JP6219797B2 - シール層の補修方法およびセラミックフィルタの製造方法 - Google Patents

シール層の補修方法およびセラミックフィルタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セラミックフィルタの端部に形成されたシール層の補修方法および端部にシール層を有するセラミックフィルタの製造方法に関するものである。
セラミックフィルタ1の構造として、図4に示すように、セラミック多孔体からなる隔壁2により形成された流体の流路3を有する基材4からなり、その隔壁2の表面にろ過膜5を形成し、基材4の端部にシール層6を形成した構造が開示されている(特許文献1)。なお、特許文献1のシール層6は、ガラス製のシール層であるが、その他、適宜セラミック製のシール層とすることもできる。
このセラミックフィルタ1は、O−リング7を介して、ハウジング8内に収納して使用され、このO−リング7によって、セラミックフィルタ1の外周面と端部とが気密的に隔離される構造となっている。ここで、上記のように、基材4の端部には、シール層6が形成されているため、被処理流体は、図4に実線(F)で示すように、必ず、流路3と、流路3の表面に形成されたろ過膜5を透過して、基材の外周面から流出することになる。当該構造によれば、図4に破線(F´)で示すように、基材の端部から基材の内部に浸入した被処理流体が、ろ過膜5での濾過を経ずに基材の外周面から流出してしまう現象を回避し、目的とする濾過を確実に行うことができる。
ただし、シール層6の形成が不十分であって被覆されていない未被覆箇所が存在したり、シール層6の形成後にクラックや欠け等が生じた場合には、上記のシール機能を十分に奏することができないため、従来から、製造工程やメンテナンス工程においてこれらの欠陥が発見されると、速やかに、その補修作業が行われきた。
しかし、従来の補修方法では、欠陥箇所にシール層の形成原料を塗布し、その後、焼成を行って、欠陥補修を行っていたため、補修に時間やコストがかかる他、その焼成時に、既存のろ過膜5やシール6に大きな熱応力が発生して製品寿命の低下の要因となる、といった問題があった。
特開2006−263498号公報
本発明の目的は前記の問題を解決し、セラミックフィルタの基材端部に形成されたシール層の欠陥を補修する際、その補修を簡易なプロセスで低コストに行うことができ、かつ、補修に伴う熱応力の発生を回避することができる技術を提供することである。
請求項1記載の発明では上記課題を解決するために、セラミックフィルタの流体流路の入側と出側の少なくとも何れかの端部に形成されたシール層の欠陥箇所を補修するシール層の補修方法において、その欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行う構成を採用している。
請求項6記載の発明では上記課題を解決するために、流体流路の入側と出側の少なくとも何れかの端部にシール層を有するセラミックフィルタの製造方法において、前記シール層の形成後、シール層の欠陥を検出する工程と、前記工程で欠陥が発見されたシール層の欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行う工程を有するものとする構成を採用している。
前記の補修原料としては、シール層の形成原料と同一組成を有するセラミック粒子を用いることが好ましい。また、前記の補修原料は、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmのセラミック粒子であることが好ましく、このセラミック粒子として、前記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下であるものを使用することが、更に好ましい。
上記のように、本発明では、シール層の欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行う構成を採用している。エアロゾルデポジション法では、乾燥した微粉体を補修原料とし、この微粉体を固体状態のまま基材に衝突させて、欠陥箇所を補修する補修被膜を形成するため、膜の形成に際し焼成工程が不要であり、コストを抑えつつ簡易なプロセスで、欠陥箇所の補修を行うことができる。また、補修箇所およびその周囲における熱応力の発生を回避することができる。
補修原料として、シール層の形成原料と同一組成を有するセラミック粒子を用いることにより、熱膨張差による耐食性の低下や、結晶構造の違いによる密着性の低下を回避することができる。
補修原料として、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmであり、かつ、上記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下のセラミック粒子を用いると、より密着性の高い補修被膜を形成することができる。
セラミックフィルタをハウジングに充填して使用した状態を示す概念図であり、セラミックフィルタを中心軸に沿って切断した切断面を側方から見た概略断面図である。 シール層の形成に用いるエアロゾルデポジション装置の概略図である。 実施例1〜8のセラミックフィルタを中心軸に沿って切断した切断面を側方から見た概略断面図である。 従来技術の説明図である。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
セラミックフィルタは、図1に示すように、セラミック多孔体からなる隔壁により流体の流路が形成された基材9からなり、前記隔壁の表面に形成されたろ過膜10と、前記基材の端部に形成されたシール層11を備えている。本明細書において、「基材の端部」とは、少なくとも基材の端面32を含み、必要に応じて、その近傍の基材の側面33を含めた箇所を意味する。
基材9は、1〜30μmの平均細孔径を有する多孔体であり、その好ましい形状は、単一の流通路を有するチューブ状、並行する多数の流通路を有するハニカム状又はモノリス状である。なお、本明細書における「基材の平均細孔径」とは、水銀圧入法により測定された平均細孔径を意味する。基材9は、少なくとも骨材と焼結助剤(I)が焼結されることにより形成され、例えば骨材と焼結助剤(I)に有機バインダーなどの成形助剤と必要により界面活性剤等が添加され混練されてなる坏土がハ二カム形状等に押し出し成形され乾燥された後焼成されて形成される。焼成温度は、好ましくは1200〜1550℃であり、最高温度での焼成時間は好ましくは1〜2時間である。骨材は基材の主成分を構成するセラミック製の粒子であり、例えばアルミナ、ムライト、チタニア、コージェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、陶磁器屑等の粒子が好ましく、濾過の目的に適合するように適宜選択される。骨材の平均粒子径は好ましくは5〜200μm程度である。骨材は、骨材と焼結助剤(I)の合計を基準として好ましくは65〜90質量%含まれ、焼結助剤(I)は好ましくは10〜35質量%含まれる。
ろ過膜10はセラミックフィルタの濾過機能を確保するための部材であって、基材9上に形成されるセラミックの多孔体であり、基材9の平均細孔径よりも小さい平均細孔径を有する。なお、本明細書における「ろ過膜の平均細孔径」とは、ASTM F316に記載のエアフロー法により測定された平均細孔径を意味する。ろ過膜10は、セラミック粒子と好ましくは焼結助剤(II)を含む原料が基材9上に施与されて焼成されることによって形成され、例えばセラミック粒子と焼結助剤(II)が水等の分散媒中に分散され、必要に応じて有機バインダー、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤等が添加されてなる製膜用スラリーが基材9上、好ましくは被処理流体の流通路内面に施与され乾燥された後焼成され形成される。焼成は、基材より低い温度で行われる。ろ過膜10を形成するために用いられるセラミック粒子には、上述の骨材と同様の材料を使用することができ、粒子径は濾過の目的に応じて適切な細孔径となるよう適宜選択される。
シール層11は、基材9の端部から被処理流体が基材9内部に侵入することを防止するための部材であり、基材9の両端部を被覆するように形成される。シール層11は、基材9の両端部近傍のろ過膜10の一部を被覆するように形成することもできる。シール層11は、アルミナ、チタニア、ジルコニア等、ガラスよりも耐食性に優れた材質で形成することが好ましく、基材9もしくはろ過膜10と同一組成のセラミックスで形成して、熱膨張差が小さくなるようにすることがより好ましい。シール層の形成方法は特に限定されない。
セラミックフィルタの製造時、もしくは、セラミックフィルタのメンテナンス時に、シール層11の欠陥(シール層の未被覆、クラック、欠け等)を検査して欠陥が検出された場合には、シール層の欠陥箇所の補修が行われる。本発明では、この補修を、図2に示すエアロゾルデポジション装置を用いた、エアロゾルデポジション法で行っている。
エアロゾルデポジション装置は、大略、成膜材料の微粒子をエアロゾル化(固相−気相状態化)するエアロゾル発生部12と、エアロゾルを基板に向けて噴射して成膜を行う成膜部13と、成膜部13を減圧雰囲気に保持する排気系14から構成される。
エアロゾル発生部12は、エアロゾル発生器15、エアロゾル発生器15に圧縮されたキャリアガスを供給するガスボンベ16、マスフロー制御器17、および配管18、19、20等から構成される。
エアロゾル発生器15は、容器21内にセラミック粒子22が充填され、容器21内にキャリアガスを送り込む配管18と、舞い上がったセラミック粒子がキャリアガスと共に形成されるエアロゾルを送出する配管19とが接続されている。セラミック粒子22は、粒径0.08〜2 μm程度に整えた上で、十分に除湿後、容器21に充填されることが好ましい。本実施形態では、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmであり、かつ、上記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下であるものを使用している。
エアロゾル発生器15では、配管18がセラミック粒子22中に挿入されているので、配管18から供給されるキャリアガスにより容器21内の空間にセラミック粒子22が舞い上がりエアロゾルが形成される。エアロゾルは配管19を介して、解砕器23および分級器24を経て、配管20を介して成膜部13に送出される。
ガスボンベ16には、キャリアガスが充填され、キャリアガスとしては、アルゴンガスの他、ヘリウム、ネオン、キセノン、クリプトン、窒素などの不活性ガスを用いることができる。
マスフロー制御器17はキャリアガスの流量を制御し、エアロゾル発生器15で形成されるエアロゾルの流量を制御する。
成膜部13は、成膜室25内に、配管20を介して接続された噴射ノズル26と、噴射ノズル26と対向して、基材27を回転自在に保持する基材保持台28が設けられ、さらに、基材27の位置を制御するXYZθステージ29が基材保持台28に連結されている。噴射ノズル26から、基材27の端部に向けて噴射されたエアロゾルは、基材27の端部に衝突する。この衝突時に、エアロゾル粒子の持つ運動エネルギーが、成膜エネルギーに変えられて、基材と強固に結合した膜が形成される。 噴射速度は、50m/s〜1000m/sに設定することが好ましい。
噴射ノズル26は、3次元方向で移動自在な構成として、基材に向けて、あらゆる方向からエアロゾルを噴射できるようにすることが好ましい。噴射ノズル26を先細りの形状として、エアロゾルの流速を増す設計とすることもできる。
XYZθステージ29は、基材保持台28をエアロゾルの入射方向に対して垂直方向に定速・繰り返し駆動動作を行うものであってもよい。
排気系14は、成膜室25に接続され、成膜室25内の圧力を減圧雰囲気とするためのメカニカルブースタ30及び真空ポンプ31から構成され、成膜室25を減圧雰囲気としてエアロゾルの噴射速度を高める機能を有している。真空ポンプ30は、例えば、ロータリーポンプやダイアフラム型真空ポンプ等を用いることができる。
上記のように、シール層の欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行うことにより、焼成が不要となるため、コストを抑えつつ簡易なプロセスで欠陥箇所の補修を行うことができる。また、補修箇所およびその周囲における熱応力の発生を回避することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。まず、図3に示すように、セラミック多孔体からなる隔壁により流体の流路が形成された基材9からなり、前記隔壁の表面に形成された中間層34と、中間層34の上に重ねて形成されたろ過膜10と、基材9の端部およびその近傍のろ過膜10の一部を被覆するように形成されたシール層11を備えたセラミックフィルタを複数作成した(実施例1〜7)。
なお、上記の各セラミックフィルタの製造には、以下の材料を使用した。下記の各「平均粒子径」は、レーザ回折式粒度測定装置を用いて測定した値である。
骨材:平均粒子径80μmのアルミナ質研磨剤
セラミック粒子1:平均粒子径3.0μmの微粒アルミナ(中間層用)
セラミック粒子2:平均粒子径0.5μmの微粒チタニア(ろ過膜用)
材料1:カリ長石とカオリンを微粉砕し混合した材料 平均粒子径0.8μm
材料2:下記(表1)記載のガラス原料を1600℃で溶融して均一化し、冷却後1.0μmに粉砕して得られたフリット
(実施例1〜7のセラミックフィルタの製造)
骨材と焼結助剤の合計質量を基準として、85質量%の骨材と、焼結助剤として15質量%の材料1と、これらの合計100質量部に対して4.5質量部のメチルセメロースと1.0質量部の界面活性剤を混合し、押出成形により、複数の流通路を有するハニカム形状の成形体を得た。この成形体を乾燥後、1500℃で2時間焼成して平均細孔径10μmの基材9を得た。
次に、セラミック粒子1、100質量部に対し、材料2のフリット14重量部を添加し、更に水、分散剤及び増粘剤を加えて混合することによりスラリーを調整し、そのスラリーを用い、特公昭63−66565公報に記載の濾過成膜法により、基材の内周面に膜厚200μm成膜し、その後、大気雰囲気下、950℃で1時間焼成し、中間層34を形成した。さらにその後、セラミック粒子2に、水、分散剤及び増粘剤を加えて混合することによりスラリーを調整し、濾過成膜法により、中間層34の上に膜厚20μmとなるよう成膜し、大気雰囲気下、950℃で1時間焼成することで、ろ過膜10を形成した。
最後に、この基材9の端部および該端部近傍のろ過膜10部分を覆うようにして、エアロゾルデポジション法(キャリアガスはアルゴン、エアロゾル粒子の噴射速100〜500m/sで制御)でシール層を形成した。成膜原料としては、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1μmであり、かつ、上記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が5%のセラミック粒子を使用した。
(実施例8のセラミックフィルタの製造)
上記「実施例1〜7」と同様にして、基材9と中間層34およびろ過膜10を形成し、この基材9の端部およびその近傍のろ過膜10の一部を覆うようにして、ガラスシール用のスラリーが塗布され、950℃で1時間焼成されて実施例8のセラミックフィルタが得られた。
ガラスシールの形成は、具体的には、以下のようにして行った。まず、フリットとして、下記(表2)に記載のガラス原料を1600℃で溶融して均一化し、これを冷却した後に平均粒径15μmとなるように粉砕したものを用意した。そのフリットに対し、水、及び有機バインダを加えて混合することによりスラリーを調製した。そのスラリーをセラミックフィルタの両端部に塗布し、乾燥した後、950℃で1時間焼成することにより、ガラスシールを備えたセラミックフィルタを得た。
続いて、これらのセラミックフィルタの各々について、シール層の欠陥検出を行い、欠陥のあるシール層を有するセラミックフィルタを選択するとともに、それぞれの「シール欠陥数」のカウントを行った。その後、欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法(キャリアガスはアルゴン、エアロゾル粒子の噴射速100〜500m/sで制御)により、補修原料を噴射して補修を行った。シール層の欠陥検出では、具体的には、JIS K3832に準拠したバブルポイント法による試験を行い、発泡圧100kPaで発泡が生じたものをシール形成不良と判定した。
欠陥箇所の補修を行った各セラミックフィルタのシール層の材質、シール欠陥数、および、エアロゾルデポジション法で使用した補修原料の体積平均粒子径(レーザー回折・散乱法による体積基準分布による体積平均粒子径)、体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合を下記(表3)に示している。
また、補修後のセラミックフィルタについて、耐食性および強度の評価を行った結果も、下記(表3)に示している。耐食性および強度の評価方法は下記のように行った。
(耐食性の評価方法)
洗浄用薬液として、2質量%クエン酸水溶液と、有効塩素5000ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液とを用意した。これらの薬液の液温を30℃に調整した後、各々の薬液に、セラミックフィルタを6時間ずつ交互に浸漬する操作を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返した。浸漬操作10回毎に、JIS K3832に記載のバブルポイント法試験に準拠して、ガラスシールの部分の発泡圧を測定し、その値の変化からセラミックフィルタの耐食性を評価した。具体的には、ガラスシールの部分の発泡圧が100kPa以上であればセラミックフィルタの劣化がないものと判断し、100kPaを下回るまでの回数を基準に耐食性の優劣を評価した。
(強度の評価方法)
先端R0.5mmの鉄製ピンに1kgの荷重を加え、30mm/secで移動させてシール層を引っ掻き、傷発生の有無を評価した。
表3に示すように、シール層の欠陥箇所の補修をエアロゾルデポジション法で行った実施例1〜8については、何れも、良好な耐食性と強度を示すことが確認された。実施例1〜3および実施例5は、補修原料としてシール層の形成原料と同一組成を有するセラミック粒子を用い、かつ、補修原料として、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmであり、かつ、上記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下のセラミック粒子を用いた実施例であり、何れも、これらの要件の何れかを欠く各実施例4、および実施例6〜8と比較して、特に、良好な耐食性と強度を示すこと、さらに1回の修正で欠陥がなくなることが確認された。
1 セラミックフィルタ
2 隔壁
3 流路
4 基材
5 ろ過膜
6 シール層
7 O−リング
8 ハウジング
9 基材
10 ろ過膜
11 シール層
12 エアロゾル発生部
13 膜部
14 気系
15 アロゾル発生器
16 スボンベ
17 マスフロー制御器
18、19、20 配管
21 容器
22 セラミック粒子
23 解砕器
24 分級器
25 成膜室
26 噴射ノズル
27 基材
28 基材保持台
29 XYZθステージ
30 メカニカルブースタ
31 真空ポンプ
32 端面
33 側面
34 中間層

Claims (10)

  1. セラミックフィルタの流体流路の入側と出側の少なくとも何れかの端部に形成されたシール層の欠陥箇所を補修するシール層の補修方法であって、
    その欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行うことを特徴とするシール層の補修方法。
  2. 前記のセラミックフィルタが、セラミック多孔体からなる隔壁により流体の流路が形成された基材と、前記隔壁の表面に形成されたろ過膜と、前記基材の端部に形成されたシール層からなるセラミックフィルタであることを特徴とする請求項1記載のシール層の補修方法。
  3. 前記の補修原料として、シール層の形成原料と同一組成を有するセラミック粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のシール層の補修方法。
  4. 前記の補修原料として、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmのセラミック粒子を使用することを特徴とする請求項1記載のシール層の補修方法。
  5. 前記セラミック粒子として、前記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下であるものを使用することを特徴とする請求項4記載のシール層の補修方法。
  6. 流体流路の入側と出側の少なくとも何れかの端部にシール層を有するセラミックフィルタの製造方法であって、
    前記シール層の形成後、シール層の欠陥を検出する工程と、
    前記工程で欠陥が発見されたシール層の欠陥箇所に、エアロゾルデポジション法により、補修原料を噴射して、欠陥箇所の補修を行う工程を有することを特徴とするセラミックフィルタの製造方法。
  7. 前記のセラミックフィルタが、セラミック多孔体からなる隔壁により流体の流路が形成された基材と、前記隔壁の表面に形成されたろ過膜と、前記基材の端部に形成されたシール層からなるセラミックフィルタであることを特徴とする請求項6記載のセラミックフィルタの製造方法。
  8. 前記の補修原料として、シール層の形成原料と同一組成を有するセラミック粒子を用いることを特徴とする請求項6記載のセラミックフィルタの製造方法。
  9. 前記の補修原料として、体積平均粒子径が、レーザー回折・散乱法による体積基準分布において、0.1〜3μmのセラミック粒子を使用することを特徴とする請求項6記載のセラミックフィルタの製造方法。
  10. 前記セラミック粒子として、前記体積平均粒子径の2倍以上の粒径の体積割合が10%以下であるものを使用することを特徴とする請求項9記載のセラミックフィルタの製造方法。
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