JP6316662B2 - エレベータ - Google Patents

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本発明は、エレベータに係り、特に、昇降路内に巻上機が配置される機械室レスのエレベータに関する。
エレベータのロープ巻上機の設置場所としては、昇降路の上部に設けられた機械室が用いられる。建物の構造上で機械室を設けることが困難な場合や、エレベータシステムの全体を低背化したい要望等のときは、機械室を設けず、昇降路内に巻上機が設置される。後者の構造は、機械室レスのエレベータと呼ばれる。
特許文献1には、機械室レスのエレベータとして、昇降路を昇降するかご4と、昇降路下部に設けられた巻上機1と、かご4と反対の方向に昇降路を昇降する釣合い錘7と、両端部が昇降路の上部に接続され、中間部においてかご4、巻上機1、釣合い錘7にかけ渡された昇降ロープ3と、昇降路の上部に設けられかご4と巻上機1との間のロープの部分が巻き掛けられる一対のローラ5と、昇降路の上部に設けられ巻上機1と釣合い錘7との間のロープの部分が巻き掛けられるローラ6を備える構造が述べられている。この構造では、昇降ロープ3が移動する際に、かご4、一対のローラ5、巻上機1、ローラ6、釣合い錘7の5カ所で屈曲が繰り返されると述べている。
特許文献2には、機械室レスのエレベータにおいて、エレベータの昇降路の天井の直下に巻上機が配置される構成が開示されている。ここでは、巻上機を設置するとき、取り替えるときに、複雑な装置と複雑な作業が用いられることが述べられている。
特開2013−227118号公報 特開2006−62768号公報
機械室レスのエレベータでは、機械室が設けられないので、全体として低背型となる。この構造において、巻上機を昇降路の最下部であるピットに設置すると、特許文献1に述べられているように、ロープが移動する際のロープ屈曲箇所が5カ所となる。また、かごの昇降路内の最大移動距離をLとすると、ロープの全長が4Lになる。機械室型のエレベータではロープの移動によるロープ屈曲箇所が巻上機の1カ所で済み、ロープの全長は2Lで済む。特許文献2では巻上機を昇降路の天井側に配置されるが、この場合、ロープの移動によるロープ屈曲箇所が3カ所となり、ロープの全長は2Lで済む。
特許文献1,2の構成の模式図を図1に示す。図1(a)では、巻上機1が昇降路2の最下部のピット床に固定される。昇降ロープ3の移動による屈曲箇所は、かご4、昇降路天井部のローラ5、巻上機1、昇降路天井部のローラ6、釣合い錘7の5カ所であり、昇降ロープ3の全長は4Lである。図1(b)では、巻上機1が昇降路2の天井側に固定される。昇降ロープ3の移動による屈曲箇所は、かご4、巻上機1、釣合い錘7の3カ所であり、昇降ロープ3の全長は2Lである。
このように、機械室レスのエレベータでは、巻上機を昇降路の天井側に配置することで、ロープの全長を短くし、屈曲箇所を少なくできる。巻上機を昇降路の天井側に配置することの課題は、特許文献2に述べられているように、巻上機の設置のとき、メンテナンスのときに複雑な装置と複雑な作業が必要なことである。
本発明の目的は、ロープの全長を短くしながら、メンテナンスを容易にする機械室レスのエレベータを提供することである。
本発明に係るエレベータは、昇降路を昇降するかごと、かごと反対の方向に昇降路を昇降する釣合い錘と、昇降路内に設けられ、円板状シーブを回転駆動する巻上機と、両端部が昇降路の天井部に接続され、中間部において、かご、巻上機の円板状シーブ、及び釣合い錘の3カ所に掛け渡されるロープと、巻上機の回転駆動力を用いて駆動され、巻上機を昇降路の上下方向に沿って移動させる自走機構と、を備え、自走機構は、昇降路の天井側からピット側の間に立設され螺旋ねじが軸方向に沿って進みながら刻まれる軸柱と、軸柱の螺旋ねじに噛み合って回転しながら軸柱に沿って上下移動可能な移動ねじ部と、巻上機の回転駆動力についてその回転方向を変換して移動ねじ部の回転駆動力に変換する回転変換部と、巻上機、円板状シーブ、回転変換部、及び移動ねじ部を搭載し、巻上機の回転駆動力による円板状シーブの回転によって円板状シーブに掛け渡されたロープを繰り出すと共に移動ねじ部を回転させることで軸柱に沿って上下移動する自走台と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るエレベータにおいて、回転変換部は、単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量の1/2に設定し、昇降路内のかごの位置を固定したまま、軸柱に沿って巻上機を昇降路の天井側の最上部位置から昇降路のピット側の最下部位置の間で上下させ、釣合い錘を巻上機と逆方向に昇降させることが好ましい。
また、本発明に係るエレベータにおいて、巻上機の円板状シーブと移動ねじ部との間で回転駆動力を伝達させる伝達モードと、巻上機の円板状シーブと移動ねじ部との間の回転駆動力の伝達を遮断する遮断モードとの間で動作モードを切り替えるクラッチ機構を有し、かごの通常運行のときには、クラッチ機構によって動作モードを伝達モードとして巻上機を軸柱に沿って昇降路の最上部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機の位置を昇降路の最上部位置に固定し、巻上機のメンテナンスのときには、クラッチ機構によって動作モードを伝達モードにして巻上機を昇降路の最上部位置から軸柱に沿って昇降路の最下部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機の位置を昇降路の最下部位置に固定することが好ましい。
また、本発明に係るエレベータにおいて、回転変換部は、単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量と同じに設定し、昇降路内の釣合い錘の位置を固定したまま、軸柱に沿って巻上機を昇降路の天井側の最上部位置から昇降路のピット側の最下部位置の間で上下させ、かごを巻上機と同じ方向に昇降させることが好ましい。また、本発明に係るエレベータは、昇降路を昇降するかごと、かごと反対の方向に昇降路を昇降する釣合い錘と、昇降路内に設けられ、円板状シーブを回転駆動する巻上機と、両端部が昇降路の天井部に接続され、かご、巻上機の円板状シーブ、及び釣合い錘の3カ所のみに掛け渡されるロープと、巻上機の回転駆動力を用いて駆動され、巻上機を昇降路の上下方向に沿って移動させる自走機構と、を備え、巻上機が、かごに固定されず、自走機構が、かごに対して間隔をおいて位置することを特徴とする。
上記構成のエレベータは、かご、巻上機の円板状シーブ、及び釣合い錘の3カ所にロープが掛け渡され、巻上機の回転駆動力を用いて巻上機を昇降路の上下方向に沿って移動させる。すなわち、機械室レスのエレベータでありながら、巻上機を昇降路の天井側に位置させることもピット側に位置させることも可能になる。これにより、ロープの全長を短くしながら、メンテナンスを容易にすることができる。
また、エレベータにおいて、螺旋ねじが軸方向に沿って進みながら刻まれる軸柱と、軸柱の螺旋ねじに噛み合って回転しながら軸柱に沿って上下移動可能な移動ねじ部を用い、回転変換部によって巻上機の回転駆動力についてその回転方向を変換して移動ねじ部の回転駆動力に変換する。巻上機、回転変換部、移動ねじ部は自走台に搭載されるので、巻上機によってロープを繰り出しながら軸柱に沿って自走台を上下させることができる。これによって、機械室レスのエレベータでありながら、巻上機を昇降路の天井側に位置させることもピット側に位置させることも可能になる。
また、エレベータにおいて、単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量の1/2に設定することで、昇降路内におけるかごの位置を固定したまま、軸柱に沿って巻上機を上下させ、釣合い錘を巻上機と逆方向に上下させることができる。これによって、機械室レスのエレベータでありながら、巻上機を昇降路の天井側に位置させることもピット側に位置させることも可能になる。
また、エレベータにおいて、巻上機と移動ねじ部との間で回転駆動力を伝達させる伝達モードと、回転駆動力の伝達を遮断する遮断モードとの間で動作モードを切り替えるクラッチ機構を有する。遮断モードにすれば、巻上機は軸柱に沿って移動することがないので、巻上機を昇降路の最上部に位置させてそこで位置を固定することで、通常のかご昇降制御を行うことができ、巻上機を昇降路の最下部に位置させてそこで位置を固定することで、巻上機のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、エレベータにおいて、単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量と同じに設定することで、昇降路内における釣合い錘の位置を固定したまま、巻上機を上下移動させ、かごを巻上機と同じ方向に昇降させることができる。この方法によれば、かごの通常の運行制御のみで巻上機を昇降路の最下部に移動させることができ、クラッチ等の機構を要せず、メンテナンスをより容易に行うことができる。
機械室レスのエレベータの従来技術における2通りの構造の模式図である。図1(a)は、特許文献1の構造、図1(b)は、特許文献2の構造である。 本発明に係る実施の形態のエレベータを示す図である。図2(a)は、巻上機を昇降路の天井側に位置させた状態を示す図であり、図2(b)は、巻上機を昇降路のピット側に位置させた状態を示す図である。 本発明に係る実施の形態のエレベータにおいて、軸柱と自走台に関する詳細図である。 図2とは別の構造で、かごの昇降と共に巻上機が昇降路内を上下移動する例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下で述べる形状、寸法、個数等は、説明のための例示であって、エレベータの仕様、昇降路の構造等に合わせ、適宜変更が可能である。例えば、ロープの本数を3本としたがこれ以外の本数であってもよく、軸柱を1本としたがこれを2本としてもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図2は、エレベータ10の構成図である。このエレベータ10は、かご20に乗客を乗せ、乗客の要求に応じて巻上機22の動作を制御し、昇降路12の中でかご20を昇降させ、バランスを取るために釣合い錘26をかご20と逆方向に昇降させる。エレベータ10は、さらに自走機構30を備え、その作用によって、巻上機22を昇降路12の最上部の天井14の側に配置することもでき、昇降路12の最下部のピット16の側に配置することもできる機械室レスのエレベータである。図3は自走機構30の構成を示す図である。
図2、図3には互いに直交する3方向として、X方向、Y方向、Z方向を示した。X方向は昇降路12内でかご20、巻上機22、釣合い錘26が並ぶ方向であり、Z方向は昇降路12において最下部のピット16からら最上部の天井14に向かう方向であり、Y方向はX方向とZ方向のいずれにも直交する方向である。図2は、Y方向から見た正面図であり、図3(a)は、X方向から見た側面図であり、図3(b)は、図2と同様にY方向から見た正面図である。
昇降路12は、建物を縦方向に縦貫する空間で、その中をかご20、巻上機22、釣合い錘26が上下方向に移動する。図2には、建物の最下階18の床の位置を示した。なお、図3には最上階19の床の位置が示されている。ピット16は建物の最下階18よりもさらに下方に設けられる。ピット16に設けられる錘受けダンパ17は、釣合い錘26の昇降の最下部位置、換言すればかご20の昇降の最上部位置を規定するストッパである。また、仮に、釣合い錘26が何かの理由で落下することがあっても、錘受けダンパ17によって釣合い錘26の落下の衝撃を緩和することができる。
かご20は、内部に乗客を収容する空間であるかご室を有し、外形が立方体の構造物である。図2では図示を省略したが、乗客が出入りするための開閉扉がかご20に設けられる。
巻上機22は、かご20のための昇降ロープ28を巻き上げまたは繰り出してかご20を昇降させる機能を有し、図3に示されるように、昇降ロープ28を巻き付ける円板状のシーブ24と、シーブ24を回転駆動させる駆動モータ25等で構成される。円板状のシーブ24の外周には、昇降ロープ28が巻き付けられる溝が設けられる。駆動モータ25としては、交流電動機または直流電動機を用いることができる。
釣合い錘26は、巻上機22の負荷を軽くし、かご20の昇降時のバランスをとるために、かご20の質量に釣り合わせた質量を有する重り板である。釣合い錘26は、エレベータ10の通常の運行時において昇降路12内をかご20の昇降方向と逆方向に昇降する。
昇降ロープ28は、一端がかご20に取り付けられ、他端が釣合い錘26に取り付けられる。昇降ロープ28は、かご20、釣合い錘26を吊下げるので、十分な強度を有するように、複数本の鋼線ロープを並列に配置して用いられる。各鋼線ロープは、複数の鋼素線を束ねて構成される。図3の例では、並列に配置された3本の鋼線ロープで昇降ロープ28が構成される。
昇降ロープ28は、両端部が昇降路12の天井14の2カ所の固定箇所に接続され、中間部において、かご20、巻上機22の円板状のシーブ24、釣合い錘26の3カ所に掛け渡される。最下階から最上階の間をかご20が移動する距離をLとすると、昇降ロープ28の全長は、(2L+α)である。αは、昇降ロープ28の両端部を天井14の2カ所に固定するための端末部の長さである。
自走機構30は、巻上機22の回転駆動力を用いて駆動され、巻上機22を昇降路12の上下方向に沿って移動させる機構である。自走機構30は、昇降路12の天井14の側からピット16の側の間に立設される軸柱32と、軸柱32に沿って上下方向に移動する自走台50に搭載される複数の要素で構成される。
軸柱32は、かご20の昇降を案内するかご用ガイドレールの長手方向と、釣合い錘26の昇降を案内する錘用ガイドレールの長手方向に平行な方向を軸の長手方向として昇降路12の内部に立設され、巻上機22の上下移動を案内する柱である。軸柱32の断面は円形で、その外周に螺旋ねじ33が刻まれる。螺旋ねじ33の進む方向は、軸柱32の長手方向である。
自走台50には、巻上機22を構成する円板状のシーブ24と駆動モータ25の他、シーブ24の出力軸35に接続される駆動軸36、駆動軸36に取り付けられる第1傘歯車37,38、第1傘歯車37,38に噛み合う第2傘歯車39,40、第2傘歯車39,40によって駆動される移動ねじ部41,42等が搭載される。
駆動軸36は、シーブ24の出力軸35に接続される軸体である。シーブ24の出力軸35は駆動モータ25の出力軸と同じものである。したがって、駆動モータ25の回転駆動力は、シーブ24を回転駆動させて昇降ロープ28を繰り出すと共に、駆動軸36とこれに取り付けられる第1傘歯車37,38を回転駆動させて、これに噛み合う第2傘歯車39,40を介して移動ねじ部41,42を回転駆動する。
第1傘歯車37,38と第2傘歯車39,40は、駆動軸36に設けられる第1傘歯車37,38の回転方向θ36を、第2傘歯車39,40と一体の移動ねじ部41,42の回転方向θ42に変換して、駆動軸36の回転駆動力を移動ねじ部41,42の回転駆動力に変換する。図3(a)に示すように、回転方向θ36はY方向に平行な軸周りの回転方向であり、回転方向θ42はZ方向に平行な軸周りの回転方向であるので、この2つの回転方向は互いに直交する関係にある。なお、回転方向θ42は軸柱32回りの回転方向と同じである。
このように、第1傘歯車37,38と第2傘歯車39,40は、巻上機22のシーブ24の回転駆動力について駆動軸35の回転方向を90度変換して、移動ねじ部41,42の回転駆動力に変換する回転変換部である。
第1傘歯車37,38は、歯面が回転軸に対し傾斜する一対のハスバ歯車で、第1傘歯車37と第1傘歯車38は、傾斜する歯面が互いに向かい合うように駆動軸36の両端部に配置される。第2傘歯車39,40も、歯面が回転軸に対し傾斜する一対のハスバ歯車で、第2傘歯車39は第1傘歯車37と噛み合い、第2傘歯車40は第1傘歯車38と噛み合う。第2傘歯車39と第2傘歯車40は、軸柱32を挟んで互いに反対側に配置される。
移動ねじ部41,42は、それぞれ第2傘歯車39,40の回転軸に取り付けられる円板で、その外周に軸柱32に刻まれる螺旋ねじ33と噛み合うねじが刻まれる。第2傘歯車39と第2傘歯車40は、軸柱32を挟んで互いに反対側に位置するので、移動ねじ部41,42も、軸柱32を挟んで互いに反対側に配置される。
第1傘歯車37と第1傘歯車38の駆動軸36周りの回転方向は共にθ36であるが、第2傘歯車39と第2傘歯車40の回転方向は互いに逆方向であり、したがって、移動ねじ部41と移動ねじ部42の回転方向も互いに逆方向である。図3では、移動ねじ部42の回転方向をθ42とし、移動ねじ部41の回転方向を−θ42として示した。
移動ねじ部41,42は、軸柱32を挟んで互いに反対側に配置され、それぞれ軸柱32の螺旋ねじ33に噛み合うが、その回転方向は互いに逆方向であるので、移動ねじ部41と移動ねじ部42は、その回転駆動力によって、軸柱32の軸方向に沿って共に同じ方向に上下移動する。すなわち、移動ねじ部41,42は、軸柱32の螺旋ねじ33に噛み合って回転しながら軸柱32に沿って上下移動可能である。
移動ねじ部41,42は軸柱32を挟んで互いに反対側に位置するので、軸柱32をゆがめることなく、また変形させることなく、軸柱32を支えながら、軸柱32の軸方向に沿って移動する。自走台50は、移動ねじ部41,42の回転軸を回転自在に支持する。これによって、自走台50は、巻上機22の駆動モータ25の回転駆動力を利用して、軸柱32周りに回転することなく、軸柱32の軸方向に沿って上下に移動する。
回転変換部における第1傘歯車37,38の歯数と第2傘歯車39,40の歯数によって、駆動軸36の回転数と移動ねじ部41,42の回転数の比を設定することができる。これによって、シーブ24が昇降ロープ28を繰り出す速度と、自走台50が軸柱32に沿って移動する速度の比を定めることができる。すなわち、単位時間当たりについて、昇降ロープ28の繰り出し量と、巻上機22の軸柱32に沿った移動量との比を定めることができる。
図2では、単位時間当たりについての巻上機22の軸柱32に沿った移動量を昇降ロープ28の繰り出し量の1/2に設定する。このようにすることで、巻上機22がL移動すると昇降ロープ28が2L繰り出され、(2L−L)=Lだけ釣合い錘26が巻上機22の移動方向と逆方向に移動する。したがって、昇降路12内におけるかご20の位置を固定したまま、軸柱32に沿って巻上機22を昇降路12の天井14の側の最上部位置から昇降路12のピット16の側の最下部位置の間で上下移動させ、釣合い錘26を巻上機22と逆方向に昇降させることができる。
再び図3に戻り、クラッチ機構44は、出力軸35と駆動軸36との間の動力を伝達または遮断する機構である。クラッチ機構44は、円板状のシーブ24と、2つの第1傘歯車37,38及びこれが取り付けられる駆動軸36との間に設けられ、クラッチ機構44は、シーブ24と移動ねじ部41,42との間で回転駆動力を伝達させる伝達モードと、シーブ24と移動ねじ部41,42との間の回転駆動力の伝達を遮断する遮断モードとの間で動作モードを切り替える動作モード切替手段である。
図2において、エレベータ10が通常運行状態にあるときは、巻上機22を昇降路12の天井14の側に位置させて固定状態として、かご20と釣合い錘26を昇降路12に沿って昇降させたい。一方で、巻上機22についてメンテナンス等の保守作業を行うときには、かご20を昇降させずに、巻上機22だけをピット16の側に移動させたい。そこで、クラッチ機構44を次のように用いる。
かご20の通常運行のときには、クラッチ機構44を用いて動作モードを伝達モードとして巻上機22を搭載した自走台50を軸柱32に沿って昇降路12の最上部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機22の位置を昇降路の最上部位置に固定する。図2(a)はその状態を示す図で、この状態の下でエレベータ10について通常運行の制御が行われる。
巻上機22のメンテナンスのときには、クラッチ機構44を用いて動作モードを伝達モードにして巻上機22を搭載した自走台50を昇降路12の最上部位置から軸柱32に沿って昇降路12の最下部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機22の位置を昇降路の最下部位置に固定する。図2(b)はその状態を示す図で、この状態の下で、巻上機22のメンテナンス等の保守作業が行われる。
上記では、巻上機22を軸柱32に沿って移動させるときは、クラッチ機構44を用いて、かご20を固定するものとした。これに代えて、かご20の昇降と共に巻上機22を軸柱32に沿って移動するものとしてもよい。
図4は、かご20の昇降と共に巻上機22を軸柱32に沿って移動することができるエレベータ11を示す図である。図4(a)は、かご20が昇降路12の天井14の側にあるときを示す図で、巻上機22も昇降路12の天井14の側にある。図4(c)は、かご20が昇降路12のピット16の側にあるときを示す図で、巻上機22も昇降路12のピット16の側にある。図4(b)は、かご20が昇降路12の上下方向の中間にあるときを示す図で、巻上機22も昇降路12の上下方向の中間にある。
このように、かご20の昇降と共に巻上機22を軸柱32に沿って移動させるには、自走機構31において、単位時間当たりについての巻上機22の軸柱32に沿った移動量を昇降ロープ28の繰り出し量に対し、1/2よりも大きな値となるようにする。図4の例では、単位時間当たりについての巻上機22の軸柱32に沿った移動量を昇降ロープ28の繰り出し量と同じに設定した。
このように設定すると、かご20がLだけ昇降すると、昇降ロープ28がLだけ繰り出される。この繰り出し量Lは巻上機22の昇降のために用いられ、昇降路12における釣合い錘26の位置は変わらない。したがって、昇降路12内における釣合い錘26の位置を固定したまま、軸柱32に沿って巻上機22を昇降路12の天井14の側の最上部位置から昇降路12のピット16の側の最下部位置の間で上下させ、かご20を巻上機22と同じ方向に昇降させることができる。
この方法によれば、かご20の通常の運行制御のみで巻上機22を昇降路12の最下部に移動させることができ、クラッチ機構44等が不要になり、巻上機22のメンテナンス等の保守作業をより容易に行うことができる。
1,22 巻上機、2,12 昇降路、3,28 昇降ロープ、4,20 かご、5,6 ローラ、7,26 釣合い錘、10,11 エレベータ、14 天井、16 ピット、17 錘受けダンパ、18 最下階、19 最上階、24 シーブ、25 駆動モータ、30,31 自走機構、32 軸柱、33 螺旋ねじ、35 出力軸、36 駆動軸、37,38 第1傘歯車、39,40 第2傘歯車、41,42 移動ねじ部、44 クラッチ機構、50 自走台。

Claims (5)

  1. 昇降路を昇降するかごと、
    かごと反対の方向に昇降路を昇降する釣合い錘と、
    昇降路内に設けられ、円板状シーブを回転駆動する巻上機と、
    両端部が昇降路の天井部に接続され、中間部において、かご、巻上機の円板状シーブ、及び釣合い錘の3カ所に掛け渡されるロープと、
    巻上機の回転駆動力を用いて駆動され、巻上機を昇降路の上下方向に沿って移動させる自走機構と、
    を備え、
    自走機構は、
    昇降路の天井側からピット側の間に立設され螺旋ねじが軸方向に沿って進みながら刻まれる軸柱と、
    軸柱の螺旋ねじに噛み合って回転しながら軸柱に沿って上下移動可能な移動ねじ部と、
    巻上機の回転駆動力についてその回転方向を変換して移動ねじ部の回転駆動力に変換する回転変換部と、
    巻上機、円板状シーブ、回転変換部、及び移動ねじ部を搭載し、巻上機の回転駆動力による円板状シーブの回転によって円板状シーブに掛け渡されたロープを繰り出すと共に移動ねじ部を回転させることで軸柱に沿って上下移動する自走台と、
    を含むことを特徴とするエレベータ。
  2. 請求項に記載のエレベータにおいて、
    回転変換部は、
    単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量の1/2に設定し、昇降路内のかごの位置を固定したまま、軸柱に沿って巻上機を昇降路の天井側の最上部位置から昇降路のピット側の最下部位置の間で上下させ、釣合い錘を巻上機と逆方向に昇降させることを特徴とするエレベータ。
  3. 請求項に記載のエレベータにおいて、
    巻上機の円板状シーブと移動ねじ部との間で回転駆動力を伝達させる伝達モードと、巻上機の円板状シーブと移動ねじ部との間の回転駆動力の伝達を遮断する遮断モードとの間で動作モードを切り替えるクラッチ機構を有し、
    かごの通常運行のときには、クラッチ機構によって動作モードを伝達モードとして巻上機を軸柱に沿って昇降路の最上部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機の位置を昇降路の最上部位置に固定し、
    巻上機のメンテナンスのときには、クラッチ機構によって動作モードを伝達モードにして巻上機を昇降路の最上部位置から軸柱に沿って昇降路の最下部位置に移動させた後、動作モードを遮断モードとして巻上機の位置を昇降路の最下部位置に固定することを特徴とするエレベータ。
  4. 請求項に記載のエレベータにおいて、
    回転変換部は、
    単位時間当たりについての巻上機の軸柱に沿った移動量をロープの繰り出し量と同じに設定し、昇降路内の釣合い錘の位置を固定したまま、軸柱に沿って巻上機を昇降路の天井側の最上部位置から昇降路のピット側の最下部位置の間で上下させ、かごを巻上機と同じ方向に昇降させることを特徴とするエレベータ。
  5. 昇降路を昇降するかごと、
    かごと反対の方向に昇降路を昇降する釣合い錘と、
    昇降路内に設けられ、円板状シーブを回転駆動する巻上機と、
    両端部が昇降路の天井部に接続され、かご、巻上機の円板状シーブ、及び釣合い錘の3カ所のみに掛け渡されるロープと、
    巻上機の回転駆動力を用いて駆動され、巻上機を昇降路の上下方向に沿って移動させる自走機構と、
    を備え
    巻上機が、かごに固定されず、自走機構が、かごに対して間隔をおいて位置することを特徴とするエレベータ。
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