JP6287633B2 - エンコーダ付軸受ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出する為の、エンコーダ付軸受ユニットに関するものである。
従来より、自動車の車輪の回転速度を検出する為のエンコーダを軸受ユニットに組み込んだ、エンコーダ付軸受ユニットにより、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、車輪の回転速度を検出する事が、広く行われている。例えば、大型自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為には、軸受ユニットの一種であり、大きな負荷容量を有する、複列円すいころ軸受ユニットを使用している。
この様な目的で使用される軸受ユニットの従来構造の1例として、図6に示す様な構造が知られている。この従来構造のエンコーダ付軸受ユニット1は、懸架装置を構成し、車輪を固定する車軸(不図示)を、回転自在に支持している。
エンコーダ付軸受ユニット1は、互いに同心に配置された外輪2及び1対の内輪3a,3bと、転動体である複数個の円すいころ4とを備えている。外輪2は、全体を円筒状に形成され、内周面に複列の外輪軌道5を有する。各外輪軌道5は、それぞれが円すい面状で、外輪2の軸方向端部に向かう程内径が大きくなる方向に傾斜している。
各内輪3a,3bは、全体を円筒状に形成され、それぞれの外周面に円すい面状の内輪軌道6を形成している。1対の内輪3a,3bは、その小鍔側端面同士を突き合わせた状態で組み立てられており、この内輪組立体の外周面には、それぞれが軸方向端部に向かう程外径が大きくなる方向に傾斜した、複列の内輪軌道6が存在する。各円すいころ4は、各外輪軌道5と各内輪軌道6との間に、それぞれ複数個ずつ、保持器7により転動自在に保持されている。
外輪2の両端部内周面と、各内輪3a,3bの大鍔側端部外周面との間には、シールリング8とエンコーダ9とをそれぞれ設けている。シールリング8は、断面L字状で全体を円環状に形成した芯金に、シールリップを有する弾性材を加硫接着したものであり、芯金を外輪2の端部内周面に内嵌固定し、シールリップを内輪3aの大鍔側端部外周面の全周に摺接させている。
エンコーダ9は、断面L字状で全体を円環状に形成されたスリンガ10と、円輪状のエンコーダ本体11とにより構成されている。スリンガ10は、その円筒部分を内輪3bの大鍔側端部外周面に外嵌固定すると共に、その円輪部分の外周部分を外輪2の端部内周面に近接対向させてラビリンスシールを形成している。シールリング8とスリンガ10とにより、円すいころ4を設置した内部空間の両端部開口を塞ぎ、この内部空間内に封入したグリースが外部に漏洩する事を防止すると共に、外部に存在する異物が内部空間内に侵入する事を防止している。
スリンガ10の円輪部分の軸受外部側面には、エンコーダ本体11が添着されている。エンコーダ本体11は、フェライト粉末を混入したゴム磁石又はプラスチック磁石等の永久磁石により全体を円輪状に形成したもので、内輪3bと共に回転する。又、エンコーダ本体11の被検出面である軸受外部側面には、S極とN極とが交互に且つ等間隔で配置されている。この様なエンコーダ本体11の被検出面に、図示しないセンサの検出部を近接対向させる事により、車輪(車軸を支持する内輪3b)の回転速度を検出可能としている。
エンコーダ付軸受ユニット1を懸架装置に組み付ける前の状態に於いて、1対の内輪3a,3bの互いに対向する小鍔側端部の内周面に連結環20を圧入する事で、1対の内輪3a,3bを互いに結合している。連結環20は、樹脂製で全体を円環状に形成されており、1対の内輪3a,3bの突き合わせた部分に、径方向の締め代を有して内嵌固定されている。この為、エンコーダ付軸受ユニット1を懸架装置に組み付ける以前に、各内輪3a,3b同士が不用意に分離する事を防止して、エンコーダ付軸受ユニット1を一体的に取り扱う事を容易にしている。
上述の様に構成するエンコーダ付軸受ユニット1を、自動車の懸架装置に組み付ける場合には、図7に示す様に、懸架装置を構成するナックル16の内径部分に外輪2を内嵌した後、ナックル16の内周面に形成した係合溝18に係止リング17を係合する。この様に、外輪2の両端部を、ナックル16の内周面に形成した鍔と係止リング17とにより軸方向に挟持する事により、ナックル16に対して外輪2を軸方向に位置決め固定している。この状態で、エンコーダ9が装着された内輪3bの大鍔側端面に支持台19を当接させて、内輪3aの内径部に軸方向から車軸15を圧入して、車軸15の端部外周面に内輪3a,3bを外嵌固定する。この時、各内輪3a,3bの内周面に圧入されていた連結環20は、車軸15により支持台19側に押し出されて回収される。この様に、連結環20を取り外す工程が不要であり、回収された連結環20は再利用可能である。
上述した様な構成のエンコーダ付軸受ユニット1の場合、軸受製造業者から自動車製造業者に軸受ユニットを輸送する際の荷姿は、軸を上下方向に向けた状態で、通い箱中に軸受ユニットを積み重ねる事が多い。元来、複列円すいころ軸受は、外輪2と各内輪3a,3bとが分離する構造である為、輸送中に分離すると、外輪2と各内輪3a,3bとの間にゴミが侵入したり、円すいころ4と各軌道面とがぶつかり合ってフォールスブリネリングが発生する可能性がある。又、複列円すいころ軸受の様な構成の軸受ユニットは、車重の嵩む大型の自動車に使用されることが多く、軸受サイズも比較的大型であると共に、同じ断面積の玉軸受と比較して重い(見掛けの比重が高い)。そこで、軸受ユニットの輸送時、樹脂製の連結環20により各内輪3a,3bを非分離に固定する事が行われている。
一方、磁性体をゴム又は樹脂のバインダ中に拡散して成形されるエンコーダ9を装着したエンコーダ付軸受ユニット1の場合には、輸送中の振動により上下に積み重ねられた軸受ユニットの軸芯がずれ、一方の軸受ユニットの端部が、他方の軸受ユニットのエンコーダ本体11に接触し、エンコーダ本体11の被検出面を傷付けてしまう事があった。エンコーダ本体11が損傷を受けると、センサの出力信号を劣化させ、回転速度検出の信頼性を低下させる虞がある。
特許文献1には、磁気エンコーダの表面を保護カバーで保護した状態で軸受ユニットに装着した後、保護カバーを取り去る、磁気エンコーダ付軸受ユニットが記載されている。しかし、この方法は簡便であるが、保護カバーを取り去らなくとも軸受ユニットの組み込みが可能であるので、保護カバーを外し忘れる可能性がある。磁気エンコーダの表面を保護カバーが覆った状態では、保護カバーがセンサに接触して、センサが傷付き破損してしまう虞がある。
特開2004−212351号公報 特開2001−099175号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、輸送時に於けるエンコーダの破損を防止すると共に、ナックルへの組み付け誤りを防止したエンコーダ付軸受ユニットを、安価に実現すべく発明したものである。
本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、それぞれの外周面に内輪軌道を有する1対の内輪と、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた転動体と、前記内輪の端部に支持されたエンコーダと、を備えている。
特に、本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、前記1対の内輪の互いに対向する端部の内周面に圧入されて、前記1対の内輪の分離を防止する連結環を備え、前記連結環に係止されて、前記エンコーダを覆う保護カバーを備えている。
更に、前記保護カバーは、前記エンコーダを覆う円板状の平板部と、前記平板部の側面の中央部に設けられ、前記連結環と係合する円筒部と、前記平板部の前記円筒部とは反対側の側面の中央部に設けられ、径方向断面が長方形である取っ手部と、を備えており、前記円筒部は少なくとも1対の切欠きを有しており、前記取っ手部の長辺部は、前記保護カバーの中心軸に対して前記切欠きと同位相の位置に設けられている。
本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、輸送時に於けるエンコーダの破損を防止すると共に、ナックルへの組み付け誤りを防止しながら、安価に実現する事ができる。
即ち、保護カバーがエンコーダの表面を覆った状態で輸送されるので、隣接する軸受ユニットによりエンコーダ本体が損傷を受ける事は無い。軸受ユニットをナックルに組み付ける際、連結環及び保護カバーを外さずに組み付ける事が出来ないので、保護カバーの外し忘れと、その結果発生するセンサ破損の虞が無い。又、エンコーダが装着された内輪に保護カバーが係止されているので、エンコーダ装着側が明確になり、ナックル組み込み時の誤組み付けが防止される
連結環は、エンコーダの有無に関わらず同じ内径を有する軸受ユニット間で共通して使用可能であり、大量生産できて生産コストの低減になると共に、管理コストも低減できる。そして、保護カバーは連結環に係止されるので、保護カバーのみを製造すればよく、コストアップを抑制している。
第1実施形態を示す、エンコーダ付軸受ユニットの断面図。 第1実施形態を示す、保護カバーの正面図。 エンコーダ付軸受ユニットをナックルに圧入する説明図。 エンコーダ付軸受ユニットをナックルに圧入する変形例の説明図。 第2実施形態を示す、エンコーダ付軸受ユニットの断面図。 従来構造の1例を示す、エンコーダ付軸受ユニットの断面図。 エンコーダ付軸受ユニットに車軸を圧入する説明図。
[第1実施形態]
図1,2は、本発明の第1実施形態を示している。尚、本発明の特徴は、エンコーダ付軸受ユニットを、1対の内輪同士が不用意に分離するのを防止しつつ、エンコーダの破損を防止する構造を工夫した点にある。その他の部分の構成及び作用は、図6に示した従来構造の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
本実施形態のエンコーダ付軸受ユニットは、内周面に複列の外輪軌道5を有する外輪2と、それぞれの外周面に内輪軌道6を有する1対の内輪3a,3bと、両外輪軌道5と両内輪軌道6との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた転動体である円すいころ4と、を備えた複列円すいころ軸受タイプの軸受ユニットである。そして、内輪3aの大鍔側端部外周面と外輪2の端部内周面との間にシールリング8を設け、内輪3bの大鍔側端部外周面にエンコーダ9を装着している。
エンコーダ付軸受ユニットを構成する1対の内輪3a,3bは、連結環20により互いに結合される事により、輸送時にも非分離状態に維持されている。連結環20は、ポリエチレン等の樹脂材を円環状に形成したもので、1対の内輪3a,3bの互いに対向する小鍔側端部の内周面に圧入されている。
尚、内輪3bの大鍔側外周面に装着されたエンコーダ9は、外輪2とは非接触であり、また、外輪2の端部内周面に固定されたシールリング8は、内輪3aの大鍔側外周面に摺接するものの、シールリップの緊迫力による摩擦力は大きくはない。この為、エンコーダ9とシールリップ8とでは、外輪2と1対の内輪3a,3bとを非分離状態に保つことは困難であり、連結環20を必要としている。
輸送時に、積み重ねられた軸受ユニットによりエンコーダ9が損傷する事を防止する為に、エンコーダ9の表面を覆う保護カバー21を、連結管20の内径側に係止している。保護カバー21は、ポリエチレン等の樹脂製であり、エンコーダ9を覆う円板状の平板部23と、平板部23の側面の中央部に設けられ、連結環20と係合する円筒部22と、平板部23の円筒部22とは反対側の側面の中央部に設けられ、径方向断面が長方形である取っ手部24とを備えている。
円筒部22は、平板部23(保護カバー21)と同心の状態で、平板部23の側面の中央部から軸方向に延出して略円筒状に形成されており、突起25と、1対の切欠き26とを備えている。突起25は、円筒部22の先端部に径方向外方に突出して設けられており、挿入時の案内の為の面取を円筒部22の先端側に、抜け止めの為の鉤部を反先端側に、それぞれ形成している。そして、円筒部22の外周面を連結管20の内径に嵌合させて径方向の位置決めを図ると共に、突起25(の駒部)を連結環20の端面と係合させて保護カバー21の脱落を防止している。1対の切欠き26は、保護カバー21の中心軸を挟んだ位置(位相が180度ずれた位置)に、円筒部22の先端から軸方向に沿って設けられており、円筒部22の剛性を下げて連結環20との着脱を容易にしている。
平板部23は、エンコーダ9とほぼ同じ外径寸法を有する円板であり、保護カバー21を位置決めする厚肉部27と、エンコーダ9を保護する薄肉部28と、成形精度を維持する為の肉盗み部29とを備えている。厚肉部27は、平板部23の径方向中間部分に設けられており、エンコーダ9が装着された内輪3bの大鍔側端面に突き合わせて、保護カバー21を軸方向に位置決めしている。薄肉部28は、厚肉部27から径方向外方に延出して形成されており、段部を介して軸方向に後退して、エンコーダ9とは隙間を空けて対向する事で、エンコーダ9の表面を保護している。肉盗み部29は、円筒部22と平板部23との連結部分で、円筒部22とは反対側の側面に円輪状に設けられており、保護カバー21の肉厚をなるべく一定に保つ事でひけを防止し、保護カバー21の成形精度を維持している。
取っ手部24は、平板部23(保護カバー21)と同心の状態で、平板部23の側面の中央部から軸方向に延出して形成されており、径方向断面(中心軸と直交する平面における断面)を中空の長方形としている。また、取っ手部24の長辺部は、保護カバー21の中心軸に対して、円筒部22に設けた1対の切欠き26と同位相の位置に形成されている。この取っ手部24は保護カバー21を着脱する際に掴む部分であり、取っ手部24の長辺を挟んで摘む事で、連結環20に内嵌している円筒部22の縮径方向への変形を容易として、保護カバー21を連結環20から取り外し易くしている。
尚、保護カバー21を装着したエンコーダ付軸受ユニットを軸方向に積み重ねた時、取っ手部24は、隣接する軸受ユニットに装着された保護カバー21の円筒部22の内径内に収納される形状になっている。これによって、軸受ユニットの積み重ねを可能とすると共に、積み重ねた軸受ユニットの中心軸が互いに大きくずれ、輸送中に荷崩れする事を防止している。
次に、エンコーダ付軸受ユニットを、懸架装置を構成するナックル16に組み付ける工程を説明する。図3に示す様に、連結環20と保護カバー21とを装着した状態のエンコーダ付軸受ユニットは、エンコーダ9が車両の幅方向中央側(図3の右側)となる状態で、外輪2の端面を圧入治具40で軸方向に押圧する事により、ナックル16へ圧入される。円板部23の外径寸法はエンコーダ9の外径寸法とほぼ同じ(外輪2の端部内径寸法よりも小さい)ので、圧入治具40は、保護カバー21と干渉する事無く外輪2の端面に突き合わせ可能である。圧入完了後、車軸15を圧入する際の支承面を得る為(図7参照)、保護カバー21は連結環20を内輪3a,3bの内径に残した状態で取り外される。この段階では、1対の内輪3a,3bを同軸に保つ為、連結環20を残して保護カバーのみを外している。その後、前述した図7と同様の工程により、内輪3bの端面を支承し、連結環20を押し出しつつ、車軸15を圧入する。
ナックル16と外輪2は、車両走行時の横荷重による軸方向変位に伴う異音(バッキン音)を防止する為、大きな締め代で嵌合される為、圧入時に金属粉やバリが発生する可能性がある。本実施形態の保護カバー21は、圧入時においても軸受ユニットに装着されているので、圧入時に発生する金属粉等の塵埃に対しても、エンコーダ9への付着を防止する効果がある。
又、保護カバー21は連結環20とは別体に設けられているので、残された連結環20により1対の内輪3a,3bを、非分離且つ同軸の状態に保つ事ができる。尚、円すいころ軸受の内輪の小鍔側は肉薄で逃げも存在する為、小鍔側端面に大きな面取を設ける事ができない。従って、1対の内輪3a,3bに芯ずれが発生すると、車軸15の圧入に大きな障害となる。
更に、本実施形態の場合、取っ手部24の形状や、切欠き26との位相を工夫して、連結環20を残したままで、保護カバー21の取り外しを容易にしている。
図4は、エンコーダ付軸受ユニットをナックル16に圧入する工程の変形例を示している。本変形例の場合、圧入治具40aの先端部内径側に係合爪41を設けており、保護カバー21の平板部23の外周縁(薄肉部28とエンコーダ9との隙間の空間)に係合爪41を係止し、保護カバー21を引き抜いている。そして、圧入治具40aの内部に残った保護カバー21を、エジェクターピン42で押して排出する。これにより、保護カバー21と連結環20を自動で分離する事が出来る。本変形例の場合は、保護カバー21の切欠き26を1対ではなく、複数設けることで、保護カバー21の連結環20への係止力を下げておくとよい。
以上の構成により、本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、輸送時に於けるエンコーダの破損を防止すると共に、ナックルへの組み付け誤りを防止しながら、安価に製造する事ができる。
即ち、連結環20及び保護カバー21を取り外さなければ車軸15を軸受ユニットに組み込む事ができない(保護カバー21が取り付けられた状態では車軸15の圧入ができない)ので、保護カバー21を外し忘れる虞が無く、その結果、センサの障害が発生する事も無い。又、保護カバー21は連結20と別体である為、連結環20を残して保護カバー21だけを外す事により、1対の内輪3a,3bの同軸を保ったまま、車軸15の圧入時における圧入荷重の支承面(内輪3bの端面)を得られる。
連結環20は、内径寸法が同じであれば異なる軸受ユニットでも共通して使用可能であり、大量生産によりコスト低減する事が可能であるが、本例の場合、保護カバー21だけを追加で製造すればよいので、コストアップを抑制できる。
又、シールリング8を構成するシールリップに使用される弾性材は、シールリップの強度を高める為にカーボンブラックが配合されて、黒色をしている。従って、芯金全体が黒色の弾性材で被覆される形態のシールリングの場合、フェライトなどの磁性体の含有により黒色であるエンコーダ9との見分けがつきにくい。本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、保護カバー21によりエンコーダ9が装着された側が明確になるので、ナックル16に組み込み時の誤組み付けが防止できる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態を示している。本実施形態のエンコーダ付軸受ユニットの場合、円筒部22aの外周面の全周に段部43が設けられており、この段部43と突起部25との間に連結環20を軸方向に挟み込み、連結環20の軸方向の位置決めを図っている。尚、段部43の代わりに、径方向外方突出するに環状突起を設ける事もできる。
保護カバー21aをエンコーダ付軸受ユニットに取り付ける際には、連結環20を中央部から若干エンコーダ9の側に寄った位置に嵌合させ、この状態で、保護カバー21aを挿入する。挿入時、円筒部22aの段部43が連結環20の端面に突き当たり、連結環20を押して軸方向に移動させる。そして、平板部23が内輪3bの大鍔側端面に着座した時、連結環20は正規の軸方向位置に位置決めされる。これにより、連結環20を1対の内輪3a,3bの中央に掛け渡しているので、連結環20の位置決め不良により、係り代が少なくなった側の内輪が、輸送中や懸架装置への組み込み作業中に脱落する事を防止している。その他の構成及び作用効果は、前述した第1実施形態と同様である。
本発明のエンコーダ付軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する軸受ユニットとして使用可能である。
1 エンコーダ付軸受ユニット
2 外輪
3a,3b 内輪
4 円すいころ
5 外輪軌道
6 内輪軌道
7 保持器
8 シールリング
9 エンコーダ
10 スリンガ
11 エンコーダ本体
15 車軸
16 ナックル
17 係止リング
18 係合溝
19 支持台
20 連結環
21,21a 保護カバー
22,22a 円筒部
23 平板部
24 取っ手部
25 突起
26 切欠き
27 厚肉部
28 薄肉部
29 肉盗み部
40,40a 圧入治具
41 係合爪
42 エジェクターピン
43 段部

Claims (1)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、それぞれの外周面に内輪軌道を有する1対の内輪と、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた転動体と、前記内輪の端部に支持されたエンコーダと、を備えたエンコーダ付軸受ユニットであって、
    前記1対の内輪の互いに対向する端部の内周面に圧入されて、前記1対の内輪の分離を防止する連結環を備え、前記連結環に係止されて、前記エンコーダを覆う保護カバーを備え
    前記保護カバーは、前記エンコーダを覆う円板状の平板部と、前記平板部の側面の中央部に設けられ、前記連結環と係合する円筒部と、前記平板部の前記円筒部とは反対側の側面の中央部に設けられ、径方向断面が長方形である取っ手部と、を備えており、前記円筒部は少なくとも1対の切欠きを有しており、前記取っ手部の長辺部は、前記保護カバーの中心軸に対して前記切欠きと同位相の位置に設けられている事を特徴とするエンコーダ付軸受ユニット。
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