の粘度と高沸点溶媒の表面張力をプロットしたグラフ 溶媒毎の機能層の平面形状と断面形状とを示す図 各溶媒の高沸点溶媒に占める高粘度溶媒と、発光領域に占める平坦領域の平坦領域の割合をプロットしたグラフ 溶液の粘度における溶液中の機能性材料の濃度の依存性を示すグラフ (a)から(g)は、有機発光素子の製造方法を説明するための断面図 隔壁層の形状の一例を示す斜視図 隔壁層の形状の別の例を示す斜視図 (a)〜(c)は、図13の隔壁層を利用した場合の溶液の乾燥過程を示す模式図 有機表示装置の機能ブロック図 有機表示装置の外観を例示する斜視図
<1> 本発明の一態様に至った経緯
図1に、ウェット方式で機能層を形成した場合の溶液の乾燥過程を示す。溶液13は、機能層を構成する機能性材料と、機能性材料を溶解または分散するための溶媒とを含む。溶液13は、基板11上の隔壁12で区画された領域に塗布される(図1(a))。
塗布された溶液13は、溶液13の表面張力により中央部が膨らんだ形状となる。溶液13中の溶媒は、溶液13の表面から次第に蒸発する。このとき、図1(a)に示すように、溶液13の端部の溶媒の蒸発速度が中央部の溶媒の蒸発速度よりも大きい。これは、中央部上空では蒸発した溶媒が逃げにくく溶媒の蒸気圧が高く維持されやすいのに対し、端部上空では蒸発した溶媒が周囲に逃げやすく溶媒の蒸気圧が低くなりやすいからである。この蒸発速度の違いにより、溶液13の表層部では中央部から端部に向かう方向に溶液の流れ14が生じ、これに伴い、溶液13の深層部では端部から中央部に向かう方向に溶液の流れ15が生じる。溶液13の乾燥が進むと、溶液13の量が次第に減り(図1(b))、その分、機能性材料の濃度が高くなる。最終的には、溶液13中の溶媒が全て蒸発することで、機能性材料から構成される機能層16が形成される(図1(c))。
機能層16の形状は、溶液13の乾燥過程の序盤(図1(a))よりも終盤(図1(b))での溶液の形状や溶液中での機能性材料の振る舞いに大きく依存すると考えられる。発明者らは、機能層16の端部と中央部の膜厚差を低減するには、溶液13の乾燥過程の終盤での溶液13の形状や機能性材料の振る舞いを決定付けるパラメータを適切に調整すればよいと考えた。さらに、発明者らは、これらのパラメータとして、200℃以上の沸点を有する高沸点溶媒の粘度と表面張力に着目した。まず、高沸点溶媒に着目したのは、溶液の乾燥過程の終盤の溶液13の物性は高沸点溶媒の物性に大きく依存すると考えられるからである。例えば、溶液13が高沸点溶媒と低沸点溶媒を含む場合、溶液13の乾燥過程では低沸点溶媒が高沸点溶媒よりも先に蒸発し、溶液13の乾燥過程の終盤では高沸点溶媒が多く残存することになる。また、溶液13が高沸点溶媒を含み低沸点溶媒を含まない場合は、溶液13の乾燥過程の序盤でも終盤でも高沸点溶媒しか存在しない。従って、溶液13が高沸点溶媒を含む場合、溶液13の乾燥過程の終盤の溶液13の物性は高沸点溶媒の物性に大きく依存すると言える。また、高沸点溶媒の物性の中でも粘度と表面張力に着目したのは、粘度が溶液中での機能性材料の振る舞いに影響を与え、表面張力が溶液の形状に影響を与えると考えられるからである。
発明者らは、1または複数の溶媒成分を選択し、選択した溶媒成分を1または複数の体積比で混合することで、複数の溶媒を得た。そして、各溶媒を用いて機能層16を形成し、各々の機能層16の形状を観察した。この結果、溶液に含まれる高沸点溶媒の粘度と表面張力が特定の範囲内であれば、機能層16の端部と中央部との膜厚差を低減できることが判明した。
<2> 本発明の一態様の概要
本発明の一態様に係る溶液は、有機発光素子に含まれる機能層を構成する機能性材料と、溶媒とを含む。溶媒は、200℃以上の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含む。高沸点溶媒は、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する。
溶液中の高沸点溶媒の粘度と表面張力を上記範囲内とすることで、機能層の端部と中央部の膜厚差を低減することができる。
なお、高沸点溶媒が複数の溶媒成分から構成される場合、高沸点溶媒の粘度は、溶媒成分の体積比とその溶媒成分の室温での粘度の積を溶媒成分毎に算出し、算出された各溶媒成分の積を足し合わせることにより得られる。高沸点溶媒の表面張力も、同様に、溶媒成分の体積比とその溶媒成分の室温での表面張力の積を溶媒成分毎に算出し、算出された各溶媒成分の積を足し合わせることにより得られる。
また、高沸点溶媒の粘度が、15mPa・sより大きいこととしてもよい。
また、高沸点溶媒を構成する1または複数の溶媒成分の少なくとも1つは、20mPa・s以上の粘度を有する高粘度溶媒であり、高沸点溶媒に占める高粘度溶媒の割合が35vol%以上であることとしてもよい。これにより、機能層における平坦領域の割合を高めることができる。
また、高沸点溶媒に占める高粘度溶媒の割合が50vol%以上であることとしてもよい。これにより、機能層における平坦領域の割合をより一層高めることができる。
また、溶媒は、さらに、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、溶液の粘度が、5mPa・s以上15mPa・s以下であることとしてもよい。溶液を塗布する場合、塗りやすさの観点から溶液の粘度には適切な範囲が存在する。ところが、上述の通り、高沸点溶媒の粘度は機能層の形状の平坦性の観点で決められるので、溶液の粘度が塗布に適切な範囲から外れる場合がある。そのため、溶液に低沸点溶媒を含めることで、溶液の粘度を適切な範囲に調整してもよい。溶液の粘度を5mPa・s以上15mPa・s以下とすることで、例えば、インクジェット方式の塗布方法に好適に利用することができる。
また、低沸点溶媒を構成する1または複数の溶媒成分は、何れも160℃より高い沸点を有することとしてもよい。これにより、溶液の塗布前に低沸点溶媒の一部が蒸発し、溶液の濃度や溶媒組成比が変化してしまうという事態を防止することができる。
また、溶媒は、さらに、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、溶媒に占める高沸点溶媒の割合が80%以下であることとしてもよい。これにより、コーヒーステイン現象の発生を抑制して良好な膜形状を得ることができる。
さらに、溶媒に占める前記高沸点溶媒の割合が60%以下であることしてもよい。
本発明の一態様の有機発光素子の製造方法は、第1電極を形成し、第1電極の上方に機能性材料と溶媒とを含む溶液を塗布し、塗布された溶液を乾燥させることにより機能性材料から構成される機能層を第1電極の上方に形成し、機能層の上方に第2電極を形成する。ここで、溶媒が、200℃以上の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含む。高沸点溶媒は、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する。
これにより、機能層の端部と中央部の膜厚差を低減でき、その結果、良好な有機発光素子の発光特性を得ることができる。
<3> 第1実施形態(溶液)
<3.1> 機能性材料
溶液は、機能性材料を含む。機能性材料は、有機発光素子に含まれる機能層を構成する材料である。前述の通り、機能層は、例えば、発光層、ホール注入層、ホール輸送層、ホール注入兼輸送層、電子注入層、電子輸送層、および電子注入兼輸送層である。
ホール注入層、ホール輸送層、ホール注入兼輸送層の材料としては、例えば、特許文献2に記載のトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体を利用である。
発光層の材料としては、例えば、特許文献2に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質を利用できる。
電子注入層、電子輸送層、電子注入兼輸送層の材料としては、例えば、特許文献2に記載のニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体を利用できる。
<3.2> 溶媒
溶液は、機能性材料に加えて溶媒を含む。溶媒は、高沸点溶媒を含み、必要に応じて低沸点溶媒も含む。本明細書では、便宜上、高沸点と低沸点の境界を200℃とする。高沸点溶媒は、200℃以上の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される。また、低沸点溶媒は、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される。
さらに、必要に応じて、高沸点溶媒を構成する1または複数の溶媒成分の少なくとも1つを高粘度溶媒とする。本明細書では、便宜上、高粘度と低粘度の境界を20mPa・sとする。
溶媒成分としては、例えば、メタノール(Methanol)、エタノール(Ethanol)、プロパノール(Propanol)、イソプロピルアルコール(Isopropyl Alcohol)、ブタノール(Butanol)、イソブチルアルコール(Isobutyl Alcohol)、2−ブチルアルコール(sec-Butyl Alcohol)、tert−ブチルアルコール(tert-Butyl Alcohol)、エチレングリコール(Ethylene Glycol)、1,2−ジメトキシエタン(1,2-Dimethoxyethane)、ジエチルエーテル(Diethyl Ether)、ジイソプロピルエーテル(Diisopropyl Ether)、酢酸(Acetic Acid)、酢酸エチル(Ethyl Acetate)、無水酢酸(Acetic Anhydride)、テトラヒドロフラン(Tetrahydrofuran)、1,4−ジオキサン(1,4-Dioxane)、アセトン(Acetone)、エチルメチルケトン(Ethyl Methyl Ketone)、四塩化炭素(Carbon Tetrachloride)、クロロホルム(Chloroform)、ジクロロメタン(Dichloromethane)、1,2−ジクロロエタン(1,2-Dichloroethane)、ベンゼン(Benzene)、トルエン(Toluene)、キシレン(Xylene)、シクロヘキサン(Cyclohexane)、ペンタン(Pentane)、ヘキサン(Hexane)、ヘプタン(Heptane)、アセトニトリル(Acetonitrile)、ニトロメタン(Nitromethane)、N,N−ジメチルホルムアミド(N,N-Dimethylformamide)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(Hexamethylphosphoric Triamide)、トリエチルアミン(Triethylamine)、ピリジン(Pyridine)、ジメチルスルホキシド(Dimethyl Slufoxide)、二硫化炭素(Carbon Disulfide)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(1,3-Dimethyl-2-Imidazolidinone)、ジプロピレングリコール(Dipropylene Glycol)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(Diethylene glycol monobutyl ether)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(Ethylene glycol monoethyl ether acetate)、プロピレングリコール(Propylene Glycol)、2,3−ブタンジオール(2,3-Butanediol)、シクロヘキサノール(Cyclohexanol)、シクロヘキシルベンゼン(Cyclohexylbenzene)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(Ethylene Glycol Monophenyl Ether)、エチレングリコールモノブチルエーテル(Ethylene Glycol Monobutyl Ether)を利用できる。
<3.3> 実験および考察
まず、機能層の端部と中央部の膜厚差を低減するための溶媒の物性を求める実験について説明する。
発明者らは、溶媒成分として、図2に示す溶媒を用意した。図2に、各溶媒成分の沸点、蒸気圧、粘度、表面張力を示す。発明者らは、これらの溶媒成分の中から1または複数の溶媒成分を選択し、選択した溶媒成分を適宜の体積比で混合することで、溶媒A、B、C、D、E、F、G、Hを得た。
発明者らは、得られた溶媒A、B、C、D、E、F、G、Hを用いて基板上に機能層を形成した。機能層を構成する機能性材料は、各溶媒で共通とした。実験に用いた基板の平面図を図3(a)に示し、そのA−A断面図を図3(b)に示す。隔壁12は、ガラス製の基板11の機能層を形成する領域を囲む。隔壁12で区画された領域の長手方向の幅は約254μm、短手方向の幅は約60μmである。本実験では、機能層16の目標の膜厚を30nmとする。
発明者らは、さらに、形成された機能層の形状を「平坦」、「凸状」または「凹状」に分類した。図4を用いて機能層の形状の分類手法を説明する。図4(a)は平坦を示し、図4(b)は凸状を示し、図4(c)は凹状を示す。
図4(a)に示すように、隔壁12の内周面は斜面になっているため、機能層16の長手方向両側が隔壁12に乗り上げた形となる。ここでは、機能層16の上面の基板11からの高さが200nmになる位置を基準位置と定義する。図4(a)の断面では、基準位置が2箇所存在する。これらの基準位置に挟まれる領域を機能層16の発光領域と定義する。そして、機能層16の発光領域の中心の位置を、機能層16の中央部Cと定義する。また、それぞれの基準位置から機能層16の発光領域の幅の12.5%だけ中央部C寄りの位置を、それぞれ機能層16の端部L、端部Rと定義する。そして、機能層16の中央部Cの膜厚をdC、端部Lの膜厚をdL、端部Rの膜厚dRとし、機能層16の端部と中央部との膜厚差Δdを以下の数式を用いて算出し、膜厚差Δdを用いて機能層16の形状を分類する。
Δd=(dL+dR)/2−dC
「平坦」は、膜厚差Δdの絶対値が中央部Cの膜厚dCの20%以下の場合とする。
「凸状」は、膜厚差Δdの絶対値が中央部Cの膜厚dCの20%より大きく、且つ、膜厚差Δdが負の場合とする。
「凹状」は、膜厚差Δdの絶対値が中央部Cの膜厚dCの20%より大きく、且つ、膜厚差Δdが正の場合とする。
図5に、各溶媒を用いて形成した機能層の写真の一例と、機能層の形状の評価結果とを示す。これにより、機能性材料が共通していても溶媒が異なれば、機能層の形状が異なることが分かる。
図6に、機能層の形状の評価結果、溶液中の高沸点溶媒の粘度、溶液中の高沸点溶媒の表面張力を示し、図7に、各溶媒の高沸点溶媒の粘度と高沸点溶媒の表面張力をプロットしたグラフを示す。
図7において、溶媒A、Bを含むグループと溶媒C、Eを含むグループに着目すると、高沸点溶媒の粘度が概ね同じ場合、高沸点溶媒の表面張力が大きくなれば凸状となり、高沸点溶媒の表面張力が小さくなれば凹状となる傾向が読み取れる。また、図7において、溶媒C、Eを含むグループと溶媒D、F、Gを含むグループに着目すると、高沸点溶媒の表面張力が概ね同じ場合、高沸点溶媒の粘度が大きくなるほど平坦化する傾向が読み取れる。このことから、機能層の形状を平坦にするには、溶液中の高沸点溶媒の粘度と表面張力を適切な範囲に調整することが重要であると言える。
本実験では、溶媒D、F、Gを含むグループを用いると、機能層の形状が平坦になることが判明した。このことから、機能層の形状を平坦にするには、溶液中の高沸点溶媒の粘度を13mPa・s以上25mPa・s以下とし、溶液中の高沸点溶媒の表面張力を33mN/m以上37mN/m以下とすればよいことが分かる。また、高沸点溶媒の粘度が大きくなるほど平坦化する傾向があるので、溶液中の高沸点溶媒の粘度を15mPa・sより大きくするとより好ましい。また、溶液中の高沸点溶媒の表面張力の範囲の下限を33mN/mに代えて34mN/mにしてもよい。溶液中の高沸点溶媒の表面張力の範囲の上限を、37mN/mに代えて36mN/mにしてもよい。なお、溶液中の高沸点溶媒の粘度を25mPa・s以下とすることで、インクジェット方式の塗布方法に好適に利用することができる。
発明者らは、さらに、撥液性を有する平坦な基板上に機能層を形成し、形成された機能層の形状を観察した。実験は、溶液を10滴基板上に滴下し、滴下した溶液を真空乾燥させ、形成された機能層の形状をレーザー顕微鏡(VK−9700、キーエンス社)により測定した。図8に溶媒毎の機能層の平面形状と断面形状とを示す。平面形状の画像のスケールは各溶媒で共通である。また、断面形状の画像のスケールは各溶媒で共通である。これによると、溶媒D、F、Gを含むグループ(図7で機能層の形状が平坦)と溶媒A、B、C、Eを含むグループ(図7で機能層の形状が凸状または凹状)とで、機能層の形状が異なることが分かる。溶媒D、F、Gを含むグループでは、いわゆるコーヒーステイン現象が生じており、溶媒A、B、C、Eを含むグループでは、コーヒーステイン現象が生じていない。これらの差異の原因は、溶媒中に占める高沸点溶媒の割合によるものと考えられる。高沸点溶媒の割合は、溶媒Aで33%、溶媒Bで33%、溶媒Cで60%、溶媒Dで100%、溶媒Eで53%、溶媒Fで83%、溶媒Gで83%である。高沸点溶媒の割合が大きいと、溶液の乾燥過程において対流が発生しやすく、その結果、コーヒーステイン現象が生じると考えられる。一般には、コーヒーステイン現象が生じないほうが良好な膜形状が得られると考えられている。従って、高沸点溶媒の粘度および表面張力については、溶媒D、F、Gを含むグループと同程度(13mPa・s以上25mPa・s以下、33mN/m以上37mN/m以下)としつつ、さらに、高沸点溶媒の割合を溶媒D、F、Gを含むグループよりも下げることが好ましい(80%以下)。さらには、溶媒A、B、C、Eと同程度まで下げてもよい(60%以下)。これにより、より良好な膜形状を得ることができる。なお、高沸点溶媒の割合は、低沸点溶媒の添加により容易に下げることができる。
次に、機能層の発光領域に占める平坦領域の割合を大きくするための溶媒の物性を求める実験について説明する。
発明者らは、複数の溶媒を用意し、各溶媒を用いて機能層を形成し、形成された機能層の発光領域に占める平坦領域の割合を調べた。ここで、平坦領域は、図3(a)の断面において、機能層の膜厚が目標の膜厚(この例では30nm)から±20%の範囲内に収まる領域の長さとする。
図9に、各溶媒の高沸点溶媒に占める高粘度溶媒と、発光領域に占める平坦領域の平坦領域の割合をプロットしたグラフを示す。高粘度溶媒の割合が0vol%の溶媒のグループでは、発光領域に占める平坦領域の割合が40%〜60%の範囲に分布している。高粘度溶媒の割合が35vol%付近の溶媒のグループでは、発光領域に占める平坦領域の割合が60%〜70%の範囲に分布している。高粘度溶媒の割合が50vol%の溶媒のグループでは、発光領域に占める平坦領域の割合が75%〜85%の範囲に分布している。このように、高粘度溶媒の割合が35vol%付近の溶媒のグループは、高粘度溶媒の割合が0vol%の溶媒のグループよりも発光領域に占める平坦領域の割合が大きい。また、高粘度溶媒の割合が50vol%の溶媒のグループは、発光領域に占める平坦領域の割合がさらに大きく、概ね75%〜85% 程度となる。従って、高沸点溶媒に占める高粘度溶媒の割合を35vol%以上とすることで機能層の平坦性を高めることができる。また、高粘度溶媒の割合を50vol%以上とするのがより好ましい。
次に、機能性材料の分子量について検討する。図10に、溶液の粘度における溶液中の機能性材料の濃度の依存性を示す。溶媒を共通として機能性材料を異ならせた4種類の溶液を用意し、各溶液について溶液中の機能性材料の濃度を異ならせた場合の溶液の粘度の変化を測定した。これによると、機能性材料の濃度が大きいほど溶液の粘度が大きくなることが分かる。さらに詳細に見ると、機能性材料が低分子材料の場合は高分子材料の場合に比べて機能性材料の濃度の変化に対する溶液の粘度の変化の割合が小さいことが分かる。
溶液を基板上に塗布し、塗布された溶液を乾燥させて機能層を形成する工程では、溶液の乾燥の過程で溶媒の蒸発に伴い機能性材料の濃度が大きくなる。図10は、溶液の乾燥の過程で機能性材料の濃度の上昇によっても、溶液の粘度が大きくなることを示している。溶液の粘度が大きくなると、溶液の流れが弱くなり、機能性材料の振る舞いに与える影響が小さくなる。ところで、図10によると、機能性材料が低分子材料の場合は高分子材料の場合に比べて機能性材料の濃度の変化に対する溶液の粘度の変化の割合が小さい。そのため、機能性材料が高分子材料の場合は、溶液の流れが弱くなりやすく、機能性材料の振る舞いに与える影響が小さい。これに対し、機能性材料が低分子材料の場合は、溶液の流れが弱くなりにくく、機能性材料の振る舞いに与える影響が大きい。即ち、機能層の形状を平坦にするのは、機能性材料が高分子材料の場合も低分子材料の場合も困難性があるが、低分子材料の場合に特に困難性が高いと言える。従って、高沸点溶媒の粘度と表面張力を適切な範囲に設定した溶媒は、機能性材料が高分子材料の場合も低分子材料の場合も適用可能であるが、低分子材料の場合に特に有用である。なお、本明細書では、低分子材料とは、Mark-Houwink-Sakurada式が成り立たないものを言う。分子量としては、数千以下である。
<4> 第2実施形態(有機発光素子の製造方法)
図11に有機発光素子の製造方法を説明するための断面図を示す。
まず、基板101を用意し、基板101上に第1電極102を形成する(図11(a))。
次に、基板101上に隔壁層103を形成する(図11(b))。隔壁層103は、電気絶縁性であり、第1電極102の上方に開口を有する。隔壁層103の開口の周囲の部分が隔壁として機能する。図12に、隔壁層103の形状を示す。
次に、第1電極の上方の隔壁層103により区画された領域に溶液104を塗布する。溶液104は、機能性材料と溶媒とを含む。本例では、機能性材料は、ホール注入兼輸送層を形成するための材料として説明する。溶媒は、200℃以上の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含む。高沸点溶媒は、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する。
次に、塗布された溶液104を乾燥させることにより、第1電極102の上方にホール注入兼輸送層105を形成する(図11(d))。乾燥は、大気圧中または真空中において、加熱または非加熱で行なわれる。
次に、ホール注入兼輸送層105の上方に発光層106を形成し(図11(e))、発光層106の上方に電子注入兼輸送層107を形成し(図11(f))、電子注入兼輸送層107の上方に第2電極108を形成する(図11(g))。
これにより、ホール注入兼輸送層105の端部と中央部の膜厚差を低減でき、その結果、良好な有機発光素子の発光特性を得ることができる。
なお、溶媒は、上記の特徴だけでなく、第1実施形態に開示された他の特徴を有していてもよい。例えば、高沸点溶媒の粘度が、15mPa・sより大きくてもよい。また、高沸点溶媒に占める高粘度溶媒の割合が35vol%以上、あるいは、50vol%以上としてもよい。
なお、溶媒は、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、溶液の粘度が、5mPa・s以上15mPa・s以下であることとしてもよい。溶液の粘度をこの範囲にすることで、インクジェット方式の塗布方法に好適に利用することができる。また、低沸点溶媒を構成する1または複数の溶媒成分は、何れも160℃より高い沸点を有することとしてもよい。これにより、溶液の塗布前に低沸点溶媒の一部が蒸発し、溶液の濃度や溶媒組成比が変化してしまうという事態を防止することができる。
なお、上記の例では、溶液の塗布により形成される機能層として、ホール注入兼輸送層105を例示しているが、これに限られない。ホール注入兼輸送層105に代えて、発光層106または電子注入兼輸送層107が溶液の塗布により形成されてもよい。あるいは、これらのうちの複数の機能層が溶液の塗布により形成されていてもよい。
また、上記の例では、第1電極、ホール注入兼輸送層、発光層、電子注入兼輸送層、第2電極の積層構造であるが、これに限られない。
また、上記の例では、隔壁層103が図12に示す形状であるが、これに限れない。例えば、図13に示す形状の隔壁層203を利用してもよい。隔壁層203は、複数の第1バンク203aと複数の第2バンク203bとを含む。第1バンク203aは、発光領域の長手方向に沿う。第2バンク203bは、隣り合う第1バンク203a間に存在し、発光領域の短手方向に沿う。第2バンク203bの高さは第1バンク203aの高さよりも低い。
図14に、図13の隔壁層を利用した場合の溶液の乾燥過程を示す。
隔壁層203を利用した場合、隔壁層203により区画された領域(以下、「区画領域」という)に塗布された溶液204は、第2バンク203bを超えて隣りの区画領域まで達している(図14(a))。溶液204の乾燥の過程で、溶液204が区画領域に収まり(図14(b))、さらなる乾燥を経て、第1電極102の上方の区画領域に機能層205が形成される。隔壁層203を利用した場合でも、溶液204の乾燥過程の終盤(図14(b))は、隔壁層103を利用した場合と同様の状況となる。従って、隔壁層203を利用した場合でも、隔壁層103を利用した場合と同様の効果を得ることができる。
<5> 第3実施形態(有機表示装置)
上記の有機発光素子は、有機表示装置に利用可能である。図15に、有機表示装置の機能ブロックを示す。図16に、有機表示装置の外観を例示する。有機表示装置20は、有機表示パネル21と、これに電気的に接続された駆動制御部22とを備える。有機表示パネル21は、図11(g)に示す有機発光素子を有する。駆動制御部22は、第1電極102と第2電極108の間に電圧を印加する駆動回路23と、駆動回路23の動作を制御する制御回路24とを含む。
本発明の一態様は、例えば、有機発光素子に利用可能である。
11 基板
12 隔壁
13 溶液
16 機能層
20 有機表示装置
21 有機表示パネル
22 駆動制御部
23 駆動回路
24 制御回路
101 基板
102 第1電極
103 隔壁
103 隔壁層
104 溶液
105 ホール注入兼輸送層
106 発光層
107 電子注入兼輸送層
108 第2電極
203 隔壁層
203a バンク
203b バンク
204 溶液
205 機能層

Claims (16)

  1. 有機発光素子に含まれる機能層を形成するための溶液であって、前記機能層を構成する機能性材料と、溶媒とを含み、前記溶媒が、200℃以上265℃以下の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含み、前記高沸点溶媒が、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する溶液。
  2. 前記高沸点溶媒の粘度が、15mPa・sより大きい、請求項1に記載の溶液。
  3. 前記高沸点溶媒を構成する前記1または複数の溶媒成分の少なくとも1つは、20mPa・s以上の粘度を有する高粘度溶媒であり、前記高沸点溶媒に占める前記高粘度溶媒の割合が35vol%以上である、請求項1に記載の溶液。
  4. 前記高沸点溶媒に占める前記高粘度溶媒の割合が50vol%以上である、請求項3に記載の溶液。
  5. 前記溶媒は、さらに、82℃以上200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、前記溶液の粘度が、5mPa・s以上15mPa・s以下である、請求項1に記載の溶液。
  6. 前記低沸点溶媒を構成する前記1または複数の溶媒成分は、何れも160℃より高い沸点を有する、請求項5に記載の溶液。
  7. 前記溶媒は、さらに、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、前記溶媒に占める前記高沸点溶媒の割合が80%以下である、請求項1に記載の溶液。
  8. 前記溶媒に占める前記高沸点溶媒の割合が60%以下である、請求項7に記載の溶液。
  9. 第1電極を形成し、
    前記第1電極の上方に、機能性材料と溶媒とを含む溶液を塗布し、
    前記塗布された溶液を乾燥させることにより前記機能性材料から構成される機能層を前記第1電極の上方に形成し、
    前記機能層の上方に第2電極を形成し、
    前記溶媒が、200℃以上265℃以下の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される高沸点溶媒を含み、前記高沸点溶媒が、13mPa・s以上25mPa・s以下の粘度と、33mN/m以上37mN/m以下の表面張力とを有する、
    有機発光素子の製造方法。
  10. 前記高沸点溶媒の粘度が、15mPa・sより大きい、請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  11. 前記高沸点溶媒を構成する前記1または複数の溶媒成分の少なくとも1つは、20mPa・s以上の粘度を有する高粘度溶媒であり、前記高沸点溶媒に占める前記高粘度溶媒の割合が35vol%以上である、請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  12. 前記高沸点溶媒に占める前記高粘度溶媒の割合が50vol%以上である、請求項11に記載の有機発光素子の製造方法。
  13. 前記溶媒は、さらに、82℃以上200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、前記溶液の粘度が、5mPa・s以上15mPa・s以下である、請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  14. 前記低沸点溶媒を構成する前記1または複数の溶媒成分は、何れも160℃より高い沸点を有する、請求項13に記載の有機発光素子の製造方法。
  15. 前記溶媒は、さらに、200℃未満の沸点を有する1または複数の溶媒成分から構成される低沸点溶媒を含み、前記溶媒に占める前記高沸点溶媒の割合が80%以下である、請求項9に記載の有機発光素子の製造方法。
  16. 前記溶媒に占める前記高沸点溶媒の割合が60%以下である、請求項15に記載の有機発光素子の製造方法。
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