以下に、本願に係る整理券情報発行システム、整理券情報発行サーバおよび整理券情報発行方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る整理券情報発行システム、整理券情報発行サーバおよび整理券情報発行方法が限定されるものではない。なお、以下においては、データベースをDBと記載する。
[1.第1の実施形態]
[1.1.整理券情報発行処理]
まず、第1の実施形態に係る整理券情報発行処理について説明する。図1Aおよび図1Bは、第1の実施形態に係る整理券情報発行処理の説明図であり、本実施形態においては整理券情報発行システムにより整理券情報発行処理が実行される。
図1Aに示すように、実施形態に係る整理券情報発行システム1は、無線端末21、22と、無線装置31と、整理券情報発行サーバ4とを有する。無線端末21、22、無線装置3および整理券情報発行サーバ4は、インターネットなどの通信ネットワークを介して接続される。
無線端末21、22は、例えば、スマートフォンやモバイルPC(Personal computer)などの携帯型無線端末である。かかる無線端末21、22の制御部は、例えば、整理券情報発行サーバ4から取得したユーザ用整理券発行アプリケーションのプログラムがインストールされ、整理券情報発行サーバ4との間で情報の送受信を行う。
無線装置31は、商品またはサービスを提供する事業者の店舗や設備に設置される。図1Aに示す例では、無線装置31は店舗A1に設置される。事業者の店舗や設備には、例えば、小売店、飲食店、美容院・理容院、病院、ホテル、複合レジャー施設などのほか、コンサートやスポーツなどが行われるイベント会場などがある。また、事業者の設備には、例えば、レジャー施設のアトラクション設備や移動販売車などの設備も含まれる。無線装置31には、例えば、整理券情報発行サーバ4から取得した会員用整理券発行アプリケーションのプログラムがインストールされ、整理券情報発行サーバ4との間で情報の送受信を行う。
整理券情報発行サーバ4は、無線端末21、22への整理券情報の発行処理、発行した整理券情報に対応する順番待ちの判定処理、待ち順番の通知処理などの各種の処理を行う。かかる整理券情報発行サーバ4は、図1Aに示すように、無線装置31の無線通信エリア51に存在する無線端末21に対して整理券情報を提供し、無線通信エリア51に存在しない無線端末22に対して整理券情報の発行は行わない。これにより、無線装置31が設置された店舗や設備にまたはその周囲にいないユーザUに対して整理券情報が発行されることを抑制でき、ユーザU間の順番待ちの公平を図ることができる。なお、以下において、説明の便宜上、店舗および設備を店舗と総称する。
以下、無線端末21のユーザU1が店舗A1に来店した場合に行われる処理の一例について、図1Bを参照して説明する。
無線装置31は、店舗A1に設置された無線装置31の識別情報(以下、無線装置IDと記載する)を含む無線信号を無線通信エリア51内に送信しており、無線端末21のユーザU1が無線通信エリア51に進入した場合、無線端末21は、無線装置31から送信される無線装置IDを取得する(ステップS1)。なお、無線通信エリア51は、店舗A1を含む領域であり、例えば、店舗A1の周囲を含む。
無線端末21のユーザU1が、ユーザ用整理券発行アプリケーションを使用して店舗A1の整理券発行要求の操作を行うと(ステップS2)、無線端末21は、整理券情報発行サーバ4に対して、整理券発行要求を行う(ステップS3)。整理券発行要求には、無線装置31の無線装置IDと、店舗A1の識別情報(以下、店舗IDと記載する)とが含まれる。
整理券情報発行サーバ4は、無線端末21から整理券発行要求を受信すると、整理券情報発行の可否判定を行う(ステップS4)。整理券情報発行サーバ4は、無線装置IDと店舗IDとを対応付けた店舗情報テーブルを記憶しており、店舗情報テーブルに設定されている無線装置IDと店舗IDとの組み合わせが整理券情報発行要求に含まれている場合、整理券情報発行を行うと判定する。
整理券情報発行サーバ4は、整理券情報発行を行うと判定すると、整理券発行要求に含まれる店舗IDに対応する整理券情報を発行し(ステップS5)、発行した整理券情報を無線端末21へ送信する(ステップS6)。無線端末21は、整理券情報発行サーバ4から送信される整理券情報を取得し、表示部に表示する(ステップS7)。これにより、無線端末21のユーザU1は、店舗A1の整理券情報を取得することができる。
一方、ステップS4において、整理券情報発行サーバ4は、店舗情報テーブルに設定されている無線装置IDと店舗IDとの組み合わせが整理券情報発行要求に含まれていない場合、整理券情報発行を行わないと判定する。整理券情報発行サーバ4は、整理券情報発行を行わないと判定すると、整理券発行要求を行った無線端末21に整理券発行の不可通知を行う。
整理券情報発行サーバ4は、無線端末21のユーザU1に対する待ち順番を判定し(ステップS8)、判定した待ち順番が所定範囲になった無線端末21に対して呼出通知を行う(ステップS9)。
無線端末21のユーザU1は、呼出通知があると、店舗A1のスタッフに対して無線端末21に提供された整理券情報を見せる。店舗A1のスタッフが無線端末21に対して受付操作をすると(ステップS10)、無線端末21から整理券情報発行サーバ4へ整理券受付要求が送信され(ステップS11)、整理券情報発行サーバ4においてユーザU1の整理券情報に対する受付処理を終了する(ステップS12)。
[1.2.整理券情報発行システム1の構成]
図2を用いて、実施形態に係る整理券情報発行システム1の構成例について説明する。図2は、実施形態に係る整理券情報発行システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、整理券情報発行システム1は、無線端末21〜26(以下、無線端末2と総称する場合がある)と、無線装置31、32(以下、無線装置3と総称する場合がある)と、整理券情報発行サーバ4とを備える。
無線端末2、無線装置3および整理券情報発行サーバ4は、通信ネットワーク6を介して相互に通信可能に接続される。通信ネットワーク6は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
無線端末21〜26は、事業者の店舗へ来店したり、事業者の店舗で商品やサービスを購入したりするユーザU1〜U6が保持する無線端末である。無線端末2は、上述したように携帯型無線端末であり、通信ネットワーク6に接続された無線WAN基地局(図示せず)との間で通信が可能である。また、無線端末2は、無線装置3が出力する無線信号を受信し、無線信号に含まれる無線装置IDを取得することができる。
無線装置3は、無線端末2と同様に、通信ネットワーク6に接続された無線WAN基地局(図示せず)との間で通信が可能である。また、無線装置3は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信によって無線装置IDを含む無線信号を出力する。かかる無線信号が無線端末2で受信可能な範囲が無線通信エリア51、52(以下、無線通信エリア5と総称する場合がある)であり、無線通信エリア51は無線装置31に対応し、無線通信エリア52は無線装置32に対応する。
以下においては、無線装置3が無線LAN通信機能を有するタブレット型PCであるものとして説明するが、無線装置3は、無線装置IDを含む無線信号の出力を、無線LAN通信ではなく、Bluetooth(登録商標)通信やNFC通信機能で行ってもよい。また、無線装置3はノートPCやスマートフォンであってもよい。なお、NFCの通信エリアは、1メートル〜数センチ程度の通信エリアであり、NFCとしては、例えば、Felica、ISO/IEC14443(MIFARE)などがある。
以下、無線端末2、無線装置3および整理券情報発行サーバ4の順にそれぞれの構成を説明する。
[1.3.無線端末2]
図3は、無線端末2の構成例を示す図である。図3に示すように、無線端末2は、第1無線通信部20と、第2無線通信部21と、表示部22と、操作部23と、位置検出部24と、記憶部25と、制御部26とを有する。
第1無線通信部20は、無線LAN通信機能を有する通信インターフェイスであり、無線装置3から出力される無線信号を受信する。なお、第1無線通信部20は、無線装置3から出力される無線信号を受信できればよく、例えば、無線装置3がNFC通信機能を備えている場合、NFC通信機能を有する通信インターフェイスであってもよい。
第2無線通信部21は、無線WAN基地局との間で情報の送受信を行う通信インターフェイスである。無線WAN基地局は、例えば、公衆電話通信網の無線基地局や公衆データ通信網の無線基地局である。
表示部22は、タッチパネル式のディスプレイである。無線端末2のユーザUは、表示部22の画面上を指などで操作することで、表示部22に表示されたユーザ用整理券発行アプリケーションの操作画面に対する操作が可能である。かかる表示部22は、例えば、小型のLCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイである。
操作部23は、文字、数字およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボードや、電源ボタンなどを有する。
位置検出部24は、GPS(Global Positioning System)受信機能を有し、無線端末2の現在位置の情報を取得する。現在位置の情報は、緯度および経度であるが、住所であってもよい。
記憶部25は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、メモリカード等の記憶装置である。記憶部25は、例えば、OS(Operating System)、整理券情報発行サーバ4から取得されたユーザ用整理券発行アプリケーションのプログラムなどを記憶する。
記憶部25は、例えば、画面情報、設定情報および整理券情報などを記憶する。これらの情報は、制御部26がユーザ用整理券発行アプリケーションを実行することにより、記憶部25に設定され、更新される。画面情報は、例えば、後述する各種画面のレイアウトの情報を含み、後述する各種画面の生成に用いられる。
制御部26は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。また、制御部26は、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部25に記憶されているプログラムが図示しない内部RAMを作業領域として実行されることにより後述する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
具体的には、制御部26は、記憶部25にプログラムデータが記憶されているユーザ用整理券発行アプリケーションを実行することによって、識別情報取得部31、整理券発行要求部32、情報受信部34、情報送信部33および表示制御部35として機能する。なお、制御部26の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
識別情報取得部31は、無線装置3から送信される無線信号に含まれる無線装置IDを第1無線通信部20を介して取得する。識別情報取得部31は、取得した無線装置IDを記憶部25に記憶する。無線装置IDを含む無線信号は、無線装置3から繰り返し送信されており、識別情報取得部31は、無線装置IDを取得してから同一の無線装置IDを所定期間内(例えば、1分以内)に取得できない場合、記憶部25から無線装置IDを削除する。
無線装置3から送信される無線信号が、無線LAN通信による無線信号である場合、無線装置IDは、ESS−ID(Extended Service Set Identifier)またはBSS−ID(Basic Service Set Identifier)である。なお、無線装置IDは、ESS−IDやBSS−IDに限定されるものではなく、これらのID以外のものであってもよい。
整理券発行要求部32は、ユーザUの操作部23への操作(以下、ユーザ操作と記載する)により整理券発行要求操作が行われると、第2無線通信部21を介して整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券発行要求には、記憶部25に記憶された無線装置IDと、整理券発行要求操作に対応する店舗の店舗IDとが含まれる。
情報送信部33は、整理券情報発行サーバ4に対して各種の情報を送信する。整理券情報発行サーバ4に対して送信される情報は、例えば、無線端末2の位置情報、店舗一覧情報要求、店舗情報要求、整理券キャンセル要求、整理券再発行要求、整理券受付要求などがある。なお、情報送信部33は、整理券情報が記憶部25に記憶されている場合に、位置検出部24で取得された無線端末2の位置情報や識別情報取得部31で取得された無線装置3の無線装置IDを整理券情報発行サーバ4へ定期的に送信する。
情報受信部34は、整理券情報発行サーバ4から送信される各種の情報を取得し、取得した情報を記憶部25に記憶する。整理券情報発行サーバ4から送信される情報は、例えば、店舗一覧情報、店舗情報、整理券情報、呼出通知情報、順番待ち終了情報、受付情報、整理券失効情報などであり、これらの情報は情報受信部34により受信され記憶部25に記憶される。
表示制御部35は、ユーザ操作に基づいて、記憶部25に記憶された画面情報を用いて表示部22の表示制御を行う。図4(a)〜(d)、図5(a)、(b)は、表示制御部35によって表示部22に表示される画面例を示す図である。
図4(a)は、店舗一覧画面の一例を示す図である。図4(a)に示すように、店舗一覧画面100には、店舗の位置を示す地図情報表示領域101と、店舗情報表示領域102〜104とが含まれる。表示制御部35は、情報受信部34によって取得された店舗一覧情報に基づいて店舗一覧画面100を表示部22に表示する。
地図情報表示領域101には、「ABCカフェ」の位置を示す「A」、「BCDカフェ」の位置を示す「B」、および、「CDEカフェ」の位置を示す「C」がそれぞれ地図上の対応する位置に配置される。
各店舗情報表示領域102〜104には、位置情報、店舗名、店舗種別、順番待ち組数、待ち時間の各情報が表示される。例えば、店舗情報表示領域102には、位置「A」、店舗名「ABCカフェ」、店舗種別「飲食店」、順番待ち組数「2組」、待ち時間「30分」を示す情報が表示される。順番待ち組数は、整理券情報が発行されて呼び出し待ちとなっているユーザUの組数であり、待ち時間は、待ち順番が一番大きいユーザUの待ち時間である。
店舗一覧情報は、ユーザ操作に基づいて情報送信部33から整理券情報発行サーバ4へ要求され、情報受信部34によって取得される。具体的には、情報送信部33は、ユーザ操作により店舗一覧画面100の表示要求があると、ユーザ操作に応じた地理的範囲の情報を含む店舗一覧情報要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。情報受信部34は、店舗一覧情報要求に応じて整理券情報発行サーバ4から送信される店舗一覧情報を取得する。
また、ユーザ操作によって店舗情報表示領域102〜104のいずれかが選択されると、選択された領域に対応する店舗情報を要求する店舗情報要求が情報送信部33から整理券情報発行サーバ4へ要求される。情報受信部34は、店舗情報要求に応じて整理券情報発行サーバ4から送信される店舗情報を取得する。表示制御部35は、情報受信部34により取得された店舗情報に基づいて整理券発行要求画面を表示部22に表示する。
図4(b)は、整理券発行要求画面の一例を示す図である。図4(b)に示すように、整理券要求発行画面110には、待ち状態表示領域111、地図表示操作領域112、営業時間表示領域113、アクセス操作領域114、人数設定領域115、煙草設定領域116、席設定領域117、および、整理券発行操作領域118が表示される。
待ち状態表示領域111には、店舗における順番待ち組数および待ち時間の情報が表示される。営業時間表示領域113には、店舗における営業時間の情報が表示される。地図表示操作領域112、アクセス操作領域114、人数設定領域115、煙草設定領域116、席設定領域117、および、整理券発行操作領域118は、ユーザ操作が行われる領域である。
地図表示操作領域112がユーザ操作されると、情報送信部33から地図情報要求が整理券情報発行サーバ4へ送信される。地図情報要求に応じて整理券情報発行サーバ4から送信される地図情報は情報受信部34によって受信され、表示制御部35によって表示部22に表示される。
アクセス操作領域114がユーザ操作されると、情報送信部33により、第2無線通信部21を介してユーザ操作に応じて店舗の電話番号または店舗のウェブページにアクセスされる。これにより、電話での連絡またはウェブサイトでの情報の取得を行うことができる。
人数設定領域115がユーザ操作されると、表示制御部35は、例えば、人数をユーザUに選択させるコンボボックスを表示し、ユーザUに整理券の対象となる人数を選択させる。また、煙草設定領域116がユーザ操作されると、表示制御部35は、例えば、「禁煙」、「喫煙」、「どちらでもよい」のいずれかをユーザUに選択させるコンボボックスを表示し、選択させる。
席設定領域117がユーザ操作されると、表示制御部35は、例えば、テーブル席およびカウンター席のうち一つをユーザUに選択させるコンボボックスを表示し、ユーザUに整理券の対象となる席を選択させる。
整理券発行操作領域118がユーザ操作されると、整理券発行要求部32は、整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券発行要求には、記憶部25に記憶された無線装置IDと、整理券要求発行画面110に対応する店舗の店舗IDと、人数設定領域115、煙草設定領域116および席設定領域117で設定された情報とが含まれる。
整理券情報発行サーバ4から整理券発行要求に対応する整理券情報が無線端末2へ送信されると、かかる整理券情報が情報受信部34によって受信される。表示制御部35は、情報受信部34によって受信された整理券情報に基づいて整理券情報画面を表示する。
図4(c)は、整理券情報画面の一例を示す図である。図4(c)に示すように、整理券情報画面120には、待ち状態表示領域121、整理券情報表示領域122、および、キャンセル操作領域123が表示される。待ち状態表示領域121は、待ち状態表示領域111と同様である。
整理券情報表示領域122には、整理券番号、整理券有効期限、整理券の対象人数、煙草設定、席設定などの情報が含まれる。図4(c)に示す整理券情報表示領域122には、整理券番号として「13」、整理券有効期限として「201x年xx月xx日xx時xx分」、整理券の対象人数として「2人」、煙草設定として「どちらでもよい」、席設定として「カウンター」がそれぞれ表示される。
キャンセル操作領域123は、整理券情報のキャンセルを指示するための領域である。ユーザ操作により、キャンセル操作領域123が操作された場合、情報送信部33は整理券キャンセル要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券キャンセル要求には、整理券情報画面に対応する店舗の店舗IDおよび整理券番号(または、端末ID)を含む。
整理券情報が整理券情報発行サーバ4によって発行された後、例えば、整理券情報に対応する商品またはサービスの待ち時間が所定範囲内になると、整理券情報発行サーバ4から呼出通知情報が無線端末2へ送信され、情報受信部34によって受信される。表示制御部35は、情報受信部34によって受信された呼出通知情報に基づいて呼出通知画面を表示する。
図4(d)は、呼出通知画面の一例を示す図である。図4(d)に示すように、呼出通知画面130には、呼出通知表示領域131、整理券情報表示領域132、および、キャンセル操作領域133が表示される。整理券情報表示領域132およびキャンセル操作領域133は、図4(c)に示す整理券情報表示領域122およびキャンセル操作領域123と同様である。
呼出通知表示領域131には、呼出通知情報が表示される。図4(d)に示す例では、「もうすぐあなたの順番です!」の文字が呼出通知表示領域131に表示されるが、順番の情報や残りの待ち時間などであってもよい。表示制御部35は、呼出通知情報に対応する文字の色、強調、点滅などを行うこともできる。
整理券情報が整理券情報発行サーバ4によって発行された後、整理券情報に対応する商品またはサービスの順番待ちが終了すると、整理券情報発行サーバ4から順番待ち終了情報が無線端末2へ送信され、情報受信部34によって受信される。表示制御部35は、情報受信部34によって受信された順番待ち終了情報に基づいて順番待ち終了画面を表示する。
図5(a)は、順番待ち終了画面の一例を示す図である。図5(a)に示すように、呼出通知画面140には、順番待ち終了表示領域141、整理券情報表示領域142、受付確認操作領域143、および、キャンセル操作領域144が表示される。キャンセル操作領域144は、図4(c)に示すキャンセル操作領域123と同様である。
順番待ち終了表示領域141には、順番待ち終了情報が表示される。図5(a)に示す例では、「あなたの順番です!」の文字が順番待ち終了表示領域141に表示される。表示制御部35は、順番待ち終了情報に対応する文字の色、強調、点滅などを行うこともできる。
受付確認操作領域143が操作されると、情報送信部33は、整理券受付要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券受付要求に対応して整理券情報発行サーバ4から受付情報を受信すると、表示制御部35は、受付完了画面(図示せず)を表示部22に表示する。
整理券情報が整理券情報発行サーバ4によって発行された後、整理券情報の受付を行わずに整理券情報の有効期限が経過すると、整理券情報発行サーバ4から整理券失効情報が無線端末2へ送信され、情報受信部34によって受信される。表示制御部35は、情報受信部34によって受信された整理券失効情報に基づいて整理券失効画面を表示する。
図5(b)は、整理券失効画面の一例を示す図である。図5(b)に示すように、整理券失効画面150には、整理券失効表示領域151、および、再発行操作領域152が表示される。整理券失効表示領域151には、整理券情報の失効を示す情報が表示される。図5(b)に示す例では、「整理券失効」や「整理券が失効しました」などの文字が整理券失効画面150に表示される。また、再発行操作領域152がユーザ操作されると、情報送信部33は、整理券再発行要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。
[1.4.無線装置3]
図6は、無線装置3の構成例を示す図である。図6に示すように、無線装置3は、第1無線通信部40と、第2無線通信部41と、表示部42と、操作部43と、記憶部44と、制御部45とを有する。
第1無線通信部40は、無線LAN通信機能を有する通信インターフェイスであり、無線装置IDを含む無線信号を出力する。第2無線通信部41は、無線WAN基地局との間で情報の送受信を行う通信インタフェースである。なお、第1無線通信部40は、NFC通信機能やBluetooth(登録商標)通信機能などのように、無線LAN通信以外の通信を行う通信インターフェイスであってもよい。
表示部42は、タッチパネル式のディスプレイである。無線装置3のユーザは、表示部42の画面上を指などで操作することで、表示部42に表示された会員用整理券発行アプリケーションの操作画面に対する操作が可能である。かかる表示部42は、例えば、小型のLCDや有機ELディスプレイである。
操作部43は、文字、数字およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボードや、電源ボタンなどを有する。以下においては、無線装置3の操作部43は、無線装置3が設けられた店舗のスタッフ(以下、店舗スタッフと記載する)が操作するものとして説明するが、例えば、店舗の経営者などが操作部43を操作する場合もある。
記憶部44は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、メモリカード等の記憶装置である。記憶部44は、例えば、OS、整理券情報発行サーバ4から取得された会員用整理券発行アプリケーションのプログラムなどを記憶する。
記憶部44は、例えば、画面情報、設定情報および整理券情報などを記憶する。これらの情報は、制御部45が会員用整理券発行アプリケーションを実行することにより、記憶部44に設定され、更新される。画面情報は、例えば、後述する各種画面のレイアウトの情報を含み、後述する各種画面の生成に用いられる。
制御部45は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。また、制御部45は、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部44に記憶されているプログラムが図示しない内部RAMを作業領域として実行されることにより後述する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
具体的には、制御部45は、記憶部44にプログラムデータが記憶されている会員用整理券発行アプリケーションを実行することによって、識別情報設定部51、情報送信部52、情報受信部53および表示制御部54として機能する。なお、制御部45の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
識別情報設定部51は、整理券情報発行サーバ4から送信されるID変更要求を第2無線通信部41を介して取得する。識別情報設定部51は、ID変更要求に含まれる無線装置IDを第1無線通信部40に設定する。これにより、識別情報設定部51により設定された無線装置IDを含む無線信号が第1無線通信部40から出力される。
なお、識別情報設定部51は、所定期間毎(例えば、30分毎)に、ランダムまたは所定の規則に従ってユニークな無線装置IDを生成することもできる。この場合、識別情報設定部51は、生成した無線装置IDを第1無線通信部40に設定すると共に、第1無線通信部40を介して整理券情報発行サーバ4へ送信する。なお、識別情報設定部51は、例えば、ランダムまたは所定の規則に従って生成した情報に店舗IDを付加することにより、無線装置3間での重複を考慮しないように無線装置IDを生成することができる。
情報送信部52は、整理券情報発行サーバ4に対して各種の情報を送信する。整理券情報発行サーバ4に対して送信される情報は、例えば、会員登録要求、店舗登録要求、発券開始要求、整理券発行要求、整理券一覧情報要求、呼出要求、整理券受付要求、整理券キャンセル要求などがある。
情報受信部53は、整理券情報発行サーバ4から送信される各種の情報を取得し、取得した情報を記憶部44に記憶する。整理券情報発行サーバ4から送信される情報は、例えば、店舗一覧情報、店舗登録情報、整理券一覧情報、ID変更要求などであり、これらの情報は情報受信部53により記憶部44に記憶される。
表示制御部54は、店舗スタッフの操作部43への操作(以下、スタッフ操作と記載する)に基づいて、表示部42の表示制御を行う。図7(a)、(b)、図8(a)〜(c)は、表示制御部54によって表示部42に表示される画面例を示す図である。
図7(a)は、会員登録画面の一例を示す図である。図7(a)に示すように、会員登録画面200には、会員名入力領域201と、メールアドレス入力領域202と、パスワード入力領域203と、登録操作領域204とが含まれる。表示制御部54は、記憶部44に記憶された画面情報に基づいて会員登録画面200を表示部42に表示する。
店舗スタッフは操作部43を操作し、会員名入力領域201、メールアドレス入力領域202、パスワード入力領域203にそれぞれ、会員名、メールアドレス、パスワードをそれぞれ入力し、登録操作領域204を選択する。情報送信部52は、登録操作領域204が操作されると、会員名、メールアドレスおよびパスワードを含む会員登録要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。
会員登録要求に対し整理券情報発行サーバ4から店舗一覧情報が無線装置3へ送信される。かかる店舗一覧情報は情報受信部53によって受信され、かかる店舗一覧情報に応じた店舗一覧画面が表示制御部54によって表示部42に表示される。
図7(b)は、店舗一覧画面の一例を示す図である。図7(b)に示すように、店舗一覧画面210には、新規作成操作領域211と、店舗選択領域212とが含まれる。店舗スタッフが操作部43への操作(以下、スタッフ操作と記載する)により新規作成操作領域211を選択すると、表示制御部54は、店舗登録画面を表示部42に表示する。
図8(a)は、店舗登録画面の一例を示す図である。図8(a)に示すように、店舗登録画面220には、店舗名入力領域221と、住所入力領域222と、オプション入力領域223と、登録操作領域224とが含まれる。
スタッフ操作により、店舗名入力領域221および住所入力領域222にそれぞれ、店舗名および住所が入力され、また、オプション入力領域223のオプションが選択される。オプション入力領域223に含まれるオプションは、ユーザUが選択可能な情報であり、図8(a)に示す例では、「人数」、「煙草」、「席」などがある。
店舗一覧画面で上述した情報が入力された後、スタッフ操作により登録操作領域224を選択されると、情報送信部52は、店舗名、住所およびオプションなどの情報を含む店舗登録要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。なお、図示していないが、店舗登録画面には、営業時間やその他の情報を入力する領域が設けられており、これらの情報も店舗登録要求に含まれる。
店舗登録要求に対応して整理券情報発行サーバ4から店舗登録情報が送信され、かかる店舗登録情報が情報受信部53により受信される。表示制御部54は、情報受信部53により受信された店舗登録情報に基づいて発券開始画面を表示部42に表示する。
図8(b)は、発券開始画面の一例を示す図である。図8(b)に示すように、発券開始画面230には、店舗登録情報表示領域231と、発券操作領域232とが含まれる。スタッフ操作により発券操作領域232が選択されると、情報送信部52は、店舗IDを含む発券開始要求を整理券情報発行サーバ4へ送信し、表示制御部54は、表示部42の表示画面を店舗一覧画面210に移行する。
店舗一覧画面210において、店舗選択領域212へのスタッフ操作により店舗が選択された場合、情報送信部52は、整理券情報発行サーバ4に対して整理券一覧情報要求を行う。かかる整理券一覧情報要求に対して整理券情報発行サーバ4から無線装置3に対して整理券一覧情報が送信されると、情報受信部53は、整理券一覧情報を受信し、記憶部44に記憶する。表示制御部54は、記憶部44に記憶された整理券一覧情報に基づいて表示部42に整理券一覧画面を表示する。
図8(c)は、整理券一覧画面の一例を示す図である。図8(c)に示すように、整理券一覧画面240は、整理券情報領域241a〜241eを有する。整理券情報領域241a〜241eは、整理券情報表示領域242a〜242eと、呼出操作表示領域243a〜243eとを含む。整理券情報表示領域242a〜242eには、整理券情報が表示される。図8(c)に示す例では、整理券情報として、整理券番号、人数、煙草、席が含まれる。
呼出操作表示領域243a〜243eには、呼出状態の情報または呼出操作ボタンが配置される。例えば、呼出操作表示領域243aには、無線端末2の呼び出しが済んでおり、受け付けの順番が1番であることを示す情報が呼出状態として表示される。呼出操作表示領域243bには、受け付けが完了していることを示す情報が呼出の状態として表示される。一方、呼出操作表示領域243c〜243eには、呼出操作ボタンが表示される。
呼出操作表示領域243c〜243eのいずれかの呼出操作ボタンがスタッフ操作(例えば、ダブルクリック)により選択されると、情報送信部52は、選択された呼出操作ボタンに対応する呼出要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。呼出要求には、例えば、呼出対象の端末IDまたは整理番号が含まれ、これにより、整理券情報発行サーバ4は、呼出対象の無線端末2を特定する。
また、呼出操作表示領域243c〜243eのいずれかに対応する受付完了を示すスタッフ操作(例えば、フリック操作)が行われた場合、情報送信部52は、受付完了に対応する整理券受付要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。これにより、受付完了の呼出操作表示領域が変更された整理券一覧情報が整理券情報発行サーバ4から送信されて情報受信部53により受信され、受付完了に対応する呼出操作表示領域に受け付けが完了していることを示す情報を含む整理券一覧画面240が表示制御部54により表示部42表示される。
また、呼出操作表示領域243c〜243eのいずれかをキャンセルするためのスタッフ操作(例えば、トリプルクリック操作)が行われた場合、情報送信部52は、キャンセル対象の情報を含む整理券キャンセル要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。これにより、キャンセル対象の呼出操作表示領域が削除された整理券一覧情報が整理券情報発行サーバ4から送信されて情報受信部53により受信され、変更された整理券一覧情報に応じた整理券一覧画面240が表示制御部54により表示部42に表示される。
なお、図示していないが、表示制御部54は、整理券発行要求画面を表示部42に表示することもできる。かかる整理券発行要求画面には、例えば、来店客の氏名、電話番号、人数、煙草、席などの情報を入力するための顧客情報入力領域および整理券発行要求操作領域が設けられる。
情報受信部53は、店舗スタッフまたは来店客の操作部43への操作により、顧客情報入力領域への入力および整理券発行要求操作が行われると、第2無線通信部41を介して整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券発行要求には、顧客情報入力領域へ入力された情報のほか、記憶部44に記憶された無線装置IDと、整理券発行要求操作に対応する店舗の店舗IDとが含まれる。これにより、無線端末2を有しない来店客に対しても整理券情報を発行することができる。
[1.5.整理券情報発行サーバ4]
次に、整理券情報発行サーバ4の構成について具体的に説明する。図9は、整理券情報発行サーバ4の構成の一例を示す図である。図9に示すように整理券情報発行サーバ4は、通信部60と、記憶部61と、制御部62とを有する。
通信部60は、例えば、NIC等のインターフェイスである。制御部62は、通信部60および通信ネットワーク6を介して、無線端末2および無線装置3との間で各種の情報を送受信する。
[1.5.1.記憶部61]
記憶部61は、会員情報DB71と、店舗情報DB72と、整理券情報DB73とを有する。
会員情報DB71、店舗情報DB72および整理券情報DB73は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク等の記憶装置である。なお、会員情報DB71、店舗情報DB72および整理券情報DB73を一つのDBとしてもよい。また、説明の便宜上、各種のIDは、簡易な文字および数字で表しているが、他の情報と識別可能であればどのようなものであってもよい。
以下、各DB71〜73に記憶される各種の情報について説明し、その後、制御部62の各部81〜87について具体的に説明する。
まず、会員情報DB71、店舗情報DB72および整理券情報DB73に記憶される各種のテーブルについて説明する。
(会員情報テーブル)
会員情報DB71は、会員情報テーブルを記憶する。図10は、会員情報テーブルの一例を示す図である。図10に示すように、会員情報テーブルは、「会員ID」、「会員名」、「メールアドレス」、および、「パスワード」を対応付けた情報である。
「会員ID」は、無線装置3から整理券情報発行サーバ4に送信される会員登録要求に対して制御部62によって割り当てられる会員の識別情報である。また、「会員名」、「メールアドレス」、および、「パスワード」は、会員登録要求に含まれる情報であり、制御部62によって会員情報テーブルに設定される。
(店舗情報テーブル)
店舗情報DB72は、店舗情報テーブルを記憶する。図11は、店舗情報テーブルの一例を示す図である。図11に示すように、店舗情報テーブルは、「店舗ID」、「会員ID」、「店舗名」、「住所」、「オプション情報」、「営業時間」および「無線装置ID」などの情報を対応付けた情報である。
「店舗ID」は、無線装置3から整理券情報発行サーバ4に送信される店舗登録要求に対して制御部62によって割り当てられる店舗の識別情報である。また、「店舗名」、「住所」、「オプション情報」および「営業時間」は、店舗登録要求に含まれる情報であり、制御部62によって店舗情報テーブルに設定される。
「会員ID」は、図10に示す「会員ID」と同じであり、店舗登録要求の対象店舗を有する会員の識別情報である。「無線装置ID」は、制御部62によって無線装置3に設定される無線装置3の無線装置IDである。
(整理券情報テーブル)
整理券情報DB73は、整理券情報テーブルを記憶する。図12は、整理券情報テーブルの一例を示す図である。図12に示すように、整理券情報テーブルは、「店舗ID」、「端末ID」、「待ち順番」、「整理券番号」、「有効期限」、「人数」、「煙草」、「席」、「呼出状態」などの情報を対応付けた情報である。
「端末ID」は、制御部62によって無線端末2に割り当てられる識別情報である。かかる端末IDは、無線端末2から送信される登録要求に対応して制御部62により割り当てられ、整理券情報テーブルに設定されると共に、無線端末2へ通知される。無線端末2から送信される情報には端末IDが含まれ、これにより制御部62は無線端末2を特定できる。
「待ち順番」は、無線端末2のユーザUの待ち順番を示す番号である。かかる「待ち順番」が小さいほど、待ち時間が短い。かかる「待ち順番」は、制御部62によって判定され、整理券情報テーブルに設定される。「有効期限」は、無線端末2に対して発行した整理券情報の有効期限である。かかる「有効期限」は、制御部62によって設定される。
「整理券番号」は、無線端末2に割り当てられた整理券番号である。かかる「整理券番号」は、例えば、順番待ち状態にあるユーザUに対して重複した番号が割り当てられないように、所定の規則またはランダムに従って制御部62によって割り当てられる。
「人数」、「煙草」および「席」は、オプション情報であり、整理券発行要求に含まれる情報に基づき、制御部62により設定される。「人数」の欄は、整理券情報に適用される人数を示す。「煙草」の欄は、「0」が「禁煙」、「1」が「喫煙」、「2」が「どちらでもよい」であることを示す。「席」の欄は、「0」が「テーブル」、「1」が「カウンター」。「2」が「どちらでもよい」であることを示す。
「呼出状態」は、無線端末2の呼出状態の情報が設定される。例えば、図12に示す例では、無線端末2の呼び出しが行われていない場合、「呼出未」が設定され、無線端末2の呼び出しが完了している場合、「呼出済み」が設定され、無線端末2の呼び出しおよび受け付けが共に完了している場合、「受付完了」が設定される。
なお、整理券情報テーブルには、図12に示すように、受け付け完了した過去の整理券情報も含まれるが、過去の整理券情報は整理券情報DB73に記憶される整理券履歴テーブル(図示せず)に設定することもできる。
[1.5.2.制御部62]
制御部62は、整理券情報発行部81と、整理券情報送信部82と、識別情報生成部83と、識別情報変更部84と、判定部85と、通知部86と、情報処理部87とを有する。
制御部62は、内部のCPUまたはMPUによって内部の記憶装置に記憶されたプログラムがRAMを作業領域として実行されることで、整理券情報発行部81、整理券情報送信部82、識別情報生成部83、識別情報変更部84、判定部85、通知部86、および、情報処理部87として機能する。制御部62の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
[1.5.2.1.整理券情報発行部81]
整理券情報発行部81は、無線端末2から整理券発行要求を通信部60経由で受信した場合、かかる整理券発行要求に対応する店舗の整理券情報を発行する。
具体的には、整理券情報発行部81は、無線端末2から整理券発行要求を受信した場合、整理券発行要求に含まれる店舗IDと無線装置IDの組が店舗情報テーブルに含まれている場合に、整理券情報を発行すると判定する。例えば、店舗情報テーブルが図11に示す状態であるとする。この場合、店舗ID「A1」と無線装置ID「ueisp00223」の組が整理券発行要求に含まれていれば、整理券情報発行部81は、整理券情報を発行すると判定する。一方、店舗情報テーブルに設定された店舗IDと無線装置IDの組が整理券発行要求に含まれていなければ、整理券情報発行部81は、整理券情報を発行しないと判定する。
したがって、整理券情報を取得しようとする店舗に設けられた無線装置3の無線通信エリア5内に無線端末2のユーザUが行くことを条件として整理券情報が発行される。換言すれば、店舗から離れた場所で整理券情報の発行要求操作を行った場合、整理券情報は発行されない。したがって、無線端末2によって整理券情報を取得するユーザUと、無線装置3によって整理券情報を取得するユーザとの不公平を回避することができる。
整理券情報発行部81は、順番待ち状態にあるユーザUに対して重複した番号が割り当てられないように、所定の規則またはランダムに従って「整理券番号」を決定する。例えば、整理券情報発行部81は、整理券情報を発行する毎に1ずつインクリメントする番号を整理券番号とすることができる。
整理券情報発行部81は、整理券情報の「有効期限」を決定する。例えば、整理券情報発行部81は、整理券情報の対象となる店舗の混雑具合によって「有効期限」を変更する。具体的には、整理券情報発行部81は、店舗の混雑具合が高いほど期限が延びるように「有効期限」を設定する。「店舗の混雑具合」の混雑具合は、整理券情報テーブルにおいて、整理券発行要求に対応する店舗IDに対応付けられた「呼出未」の整理券情報の数に応じて判定部85により判定される。
整理券情報発行部81は、「整理券番号」および「有効期限」を決定すると、かかる「整理券番号」および「有効期限」と整理券発行要求に含まれる会員ID、店舗ID、店舗名、住所、オプション情報、営業時間等とを対応付けて整理券情報テーブルに設定する。また、整理券情報発行部81は、店舗IDに対応する会員IDも整理券情報テーブルに設定する。なお、整理券情報発行部81は、整理券情報の発行時間を整理券情報テーブルの各端末IDに対応付けて設定することもできる。
整理券情報発行部81は、無線装置3から発券開始要求を受信した場合に、整理券情報の発行を開始し、無線装置3から発券開始停止を受信した場合に、整理券情報の発行を停止する。なお、整理券情報発行部81は、店舗情報テーブルに設定された営業時間に基づいて整理券情報の発行の開始および停止を行うこともできる。
例えば、整理券情報発行部81は、営業開始時刻の所定時間T1前から営業終了時刻の所定時間T2前までを整理券情報の発行期間とすることができる。なお、整理券情報発行部81は、店舗周辺のユーザUが多い場合には所定時間T1、T2を長くし、店舗周辺のユーザUが少ない場合には所定時間T1、T2を短くすることができる。これにより、整理券情報をより適切に発行することができる。なお、整理券情報発行部81は、例えば、店舗IDに対応付けられた無線装置IDを送信する無線端末2の数を店舗周辺のユーザUの人数として所定時間T1、T2を変更することができる。
[1.5.2.2.整理券情報送信部82]
整理券情報送信部82は、整理券情報発行部81により発行された整理券情報を整理券発行要求の送信元である無線端末2へ通信部60を介して送信する。
また、整理券情報送信部82は、無線装置3から整理券一覧情報要求があると、整理券一覧情報要求に含まれる店舗IDに対応する全ての整理券情報を整理券情報テーブルから抽出し、抽出した整理券情報を含む整理券一覧情報を無線装置3へ送信する。
[1.5.2.3.識別情報生成部83]
識別情報生成部83は、各無線装置3の無線装置IDを生成する。例えば、識別情報生成部83は、所定期間毎(例えば、30分毎)に、ランダムまたは所定の規則に従って無線装置3間で重複しない無線装置IDを生成する。無線装置IDは、例えば、文字および数字から構成される識別情報である。
[1.5.2.4.識別情報変更部84]
識別情報変更部84は、識別情報生成部83によって無線装置IDが生成される毎に、生成された無線装置IDを含むID変更要求を対応する無線装置3へ通信部60を介して送信する。これにより、無線装置3の無線装置IDが変更される。
また、識別情報変更部84は、識別情報生成部83によって生成された無線装置IDを店舗情報テーブルに設定する。なお、無線装置3が無線装置IDを生成する場合、識別情報変更部84は、無線装置3から無線装置IDを取得し、店舗情報テーブルに設定する。
図13は、無線端末2、無線装置3および整理券情報発行サーバ4との間の無線装置IDのやり取りを示す図である。図13に示すように、識別情報変更部84が無線装置3へ新たな無線装置IDを送信すると(ステップS20)、無線装置3は、整理券情報発行サーバ4から取得した新たな無線装置IDを無線信号に含ませて無線通信エリア5に出力する(ステップS21)。
無線端末2が無線装置3から受信する無線装置IDは、新たな無線装置IDであり、かかる新たな無線装置IDを含む整理券発行要求が無線端末2から整理券情報発行サーバ4へ送信される(ステップS22)。
このように、無線装置IDは、整理券情報発行サーバ4により定期的に変更されることから、店舗に来店していない無線端末2からの不正な整理券発行要求を抑制してセキュリティを向上させることができる。なお、セキュリティを高くしたい場合には、無線装置IDの変更頻度を上げるようにする。無線装置IDの変更頻度は、例えば、店舗ID毎に変更することができる。
また、識別情報変更部84は、識別情報生成部83によって生成される無線装置IDに代えて、秘密鍵を用いて無線装置3からランダムな無線装置IDを出力させることもできる。図14は、秘密鍵を用いた無線装置IDの生成およびやり取りを示す図である。
図14に示すように、識別情報変更部84は、店舗固有の秘密鍵を生成または選択し、かかる秘密鍵を、無線装置3へ送信する(ステップS30)と共に、店舗情報テーブルに設定する。無線装置3の制御部45は、受信した秘密鍵により現時刻を暗号化した値を演算し(ステップS31)、演算結果を無線装置IDとして無線端末2へ出力する(ステップS32)。
なお、無線装置3が暗号化する時刻は、例えば、“xx年xx月xx日xx時xx分”であり、この場合、分単位で無線装置IDを変更することができる。なお、無線装置3が暗号化する時刻は、“xx年xx月xx日xx時”であってもよく、この場合、時単位で無線装置IDを変更することができる。また、“xx年xx月xx日xx時xx分xx秒”であってもよく、この場合、秒単位で無線装置IDを変更することができる。
無線端末2が無線装置3から受信する無線装置IDは、分単位や時単位で変更される無線装置IDであり、かかる無線装置IDを含む整理券発行要求が無線端末2から整理券情報発行サーバ4へ送信される(ステップS33)。整理券情報発行部81は、無線端末2から送信される整理券発行要求を秘密鍵により検証する(ステップS34)。具体的には、整理券情報発行部81は、整理券発行要求に含まれる無線装置IDを対応する店舗の秘密鍵を店舗情報テーブルから取得し、取得した秘密鍵により無線装置IDを復号化した値が現時刻と一致する場合に、整理券情報を発行する。
このように、秘密鍵を用いた場合でも無線装置IDは定期的に変更されることから、店舗に来店していない無線端末2からの不正な整理券発行要求を抑制してセキュリティを向上させることができる。なお、セキュリティを高くしたい場合には、無線装置IDの変更頻度を上げるようにする。無線装置IDの変更頻度は、例えば、店舗ID毎に変更することができる。
[1.5.2.5.判定部85]
判定部85は、整理券情報に変更があった場合、無線端末2へ送信した整理券情報に対応する店舗の待ち順番および待ち時間を判定する。例えば、無線端末2または無線装置3からの整理券受付要求があると、整理券受付要求に対応する整理券情報の「呼出状態」が「受付完了」に変更されるため、このような場合に、判定部85は、整理券情報に変更があると判定する。また、例えば、整理券情報がキャンセルされた場合、待ち順番に変更が生じるため、判定部85は、整理券情報に変更があると判定する。なお、店舗による提供対象がサービスである場合、判定部85により判定される待ち順番は、サービスが提供される順番であり、店舗による提供対象が商品である場合、判定部85により判定される待ち順番は、商品が提供される順番である。
判定部85は、整理券情報テーブルに基づき、店舗ID毎に、各端末IDに対応する無線端末2のユーザUの待ち順番および待ち時間を求める。例えば、判定部85は、呼出状態が「呼出未」である無線端末2の整理券番号に基づいて、店舗ID毎に、各ユーザUの待ち順番を求める。
例えば、整理券情報テーブルが図12に示す状態であるとする。この場合、判定部85は、呼出状態が「呼出未」である無線端末2のうち最も番号が小さい端末ID「T001」に対応するユーザUの待ち順番が「1」であり、次に番号が小さい端末ID「T098」に対応するユーザUの待ち順番が「2」であると判定する。呼出状態が「呼出未」であるその他の無線端末2のユーザUについても同様の処理により待ち順番を判定する。
判定部85は、呼出状態が「呼出済み」である無線端末2のうち有効期限が経過している無線端末2に対応する整理券情報を整理券情報テーブルから削除し、削除した整理券情報を取得している無線端末2に対して整理券失効情報を送信する。これにより、有効期限が経過している整理券情報の利用を回避することができる。
なお、判定部85は、整理券情報発行部81が整理券情報の発行時間を整理券情報テーブルの各整理券情報に設定している場合、整理券情報の発行時間の古い順に、各ユーザUの待ち順番を求めることもできる。このようにすることで、整理券情報発行部81がランダムに整理券番号を割り当てた場合でも、精度よく待ち順番を判定することができる。
また、判定部85は、ユーザUの待ち順番と平均待ち時間とに基づいて、店舗ID毎に、ユーザUの待ち時間を求めることができる。例えば、判定部85は、待ち順番と平均待ち時間とを乗算することによって待ち時間を求める。平均待ち時間は、例えば、ユーザ一組当たりの順番待ち時間である。平均待ち時間が10分であるとすると、端末ID「T076」の無線端末2のユーザUは、待ち順番が「3」であるため、待ち時間が「30分」であると判定する。判定部85は、スタッフ操作により記憶部61に設定された初期値を平均待ち時間として用い、その後、呼出通知の間隔等に基づき平均待ち時間を学習していくことができる。
また、判定部85は、最も大きい待ち順番のユーザUの待ち順番および待ち時間を店舗における順番待ち組数と待ち時間とする。なお、判定部85は、店舗の待ち順番が最も大きいユーザUの待ち時間および待ち順番にそれぞれ平均待ち時間と1を加算することで、次に整理券情報を取得するユーザUの店舗の待ち順番および待ち時間を判定することもできる。
また、判定部85は、整理券番号に加え、整理券情報の対象店舗に設けられた無線装置3の無線通信エリア5でのユーザUの存在度合いに応じて各ユーザUの待ち順番を判定することもできる。すなわち、判定部85は、店舗IDに対応する無線装置IDがどのくらいの頻度で順番待ちのユーザUの無線端末2から送信されているかに基づいて各ユーザUの待ち順番を判定することができる。かかる判定には、混雑設定モードと混雑回避モードがあり、かかるモードは店舗ID毎に設定することができる。
まず、混雑設定モードについて説明する。判定部85は、混雑設定モードに設定されている店舗IDに対応する無線装置IDと一致する無線装置IDが、店舗IDに対応付けられた端末IDの無線端末2からどのくらいの頻度で送信されるかを判定する。そして、判定部85は、判定した送信頻度が高いほど優先度合いが高くなるように待ち順番を求める。
例えば、店舗情報テーブルが図11に示す状態で、整理券情報テーブルが図12に示す状態であり、店舗ID「A1」に対応する店舗での待ち順番を判定する場合を考える。この場合、判定部85は、例えば、所定時間当たりの無線装置ID「ueisp00223」の送信頻度が高いほど小さくなる重み付け値を求め、上述のように整理券番号や発行時間に基づいて求めた待ち順番を再判定する。
例えば、判定部85は、待ち順番と重み付け値との乗算値が小さい順に並べ、乗算値が大きくなるほど待ち順番が大きくなるように待ち順番を再判定する。なお、整理券情報の対象店舗周辺での存在度合いが高いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることができればよく、判定部85は、その他の方法で待ち順番を再判定することもでき、また、待ち順番の判定と再判定とを分けずに一つの判定で待ち順番の判定を行うこともできる。
このように、混雑設定モードでは、整理券情報の対象店舗周辺での存在度合いが高いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることから、例えば、新しく開店した店舗に対して混雑設定モードを設定することで、店舗が繁盛していることを通行人に知らせることができる。
次に、混雑回避モードについて説明する。判定部85は、混雑回避モードに設定されている店舗IDに対応する無線装置IDと一致する無線装置IDが、否かを判定する。そして、判定部85は、判定した送信頻度が低いほど優先度合いが高くなるように待ち順番を求める。
例えば、店舗情報テーブルが図11に示す状態で、整理券情報テーブルが図12に示す状態であり、店舗ID「A1」に対応する店舗での待ち順番を判定する場合を考える。この場合、判定部85は、例えば、所定時間当たりの無線装置ID「ueisp00223」の送信頻度が低いほど大きくなる重み付け値を求め、上述のように整理券番号や発行時間に基づいて求めた待ち順番を再判定する。
例えば、判定部85は、待ち順番と重み付け値との乗算値が小さい順に並べ、乗算値が大きくなるほど待ち順番が大きくなるように待ち順番を再判定する。なお、整理券情報の対象店舗周辺での存在度合いが低いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることができればよく、判定部85は、その他の方法で待ち順番を再判定することもでき、また、待ち順番の判定と再判定とを分けずに一つの判定で待ち順番の判定を行うこともできる。
このように、混雑回避モードでは、整理券情報の対象店舗周辺での存在度合いが低いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることから、例えば、混雑設定モードを設定することで、店舗周辺の混雑を避けることができる。
[1.5.2.6.通知部86]
通知部86は、無線装置3から呼出要求を受信した場合、または、判定部85によって判定された待ち順番が所定範囲内となったと判定された場合に、無線端末2に対して呼出通知を行う。例えば、通知部86は、待ち順番が「3」以下になったユーザUの無線端末2に対して呼出通知情報を送信する。これにより、待ち順番が「3」以下になったユーザUに順番が近いことを通知することができる。
また、通知部86は、待ち順番に加え、無線端末2の現在位置に基づいて呼出通知を行う無線端末2を判定することもできる。例えば、通知部86は、整理券情報の対象店舗と無線端末2の現在位置との間の距離(以下、離隔距離と記載する)が長いほど優先して呼出通知を行うことができる。
具体的には、通知部86は、離隔距離が短いほど大きくなる重み付け値を求め、待ち順番に重み付け値を乗算する。通知部86は、かかる乗算結果が所定値以内になったユーザUの無線端末2に対して呼出通知情報を送信する。このように、離隔距離が遠い場合に、早めに呼出通知をすることにより、ユーザUを適切なタイミングで来店させることが可能となる。
なお、通知部86は、離間距離に代えて、無線端末2の現在位置から整理券情報の対象店舗への移動時間を求め、かかる移動時間が大きいほど優先して呼出通知を行うこともできる。このように、移動時間が長い場合に、早めに呼出通知をすることにより、ユーザUを適切なタイミングで来店させることが可能となる。
例えば、整理券情報を発行してからの無線端末2の位置情報の履歴が記憶部61に記憶され、通知部86は、位置情報の履歴に基づいて無線端末2のユーザUの移動手段を判定し、移動時間を求めることができる。例えば、通知部86は、無線端末2の位置情報の履歴からユーザUの移動ルートおよび移動速度を求め、これらの情報から移動手段(例えば、車、交通機関、徒歩)を求め、かかる移動手段による整理券情報の対象店舗までの移動時間を求める。
なお、通知部86は、離間距離や移動時間に基づいて、整理券情報の有効期限にユーザUが来店できないと判定した場合、対応するユーザUの無線端末2に対し整理券失効情報を送信し、対応するユーザUの整理券情報を整理券情報テーブルから削除することもできる。
また、通知部86は、判定部85によって判定された待ち順番が「1」となったと判定された場合に、無線端末2に対して順番待ち終了情報を送信する。また、通知部86は、整理券情報に変更があった場合に、変更後の整理券情報を無線装置3へ送信する。これにより、無線装置3において、整理券一覧画面240を最新の状態にすることができる。
[1.5.2.7.情報処理部87]
情報処理部87は、無線端末2からの要求に応じた処理を行う。例えば、情報処理部87は、無線端末2から店舗一覧情報要求を受信した場合、店舗一覧情報要求に含まれる地理的範囲内にある店舗の店舗IDに対応する整理券情報を整理券情報テーブルから抽出し、抽出した整理券情報を含む整理券一覧情報を生成して要求元の無線端末2へ送信する。
また、情報処理部87は、無線端末2から店舗情報要求を受信した場合、店舗情報要求に含まれる店舗IDに対応する店舗情報を店舗情報テーブルから抽出し、要求元の無線端末2へ送信する。
また、情報処理部87は、無線端末2または無線装置3から整理券キャンセル要求を受信した場合、整理券情報テーブルに設定された整理券情報のうち、整理券キャンセル要求に含まれる店舗IDおよび整理券番号(または端末ID)を含む整理券情報を整理券情報テーブルから削除する。
また、情報処理部87は、無線端末2から整理券再発行要求を受信した場合、整理券再発行要求に含まれる端末IDおよび店舗IDを含む過去の最新の整理券情報を記憶部61から抽出して、抽出した整理券情報の有効期限を変更して整理券情報テーブルに設定する。情報処理部87は、整理券情報テーブルに設定した整理券情報を要求元の無線端末2へ送信する。
また、情報処理部87は、無線端末2または無線装置3から整理券受付要求を受信した場合、整理券情報テーブルにおいて、整理券受付要求に対応する整理券情報の「呼出状態」を「受付完了」に変更する。情報処理部87は、要求元の無線端末2に対して整理券受付要求に対応する受付情報を送信する。
なお、整理券受付要求には、例えば、店舗IDおよび整理券番号が含まれており、情報処理部87は、整理券受付要求に含まれる情報に基づいて整理券情報テーブルの中から整理券情報を特定する。また、情報処理部87は、整理券情報に含まれる無線装置IDと一致する無線装置IDを無線端末2が送信している場合に限り、整理券再発行要求や整理券受付要求を受け付けることもできる。これにより、誤操作によって受付完了となる事態を低減できる。
また、情報処理部87は、無線装置3から会員登録要求を受信した場合、会員登録要求に含まれる情報を会員情報テーブルに記憶し、無線装置3から店舗登録要求を受信した場合、店舗登録要求に含まれる情報を店舗情報テーブルに記憶する。また、情報処理部87は、無線装置3から整理券一覧情報要求を受信した場合、整理券一覧情報要求に含まれる会員IDに対応する店舗IDの整理券情報を整理券情報テーブルから抽出し、抽出した整理券情報を含む整理券一覧情報を要求元の無線端末2へ送信する。
[1.5.3.処理フロー]
次に、第1の実施形態に係る整理券情報発行サーバ4の情報処理について説明する。図15は、整理券情報発行サーバ4の情報処理の一例を示すフローチャートである。かかる動作は、整理券情報発行サーバ4の制御部62によって繰り返し実行される処理である。
図15に示すように、制御部62は、無線端末2または無線装置3から整理券発行要求があるか否かを判定する(ステップS40)。整理券発行要求があると判定すると(ステップS40;Yes)、制御部62は、整理券情報発行処理を実行する(ステップS41)。かかる整理券情報発行処理は、図16に示すステップS51〜54に示す処理であり、後で詳述する。
ステップS40において、整理券発行要求がないと判定した場合(ステップS40;No)、または、ステップS41の処理が終了した場合、制御部62は、識別情報の変更タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS42)。識別情報の変更タイミングが到来したと判定すると(ステップS42:Yes)、制御部62は、識別情報変更処理を実行する(ステップS43)。具体的には、制御部62は、新たな識別情報を店舗毎に生成し、生成した新たな識別情報を各店舗の無線装置3へ送信する。なお、秘密鍵を用いる場合には、ステップS42、S43の処理は行われない。
ステップS42において、識別情報の変更タイミングでないと判定した場合(ステップS42;No)、または、ステップS43の処理が終了した場合、制御部62は、整理券情報に変更があるか否かを判定する(ステップS44)。制御部62は、例えば、整理券情報が追加された場合、整理券情報に対応する呼出通知が行われた場合、整理券情報がキャンセルされた場合などに、整理券情報に変更があると判定する。
整理券情報に変更があると判定すると(ステップS44;Yes)、制御部62は、呼出通知処理を実行する(ステップS45)。呼出通知処理は、図17に示すステップS61〜63に示す処理であり、後で詳述する。
ステップS44において、整理券情報に変更がないと判定した場合(ステップS44;No)、または、ステップS45の処理が終了した場合、制御部62は、その他の要求などが無線端末2または無線装置3からあるか否かを判定する(ステップS46)。その他の要求などがあると判定すると(ステップS46;Yes)、制御部62は、要求に応じた処理を実行する(ステップS47)。
ステップS46において、その他の要求などがないと判定した場合(ステップS46;No)、または、ステップS47の処理が終了した場合、制御部62は処理を終了する。
図16は、整理券情報発行処理の一例を示すフローチャートである。図16に示すように、制御部62は、整理券情報発行処理を開始すると、整理券発行要求が正規な要求であるか否かを判定する(ステップS51)。制御部62は、整理券要求に含まれる無線装置IDおよび店舗IDの組が店舗情報テーブルに含まれている場合、整理券発行要求が正規な要求であると判定する。
整理券発行要求が正規な要求であると判定すると(ステップS51;Yes)、制御部62は、整理券情報を発行し(ステップS52)、発行した整理券情報を整理券情報テーブルに設定すると共に、発行した整理券情報を要求元の無線端末2または無線装置3へ送信する(ステップS53)。一方、整理券発行要求が正規な要求でないと判定すると(ステップS51;No)、制御部62は、要求元の無線端末2または無線装置3へ整理券情報の発行を拒否する拒否通知を送信する(ステップS54)。ステップS53、S54の処理が終了した場合、制御部62は処理を終了する。
図17は、呼出通知処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すように、制御部62は、呼出通知処理を開始すると、整理券情報テーブルのうち整理券情報に変更があった店舗IDに対応する無線端末2のユーザU毎の待ち順番および待ち時間を演算する(ステップS51)。
次に、制御部62は、呼出対象の無線端末2があるか否かを判定する(ステップS62)。制御部62は、所定範囲内の待ち順番となったユーザUがある場合、呼出対象の無線端末2があると判定する。呼出対象の無線端末2があると判定すると(ステップS62;Yes)、制御部62は、呼出対象の無線端末2に対して呼出通知を行う(ステップS63)。
呼出対象の無線端末2がないと判定した場合(ステップS62:No)、または、ステップS63の処理が終了した場合、制御部62は、処理を終了する。
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る整理券情報発行システムについて説明する。第1の実施形態に係る整理券情報発行システム1では、整理券発行要求が正規であるか否かを整理券情報発行サーバ4により行うものであるが、第2の実施形態に係る整理券情報発行システムでは、無線端末により正規な整理券発行要求を行えるようにしている。
第2の実施形態に係る整理券情報発行システムは、無線端末および整理券情報発行サーバの構成が一部異なるが、その他の構成は、第1の実施形態に係る整理券情報発行システム1と同様である。なお、以下においては、第1の実施形態に係る無線端末2および整理券情報発行サーバ4と同様の要素については同一符号を付して説明を適宜省略するものとする。
図18は、第2の実施形態に係る無線端末の構成例を示す図である。第2の実施形態に係る無線端末2Aは、制御部26Aを有し、その他の構成は、無線端末2と同様である。制御部26Aは、識別情報取得部31、整理券発行要求部32A、情報送信部33、情報受信部34Aおよび表示制御部35を備える。
情報受信部34Aにより取得された店舗情報には、店舗IDに加え無線装置IDが含まれている。整理券発行要求部32Aは、ユーザ操作により整理券発行要求操作が行われると、識別情報取得部31により取得される無線装置IDと店舗情報に含まれる無線装置IDとが一致するか否かを判定する。そして、整理券発行要求部32Aは、識別情報取得部31により取得される無線装置IDと店舗情報に含まれる無線装置IDとが一致する場合に、店舗IDを含む整理券発行要求を送信する。これにより、正規の整理券発行要求が無線端末2Aから送信される。
図19は、第2の実施形態に係る整理券情報発行サーバの構成例を示す図である。第2の実施形態に係る整理券情報発行サーバ4Aは、制御部62Aを有し、その他の構成は、整理券情報発行サーバ4と同様である。制御部62Aは、整理券情報発行部81A、整理券情報送信部82、識別情報生成部83、識別情報変更部84、判定部85、通知部86および情報処理部87Aを有する。
情報処理部87Aは、無線端末2Aから店舗情報要求を受信した場合、店舗情報要求に含まれる店舗IDに対応する店舗情報を店舗情報テーブルから抽出し、要求元の無線端末2Aへ送信する。情報処理部87Aにより送信される店舗情報には、情報処理部87により送信される店舗情報に加え、店舗IDに対応する無線装置IDが含まれる。
整理券情報発行部81Aは、無線端末2Aから整理券発行要求を受信した場合、整理券情報を発行する。無線端末2Aから送信される整理券発行要求は正規の要求であることから、整理券情報発行部81Aは整理券発行要求が正規であるか否かの判定を行う必要がない。そのため、整理券情報発行サーバ4Aにおける処理負荷を軽減することができる。
このように、第2の実施形態に係る整理券情報発行システムは、整理券情報発行サーバ4Aから無線端末2Aへ送信する店舗情報に無線装置IDを含ませることで、無線端末2Aから正規の整理券発行要求を送信させることができる。
[3.変形例]
上述した実施形態では、オプション情報として、「人数」、「煙草」および「席」の例を挙げて説明したが、その他の情報を含むようにもできる。例えば、オプション情報として、「来店希望時間」、「来店希望日時」などを含むことができる。この場合、制御部62は、「来店希望時間」や「来店希望日時」に対応する整理券情報を発行することができる。例えば、制御部62は、所定時間帯単位の整理券番号または待ち順番で整理券情報を受け付けることができ、これにより、ユーザUの利便性を向上させることができる。
上述した実施形態では、ユーザ操作により整理券発行要求画面を表示部42に表示するようにしたが、無線端末2、2Aの現在位置に近い店舗に対応する整理券発行要求画面を自動的に表示部22に表示することもできる。例えば、整理券情報発行サーバ4、4Aの制御部62、62Aは、無線端末2、2Aから送信される位置情報に近い店舗の店舗情報を無線端末2、2Aへ送信する。無線端末2、2Aは、整理券情報発行サーバ4、4Aから店舗情報を取得すると、この店舗情報に基づいて整理券発行要求画面を表示部22に表示する。なお、整理券情報発行サーバ4、4Aは、過去の整理券情報の発行履歴を参照し、過去の整理券情報を発行したことがあるユーザUの無線端末2、2Aに対して店舗情報を送信することもできる。
上述した混雑設定モードと混雑回避モードにおいて、判定部85は、無線通信エリア5の範囲を変更することもできる。例えば、判定部85は、混雑設定モードでは、無線通信エリア5を狭くし、混雑回避モードでは、無線通信エリア5を広げることができる。これにより、各モードの効果をより高めることができる。
[4.ハードウェア構成]
なお、実施形態における、整理券情報発行サーバ4、4Aは、例えば、図20に示すような構成のコンピュータ300によって実現される。図20は、整理券情報発行サーバ4、4Aの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
コンピュータ300は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、通信インターフェイス(I/F)305、入出力インターフェイス(I/F)306、およびメディアインターフェイス(I/F)307を備える。
CPU301は、ROM303またはHDD304に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM303は、コンピュータ300の起動時にCPU301によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ300のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD304は、CPU301によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス305は、通信部60に対応し、通信ネットワーク6を介して他の機器からデータを受信してCPU301へ送り、CPU301が生成したデータを、通信ネットワーク6を介して他の機器へ送信する。
CPU301は、入出力インターフェイス306を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU301は、入出力インターフェイス306を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU301は、生成したデータを、入出力インターフェイス306を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス307は、記録媒体308に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM302を介してCPU301に提供する。CPU301は、当該プログラムを、メディアインターフェイス307を介して記録媒体308からRAM302上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体308は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
コンピュータ300が整理券情報発行サーバ4、4Aとして機能する場合、コンピュータ300のCPU301は、RAM302上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部62、62Aの整理券情報発行部81、81A、整理券情報送信部82、識別情報生成部83、識別情報変更部84、判定部85、通知部86および情報処理部87、87Aとしての機能を実現する。また、HDD304は、記憶部61の機能を実現する。
コンピュータ300のCPU301は、これらのプログラムを、記録媒体308から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信ネットワーク6を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
[5.効果]
実施形態にかかる整理券情報発行システムは、無線端末2、2Aと、整理券情報発行サーバ4、4Aとを備える。無線端末2、2Aは、識別情報取得部31と、整理券発行要求部32、32Aと、情報受信部34、34A(整理券情報受信部の一例)とを備える。整理券情報発行サーバ4、4Aは、整理券情報発行部81、81Aと、整理券情報送信部82とを備える。識別情報取得部31は、商品またはサービスを提供する店舗または設備に対応する場所に設けられた無線装置3から当該無線装置3の無線装置ID(識別情報の一例)を取得する。整理券発行要求部32、32Aは、識別情報取得部31により取得された無線装置3の無線装置IDに基づき、整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4、4Aへ送信する。情報受信部34、34Aは、整理券発行要求に対応して整理券情報発行サーバ4、4Aから送信される整理券情報を受信する。整理券情報発行部81、81Aは、無線端末2、2Aから整理券発行要求を受信した場合、当該整理券発行要求に対応する店舗または設備の整理券情報を発行する。整理券情報送信部82は、整理券情報発行部81、81Aにより発行された整理券情報を無線端末2、2Aへ送信する。
これにより、整理券発行装置を店舗または設備に配置することなく、整理券情報を容易に発行することができる。また、整理券情報を取得しようとする店舗または設備に設けられた無線装置3の無線通信エリア5内に無線端末2のユーザUが行くことを条件として整理券情報が発行される。したがって、無線端末2によって整理券情報を取得するユーザUと、無線装置3によって整理券情報を取得するユーザとの不公平を回避することができる。
また、無線端末2の整理券発行要求部32は、識別情報取得部31により取得された無線装置3の無線装置IDを含む整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4へ送信する。整理券情報発行サーバ4の整理券情報発行部81は、無線端末2から整理券発行要求を受信した場合、当該整理券発行要求に含まれる無線装置IDに対応する店舗または設備があれば、整理券情報を発行する。
これにより、無線端末2から不正な整理券発行要求が送信された場合に、整理券情報の発行を容易に回避することができる。
また、整理券情報発行サーバ4Aは、無線装置3の無線装置IDを無線端末2Aへ送信する情報処理部87A(識別情報送信部の一例)を有する。また、無線端末2Aは、整理券情報発行サーバ4Aから無線装置3の無線装置IDを受信する情報受信部34Aを有する。無線端末2Aの整理券発行要求部32Aは、情報受信部34Aにより受信された無線装置IDと、識別情報取得部31により取得された無線装置IDとが一致する場合に、整理券発行要求を整理券情報発行サーバ4Aへ送信する。
これにより、整理券情報発行サーバ4Aから無線端末2Aへ送信する情報に無線装置IDを含ませ、無線端末2Aから正規の整理券発行要求を送信させることができる。
また、整理券情報発行サーバ4、4Aは、識別情報変更部84(変更部の一例)を有する。識別情報変更部84は、無線装置3に対し、無線装置IDの変更を要求する。
これにより、店舗または設備の位置またはその近傍にいない無線端末2、2Aからの不正な整理券発行要求を抑制してセキュリティを向上させることができる。
また、整理券情報発行サーバ4、4Aは、識別情報生成部83(生成部の一例)を有する。識別情報生成部83は、ランダムまたは所定の規則に従って無線装置IDを生成する。識別情報変更部84は、識別情報生成部83によって生成された無線装置IDを変更後の識別情報とする要求を無線装置3に対して行う。
これにより、無線端末2、2Aが出力する無線装置IDを整理券情報発行サーバ4、4Aにより決定することができ、無線装置3で定期的に変更する場合に比べて、無線装置3の処理負荷を軽減することができる。
また、無線装置IDは、秘密鍵で時刻を暗号化して生成される。整理券情報発行部81、81Aは、無線装置IDを復号化する秘密鍵に対応する店舗または設備の整理券情報を発行する。
これにより、整理券情報発行サーバ4、4Aから無線端末2、2Aへ無線装置IDを定期的に送信することなく、無線装置IDの値を定期的に変更することができる。
また、整理券情報発行サーバ4、4Aは、判定部85と、通知部86とを有する。判定部85は、無線端末2、2Aへ送信した整理券情報に対応する商品またはサービスの待ち順番を判定する。通知部86は、判定部85によって判定された待ち順番が所定範囲内である場合に、無線端末2、2Aに対して呼び出し通知を行う。
これにより、ユーザUを適切なタイミングで来店させることが可能となる。
また、整理券情報発行サーバ4、4Aは、情報処理部87、87A(端末位置取得部の一例)を有する。情報処理部87、87Aは、無線端末2、2Aの位置を取得する。通知部86は、情報処理部87、87Aによって取得した無線端末2、2Aの位置に応じて所定範囲を変更する。
これにより、ユーザUが店舗または設備から離れたところにいても、ユーザUを適切なタイミングで来店させることが可能となる。
また、判定部85は、整理券発行要求を行った無線端末2、2Aの無線装置3の通信エリア5内での存在度合いに応じて待ち順番を変更する。
これにより、店舗または設備周辺の混雑具合を調整することができる。例えば、整理券情報の対象店舗または対象設備周辺での存在度合いが高いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることで、店舗または設備周辺の混雑具合を高めることができ、整理券情報の対象店舗または対象設備周辺での存在度合いが低いユーザUの待ち順番を優先して小さくすることで、店舗または設備周辺の混雑を避けることができる。
[6.その他]
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
上述した整理券情報発行サーバ4、4Aは、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。