JP6219804B2 - フライヤー - Google Patents

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この発明は、調理油が貯留される油槽と、油槽の周囲に設けられた燃焼ガス通路と、油槽を加熱するガス燃焼手段と、燃焼ガス通路に連通する排気ダクトとを備えたフライヤーに関するものである。
飲食店やコンビニエンスストアなどの店舗で用いられる業務用のフライヤーが実用化されている。このようなフライヤーは、該フライヤーの本体に着脱可能にセットされ、所定量の調理油が収容される油槽と、該油槽内に収容した調理油を所定温度に加熱する加熱手段とを備えている。加熱手段としては、油槽の外側に配設されて、ガスを燃焼させて該油槽を加熱することで調理油を所定温度に昇温するガス燃焼手段や、油槽に収容した調理油に浸漬されて、通電により加熱して該調理油を所定温度に昇温するヒータ手段等がある。ここで、加熱手段としてガスバーナを採用したフライヤーは、特許文献1に開示されている。
図11は、全体が図1のような形態に構成され、ガスバーナ13を備えたフライヤー10の要部の概略構成を示す平断面図である。フライヤー10は、箱型形状をなす本体11と、上方へ開口して本体11に配設される油槽12と、本体11内において油槽12の前側下方に設置されたガスバーナ13とを備えている。油槽12の外周囲には、ガスバーナ13でのガスの燃焼により発生した燃焼ガスが移動する燃焼ガス通路14が形成されていると共に、本体11の後部(油槽12の後側)には、燃焼ガス通路14に連通する排気ダクト15が立設されている。これにより、ガスバーナ13で発生した高温の燃焼ガスは、燃焼ガス通路14を移動する際に油槽12との間で熱交換を行うことで該油槽12が加熱され、該燃焼ガス通路14を移動した燃焼ガスは、排気ダクト15内を上昇移動して外部へ排出されるようになっている。
図11に示すフライヤー10は、油槽12の前側下方にガスバーナ13が設置されると共に、該油槽12の後側に排気ダクト15が配設されており、ガスバーナ13側と排気ダクト15とを連通する燃焼ガス通路14は、油槽12を挟んで左右両側に分岐して形成されている。すなわち、燃焼ガス通路14は、油槽12の外側面の左側に沿って形成された第1燃焼ガス通路14aと、該油槽12の外側面の右側に沿って形成された第2燃焼ガス通路14bとを有している。従って、ガスバーナ13において発生した燃焼ガスは、第1燃焼ガス通路14aまたは第2燃焼ガス通路14bの何れかを通過して排気ダクト15へ移動するようになっている。
特開2004−329338号公報
ところで、図11に示すフライヤー10では、第1燃焼ガス通路14aおよび第2燃焼ガス通路14bが、排気ダクト15に連通する連通口16の手前部分で空間的に連通しているため、第1燃焼ガス通路14aを移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路14bを移動した燃焼ガスとが、該連通口16の手前部分で合流するようになる。しかも、第1燃焼ガス通路14aと第2燃焼ガス通路14bとは、連通口16の手前部分において直列となるよう対向しているため、第1燃焼ガス通路14aを移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路14bを移動した燃焼ガスとが合流する際に乱れが生じ、両燃焼ガスが排気ダクト15に向けてスムーズに移動し難くなっている。このため、燃焼ガスが排気ダクト15内を上昇移動することに伴うドラフト効果が発現し難くなるので、ガスバーナ13でのガス燃焼用の空気が外部から本体11内へ取り込まれ難くなり、不完全燃焼が生じて燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が高くなる問題がある。
本発明は、従来のフライヤーに内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、ガス燃焼手段で発生した燃焼ガスのスムーズな排出により、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が高くなるのを防止し得るよう構成したフライヤーを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、調理油が貯留される油槽と、前記油槽の外側面を囲んで該油槽との間に燃焼室および燃焼ガス通路を形成する箱体と、前記燃焼室に臨むように前記箱体に設置されたガス燃焼手段と、前記油槽を挟んで前記燃焼室と反対側において前記箱体に配設されて前記燃焼ガス通路と連通する排気ダクトとを備え、前記ガス燃焼手段による燃焼ガスが、前記油槽と熱交換しながら前記燃焼ガス通路を移動した後に前記排気ダクト内を上昇して外部へ排出されることで、前記ガス燃焼手段へ燃焼用の空気が供給されるよう構成されたフライヤーにおいて、
前記燃焼ガス通路は、前記油槽の外側面における一方の側に設けられた第1燃焼ガス通路および該油槽の外側面における他方の側に設けられた第2燃焼ガス通路からなり、
前記第1燃焼ガス通路および第2燃焼ガス通路は、流通口を介して前記排気ダクトに空間的に連通し、
前記流通口の開口部と前記油槽の外周面との間に、前記第1燃焼ガス通路および第2燃焼ガス通路を仕切る仕切り部材が設けられ、
前記第1燃焼ガス通路を移動した燃焼ガスおよび第2燃焼ガス通路を移動した燃焼ガスが、前記仕切り部材により、合流することなく前記流通口から前記排気ダクトへ移動するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、第1燃焼ガス通路および第2燃焼ガス通路が、流通口に対向する部分において仕切り部材により仕切られており、該第1燃焼ガス通路を移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路を移動した燃焼ガスとが、流通口の手前部分で合流しないので、第1燃焼ガス通路から排気ダクト内へ燃焼ガスがスムーズに移動すると共に、第2燃焼ガス通路から排気ダクト内へ燃焼ガスがスムーズに移動する。これにより、燃焼ガスが排気ダクト内をスムースに上昇移動するのでドラフト効果が適切に発現するようになり、ガス燃焼手段におけるガス燃焼用の外部空気が本体内に取り込まれて該ガス燃焼手段へ供給可能となる。従って、ガス燃焼手段においては、ガスの燃焼に必要な量の空気が供給されて不完全燃焼が起こり難く、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が高くなることを防止し得る。
請求項2に記載の発明では、前記第2燃焼ガス通路への前記流通口の開口面積に対する前記第1燃焼ガス通路への該流通口の開口面積の面積比率が、前記第1燃焼ガス通路におけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積に対する第2燃焼ガス通路におけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積の開口比率と同じになるように、前記仕切り部材が配設されていることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1燃焼ガス通路から排気ダクトへ移動した燃焼ガスにより発現するドラフト効果と、第2燃焼ガス通路から排気ダクトへ移動した燃焼ガスにより発現するドラフト効果とが同等となる。従って、第1燃焼ガス通路および第2燃焼ガス通路への燃焼ガスの移動がスムーズになり、ガス燃焼手段において適切な燃焼が連続するようになるので、燃焼ガスに含まれる一酸化酸素の濃度が上昇することを抑え得る。
請求項3に記載の発明では、前記排気ダクトは、前記流通口から排気口に亘り延在して、前記仕切り部材に連なるように設けられた区画部材を備え、
前記排気ダクト内は、前記区画部材により、前記第1燃焼ガス通路に連通する第1ガス案内部および前記第2燃焼ガス通路に連通する第2ガス案内部が画成されていることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、排気ダクト内が、第1燃焼ガス通路に連通する第1ガス案内部および第2燃焼ガス通路に連通する第2ガス案内部に区画されているので、第1燃焼ガス通路からダクト内へ移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路からダクト内へ移動した燃焼ガスとが合流しないので、ドラフト効果が低減することを防止し得る。
請求項4に記載の発明では、前記区画部材は、前記仕切り部材と一体に形成されていることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、部品点数の増加が防止されると共に、製造コストを抑えることができる。
本発明に係るフライヤーによれば、ガス燃焼手段で発生した燃焼ガスがスムーズに排出され、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が高くなるのを防止し得る。
本発明の実施例に係るフライヤーを前方右斜め上方から見た斜視図である。 実施例のフライヤーを、アウターパネルを省略した状態で後方左斜め下方から見た斜視図である。 第1排気ダクトおよび第2排気ダクトを油槽およびインナー箱体から分離した状態を示す斜視図である。 図5のX1−X1線断面図である。 図4のX2−X2線断面図である。 図4のX3−X3線断面図である。 (a)は、図6のX4−X4線断面図であり、(b)は、図6のX5−X5線断面図である。 図4のX6−X6線断面図である。 図4のX7−X7線断面図である。 (a)は、仕切り部材の第1変更例を示す説明断面図であり、(b)は、仕切り部材の第2変更例を示す説明断面図である。 ガスバーナを備えた従来のフライヤーの概略構成を示す平断面図である。
次に、本発明に係るフライヤーにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、実施例におけるフライヤー20の前側は、前面カバーパネル34が配設された側を指し、左右方向は、フライヤー20を前側から見た状態で指称する。
(フライヤーの概略構成について)
実施例のフライヤー20は、図1および図2に示すように、箱型形状をなす本体21と、調理油を貯留すると共に本体21に配設された油槽22と、油槽22の下部前側に設置されたガスバーナ(ガス燃焼手段)23とを備えている。油槽22は、揚げ調理用の食材(図示せず)を出し入れし得るように上方に開口した箱状に形成されている。図4〜図6に示すように、油槽22の外周囲には、ガスバーナ23におけるガスの燃焼により発生した燃焼ガスが移動可能な燃焼ガス通路24が画成されていると共に、油槽22の後部には、燃焼ガス通路24に空間的に連通する第1排気ダクト(排気ダクト)25が、立ち上がった状態に配設されている。このようなフライヤー20は、ガスバーナ23で発生した燃焼ガスが第1排気ダクト15に向けて燃焼ガス通路24を移動する際に、該燃焼ガスと油槽22との間で熱交換が行われて該油槽22が加熱され、加熱された油槽22に貯留された調理油が昇温するようになっている。燃焼ガス通路24を移動した燃焼ガスは、図5および図6に示すように、第1排気ダクト15内へ移動すると共に該第1排気ダクト15内を上昇移動して、上部に形成された第1排気口(排気口)67から外部へ排出されるよう構成されている。
(本体)
本体21は、図1および図2に示すように、上方へ開口した略矩形の箱型に構成されている。本体21は、上面視において略矩形をなす下アウターパネル30と、この下アウターパネル30の外縁から立ち上がって該下アウターパネル30を囲むように設けられた縦アウターパネル31とを備えている。下アウターパネル30は、中央が下方へ凹となるよう段差状に形成されている(図4参照)。縦アウターパネル31は、下アウターパネル30の後縁から立ち上がった部分の立ち上がり高さが、該下アウターパネル30の前縁、左縁および右縁から立ち上がった部分よりも大きくなっている。そして、縦アウターパネル31における下アウターパネル30の後縁から立ち上がった部分の上縁には、上方に行くにつれて前方へ変位するよう傾斜したフード32が設けられている(図1、図4参照)。また、本体21の下部四隅には、下方へ延出する脚部27が配設されており、該本体21は、床面から上方へ離間して配置される。また、下アウターパネル30の前部には、スリット状をなす複数の開口からなる吸気口33が形成されており(図4参照)、第1排気ダクト25内を燃焼ガスが上昇移動することにより発生するドラフト効果により、ガスバーナ23でのガス燃焼用の空気が該吸気口33を介して本体21内へ取り込まれるよう構成されている。なお、本体21の下アウターパネル30および縦アウターパネル31は、例えばステンレス鋼板から形成されており、高温の調理油が付着しても変質し難く構成されている。
本体21の前部には、図1および図4に示すように、前面カバーパネル34が配設されている。前面カバーパネル34内には、ガスバーナ23の燃焼制御を行う制御手段であるガスコントローラ基板35や、調理油の油温や調理時間等の各種情報を表示可能な表示部を備えた表示基板36や、当該フライヤー20への電源供給を遮断するブレーカ37等が配設されている。
(油槽)
油槽22は、図1、図4および図5に示すように、上方へ開口すると共に下方へ凸となる箱状に形成されている。油槽22は、下方に位置する第1油貯留部40と、この第1油貯留部40の上側に該第1油貯留部40に連なって設けられた第2油貯留部41とを備えており、所定量の調理油が貯留可能に構成されている。油槽22は、所定量の調理油が貯留された状態において、第1油貯留部40に充満すると共に、第2油貯留部41の約1/2の深さまで充満するようになっている。また、第1油貯留部40の底部には、油槽22に貯留された調理油を抜き出すための油排出口42が形成されている。
第1油貯留部40は、図4〜図6に示すように、平面視において略矩形状をなす下底板部40aと、下底板部40aの前縁から立ち上がった下前板部40bと、該下底板部40aの左縁から立ち上がった下左板部40cと、該下底板部40aの右縁から立ち上がった下右板部40dと、該下底板部40aの後縁から立ち上がった下後板部40eとで形成されている。下底板部40aは、中央から右斜め前方となる位置に油排出口42が形成されていると共に、前縁、左縁、右縁および後縁から油排出口42に向けて下方傾斜しており、該油排出口42が形成された部位が最も下方に位置している。下前板部40bは、下底板部40aの前縁から略垂直に立ち上がると共に左右方向へ延在する平板状をなしている。下左板部40cは、下底板部40aの左縁から上下方向の略中央までは略垂直に立ち上がると共に該中央から上方に行くにつれて左方へ変位するよう傾斜した形状に形成されている。下右板部40dは、下底板部40aの右縁から上下方向の略中央までは略垂直に立ち上がると共に該中央から上方に行くにつれて右方へ変位するよう傾斜した形状に形成されている。また、下後板部40eは、下底板部40aの後縁から上下方向の略中央までは略垂直に立ち上がると共に該中央から上方に行くにつれて後方へ変位するよう傾斜した形状に形成されている。なお、左下板部40c、右下板部40dおよび後下板部40eの外面には、燃焼ガス通路24へ延出する板状のフィン48が複数取り付けられており(図4のみ図示、図4以外の図面には図示省略)、燃焼ガス通路24を移動する燃焼ガスが該フィン48に接触して熱交換がなされるようになっている。
第1油貯留部40の下後板部40eには、図1、図5、図6および図7(a)に示すように、油槽22の温度を検知する油槽温度検知センサ(油槽温度検知手段)95を取り付けるためのセンサ取付部43が設けられている。センサ取付部43は、下後板部40eから後外方へ膨出すると共に前方へ開口する凹状部である。センサ取付部43の後壁43aには、油槽温度検知センサ95を挿通した状態で固定する装着口43bが前後に貫通するように形成されると共に、該装着口43bの上方には、後壁43aから前方へ延出する庇部43cが形成されている。
(油槽温度検知センサ)
油槽温度検知センサ95は、図6および図7(a)に示すように、細長の丸棒状に形成された温度検知部96を備えたサーミスタ等であり、装着口43bに挿通させた温度検知部96を、油槽22内に貯留した調理油に浸漬され得るようにセンサ取付部43に固定されている。従って、油槽温度検知センサ95は、調理油に浸漬した温度検知部96により該油槽温度を検知すると共に、検知データをガスコントローラ基板35へ入力するよう構成されている。
第2油貯留部41は、図4、図5および図9に示すように、平面視において第1油貯留部40より開口面積が大きい略矩形状をなしている。第2油貯留部41は、下前板部40bの上縁から前方へ延出した上底板部41aと、上底板部41aの前縁から上方へ立ち上がった上前板部41bと、下左板部40cの上縁および上底板部41aの左縁から立ち上がった上左板部41cと、下右板部40dの上縁および上底板部41aの右縁から立ち上がった上右板部41dと、下後板部40eの上縁から立ち上がった上後板部41eとで形成されている。上底板部41aは、前方に行くにつれて上方へ変位するよう傾斜状に形成されており、前縁よりも後縁が低くなっている。上前板部41bは、上底板部41aの前縁から略垂直に立ち上がると共に左右方向へ延在する平板状をなしている。上左板部41cは、下左板部40cの上縁から上下方向の中途までは略垂直に立ち上がると共に該中途位置から上方に行くにつれて左方へ変位するよう傾斜した形状に形成されている。上右板部41dは、下右板部40dの右縁から上下方向の中途まで略垂直に立ち上がると共に該中途位置から上方に行くにつれて右方へ変位するよう傾斜した形状に形成されている。また、上後板部41eは、下底板部40aの上縁から略垂直に立ち上がった形状に形成されている。そして、上前板部41bの上縁、上左板部41cの上縁、上右板部41dの上縁には、下方へ延出した枠板部45が形成されている。また、上後板部41eは、上左板部41cおよび上右板部41dの上縁よりも上方へ延長形成されている。なお、図1、図4、図5および図9に示すように、上前板部41b、上左板部41cおよび上右板部41dには、後述する油煙排出構造を構成する吸気口46が複数形成されている。
前述のように構成された油槽22は、図1、図4および図5に示すように、本体21の上部開口を全体に覆蓋した状態で該本体21に固定され、第1油貯留部40および第2油貯留部41は本体21内に収容される。そして、上後板部41eにおける上方へ延長された延長部分47は、本体21の後側に位置する縦アウターパネル31の前側に位置して、該縦アウターパネル31と前後に対向するようになる(図4参照)。すなわち、前後に対向する延長部分47と縦アウターパネル31とにより上下に延在する筒部が形成され、横並びに配設される第1排気ダクト25および後述する第2排気ダクト90が、該筒部内に収容されるようになっている。
(インナー箱体)
油槽22には、図2〜図6に示すように、複数のインナーパネル51,52,53,54,55から構成されたインナー箱体(箱体)50が配設されている。すなわち、油槽22には、第1油貯留部40の外側に、該第1油貯留部40を外側から覆うインナー箱体50が配設されている。インナー箱体50は、油槽22における第1油貯留部40の外側面から離間して配設されており、該油槽22の外周面との間に、ガスバーナ23で発生した燃焼ガスが移動する燃焼ガス通路24を画成している。
インナー箱体50は、図2〜図6に示すように、上面視において略矩形をなす底インナーパネル51と、該底インナーパネル51の前縁から立ち上がった前インナーパネル52と、該底インナーパネル51の左縁から立ち上がった左インナーパネル53と、該底インナーパネル51の右縁から立ち上がった右インナーパネル54と、該底インナーパネル51の後縁から立ち上がった後インナーパネル55とを備えている。底インナーパネル51は、図4および図5に示すように、その左右長が、油槽22の第1油貯留部40の左右長より大きいと共に第2油貯留部41の左右長より小さく、前後長が、油槽22の第1油貯留部40の前後長より大きいと共に第2油貯留部41の左右長より小さいサイズとなっている。前インナーパネル52、左インナーパネル53、右インナーパネル54および後インナーパネル55は、底インナーパネル51から略垂直に立ち上がると共に略平板状に形成されている。また、インナー箱体50は、各インナーパネル51,52,53,54,55の内側(第1油貯留部40側)に、板状の断熱部材56を備えており、該インナー箱体50は全体が断熱構造に構成されている。
図3〜図5に示すように、インナー箱体50の底インナーパネル51には、該底インナーパネル51の前後中央より前側部分に、ガスバーナ23を配設するバーナ設置口57が形成されている。また、底インナーパネル51には、油槽22の油排出口42から下方へ延出した油排出管44が挿通する挿通口58が形成されている。一方、図3〜図6および図8に示すように、インナー箱体50の後インナーパネル55には、第1排気ダクト25に連通する第1流通口(流通口)59と、第2排気ダクト90に連通する第2流通口60と、油槽22に設けられたセンサ取付部43の後部が嵌合する開口部61とが形成されている。なお、センサ取付部の後壁43aは、開口部61を介してインナー箱体50から後方へ露出するようになる(図3参照)。
前述したインナー箱体50は、図3〜図5に示すように、該油槽22の第1油貯留部40を覆った状態で該油槽22に固定される。すなわち、前インナーパネル52の上縁部が油槽22における第2油貯留部41の上底板部41aの下面に固定され、左インナーパネル53の上縁部が油槽22における第2油貯留部41の上左板部41cの外面に固定され、右インナーパネル54の上縁部が油槽22における第2油貯留部41の上右板部41dの外面に固定されると共に、後インナーパネル55の上縁部が油槽22における第2油貯留部41の上後板部41eの外面に固定される。また、底インナーパネル51は、油槽22における第1油貯留部40の下底板部40aに下方から密着する。これにより、インナー箱体50は、油槽22の第1油貯留部40を、本体21内に露出しないように覆っている。また、インナー箱体50の後インナーパネル55が、油槽22における第1油貯留部40の下後板部40eに設けられたセンサ取付部43の後壁43aに当接する。なお、インナー箱体50と本体21とは、直接に接触しておらず、該インナー箱体50と本体21の各アウターパネル30,31との間には空間Sが画成されている。
(ガスバーナ)
ガス燃焼手段としてのガスバーナ23は、ガスの流れにより無加圧の一次空気を吸引させる構造をなす所謂ブンゼンバーナが採用されている。ガスバーナ23には、図4に示すように、外部のガス供給源(図示せず)に接続されたガス供給管100が接続され、該ガス供給管100を介して燃焼用のガスが供給されるようになっている。ガス供給管100には、前述のガスコントローラ基板35により制御されるバルブユニット101が配設されており、ガスコントローラ基板35によるバルブユニット101のバルブ開閉制御に伴い、ガス供給管100からガスバーナ23に供給されるガスの供給量を調整し得るようになっている。
(燃焼ガス排出構造)
インナー箱体50を油槽22に固定することで、図4〜図6に示すように、該インナー箱体50と油槽22の第1油貯留部40との間に空間が画成される。すなわち、インナー箱体50と油槽22の第1油貯留部40との間に、燃焼室26と、燃焼ガス通路24とが画成されている。燃焼室26は、インナー箱体50の前インナーパネル52と第1油貯留部40の下前板部40bとの間に画成されている。また、燃焼ガス通路24は、インナー箱体50の左インナーパネル53と第1油貯留部40の下左板部40cとの間と、インナー箱体50の右インナーパネル54と第1油貯留部40の下右板部40dとの間と、インナー箱体50の後インナーパネル55と第1油貯留部40の下後板部40eとの間に画成されている。
燃焼室26は、図4および図6に示すように、油槽22の第1油貯留部40の前側において左右方向に長い空間である。燃焼室26の下部には、インナー箱体50の底インナーパネル51に形成されたバーナ設置口57が位置しており、該バーナ設置口57に設置されたガスバーナ23のバーナ部23aが、該燃焼室26内に位置すると共に上方を指向した姿勢で保持される。これにより、ガスバーナ23のバーナ部23aにおいてガスが燃焼することで発生する燃焼ガスが、燃焼室26内において油槽22の第1油貯留部40における下前板部40bと熱交換が可能となっている。
燃焼ガス通路24は、図5および図6に示すように、油槽22の第1油貯留部40の外側面における左側から後側に延在する第1燃焼ガス通路24aと、該第1油貯留部40の外側面における右側から後側に延在する第2燃焼ガス通路24bとから構成されている。第1燃焼ガス通路24aは、燃焼室26の左後ろ部分から、インナー箱体50の後インナーパネル55に形成された第1流通口59まで延在するように形成されており、油槽22の第1油貯留部40における下左板部40cと、下後板部41eにおける左右中間から左側部分に沿って画成されている。従って、燃焼室26から第1燃焼ガス通路24aへ移動した燃焼ガスは、油槽22の第1油貯留部40における下左板部40cおよび下後板部41eの左側部分とで熱交換が可能となっている。
また、第2燃焼ガス通路24bは、図5および図6に示すように、燃焼室26の右後ろ部分から、インナー箱体50の後インナーパネル55に形成された第1流通口59まで延在するように形成されており、油槽22の第1油貯留部40における下右板部40dと、下後板部41eにおける左右中間から右側部分に沿って画成されている。従って、燃焼室26から第2燃焼ガス通路24bへ移動した燃焼ガスは、油槽22の第1油貯留部40における下右板部40dおよび下後板部41eの右側部分とで熱交換が可能となっている。
ここで、図6および図7に示すように、第1燃焼ガス通路24aと第2燃焼ガス通路24bとは、左右対称の形状となっていない。すなわち、インナー箱体50の後インナーパネル55に形成された第1流通口59は、該後インナーパネル55の左右中央より右側へオフセットして形成されている(図5、図6、図8参照)。これにより、第1燃焼ガス通路24aにおけるガス移動方向の全長は、第2燃焼ガス通路24bにおけるガス移動方向の全長よりも長くなっている。また、油槽22の第1油貯留部40における下後板部40eに形成されたセンサ取付部43は、第1燃焼ガス通路24aへ膨出している(図5〜図8参照)。これにより、第1燃焼ガス通路24aは、ガス移動方向と直交方向での流通面積が、センサ取付部43の下方において最小となっている。従って、第1燃焼ガス通路24aにおけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積M1(図7(a)参照)は、第2燃焼ガス通路24bにおけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積M2(図7(b)参照)よりも小さくなっている。すなわち、第1燃焼ガス通路24aは、第1燃焼ガス通路24aと比べて、ガス移動方向での全長が長く、かつ最小流通面積M2が小さいことから、第2燃焼ガス通路24bよりも燃焼ガスの流通抵抗が大きくなっている。
(第1排気ダクト)
燃焼ガス排出構造をなす第1排気ダクト25は、図2〜図4に示すように、空気流通方向が上下方向となる向きで、インナー箱体50の後インナーパネル55から油槽22に一体に形成された延長部分47に亘って固定される。第1排気ダクト25は、インナー箱体50の後インナーパネル55に形成された第1流通口59に空間的に連通するように配設され、後インナーパネル55および延長部分47に対して、左右中央より右側にオフセットして固定されている。
第1排気ダクト25は、図3および図6に示すように、後インナーパネル55および延長部分47に取り付けられる第1ダクト半体65と、該第1ダクト半体65に取り付けられる第2ダクト半体66とを備えている。第1ダクト半体65は、上下が長手となる略矩形状の前壁65aと、該前壁65aの左縁、右縁および下縁からから後方へ延出した内周壁65bと、内周壁65bの上下延在部分から前壁65aの後方側へ延出する取付け片65c,65cとを備えている。また、第1ダクト半体65の前壁65aには、第1流通口59の開口形状と同じ開口形状の流入口65dが形成されており、第1排気ダクト25を後インナーパネル55および延長部分47に固定した際には、該流入口65dが第1流通口59に整合するようになっている。第2ダクト半体66は、上下が長手となる略矩形状の後壁66aと、該後壁66aの左縁、右縁および下縁からから後方へ延出した外周壁66bとを備えており、該外周壁66bを第1ダクト半体65の内周壁65bの外側に密着させた状態で、該第1ダクト半体65にネジにより固定されるようになっている。このような第1排気ダクト25は、長手が上下方向となる向きにおいて、前壁65aの下部に流入口65dが位置すると共に、前壁65a、後壁66aおよび内周壁65bで囲まれた第1排気口67が上部に形成されている。
(仕切り部材)
実施例のフライヤー20では、図3、図4および図6に示すように、第1流通口59と油槽22の外周面との間に、第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bを仕切る仕切り部材70が設けられている。この仕切り部材70は、第1燃焼ガス通路24aを移動した燃焼ガスおよび第2燃焼ガス通路24bを移動した燃焼ガスが、燃焼ガス通路24内で合流することなく第1流通口59から排気ダクト15内へ取り込まれるようにするためのものである。
仕切り部材70は、図3、図4および図6に示すように、前後に延在すると共に厚み方向が左右方向となる板状部材であり、インナー箱体50の後インナーパネル55に形成された第1流通口59内に位置する第1仕切り部71と、燃焼ガス通路24内に位置する第2仕切り部72とを備えている。第1仕切り部71は、第1流通口59の上下寸法に合わせた上下長に形成されて、該第1仕切り部71の上縁は第1流通口59の開口上縁に当接すると共に、該第1仕切り部71の下縁は該第1流通口59の開口下縁に当接するようになっている。また、第2仕切り部72は、仕切り部材70の配設位置における燃焼ガス通路24のガス流通方向と直交方向における断面形状と同一形状に形成されている。すなわち、第2仕切り部72の前端縁72aは、図3および図4に示すように、油槽22の第1油貯留部40における下後板部40eの形状に合わせて形成されており、該前端部72aは、上下略中央から下側が垂直に延在すると共に、上下略中央から上側が上方に行くにつれて後方へ変位するよう傾斜している。すなわち、第2仕切り部72は、側面視において略台形形状に形成されている。
(仕切り部材の配設位置について)
第1流通口59に対する仕切り部材70の配設位置は、前述した第1燃焼ガス通路24aの最小流通面積M1および第2燃焼ガス通路24bの最小流通面積M2の面積比率に基いて設定される。すなわち、図8に示すように、第1燃焼ガス通路24aへの第1流通口59の開口面積をM3、第2燃焼ガス通路24bへの該第1流通口59の開口面積をM4とした場合に、第2燃焼ガス通路24bに対する第1流通口59の開口面積M4に対する第1燃焼ガス通路24aへの該第1流通口59の開口面積M3の面積比率(M3/M4)が、第1燃焼ガス通路24aの最小流通面積M1に対する第2燃焼ガス通路24bの最小流通面積M2の面積比率(M2/M1)と同じになるように、仕切り部材70が配設されている。ここで、実施例では、面積比率(M3/M4)と面積比率(M2/M1)とが同じとは、同じ場合や、±10%の範囲の場合も含んだ概念である。なお、実施例では、第1燃焼ガス通路24aの最小流通面積M1に対する第2燃焼ガス通路24bの最小流通面積M2の面積比率(M2/M1)が、約1.3となっている(第2燃焼ガス通路24bの最小流通面積M2が第1燃焼ガス通路24aの最小流通面積M1の1.3倍となっている)。これにより、第2燃焼ガス通路24bへの第1流通口59の開口面積M4に対する第1燃焼ガス通路24aへの該第1流通口59の開口面積M3の面積比率(M3/M4)が、約1.3(第1燃焼ガス通路24aへの開口面積M3が第2燃焼ガス通路24bの開口面積M4の約1.3倍)となるように、仕切り部材70が配設されている。
前述したように、第1燃焼ガス通路24aにおける燃焼ガスの流通抵抗は、第2燃焼ガス通路24bにおける燃焼ガスの流通抵抗よりも大きくなっている。しかし、第1流通口59においては、第1燃焼ガス通路24aに対する開口面積M3を第2燃焼ガス通路24bに対する開口面積M4よりも大きくすることで(第2燃焼ガス通路24bに対する開口面積M4を第1燃焼ガス通路24aに対する開口面積M3よりも小さくすることで)、第1燃焼ガス通路24aから第1排気ダクト25へ燃焼ガスが移動する際の流通抵抗と、第2燃焼ガス通路24bから第1排気ダクト25へ燃焼ガスが移動する際の流通抵抗とが、略均等となるように設定されている。従って、実施例の燃焼ガス排出構造では、燃焼室26から第1燃焼ガス通路24aへの燃焼ガスの移動量と、該燃焼室26から第2燃焼ガス通路24bへの燃焼ガスの移動量とが、略同量となるように構成されている。
(区画部材)
第1排気ダクト25には、図3〜図6に示すように、第1流通口59に整合する流入口65dから第1排気口67に亘り延在する区画部材75が配設されている。すなわち、区画部材75は、第1排気ダクト25内において、左右方向における中間部位に上下方向に延在するように設けられており、該第1排気ダクト25内は、上下方向へ延在する第1ガス案内部76および第2ガス案内部77が横並びに画成されている。区画部材75は、第1流通口59に位置する仕切り部材70に連なるように設けられている。従って、第1ガス案内部76は第1燃焼ガス通路24aだけに連通していると共に、第2ガス案内部77は第2燃焼ガス通路24bだけに連通している。
実施例の区画部材75は、図3および図4に示すように、前述した仕切り部材70と一体に形成されている。区画部材75は、第1排気ダクト25内を第1ガス案内部76と第2ガス案内部77とに区画する区画板部75aと、該区画板部75aにおける一方の長手縁に連ねて形成されて第1ダクト半体65にネジ固定される第1取付け片部75bと、該区画板部75aにおける他方の長手縁に連ねて形成されて第2ダクト半体66にネジ固定される第2取付け片部75cとを備えている。そして、区画板部75aにおける下部分の前縁に、仕切り部材70が前方へ延出して設けられている。仕切り部材70は、区画部材75を取り付けた第1排気ダクト25をインナー箱体50に取り付ける際に、第1流通口59を介して燃焼ガス通路24内へ延出して、該仕切り部材70の前縁が油槽22における第1油貯留部40の下後板部40eに当接するようになる(図4参照)。
(油煙排出構造について)
実施例のフライヤー20は、図5および図9に示すように、油槽22に貯留された調理油が調理温度まで昇温した状態で食材の調理を行う際に、該調理油の油面から発生する油煙や水蒸気等を吸引して外部へ排出する油煙排出構造を備えてする。すなわち、油槽22における第2油貯留部41を画成する板部において、上前板部41b、上左板部41cおよび上右板部41dには、該板部41b,41c,41dを厚み方向に貫通して、油槽22の油面上に発生した油煙や水蒸気等を該油槽22の外側へ吸引可能な吸気口46が画成されている。実施例では、上前板部41b、上左板部41cおよび上右板部41dの夫々に、矩形状をなす吸気口46が複数個(上前板部41bには12個、上左板部41cおよび上右板部41dには夫々14個ずつ)形成されている。
また、図2、図4、図5および図9に示すように、油槽22における第2油貯留部41の外周部に、前述した各吸気口46に連通する油煙通路80を画成する第1〜第4の通路部材81,82,83,84が配設されている。第2油貯留部41における上前板部41bの外側に配設された第1通路部材81、上左板部41cの外側に配設された第2通路部材82および上右板部41dの外側に配設された第3通路部材83は、図3および図4に示すように、短手方向の断面形状が略L形をなして、対応の板部41b,41c,41dにおける垂直部分に当接して固定される横板部81a,82a,83aと、該横板部81a,82a,83aに一体に形成されると共に対応の板部41b,41c,41dにおける傾斜部分に当接して固定される縦板部81b,82b,83bとから構成されている。ここで、第1〜第3通路部材81,82,83における横板部81a,82a,83aは、対応の板部41b,41c,41dに設けられた各吸気口46の開口下縁に一致する位置において該板部41b,41c,41dに当接している。
また、図3および図4に示すように、油槽22の第2油貯留部41における上後板部41eの外側(後側)に配設された第4通路部材84は、短手方向の断面形状が略コ字形をなして、上端部および下端部を上後板部41eにおける垂直部分に当接した状態で該上後板部41eに固定されることで、該上後板部41eとの間に油煙通路80が画成されている。すなわち、第1〜第4通路部材81,82,83,84により、油槽22における第2油貯留部41の外周囲に、上面視において口状に延在する油煙通路80が画成される。なお、第4通路部材84には、図2、図3および図5に示すように、第1排気ダクト25より左側に、第2流通口60が形成されている。
(排気ファン)
第4通路部材84には、図3〜図5および図9に示すように、前述した第2流通口60内に排気ファン86が配設されている。この排気ファン86は、図示省略したモータ等の駆動手段を備え、該駆動手段が駆動することで、油煙通路80内の油煙や水蒸気等を、該第2流通口60を介して排出するようになっている。なお、実施例では、排気ファン86として、クロスフローファンが採用されている。
(第2排気ダクト)
油槽22の後側には、図2、図3、図5および図9に示すように、油煙通路80に空間的に連通する第2排気ダクト90が、立ち上がった姿勢で配設されている。油煙排出構造をなす第2排気ダクト90は、空気流通方向が上下方向となる向きで、インナー箱体50の後インナーパネル55から油槽22に一体に形成された延長部分47に亘って固定される。第2排気ダクト90は、第2油貯留部41の上後板部41eに配設された第4通路部材84に形成された第2流通口60に空間的に連通するように配設され、上後板部41eおよび延長部分47に対して、左右中央より左側にオフセットして第1排気ダクト25の左側に固定されている。第2排気ダクト90は、図3に示すように、後インナーパネル55および延長部分47に取り付けられる第3ダクト半体91と、第3ダクト半体91に取り付けられる第4ダクト半体92とを備えており、第3ダクト半体91および第4ダクト半体92を組み付けることで、上端に第2排気口93が形成される。また、第3ダクト半体91の下部には、第2流通口60に整合する流入口94が形成されている。このような第2排気ダクト90は、上後板部41eおよび延長部分47に第3ダクト半体91を固定することで、第2流通口60に配設された排気ファン86の一部が、流入口94を介して該第2排気ダクト90の下部内に収容される。
前述のように構成された油煙排出構造においては、図5および図9に示すように、排気ファン86の駆動手段を駆動させて該排気ファン86を回転させると、油槽22の第2油貯留部41における上前板部41b、上左板部41cおよび上右板部41dに形成された各吸気口46から、油槽22に貯留された調理油の油面から蒸発した油煙や水蒸気が油煙通路80内へ流入する。そして、油煙通路80内へ流入した油煙や水蒸気は、該油煙通路80内を排気ファン86側へ移動した後、第2流通口60および流入口94を介して第2排気ダクト90内へ移動して、第2排気口92から外部へ排出されるようになる。
(実施例の作用)
前述のように構成された実施例のフライヤー20では、油槽22内に所定量の調理油を貯留させたもとで、ガス供給管100を介して供給されるガスをガスバーナ23で燃焼させることで、燃焼室26内に燃焼ガスが発生する。燃焼室26に発生した燃焼ガスは、第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bの何れかへ移動する。第1燃焼ガス通路24aに移動した燃焼ガスは、油槽22における第1油貯留部40の下左板部40cおよび下後板部40eや両板部40c,40eに配設されたフィンに接触して熱交換しながら第1流通口59に向けて移動した後、第1排気ダクト25の第1ガス案内部76内を上昇移動して第1排気口67から外部へ排出される。一方、第2燃焼ガス通路24bに移動した燃焼ガスは、油槽22における第1油貯留部40の下右板部40dおよび下後板部40eや両板部40d,40eに配設されたフィンに接触して熱交換しながら第1流通口59に向けて移動した後、第1排気ダクト25の第2ガス案内部77内を上昇移動して第1排気口67から外部へ排出される。そして、燃焼ガスが第1ガス案内部76内および第2ガス案内部88内を上昇移動することで発現するドラフト効果により、本体21に形成された吸気口33を介して外部空気が該本体21内に取り込まれ、ガスバーナ23へ供給される。
第1燃焼ガス通路24aを移動する燃焼ガスおよび第2燃焼ガス通路24bを移動する燃焼ガスとの熱交換により油槽22が加熱され、これにより、該油槽22内に貯留された調理油が食材の調理に適した調理温度まで昇温される。そして、油槽22の温度は、油槽温度検知センサ95により検知され、該油槽温度検知センサ95の検知結果に基づいて、ガスバーナ23の燃焼がガスコントローラ基板35により制御される。
実施例のフライヤー20によれば、第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bが、第1流通口59に対向する部分において仕切り部材70により仕切られており、該第1燃焼ガス通路24aを移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路24bを移動した燃焼ガスとが、第1流通口59の手前部分で合流しないようになっている。このため、第1燃焼ガス通路24aから第1排気ダクト25内へ燃焼ガスがスムーズに移動すると共に、第2燃焼ガス通路24bから第1排気ダクト25内へ燃焼ガスがスムーズに移動する。これにより、燃焼ガスが第1排気ダクト25内をスムースに上昇移動するようになるので、燃焼ガスの上昇移動に伴ってドラフト効果が適切に発生するようになり、本体21の吸気口33を介して外部空気が該本体21内へ取り込まれ、ガスバーナ23におけるガスの燃焼に必要とされる空気が該ガスバーナ23へ供給可能となる。従って、ガスバーナ23においては、燃焼に必要な空気が適切に供給されるので不完全燃焼が起こり難くなり、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇することを抑えることができる。
また、第2燃焼ガス通路24bへの該第1流通口59の開口面積M4に対する第1燃焼ガス通路24aへの第1流通口59の開口面積M3の面積比率(M3/M4)が、第1燃焼ガス通路24aの最小流通面積M1に対する第2燃焼ガス通路24bの最小流通面積M2の面積比率(M2/M1)と同じになるように、第1流通口59に対する仕切り部材70の配設位置を配設した。これにより、第1燃焼ガス通路24aから第1排気ダクト25への燃焼ガスの流通抵抗と、第2燃焼ガス通路24bから第1排気ダクト25への燃焼ガスの流通抵抗とが均等となり、第1燃焼ガス通路24aから第1排気ダクト25へ移動した燃焼ガスにより発現するドラフト効果と、第2燃焼ガス通路24bから第1排気ダクト25へ移動した燃焼ガスにより発現するドラフト効果とが同等となる。従って、燃焼室26から第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bへの燃焼ガスの移動がスムーズになり、ガスバーナ23において適切な燃焼が連続するようになるので、燃焼ガスに含まれる一酸化酸素の濃度が上昇することを抑えることができる。
また、第1排気ダクト25は、区画部材75により、第1燃焼ガス通路24aに連通する第1ガス案内部76および第2燃焼ガス通路24bに連通する第2ガス案内部77に区画されているので、第1燃焼ガス通路24aから移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路24bから移動した燃焼ガスとが該第1排気ダクト25内で合流しない。これにより、第1排気ダクト25内において、第1燃焼ガス通路24aから移動した燃焼ガスと第2燃焼ガス通路24bから移動した燃焼ガスとが合流することによる流通抵抗の上昇が抑えられ、ドラフト効果が低減することを防止し得る。
そして、区画部材75と仕切り部材70とを一体に形成したことで、部品点数の増加が防止されると共に、製造コストを抑えることができる。また、区画部材75を取付けた第1排気ダクト25をインナー箱体50および延長部分に固定することで、仕切り部材70が第1流通口59を介して燃焼ガス通路24内へ配置されるので、仕切り部材70の取付け作業が省略されてフライヤーの組立て作業の簡易化を図り得る。
また、実施例のフライヤー20によれば、排気ファン86を回転駆動することで、油槽22に貯留された調理油から蒸発した油煙や水蒸気等が、各吸気口46から油煙通路80へ取り込まれた後に、第2排気ダクト90の第2排気口92から外部へ排出される。従って、食材を調理する調理作業者側へ移動する油煙や水蒸気を低減させることができ、該油煙が調理作業者の顔面や衣服に付着することを防止し得ると共に、調理作業者が油煙を吸引することによる弊害(目のかすみ等)が生じることも防止し得る。
そして、油煙通路80を画成する第1〜第3通路部材81,82,83は、各々の横板部81a,82a,83aが吸気口46に向けて下方傾斜しているので、食材の調理中に調理油が該油煙通路80内へ進入したとしても、該調理油は横板部81a,82a,83aを伝って吸気口46から油槽22内へ回収される。これにより、調理油が、横板部81a,82a,83a上に付着する油煙通路80内に残留することを防止し得る。また、排気ファン86の配設位置に近接する上後板部41eには吸気口が形成されていないので、排気ファン86を回転させた際に、上前板部41b、上左板部41cおよび上右板部41dに形成された各吸気口46から油煙を効率よく吸引することが可能である。
更に、油煙通路80は、油槽22の開口周囲に臨む上前板部41bの傾斜部分、上左板部41cの傾斜部分および上右板部41dの傾斜部分の下側に画成されているので、該油煙通路80を移動する油煙や水蒸気が該各板部41b,41c,41dの傾斜部分に接触するようになり、各板部41b,41c,41dの傾斜部分の温度上昇を抑えることができる。
(変更例)
本発明は、前述の実施例の構成に限定されず、以下のようにも変更することも可能である。
(1)仕切り部材は、実施例で例示した平板状のものに限らず、図10)に示すような形状であってもよい。図10(a)に示す第1変更例に係る仕切り部材70は、第1流通口59側から油槽22の下後板部40eに向かうにつれて、第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bのガス流通方向へ変位する傾斜状に形成したものである。仕切り部材70をこのような傾斜状に形成することで、第1燃焼ガス通路24aから第1流通口59側への燃焼ガスの移動および第2燃焼ガス通路24bから第1流通口59側への燃焼ガスの移動が一層スムーズになり、ドラフト効果がより発現し易くすることが期待できる。
図10(b)に示す第2変更例に係る仕切り部材70は、第1流通口59側から油槽22の下後板部40eに向かうにつれて、第1燃焼ガス通路24aおよび第2燃焼ガス通路24bのガス流通方向へ変位する凹湾曲状に形成したものである。第2変更例に係る仕切り部材70は、第1変更例に係る仕切り部材70と同等の作用効果が期待できる。
(2)仕切り部材は、区画部材と別体に構成して、インナー箱体または油槽に単独で取り付けるよう構成してもよい。
(3)仕切り部材は、第1排気ダクトや箱体に一体に形成してもよい。
(4)第1排気ダクトに配設される区画部材は、第1排気口まで延在しない短尺のものであってもよい。また、区画部材は、第1燃焼ガス通路からの燃焼ガスおよび第2燃焼ガス通路からの燃焼ガスが、何れも上方へ移動するようになっていることから、流通抵抗が増加しない場合には省略してもよい。
(5)油煙排出に使用される排気ファンは、実施例で例示したクロスフローファン(横流ファン)に限らず、シロッコファン(遠心ファン)やプロペラファン(軸流ファン)等であってもよい。
22油槽,23ガスバーナ(ガス燃焼手段),24燃焼ガス通路,24a第1燃焼ガス通路
24b第2燃焼ガス通路,25第1排気ダクト(排気ダクト),26燃焼室,50箱体
59第1流通口(流通口),70仕切り部材,67第1排気口(排気口),75区画部材
76第1ガス案内部,77第2ガス案内部,M1 最小流通面積,M2 最小流通面積
M3 開口面積,M4 開口面積

Claims (4)

  1. 調理油が貯留される油槽(22)と、前記油槽(22)の外側面を囲んで該油槽(22)との間に燃焼室(26)および燃焼ガス通路(24)を形成する箱体(50)と、前記燃焼室(26)に臨むように前記箱体(50)に設置されたガス燃焼手段(23)と、前記油槽(22)を挟んで前記燃焼室(26)と反対側において前記箱体(50)に配設されて前記燃焼ガス通路(24)と連通する排気ダクト(25)とを備え、前記ガス燃焼手段(23)による燃焼ガスが、前記油槽(22)と熱交換しながら前記燃焼ガス通路(24)を移動した後に前記排気ダクト(25)内を上昇して外部へ排出されることで、前記ガス燃焼手段(23)へ燃焼用の空気が供給されるよう構成されたフライヤーにおいて、
    前記燃焼ガス通路(24)は、前記油槽(22)の外側面における一方の側に設けられた第1燃焼ガス通路(24a)および該油槽(22)の外側面における他方の側に設けられた第2燃焼ガス通路(24b)からなり、
    前記第1燃焼ガス通路(24a)および第2燃焼ガス通路(24b)は、流通口(59)を介して前記排気ダクト(25)に空間的に連通し、
    前記流通口(59)の開口部と前記油槽(22)の外周面との間に、前記第1燃焼ガス通路(24a)および第2燃焼ガス通路(24b)を仕切る仕切り部材(70)が設けられ、
    前記第1燃焼ガス通路(24a)を移動した燃焼ガスおよび第2燃焼ガス通路(24b)を移動した燃焼ガスが、前記仕切り部材(70)により、合流することなく前記流通口(59)から前記排気ダクト(25)へ移動するよう構成された
    ことを特徴とするフライヤー。
  2. 前記第2燃焼ガス通路(24b)への前記流通口(59)の開口面積(M4)に対する前記第1燃焼ガス通路(24a)への該流通口(59)の開口面積(M3)の面積比率(M3/M4)が、前記第1燃焼ガス通路(24a)におけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積(M1)に対する第2燃焼ガス通路(24b)におけるガス移動方向と直交方向での最小流通面積(M2)の開口比率(M2/M1)と同じになるように、前記仕切り部材(70)が配設されている請求項1記載のフライヤー。
  3. 前記排気ダクト(25)は、前記流通口(59)から排気口(67)に亘り延在して、前記仕切り部材(70)に連なるように設けられた区画部材(75)を備え、
    前記排気ダクト(25)内は、前記区画部材(75)により、前記第1燃焼ガス通路(24a)に連通する第1ガス案内部(76)および前記第2燃焼ガス通路(24b)に連通する第2ガス案内部(77)が画成されている請求項1または2記載のフライヤー。
  4. 前記区画部材(75)は、前記仕切り部材(70)と一体に形成されている請求項3記載のフライヤー。
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