(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置3とが設けられている。発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤2の遊技領域2Aには、枠状の飾り枠29Aと、湾曲形状を呈した内側レール部材29Bと、外側レール部材29Cと、後述する大入賞口8の直下に配置され、遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路が上面に形成された誘導部材29Dとが設けられている。
飾り枠29Aは、遊技盤2の略中央部に嵌め込まれている。飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの内側端部には、演出用役物装置17が設けられている。
内側レール部材29Bが飾り枠29Aの外側に配置され、外側レール部材29Cが内側レール部材29Bの外側に配置されている。所定の遊技球発射強度で発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入する。なお、遊技領域2Aには、複数の釘や風車が設けられている。遊技領域2Aに進入した遊技球は、複数の釘や風車によって様々な方向に流下し得る。
遊技領域2Aには、複数(本実施形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右斜下側に、遊技球の通過が可能な入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選については後述する。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられている。第1始動口検出センサ6が遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄抽選が行われる。第1特別図柄抽選については後述する。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な基本態様(閉態様)又は入賞可能な特別態様(開態様)のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられている。第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄抽選が行われる。第2特別図柄抽選については後述する。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。
普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を閉鎖している。この普通可動片70Aによる第2始動口7の閉鎖が、第2始動口7の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7を開放する。第2始動口7が入球可能な特別態様に制御される。この普通可動片70Aによる第2始動口7の開放が第2始動口7の特別態様を構成する。普通可動片70Aは、第2始動口7を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。
なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄抽選において、当たり普通図柄に決定されることである。
入賞ゲート10の下流側には、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な基本態様又は入賞可能な特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられている。大入賞口検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口制御装置80は、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備している。
特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を閉鎖している。この特別可動片80Aによる大入賞口8の閉鎖が、大入賞口8の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8を開放する。大入賞口8が入球可能な特別態様に制御される。この特別可動片80Aによる大入賞口8の開放が大入賞口8の特別態様を構成する。特別可動片80Aは、大入賞口8を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。
なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する)において、大当たり特別図柄又は小当たり特別図柄に決定されることである。
遊技盤2の表面であって遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21及び普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、並びに、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入球することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入球することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。
第1特別図柄抽選とは、遊技球が第1始動口6に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。第2特別図柄抽選とは、遊技球が第2始動口7に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。
第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示装置20において、当該抽選結果に基づいて、特別図柄の変動表示が行われ、当該第1特別図柄抽選の結果を表す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。第2特別図柄抽選と第2特別図柄表示装置21についても同様にある。
例えば、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21はそれぞれ複数のLEDを具備している。各特別図柄の変動表示において、例えば、対応する第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、特別図柄の停止表示においては、各特別図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選とは、遊技球が入賞ゲート10を通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定する処理のことをいう。
普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示装置22において、当該抽選結果に基づいて、普通図柄の変動表示が行われ、当該普通図柄抽選の結果を表す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
例えば、普通図柄表示装置22はそれぞれ複数のLEDを具備している。普通図柄の変動表示において、例えば、普通図柄表示装置22の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、普通図柄の停止表示において、普通図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。すなわち、一定条件下で特別図柄の変動表示が保留されることがある。本実施形態では、一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示を実行する権利を4個まで保留することができる。
第1特別図柄保留表示装置23は、第1特別図柄の変動表示(以下、「第1特図変動表示」という)の保留個数(U1:以下、「第1特図保留数」という)を表示する。第2特別図柄保留表示装置24は、第2特別図柄の変動表示(以下、「第2特図変動表示」という)の保留個数(U2:以下、「第2特図保留数」という)を表示する。第1特別図柄保留表示装置23及び第2特別図柄保留表示装置24は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備し、各保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
なお、普通図柄の変動表示(以下、「普図変動表示」という)についても同様に、上限保留個数が4個に設定されており、その保留個数(G:以下、「普図保留数」という)が、普通図柄保留表示装置25において表示される。普通図柄保留表示装置25は、例えば複数のLEDを具備し、普図保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
また、遊技機Yには、様々な演出を実行する演出装置が設けられている。本実施形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。画像表示装置14と演出用役物装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と演出用照明装置16とがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行う。演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
上記演出用役物装置17は、可動部17Aを具備し、可動部17Aを作動させることで、動作による演出を行う。可動部17Aは上下直進運動(下降及び上昇)並びに回転運動を実行可能である。具体的には、可動部17Aは、図1に示す画像表示装置140の表示部140の上部を初期位置(基準位置)としており、表示部140の中央辺りまで下降して、上昇することが可能である。また、上下直進運動とは独立して、中心Cを中心に回転運動が可能となっている。
また、受け皿50には、後述する種々の演出に係る操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、押圧操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aに対する操作を検出する演出ボタン検出センサ18a1を具備する(図3参照)。また、演出ボタン装置18は、点灯可能な演出ボタンLED18Cを具備する(図3参照)。
また、演出ボタン装置18は、図2に示すように、演出ボタン18Aを、所定の通常操作位置(図2(a))と、通常操作位置よりも上方へ突出した特別操作位置(図2(b))と、通常操作位置よりも下方へ退入した操作検出位置(図2(c))との間を移動可能に構成されている。詳細には、演出ボタン18Aは、通常操作位置において受け皿50の表面から少し上方へ突出し、特別操作位置において受け皿50の表面から通常操作位置より数倍(約7〜10倍)上方へ突出し、操作検出位置において受け皿50の表面から少し下方へ退入している。すなわち、演出ボタン装置18は、演出ボタン18Aを、通常操作位置及び特別操作位置を含む任意の操作位置から操作検出位置へ押下操作可能な構造を備えている。なお、演出ボタン装置18は、演出ボタン18Aが特別操作位置に配されていることを検知する特別操作位置検出センサ18a2を具備している。特別操作位置検出センサ18a2は、演出ボタン18Aが特別操作位置に配されていることを検知すると、特別操作位置検出信号をランプ制御基板104に出力する。以下において、通常操作位置にある演出ボタン18Aの状態を通常状態、特別操作位置にある演出ボタン18Aの状態を特別状態、操作検出位置にある演出ボタン18Aの状態を押下操作状態という。
また、演出ボタン装置18は、電動モータ18B(図3参照)によって、演出ボタン装置18の演出ボタン18Aを通常操作位置から特別操作位置へ上昇させることが可能である。さらに、演出ボタン装置18は、電動モータ18Bによって、演出ボタン18Aを強制的に特別操作位置から通常操作位置へ下降させることが可能である。
選択ボタン装置19は、押圧操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aに対する操作を検出する選択ボタン検出センサ19aを具備する(図3参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。演出としては、例えば、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を契機に行われる特図抽選演出がある。特図抽選演出は、画像表示装置14において行われる。特図抽選演出では、演出図柄の変動表示と演出図柄の停止表示とが行われる。
演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に対応して行われ、演出図柄が所定の態様で所定時間変動する。演出図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示に対応して行われる(以下、演出図柄の変動表示と停止表示をまとめて称呼する場合、「演出図柄表示」という)。演出図柄の停止表示では、演出図柄が当該特別図柄抽選の結果を表す所定の態様で所定時間停止する。
演出図柄は、例えば、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域に配列された3列の装飾図柄(例えば、「1」から「9」までの数字を表す装飾図柄)からなる。演出図柄の変動表示では、各列の装飾図柄が、リールが回転しているかのうように、上から下に移動(変動表示)する。なお、演出図柄の変動表示の態様はこれに限られない。また、演出図柄の変動表示中には、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等のオブジェクト画像といった様々な演出画像、また、ムービー等が表示される。
一方、演出図柄の停止表示においては、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域において、上記の3列の装飾図柄が停止表示する。演出図柄の停止表示が行われたときの所定の有効ライン(例えば、表示部140における中央の水平線)上の装飾図柄の配列が、当該特別図柄抽選の結果を表す。
特図抽選演出の他にも、大当たり遊技が実行されるときに行われる特別遊技演出、及び、特別図柄の変動表示又は特別遊技が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)において行われるデモ演出等の様々な演出が行われる。
遊技盤2及びガラス扉Y2の裏面には、遊技に係る種々の制御を行う主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104、画像制御基板105、電源基板107、遊技情報出力端子板108が設けられている。
(遊技機Yの内部構成)
次に、図3を用いて、遊技機Yの内部構成について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各種検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して遊技に関する演算処理を行うとともに、各種制御装置や表示装置を直接制御し、演算処理の結果に基づく所定のコマンドなどを演出制御基板102や払出制御基板103等に送信する。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、入力ポート(図示せず)を介して、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されている。各検出センサは、遊技球を検出すると、検出信号を主制御基板101に出力する。
主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されている。主制御基板101は、各ソレノイドを制御するための制御信号を第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bに出力する。
また、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。主制御基板101は、各表示装置を制御するための表示制御信号を各表示装置20〜25に出力する。
さらに、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、遊技情報出力端子板108が接続されている。主制御基板101は、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を外部信号として遊技情報出力端子板108に出力する。
遊技情報出力端子板108には、遊技情報表示装置が接続されている。遊技情報出力端子板108は、遊技情報表示装置及びホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技情報表示装置は、遊技機Yの上に設けられ、上記の所定の遊技情報(外部信号)に基づいて所定の遊技情報を表示し得る。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えている。演出制御基板102は、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、遊技に関する処理に基づいて所定のコマンドを演出制御基板102に送信し、演出制御基板102は、所定のコマンドを受信する。
演出制御基板102の入力側には、ランプ制御基板104を介して、演出ボタン検出センサ18a及び選択ボタン検出センサ19aが接続されている。
演出ボタン検出センサ18aは、演出ボタン18Aが操作されると、ランプ制御基板104に、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出センサ19aは、選択ボタン19Aが操作されると、ランプ制御基板104に、選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、選択ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出センサ19aは、上ボタン191Aに接続されて上ボタン191Aの被操作を検出する上ボタン検出センサ191a、左ボタン192Aに接続されて左ボタン192Aの被操作を検出する左ボタン検出センサ192a、下ボタン193Aに接続されて下ボタン193Aの被操作を検出する下ボタン検出センサ193a、及び、右ボタン194Aに接続されて右ボタン194Aの被操作を検出する右ボタン検出センサ194aからなる。
なお、各ボタン検出センサ191a、192a、193a、194aは、被操作を検出すると、それぞれ、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号を、ランプ制御基板104を介して演出制御基板102に出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、及び、右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出を制御するためのコマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球を発射させるための発射制御と、遊技球を遊技者に払い出すための払出制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者や店員等が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人が接触したことを検知し、発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定個数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。ランプ制御基板104の出力側には、演出用照明装置16及び演出用役物装置17が接続されている。
ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出用役物装置17を作動させるソレノイドやモータに対する駆動制御を行う。さらに、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出ボタン装置18の演出ボタン18Aを通常操作位置と特別操作位置との間を移動させる電動モータ18Cに対する駆動制御及び演出ボタン装置18のLED18Bを発光させる発光制御を行う。
また、ランプ制御基板104の入力側には、演出ボタン装置18の演出ボタン検出センサ18a1及び特別操作位置検出センサ18a2並びに選択ボタン装置19の選択ボタン検出センサ19aに接続されている。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号、特別操作位置検出信号や選択ボタン検出信号が入力すると、それぞれを演出制御基板102に出力する。すなわち、ランプ制御基板104は、演出制御基板102と演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19との間で演出ボタン検出信号、特別操作位置検出信号及び選択ボタン検出信号を中継する。
また、ランプ制御基板104の入力側には、演出ボタン装置18の演出ボタン検出センサ18a及び特別操作位置検出センサ18a2並びに選択ボタン装置19の選択ボタン検出センサ19aに接続されている。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号、特別操作位置検出信号や選択ボタン検出信号が入力すると、それぞれを演出制御基板102に出力する。すなわち、ランプ制御基板104は、演出制御基板102と演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19との間で演出ボタン検出信号、特別操作位置検出信号や選択ボタン検出信号を中継する。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14の表示部140に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンドを受信すると、該コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図4〜図12を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(a−1)、図4(a−2)は、大当たり判定のときに用いられる大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、特別図柄抽選を構成し、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定することであり、判定対象となる特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに行われる。
図4(a−1)は、遊技球の第1始動口6への入球を契機に行われる大当たり判定(以下、「第1大当たり判定」という)において参照されるテーブル(以下、「第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図4(a−2)は、遊技球の第2始動口7への入球を契機に行われる大当たり判定(以下、「第2大当たり判定」という)において参照されるテーブル(以下、「第2大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果(大当たり及びハズレ)とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。
図4(b−1)〜図4(b−2)は、特別図柄判定するときに用いられる特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示する特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することであり、判定対象となる特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに行われる。
特別図柄判定テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり及びハズレ)に関連付けられている。すなわち、図4(b−1)は、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄である大当たり特別図柄に対する特別図柄判定(以下、「大当たり特別図柄判定」という)において参照されるテーブル(以下、「大当たり特別図柄判定テーブル」という)、図4(b−2)は、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄であるハズレ特別図柄に対する特別図柄判定(以下、「ハズレ特別図柄判定」という)において参照されるテーブル(以下、「ハズレ特別図柄判定テーブル」という)である。
大当たり特別図柄判定テーブル及びハズレ特別図柄判定テーブルは、さらに、当該特別図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)にも関連付けられている。
各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、停止表示される特別図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を特別図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される特別図柄が決定される。停止表示される特別図柄の識別情報として、特図停止データ及び演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止データは、主制御基板101における処理で用いられ、演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信されて、演出制御基板102における処理で用いられる。演出図柄指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄が停止表示される特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、MODEデータが「E1H」の演出図柄指定コマンドのことを「第1演出図柄指定コマンド」、MODEデータが「E2H」の演出図柄指定コマンドのことを「第2演出図柄指定コマンド」という。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図5〜図6は、特図変動パターン判定のときに用いられる特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターン判定とは、特別図柄の変動表示の態様(以下、「特図変動パターン」という)を判定することであり、判定対象となる特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに行われる。
特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)及び当該特別図柄の変動表示に応じた特図抽選演出を構成する変動演出の演出種別が関連付けられている。変動演出についての詳細は後述するが、特別図柄の変動表示が開始してから、当該特別図柄の変動表示が終了までの間に行われる演出のことである。変動演出には、上述した演出図柄の変動表示が含まれ、演出図柄の変動表示の他、画像表示装置14によるキャラクタ等のオブジェクト画像や所定のムービー画像による画像演出、音声出力装置15による音声演出、演出用照明装置16による照明演出及び可動部17Aによる動作演出等で構成される。
また、特図変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である第1特図変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である第2特図変動パターンとで区別される。
特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態に関連付けられている(図示なし)。さらに、遊技状態に関連付けられている特図変動パターン判定テーブルは、第1特図変動パターンを決定するときに用いられる第1特図変動パターン判定テーブルと、第2特図変動パターンを決定するときに用いられる第2特図変動パターン判定テーブルとに分けられている。図5は、後述する非時短遊技状態において第1特図変動パターンを決定する際に参照される第1特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図、図6は、後述する非時短遊技状態において第2特図変動パターンを決定する際に参照される第2特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。
各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、特別図柄判定の結果が反映された特図停止データにも関連付けられている。
また、特図停止データがハズレを示すものであれば、第1特図変動パターン判定テーブルは、さらに、第1特図保留数(U1)が「0」〜「1」の場合の第1特図変動パターン判定テーブルと、第1特図保留数(U1)が「2」以上の場合の第1特図変動パターン判定テーブルとに分けられている。同様に、第2特図変動パターン判定テーブルも、さらに、第2特図保留数(U2)が「0」〜「1」の場合の第2特図変動パターン判定テーブルと、第2特図保留数(U2)が「2」以上の場合の第2特図変動パターン判定テーブルとに分けられている。
この特図保留数に基づいて分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらにリーチの有無によっても分けられている。リーチの有無は、リーチ判定用乱数(本実施形態では、リーチ判定用乱数の乱数範囲は0〜99)を用いたリーチ判定によって決定される。
なお、リーチ判定は、リーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで行われる(図5及び図6参照)。第1特図変動パターン判定テーブルについては、第1特図保留数(U1)が「0」〜「1」の場合のリーチ判定テーブルと、第1特図保留数(U1)が「2」以上の場合のリーチ判定テーブルとに分けられている。各リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチの有無とが一義的に対応付けられて格納されている。第1特図保留数(U1)が「0」〜「1」の場合のリーチ判定テーブルによると、リーチ判定用乱数が0〜69であると「リーチ無し」と判定され、リーチ判定用乱数が70〜99であると「リーチ有り」と判定される。一方、第1特図保留数(U1)が「2」以上の場合のリーチ判定テーブルによると、リーチ判定用乱数が0〜79であると「リーチ無し」と判定され、リーチ判定用乱数が80〜99であると「リーチ有り」と判定される。
また、第2特図変動パターン判定テーブルについても、第2特図保留数(U2)が「0」〜「1」の場合のリーチ判定テーブルと、第2特図保留数(U2)が「2」以上の場合のリーチ判定テーブルとに分けられている。各リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチの有無とが一義的に対応付けられて格納されている。第2特図保留数(U2)が「0」〜「1」の場合のリーチ判定テーブルによると、リーチ判定用乱数が0〜69であると「リーチ無し」と判定され、リーチ判定用乱数が70〜99であると「リーチ有り」と判定される。一方、第2特図保留数(U2)が「2」以上の場合のリーチ判定テーブルによると、リーチ判定用乱数が0〜79であると「リーチ無し」と判定され、リーチ判定用乱数が80〜99であると「リーチ有り」と判定される。
よって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)が「0」〜「1」の場合のリーチ判定では、70%で「リーチ無し」と判定され、30%の確率で「リーチ有り」と判定される。一方、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)が「2」以上の場合のリーチ判定では、80%で「リーチ無し」と判定され、20%の確率で「リーチ有り」と判定される。
各特図変動パターン判定テーブルにおいては、特図変動パターン判定値割合(%)となるように、特図変動パターン判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが適宜に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合することで、特図変動パターンが決定される。
特図変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率(特図変動パターン判定値割合(%))で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度(大当たり当選期待度)や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
なお、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン指定コマンドが設定されている。特図変動パターン指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。特図変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E6H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E7H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E6H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第1特図変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E7H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第2特図変動パターン指定コマンド」という。
また、特図変動パターン判定テーブルの最右欄には、その特図変動パターンに基づく特別図柄の変動表示に対応する変動演出の演出種別(大まかな区分)と演出内容とを記載している。
ここで、図5及び図6の特図変動パターンに係る変動演出の演出種別と当該演出種別に対応付けられた演出内容について説明する。
変動演出の演出種別は、大別して、通常変動演出と特別変動演出とに分けられる。通常変動演出は、リーチ(所謂「テンパイ」)が成立しない通常の変動演出のことであり、遊技者に大当たり当選の期待を持たせることが困難な変動演出である。図5及び図6の演出種別の欄に記載の「通常1」、「通常2」及び「通常3」が通常変動演出に該当する。一方、特別変動演出は、リーチ(所謂「テンパイ」)が発生する特別な変動演出のことであり、通常変動演出に比べて遊技者に大当たり当選の期待を持つことができる変動演出である。図5及び図6の演出種別の欄に記載の「リーチ1」〜「リーチ11」が特別変動演出に該当する。
「リーチ」とは、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の表示部140の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で上記の装飾図柄が仮停止し(擬似的な停止表示を行い)、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列(組み合わせ)となる状態のことをいう。なお、以下において、表示部140の左側領域に表示される装飾図柄を「左図柄TZ1」、表示部140の中央領域に表示される装飾図柄を「中図柄TZ2」、表示部140の右側領域に表示される装飾図柄を「右図柄TZ3」とする。
例えば、大当たりを報知する装飾図柄TZ1〜TZ3の組合せとして「777」の3桁の装飾図柄TZ1〜TZ3の組み合わせが設定されている場合に、2つの装飾図柄(左図柄)TZ1と装飾図柄(右図柄)TZ3が「7」で仮停止する状態をいう。「仮停止」とは、装飾図柄TZ1〜TZ3が小さく揺れ動いたり、装飾図柄TZ1〜TZ3が小さく変形したりして、遊技者に装飾図柄TZ1〜TZ3が停止しているかのようにみせている態様をいう。
リーチが発生すると、演出図柄の変動表示が終了するまでの間に、リーチが維持されながら様々なリーチ演出が実行され得る。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ(図5及び図6において「ノーマル」)、SPリーチ(図5及び図6において「SP」)及びSPSPリーチ(図5及び図6において「SPSP」)が設定されている。特別変動演出におけるリーチ発生後にいずれのリーチ演出がどのような順番で実行されるかは、特図変動パターンの演出種別に対応付けられている。
「ノーマルリーチ」とは、後述する演出モードに対応付けられた通常の背景画像が表示されている状態でリーチが維持されたまま、残りの1つの装飾図柄が変動するリーチ演出のことである。なお、図5及び図6に記載の「ノーマル(ハズレ)」とは、当該変動演出においてノーマルリーチが最後に行われるため、最後にハズレを示す演出が行われるノーマルリーチのことである。一方、図5及び図6に記載の「ノーマル(大当たり)」とは、当該変動演出においてノーマルリーチが最後に行われるため、最後に大当たりを示す演出が行われるノーマルリーチのことである。
「SPリーチ」とは、リーチが維持され、且つ、残りの1つの装飾図柄が変動したまま、所定時間のムービー(動画、アニメーション等)が流れるリーチ演出のことである。なお、図5及び図6に記載の「SP(ハズレ)」とは、当該変動演出においてSPリーチが最後に行われるため、最後にハズレを示す演出が行われるSPリーチのことである。また、図5及び図6に記載の「SP(大当たり)」とは、当該変動演出においてSPリーチが最後に行われるため、最後に大当たり当選を示す演出が行われるSPリーチのことである。
「SPSPリーチ」とは、リーチが維持され、且つ、残りの1つの装飾図柄が変動したまま、SPリーチに係るムービーより長い時間(長編)のムービー(動画、アニメーション等)が流れる演出のことである。なお、図5及び図6に記載の「SPSP(ハズレ)」とは、最後にハズレを示す演出が行われるSPSPリーチのことである。図5及び図6に記載の「SPSP(大当たり)」とは、最後に大当たりを示す演出が行われるSPSPリーチのことである。
本実施形態では、リーチ演出に係る大当たり当選期待度としては、ノーマルリーチ<SPリーチ<SPSPリーチの順で高くなっている。
なお、本実施形態においては、大当たり当選に係る特図変動パターンとしては「ノーマルリーチ」が選択されるようになっているが、大当たり当選に係る特図変動パターンとして「ノーマルリーチ」が選択されないようにすることもできる。
また、本実施形態においては、変動演出において疑似連が実行される演出内容の特図変動パターンも設けられている。
擬似連とは、1回の始動口6、7への入球に基づく特別図柄抽選(大当たり判定)に対して、あたかも複数回の演出図柄の変動表示が実行されたかのように見せるために、1回の始動口6、7への入球に対して決定された特図変動時間内にて、全部の装飾図柄(左図柄、中図柄、右図柄)が仮停止した後に再度変動を開始する再変動表示を1回又は複数回数実行する特殊な態様の演出図柄の変動表示のことである。図5及び図6の演出内容に記載の「擬似2」、「擬似3」及び「擬似4」が疑似連の実行を表している。
ここで、「擬似2」は、再変動表示が1回実行され、あたかも演出図柄の変動表示が2回行われたかのように見せる演出図柄の変動表示の表示態様である。
「擬似3」は、再変動表示が2回実行され、あたかも演出図柄の変動表示が3回行われたかのように見せる演出図柄の変動表示の表示態様である。
「擬似4」は、再変動表示が3回実行され、あたかも演出図柄の変動表示が4回行われたかのように見せる演出図柄の変動表示の表示態様である。
本実施形態では、疑似連に係る大当たり当選期待度としては、疑似2<擬似3<擬似4の順で高くなっている。
以上のように、リーチが成立しているときに行われるリーチ演出としてノーマルリーチ、SPリーチ及びSPSPリーチが設定されており、また、特殊な態様の演出図柄の変動表示として疑似2、擬似3、及び、擬似4が設定されている。そして、1回の変動演出において、何れの演出がどのような順番で行われるかは特図変動パターンに対応付けられている。なお、特図変動パターンは、何れの演出がどのような順番で行われるかは対応付けられているが、各演出のさらなる詳細な内容については演出制御基板102が演出種別(リーチ1〜リーチ13)に基づいて決定する。
図7(a−1)、図7(a−2)は、事前大当たり判定に用いられる事前大当たり判定テーブルの一例を示す図である。事前大当たり判定とは、始動口6、7に遊技球が入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(大当たり判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。
図7(a−1)は、遊技球が第1始動口6に入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(第1大当たり判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、大当たりに当選したか否かを判定する第1事前大当たり判定に用いられるテーブル(以下、「事前第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図7(a−2)は、遊技球が第2始動口7へ入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(第2大当たり判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、大当たりに当選したか否かを判定する第2大当たり判定に用いられるテーブル(以下、「事前第2大当たり判定テーブル」という)である。
本実施形態では、事前第1大当たり判定テーブルは、第1大当たり判定テーブルと同一の構成となっており、事前第2大当たり判定テーブルは、第2大当たり判定テーブルと同一の構成となっている。
なお、以下において、事前第1大当たり判定と事前第2大当たり判定とをまとめて言う場合は単に「事前大当たり判定」と言い、事前第1大当たり判定テーブルと事前第2大当たり判定テーブルとをまとめて言う場合は単に「事前大当たり判定テーブル」と言う。
図7(b−1)〜図7(b−2)は、事前図柄判定に用いられる事前図柄判定テーブルの一例を示す図である。事前図柄判定とは、始動口6、7に遊技球が入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(特別図柄判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、事前大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示する特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することである。
事前図柄判定テーブルは、特別図柄判定テーブルと同様に、事前大当たり判定の結果(大当たり及びハズレ)に関連付けられており、事前大当たり特別図柄判定テーブルと、事前ハズレ特別図柄テーブルとからなる。
また、事前大当たり特別図柄判定テーブル及び事前ハズレ特別図柄判定テーブルは、さらに、当該事前図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6又は第2始動口7)にも関連付けられている。なお、以下において、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われる事前図柄判定のことを第1事前図柄判定といい、遊技球の第2始動口7への入球に基づいて行われる事前図柄判定のことを第2事前図柄判定という。
各事前図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、当該事前図柄判定の判定対象の特図判定情報に基づく特別図柄の停止表示が行われた場合の特別図柄(以下、「事前図柄」という)とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を事前図柄判定テーブルに照合することで、事前図柄が決定される。事前図柄の識別情報として、事前特図停止データ及び事前図柄指定コマンドが設定されている。
事前特図停止データは、主制御基板101における処理で用いられ、事前図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信されて、演出制御基板102における処理で用いられる。事前図柄指定コマンドは、当該入球時に(ステップS200の入力処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
事前図柄指定コマンドは、当該事前図柄判定の判定対象の特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
事前図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E3H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、MODEデータが「E4H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、MODEデータが「E3H」の事前図柄指定コマンドのことを「第1事前図柄指定コマンド」、MODEデータが「E4H」の事前図柄指定コマンドのことを「第2事前図柄指定コマンド」という。
(事前変動パターン判定テーブル)
図8は、非時短遊技状態において遊技球が第1始動口6に入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(第1特図変動パターン判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、第1特図変動パターンを判定する事前第1変動パターン判定に用いられるテーブル(以下、「事前第1変動パターン判定テーブル」という)である。一方、図9は、非時短遊技状態において遊技球が第2始動口7へ入球し、当該入球に基づいて特図判定情報が取得された場合、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が開始(第2特図変動パターン判定が実行)される前に(本実施形態では、当該入球時に)、第2特図変動パターンを判定する事前第2変動パターン判定に用いられるテーブル(以下、「事前第2変動パターン判定テーブル」という)である。
なお、以下において、事前第1変動パターン判定と事前第2変動パターン判定とをまとめて言う場合は単に「事前変動パターン判定」と言い、事前第1変動パターン判定テーブルと事前第2変動パターン判定テーブルとをまとめて言う場合は単に「事前変動パターン判定テーブル」と言う。
事前変動パターン判定テーブルも、特図変動パターン判定テーブルと同様に、遊技状態に関連付けられている。図8は、後述する非時短遊技状態において事前第1変動パターンを決定する際に参照される事前第1変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。当該事前第1変動パターン判定テーブルは、図5に記載の第1特図変動パターン判定テーブルと類似の構成をしている。図9は、非時短遊技状態において事前第2変動パターンを決定する際に参照される事前第2変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。当該事前第2変動パターン判定テーブルは、図6に記載の第2特図変動パターン判定テーブルと類似の構成をしている。
事前変動パターン判定テーブルは、さらに、事前特図停止データに関連付けられている。ここで、事前特図停止データがハズレを示すものであれば、事前変動パターン判定テーブルは、さらにリーチの有無によっても分けられている。リーチの有無は、上述のリーチ判定と同様に、リーチ判定用乱数を用いた事前リーチ判定によって決定される。なお、事前リーチ判定では、80%で「リーチ無し」と判定され、20%の確率で「リーチ有り」と判定される。
各事前変動パターン判定テーブルには、特図変動パターン判定値と、当該事前変動パターン判定の判定対象の特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が行われた場合の特図変動パターン(以下、「事前変動パターン」という)とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を事前変動パターン判定テーブルに照合することで、事前変動パターンが決定される。事前変動パターンの識別情報として、事前変動パターン指定コマンドが設定されている。
事前変動パターンは、特図変動パターンと同様に、特図変動時間及変動演出の演出種別・演出内容が関連付けられている。図5及び図6に記載の特図変動パターン、特図変動時間及び変動演出の演出種別・演出内容と、図8及び図9に記載の事前変動パターン、特図変動時間及び変動演出の演出種別・演出内容とは同一である。
また、事前変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である事前第1変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である事前第2変動パターンとで構成される。
事前変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率で割り振られているため、事前変動パターンには大当たり当選の期待度(大当たり当選期待度)や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
また、事前変動パターン指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。事前変動パターン指定コマンドは、当該入球時に(ステップS200の入力制御処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
事前変動パターン指定コマンドは、当該特図判定情報に基づく特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。事前変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E8H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E9H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E8H」の事前変動パターン指定コマンドのことを「事前第1変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E9H」の事前変動パターン指定コマンドのことを「事前第2変動パターン指定コマンド」という。
図10(a)は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たり遊技を制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図10(b)〜図10(c)は、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図10(b)は大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図10(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図11は、大当たり遊技が終了するときに設定する遊技状態を判定する遊技状態判定において用いられる遊技状態判定テーブルの一例を示す図である。大当たり遊技が終了するときに設定する遊技状態として、大当たりの当選確率についての遊技状態(低確率遊技状態・高確率遊技状態)及び始動口入賞容易性についての遊技状態(非時短遊技状態・時短遊技状態)が設定されている。
遊技状態判定テーブルは、当該遊技状態判定に係る大当たり当選を判定結果とする大当たり判定が行われた時の大当たりの当選確率の状態(以下、「当選時遊技状態」という)に関連付けられている。当選時遊技状態によって分けられた遊技状態判定テーブルは、さらに、特図停止データに関連付けられている。
特図停止データによって分けられた各テーブルには、高確率遊技状態を示すフラグである高確率フラグのON/OFF及び高確率遊技状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Xa:以下、「高確率実行可能回数」という)と、時短遊技状態を示すフラグである時短フラグのON/OFF及び時短遊技状態によって実行可能な特別図柄表示の回数(Ja:以下、「時短実行可能回数」という)と、が一義的に関連付けられて格納されている。
なお、高確率フラグのONは、大当たり遊技が終了するときに高確率遊技状態を設定することを示し、高確率フラグのOFFは、大当たり遊技が終了するときに低確率遊技状態を設定することを示す。また、時短フラグのONは、大当たり遊技が終了するときに時短遊技状態を設定することを示し、時短フラグのOFFは、大当たり遊技が終了するときに非時短遊技状態を設定することを示す。
図12(a)〜図12(f)は、入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図12(a)は、普通図柄用の当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
普通図柄用の当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性に関連付けられている。具体的には、普通図柄用の当たり判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図12(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)に関連付けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図12(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
図12(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図12(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図12(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図12(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
本実施形態においては、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)を伴い、遊技者に有利な特別遊技として、「大当たり」に当選した際に実行される「大当たり遊技」が設けられている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8の1回以上の開放を伴うラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、大入賞口8が開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入球できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態において、遊技状態として、大当たり当選確率に係る遊技状態と始動口入賞容易性に係る遊技状態が設定されている。大当たりの当選確率については、低確率遊技状態又は高確率遊技状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口入賞容易性については時短遊技状態又は非時短遊技状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技状態としては、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定されており、この低確率遊技状態且つ非時短遊技状態を基準として通常遊技状態と称する。
本実施形態において大当たり当選確率についての低確率遊技状態とは、大当たり判定における大当たり当選確率が、1/350と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。これに対して高確率遊技状態とは、大当たり当選確率が低確率遊技状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/80に設定されていることである。したがって、大当たり当選確率が高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
非時短遊技状態とは、始動口入賞容易性が通常の状態である。具体的には、非時短遊技状態では、普図変動時間が、12秒に設定され、当たり判定において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して時短遊技状態とは、非時短遊技状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口7の開放時間(第2始動口制御装置70の作動時間)が長く、第2始動口7が開放態様になり易い遊技状態のことをいう。始動口入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行可能回数が多くなる。同一の大当たり当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、時短遊技状態は非時短遊技状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施形態では、時短遊技状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、始動口入賞容易性の構成要素全てについて非時短遊技状態より遊技者に有利に設定されている。なお、時短遊技状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施形態では、始動口6、7に遊技球が入球すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、時短遊技状態のときは、非時短遊技状態に比して第2始動口7への入球が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも時短遊技状態は非時短遊技状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技状態(低確率遊技状態/高確率遊技状態と非時短遊技状態/時短遊技状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技状態との組合せと言える。そこで、以下、特図停止データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短有長当たり(確変長当たり)」、大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「低確率時短有長当たり(通常長当たり)」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短有短当たり(確変短当たり)」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常遊技状態に設定される。すなわち、大当たり遊技中は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態になる。
(主制御基板によるメイン処理)
図14を用いて、主制御基板101によるメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための特図変動用乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板によるタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板101によるタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、当たり判定用乱数で構成される特定乱数の更新を行う。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、各種の乱数の更新については、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算することで、乱数の更新を行う。各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻し、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図16〜図19を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図19〜図26を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板による入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板101による入力制御処理を説明する。メインCPU101aは、ステップS210において、一般入賞口検出信号入力処理を行う。メインCPU101aは、一般入賞口検出信号入力処理において、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
メインCPU101aは、ステップS220において、大入賞口検出信号入力処理を行う。メインCPU101aは、大入賞口検出信号入力処理において、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出信号入力処理を行う。詳細は、図17を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出信号入力処理を行う。詳細は、図18を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出信号入力処理を行う。詳細は、図19を用いて後述する。
(主制御基板による第1始動口検出信号入力処理)
次に、図17を用いて、主制御基板101による第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号が入力したか否かを判定する。有効な検出信号の入力がなければ本第1始動口検出信号入力処理を終了し、有効な検出信号の入力があれば、ステップS232において、第1始動口入賞処理として、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入賞フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特図保留数(U1)を計数する第1特図保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U1)が4より小さくないと判定すれば本第1始動口検出信号入力処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さいと判定すれば、ステップS234において第1特図保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新する。また、ステップS234において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、以降は、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数をまとめて「特図判定情報」という。
第1特別図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図13(a)参照)、特図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図13(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS236において、上記ステップS235で取得した大当たり判定用乱数及び特別図柄判定用乱数に基づいて、事前大当たり判定処理を行う。ステップS236の事前大当たり判定処理は、用いるテーブルが事前大当たり判定テーブル及び事前図柄判定テーブルとなっている点と、当該判定処理に伴って演出制御基板102に送信するコマンドが事前第1図柄指定コマンドとなっている点で、後述するステップS311の大当たり判定処理と異なっているが、処理内容については同じである。大当たり判定処理については後述する。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、事前大当たり判定処理で決定した事前図柄に対応する事前第1図柄指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
メインCPU101aは、ステップS238において、上記ステップS235で取得したリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、事前変動パターン判定処理を行う。ステップS238の事前変動パターン判定処理は、用いるテーブルが事前リーチ判定テーブル及び事前変動パターン判定テーブルとなっている点と、当該判定に伴って演出制御基板102に送信するコマンドが事前第1変動パターン指定コマンドとなっている点で、後述するステップS312の特図変動パターン判定処理と異なっているが、処理内容については同じである。特図変動パターン判定処理については後述する。
そして、メインCPU101aは、ステップS239において、事前変動パターン判定処理で決定した事前変動パターンに対応する事前第1変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
(主制御基板による第2始動口検出信号入力処理)
次いで、図18を用いて、主制御基板101による第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号が入力したか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号の入力がないと判定すれば本第2始動口検出信号入力処理を終了し、有効な検出信号の入力があると判定すれば、ステップS242に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS242おいて、第2始動口入賞処理として、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入球規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入球フラグをONする。第2始動口入球規定カウンタは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する。これは、本実施形態では、1回の補助遊技に対する遊技球の第2始動口7への入球個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特図保留数(U2)を計数する第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U2)が4より小さくないと判定すれば本第2始動口検出信号入力処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さいと判定すれば、ステップS244に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS244において、第2特図保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS244において、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。
なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図13(a)参照)、特図判定情報は乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図13(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS246において、上記ステップS245で取得した大当たり判定用乱数及び特別図柄判定用乱数に基づいて、事前大当たり判定処理を行う。ステップS246の事前大当たり判定処理は、用いるテーブルが事前大当たり判定テーブル及び事前図柄判定テーブルとなっている点と、当該判定処理に伴って演出制御基板102に送信するコマンドが事前第2図柄指定コマンドとなっている点で、後述するステップS311の大当たり判定処理と異なっているが、処理内容については同じである。ステップS311の大当たり判定処理については後述する。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、事前大当たり判定処理で決定した第2特別図柄に対応する事前第2図柄指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
メインCPU101aは、ステップS248において、上記ステップS245で取得したリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、事前特図変動パターン判定処理を行う。ステップS248の事前変動パターン判定処理は、用いるテーブルが事前リーチ判定テーブル及び事前変動パターン判定テーブルとなっている点と、当該判定処理に伴って演出制御基板102に送信するコマンドが事前第2変動パターン指定コマンドとなっている点で、後述するステップS312の特図変動パターン判定処理と異なっているが、処理内容については同じである。特図変動パターン判定処理については後述する。
そして、メインCPU101aは、ステップS249において、事前変動パターン判定処理で決定した事前変動パターンに対応する事前第2変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
(主制御基板による入賞ゲート検出信号入力処理)
次に、図19を用いて、主制御基板101による入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ10aから有効な検出信号が入力したか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号の入力がないと判定すれば本入賞ゲート検出信号入力処理を終了し、有効な検出信号の入力があると判定すれば、ステップS252に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS252において、普図保留数(G)を計数する普通図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(G)が4より小さくないと判定すれば本入賞ゲート検出信号入力処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さいと判定すれば、ステップS253に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS253において普図保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数カウンタが示す当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数カウンタが示す普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数カウンタが示す普図変動パターン判定用乱数を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。なお、以降は、当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数をまとめて「普図判定情報」という。
普通図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図13(c)参照)、普図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図13(d)参照)。
(主制御基板による特図特電制御処理)
次に、図20を用いて、主制御基板101による特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。詳しくは、図21〜図26を用いて後述する。
(主制御基板による特別図柄記憶判定処理)
図21を用いて、主制御基板101による特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中と判定すれば、本特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定すれば、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上ではないと判定すると、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判定すると、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判定すると、ステップS310−5に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている特図判定情報のシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止データもメインRAM101cから消去される。
なお、ステップS310−6における特図判定情報のシフト処理にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3に処理を移し、客待ち状態を設定するための客待ち状態設定処理を行う。客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技が実行されていない状態のことをいう。
メインCPU101aは、客待ち状態設定処理として、最初に、ステップS319−1において、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。メインCPU101aは、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、客待ち状態が繰り返し重複して設定されないために、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
(主制御基板による大当たり判定処理)
ここで、図22を用いて、主制御基板101による大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、本大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであるかを判定する。メインCPU101a、本大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであると判定すると、ステップS311−2において、第1大当たり判定を行う一方、該大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものではないと判定すると、ステップS311−3において、第2大当たり判定を行う。なお、以下において、第1大当たり判定及び第2大当たり判定のいずれも指す場合、単に「大当たり判定」という。
メインCPU101aは、ステップS311−2の第1大当たり判定において、最初に、第1大当たり判定テーブルを選択する。次いで、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否か、すなわち、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるか否かを判定する。これは、第1大当たり判定テーブルが、高確率遊技状態のときに用いる第1大当たり判定テーブル(以下、「高確率用第1大当たり判定テーブル」という)と、低確率遊技状態のときに用いる第1始動口用大当たり判定テーブル(以下、「低確率用第1大当たり判定テーブル」という)とで分けられているからである。
メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、高確率用第1大当たり判定テーブルを選択し、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、低確率用第1大当たり判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、該選択した第1大当たり判定テーブルに、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を照合して、「大当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、ステップS311−4に処理を進める。
メインCPU101aは、ステップS311−3の第2大当たり判定において、最初に、第2大当たり判定テーブルを選択する。次いで、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否か、すなわち、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるか否かを判定する。これは、第2大当たり判定テーブルが、高確率遊技状態のときに用いる第2大当たり判定テーブル(以下、「高確率用第2大当たり判定テーブル」という)と、低確率遊技状態のときに用いる第2大当たり判定テーブル(以下、「低確率用第2大当たり判定テーブル」という)とで分けられているからである。
メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、高確率用第2大当たり判定テーブルを選択し、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、低確率用第2大当たり判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、該選択した第2大当たり判定テーブルに、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を照合して、「大当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、ステップS311−4に処理を進める。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるということである。
メインCPU101aは、ステップS311−4において、上記ステップS311−2の第1大当たり判定の判定結果又は上記ステップS311−3の第2大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。メインCPU101aは、「大当たり」であると判定するとステップS311−5に処理を移し、「大当たり」ではないと判定するとステップS311−7に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS311−5に現在の遊技状態を表す遊技状態データをメインRAM101cの遊技状態バッファにセットし、ステップS311−6において大当たり特別図柄判定を行う。大当たり特別図柄判定は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であることを示す特別図柄である大当たり特別図柄の種類を判定することである。上述の通り、大当たりは複数種類設けられており、大当たり特別図柄の種類に大当たりの種類が設定されている。
メインCPU101aは、ステップS311−6の大当たり特別図柄判定において、最初に、大当たり特別図柄判定テーブルを選択する。次いで、メインCPU101aは、本大当たり判定処理で行った大当たり判定が第1大当たり判定か第2大当たり判定であるかを確認する。これは、大当たり特別図柄判定テーブルが、第1大当たり判定のときに用いる大当たり特別図柄判定テーブル(以下、「第1大当たり特別図柄判定テーブル」という)と、第2大当たり判定のときに用いる大当たり特別図柄判定テーブル(以下、「第2大当たり特別図柄判定テーブル」という)とで分けられているからである。
そして、メインCPU101aは、該選択された大当たり特別図柄判定テーブルに、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を照合する。
メインCPU101aは、ステップS311−7においてハズレ特別図柄判定を行う。ハズレ特別図柄判定は、大当たり判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す特別図柄であるハズレ特別図柄の種類を判定することである。本実施形態では、ハズレは1種類設けられている。
メインCPU101aは、ステップS311−7のハズレ特別図柄判定において、最初に、ハズレ特別図柄判定テーブルを選択する。次いで、メインCPU101aは、本大当たり判定処理で行った大当たり判定が第1大当たり判定か第2大当たり判定であるかを確認する。これは、大当たり特別図柄判定テーブルが、第1大当たり判定のときに用いるハズレ特別図柄判定テーブル(以下、「第1ハズレ特別図柄判定テーブル」という)と、第2大当たり判定のときに用いるハズレ特別図柄判定テーブル(以下、「第2ハズレ特別図柄判定テーブル」という)とで分けられているからである。
そして、メインCPU101aは、該選択されたハズレ特別図柄判定テーブルに、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を照合する。
メインCPU101aは、ステップS311−8において、上記ステップS311−6の大当たり特別図柄判定又は上記ステップS311−7のハズレ特別図柄判定の判定結果に対応する演出図柄指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS311−9において、上記ステップS311−6の大当たり特別図柄判定又は上記ステップS311−7のハズレ特別図柄判定の判定結果に対応する特図停止データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
特図停止データは、後述するように図23の特図変動パターン判定処理において特図変動パターンを決定する際、図25の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」等を判断する際、ステップS340の大当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
上記のようにして大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図21に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果及び特別図柄判定の結果に基づいて、特図変動時間及び後述する変動演出の演出種別等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
(主制御基板による特図変動パターン判定処理)
図23を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率遊技状態/低確率遊技状態、且つ、時短遊技状態/非時短遊技状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止データを確認し、特図停止データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施形態では、遊技状態によって分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらに特図停止データに関連付けられているからである。
メインCPU101aは、ステップS312−3において、特図停止データが「19」又は「29」であるか否か、すなわち、特別図柄抽選の結果がハズレであるか否かを判定する。これは、特別図柄抽選の結果がハズレである場合は、特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。本実施形態では、ハズレの場合の特図変動パターン判定テーブルは、特図保留数が「0」〜「1」の場合の特図変動パターン判定テーブルと、特図保留数が「2」以上の場合の特図変動パターン判定テーブルとに分けられている。メインCPU101aは、ステップS312−3で「ハズレ」であると判定するとステップS312−4に処理を移し、「ハズレ」ではないと判定するとステップS312−6に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS312−4において、特図保留数(U1orU2)を確認し、確認した特図保留数が対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。この特図保留数が「0」〜「1」の場合のハズレの特図変動パターン判定テーブル、及び、「2」以上の場合のハズレの特図変動パターン判定テーブルは、それぞれ、リーチ判定用乱数値に基づいてリーチの有無が対応付けられている。
「0」〜「1」の場合のハズレの特図変動パターン判定テーブルは、リーチ判定用乱数が「0」〜「69」の場合に「リーチ無し」となっており、リーチ判定用乱数が「70」〜「99」の場合に「リーチ有り」となっている。一方、「2」以上の場合のハズレの特図変動パターン判定テーブルは、リーチ判定用乱数が「0」〜「79」の場合に「リーチ無し」となっており、リーチ判定用乱数が「80」〜「99」の場合に「リーチ有り」となっている。
メインCPU101aは、ステップS312−5において、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値を、上記ステップS312−4で選択した特図変動パターン判定テーブルに照合して、リーチの有無を決定する。
メインCPU101aは、リーチ判定で「リーチ有り」と判定した場合には、上記ステップS312−4で選択した特図変動パターン判定テーブルの中でリーチ有り用の特図変動パターン判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101aは、リーチ判定で「リーチ無し」と判定した場合には、上記ステップS312−4で選択した特図変動パターン判定テーブルの中でリーチ無し用の特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−6において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS312−2で選択した特図停止データに基づいた特図変動パターン判定テーブル又はステップS312−5で選択したリーチの有無に基づいた特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図21に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図5、図6参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、客待ち状態判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、客待ち状態判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、本特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板による特別図柄変動処理)
次に、図24を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、上記ステップS310−9でセットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために図柄変動停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS311−9でセットされた特図停止データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、本特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板による特別図柄停止処理)
図25を用いて、主制御基板101による特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、本特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短遊技状態残り回数」という)を示す時短遊技状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短遊技状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短遊技状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短遊技状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短遊技状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率遊技状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率遊技状態残り回数」という)を示す高確率遊技状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率遊技状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率遊技状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率遊技状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率遊技状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率遊技状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、本特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止データ記憶領域に記憶されている特図停止データが大当たり特別図柄(特図停止データ=10〜12、20〜21)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−13に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−13において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−14において、時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域、高確率遊技状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短遊技状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−15において、大当たり遊技オープニング処理として、特図停止データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
また、ステップS330−13で特図特電処理データに3がセットされたことにより、ステップS300の特図特電制御処理において、分岐先アドレスが参照されて大当たり遊技処理が実行される。ここでは、大当たり遊技処理の説明が省略するが、大当たり遊技処理においては、特図停止データと、大当たり遊技制御テーブル及び長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル若しくは短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、大当たり遊技が制御される。そして、大当たり遊技処理が終了する際には、特図特電処理データに4がセットされて、ステップS300の特図特電制御処理において分岐先アドレスが参照されて大当たり遊技終了処理が実行されることとなる。
(主制御基板による大当たり遊技終了処理)
図26を用いて、主制御基板101による大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、遊技状態バッファにアップしている遊技状態データをロードする。これは、大当たり遊技の終了に伴って新たに設定する遊技状態を判定するテーブルである遊技状態判定テーブルは、本大当たり遊技終了処理に係る大当たりを導出した大当たり判定処理が行われていた時(以下、「当該大当たり当選時」という)の遊技状態に関連付けられているからである。具体的に、本実施形態では、遊技状態判定テーブルは、当該大当たり当選時の大当たり当選に係る遊技状態が低確率遊技状態の場合の遊技状態判定テーブルと、当該大当たり当選時の大当たり当選に係る遊技状態が高確率遊技状態の場合の遊技状態判定テーブルとで分けられている。
メインCPU101aは、ステップS350−2において、遊技状態データが示す大当たり当選状態(低確率遊技状態または高確率遊技状態)を確認して、遊技状態判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS350−3において、メインRAM101cにセットされている特図停止データを、上記ステップS350−2で選択した遊技状態判定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS350−5に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−4において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Xa)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−5において、特図停止データを、上記ステップS350−2で選択した遊技状態判定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS350−7に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS350−6に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−6おいて、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−7において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS350−8において、特図特電処理データに0をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(主制御基板による普図普電制御処理)
図27を用いて、主制御基板101による普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐先アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図28を用いて、演出制御基板102によるメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、後述する演出図柄停止表示パターン判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数、自販機予告パターン判定用乱数、進路選択予告パターン判定用乱数、突出予告パターン判定用乱数、ノイズちゃんパターン判定用乱数、表示結果パターン判定用乱数、及び、特定キャラクタパターン判定用乱数等からなり演出を制御するための判定に用いる演出用乱数を更新する処理を行う。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM102cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
また、乱数範囲の最大値は、乱数の種別によって異なるように設定されている。これは、演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期し、常時同一の乱数値となることを防ぐためである。演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期することを防ぐことができれば良いので、各種の乱数範囲の最大値を異ならせるのではなく、各種の演出用乱数に相互に異なる初期値乱数を設け、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新するようにしてもよい。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図29に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図30〜図36を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、所定の演出中において、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aの操作が有効な操作有効期間を設定するため操作有効期間設定処理を行う。詳しくは、図37を用いて後述する。
ステップS1500において、サブCPU102aは、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aへの操作によって行われる演出に関する演出入力制御処理を行う。詳しくは、図38〜図42を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、客待ち状態において行われる客待ち演出を制御する客待ち演出制御処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図30〜図31を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドを受信していないと判定すると本コマンド解析処理を終了し、コマンドを受信したと判定するとステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1303に処理を移し、客待ち状態指定コマンドではないと判定するとステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、客待ち演出準備処理を行い、本コマンド解析処理を終了する。客待ち演出準備処理では、サブCPU102aは、サブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域に客待ち演出待機フラグをONすると共に、客待ち演出を開始させるまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、30秒)を客待ち演出タイマカウンタにセットする。
なお、サブCPU102aは、ステップS1600の客待ち演出制御処理において、客待ち演出タイマカウンタにセットされた客待ち演出待機時間が経過したか否かを判定し、客待ち演出待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出待機フラグをOFFして客待ち演出実行フラグをONすると共に、客待ち演出の演出情報を示す客待ち演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた客待ち演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、客待ち演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて所定時間(例えば、20秒)の客待ち演出を繰り返し実行する。なお、客待ち演出の実行及び待機は、特図変動パターン指定コマンドが主制御基板101から演出制御基板102に送信されたことに基づいて、終了する。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、事前図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが事前図柄指定コマンドであると判定すると、ステップS1305に処理を移し、事前図柄指定コマンドではないと判定するとステップS1306に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、事前図柄指定コマンドをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶し、本コマンド解析処理を終了する。図43(a)に示すように、演出情報保留記憶領域は、事前第1図柄指定コマンド及び事前第1変動パターン指定コマンドが記憶される第1演出情報保留記憶領域と、事前第2図柄指定コマンド及び事前第2変動パターン指定コマンドが記憶される第2演出情報保留記憶領域と、現在行われている特図変動表示(変動演出)に対応し、事前第1図柄指定コマンド及び事前第1変動パターン指定コマンド又は事前第2図柄指定コマンド及び事前第2変動パターン指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域とで構成されている。
なお、第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域は、メインRAM101cの第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域のように、第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。
各記憶部は、図43(b)に示すように、事前図柄指定コマンドが記憶される事前図柄指定コマンド領域と、事前変動パターン指定コマンドが記憶される事前変動パターン指定コマンド領域と、を備える。
事前図柄指定コマンド及び事前変動パターン指定コマンドは、それぞれに対応する演出情報保留記憶領域において事前図柄指定コマンド及び事前変動パターン指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、事前第1図柄指定コマンド及び事前第1変動パターン指定コマンド又は事前第2図柄指定コマンド及び事前第2変動パターン指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域は、便宜上、第0記憶部として取り扱う。なお、以下において、事前図柄指定コマンドと事前変動パターン指定コマンドとを合わせて「事前判定結果指定コマンド」という。
サブCPU102aは、ステップS1306において、受信バッファに格納されているコマンドが、事前変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが事前変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1307に処理を移し、事前変動パターン指定コマンドではないと判定するとステップS1308に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307において、上述した事前図柄指定コマンドと同様に、事前変動パターン指定コマンドをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶し、本コマンド解析処理を終了する。
また、ステップS1307の処理では、特図保留を表す保留アイコンを表示させる処理を行う。サブCPU102aは、受信した事前変動パターン指定コマンドに係る始動口の種類を示す保留アイコン表示制御コマンド(第1保留表示制御コマンド又は第2保留表示制御コマンド)をサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた保留表示制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理でランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、保留表示制御コマンドを受信すると、受信した保留表示制御コマンドが示す始動口に係る保留アイコンを所定位置に表示させる。
サブCPU102aは、ステップS1308において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであると判定すると、ステップS1309〜ステップS1310に処理を移し、演出図柄指定コマンドはないと判定すると、ステップS1311に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1309において、特図保留の消化(シフト)に応じて、事前判定結果指定コマンドをシフト(移動)させるシフト処理を行う。
シフト処理では、受信した特図変動パターン指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報保留記憶領域に記憶された事前判定結果指定コマンドをシフトさせる。詳細には、第1演出情報保留記憶領域または第2演出情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている各事前判定結果指定を1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1演出情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1演出情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1演出情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域に共通の当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)にシフトさせ、当該変動演出情報保留記憶領域に記憶されていたデータは、消去する。
また、ステップS1309のシフト処理では、特図保留を表す保留アイコンをシフト(移動)させる処理を行う。サブCPU102aは、受信した演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を示す保留アイコンシフト制御コマンド(第1保留表示シフト制御コマンド又は第2保留表示シフト制御コマンド)をサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた保留アイコンシフト制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理でランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、保留アイコンシフト制御コマンドを受信すると、本ンシフト処理に係る演出図柄指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される際に、受信した保留アイコンシフト制御コマンドが示す始動口に係る保留アイコンをシフトさせる。
サブCPU102aは、ステップS1310において、演出図柄指定コマンドをサブRAM102cに記憶し、本コマンド解析処理を終了する。詳細には、サブCPU102aは、ステップS1308で受信したと判定された演出図柄指定コマンドをサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)の事前図柄指定コマンド領域に記憶する。すなわち、それまで演出情報当該記憶領域に記憶されていた事前図柄指定コマンドは演出図柄指定コマンドによって上書きされたこととなる。
サブCPU102aは、ステップS1311において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1312〜ステップS1315に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドはないと判定すると、ステップS1316に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、特図変動パターン指定コマンドをサブRAM102cに記憶する。詳細には、サブCPU102aは、ステップS1310で受信したと判定された特図変動パターン指定コマンドをサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)の事前変動パターン指定コマンド領域に記憶する。すなわち、それまで演出情報当該記憶領域に記憶されていた事前変動パターン指定コマンドは特図変動パターン指定コマンドによって上書きされたこととなる。
サブCPU102aは、ステップS1313において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の停止表示が行われているときに行われる演出図柄の停止表示を行うための演出図柄停止表示パターン判定処理を行い、演出図柄停止表示パターン判定処理については、図32を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の変動表示が行われているときに行われる変動演出(演出図柄の変動表示を含む)の演出内容である変動演出パターンを判定する変動演出パターン判定処理を行う。変動演出パターン判定処理については、図33を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1315において、後述する変動演出中に実行され得る各種予告の実行の可否、及び、実行される場合の各種予告の演出内容である予告パターンを判定する予告演出判定処理を行う。予告演出パターン判定処理については、図34〜図35を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1316において、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄変動停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄変動停止指定コマンドであると判定すると、ステップS1317〜ステップS1318に処理を移し、図柄変動停止指定コマンドはないと判定すると、ステップS1319に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1317において、演出図柄変動停止処理として、変動表示中の演出図柄を停止させ、演出図柄の停止表示を行うことを示す演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。演出図柄変動停止制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1318において、特別図柄の変動表示の終了を契機に演出モードを設定するための演出モード設定処理を行い、本コマンド解析処理を終了する。演出モード設定処理については、図37を用いて後述する。
なお、演出モードとは、本実施形態では、特別図柄抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等の演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技状態等に関連付けられている。本実施形態においては、演出モードは、大きく演出モードA、演出モードB、及び、演出モードCの3つに分けられている。
述する。
演出モードAは、基本的には電源投入後の低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に対応して設定される通常の演出モードである。演出モーBは、確変大当たり(大当たり1または大当たり3)後の高確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定される最も遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。演出モードCは、通常大当たり(大当たり2)後の低確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定されており、通常遊技状態よりは遊技者に有利であるが、高確率遊技状態且つ時短遊技状態よりは遊技者に不利な遊技状態であることを表す演出モードである。
サブCPU102aは、ステップS1319において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1320に処理を移し、遊技状態指定コマンドはないと判定すると、ステップS1321に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットし、本コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1321において、受信バッファに格納されているコマンドが、大当たり遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが大当たり遊技オープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1322に処理を移し、大当たり遊技オープニング指定コマンドはないと判定すると、ステップS1323に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1322において、大当たり遊技のオープニング中とラウンド遊技中に行う演出である大当たり遊技演出の演出態様である大当たり遊技演出パターンを決定する大当たり遊技演出パターン決定処理を行い、本コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1323において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであると判定すると、ステップS1324に処理を移し、ラウンド指定コマンドはないと判定すると、ステップS1325に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1324において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、本コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1325において、受信バッファに格納されているコマンドが、大当たり遊技に係るエンディング指定コマンド(大当たり遊技エンディング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが大当たり遊技エンディング指定コマンドであると判定するとステップS1326に処理を移し、大当たり遊技エンディング指定コマンドではないと判定すると、本コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1326において、エンディング演出の演出態様であるエンディング演出パターンを決定する大当たり遊技エンディング演出パターン決定処理を行い、本コマンド解析処理を終了する。
(演出制御基板による演出図柄停止表示パターン判定処理)
図32を用いて、演出制御基板102による演出図柄停止表示パターン判定処理を説明する。
ステップS1313−1において、後述するサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている演出図柄停止パターン判定テーブルを選択する。これは、演出図柄の停止表示における所定の有効ライン上の装飾図柄の組み合わせ(配置)を表す演出図柄停止表示パターンを決定するための演出図柄停止表示パターン判定テーブルが演出モード毎に設けられているからである。
サブCPU102aは、ステップS1313−2において、上記のステップS1310でサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)に記憶された演出図柄指定コマンド及び上記のステップS1312でサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)に記憶された特図変動パターン指定コマンドを参照し、これらのコマンドが示す特別図柄判定結果及び特図変動パターン判定結果に対応付けられている演出図柄停止表示パターン判定テーブルを選択し、演出図柄停止表示パターン判定に用いる演出図柄停止表示パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モード毎に設けられた各演出図柄停止表示パターン判定テーブルが演出図柄指定コマンドによって分けられているからである。
各演出図柄停止表示パターン判定テーブルにおいては、1つ又は複数の演出図柄停止表示パターンが、演出図柄停止表示パターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図44に示すように、予め設定された判定値割合となるように演出図柄停止表示パターン判定値が演出図柄停止表示パターンに適宜に割り振られている。
サブCPU102aは、ステップS1313−3において、演出図柄停止表示パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得する。
サブCPU102aは、ステップS1313−4において、上記ステップS1313−3で取得した演出図柄停止表示パターン判定用乱数を、上記ステップS1313−2で決定した演出図柄停止表示パターン判定テーブルに照合して演出図柄停止表示パターンを決定する演出図柄停止表示パターン判定を行い、演出図柄停止表示パターンを決定する。
サブCPU102aは、ステップS1313−5において、上記ステップS1313−4で決定した演出図柄停止表示パターンに対応する演出図柄停止表示制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1313−6において当該演出図柄停止表示パターンに対応する演出図柄停止表示データをサブRAM102cの演出図柄停止表示データ記憶領域にセットする。
なお、送信バッファにセットされた演出図柄停止表示制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止表示制御コマンドを受信すると、特別図柄の停止表示が行われる時に、そのコマンドが示す演出図柄停止表示パターンに基づく演出図柄の停止表示を画像表示装置14の表示部140において実行させる。
(演出制御基板による変動演出パターン判定処理)
図33を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン判定処理を説明する。
ステップS1314−1において、後述するサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の演出内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モード毎に設けられているからである(図示なし)。
サブCPU102aは、ステップS1314−2において、上記のステップS1310でサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)に記憶された演出図柄指定コマンド及び上記のステップS1312でサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)に記憶された特図変動パターン指定コマンドを参照し、これらのコマンドが示す特別図柄判定結果及び特図変動パターン判定結果に対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択し、変動演出パターン判定に用いる変動演出パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モード毎に設けられた各変動演出パターン判定テーブルが特図変動パターン指定コマンドによって分けられているからである。
本実施形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている(図45〜図48参照)。
変動演出パターンとは、変動演出の演出内容を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、演出ボタン装置18、及び、選択ボタン装置19によって行われる変動演出の基本的な演出態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出(SPリーチ及びSPSPリーチ)の内容、各種予告演出の有無、変動演出が開始された時間を基準として各種リーチ演出及び各種予告演出が開始される時間、後述する操作有効期間の設定の有無、操作有効期間が設定される時間等の後述する操作有効期間情報、演出展開構成等の変動演出の構成要素が対応付けられている。なお、画像表示装置14における変動演出の変動演出パターンには、演出図柄の変動表示の表示態様、及び、キャラクタ等で構成されるオブジェクト画像や背景画像に係る表示態様も、変動演出の構成要素として対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1314−3において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1314−4において、取得した変動演出パターン判定用乱数を、上記のステップS1314−2で決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。
サブCPU102aは、ステップS1314−5において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1314−6において、当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットし、ステップS1314−7において、当該変動演出の演出時間である変動演出時間をサブRAM102cの変動演出タイマカウンタにセットする。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す演出内容に加えて、後述する各種予告演出に係る予告制御コマンドなどが示す演出内容に基づいて変動演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
また、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。サブCPU102aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、換言すれば、当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
(演出制御基板による予告判定処理)
図34〜図35を用いて、演出制御基板102による予告判定処理を説明する。
サブCPU102aは、ステップS1315−1において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データを確認し、ステップS1315−2において、該変動演出データが示す演出内容に基づいて、これから実行される当該変動演出において、演出ボタン18Aまたは選択ボタン19Aの操作が有効となる期間(以下、「操作有効期間」という)を設定するか否かを判定する。本実施形態では、図45〜図48の変動演出パターン判定テーブルの欄「変動演出の演出」に記載された自販機予告、SPリーチA、SPSPリーチA、及び、SPSPリーチBにおいて操作有効期間が設定される。そして、変動演出が開始されてから各操作有効期間が開始する時間(以下、「操作有効期間開始時間」という)、各操作有効期間を設定可能な時間(以下、「操作有効期間設定時間」という)、各操作有効期間で操作が有効となる対象(演出ボタン18A及び選択ボタン19A、(以下、「操作有効期間対象」という))は、変動演出パターンに対応付けられており(図示無し)、サブROM102bに格納されている。操作有効期間の詳細については後述する。
なお、操作有効期間設定時間について操作有効期間が「設定可能な」となっているのは、後述するように操作有効期間中に演出ボタン18Aの操作があると、当該操作有効期間の残り時間があっても、当該操作有効期間が強制的に終了されることがあるからである。
また、演出ボタン18Aの操作が有効となる操作有効期間においては、当該操作有効期間中に演出ボタン18Aの操作を促す又は指示する演出(以下、「演出ボタン操作演出」という)が実行される。また、選択ボタン19Aの操作が有効となる操作有効期間においては、当該操作有効期間中に選択ボタン19Aの操作を促す又は指示する演出(以下、「選択ボタン操作演出」という)が実行される。さらに、演出ボタン18Aおよび選択ボタン19Aの操作が有効となる操作有効期間においては、当該操作有効期間中に演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出が実行される。
サブCPU102aは、ステップS1315−2において、操作有効期間を設定すると判定するとステップS1315−3に処理を移し、操作有効期間を設定しないと判定するとステップS1315−20に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315−3において、操作有効期間を設定する変動演出中であることを表す操作有効期間設定フラグをサブRAM102cの操作有効期間設定フラグ記憶領域にONし、ステップS1315−4において、当該変動演出における操作有効期間に関する情報(各操作有効期間に対する操作有効期間開始時間、操作有効期間設定時間および操作有効期間対象、自販機予告に係る操作有効期間であるか否か、進路選択予告に係る操作有効期間であるか否か、突出予告に係る操作有効期間であるか否か、以下、「操作有効期間情報」という)を、各操作有効期間に対応付けて、サブRAM102cの操作有効期間情報記憶領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS1315−5において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される変動演出において、自販機予告を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、自販機予告を実行すると判定すると、ステップS1315−6に処理を移し、自販機予告を実行しないと判定すると、ステップ1313−10に処理を移す。
自販機予告とは、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aについての操作有効期間が設定される予告演出であり、リーチが成立する期待度(以下、「リーチ期待度」という)や大当たりに当選する期待度(以下、「大当たり期待度」という)など、予め設定された複数の遊技に関する情報の項目(以下、「遊技情報項目」という)が選択肢として表示部140において表示され、遊技者が選択した遊技情報項目(選択肢)についての情報が表示(報知)される。自販機予告については後述する。
サブCPU102aは、ステップS1315−6において、自販機予告の上位の演出パターンである自販機予告パターンを判定するための自販機予告パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−7において、取得した自販機予告パターン判定用乱数を自販機予告パターン判定テーブルに照合して自販機予告パターンを決定する自販機予告パターン判定を行う。
図49に示すように、自販機予告パターン判定テーブルは、特別図柄判定結果と特図変動パターン判定結果からなる特別図柄抽選の結果(以下、「特図抽選結果」という)によって分類されている。すなわち、自販機予告パターン判定テーブルは、リーチ無しハズレ用の自販機予告パターン判定テーブル、リーチ有りハズレ用の自販機予告パターン判定テーブル、大当たり1用の自販機予告パターン判定テーブル、大当たり2用の自販機予告パターン判定テーブル及び大当たり3用の自販機予告パターン判定テーブルに分けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−6の自販機予告パターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果としての特別図柄及び特図変動パターン指定コマンドが示す特図変動パターン判定結果としての特図変動パターンを確認して、該確認した内容に対応する自販機予告パターン判定テーブルを選択する。
各自販機予告パターン判定テーブルにおいては、複数の自販機予告パターンが、自販機予告パターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図49に示すように、予め設定された判定値割合となるように自販機予告パターン判定値が自販機予告パターンに適宜に割り振られている。
自販機予告パターンとは、表示部140において表示される複数の遊技情報項目を示す画像(以下、「遊技情報項目画像」という)の種類とその画像の配置を表す識別情報のことである。
本実施形態では、遊技情報項目画像として、リーチ期待度を示唆するリーチ期待度画像、擬似連回数を示唆する擬似連回数画像、SPリーチが実行される期待度(以下、「SPリーチ期待度」という)を示唆するSPリーチ期待度画像、SPSPリーチが実行される期待度(以下、「SPSPリーチ期待度」という)を示唆するSPSPリーチ期待度画像、後述するノイズチャンスが実行される期待度(以下、「ノイズチャンス期待度」という)を示唆するノイズチャンス期待度画像、事前判定結果が「大当たり」である特図保留が含まれている期待度(以下、「保留内期待度」という)を示唆する保留内期待度画像、及び、大当たり期待度を示唆する大当たり期待度画像と、7つの遊技情報項目画像が設定されている。
そして、本実施形態では、1回の自販機予告において3つの遊技情報項目画像が選択肢として表示される。この3つの遊技情報項目画像の組み合わせ及び表示される配置は予め設定されている。この3つの遊技情報項目画像の組み合わせ及び表示される配置が自販機予告パターンに対応付けられている。本実施形態では、18個の自販機予告パターンが設けられている。なお、詳細は後述するが、3つの遊技情報項目画像が横に並んで表示される(図59参照)。すなわち、左側の表示位置に表示される遊技情報項目画像、中央の表示位置に表示される遊技情報項目画像、及び、右側の表示位置に表示される遊技情報項目画像の組み合わせが18通り予め設定されている。
サブCPU102aは、ステップS1315−8において、上記ステップS1315−7で決定した自販機予告パターンに対応する自販機予告演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1315−9において、上記ステップS1315−7で決定した自販機予告パターンに対応する自販機予告データをサブRAM102cの自販機予告データ記憶領域にセットする。
なお、送信バッファにセットされた自販機予告演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、自販機予告演出制御コマンドを受信すると、予め設定された時間(本実施形態では、演出図柄の変動表示が開始してから1秒経過時)に、そのコマンドが示す演出内容の自販機予告を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1315−10において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される変動演出において、進路選択予告を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、進路選択予告を実行すると判定すると、ステップS1315−11に処理を移し、進路選択予告を実行しないと判定すると、ステップ1313−15に処理を移す。
進路選択予告とは、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aについての操作有効期間が設定される予告演出であり、変動演出中に所定のキャラクタ目線で進行する方向を選択し、大当たり当選期待度を示唆する予告演出である。本実施形態では、進路選択予告はSPリーチAにおいて行われる。
進行する方向として、左折、直進及び右折が設けられている。進路選択予告に係る操作有効期間中には、左折を表す画像(以下、「左折画像」という)、直進を表す画像(以下、「直進画像」という)及び右折を表す画像(以下、「右折画像」という)が表示され、進行する方向を選択するための指標となる第2カーソル画像が選択ボタン19Aの操作に応じて、左折画像、直進画像及び右折画像の何れかを指し示し、左折、直進及び右折の何れか1つが遊技者によって選択可能となる。
ここで、左折画像、直進画像及び右折画像の色彩として白色が通常の通常態様に設定されているが、左折画像、直進画像及び右折画像の何れか1つが緑色、赤色またはゼブラ柄の何れかの特別態様に変化し得る。さらに、操作有効期間に対して特別態様に変化可能な区間として、当該操作有効期間の全区間と当該操作有効期間中の特定区間の2種類が設定されている。本実施形態では、進路選択予告に係る操作有効期間設定時間は「5秒」に設定されており、特定区間は、当該操作有効期間が開始して1秒経過した後の3秒間に設定されている。これらの左折画像、直進画像及び右折画像の何れかが特別態様に変化するか否か、特別態様に変化する対象の画像(左折画像、直進画像又は右折画像の何れか1つ)、特別態様に変化する場合の色彩の種類、及び、特別態様に変化可能な区間(全区間又は特定区間)が進路選択予告パターンを構成する要素となっている。すなわち、進路選択予告パターンは、進路選択予告の演出内容を表している。
サブCPU102aは、ステップS1315−11において、進路選択予告パターンを判定するための進路選択予告パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−12において、取得した進路選択予告パターン判定用乱数を進路選択予告パターン判定テーブルに照合して進路選択予告パターンを決定する進路選択予告パターン判定を行う。
図50に示すように、進路選択予告パターン判定テーブルも、自販機予告パターンと同様に、特図抽選結果によって分類されている。すなわち、進路選択予告パターン判定テーブルは、リーチ有りハズレ用の進路選択予告パターン判定テーブル、大当たり1用の進路選択予告パターン判定テーブル、大当たり2用の進路選択予告パターン判定テーブル及び大当たり3用の進路選択予告パターン判定テーブルに分けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−12の進路選択予告パターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果としての特別図柄及び特図変動パターン指定コマンドが示す特図変動パターン判定結果としての特図変動パターンを確認して、該確認した内容に対応する進路選択予告パターン判定テーブルを選択する。
各進路選択予告パターン判定テーブルにおいては、複数の進路選択予告パターンが、進路選択予告パターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図50に示すように、予め設定された判定値割合となるように進路選択予告パターン判定値が進路選択予告パターンに適宜に割り振られている。本実施形態では、進路選択予告パターンは大当たり期待度に対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−13において、上記ステップS1315−12で決定した進路選択予告パターンに対応する進路選択予告演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1315−14において、上記ステップS1315−12で決定した進路選択予告パターンに対応する進路選択予告データをサブRAM102cの進路選択予告データ記憶領域にセットする。
なお、送信バッファにセットされた進路選択予告演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、進路選択予告演出制御コマンドを受信すると、予め設定された時間(本実施形態では、SPリーチ1が開始してから所定時間経過時)に、そのコマンドが示す演出内容の進路選択予告を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1315−15において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される変動演出において、突出予告を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、突出予告を実行すると判定すると、ステップS1315−16に処理を移し、突出予告を実行しないと判定すると、ステップS1315−20に処理を移す。
突出予告とは、演出ボタン18Aについての操作有効期間が設定されることに伴って演出ボタン18Aが特別操作位置まで上昇して特別状態になる時期によって大当たり当選期待度を示唆する予告演出である。本実施形態では、SPSPリーチA及びSPSPリーチBの終盤で、大当たり判定結果の当落(大当たり又はハズレ)が決定する演出(以下、「決め演出」という)に対応して設定される演出ボタン18Aの操作有効期間に伴って演出ボタン18Aが特別操作位置まで上昇(突出)して特別状態になる。そして、演出ボタン18Aが突出して特別状態になる時期としては、当該操作有効期間が設定される際に演出ボタン18Aが特別状態になる第1時期と、当該突出予告が行われるSPSPリーチAまたはSPSPリーチBが開始されてから1秒経過時に演出ボタン18Aが特別状態になる第2時期とが設定されている。
サブCPU102aは、ステップS1315−16において、突出予告の演出パターンである突出予告パターンを判定するための突出予告パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−17において、取得した突出予告パターン判定用乱数を突出予告パターン判定テーブルに照合して突出予告パターンを決定する突出予告パターン判定を行う。突出予告パターンは、上述した演出ボタン18Aが特別状態になる時期(第1時期または第2時期)に対応付けられている。
図51に示すように、突出予告パターン判定テーブルは特図抽選結果によって分類されている。すなわち、突出予告パターン判定テーブルは、ハズレ用の突出予告パターン判定テーブル、大当たり1用の突出予告パターン判定テーブル、及び、大当たり2、3用の突出予告パターン判定テーブルに分けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−17の突出予告パターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果としての特別図柄及び特図変動パターン指定コマンドが示す特図変動パターン判定結果としての特図変動パターンを確認して、該確認した内容に対応する突出予告パターン判定テーブルを選択する。
各突出予告パターン判定テーブルにおいては、複数の突出予告パターンが、突出予告パターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図51に示すように、予め設定された判定値割合となるように突出予告パターン判定値が突出予告パターンに適宜に割り振られている。
サブCPU102aは、ステップS1315−18において、上記ステップS1315−17で決定した突出予告パターンに対応する突出予告演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1315−19において、上記ステップS1315−17で決定した突出予告パターンに対応する突出予告データをサブRAM102cの突出予告データ記憶領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS1315−20において、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される変動演出において、ノイズチャンスを実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、ノイズチャンスを実行すると判定すると、ステップS1315−21に処理を移し、ノイズチャンスを実行しないと判定すると、本予告判定処理を終了する。
ノイズチャンスとは、リーチが成立するか否かの演出(以下、「リーチ煽り演出」という)を行った後に、リーチが成立する又はリーチが失敗する演出である。ノイズチャンスにおいては、リーチ煽り演出及びリーチの成立又は失敗が1回又は2回実行される。しかしながら、このリーチ煽り演出及びリーチの成立又は失敗の実行回数はこれに限られず、3回以上行うことも可能である。
リーチ煽り演出の後にリーチが成立すると、当該成立したリーチに係る演出図柄が示唆する遊技利益より遊技者に有利な遊技利益を示唆する演出図柄でさらにリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される一方、リーチが失敗すると、当該失敗したリーチに係る演出図柄が示唆する遊技利益より遊技者に不利な又は同等な遊技利益を示唆する演出図柄でさらにリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される。
本実施形態では、ノイズチャンスは、特図抽選結果がリーチ有りハズレ又は大当たりのときに実行可能である。ノイズチャンスは、当該特図抽選に対応する変動演出(演出図柄の変動表示)においてリーチの成立が確定する前の部分(以下、「リーチ前通常演出」という)で行われ、上述の自販機予告が実行されない場合は変動演出が開始されてから1秒経過時に開始され、自販機予告が実行される場合は、自販機予告が終了してから1秒経過時に開始される。
サブCPU102aは、ステップS1315−21において、ノイズチャンスの演出内容に対応付けられたノイズチャンスパターンを判定するためのノイズチャンスパターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−22において、取得したノイズチャンスパターン判定用乱数をノイズチャンスパターン判定テーブルに照合してノイズチャンスパターンを決定するノイズチャンスパターン判定を行う。
ノイズチャンスパターン判定テーブルは、ステップS1313の演出図柄停止表示パターンで決定される演出図柄停止表示パターン(停止演出図柄種別)によって分類されている。すなわち、ノイズチャンスパターン判定テーブルは、図52〜図53に示すように、演出図柄停止表示パターンが「01(大当たり演出図柄「3」)」「02(大当たり演出図柄「7」」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブル、演出図柄停止表示パターンが「07(大当たり演出図柄「1」)」「08(大当たり演出図柄「5」」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブル、演出図柄停止表示パターンが「03(大当たり演出図柄「2」)」「04(大当たり演出図柄「4」」「05(大当たり演出図柄「6」)」「06(大当たり演出図柄「8」)」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブル、演出図柄停止表示パターンが「11(リーチハズレ演出図柄「3」)」「15(リーチハズレ演出図柄「7」」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブル、演出図柄停止表示パターンが「09(リーチハズレ演出図柄「1」)」「13(リーチハズレ演出図柄「5」」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブル、演出図柄停止表示パターンが「10(リーチハズレ演出図柄「2」)」「12(リーチハズレ演出図柄「4」」「14(リーチハズレ演出図柄「6」)」「16(リーチハズレ演出図柄「8」)」の場合のノイズチャンスパターン判定テーブルに分けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−22のノイズチャンスパターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄停止表示データ示す演出図柄停止表示パターン(停止演出図柄種別)を確認して、該確認した内容に対応するノイズチャンスパターン判定テーブルを選択する。
各ノイズチャンスパターン判定テーブルにおいては、複数のノイズチャンスパターンが、ノイズチャンスパターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図52〜図53に示すように、予め設定された判定値割合となるようにノイズチャンスパターン判定値がノイズチャンスパターンに適宜に割り振られている。なお、ノイズチャンスパターンが示す演出内容については後述する。
サブCPU102aは、ステップS1315−23において、上記ステップS1315−22で決定したノイズチャンスパターンに対応するノイズチャンス制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされたノイズチャンス制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ノイズチャンス制御コマンドを受信すると、変動演出パターンが示す予め設定された時間に、そのコマンドが示す演出内容のノイズチャンスを画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
(演出制御基板による演出モード設定処理)
次に、図36を用いて演出モード設定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1318−1において、上記のステップS1310でサブRAM102cの当該変動演出情報保留記憶領域(第0記憶部)に記憶された演出図柄指定コマンドを参照し、ステップS1318−2において、大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ハズレであると判定するとステップS1318−3に処理を移し、ハズレではなく、大当たりであると判定するとステップS1318−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318−7において、大当たりの種別に対応した演出モードを表す演出モードフラグをサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶し、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数(Ma)を、サブRAM102cの演出モード残り回数カウンタにセットし、本演出モード設定処理を終了する。演出モード残り回数カウンタは、変動演出の実行回数が設定されている演出モードによる変動演出の実行回数の残り回数(M:演出モードの残り回数)を計数する。
上述したように、大当たり1または大当たり3に当選していれば演出モードB(=演出モードフラグ「01H」)に設定され、大当たり2に当選していれば演出モードC(=演出モードフラグ「02H」)に設定される。また、本実施形態では、演出モード実行可能回数(Ma)は、高確率遊技状態実行可能回数(Xa)または時短遊技状態実行可能回数(Ja)に対応しており、演出モードBの演出モード実行可能回数(Ma)は10000回に定められており、演出モードCの演出モード実行可能回数(Ma)は100回に定められている。なお、これらの演出モードに関する情報はサブROM102bに格納されている。
一方、サブCPU102aは、ステップS1318−3において現在、演出モード「A」であるか否か、すなわち、演出モードフラグ「00H」がONされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、演出モード「A」であると判定すると、本演出モード設定処理を終了する。サブCPU102aは、演出モード「A」ではないと判定すると、ステップS1318−4において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算して演出モードの残り回数(M)を更新し、ステップ1318−5において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。
そして、サブCPU102aは、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判定すると本演出モード設定処理を終了し、カウンタ値が「0」あると判定すると、ステップS1318−6において、演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域にセット(演出モードAを設定)し、本演出モード設定処理を終了する。
(演出制御基板による操作有効期間設定処理)
図37を用いて、演出制御基板102による操作有効期間設定処理を説明する。
サブCPU102aは、ステップS1401において、操作有効期間設定フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間設定フラグがONされていると判定するとステップS1402に処理を移し、操作有効期間設定フラグがONされていないと判定すると本操作有効期間設定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1402において、操作有効期間中であることを示す操作有効期間中フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間中フラグがONされていると判定すると本操作有効期間設定処理を終了し、操作有効期間中フラグがONされていないと判定するとステップS1403に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1403において、サブCPU102aに記憶された変動演出データ及びサブRAM102cに設けられた変動演出タイマカウンタを参照し、現在実行されている変動演出が開始してからの経過時間を確認し、当該変動演出についての操作有効期間開始時間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間開始時間であると判定するとステップS1404に処理を移し、操作有効期間開始時間ではないと判定すると本操作有効期間設定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1404において、サブRAM102cの操作有効期間中フラグ記憶領域に操作有効期間中フラグをONし、ステップS1405において、これから設定する操作有効期間は自販機予告に係る操作有効期間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、自販機予告に係る操作有効期間であると判定するとステップS1406に処理を移し、自販機予告に係る操作有効期間ではないと判定するとステップS1409に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1406において、自販機予告が実行中であることを示す自販機予告実行フラグをサブRAM102cの自販機予告実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1407において、自販機予告用の操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1408において、サブRAM102cに設けられた操作有効期間タイマカウンタに当該自販機予告用の操作有効期間設定時間(本実施形態において、5秒)をセットする。
なお、送信バッファにセットされた自販機予告用の操作演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、自販機予告用の操作演出制御コマンドを受信すると、即座に自販機予告用の演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1409において、これから設定する操作有効期間は進路選択予告に係る操作有効期間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、進路選択予告に係る操作有効期間であると判定するとステップS1410に処理を移し、進路選択予告に係る操作有効期間ではないと判定するとステップS1413に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1410において、進路選択予告が実行中であることを示す進路選択予告実行フラグをサブRAM102cの進路選択予告実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1411において、進路選択予告用の操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1412において、サブRAM102cに設けられた操作有効期間タイマカウンタに当該進路選択予告用の操作有効期間設定時間(本実施形態において、5秒)をセットする。
なお、送信バッファにセットされた進路選択予告用の操作演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、進路選択予告用の操作演出制御コマンドを受信すると、即座に進路選択予告用の演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1413において、これから設定する操作有効期間は突出予告に係る操作有効期間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、突出予告に係る操作有効期間であると判定するとステップS1414に処理を移し、突出予告に係る操作有効期間ではないと判定するとステップS1417に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1414において、突出予告が実行中であることを示す突出予告実行フラグをサブRAM102cの突出予告実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1415において、突出予告用の操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1416において、サブRAM102cに設けられた操作有効期間タイマカウンタに当該突出予告用の操作有効期間設定時間(本実施形態において、5秒)をセットする。
なお、送信バッファにセットされた突出予告用の操作演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、突出予告用の操作演出制御コマンドを受信すると、即座に突出用の演出ボタン操作演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1417において、自販機予告、進路選択予告、及び、突出予告とは関係なく、演出ボタン18A及び/又は選択ボタン19Aの操作により実行可能であり、大当たり期待度を示唆する期待度示唆演出である通常予告演出を行うための操作有効期間中であることを示す通常予告演出実行フラグをサブRAM102cの通常予告演出実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1418において、当該操作有効期間に応じた操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1419において、サブRAM102cに設けられた操作有効期間タイマカウンタに当該操作有効期間に応じた通常用の操作有効期間設定時間をセットする。
送信バッファにセットされた操作演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作指示制御コマンドを受信すると、即座に操作指示制御コマンドが示す演出内容の演出ボタン操作演出及び/又は選択ボタン操作演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
(演出制御基板による演出入力制御処理)
図38を用いて、演出制御基板102による演出入力制御処理を説明する。
サブCPU102aは、ステップS1510において、自販機予告に係る操作有効期間中の制御を行うための自販機予告用演出入力制御処理を行う。詳細は、図39を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1520において、進路選択予告に係る操作有効期間中の制御を行うための進路選択予告用演出入力制御処理を行う。詳細は、図40を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1530において、突出予告に係る操作有効期間中の制御を行うための突出予告用演出入力制御処理を行う。詳細は、図41を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1540において、通常予告演出に係る操作有効期間中の制御を行うための通常用演出入力制御処理を行う。詳細は、図42を用いて後述する。
(演出制御基板による自販機予告用演出入力制御処理)
図39を用いて、演出制御基板102による自販機予告用演出入力制御処理を説明する。
詳細は後述するが、自販機予告においては、遊技情報項目を示し、缶ジュースを模した3つの遊技情報画像が表示部140の所定の左側の表示位置(左側表示位置)、中央の表示位置(中央表示位置)、及び、右側の表示位置(右側表示位置)に並んで表示される(図59参照)。以下において、左側の表示位置に表示される遊技情報画像を「左側遊技情報項目画像G11」、中央の表示位置に表示される遊技情報画像を「中央遊技情報項目画像G12」、右側の表示位置に表示される遊技情報画像を「右側遊技情報項目画像G13」とする。
そして、これらの3つの遊技情報項目画像G11〜G13の真下には、各遊技情報項目画像G11〜G13に対応し、各遊技情報項目画像G11〜G13が示す遊技情報項目を選択するためのボタンを模した遊技情報項目選択画像が表示される。以下において、左側遊技情報画像G11に対応する遊技情報項目選択画像を「左側遊技情報項目画像G21」、中央遊技情報画像G12に対応する遊技情報項目選択画像を中央遊技情報項目画像G22、右側遊技情報画像G13に対応する遊技情報項目選択画像を右側遊技情報項目画像G23とする(図59参照)。よって、各遊技情報項目選択画像G21〜G23も、左側表示位置、中央表示位置及び右側表示位置に表示されているといえる。そして、遊技情報項目選択画像G21〜G23の中の何れか1つに、選択対象であることを示す第1カーソル画像G24が表示される。換言すれば、第1カーソル画像G24は、左側表示位置、中央表示位置及び右側表示位置の何れか1つに表示可能である。
よって、第1カーソル画像G24が左側表示位置(左側遊技情報項目画像G21)に表示されているとき、左側遊技情報項目画像G11が示す遊技情報項目が選択されている状態であり、中央表示位置(中央遊技情報項目画像G22)に表示されているとき、中央遊技情報項目画像G12が示す遊技情報項目が選択されている状態であり、右側表示位置(右側遊技情報項目画像G23)に表示されているとき、右側遊技情報項目画像G13が示す遊技情報項目が選択されている状態である。
サブCPU102aは、ステップS1510−1において、自販機予告実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、自販機予告実行フラグがONされていると判定するとステップS1510−2に処理を移し、自販機予告実行フラグがONされていないと判定すると本自販機予告用演出入力制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1510−2において、選択ボタン19Aの左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作があったか否かを判定する。これは、本実施形態の自販機予告では左ボタン192A及び右ボタン194Aの操作を有効とし、上ボタン191A及び下ボタン193Aの操作を無効としているからである。サブCPU102aは、左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作があったと判定するとステップS1510−3に処理を移し、左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作がなかったと判定するとステップS1510−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1510−3において、選択ボタン19Aの操作に応じた第1カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1510−4において、操作に応じた第1カーソル画像位置データを更新する。
ここで、選択ボタン19Aの操作に応じた第1カーソル画像位置制御コマンドとは、ステップS1510−2で左ボタン192Aが操作されたと判定されると、第1カーソル画像を左に移動させることを示す第1カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする一方、ステップS1510−2で右ボタン194Aが操作されたと判定されると、第1カーソル画像を右に移動させることを示す第1カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、第1カーソル画像G24が左側表示位置(左側の遊技情報項目画像G11)に表示されているときに、左ボタン192Aが操作されると、第1カーソル画像は右側表示位置(右側の遊技情報項目画像G13)に移動し、右側の遊技情報項目画像G13が示す遊技情報項目が選択されている状態となる。一方、第1カーソル画像G24が右側表示位置(右側の遊技情報項目画像G13)に表示されているときに、右ボタン194Aが操作されると、第1カーソル画像G24は左側表示位置(左側の遊技情報項目画像G11)に移動し、左側の遊技情報項目画像G11が示す遊技情報項目が選択されている状態となる。
また、操作に応じた第1カーソル画像位置データを更新するとは、第1カーソル画像G24が表示されている表示位置を示す位置データを更新することである。本実施形態では、第1カーソル画像G24は、左側表示位置、中央表示位置、及び、右側表示位置に表示される。ここで、各表示位置に対応して位置データが設けられている。この第1カーソル画像G24に対応した位置データ(以下、「第1カーソル画像位置データ」という)は、サブRAM102cに設けられた第1カーソル画像位置データカウンタ(C1)で設定されており、左側表示位置に対応して第1カーソル画像位置データカウンタのカウント値「0」が、中央表示位置に対応して第1カーソル画像位置データカウンタのカウント値「1」が、右側表示位置に対応して第1カーソル画像位置データカウンタのカウント値「2」がそれぞれ対応付けられている。
ステップS1510−2で左ボタン192Aが操作されたと判定されると、ステップS1510−4で第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「1」減算される一方、ステップS1510−2で右ボタン194Aが操作されたと判定されると、ステップS1510−4で第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「1」加算される。
なお、第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「0」のときに、左ボタン192Aが操作されたと判定されると、第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値は「2」となる一方、第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「2」のときに、右ボタン194Aが操作されたと判定されると、第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値は「0」となる。
サブCPU102aは、ステップS1510−5において、演出ボタン18Aの操作があったか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン18Aの操作があったと判定するとステップS1510−6に処理を移し、演出ボタン18Aの操作がなかったと判定するとステップS1510−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1510−6において、現在実行されている演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を強制終了させるための操作演出強制終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされた操作演出強制終了コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作演出強制終了コマンドを受信すると、即座に演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を終了させる。
サブCPU102aは、ステップS1510−7において、操作有効期間タイマカウンタを確認して、操作有効期間の残り時間=0か否か、すなわち、当該操作有効期間が終了であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間が終了ではないと判定すると本自販機予告用演出入力制御処理を終了し、操作有効期間が終了であると判定するとステップS1510−8に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1510−8において、自販機予告位置データカウンタのカウンタ値を参照して、第1カーソル画像の表示位置を確認、換言すれば、遊技者によって選択された遊技情報項目画像が示す遊技情報項目を特定する。
サブCPU102aは、ステップS1510−9において、遊技者が選択した遊技情報項目に対する報知となる結果情報である結果表示パターンを判定するための結果表示パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1510−10において、取得した結果表示パターン判定用乱数を結果表示パターン判定テーブルに照合して結果表示パターンを決定する結果表示パターン判定を行う。
図54〜図56に示すように、結果表示パターン判定テーブルは、特図抽選結果、及び、遊技情報項目画像が示す遊技情報項目(1〜7)によって分類されている。
サブCPU102aは、ステップS1510−10の結果表示パターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄、特図変動パターン指定コマンドが示す特図変動パターン及び第1カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が示す遊技情報項目(1〜7)を確認して、該確認した内容に対応する結果表示パターン判定テーブルを選択する。
各結果表示パターン判定テーブルにおいては、複数の結果表示パターンが、結果表示パターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図54〜図56に示すように、予め設定された判定値割合となるように結果表示パターン判定値が結果表示パターンに適宜に割り振られている。
結果表示パターンは、遊技情報項目毎に設けられている。ここで、遊技情報項目毎に設けられている結果表示パターンについて説明する。
遊技情報項目1は、リーチ期待度であり、遊技情報項目1についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン1−1〜結果表示パターン1−5の5種類が設定されている。結果表示パターン1−1は、「5%」という表示に対応し、リーチが成立する期待度が低いことを示している。結果表示パターン1−2は、「20%」という表示に対応し、リーチが成立する期待度が中くらいであることを示している。結果表示パターン1−3は、「50%」という表示に対応し、リーチが成立する期待度が高いことを示している。結果表示パターン1−4は、「70%」という表示に対応し、リーチが成立する期待度が100%、すなわち、リーチが成立することが確定していることを示している。結果表示パターン1−5は、「99%」という表示に対応し、リーチが成立することが確定し、さらに、大当たり期待度が高いことを示している。
遊技情報項目2は、擬似連回数であり、遊技情報項目2についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン2−1〜結果表示パターン2−4の4種類が設定されている。結果表示パターン2−1は、「0回」という表示に対応し、擬似連が実行される可能性が低いことを示している。結果表示パターン4−2は、「2回」という表示に対応し、擬似2が実行される可能性が高いことを示している。結果表示パターン4−3は、「3回」という表示に対応し、擬似3が実行される可能性が高いことを示している。結果表示パターン4−4は、「4回」という表示に対応し、擬似4が実行される可能性が高いことを示している。
遊技情報項目3は、SPリーチ期待度であり、遊技情報項目3についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン3−1〜結果表示パターン3−5の5種類が設定されている。結果表示パターン3−1は、「5%」という表示に対応し、SPリーチが実行される期待度が低いことを示している。結果表示パターン3−2は、「20%」という表示に対応し、SPリーチが実行される期待度が中くらいであることを示している。結果表示パターン3−3は、「50%」という表示に対応し、SPリーチが実行される期待度が高いことを示している。結果表示パターン3−4は、「70%」という表示に対応し、SPリーチが実行される期待度が100%、すなわち、SPリーチが実行されることが確定していることを示している。結果表示パターン3−5は、「99%」という表示に対応し、SPリーチが実行されることが確定し、さらに、大当たり期待度が高いことを示している。
遊技情報項目4は、SPSPリーチ期待度であり、遊技情報項目4についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン4−1〜結果表示パターン4−5の5種類が設定されている。結果表示パターン4−1は、「5%」という表示に対応し、SPSPリーチが実行される期待度が低いことを示している。結果表示パターン4−2は、「20%」という表示に対応し、SPSPリーチが実行される期待度が中くらいであることを示している。結果表示パターン4−3は、「50%」という表示に対応し、SPSPリーチが実行される期待度が高いことを示している。結果表示パターン4−4は、「70%」という表示に対応し、SPSPリーチが実行される期待度が100%、すなわち、SPSPリーチが実行されることが確定していることを示している。結果表示パターン4−5は、「99%」という表示に対応し、SPSPリーチが実行されることが確定し、さらに、大当たり期待度が高いことを示している。
遊技情報項目5は、ノイズチャンス期待度であり、遊技情報項目5についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン5−1〜結果表示パターン5−5の5種類が設定されている。結果表示パターン5−1は、「5%」という表示に対応し、ノイズチャンスが実行される期待度が低いことを示している。結果表示パターン5−2は、「20%」という表示に対応し、ノイズチャンスが実行される期待度が中くらいであることを示している。結果表示パターン5−3は、「50%」という表示に対応し、ノイズチャンスが実行される期待度が高いことを示している。結果表示パターン5−4は、「70%」という表示に対応し、ノイズチャンスが実行される期待度が100%、すなわち、ノイズチャンスが実行されることが確定していることを示している。結果表示パターン5−5は、「99%」という表示に対応し、ノイズチャンスが実行されることが確定し、さらに、大当たり期待度が高いことを示している。
遊技情報項目6は、保留内期待度であり、遊技情報項目6についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン6−1〜結果表示パターン6−5の5種類が設定されている。結果表示パターン6−1は、「5%」という表示に対応し、リーチが成立するという事前判定結果を示す特図保留が含まれている期待度が通常より高いことを示している。結果表示パターン6−2は、「20%」という表示に対応し、リーチが成立するという事前判定結果を示す特図保留が含まれていることを示している。結果表示パターン6−3は、「50%」という表示に対応し、SPリーチまたはSPSPリーチが実行されるという事前判定結果を示す特図保留が含まれていることを示している。結果表示パターン6−4は、「70%」という表示に対応し、SPリーチまたはSPSPリーチが実行されるという事前判定結果を示す特図保留が含まれ、さらに、その特図保留については大当たり期待度が高いことを示している。結果表示パターン6−5は、「99%」という表示に対応し、大当たり当選という事前判定結果を示す特図保留が含まれていることを示している。
遊技情報項目7は、大当たり期待度であり、遊技情報項目7についての結果表示パターンとしては、結果表示パターン7−1〜結果表示パターン7−5の5種類が設定されている。結果表示パターン7−1は、「5%」という表示に対応し、リーチが成立する期待度が通常より高いことを示している。結果表示パターン7−2は、「20%」という表示に対応し、リーチが成立することが確定していることを示している。結果表示パターン7−3は、「50%」という表示に対応し、SPリーチまたはSPSPリーチが実行されることが確定していることを示している。結果表示パターン7−4は、「70%」という表示に対応し、SPリーチまたはSPSPリーチが実行されることが確定しており、さらに、大当たり期待度が高いことを示している。結果表示パターン7−5は、「99%」という表示に対応し、大当たり当選が確定していることを示している。
なお、サブCPU102aは、ステップS1510−10の結果表示パターン判定の際に、遊技情報項目が「6」であれば、サブRAM102cに記憶されている事前図柄指定コマンドが示す事前図柄判定結果としての特別図柄、事前変動パターン指定コマンドが示す事前変動パターン判定結果としての特図変動パターンを確認して、該確認した内容に対応する結果表示パターン判定テーブルを選択する。図54(f)のテーブルに記載された「大当たり保留あり」とは、事前判定結果が大当たりである特図保留が1つでもあることを意味し、「SPSPハズレorSPハズレ保留あり」とは、事前判定結果がハズレのSPSPリーチ又はハズレのSPSPリーチである特図保留が1つでもあることを意味し、「Nリーチハズレ保留あり」とは、事前判定結果がハズレのノーマルリーチである特図保留が1つでもあることを意味し、「リーチ有りハズレ保留なし」とは、事前判定結果がリーチ有りハズレの特図保留が1つもないことを意味している。
サブCPU102aは、ステップS1510−11において、上記ステップS1510−10で決定した結果表示パターンに対応する結果表示制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1510−12において、自販機予告実行フラグをOFFし、ステップS1510−13において、操作有効期間中フラグをOFFする。
なお、送信バッファにセットされた結果表示制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、結果表示制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す結果表示パターンが示す演出内容の結果表示を画像表示装置14等の演出装置に実行させる(図60(b−1)、図60(b−2)、図61(b−1)、図61(b−2))。
(演出制御基板による進路選択予告用演出入力制御処理)
図40を用いて、演出制御基板102による進路選択予告用演出入力制御処理を説明する。
詳細は後述するが、進路選択予告においては、進行方向が左折であることを示す左折画像G31が左側の表示位置に表示され、進行方向が直進であることを示す直進画像G32が中央の表示位置に表示され、進行方向が右折であることを示す右折画像G33が右側の表示位置に表示される(図67(b)〜図67(c)参照)。以下において、左折画像G31、直進画像G32及び右折画像G33をまとめて「進路選択画像」という。
進行方向を選択するための第2カーソル画像G4は、左折画像G31、直進画像G32及び右折画像G33の何れか1つに重なって表示される。すなわち、第2カーソル画像G4は、左側表示位置、中央表示位置、及び、右側表示位置に移動して表示される。第2カーソル画像G4が左側表示位置に表示されているとき、換言すれば、左折画像G31に重なって表示されているとき、左折が選択されている状態であり、中央表示位置に表示されているとき、換言すれば、中央画像G32に重なって表示されているとき、直進が選択されている状態であり、右側表示位置に表示されているとき、換言すれば、右折画像G33に重なって表示されているとき、右折が選択されている状態である。
サブCPU102aは、ステップS1520−1において、進路選択予告実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、進路選択予告実行フラグがONされていると判定するとステップS1520−2に処理を移し、進路選択予告実行フラグがONされていないと判定すると本進路選択予告用演出入力制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1520−2において、選択ボタン19Aの左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作があったか否かを判定する。これは、本実施形態の進路選択予告では左ボタン192A及び右ボタン194Aの操作を有効とし、上ボタン191A及び下ボタン193Aの操作を無効としているからである。サブCPU102aは、左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作があったと判定するとステップS1520−3に処理を移し、左ボタン192Aまたは右ボタン194Aの操作がなかったと判定するとステップS1520−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−3において、選択ボタン19Aの操作に応じた第2カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1520−4において、操作に応じた第2カーソル画像位置データを更新する。
ここで、選択ボタン19Aの操作に応じた第2カーソル画像位置制御コマンドとは、ステップS1520−2で左ボタン192Aが操作されたと判定されると、遊技者に進路選択画像を選択させるための第2カーソル画像を左に移動させることを示す第2カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする一方、ステップS1520−2で右ボタン194Aが操作されたと判定されると、第2カーソル画像を右に移動させることを示す第2カーソル画像位置制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、第2カーソル画像G4が左側表示位置(左折画像G31)に表示されているときに、左ボタン192Aが操作されると、第2カーソル画像は右側表示位置(右折画像G33)に移動し、右折画像G33が示す右折が選択されている状態となる。一方、第2カーソル画像G4が右側表示位置(右折画像G33)に表示されているときに、右ボタン194Aが操作されると、第2カーソル画像G4は左側表示位置(左折画像G31)に移動し、左折画像G31が示す左折が選択されている状態となる。
また、操作に応じた第2カーソル画像位置データを更新するとは、第2カーソル画像が表示されている表示位置を示す位置データ(以下、「第2カーソル画像位置データ」という)を更新することである。第2カーソル画像位置データは、サブRAM102cに設けられた第2カーソル画像位置データカウンタ(C2)で設定されており、左側の表示位置に対応して第2カーソル画像位置データカウンタのカウント値「0」が、中央の表示位置に対応して第2カーソル画像位置データカウンタのカウント値「2」が、右側の表示位置に対応して第2カーソル画像位置データカウンタのカウント値「2」がそれぞれ対応付けられている。
ここで、ステップS1520−2で左ボタン192Aが操作されたと判定されると、ステップS1520−4で第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「1」減算される一方、ステップS1520−2で右ボタン194Aが操作されたと判定されると、ステップS1520−4で第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「1」加算される。なお、第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「0」のときに、左ボタン192Aが操作されたと判定されると、第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値は「2」となる一方、第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値が「2」のときに、右ボタン194Aが操作されたと判定されると、第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値は「0」となる。
サブCPU102aは、ステップS1520−5において、何れかの進路選択画像(左折画像、直進画像及び右折画像)が緑色、赤色またはゼブラ柄の特別態様の色彩で表示されていることを示す期待度報知中フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、期待度報知中フラグがONされていないと判定するとステップS1520−6に処理を移し、期待度報知中フラグがONされていると判定するとステップS1520−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−6において、サブRAM102cに記憶されている進路選択予告パターンが示す進路選択予告情報(特別態様の色彩で表示する対象となる進路選択画像(表示位置)及び特別態様の色彩で表示する区間)と、第2カーソル画像位置データが示す第2カーソル画像の表示位置及び操作有効期間タイマカウンタが示す操作有効期間の残り時間とに基づいて、所定の進路選択画像を特別態様の色彩で表示する期待度報知を開始させるか否かを判定する。サブCPU102aは、期待度報知を開始させると判定するとステップS1520−7に処理を移し、期待度報知を開始させないと判定するとステップS1520−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−7においてサブRAM102cに記憶されている進路選択予告パターンが示す特別態様の色彩の種別(緑色、赤色及びゼブラ柄)及び表示対象となる進路選択画像(左折画像、直進画像及び右折画像)を示す期待度報知開始コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1520−8において、サブRAM102cの期待度報知中フラグ記憶領域に期待度報知中フラグをONする。
なお、送信バッファにセットされた期待度報知開始コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、期待度報知開始コマンドを受信すると、即座にそのコマンドが示す演出内容の期待度報知を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
サブCPU102aは、ステップS1520−9において、サブRAM102cに記憶されている進路選択予告パターンが示す進路選択予告情報(特別態様の色彩で表示する対象となる進路選択画像(表示位置)及び特別態様の色彩で表示する区間)と、第2カーソル画像位置データが示す第2カーソル画像の表示位置及び操作有効期間タイマカウンタが示す操作有効期間の残り時間とに基づいて、実行中の期待度報知を終了させるか否かを判定する。サブCPU102aは、期待度報知を終了させると判定するとステップS1520−10に処理を移し、期待度報知を終了させないと判定するとステップS1520−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−10において、期待度報知を終了させるための期待度報知終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1520−11において、期待度報知中フラグをOFFする。
なお、送信バッファにセットされた期待度報知終了コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、期待度報知終了コマンドを受信すると、即座に期待度報知を終了させ、該期待度報知の対象であった進路選択画像の色彩を通常態様に変化させる。
サブCPU102aは、ステップS1520−12において、演出ボタン18Aの操作があったか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン18Aの操作があったと判定するとステップS1520−14に処理を移し、演出ボタン18Aの操作がなかったと判定するとステップS1520−13に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−14において、現在実行されている演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を終了させるための操作演出強制終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされた操作演出強制終了コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作演出強制終了コマンドを受信すると、即座に演出ボタン操作演出及び選択ボタン操作演出を終了させる。
サブCPU102aは、ステップS1520−13において、操作有効期間タイマカウンタを確認して、操作有効期間の残り時間=0か否か、すなわち、当該操作有効期間が終了であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間が終了ではないと判定すると本進路選択予告用演出入力制御処理を終了し、操作有効期間が終了であると判定するとステップS1520−15に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1520−15において、第2カーソル画像位置データカウンタのカウンタ値を参照して、第2カーソル画像の表示位置を確認、換言すれば、遊技者によって選択された進路選択画像を特定する。
サブCPU102aは、ステップS1520−16において、当該進路選択予告終了後に実行される可能性があり、大当たり期待度を示す期待度演出の演出パターンである特定キャラクタパターンを判定するための特定キャラクタパターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1520−17において、取得した特定キャラクタパターン判定用乱数を特定キャラクタパターン判定テーブルに照合して特定キャラクタパターンを決定する特定キャラクタパターン判定を行う。
図57に示すように、特定キャラクタパターン判定テーブルは、特別図柄判定結果、及び、期待度報知の実行の有無によって分類されている。
サブCPU102aは、ステップS1520−17の特定キャラクタパターン判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果及び期待度報知中フラグの有無を確認して、該確認した内容に対応する特定キャラクタパターン判定テーブルを選択する。
各特定キャラクタパターン判定テーブルにおいては、複数の特定キャラクタパターンが、特定キャラクタパターン判定値に対応付けられて格納されており、例えば図57に示すように、予め設定された特定キャラクタパターン判定値割合となるように特定キャラクタパターン判定値が特定キャラクタパターンに適宜に割り振られている。
ここで、特定キャラクタパターンについて説明する。本実施形態では、特定キャラクタパターンは、特定キャラクタパターン01と特定キャラクタパターン02の2種類が設けられている。
特定キャラクタパターン01は、通常態様の特定キャラクタが表示される。特定キャラクタパターン02は、通常態様と異なる特別態様の特定キャラクタが表示され、特定キャラクタパターン01より大当たり期待度が高い。
サブCPU102aは、ステップS1520−18において、上記ステップS1520−17で決定した特定キャラクタパターンに対応する特定キャラクタパターン制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1520−19において、進路選択予告実行フラグをOFFし、ステップS1520−20において操作有効期間中フラグをOFFする。
なお、送信バッファにセットされた特定キャラクタパターン制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、特定キャラクタパターン制御コマンドを受信すると、所定のタイミングで、そのコマンドが示す演出内容の期待度演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
(演出制御基板による突出予告制御処理)
図41を用いて、演出制御基板102による突出予告用演出入力制御処理を説明する。
サブCPU102aは、ステップS1530−1において、突出予告実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、突出予告実行フラグがONされていると判定するとステップS1530−2に処理を移し、突出予告実行フラグがONされていないと判定すると本突出予告用演出入力制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1530−2において、演出ボタン18Aの操作があったか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン18Aの操作があったと判定するとステップS1530−3に処理を移し、演出ボタン18Aの操作がなかったと判定するとステップS1530−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1530−3において、現在実行されている演出ボタン操作演出を終了させるための操作演出強制終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされた操作演出強制終了コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作演出強制終了コマンドを受信すると、即座に演出ボタン操作演出を終了させる。
サブCPU102aは、ステップS1530−4において、操作有効期間タイマカウンタを確認して、操作有効期間の残り時間=0か否か、すなわち、当該操作有効期間が終了であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間が終了ではないと判定すると本突出予告用演出入力制御処理を終了し、操作有効期間が終了であると判定するとステップS1530−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1530−5において、特別状態になっている演出ボタン18Aを通常状態に戻すための演出ボタン通常状態制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた演出ボタン通常状態制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出ボタン通常状態制御コマンドを受信すると、即座に演出ボタン18Aを通常状態に戻す。
サブCPU102aは、ステップS1530−6において、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドを参照して、大当たり判定結果を確認し、ステップS1530−7において、当該変動演出に係る大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する。これは、大当たり判定の判定結果が大当たりであると、当該大当たりを報知するための決め演出を実行させるが、ハズレであると決め演出を実行させないからである。サブCPU102aは、大当たりであると判定するとステップS1530−8に処理を移し、大当たりではないと判定するとステップS1530−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1530−8において、決め演出の演出内容を示す決め演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた決め演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、決め演出制御コマンドを受信すると、該コマンドが示す演出内容の決め演出を実行する。なお、本実施形態では、決め演出として、演出用役物装置17の可動部17Aが表示部140の中央辺りまで下降して回転すると共に、該下降している可動部17Aに応じた所定のエフェクト画像が表示される。
サブCPU102aは、ステップS1530−9において、突出予告実行フラグをOFFし、ステップS1530−10において、操作有効期間中フラグをOFFする。
(演出制御基板による通常用演出入力制御処理)
図42を用いて、演出制御基板102による通常用演出入力制御処理を説明する。
サブCPU102aは、ステップS1540−1において、通常予告演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、通常予告演出実行フラグがONされていると判定するとステップS1540−2に処理を移し、通常予告演出実行フラグがONされていないと判定すると本通常用演出入力制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1540−2において、演出ボタン18Aの操作があったか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン18Aの操作があったと判定するとステップS1540−3に処理を移し、演出ボタン18Aの操作がなかったと判定するとステップS1540−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1540−3において、現在実行されている操作演出を終了させるための操作演出強制終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
なお、送信バッファにセットされた操作演出強制終了コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作演出強制終了コマンドを受信すると、即座に操作演出を終了させる。
サブCPU102aは、ステップS1540−4において、操作有効期間タイマカウンタを確認して、操作有効期間の残り時間=0か否か、すなわち、当該操作有効期間が終了であるか否かを判定する。サブCPU102aは、操作有効期間が終了ではないと判定すると本通常用演出入力制御処理を終了し、操作有効期間が終了であると判定するとステップS1540−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1540−5において、通常予告演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。送信バッファにセットされた通常予告演出制御コマンドは、ステップS1700のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、通常予告演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示す演出内容の通常予告示唆演出を実行する。
サブCPU102aは、ステップS1540−6において、通常予告演出実行フラグをOFFし、ステップS1540−7において、操作有効期間中フラグをOFFする。
(自販機予告)
次に、図58〜図61を用いて自販機予告について説明する。自販機予告は、上述したようなリーチ期待度や大当たり期待度などの複数の遊技情報項目を遊技者が選択可能に(任意に特定可能に)提示し、遊技者が任意に特定(選択)した遊技情報項目について遊技者に報知する演出である。本実施形態では、自販機予告は、演出図柄の変動表示(変動演出)が開始してから1秒経過時に開始される。
例えば、図58(a)、図58(b)に示すように、演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示が開始してから1秒経過すると、図58(c)に示すように、缶ジュースの自動販売機の全体像を表した自販機画像G1が表示部140に出現して自販機予告の開始が示唆される。そして、図59(a)に示すように、自販機画像G1がクローズアップされて、遊技情報項目画像G11〜G13及び遊技情報項目選択画像G21〜G23並びに第1カーソル画像G24が表示される。さらに、「知りたい情報を選んで下さい」と遊技情報項目を遊技者が選択可能に(任意に特定可能に)提示されていることを示唆(案内)するフレーズが表示される。
本実施形態では、遊技情報項目画像G11〜G13が表す缶ジュースのラベル部分が遊技情報項目となっている(図59(a)〜図59(c)において、「リーチ期待度」、「擬似連回数」、「ノイズチャンス期待度」)。よって、図59(a)の例では、遊技情報項目として、リーチ期待度、擬似連回数、及び、ノイズチャンス期待度を遊技者が選択可能に(任意に特定可能に)提示されたこととなる。
また、図59(a)は自販機予告が開始された直後の様子を表しているが、本実施形態では、第1カーソル画像G24は毎回必ず最初は左側の表示位置(左側遊技情報項目画像G21)に表示されるようになっている。すなわち、第1カーソル画像G24の初期位置は左側の表示位置に設定されている。当該情報は、ステップS1315−8でセットされる自販機予告制御コマンドに含まれている。
また、自販機画像G1がクローズアップされると、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aの操作が可能な操作有効期間が設定される。ここで、遊技情報項目を選択する操作を指示する選択ボタン操作演出として、選択ボタン操作指示画像G02が表示されると共に、遊技情報項目を決定(特定)する操作を指示する演出ボタン操作演出として、演出ボタン操作指示画像G01が表示される。なお、演出ボタン操作指示画像G01には、操作有効期間の残り時間が表示される(図59(a)〜図59(c)において、演出ボタンの下に表示されているプログレスバー)。
そして、例えば、図59(a)〜図59(c)に示すように、遊技者が右ボタン194Aの操作によって第1カーソル画像G24を移動させた結果、「リーチ期待度」を選択したとすると、図60(a)に示すように、報知する遊技情報項目が「リーチ期待度」に確定したことを示す演出(遊技情報項目確定演出)が実行された後に、図60(b−1)又は図60(b−2)に示すように、現在実行されている演出図柄の変動表示においてリーチが成立する期待度であるリーチ期待度を表す表示結果画像H1、H2が表示される。この表示結果画像H1、H2の表示によって、決定された遊技情報項目について遊技者に報知されたこととなる。
ここで、表示結果画像H1、H2で表されるリーチ期待度の値は、ステップS1510−10の結果表示パターン判定で決定される。本実施形態では、報知されるリーチ期待度として、「5%」、「20%」、「50%」、「70%」及び「99%」が設定されている。結果表示パターン判定では、特図抽選結果に基づいて表示されるリーチ期待度(結果表示パターン)が決定されるので、遊技者は、表示されるリーチ期待度によって、リーチ期待度を認識することができる。
なお、図60(c−1)は、例えば、リーチ期待度「5%」の表示結果画像H1が表示された後に、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われた例であり、図60(c−2)では、リーチ期待度「50%」の表示結果画像H2が表示された後に、リーチが成立している。しかしながら、これらの演出上の展開は一例であって、演出上の展開はこれに限られない。例えば、リーチ期待度「5%」と表示された後にリーチが成立し、また、リーチ期待度「50%」と表示された後にハズレを示す演出図柄の停止表示が行われるようにすることも可能である。
また、図61は、遊技者が右ボタン194Aの操作によって第1カーソル画像G24を移動させた結果、「ノイズチャンス期待度」を選択した場合の流れであり、基本的には、図60で示すリーチ期待度が選択された場合と同様である。なお、図61(c−2)は、表示部140にノイズ画像が表示され、ノイズチャンスが開始されたことを示唆している様子を表した図である。
ところで、自販機予告で提示される遊技情報項目は、図59(a)〜図59(c)に示される「リーチ期待度」、「擬似連回数」及び「ノイズチャンス期待度」に限られない。本実施形態では、図49に示すように、他の遊技情報項目も設定されている。本実施形態では、自販機予告で提示され得る遊技情報項目として、リーチ期待度、擬似連回数、SPリーチ期待度、SPSPリーチ期待度、ノイズチャレンジ、保留内期待度、及び、大当たり期待度が設定されている。1回の自販機予告においては、これら7つの遊技情報項目のうち、予め設定された組み合わせによって3つの遊技情報項目が提示可能となっている。そして、遊技者は、遊技情報項目を選択することで、自身が知りたい遊技情報を知ることができるので、遊技者の遊技への参加意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、図49に示すように、自販機予告パターン1−1〜1−3、自販機予告パターン2−1〜2−3、自販機予告パターン3−1〜3−3、自販機予告パターン4−1〜4−3、自販機予告パターン5−1〜5−3、自販機予告パターン6−1〜6−3の各自販機予告パターンでは、提示する遊技情報項目の組み合わせは同一であるが、配列(表示位置)が異なる。上述の通り、本実施形態では、操作有効期間が設定される際に第1カーソル画像G24は、左側選択肢画像G21(左側の表示位置)に表示されるので、選択ボタン19Aの操作が行われない場合、左側の表示位置に表示される同一の遊技情報項目が選択され易くなる。しかしながら、本実施形態では、提示する遊技情報項目の組み合わせが同一であるが、配置が異なる自販機予告パターンを設けているので、自販機予告において選択ボタン19Aを操作しない遊技者に対しても様々な遊技情報項目について遊技者に報知して、自販機予告の演出効果の低下を防ぐことができる。よって、図58〜図61は、自販機予告パターン3−1に決定された場合の具体例を表しているが、仮に自販機予告パターン3−2又は自販機予告パターン3−3に決定されると、提示される遊技情報項目の種類は自販機予告パターン3−1の場合と同一であるが、各遊技情報項目が表示される表示位置(配置)が異なるので、自販機予告が開始された際に第1カーソル画像G24が表示される左側の表示位置に表示される遊技情報項目も異なる。
次に、自販機予告において選択ボタン19Aを操作しない遊技者に対しても様々な遊技情報項目について遊技者に報知して、自販機予告の演出効果の低下を防ぐことができる第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第2の実施形態では、サブCPU102aが、ステップS1315−6において、上述の自販機予告パターン判定用乱数の他に、第1カーソル画像初期位置を判定するための第1カーソル画像初期位置判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−7おいて、自販機予告パターン判定の他に、取得した第1カーソル画像初期位置判定用乱数を第1カーソル画像初期位置判定テーブルに照合して第1カーソル画像初期位置を決定する第1カーソル画像初期位置判定を行う。なお、第1カーソル画像初期位置とは自販機予告開始時に第1カーソル画像G24を最初に表示する表示位置のことである。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−8において、自販機予告パターン判定の結果と第1カーソル画像初期位置判定の結果とを含む自販機予告制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1315−9において、自販機予告パターン判定の結果と第1カーソル画像初期位置判定の結果とを含む自販機予告データをサブRAM102cの自販機予告データ記憶領域にセットする。
図71(b)に示すように、第1カーソル画像初期位置判定テーブルは、大当たり判定結果によって分類されている。すなわち、第1カーソル画像初期位置判定テーブルは、ハズレ用の第1カーソル画像初期位置判定テーブルと大当たり用の第1カーソル画像初期位置判定テーブルとが設けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−7の第1カーソル画像初期位置判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果に含まれている大当たりか否かを確認して、該確認した内容に対応する第1カーソル画像初期位置判定テーブルを選択する。
各第1カーソル画像初期位置判定テーブルにおいては、複数の第1カーソル画像初期位置が、第1カーソル画像初期位置判定値に対応付けられて格納されており、例えば図71(b)に示すように、予め設定された判定値割合となるように第1カーソル画像初期位置判定値が第1カーソル画像初期位置に適宜に割り振られている。なお、第1カーソル画像初期位置として、左側の表示位置、中央の表示位置、及び、右側の表示位置が設けられている。
第2の実施形態の自販機予告パターン判定では、図71(a)に示すように、第1の実施形態の場合と異なる自販機予告パターン判定テーブルを用いる。図71(a)に示す自販機予告パターン判定テーブルに含まれる遊技情報項目の組み合わせの種類は、図49の第1の実施形態における自販機予告パターン判定テーブルに含まれる遊技情報項目の組み合わせの種類と同一である。すなわち、第1の実施形態の自販機予告で提示される遊技情報項目の組み合わせと実施形態2の自販機予告で提示される遊技情報項目の組み合わせとは同一である。
しかしながら、図49の第1の実施形態における自販機予告パターン判定テーブルでは、各遊技情報項目の組み合わせに対して複数の配置を示す自販機予告パターンが設けられている(例えば、1−1〜1−3など)のに対して、図71(a)の自販機予告パターン判定テーブルでは、各遊技情報項目の組み合わせに対して1種類の配置を示す自販機予告パターンしか設けられていない。そこで、第1カーソル画像初期位置判定によって、複数の第1カーソル画像初期位置の中から1つの第1カーソル画像初期位置を選択することで、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24が最初に表示される表示位置が、左側の表示位置、中央の表示位置、及び、右側の表示位置の中の何れにもなる可能性があるようにしている。この結果、実施形態1において、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって選択され得る遊技情報項目と、実施形態2において、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって選択され得る遊技情報項目とは同一になる。
例えば、ステップS1315−7における自販機予告パターン判定で、自販機パターン1に決定された場合、ここで第1カーソル画像初期位置判定で左側の表示位置に決定されると図72(d−1)に示すように、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって最初にリーチ期待度が選択されている状態となる。同様に、第1カーソル画像初期位置判定で中央の表示位置に決定されると図72(d−2)に示すように、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって最初に擬似連回数が選択されている状態となる。一方、第1カーソル画像初期位置判定で右側の表示位置に決定されると図72(d−3)に示すように、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって最初にノイズチャンス期待度が選択されている状態となる。これらの、図72(d−1)〜図72(d−3)の状況は、自販機予告開始時に第1カーソル画像G24によって何れの遊技情報項目が選択されている状態であるかという観点においては、第1の実施形態におけるステップS1315−7の自販機予告パターン判定で、自販機予告パターン3−1〜3−3に決定された場合と同じである。
なお、第2の実施形態でも、第1の実施形態の場合と同様に自販機予告用演出入力制御処理を行うものとする。
次に、遊技情報項目を遊技者に選択可能に提示し、遊技者が選択した遊技情報項目を遊技者に報知する別の実施形態(第3の実施形態)について説明する。ここでは、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第3の実施形態では、遊技情報項目を遊技者が選択可能に(任意に特定可能に)提示し、遊技者が選択した遊技情報項目を遊技者に報知する予告演出の名称をスロット予告とする。特に、図34の予告判定処理、図37に示す操作有効期間設定処理、図49に示す自販機予告パターン判定テーブル及び図54〜図56に示す結果表示パターン判定テーブルにおける「自販機予告」を「スロット予告」に置き換える。なお、図38に示す演出入力制御処理、図39に示す自販機予告用演出入力制御処理は、後述するように図75に示すスロット予告用演出入力制御処理に置き換わる。
スロット予告は、演出図柄の変動表示(変動演出)が開始してから1秒経過時に開始される。例えば、図73(a)〜図73(b)に示すように、演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示が開始してから1秒経過すると、図73(c)に示すように、スロットマシンの全体像を表したスロット画像Sが表示部140に出現してスロット予告の開始が示唆される。そして、例えば、図73(d−1)に示すように、スロット画像Sがクローズアップされる。ここで、スロット画像Sの所定の表示位置に配置された所定の窓枠部W1から、複数の遊技情報項目が付されているリール画像G5が見えるようになっている。スロット画像Sを構成する所定の液晶表示部W2には、「リールを回して知りたい情報を選んで下さい」と遊技情報項目を遊技者が選択可能に(任意に特定可能に)提示されていることを示唆(案内)するフレーズが表示されている。なお、所定の表示位置に表示されている窓枠部W1からは、1つの遊技情報項目のみが表示されており、該表示されている遊技情報項目が現在選択されている遊技情報項目となる。
ここで、複数の遊技情報項目が配置されているリール画像G5について説明する。リール画像G5は、スロットマシンで用いられる所謂「リール」を模しており、図74に示すように、複数の遊技情報項目が配置されている。第3の実施形態でも、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、遊技情報項目として、リーチ期待度、擬似連回数、SPリーチ期待度、SPSPリーチ期待度、ノイズチャンス期待度、保留内期待度及び大当たり期待度が設定されている。なお、第3の実施形態においては、リール画像G5に配置される遊技情報項目の配置パターンは、図74に示す1種類のみが設定されている。
また、リール画像G5に配置された各遊技情報項目に対して、リール画像G5内における配置を示す識別情報としてリール画像内位置データが設けられている。リーチ期待度にはリール画像内位置データ「1」、擬似連回数にはリール画像内位置データ「2」、SPリーチ期待度にはリール画像内位置データ「3」、SPSPリーチ期待度にはリール画像内位置データ「4」、ノイズチャンス期待度にはリール画像内位置データ「5」、保留内期待度にはリール画像内位置データ「6」、大当たり期待度にはリール画像内位置データ「7」がそれぞれ割り当てられている。
そして、窓枠部W1から表示させる遊技情報項目に係るリール画像内位置データは、サブRAM102cに設けられたリール画像表示位置データカウンタ(C3)によって記憶されている。
第3の実施形態において、サブCPU102aは、ステップS1315−6において、リール画像G5に配置された遊技情報項目の中でスロット予告が開始されて最初に窓枠部W1から表示させるもの(以下、「リール画像初期位置」という)を判定するためのリール画像初期位置判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1315−7おいて、取得したリール画像初期位置判定用乱数をリール画像初期位置判定テーブルに照合してリール画像初期位置を決定するリール画像初期位置判定を行う。
そして、サブCPU102aは、ステップS1315−8において、リール画像初期位置判定の結果を含むスロット予告制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1315−9において、リール画像初期位置判定の結果を含むスロット予告データをサブRAM102cのスロット予告データ記憶領域にセットする。
図71(c)に示すようにリール画像初期位置判定テーブルは、大当たり判定結果によって分類されている。すなわち、リール画像初期位置判定テーブルは、ハズレ用のリール画像初期位置判定テーブルと大当たり用のリール画像初期位置判定テーブルとが設けられている。
サブCPU102aは、ステップS1315−7のリール画像初期位置判定の際に、サブRAM102cに記憶されている演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定結果に含まれている大当たりか否かを確認して、該確認した内容に対応するリール画像初期位置判定テーブルを選択する。
各リール画像初期位置判定テーブルにおいては、複数のリール画像初期位置が、リール画像初期位置判定値に対応付けられて格納されており、例えば図71(c)に示すように、予め設定されたリール画像初期位置判定値割合となるようにリール画像初期位置判定値がリール画像初期位置に適宜に割り振られている。なお、リール画像初期位置は、リーチ期待度、擬似連回数、SPリーチ期待度、SPSPリーチ期待度、ノイズチャンス期待度、保留内期待度及び大当たり期待度に係るリール画像内位置データで表されている。なお、リール画像初期位置判定が行われると、決定されたリール画像内位置データがリール画像表示位置データカウンタ(C3)にセットされる。
よって、例えば、リール画像初期位置判定でリール画像初期位置としてリール画像内位置データ「1」に決定されると図73(d−1)に示すように、スロット予告開始時に最初に窓枠部W1に「リーチ期待度」が表示される。また、リール画像初期位置判定でリール画像初期位置としてリール画像内位置データ「6」に決定されると図73(d−2)に示すように、スロット予告開始時に最初に窓枠部W1に「保留内期待度」が表示される。
また、自販機予告に係るステップS1510の自販機予告用演出入力制御処理に対応する処理として、図75に示すスロット予告入力制御処理が行われる。窓枠部W1に表示される遊技情報項目は、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なって上ボタン191A及び下ボタン193Aの操作によって、リール画像G5の遊技情報項目の配列に従って変更させることができる。なお、左ボタン192A及び右ボタン194Aの操作は無効に設定されている。
よって、サブCPU102aは、ステップS1510−2で、上ボタン191A又は下ボタン193Aが操作されたか否かを判定する。サブCPU102aは、ステップS1510−2で上ボタン191Aが操作されたと判定されると、サブCPU102aは、ステップS1510−4でリール画像表示位置データカウンタのカウンタ値を「1」加算する一方、下ボタン193Aが操作されたと判定されると、ステップS1510−4でリール画像表示位置データカウンタのカウンタ値を「1」減算する。
なお、リール画像表示位置データカウンタのカウンタ値が「1」のときに、下ボタン193Aが操作されたと判定されると、リール画像表示位置データカウンタのカウンタ値は「7」となる一方、リール画像表示位置データカウンタのカウンタ値が「7」のときに、上ボタン191Aが操作されたと判定されると、リール画像表示位置データカウンタのカウンタ値は「1」となる。
よって、上ボタン191Aを操作する度に、図74に示すリール画像G5に配列されたリーチ期待度から大当たり期待度へ向けた順序で、窓枠部W1に表示される遊技情報項目が1つずつ変更されていく。一方、下ボタン193Aを操作する度に、図74に示すリール画像G5に配列された大当たり期待度からリーチ期待度へ向けた順序で、窓枠部W1に表示される遊技情報項目が1つずつ変更されていく。
なお、窓枠部W1にリーチ期待度が表示されているときに、下ボタン193Aが操作されると、窓枠部W1には大当たり期待度が表示され、大当たり期待度が選択されている状態となる。一方、窓枠部W1に大当たり期待度が表示されているときに、上ボタン191Aが操作されると、窓枠部W1にはリーチ期待度が表示され、リーチ期待度が選択されている状態となる。
よって、例えば、図73(d−1)に示すように、窓枠部W1に「リーチ期待度」が表示されているときに上ボタン191Aが操作されると、図73(e−1)に示すように、窓枠部W1に「擬似連回数」が表示される。また、窓枠部W1に「リーチ期待度」が表示されているときに下ボタン193Aが操作されると、図73(e−2)に示すように、窓枠部W1に「大当たり期待度」が表示される。
第3の実施形態においては、リール画像G5に配置された遊技情報項目の配置パターンは1種類であるが、スロット予告が開始されてから最初に窓枠部W1に表示される遊技情報項目を複数の中から選択するので、選択ボタン19Aを操作しない遊技者に対しても様々な遊技情報項目について遊技者に報知して、スロット予告の演出効果の低下を防ぐことができる。
以上、複数の遊技情報項目を遊技者が選択可能に提示し、遊技者に選択された遊技情報項目を遊技者に報知する予告演出として自販機予告及びスロット予告について説明したが、当該予告演出の実施形態は第1の実施形態〜第3の実施形態に限られない。
自販機予告及びスロット予告(以下、「自販機予告など」という)において、提示される遊技情報項目の種類及び数は第1の実施形態〜第3の実施形態に限られない。リーチ期待度や大当たり期待度などの他に、特定の大当たりに当選する期待度や、特定の特図保留に係る事前判定結果が大当たりであることの期待度や、ノイズチャンスの他、突出予告などの特定の演出が実行される期待度、所謂保留変化する期待度や所謂先読みゾーン演出が実行される期待度など適宜に設定することができる。また、提示する遊技情報項目の組み合わせパターンや配置パターンも様々に適宜に設定することができる。また、遊技者に遊技情報項目を選択させる手段も選択ボタン19Aに限られない。
(ノイズチャンス)
図62〜図66を用いてノイズチャンスについて説明する。
ノイズチャンスとは、所定の演出図柄でリーチが成立するか否かの演出(リーチ煽り演出)が行われ、当該リーチ煽り演出によってリーチが成立すると、当該成立したリーチに係る演出図柄が示唆する遊技利益より遊技者に有利な遊技利益を示唆する演出図柄でさらにリーチ煽り演出が実行される一方、リーチが失敗すると、演当該失敗したリーチに係る演出図柄が示唆する遊技利益より遊技者に不利な又は同等な遊技利益を示唆する演出図柄でさらにリーチ煽り演出が実行される予告演出である。
次に、演出図柄について説明する。演出図柄の変動表示及び停止表示は特別図柄の変動表示及び停止表示に応じて実行される演出である。本実施形態において演出図柄には数字が対応付けられている。具体的には、1〜8の数字が対応付けられている。そして、演出図柄の停止表示において、所定の有効ライン上で3つの装飾図柄TZ1〜TZ3が同一の数字で揃うと大当たりとなる。以下において、大当たりで3つの装飾図柄TZ1〜TZ3が同一の数字で揃った場合の数字を大当たり演出図柄という(図44参照)。すなわち、大当たり演出図柄「1」〜大当たり演出図柄「8」が設定されている。また、特図変動パターンがリーチ有りハズレである場合の演出図柄の変動表示(変動演出)においては、いずれかの大当たり演出図柄でリーチが成立することとなるが、最終的にはハズレて、図44に示す演出図柄の停止表示内容の装飾図柄の組み合わせでハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。このリーチ有りハズレの場合にリーチが成立するときのリーチに係る演出図柄の数字を、大当たり演出図柄と区別して、ハズレリーチ演出図柄という(図44参照)。すなわち、ハズレリーチ演出図柄「1」〜ハズレリーチ演出図柄「8」が設定されている。
また、大当たり演出図柄は、大当たりの種類にも対応付けられている。具体的には、大当たり演出図柄「3」、大当たり演出図柄「7」は大当たり1(確変長当たり)に対応付けられ、大当たり演出図柄「1」、大当たり演出図柄「5」は大当たり3(確変短当たり)に対応付けられ、大当たり演出図柄「2」、大当たり演出図柄「4」、大当たり演出図柄「6」、大当たり演出図柄「8」は大当たり2(通常長当たり)に対応付けられている。よって、大当たり演出図柄「3」、「7」による演出図柄の停止表示は大当たり1の当選を表し、大当たり演出図柄「1」、「5」による演出図柄の停止表示は大当たり3の当選を表し、大当たり演出図柄「2」、「4」、「6」、「8」による演出図柄の停止表示は大当たり2の当選を表している。
よって、演出図柄に係る数字には、遊技者に付与される遊技利益が関連付けられていると言える。本実施形態では、大当たり1に当選した場合に最も高い遊技利益が遊技者に付与されるので、最も高い遊技利益を示唆する演出図柄は演出図柄「3」及び演出図柄「7」となる。
次に、ノイズチャンスについて説明する。ノイズチャンスは、リーチ有りハズレ又は大当たりに係る変動演出において実行される。当該変動演出において自販機予告が実行されない場合は、演出図柄の変動表示が開始してから3秒経過時に開始され(図63(a)〜図63(c)参照)、当該変動演出において自販機予告が実行される場合は、自販機予告が終了してから1秒経過時に開始される(図69(c−2))。ノイズチャンスが開始されると図63(c)及び図69(c−2)に示すように、表示部140にノイズが発生し画面が乱れたような画像を表示することでノイズチャンスが開始されたことを示唆する。
ここで、本実施形態におけるノイズチャンスの具体例を説明する。
上述したように、ノイズチャンスが開始されたことが示唆されると、変動してした装飾図柄のうち2つの装飾図柄(左図柄TZ1、右図柄TZ3)が減速して、図63(a)に示すように、2つの装飾図柄「5」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される。そして、図63(b)〜図63(c)に示すように、2つの装飾図柄「5」が仮停止して演出図柄「5」でリーチが成立した後に、2つの装飾図柄「5」が滑って当該リーチが解除され、図63(d)に示すように、当該リーチ成立に係る2つの装飾図柄「5」が再び変動する。
そして、2つの装飾図柄「5」が表示部140からなくなると、次に、図64(a)に示すように、2つの装飾図柄「7」が減速状態で出現して、当該2つの装飾図柄「7」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される。そして、図64(b−1)〜図64(c−1)に示すように、2つの装飾図柄「7」が仮停止して演出図柄「7」でリーチが成立し、リーチが確定して、SPリーチへと発展していく。なお、リーチが確定した後に発展する演出はSPリーチに限られない。さらには、リーチが確定した後に、SPリーチ等のリーチ演出へ発展することなく大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われるようにすることもできる。
次に、ノイズチャンスの別の例について説明する。
上述したように、ノイズチャンスが開始されたことが示唆されると、図65(a)に示すように、変動してした装飾図柄のうち2つの装飾図柄(左図柄TZ1、右図柄TZ3)が減速して、2つの装飾図柄「5」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される。そして、図65(b)に示すように、2つの装飾図柄「5」が仮停止できずに演出図柄「5」でリーチが失敗し、2つの装飾図柄「5」が滑って再び変動する。
そして、2つの装飾図柄「5」が表示部140からなくなると、次に、図65(c)に示すように、2つの装飾図柄「2」が減速状態で出現して、当該2つの装飾図柄「2」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行されて、図65(d−1)に示すように、2つの装飾図柄「2」が仮停止して演出図柄「2」でリーチが成立し、リーチが確定して、例えばSPリーチへと発展していく。なお、リーチが確定した後に発展する演出はSPリーチに限られない。さらには、リーチが確定した後に、SPリーチ等のリーチ演出へ発展することなく大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われるようにすることもできる。
上述したように、ノイズチャンスが開始されたことが示唆されると、図66(a)に示すように、変動してした装飾図柄のうち2つの装飾図柄(左図柄TZ1、右図柄TZ3)が減速して、2つの装飾図柄「7」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行される。そして、図66(b)に示すように、2つの装飾図柄「7」が仮停止できずに演出図柄「7」でのリーチが失敗し、2つの装飾図柄「7」が滑って再び変動する。
そして、2つの装飾図柄「7」が表示部140からなくなると、次に、図66(c)に示すように、2つの装飾図柄「5」が減速状態で出現して、当該2つの装飾図柄「5」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出が実行されて、図66(d)に示すように、2つの装飾図柄「5」が仮停止して演出図柄「5」でリーチが成立し、図66(e)に示すように演出図柄「5」でのリーチが確定する。
以上のように、相対的に遊技利益の高い大当たり1の場合に、当該大当たり1の当選を示唆する演出図柄「7」でリーチ煽り演出が実行された後にリーチが成立するノイズチャンスと、相対的に遊技利益の低い大当たり3の場合に、当該大当たり3の当選を示唆する演出図柄「5」でリーチ煽り演出が実行された後にリーチが成立するノイズチャンスと、ハズレの場合に当該大当たり1の当選を示唆する演出図柄「7」でリーチ煽り演出が実行された後にリーチが成立しないノイズチャンスと、ハズレの場合に、当該大当たり3の当選を示唆する演出図柄「5」でリーチ煽り演出が実行された後にリーチが成立しないノイズチャンスが実行されるので遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態では、リーチが成立しないハズレる通常変動(通常1〜通常3)の変動演出では、ノイズチャンスが実行されないが、通常変動の全部又は、相対的に特図変動時間の長い通常3の変動演出についてはノイズチャンスが実行されるようにすることもできる。この場合、例えば、図64(b−2)〜図64(c−2)及び図65(d−2)〜図65(e)のように、リーチ煽り演出が行われた後に、リーチが成立することなく(リーチが失敗して)2つの装飾図柄が滑って、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われるようにすることもできる。
また、本実施形態では、第1特別遊技が実行されることを示唆する第1示唆演出を実行させるか否かの演出として、演出図柄「1」、「5」、「2」、「4」、「6」、「8」でリーチが成立するか否かのリーチ煽り演出とし、第1特別遊技より有利な第2特別遊技が実行されることを示唆する第2示唆演出を実行させるか否かの演出として、第1示唆演出を「演出図柄「1」、「5」、「2」、「4」、「6」、「8」」でリーチが成立、第2示唆演出を「演出図柄「3」、「7」」でリーチが成立としている。しかしながら、第1示唆演出を実行させるか否かの演出、第2示唆演出を実行させるか否かの演出、第1示唆演出及び第2示唆演出は、このようにリーチを用いる、さらには、演出図柄を用いる演出に限られない。演出図柄以外の画像を用いて、これらの演出を行うこともできる。また、演出用役物装置17などの画像表示装置以外の演出装置を用いて行うこともできる。
(進路選択予告)
図67〜図69を用いて進路選択予告について説明する。進路選択予告は、変動演出における演出上の遊技者目線の複数の進行方向を表す画像(左折画像、直進画像、右折画像)を表示し、遊技者に何れの進行方向に進むかをその画像で選択させ、選択された進行方向を表す画像の表示態様が通常の通常態様から特別態様に変化すると大当たり期待度が高いことを示唆する予告演出である。本実施形態では、進路選択予告は、SPリーチAの残り8秒の時点から実行される。
例えば、図67(a)に示すように、SPリーチ1が残り8秒になった時点で「進行方向を選択してぴろこに出会うとチャンスだ!!」と進路選択予告の開始を示唆する表示が行われると、進行方向として左折を示す左折画像G31が左側の表示位置に表示され、進行方向として直進を示す直進画像G32が中央の表示位置に表示され、及び、進行方向として右折を示す右折画像G33が右側の表示位置に表示されると共に、遊技者が進行方向を選択するための画像である第2カーソル画像G4が左折画像G31に重ねて表示される。すなわち、進路選択予告が開始されたから第2カーソル画像G4が最初に表示される表示位置である初期位置は左側の表示位置となる。
第2カーソル画像G4は、上述したように、左ボタン192A及び右ボタン194Aへの操作に応じて、左折画像G31、直進画像G32、及び右折画像G33の間を移動することが可能(左側の表示位置、中央の表示位置及び右側の表示位置に表示可能)である。また、進路選択予告が開始されて、最初に左折画像G31、直進画像G32、及び右折画像G33が表示される際には、各画像G31〜G33の色彩は白色の通常態様になっている。
また、進路選択予告が開始されると共に、5秒間の操作有効期間が設定される。この操作有効期間では、演出ボタン18A及び選択ボタン19Aの何れもが操作可能となる。選択ボタン19Aは、進行方向を選択するために用いられ、演出ボタン18Aは、進行方向を決定するために用いられる。そして、進行方向を選択する操作を指示する選択ボタン操作演出として、選択ボタン操作指示画像G42が表示され、進行方向を決定する操作を指示する演出ボタン操作演出として、演出ボタン操作指示画像G41が表示される。なお、演出ボタン操作指示画像G41には、操作有効期間の残り時間が表示される(図67(b)〜図67(d)などにおいて、演出ボタンの下に表示されたプログレスバー)。
ここで、図67で説明する進路選択予告については、進路選択予告パターン「09」に決定されているとする。すなわち、操作有効期間の全区間中において「直進画像」が選択された際に、直進画像G32が赤色に変化する。よって、図67(b)〜図67(d)に示すように、例えば、選択ボタン19Aの右ボタン194Aによって、第2カーソル画像G4を移動させて、第2カーソルG4が直進画像G32(中央の表示位置)に表示されると、直進画像G32が赤色に変化する。なお、本実施形態では、第2カーソル画像G4が特別態様に変化する対象となる画像に移動して、該特別態様に変化する対象となる画像が特別態様に変化しても、この状態から第2カーソル画像G4を移動(他の表示位置に表示)させると、特別態様に変化していた直進画像G32は通常態様の白色に戻る。
図50に示すように、本実施形態では、進路選択画像G31〜G33の色彩が特別態様に変化した方が大当たり期待度が高くなるように進路選択予告パターンが割り振られている。よって、遊技者は、進路選択予告において、選択ボタン19Aの左ボタン192A又は右ボタン194Aを操作して、第2カーソル画像4を移動させて、進路選択画像G31〜G33の何れかが特別態様になるか否かを確認することで、大当たり期待度を認識することができる。
次に、SPリーチAにおいて、進路選択予告が終了した後の演出の展開について説明する。本実施形態では、SPリーチAにおいて進路選択予告が終了した後には、特定キャラクタが出現する場合と出現しない場合とがある。
当該SPリーチAで当該変動演出が終了する場合、換言すれば、現在実行されているSPリーチAが、SPリーチA当たり又はSPリーチAハズレであると(図45〜図48参照)、SPリーチA当たりであれば、特定キャラクタが出現してから、大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われ、SPリーチAハズレであれば、特定キャラクタが出現しないで、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。
図68(a−1)〜図68(a−3)は、それぞれ、図67を用いて説明した進路選択予告で、左折画像G31、中央画像G32、右折画像G33が選択された後の状況を表しており、進路選択予告で進行方向が選択されて、進行方向が確定したことを示唆する進行方向確定演出が行われている。すなわち、進路選択予告で選択された進路選択画像のみが表示部140に表示され続け、選択されなかった進路選択画像は消去される。
そして、当該SPリーチAがSPリーチAハズレであれば、図68(b−1)に示すように、特定キャラクタが出現しないことを示唆する出現なし示唆画像G51が表示された後、図68(c−1)に示すように、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。
一方、そして、当該SPリーチAがSPリーチA当たりであれば、図68(b−2)又は図68(b−3)に示すように、特定キャラクタを表す通常態様の特定キャラクタ画像G52又は特別態様の特定キャラクタ画像G53が表示された後、図68(c−2)に示すように、大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる。
また、当該SPリーチAで当該変動演出が終了せずに次のSPSPリーチに発展する場合(図45〜図48参照)、図69(b−1)又は図69(b−2)に示すように、特定キャラクタを表す通常態様の特定キャラクタ画像G52又は特別態様の特定キャラクタ画像G53が表示された後に、図69(c)に示すように、SPSPリーチが行われ、最終的に、図69(d−1)に示すように、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われ、または、図69(d−2)に示すように、大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる。
図68及び図69を用いて説明した出現なし示唆画像G51、通常態様の特定キャラクタ画像G52及び特別態様の特定キャラクタ画像G53はSPリーチAの最終部分であり、出現なし示唆画像G51が表示されるとハズレが確定し、通常態様の特定キャラクタ画像G52及び特別態様の特定キャラクタ画像G53が表示されると、大当たりとなるかSPSPリーチへ発展するかのいずれかとなる。
ここで、図57の特定キャラクタパターン判定テーブルに示すように、本実施形態では、特別態様の特定キャラクタG53が出現した場合の方が、通常態様の特定キャラクタG52が出現した場合より、大当たり期待度が高い。すなわち、特別態様の特定キャラクタG53の出現は、大当たり期待度が高いことを示す高期待度演出を構成している。
さらに、図57の特定キャラクタパターン判定テーブルによると、同一の特別図柄判定結果に対して、進路選択予告で特別態様の進路選択画像が選択された場合の方が、通常態様の進路選択画像が選択された場合よりも、高確率で高期待度演出が実行される。よって、遊技者は、進路選択予告において、選択ボタン19Aの左ボタン192A又は右ボタン194Aを操作して、第2カーソル画像4を移動させて、進路選択画像G31〜G33の中で特別態様に変化したものを選択し、特別態様の特定キャラクタを出現させることで大当たり当選に対する期待感をより一層強く持つことができる。このように、特別態様の進路選択画像を遊技者の操作によって出現させ、自ら出現させた特別態様の進路選択画像を選択させると高期待度演出を実行させ易くすることで、結果的に大当たりになった場合には遊技者に大当たりを引き当てた感を持たせることができる。また、特別態様の進路選択画像が出現したことによって大当たり当選期待度が向上していることになるので、さらに遊技の興趣が向上する。
本実施形態では、進路選択予告においては、選択肢として左折画像G31、直進画像G32および右折画像G33の3つの選択肢が提示されるが、提示される選択肢の数、種類及び態様は本実施形態に限られず適宜に設定することができる。また、本実施形態では、進路選択予告において提示される選択肢の数・種類は毎回同一であるが、選択肢の種類・数を複数設定しておき、進路選択予告が実行される際に所定の判定で決定するようにすることもできる。
また、本実施形態の進路選択予告では、特別態様になる進路選択画像は複数のうち1つであるが、複数のうちの全部又は複数のうちの全部ではない複数に設定することもできる。この場合、所定の進路選択画像が変化する特別態様の種類(例えば、色彩が緑色)と他の進路選択画像が変化する特別態様の種類(例えば、ゼブラ柄)とが異なるようにすることもできる。
また、本実施形態では、進路選択画像の特別態様への変化は、当該進路選択予告が実行されている変動演出に係る特図抽選結果に基づいて行われ、当該変動演出に対する大当たり期待度を示唆しているが、事前判定結果に基づいて行われ、進路選択画像が実行されているときに保留されている特図保留に対する大当たり期待度を示唆するようにすることもできる。
また、SPリーチAの最終段階で、出現なし示唆画像G51、通常態様の特定キャラクタ画像G52及び特別態様の特定キャラクタ画像G53が表示されるが、ここで表示される画像の種類はこれらに限られない。例えば、特別態様の種類を複数設けて、さらに多様な演出とすることもできる。
また、本実施形態では、出現なし示唆画像G51が表示された後は必ずハズレを示す演出図柄の停止表示が行われているが、出現なし示唆画像G51が表示された後に、所謂復活演出が出現してSPSPリーチに発展又は大当たり当選を示す演出図柄の停止表示を実行するようにすることもできる。ただし、出現なし示唆画像G51が表示された後は、SPSPリーチへの発展又は大当たりを示す演出図柄の停止表示よりハズレを示す演出図柄の停止表示の方が高確率で実行されることが望ましい。
反対に、特定キャラクタ画像G52、G53が表示された後はハズレを示す演出図柄の停止表示が行われることはないが、出特定キャラクタ画像G52、G53が表示された後に、ハズレを示す演出図柄の停止表示を行うこともできる。なお、特定キャラクタ画像G52、G53が表示された後は、ハズレを示す演出図柄の停止表示よりSPSPリーチへの発展又は大当たりを示す演出図柄の停止表示の方が高確率で実行されることが望ましい。また、この場合は、通常態様の特定キャラクタ画像G52が表示された場合より特別態様の特定キャラクタG53が表示された場合の方が、高確率でSPSPリーチへの発展又は大当たりを示す演出図柄の停止表示が実行されることが望ましい。
(突出予告)
次に、突出予告について説明する。本実施形態では、演出ボタン18Aに係る操作有効期間の設定に基づいて演出ボタン18Aが特別状態となり、特別状態になった演出ボタン18Aが操作されると、大当たり判定結果を示唆する特別演出が実行される。そして、この特別状態になる時期として、当該操作有効期間が設定される第1時期と、当該操作有効期間が設定される前の第2時期の2種類が設けられている。このように、同一の操作有効期間に対して、特別状態となる時期として第1時期と第2時期とが設けられているので、操作有効期間の設定に基づいて演出ボタン18Aを特別状態に変化させる演出としての単調化を防ぎ、演出効果の低下を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、第2時期に演出ボタン18Aが特別状態になった方が大当たり期待度が高い。これにより、遊技者に演出ボタン18Aの変化に注目させ、通常より早い第2時期に演出ボタン18Aが特別状態となることで遊技者に期待感を持続させ、気持ちよく特別状態の演出ボタン18Aを操作させることができる。このように、大当たり期待度の異なる第1時期又は第2時期に演出ボタン18Aが特別状態となることが突出予告を構成している。
次に、図70を用いて、突出予告の具体例について説明する。本実施形態では、突出予告はSPSPリーチA又はSPSPリーチBにおいて設定される操作有効期間に基づいて実行される。ここでは、SPSPリーチAにおいて行われる突出予告について説明する。最初に、前提となるSPSPリーチAについて説明する。
SPSPリーチAにおいては、演出ボタン18Aの操作が有効となる操作有効期間が3回設定される。ここで、変動演出が開始された時点を基準(t=0)として、SPSPリーチAが開始される時点をt=t0、1回目の操作有効期間の開始時間をt=t1、2回目の操作有効期間の開始時間をt=t2、3回目の操作有効期間の開始時間をt=t3とする。また、1回目の操作有効期間の設定時間を2秒、2回目の操作有効期間の設定時間を2秒、3回目の操作有効期間の設定時間を5秒とする。
そして、3回目の操作有効期間が突出予告に係る操作有効期間に設定されている。よって、3回目の操作有効期間は、特別状態の演出ボタン18Aを操作させる操作有効期間であるが、基本的に1回目及び2回目の操作有効期間は通常状態の演出ボタン18Aを操作させる操作有効期間となっている(図70(a−1)及び図70(a−2)参照)。
ここで、突出予告に係る第1時期は、当該突出予告に係る特別状態の対象となる操作有効期間の設定の際であるt3となり、3回目の操作有効期間が設定される際に演出ボタン18Aが特別状態になる。一方、突出予告に係る第2時期は、該突出予告に係る特別状態の対象となる操作有効期間の設定の前であるが、本実施形態ではSPSPリーチAが開始されるt0に設定されており、SPSPリーチAが開始されると共に、演出ボタン18Aが特別状態になる(図70(b−1)及び図70(b−2)参照)。
3回目の操作有効期間において、特別状態の演出ボタン18Aが操作されると、当該操作に伴って演出ボタン18Aが通常状態になると共に、当該操作有効期間及び操作演出が終了する(図70(a−2)、図70(b−2))。一方、3回目の操作有効期間において、特別状態の演出ボタン18Aが操作されない場合は、3回目の操作有効期間の終了に伴って演出ボタン18Aが通常状態になると共に、当該操作有効期間及び操作演出が終了する(図70(a−1)、図70(b−1))。
また、本実施形態では、突出予告として第2時期に演出ボタン18Aが特別状態になった後には、当該突出予告に係る3回目の操作有効期間において演出ボタン18Aの操作が行われるまで、又は、が設定されるまでは特別状態にさせる制御は継続して実行される。すなわち、3回目の操作有効期間が終了するまで特別状態にさせる制御が継続する。よって、第2時期に演出ボタン18Aが特別状態になった以降において、特別状態の演出ボタン18Aを押下操作して、演出ボタン18Aを下降させることができるが、特別状態にさせる制御が継続して行われているので、演出ボタン18Aが下降しても直ぐに上昇して特別状態となる。
また、突出予告として第2時期に演出ボタン18Aが特別状態となる場合、演出ボタン18Aが特別状態になった後でも、突出予告が実行されない場合と同様に、突出予告とは関係のない操作有効期間(1回目の操作有効期間と2回目の操作有効期間)が設定され、操作指示演出が実行される。そして、1回目の操作有効期間と2回目の操作有効期間において、特別状態の演出ボタン18Aが操作されると、本来の通常状態の場合と同じ予告演出が実行される。
以上のように、本実施形態では、演出ボタン18Aが対象となる操作有効期間が設定(操作演出が実行)されるより前に特別状態になっても、当該特別状態となってから当該操作有効期間が設定(操作演出が実行)されるまでの間における演出ボタン18Aに係る操作有効期間の設定(操作演出の実行)が規制されない。よって、演出ボタン18Aへの操作による演出の機会が減ることを防止することができる。
なお、本実施形態では、操作有効期間の設定(操作演出の実行)に伴って、当該操作有効期間の設定(操作演出の実行)より前に特別状態になる時期として、SPSPリーチの開始時に設定されているが、この時期はSPSPリーチの開始時に限られない。また、この時期を複数設け、突出予告が実行される度に所定の判定によって複数の中から1つに決定するようにすることもできる。
また、本実施形態では、演出ボタン18Aが特別操作位置まで突出することが演出ボタン18Aの特別状態となっているが、特別状態の態様はこれに限られない。例えば、演出ボタンLED18Cが通常とは異なる特別な発光態様で発光させることを特別状態とすることもできる。さらには、演出ボタン18Aが振動する構成となっており、演出ボタン18Aが振動することを特別状態とすることもできる。また、演出ボタン18Aが振動する構成となっており、演出ボタン18Aが振動することを特別状態とすることもできる。さらには、演出ボタン18Aを含む演出ボタン装置18とは異なる演出用入力装置についての特別状態とすることもできる。
また、本実施形態では、突出予告は演出図柄指定コマンドが示す特図抽選結果に基づいて実行の有無が決定されているが、事前判定結果に基づいて、実行されるようにすることもできる。この場合、当該変動演出より前に実行される変動演出において演出ボタン18Aが特別状態になるようにすることもできる。
ここで、本実施形態では、演出ボタン18Aが対象となる操作有効期間が設定(操作演出が実行)されるより前に特別状態になっても、当該特別状態となってから当該操作有効期間が設定(操作演出が実行)されるまでの間における演出ボタン18Aに係る操作有効期間の設定(操作演出の実行)が規制されないが、反対に規制することも可能である。ここで、第2時期に演出ボタン18Aが特別状態になってから、他の操作有効期間の設定(操作演出の実行)が規制される例について図76及び図77を用いて説明する。
図76は操作有効期間設定処理を示すフローチャートであり、図37に示す操作有効期間設定処理に対応している。図76に示す操作有効期間設定処理には、図37に示す操作有効期間設定処理にはないステップS1417〜ステップS1418の処理が含まれている点で図76に示す操作有効期間設定処理と、図37に示す操作有効期間設定処理とは異なるが、それ以外の処理については同一である。
図76に示す操作有効期間設定処理では、サブCPU102aは、ステップS1417の処理において、サブRAM102cに突出予告パターン2を示す突出予告データがセットされているか否かを判定する。サブCPU102aは、突出予告パターン2を示す突出予告データがセットされていると判定すると、ステップS1418に処理を移し、突出予告パターン2を示す突出予告データがセットされていないと判定すると、ステップS1419に処理を移す。図76のステップS1419〜ステップS1421は、図37に示すステップS1417〜ステップS1419と同一である。
そして、サブCPU102aは、ステップS1418において、サブRAM102cの変動演出タイマカウンタを参照して、現在演出ボタン18Aが突出状態であるか否か、具体的には、変動演出が開始してからの経過時間がt0以降、すなわち、第2時期以降であって、t3以前であるか否かを確認する。
サブCPU102aは、演出ボタン18Aが突出状態であると判定すると本操作有効期間設定処理を終了し、演出ボタン18Aが突出状態ではないと判定するとステップS1419に処理を移す。
この図76に示すステップS1417〜ステップS1418によって、演出ボタン18Aが特別状態になっている間に操作有効期間の設定(操作演出の実行)が規制されることとなる(図77(b)参照)。その結果、演出ボタン18Aが特別状態になると、当該特別状態に係る操作有効期間が設定されるまでの間は、他の操作有効期間は設定(操作演出は実行)されなくなる。よって、本来、演出ボタン18Aを通常状態で操作させるはずの演出が、特別状態の演出ボタン18Aで操作させることになることを防ぎ、演出効果が低下することを防ぐことができる。
なお、このように他の操作有効期間の設定(操作演出の実行)を規制するパターンとして、操作有効期間の設定及び操作演出の実行の何れも規制する他、操作演出の実行のみを規制するようにすることもできる。