以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<実施の形態1>
<機能的な構成>
図1は、実施の形態1の電子機器10の外観および構成を概略的に示す図である。図1(A)は、電子機器10の外観を示す図である。図1(B)は、電子機器10の構成を示すブロック図である。電子機器10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末その他の電子機器である。電子機器10は、ユーザによる片手での操作を容易にするために、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を縮小してディスプレイ142に表示する縮小表示モードと、縮小しない操作画面をディスプレイ142に表示する通常表示モードとにより動作する。
図1(A)に示すように、電子機器10は、正面に入力受付部141(タッチパネル)、ディスプレイ142を備える。電子機器10の筐体に、ディスプレイ142、入力受付部141(タッチパネル)、カバーガラスが積層されてはめ込まれている。入力受付部141(タッチパネル)は、ユーザの指やスタイラスペンなどの接触を検出する。ディスプレイ142は、映像信号に基づきアイコン、静止画、動画、映像を表示する。スピーカ148は、音声を出力する。物理操作キー131は、物理的なキーであり、ユーザによるキーへの入力操作を受け付ける。
図1(A)に示すように、電子機器10は、筐体の側面に、筐体への人体の接触を検知する接触検知部149(接触検知部149A、接触検知部149B、接触検知部149Cおよび接触検知部149D)を備える。図1(A)の例では、正面図において、電子機器10の筐体の左側面に、接触検知部149Cと接触検知部149Dとが上下方向に一列に配置され、右側面に接触検知部149Aと接触検知部149Bとが一列に配置される。接触検知部149A、149B、149C、149Dは、例えばグリップセンサである。各グリップセンサは、例えば静電容量方式のタッチセンサ、圧力の変化を検出するセンサ、電気抵抗の変化、または温度の変化を検知することでグリップセンサへの人体の接触を検知する。
図1(B)に示すように、電子機器10は、アンテナ101と、無線通信部111と、物理操作キー131と、加速度センサ132と、入力受付部141と、ディスプレイ142と、電源制御部144と、バッテリ145と、音声処理部146と、マイク147と、スピーカ148と、接触検知部149と、記憶部150と、制御部160とを含む。
アンテナ101は、電子機器10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ101は、空間から電波を受信して受信信号を無線通信部111へ与える。本実施形態では、電子機器10は、複数の無線通信規格に対応している。通信方式として、PHS(Personal Handy-phone System)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)その他の通信方式がある。また、電子機器10は、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11などの無線LAN規格にも対応する。
無線通信部111は、電子機器10が他の無線機器と通信するため、アンテナ101等を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。無線通信部111は、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。無線通信部111は、電子機器10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部160へ与える。
物理操作キー131は、操作キーなどの物理的な入力装置であり、ユーザによるキーへの押下操作を受け付ける。物理操作キー131は、ユーザの押下操作に応じて、操作内容を示す信号を制御部160へ出力する。
加速度センサ132は、電子機器10の傾きを、重力方向の加速度として検出するためのセンサであり、例えば3軸加速度センサである。加速度センサ132は、検出した3軸の加速度を制御部160へ出力する。
記憶部150は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、電子機器10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部150は、縮小率情報151を記憶する。縮小率情報151は、電子機器10が、ディスプレイ142に、縮小した操作画面を表示する縮小表示モードで動作する場合に、操作画面を縮小する縮小率を示す情報である。
入力受付部141は、ユーザの入力操作を受け付ける。入力受付部141は、例えば静電容量方式のものを用いることによってユーザの接触操作を受け付ける。入力受付部141は、ユーザによる入力操作を制御部160へ出力する。
ディスプレイ142は、制御部160の制御に応じて、電子機器10が操作ロック状態の場合に、操作ロックを解除するための画面を表示する。電子機器10は、誤動作等を防止するために、入力受付部141によって受け付ける入力操作を、ロック解除操作等の一部の操作に制限する操作ロックの状態で動作する。また、ディスプレイ142は、操作ロックが解除された状態で、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示する。操作画面は、アイコンや背景画像などを含む。例えば、ディスプレイ142は、アプリケーションの動作によって静止画や動画などを表示する。ディスプレイ142は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)ディスプレイによって実現される。
電源制御部144は、電子機器10の各回路に対する電力の供給を制御する。電源制御部144は、例えば電源制御用IC(Integrated Circuit)である。
バッテリ145は、電子機器10の各回路を動作させるための電力を供給する供給源である。バッテリ145からの電力は、電源制御部144の制御に従って各回路へ供給される。
音声処理部146は、音声信号の変復調を行う。音声処理部146は、マイク147から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部160へ与える。また、音声処理部146は、音声信号をスピーカ148へ与える。音声処理部146は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。
マイク147は、ユーザによる音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部146へ与える。
スピーカ148は、音声処理部146から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を電子機器10の外部へ出力する。
接触検知部149は、電子機器10の筐体の側面に配置され、配置された領域において筐体への人体の接触を検知する。接触検知部149は、例えば静電容量式のタッチセンサを用いることができる。
制御部160は、記憶部150に記憶される制御プログラムを読み込んで実行することにより、電子機器10の動作を制御する。制御部160は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部160は、プログラムに従って動作することにより、縮小表示制御部161と、ロック解除判定部162と、解除制御部163と、保持状態判定部164としての機能を発揮する。
縮小表示制御部161は、ユーザの操作を受け付けるための操作画面などを、縮小率情報151に示される縮小率に従って、ディスプレイ142の表示領域の一部に表示する。こうすることで、電子機器10は、ユーザに対し、片手での操作が容易な操作環境を提供する。
ロック解除判定部162は、電子機器10が操作ロック状態の場合に、入力受付部141等によって受け付ける入力操作に基づいて、操作ロック状態を解除するか否かを判定する。例えば、操作ロック状態を解除するための入力操作として、ユーザが、ディスプレイ142に表示されるロック解除用のアイコンを、一定時間以上タッチすることなどがある。この場合、ロック解除判定部162は、ロック解除用のアイコンを表示する位置へのユーザの接触が一定時間以上継続しているか否かを判定することにより、操作ロック状態を解除するか否かを判定する。
解除制御部163は、入力受付部141等によって受け付ける入力操作に基づいて、操作ロック状態の解除後に電子機器10を縮小表示モードまたは通常表示モードで動作させる。解除制御部163は、電子機器10が操作ロック状態の場合に、入力受付部141によって受け付けるユーザのタッチ操作の軌跡が示す一連の入力操作が、ロック解除判定部162によって操作ロック解除可と判定される入力操作と、電子機器10を縮小表示モードで動作させる場合の縮小率を指定するための入力操作とを含む場合に、操作ロック状態を解除して縮小表示モードで電子機器10を動作させる。電子機器10は、縮小表示モードで動作させる場合の縮小率をユーザが指定するための入力操作を、例えば、入力受付部141の入力受付領域の一部の領域に、ユーザのタッチ操作がなされることで受け付ける。例えば、ディスプレイ142が矩形の表示領域を有する場合に、電子機器10は、ディスプレイ142の表示領域の対角線上の領域を、縮小表示モードで動作させる場合の縮小率の指定を受け付ける領域とする。電子機器10は、この対角線上の領域へのタッチ操作を入力受付部141によって検出することで、縮小表示モードで動作させる場合の縮小率の指定をユーザから受け付ける。また、解除制御部163は、電子機器10が操作ロック状態の場合に、入力受付部141によって受け付けるユーザのタッチ操作を示す一連の入力操作が、ロック解除判定部162によって操作ロック解除可と判定される入力操作を含む場合に、タッチ操作により縮小率の指定を受け付けるための領域を示すナビゲーション用の画像をディスプレイ142に表示する。
保持状態判定部164は、接触検知部149が検知する検知結果に基づいて、ユーザが電子機器10の筐体のいずれの側面を把持しているかを判定する。例えば、保持状態判定部164は、接触検知部149Cおよび接触検知部149Dにおいて人体の接触を検知し、接触検知部149Aおよび接触検知部149Bにおいて人体の接触を検知しない場合に、ユーザが、電子機器10の筐体の左側面を把持していると判定する。また、例えば、保持状態判定部164は、接触検知部149Aおよび接触検知部149Bにおいて人体の接触を検知し、接触検知部149Cおよび接触検知部149Dにおいて人体の接触を検知しない場合に、ユーザが、電子機器10の筐体の右側面を把持していると判定する。また、例えば、保持状態判定部164は、接触検知部149Cおよび接触検知部149Dのいずれかと、接触検知部149Aおよび接触検知部149Bのいずれかとにおいて人体の接触を検知することで、ユーザが、電子機器10の筐体の両側面を把持していると判定する。また、例えば、保持状態判定部164は、接触検知部149A、149B、149Cおよび149Dのいずれにおいても人体の接触を検知しない場合、ユーザが電子機器10の筐体のいずれの側面をも把持していないと判定する。
<動作>
図2から図5を参照して、実施の形態1の電子機器10の操作ロック状態における動作を説明する。
図2は、電子機器10の操作ロック状態において、操作ロック解除の操作に応じた動作を示すフローチャートである。電子機器10は、図2に示す処理を、例えば、電子機器10がスリープ状態などディスプレイ142の画面の表示がなされていない場合(以下、この状態を「画面OFF状態」ということもある)に、ユーザによる電子機器10の筐体への接触を接触検知部149で検知すること、または物理操作キー131への押下操作を検知すること等により、電子機器10を操作ロック状態へ遷移させることで開始する。
ステップS101において、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンをディスプレイ142に表示し、ロック解除ボタンのアイコンへのユーザのタッチ操作を入力受付部141によって検出し、ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が一定時間を超えたか否かにより、操作ロック状態の解除の可否を判定する。ロック解除ボタンのアイコンへのユーザのタッチ操作が一定時間を超えた場合、制御部160は、ステップS121の処理を行い(ステップS101において、”ロック解除可”)、そうでない場合、ステップS117の処理を行う(ステップS101において、”ロック解除不可”)。
ステップS117において、制御部160は、入力受付部141および物理操作キー131等によってユーザの入力操作の有無を検知しており、入力操作がない期間(ユーザの操作を検出しない期間)が一定時間(例えば、予め電子機器10の設定により定められた時間)を超えたか否かを判定する。ユーザの入力操作がない、操作未検出の時間が一定時間を超えた場合(ステップS117においてYES)、制御部160は、ステップS119の処理を行い、そうでない場合(ステップS117においてNO)、ステップS101の処理を行う。
ステップS119において、制御部160は、操作ロック状態から画面OFF状態へと電子機器10を遷移させて処理を終了する。
ステップS121において、制御部160は、接触検知部149の検出結果に基づいて、電子機器10の筐体の左側面と右側面のうち、いずれかの側面のみが人体と接触しているか否かを判定する。電子機器10の筐体の左側面が人体と接触して右側面が人体と接触していない場合、または電子機器10の筐体の右側面が人体と接触して左側面が人体と接触していない場合(ステップS121においてYES)、制御部160は、ステップS125の処理を行い、そうでない場合(ステップS121においてNO)、ステップS123の処理を行う。
ステップS123において、制御部160は、入力操作を受け付けるための操作画面を縮小表示せずにディスプレイ142に表示して、通常表示モードでの動作を開始する。
ステップS125において、制御部160は、ナビゲーション用の画像(第1の画像)をディスプレイ142へ表示する。ナビゲーション用の画像(第1の画像)とは、入力受付部141がタッチ操作によって入力操作を受け付ける入力受付領域のうち、電子機器10を縮小表示モードで動作させる場合の縮小率の指定をユーザからタッチ操作によって受け付けることが可能な部分領域を示す画像である。制御部160は、ナビゲーション用の画像(第1の画像)を、ディスプレイ142に、ロック解除ボタンのアイコンを起点として表示する。制御部160は、ナビゲーション用の画像(第1の画像)を、ディスプレイ142において、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に沿う辺の下端と、この側面に対向する側面に沿う辺の上部の頂点とを結ぶ対角線に沿うように表示する。ナビゲーション用の画像(第1の画像)の終点は、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に対向する側面の上部の頂点である。具体的には、ユーザが電子機器10の筐体の右側面を把持している場合、制御部160は、ナビゲーション用の画像(第1の画像)を、ロック解除ボタンのアイコンを起点とし、筐体の右側面に沿うディスプレイ142の辺の下端と、筐体の左側面に沿うディスプレイ142の辺の上部の頂点とを結ぶ対角線に沿うように、筐体の左側面に沿うディスプレイ142の辺の上部の頂点を終点としてディスプレイ142に表示する。制御部160は、ステップS125の処理を行うと、図3に示す処理(ステップS2)を行う。
図3は、電子機器10が、操作ロック状態において電子機器10を縮小表示モードで動作させるためのタッチ操作に応じて、ロックを解除する処理、および、通常表示モードまたは縮小表示モードで電子機器10を動作させる処理を示すフローチャートである。制御部160は、ナビゲーション用の画像(第1の画像)と、ロック解除ボタンのアイコンとをディスプレイ142へ表示している。
ステップS145において、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ナビゲーション用の画像(第1の画像)上を、ユーザがロック解除ボタンのアイコンを選択したまま移動させるドラッグ操作を開始したか否かを判定する。ドラッグ操作とは、ユーザが、任意の画像を入力受付部141へのタッチ操作により選択したまま、入力受付部141との接触位置を変化させて、当該任意の画像を移動させる操作をいう。制御部160は、ユーザがドラッグ操作を開始したと判定した場合(ステップS145においてYES)、ステップS193の処理を行い、そうでない場合(ステップS145においてNO)、ステップS153の処理を行う。すなわち、制御部160は、入力受付部141によって検出されるユーザのタッチ操作の位置が、ディスプレイ142に表示されるナビゲーション用の画像(第1の画像)に沿ったものであるか否かを判定する。ユーザがナビゲーション用の画像(第1の画像)上でドラッグ操作を行う場合、制御部160は、ユーザのタッチ操作の位置に応じてロック解除ボタンが追随して移動するように、ロック解除ボタンのアイコンを表示する。また、ユーザの入力受付部141へのタッチ操作の位置に応じて移動するロック解除ボタンのアイコンは、ナビゲーション用の画像(第1の画像)に沿って移動するよう、移動方向が規制されてディスプレイ142に表示される。これにより、ユーザがナビゲーション用の画像(第1の画像)の任意の点を選択してタッチ操作を行うことを容易にし、操作性を向上させている。
ステップS153において、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ナビゲーション用の画像(第1の画像)の範囲外において、ユーザのタッチ操作を検出したか否かを判定する。ナビゲーション用の画像(第1の画像)の範囲外でユーザのタッチ操作を検出した場合(ステップS153においてYES)、制御部160は、図2に示すステップS101の処理を行い(図2のステップS1)、そうでない場合(ステップS153においてNO)、ステップS155の処理を行う。
ステップS155において、制御部160は、入力受付部141および物理操作キー131等によってユーザの入力操作の有無を検知しており、入力操作がない期間が一定時間を超えたか否かを判定する。操作未検出の時間が一定時間を超えた場合(ステップS155においてYES)、制御部160は、ステップS157の処理を行い、そうでない場合(ステップS155においてNO)、ステップS145の処理を行う。
ステップS157において、制御部160は、入力操作を受け付けるための操作画面を縮小表示せずにディスプレイ142に表示して、通常表示モードでの動作を開始する。
ステップS193において、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ユーザが入力受付部141への接触を終了することによりドラッグ操作が終了したか、またはドラッグ操作が継続しているかを判定する。ドラッグ操作が継続している場合(ステップS193において”操作継続”)、制御部160は、引き続き入力受付部141の検出結果に基づいて、ドラッグ操作が終了したか否かを監視し、ドラッグ操作が終了した場合(ステップS193において”操作終了”)、制御部160は、ステップS195の処理を行う。
ステップS195において、制御部160は、ユーザがドラッグ操作を終了した位置、すなわち、入力受付部141がユーザの接触を検出しなくなった位置が、ディスプレイ142の表示領域の上部の一定領域にあるか否かを判定する。すなわち、制御部160は、ユーザが、ロック解除ボタンのアイコンを、ナビゲーション用の画像(第1の画像)上において、ディスプレイ142の上部を占める一定の領域までドラッグ操作をしたか否かを判定する。ドラッグ操作の終了した位置が、ディスプレイ142の表示領域の上部の一定領域にある場合(ステップS195においてYES)、制御部160は、ステップS197の処理を行い、そうでない場合(ステップS195においてNO)、ステップS157の処理を行う。
ステップS197において、制御部160は、ドラッグ操作の終了した位置を、縮小表示モードにおける操作画面の縮小率を指定する位置として縮小率を算出し、算出した縮小率を縮小率情報151として記憶部150に記憶させる。
ステップS199において、制御部160は、ドラッグ操作の終了した位置を頂点とし、電子機器10の筐体の人体が接触している側面に近いディスプレイ142の辺と、ディスプレイ142の下辺とに沿う矩形領域に操作画面を表示して、縮小表示モードでの動作を開始する。
<実施の形態1の画面の表示例>
図4および図5を参照して、実施の形態1の電子機器10の画面の表示例を説明する。
図4は、実施の形態1の電子機器10において、ロック解除とともに縮小率を指定して縮小表示モードで動作する場合の画面の表示例を示す図である。
図4(A)は、ステップS101の処理に対応した図である。図4(A)に示すように、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンであるロック解除アイコン201をディスプレイ142に表示して、ユーザから、ロック解除のための入力操作を受け付ける。
図4(B)は、ステップS101およびステップS121の処理に対応した図である。制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が一定時間を超えたと判定すると(ステップS101においてYES)、ステップS121の処理を行い、電子機器10の筐体の側面のいずれかのみが人体と接触しているか判定する。図4(B)の例では、ステップS121において、制御部160は、電子機器10の筐体の右側面のみが人体と接触していると判定し、ステップS125の処理を行う。
図4(C)は、ステップS125の処理に対応した図である。図4(C)に示すように、制御部160は、ロック解除アイコン201を起点としてナビゲーション画像204を表示する。制御部160は、ナビゲーション画像204を、電子機器10の筐体に人体が接触している右側面に沿うディスプレイ142の辺の下端と、右側面に対向する左側面に沿う辺の上部の頂点とを結ぶ対角線203に沿うように表示する。制御部160は、ナビゲーション画像204を、電子機器10の筐体の左側面に沿うディスプレイ142の辺の上部の頂点を終点としてディスプレイ142に表示する。
図4(D)は、ステップS145およびステップS193の処理に対応した図である。図4(D)に示すように、ロック解除アイコン201が、ドラッグ操作によりナビゲーション画像204上を移動している。
図4(E)は、ステップS193およびステップS195の処理に対応した図である。図4(E)では、ユーザがドラッグ操作を縮小可能座標202よりもディスプレイの上部の領域において終了する(ステップS195においてYES)。制御部160は、ドラッグ操作が縮小可能座標202よりも上部の一定の領域で終了した場合は(ステップS195においてYES)、ドラッグ操作の終了位置を縮小率の指定位置として縮小表示モードで電子機器10を動作させ、ドラッグ操作が縮小可能座標202よりも下側の領域で終了した場合は(ステップS195においてNO)、通常表示モードで電子機器10を動作させる。
図4(F)は、ステップS199の処理に対応した図である。図4(F)の例では、制御部160は、ユーザがドラッグ操作を終了した位置を頂点とし、人体が電子機器10の筐体に接触している右側面に近いディスプレイの辺および下辺に沿う矩形領域(縮小サイズ操作画面211)に操作画面を縮小表示して、縮小表示モードで電子機器10を動作させている。
図5は、実施の形態1の電子機器10において、ユーザが電子機器10の筐体を把持する位置に応じてナビゲーション用の画像の表示形態を制御する画面例を示す図である。
図5(A)は、電子機器10の筐体の右側面に人体が接触している場合に、ユーザがロック解除アイコン201へのタッチ操作によりロック解除のための操作を行う例を示す図である。図5(B)は、電子機器10の筐体の右側面に人体が接触している場合に(ステップS121においてYES)、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する例を示す図である。図5(B)に示すように、ナビゲーション画像204は、ロック解除アイコン201を起点とし、電子機器10の筐体において、人体が接触している右側面に沿うディスプレイ142の辺の下端と、左側面に沿う辺の上端とを結ぶ対角線203に沿うように、左側面の上端を終点としてディスプレイ142に表示される(ステップS125)。
図5(C)は、電子機器10の筐体の左側面に人体が接触している場合に、ユーザがロック解除アイコン201へのタッチ操作によりロック解除のための操作を行う例を示す図である。図5(D)は、電子機器10の筐体の左側面に人体が接触している場合に(ステップS121においてYES)、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する例を示す図である。図5(D)に示すように、ナビゲーション画像204は、ロック解除アイコン201を起点とし、電子機器10の筐体において、人体が接触している左側面に沿うディスプレイ142の辺の下端と、右側面に沿う辺の上端とを結ぶ対角線203に沿うように、右側面の上端を終点としてディスプレイ142に表示される(ステップS125)。
図5(E)は、電子機器10の筐体の両側面に人体が接触している場合に、ユーザがロック解除アイコン201へのタッチ操作によりロック解除のための操作を行う例を示す図である。図5(F)は、電子機器10の筐体の両側面に人体が接触している場合に(ステップS121においてNO)、制御部160が通常表示モードでの動作を開始する例を示す図である。図5(F)に示すように、制御部160は、縮小表示モードにおける縮小率を指定するためのナビゲーション画像204の表示を行うことなく、通常サイズ操作画面212をディスプレイ142に表示して通常表示モードでの動作を開始する。
<実施の形態1のまとめ>
このように、実施の形態1の電子機器10によれば、操作ロック状態を解除するための操作において、ロック解除操作の手順と、縮小表示モードにおける縮小率(縮小した場合の画面サイズ)を決定する手順とを含めることができ、片手での操作を実現するために、直観的で容易な操作性を提供することができる。
また、電子機器において、通常の画面サイズで操作画面を表示した場合、操作画面にアプリケーション起動用のアイコン等が表示されている。そのため、縮小表示モードへ遷移させるための入力操作が、これらアプリケーション起動用のアイコンへのタッチ操作、アイコンのドラッグ操作および操作画面をスクロールさせるための操作など各種の操作と競合する可能性があり、意図しない誤動作を発生させる要因にもなり得る。これに対し、実施の形態1の電子機器10によれば、ロック解除の操作と、縮小率を指定する操作とを一連のものとして入力を受け付けることで、ユーザが片手での操作を行うための縮小表示を設定する手間を軽減することができ、また、縮小表示への移行に際し、ユーザの意図しない誤動作を防止することができる。
また、ステップS197において、ロック解除ボタンのアイコンをドラッグ操作した終了位置が、ディスプレイ上部の一定の領域に到達していない場合(ステップS197においてNO)に、縮小表示とせず通常表示モードで電子機器10を動作開始することとしている。そのため、例えば、ユーザが誤って入力受付部141に触れたとしても、操作画面が縮小表示されることもなく、ユーザは、意図したとおりに、電子機器10の縮小表示モードと通常表示モードとを切り替えることができる。
<実施の形態2>
図6から図8を参照して、別の実施の形態にかかる電子機器10の動作について説明する。実施の形態2の電子機器10は、縮小率情報151が記憶部150に記憶されているか否かに応じて、ロック解除時の処理を行う。
図6は、実施の形態2の電子機器10の操作ロック状態における動作を示すフローチャートである。
ステップS111において、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンをディスプレイ142に表示し、ロック解除ボタンのアイコンへのユーザのタッチ操作の有無を入力受付部141によって検出する。ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作がない場合(ステップS111においてNO)は、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作の有無を監視する。ロック解除ボタンのアイコンへのユーザのタッチ操作がある場合(ステップS111においてYES)は、制御部160は、ステップS113の処理を行う。
ステップS113において、制御部160は、入力受付部141へのタッチ操作が継続してなされているか否かを入力受付部141の検出結果に基づいて検知し、タッチ操作が継続していない場合、ロック解除ボタンのアイコンへタッチ操作を継続していた時間が所定の時間に満たないか否か、すなわちロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が短押しであるか否かを判定する。ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が短押しである場合(ステップS113においてYES)、制御部160は、ステップS118の処理を行い、そうでない場合(ロック解除ボタンへのタッチ操作はある)(ステップS113においてNO)、ステップS115の処理を行う。
ステップS115において、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が一定時間を超えているか、すなわちロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が長押しであるか否かを判定する。ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作が一定時間を超えていない場合(ステップS115においてNO)、制御部160は、ステップS113の処理を行い、一定時間を超えている場合(長押しである場合)(ステップS115においてYES)、ステップS121の処理を行う。
ステップS118において、制御部160は、記憶部150の記憶内容を参照し、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かを判定する。縮小率情報151がメモリに保持されている場合(ステップS118においてYES)、制御部160は、ステップS120の処理を行い、そうでない場合(ステップS118においてNO)、ステップS123の処理を行う。
ステップS120において、制御部160は、記憶部150に保持される縮小率情報151に示される縮小率に基づいて、操作画面を縮小して縮小表示モードで動作する。
<実施の形態2の画面の表示例>
図7および図8を参照して、実施の形態2の電子機器10の画面の表示例を説明する。
図7は、実施の形態2の電子機器10において、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かに応じて、ロック解除ボタンのアイコンへの短押し時の画面の表示を制御する例を示す図である。
図7(A)は、ステップS111の処理に対応した図である。図7(A)に示すように、制御部160は、ロック解除ボタンのアイコンであるロック解除アイコン201をディスプレイ142に表示して、入力受付部141の検出結果に基づいて、ロック解除アイコン201へのタッチ操作の有無を検知する。
図7(B)は、ステップS113の処理に対応した図である。図7(B)に示すように、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ロック解除アイコン201へのタッチ操作の後、ロック解除アイコン201へのタッチ操作の有無を検知し、タッチ操作がない場合で、タッチ時間が所定時間に満たないか(短押しであるか)判定する。
図7(C)は、ステップS115とステップS121とステップS125との処理に対応した図である。図7(C)に示すように、制御部160は、ロック解除アイコン201へのタッチ操作が一定時間を超えている場合(長押しである場合)(ステップS115においてYES)、電子機器10の筐体の側面のいずれかのみが人体と接触していると(ステップS121においてYES)、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する(ステップS125)。
図7(D)は、ステップS118とステップS120との処理に対応した図である。図7(D)に示すように、制御部160は、ロック解除アイコン201へのタッチ操作が短押しであると判定すると(ステップS113においてYES)、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かを判定する。縮小率情報151がメモリに保持されている場合(ステップS118においてYES)、制御部160は、保持されている縮小率に従って、縮小サイズ操作画面211をディスプレイ142に表示して、縮小表示モードでの動作を開始する。
図7(E)は、ステップS118とステップS123との処理に対応した図である。図7(E)に示すように、制御部160は、ロック解除アイコン201へのタッチ操作が短押しであると判定すると(ステップS113においてYES)、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かを判定する。縮小率情報151がメモリに保持されていない場合(ステップS118においてNO)、制御部160は、通常サイズ操作画面212をディスプレイ142に表示して、通常表示モードでの動作を開始する。
図8は、実施の形態2の電子機器10において、操作ロック状態の画面を縮小率に従って表示する場合に、ロック解除ボタンのアイコンへの短押し時の画面の表示を制御する例を示す図である。図8の例では、記憶部150に縮小率情報151が保持されており、制御部160は、操作ロック状態の画面を、縮小率情報151に示される縮小率に従ってディスプレイ142に表示する。
図8(A)は、ステップS111の処理に対応した図である。図8(A)に示すように、制御部160は、縮小率情報151に示される縮小率に従って、縮小サイズ操作画面211をディスプレイ142に表示する。図8(B)は、ステップS113の処理に対応した図である。図8(C)は、ステップS115とステップS121とステップS125との処理に対応した図である。制御部160は、操作ロック状態の画面を縮小率に従ってディスプレイ142にしている場合に、ロック解除アイコン201への長押し(ステップS115においてYES)を検出すると、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する(ステップS125)。
図8(D)は、ステップS118とステップS120との処理に対応した図である。制御部160は、メモリに保持されている縮小率に従って、縮小サイズ操作画面211をディスプレイ142に表示して、縮小表示モードでの動作を開始する。
<実施の形態2のまとめ>
このように、実施の形態2の電子機器10によれば、例えばユーザによって指定された縮小率を示す縮小率情報151をメモリに保持している場合に、ロック解除ボタンのアイコンへのタッチ操作という簡易な操作によって、操作ロック状態の解除とともに、ユーザが指定した縮小率に従う縮小表示モードによる動作を開始することができる。
<実施の形態3>
図9と図10とを参照して、別の実施の形態にかかる電子機器10の動作について説明する。実施の形態3の電子機器10は、縮小率情報151がメモリに保持されている場合に、複数のナビゲーション用の画像をディスプレイ142に表示し、ドラッグ操作またはフリック操作に応じて、縮小表示モードまたは通常表示モードにより動作する。図9の処理は、図2に示すステップS125の処理に続いて実行される。
図9は、実施の形態3の電子機器10の操作ロック状態において、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かに応じて複数のナビゲーション用の画像をディスプレイ142に表示し、縮小表示モードまたは通常表示モードで電子機器10を動作させる処理を示すフローチャートである。
ステップS131において、制御部160は、記憶部150の記憶内容を参照し、縮小率情報151がメモリに保持されているか否かを判定する。縮小率情報151がメモリに保持されている場合(ステップS131においてYES)、制御部160は、ステップS133の処理を行い、そうでない場合(ステップS131においてNO)、ステップS141の処理を行う。
ステップS133において、制御部160は、ナビゲーション用の第2の画像をディスプレイ142に表示する。制御部160は、ナビゲーション用の第2の画像を、ディスプレイ142に、ロック解除ボタンのアイコンを起点として表示する。制御部160は、ナビゲーション用の第2の画像を、ディスプレイ142において、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に沿う辺の下端を終点として表示する。
ステップS135において、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ナビゲーション用の第2の画像の終点に向けて、フリック操作が行われたか否かを判定する。フリック操作とは、入力受付部141によって検出されるユーザのタッチ操作の位置を起点として、例えばユーザが指をはじくように操作することで、一定の方向へ一定以上の速度でタッチ操作の位置を変化させる操作をいう。制御部160は、入力受付部141によって検出されるタッチ操作の位置を起点として、タッチ操作によって示される座標が、一定の方向へ一定以上の速度で連続して変化することを検出することで、フリック操作の有無を判定する。ナビゲーション用の第2の画像の終点に向けたフリック操作を検出した場合(ステップS135においてYES)、制御部160は、ステップS137の処理を行い、そうでない場合(ステップS135においてNO)、ステップS141の処理を行う。
ステップS141において、制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像の終点に向けて、フリック操作が行われたか否かを判定する。制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像の終点に向けたフリック操作を検出した場合(ステップS141においてYES)、ステップS157の処理を行い、そうでない場合(ステップS141においてNO)、ステップS143の処理を行う。
ステップS143において、制御部160は、ナビゲーション用の画像を表示した後、ユーザが、ナビゲーション用の画像上でロック解除ボタンのアイコンのドラッグ操作を開始したか否かを判定する。制御部160は、ユーザがドラッグ操作を開始したと判定した場合(ステップS143においてYES)、ステップS193の処理を行い、そうでない場合(ステップS143においてNO)、ステップS154の処理を行う。
ステップS154において、制御部160は、入力受付部141の検出結果に基づいて、ナビゲーション用の画像(第1の画像と第2の画像)の範囲外において、ユーザのタッチ操作を検出したか否かを判定する。ナビゲーション用の画像(第1の画像と第2の画像)の範囲外でユーザのタッチ操作を検出した場合(ステップS154においてYES)、制御部160は、図2に示すステップS101の処理を行い(図2のステップS1)、そうでない場合(ステップS154においてNO)、ステップS155の処理を行う。
以降のステップS155と、ステップS157と、ステップS193と、ステップS195と、ステップS197と、ステップS199との処理は、図3で説明したものと同様であるため説明を繰り返さない。
<実施の形態3の画面の表示例>
図10を参照して、実施の形態3の電子機器10の画面の表示例を説明する。
図10は、実施の形態3の電子機器10において、縮小率情報151がメモリに保持されている場合に、ナビゲーション用の画像を複数表示してフリック操作により縮小表示モードまたは通常表示モードによって動作を開始する処理の表示例を示す図である。
図10(A)は、図2に示すステップS101の処理に対応した図である。図4(B)は、図2に示すステップS125と、ステップS131と、ステップS133との処理に対応した図である。図4(B)の例では、電子機器10は、縮小率情報151をメモリに保持しているものとしている。図4(B)に示すように、制御部160は、ステップS125の処理により、ナビゲーション画像204(第1の画像)をディスプレイ142に表示し、ステップS133の処理により、ナビゲーション画像207(第2の画像)をディスプレイ142に表示する。
図10(C)は、ステップS141とステップS157との処理に対応した図である。制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像の終点へ向かうフリック操作を検出することにより(ステップS141においてYES)(図10(B)では、電子機器10の筐体の右側面がユーザによって把持されており、ナビゲーション用の第1の画像の終点は、筐体の左側面に沿う辺の上端となる)、図10(C)に示すように、ディスプレイ142に通常サイズ操作画面212を表示して通常表示モードでの動作を開始する。
図10(D)は、ステップS135とステップS137との処理に対応した図である。制御部160は、ナビゲーション用の第2の画像の終点へ向かうフリック操作を検出することにより(ステップS135においてYES)(図10(B)の例では、ナビゲーション用の第2の画像の終点は、筐体の右側面に沿う辺の下端となる)、図10(D)に示すように、縮小サイズ操作画面211をディスプレイ142に表示して縮小表示モードでの動作を開始する。
<実施の形態3のまとめ>
このように、実施の形態3の電子機器10によれば、ナビゲーション用の第1の画像または第2の画像により示される終点へ向けたフリック操作という簡易な操作によって、操作ロック状態の解除とともに、縮小表示モードでの動作を開始するか、通常表示モードでの動作を開始するかを切り替えることができ、電子機器10の操作性が向上する。
<実施の形態4>
図11と図12とを参照して、別の実施の形態にかかる電子機器10の動作について説明する。実施の形態1から実施の形態3の電子機器10は、操作ロック状態を解除するための入力操作を、ロック解除ボタンを示すアイコンへのタッチ操作が一定時間を超えることとして説明した(ステップS101)。この他に、操作ロック状態を解除するための操作は、例えば、数字、文字、記号などにより構成されるパスコードを入力することとしてもよい。
図11は、パスコード入力により操作ロック状態を解除してナビゲーション用の第1の画像を表示する処理を示すフローチャートである。
ステップS102において、制御部160は、数字、文字、記号などの入力を受け付けるためのパスコード入力画面をディスプレイ142に表示して、パスコードの入力操作を受け付ける。制御部160は、パスコード入力画面において、パスコードの入力操作を完了するための確定ボタンを表示する。
ステップS103において、制御部160は、パスコードの入力操作を完了するための確定ボタンに対するタッチ操作が入力受付部141によって検出されたか否かを判定する。確定ボタンに対するタッチ操作があった場合(ステップS103においてYES)、制御部160は、ステップS104の処理を行い、そうでない場合(ステップS103においてNO)、ステップS117の処理を行う。
ステップS104において、制御部160は、入力を受け付けたパスコードが、操作ロック状態の解除のためのパスコードと一致するか否かにより、ロック解除の可否を判定する。入力を受け付けたパスコードが、操作ロック状態の解除のためのパスコードと一致する場合(ステップS104において”ロック解除可”)、制御部160は、ステップS121の処理を行い、そうでない場合(ステップS104において”ロック解除不可”)、ステップS105の処理を行う。
ステップS105において、制御部160は、入力されたパスコードが、操作ロック解除のためのパスコードと一致しないことを示す入力エラーをディスプレイ142に表示する。
ステップS121において、制御部160は、接触検知部149の検出結果に基づいて、電子機器10の筐体の左側面と右側面のうち、いずれかの側面のみが人体と接触しているか否かを判定する。電子機器10の筐体の左側面が人体と接触して右側面が人体と接触していない場合、または電子機器10の筐体の右側面が人体と接触して左側面が人体と接触していない場合(ステップS121においてYES)、制御部160は、ステップS127の処理を行い、そうでない場合(ステップS121においてNO)、ステップS123の処理を行う。
ステップS127において、制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像を、ディスプレイ142に、パスコードの入力操作を完了するための確定ボタンのアイコンを起点として表示する。制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像を、ディスプレイ142において、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に沿う辺の下端と、この側面に対向する側面に沿う辺の上部の頂点とを結ぶ対角線に沿うように表示する。ナビゲーション用の第1の画像の終点は、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に対向する側面の上部の頂点である。
図12は、実施の形態4における操作ロック解除のための操作手順およびナビゲーション用の第1の画像の表示の例を示す図である。
図12(A)は、ステップS102の処理に対応した図である。制御部160は、パスコード入力画面208をディスプレイ142に表示して、パスコードの入力操作を受け付ける。パスコード入力画面208において、ボタン「OK」は、パスコードの入力操作を完了するための確定ボタンを示す。
図12(B)は、ステップS103とステップS104との処理に対応した図である。制御部160は、ボタン「OK」へのタッチ操作を検出して、入力されたパスコードが、操作ロック解除のためのパスコードと一致するか否かを判定する。
図12(C)は、ステップS127の処理に対応した図である。制御部160は、ボタン「OK」を示す決定ボタンアイコン221を起点として、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する。
図12(D)は、図3のステップS145およびステップS193の処理に対応した図である。図12(E)は、ステップS193およびステップS195の処理に対応した図である。図12(F)は、ステップS199の処理に対応した図である。
<実施の形態4のまとめ>
このように、実施の形態4の電子機器10によれば、パスコードの入力というロック解除のための操作によっても、実施の形態1と同様に、片手での操作を実現するために、直観的で容易な操作性を提供すること等ができる。
<実施の形態5>
図13と図14とを参照して、別の実施の形態にかかる電子機器10の動作について説明する。操作ロック状態を解除するための操作は、格子状の複数のパターンを表示して、一筆書きにより一定の順番でこれらパターンを選択することとしてもよい。
図13は、格子状の複数のパターンを表示して、一筆書きにより一定の順番でこれらパターンが選択されることにより操作ロック状態を解除してナビゲーション用の第1の画像を表示する処理を示すフローチャートである。
ステップS107において、制御部160は、格子状に並べられた複数のパターンをディスプレイ142に表示して、これらパターンをタッチ操作の軌跡により順に選択する操作を入力受付部141によって受け付ける。
ステップS108において、制御部160は、ユーザがタッチ操作を終了したことを入力受付部141によって検知する。制御部160は、タッチ操作の終了によって確定する、ユーザのタッチ操作の軌跡(ユーザがパターンを選択した順序)に基づいて、ロック解除の可否を判定する。すなわち、制御部160は、ユーザがパターンを選択した順序が、ロック解除のためのパターンの選択の順序に合致するか否かにより、ロック解除の可否を判定する。ロック解除可と判定される場合(ステップS108において”ロック解除可”)、制御部160は、ステップS121の処理を行い、そうでない場合(ステップS108において”ロック解除不可”)、ステップS109の処理を行う。
ステップS109において、制御部160は、ユーザのタッチ操作によって選択されたパターンの順序が、操作ロック状態の解除のためのパターンの選択の順序に合致しないことを示すエラーをディスプレイ142に表示する。
ステップS121において、制御部160は、接触検知部149の検出結果に基づいて、電子機器10の筐体の左側面と右側面のうち、いずれかの側面のみが人体と接触しているか否かを判定する。電子機器10の筐体の左側面が人体と接触して右側面が人体と接触していない場合、または電子機器10の筐体の右側面が人体と接触して左側面が人体と接触していない場合(ステップS121においてYES)、制御部160は、ステップS129の処理を行い、そうでない場合(ステップS121においてNO)、ステップS123の処理を行う。
ステップS129において、制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像を、ディスプレイ142に、タッチ操作によって最後に選択されたパターンの画像を起点として表示する。制御部160は、ナビゲーション用の第1の画像を、ディスプレイ142において、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に沿う辺の下端と、この側面に対向する側面に沿う辺の上部の頂点とを結ぶ対角線に沿うように表示する。ナビゲーション用の第1の画像の終点は、電子機器10の筐体に人体が接触している側面に対向する側面の上部の頂点である。
図14は、実施の形態5における操作ロック解除のための操作手順およびナビゲーション用の第1の画像の表示の例を示す図である。
図14(A)は、ステップS107の処理に対応した図である。制御部160は、格子状に並べられた複数のパターンを格子パターン選択画面209に表示する。図14(A)の例では、9個のパターンが3行3列の格子状に配置されている。
図14(B)は、ステップS108の処理に対応した図である。図14(B)の例では、ユーザのタッチ操作により、格子状に並べられた複数のパターンが、左端の列の下端のパターンから上端のパターンまで選択され、次いで中央の列の上端のパターンから下端のパターンまで選択されている。
図14(C)は、ステップS129の処理に対応した図である。制御部160は、ユーザが最後に選択したパターンであるパターンアイコン222を起点として、ナビゲーション画像204をディスプレイ142に表示する。
図14(D)は、図3のステップS145およびステップS193の処理に対応した図である。図14(E)は、ステップS193およびステップS195の処理に対応した図である。図14(F)は、ステップS199の処理に対応した図である。
<実施の形態5のまとめ>
このように、実施の形態5の電子機器10によれば、格子状の複数のパターンを順に選択するというロック解除のための操作によっても、実施の形態1と同様に、片手での操作を実現するために、直観的で容易な操作性を提供すること等ができる。
本開示の電子機器は、プロセッサと、その上で実行されるプログラムにより実現される。本開示に示される動作を実現するプログラムは、通信インタフェースを介してネットワークを利用した送受信等により提供される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。