JP6316002B2 - 穿刺具 - Google Patents
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Description
この穿刺具は、圧縮されたコイルバネを開放することで、プロテクタ本体が摺動し、プロテクタ本体により、ハブに固定された針の先端を保護するようになされている。
特許文献2、3に記載されている穿刺具は、外針と、外針を保持する外針ハブと、外針に先端部が挿入される内針と、内針の基端部を内部に保持する筒状の内針ハブとを備え、外針を血管に留置した後、内針を内針ハブ内部に収容し、収容した内針が内針ハブ内部から突出しないように構成されている。
具体的には、内針の内部通路を閉塞する弾性部材からなる針止部材が設けられ、内針が内針ハブ内部に収容された際、前記針止部材の復元力によって、内針の内部通路を閉塞し、内針ハブ内に収容された内針が、前記内針ハブから外部に突出しないようになされている。
このように、前記針止部材が内針の外周面に圧接しているため、使用者(術者)の外針からの内針引抜き操作の際、針止部材の復元力(弾性力)が摺動抵抗となり、内針の引抜き操作を容易に行うことができないという課題があった。
一方、針止部材の復元力(弾性力)を小さくし、内針の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすると、針止部材が内部通路全体に拡開せず、内部通路を完全に閉塞できないために、内針が外部に突出する虞があった。
一方、針止部材を、ポリエチレン等の合成樹脂で形成した場合には、コスト的には好ましいが、内針の引抜き操作の際、内部通路を十分に閉塞できず、内針が外部に突出する虞があった。即ち、針止部材が内針の外周面に圧接している状態(外針からの内針の引抜き操作が行われる前)にあっては、針止部材は変形状態にある。そのため、穿刺具が長期間保管されていた等、未使用の期間が長い場合には、前記針止部材が塑性変形し、内針引抜き操作の際、針止部材が十分に拡開せず、内部通路を閉塞できず、内針が外部に突出する虞があった。
また、従来の針止部材のように内針に圧接させる必要がないため、内針の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすることができ、引抜き操作を容易に行うことができる。
このように、前記係止が解除された起立片によって、前記内筒の貫通孔の連通状態をより確実に遮断することができ、内針の外部への突出をより確実に防止することができる。
また、従来の針止部材のように復元力を用いていないため、穿刺具が長期間保管されていた等、未使用の期間が長い場合においても、塑性変形等を起こすこともなく、内針の外部への突出を防止することができる。
更に、前記内筒の貫通孔を内針径よりも僅かに大きく形成することにより、内針の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすることができ、容易に引抜き操作を行うことができる。
また、従来の針止部材のように復元力を用いていないため、穿刺具が長期間保管されていた等、未使用の期間が長い場合においても、塑性変形等を起こすこともなく、前記内筒の貫通孔の連通状態を確実に遮断することができる。
更に、ブロック体の貫通孔を内針径よりも僅かに大きく形成することにより、内針の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすることができ、引抜き操作容易に行うことができる。
このように、ブロック体の移動阻止手段が形成されているため、内針の挿通が遮断された状態が固定化され、より確実に、内針の挿通を遮断することができる。
また、外筒、内筒、ブロック体が合成樹脂で形成されていることが望ましい。外筒、内筒、ブロック体がポリエチレン等の合成樹脂で形成されることにより、安価に製作することができる。
穿刺具1は、図1および図2に示すように、外針21と、前記外針21に先端部(紙面左端部)が挿入される内針3と、前記内針3の一端部(基端部)を保持する筒状の注射具4と、前記外針21および前記内針3を覆うプロテクタ5とを備えている。また、前記穿刺具1において、前記内針3を除く全ての部品は樹脂製である。尚、図1では、前記外針21および前記内針3は、前記プロテクタ5に覆われて見ることができない。
また、前記カテーテル2は、図2、3に示すように可撓性を有する中空の管からなる外針21と、外針21の基端部を保持する外針ハブ22とを有する。
尚、本実施形態では、前記内筒7に、前記4つのアーム71Aが形成された場合を示しているが、2つ以上のアームで外針ハブ22を保持できれば良い。
尚、前記4つのアーム71Aは、前記アーム開閉部62の内面の上下部、両側部に形成された4つのガイド溝部62Aに、案内されながら進退可能に形成されている。
また、前記アーム開閉部62は、図4、図5に示すように、前記外筒6に前記内筒7が収容されている場合には、前記4つのアーム71Aは閉じられ前記外針ハブ22を把持する。
一方、前記外筒6から前記内筒7が引抜かれた(進出した)場合には、図11に示すように、ガイド溝部62A(アーム開閉部62)による規制がなくなるため、アーム71A自体の弾発力により、前記4つのアーム71Aは開き、前記外針ハブ22を解放する。
そして、前記外筒6のガイド溝62A(図6参照)に、前記内筒7のアーム71Aを挿入(収容)されている場合には、前記4つのアーム71Aは前記アーム開閉部62によって閉じた状態になされている。即ち、前記アーム開閉部62は、前記4つのアーム71Aを閉じ、前記4つのアーム71Aが前記外針ハブ22を把持する状態になされている。
前記軸部72は、前記外筒6の前記溝部61内を移動可能に収容される突出部72Aと、前記貫通孔73内の内針3によって押し出されて起立し、前記溝部61に係合する起立片72Bとを備えている。
尚、前記貫通孔73の径は、内針3の径よりも僅かに大きく形成され、内針3の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくように構成されている。
尚、前記内筒7を前記外筒6に対して進出させた際、前記外筒6および内筒7は互いに分離することのないように、溝部61の端部61aに前記突出部72Aが係止されるように構成されている。
また、前記下部7Aおよび前記上部7Bの中央には、前記内筒7の軸線方向に沿って断面半円状の溝部73A,73Bがそれぞれ形成されている。これらの溝部73A,73Bは、前記下部7Aおよび前記上部7Bを折り畳むことによって、一つの貫通孔73が形成される。
ここで、前記起立片72Bは、前記溝部61のうち、前記カテーテル2側の端部に係合するので、前記内筒7の前記首部71と共働して前記外筒6を挟み込むようにして前記外筒6に係止される。
換言すれば、前記起立片72Bは、前記貫通孔73に内針3が存在する場合には、前記内針3によって起立し、外筒6と内筒7が一体となり、前記内筒7の前記外筒6からの引抜きが規制される。
換言すれば、前記起立片72Bは、前記貫通孔73に内針3が存在しない場合には、前記外筒6に係止されないため、外筒6と内筒7とが分離可能となり、前記外筒6から前記内筒7を引抜くことができる。
一方、起立片72Bが弾性力(復元力)を失い、あるいは起立片72Bの弾性力(復元力)が弱く、自らの弾性力(復元力)によって前記貫通孔73を遮断する方向に回動しない場合であっても、外筒6から内筒7が分離する際、前記起立片72Bは、外筒6の溝部61の端部61aによって引き起こされて、前記貫通孔73を遮断する方向に回動し、前記貫通孔73を遮断する。
また、起立片72Bと内針3との圧接力を弱く設定している場合(起立片72Bの弾性力(復元力)が弱く接している場合)にも、前記したように起立片72Bは、外筒6の溝部61の端部61aによって引き起こされて、前記貫通孔73を遮断する方向に回動し、前記貫通孔73を遮断するため、内針3の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすることができる。
また、前記空間部74には、図9に示すような、前記内針3が挿通する貫通孔75a(貫通孔73の少なくとも一部を構成する)が形成された円柱状のブロック体75が収容されている。この空間部74は、空間部74内においてブロック体75が移動できるように、ブロック体75の外径よりも大きく形成されている。
尚、前記貫通孔75aの径を内針3よりも僅かに大きく形成することにより、内針3の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくすることができる。
例えば、柔軟な合成樹脂で形成すること等により、柔軟性を付与した中継筒8を設けることにより、内針ハブ41の引抜き動作方向が、斜め方向(内針3の延長線上ではない方向)になされ、中継筒8に曲げ力が加わった場合にも、中継筒8が座屈する等の破損を防止することができる。
この中継筒8の一端には係止部8aが形成され、外筒6の端部63に形成された係止部に係止されるように構成されている。またこの中継筒8の他端には係止部8bが形成され、内針ハブ41の端部41aに形成された係止部に係止されるように構成されている。
尚、中継筒8が設けられていない場合には、前記内針ハブ41の端部41aの係合部が、前記外筒6の端部63の係合部に係止することによって、互いに分離(離間)することのないように構成される。
まず、図1に示す穿刺具1からプロテクタ5を外し、図4、図5に示すようにカテーテル2および内針3を露出させる。そして、前記外針21および前記内針3を血管(患者の身体)に穿刺する。
具体的には、前記外針21を留置した状態において、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させると、前記内針ハブ41が軸方向に沿って移動し、前記注射具4は全体として伸長することになる。このとき、外針ハブ22は内筒7によって保持され、内筒7と外筒6は起立片72Bによって一体化している。
したがって、ブロック体75によって、貫通孔73が遮断された後は、内針ハブ41をカテーテル2側に移動させる力が作用しても、内針3は、前記ブロック体75によって移動が規制され、再び外針21内に戻ることはない。
その結果、外筒6と内筒7が分離可能となり、前記内針ハブ41の移動に伴って、前記外筒6が軸方向に沿って移動することになる。前記溝部61は前記突出部72Aに案内されるため、前記内筒7の突出部72Aに案内されながら、前記内筒7は外筒6から引抜き出される。
このように、起立片72Bが引き起こされた後は、内針3は、前記起立片72Bによって移動が規制され、更に前記ブロック体75によっても移動が規制されるため、再び外針21内に戻ることを、より確実に防止することができる。
即ち、前記内針ハブ41を軸方向に沿って前記外針21から離間させて前記注射具4を伸長させることによって、前記カテーテル2から抜出された前記内針3が前記外筒6、内針ハブ41の内部に収容されると、前記4つのアーム71Aとアーム開閉部62による外針ハブ22の保持状態から、外針ハブ22を解放する。
このように、前記穿刺具1は、前記内針3を前記外針21から引抜き動作のみによって、前記内針3を前記内針ハブ4等の内部に収容することができ、しかも前記外針ハブ22を前記内針ハブ41等から取り外すことができる。
この実施形態における貫通孔遮断手段は、前記内筒に対して外筒が移動すると、前記内筒と外筒とが相対的に回転するように構成され、前記回転に伴って、前記内筒の貫通孔が、内針が挿通する状態における位置から内針が挿通しない位置に移動し、前記貫通孔の連通状態を遮断するように構成されている点に特徴がある。
尚、外針ハブ102aにおける外針102の配置位置は、図12、図13(b)に示すように、外針ハブ102aの中心Oからずれた位置に形成されている。
前記軸部107aの中心は、図14(b)に示すように、アーム開閉部107cの中心線から変位した位置Lに形成されている。即ち、前記軸部107aは、アーム開閉部107cの下方向にずれた位置に形成され、アーム開閉部107cの中心線と軸部107aの軸線は一致していない。
また、前記アーム開閉部107cは、図13(a)に示すように、前記外筒107に前記内筒108が収容されている場合には、前記2つのアーム107Aは閉じられ前記外針ハブ102aを把持する。
一方、前記外筒107から前記内筒108が引抜かれた(進出した)場合には、図20に示すように、アーム開閉部107cによる規制がなくなるため、アーム108A自体の弾発力により、前記アーム108Aは開き、前記外針ハブ102aを解放する。
この溝部107dは、左右対称に一対形成されており、軸部107a側に溝が直線状の直線部107d1が形成され、続いて溝が螺旋状の螺旋部107d2が形成されている。
前記軸部108Cは、図15(c)に示すように、前記首部108Bの中心線から変位した位置に形成されている。即ち、前記軸部108Cは、首部108Bの下方向にずれた位置に形成され、首部108Bの中心線と軸部108Cの軸線は一致していない。
このように、前記内筒108に形成された貫通孔108Dは、内筒108の中心軸から離れた位置L(変位した位置)に形成されている。
また、前記内筒108の首部108Bを外筒107のアーム開閉部107c内に収容した際、前記軸部108Cは、外筒107の軸部107a内に収容されるように構成されている。
この起立片108Eは、第1の実施形態の起立片72Bと同一であるため、ここでは詳細な説明は省略する。尚、前記貫通孔108Dの径は、内針3の径よりも僅かに大きく形成され、内針3の引抜き操作の際の摺動抵抗を小さくように構成されている。
そして、前記内筒108が外筒107に対して移動する際、一対の突起部108Fが外筒108の溝部107dに沿って移動するため、前記内筒108と外筒107は相対的に回転する。
まず、穿刺具100からプロテクタを外し、図13に示すようにカテーテル101および内針103を露出させる。そして、前記外針102および前記内針103を血管(患者の身体)に穿刺する。
その結果、外筒107と内筒108が分離可能となり、前記内針ハブ105の移動に伴って、前記外筒107が軸方向に沿って移動することになる。
続いて、内筒108の突起部108Fが、図19に示すように、外筒107の溝部107dの螺旋部107d2に案内されながら移動すると、内筒108と外筒107とが相対的に回転する。実際は、固定されているカテーテル101を把持している内筒108に対して、外筒107が回転する。
その結果、前記内筒108の貫通孔108Dが、内針103が挿通する状態における位置から、内針103が挿通しない位置に移動し、前記貫通孔103の連通状態を遮断する。
即ち、前記内針ハブ105を軸方向に沿って前記外針102から離間させて前記注射具104を伸長させることによって、前記カテーテル101から抜出された前記内針103が前記外筒107、内針ハブ105(場合によっては、中継筒109)の内部に収容されると、前記アーム108Aとアーム開閉部107cによる外針ハブ102aの保持状態から、外針ハブ102aを解放する。
このように、前記穿刺具100は、前記内針103を前記外針102から引抜き動作のみによって、前記内針103を前記内針ハブ105の内部に収容することができ、しかも前記外針ハブ102aを前記内針ハブ105から取り外すことができる。
更に、内筒108と外筒107とを相対的に回転させ、前記内筒108の貫通孔108Dを、内針103が挿通する状態における位置から、内針103が挿通しない位置に移動させることにより、前記貫通孔103を遮断するため、再び外針102内に戻ることはない。
したがって、起立片108E及び内筒108の貫通孔108Dの移動により、内針103の挿通が規制されるため、内針103が外針21内に再び戻ることをより確実に防止することができる。
この実施形態における貫通孔遮断手段は、内針が挿通する貫通孔が形成されたブロック体と、前記ブロック体と移動可能に収容する、内筒に形成された空間部とからなり、前記内針の先端が前記ブロック体を通過して引き抜かれ、外筒に対して前記内筒が移動すると、前記ブロック体が外筒内面に形成された突起により前記空間部内を移動し、前記内針の挿通(内針が挿通する貫通孔)が遮断されるように構成されている点に特徴がある。尚、第1の実施形態と同一、あるいは相当する部材については、同一の符号を付することにより、その詳細な説明は省略する。
即ち、前記外筒201は、図21、図22に示すように、2つのアーム71Aを収容するアーム開閉部204において、平面視がコ状の貫通孔203によって囲まれた舌状片202が形成され、前記舌状片202の先端部に、内方に突出した突起205が形成されている。また、前記舌状片202の基端部が前記外筒201の先端部側に位置するように、前記舌状片202が配置されている。
前記舌状片202の先端部に形成された突起205は、ブロック体220と接し、内筒210が外筒201内を移動する際、前記ブロック体220を上方に移動させるものである。
この内筒210は、図21、図23、図24、図25に示すように、前記2つのアーム71Aを備えた直方体状の首部211と、前記首部211よりも外形寸法が小さい円筒状の軸部72と、前記首部211および前記軸部72の中心を貫通し、前記内針3を挿通させる貫通孔73とを有している。
また前記首部211の前壁213及び後壁214には、凹部状の空間部211の開放面側に開放された切欠き部215、216が形成されている。
更に、前記首部211の先端側に形成された軸部72における前記切欠き部215側には、平面部72Cが形成されている。
また、前記首部211の側壁217及び側壁218の内面には、前記空間部212側に突出する突起219a,219bが形成されている。この突起219a,219bは、図25に示すように、凹部状の空間部211の開放面側からみて前記貫通孔73よりも奥側に配置され、前記貫通孔73の軸線と平行に延設されている。
この突起219a,219bはブロック体220が移動した後、前記ブロック体220を係止するためのものである。
このブロック体220は、図26に示すように、本体部221の上面221aに半円状の凹部221bが形成され、更に前記上面221aから上方に突出した爪部222a、222bが設けられている。
前記凹部221bは、本体部221の前後方向に形成され、前記ブロック体220が前記空間部211に収容された際には、内針3が接し、前記内針3が前記凹部221b内を摺動するように構成されている。
また、前記爪部222a、222bは、ブロック体220が前記空間部212を移動した際、前記突起219a,219bに係止されることにより、前記ブロック体220を前記空間部212に固定し、前記ブロック体220の移動を阻止するものである。
この本体部221の傾斜面221eは、図27に示すように、舌状片202の先端部の突起205と接するように、前記空間内212内に収容される。即ち、前記突起205は、前記凹部215から空間部212内に侵入し、前記傾斜面221eと接する。
まず、穿刺具200からプロテクタ5を外し、図27に示すようにカテーテル2および内針3を露出させる。そして、前記外針21および前記内針3を血管(患者の身体)に穿刺する。
これにより、前記凹部221bは前記貫通孔73の延長線上からずれた位置に配置されることとなり、ブロック体220の本体部221によって前記貫通孔73の連通状態は遮断される。
したがって、ブロック体220の爪部222a、223bが突起219a、219bに係止された後は、ブロック体220によって、貫通孔73が遮断された後は、内針ハブ41をカテーテル2側に移動させる力が作用しても、内針3は、前記ブロック体220によって移動が規制され、再び外針21内に戻ることはない。
このように、前記穿刺具1は、前記内針3を前記外針21から引抜き動作のみによって、前記内針3を前記内針ハブ4等の内部に収容することができ、しかも前記外針ハブ22を前記内針ハブ41等から取り外すことができる。
この実施形態における貫通孔遮断手段は、内針が挿通する貫通孔が形成されたブロック体と、前記ブロック体を回動可能に収容する、内筒に形成された空間部とからなり、前記内筒に対して外筒が移動すると、ブロック体が外筒内面に形成された突起により前記空間部内を回動し、前記内針の挿通が遮断されるように構成されている点に特徴がある。
また、第3の実施形態ではブロック体が上下方向に移動可能に構成されているのに対して、この第4の実施形態では前記ブロック体を回動可能に構成されている点において異なる。尚、第1、3の実施形態と同一、あるいは相当する部材については、同一の符号を付することにより、その詳細な説明は省略する。
この第4の実施形態の穿刺具300は、内筒301、ブロック体310が、第3の実施形態の内筒210、ブロック体220と異なる。また、外筒は第3の実施形態と同一の構成を備えている、
前記首部302の内部には、図30、図31に示すように、前記内針3が挿通する貫通孔73と繋がる空間部303が形成されている。
前記空間部303は、ブロック体310の本体が収容される第1の円柱状の空間部303aと、前記第1の円柱状の空間部303aの左右に形成された第2の円柱状の空間部303bとから構成されている。第2の円柱状の空間部303bは、前記ブロック体310の回転軸が収容される空間である。
更に、前記空間部303aを形成する首部302の内壁面には、空間部303内部に突出した突起304が形成されている。この突起304は、ブロック体310を係止するためのものであり、前記貫通孔73の軸線と直交する方向に延設されている。
また、前記上部301Aおよび前記下部301Bの中央には、前記内筒301の軸線方向に沿って断面半円状の溝部73A,73Bがそれぞれ形成されている。これらの溝部73A,73Bは、前記下部7Aおよび前記上部7Bを折り畳むことによって、一つの貫通孔73が形成される。
尚、首部302A、302Bのそれぞれにアーム71A1、アーム71A2形成され、前記上部301Aおよび前記下部301Bを折り畳むことによって、首部302に2つアーム71Aが形成される。
このブロック体310は、図31乃至図33に示すように、円柱状の本体部311と、前記本体部311の両端面に形成された軸部312とを備えている。
また、円柱状の本体部311には、本体部311の軸線と直交する方向に、前記内針3が挿通する貫通孔75aが形成されている。
前記突起部313の先端部は前記凹部302b内に突出しているため、前記外筒に対して内筒301が移動することにより、前記外筒201に形成された突起205(図22参照)が前記突起部313と接し、前記ブロック体310を回動させる。
このように外筒201の突起205によって、前記ブロック体310を内針3が挿通する状態における位置から、内針3が挿通しない位置に回動させ、前記貫通孔73の連通状態を遮断する。
まず、穿刺具300からプロテクタ5を外し、図35に示すようにカテーテル2および内針3を露出させる。そして、前記外針21および前記内針3を血管(患者の身体)に穿刺する。
このブロック体310の回動に伴い、ブロック体310の貫通孔75aも回動し、この貫通孔75aは、前記貫通孔73の延長線上からずれた位置に配置されることとなり、前記貫通孔73の連通状態は遮断される(図36(b)参照)。
これにより、内針ハブ41をカテーテル2側に移動させる力が作用しても、内針3は、前記ブロック体220によって移動が規制され、再び外針21内に戻ることはない。
前記ブロック体310の爪部314が突起304に係止された後は、ブロック体310が回動しないため、貫通孔73の遮断が確実になされ、内針ハブ41をカテーテル2側に移動させる力が作用しても、内針3は、前記ブロック体220によって移動が規制され、再び外針21内に戻ることはない。
これによって、前記カテーテル2(外針21)を血管に留置しつつ、前記内針3を前記外針21から引抜き出して前記内針ハブ4の内部に収容するとともに、前記外針ハブ22は前記注射具4から取り外される。
このように、前記穿刺具1は、前記内針3を前記外針21から引抜き動作のみによって、前記内針3を前記内針ハブ4等の内部に収容することができ、しかも前記外針ハブ22を前記内針ハブ41等から取り外すことができる。
2,101 カテーテル
21,102 外針
22,102a 外針ハブ
3,103 内針
4,104 注射具
5 プロテクタ
6,107 外筒(筒状体)
7,108 内筒(筒状体)
7A 上部
7B 下部
41,105 内針ハブ
42,106 尾栓
42a ,106a 針接続部
61,107b 溝部
62,107c アーム開閉部(把持手段)
107d 溝部
107d1 直線部
107d2 螺旋部
71,108B 首部
71A ,108A アーム(把持手段)
72,108C 軸部
72A 突出部
72B,108E 起立片
73,108D 貫通孔
108F 突起部
200 穿刺具
201 外筒
205 突起
210 内筒
212 空間部
219a,219b 突起
220 ブロック体
222a,222b 爪部
300 穿刺具
301 内筒
301 空間部
304 突起(係止部)
310 ブロック体
313 突起部
314 爪部(被係止部)
Claims (4)
- 外針と、前記外針の基端部を保持する外針ハブと、前記外針に先端部が挿入される内針と、前記内針の基端部を保持する筒状の注射具とを具備し、
前記注射具は、前記内針の基端部を保持する内針ハブと、前記外針ハブを把持する把持手段を有すると共に、前記内針ハブの内部に進退自在に取付けられた筒状体と具備し、
前記筒状体は、前記内針ハブの内部に進退自在に取り付けられる外筒と、前記外筒の内部に進退自在に取付けられた、内針が挿通する貫通孔を有する内筒とを備え、
更に、前記内筒または前記内筒及び前記外筒は、前記貫通孔の少なくとも一部を、内針が挿通する状態における位置から、内針が挿通しない位置に移動させ、前記貫通孔の連通状態を遮断する貫通孔遮断手段を備え、
前記貫通孔遮断手段によって、前記内筒の貫通孔を移動させることによって、前記内針の挿通が遮断され、
更に、前記内筒は、前記貫通孔の前記内針によって押出されて起立し、外筒に係止される起立片を備え、前記内針が前記起立片を通過して引き抜かれることにより、前記起立片の外筒との係止が解除され、前記係止が解除された起立片によって、前記内針の挿通が遮断されることを特徴とする穿刺具。 - 外針と、前記外針の基端部を保持する外針ハブと、前記外針に先端部が挿入される内針と、前記内針の基端部を保持する筒状の注射具とを具備し、
前記注射具は、前記内針の基端部を保持する内針ハブと、前記外針ハブを把持する把持手段を有すると共に、前記内針ハブの内部に進退自在に取付けられた筒状体と具備し、
前記筒状体は、前記内針ハブの内部に進退自在に取り付けられる外筒と、前記外筒の内部に進退自在に取付けられた、内針が挿通する貫通孔を有する内筒とを備え、
更に、前記内筒または前記内筒及び前記外筒は、前記貫通孔の少なくとも一部を、内針が挿通する状態における位置から、内針が挿通しない位置に移動させ、前記貫通孔の連通状態を遮断する貫通孔遮断手段を備え、
前記貫通孔遮断手段が、前記外筒の内面あるいは内筒の外面に形成された少なくとも螺旋状部を含む溝部と、前記内筒の外面あるいは外筒の内面に形成された、前記溝部内を移動可能な突起部とからなり、かつ、前記内筒に形成された貫通孔が、内筒の中心軸から離れた位置に形成され、
前記内筒に対して外筒が移動すると、前記溝部と突起部によって、前記内筒と外筒とが相対的に回転し、前記内筒の貫通孔が、内針が挿通する状態における位置から内針が挿通しない位置に移動し、前記内針の挿通が遮断されることを特徴とする穿刺具。 - 外針と、前記外針の基端部を保持する外針ハブと、前記外針に先端部が挿入される内針と、前記内針の基端部を保持する筒状の注射具とを具備し、
前記注射具は、前記内針の基端部を保持する内針ハブと、前記外針ハブを把持する把持手段を有すると共に、前記内針ハブの内部に進退自在に取付けられた筒状体と具備し、
前記筒状体は、前記内針ハブの内部に進退自在に取り付けられる外筒と、前記外筒の内部に進退自在に取付けられた、内針が挿通する貫通孔を有する内筒とを備え、
更に、前記内筒または前記内筒及び前記外筒は、前記貫通孔の少なくとも一部を、内針が挿通する状態における位置から、内針が挿通しない位置に移動させ、前記貫通孔の連通状態を遮断する貫通孔遮断手段を備え、
前記貫通孔遮断手段が、前記外筒の内面に形成された突起と、内針が挿通する貫通孔が形成されたブロック体と、前記ブロック体を移動可能に収容する、内筒に形成された空間部とからなり、
前記内筒に対して外筒が移動すると、前記ブロック体が前記外筒内面に形成された突起により、前記空間部内を移動し、前記内針の挿通が遮断されることを特徴とする穿刺具。 - 前記内筒に形成された係止部に、前記ブロック体に形成された被係止部が係止されることにより、ブロック体の移動が阻止され、内針の挿通が遮断された状態が固定化されることを特徴とする請求項3に記載された穿刺具。
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