[第1実施形態]
第1実施形態に係る用紙収容装置、搬送装置、及び画像形成装置の一例について説明する。
<全体構成>
図1には、第1実施形態の一例としての画像形成装置10が示されている。なお、以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向(Y方向)を高さ方向、Y方向と直交し矢印Xで示す方向(X方向)を幅方向とする。また、Y方向及びX方向のそれぞれに直交する方向(Z方向)を奥行き方向とする。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視(Z方向視)して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、手前側を−Z側と記載する。なお、Y方向が鉛直方向となっている。
画像形成装置10は、各構成部品が設けられる筐体11を有する。筐体11の内部には、用紙Pを搬送する搬送装置60と、搬送装置60で搬送される用紙Pに画像を形成する画像形成部14と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部20とが設けられている。また、筐体11のZ側には、搬送装置60により搬送される用紙Pの搬送路80が、Y方向に沿って設けられている。さらに、筐体11の上部(Y側)には、画像形成部14によって画像が形成された用紙Pが排出される排出部18が設けられている。
画像形成部14は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kを有する。また、画像形成部14は、中間転写ベルト24と、一次転写ロール26と、二次転写ロール28と、定着装置30とを有する。
中間転写ベルト24には、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kで形成されたトナー画像が転写される。一次転写ロール26は、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kで形成されたトナー画像を中間転写ベルト24に転写する。二次転写ロール28は、一次転写ロール26によって中間転写ベルト24に転写されたトナー画像を中間転写ベルト24から用紙Pへ転写する。定着装置30は、二次転写ロール28によって中間転写ベルト24から用紙Pへ転写されたトナー画像を用紙Pに定着させる。
なお、画像形成部14は、上記の構成に限らず、他の構成であっても良く、用紙Pに画像を形成するものであればよい。
画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kは、Z方向に対して傾斜した状態で、筐体11の内部に並んで配置されている。また、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kは、一方向(例えば、図1における時計回り方向)へ回転する感光体32をそれぞれ有する。なお、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kは、トナーを除いて同様の構成とされているので、図1では、画像形成ユニット22M、22C、22Kの各部の符号を省略している。
各感光体32の周囲には、感光体32の回転方向上流側から順に、帯電ロール23と、現像装置38と、クリーニング装置40とが設けられている。帯電ロール23は、一例として、接地された感光体32との間に電源(図示省略)から電圧が印加されることで、感光体32を帯電させる。現像装置38は、帯電ロール23によって帯電された感光体32を後述する露光装置36が露光することで形成された静電潜像を、トナーにより現像(顕在化)してトナー画像を形成する。クリーニング装置40は、感光体32に残留した残留トナーを除去する。
画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kの斜め下方には、露光装置36が設けられている。露光装置36は、制御部20から送られた画像信号に基づき、帯電ロール23によって帯電された感光体32を露光して、感光体32に静電潜像を形成する。制御部20から送られる画像情報としては、例えば、外部装置(図示省略)で生成されその外部装置から制御部20が取得する画像情報や、画像形成装置10において原稿等の画像を読み取ることで生成される画像情報などがある。
中間転写ベルト24は、環状に形成されると共に、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kの斜め上側に配置されている。中間転写ベルト24の内周側には、中間転写ベルト24が巻き掛けられる巻掛ロール42、43、44、45が設けられている。中間転写ベルト24は、例えば、巻掛ロール43が回転駆動されることによって、感光体32と接触しながら一方向(例えば、図1における反時計回り方向)へ循環移動するようになっている。なお、巻掛ロール42は、中間転写ベルト24を挟んで二次転写ロール28に対向している。
一次転写ロール26は、それぞれ、中間転写ベルト24を挟んで感光体32に対向している。また、一次転写ロール26は、転写電圧(転写バイアス)の印加により、感光体32に形成されたトナー画像を中間転写ベルト24に転写するようになっている。なお、一次転写ロール26と感光体32との間が、感光体32に形成されたトナー画像が中間転写ベルト24に転写される一次転写位置T1とされている。
二次転写ロール28は、既述のように、中間転写ベルト24を挟んで巻掛ロール42に対向している。また、二次転写ロール28は、転写電圧(転写バイアス)の印加により、中間転写ベルト24に転写されたトナー画像を用紙Pに転写するようになっている。なお、二次転写ロール28と巻掛ロール42との間が、中間転写ベルト24に転写されたトナー画像が用紙Pに転写される二次転写位置T2とされている。また、搬送路80において、用紙Pが搬送される方向の二次転写位置T2よりも手前側には、二次転写位置T2へ用紙Pを搬送するタイミングを合わせるための位置合せロール82が設けられている。
搬送装置60は、後述する収容部102に収容(配置)された用紙Pを位置合せロール82へ向けて搬送するようになっている。なお、搬送装置60の具体的な構成については後述する。
定着装置30は、二次転写位置T2から搬送路80に沿ってY側へ搬送された用紙Pに対し、二次転写位置T2で転写されたトナー画像を定着させる。用紙Pが搬送される方向で定着装置30よりも下流側(図示の上側)には、トナー画像が定着された用紙Pを排出部18へ排出する排出ロール52が設けられている。
また、筐体11の内部には、反転搬送路37が、二次転写位置T2に対する中間転写ベルト24とは反対側(Z側)に設けられている。反転搬送路37は、片面にトナー画像が定着された用紙Pを反転させて、再び二次転写位置T2へ送り戻す。ここで、用紙Pの両面にトナー画像を形成する際には、片面にトナー画像が定着された用紙Pが、排出ロール52によりスイッチバックされて反転搬送路37に導かれ、二次転写位置T2へ送り戻されるようになっている。
(画像形成動作)
次に、第1実施形態に係る画像形成装置10における画像形成動作について説明する。
画像形成装置10では、後述する収容部102に収容された用紙Pが、搬送装置60によって、二次転写位置T2へ搬送される。
一方、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kでは、帯電ロール23によって帯電された感光体32が露光装置36によって露光され、感光体32に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像装置38によって現像され、感光体32にトナー画像が形成される。そして、画像形成ユニット22Y、22M、22C、22Kで形成された各色のトナー画像は、各一次転写位置T1にて中間転写ベルト24に重ねられ、カラー画像が形成される。中間転写ベルト24に形成されたカラー画像は、二次転写位置T2において用紙Pへ転写される。
二次転写位置T2においてトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置30に搬送され、トナー画像が定着される。用紙Pの片面へのみ画像を形成する場合は、トナー画像が定着された後、用紙Pが排出ロール52により排出部18へ排出される。一方、用紙Pの両面へ画像を形成する場合は、用紙Pの片面に画像が形成された後、用紙Pが、排出ロール52でスイッチバック搬送され、反転して反転搬送路37へ送り込まれる。続いて、用紙Pが、反転搬送路37から再び二次転写位置T2へ送り込まれ、画像が形成されていない反対面に、上記と同様にトナー画像が形成される。このようにして、用紙Pの両面に画像が形成され、排出ロール52により排出部18へ排出される。
[要部構成]
次に、搬送装置60について説明する。
図2に示すように、搬送装置60は、用紙収容装置100と、用紙収容装置100に収容され位置決めされた用紙Pを搬送する搬送部120とを有する。なお、以後の説明では、用紙Pが搬送部120によって搬送される搬送方向をA方向と称する。A方向は、一例として、X方向に見て、後述する搬送ロール105Aの回転中心と搬送ロール105Bの回転中心とを結ぶ線分に直交する方向であり、Z側が−Z側よりも高くなる傾斜方向となっている。また、本実施形態では、A方向とは直交する方向であるX方向が、用紙Pの幅方向となっている。
<用紙収容装置>
用紙収容装置100は、収容部102と、用紙Pが載せられる底板104と、底板104の高さを変更する変更手段の一例としてのコイルバネ106と、用紙Pを位置決めする位置決手段の一例としてのサイドガイド108、112とを有する。また、用紙収容装置100は、用紙Pを搬送部120へ送り出す送出ロール109と、底板104に設けられた移動部153とを有する。
(収容部)
収容部102は、筐体11(図1参照)に対して、−Z側に取外し可能(又は引き出し可能)に、且つ、Z方向に沿ってZ側に装着可能に設けられている。そして、収容部102には、搬送部120に送り込まれる用紙Pが収容される。
図3に示すように、収容部102は、上方が開放された箱状に形成されている。即ち、収容部102は、X−Z面に沿って配置される底壁102Aと、底壁102AのX側、−X側、Z側及び−Z側に配置された4つの側壁102B、102C、102D、102Eと、を有している。側壁102B及び側壁102CのZ側の部位には、Y方向に長さを有する長孔102Fが形成されている。長孔102Fには、底板104の後述する軸部104Cが、Y方向に沿って移動可能に差し込まれている。
さらに、収容部102は、側壁102Dの外側(Z側)に設けられた外壁103を有する。外壁103と側壁102Dとの間には、後述する搬送ロール105Aが設けられている。なお、搬送ロール105Aの外周の一部は、外壁103及び側壁102Dの上端よりも上側に配置されている。また、図2では、外壁103の図示を省略している。
図2に示すように、底壁102Aには、−Z側のX方向中央部でY側に突出された突出部102Hが形成されている。突出部102Hには、X方向に開口され、Z方向に長さを有する長孔102Gが形成されている。長孔102Gには、底板104の後述する軸部104Dが、長孔102Gの長さ方向(Z方向)に沿って移動可能に差し込まれている。
図3に示すように、底壁102Aには、サイドガイド108、112が、X方向及び−X方向に移動可能に設けられている。サイドガイド108、112は、底板104に載せられた用紙P(図2参照)のX方向両端部に接触して、用紙PをX方向に位置決めする。なお、サイドガイド108、112の詳細については、後述する。
(底板)
図5に示すように、底板104は、X方向を長手方向とする矩形状の第1板部104Aと、第1板部104AのX方向中央部から−Z側へZ方向に沿って延びる第2板部104Bと、を有する。即ち、底板104は、平面視にてT字状に形成されている。
第1板部104AにおけるX方向の端面及び−X方向の端面には、それぞれ、X側、−X側に突出する軸部104Cが設けられている。軸部104Cは、一例として、X方向を軸方向とする円柱状に形成されており、それぞれ、長孔102F(図2参照)にY方向に沿って移動可能に差し込まれている。さらに、軸部104Cは、X方向に見て、時計回り方向及び反時計回り方向に回転可能となっている。
また、第1板部104Aは、Z側でX−Z面に沿った上面104Eと、上面104Eの−Z側から第2板部104Bに向けて下り傾斜した傾斜面104Fとを有する。さらに、第1板部104Aには、切欠部152A、152Bが形成されている。
切欠部152A、152Bは、一例として、互いに同じ大きさ及び形状であり、第1板部104Aに、X方向に間隔をあけて形成されている。具体的には、切欠部152A、152Bは、第1板部104Aの−Z側端部からZ側へ向けて四角形状に切り欠かれている。また、切欠部152A、152Bは、後述する第2位置決部材115、117をZ側へ引き出した状態で、第2位置決部材115、117の先端部が切欠部152A、152Bの内側に配置される位置に形成されている。さらに、切欠部152A、152B内には、移動部153が設けられている。
(移動部)
移動部153は、一例として、切欠部152A、152B内に配置された可動板154A、154Bと、可動板154A、154Bを付勢するトーションバネ158A、158Bとを有する。
可動板154A、154Bは、一例として、同じ大きさ及び形状であり、平面視(Y方向視)で四角形状に形成されている。また、可動板154A、154Bは、一例として、X方向に見て、第1板部104Aと同様の断面形状となっている。さらに、可動板154Aは、切欠部152A内に収容されており、可動板154Bは、切欠部152B内に収容されている。加えて、可動板154A、154BのZ側で且つX方向両端部には、X側及び−X側に突出する軸部156A、156Bが形成されている。
軸部156A、156Bは、一例として、X方向を軸方向とする円柱状に形成されており、第1板部104Aに回転可能に連結(支持)されている。また、軸部156A、156Bには、トーションバネ158A、158Bの一端が取り付けられている。トーションバネ158A、158Bの他端は、第1板部104Aに取り付けられている。これにより、可動板154A、154Bは、−Z側の端部が−Y側へ押され、軸部156A、156Bを中心として回転移動されたとき、トーションバネ158A、158Bにより、初期位置に向けて付勢力が作用するようになっている。
可動板154A、154Bの初期位置とは、一例として、可動板154A、154Bが底板104に設けられたストッパ(図示省略)と接触して移動が規制され、可動板154A、154BのY側の面が、第1板部104AのY側の面と揃う位置である。なお、可動板154A、154Bは、初期位置において、底板104と共に用紙Pを支持する。
また、後述する第2位置決部材115、117がZ側へ引き出された状態では、Y方向視で、第2位置決部材115、117のZ側先端が、軸部156A、156Bよりも−Z側に位置している。これにより、可動板154A、154Bは、第2位置決部材115、117と接触したとき、軸部156A、156Bを中心として、−Z側の端部が−Y側へ回転するようになっている。
第2板部104Bにおける−Z側の端部には、X側及び−X側に突出する軸部104Dが設けられている。軸部104Dは、一例として、X方向を軸方向とする円柱状に形成されており、それぞれ、長孔102G(図2参照)にZ方向に沿って移動可能に差し込まれている。また、軸部104Dは、X方向に見て、時計回り方向及び反時計回り方向に回転可能となっている。
ここで、図6に示すように、一例として、用紙P(図1参照)のうち、最大幅W2の用紙Pを普通紙PAと称する。また、X方向の幅が最大幅W2よりも狭い幅W3となっているものをはがきPBと称する。普通紙PAは、Z方向(搬送時はA方向(図2参照))の長さがL1となっている。はがきPBは、Z方向(搬送時はA方向)の長さL2が普通紙PAの長さL1よりも短くなっている。
第1板部104Aは、X方向の幅がW1となっている。幅W1は普通紙PAの最大幅W2よりも広くなっている。即ち、第1板部104Aは、普通紙PAの最大幅W2に合せて形成されている。
(コイルバネ)
図2に示すように、コイルバネ106は、底板104の第1板部104Aと収容部102の底壁102Aとの間に設けられている。また、コイルバネ106は、第1板部104AをY側へ押し付けている。これにより、底板104のZ側(第1板部104A側)が上昇するようになっている。即ち、コイルバネ106は、底板104の高さ(Y方向の位置)を変更して用紙Pを搬送部120への送り込み位置Sへ移動させる。なお、搬送部120への用紙Pの送り込み位置Sとは、用紙Pが送出ロール109の回転によってA方向に移動可能となるときの用紙Pの先端位置であり、送出ロール109と用紙Pの先端との接触位置である。
ここで、底板104では、コイルバネ106の押付力(付勢力)により第1板部104A側が上昇すると、軸部104C(図5参照)が上方(Y側)へ移動する。この第1板部104Aの移動に伴って、軸部104Dが回転すると共に、第2板部104B及び軸部104DがZ側へ移動するようになっている。また、底板104では、第1板部104Aが下降すると、軸部104Cが下方へ移動し、この第1板部104Aの下降に伴って、第2板部104B及び軸部104Dが−Z側へ移動するようになっている。
なお、底板104には、収容部102が筐体11(図1参照)に対して取り外される(又は引き出される)動作に伴って、底板104を下降させると共に当該下降状態で保持する保持機構(図示省略)が設けられている。また、底板104には、収容部102が筐体11に対して装着される動作に伴って、当該保持機構の保持を解除する解除機構(図示省略)が設けられている。
(サイドガイド)
図3に示すように、本実施形態では、一例として、用紙P(図1参照)をサイドガイド108とサイドガイド112とで挟んで収容部102のX方向中央に位置決めし、案内する、いわゆるセンターレジ方式を採用している。
また、本実施形態では、一例として、底壁102Aにピニオン132、ラック134、及びラック136が設けられている。ピニオン132は、底壁102AのX方向及びZ方向の中央部でY方向を軸方向として、底壁102Aに対して回転可能に設けられている。ラック134は、ピニオン132の−Z側の部位に噛み合っており、X方向に沿って移動可能となっている。ラック136は、ピニオン132のZ側の部位に噛み合っており、X方向に沿って移動可能となっている。
サイドガイド108、112は、収容部102内に設けられている。サイドガイド108は、第1位置決部材114と、第1位置決部材114に移動可能に設けられた第2位置決部材115とを有する。サイドガイド112は、第1位置決部材116と、第1位置決部材116に移動可能に設けられた第2位置決部材117とを有する。
第1位置決部材114は、ラック134に取り付けられており、第1板部104Aの−Z側で且つ第2板部104Bの−X側に配置されている。第1位置決部材116は、ラック136に取り付けられており、第1板部104Aの−Z側で且つ第2板部104BのX側に配置されている。これにより、サイドガイド108(第1位置決部材114)及びサイドガイド112(第1位置決部材116)の一方がX側に移動すると、この移動に伴って、他方が−X側に移動するようになっている。即ち、サイドガイド108及びサイドガイド112は、X方向に移動可能とされ、X方向の対向間隔(位置)を変更可能となっている。
ここで、収容部102のX方向中央を通りZ方向に延びる線を仮想線G(図の一点鎖線)とすると、第1位置決部材114と第1位置決部材116、第2位置決部材115と第2位置決部材117は、それぞれ仮想線Gに対して線対称の形状及び配置となっている。このため、サイドガイド108について説明し、サイドガイド110の説明を省略する。
図7に示すように、第1位置決部材114は、一例として、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とする矩形において、Y側で且つX側の部位が矩形状に切り欠かれた断面形状となっている。即ち、第1位置決部材114におけるY側で且つX側の部位には、切欠部138が形成されている。
切欠部138は、X−Z面に沿った矩形状の底面138Aと、底面138Aの−X側でY−Z面に沿って直立する矩形状の側面138Bと、底面138Aの−Z側でX−Y面に沿って直立する矩形状の側面138C(図8(A)参照)とで囲まれた空間である。言い換えると、切欠部138は、−X側、−Y側、及び−Z側が閉じられ、X側、Y側、及びZ側が開放された部位である。
底面138AのX方向中央には、Y側へ突出したガイドレール142が形成されている。ガイドレール142は、Y方向に沿って直立しZ方向に延びる板状の直立部142Aと、直立部142AのY側の端部からX−Z面に沿ってX側に張り出された板状の張出部142Bとを有する。
図8(A)に示すように、第2位置決部材115は、一例として、Z方向を長手方向とする直方体のZ側で且つ−Y側の部位が斜めに切断された形状となっている。即ち、第2位置決部材115は、直方体状の本体部115Aと、本体部115AのZ側端部からZ側へ向けて延出されX−Y面の断面積が本体部115Aよりも小さい延出部115Bとを有する。また、第2位置決部材115の大きさは、切欠部138内に収容される大きさである。
図7に示すように、本体部115Aは、X−Z面に沿った下面144Aと、下面144Aの−X側でY−Z面に沿って直立する側面144Bと、下面144AのX側でY−Z面に沿って直立する側面144Cと、X−Z面に沿った上面144Dとを有する。また、本体部115Aには、下面144AのX方向中央でY側に窪んだ凹部144Eが形成されている。凹部144Eは、ガイドレール142の外形に合わせて形成されており、ガイドレール142を収容する。即ち、第2位置決部材115は、ガイドレール142に沿って、Z方向(A方向の下流側を含む)に移動可能に第1位置決部材114に設けられている。
下面144Aは、底面138A上に載っている。また、側面144Bは、側面138Bに対して摺動する。さらに、側面144Cは、第1位置決部材114のX側の側面114Aと面一となるように配置されている。加えて、上面144Dは、第1位置決部材114の上面114Bと面一となるように配置されている。
図8(A)に示すように、第2位置決部材115の全体を切欠部138内に収容した状態では、第2位置決部材115のZ側の側面115Cと、第1位置決部材114のZ側の側面114Cとが、Y方向で揃っている。
図2において、第1位置決部材114は、底板104上に載せられた用紙Pの側端部(X方向の両端部)に対し、送出ロール109に対するA方向上流側(−Z側)で接触して用紙PをX方向に位置決めし、且つ用紙PをA方向へ案内するようになっている。
第2位置決部材115は、Z側へ引き出された状態(A方向下流側に移動した状態)において、用紙Pの側端部に対し、第1位置決部材114よりもA方向下流側(Z側)で接触して、用紙PをX方向に位置決めし、且つ用紙PをA方向へ案内するようになっている。
ここで、図3に示すサイドガイド108、112は、第1位置決部材114、116に対して、第2位置決部材115、117が、用紙Pの搬送方向の上流側、下流側へ移動可能に設けられている。即ち、サイドガイド108、112は、第2位置決部材115、117が、搬送方向の下流側の端部の位置を底板104に接触しない位置に変更可能となっている。
底壁102Aには、エンドガイド107が、Z側及び−Z側に移動可能に設けられている。エンドガイド107は、底板104に載せられた用紙Pの後端部(−Z側端部)に接触して、用紙PをZ方向に位置決めする。また、エンドガイド107は、側壁102DとZ方向で対向している。
(送出ロール)
図2に示すように、送出ロール109は、収容部102のZ側で且つY方向の上部よりもY側に配置され、サイドガイド108とサイドガイド112との間でX方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、送出ロール109は、モータ(図示省略)により回転される。これにより、送出ロール109は、底板104に載せられた用紙Pの先端又は上面に接触して、用紙Pを収容部102から搬送路80へ送り出す。
<搬送部>
図2に示すように、搬送部120は、一例として、搬送ロール105Aと搬送ロール105Bとを有する。搬送ロール105Aは、X方向を軸方向として、搬送路80の−Y側に回転可能に設けられている。そして、搬送ロール105Aは、用紙Pに搬送抵抗を付与する。搬送ロール105Bは、X方向を軸方向として、搬送ロール105AのY側に回転可能に設けられている。そして、搬送ロール105Bは、用紙Pに搬送力を付与する。
搬送部120では、送出ロール109によって複数枚の用紙Pが送り出されると、搬送ロール105BがY側の用紙Pへ搬送力を付与する一方、−Y側の用紙Pには、搬送ロール105Aが搬送抵抗を付与する。これにより、用紙Pが1枚ずつ分離され、搬送されるようになっている。このようにして、搬送部120は、サイドガイド108及びサイドガイド112で案内される用紙PをA方向に搬送するようになっている。
(作用)
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図1に示す収容部102が筐体11から取り外された(又は引き出された)状態において、底板104は、保持機構(図示省略)により、−Y側へ下降した状態で保持されている。この状態で、収容部102内の底板104上に用紙Pが載せられる。なお、図3に示すサイドガイド108、112は、X方向の間隔がW2(図6参照)となるように離された状態で、普通紙PAのX方向両側部と接触する。また、エンドガイド107の説明は省略する。
ここで、普通紙PAを搬送する場合、図8(A)及び図10(A)に示すように、第1位置決部材114のZ側端面と第2位置決部材115のZ側端面が揃えられる(第1位置決部材116、第2位置決部材117も同様)。即ち、第2位置決部材115、117がZ側に引き出されていない。
続いて、図1に示すように、収容部102が筐体11に装着されると、解除機構(図示省略)により、底板104の保持が解除される。これにより、底板104のZ側が、コイルバネ106(図2参照)によってY側へ押され、普通紙PAの積載量に応じて上昇する。このとき、図9に示すように、底板104は、第2位置決部材115(117)と接触せず、コイルバネ106(図2参照)の押付力でY側へ上昇して、送出ロール109と共に普通紙PAを挟む。そして、普通紙PAの先端側が、送り込み位置Sに配置される。なお、図11(A)に示すように、可動板154Bは、接触するものが無いため、初期位置にある。この状態で、送出ロール109、搬送ロール105A、及び搬送ロール105Bが回転することで、普通紙PAが搬送される。
普通紙PAは、はがきPB(図6参照)よりもA方向の長さが長い。このため、普通紙PAは、A方向の先端から中央部までが送出ロール109、搬送ロール105A、及び搬送ロール105Bで搬送される間、サイドガイド108、112(図3参照)との接触により位置決めされ、後端側のX方向のずれが規制される。これにより、普通紙PAのA方向に対するX側又は−X側への斜行が抑制される。
一方、はがきPBを搬送する場合、図1に示す収容部102が筐体11から取り外された状態で底板104上にはがきPB(図6参照)が載せられた後、サイドガイド108、112は、X方向の間隔がW3(図6参照)となるように互いに近づけられる。そして、図4及び図10(B)に示すように、第2位置決部材115、117が、第1位置決部材114、116よりもはがきPBの搬送方向の下流側に引き出される。これにより、サイドガイド108、112は、はがきPBのX方向両側部と接触する。
続いて、図1に示すように、収容部102が筐体11に装着されると、解除機構(図示省略)により、底板104の保持が解除される。これにより、図11(B)に示すように、底板104のZ側が、コイルバネ106(図2参照)によってY側へ押されて上昇する。そして、はがきPBのZ側(先端側)が、送り込み位置Sに移動される(到達する)。このとき、第2位置決部材117と可動板154Bとが接触する。なお、第2位置決部材115と可動板154A(図5参照)とについても同様に接触するが、説明を省略する。
ここで、可動板154Bは、第2位置決部材117との接触により、Y側への上昇が規制される。しかし、第1板部104Aは、可動板154Bが軸部156Bを中心として図示の反時計回り方向に回転(移動)することで、Y側への上昇が許容される。これにより、底板104が送出ロール109と共にはがきPBを挟み、はがきPBの先端側が送り込み位置Sに配置される(到達する)。この状態で、送出ロール109、搬送ロール105A、及び搬送ロール105Bが回転することで、はがきPBが搬送される(送り出される)。
はがきPBのX方向両側部のうち大部分は、送出ロール109から搬送部120に到達するまで、サイドガイド108、112(図8(B)及び図10(B)参照)によりX方向のずれが規制されると共に、A方向に案内される。これにより、はがきPBのA方向に対するX側又は−X側への斜行が抑制される。
このように、用紙収容装置100では、はがきPBのA方向の位置決め範囲(ガイド範囲)を拡げるために第2位置決部材115、117が延ばされる。そして、底板104を送り込み位置Sへ移動(位置変更)させたとき、送り込み位置Sに底板104が到達する前に底板104と第2位置決部材115、117が接触する。ここで、可動板154A、154Bが、底板104よりもY方向下側に移動して、底板104の上昇が許容される。これにより、用紙収容装置100では、はがきPBのようにサイズが小さいものを搬送する場合でも、底板104上の最上位(Y方向で最も高い位置)にある用紙Pの先端が、送り込み位置Sに到達するので、該最上位の用紙Pが搬送される。
また、用紙収容装置100では、底板104に可動板154A、154B(移動部153)が回転可能に連結されている。これにより、底板104に対して可動板154A、154B全体が移動する構成に比べて、底板104と可動板154A、154Bとを連結する部材が少なくなるので、移動部153の移動に必要な部品点数が減る。
さらに、用紙収容装置100では、はがきPBを搬送した後で普通紙PAを送り込み位置Sへ移動させるとき、第2位置決部材115、117が第1位置決部材114、116に対して延ばされた状態となっている。このため、この状態のままでは、第2位置決部材115、117の搬送方向の下流側の端部が、底板104の移動部153以外と接触することになるが、第2位置決部材115、117が第1位置決部材114、116へ相対移動され、収納される。即ち、第2位置決部材115、117の端部が、底板104と接触しないように移動される。
加えて、用紙収容装置100では、第2位置決部材115、117が、第1位置決部材114、116に対してZ方向に引き出される。これにより、用紙収容装置100では、サイドガイド108、112のZ方向の長さが、第2位置決部材115、117を引き出す前に比べて長くなるので、用紙Pの位置決め範囲が拡がる。例えば、はがきPBのA方向先端側は、第2位置決部材115、117により位置決め(規制)され、はがきPBのA方向後端側は、第1位置決部材114、116により位置決め(規制)される。
搬送装置60では、底板104上の最上位にある用紙Pの先端が、用紙収容装置100によって、送り込み位置Sに到達するので、用紙Pのサイズに関わらず、最上位の用紙Pが搬送される。また、搬送装置60では、搬送部120へ搬送される用紙Pの斜行がサイドガイド108、112により抑制されるので、搬送部120で用紙Pを搬送するときの用紙Pの斜行が抑制される。
画像形成装置10では、用紙Pのサイズに関わらず、最上位の用紙Pが搬送されると共に、搬送装置60による用紙Pの斜行が抑制されるので、用紙Pの搬送時に用紙Pが斜行することに起因する画像不良(例えば、用紙Pに対する画像の位置ずれ)が抑制される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る用紙収容装置、搬送装置、及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図12及び図13には、第2実施形態の用紙収容装置160が示されている。なお、第2実施形態の用紙収容装置160、搬送装置60、及び画像形成装置10は、サイドガイド108、112(図3参照)に換えて、位置決手段の一例としての本体部材162A、162B、及びサイドガイド164、166を用いる点が異なっている。他の構成については、第1実施形態と同様である。
本体部材162A、162Bは、一例として、X方向に見て四角形状の板材であり、Z方向に沿って互いに平行に配置され、且つX方向(厚み方向)で対向配置されている。また、本体部材162Aは、ラック134に取り付けられ、底板104の−X側で且つ−Z側に配置されている。本体部材162Bは、ラック136に取り付けられ、底板104のX側で且つ−Z側に配置されている。即ち、本体部材162A、162Bは、X方向に移動可能となっており、一方がX側に移動すると他方が−X側方向に移動し、一方が−X側に移動すると他方がX側方向に移動するようになっている。
サイドガイド164は、一例として、扁平状の本体164Aと、本体164Aの−X側の側面でZ方向に間隔をあけて2箇所(図示は1箇所)設けられた取付部164Bと、本体164AからZ側へ延びる延出部164Cとを有する。2箇所の取付部164Bは、Y方向に見て、互いに向かい合うL字状に形成されている。そして、2箇所の取付部164Bで本体部材162Aを挟むことで、本体部材162Aにサイドガイド164が取り付けられるようになっている。延出部164Cは、本体164AのZ側で且つY側の部位からZ側へ向けて、側壁102Dとは接触しないように延びている。
サイドガイド166は、一例として、扁平状の本体166Aと、本体166AのX側の側面でZ方向に間隔をあけて2箇所設けられた取付部166Bと、本体166AからZ側へ延びる延出部166Cとを有する。2箇所の取付部166Bは、Y方向に見て、互いに向かい合うL字状に形成されている。そして、2箇所の取付部166Bで本体部材162Bを挟むことで、本体部材162Bにサイドガイド166が取り付けられるようになっている。延出部166Cは、本体166AのZ側で且つY側の部位からZ側へ向けて、側壁102Dとは接触しないように延びている。
(作用)
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図12に示すように、普通紙PA(図6参照)を搬送する場合は、サイドガイド164、166(図13参照)が本体部材162A、162Bから取り外される。このため、普通紙PAが載せられた底板104がY側へ上昇したとき、底板104と本体部材162A、162Bとは接触しない。そして、普通紙PAは、本体部材162A、162BによりX方向に位置決めされた状態で搬送される。
一方、図13に示すように、はがきPB(図6参照)を搬送する場合は、サイドガイド164、166(図13参照)が、本体部材162A、162Bに取り付けられる。そして、底板104上にはがきPBが載せられた後、サイドガイド164、166は、X方向の間隔がW3(図6参照)となるように互いに近づけられる。このとき、延出部164C、166Cは、Y方向に見て、可動板154A、154Bと重なる位置に配置される。これにより、サイドガイド164、166は、はがきPBのX方向両側部と接触する。
続いて、図14に示すように、底板104が上昇することで、はがきPBのZ側(先端側)が、送り込み位置Sに移動される(到達する)。このとき、延出部166Cと可動板154Bとが接触する。なお、延出部164Cと可動板154A(図13参照)とについても同様に接触するが、説明を省略する。
ここで、可動板154Bは、延出部166Cとの接触により、Y側への上昇が規制される。しかし、第1板部104Aは、可動板154Bが軸部156Bを中心として図示の反時計回り方向に回転(移動)することで、Y側への上昇が許容される。これにより、底板104が送出ロール109と共にはがきPBを挟み、はがきPBの先端側が送り込み位置Sに配置される(到達する)。この状態で、送出ロール109、搬送ロール105A、及び搬送ロール105Bが回転することで、はがきPBが搬送される(送り出される)。
はがきPBのX方向両側部のうち大部分は、送出ロール109から搬送部120に到達するまで、サイドガイド164(図13参照)及びサイドガイド166によりX方向のずれが規制されると共に、A方向に案内される。これにより、はがきPBのA方向に対するX側又は−X側への斜行が抑制される。
このように、用紙収容装置160では、はがきPBのようにサイズが小さいものを搬送する場合でも、底板104上の最上位(Y方向で最も高い位置)にある用紙Pの先端が、送り込み位置Sに到達するので、該最上位の用紙Pが搬送される。
また、用紙収容装置160では、サイドガイド164、166が、本体部材162A、162Bに対して装着、離脱可能となっているので、サイドガイドが単一の部材、複数の部材を組み合せた部材のいずれであっても取り付けられる。これにより、サイドガイドの構成によらず、収容部102が共通化される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
図15(A)には、第1実施形態の搬送装置60(図2参照)の変形例として、サイドガイド108、112(図4参照)に換えて、サイドガイド170を設けた状態が示されている。なお、前述した第1、第2実施形態と基本的に同じ構成の部材については、同一の符号を付与して説明を省略する。
サイドガイド170は、X方向に間隔をあけて2つ設けられている。また、サイドガイド170は、X方向に見て四角形状の本体部170Aと、本体部170AのZ側且つY側の部位からZ側へ延出された延出部170Bとを有する。即ち、サイドガイド170は、本体部170Aと延出部170Bが一体となっている。さらに、サイドガイド170は、底壁102Aに設けられたガイドレール172に沿ってZ方向に移動可能となっている。
また、サイドガイド170のZ方向の最大幅は、一例として、サイドガイド108、112(図3参照)において、第2位置決部材115、117(図3参照)をZ側に引き出したときのZ方向の最大幅と同じになっている。
ここで、図15(A)に示すように、変形例の搬送装置60において、普通紙PAを搬送する場合は、サイドガイド170が−Z側に退避される。このため、底板104は、延出部170Bと接触せず、Y側へ上昇して、送出ロール109と共に普通紙PAを挟む。このとき、可動板154Bは、接触するものが無いため、初期位置にある。
普通紙PAは、はがきPBよりもA方向の長さが長いため、A方向の先端から中央部までが送出ロール109、搬送ロール105A、及び搬送ロール105Bで搬送される間、サイドガイド170によりX方向のずれが規制される。これにより、普通紙PAのA方向に対するX側又は−X側への斜行が抑制される。
一方、図15(B)に示すように、変形例の搬送装置60において、はがきPBを搬送する場合は、サイドガイド170が、延出部170BのZ側端部が送出ロール109付近に配置されるまで、Z側に移動される。このため、底板104がY側へ上昇したとき、延出部170Bと可動板154Bとが接触する。
ここで、可動板154Bは、延出部170Bとの接触により、Y側への上昇が規制される。しかし、第1板部104Aは、可動板154Bが軸部156Bを中心として図示の反時計回り方向に回転することで、Y側への上昇が許容される。これにより、底板104が送出ロール109と共にはがきPBを挟み、はがきPBの先端側が送り込み位置Sに配置される。そして、はがきPBの大部分は、搬送部120に到達するまで、サイドガイド170によりX方向のずれが規制されると共にA方向に案内される。これにより、はがきPBのA方向に対するX側、−X側への斜行が抑制される。このように、サイドガイドの一部がZ方向に移動するものに限らず、サイドガイド全体が移動するものであってもよい。
収容部は、収容部102のように筐体11内に配置されるものに限らず、ユーザが用紙Pを手差しで配置する手差し部であってもよい。用紙Pは、普通紙PAに限らず、普通紙PAよりも厚い厚紙であってもよい。また、本実施形態では、普通紙PAの場合とはがきPBの場合についてサイドガイド108、112の使用状態を説明したが、普通紙PAにおいて、大サイズの場合と小サイズの場合とでサイドガイド108、112の使用状態を説明してもよい。
底板104は、第2板部104Bが1枚又は複数枚の板で構成されていてもよい。また、底板104の高さを変更する変更手段は、底板104の−Y側に配置されるコイルバネ106に限らず、底板104をY側に吊り上げる引張部材(引張バネ)であってもよい。
移動部153は、切欠部152A、152Bに可動板154A、154Bを回転可能に連結するものに限らない。例えば、切欠部152A、152B内にゴムなどの弾性部材を介して可動板154A、154Bを取り付け、移動可能としてもよい。
サイドガイドは、2つに限らず1つでもよい。例えば、収容部102において、用紙PをX方向の一方側に寄せて位置決めするサイドレジ方式の場合は、サイドガイドが1つとなる。
第2位置決部材115、117は、Z方向(水平方向)に引き出されるものに限らず、A方向(斜め方向)に引き出されるものであってもよい。第1態様に係る用紙収容装置は、用紙を搬送する搬送部に送り込まれる前記用紙が収容される収容部と、前記収容部に設けられ、前記用紙が載せられる底板と、前記収容部に設けられ、前記底板の鉛直方向の位置を変更して前記用紙を前記搬送部へ送り込む送り込み位置へ移動させる変更手段と、前記収容部に設けられ、前記用紙が搬送される方向である搬送方向と直交する方向である幅方向の位置を変更可能とされ、前記用紙の前記幅方向の端部に接触して前記用紙の位置を決める位置決手段と、前記底板に設けられ、前記底板が前記送り込み位置へ変更された場合に、前記位置決手段に接触して前記底板よりも前記鉛直方向の下側に移動する移動部と、を有する。第2態様に係る用紙収容装置は、前記移動部は、前記底板に回転可能に設けられている。第3態様に係る用紙収容装置は、前記位置決手段は、前記搬送方向の下流側の端部の位置を前記底板に接触しない位置に変更可能に設けられている。第4態様に係る用紙収容装置は、前記位置決手段は、前記幅方向に移動可能に設けられ、前記用紙の前記幅方向の端部に接触して該用紙の位置を決める第1位置決部材と、前記第1位置決部材に前記搬送方向の下流側へ向けて移動可能に設けられ、前記搬送方向の下流側に移動した状態で前記用紙の前記幅方向の端部に接触して該用紙の位置を決める第2位置決部材と、を有する。第5態様に係る用紙収容装置は、前記位置決手段は、前記幅方向に移動可能に設けられ、前記用紙の前記幅方向の端部に接触して該用紙の位置を決める本体部材と、前記本体部材に取り付けられ、前記本体部材よりも前記搬送方向の下流側で前記用紙の前記幅方向の端部に接触して該用紙の位置を決める位置決部材と、を有する。第6態様に係る搬送装置は、第1態様から第5態様のいずれか1つに記載の用紙収容装置と、前記用紙を前記搬送方向に搬送する前記搬送部と、を有する。第7態様に係る画像形成装置は、第6態様に記載の搬送装置と、前記搬送部で搬送される用紙に画像を形成する画像形成部と、を有する。第1態様の発明は、底板を送り込み位置へ移動させたとき、送り込み位置に底板が到達する前に底板と位置決手段が接触する構成であっても、底板上の最上位にある用紙を搬送することができる。第2態様の発明は、底板に対して移動部全体が移動する構成に比べて、移動部の移動に必要な部品点数を減らすことができる。第3態様の発明は、位置決部材の搬送方向の下流側の端部が、底板の移動部以外と接触してしまう場合に、位置決部材の端部を底板と接触しないように移動させることができる。第4態様の発明は、位置決手段が単一の部材である構成に比べて、用紙の位置決め範囲を拡げることができる。第5態様の発明は、位置決手段が単一の部材である構成と、複数の部材である構成とで、収容部を共通化できる。第6態様の発明は、底板を送り込み位置へ移動させたとき、送り込み位置に底板が到達する前に底板と位置決手段が接触する場合であっても、底板上の最上位にある用紙を搬送することができる。第7態様の発明は、底板を送り込み位置へ移動させたとき、送り込み位置に底板が到達する前に底板と位置決手段が接触する場合であっても、底板上の最上位にある用紙を搬送することができる。