以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「ベル(たとえば、左リール2Lの領域番号21)」、「リプ1(たとえば、左リール2Lの領域番号20)」、「JAC2(たとえば、左リール2Lの領域番号19)」、「赤7(たとえば、左リール2Lの領域番号18)」、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号17)」、「JAC1(たとえば、左リール2Lの領域番号10)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号9)」、「青7(たとえば、左リール2Lの領域番号6)」、「緑7(たとえば、左リール2Lの領域番号5)」、「リプ2(たとえば、中リール2Cの領域番号2)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄(ただし、図3では文字のみを表記し、絵柄は省略している)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。本実施の形態において、演出用スイッチ56は、後述する割込演出における操作要求に対して遊技者により操作される。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がSBBであるときは「2」が定められている。また、遊技状態がSBB以外の遊技状態であるときは「3」が定められている。なお、SBB以外の遊技状態としては、ビッグボーナス(BB1〜3、SBB)、レギュラーボーナス(RB1、2)などのボーナス、およびボーナス以外の一般遊技状態がある。なお、本実施の形態においては、賭数が「2」のとき、つまりSBB時においては1回のゲームで最大14枚のメダルが払出され、賭数が「3」のとき、つまりSBB時以外においては1回のゲームで最大12枚のメダルが払出される。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB(ビッグボーナス)終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述するBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ライン(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、SBB中以外のときは3種類の入賞ラインL1、L2、L3が入賞ラインとして定められ、SBB中に限り1種類の入賞ラインL4のみが入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。入賞ラインL2は、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。入賞ラインL3は、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。入賞ラインL4は、左リール2Lの中段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段に跨って設定された入賞ラインである。なお、入賞ラインは、これらに限らずその他の入賞ラインを含んでいてもよい。たとえば、入賞ラインは、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインと、左リール2Lの下段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインとを含んでいてもよい。
SBB中において規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL4が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。また、SBB以外の遊技状態において規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1、L2、L3が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化された入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴なう図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を何れかの入賞ライン上に表示させることができる。
[スロットマシンの構成]
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、およびリールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させるようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
[設定値について]
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cに何れかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、たとえば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断処理(サブ)を実行する。電断処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。たとえば、ボーナス、RT0〜7の何れであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、小役についての種類、図柄組合せ、および関連情報などについて説明するための図である。また、図6は、再遊技役、ボーナス、SB、SBこぼし目についての種類、図柄組合せ、および関連情報などについて説明するための図である。また、図7は、ボーナス中における入賞役についての種類、図柄組合せ、および関連情報などについて説明するための図である。また、図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図8に示すように、メイン制御部41により、RT0〜7およびボーナス状態(BB1〜3、SBB、RB1、2)のうち、何れかに制御される。RT0は、準備遊技状態と称される。なお、RT1は、通常遊技状態と称される。RT2は、有利遊技状態と称される。RT3は、高有利遊技状態と称される。RT6、7は、ボーナス内部中と称される。また、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態は、一般遊技あるいは一般遊技状態と称される。
RT0とは、ボーナス終了後や内部抽選の当選確率の設定値を変更する設定変更後に移行し、後述する再遊技役に当選する確率が最も低い遊技状態である。RT1とは、RT0から直接移行可能であり、RT0よりも再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT2とは、RT0から移行不可能でかつRT1から移行可能であり、RT0およびRT1よりも再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。つまり、RT2は、RT0およびRT2よりも遊技者にとって有利度合いの高い遊技状態である。RT3とは、RT2から移行可能であり、最も再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT4とは、RT1、RT2、およびRT3の何れかから移行可能であり、入賞結果によってRT0に移行するかRT2に移行するかが異なる遊技状態である。RT5とは、RT0のみから移行可能な遊技状態である。RT6、RT7とは、RT0〜5の何れかの遊技状態においてボーナスに当選したときに移行し、当選したボーナスに入賞したときにはボーナス状態に移行する遊技状態である。ボーナス状態とは、所定の終了条件が成立するまで入賞したボーナスが行なわれる遊技状態である。
RT0においては、後述するSBこぼし目が導出された場合に、遊技状態がRT1に移行する。なお、SBこぼし目とは後述するSBに当選したゲームにおいて、遊技者によるストップスイッチの押し順に応じて導出される可能性のある出目である。また、RT0においては、後述する特別リプに入賞した場合に、遊技状態がRT5に移行する。
RT1においては、後述する特殊リプに入賞した場合に、遊技状態がRT2に移行する。また、RT1においては、後述するベルBに入賞した場合に、遊技状態がRT0に移行する。さらに、RT1においては、後述するSPリプに入賞した場合に、遊技状態がRT4に移行する。このように、RT0からRT2へは直接移行することができないようになっており、一旦RT1を経由しない限りはRT2へ移行できないようになっている。しかも、ボーナス終了後や設定変更後などにRT0に制御されたときには、SBこぼし目が導出されない限りは、いつまでもRT1に移行することができず、有利度合いの高いRT2への移行もできないようになっている。
RT2においては、後述する昇格リプに入賞した場合に、遊技状態がRT3に移行する。また、RT2においては、後述するベルBに入賞した場合に、遊技状態がRT0に移行する。また、RT2においては、SBこぼし目が導出された場合に、遊技状態がRT1に移行する。さらに、RT2においては、後述するSPリプに入賞した場合に、遊技状態がRT4に移行する。
RT3においては、後述する特殊リプに入賞した場合に、遊技状態がRT2に移行する。また、RT3においては、後述するベルBに入賞した場合に、遊技状態がRT0に移行する。また、RT3においては、後述するSPリプに入賞した場合に、遊技状態がRT4に移行する。さらに、RT3においては、後述するSBこぼし目が導出された場合に、遊技状態がRT1に移行する。
RT4においては、後述する特殊リプに入賞した場合に、遊技状態がRT2に移行する。また、RT4においては、後述するベルBに入賞した場合に、遊技状態がRT0に移行する。さらに、RT4においては、後述するSBこぼし目が導出された場合に、遊技状態がRT1に移行する。
RT5においては、10ゲーム消化した場合に、遊技状態がRT0に移行する。
RT6には、SBB、BB3、およびRB2の何れかに当選した場合に移行される。RT6においては、当選したSBB、BB3、およびRB2の何れかに入賞した場合に、ボーナス状態に移行する。
RT7には、BB1、BB2、およびRB1の何れかに当選した場合に移行される。RT6においては、当選したBB1、BB2、およびRB1の何れかに入賞した場合に、ボーナス状態に移行する。
ボーナス状態においては、所定の終了条件が成立した場合にRT0へ遊技状態が移行する。ここで、所定の終了条件とは、BB1、BB2、およびBB3の何れかが行なわれたときには276枚を超えるメダルを獲得したことであり、SBBが行なわれたときには238枚を超えるメダルを獲得したことであり、RB1またはRB2が行なわれたときには6ゲーム遊技もしくは何らかの入賞役に6回入賞したことである。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1は、サブ制御部91により、後述するナビ演出または補助演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。本実施の形態においては、たとえば、ATに制御されることによって、後述する図12に示す何れかの押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選した役に対応する押し順を少なくとも報知するナビ演出を実行する。なお、本実施の形態においては、RT0〜5の遊技状態においてATへの制御が可能となっている。
図5を参照して、入賞役のうち小役の図柄組合せを説明する。入賞役のうち小役には、ベルA〜D、メロンA、B、1枚役A、B、およびイチゴA〜Hが含まれる。
小役のうちベルAは、入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。ベルAが入賞すると、何れの遊技状態においても12枚のメダルが払い出される。ベルAは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベルAを構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベルBは、入賞ラインの何れかに「ベル−JAC1−リプ1」、「ベル−JAC1−リプ2」、「ベル−JAC2−リプ1」、「ベル−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベルBが入賞すると、何れの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。さらに、遊技状態が非ボーナス中やSB中であるときにベルBが入賞すると、遊技状態がRT0に移行する。ベルBは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベルBを構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベルCは、入賞ラインの何れかに「リプ1−JAC1−JAC1」、「リプ1−JAC1−JAC2」、「リプ1−JAC2−JAC1」、「リプ1−JAC2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベルCが入賞すると、何れの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。ベルCは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベルCを構成する左リール2Lの図柄(「リプ1」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「JAC1」、「JAC2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベルDは、入賞ラインの何れかに「青7−JAC1−ベル」、「青7−JAC2−ベル」、「JAC1−JAC1−ベル」、「JAC1−JAC2−ベル」、「JAC2−JAC1−ベル」、「JAC2−JAC2−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベルDが入賞すると、何れの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。ベルDは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベルDを構成する左リール2Lの図柄(「青7」、「JAC1」、「JAC2」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちメロンAは、入賞ラインの何れかに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロンAが入賞すると、何れの遊技状態においても5枚のメダルが払い出される。メロンAは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンAを構成する左リール2Lの図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロンBは、入賞ラインの何れかに「メロン−赤7−JAC1」、「メロン−緑7−JAC1」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。メロンBが入賞すると、何れの遊技状態においても5枚のメダルが払い出される。メロンBは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンBを構成する左リール2Lの図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚Aは、入賞ラインの何れかに「メロン−メロン−緑7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚Aが入賞すると、何れの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。1枚Aは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚Aを構成する左リール2Lの図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚Bは、入賞ラインの何れかに「青7−青7−リプ2」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚Bが入賞すると、何れの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。1枚Bは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚Bを構成する左リール2Lの図柄(「青7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴAは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−赤7−any」、「イチゴ−青7−any」、「イチゴ−緑7−any」、「イチゴ−メロン−any」、「イチゴ−イチゴ−any」、「イチゴ−ベル−ベル」、「イチゴ−ベル−赤7」、「イチゴ−ベル−青7」、「イチゴ−ベル−緑7」、「イチゴ−ベル−メロン」、「イチゴ−ベル−イチゴ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴAが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴAは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴAを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴBは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−JAC1−JAC1」、「イチゴ−JAC1−JAC2」、「イチゴ−JAC2−JAC1」、「イチゴ−JAC2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴBが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴBは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴBを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴCは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ1−JAC2」、「イチゴ−リプ2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴCが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴCは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴCを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴDは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ1−JAC1」の組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴDが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴDは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴDを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴEは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ2−JAC1」の組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴEが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴEは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴEを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴFは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ1−赤7」、「イチゴ−リプ2−赤7」、「イチゴ−リプ1−緑7」、「イチゴ−リプ2−緑7」、「イチゴ−リプ1−メロン」、「イチゴ−リプ2−メロン」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴFが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴFは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴFを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴGは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ1−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴGが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴGは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴGを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴHは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−リプ2−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴHが入賞すると、何れの遊技状態においても2枚のメダルが払い出される。イチゴHは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴHを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
図6を参照して、再遊技役、ボーナス、SB、およびSBこぼし目の図柄組合せを説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプ、下段リプA〜C、特殊リプ、昇格リプ、SPリプ、および特別リプが含まれる。また、入賞役のうちボーナスには、BB1〜3、SBB、およびRB1、2が含まれる。
再遊技役のうち通常リプは、入賞ラインの何れかに「リプ1−リプ1−リプ1」、「リプ1−リプ1−リプ2」、「リプ1−リプ2−リプ1」、「リプ1−リプ2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。通常リプは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。通常リプを構成する左リール2Lの図柄(「リプ1」)、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
再遊技役のうち下段リプAは、入賞ラインの何れかに「緑7−JAC1−リプ1」、「緑7−JAC1−リプ2」、「緑7−JAC2−リプ1」、「緑7−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。下段リプAが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。下段リプAは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、下段リプAを構成する左リール2Lの図柄(「緑7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
再遊技役のうち下段リプBは、入賞ラインの何れかに「メロン−JAC1−リプ1」、「メロン−JAC1−リプ2」、「メロン−JAC2−リプ1」、「メロン−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。下段リプBが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。下段リプBは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、下段リプBを構成する左リール2Lの図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
再遊技役のうち下段リプCは、入賞ラインの何れかに「イチゴ−JAC1−リプ1」、「イチゴ−JAC1−リプ2」、「イチゴ−JAC2−リプ1」、「イチゴ−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。下段リプCが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。下段リプCは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、下段リプCを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
再遊技役のうち特殊リプは、入賞ラインの何れかに「リプ1−リプ1−JAC1」、「リプ1−リプ1−JAC2」、「リプ1−リプ2−JAC1」、「リプ1−リプ2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。特殊リプが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。また、特殊リプが入賞すると、遊技状態がRT2に移行する。特殊リプは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。特殊リプを構成する左リール2Lの図柄(「リプ1」)、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「JAC1」、「JAC2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
再遊技役のうち昇格リプは、入賞ラインの何れかに「リプ1−リプ1−ベル」、「リプ1−リプ2−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。また、昇格リプが入賞すると、遊技状態がRT3に移行する。昇格リプは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。昇格リプを構成する左リール2Lの図柄(「リプ1」)、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
再遊技役のうちSPリプは、入賞ラインの何れかに「青7−JAC1−JAC1」、「青7−JAC1−JAC2」、「青7−JAC2−JAC1」、「青7−JAC2−JAC2」、「JAC1−JAC1−JAC1」、「JAC1−JAC1−JAC2」、「JAC1−JAC2−JAC1」、「JAC1−JAC2−JAC2」、「JAC2−JAC1−JAC1」、「JAC2−JAC1−JAC2」、「JAC2−JAC2−JAC1」、「JAC2−JAC2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SPリプが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。また、SPリプが入賞すると、遊技状態がRT4に移行する。SPリプは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SPリプを構成する左リール2Lの図柄(「青7」、「JAC1」、「JAC2」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「JAC1」、「JAC2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
再遊技役のうち特別リプは、入賞ラインの何れかに「リプ1−JAC1−リプ1」、「リプ1−JAC1−リプ2」、「リプ1−JAC2−リプ1」、「リプ1−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。特別リプが入賞すると、次のゲームにおいて賭数の設定なしで再遊技が可能となる。また、特別リプが入賞すると、遊技状態がRT5に移行する。特別リプは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。特別リプを構成する左リール2Lの図柄(「リプ1」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
BB1は、入賞ラインの何れかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、BB1を構成する左リール2Lの図柄(「赤7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。BB1が入賞すると、遊技状態がBB1に制御される。BB1は、276枚を超えるメダルが払い出されたことを条件として終了する。
BB2は、入賞ラインの何れかに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、BB2を構成する左リール2Lの図柄(「青7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。BB2が入賞すると、遊技状態がBB2に制御される。BB2は、276枚を超えるメダルが払い出されたことを条件として終了する。
BB3は、入賞ラインの何れかに「緑7−緑7−緑7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、BB3を構成する左リール2Lの図柄(「緑7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。BB3が入賞すると、遊技状態がBB3に制御される。BB3は、276枚を超えるメダルが払い出されたことを条件として終了する。
SBBは、入賞ラインの何れかに「赤7−緑7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。SBBは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、SBBを構成する左リール2Lの図柄(「赤7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。SBBが入賞すると、遊技状態がSBBに制御される。SBBは、238枚を超えるメダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインの何れかに「青7−青7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、RB1を構成する左リール2Lの図柄(「青7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。RB1が入賞すると、遊技状態がRBに制御される。RBは、6ゲーム遊技または何れかの入賞役に6回入賞することを条件として終了する。
RB2は、入賞ラインの何れかに「緑7−緑7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、RB2を構成する左リール2Lの図柄(「緑7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。RB2が入賞すると、遊技状態がRBに制御される。RBは、6ゲーム遊技または何れかの入賞役に6回入賞したことを条件として終了する。
SBは、入賞ラインの何れかに「青7−青7−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。SBは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、SBを構成する左リール2Lの図柄(「青7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。SBが入賞すると、遊技状態がSBに制御される。SBは、1ゲーム遊技されたことを条件として終了し、当該SB中の1ゲームでは、所定の小役の当選確率が少しだけ向上する。本実施の形態においては、図9に示すRT0〜5におけるベルAの判定値数が「325」から「326」へと「1」だけ向上する。
SBこぼし目は、入賞ラインの何れかに「JAC1−JAC1−イチゴ」、「JAC1−JAC2−イチゴ」、「JAC2−JAC1−イチゴ」、「JAC2−JAC2−イチゴ」、「ベル−ベル−JAC1」、「ベル−ベル−JAC2」の何れかの組合せが揃って導出される出目である。SBこぼし目が導出されると、遊技状態がRT1に移行する。
図7を参照して、ボーナス中における入賞役の図柄組合せを説明する。ボーナス中における入賞役には、SBB役A〜E、BB役、およびRB役が含まれる。なお、SBB中における入賞役はSBB役A〜Eであり、BB中における入賞役はBB役であり、RB中における入賞役はRB役である。
SBB役Aは、入賞ラインの何れかに「青7−リプ1−リプ1」、「青7−リプ1−リプ2」、「青7−リプ2−リプ1」、「青7−リプ2−リプ2」、「JAC1−リプ1−リプ1」、「JAC1−リプ1−リプ2」、「JAC1−リプ2−リプ1」、「JAC1−リプ2−リプ2」、「JAC2−リプ1−リプ1」、「JAC2−リプ1−リプ2」、「JAC2−リプ2−リプ1」、「JAC2−リプ2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SBB役Aが入賞すると、14枚のメダルが払い出される。SBB役Aは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SBB役Aを構成する左リール2Lの図柄(「青7」、「JAC1」、「JAC2])、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
SBB役Bは、入賞ラインの何れかに「ベル−リプ1−リプ1」、「ベル−リプ1−リプ2」、「ベル−リプ2−リプ1」、「ベル−リプ2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SBB役Bが入賞すると、14枚のメダルが払い出される。SBB役Bは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SBB役Bを構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
SBB役Cは、入賞ラインの何れかに「青7−JAC1−リプ1」、「青7−JAC1−リプ2」、「青7−JAC2−リプ1」、「青7−JAC2−リプ2」、「JAC1−JAC1−リプ1」、「JAC1−JAC1−リプ2」、「JAC1−JAC2−リプ1」、「JAC1−JAC2−リプ2」、「JAC2−JAC1−リプ1」、「JAC2−JAC1−リプ2」、「JAC2−JAC2−リプ1」、「JAC2−JAC2−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SBB役Cが入賞すると、14枚のメダルが払い出される。SBB役Cは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SBB役Cを構成する左リール2Lの図柄(「青7」、「JAC1」、「JAC2])、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
SBB役Dは、入賞ラインの何れかに「青7−リプ1−JAC1」、「青7−リプ2−JAC1」、「青7−リプ1−JAC2」、「青7−リプ2−JAC2」、「JAC1−リプ1−JAC1」、「JAC1−リプ2−JAC1」、「JAC1−リプ1−JAC2」、「JAC1−リプ2−JAC2」、「JAC2−リプ1−JAC1」、「JAC2−リプ2−JAC1」、「JAC2−リプ1−JAC2」、「JAC2−リプ2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SBB役Dが入賞すると、14枚のメダルが払い出される。SBB役Dは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SBB役Dを構成する左リール2Lの図柄(「青7」、「JAC1」、「JAC2])、中リール2Cの図柄(「リプ1」、「リプ2」)、右リール2Rの図柄(「JAC1」、「JAC2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
SBB役Eは、入賞ラインの何れかに「ベル−JAC1−JAC1」、「ベル−JAC1−JAC2」、「ベル−JAC2−JAC1」、「ベル−JAC2−JAC2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。SBB役Eが入賞すると、14枚のメダルが払い出される。SBB役Eは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。SBB役Eを構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「JAC1」、「JAC2」)、右リール2Rの図柄(「JAC1」、「JAC2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
BB役は、入賞ラインの何れかに「赤7−イチゴ−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB役が入賞すると、1枚のメダルが払い出される。BB役は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、BBを構成する左リール2Lの図柄(「赤7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
RB役は、入賞ラインの何れかに「ベル−ベル−リプ1」、「ベル−ベル−リプ2」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。RB役が入賞すると、12枚のメダルが払い出される。RB役Eは、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。RB役を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「リプ1」、「リプ2」)は、リール2L、2C、2Rの何れにおいて5コマ以内に配置されているためである。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図9〜図11を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図9〜図11においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図9〜図11では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「325」が設定されている抽選対象役(図9のRT0〜RT5におけるベルA)の当選確率は、325/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図9は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0〜RT5のうちの何れかであるときには、ベルA、ベル123、ベル132、ベル2−−、ベル312、ベル321、弱メロン、強メロン、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、1枚A、1枚B、BB1、BB2、BB3、RB1、RB2、SBB、SB、BB1+α、BB2+α、BB3+α、RB1+α、RB2+α、およびSBB+αが内部抽選の対象役として順に読出される。
遊技状態が、ボーナス内部中(RT6、RT7)であるときには、ベルA、ベル123、ベル132、ベル2−−、ベル312、ベル321、弱メロン、強メロン、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、1枚A、および1枚Bが内部抽選の対象役として順に読出される。
ベルAとは、ベルAを読み出す抽選対象役をいう。ベル123とは、ベルA+ベルB+ベルC+ベルDを読み出す抽選対象役をいう。ベル132とは、ベルA+ベルB+ベルC+ベルD+イチゴDを読み出す抽選対象役をいう。ベル2−−とは、ベルA+ベルB+ベルC+ベルD+イチゴEを読み出す抽選対象役をいう。ベル312とは、ベルA+ベルB+ベルC+ベルD+イチゴGを読み出す抽選対象役をいう。ベル321とは、ベルA+ベルB+ベルC+ベルD+イチゴHを読み出す抽選対象役をいう。
弱メロンAとは、メロンAを読み出す抽選対象役をいう。強メロンAとは、メロンA+メロンBを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴとは、イチゴA+イチゴC+イチゴD+イチゴEを読み出す抽選対象役をいう。中イチゴとは、イチゴA+イチゴB+イチゴF+イチゴG+イチゴHを読み出す抽選対象役をいう。強イチゴとは、イチゴA+イチゴBを読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、弱イチゴまたは強イチゴに当選したときには、後述するAT役当選時処理が実行される。つまり、本実施の形態において、弱イチゴまたは強イチゴはAT役当選時処理を実行するためのAT役となる。
1枚Aとは、1枚Aを読み出す抽選対象役をいう。1枚Bとは、1枚Bを読み出す抽選対象役をいう。BB1とは、BB1を読み出す抽選対象役をいう。BB2とは、BB2を読み出す抽選対象役をいう。BB3とは、BB3を読み出す抽選対象役をいう。RB1とは、RB1を読み出す抽選対象役をいう。RB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。SBBとは、SBBを読み出す抽選対象役をいう。SBとは、SBを読み出す抽選対象役をいう。
BB1+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとBB1とを同時に読み出す抽選対象役をいう。BB2+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとBB2とを同時に読み出す抽選対象役をいう。BB3+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとBB3とを同時に読み出す抽選対象役をいう。
RB1+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとRB1とを同時に読み出す抽選対象役をいう。RB2+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとRB2とを同時に読み出す抽選対象役をいう。
SBB+αとは、弱イチゴ、中イチゴ、強イチゴ、弱メロン、強メロン、1枚A、1枚B、特別リプ、特殊リプ123、および特殊リプ132のうちの何れかとSBBとを同時に読み出す抽選対象役をいう。
図10は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0であるときには、通常リプおよび特別リプが内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT1であるときには、特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321が内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT2であるときには、通常リプ、昇格リプ不問、昇格リプ123、昇格リプ132、昇格リプ213、昇格リプ231、昇格リプ312、昇格リプ321、SPリプ不問1、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT3であるときには、通常リプ、転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、転落リプ312、転落リプ321、SPリプ不問1、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が内部抽選の対象役として順に読出される。
遊技状態が、RT4であるときには、SPリプ不問1、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT5であるときには、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT6であるときには、通常リプ、特別リプ、特殊リプ123、特殊リプ132、および昇格リプ123が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RT7であるときには、通常リプ、特別リプ、特殊リプ123、特殊リプ132、および昇格リプ123が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
通常リプとは、通常リプを読み出す抽選対象役をいう。特別リプとは、特別リプを読み出す抽選対象役をいう。
特殊リプ123とは、通常リプ+特殊リプ+特別リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプC+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。特殊リプ132とは、通常リプ+特殊リプ+昇格リプ+特別リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプC+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。特殊リプ213とは、通常リプ+特殊リプ+特別リプ+下段リプB+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。特殊リプ231とは、通常リプ+特殊リプ+昇格リプ+特別リプ+下段リプB+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。特殊リプ312とは、通常リプ+特殊リプ+特別リプ+下段リプC+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。特殊リプ321とは、通常リプ+特殊リプ+昇格リプ+特別リプ+下段リプC+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。
昇格リプ不問とは、昇格リプを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ123とは、通常リプ+昇格リプを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ132とは、通常リプ+昇格リプ+特別リプを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ213とは、通常リプ+昇格リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ231とは、通常リプ+昇格リプ+特別リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ312とは、通常リプ+昇格リプ+特殊リプ+特別リプを読み出す抽選対象役をいう。昇格リプ321とは、通常リプ+昇格リプ+特殊リプ+特別リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。
転落リプ123とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。転落リプ132とは、通常リプ+特殊リプ+昇格リプ+SPリプを読み出す抽選対象役をいう。転落リプ213とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。転落リプ231とは、通常リプ+特殊リプ+昇格リプ+SPリプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。転落リプ312とは、特殊リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。転落リプ321とは、特殊リプ+昇格リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。
SPリプ不問1とは、SPリプを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ不問2とは、SPリプ+特別リプを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ123とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプ+特別リプを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ132とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプ+特別リプ+昇格リプを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ213とは、特殊リプ+SPリプ+特別リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ231とは、特殊リプ+SPリプ+特別リプ+昇格リプ+下段リプA+下段リプB+下段リプCを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ312とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプ+特別リプ+下段リプAを読み出す抽選対象役をいう。SPリプ321とは、通常リプ+特殊リプ+SPリプ+特別リプ+下段リプAを読み出す抽選対象役をいう。
図11は、ボーナス中における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、BBのRB中であるときには、BB役および共通ベルが内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、RBであるときには、共通ベル、左正解ベル、中正解ベル、および右正解ベルが内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。遊技状態が、SBBのRB中であるときには、SBB不問、SBB123、SBB132、SBB213、SBB231、SBB312、およびSBB321が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
BB役とは、BB役を読み出す抽選対象役をいう。SBB不問とは、SBB役Aを読み出す抽選対象役をいう。SBB123とは、SBB役A+SBB役C+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。SBB132とは、SBB役A+SBB役D+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。SBB213とは、SBB役A+SBB役B+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。SBB231とは、SBB役A+SBB役D+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。SBB312とは、SBB役A+SBB役B+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。SBB321とは、SBB役A+SBB役C+SBB役Eを読み出す抽選対象役をいう。
共通ベルとは、RT0の全役(つまり、RT0であるとき読み出される全ての抽選対象役)を読み出す抽選対象役をいう。左正解ベルとは、RT0の全役+RB役を読み出す抽選対象役をいう。中正解ベルとは、ベルA+RB役を読み出す抽選対象役をいう。右正解ベルとは、ベルA+RB役+1枚Bを読み出す抽選対象役をいう。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、図9〜図11に示した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せを入賞ラインの何れかに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役の何れかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
先ず、図9の一般遊技状態における特別役および小役の判定値数に着目して、遊技状態ごとに再遊技役の当選確率を比較する。
RT0〜5においては、ベルAが読み出されるときの判定値数として「325」が、ベル123、ベル132、およびベル2−−が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「1600」が、ベル312およびベル321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「3750」が、弱メロンが読み出されるときの判定値数として「596」が、強メロンが読み出されるときの判定値数として「250」が、弱イチゴが読み出されるときの判定値数として「399」が、中イチゴが読み出されるときの判定値数として「5」が、強イチゴが読み出されるときの判定値数として「135」が、1枚Aが読み出されるときの判定値数として「100」が、1枚Bが読み出されるときの判定値数として「315」が設定されている。よって、RT0〜5において何れかの小役に当選する確率は、14425/65536となる。
これに対して、ボーナス内部中(RT6、RT7)においては、ベルAが読み出されるときの判定値数として「328」が、ベル123、ベル132、およびベル2−−が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「1600」が、ベル312およびベル321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「3750」が、弱メロンが読み出されるときの判定値数として「600」が、強メロンが読み出されるときの判定値数として「300」が、弱イチゴが読み出されるときの判定値数として「420」が、中イチゴが読み出されるときの判定値数として「15」が、強イチゴが読み出されるときの判定値数として「180」が、1枚Aが読み出されるときの判定値数として「150」が、1枚Bが読み出されるときの判定値数として「360」が設定されている。よって、RT0〜5において何れかの小役に当選する確率は、14653/65536となる。
このように、ボーナス内部中は、RT0〜5であるときよりも、何れかの小役に当選する確率が高くなるように判定値数が設定されている。なお、ボーナス内部中においては、SBやその他のボーナスには内部抽選において当選しないようになっている。
さらに、RT0〜5およびボーナス内部中においては、ベル123、ベル132、およびベル2−−の判定値数が「1600」に設定されているのに対して、ベル312およびベル321の判定値数は「3750」に設定されている。このように、ベル312およびベル321は、ベル123、ベル132、およびベル2−−よりも高い確率で当選するようになっている。
次に、図10の一般遊技状態における再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態ごとに再遊技役の当選確率を比較する。
RT0においては、通常リプが読み出されるときの判定値数として「8940」が、特別リプが読み出されるときの判定値数として「30」が設定されている。よって、RT0において何れかの再遊技役に当選する確率は、8970/65536となる。
RT1においては、特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「5000」が設定されている。よって、RT1において何れかの再遊技役に当選する確率は、30000/65536となる。これにより、RT1からRT2に昇格する昇格リプ、もしくはRT1からRT2に移行するSPリプを含む特殊リプに当選する確率は、30000/65536となる。
RT2においては、通常リプが読み出されるときの判定値数として「44767」が、昇格リプ不問が読み出されるときの判定値数として「68」が、昇格リプ123、昇格リプ132、昇格リプ213、昇格リプ231、昇格リプ312、および昇格リプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「208」が、SPリプ不問1およびSPリプ不問2が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「2」が、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「68」が設定されている。よって、RT2において何れかの再遊技役に当選する確率は、46495/65536となる。また、このうち、RT2からRT3に昇格させる可能性のある昇格リプを含むのは、昇格リプ不問、昇格リプ123、昇格リプ132、昇格リプ213、昇格リプ231、昇格リプ312、および昇格リプ321であり、その何れかに当選する確率は、1316/65536となる。さらに、RT2からRT4に移行させる可能性のあるSPリプを含むのは、SPリプ不問1、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321であり、その何れかに当選する確率は、412/65536となる。
RT3においては、通常リプが読み出されるときの判定値数として「5」が、転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、転落リプ312、および転落リプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「6843」が、SPリプ不問1およびSPリプ不問2が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「16」が、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「900」が設定されている。よって、RT3において何れかの再遊技役に当選する確率は、46495/65536となる。また、このうち、RT3からRT2に転落させる可能性のある特殊リプを含むのは、転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、転落リプ312、転落リプ321、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321であり、その何れかに当選する確率は、46458/65536となる。さらに、RT3からRT4に移行させる可能性のあるSPリプを含むのは、転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、SPリプ不問1、SPリプ不問2、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321であり、その何れかに当選する確率は、32804/65536となる。
RT4においては、SPリプ不問1が読み出されるときの判定値数として「20」が、SPリプ不問2が読み出されるときの判定値数として「41」が、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「7739」が設定されている。よって、RT4において何れかの再遊技役に当選する確率は、46495/65536となる。また、このうち、RT4からRT2に移行させる可能性のある特殊リプを含むのは、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321であり、その何れかに当選する確率は、46434/65536となる。
RT5においては、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「3277」が設定されている。よって、RT5において何れかの再遊技役に当選する確率は、19662/65536となる。
RT6においては、通常リプが読み出されるときの判定値数として「16384」が、特別リプが読み出されるときの判定値数として「2」が、特殊リプ123および特殊リプ132が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「3」が、昇格リプ123読み出されるときの判定値数として「1024」が設定されている。よって、RT6において何れかの再遊技役に当選する確率は、17416/65536となる。
RT7においては、通常リプが読み出されるときの判定値数として「21846」が、特別リプが読み出されるときの判定値数として「2」が、特殊リプ123および特殊リプ132が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「3」が、昇格リプ123読み出されるときの判定値数として「2048」が設定されている。よって、RT7において何れかの再遊技役に当選する確率は、23902/65536となる。
このように、本実施の形態においては、何れかの再遊技役に当選する確率が、RT2、RT3、およびRT4の何れにおいても同じである。また、RT2、RT3、およびRT4は、他のRT状態(RT0、RT1、RT5、RT6、RT7)であるときよりも、何れかの再遊技役に当選する確率が高くなるように判定値数が設定されている。このため、RT2、RT3、およびRT4は、他のRT状態(RT0、RT1、RT5、RT6、RT7)よりも、再遊技役の当選確率が高い点で、遊技者にとって有利度合いの高い遊技状態であるといえる。
次に、図11のボーナス中における小役の判定値数に着目して、ボーナス状態ごとに再遊技役の当選確率を比較する。
BBのRB中においては、BB役が読み出されるときの判定値数として「7600」が、共通ベルが読み出されるときの判定値数として「57536」が設定されている。よって、BBのRB中において何れかの小役に当選する確率は、65136/65536となる。
RBにおいては、共通ベルが読み出されるときの判定値数として「1094」が、左正解ベル、中正解ベル、および右正解ベルが読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「21478」が設定されている。よって、RBにおいて何れかの小役に当選する確率は、65528/65536となる。
SBB中のRBにおいては、SBB不問が読み出されるときの判定値数として「4」が、SBB123、SBB132、SBB213、SBB231、SBB312、およびSBB321が読み出されるときの判定値数としてそれぞれ「10922」が設定されている。よって、SBB中のRBにおいて何れかの小役に当選する確率は、65536/65536となる。
このように、SBBは、その他のボーナス(BB、RB)よりも、何れかの小役に当選する確率が高くなるように判定値数が設定されており、100%の確率で何れかの小役に当選するようになっている。
何れかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左リール2Lおよび中リール2Cが停止しているか、左リール2Lおよび右リール2Rが停止しているか、中リール2Cおよび右リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、何れかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、先ず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、先ずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、何れか1つのリールが停止したとき、または何れか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、何れかの役に当選している場合には、当選役を何れかの入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が何れかの入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインの何れかに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインの何れかに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインの何れかに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を何れかの入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインの何れかに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、リプAなど)には、図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態において、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順ともいう)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、AT中ではない、非AT中のゲームにおいて左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させなかった場合には、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させたときには科されることのない遊技者にとって不利な所定のペナルティを生じさせる制御が行なわれる。これは、演出状態が非AT中のゲームにおいて遊技者が左第1停止または中第1停止をするように仕向けるためである。つまり、本実施の形態のスロットマシン1は、非AT中のゲームにおいて左第1停止または中第1停止させるように設計されている。
本実施の形態においては、非AT中において遊技者が右第1停止を行なったとき(変則押しともいう)には、後述する図33のペナルティフラグ制御処理においてサブ制御部91によりペナルティフラグがセットされる。このペナルティフラグがセットされると、後述する図29に示すAT抽選処理および図31に示すテーブル移行抽選処理において遊技者にとって不利な抽選条件が科されるようになっている。具体的なペナルティとしては、ナビストックを付与するか否かのAT抽選において、ナビストック付与の当選確率が著しく低い確率に設定されるようになっている。さらには、ATに制御されるゲーム数が最も少ないゲーム数に決定されるようになっている。これにより、ペナルティが科されてしまうと、ATに制御されにくくなるため、たとえば、RT1においては後述する特殊リプに入賞させることが難しくなり、RT1よりも有利なRT2に移行しにくくなってしまう。また、ペナルティが科されてしまうと、たとえば、RT2においては後述するSBこぼし目が導出しやすくなり、その結果、RT2よりも不利なRT1に移行しやすくなってしまう。そのため、遊技者は、ペナルティが科されないように、非AT中に右第1停止以外の操作である左第1停止や中第1停止をするようになる。
[一般遊技状態における小役当選時のリール制御]
一般遊技状態において小役が当選しているときには、図12に示すように、当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を何れかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図12は、一般遊技状態における小役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、RT0〜7において、ベルAに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、ベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT0〜7において、ベル123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。一方、順押し以外である場合にはベルB、ベルC、およびベルDを入賞ラインの何れかに同時に揃えて停止させる制御を行なう。
RT0〜7において、ベル132に当選しているときには、順挟み押しである場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。一方、順挟み押し以外である場合にはベルB、ベルC、およびベルDを入賞ラインの何れかに同時に揃えて停止させる制御を行なう。
RT0〜7において、ベル2−−に当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にはベルB、ベルC、およびベルDを入賞ラインの何れかに同時に揃えて停止させる制御を行なう。
RT0〜7において、ベル312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆挟み押し以外である場合にはベルB、ベルC、およびベルDを入賞ラインの何れかに同時に揃えて停止させる制御を行なう。
RT0〜7において、ベル321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆押し以外である場合にはベルB、ベルC、およびベルDを入賞ラインの何れかに同時に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、ベルAを入賞させるための操作手順として、当選しているベル役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT0〜7の何れかにおいてベル123、ベル132、ベル2−−、ベル312、およびベル321のうちの何れかに当選したとしても、当選しているベル役の種類を特定することができない限り、ベルAを入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、ベルAを入賞し難くしてベルBを入賞させ易くし、その結果、RT0に制御され易くすることができる。
さらに、RT0〜5において、ベル312およびベル321は、ベル123、ベル132、およびベル2−−よりも高い確率で当選するようになっている。そして、非AT中においては右第1停止に対してペナルティが生じる。つまり、非AT中においては遊技者は右第1停止をしない傾向にある上に、右第1停止しなければRT0への移行を伴なうベルBに入賞してしまうベル312およびベル321が当選しやすくなっている。これにより、非AT中においてはペナルティを生じさせることにより、右第1停止させることを防止することができる一方で、AT中においては右第1停止してもペナルティを生じさせることなく、遊技者に有利な遊技をさせることができる。
また、仮にベル123、ベル132、ベル2−−、ベル312、およびベル321の何れかに当選したゲームにおいて、遊技者による操作手順が一致せずにベルB、ベルC、およびベルDが同時入賞したとしても、操作手順が一致したときにベルAが入賞したときに付与される12枚よりも少ない3枚のメダルは付与される。このように、遊技者が操作した操作手順と当選したベル役に対応する操作手順とが一致せずにベルB、ベルC、およびベルDが入賞した場合でも、当選したベル役に応じて発生したベルAの入賞に基づいて付与される12枚よりも少ない3枚のメダルが付与されるため、遊技者に利益を与えることができる。
なお、ベル123、ベル132、ベル2−−、ベル312、およびベル321は、押し順によって入賞役が異なるため、押し順ベルともいう。
また、RT0〜5でSBに当選しているときにおいて、逆押しを行なってSB入賞しなかったときには、何れかのSBこぼし目を導出する制御を行なう。一方、逆押し以外である場合にはSBを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なうか、あるいはSBを入賞できなければはずれ目を導出する制御を行なう。
このように、SBこぼし目を導出させるための操作手順が、SBに対応して設定されている。このため、RT0においてSBに当選したとしても、当選していることが分からなければSBこぼし目を導出することができない。さらに、本実施の形態においては、非AT中に右第1停止に対してペナルティが科されるため、遊技者は左第1停止または中第1停止をする傾向にある。そのため、非AT中ではペナルティを犯しながら右第1停止をして逆押し操作をしない限り、遊技状態をRT0に維持させることができる。また、RT2においてSBに当選したときには、逆押ししない限りは、遊技状態をRT2に維持させることができる。
[一般遊技状態における再遊技役当選時のリール制御]
一般遊技状態において再遊技役が当選しているときには、図13〜図15に示すように、当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインの何れか上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図13〜図15は、一般遊技状態における再遊技役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、RT0、RT2、RT3、RT6、およびRT7の何れかにおいて、通常リプに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT0、RT6、およびRT7の何れかにおいて、特別リプに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、特別リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT1において、特殊リプ123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押しである場合には、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押しである場合には、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT6またはRT7において、特殊リプ123に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT1において、特殊リプ132に当選しているときには、挟み押しである場合に、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押しである場合には、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押しである場合には、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT6またはRT7において、特殊リプ123に当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT1において、特殊リプ213に当選しているときには、中左押しである場合に、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆押しである場合には、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT1において、特殊リプ312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。順押しである場合には、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT1において、特殊リプ321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。挟み押しである場合には、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、特殊リプやSPリプを入賞させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT1において特殊リプの何れかに当選したとしても、当選している特殊リプの種類を特定することができない限り、特殊リプやSPリプを入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、特殊リプやSPリプを入賞し難くして極力RT2やRT4に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプやSPリプに入賞させてRT2やRT4に制御されるようにすることができる。
なお、特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321は、押し順によって入賞役が異なるため、押し順リプレイともいう。
次に、図14に示すように、RT2において、昇格リプ不問に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。順押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT6において、昇格リプ123に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT7において、昇格リプ123に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ132に当選しているときには、挟み押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。挟み押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ213に当選しているときには、中左押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ231に当選しているときには、中右押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆挟み押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2において、昇格リプ321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうち昇格リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆押し以外である場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。順押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ132に当選しているときには、挟み押しである場合に、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。挟み押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ213に当選しているときには、中左押しである場合に、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ231に当選しているときには、中右押しである場合に、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆挟み押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT3において、転落リプ321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆押し以外である場合には、当選している役のうち特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプ、通常リプ、および下段リプA〜Cを入賞させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2において昇格リプの何れかに当選したとしても、当選している昇格リプの種類を特定することができない限り、昇格リプを入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプを入賞し難くして極力RT3に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT3に制御されるようにすることができる。また、RT3において転落リプの何れかに当選したとしても、当選している転落リプの種類を特定することができない限り、通常リプや下段リプA〜Cを入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、通常リプや下段リプA〜Cを入賞し難くすることで特殊リプを入賞させてRT2に転落させて極力RT3に維持制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、通常リプや下段リプA〜Cに入賞させてRT2に転落させないようにしてRT3に維持制御されるようにすることができる。
なお、昇格リプ123、昇格リプ132、昇格リプ213、昇格リプ231、昇格リプ312、昇格リプ321、転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、転落リプ312、および転落リプ321は、押し順によって入賞役が異なるため、押し順リプレイともいう。
次に、図15に示すように、RT2、RT3、およびRT4の何れかにおいて、SPリプ不問1に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、SPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、およびRT4の何れかにおいて、SPリプ不問2に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、SPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。挟み押しである場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ132に当選しているときには、挟み押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。順押しである場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ213に当選しているときには、中左押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押しである場合には、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ231に当選しているときには、中右押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押しである場合には、当選している役のうち下段リプA、下段リプB、および下段リプCの何れかを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆押しである場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RT2、RT3、RT4、およびRT5において、SPリプ321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうちSPリプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆挟み押しである場合には、当選している役のうち通常リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、特殊リプを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、SPリプ、通常リプ、および下段リプA〜Cを入賞させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2、RT3、RT4、およびRT5の何れかにおいてSPリプの何れかに当選したとしても、当選しているSPリプの種類を特定することができない限り、SPリプ、通常リプ、および下段リプA〜Cを入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、SPリプ、通常リプ、および下段リプA〜Cを入賞し難くすることで特殊リプを入賞させつつ、ATに制御されているときには、SPリプ、通常リプ、および下段リプA〜Cに入賞させて特殊リプを入賞させないようにすることができる。
なお、SPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321は、押し順によって入賞役が異なるため、押し順リプレイともいう。
[ボーナスにおける小役当選時のリール制御]
ボーナスにおいて小役が当選しているときには、図16に示すように、当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインの何れか上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図16は、ボーナスにおける小役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、SBBのRB中において、SBB不問に当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、SBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB123に当選しているときには、順押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。挟み押しである場合には、当選している役のうちSBB役Cを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB132に当選しているときには、挟み押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。順押しである場合には、当選している役のうちSBB役Dを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB213に当選しているときには、中左押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中右押しである場合には、当選している役のうちSBB役Bを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB231に当選しているときには、中右押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中左押しである場合には、当選している役のうちSBB役Dを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB312に当選しているときには、逆挟み押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆押しである場合には、当選している役のうちSBB役Bを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
SBBのRB中において、SBB321に当選しているときには、逆押しである場合に、当選している役のうちSBB役Aを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。逆挟み押しである場合には、当選している役のうちSBB役Bを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。上記以外の操作手順である場合には、SBB役Eを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RBにおいて、共通ベルに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、ベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RBにおいて、左正解ベルに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。左第1停止以外の操作手順である場合には、RB役を入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RBにおいて、中正解ベルに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。中第1停止以外の操作手順である場合には、RB役を入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
RBにおいて、右正解ベルに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベルAを入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。右第1停止以外の操作手順である場合には、RB役を入賞ラインの何れかに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、SBBのRB中においては、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、何れかのSBB役に入賞することになり、常に14枚のメダルが払出されるようになっている。また、RB中においては、遊技者によるリールの停止順序が何れの順番であっても、ベルAまたはRB役に入賞することになり、常に12枚のメダルが払出されるようになっている。
[準備遊技状態からの移行について]
次に、本実施の形態においてRT0(準備遊技状態)からRT1(通常有利状態)を経由してRT2(有利遊技状態)へと移行することに関して、具体的に説明する。図17は、準備遊技状態からの移行について説明するための図である。
前述したように、スロットマシン1が制御される遊技状態には、RT0(準備遊技状態)と、RT1(通常有利状態)と、RT2(有利遊技状態)とが含まれる。遊技状態は、ボーナス終了後や設定変更後に先ず最初にRT0に移行する。RT0においては、遊技状態がRT2に直接移行することは不可能だがRT1には移行可能である。一方、RT1においては、遊技状態がRT2に直接移行することは可能である。そのため、RT0からRT2へは、RT1を経由しなければ、遊技状態が移行することはできない
RT0からRT1への移行は、図6で示したSBこぼし目が導出されたことを条件とする。より具体的には、RT0中のゲームでSBに当選した場合において、逆押しで遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してSB入賞しなかったときには、図17に示したようにSBこぼし目が導出される。そして、SBこぼし目が導出された場合には、遊技状態がRT0からRT1に移行する。一方、RT0中のゲームにおいてSBに当選した場合に、逆押し以外の押し順で遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したときには、図17に示したようにSBに入賞するか、SB入賞を取りこぼしたときにはずれ目が導出する。この場合には、遊技状態がRT0からRT1に移行することなく、RT0を維持する。
ここで、前述したように、本実施の形態のスロットマシン1では、非AT中のゲームにおいて右第1停止をしたときにペナルティが発生するため、おのずと遊技者に非AT中のゲームにおいて左第1停止または中第1停止させるようになっている。そのため、RT0中のゲームにおいてSBに当選したときには、遊技者がペナルティを犯しながら変則押しをしない限りは押し順が不一致となり、SBこぼし目以外(SB入賞またははずれ目)が導出される。このように、遊技者に左第1停止または中第1停止を推進している状況で、SBに当選し、かつ遊技者が右第1停止を行なうことによって、遊技状態がRT0からRT1へ移行することができるようになっている。
さらに、本実施の形態のスロットマシン1では、RT0〜5の何れにおいてもATに制御されるようになっている。そのため、RT0〜5の何れにおいても、AT中に押し順ベルや押し順リプレイが当選したゲームにおいては、当選した押し順ベルや押し順リプレイを入賞させるための押し順を報知するナビ演出が実行される。一方、RT0のときにSBが当選したゲームにおいては、AT中であるか否かにかかわらず、SBを入賞させるためのナビ演出が実行されないようになっている。
このように、RT0、RT1、およびRT2の何れかにおいて押し順ベルや押し順リプレイが決定されたときにはAT中であれば入賞の発生を可能とする押し順を特定可能な情報を報知するナビ演出が実行される一方で、RT0において押し順ベルや押し順リプレイと異なるSBが決定されたときにはAT中であるか否かにかかわらずナビ演出が実行されない。さらに、RT0に制御されているときにSBが決定されたゲームにおいて、当該SBに基づくSBこぼし目が導出されたときには当該RT0からRT1に遊技状態が移行される。このように、RT0からRT1への遊技状態の移行条件が、AT中であるか否かにかかわらずナビ演出が実行されないSBに基づくSBこぼし目が導出されたことを条件としているため、AT中であっても、入賞させるためのナビ演出をわざと行なわずに入賞を逃させるような矛盾が生じることなく、遊技状態をRT0からRT1へと移行させることができる。
また、RT0においては、AT中にSBが当選したときに入賞させるためのナビ演出は実行されないが、SBこぼし目を導出させるための補助演出が実行されるようになっている。これにより、AT中においては、SBこぼし目を導出させて、RT0からRT1へと遊技状態を移行させることができる。
また、図17に示すように、RT2からRT1への移行もRT0からRT1への移行と同様に、RT2中のゲームでSBに当選した場合において、逆押しで遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してSB入賞しなかったときにSBこぼし目が導出されることが条件となっている。
これにより、非ATであるにもかかわらず、偶然にも特殊リプに入賞することによってRT2に制御されてしまうような意図しない状況が起こっても、AT中ではないためにSB当選時のゲームにおいて押し順不一致となり、SBこぼし目が導出される。その結果、遊技状態がRT1に移行することで、継続してRT2に制御されることを防ぐことができる。
また、RT2においては、RT0とは異なり、AT中にSBが当選したときにSBこぼし目を導出させないためのナビ演出が実行されるようになっている。このように、RT2においてSBが決定されたときでも、AT中の場合にはSBこぼし目を導出させないナビ演出が実行されるため、AT中である限りRT2への制御を維持させることができる。
また、図17に示すように、RT2においては、ベルBが入賞したときにはRT0へ移行するようになっている。これにより、非ATであるにもかかわらず、偶然にも特殊リプに入賞することによってRT2に制御されてしまうような意図しない状況が起こっても、AT中ではないために押し順ベル当選時のゲームにおいて押し順不一致となり、ベルBが入賞する。その結果、遊技状態がRT0に移行することで、継続してRT2に制御されることを防ぐことができる。
さらに、図9に示すように、逆押しによってベルAに入賞可能なベル321は、左第1停止や中第1停止をしなければ入賞しないベル123、ベル132、およびベル2−−よりも当選確率が高くなっている。そのため、RT2において遊技者がベルAの入賞を狙ってわざと逆押しをすることも考えられる。この場合でも、SBが当選したときには、逆押しによってSB入賞をしなければSBこぼし目が導出し、RT1に移行するようになる。このように、押し順ベルの当選確率の振り分けとSBこぼし目を導出させる押し順とを本実施の形態のように設定することによって、非AT中にRT2に制御されてしまうような意図しない状況が起こっても、継続してRT2に制御されることを防ぐことができる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図18〜図23に基づいて以下に説明する。
[起動処理(メイン)]
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図18および図19のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行なう。
先ず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタなどを初期化した後(Sa2)、IレジスタおよびIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。IレジスタおよびIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
RAM41cおよび外部メモリ(バックアップRAM)へのアクセスを許可した後、内部抽選制御モジュールに対するバックアップフラグが外部メモリ(バックアップRAM)にセットされているか否かを判定する(Sa5)。本実施の形態においては、図23の電断処理(メイン)におけるSm5の処理において、電源断の発生時に、バックアップデータに対してバックアップフラグがセットされる。
バックアップフラグがセットされている場合には、バックアップフラグをクリアする(Sa6)。バックアップフラグをクリアした後、バックアップデータの排他的論理和を求めてチェックサムを計算し(Sa7)、計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する(Sa8)。バックアップされているチェックサムは、図23の電断処理(メイン)におけるSm4の処理において、電源断の発生時に、バックアップデータに対してチェックサムが計算されてセットされる。なお、チェックサムとは、バックアップRAMの各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、バックアップRAM内のすべての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が0であれば、チェックサムは0となり、バックアップRAM内の全ての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が1であれば、チェックサムは1となる。
Sa8においてチェックサムが一致していないことを判定した場合、または、Sa5においてバックアップフラグがセットされていないことを判定した場合には、RAM41cおよびバックアップRAMの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後(Sa19)、設定キースイッチ37がonか否かを判定する(Sa20)。設定キースイッチ37がonであれば、設定変更中であることを示す設定変更中コマンドを生成するとともに、生成した設定変更中コマンドをコマンドバッファに格納する(Sa17)。なお、設定変更中コマンドは、ステップSa17の処理の後、図21の後述するタイマ割込処理におけるステップSk16のコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次いで、図21、図22において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa18)、当選役の当選確率の変更などを行なう設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図20に示す遊技制御処理に移行する。
Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成し、生成したエラーコマンドをコマンドバッファに格納する(Sa22)。なお、エラーコマンドは、ステップSa22の処理の後、図21の後述するタイマ割込処理におけるステップSk16のコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次いで、図21、図22において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa18)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、たとえば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどして、RAM異常エラー状態が解除されると、図20に示す遊技制御処理に移行する。
Sa8において、チェックサムが一致していることを判定した場合には、設定キースイッチ37がonか否かを判定する(Sa10)。設定キースイッチ37がonであれば、RAM41cおよびバックアップRAMの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後(Sa15)、前述したSa17、Sa18の処理を行ない、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図20に示す遊技制御処理に移行する。
Sa10のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであることが判定された場合には、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する(Sa30)。そして、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドを順次生成して、生成したコマンドをコマンドバッファに格納し(Sa31〜Sa36)、図21、図22において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa37)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。なお、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時当選番号コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに割り当てられたコマンド送信用バッファに格納され、ステップSa31〜S37の後、後述するタイマ割込処理におけるステップSk16のコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。なお、電断前に図20に示す遊技制御処理中の何れかの処理が行なわれていた場合には、Sa30で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、遊技制御処理のSd1〜Sd7の処理のうち、電断前に行なわれていた処理に戻る。また、たとえば、電断前に図21、図22に示すタイマ割込処理中の何れかの処理が行なわれていた場合には、Sa30で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、タイマ割込処理のSk1〜Sk26の処理のうち、電断前に行なわれていた処理に戻る。
なお、エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドである。
設定変更中コマンドは、設定変更中であることを示すコマンドである。設定変更状態への移行に伴なってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定変更中であることを示す設定変更中コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドである。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数を指定するコマンドである。
ボーナス種別コマンドは、BBが実行されているか否かおよび実行されているBBがBB1〜BB4のいずれであるかを指定するコマンドである。
遊技状態コマンドは、実行中の遊技状態(BB中、RB中、再遊技中、設定変更中など)を指定するコマンドである。
RT情報1コマンドは、RT状態か否かおよびRT状態の種類(図8に示すRT0〜7)を指定するコマンドである。
復帰時当選番号コマンドは、電断発生時の内部当選結果(内部当選フラグのフラグ番号)を指定するコマンドである。
なお、本実施の形態では、メイン制御部41からサブ制御部91に送信されるコマンドとして、上述した復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドの他に、当選番号コマンド、内部当選コマンド、入賞番号コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、RT情報2コマンドがある。
当選番号コマンドは、内部当選結果(内部当選フラグのフラグ番号)を指定するコマンドである。
内部当選コマンドは、RB、BBが内部当選しているか否かおよび内部当選したSBB、RB、およびBBの種類およびメイン制御部41が演出を実行するか否か(たとえば、フリーズ演出)を指定するコマンドである。
入賞番号コマンドは、入賞した当選役の種類を指定するコマンドである。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。リール停止コマンドは、停止するリールがリール2L、リール2C、リール2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
RT情報2コマンドは、RT状態か否かおよびRT状態の種類(図8に示すRT0〜7)、RB内部当選中であるか否か、およびBB内部当選中であるか否かを指定するコマンドである。
なお、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドとは異なり、当選番号コマンド、内部当選コマンド、入賞番号コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、RT情報2コマンドについては、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図21、図22に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
[遊技制御処理]
図20は、メイン制御部41が実行する遊技制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
遊技制御処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)、入出力処理(Sd7)を順に実行し、入出力処理(Sd7)が終了すると、再びBET処理(Sd1)に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理は、メイン制御部41により内部抽選モジュールに従って実行される処理である。Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行なう。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理は、メイン制御部41によりリール回転制御モジュールに従って実行される処理である。Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。リール2L、2C、2Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドおよび停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドは、リール回転処理において生成し、コマンドバッファに格納する。コマンドバッファに格納された各コマンドは、図21、図22に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(2L、2C、2Rの何れか)の回転が停止するまで待機する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
なお、メイン制御部41は、入賞判定を行なったときに、図8に示す遊技状態の遷移に従って、入賞結果に基づき遊技状態を移行させる処理を実行する。これにより、メイン制御部41は、次のゲームから移行先の各RT状態に応じたテーブル(抽選対象役や当該抽選対象役ごとに対応する判定値数などが定められたテーブル)を用いて内部抽選処理などの各種処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理は、メイン制御部41により払出制御モジュールに従って実行される処理である。Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出などの処理を行なう。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
Sd7のステップにおける入出力処理は、メイン制御部41により入出力制御モジュールに従って実行される処理である。Sd7のステップにおける入出力処理では、入力ポートの入力状態を監視して各種スイッチ類の入力の有無を検出し、検出結果を入力バッファにセットするなどの処理を行なう。なお、この実施の形態では、たとえば、後述する図21、図22に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるSk21のスイッチ入力判定処理やSk23の停止スイッチ処理では、Sd7でセットされた入力バッファの状態を確認して各スイッチがonしたか否かを確認する。また、Sd7のステップにおける入出力処理では、出力バッファの状態に基づいて各種ソレノイドやLEDに出力信号を出力する処理を行なう。なお、この実施の形態では、たとえば、後述する図21、図22に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるSk12のLEDダイナミック表示処理などで出力バッファにLEDなどの各種出力値がセットされる。
[タイマ割込処理(メイン)]
図21、図22は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理や遊技制御処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
タイマ割込処理(メイン)においては、先ず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行なう(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、図23に示す電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行なう。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。本実施の形態においては、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行なうタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行なわれる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号などの出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行なうタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行なわれる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行なうタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行なわれる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行なうタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行なわれる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行なうリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行なうモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LEDなどの点灯信号などのデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行なうドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンドなどの各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、さらに、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなど)の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求などを行なうスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴なって停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すればよいかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
このように本実施の形態では、一定間隔毎に基本処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に処理カウンタを更新し、処理カウンタ値に応じて定められた処理を行なうようになっており、一度のタイマ割込処理(メイン)に要する負荷を分散できるうえに、処理カウンタ値にかかわらず、電圧低下信号に基づいて電断の条件が成立しているか否かを判定する停電判定処理を行ない、電断の条件が成立していれば、電断処理を行なうようになっており、電断が検知された場合には速やかに電断処理を行なうことが可能となる。
また、タイマ割込処理(メイン)内で、電断の条件が成立しているか否かの判定を行ない、電断の条件が成立していれば、そのまま電断処理に移行することとなり、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断に伴なう割込が発生することもないため、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断処理を割り込ませたり、タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断に伴なう割込処理を行なう必要がないため、電断条件の成立に伴なう処理が複雑化してしまうことがない。
[電断処理(メイン)]
図23は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、メイン制御部41は、先ず、ワークRAMで使用しているデータを読み込む(Sm1)。次いで、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行ない、内部抽選の抽選結果などを含むバックアップデータを作成する(Sm2)。そして、メイン制御部41は、作成したバックアップデータをバックアップRAMに格納する(Sm3)。次いで、メイン制御部41は、Sm2で変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする(Sm4)。チェックサムデータのセット後、メイン制御部41は、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットする(Sm5)。バックアップフラグをセットした後、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sm6)。その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
[サブ制御部91による処理]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行なう。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行なう。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行なわれることがある。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を、図24、図25に基づいて以下に説明する。
[起動処理(サブ)]
サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると、図24のフローチャートに示す起動処理(サブ)を行なう。
先ず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタなどを初期化した後(Sn1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sn2)。次いで、図19の起動処理(メイン)のSa31で生成された復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn3)。復帰コマンドを受信していない場合には、図18の起動処理(メイン)のSa17で生成された設定変更中コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn4)。設定変更中コマンドを受信した場合には、設定変更中コマンドを受信したことを示す設定受信コマンドフラグをRAM91cの所定領域に格納する(Sn5)。
復帰コマンドを受信した場合および設定変更中コマンドを受信した場合には、RAM91cにバックアップデータがあるか否かが判定される。RAM91cにバックアップデータがあるか否かは、たとえば、後述する電断処理においてRAM91cに設定されるバックアップフラグがあるか否かによって確認される(Sn6)。リセット回路95からシステムリセット信号が入力されて起動処理が行なわれた場合には、演出制御基板90の立ち上がりが正常であるため、電断処理においてRAM91cにバックアップフラグが設定されているはずである。よって、Sn6のステップにおいてバックアップフラグが設定されていなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではない。すなわち、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されて正常な起動処理が行なわれず、たとえば不正な電波を演出制御基板90に向けて送信するなどの不正行為が行なわれ、演出制御基板90の立ち上がりが正常でないことになる。よって、この場合には、図29のAT抽選処理でペナルティを付与するか否かを判定するときに用いるペナルティフラグをRAM91cにセットする(Sn17)。そして、ペナルティカウンタに10ゲームをセットし(Sn18)、RAM91cの初期化を実行する(Sn19)。他方、Sn6において、バックアップフラグが設定されていることが判定された場合には、RAMのデータは正常であるので、バックアップフラグがクリアされる(Sn7)。
Sn7のステップにおいてバックアップフラグがクリアされた場合には、RAM91cのすべての格納領域のRAMパリティを計算する(Sn8)。Sn9のステップでは、Sn8のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。リセット回路95からシステムリセット信号が入力されて起動処理が行なわれた場合には、演出制御基板90の立ち上がりが正常であるため、RAMパリティが0になるはずである。よって、Sn9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではない。すなわち、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されて正常な起動処理が行なわれず、たとえば不正な電波を演出制御基板90に向けて送信するなどの不正行為が行なわれ、演出制御基板90の正常な立ち上がりが行なわれなかったことになる。この場合には、図29のAT抽選処理でペナルティを付与するか否かを判定するときに用いるペナルティフラグをRAM91cにセットする(Sn17)。そして、後述するAT抽選でATを実行するか否かを決定するための複数種類の決定条件のうち、遊技者に不利な決定条件を設定するためのペナルティカウンタに10ゲームをセットし(Sn18)、さらにRAM91cの初期化を実行する(Sn19)。ペナルティカウンタにゲーム数がセットされている期間であるペナルティ期間のゲームでは、成立したAT抽選条件の種類によってはAT抽選が行なわれず、AT抽選が行なわれたとしてもAT抽選に当選する確率の低くくなり、また、ATのゲーム数を決定する際にもゲーム数が少なくなるようにゲーム数抽選が行なわれる。
Sn9のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されているか否かが判定される(Sn10)。
設定変更中コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合には、メイン制御部41からRT情報1コマンドを受信したか否かを判定する(Sn11)。RT情報1コマンドを受信したことを判定した場合には、RT情報1コマンドに基づいてRT0〜3の何れであるか否かを判定する(Sn12)。RT0〜5の何れかであることを判定した場合には、後述するATを実行することを示すATフラグがバックアップRAMにセットされているか否かを判定する(Sn13)。ATフラグがバックアップRAMにセットされていることを判定した場合には、メイン制御部41から送信される復帰時当選番号コマンドフラグに基づき、電断の発生前のゲームでの内部抽選において、押し順ベルまたは押し順リプレイに当選していたか否かを判定する(Sn14)。
押し順ベルまたは押し順リプレイに当選していたことを判定した場合には、押し順ベルまたは押し順リプレイの種類に応じて予め定められた共通ナビ画像を液晶表示器51から表示する(Sn15)。
本実施の形態においては、共通ナビ画像は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を示す押下順序画像のみから構成されており、キャラクタ画像は共通ナビ画像中では表示されない。また、すでに停止済みのリールがある場合には、停止済みのリールに対して押下されたストップスイッチに対応する押下順序画像を消去してナビ画像を更新するが、電断前に押し順リプレイに当選していた場合には、共通ナビ画像では、3つのストップスイッチの押し順を含む画像(すなわち、更新が行なわれていない状態の画像)が表示される。また、押し順ベルは第1停止のみが正解すれば入賞させることができるため、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、共通ナビ画像では、第1停止させるストップスイッチのみを含む画像が表示される。このように、予め定められた共通ナビ画像を表示することによって、電断前のリールの停止状況に応じて更新されたナビ画像を検索する処理を省くことが可能になり、ナビ画像を表示するためのプログラムやデータを簡素化できる。また、キャラクタ画像を表示せず、押下順序画像のみを表示することにより、共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。また、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、6択のナビ画像を表示せずに、押し順ベルを入賞させる最低限度の情報である第1停止させるストップスイッチのみを表示することから共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。
また、本実施形態においては、共通ナビ画像の表示の際には、ストップスイッチが押下されてもナビ音声の出力を行なわない。これにより、電断復帰時にナビ音声を出力するための処理を行なわなくてもよいので、電断復帰時の処理負担を軽減でき、また、電断復帰に関するプログラムを簡素化できる。
その後、バックアップされたデータに基づいて復帰処理が実行される(Sn16)。また、設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されている場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sn19)。
また、ステップSn4において、設定変更中コマンドを受信していないことが判定された場合には、図18の起動処理(メイン)のSa22で生成されたエラーコマンドをメイン制御部41から受信したか否かが判定される(Sn20)。エラーコマンドを受信していることが判定された場合には、Sn21のステップに移行してRAM91cの初期化を実行し、エラー処理が行なわれる(Sn22)。エラー処理では、エラー報知がなされ、たとえば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。エラーコマンドを受信していないことが判定された場合、すなわち、設定変更中コマンドおよび復帰コマンドおよびエラーコマンドを受信していない場合には、図29のAT抽選処理でペナルティを付与するか否かを判定するときに用いるペナルティフラグをRAM91cにセットする(Sn17)。そして、ペナルティカウンタに10ゲームをセットし(Sn18)、RAM91cの初期化を実行する(Sn19)。正常な立ち上がりが行なわれる場合には、上記した設定変更中コマンドまたは復帰コマンドを受信しているはずである。しかし、設定変更中コマンドまたは復帰コマンドを受信していない場合には、正常な立ち上がりが行なわれずに、不正行為による正常でない立ち上がりが行なわれたと判定できるので、設定変更中コマンドおよび復帰コマンドおよびエラーコマンドを受信していない場合には、ペナルティフラグをRAM91cにセットするとともにペナルティカウンタに10ゲームをセットしている。
なお、RAMパリティの判定に加えて、起動処理(メイン)と同様に破壊診断用データが正常か否かを判定して、立ち上がりが正常か否かを判定してもよい。破壊診断用データが正常か否かを判定する実施形態では、不正行為によって、システムリセットが行なわれた場合には、破壊診断用データが存在しない場合と、破壊診断用データが存在していてもデータ自体が正常でない場合とがある。よって、破壊診断用データが正常か否かを判定するときには、破壊診断用データの有無を判定してもよいし、破壊診断用データのデータ自体が正常か否かを判定してもよいし、これら両方を判定してもよい。
また、本実施の形態における起動処理(サブ)では、復帰コマンドまたは設定変更中コマンドを受信したことを条件にRAMパリティを計算してRAMパリティが0であるか否かを判定し、演出制御基板90の立ち上がりが正常であるか否かを判定しているが、何れか一方のコマンドを受信したことを条件に判定してもよいし、各コマンドを受信したことを条件とせずに判定してもよい。特に、設定変更中コマンドを受信したときには立ち上がりが正常であるか否かを判定しない場合には起動処理(サブ)の処理負担を軽減できる。さらに、復帰コマンドまたは設定変更中コマンドを受信した場合には、立ち上がりの判定を行なうことなく、立ち上がりが正常であると判定してもよい。また、たとえば、コマンドの受信にかかわらず、演出制御基板90の立ち上がり時にバックアップフラグがセットされているか否かおよびRAMパリティが0であるか否かを判定し、バックアップフラグがセットされているとともにRAMパリティが0である場合には、立ち上がりが正常であると判定し、バックアップフラグがセットされていないかまたはRAMパリティが0でない場合には、立ち上がりが正常でないと判定してもよい。
また、本実施の形態における起動処理(サブ)では、設定変更中コマンドを受信した場合にRAM91cを初期化したが、設定変更中コマンドを受信した場合にはRAM91cの初期化とともにペナルティフラグおよびペナルティカウンタをクリアしてもよい。これにより、任意にペナルティフラグおよびペナルティカウンタをクリアすることが可能になり、利便性を向上させることができる。
[タイマ割込処理(サブ)]
図25は、CPU91cが内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)のフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、先ず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。
次いで、停電判定処理を行なう(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていなければ、Sp4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、後述する電断処理(サブ)に移行する。
Sp4では、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する。バッファにコマンドが格納されていればバッファからコマンドを取得し(Sp5)、Sp6に進む。Sp6のステップでは、取得したコマンドが遊技状態コマンドか否かを判定する。取得したコマンドが遊技状態コマンドの場合には次ゲームの遊技状態を設定する(Sp7)。Sp8のステップでは、取得したコマンドが内部当選コマンドか否かを判定する。取得したコマンドが内部コマンドの場合には、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行する(Sp9)。
演出パターンには、1ゲームで終了する演出の他、複数ゲームにわたって連続して行なわれてその内容が完結する連続演出が含まれる。次いで、図35に示すボーナス確定報知決定処理を実行する(Sp9a)。
詳しくは後述するように、ボーナス確定報知決定処理では、ボーナスに当選した場合(すなわち、BB1〜3、RB1、2、およびSBBのうちの何れかに当選した場合)に、その旨を示すボーナス確定報知を連続演出の最終ゲームで行なうか否かを決定するための処理などを実行する。
Sp9bのステップでは、ベル2−−に当選した際の第1ナビ演出実行処理を実行する(Sp9b)。第1ナビ演出実行処理では、ベルAが入賞可能であること(すなわち、ベルAを構成する図柄組合せが入賞ライン上に停止可能であること)を示唆する第1演出を実行するための処理を実行する。
Sp10のステップでは、取得したコマンドがリール回転開始コマンドか否かを判定する(Sp10)。取得したコマンドがリール回転開始コマンドの場合には、図24のSn18でセットしたペナルティカウンタのゲーム数を1減算する(Sp11a)。そして、ペナルティカウンタの値が0になったか否かを判定する(Sp11b)。ペナルティカウンタの値が0になった場合には、図24のSn17でセットしたペナルティフラグをクリアする(Sp11c)。ペナルティカウンタの値が0でなかった場合、または、ペナルティフラグをクリアした後はSp11dのステップに進む。なお、Sp11a〜Sp11cの処理は、図24のSn18でペナルティカウンタに10ゲームがセットされた場合にのみ実行される。よって、ペナルティカウンタに10ゲームをセットする処理が行なわれていない場合にはSp10で「Y」と判定された場合にSp11dに進む。
Sp11dのステップでは、図35のSf5の処理においてカウント値がセットされた確定報知ゲーム数カウンタからカウント値を1減算する。なお、確定報知ゲーム数カウンタにはボーナス確定報知を行なうまでのゲーム数がセットされている。次いで、確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0になったか否かを判定する(Sp11e)。
確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0になった場合にはボーナス確定報知を行なう(Sp11f)。これにより、遊技者はボーナスに当選し、これが持ち越されていることを察知できる。
Sp12のステップでは、取得したコマンドがリール停止コマンドか否かを判定する。取得したコマンドがリール停止コマンドの場合には、図33に示すペナルティフラグ制御処理が行なわれ(Sp13)、Sp13aに進む。
Sp13aでは、ベル2−−に当選した際の第2ナビ演出実行処理を実行する。第2ナビ演出実行処理では、ベルAが入賞可能であること(すなわち、ベルAを構成する図柄組合せが入賞ライン上に停止可能であること)を報知する第2演出を実行するための処理を実行する。
次いで、Sp14のステップでは、バッファに格納されているコマンドがクリアされ、Sp15のステップに進む。
本実施の形態では、特定操作手順として、RT1で特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321の何れかに当選し、特殊リプが入賞するストップスイッチの押し順(以下、特定操作順序とも称する)が設定されている。
よって、RT1で特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321の何れかに当選したときに特定操作順序に従ってストップスイッチが操作されると特殊リプが入賞し、RT1よりも有利なRT2に移行する(図8参照)。
また、AT中にナビ演出が行なわれたゲームで特定操作順序以外の押し順でストップスイッチの操作が行なわれるとペナルティが遊技者に付与される。図33に示すペナルティフラグ制御処理では、このペナルティを付与するためのペナルティフラグのセットやクリアなどの処理が行なわれる。
Sp15のステップでは、Sp9で決定した演出パターンに従った演出を実行する演出実行処理を行なう(Sp15)。演出実行処理では、液晶表示器51からの演出画像表示、演出効果LED52の点滅、スピーカ53、54からの演出音の出力、リールLED55の点滅などによって演出が実行される。
次いで、Sp16のステップでは、図31に示すテーブル移行抽選処理を実行する(Sp16)。テーブル移行抽選処理ではATでのゲーム数を決定するゲーム数抽選で用いるテーブルを決定する処理を実行する。
次いで、SP17のステップでは、図29に示すAT抽選処理を実行する(Sp17)。AT抽選処理ではATに制御するか否か(すなわちナビストックを付与するか否か)やナビストックをいくつ付与するかを決定するAT抽選に係る処理が行なわれる。
次いで、Sp18のステップでは、図36に示す警告報知処理を実行する。警告報知処理では、AT中にナビ演出が行なわれたゲームでストップスイッチの操作が前述した特定操作順序に従って行なわれなかった場合に警告報知を行なう処理を実行する。
次いで、Sp19のステップでは、AT制御処理を実行する。AT制御処理では、ATフラグがセットされている場合にATに制御する。ATでのゲームでは押し順ベルや押し順リプレイに対するナビ演出を実行する。また、ATでのゲームではSBが当選したときにSBこぼし目を導出させる補助演出を実行する。
[電断処理(サブ)]
図26は、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
サブ制御部91は、先ず、ワークRAMで使用しているデータを読み込む(St1)。次いで、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行ない、バックアップデータを作成する(St2)。そして、サブ制御部91は、作成したバックアップデータをバックアップRAMに格納する(St3)。次いで、サブ制御部91は、St2で変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする(St4)。チェックサムデータのセット後、サブ制御部91は、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットする(St5)。バックアップフラグをセットした後、RAM91cへのアクセスを禁止する(St6)。その後、電圧が低下してサブ制御部91のサブCPU91aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にサブ制御部91は動作停止する。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブ制御部91は、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、たとえば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
サブ制御部91は、AT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選では、ナビストック数を付与するか否か、ナビストック数をいくら付与するかが決定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出または補助演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間にわたりATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
[AT抽選時参照テーブル]
図27および図28は、AT抽選において参照されるテーブルの一例を説明するための図である。
AT抽選条件は、条件1と条件2とから構成されている。条件1は、RT0〜5において、前述した内部抽選の抽選対象役であるイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかが当選したときに成立する。条件2は、BBまたはRBが終了したときに成立する。
RT0〜5であり、抽選モードが通常モードであるときにイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかが当選してAT抽選条件の条件1が成立したときには、図27(a)に示す通常モード用テーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RT0〜5であることを特定し、内部当選コマンドに基づきイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが通常モードであることを特定する。
図27(a)に示す通常モード用テーブルが参照された場合、当選役が弱イチゴであれば、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.05(=0×95%+1×5%)となるように構成されている。
図27(a)に示す通常モード用テーブルが参照された場合、当選役が強イチゴであれば、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図27(a)に示す通常モード用テーブルが参照された場合、RT1であり、当選役が特殊リプであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
RT0〜5であり、抽選モードが高確率Aモードであるときにイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかが当選してAT抽選条件の条件1が成立したときには、図27(b)に示す高確率Aモード用テーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RT0〜5であることを特定し、内部当選コマンドに基づきイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが高確率Aモードであることを特定する。
図27(b)に示す高確率Aモード用テーブルが参照された場合、当選役が弱イチゴであれば、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図27(b)に示す高確率Aモード用テーブルが参照された場合、当選役が強イチゴであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図27(b)に示す高確率Aモード用テーブルが参照された場合、RT1であり、当選役が特殊リプであれば、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行われ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
RT0〜5であり、抽選モードが高確率Bモードであるときにイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかが当選してAT抽選条件の条件1が成立したときには、図27(c)に示す高確率Bモード用テーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RT0〜5であることを特定し、内部当選コマンドに基づきイチゴ(弱イチゴ、強イチゴ)および特殊リプのうちの何れかに当選したことを特定する。また、サブ制御部91は、RAM91cに設定された抽選モードフラグの値に基づき抽選モードが高確率Bモードであることを特定する。
図27(c)に示す高確率Bモード用テーブルが参照された場合、当選役が弱イチゴであれば、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
図27(c)に示す高確率Bモード用テーブルが参照された場合、当選役が強イチゴであれば、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
図27(c)に示す高確率Bモード用テーブルが参照された場合、RT1であり、当選役が特殊リプであれば、100%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、3(=3×100%)となるように構成されている。
このようにRT0〜5であり、抽選モードが高確率Aモードであるときには、通常モードに比較して多くのナビストック数の当選が期待できる。さらに抽選モードが高確率Bモードであるときには、通常モードおよび高確率Aモードよりもさらに多くのナビストック数の当選が期待できる。
さらに、RT1であるときには、特殊リプに当選したときにAT抽選が行なわれるため、
RT2よりもナビストックが付与される機会が多くなる点で有利となる。
また、BBの終了によりAT抽選条件の条件2が成立し、かつ遊技者にペナルティを付与しない場合には、図28(a)に示す第1ペナルティ無しテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、BBの終了を特定する。
図28(a)に示す第1ペナルティ無しテーブルが参照された場合、BB1、2の終了時(BB1、2の入賞に伴なうBBの終了時)には、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=1×70%+2×20%+3×10%)となるように構成されている。
図28(a)に示す第1ペナルティ無しテーブルが参照された場合、BB3の終了時(BB3の入賞に伴なうBBの終了時)には、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
このようにBB3の終了時であるときには、BB1、2の終了時であるときに比較して多くのナビストック数の当選が期待できる。
また、RBの終了によりAT抽選条件が成立し、かつ遊技者にペナルティを付与しない場合には、図28(b)に示す第2ペナルティ無しテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RBの終了を特定する。サブ制御部91は、RB中における各ゲームにおいて、ジャンケンチャンスという演出を液晶表示器51を用いて行なう。ジャンケンチャンスは、そのゲームの当選役および遊技者が選択した第1停止リールに応じてジャンケンによる勝敗を決定し、その結果に応じて前述の勝敗ポイントを付与するものである。
図28(b)に示す第2ペナルティ無しテーブルが参照された場合、RB中の各ゲームで行なわれたジャンケンチャンスで付与された勝敗ポイント数に応じた当選率にてナビストック数が決定されるようにAT抽選が行なわれる。
詳しくは、0〜7ポイントでは、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.05(=0×95%+1×5%)となるように構成されている。
8〜15ポイントでは、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、8%の割合でナビストック数が2に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.42(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
16〜23ポイントでは、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.4(=0×70%+1×20%+2×8%+3×2%)となるように構成されている。
24〜31ポイントでは、80%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.2(=2×80%+3×20%)となるように構成されている。
32ポイント以上では、100%の割合でナビストック数が3に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、3(=3×100%)となるように構成されている。
このようにRBの終了時には、RB中に獲得した勝敗ポイント数に応じてナビストック数の当選個数の期待値が異なり、勝敗ポイント数が多いほど、多くのナビストック数の当選が期待できる。特に、16ポイント以上の勝敗ポイントを獲得していれば、1以上のナビストック数の当選が確定し、さらに32ポイント以上の勝敗ポイントを獲得していれば3個以上のナビストック数の当選が確定する。
また、ペナルティフラグがセットされている期間、すなわちペナルティ期間にAT抽選条件の条件2が成立したときには、図28(c)に示すペナルティ付与テーブルを参照してAT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、BBまたはRBの終了を特定する。なお、後述するようにペナルティ期間にAT抽選条件の条件1が成立したときには、AT抽選は行なわれないため、ペナルティ付与テーブルは用いられない。
図28(c)に示すペナルティ付与テーブルが参照された場合、終了したボーナスがBBまたはRBの何れであるか、および終了したBBの種類にかかわらず、99%の割合でナビストック数が0に決定され、1%の割合でナビストック数が1に決定されるように、AT抽選が行なわれ、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、0.01(=0×99%+1×1%)となるように構成されている。
このようにペナルティ期間では、ペナルティ期間以外のときにBB終了またはRBが終了したときよりもナビストック数が少なくなる可能性が高くなる。また、図28(c)に示すペナルティ付与テーブルは、図28(a)、図28(b)に示す第1ペナルティ無しテーブルおよび第2ペナルティ無しテーブルに比べて多くのナビストック数を獲得するうえで遊技者にとって最も不利になる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときにはAT抽選が行なわれる。
図28(d)に示すように、AT抽選においては、AT抽選条件の条件1が成立したときには、ペナルティ期間中であれば、AT抽選が行なわれず、遊技者にペナルティを付与する場合には、抽選モードに応じたテーブル(通常モード用テーブル、高確率Aモード用テーブル、高確率Bモード用テーブル)が参照される。他方、AT抽選条件の条件2が成立したときには、遊技者にペナルティを付与する場合には、ペナルティ付与テーブルが参照され、遊技者にペナルティを付与しない場合には、ペナルティ無しテーブル(第1ペナルティ無しテーブル、第2ペナルティ無しテーブル)が参照される。
[AT抽選処理]
図29は、タイマ割込処理(サブ)内で実行されるAT抽選処理のフローチャートである。
図29に示すように、AT抽選処理では、サブ制御部91は、先ずAT抽選条件の条件2が成立したか否か、すなわちBB終了時またはRB終了時か否かを判定する(Sq1)。条件2が成立した場合には、図24のSn17または後述する図33のSc10でペナルティフラグがセットされたか否かを判定する(Sq2)。ペナルティフラグがセットされていない場合には(すなわち、ペナルティ期間中でなければ)、BB終了時には、図28(a)に示す第1ペナルティ無しテーブル、RB終了時には、図28(b)に示す第2ペナルティ無しテーブルを選択する(Sq3)。ペナルティフラグがセットされている場合には(すなわち、ペナルティ期間中であれば)、図28(c)に示すペナルティ付与テーブルを選択する(Sq7)。そして、サブ制御部91は、選択したテーブルを参照してAT抽選を実行する(Sq4)。AT抽選に当選したときには(Sq5)、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する(Sq6)。このように、条件2が成立しても、ペナルティ期間中はペナルティ付与テーブルが選択され、ATに制御するか否かを決定する上で遊技者にとって不利な決定条件となる。
他方、Sq1において、サブ制御部91は、AT抽選条件の条件2が成立していないことを判定した場合には、AT抽選条件の条件1が成立したか否か、すなわち弱イチゴまたは強イチゴ当選時か否かを判定する(Sq8)。条件1が成立したことが判定された場合には、図24のSn17または後述する図33のSc10でペナルティフラグがセットされたか否かが判定される(Sq9)。ペナルティフラグがセットされていない場合には(すなわち、ペナルティ期間中でなければ)、抽選モードに応じたテーブル(通常モード用テーブル、高確率Aモード用テーブル、高確率Bモード用テーブル)を選択する(Sq10)。そして、選択したテーブルを参照してAT抽選を実行する(Sq4)。AT抽選に当選したときには(Sq5)、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する(Sq6)。ペナルティフラグがセットされている場合には(すなわち、ペナルティ期間中であれば)、AT抽選が行なわれずに処理を終了する。このように、条件1が成立しても、ペナルティ期間中はAT抽選が行なわれず、ATに制御するか否かを決定する上で遊技者にとって不利な決定条件となる。また、Sq8において、条件1が成立していないことが判定された場合にもAT抽選が行なわれずに処理が終了する。
なお、本実施の形態では、Sq1において、AT抽選条件の条件2が成立していないことを判定した場合には、Sq8においてAT抽選条件の条件1が成立したか否かを判定し、条件1が成立したことが判定した場合には、Sq9において、図24のSn17または図33のSc10によってペナルティフラグがセットされたか否かを判定したが、AT抽選条件の条件2が成立していないことを判定した場合には、次のステップにおいてAT抽選条件の条件1が成立したか否かを判定せずに、ペナルティフラグがセットされたか否かを判定し、ペナルティフラグがセットされている場合に、AT抽選を行なわずに処理を終了してもよい。この場合には、AT抽選条件の条件1が成立したか否かを判定しなくてもよいので、AT抽選処理に伴なう制御負担を軽減することができる。
サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させ、ATフラグを更新する(Sq6)。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行なわれる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
サブ制御部91は、RT0〜5であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、RT0〜5において、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。すなわち、ナビストックが残っているときには、ATの制御を開始する。RT0〜5においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出または補助演出が実行可能となる。
ATに制御されているときであって、RT0〜5に制御されるときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、所定ゲーム数(本実施の形態では、後述するゲーム数抽選で当選したゲーム数)の間、ATに制御する。なお、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
サブ制御部91は、AT管理処理においてナビストックを1消費したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出または補助演出が実行されるゲーム数を決定するゲーム数抽選を実行する。
[ゲーム数抽選]
図30に示すように、ゲーム数抽選は、テーブル1〜4を参照して行なわれる。ゲーム数抽選では、ナビ演出または補助演出が実行されるゲーム数を抽選により決定する。テーブル1が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約40ゲームとなり、テーブル2が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約45ゲームとなり、テーブル3が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約50ゲームとなり、テーブル4が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約60ゲームとなるように定められている。
これらテーブル1〜4は、後述するテーブル移行抽選処理でのテーブル移行抽選に当選することで、より平均ゲーム数の多いテーブルに移行するようになっている。なお、テーブル移行抽選は毎ゲーム抽選確率をランダムに変更して、当該抽選確率に基づきゲーム数を決定するものであってもよく、予め決まっている抽選確率に基づきゲーム数を決定するものであってもよい。テーブル移行抽選が行なわれる契機としては、AT中においてナビストックが残っているにもかかわらず一度RT3に移行した場合、AT中に不問リプが一定回数以上連続して当選した場合などがある。
[テーブル移行抽選]
図31は、タイマ割込処理(サブ)内で実行されるテーブル移行抽選処理のフローチャートである。
図31に示すように、テーブル移行抽選処理では、先ず、抽選条件が成立したか否かが判定される(Sb1)。抽選条件が成立している場合には、図24のSn17または後述する図33のSc10でペナルティフラグがセットされたか否かが判定される(Sb2)。ペナルティフラグがセットされている場合には、サブ制御部91は、RAM91cの所定領域に格納されているテーブルの種類をテーブル1にすることによって、テーブル1を強制設定する(Sb3)。他方、ペナルティフラグがセットされていない場合にはテーブル移行抽選が行なわれる(Sb4)。このように、ペナルティ期間中には、テーブル2〜4に比べてAT中の平均ゲーム数が最も少ないテーブル1に設定されるため、AT中のゲーム数を決定する際には遊技者にとって不利になる。これにより、不正行為を行なう意欲を低下させることができ、不正行為を抑止するうえで効果的となる。さらには、非AT中においては左第1停止をするように促すことができる。
また、サブ制御部91は、ナビストックを1消費して、ゲーム数抽選によりATのゲーム数が決定されたときに、決定されたATのゲーム数を報知するゲーム数報知演出を実行する。ゲーム数報知演出では、ナビストックを1消費した際に、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促すとともに、演出用スイッチ56が操作されたことに応じて、ゲーム数を報知する演出である。
ゲーム数報知演出では、ゲーム数抽選で当選したゲーム数が50以下の場合であれば、1回の演出用スイッチ56の操作に応じて当選したゲーム数が報知されるのに対して、60ゲームが当選していれば、一度50ゲームを報知した後、さらに、演出用スイッチ56の操作を促すとともに、その状態で演出用スイッチ56が操作されたことに応じて残りの10ゲームが報知されるようになっており、より遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
なお、演出用スイッチ56が操作されずに、賭数の設定操作がなされて、ゲーム数報知演出がキャンセルされた場合には、ゲーム数として「???」を表示したまま、ゲーム数のカウントが開始し、ゲーム数抽選で当選しうるゲーム数毎にATが終了するか否かを煽る演出が実行されることとなる。このため、遊技者は、ナビストックの消費時に、演出用スイッチ56を操作することにより、当該ナビストックに伴なうATのゲーム数を知ることもできるし、演出用スイッチ56を操作せず、ゲーム数報知演出をキャンセルすることにより、ATが終了するまで、いつまで続くのか分からないようにし、最後まで期待感を持続させることを選択することもできる。
サブ制御部91は、ゲーム数抽選において当選したゲーム数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビ演出または補助演出の対象役が当選した場合には、ナビ演出または補助演出を実行する。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ATであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出または補助演出が実行されない。これにより、たとえば、RT1であるときには特殊リプに入賞しにくくなりRT2に移行できる可能性が低くなり、RT2であるときには昇格リプに入賞しにくくなりRT3に移行できる可能性が低くなる。また、RT2であるときにはSBこぼし目が導出されやすくなりRT1に移行する可能性が高くなり、RT3であるときには特殊リプに入賞されやすくなりRT2に移行する可能性が高くなる。さらに、RT0であるときには、SBこぼし目を導出させるための補助演出が実行されないために、SBに当選したゲームにおいてペナルティを犯してまで逆押しをしない限りはSBこぼし目が導出されず、RT1に移行できなくなる。
一方、非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、ナビ演出または補助演出の対象役が当選したときに、ナビストック数を1消費し、ゲーム数抽選を行ない、当選したゲーム数にわたりナビ演出または補助演出が行なわれるまでATに制御される。そしてナビストック数も0となり、ナビ回数も0となることでATが終了することとなる。
サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ演出または補助演出の対象役に当選することにより、ナビ演出または補助演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT0〜5において、押し順ベル、押し順リプレイ、およびSBがある。また、補助演出の対象役とは、RT0において、SBがある。
何れかの押し順ベルに当選したときのナビ演出は、当選状況に応じて遊技者にとって最も有利となる役を入賞させるための押し順が報知される。たとえば、RT0〜5であるときにベル123、ベル132、ベル213、ベル231、ベル312、およびベル321の何れかが当選したときには、ベルB、ベルC、およびベルDの同時入賞よりもベルAに入賞した方がメダルの払出しが多いため、ベルAを入賞させるための押し順が報知される。
押し順ベルに当選したときのナビ演出としては、たとえば、ベル123に当選したときには、順押しさせることによりベルAを確実に入賞させることができるため、順押しさせるための「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、たとえば、ベル2−−に当選したときには、中第1停止させることによりベルAを確実に入賞させることができるため、中第1停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、何れかの押し順リプレイに当選したときのナビ演出は、当選状況に応じて遊技者にとって最も有利となる役を入賞させるための押し順が報知される。たとえば、RT1であるときに特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321の何れかが当選したときには、RT2に移行することができる特殊リプを入賞させるための押し順が報知される。また、RT2であるときに昇格リプ123、昇格リプ132、昇格リプ213、昇格リプ231、昇格リプ312、および昇格リプ321の何れかが当選したときには、RT3に移行することができる昇格リプを入賞させるための押し順が報知される。また、RT3であるときに転落リプ123、転落リプ132、転落リプ213、転落リプ231、転落リプ312、および転落リプ321の何れかが当選したときには、RT2に移行する特殊リプを入賞させないためにRT2を維持する通常リプを入賞させるための押し順が報知される。また、RT2またはRT3であるときにSPリプ123、SPリプ132、SPリプ213、SPリプ231、SPリプ312、およびSPリプ321の何れかが当選したときには、RT4に移行することができるSPリプを入賞させるための押し順が報知される。
たとえば、特殊リプ123に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、特殊リプ132に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落リプ213に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、SPリプ312に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、RT0においてSBに当選したときの補助演出は、SB入賞させるための押し順ではなく、SBこぼし目を導出させるための押し順が報知される。そして、SBこぼし目を導出させるための補助演出は、SB入賞させるためのナビ演出よりも遊技者が認識しにくい演出である。たとえば、RT0においてSBに当選したときには、逆押しさせるための補助演出として、右リール2Rを左リール2Lおよび中リール2Cよりも少し点灯させるような演出が行なわれる。これにより、点灯した右リール2Rを遊技者が確認することによって、逆押しをすれば良いと認識するようになる。さらに、逆押しをしても入賞ライン上にイチゴの図柄が停止することによってSB入賞が発生してしまうため、入賞ライン上でイチゴの図柄が停止することを避けるような補助演出が行なわれる。たとえば、本実施の形態においては、JAC1の図柄はイチゴの図柄から7コマ以上離れているため、JAC1を遊技者に狙わせるような補助演出が行なわれる。JAC1を遊技者に狙わせるような補助演出としては、JAC1の図柄のみが黒色で配色されて、右リール2Rを黒く点灯させる演出などがある。これにより、右リール2Rのみが黒く点灯したことを遊技者が確認することによって、逆押しを行なうとともにJAC1の図柄を狙えば良いと認識するようになり、SBこぼし目を導出させることができる。その結果、AT中においてはRT0からRT1に移行させることができる。
一方、RT2においてSBに当選したときのナビ演出は、SBこぼし目を導出させないためのナビ演出が実行される。たとえば、RT2においてSBに当選したときには、逆押しさせないためのナビ演出として、左リール2Lまたは中リール2Cを右リール2Rよりも点灯させるような演出が行なわれる。これにより、点灯した左リール2Lまたは中リール2Cを遊技者が確認することによって、逆押ししなければ良いと認識するようになり、SBこぼし目を導出させずにSB入賞または単なるはずれ目を導出させることができる。その結果、AT中においてはRT2からRT1に移行させないようにすることができる。また、SBこぼし目を導出させないためのナビ演出としては、SB入賞させるためのナビ演出であってもよい。たとえば、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させる旨を報知しつつ、左リール2Lおよび中リール2Cにおいて青7の図柄を導出させるために「青7を狙え」といったメッセージ画像などを表示して、遊技者に青7の図柄を狙わせるようなナビ演出であってもよい。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出または補助演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させる演出が実行される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
なお、ナビ演出または補助演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出または補助演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。なお、RT0においてSBに当選したときの補助演出については、SB入賞させるためのナビ演出ではなくSB入賞を取りこぼすための補助演出であるため、SB入賞させるためのナビ演出に比べて操作手順を遊技者が認識しにくい演出である方が好ましい。
[抽選モード抽選時参照テーブル]
図32に示すように、サブ制御部91は、AT制御処理において、AT抽選の抽選モードを通常モードとするか、高確率Aモードとするか、高確率Bモードとするか、を決定する抽選モード抽選を行なう。抽選モード抽選では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件(本実施の形態では、RT0〜5において前述した内部抽選の抽選対象役である強メロンが当選するか、AT終了時)が成立したか否かを判定し、成立したときに抽選モード抽選が実行される。
抽選モードとは、前述したようにAT抽選に適用するナビストック数の当選確率を示す。通常モードよりも高確率Aモード、高確率Aモードよりも高確率Bモードの方がより多くのナビストック数の獲得が期待できるようになっている。
RT0〜5において強メロンに当選することにより抽選モード抽選条件が成立したときには、図32の強メロンに対応するテーブルを参照して抽選モード抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RT0〜5を特定し、内部当選コマンドに基づき、強メロンの当選を特定する。
図32の強メロンに対応するテーブルが参照された場合、50%の割合で通常モードに決定され、40%の割合で高確率Aモードに決定され、10%の割合で高確率Bモードに決定されるように、抽選モード抽選が行なわれる。
AT終了により抽選モード抽選条件が成立したときには、図32のAT終了時に対応するテーブルを参照して抽選モード抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばATフラグおよび残りゲーム数に基づいてAT終了を特定する。
図32のAT終了時に対応するテーブルが参照された場合、50%の割合で高確率Aモードに決定され、50%の割合で高確率Bモードに決定されるように、抽選モード抽選が行なわれる。
[ペナルティフラグ制御処理]
図33は、タイマ割込処理(サブ)で実行するペナルティフラグ制御処理のフローチャートである。
先ず、サブ制御部91は、メイン制御部41から、遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する(Sc1)。遊技状態コマンドを受信していない場合は処理を終了する。遊技状態コマンドを受信した場合にはRT1か否かを判定する(Sc2)。RT1である場合には、メイン制御部41から、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(Sc3)。内部当選コマンドを受信していない場合には処理を終了する。内部当選コマンドを受信した場合には押し順ベルおよび押し順リプレイのうちの何れかに当選したか否かを判定する(Sc4)。何れにも当選していない場合には処理を終了する。押し順ベルおよび押し順リプレイのうちの何れかに当選している場合には、メイン制御部41からリール停止コマンドを受信したか否かを判定する(Sc5)。リール停止コマンドを受信していない場合は処理を終了する。
リール停止コマンドを受信した場合には、リール停止コマンドに基づいてストップスイッチの操作が特定操作順序に従って行なわれたか否かを判定する(Sc6)。ストップスイッチが特定操作順序で操作された場合には処理を終了する。
ストップスイッチが特定操作順序で操作されなかった場合には、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドに基づいてボーナスに当選したかあるいはボーナスが持ち越し中であるか否かを判定する(Sc7)。
ボーナスに当選したかあるいはボーナスが持ち越し中である場合、すなわち、SBB、BB1〜3、およびRB1、2の何れかに当選したかこれらのうちの何れかが持ち越し中である場合にはRAM91cの所定領域に警告報知フラグBをセットする(Sc8)。警告報知フラグBをセットすると処理を終了する。警告報知フラグBがセットされると後述する図36の警告報知処理のSg6の処理において警告報知が行なわれる。詳しくは後述するように、警告報知は、AT中でないにもかかわらず特定操作順序以外の順序でストップスイッチの操作が行なわれた(つまり、変則押しされた)ことによりペナルティが付与される旨を報知する。
ボーナスに当選しておらず、またボーナスが持ち越し中でない場合にはRAM91cの所定領域に警告報知フラグAをセットする(Sc9)。警告報知フラグAがセットされると図36の警告報知処理のSg2の処理において警告報知が行なわれる。
Sc9において警告報知フラグAをセットした後には、ペナルティフラグをセットする(Sc10)。なお、本実施の形態においては、ナビ演出が行なわれているか否かにかかわらず、特定操作順序以外の順序でストップスイッチの操作が行なわれたときはペナルティフラグをセットしているが、ペナルティフラグをセットする前にナビ演出を行なっているか否かを判定し、ナビ演出が行なわれているときに特定操作順序以外の押し順でストップスイッチの操作が行なわれたときのみペナルティフラグをセットするようにしてもよい。
一方、Sc2においてRT1でないと判定された場合には、RT2か否かを判定する(Sc11)。RT2でない場合には処理を終了する。RT2である場合にはペナルティフラグがセットされているか否かを判定する(Sc12)。ペナルティフラグがセットされていない場合には処理を終了する。一方、ペナルティフラグがセットされている場合にはペナルティフラグをクリアして処理を終了する(Sc13)。
ここで、たとえば、RT1のゲームにおいて特定操作手順以外の押し順でストップスイッチの操作を行なってペナルティが付与され、一定ゲーム数のゲームを消化する前に有利な遊技状態であるRT2に移行した場合には、有利な遊技状態であるRT2に移行しても一定ゲーム数を消化するまではペナルティが付与され続ける。このため、本来、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作していれば、ペナルティが付与されることなくRT2でゲームを行うことができたはずなのに、RT2でペナルティが付与されてしまい、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作したときと比べて遊技者は不利になってしまう。また、RT1のゲームにおいて特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作を行なってペナルティが付与されたが、有利な遊技状態であるRT2に移行することなくペナルティの付与が終了した場合には、ペナルティの付与が終了した後も引き続きRT1でのゲームが行なわれる。このため、本来、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作していればRT2に移行していたのに、ペナルティが付与されない状態でRT1のゲームをさらに行なうことが可能になる。この場合、図27に示したように、AT抽選の条件1である特殊リプ当選に関して、RT2ではAT抽選が実行される条件ではないのに対してRT1ではAT抽選が実行される条件とされている。これにより、RT1でペナルティが付与されることなくさらにゲームを行なうことで、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作したときと比べてRT1で遊技者は有利になってしまう。
このように、RT1でセットしたペナルティフラグをRT1よりも有利なRT2に移行したときにクリアし、ペナルティの付与がRT2への移行とともに終了するようにしたので、有利なRT2に移行したにもかかわらず、ペナルティが付与され続けてゲームへの興趣が低下するなど、ペナルティを一定期間付与することにより生じる不具合を解消することができる。
[ペナルティフラグがセットされているときにATに関して設定される決定条件の一例]
図34に示すように、起動処理(サブ)において、演出制御基板90の立ち上がりが正常であると判定された場合には、ペナルティカウンタ、抽選モード、ゲーム数抽選テーブルは、バックアップデータに基づいて、電断前の状態に復帰する。しかし、演出制御基板90の立ち上がりが正常でないと判定された場合には、ペナルティカウンタに10ゲームがセットされ、抽選モードがペナルティ期間に設定され、ゲーム数テーブルがテーブル1に設定される。ペナルティカウンタに値がセットされている区間のゲームでは、AT抽選条件の種類によってはAT抽選が行なわれず、AT抽選が行なわれてもAT抽選に当選する確率の低い不利な条件になり、また、AT抽選に当選してATのゲーム数を決定する際にもゲーム数が少なくなるようにゲーム数抽選が行なわれる。このため、不正行為によってシステムリセットが実行され、演出制御基板90の立ち上がりが正常でない場合には、ATに移行させるか否かを決定するうえで、遊技者にとって最も不利な決定条件となる。これにより、不正行為を行なう意欲を失わせることができ、不正行為を抑止することが可能になる。また、本実施の形態では、複数の決定条件を不利な決定条件に設定していることから、不正行為を抑止する上で効果的である。
[ボーナス確定報知決定処理]
次に、図25のタイマ割込処理(サブ)のSp9aで実行されるボーナス確定報知決定処理について説明する。
図35に示すように、先ず、サブ制御部91は、ボーナス確定報知を行なうまでのゲーム数をカウントする確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0か否かを判定する(Sf1)。確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0でない場合には処理を終了する。
確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0の場合には、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドに基づいてボーナスに当選したか否かを判定する(Sf2)。すなわち、BBまたはRBのうちの何れかに当選したか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には処理を終了する。
ボーナスに当選した場合にはペナルティフラグをクリアする(Sf3)。なお、ペナルティフラグがセットされていない場合には、この処理は省略する。
次いで、図25のSp9の処理において連続演出を実行することが決定されたか否かを判定する(Sf4)。連続演出を実行することに決定しなかった場合には処理を終了する。
連続演出を実行することに決定した場合には、確定報知ゲーム数カウンタに連続演出を実行するゲーム数を確定報知ゲーム数カウンタにセットする(Sf5)。連続演出は、その態様によって実行されるゲーム数が異なるため、Sf5では演出の種類(態様)に応じたゲーム数がセットされる。
そして、前述したように、図25のSp11d〜Sp11fの処理において、確定報知ゲーム数カウンタにセットされたゲーム数が連続演出でのゲームを行なうごとに減算されていき、カウント値が0になったとき、すなわち、連続演出の最終ゲームが行なわれたときにボーナス確定報知が行なわれる。遊技者はボーナス確定報知からボーナスに当選したことを察知できる。
本実施の形態では、Sf3の処理によりボーナスに当選した場合にはペナルティカウンタをクリアするので、ボーナスに当選したときに遊技者の楽しみを増やすことができ、また、その後のゲームについて気分を一新できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
[警告報知処理]
次に、図25のタイマ割込処理(サブ)のSp18で実行される警告報知処理について説明する。
図36に示すように、先ず、サブ制御部91は、図33のペナルティフラグ制御処理のSc9において警告報知フラグAがセットされたか否かを判定する(Sg1)。
警告報知フラグAがセットされている場合には、警告報知が行なわれる(Sg2)。警告報知を行なった後には警告報知フラグAをクリアして処理を終了する(Sg3)。
警告報知フラグAがセットされていない場合には、図33のペナルティフラグ制御処理のSc8において警告報知フラグBがセットされたか否かを判定する(Sg4)。警告報知フラグBがセットされていない場合には処理を終了する。
警告報知フラグBがセットされている場合には、確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0か否かを判定する(Sg5)。確定報知ゲーム数カウンタが0でない場合、すなわち、図35のボーナス確定報知決定処理のSf5において確定報知ゲーム数カウンタにカウント値がセットされ、図25のSp11fのボーナス確定報知を行なうことに決定したが、ボーナス確定報知を行なう前のゲームである場合には、警告報知を実行する(Sg6)。警告報知を終了した後は警告報知フラグBをクリアして処理を終了する(Sg7)。
確定報知ゲーム数カウンタが0の場合、すなわち、図35のボーナス確定報知決定処理のSf5において確定報知ゲーム数カウンタにカウント値がセットされたが、図25のSp11eにおいてそのカウント値が0になったと判定されて図25のSp11fのボーナス確定報知が行なわれた後のゲームである場合には、警告報知を行なうことなく警告報知フラグBをクリアして処理を終了する(Sg8)。
以上のように、本実施の形態では、ボーナスが持ち越されてもボーナス確定報知前は警告報知が行なわれるため、警告報知の実行の有無によってボーナスに当選したことが遊技者に察知されることを防止できる。また、ボーナスが持ち越されたゲームではペナルティ付与が行なわれず、ボーナス確定報知が行なわれた後は変則押しを行なっても警告報知が行なわれないため、遊技者が任意の順序でストップスイッチを押下してボーナスを入賞させようとしても警告報知が行なわれることがない。これにより、ボーナス確定報知が行なわれた後にボーナスを入賞させようとする際に遊技者が遊技に対して不信感を抱くことを防止でき、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、Sg2やSg6における警告報知として、たとえばスピーカ53、54からの警告音を出力する。このとき、スピーカ53、54から他の演出音が出力されている場合には、演出音を出力しつつ演出音よりも大きな音で警告音を出力することにより、警告報知を他の演出よりも優先させることにしている。これにより、遊技者は警告報知が行なわれたことを察知しやすくなり、遊技者に対して確実に警告報知を行なうことができる。
なお、本実施の形態では、図33のSc7においてボーナスに当選するかボーナスが持ち越し中であると判定された場合に無条件に警告報知フラグBをセットし、図36のSg5において確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0か否かを判定し(すなわち、ボーナス確定報知を行なう前であるか否かを判定し)、カウント値が0の場合(すなわちボーナス確定報知を行なった後の場合)は警告報知を行なわずにフラグをクリアする処理(すなわち、図36のSg8の処理)を行なったが、図33のSc6の処理の前に確定報知ゲーム数カウンタのカウント値が0か否かを判定し(すなわち、ボーナス確定報知を行なう前であるか否かを判定し)、カウント値が0でない場合(すなわちボーナス確定報知を行なう前である場合)にのみ警告報知フラグBをセットしてもよい。この場合には、図36の警告報知処理においてSg5の判定を行なわずに、警告報知フラグBがセットされているときには無条件に警告報知を行なってフラグをクリアする。これにより、ボーナス確定報知が行なわれた後に警告報知フラグBのクリアのみを行なう処理(すなわち、図36のSg7の処理)を省略することができ、処理を単純化することができる。
[遊技状態に応じたペナルティの付与および警告報知の有無についての具体例]
次に、図36のSg2やSg6の警告報知を行なう場合の具体例について図37を用いて説明する。
先ず、ボーナスに当選していないボーナス非当選のゲームでは、特定操作順序以外の押し順によるストップスイッチの操作(すなわち、変則押し)が行なわれると図33のSc10の処理によってペナルティフラグがセットされ、遊技者にペナルティが付与される。また、このゲームで変則押しが行なわれると、図33のSc9の処理によって警告報知フラグAがセットされるため、図36のSg2の処理によって警告報知が行なわれる。
次に、ボーナスに当選したゲームまたは当選したボーナスが持ち越されているゲームでは、特定操作順序でストップスイッチの操作が行なわれると図33のSc6の処理によって「Y」と判定されるため、遊技者にペナルティが付与されない。また、このゲームで特定操作順序以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれると、図33のSc8の処理によって警告報知フラグBがセットされるが、ボーナス確定報知が行なわれる前なので図36のSg5の処理において「N」と判定され、図36のSg6の処理によって警告報知が行なわれる。
次に、図25のSp11fの処理によってボーナス確定報知が行なわれた後のゲームでは、特定操作順序でストップスイッチの操作が行なわれると図33のSc6の処理によって「Y」と判定されるため、遊技者にペナルティが付与されない。また、このゲームで特定操作順序以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれると、図33のSc8の処理によって警告報知フラグBがセットされ、ボーナス確定報知が行なわれた後なので図36のSg5の処理において「Y」と判定され、警告報知が行なわれない。
以上のように、ボーナスが持ち越されてもボーナス確定報知前は警告報知が行なわれるため、警告報知の実行の有無によってボーナスに当選したことが遊技者に察知されることを防止できる。また、ボーナスが持ち越されたゲームではペナルティ付与が行なわれず、ボーナス確定報知が行なわれた後は特定操作順序以外の手順でストップスイッチの操作を行なっても警告報知が行なわれないため、遊技者が任意の順序でストップスイッチを押下してボーナスを入賞させようとしても警告報知が行なわれることがない。これにより、ボーナス確定報知が行なわれた後にボーナスを入賞させようとする際に遊技者が遊技に対して不信感を抱くことを防止でき、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、ナビ対象役が当選した場合に、ストップスイッチの停止順に応じて停止態様が変化する構成であるが、ATの対象役としてストップスイッチの操作のタイミング(いわゆる目押しのタイミング)や、ストップスイッチの操作のタイミングおよび停止順の双方に応じて停止態様が変化する構成としてもよく、この場合には、ナビ演出としてナビ対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利となる操作態様として、停止操作のタイミング、あるいは停止操作のタイミングと押し順の双方を報知する演出を行なえばよい。
[第1ナビ演出実行処理]
次に、図25のタイマ割込処理(サブ)のSp9bで実行する第1ナビ演出実行処理について図38を用いて説明する。第1ナビ演出実行処理では、ベル2が入賞可能であること(すなわち、ベル2を構成する図柄組合せが入賞ライン上に停止可能であること)を示唆する第1演出が実行される。
図38に示すように、先ず、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドから内部抽選の結果を特定し、ベル2−−に当選したか否かを判定する(Sv1)。ベル2−−に当選していない場合は処理を終了する。ベル2−−に当選した場合には、ベル2−−に当選したことを示すベル当選フラグをRAM91cの所定領域にセットする(Sv2)。次いで、ベルAが入賞可能であること(すなわち、ベルAを構成する図柄組合せが入賞ラインLN上に停止可能であることが許容された状態)を示唆する第1演出として入賞結果示唆画面を液晶表示器51から表示する(Sv3)。
入賞結果示唆画面では、たとえば、ベルAが入賞可能であることを示す画像と、それ以外の入賞結果(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD入賞)となることを示す画像とを液晶表示器51から表示する。このように、複数の入賞結果を表示することによって、ベル2が入賞結果の候補の1つであることを示し、ベル2が入賞可能であることを示唆できる。
[第2ナビ演出実行処理]
次に、図25のタイマ割込処理(サブ)のSp13aで実行する第2ナビ実行処理について図39を用いて説明する。第2ナビ演出実行処理では、ベルAが入賞可能であること(すなわち、ベルAを構成する図柄組合せが入賞ライン上に停止可能であること)を報知する第2演出が実行される。
先ず、サブ制御部91は、図38のSv2でベル当選フラグをセットしたか否かを判定する(Sy1)。ベル当選フラグがセットされていない場合には処理を終了する。ベル当選フラグがセットされている場合には、メイン制御部41から受信したリール停止コマンドに基づいて特定操作手順でストップスイッチが操作されたか否か(本実施の形態では、中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下されたか否か)を判定する(Sy2)。中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下された場合には、第1演出である入賞結果示唆画面よりもベルAの入賞可能性が高いこと(本実施の形態ではベルAが入賞可能であることを報知)を示唆する第2演出として入賞結果確定画面を液晶表示器51から表示する(Sy3)。次いで、ベル当選フラグをクリアして処理を終了する(Sy5)。なお、ベル2−−に当選して中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下された場合には、ベルAが入賞可能となって入賞ライン上に「ベル」の図柄が停止するが(図5参照)、ベルA以外の当選役であるたとえばベルB、ベルC、およびベルDの何れかに当選したときにも中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下された場合には、何れかの入賞ライン上に「ベル」の図柄が停止する(図3、図5参照)。しかし、遊技者は入賞結果確定画面によってベルAが入賞可能であることを察知できるので、ベルAの図柄組合せを揃えることにより、入賞を得ることができる。
入賞結果確定画面では、たとえば、ベルAが入賞可能であることを示す画像のみを液晶表示器51から表示する。一方、入賞結果示唆画面では、たとえば、ベルAが入賞可能であることを示す画像と、それ以外の入賞結果(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD)となることを示す画像とを液晶表示器51から表示する。よって、入賞結果確定画面は、複数の入賞候補を表示した入賞結果示唆画面よりもベルAの入賞可能性が高い旨を示唆できる。なお、本実施の形態ではベルAが入賞可能であることを示す画像のみを表示することによりベル2が確実に入賞することを報知している。
一方、中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下されなかった場合(すなわち左第1停止となるようにストップスイッチ8Lを一番目に押下あるいは右第1停止となるようにストップスイッチ8Rを一番目に押下された場合)には、第2ナビ演出として入賞結果示唆画面から入賞結果確定画面に移行させる処理を実行することなく、図38のSv3で表示した入賞結果示唆画面の表示を継続して行なう特殊制御を実行する(Sy4)。次いで、ベル当選フラグをクリアして処理を終了する(Sy5)。
なお、本実施の形態では、入賞結果確定画面または入賞結果示唆画面はゲームの終了時(すなわち第3停止時)に消去するが、第2停止時や次ゲームでのスタートスイッチ操作時やBET操作時など適宜のタイミングで消去してよい。
以上のように、ストップスイッチ8Cが一番目に押下される順序を特定操作手順(すなわち、ペナルティの付与されないストップスイッチの推奨押下順序)とした場合に、推奨押下順序に従って中第1停止となるようにストップスイッチ8Cを一番目に押下すればベルAが入賞する。そして、入賞結果示唆画面でベルAが入賞可能であることを示唆し、中第1停止となるようにストップスイッチ8Cが一番目に押下された場合に入賞結果確定画面によってベルAの入賞可能性が高いことを示唆(すなわち、ベルAが入賞することの報知)するので、演出(すなわち、各画像の表示)で示した入賞結果(すなわち、導出された表示結果)と、実際の入賞結果とに矛盾が生じない。
一方、推奨押下順序に従わず、左第1停止または右第1停止を行なった場合には、ベルAが入賞せず、ベルB、ベルC、およびベルDが同時入賞する。この場合には、入賞結果示唆画面の表示を継続し、ベルAの入賞以外の入賞結果となることを示唆し続けるので、演出で示した入賞結果と、実際の入賞結果とに矛盾が生じない。
[第2報知期間における特殊制御の具体例]
次に、図39のSy4での特殊制御の具体例について図40を用いて説明する。なお、上記実施形態と異なり、本具体例では、ベル2−−に当選すると推奨押下順序に従ってストップスイッチを操作するとベルAが入賞し、それ以外の順序で押下すると他の当選役(ベルB、ベルC、およびベルD)が入賞する。
図40(1)に示すように、遊技者がメダルをBETした後にスタートスイッチ7を操作し、ベル2−−に当選すると、液晶表示器51から第1演出として入賞結果示唆画面が表示される。そして、入賞結果示唆画面として、ベルAが入賞することを示す文字である「黄」と、それ以外の当選役が入賞するかまたはハズレとなることを示す文字である「白」とを表示する。よって、ベルAが入賞することを示す文字である「黄」を画面に含ませることにより、ベルAが入賞すること(すなわち、ベルAを構成する図柄組合せが停止すること)が示唆される。
図40(1)の状態から、遊技者が中第1停止となるようにストップスイッチ8Cを一番目に押下すると図40(2)の状態に移行する。
図40(2)に示すように、たとえば、推奨押下手順に従って、中第1停止となるようにストップスイッチ8Cを一番目に押下すると、液晶表示器51から第2演出として入賞結果確定画面が表示される。本具体例では、入賞結果確定画面としてベルAが入賞することを示す文字である「黄」のみを表示する。これにより、ベルAが入賞することが報知される。このとき、推奨押下順序に従ってストップスイッチを操作したのでベルAが入賞する。よって、演出で示した入賞結果と実際の入賞結果とに矛盾が生じることがない。
次に、図40(1)の状態から、遊技者が押下推奨順序以外の順序でストップスイッチを操作した場合(中第1停止となるようにストップスイッチ8Cを一番目に押下する順序以外の順序、すなわち左第1停止となるようにストップスイッチ8Lを一番目に押下する順序あるいは右第1停止となるようにストップスイッチ8Rを一番目に押下する順序)に移行する処理として、図40(3−1)〜(3−4)に示す4種類の処理を例に挙げて説明する。なお、図40(3−2)〜(3−4)は特殊制御を示すものである。また、図40(3−1)〜(3−4)に示す4種類の処理は1機種のスロットマシン1で全て実行してもよいし、予め設定した何れかの処理(1の処理のみまたは複数の処理何れでもよい)を実行してもよい。
図40(3−1)に示す処理では、図40(2)と同様にストップスイッチの押下順序に応じた画像のみを表示する処理を行ない、ベルA以外の当選役(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD)が入賞することを示す文字である「白」のみを表示する。これにより、ベルA以外の当選役(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD)が入賞することが報知される。この例では、図40(2)と同様の処理を行なうが、遊技者が押下推奨順序以外の順序でストップスイッチを操作するとベルAが入賞しないので演出で示した入賞結果と実際の入賞結果とに矛盾が生じることがない。
図40(3−2)に示す特殊制御では、図40(2)の表示に移行することなく図40(1)で表示した入賞結果示唆画面をそのまま継続して表示する(図39のSy4と同様の処理)。この例では、ベルA以外の当選役(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD)が入賞することを示唆し続けるので、演出で示した入賞結果と実際の入賞結果とに矛盾が生じることがない。また、図40(2)の例と同様の処理を行なう図40(3−1)のように画像を選択する処理を行なわないため、プログラム量を削減でき、画像表示の処理が複雑化することを防止できる。
また、図40(3−2)に示す特殊制御の変形例として、図40(3−3)や図40(3−4)に示す特殊制御が行なわれるものであってもよい。
図40(3−3)に示す特殊制御では、図40(3−2)に示す特殊制御と異なり、ゲーム中に演出を実行しないときに表示される背景画面の表示に切り替えられる。本具体例では、砂漠をキャラクタが歩行している背景画面が表示される。この例では、背景画面を表示するとともに背景画面では入賞結果の報知を行なわないので、演出で示した入賞結果と実際の入賞結果とに矛盾が生じることがない。また、図40(2)の例と同様の処理を行なう図40(3−1)のように画像を選択する処理を行なわないため、プログラム量を削減でき、画像表示の処理が複雑化することを防止できる。
図40(3−4)に示す特殊制御では、図40(3−2)や図40(3−3)に示す特殊制御と異なり、ペナルティが付与されることを報知するペナルティ画面に切り替えられる。本具体例では、「ペナルティ」の文字とともにペナルティが付与されることを示す画像を含めたペナルティ画面が表示される。この例では、ペナルティ画面を表示するとともにペナルティ画面では入賞結果の報知を行なわないので、演出で示した入賞結果と実際の入賞結果とに矛盾が生じることがない。また、ペナルティが付与されることを事前に報知でき、唐突にペナルティが付与されて遊技への興趣が低下することを防止できる。
なお、図40の例では、第1演出としてベルAが入賞することを示す文字である「黄」と、それ以外の当選役(たとえば、ベルB、ベルC、およびベルD)が入賞することを示す文字である「白」とを表示し、第2演出として「黄」のみを表示し、ベルAの入賞が確定する例を挙げたが、第1演出として複数の当選役のうちの何れかが入賞することを示唆し、第2演出では第1演出で示唆した当選役の数よりも少ない当選役を入賞候補として示唆することにより、第2演出で第1演出よりも所定表示結果の導出可能性が高いことを示唆することが可能である。
[AT中の電断復帰時に共通ナビ画像を表示する具体例]
次に、ATでのゲーム中に図26に示す電断処理(サブ)が実行され、その後に電断復帰して図24に示す起動処理(サブ)が実行されたときに、Sn15において共通ナビ画像を表示するときの具体例について図41を用いて説明する。
図41(1)に示すように、ATでのゲームが開始され、内部抽選によって押し順ベルの1つであるベル132に当選したとする。このとき、液晶表示器51からはナビ画像200が表示されるとともにナビ音声が出力される。ナビ画像200では、上段に敵キャラクタを示すキャラクタ画像201と、下段にストップスイッチの押下順序を示す押下順序画像202とが表示される。そして、ストップスイッチの押下順序が正解である場合には、キャラクタ画像201が倒される画像が表示される。
左側の押下順序画像202(図中では「1」の画像)はストップスイッチ8Lに対応し、中央の押下順序画像202(図中では「3」の画像)はストップスイッチ8Cに対応し、右側の押下順序画像202(図中では「2」の画像)はストップスイッチ8Rに対応している。そして、各画像の数字は、ストップスイッチの押下順序を示している。すなわち、リール2Lが第1停止、リール2Rが第2停止、リール2Cが第3停止であることを示している。
したがって、図41(1)に示す押下順序画像202では、最初にストップスイッチ8Lを押下し、次いでストップスイッチ8Rを押下し、最後にストップスイッチ8Cを押下することを遊技者に促すものとなっている。また、このとき、ストップスイッチの押下順序に従ってキャラクタ画像201の大きさが異なっている。具体的には、押下順序が早いストップスイッチに対応する押下順序画像202の上段に表示されているキャラクタ画像201が最も大きくなるように表示されている。また、このとき、遊技者はストップスイッチを押下していないのでリール2L、2C、2Rは回転中であり、また、ナビ音声として「左!」と出力される。
図41(2)に示すように、この状態において、遊技者が押下順序画像202で示す押下順序に従い、ストップスイッチ8Lを押下してリール2Lが停止し、ベルAの図柄組合せに対応する図柄が入賞ラインLNに停止したとする。このとき、ナビ画像が更新され、ストップスイッチ8Lに対応する左側の押下順序画像202およびキャラクタ画像201が消去される。また、ナビ音声も更新され、ナビ音声として「右!」と出力される。次いで、このとき、電断が発生したとする。
図41(3)に示すように、電断復帰すると、液晶表示器51からは共通ナビ画像203が表示される。共通ナビ画像203では、キャラクタ画像が表示されず、押下順序画像204のみが表示される。すなわち、図41(1)で表示されたナビ画像の一部画像が表示されることになる。また、電断前の押下順序抽選によって、左、右、中の順序を示す画像が表示されていたが、共通ナビ画像203では、押下順序抽選の結果にかかわらず、ベル132を入賞させることができる第1停止がストップスイッチ8Lであることを示す画像のみが表示される。すなわち、左側に「1」、中央および右側に「−」が表示される。遊技者は、共通ナビ画像203に表示された押下順序画像204に従って残りのストップスイッチ8C、8Rを押下すればベルAを入賞させることができる。
なお、電断復帰後の共通ナビ画像は図41(3)で示す画像に限られない。図42に異なる形態の共通ナビ画像を表示した例を示すが図42(1)(2)については、図41(1)(2)と同一の流れであるため説明を省略する。
図42(3)に示すように、電断復帰すると、液晶表示器51からは共通ナビ画像205が表示される。共通ナビ画像205では、キャラクタ画像が表示されず、押下順序画像206のみが表示される。すなわち、図42(1)で表示されたナビ画像の一部画像が表示されることになる。また、電断前の押下順序抽選によって、左、右、中の順序(第1停止がストップスイッチ8L、第2停止がストップスイッチ8R、第3停止がストップスイッチ8C)を示す画像が表示されていたが、共通ナビ画像205では、押下順序抽選の結果にかかわらず、左、中、右の順序を示す画像が表示される。すなわち、左側に「1」、中央に「2」、右側に「3」が表示される。遊技者は、共通ナビ画像205に表示された押下順序画像206に従って残りのストップスイッチ8C、8Rを押下すればベルAを入賞させることができる。
ここで、AT中に電断が発生した場合には、電断復帰時に復帰中画像が表示されてATが終了してしまうことになり、遊技者に不利益を与えてしまうため、AT中に電断が発生した場合には、電断復帰後もATが継続して実行されるように構成することが考えられる。しかしながら、電断発生前の状態に完全に復帰した状態でATを継続しようとすると、電断発生時のリールの停止状況などを確認してATの復帰制御を行わなければならず、ATを実行するためのプログラムやデータが複雑になるという問題がある。そこで、本実施の形態においては、AT中に電断が発生した場合には、上記のような予め定められた共通ナビ画像を表示する。これにより、電断前のリールの停止状況に応じて更新されたナビ画像を検索する処理を省くことが可能になり、ナビ画像を表示するためのプログラムやデータを簡素化できる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[ペナルティフラグ制御処理について]
本実施の形態では、図33に示したペナルティフラグ制御処理のように、RT1において特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321の何れかに当選したときにナビ演出が行なわれ、当該ナビ演出に従わずに特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれたときにSc10の処理でペナルティフラグがセットされるものであった。そして、RT1でセットされたペナルティフラグは、RT2に移行したときにクリアされ、ペナルティの付与がRT2への移行とともに終了するものであった。しかしながら、これに限らず、以下のようなものであってもよい。
たとえば、RT0においてSBに当選したときに補助演出が行なわれ、当該補助演出に従わずに特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれてSB入賞や単なるはずれ目が導出されたときにペナルティフラグがセットされるものであってもよい。そして、RT0でセットされたペナルティフラグは、RT1に移行したときにクリアされ、ペナルティの付与がRT1への移行とともに終了するものであってもよい。これにより、たとえば、RT1では行なわれないAT抽選がRT0では行なわれることでRT1よりもRT0でゲームする方がAT抽選が行なわれる点で有利である場合であっても、せっかくRT1に移行したにもかかわらず、ペナルティが付与され続けてゲームへの興趣が低下するなど、ペナルティを一定期間付与することにより生じる不具合を解消することができる。
また、本実施の形態においては、図33に示すペナルティフラグ制御処理をサブ制御部91が実行していたが、これに限らず、図43に示す変形例におけるペナルティフラグ制御処理を実行するものであってもよい。
図43に示すペナルティフラグ制御処理では、ペナルティフラグをクリアするタイミングを特殊リプに対するナビ演出が行なわれたときに設定している。すなわち、特定操作順序以外の手順でストップスイッチが操作された場合にナビ演出が行なわれるまでペナルティが付与される。なお、上記実施形態と同一の部材、機能については詳しい説明を省略する。
図43に示すように、先ず、サブ制御部91は、メイン制御部41から、遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する(Sh1)。遊技状態コマンドを受信していない場合は処理を終了する。遊技状態コマンドを受信した場合にはRT1か否かを判定する(Sh2)。RT1でない場合には処理を終了する。RT1である場合には、メイン制御部41から、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(Sh3)。内部当選コマンドを受信していない場合には処理を終了する。内部当選コマンドを受信した場合には押し順リプレイのうちの何れかに当選したか否かを判定する(Sh4)。何れにも当選していない場合には処理を終了する。
押し順リプレイのうちの何れかに当選している場合には、ペナルティフラグがセットされているか否かを判定する(Sh5)。ペナルティフラグがセットされている場合には、押し順リプレイの何れかに当選し、特殊リプに対するナビ演出を実行したか否かを判定する(Sh12)。すなわち、RT1でATに制御され、特殊リプに対するナビ演出が発生したか否かを判定する。ナビ演出を実行した場合にはペナルティフラグをクリアして処理を終了する(Sh13)。ナビ演出を実行していない場合にはそのまま処理を終了する。
一方、Sh5の処理においてペナルティフラグがセットされていないことを判定したときは、メイン制御部41からリール停止コマンドを受信したか否かを判定する(Sh6)。リール停止コマンドを受信していない場合は処理を終了する。
リール停止コマンドを受信した場合には、リール停止コマンドに基づいてストップスイッチの操作が特定操作順序に従って行なわれたか否かを判定する。(Sh7)。ストップスイッチ8L、8C、8Rが特定操作順序で操作された場合には処理を終了する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rが特定操作順序で操作されなかった場合には、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドに基づいてボーナスに当選したかあるいはボーナスが持ち越し中であるか否かを判定する(Sh8)。
ボーナスに当選したかあるいはボーナスが持ち越し中である場合、すなわち、BB1〜3またはRB1、2の何れかに当選したかこれらのうちの何れかが持ち越し中である場合にはRAM91cの所定領域に警告報知フラグBをセットする(Sh9)。警告報知フラグBをセットすると処理を終了する。警告報知フラグBがセットされると図36の警告報知処理のSg6の処理において警告報知が行なわれる。警告報知は、AT中でないにもかかわらず特定操作順序以外の順序でストップスイッチの操作が行なわれたことによりペナルティが付与される旨を報知する。
ボーナスに当選しておらず、またボーナスが持ち越し中でない場合にはRAM91cの所定領域に警告報知フラグAをセットする(Sh10)。警告報知フラグAがセットされると図36の警告報知処理のSg2の処理において警告報知が行なわれる。
Sh10において警告報知フラグAをセットした後には、ペナルティフラグをセットする(Sh11)。なお、本実施の形態においては、ナビ演出が行なわれているか否かにかかわらず、特定操作順序以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれたときはペナルティフラグをセットしているが、ナビ演出が行なわれているときに特定操作順序以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれたときのみペナルティフラグをセットするようにしてもよい。
ここで、RT1のゲームにおいて特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作を行なってペナルティが付与されたが、有利な遊技状態であるRT2に移行することなくペナルティの付与が終了した場合には、ペナルティの付与が終了した後も引き続きRT1でのゲームが行われる。このため、本来、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作していればRT2に移行していたのに、ペナルティが付与されない状態でRT1のゲームをさらに行なうことが可能になる。これにより、RT1でペナルティが付与されることなくさらにゲームを行なうことが可能になり、特定操作手順に従ってストップスイッチを操作したときと比べてRT1で遊技者は有利になってしまう。しかしながら、上記のように、RT1でセットしたペナルティフラグを特殊リプに対するナビ演出が行なわれたときにクリアし、ペナルティの付与がナビ演出とともに終了するようにしたので、有利なRT2に移行したにもかかわらず、ペナルティが付与され続けてゲームへの興趣が低下するなど、ペナルティを一定期間付与することにより生じる不具合を解消することができる。
また、図34に示したペナルティフラグ制御処理のように、RT1において特殊リプ123、特殊リプ132、特殊リプ213、特殊リプ231、特殊リプ312、および特殊リプ321の何れかに当選したときに行なわれたナビ演出に従わずに特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれたときにSh11の処理でペナルティフラグがセットされ、その後再び特殊リプに対するナビ演出が実行されたときに当該ペナルティフラグがクリアされてペナルティの付与がナビ演出とともに終了するものに限らず、以下のようなものであってもよい。
たとえば、RT0においてSBに当選したときに補助演出が行なわれ、当該補助演出に従わずに特定操作手順以外の手順でストップスイッチの操作が行なわれてSB入賞や単なるはずれ目が導出されたときにペナルティフラグがセットされるものであってもよい。そして、RT0でセットされたペナルティフラグは、その後再びSBに対する補助演出が実行されたときにクリアされ、ペナルティの付与がナビ演出とともに終了するものであってもよい。これにより、たとえば、RT1では行なわれないAT抽選がRT0では行なわれることでRT1よりもRT0でゲームする方がAT抽選が行なわれる点で有利である場合であっても、せっかくRT1に移行したにもかかわらず、ペナルティが付与され続けてゲームへの興趣が低下するなど、ペナルティを一定期間付与することにより生じる不具合を解消することができる。
[RT0からRT1への移行出目について]
本実施の形態においては、図8に示すように、準備遊技状態(RT0)から通常遊技状態(RT1)へ遊技状態が移行する条件として、SBこぼし目が導出されたことを条件としていた。しかしながら、これに限らず、その他のハズレ出目であってもよく、ハズレ出目が導出されたことに限らず入賞結果が表示されたことを条件としてもよい。
たとえば、本実施の形態においては、RT0のゲームにおいて1枚役Aまたは1枚役Bに当選したときに、1枚役Aを取りこぼして特定のはずれ目が導出したことを条件に、RT0からRT1へ遊技状態が移行するものであってもよい。
また、RT0のゲームにおいて何れかの押し順ベルに当選したときに、ベルAを取りこぼしてベルB、ベルC、およびベルDが入賞したことを条件に、RT0からRT1へ遊技状態が移行するものであってもよい。
また、この場合において、ベルAが入賞したときとは少ない3枚のメダルが払出されるベルB、ベルC、およびベルDの入賞をRT0からRT1へ遊技状態が移行する条件とするものに限らず、ベルAが入賞したときと同じ枚数である12枚のメダルが払出される入賞をRT0からRT1へ遊技状態が移行する条件とするものであってもよい。
[操作手順について]
本実施の形態においては、押し順ベルや押し順リプレイに当選したときに、当該当選した当選役に対応する押し順と遊技者がストップスイッチを操作した押し順とが一致した場合に特定表示結果(たとえば、ベル123に当選している場合はベルAの図柄組合せ)を導出させ、不一致であった場合に非特定表示結果(たとえば、左ベルに当選している場合はベルB、ベルC、およびベルDの図柄組合せ)を導出させるものであった。しかしながら、押し順に限らず、ストップスイッチを押下するタイミングであってもよい。この場合、当選役に対応する図柄が透視窓3に視認可能に導出表示されるタイミングと遊技者がストップスイッチを押下したタイミングとが一致したときに特定表示結果を導出させ、不一致であるときに非特定表示結果を導出させるものであってもよい。さらに、ナビ演出によっては、このストップスイッチを押下するタイミングを遊技者に報知するものであってもよい。
また、RT0〜5でSBが当選したときにおいても同様に、SBに対応する図柄が透視窓3に視認可能に導出表示されるタイミングと遊技者がストップスイッチを押下したタイミングとが一致したときにSBの図柄組合せを導出させ、不一致であるときにSBこぼし目を導出させるものであってもよい。
[遊技状態の遷移について]
本実施の形態においては、図8に示すように、遊技状態が遷移するものであったが、これに限らず、遊技状態がその他の遷移をするものであってもよい。この場合において、通常遊技状態と、当該通常遊技状態に移行可能な準備遊技状態と、当該準備遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利度合いの高い遊技状態であって、当該準備遊技状態から移行不可能でかつ当該通常遊技状態から移行可能な有利遊技状態とを含む遊技状態を遷移するものであればよい。
[共通ナビ画像について]
本実施の形態においては、電断復帰後に共通の復帰時特定情報として共通ナビ画像を表示する例を挙げたが、これに限らず、たとえば、ナビ音声、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で共通の復帰時特定情報を報知するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、電断復帰後に共通の復帰時特定情報としてナビ画像の一部である押下順序画像のみを共通ナビ画像として表示する例を挙げたが、この実施の形態に限らず、共通ナビ画像としてたとえば予め定められたナビ画像をそのまま表示するなど、共通ナビ画像をナビ画像の一部としないものであってもよい。
[ペナルティについて]
本実施の形態においては、ペナルティとしてAT抽選を実行しない、あるいは、不利なテーブルを用いてAT抽選を実行する例を挙げたが、これに限らず、たとえば、何れか一方のみのペナルティを付与する、不利なRTに移行させるなど不利な遊技状態にする、演出の実行を中止する、演出の種類を減少させるなど、上記の実施形態と異なるペナルティを付与するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、非AT中において右第1停止をしたときにペナルティが生じるものであったが、これに限らず、たとえば、左第1停止や中第1停止をしたときにペナルティが生じるものであってもよい。
また、たとえば、左第1停止をしたときにペナルティが生じるものであれば、SB当選時には左第1停止によってSBこぼし目が導出され、中第1停止や右第1停止によってSB入賞またははずれ目が導出されるものであってもよい。
[警告報知について]
本実施の形態においては、スピーカ53、53からの警告音によって警告報知を行なったが、これに限らず、たとえば、液晶表示器51、演出効果LED52、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(たとえば、リールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED(たとえば、演出効果LED52)、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、本実施の形態と異なる手段で警告報知を行なうものであってもよい。また、警告報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行なってもよいし(たとえば、リールLED55を用いて報知を行なう場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行なってもよい。また、本実施の形態では、警告音のみで警告報知を行なう例を挙げたが、本実施の形態に限らず、複数の態様の警告報知を組み合わせて警告報知を行なうものであってもよい。
また、本実施の形態においては、警告報知が行なわれないこととなる所定条件としてAT中であることおよびボーナスに当選するかあるいはボーナスが持ち越し中であることを例に挙げたが、これに限らず、たとえば、AT抽選に当選したこと、所定のRTに移行中であることなど、本実施の形態と異なる条件を所定条件として設定するものであってもよい。
[第1演出および第2演出について]
本実施の形態においては、ベル2−−に当選したときに常に第1演出および第2演出を実行する例を挙げたが、これに限らず、たとえば、ベル2−−に当選したときに抽選によって入賞結果示唆画面を表示するか否かを決定するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、ベル2−−に当選したときに第1演出および第2演出を実行する例を挙げたが、これに限らず、たとえば、ベル123、ベル132、ベル312、およびベル321など、本実施の形態と異なる当選役が当選したときに第1演出および第2演出を実行するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、第1演出および第2演出を液晶表示器51によって実行する例を挙げたが、これに限らず、たとえば、スピーカ53、54、演出効果LED52、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(たとえば、リールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED(たとえば、演出効果LED52)、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で第1演出および第2演出を行なうものであってもよい。また、第1演出および第2演出は他の機能を有する装置の一部を利用して行なってもよいし(たとえば、リールLED55を用いて演出を行なう場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、演出のみを行う装置を設けて行なってもよい。また、本実施の形態では、画面表示のみで第1演出および第2演出を行う例を挙げたが、これに限らず、複数の態様の演出を組み合わせて第1演出および第2演出を行なうものであってもよい。
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均などの意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。