JP6253140B2 - 六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法 - Google Patents

六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法 Download PDF

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本発明は、六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法に関する。
現在、研削・切削工具(例えば、ドリル、エンドミル、ホブ、フライス、旋盤ピニオンカッタ)等に使用する超硬質材料として、高硬度、耐熱性、化学的安定性に優れる炭化タングステン(WC)が広く用いられている。
しかし、近年、航空機機体等に炭素繊維複合材などの難削材が使用されるようになると、炭化タングステン製の工具を用いても工具の摩耗が激しくなった。また、炭化タングステンは、結晶中の炭素成分と鉄が反応しやすいので、鉄系材料を切削する際に、結晶中の炭素成分が鉄と反応して、工具の摩耗特性を劣化させた。そのため、炭化タングステンに代わる新規な高硬度材料及びその製造方法が求められるようになった。
本発明者は、高窒素含有遷移金属窒化物の研究を行ってきたが(特許文献1)、理論計算予測から高硬度材料となりうる六方晶窒化タングステンに注目し(非特許文献1)、六方晶窒化タングステンを主成分として合成できる六方晶窒化タングステンの合成方法を開発した(非特許文献2)。この方法により、粒子径が50μm程度の大きな六方晶窒化タングステン単結晶を合成できた。
特開2013−018688号公報
H.A.Wriedt,The N−W(Nitrogen−Tungsten)Sysytem,BULLETIN OF Alloy Phase Diagrams,Vol.10,No.4(1989)358−367 第53回高圧討論会講演要旨集,p.70,1D09"高圧下複分解反応における窒化タングステン結晶合成"
本発明は、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、新規な超硬質材料の製造方法を提供することを課題とする。
以上の事情を鑑みて、本発明者は、六方晶窒化タングステン粉末を焼結体とすることにより、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)にできるのではないかと想到し、WN超硬合金を合成した。また、焼結助剤粉末を混入焼結して、W−N−Co超硬合金とすることにより、硬度をより向上させることができた。 また、六方晶窒化タングステン粉末に炭化タングステン粉末を混合して焼結して、W−N−C超硬合金とすることにより、硬度を更に向上させることができた。これらのWN系超硬合金からなる焼結体がいずれも炭化タングステンと同程度以上の硬度を有することを発見し、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1)六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末を高圧装置内に配置する工程と、前記原料粉末に対して0.98MPa以上7.7GPa以下の範囲での加圧と1200℃以上2200℃以下の範囲での加熱を同時に行う工程と、を有することを特徴とする六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(2)前記原料粉末をカプセルに充填し、前記カプセルを高圧セル内に配置してから、前記高圧セルを前記高圧装置のガスケット内に配置することを特徴とする(1)に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(3)前記六方晶窒化タングステン粉末の粒径が20μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(4)前記カプセル内に炭化タングステン粉末からなる第2の原料粉末を添加することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(5)前記カプセル内に焼結助剤粉末を添加することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(6)前記焼結助剤粉末がコバルト粉末であることを特徴とする(5)に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
(7)前記高圧セル内で前記カプセルを充填用粉末で取り囲んで配置することを特徴とする(2)に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
本発明の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法は、六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末を高圧装置内に配置する工程と、前記原料粉末に対して0.98MPa以上での加圧と1200℃以上での加熱を同時に行う工程と、を有する構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料を合成できる。
本発明の六方晶窒化タングステン系焼結体は、六方晶窒化タングステン結晶が焼結された多結晶体である構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料として利用できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の一例を示す模式図であって、平面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)である。 図1のB部の一例を示す断面模式図である。 図1のB部の別の一例を示す断面模式図である。 図1のB部の別の一例を示す断面模式図である。 図1のB部の更に別の一例を示す断面模式図である。 本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧加熱装置の一例を示す図であって、平面図(a)及び(a)のC−C’線における断面図(b)である。 本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧セルの一例を示す断面図である。 化学式WN+10wt.%Coサンプルの外観・大きさを示す写真である。 化学式WNサンプルのビッカース硬度の焼結温度依存性を示すグラフである。化学式WN+10wt.%Coサンプルであって、1200℃で焼結したサンプルのビッカース硬度も合わせて示している。 7.7GPa、1200℃、20分の条件で焼結したサンプルであって、化学式WN、20WN−80WC、WCの各サンプルのXRDスペクトルを示す図である。 化学式20WN−80WCサンプルのビッカース硬度の焼結温度依存性を示すグラフである。
(本発明の実施形態)
<六方晶窒化タングステン系焼結体>
まず、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体について説明する。
図1は、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の一例を示す模式図であって、平面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)である。
図1に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、平面視略円形状で板状体である。しかし、この平面視形状に限られず、平面視四角形状、平面視多角形状としてもよく、又、厚さを厚くして、例えば、立方体状としてもよい。
径dは0.5mm以上、厚さtは0.1mm以上とすることが好ましい。これにより、この材料自体を容易に任意の形状、例えば、切削工具等に加工できる。
密度が80vol.%以上であることが好ましい。これにより、空隙率を20vol.%以下にして、硬度を高めることができる。80vol%未満の場合には、空隙率が20vol.%超、存在することとなり、力を加えることにより、容易に亀裂が生じる。
図2は、図1のB部の一例を示す断面模式図である。
図2に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶12が焼結された多結晶体である。これにより、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができ、鉄と反応しにくくすることもでき、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有するようにもできる。
図2の例では、六方晶窒化タングステン結晶12のみが焼結されてなる。
この六方晶窒化タングステン系焼結体11は、原子比W:N=1:1の化学式WNで表すことができる。
前記六方晶窒化タングステン結晶に、h−Wが含まれていてもよい。これでも、硬度を高め、鉄と反応しにくくすることもできる。
図3は、図1のB部の別の一例を示す断面模式図である。
図3に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶12のNの一部がCで置き換えられた固溶体13が含まれていてもよい。これにより、WN結晶構造をほぼ維持したまま、WC構造を介在させて、焼結体の硬度を高めることができる。
この六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN(1−x)、式中0<x≦0.99で表すことができる。
図4は、図1のB部の別の一例を示す断面模式図である。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、結晶粒間に焼結助剤Coが介在されていてもよい。
図4に示す例は、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶12のみが焼結されてなる材料の結晶粒間に焼結助剤Co14が介在されている。焼結助剤としてCoを含有することにより、硬度を高めることができる。
この六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN+yCo、式中0<y≦50wt.%で表すことができる。
このように、Coの濃度は50wt.%以下とすることが好ましい。50wt.%超の場合には、結晶部の割合が少なくなり、硬度が低下する。
図5は、図1のB部の更に別の一例を示す断面模式図である。
図5に示す例は、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶12のNの一部がCで置き換えられた固溶体13が含まれて、焼結されてなる材料の結晶粒間に焼結助剤Co14が介在されている。
この六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN(1−x)+yCo、式中0<x≦0.99、0<y≦50wt.%で表すことができる。
<六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法>
次に、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法について説明する。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法は、高圧セル配置工程S1と、加圧加熱工程S2と、を有する。
(高圧セル配置工程S1)
高圧セル配置工程S1では、六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末をカプセルに充填し、前記カプセルを高圧セル内に配置してから、前記高圧セルを高圧装置のガスケット内に配置する。
図6は、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧加熱装置の一例を示す図であって、平面図(a)及び(a)のC−C’線における断面図(b)である。
図6に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧加熱装置21は、高圧装置25と高圧セル26とから概略構成される。
高圧装置25は、平面視環状のシリンダー22と、シリンダー22の環内部分に配置されたガスケット24と、2つのアンビル23とから概略構成されている。
ガスケット24中心に、高圧セル26を配置することができる構成とされている。高圧セル26は、略円柱状とされており、その軸方向をシリンダーの環の中心軸方向と重なるように環内に配置する。
2つのアンビル23は、矢印F、Gで示すように、互いに、油圧機構により上下から環内中心に向けて押し付けあうことが可能とされており、ガスケット24中心に配置した高圧セル26に加圧可能とされている。
図7は、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧セルの一例を示す断面図である。
図7に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法で用いる高圧セル26は、筒内にカプセルを配置可能なパイロフィライト円筒36と、円筒36の2つの開口部を塞ぐ2枚の第1の板34と、第1の板34にそれぞれ接面配置する2枚の第2の板33と、第2の板33をそれぞれ環内に嵌合可能な2つの環32と、第2の板33にそれぞれ接面配置する2枚の第3の板31と、を有して、概略構成されている。これにより、内部に配置するカプセルに均一に加圧することができる。
第1の板34としてはモリブデン円板を挙げることができ、第2の板33としてはジルコニア円板を挙げることができ、第3の板31としてはステンレス円板を挙げることができ、環32としてはスチールリングを挙げることができる。
これらを用いることにより、パイロフィライト円筒36内を所定の温度に正確に制御して加熱することができるとともに、パイロフィライト円筒36内に上限方向から均一に、面内バラツキがないように、加圧することができる。
パイロフィライト円筒36内には、開口部側にそれぞれ環35を配置する。パイロフィライト円筒36内の中心部に、原料粉末42を充填したカプセル41を配置する。カプセル41を覆うようにカーボンヒーター39が配置する。カーボンヒーター39を加熱することにより、カプセル41を加熱し、原料粉末42を加熱できる構成とされている。
パイロフィライト円筒36とカーボンヒーター39の間及びカーボンヒーター39とカプセル41の間に、カプセル41を取り囲むように充填用粉末37を充填することが好ましい。これにより、カプセル41への加熱加圧の均一性を高めることができる。
充填用粉末37としては、NaCl+xwt.%ZnO粉末(0≦x≦20)を挙げることができる。
カプセル41は、Ta、W、Mo、Au、Ptの群から選択されるいずれか1の材料からなることが好ましい。これにより、充填された原料粉末42に上限方向から均一に、面内バラツキがないように、加圧することができるとともに、均一に加熱することができる。
カプセル41としては、径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の空洞部を有する容器を用いることが好ましい。これにより、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)の六方晶窒化タングステン系焼結体を合成できる。容器の形状・大きさを適宜設定することにより、六方晶窒化タングステン系焼結体の形状・大きさを設定できる。
カプセル41内には、原料粉末42を充填する。充填しなければ、形状を制御できない場合が生じる。
原料粉末42に用いる六方晶窒化タングステン粉末の粒径は20μm以下とすることが好ましい。例えば、篩を用いる。これにより、焼結体の硬度の均一性を高めることができるとともに、焼結体の表面をより平坦にすることができる。
カプセル41内には、炭化タングステン粉末からなる第2の原料粉末を添加してもよい。
これにより、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶12のNの一部がCで置き換えられた固溶体を含む六方晶窒化タングステン系焼結体を合成できる。
Cの一部ないし、大半がNと置換することにより、鉄と反応しにくい窒化タングステン系焼結体を合成できる。
カプセル41内に焼結助剤粉末を添加してもよい。これにより、焼結体の凝集性を高めることができる。焼結助剤粉末としては、コバルト粉末を挙げることができる。
(加圧加熱工程S2)
加圧加熱工程S2では、高圧セル26を0.98MPa以上での加圧と1200℃以上での加熱を同時に行う。これにより、密度が80vol%.以上の六方晶窒化タングステン系焼結体を合成することができる。密度が80vol.%以上とすることにより、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料を合成できる。
0.98MPa未満では、密度が80vol.%以上とすることができない。
また、1200℃未満では完全に焼結させることができない。
高圧セル26を0.98MPa以上での加圧と1200℃以上での加熱を同時に行う時間は5分以上とすればよいが、10分以上とすることがより好ましく、20分以上とすることが更に好ましい。なお、60分以上とした場合は、硬度はあまり変わらない。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末42を高圧装置21内に配置する工程と、原料粉末42に対して0.98MPa以上での加圧と1200℃以上での加熱を同時に行う工程と、を有する構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料を合成できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、原料粉末42をカプセル41に充填し、カプセル41を高圧セル26内に配置してから、高圧セル26を高圧装置21のガスケット24内に配置する構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料を合成できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、前記六方晶窒化タングステン粉末の粒径が20μm以下である構成なので、焼結体の硬度の均一性を高めることができるとともに、焼結体の表面をより平坦にすることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、カプセル41内に炭化タングステン粉末からなる第2の原料粉末を添加する構成なので、窒化タングステン粉末との混合焼結の際に、WNにおける窒素を炭素と置き換えることができ、W−C−N系材料を容易に作製することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、カプセル41内に焼結助剤粉末を添加する構成なので、WNにコバルトを添加して焼結させて、W−N−Co系の超硬合金を作製できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11の製造方法は、焼結助剤粉末がコバルト粉末14である構成なので、WNにコバルトを添加して焼結させることで、W−N−Co系の超硬合金を作製できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法は、高圧セル26内でカプセル41を充填用粉末37で取り囲んで配置する構成なので、カプセル41への加熱加圧の均一性を高めることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、六方晶窒化タングステン結晶が焼結された多結晶体である構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができ、鉄と反応しにくくすることもでき、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有するようにもできる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WNで表される六方晶窒化タングステン結晶のNの一部がCで置き換えられた固溶体が含まれている構成なので、硬度を高めることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、結晶粒間に焼結助剤Coが介在されている構成なので、焼結度合いを高めて、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WNで表される構成なので、鉄と反応しにくくすることもでき、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有するようにもできる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN(1−x)で表され、式中0<x≦0.99である構成なので、鉄と反応しにくくすることもでき、硬度をより高めることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN+yCoで表され、式中0<y≦50wt.%である構成なので、焼結度合いを高めて、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができ、鉄と反応しにくくすることもできる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、化学式WN(1−x)+Coで表され、式中0<x≦0.99、0<y≦50wt.%である構成なので、焼結度合いを高めて、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができ、鉄と反応しにくくすることもでき、硬度をより高めることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体である構成なので、切削工具に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)とすることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体11は、密度が80vol.%以上である構成なので、硬度を高めることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステン系焼結体及びその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1:WN焼結体)
まず、原料粉末に用いる六方晶窒化タングステン粉末は、篩を用いて、粒径を20μm以下とした。
次に、この原料粉末を、径5mm、厚さ1.0mmの略円板状の空洞部を有するTa製の容器からなるカプセル内に充填した。
次に、カプセルを高圧セル内に配置した。高圧セルは、筒内にカプセルを配置可能なパイロフィライト円筒と、円筒の2つの開口部を塞ぐモリブデン円板からなる第1の板と、第1の板にそれぞれ接面配置するジルコニア円板からなる第2の板と、第2の板をそれぞれ環内に嵌合可能なスチールリングからなる環と、第2の板にそれぞれ接面配置するステンレス円板からなる第3の板と、を有するものを用いた。
次に、パイロフィライト円筒内には、開口部側にそれぞれ環を配置した。パイロフィライト円筒内の中心部に、原料粉末を充填したカプセルを配置した。カプセルを覆うようにカーボンヒーターを配置した。
次に、パイロフィライト円筒とカーボンヒーターの間及びカーボンヒーターとカプセルの間に、カプセルを取り囲むようにNaCl+xwt%ZnO粉末(0≦x≦20)からなる充填用粉末を充填した。
次に、高圧セルを、平面視環状のシリンダーと、シリンダーの環内部分に配置されたガスケットと、2つのアンビルとからなる高圧装置のガスケット中心に、略円柱状の高圧セルを、その軸方向をシリンダーの環の中心軸方向と重なるように環内に配置した。
次に、2つのアンビルを油圧機構により上下から環内中心に向けて押し付けて、高圧セルに0.98MPa以上での加圧を行った。この状態を維持したまま、1400℃(焼結温度)に加熱を行い、この状態を20分保持して、焼結した。
次に、常温常圧に戻してから、カプセル内から実施例1のサンプルである焼結体(WN、1400℃)を取り出した。
(実施例2)
焼結温度を1600℃とした他は実施例1と同様にして、実施例2のサンプルである焼結体(WN、1600℃)を製造した。
(実施例3)
焼結温度を2000℃とした他は実施例1と同様にして、実施例3のサンプルである焼結体(WN、2000℃)を製造した。
(実施例4)
焼結温度を2200℃とした他は実施例1と同様にして、実施例4のサンプルである焼結体(WN、2200℃)を製造した。
(実施例5)
原料粉末に焼結助剤としてコバルト粉末を10wt.%添加した他は実施例1と同様にして、実施例5のサンプルである焼結体(WN+10wt.%Co)を製造した。
図8は、化学式WN+10wt.%Coサンプルの外観・大きさを示す写真である。
径が5mm、厚さが1mmの円板状体が得られた。密度は90vol.%であった。
(実施例6)
原料粉末に第2の原料粉末としてWC粉末を80wt.%添加した他は実施例1と同様にして、実施例6のサンプルである焼結体(20WN−80WC、1400℃)を製造した。
これは、炭化タングステン(WC)と窒化タングステン(WN)を4:1(mol)で混合焼結したサンプルである。
(実施例7)
原料粉末に第2の原料粉末としてWC粉末を80wt.%添加し、焼結温度を1600℃とした他は実施例1と同様にして、実施例7のサンプルである焼結体(20WN−80WC、1600℃)を製造した。
(実施例8)
原料粉末に第2の原料粉末としてWC粉末を80wt.%添加し、焼結温度を1800℃とした他は実施例1と同様にして、実施例8のサンプルである焼結体(20WN−80WC、1800℃)を製造した。
(実施例9)
原料粉末に第2の原料粉末としてWC粉末を80wt.%添加し、焼結温度を2000℃とした他は実施例1と同様にして、実施例9のサンプルである焼結体(20WN−80WC、2000℃)を製造した。
(比較例1)
原料粉末としてWNの代わりにWCを用いた他は実施例1と同様にして、比較例1のサンプルである焼結体(WC、1400℃)を製造した。
次に、各サンプルのビッカース硬度の評価を行った。ビッカース硬度は、ダイヤモンドを一定圧力で押し付け、形成される圧痕の形状・大きさ・深さから算出する公知の方法を用いた。
図9は、化学式WNサンプルのビッカース硬度の焼結温度依存性を示すグラフである(実施例1〜4)。WN系では、2000℃で焼結した実施例3サンプルの硬度が約9.8GPaと最も高くなった。
また、化学式WN+10wt.%Coサンプルであって、1400℃で焼結した実施例5サンプルのビッカース硬度も合わせて示した。実施例1サンプルと比較すると、1.3倍程度硬度が向上した。
図10は、7.7GPa、1400℃、20分の条件で焼結したサンプルであって、化学式WN(実施例1)、20WN−80WC(実施例6)、WC(比較例1)の各サンプルのXRDスペクトルを示す図である。
図10から、WCとWNの混合焼結体である20WN−80WC(実施例6)のXRDプロファイルから、実施例6サンプルではWCとWNは相分離しておらず、固溶体として焼結していることが判明した。
図11は、化学式20WN−80WCサンプルのビッカース硬度の焼結温度依存性を示すグラフである(実施例6〜9)。
1400℃と2000℃の温度範囲では、ビッカース硬度と焼結温度との間に、焼結温度の上昇と共に、線形で単純増加する比例関係が見られた。
20WN−80WC系では、2000℃で焼結した実施例9サンプルの硬度が、約21GPaと最も高くなった。
本発明の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法は、六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末をカプセルに充填し、前記カプセルを高圧セル内に配置してから、前記高圧セルを高圧装置のガスケット内に配置する工程と、前記高圧セルを0.98MPa以上での加圧と1400℃以上での加熱を同時に行う工程と、を有するので、ドリルの刃等に加工できる大きさ(径0.5mm以上、厚さ0.1mm以上の板状体)であって、鉄と反応しにくく、炭化タングステンと同程度以上の硬度を有する、超硬質材料を合成でき、これを研削・切削工具(例えば、ドリル、エンドミル、ホブ、フライス、旋盤ピニオンカッタ)等に使用する超硬質材料としても用いることができ、超硬質材料産業、研削・切削工具産業等において利用可能性がある。
11…六方晶窒化タングステン系焼結体、12…六方晶窒化タングステン結晶、13…固溶体、14…焼結助剤Co、21…高圧加熱装置、22…シリンダー、23…アンビル、24…ガスケット、25…高圧装置、26…高圧セル、31…第3の板、32…環、33…第2の板、34…第1の板、35…環、36…パイロフィライト円筒、37…充填用粉末(NaCl+10wt.%ZrO)、39…カーボンヒーター、41…カプセル、42…原料粉末。

Claims (7)

  1. 六方晶窒化タングステン粉末からなる原料粉末を高圧装置内に配置する工程と、前記原料粉末に対して0.98MPa以上7.7GPa以下の範囲での加圧と1200℃以上2200℃以下の範囲での加熱を同時に行う工程と、を有することを特徴とする六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  2. 前記原料粉末をカプセルに充填し、前記カプセルを高圧セル内に配置してから、前記高圧セルを前記高圧装置のガスケット内に配置することを特徴とする請求項1に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  3. 前記六方晶窒化タングステン粉末の粒径が20μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  4. 前記カプセル内に炭化タングステン粉末からなる第2の原料粉末を添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  5. 前記カプセル内に焼結助剤粉末を添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  6. 前記焼結助剤粉末がコバルト粉末であることを特徴とする請求項5に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
  7. 前記高圧セル内で前記カプセルを充填用粉末で取り囲んで配置することを特徴とする請求項2に記載の六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法。
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