JP6278786B2 - インクジェット式塗布ヘッドの清掃装置及び塗布液塗布装置 - Google Patents

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本発明はインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置及び塗布液塗布装置に関する。
インクジェット式塗布ヘッドの清掃装置として、特許文献1に記載の如く、塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を吸引して清掃する吸引清掃部材を有してなるものがある。吸引清掃部材は、吸引清掃ノズルの吸引口を塗布ヘッドの吐出口形成面に非接触状態で対向し、吸引口に作用させた吸引力により、塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を吸引して除去できる。
特開2004-306546号公報
しかしながら、このようなインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置では、塗布液が比較的高粘度のものであったり、塗布液が非常に乾燥し易いものであったりすると、塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を除去しきれずに、少量の塗布液が吐出口形成面に残ってしまうことが考えられる。
吸引清掃ノズルによる清掃後に、塗布液が塗布ヘッドの吐出口形成面に残ってしまうと、清掃を更に繰り返すうちに、塗布液が塗布ヘッドの吐出口形成面に堆積し、やがて吐出口からの塗布液の吐出量にばらつきを生じたり、吐出された塗布液がまっすぐ飛ばずに曲がってしまう等の吐出不良を生ずる。
本発明の課題は、インクジェット式塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を良好に除去することにある。
請求項1に係る発明は、塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を清掃する清掃部材を有するインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置において、前記清掃部材は、前記塗布ヘッドの前記吐出口形成面に非接触状態で対向し、吸引口が形成された吸引面と、この吸引面に連続し、当該吸引面から離れるにしたがって前記吐出口形成面から遠ざかるように延びる傾斜面とを備え、前記清掃部材の少なくとも前記傾斜面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記清掃部材と前記塗布ヘッドとを前記吐出口形成面に沿う方向を移動方向として相対移動させる移動装置と、を有してなるようにしたものである。

本発明によれば、インクジェット式塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を良好に除去することができる。
図1は一実施例に係る塗布液塗布装置の全体構成を示す模式正面図である。 図2は図1の模式平面図である。 図3は図1の模式側面図である。 図4は塗布ヘッドの清掃装置を示す模式構成図である。 図5は吸引清掃部材を示し、(A)は模式平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、(C)は斜視図である。 図6は塗布ヘッドの吐出口形成面を示す模式平面図である。
塗布液塗布装置1は、図1〜図3に示す如く、ベース2を有する。このベース2上には、矢印Y方向に沿って設けられた一対のガイドレール3を介して搬送テーブル4が移動可能に設けられる。
搬送テーブル4は、図示しない駆動機構によってガイドレール3の延設方向であるY軸方向(図示矢印Y方向)に沿って往復移動される。この搬送テーブル4の上面には、塗布対象物としての基板Wが真空吸着や静電チャック等の吸着手段によって吸着保持される。ここで、基板Wは、例えば、表示パネルを製造するための矩形状のガラス基板が用いられる。
ベース2の略中央位置には、Y軸方向に直交するX軸方向(図示矢印X方向)に沿って、搬送テーブル4を跨ぐ門型フレーム5が設けられる。この門型フレーム5は、一方の脚部と他方の脚部の間に掛け渡された平面視で矩形枠状の支持フレーム6を備える。この支持フレーム6には、複数、この実施形態においては3つの塗布ヘッド7がX軸方向に沿って千鳥状の配列で取付けられる。
塗布ヘッド7は、インクジェット方式の塗布ヘッドであり、その下面である吐出口形成面7aには複数の吐出口7b(図6参照)が矢印X方向に沿って直線状に配列されて設けられる。本実施例では、直線状をなす複数の吐出口7bの列が2列をなすように設けられている。吐出口7bは、それぞれ、塗布ヘッド7内において塗布液を蓄える液室(不図示)に連通する。液室には、圧電素子等の駆動素子(不図示)によって変形される可撓性の隔壁(不図示)が設けられる。この圧電素子によって隔壁が撓み変形されることによって引き起こされる液室内の容積変化によって、吐出口7bから塗布液が液滴状となって吐出される。
このような塗布ヘッド7は、圧電素子に印加する駆動電圧の大きさ変えることで吐出口7bから吐出させる液滴の量を調整することができ、駆動電圧の印加間隔を変更することで吐出周波数(吐出時間間隔)を調整することができる。
尚、各塗布ヘッド7には、不図示の塗布液供給手段によって塗布液が供給される。この塗布液としては、例えば、配向膜を形成するための配向膜溶液やレジスト膜を形成するためのレジスト液等を用いることができる。
また、塗布液塗布装置1は、制御装置8を備える。制御装置8は、搬送テーブル4の移動、塗布ヘッド7からの塗布液の吐出等を制御する。更に、制御装置8は、記憶部8aを備えており、この記憶部8aには塗布液の塗布に必要な各種データが記憶される。尚、各種データとは、例えば、吐出口7bから所定量の液滴を吐出させるために設定された圧電素子に対する駆動電圧、基板W上における塗布液の液滴の塗布位置を示す塗布パターンデータ、搬送テーブル4の移動速度、気泡やごみ等による吐出口7bの詰まりを回復させるために塗布液を強制排出させるための圧送条件等である。尚、制御装置8は、後述するX軸方向移動装置20、負圧供給手段30、洗浄液供給手段40等の駆動も制御する。
次に、塗布液塗布装置1の作動について説明する。
このような塗布液塗布装置1においては、基板Wに対する塗布液の塗布を行なうにあたり、まず、制御装置8の制御によって搬送テーブル4がガイドレール3上における基板Wの搬入/搬出作業位置(図1において破線で示す左端側の位置)に位置付けられる。そして、この位置において、搬送テーブル4上には、不図示の搬送ロボットによって基板Wが供給される。
搬送テーブル4上に供給された基板Wは、搬送テーブル4が備える吸着手段によって吸着保持される。
搬送テーブル4に基板Wが保持されると、制御装置8の制御によって搬送テーブル4がガイドレール3の反対側の端部(右端部)へ向けて記憶部8aに記憶された移動速度での移動を開始する。
この搬送テーブル4の移動中、制御装置8はガイドレール3に付随して設けられたリニアエンコーダ等の位置検出器(不図示)の出力に基づいて搬送テーブル4の位置情報を取り込む。そして、制御装置8はこの位置情報に基づき、基板Wが塗布ヘッド7の下方を通過するタイミングに合せて各圧電素子に駆動電圧を印加することで塗布ヘッド7の各吐出口7bから予め設定された量の液滴を吐出させ、基板W上に所定の塗布パターンで塗布液の液滴を塗布する。
基板Wが塗布ヘッド7の下方を通過し、搬送テーブル4がガイドレール3の右側端部(図1において実線で示す位置)に到達したならば、搬送テーブル4の移動を停止させる。次いで、搬送テール4を左側端部へ向けて移動させ、基板Wの搬入/搬出作業位置に位置付ける。
搬送テーブル4が、搬入/搬出作業位置に位置付けられたならば、不図示の搬送ロボットによって、塗布が完了した基板Wを搬送テーブル4上から取出し、新たな基板Wを搬送テーブル4に供給する。
このような作業を繰返すことで、複数の基板Wに対する塗布液の塗布が順次行なわれる。
尚、基板Wに対する塗布液の塗布は、基板Wを塗布ヘッド7の下方を1回通過させることで行なう以外にも、2回以上の通過によって行なうようにしても良い。
このような塗布液塗布装置1では、吐出口7bから液滴の噴出特性を一定の特性に維持するために、清掃装置10を用いて吐出口形成面7aの定期的な清掃を行なっている。以下、清掃装置10について詳述する。
清掃装置10は、搬送テーブル4の移動方向(Y軸方向)における一方の端部(図1、図2における右側の端部)に設けられる。清掃装置10は、図4に示す如く、各塗布ヘッド7に対応する清掃部材としての吸引清掃ノズル11を有する。吸引清掃ノズル11は、塗布ヘッド7の吐出口形成面7aに付着した塗布液を吸引して清掃する。
ここで、各吸引清掃ノズル11は、それぞれX軸方向移動装置20に支持される。これらのX軸方向移動装置20は、昇降駆動手段としてのエアシリンダ21の作動ロッド21aの先端に固定支持された昇降板22上に設けられる。エアシリンダ21は、搬送テーブル4の側壁に固定された略L字状断面を有するブラケット部材23に支持固定される。これにより、各吸引清掃ノズル11は、搬送テーブル4の移動によってY軸方向に移動可能とされ、X軸方向移動装置20の駆動によってX軸方向、即ち、吐出口7bの配列方向に沿って移動可能とされる。
吸引清掃ノズル11は、図4、図5に示す如く、吸引面12と傾斜面13とを備える。尚、吸引清掃ノズル11は、その上面11aが長方形状に形成され、長辺方向を塗布ヘッド7の吐出口7bの配列方向であるX軸方向、換言すれば、塗布ヘッド7の吐出口形成面7Aの長辺方向に沿わせて配置される。
吸引面12は、吸引口12aが開口して形成される水平な平坦面状をなし、塗布ヘッド7の吐出口形成面7aを清掃するときには吐出口形成面7aに僅かな隙間Gを介して非接触状態で対向する。吐出口12aには、負圧供給手段30が供給する負圧に基づく吸引力が作用される。吸引口12aは本実施例ではスリット状(丸孔状等の他の形状でも可)をなす。本実施例では吸引口12aの長手方向を吸引清掃ノズル11の長辺方向(X軸方向)に対して45度の角度で傾斜させ、吸引口12aのX軸方向における長さは塗布ヘッド7の吐出口形成面7aの短辺(X軸方向)の長さと同等もしくは若干長く形成される。但し、吸引口12aの長手方向は吸引清掃ノズル11の長辺方向(X軸方向)に直交させても良いし、90度や45度以外の角度で傾斜させても良い。
尚、負圧供給手段30は、図4に示す如く、負圧を発生させる真空ポンプ31と、真空ポンプ31と吸引清掃ノズル11の吸引口12aとをつなぐ真空配管32と、吸引口12aへの負圧を供給/停止するための電磁開閉弁33と、吸引口12aに供給する負圧の大きさを調整する電空レギュレータ34と、吸引口12aによって吸引した気体と塗布液とを分離する気液分離器35とを備える。気液分離器35の底部には、電磁開閉弁35aを備えた排液管35bが接続されており、気液分離器35内に溜まった塗布液を排出できるようになっている。
傾斜面13は、吸引清掃ノズル11の長辺方向(X軸方向)において吸引面12に連続し、該吸引面12から離れるに従って塗布ヘッド7の吐出口形成面7aから遠ざかるように下り勾配をなして延びる平坦面に形成される。傾斜面13には、洗浄液供給手段40により洗浄液が供給される。洗浄液供給手段40は、吸引清掃ノズル11が吐出口形成面7aを清掃するに先立ち、所定量の洗浄液を傾斜面13(又は後述する貯液部14)に供給済としておいても良いし、吸引清掃ノズル11による吐出口形成面7aの清掃動作中に洗浄液を傾斜面13(又は後述する貯液部14)に供給し続けるものでも良い。尚、洗浄液としては、塗布液に含まれる溶媒を用いることができる。
尚、洗浄液供給手段40は、洗浄液タンク41内の洗浄液を圧送するポンプ42と、ポンプ42と吸引清掃ノズル11に設けられた供給口43とをつなぐ供給配管44と、供給口43に対して洗浄液を供給/停止するための電磁開閉弁45と、供給口43に供給する洗浄液の量を調整する流量調整弁46とを備える。
ここで、吸引清掃ノズル11は、前述のX軸方向移動装置20により、塗布ヘッド7に形成した複数の吐出口7bの配列方向(X軸方向)に沿って前進移動(図4において、左方向に移動)しつつ清掃動作するものであり、傾斜面13は吸引清掃ノズル11の前記前進移動方向(吸引清掃ノズル11の長辺方向)における吸引面12の前方側に設けられる。
従って、清掃装置10にあっては、吸引清掃ノズル11が塗布ヘッド7の吐出口形成面7aに対して非接触状態で前進移動されると、吸引面12に形成された吸引口12aに作用する吸引力によって、吐出口形成面7aに付着した塗布液が吸引されて除去される。
このとき、吸引清掃ノズル11の吸引面12と塗布ヘッド7の吐出口形成面7aとの隙間Gには、吸引力によって、吸引口12aに向かう空気の流れが生じている。この気流によって、吸引面12に連続している傾斜面13に供給される洗浄液は、該傾斜面13と吐出口形成面7aとの間に形成される徐々に狭くなるくさび状流路を通って流速を上げ、ひいては該吸引面12と吐出口形成面7aとの隙間Gを通って吸引口12aへと引き込まれる。これにより、洗浄液が吸引清掃ノズル11の傾斜面13上、ひいては吸引面12上で吐出口形成面7aに対して流れ、吐出口形成面7aに付着した塗布液は洗浄液のこの流れの勢いで洗い流され、吸引口12aへと吸い込まれる。このとき、傾斜面13は、平坦面であるから、洗浄液は傾斜面13に沿って吸引口12へと円滑に流れるものとなり、吐出口形成面7aに付着した塗布液を効率良く洗い流すことができる。
しかも、洗浄液には、傾斜面13に沿って吐出口形成面7aに向かう流れも生じているので、このように流れる洗浄液は、吐出口形成面7aに衝突する。この衝突による衝撃が吐出口形成面7aに付着している塗布液に及び、塗布液の洗浄除去力を上げることができる。このような傾斜面13は、吸引孔12aに作用する負圧によって洗浄液を吸込むことを考慮すると、その勾配は、好ましくは、10度〜60度の範囲であり、更に好ましくは、30度〜45度の範囲である。
更に、吸引清掃ノズル11は、洗浄液が供給される傾斜面13を、吸引口12aが形成されている吸引面12に対して、清掃動作時における該吸引清掃ノズル11の前進移動方向の前方側に位置させている。従って、傾斜面13に供給された洗浄液は、吸引面12と吐出口形成面7aとの隙間Gを通って吸引面12の吸引口12aに吸引される前段階で、必ず吐出口形成面7aに接触する。これにより、吐出口形成面7aに付着した塗布液はまず傾斜面13上の洗浄液に浸漬して溶け込むものになり、洗浄液が溶け込んだ塗布液は粘度が低下されることになり、これによっても塗布液の洗浄除去力を上げることができる。
尚、吸引清掃ノズル11は、傾斜面13の一部に中央傾斜部13aを有している。中央傾斜部13aは、図5に示す如く、傾斜面13のうちで、吸引清掃ノズル11の移動方向に交差する方向、つまり、幅方向の両端部分13bに挟まれる中央部分に設けられており、吸引面12に連続し、傾斜面13における両端部分13bの傾斜よりも緩やかな傾斜(緩傾斜)をなすものとされている。尚、この中央傾斜部13aから後述する凹部15(凹部15と傾斜面13とが交わる直線)に至る部分は、傾斜面13における両端部分13bの傾斜よりも急な傾斜の傾斜部13cとされている。
これにより、吸引清掃ノズル11の傾斜面13のうち、幅中央部分に設けられた緩傾斜の中央傾斜部13aは、該傾斜面13における他の部分に比し、中央傾斜部13aと塗布ヘッド7の吐出口形成面7aとの間に形成されるくさび状流路をより狭いものにする。従って、中央傾斜部13aを通過する洗浄液の流速は傾斜面13における両側部分13bを通過する洗浄液の流速よりも高速になる。他方、塗布ヘッド7の吐出口形成面7aに付着する塗布液は、吐出口7bが中央に配列されていることと、塗布液の表面張力の影響等により、吸引清掃ノズル11が塗布ヘッド7に対して移動する方向に交差する方向における該吐出口形成面7aの中央部に集まる傾向にある。よって、吸引清掃ノズル11の中央傾斜部13aを通過する洗浄液の流れが、上述のように高速化することにより、塗布ヘッド7における吐出口形成面7aの中央部に付着している多量の塗布液を効果的に洗浄除去できるものになる。
また、吸引清掃ノズル11は、傾斜面13を含む、洗浄液の貯液部14を備える。吸引清掃ノズル11は、上面11aにおいて、清掃時の移動方向における傾斜面13の前方側に連続する位置に凹部15を設け、傾斜面13と凹部15を貯液部14とする。即ち、貯液部14は、傾斜面13及び凹部15と、傾斜面13及び凹部15の幅方向(吸引清掃ノズル11の移動方向と交差する方向)の両側部に立ち上がる壁部16とで形成される。本実施例では、凹部15の底部にスリット状(丸孔状等の他の形状でも可)の洗浄液供給口43を開口している。図4において、Lは貯液部14に貯められた洗浄液を示す。
但し、吸引清掃ノズル11は、凹部15を備えることは必須ではなく、少なくとも吸引面12及び傾斜面13を備えるものであれば良い。凹部15を設けない場合には、洗浄液供給口43は傾斜面13に開口するようにすると良い。このとき、洗浄液供給口43は、傾斜面13の頂上側、中腹、麓側のいずれに設けても良いが、中腹よりも上側に設けた方が、麓側に供給した場合に比べて、吸引面12までの距離が短く、吐出口形成面7aに洗浄液を供給し易くなるので好ましい。
また、貯液部14は、少なくとも傾斜面13を含むものであれば良い。また、貯液部14は、少なくとも、吸引清掃ノズル11が塗布ヘッド7の吐出口形成面7aを清掃動作する1回分に必要とされる量の洗浄液を貯留可能にする容積を備える。
これにより、洗浄液供給手段40によって吸引清掃ノズル11の傾斜面13に供給された洗浄液は、貯液部14に貯留されることになって、図4にLで示す如くに洗浄液L自身の表面張力によって盛り上がる広い液面をもって安定的かつ確実に傾斜面13の上方に位置する塗布ヘッド7の吐出口形成面7aに接触する。吐出口形成面7aに付着した塗布液は、まず傾斜面13上で盛り上がる上述の洗浄液に、安定的かつ確実に浸漬して溶け込むものになり、塗布液の洗浄除去力を一層上げるものになる。
尚、貯液部14において洗浄液Lの盛り上がる形状を得るには、洗浄液L自身の表面張力が大きいほど好ましいが、それだけではなく、貯液部14と洗浄液Lとの接触角を高くすることも有効な手段である。したがって、吸引清掃ノズル11の上面11aにおける貯液部14の周辺部分に撥液処理を施し、上面11aと洗浄液Lとの接触角を高めることによって、洗浄液Lを貯液部14で充分に盛り上がらせることができる。
ここで、貯液部14が、吸引清掃ノズル11による1回分の清掃動作に必要とされる量の洗浄液を貯留可能にしている。そのため、吸引清掃ノズル11による1回の清掃動作において、上述した洗浄液に対する塗布液の浸漬溶込み作用を、吸引清掃ノズル11が相対移動していく塗布ヘッド7における吐出形成面7aの全域に不足なく及ぼすことができる。
以下、清掃装置10による塗布ヘッド7の清掃動作について説明する。
(1)吐出口形成面7aを清掃するに際しては、まず、搬送テーブル4を基板Wの搬入/搬出作業位置(図1において破線で示す左端側の位置)に位置付ける。この状態で、搬送テーブル4に一体的に支持された清掃装置10が、各塗布ヘッド7との対向位置(真下)に位置付けられるようになっている。記憶部8aには清掃動作を行なう条件が設定されており、制御装置8は、記憶部8aに設定された条件に該当したときに、吸引装置10に清掃を行なわせるべく、搬送テーブル4を搬入/搬出作業位置に位置付ける。ここで、清掃動作を行なう条件としては、塗布ヘッド7において、「基板Wに対する塗布液の塗布を実行した後」、「気泡等による吐出口7bの詰まり等を回復させるための塗布液の強制排出を実行した後」、或いは、「塗布液の吐出を休止させる待機時間が所定の時間以上継続したときに吐出口7bの塗布液の乾燥を防止するためのダミー吐出を実行した後」等が挙げられる。
(2)搬送テーブル4を搬入/搬出作業位置、即ち、清掃装置10が各塗布ヘッド7との対向位置に位置付けられると、制御装置8によってエアシリンダ21が駆動され、昇降板22が図1に示す状態の待機位置からその位置から上昇した作業位置まで移動される。昇降板22が作業位置へ位置付けられた状態において、吸引清掃ノズル11の吸引面12と吐出口形成面7aとの間には、図4に示す如く、上下方向(Z軸方向)において僅かな隙間G(例えば、0.5mm)が形成される。またこの段階では、吸引清掃ノズル11は、図3に示す位置(図4に破線長方形で示す位置)である、吐出口7bのX軸方向における塗布ヘッド7の一方の脇(吐出口形成面7aにおける吐出口7bの配列方向の一方側の端部から外側に外れた位置)に位置する清掃開始位置に位置付けられている。
(3)吸引清掃ノズル11が上述の清掃開始位置に位置付けられた状態で、洗浄液供給手段40により吸引清掃ノズル11の洗浄液供給口43から貯液部14に、例えば、1回分の清掃動作に必要な量の洗浄液を供給する。貯液部14に洗浄液を供給し終えたら、負圧供給手段30により吸引清掃ノズル11の吸引面12の吸引口12aに吸引力を作用させながら、X軸方向移動装置20が駆動され、吸引清掃ノズル11がX軸方向における塗布ヘッド7の一方の脇から他方の脇に向けて移動する。図4に示す例においては、吸引清掃ノズル11は、塗布ヘッド7に対する破線で示される右側の脇から左側の脇へと水平移動する。尚、実線で示す位置は、吐出口形成面7aの清掃途中の位置である。
吸引清掃ノズル11の水平移動中、吸引口12aに作用させた吸引力によって、塗布ヘッド7の吐出口形成面7aに付着した塗布液を吸引して除去する。このとき、吸引面12と吐出口形成面7aとの隙間には、吸引力によって、吸引口12aに向かう空気の流れが生じているので、この気流によって、貯液部14に貯められた洗浄液が傾斜面13上を経て吸引面12と吐出口形成面7aとの隙間を通って、吸引口12aへと引き込まれる。
このとき、洗浄液は吐出口形成面7aに接して流れるので、吐出口形成面7aに付着した塗布液は、洗浄液の流れで洗い流され、吸引面12へと吸い込まれる。
しかも、洗浄液には、傾斜面13に沿って吐出口形成面7aの方向へ向かう流れも生じているので、このように流れる洗浄液は、吐出口形成面7aに衝突する。この衝突による衝撃によって、吐出口形成面7aに付着した塗布液の洗浄力が上がる。
更に、傾斜面13及び凹部15が吸引清掃ノズル11の移動方向において吸引面12の前方側に位置しているので、貯液部14に貯められた洗浄液を、吸引口12aに吸引する前に吐出口形成面7aに接触させることができ、吐出口形成面7aに付着した塗布液を洗浄液に溶け込ませることができ、これによっても塗布液の洗浄力が上がる。
吸引清掃ノズル11の吸引口12aに吸引された塗布液は、気液分離器35へと送られる。気液分離器35へ送られた塗布液は、その底部に貯められる。
(4)吸引清掃ノズル11が塗布ヘッド7に対する左側の脇に到達したら、言い換えれば、吸引口12aが吐出口形成面7aの下から完全に外れたら、X軸方向移動装置20による吸引清掃ノズル11の移動を停止する。同時に、負圧供給手段30による吸引口12aへの吸引力の付与も解除する。そして、エアシリンダ21を駆動させて昇降板21を待機位置まで下降させるとともに、X軸方向移動装置20を駆動させて吸引清掃ノズル11を図2に示す待機位置へと移動させ、次の清掃動作に待機させる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、貯液部14は吸引清掃ノズル11による複数回の清掃動作に必要とされる分量の洗浄液を貯留しても良いし、吸引清掃ノズル11は傾斜面13に洗浄液を供給しながら清掃動作しても良い。また、洗浄液を傾斜面13に供給しながら清掃を行なうときには、貯液部14の凹み面15及び/又は壁部16をなくし、傾斜面13の下端付近に洗浄液の供給口43を設けるだけでも良い。
更に、傾斜部13及び貯液部14は、吸引口12aによって吐出口形成面7aを清掃するときの移動方向に関して吸引面12の前方側に設けたものとしたが、これに限られるものではなく、移動方向後方側に設けるようにしても良く、また、移動方向前方側と移動方向後方側の両方に設けるようにしても良い。
また、中央傾斜部13aは、傾斜面13の両端部分13bよりも緩い傾斜をなすものとしたが、これに限られるものではなく、水平面、例えば、吸引面12と同一平面をなす水平面としても良い。
また、中央傾斜部13aにおける吸引面12とは反対側に連続する傾斜部13cは、凹部15と傾斜面13との交線につながる急な傾斜面としたが、これに限られるものではなく、例えば、傾斜面13の両端部分13bと平行な傾斜面としても良いし、両端部分13bよりも緩い傾斜面としても良い。
また、傾斜面13を平坦な傾斜面であるものとしたが、凹状や凸状の曲面や階段状等の起伏を有する傾斜面であっても良い。
また、凹部15における幅方向の壁部16は、吸引清掃ノズル11の上面11aまでの高さとしたが、これに限られるものではなく、吸引清掃ノズル11の上面11aよりも高く突出させ、例えば、吸引面12と同じ高さとしても良い。このようにすれば、洗浄液の表面張力が小さい場合であっても、洗浄液を吐出面12、ひいては吐出口形成面に確実に到達させることができる。
また、吸引清掃ノズル11の吸引口12aは、スリット状に限られるものではなく、円形の吸引孔を複数個、直線状に配列したものや、矩形状の吸引口を複数個、直線状に配列したもの、或いは、長尺な凹部の底部に一つ又は複数の吸引口を形成したものであっても良く、更には、吸引清掃ノズル11の移動方向に複数並列に設けても良い。
また、吸引清掃ノズル11を吐出口形成面7aに対して、吐出口7bの配列方向に移動させるものとしたが、これに限られるものではなく、吐出口7bの配列方向に直交する方向等、吐出口7bの配列方向とは交差する方向に移動させながら吐出口形成面7aを清掃するようにしても良い。
また、塗布ヘッド7に対して吸引清掃ノズル11を移動させるものとしたが、吸引清掃ノズル11を固定配置した状態で、塗布ヘッド7を移動させるようにしても良い。
本発明によれば、インクジェット式塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を良好に除去することができる。
1 塗布液塗布装置
7 塗布ヘッド
7a 吐出口形成面
7b 吐出口
10 清掃装置
11 吸引清掃ノズル(吸引清掃部材)
12 吸引面
12a 吸引口
13 傾斜面
13a 中央傾斜部
14 貯液部
20 X軸方向移動装置(移動装置)
30 負圧供給手段
40 洗浄液供給手段
43 洗浄液供給口
L 洗浄液
W 基板(塗布対象物)

Claims (6)

  1. 塗布ヘッドの吐出口形成面に付着した塗布液を清掃する清掃部材を有するインクジェッ
    ト式塗布ヘッドの清掃装置において、
    前記清掃部材は、前記塗布ヘッドの前記吐出口形成面に非接触状態で対向し、吸引口が形成された吸引面と、この吸引面に連続し、当該吸引面から離れるにしたがって前記吐出口形成面から遠ざかるように延びる傾斜面とを備え、
    前記清掃部材の少なくとも前記傾斜面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記清掃部材と前記塗布ヘッドとを前記吐出口形成面に沿う方向を移動方向として相対移動させる移動装置と、を有してなることを特徴とするインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置。
  2. 前記塗布ヘッドが、前記吐出口形成面に複数の吐出口を一方向に配列して形成してなり、
    前記清掃部材は、前記塗布ヘッドに形成した前記複数の吐出口の配列方向に沿って移動しつつ清掃動作し、前記傾斜面が、前記清掃部材の移動方向における前記吸引面の前方側に設けられてなる請求項1に記載のインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置。
  3. 前記清掃部材が、前記傾斜面を含む、前記洗浄液の貯液部を備える請求項1又は2に記載のインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置。
  4. 前記貯液部が、前記清掃部材によって前記塗布ヘッドの前記吐出口形成面を清掃動作する1回分に必要とされる前記洗浄液を貯留可能にする容積を備える請求項3に記載のインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置。
  5. 前記清掃部材の前記傾斜面が、前記移動方向に交差する方向における前記傾斜面の両端部分に挟まれる中央部分を、前記両端部分の傾斜面よりも緩やかな、前記吸引面に連続する傾斜面としてなる請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置。
  6. インクジェット式塗布ヘッドを用いて塗布対象物の塗布面に塗布液を塗布する塗布液塗布装置であって、
    請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット式塗布ヘッドの清掃装置を備えた塗布液塗布装置。
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