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埋設タンク及びその構築方法

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JP6313533B2

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善明 玉田
善明 玉田
英樹 東崎
英樹 東崎
雅之 齊藤
雅之 齊藤
俊之 串田
俊之 串田

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2012 JP

Application JP2012126240A events
2018-04-18
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Description

この発明は、ケーソン工法ないし井筒沈下工法と呼ばれる工法で構築される縦筒形(一般的には縦円筒形)のタンク及びその構築方法に関するもので、特に施工中における地下水の排水及び地盤の液状化対策に特徴がある上記タンク及び構築方法に関するものである。
図4〜9を参照して、ケーソン工法ないし井筒沈下工法と呼ばれる従来工法を説明する。
まず、タンクを設置する地面を浅く掘削して、その底面を水平に均し、タンクの周寸法より若干大きな周寸法を備えたガイド枠2を設置する。縦円筒形のタンクの場合は、ガイド枠2はリング状となる。ガイド枠2は、L字のステム(縦棒)の部分を外周側にした倒立L形断面をしている。次に、このガイド枠2の上にタンクの周壁となる筒体11を設置する。ガイド枠2や筒体11は、通常、周方向に幾つかに分割した形状(円の場合は円弧形状)のものを工場で製作し、それらを現場で溶接して組み立てて一体化する。筒体11の上下端付近には、タンクの底板12及び頂板13を溶接するための内フランジ14、15が設けられている。
次に、ガイド枠2が載置されている地面の当該ガイド枠の外周壁21より内側の部分を掘削してゆく。この掘削は、例えば筒体11の内側に吊り降ろした小型のパワーショベルと地上に設置した大型のパワーショベルを用いて行う。底面の掘削に従ってガイド枠2とその上に載置されている筒体11(以下、「井筒」と言う。)は、沈下してゆく。地下水のある地盤では、掘削した地面から地下水が湧出するので、掘削した穴の底に置いた水中ポンプ6で地下水を汲み上げながら掘削を続ける。
筒体11が設計した深さに達するまで井筒2、11が沈下したら掘削を終了する。通常、タンクの底部には、タンク内の液体を汲み上げるためのピット3が設けられるので、このピットを設ける部分に上下が開口している筒のみからなるピット筒31を、下側の内フランジ14にボルト留めした仮ブラケット34に上端を固定して取り付ける。ピット筒31の下端には、後でピット底32を取り付けるための内フランジやスタッドが設けられている。ピット底32の位置(レベル)は、ガイド枠2の下端と同レベルか、若干上方である。
次に、掘削した穴の底面に砕石層51を設ける。この砕石層51の上面は、ピット筒31の下部が埋設される高さとし、水中ポンプ6をピット筒31内に設置して、地下水が砕石層51の上面に達する前に水中ポンプ6で排水されるようにする。この状態で、砕石層51の上に鉄筋を配置し、コンクリートを打設して鉄筋コンクリート層52を形成する。一般的には、鉄筋コンクリート層52の上に、上面が下側の内フランジ14の上面と同一高さとなるように、アスファルト層53を設け、その上にタンクの底板12を吊り降ろし、その外周を内フランジ14に溶接する。
次にマンホール16を予め取り付けた頂板13を上側の内フランジ15に載置して、その外周を当該内フランジ15に溶接する。このようにしてタンク本体が完成したら、頂板13の上面に鉄筋を組んでコンクリートを打設することによって、鉄筋コンクリート層54を形成し、その上に土砂55を埋め戻して、周囲の地表面と同一高さとする。埋設されたタンク1には、地下水の静水圧による浮力が作用するが、タンクの自重とその上に形成した鉄筋コンクリート層54及び埋め戻し土砂層55との上載荷重によってタンク1の浮上が防止される。
最後に、ピット筒31の底に設けてある内フランジ上にシール材を介してピット底32をスタッドにナットで固定して取り付け、下端をピット内に開口した吸水管やその他の必要な配管類を設けて、マンホール16を蓋17で閉鎖することにより、タンク1を完成する。
特許第2725516号公報
前述したように、地下水の静水圧によるタンク1の浮上は、タンクの自重とタンク上の上載荷重とによって抑えられている。上載荷重の重さは、タンク1に作用する浮力に対して十分な余裕を見た重さとしている。しかし、タンク1を埋設した地盤5に液状化が起ると、埋設地盤5内に大きな過剰間隙水圧が発生してタンク1を浮上させたり、地下水がタンク1の周壁に沿って流れて、タンク1の周囲から泥水が噴き上る現象などが発生する危険が指摘されている。
また、地下水が湧出する地盤では、掘削している穴の底に水中ポンプ6を置いて常時排水を行わねばならない。しかし、パワーショベルで穴底を掘削するとき水中ポンプ6が邪魔になるため、水中ポンプ6の位置を移動しながら掘削をしなければならないという面倒がある。
そこで、この発明は、地下水の湧出量が多い地盤において、井筒沈下工法による地下タンクの構築をより容易に行うことができるようにすること、及び地盤の液化現象による過剰間隙水圧によってタンクが浮上するのをより確実に防止することができる技術手段を得ることを課題としている。
この発明では、井筒沈下工法による縦筒型のタンクの構築において、タンク1の周壁を形成する筒体11とその筒体の下端に固定された当該筒体より周寸法の大きなガイド枠2とからなる井筒の沈下を開始する前に、筒体11の周囲に複数本の排水パイプ4を立設し、各排水パイプの下端をガイド枠の外周壁21の内側に開口すると共にその上端を排水ポンプ6に接続し、当該排水ポンプでガイド枠2の外周壁21の内側周縁部の複数箇所から地下水を排水しながら井筒2、11を沈下し、所定深さまで沈下したガイド枠2の内側に排水パイプ4の下端が埋設される深さで砕石層51を施工し、その後、タンクの底板12及び頂板13をタンクの胴となる筒体11に固定してタンク1を形成し、タンク1の上載荷重となるコンクリート層54や埋め戻し土砂層55を形成した後、排水ポンプ6を取り外して排水パイプ4の上端を地上に開口しておく、というものである。
この発明の方法により構築された縦型埋設タンク1は、タンクの周壁の外側に、タンクの周壁より外側に位置するタンク下端のガイド枠2の内側周縁部に下端が開口しかつ上端が地上に開口している複数本の排水パイプ4を備えている。この複数本の排水パイプ4が、地震などによりタンク1の設置地盤5が液状化した際に、タンク下の過剰間隙水圧を地上に放出するための通路となり、地盤の液状化に伴う過剰間隙水圧によるタンクの浮上や泥を含んだ地下水の噴出が防止される。
すなわち、この発明の縦型埋設タンクの構築方法は、タンク1を埋めるために掘削する穴の周縁を画定するガイド枠2の外周壁21と当該ガイド枠の上面に載置固定される筒体11との間に、下端が外周壁21の内側に開口する複数本の排水パイプ4を立設し、当該排水パイプ4の上端に排水ポンプを接続する。そして、ガイド枠の外周壁21より内側となる穴の底面を掘削して所定の深さまで井筒(ガイド枠と筒体)2、11を沈下した後、排水パイプ4の下端が埋設される深さに砕石層51を設けた後タンクの底板12を取り付け、更にタンクの頂板13及び上載荷重となるコンクリート層や埋め戻し土砂層55を施工した後、排水ポンプ6を取り外して排水パイプ4の上端を開口状態としておくというものである。
又この発明の埋設タンクは、外周壁21を備えたガイド枠2と、このガイド枠2上に下縁を固定された筒体11と、下端をガイド枠の外周壁21の内側に開口させて筒体11の外側に立設された複数本の排水パイプ4と、ガイド枠の外周壁21の内側に排水パイプ4の下端が埋設される深さで形成された砕石層51と、筒体11の下端部に周縁を溶接されて砕石層51の上方に位置する底板12と、筒体11の上端部に周縁を溶接された頂板13と、この頂板上の上載荷重となるコンクリート層54や埋め戻し土砂層55とを備えている。
この発明では、穴の底面を掘削する際の排水のために穴底に水中ポンプを置いておく必要がないため、掘削作業、特にパワーショベルを使っての掘削作業が容易になる。また、井筒2、11を所定深さに沈下させた後の砕石層51やタンク下の鉄筋コンクリート層52を形成する際における継続的な地下水の排水を容易に行うことができ、特に地下水の湧出量が多い場合の施工が容易になる。
また、タンク1の底に設けるピットとして、ピット底32をピット筒31に予め溶接した一体構造のピット3を取り付けるので、従来のように、地下水が流入してくるピット筒31の底にピット底32をシールを介してスタッドなどで固定するという面倒な作業が不要になる。従って、この発明により、地下水の湧出がある場所での井筒沈下工法による地下タンクの設置をより容易に行うこともできるという効果がある。
更に、タンク構築中の地下水の排水のために設けた複数本のパイプ4がタンク構築後も下端をタンク1の底面の外周複数箇所に開口した状態で残るため、地震等によりタンクの設置地盤が液状化したとき、タンク底部に発生するおそれのある過剰間隙水圧をこれらのパイプ4によって放出することが可能となり、地震に伴う液状化現象によってタンク1が浮上したり、タンク1の周囲から泥水が噴き上るという危険を防止することができるという効果がある。
この発明によるタンクの構築手順を示す第1の縦断面図 同第2の縦断面図 この発明の実施例のタンクの縦断面図 従来のタンクの構築手順を示す第1の縦断面図 同第2の縦断面図 同第3の縦断面図 同第4の縦断面図 同第5の縦断面図 従来構造のタンクの縦断面図
以下、図1ないし3を参照して、この発明の井筒沈下工法と、当該工法によって構築された埋設タンクについて具体的に説明する。以下の工法の説明においては、図4〜9で説明した従来工法と異なる所のみを説明する。
実施例のガイド枠2は、従来と同様に断面は倒立L形であるが、筒体11を設置する位置とガイド枠の外周壁21との間の位置に、一般的には周方向に等間隔に、適当数の貫通孔22が設けられ、上端に管用テーパ雌ねじを設けたソケット41が各貫通孔22に予め溶接してある。ソケット41の下端は開口しており、その開口高さはガイド筒の外周壁21の下縁より若干高い高さである。
浅く掘削した穴の底面に上記構造でソケット41を溶接したガイド枠2を組み立て、従来と同様な構造の筒体11を、ソケット41より内側の位置にして、ガイド枠2上に載置固定する。そして、下端に管用テーパ雄ねじを設けた複数本の排水パイプ4を、それぞれのソケット41に下端を接続して、筒体11に沿わせた状態で立設する。
立設した排水パイプ4と筒体11の間に形成される隙間には、スペーサ44を適宜挿入して、側方からの土圧によるパイプ4の曲がりを防止する。排水パイプ4は、グラスファイバーを混入したエポキシ樹脂などで、スペーサ44を挟んで筒体11に固定しておくことができる。排水パイプ4の上端には、エルボ42やチーズ43を設けて、フレキシブルホース61などにより排水ポンプ6の吸入口に接続する。この場合、複数本の排水パイプの上端を1本にまとめて1台の排水ポンプ6に接続してやればよい。
この状態で穴の底を掘削して井筒2、11を沈下させる。この掘削のとき、穴の底に水中ポンプが置かれていないので、パワーショベルによる穴の底面の掘削作業が容易である。穴の底面に地下水が湧出してきたら、排水ポンプ6を運転して複数本の排水パイプ4を通してガイド枠の外周壁21の内側の複数箇所に開口しているソケット41の下端から地下水を吸引して排水する。ソケット41の下端は、倒立L形断面のガイド枠2の外周壁21の内側に開口しているので、ガイド枠2の外側から穴の底面へと流入してくる地下水を有効に排水することができる。
このようにして地下水を排水しながら所定の深さまで井筒2、11を沈下させたら、ピット底を一体に溶接した逆ハット形のピット3を設置し、ソケット41の下端が埋設される高さに砕石層51を形成する。ピット3は、予めピット底32を溶接した逆ハット形の部品を準備して、井筒2、11を沈下させた後に取り付ける。
穴内に湧出する地下水は、砕石の間の空隙を通って複数のソケット41の下端から継続して排水される。この状態で、従来と同様に鉄筋コンクリート層52、アスファルト層53及びタンクの底板12を施工し、更にタンクの頂板13、上載荷重となる鉄筋コンクリート層54及び埋め戻し土砂層55を従来と同様な手順で施工する。これらの施工の間、タンク1の底部に湧出する地下水は、複数本の排水パイプ4から継続して排水されるので、タンク1が浮上することはない。
排水ポンプ6は、鉄筋コンクリート層54及び埋め戻し土砂層55を形成した後、すなわちタンク1に上載荷重がかかった後、取り外してやればよい。タンク底のピット3は予めピット底を溶接して一体化したものが取り付けられるので、上載荷重をかけた後でピット筒にピット底を取り付けるという作業は不要である。
このようにして構築されたこの発明の埋設タンクは、図3に示すように、タンク1の側壁に沿って下端がガイド枠2のすぐ内側に開口している複数本の排水パイプ4が取り付けられて、その上端が地表に開口しているという点、及び、ピット底32のピット筒31への固定構造が従来構造のタンクと異なっている。複数本の排水パイプ4には、周囲の地盤5の地下水と同じレベルまで地下水が流入している。
このように設置されたタンク1の地盤5に地震等による液状化が起こったとき、タンク1の底部に生じた過剰間隙水圧は、複数本の排水パイプ4を通って地表に放出される。すなわち、井筒構築時の地下水の排水のために設けたパイプ4がタンクが構築された後も地中の過剰な水圧を放出するための放出路として機能し、地震などによりタンクの設置地盤が液状化したときに、タンク1が浮き上がったり、タンクの周囲から泥水が噴出するという事態を防止できるのである。
1 縦型埋設タンク
2 ガイド枠
4 排水パイプ
5 地盤
6 排水ポンプ
11 筒体
12 タンクの底板
13 タンクの頂板
21 外周壁
51 砕石層
54 コンクリート層
55 埋め戻し土砂層

Claims (2)
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  1. 縦筒型の埋設タンクの構築方法において、埋設する筒体の下縁に当該筒体より周寸法の大きなガイド枠を固定し、前記筒体の外側でかつ
    掘削する穴の周縁を画定する前記ガイド枠の外周壁より内側でかつ前記筒体の外側である前記外周壁と前記筒体との間に、下端が前記外周壁の内側に開口する複数本の排水パイプを前記筒体に沿わせた状態で立設し、当該排水パイプの上端に排水ポンプを接続し、前記外周壁より内側となる穴の底面を掘削して所定の深さまで前記ガイド枠及び筒体を沈下した後、前記排水パイプの下端が埋設される深さに砕石層を設け、タンクの底板、頂板及び上載荷重となる層を形成し、前記排水ポンプを取り外して排水パイプの上端を開口状態とすることを特徴とする、埋設タンクの構築方法。
  2. 外周壁を備えたガイド枠と、このガイド枠より周寸法の小さい筒体であって当該ガイド枠上に下縁を固定された縦筒型の筒体と、下端を前記外周壁の内側に開口させて前記筒体の外側でかつ前記外周壁より内側である前記外周壁と前記筒体との間に前記筒体に沿わせた状態で立設された複数本の排水パイプと、前記外周壁の内側に前記排水パイプの下端が埋設される深さで形成された砕石層と、前記筒体の下端部に周縁を溶接されて当該砕石層の上方に位置する底板と、前記筒体の上端部に周縁を溶接された頂板と、この頂板上の上載荷重となる層とを備えている、埋設タンク。