JP6239532B2 - 細胞を保持し再循環させるための一方向分離器 - Google Patents

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Description

本発明は、リアクタ混合物からの固体を保持するためのプレート積層体を含む傾斜チャネル固体分離器における、単層または多層のプラスチックリッジプレートの使用に関する。
動物および植物の細胞の培養は、生物学的に活性な物質および薬学的に活性な生成物の生産に非常に重要である。特に、遊離懸濁液中の培地で頻繁に行われる細胞の培養は、要求が多い。その理由は、細胞は、微生物とは対照的に、機械的な剪断応力および栄養供給不足に関して非常に敏感だからである。
動物および植物の細胞株は、通常、バッチ的に培養される。これの欠点は、常に変化する基質、生成物、バイオマス濃度のせいで、細胞の最適な栄養が困難を伴ってのみ得られることである。また、発酵の終わりに、副生成物(例えば死細胞の成分)の蓄積がある。それは、通常、後の処理で大きな努力を払って除去する必要がある。上記理由から、特にタンパク質分解性攻撃によって損傷を受け得る不安定な生成物を生成するとき、連続運転されるバイオリアクタの使用がなされる。
連続バイオリアクタの使用は、次の要件が満たされたとき、高い細胞密度およびそれに伴う高い生産性を達成することを可能にする。
・ 細胞への、基質、特に溶存酸素の十分かつ低剪断な供給
・ 呼吸中に生じる二酸化炭素の十分な除去
・ 高い細胞濃度を構築するための、効果的な、低剪断の、目詰まり無しの細胞保持システム、
・ バイオリアクタおよび保持システムの長期安定性(無菌性、流体力学的)。
連続的動作に加えて、例えば特に高い細胞密度を有するスターター培養物の培養のために、効率的な細胞保持システムを有するバイオリアクタを使用することが可能である。この場合、細胞保持システムは、バイオマスを事実上含まない細胞培養上澄み液を取り出すために、反復バッチモードで不連続的に使用される。その後、培養物を単純なバッチ処理の場合よりも高い細胞密度にするために、スターター培養リアクタは、新鮮な培地を補充され得る。
高い細胞密度(1ミリリットル当たり2000万超の生細胞)が連続運転バイオリアクタで達成され得るように、細胞の効率的な保持が必要である。この場合、保持の必要な程度は、細胞の増殖速度および灌流速度q/V(バイオリアクタ容積V当たりの培地スループットq)に依存する。
過去には、連続運転バイオリアクタのための種々の細胞保持システムが提案された。殆どの場合、それらはバイオリアクタの外部に配置された。この理由は、メンテナンスと洗浄の目的のための細胞保持システムの容易なアクセスである。
特にバイオリアクタ外部での不十分な酸素供給と二酸化炭素除去に起因する細胞の損傷を最小限にするために、小さな作動容積とそれに伴う短い細胞滞留時間を有する細胞保持システムを有することが望ましい。
メンブレンフィルタに加えて、固定及び可動のメンブレンで交差流濾過の原理に従って機能する設備が、従来技術の特定の遠心分離機と重力分離器で使用されている。
メンブレンフィルタを用いた細胞保持の場合には、堆積物または汚染が観測される。それらは、信頼性のあるメンテナンスフリーの長期運転を妨げる。メンブレン表面を横切る十分急速な流れがあるとき、この堆積物は低減され得る。これは、静止の又は振動する動作で達成され得る。振動する流れがメンブレンを横切るメンブレンシステムの例は、リファイン・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Refine Technologies Inc.)社からの交互接線流れ(ATF)システムである。しかしながら、メンブレン表面を横切る急速な流れは、低剪断細胞培養の基本的な前提に反する。
遠心力場で細胞を分離するための低剪断遠心分離機は、わずか数週間にわたってメンテナンス費用なしで動作するのみで、遠心分離要素の交換を必要とする。このことは、汚染の危険性を増大させる。
細胞の培養において主に使用される重力分離器は、沈殿槽と傾斜チャネル分離器である。単純な沈殿槽と比較して、大規模な傾斜チャネル分離器は、分離面積に対してかなり容積が低いという利点がある。一つの刊行物(H・J・ヘンツラー(Henzler, H.-J.)著、ケミー・テヒニク(Chemie-Technik)、1、1992、3)は、対向流、交差流および並流で動作できる傾斜チャネル分離器内の細胞保持を記載している。流れが通過するチャネルの断面は、プレートまたはチューブを備えることができる。WO1994026384 A1は、対向流の分離器における細胞を保持するための傾斜チャネル分離器の使用をクレームしている。とりわけ、WO2003020919 A2は、細胞の保持のために、対向流と交差流の分離器、および様々な予備的な分離器(例えば、ハイドロサイクロン)との組み合わせを記載している。これらの公知の傾斜チャネル分離器は、ステンレス鋼から作られており、それらの要素は、切断され、労力をかけて平滑化され、鏡面研磨され、そして一緒に溶接される。
上記傾斜チャネル分離器は、外部回路を介してバイオリアクタへ接続される。この目的のために、チューブラインとポンプが必要とされる。
重力分離器における代謝活性と細胞の不着を低減するために、重力分離器への途中で細胞培養液を冷却することが提案されている。低温で低下された代謝活性は、バイオリアクタ外部での細胞の滞留が延長された場合には確かに有利である。
WO2009152990(A2)は、流れが通過する容器内で細胞を保持し再循環させるための細胞保持システムであって、互いに隣接して配置された多数のチャネルを含み、それらのチャネルが直立した中空円筒を形成し、その中空円筒の縦軸に対して10°と60°との間の角度βで傾斜した状態にあるものを記載している。流れが通過する上記容器は、バイオリアクタ、または、細胞の保持および再循環のためにバイオリアクタに接続された容器であり得る。上記チャネルは下端で開口している。上端で、上記チャネルは、少なくとも1つのラインを有する共通の環状空間につながっている。そのラインを介して収穫ストリームが上記容器から搬送される。細胞と細胞培養液との分離は上記チャネル内で行われる。バイオリアクタからの収穫ストリームの連続的な取り出しの結果、細胞培養液と細胞とは、上記チャネル内に吸引される。細胞は、傾斜チャネル内で沈降し、古典的な傾斜チャネル分離器における通り、再び上記チャンネル(複数)の外へ、流入する収穫ストリームに対して対向流でスライドし、そして、それによって上記容器内に残る。細胞から分離された細胞培養液は、上記チャネルを介して上記チャネルの上方の環状空間に搬送され、最終的に容器の外に搬送される。
高度に規制された医薬品製造では、洗浄および滅菌されたバイオリアクタおよび例えば細胞保持システムのようなバイオリアクタ要素を設けることに対して、時間、設備、人員の面で、大幅な出費が割り当てられている。多目的プラント内の生産物の変更時または2つの生産物ロット間で交差汚染を安全に回避するために、洗浄の他に、非常に複雑な洗浄検証が必要とされる。検証は、おそらくプロセス適用の場合に繰り返される必要がある。ステンレス鋼製の従来のバッチ、フェドバッチまたは灌流の発酵槽の洗浄及び殺菌のために、一般的に、いわゆる永久設備システム内において、スチーム・イン・プレイス(SIP)技術と組み合わせてクリーン・イン・プレイス(CIP)技術が使用される。また、連続的なプロセス制御の場合に十分な長期的無菌性を保証するために、オートクレーブ技術が使用される。しかしながら、それは、リアクタまたはリアクタ要素のオートクレーブへの不便な輸送を必要とし、比較的小さなリアクタの規模でのみ適用される。老朽化消耗部品、例えば封止された撹拌シャフトの使用、不適切な滅菌または機器の輸送、オートクレーブ後における接続ラインの動作または接続への持ち込み、および定期的なサンプリングの場合に、汚染の危険性は特に高い。
バッチまたはフェドバッチモードで使用されるCIP/SIPシステムの場合には、設置手順に起因するリアクタの停止時間は、特に頻繁な生産物の変更の場合には、使用の短時間のせいで、リアクタの利用可能性に大幅に影響を与え得る。
使い捨てリアクタの概念は、市場の関心の高まりを受けており、最大の清潔さと無菌性を確保しながら、迅速かつ柔軟な生産システムの再装荷の要求を満たす。
それゆえ、従来技術から進んで、本発明の目的は、連続的またはバッチ的な運転プロセスにおいて、動物細胞、特にヒト細胞、および植物細胞を保持し再循環させるための効率的な方法であって、その方法は機械的な剪断応力に関する細胞の敏感さ、細胞への十分な栄養供給を考慮し、その方法は非常に大きな規模まで規模拡大可能であり、その方法は製薬産業のメンテナンス、洗浄及び殺菌の要求を満たし、その方法の使用は複雑さとエラーの危険性を低減し、その方法は、資源の最小限の使用で、使い捨てシステムとして経済的および環境的に最適な使用(生産・廃棄)を可能にするものを提供することにある。
上述の目的は、リアクタ混合物からの固体を保持するためのプレート積層体を含む傾斜チャネル固体分離器内における単層または多層のプラスチックリッジプレートの使用によって達成される。
特にバイオリアクタ混合物からの固体を保持するために、本発明による傾斜チャネル固体分離器は、要素として、
収穫ストリーム収集領域(56)から、収穫としての細胞から分離された収穫ストリームを取り出すための、1つ以上の通路/内部構造物(80)を有する上記固体分離器の上部領域(70)を備え、この上部領域は下記分離領域に接続され、
単層または多層のプラスチックリッジプレートからなるプレート積層体(1)によって形成された分離領域を備え、その積層体は動作時に水平に対して30°から80°までの角度(10)で傾斜され、この分離領域は下記下部セグメントに接続され、
上記リアクタ混合物(74)の流れ分配のための1つ以上の通路/内部構造物(84)をもつ上記固体分離器の下部セグメントを備え、この下部セグメントは下記固体収集領域の上方にあり、
重力によって上記細胞を収集するための、特に円錐状または角錐状の態様で、下方へ向かって先細になっている固体収集領域(57)
を備える。
特に円錐状または角錐状の態様で下方へ向かって先細になっている上記固体収集領域(57)は、鉛直に対して10°から60°までの角度(58,59)を有するのが好ましい。上記角度58と59は、個別に選択可能である。
再循環を可能にするために、上記固体収集領域(57)は、上記細胞を取り出すための1つ以上の通路(89)または可能な内部構造物(88)を有する。内部構造物の一例は、中央吸引口である。
上記単層または多層のプラスチックリッジプレートはチャネルを形成し、上記プレート積層体1は互いに隣り合って配置された複数のチャネルからなるのが好ましい。
上記チャネルは下端及び上端で開口している。上記下端では、上記チャネルは、円錐状の態様で下方へ向かって先細になっている共通の固体収集領域57につながっている。上記上端では、上記チャネルは、共通の収穫ストリーム収集領域56につながっている。その収穫ストリーム収集領域は、少なくとも1つの通路80を有し、その通路を通して上記収穫ストリームが上記容器外へ搬送され得る。
本発明による傾斜チャネル固体分離器のチャンネルでは、細胞と細胞培養液とが分離される。上記バイオリアクタからの上記収穫ストリームの連続的な取り出しの結果として、細胞培養液と細胞とは、チャネル内に吸い込まれる。細胞は、傾斜チャネル内で沈降し、古典的な傾斜チャネル分離器における通り、再び上記チャンネル(複数)の外へ、流入する収穫ストリームに対して対向流でスライドし、そして、円錐状に先細になった固体収集領域57内に集められる。通常、固体収集領域57は、上記収集された細胞を吸い出し、上記バイオリアクタ内へ再循環させるための、上記バイオリアクタに接続された1つ以上の通路/内部構造物88/89を有する。上記プレート積層体1の上記チャネルは、矩形、楕円形、円形または半円形の断面(図4)を持つことができる。
チャネルの寸法決定(数、直径、長さ)は、いずれの場合にも、保持されるべき細胞の種類、バイオリアクタのサイズ、およびスループットに依存する。
チャネルの目詰まりを防止するために、チャネル幅dは、d≧3mmであるのが好ましい。好ましい実施形態では、3mmから100mmまで、好ましくは4mmから20mmまで、特に好ましくは3mmから7mmまでのチャネル幅を有するチャネルが、第1に、目詰まり状態を確実に避けるため、第2に、分離器空間とバイオリアクタ空間との間の容積比(空時収量を低減する)を最小化するために、用いられる。
必要な分離面積Aerfは、式Eq.1に従って、沈降速度ws、灌流速度q/V(バイオリアクタ容積V当たりの培地スループットq)、およびバイオリアクタ容積から生じる。効率係数ηは、縦型分離器に対する傾斜チャネル分離器の性能低下を考慮している(式Eq.2)。
矩形および円筒形の断面の場合の理論的な分離面積Athは、下記の式Eq.3およびEq.4から、文献(ハー・イェー・ビンダー(H.-J. Binder)著、「傾斜した層流の円形と矩形のパイプ内における単一粒子とマルチ粒子の懸濁液からの沈降(Sedimentation aus Ein- und Mehrkornsuspensionen in schraeg stehenden, laminar durchstroemten Kreis- und Rechteckrohren)」、学位論文、ベルリン、1980年)に発表のアプローチに従って、近似的に決定され得る。
Figure 0006239532

Figure 0006239532

Figure 0006239532

Figure 0006239532

ここで、Zはチャネルの数、βはチャネルが重力の方向に対して傾斜されている角度、dは内径、Lはチャネルの長さ、πは円周率(π=3.14149…)である。
チャネル長さの寸法決定は、層流状態(レイノルズ数Re<2300)の遵守が考慮されるべきことを必要とする。
これに関連して、収穫ストリーム取り出し部位(=通路/内部構造物80)での動圧は、不均衡配分という効率低下現象を排除するために、チャネル内の圧力降下よりも少なくとも5〜10倍低くあるべきである。十分な圧力降下は、0.1mからのチャネル長については技術的に実現可能であると考えられ得る一方、好ましくは0.2mから5mまでのチャネル長、特に好ましくは0.4mから2mまでのチャネル長については、実現されている。
低減された圧力降下に起因して、短いチャネル長Lは、分配の問題につながる可能性がある。このことは、特に上部の収穫ストリーム収集領域56から収穫ストリームを取り出す場合は、取り出し速度を低減するための分配装置を必要とするかも知れない。したがって、必要に応じて、通路/内部構造物80は、収穫ストリーム収集領域56から、細胞から分離された収穫ストリーム70(=収穫)の均質化された取り出しのための流れインバータ81を有する。
通常、本発明による傾斜チャネル固体分離器は、1から10までのチャンネルを含むことができ、好ましくは10から100,000まで、特に好ましくは10〜10,000までのチャンネルを含むことができる。必要に応じて、チャンネルは、スペース要件の最適化のために、プレート積層体1内の1つ以上のリッジプレートにわたって分散され得る。好ましくは、規模に応じて、プレート積層体1は、1から400までのリッジプレートを備え、特に好ましくは1から50までのリッジプレートを備える。
支持プレートを含む単層または多層のリッジプレートからなるプレート積層体1の幅と高さの比は、調整され得る。正方形、円筒形、長方形または楕円形の断面を有し、幅に対する高さの比H/Dとして、0.005 ≦ H/D ≦1.5、好ましくは 0.02 ≦ H/D ≦1.2、特に好ましくは 0.1 ≦ H/D ≦ 1.0 であるプレート積層体1が好ましく用いられる。
上記分離領域は、互いの上に積層されるとともに基体を形成する多数のプラスチックリッジプレートを備えるのが好ましい。
それに代えて、プレート積層体1は、輪郭が付けられたプレート340または320(図4参照)から形成され得る。輪郭が付けられたプレートは、好ましくは、滑らかな側面と、一定の間隔でリッジと溝の連続を有する側面とを有する。チャネルは、一つ以上の層になっているプレートの積層の上に、例えば支持プレート30上に形成されている。この場合、チャネルは、隣接する層の滑らかな側によって、またはステータの壁によって、各場合における開放側に向かって閉じられている。プレート積層体を押出成形し、または、単層またはは多層の態様でサブ積層体を押出形成し、それらを結合してプレート積層体1を形成することも可能である。
上記リッジプレートは、接着又は溶接により接合されるのが好ましい。プレート積層体は、接合の結果として、主に空間的に固定されるべきである。別の目的は、いわゆるデッドゾーン(リッジプレートの外面の周りで分離に使用されない空間)を最小化することである。しかしながら、この場合、上記デッドゾーンの完全な回避は絶対に必要というわけではない。好適な接着剤は、当業者に知られており、かつ、チャネルの材料及び表面特性に一致している接着剤成分である。特に、必要なFDAの品質クラスで市場で入手可能な接着剤を使用することが好ましい。溶接のためには、熱、レーザおよび超音波などの熱接合技術を用いることができる。特に好ましい接合技術はレーザ溶接である。レーザ溶接は、プレート積層体をこの目的に適した装置におけるサイズに切断することと組み合わせて使用され得る。溶接技術は、製薬プロセスに導入されるプラスチックの数がこの接合技術によって増加されない、という利点を有する。
チャネルの形状は、チャネル幅dに対するリッジ高さhsの比によって確定される。技術的に実現可能なhs/d比は、特性(鍛造性、弾性、深絞りのための容量)に応じて、0.01 ≦ hs/d ≦ 5の範囲内である。ここで、2つの寸法hsとdは、両方とも3mm以上であるか、または、好ましくは5mm以上であるべきである、ということが注意されるべきである。好適なhs/d比は0.5から5までである。リッジ幅bsは、フィルム材料の機械的安定性によって決定される。リッジ幅bsは、単位分離器容積当たりの高い分離面積を可能にするように、できるだけ小さくすべきである。同時に、それらのリッジ幅は、形状の変化なしに下層との圧力嵌め接続を可能にするために、過度に低く選択されるべきではない。押出成形されたプレート積層体1、または、押出成形されたプレートサブ積層体若しくはリッジプレートから構築されたプレート積層体の場合には、分離面積の大きな損失なしに、小さなリッジ幅をもつ非常に高い剛性を実現することができる。だから、この製造形態が好ましい。
輪郭が付けられたプレートは、プレート製造時に直接成形することによって、または、平滑なプレートに対して、エンボス加工され、加熱成形または冷間成形されたプレートを接合(例えば、接着)することによって、作製され得る。エンボス加工されたおよび平滑なプレートの材料特性は、それらの異なる機能(エンボス加工されたプレートについての良好なスライド特性、形状安定性、平滑なプレートについての良好なシール特性)に関して、当業者に知られた適切な材料を選択し、適切な表面品質を有することによって、最適に調整され得る。
通常、商業的に入手可能で、安価で、製薬プロセスに適するプラスチックリッジプレートは、例えばポリカーボネートからプレートサブ積層体として押し出され、プレート積層体1を製造するために、切断され、適切な長さに製造され、そして、互いに取り付けられる。
これらのリッジプレートは、切断用の、チャネル形状(沈降面積)と既製の表面品質を仕上げた、連続的な生産物として押出成形される。サイズに切断、より具体的には必要な長さに切断することは、通常、例えば丸鋸上で鋸引きすることによって達成される。通常、縦方向のリッジは、第1に分離器のハウジングとして、第2に流れチャネルを安定化させるために働く。横方向のリッジは、第1に分離器のハウジングとして、第2に分離面積を形成するために働く。
プラスチックリッジプレートから構築されたプレート積層体は、チャネル開口部の平面がプレート積層体1の支持面に対して直角であるストレートな直方体(図3)、または、組み込まれた状態でのチャネル開口部が水平面上にある傾いた直方体(図2)のいずれかとして、設計されている。後者の解決策は、下部チャネル開口部に向かった沈降起因の濃度勾配を防止するために好ましい。チャンネルは、必要に応じて水平ディストリビュータ85の助けを借りて、リアクタ混合物の均質化された流れを受ける。
第1の実施形態(図1から図13)では、本発明による使い捨て可能な傾斜チャネル固体分離器の要素は、流れが貫通するガンマ線滅菌可能なプラスチック袋内に嵌め込まれている。単層または多層のプラスチックリッジプレートで構成されたプレート積層体1は、上記プラスチック袋の中央領域の上部セグメントに導入される。また、上記プラスチック袋は、収穫ストリーム収集領域56と円錐状に先細になっている固体収集領域の範囲を定める(固体収集領域57が鉛直に対して好ましくは10°から60°の角度58、59を持つ状態で)。上記プラスチック袋の中央領域の下部セグメントでは、通路または内部構造物84は、導入面領域510を介した細胞培養液(=供給物)74の均一な水平方向の流れ分配のための水平ディストリビュータ85を示している。
この実施形態では、上述の目的は、下記の傾斜チャネル固体分離器によって達成される。すなわち、
バイオリアクタ混合物からの固体を保持し再循環させるための傾斜チャネル固体分離器であって、
下記内部構造物を有し、流れが貫通し得るガンマ線滅菌可能なプラスチック袋(50)を備え、
− 上記プラスチック袋の上部領域内に、収穫ストリーム収集領域56から、細胞(=収穫)から分離された収穫ストリーム70を取り出すための、1つ以上の通路/内部構造物80を備え、
− 上記プラスチック袋の中央領域の上部セグメントに、単層または多層のプラスチックリッジプレートからなるプレート積層体1によって形成された分離領域を備え、その積層体は動作時に水平に対して30°から80°までの角度(10=β)で傾斜され、
− 上記プラスチック袋の中央領域の下部セグメントに、上記リアクタ混合物74の流れ分配のための1つ以上の通路または内部構造物84を備え、必要に応じて、導入面領域510を介した上記細胞培養液(=供給物)74の均一な水平方向の流れ分配のための水平ディストリビュータ85をもち、
− 上記プラスチック袋の下部領域に、重力によって上記細胞を収集するための、下方へ向かって先細になっている固体収集領域57を備えたものである。通常、上記固体収集領域57は、細胞の取り出しのための1つ以上の通路89または内部構造物88を有する。
上記プラスチック袋の上部領域は、上方へ向かって先細にされ得る。
上記プラスチック袋は、通常、単層又は多層の透明なポリマ材料から実現される。これは、装置の内部が動作中に見られることを可能にする。s≪1mmの慣用の低膜厚の場合には、上記ポリマ材料は、比較的小さな質量分率をもつ装置を可能にする。それは、設備し、処理するのにコスト効率が高く、また、使い捨てシステムの構築に非常に高度に適している。したがって、使用された分離器の廃棄と新しい使い捨て可能な分離器の使用は、使用された分離器の洗浄よりも経済的である。特に注射用水(WFI)を用いた高価な洗浄と、時間がかかる洗浄検証は、使い捨て可能な分離器を使用しているときは適用されない。本発明による分離器は、滅菌包装されているのが好ましい。
上記プラスチック袋に適した材料は、特許明細書、米国6186932 B1、第2欄および第3欄で使用され、その中で言及された輸送袋(sachets)のための材料や材料の組み合わせである。また、そこに引用された壁の強度は、本発明による分離装置に転用され得る。
好ましい実施形態では、プラスチック袋の壁は、当業者に知られたフィルム複合材料からなり、2層以上(ラミネートまたは共押出)からなる。展開性、延伸性、ガス拡散性、安定性、プロセス互換性(生成物と細胞の最小限の吸着)および溶接性に関して、プラスチック袋の特性を向上させるためである。
チャネル長の寸法決定は、層流状態(レイノルズ数Re<2300)の遵守が考慮されるべきことを必要とする。チャネル長Lは、利用可能な袋内寸法(=袋LKの長さ)の長さによって決定される。実現されるべき袋の長さLKは、プラスチック袋内で実現されるべき充填レベルによって、および、プラスチック袋内で実現されるべき静水圧によって、決定される。過度に高い静水圧は、必要に応じて、適切に寸法設定され、生産物に非接触の、したがって、再利用可能なハウジングへ送られ得る。
通常、チャネル長Lは、プラスチック袋の長さLKの30%から95%まで、特に好ましくは60%から90%まで、である。
ポリマフィルムで構成されたプラスチック袋を含む本発明による固体分離器は、例えば、米国6186932 B1に記載の方法に従って製造され得る。それは、溶接シームを調整することを必要とする。本発明による分離装置の好ましい実施形態を製造するための例示的な実施形態が、以下でさらに説明される。
通路は、通常、生産物接触フィルムと同じ材料から製造される。そのフィルムで滅菌性や強度の点で欠点の無いことを可能にするためである。好ましい生産物接触フィルム材料は、当業者に知られている様々な程度の架橋ポリエチレンである。外側ジャケットフィルムとしては、用途およびプロセス要件に応じて、内側のフィルムに対して熱溶接法の使用のための高い融点、および/またはより良好な強度、および/または拡散特性をもつ、当業者に知られている様々な材料が用いられる。
上記リッジプレートは、通常、支持プレート30に結合されている。この支持プレートは、サポートを提供し、正確な位置決めのために接着または溶接によって上記プラスチック袋に接合され得る。
3Dの袋(4つのフィルムシートが一緒に溶接された袋)では、正方形、円筒形、長方形または楕円形の断面を有し、高さ対幅の比H/Dが 0.3 < H/D <1.5、好ましくは 0.6 < H/D < 1.2、特に好ましくは 0.9 < H/D < 1.0 であるプレート積層体1を使用することが、好ましく可能である。
より簡単で、より安価な2Dの袋(2つのフィルムシートが一緒に溶接された袋)に適したのは、長方形の断面を有し、H/D比が 0.005 < H/D < 1、好ましくは 0.02 < H/D < 0.6、特に好ましくは 0.1 < H/D <0.4 である平面的なプレート積層体である。上記プレート積層体の高さに応じて、上記プレート積層体と2D袋を製造するための先細りの始点との間に、一定の距離が残され得る。
上記分離器の製造のために、通路または更なる内部構造物が調製され、プラスチックフィルム内で、適切な部位に付加的に取り付けられる。
続いて、プラスチック袋50は、プラスチックフィルムから一緒に溶接され、プレート積層体1を取り囲む。この結果、溶接シーム55をもつプラスチック袋50が得られる(図5)。
その後、支持プレートを含むプレート積層体1は、通常、プラスチック袋50とプレート積層体1との間の細胞の侵入、したがって汚染を防止するために、プラスチック袋50の内面に対して押圧される。
製造方法の第1実施形態では、プラスチック袋50がプレート積層体1上に引き締められ(図5)、形成された折り畳み箇所52は、1つ以上の締付ストラップ60を使用して平らに押圧され固定される(図6)。また、袋とプレート積層体の周りにしっかりと巻かれたプラスチックフィルムは、締付ストラップとして適している。有利な締付け特性は、例えば、家庭用フィルム、または可撓性の薄いシリコーンフィルムに見出される。また、上記袋の壁へプレート積層体1を溶接することは、袋とプレート積層体との間の密な接続を確立するためにも適切であるかもしれない。
動作のために、本発明による装置は、水平に対して角度10=βに方向付けられる。その角度βは、細胞/固体の沈降とスライドの振る舞いによって決定され、動作中に水平に対して30°≦β≦80°である。好ましい実施形態では、角度βは、水平に対して35°から75°まで、特に好ましくは45°から60°までである。
動作中の角度βを確保するために、本発明の固体分離器は、動作のためのスタンド140に固定される(図11〜図13)。
スタンド140は、通常、スタンド足145と、設置面に対して予め定められた角度10(=β)を有するサポート148とを備えている。サポート148上に、支持プレート30を含むプレート積層体1は、突起142および/またはカバー110および締付要素115などを用いて、収穫ストリーム収集領域56(上方)と固体収集領域57との両方が動作中に最小限のしわで上記サポート上に置かれ得るように、予め定められた高さに保持されている。これはデッドスペースとそれに対応する汚染を軽減する。
好ましい実施形態では、スタンド140は、プレート積層体1を収納するためのハウジング100とカバー110を有する。
この場合、締め付けプロセスは、本発明による固体分離器をスタンド140上に、より具体的には、おそらく締付ストラップ60で包むことなく、ハウジング100およびカバー110内に取り付ける間に、起こり得る(図6及び図7)。ここで、プラスチック袋50は、ハウジング100によって支持プレート30上およびプレート積層体1上の位置に保持される。そして、折り畳み箇所52は、カバー110によってプレート積層体1上へ押し付けられる。好ましくは、カバー110は、一方の側で例えばヒンジによって、また、他方の側で1つ以上のロック可能な締付要素115によって、ハウジング130に固定される。これにより、スタンド140は、本発明による固体分離器を起動するための操作を、より簡単にする。
好ましい実施形態では、カバー110は、延長部112および/または枠体130を有する。それらは、円錐状に先細になった固体収集領域57の形状を保持し、より具体的には角度59を一定にし、動作中に充填状態でその拡張を防ぐ。このような形状が固定された容器は、大型バイオリアクタへの接続の際に予想されるような比較的大きな静水圧力でのシステムの動作にとって、とりわけ有利である。
本発明による傾斜チャネル固体分離器は、好ましくは、洗浄の問題を回避するために、使い捨て製品として実現される。
本発明による傾斜チャネル固体分離器(複数)の保存は、スペースを節約する。それらの傾斜チャネル固体分離器は、何の問題もなく互いの上に積み重ねられ、起動中のみ適切な角度にセットアップされ得るからである。その後、それらの傾斜チャネル固体分離器は、バイオリアクタ(単数)の外部で簡単に接続して動作され得る。
また、更なる実施の形態(図14、図15)では、本発明による傾斜チャネル固体分離器の上部領域は、例えば、旋盤上で特にマクロロン(登録商標)のようなポリカーボネートからなるプラスチック固体ロッドを切削することによって、チューブ接続部を有する品目から作られているコレクタである。主に多量の品目量の場合に適している更なる方法は、射出成形法である。上記コレクタは、通路(複数)(80)を示す。少なくとも1つの通路は、収穫ストリーム収集領域56に接続され、細胞(=収穫)から分離された収穫ストリーム(70)を取り出すためのものである。収穫ストリーム収集領域56は、コレクタ内の凹部によって形成されている。その凹部は、細胞から分離された収穫ストリーム(70)を取り出すための通路80内へ開口している。上記凹部の断面は、通常、円形または正方形である。その断面は、上部栓プレートの開口部のサイズ、したがってリッジプレート基体のエッジ寸法に適合されているのが好ましい。上記凹部の高さは、デッド容積の最小化および流れ制御の最適化に関して、調整されている。それは、通常、1mmから5mmまでである。また、上記凹部は漏斗状であってもよい。
この実施形態では、リッジプレート基体の上端および下端は、いわゆる栓プレート(複数)中に導入され、接着剤で接着されている。また、上記栓プレートは、通常、旋盤およびフライス盤上での切削によって、または射出成形プロセスで作製される。上記栓プレートは、コレクタの材料で構成されるのが好ましい。上記栓プレートは、リッジプレート基体の下端と上端部の閉塞のために、好ましくは予め定められた角度で、正方形の開口を示す。上記栓プレートは、通常、円形である。
好ましくは、1つの漏斗が、下部セグメントおよび固体収集領域(57)を形成し、固体を取り出すための1つ以上の通路89を有している。上記漏斗は、通常、旋盤上での切削によってまたは射出成形プロセスで、下部チューブ接続部で作られる。上記漏斗は、栓プレートの材料で構成されるのが好ましい。上記漏斗の上部領域は、導入面領域510を介した細胞培養液(=供給物)74の均一な流れ分布のための1つ以上の通路または内部構造物84を示す。任意の水平ディストリビュータは、二つ以上の幾何学的に分配された孔(通常、2つの対向する孔)によって形成され得る。それらの孔には、横の接続部が所定の位置に接着されている。上記漏斗は、接着剤で下部栓プレートに接着されている。
好ましくは、特に円錐状または角錐状の態様で、下方へ向かって先細になっている固体収集領域(57)は、垂直に対して10°から60°までの角度(58、59)を有している。上記角度58および59は、個別に選択され得る。
上記コレクタ、栓プレートおよび漏斗は、傾斜チャネル固体分離器の機械的安定性のために、通常、曲げに対して耐性をもっている。
上記リッジプレート基体は、補剛ブラケットを用いて安定化されるのが好ましい。上記補剛ブラケットは、リッジプレート基体と上部・下部栓プレートに接着により取り付けられ、傾斜チャネル固体分離器の十分な機械的安定性を確保する。
従来技術からのステンレス鋼傾斜チャネル分離器に比べて、基体の複雑な製造(切削、多数の溶接手順、非常に滑らかな仕上げへの電解研磨)は、本発明による傾斜チャネル固体分離器(=プラスチックプレート分離器)の場合には適用されない。複雑な溶接は、単純な接着に置き換えられる。本発明による傾斜チャネル分離器を製造することは、ねじ止めおよび封止を必要としない。全体として、ステンレス鋼傾斜チャネル分離器に比べてプラスチックプレート分離器の製造では、時間と材料費の点でかなりの利点が得られる。
本発明による上記傾斜チャネル固体分離器は、通常は、次のように製造される。
a. リッジプレート基体のサイズへの切削、より具体的には、鋸で切る、
b. リッジプレート基体のバリ取りおよび洗浄、
c. 次の部品の製造、
1)漏斗
2)2つの栓プレート
3)コレクタ
4)好ましくは、補剛ブラケット
d. 栓プレート中へのリッジプレート基体の両側の挿入、および、好ましくは例えばロックタイト(Loctite;登録商標)3211のようなUV硬化型接着剤を用いた接着、
e. コレクタへの上部栓プレートの接着、
f. 漏斗への下部栓プレートの接着、
g. 補剛ブラケットの取り付けおよび接着。
動作のために、傾斜チャネル固体分離器は、通常、操作卓に固定される。
プラスチックの構成およびその結果としての低減された重量のおかげで、ステンレス製の再利用可能な操作卓が、サイズに応じて、設置のために十分である。慣用的なサイズ(0.15mの分離器面積)の傾斜チャネル分離器について、操作卓を含む約4kgの総重量が達成された(比較すると、同じサイズのステンレス鋼では約40kg)。このことは、本発明による使い捨て可能傾斜チャネル分離器を、可動な輸送スタンドを必要とせず、容易に輸送可能にする。
通常は、本発明による傾斜チャネル固体分離器は、チューブラインによって、外部でバイオリアクタへ、例えばUS2009−0180933に記載されているような使い捨て可能なバイオリアクタへ連結される。本発明による分離器の供給は、少なくとも2つのポンプ、好ましくは低剪断蠕動ポンプ(図16)によって、確実に達成される。上記ポンプは、バイオリアクタ空間からの細胞培養液の取り出し、熱交換器を横切って冷却された後に分離器装置へのその細胞培養液の供給、収穫ストリームの上記分離器装置からの取り出し、上記バイオリアクタへの固体流(=戻り物70)のリターン輸送を可能にする。必要な分離面積は、細胞の沈降特性によって、および、得ようと努められる灌流速度および細胞濃度によって、決定される。好適な灌流速度は、0.1〜40リットル/日、特に好ましくは0.5〜20リットル/日の範囲内である。バイオリアクタ容積当たりの好ましい分離面積は、細胞の沈降特性(細胞の濃度、サイズ、凝集傾向に依存する)に応じて、0.1〜100m/mの範囲内であり、特に好ましくは2〜20m/mである。
記載されている方法は、細胞を保持し再循環させるための本発明による傾斜チャネル固体分離器の、簡単で安価な製造を可能にする。広い範囲内で可変なプレート積層体の構成のおかげで、後続の装置の形状が容易かつ正確に定められ、また、ステンレス鋼のシステムとは対照的に、非常に大型のバイオリアクタに設けられ得る。記載されている方法は、特に、使い捨て可能な要素の安価な製造を可能にする。その使用は、医薬ガイドラインに従って洗浄される保持システムを設けるために必要とされる支出を最小限に低減することを可能にする。
発酵槽への接続は、作業ベンチの内部または外部で、チューブラインの端部に取り付けられた、様々なメーカ(ポール(Pallr)、ザルトリウス(Sartorius)、コウルダ(Coulder))からの滅菌カプラによって行われる。しかし、好ましくは、チューブ溶接による。それゆえ、本発明による固体分離器に取り付けられるチューブラインは、好ましくは、少なくとも部分的に、チューブ溶接に適したチューブ要素を備える。さらに、サスペンションを搬送するために、チューブラインは、通常、機械的応力に対して高い耐性がある少なくとも2つの特定のチューブ要素(例えば、フェルダ(Verder)からのフェルダプレネ(Verderprene;登録商標)エラストマチューブで構成される)を含む。それらのチューブ要素は、分離器の無菌性を危険にさらすことなく、蠕動ポンプに非侵襲的に挿入され得る。接続、動作およびメンテナンスは、問題が無い。使い捨て可能な要素としての本発明による装置または本発明による装置の部品の実現は、洗浄の問題を無くす。
プレート積層体のチャネル内での、および、円錐状に先細になった固体収集領域の内壁上での、細胞のスライドの振る舞いを改善するために、本装置は、適切な手段、例えば空気圧のまたは電気的なバイブレータを用いて、振動させられ得る。
好気性バイオリアクタ内にプレート積層体1を直接挿入することは、ガス適用のために必要なガスの気泡が入口開口から離れたままにされるならば、原理的には考えられる。
しかしながら、好ましくは、本発明による分離器は、バイオリアクタの外部での使用を意図されている。
本発明はさらに、バイオリアクタと上述の本発明による細胞分離装置の1つとからなるバイオリアクタシステムを提供する。好ましくは、バイオリアクタは、使い捨てリアクタであり、より具体的には、米国2009−0180933に記載されたリアクタである。
例えば、上記バイオリアクタシステムは、既知の態様で動作され得る灌流リアクタである。培地はバイオリアクタへ連続的に供給され、細胞に乏しい細胞培養上澄み液は連続的に排出される。灌流リアクタは、生物学的に意味があり、かつ、十分な分離領域が設けられている場合は、高い灌流速度q/V(バイオリアクタ容積V当たりの培地スループットq)で動作され得る。この場合には、分離器を通る流れは連続的である。
また、上記灌流リアクタは、培養物が最初にバッチ的に成長される態様で動作され得る。培地がバイオマスの感知できる蓄積が最早できない程度まで消費されてしまった場合には、バイオマスを事実上含まない培養上澄み液は、外部の細胞分離器を介して取り出される。その後、バイオリアクタで得られた空間は、新鮮な培地を供給するために使用され得る。これにより、さらなる成長と、したがってより高い総バイオマス生産性(反復バッチモード)が可能になる。この場合、流れはバッチ的に細胞分離器を通して通過する。この方法は、例えば、スターター培養物(それで、非常に大型のバイオリアクタが植菌される)に適している。その方法は、既存のスターター培養リアクタの生産性を大きく向上できるからである。
バイオリアクタ上での動作のために、本発明による傾斜チャネル固体分離器の連続的な流れが好ましい。
上記バイオリアクタまたは灌流リアクタは、インビトロ(人工環境)および遊離懸濁液で、またはマイクロサポート上で、成長する細胞を培養するために使用され得る。好ましい細胞は、原生動物と、ヒト(神経、血液または組織細胞、および、胚または成体起源の幹細胞)、動物または植物起源の接着性及び非接着性の真核細胞と、を含む。それらは、例えばウイルス、タンパク質、酵素、抗体、ニューロン、組織細胞または診断構造のような、遺伝的改変の結果として特定の医薬品有効成分を生産する能力がある。特に好ましくは、高性能の医薬製造のために、例えば、繊毛虫類、昆虫細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HKB細胞(ヒトHEK293細胞系とヒトバーキットリンパ腫細胞株2B8との融合から得られた)、ハイブリドーマ細胞、および幹細胞のような、適切な細胞が、使用される。
上記システムの変形実施形態では、本発明による傾斜チャネル固体分離器の1つは、バッチ的な動作で、発酵の完了後、細胞の取り出し前に、フィルタに適用されるべき細胞塊、したがって必要なフィルタ面積を削減することを目的に、更なるバイオリアクタまたは収穫タンクに接続される。
固体、より詳しくは細胞を保持し再循環させるための方法は、流れが通過する本発明による傾斜チャネル固体分離器内で実行される。その態様は、固体を含有する培地が傾斜チャネル固体分離器へ連続的またはバッチ的な態様で供給され、固体を含まない培地が排出され、Re<2300に従って層流状態の維持を許容する流速が支配的である。そのことは、堆積した細胞の、重力場に抗した、効率を低下させる再懸濁を回避する。
上記レイノルズ数Reは、式Eq.7に従って、断面にわたって平均化された流量w、流動媒体の動粘度ν、およびチャネルの内径dから、計算され得る。
Re = (w・d/ν) (Eq.7)
傾斜チャネルでは、チャンネル中心よりもチャネル内壁上で、より低い流速が支配的である。細胞は、チャンネル内で沈降し、チャネルの下側で流れ方向に抗して下部チャネル端部へスライドする。細胞から解放された細胞培養液は、チャネルによって収穫ストリーム収集領域56(上記チャネルの上方に配置されている)中へ放され、最終的に容器から外へ搬送される。
本発明による方法は、好ましくはバイオリアクタの外部で実行されてもよい。この目的へ向けて、細胞を含む細胞培養液は、バイオリアクタから本発明による細胞分離器へ搬送される。新陳代謝を遅くし、したがって細胞の生産性を低下させる栄養不足に反対に作用するために、細胞は、分離器に入る前に、外部の容器内で冷却されるのが好ましい。冷却された懸濁液では、沈降した細胞に酸素を供給することは、必要とされない。殆どの場合、細胞培養液を分離器の周囲の温度まで冷却することは、完全に十分である。それだから、所望の代謝効果に加えて、対流が安全に回避される。細胞の十分な栄養を監視するために、分離器は、例えば酸素濃度および/またはpHを測定するための、少なくとも1つの使い捨て可能なセンサを備えることができる。センサの収容は、壁内と、バイオリアクタまたは収穫容器への接続ラインとの両方で可能である。
上記方法は、流れが連続的に通過する無菌のプラスチック袋内の細胞の効果的な保持と再循環を可能にする。保存と再循環の間、細胞は、中程度の剪断力のみによって作用され、それは、通常、細胞によって良く許容される。細胞は、発酵温度または低下された温度レベルで分離装置内に保持され、栄養素の供給が提供される。
以下では、本発明の実施形態が、本発明を制限することなく、図面を参照しながら説明される。
図1は、プレート積層体を含む、本発明による使い捨て可能な固体分離器を示す図である。 図2は、プレート積層体1(縦断面)を示す図である。 図3は、プレート積層体1(縦断面)を示す図である。 図4は、様々な構成のプレート積層体(図3からのAA‘断面)を示す図である。 図5は、プレート積層体1(図3からのAA‘断面)へのプラスチック袋50の適用の図である。 図6は、プレート積層体1(断面)上のプラスチック袋50の締め付けおよび取り付けを示す図である。 図7は、プレート積層体1(断面)上のプラスチック袋50の締め付けおよび取り付けを示す図である。 図8は、枠体130とカバー110(断面)を使用した、プレート積層体1上のプラスチック袋50の代替の締め付けおよび取り付けを示す図である。 図9は、枠体130とカバー110(断面)を使用した、プレート積層体1上のプラスチック袋50の代替の締め付けおよび取り付けを示す図である。 図10は、スタンド140上にプレート積層体1を含む、本発明による固体分離器の側面図である。 図11は、スタンド140上にプレート積層体1を含む、本発明による固体分離器の正面図である。 図12は、枠体130とカバー110をもつスタンド140上にプレート積層体1を含む、本発明による固体分離器の縦断面図である。 図13は、枠体130とカバー110をもつスタンド140上にプレート積層体1を含む、本発明による固体分離器の正面図である。 図14は、操作卓上の、本発明による固体分離器の縦断面図、上から見た図、断面図(A−A、C−C)、拡大図(D)である。 図15は、操作卓上の、本発明による固体分離器を示す3次元の図である。 図16は、灌流リアクタのプロセス図である。バイオリアクタ出口における細胞の呼吸活性を減少させるために、取り出しの後、細胞の温度が冷却装置内で可能な限り迅速に低いレベルに低下される。これは、細胞分離器内の細胞が、酸素制限の状態(それは生理的に細胞を損傷する可能性がある)にあまりに長く滞留するのを妨げる。図示の例では、分離器640は、分離袋620と一体化された冷却装置600とからなる。バイオリアクタ610と分離器640との間の液体の流れは、低剪断ポンプ630および631によって調整される。また、他の相互接続、例えば2つのポンプ630及び631のうちの1つをバイオリアクタ出口に位置決めすることも、考えられる。
1 プレート積層体/分離領域
5 リッジ幅
8 プレート間隔
10 角度
13 長さ
15 幅
18 高さ
30 支持プレート
50 プラスチック袋
52 余り/折り畳み箇所
55 溶接シーム
56 収穫ストリーム収集領域
57 固体収集領域
58 角度
59 角度
60 締付ストラップ
70 収穫ストリーム(収穫)
74 バイオリアクタ混合物/供給物
79 再循環
80 通路
81 流れインバータ
84 通路
85 水平ディストリビュータ
86 入口流
88 中央吸引口
89 通路
90 接続プレート
100 ハウジング
110 カバー
112 延長部
115 締付要素
130 枠体
140 スタンド
142 突起
145 スタンド足
148 サポート
200 バイブレータ
210 取付プレート
プレート積層体の輪郭
311 プレート積層体
320 矩形の輪郭
321 プレート積層体
330 丸い輪郭
331 プレート積層体
340 丸い輪郭
341 プレート積層体
350 六角の輪郭
351 プレート積層体
500 コレクタ
510 栓プレート
520 漏斗
530 補剛ブラケット
540 リッジプレート基体
550 操作卓
600 冷却装置
610 バイオリアクタ
620 分離装置
630,631 ポンプ
640 分離器 = 分離袋 + 冷却装置(上記スタンドまたは容器内に一体化され得る)
650 培地
本出願につながる研究は、欧州地域開発基金(ERDF)の下で、財政援助協定「Bio.NRW:MoBiDik−モジュラ・バイオプロダクション−使い捨ておよび連続的」(資金調達コードw1004ht022a)に基づいて資金供給された。

Claims (11)

  1. リアクタ混合物からの固体を保持し再循環させるための傾斜チャネル固体分離器であって、要素として、
    収穫ストリーム収集領域(56)から、収穫としての細胞から分離された収穫ストリームを取り出すための、1つ以上の通路/内部構造物(80)を有する上記固体分離器の上部領域(70)を備え、この上部領域は下記分離領域に接続され、
    単層または多層のプラスチックリッジプレートからなるプレート積層体(1)によって形成された分離領域を備え、その積層体は動作時に水平に対して30°から80°までの角度(10)で傾斜され、この分離領域は下記下部セグメントに接続され、
    上記リアクタ混合物(74)の流れ分配のための1つ以上の通路/内部構造物(84)をもつ上記固体分離器の下部セグメントを備え、この下部セグメントは下記固体収集領域の上方にあり、
    重力によって上記細胞を収集するための、下方へ向かって先細になっている固体収集領域(57)
    を備え
    前記プラスチックリッジプレートは、接着によって接合されている、傾斜チャネル固体分離器。
  2. 請求項1に記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記固体収集領域(57)は、円錐状または角錐状の態様で下方へ向かって先細になっていることを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  3. 請求項1または2に記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記固体収集領域(57)は、上記固体を取り出すための1つ以上の通路(89)または内部構造物(88)を有することを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    内部に少なくとも一つの使い捨て可能なセンサを備えることを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  5. 請求項1から4までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記分離領域は、上記プレート積層体(1)内で互いに隣り合って配置された複数のチャネルからなることを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  6. 請求項1から5までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    2つの寸法hsとdが両方とも3mm以上であるという制約の下で、チャンネル幅に対するリッジ高さの比hs/dは、0.01 ≦ hs/d ≦ 5であることを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  7. 請求項1から6までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    流れが通過するガンマ線滅菌可能なプラスチック袋(50)を備え、このプラスチック袋(50)内で、
    上記プラスチック袋(50)の上記上部領域内に、上記収穫ストリーム収集領域(56)から、上記固体から分離された収穫ストリームを取り出すための上記通路/内部構造物(80)、
    上記プラスチック袋(50)の中央領域の上部セグメントに、単層または多層のプラスチックリッジプレートからなるプレート積層体(1)を有する上記分離領域、
    上記プラスチック袋(50)の中央領域の上記下部セグメントに、導入面領域(510)を介した上記リアクタ混合物(74)の均一な水平方向の流れ分配のための水平ディストリビュータ(85)をもつ上記通路または内部構造物(84)、
    上記プラスチック袋(50)の下部領域に、重力によって上記固体を収集するための、円錐状の態様で下方へ向かって先細になっている上記固体収集領域(57)
    を備えたことを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  8. 請求項7に記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記チャネルは、上記プラスチック袋の長さLKの30%から95%までのチャネル長Lを有することを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  9. 請求項7または8のいずれかに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記固体分離器を収容するための容器を備え、この容器は上記固体分離器を収容するための少なくとも1つの内部空間を有し、上記内部空間は、上記固体分離器の形状によって上記固体分離器の形状に合わされた壁を備え、上記壁は上記内部空間を取り囲んで、外界から上記内部空間を画定し、上方から上記容器内へ上記固体分離器を導入するための開口を有することを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  10. 請求項1から6までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器において、
    上記固体分離器の上記上部領域(70)は、収穫ストリーム収集領域(56)を持つコレクタであり、このコレクタは下記分離領域に接続され、
    単層または多層のプラスチックリッジプレートからなるプレート積層体(1)によって形成された分離領域は、リッジプレート基体を形成し、このリッジプレート基体は頂部と底部で栓プレートに差し込まれるとともに、下記下部セグメントに接続され、
    上記リアクタ混合物(74)の流れ分配のための1つ以上の通路/内部構造物(84)をもつ上記固体分離器の下部セグメントを備え、この下部セグメントは下記固体収集領域の上方にあり、
    重力によって上記細胞を収集するための、円錐状の態様で下方へ向かって先細になっている固体収集領域(57)を備え、
    上記下部セグメントおよび円錐状の態様で下方へ向かって先細になっている上記固体収集領域(57)は漏斗であり、
    上記固体分離器の全ての要素はプラスチックからなることを特徴とする傾斜チャネル固体分離器。
  11. 請求項1から10までのいずれか一つに記載の傾斜チャネル固体分離器に接続されたバイオリアクタを備えたバイオリアクタシステム。
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