JP6219767B2 - リチウムイオン二次電池の制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の制御システムに関する。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般をいう。「リチウムイオン二次電池」は、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。一般に「リチウム二次電池」のように称される電池は、本明細書におけるリチウムイオン二次電池に包含されうる。
例えば、特開2013―110885号公報には、リチウムイオン二次電池の電池電圧が4.1Vを超えるような充電電流がリチウムイオン二次電池に供給された場合に、4.1Vを超える期間における充電電流値よりも小さい放電電流値で、かつ、電池電圧が4.1Vを超える期間における充電時間よりも長い放電時間で放電することが開示されている。
また、特開2013−196820号公報には、リチウムイオン二次電池における金属リチウム析出を判定する方法が提案されている。ここでは、所定の時間の間、10C以上の電流値で充電し、その後、所定の時間、充電時の電流値と同一の電流値で放電する。そして、充電前の負極電位と、充電後の負極電位の差である第1の電位差が、放電後の負極電位と放電前の負極電位の差である第2の電位差よりも大きい場合に、負極に金属リチウムが析出したと判定している。
特開2013―110885号公報 特開2013―196820号公報
ところで、リチウムイオン二次電池は、急速短時間充電を受けると、負極に金属リチウムが析出する場合があることが知られている。これについて、充電を制限し、放電を行うことによって、金属リチウムを再溶解させることができるとされている。ここでは、どのような条件で充電を制限し、かつ、放電するのがよいかについては、十分に技術が確立していない。
ここで提案されるリチウムイオン二次電池の制御システムは、リチウムイオン二次電池と、リチウムイオン二次電池の電圧を検知する電圧センサと、リチウムイオン二次電池の充電と放電を制御する制御装置とを備えている。制御装置は、予め定められた上限電圧を記憶する記憶部と、電圧センサで検知された電圧が上限電圧を超えた時に、充電を停止し、放電を開始するように制御する放電制御部とを備えている。ここで、放電制御部は、電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電が開始する。
例えば、リチウムイオン二次電池の制御システムは、さらにリチウムイオン二次電池の電流を検知する電流センサを備えていてもよい。この場合、放電制御部は、電圧センサで検知された電圧が上限電圧を超えてから上限電圧よりも低くなるまでの積算充電容量を、電流センサで検知された電流値を基に算出し、電流センサで検知された電流値を基に、前記放電制御部における積算放電容量を算出し、積算放電容量が少なくとも積算充電容量を超えるまで放電してもよい。また、放電制御部の放電電流は、例えば、1.0C以上であるとよい。
図1は、リチウムイオン二次電池の制御システムの装置を模式的に示している。 図2は、制御フローの一例を示すフローチャートである。 図3は、リチウムイオン二次電池の電圧と電流の変化を示すグラフである。 図4は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから放電を開始するタイミングと金属リチウムの析出量との関係を示すグラフである。 図5は、充放電のサイクル数と電池容量との関係を示すグラフである。
以下、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の制御システムについて一実施形態を説明する。
《リチウムイオン二次電池の制御システム》
図1は、リチウムイオン二次電池の制御システムの装置を模式的に示している。ここで、リチウムイオン二次電池の制御システム100は、図1に示すように、リチウムイオン二次電池101と、電圧センサ102(電圧検出器)と、電流センサ103(電流検出器)と、制御装置104とを備えている。ここでは、リチウムイオン二次電池の制御システム100は、車両(例えば、ハイブリッド車両)に組み込まれた場合を例に挙げて説明する。
例えば、走行モードで走向している車両では、トラクションコントロールが作動する場合などにおいて駆動輪にブレーキがかかる場合がある。トラクションコントロールが作動するタイミングは、運転者の操作から予測されにくい。ハイブリッド車両では、トラクションコントロールが作動する場合に駆動輪のブレーキに応じて回生モード(充電モード)に入るように制御することができる。この場合、リチウムイオン二次電池101の出力(放電)を伴う走行モードで走向しているときに、トラクションコントロールが作動して回生モード(充電モード)にいきなり切り替わり、かつ、ハイレートでの充電が行われうる。リチウムイオン二次電池101の制御では、リチウムイオン二次電池101が上限電圧を超えないように制御することは可能である。しかし、上限電圧の近くまで充電されている状態で、いきなり放電モードから充電モードに切り替わり、かつ、ハイレートでの充電が行われるような場合には、制御遅れの問題からリチウムイオン二次電池101の電圧が予め定められた上限電圧を超える場合がある。リチウムイオン二次電池101の電圧が予め定められた上限電圧を超える場合には、負極に金属リチウムが析出することがある。ここでは、リチウムイオン二次電池101の電圧が予め定められた上限電圧を超えた場合でも、析出された金属リチウムが固定化されるのを防止しうる制御システムを提案するものである。
《リチウムイオン二次電池101、電圧センサ102、電流センサ103》
この実施形態では、リチウムイオン二次電池101は、複数の単電池101aが組み合わされた組電池で構成されている。電圧センサ102は、リチウムイオン二次電池101の電圧を検知する装置である。この実施形態では、電圧センサ102は、組電池としてのリチウムイオン二次電池101のみならず、各単電池101aの電圧が検知できるように構成されている。電流センサ103は、リチウムイオン二次電池101の電流を検知する装置である。ここでは、リチウムイオン二次電池101に直列に接続されており、リチウムイオン二次電池101に流れる電流を検知している。なお、ここでは、リチウムイオン二次電池101は単電池101aが直列に組み合わされており、各単電池101aに流れる電流が検知されうる。ここで提案されるリチウムイオン二次電池101の制御方法は、例えば、リチウムイオン二次電池101が急激に充電され、予め定められた上限電圧を超えた時に、充電を停止し、上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電を開始する。制御装置104は、かかる制御方法を具現化する。
《制御装置104》
ここで、制御装置104は、リチウムイオン二次電池101の充電と放電を制御する装置である。制御装置104は、記憶部104aと、放電制御部104bとを備えている。制御装置104は、例えば、電気的な記憶装置と演算装置とを備えており、予め設定されたプログラムに沿って電気的な演算処理を行う。そして、制御装置104は、ここで開示される制御を具現化するための所定の制御信号を発信する。
〈記憶部104a〉
ここで、記憶部104aは、リチウムイオン二次電池101に対して予め定められた上限電圧を記憶している。ここでは、例えば、単電池101aに対して上限電圧を記憶している。ここで、上限電圧は、例えば、リチウムイオン二次電池の負極に、金属リチウムが析出し始める電圧を予め試験などを行って特定し、定められた電圧値である。かかる電圧値は、任意に定められ、予め制御装置において記憶されている。あるいは、プログラム中において書き込まれていてもよい。かかる観点において、上限電圧は、例えば、4.5Vに設定されうる。なお、上限電圧は、4.5Vに限らず、適当な電圧を設定することができる。
〈放電制御部104b〉
放電制御部104bは、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えた時に、充電を停止し、放電を開始するように制御する装置である。ここで、放電制御部104bは、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電が開始する。これにより、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えると、そこから5秒以内に放電が開始される。つまり、上限電圧を超えて金属リチウムの析出が始まった場合でも、5秒以内の短時間で放電モードに切り替わる。
本発明者の知見によれば、上限電圧を超えて金属リチウムの析出が始まった場合でも、できるだけ短時間で放電を始めることによって、析出し始めた金属リチウムが固定化を防止できる。例えば、急激な充電によって上限電圧を超えた場合でも、上限電圧を超えてから60秒後に放電が開始される場合よりも、上限電圧を超えてから放電が開始される時間が短い方が、析出される金属リチウムの固定化を効果的に防止することができる。本発明者は、上限電圧を超えてから放電が開始される時間が5秒以内であれば、析出される金属リチウムの固定化を効果的に防止する効果が格段に高いとの知見を得た。さらに固定化される金属リチウムの量を少なく抑えるとの観点では、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから放電が開始される時間は、短いほどよいと考えられる。このため、好ましくは、放電制御部104bは、例えば、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから3秒以内に放電を開始するとよく、より好ましくは1秒以内に放電を開始するとよい。
この場合、放電制御部104bは、例えば、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから上限電圧よりも低くなるまでの積算充電容量を、電流センサ103で検知された電流値を基に算出する。電流センサ103で検知された電流値を基に、放電制御部104bにおける積算放電容量を算出する。そして、積算放電容量が少なくとも積算充電容量を超えるまで放電する。これによって、上限電圧を超えた充電量に対して、十分な放電量を確保することができる。そして、上限電流を超えた充電によって析出した金属リチウムを適切に再溶解させることができる。
さらに、本発明者の知見によれば、放電制御部104bの放電電流は、高ければ高いほど、上限電流を超えた充電によって析出した金属リチウムを適切に再溶解させ易い傾向がある。例えば、放電制御部104bの放電電流は0.1Cよりも1.0C以上で放電する方が、析出した金属リチウムを適切に再溶解させる効果が高い。
《制御装置104の具体例》
具体的には、この実施形態では、制御装置104は、リチウムイオン二次電池101を監視する電池監視装置111と、電源制御装置112とを備えている。電池監視装置111は、リチウムイオン二次電池101の状態を監視する装置であり、例えば、電圧センサ102と電流センサ103とで、検知される電圧値と、電流値を、予め定められた時間間隔で継続して検知し、これを記憶する。電池監視装置111は、例えば、100msec(1/10秒)毎に、電圧センサ102と電流センサ103とで検知された電圧値と電流値を記憶するとよい。これによって、電圧値と電流値の変動を細かく検知することができる。なお、電圧値と電流値とを検知する時間間隔は、100msec(1/10秒)毎に限定されず、任意に定めることができる。例えば、1msec〜1000msecで任意に定めるとよい。
電源制御装置112は、リチウムイオン二次電池101の主たる出力系統としての駆動装置121(車両負荷とも称される)と、入力系統としての充電装置122(充電系:例えば、ブレーキ時の回生機構)とに電気回路によって接続されている。この実施形態では、上述した記憶部104aと放電制御部104bは、かかる電源制御装置112に組み込まれている。
放電制御部104bは、例えば、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから上限電圧よりも低くなるまでの積算充電容量を、電流センサ103で検知された電流値を基に算出する。電流センサ103で検知された電流値を基に、放電制御部104bにおける積算放電容量を算出する。そして、積算放電容量が少なくとも積算充電容量を超えるまで放電する。ここで、図2は、制御フローの一例を示すフローチャートである。
この場合、制御装置104は、図2に示すように、通常運転では、継続的に電圧センサ102でリチウムイオン二次電池101(単電池101a)の電圧が検知されている(S1)。そして、電池監視装置111で検知された電圧値を基に、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えたか否かが継続的に判定されている(S2)。かかる判定において、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えた場合には、電流センサ103で検知された電流値(I)を基に、電気量(I×dt)を積算する(S3)。そして、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を下回ったか否かを判定し(S4)、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから上限電圧を下回るまでの時間に、リチウムイオン二次電池101に流れた電気量を積算する。これによって、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから上限電圧を下回るまでの時間に、リチウムイオン二次電池101に流れた電気量(積算充電容量(Qc)を算出することができる(S3)。
〈積算充電容量Qc〉
ここで、電池監視装置111で検知された電流値(I)、検知する時間間隔を(dt)、電圧が上限電圧を超えてから(n)時間目までの積算充電容量(Qc(n))とする。電圧が上限電圧を超えてから(n+1)時間目までの積算充電容量(Qc(n+1))は、以下の式で表される。
Qc(n+1)=Qc(n)+I×dt;
つまり、積算充電容量Qc(m1)は、電圧が上限電圧を超えてから上限電圧を下回るまでの時間(m1)に、単位時間(dt)当たりにリチウムイオン二次電池101に流れた電気量(I×dt)を積算することによって求められる(ここで、m1=n+1)。
この際、電池監視装置111で電圧値と電流値とを検知する時間間隔(dt)を短くすればするほど、積算充電容量Qcを正確に把握できるが、コストが掛かる。本案では、リチウムイオン二次電池101における金属リチウムの析出を少なく抑えることが主たる目的であるから、その観点において、電池監視装置111で電圧値と電流値とを検知する時間間隔は、凡そ10msec〜100msecに設定すればよいと考えられる。
次に、電源制御装置112は、リチウムイオン二次電池101の電圧が上限電圧を超えてから5秒以内に放電を開始する(S5)。この際、放電する電流値は、例えば、1Cとするとよい。また、放電量についても積算する(S6)。積算される積算放電容量(Qd)は、実測するとよい。例えば、電池監視装置111において電流センサ103で検知された電流値(I)、検知する時間間隔を(dt)、放電が開始されてからの経過時間(n)時間目までの積算放電容量(Qd(n))とする。放電が開始されてから(n+1)時間目までの積算放電容量(Qd(n+1))は、以下の式で表される。
Qd(n+1)=Qd(n)+I×dt;
つまり、積算放電容量Qd(m2)は、放電が開始されてからの経過時間(m2)に、単位時間(dt)当たりにリチウムイオン二次電池101から流された電気量(I×dt)を積算することによって求められる(ここで、m2=n+1)。
ここでは、電気量を絶対値で評価し、積算放電容量|Qd|が積算充電容量|Qc|以上になったか否かを判定する(S7)。かかる判定を基に、電気量を絶対値で評価し、積算充電容量|Qc|≦積算放電容量|Qd|となった場合に放電を終了し、再び通常運転での監視を継続するとよい(S8)。
ここで、図3は、リチウムイオン二次電池の電圧と電流の変化を示すグラフである。上述したリチウムイオン二次電池の制御システムでは、図3に示すように、満充電に近い充電状態のリチウムイオン二次電池101が、ハイレートでの充電モードにいきなり入った場合には、制御遅れから予め定められた上限電圧(ここでは、4.5V)を超える。そして、制御遅れが解消し、上限電圧(ここでは、4.5V)を超えたことを検知して、充電モードがニュートラルなモードに変わる。これにより、電圧が低下していき、上限電圧を下回る。ここでは、リチウムイオン二次電池101の電圧が上限電圧を超えて、再び上限電圧を下回るまでの電気量(積算充電容量(Qc))を算出する。ここでは、再び上限電圧を下回ってから放電を開始する。そして、積算放電容量(Qd)を算出し、積算放電容量(Qd)が積算充電容量(Qc)を超えるまで放電を継続している。なお、ここでも、放電が開始されるタイミングは、リチウムイオン二次電池101の電圧が上限電圧を超えてから5秒以内であるとよい。
また、図4は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから放電を開始するタイミングと、金属リチウムの析出量との関係を示すグラフである。ここでは、試験用のリチウムイオン二次電池、例えば、18650型電池を作製して試験を行い、当該試験用の電池の電圧が上限電圧を超えてからの経過時間と、金属リチウムの析出量とを示している。ここでは、放電制御の相違を除いて他の条件は全て同じである。図中の(A)は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから放電しなかった場合を示している。(B)は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから60秒後に1Cの電流で放電を開始した場合を示している。(C)は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから5秒以内(ここでは、上限電圧を超えた直後)に1Cの電流での放電を開始した場合を示している。
ここで、図4に示すように、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた後で、放電しない場合(A)では、凡そ5秒経過後に、析出した金属リチウムが固定化(不活性化)することが見出された。リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから60秒後に1Cの電流で放電を開始した場合(B)では、金属リチウムの析出量が10%程度低減するものの、それ以上には、金属リチウムの析出量は低下しなかった。これに対して、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた直後(5秒以内)に1Cの電流での放電を開始した場合(C)には、他の場合に比べて、格段に金属リチウムの析出量が小さく抑えられる。また、放電を行わない場合(A)では、凡そ5秒経過後に、析出した金属リチウムが固定化(不活性化)することが見出された。このため、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから5秒以内に放電を開始するのがよいと考えられる。
また、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超える充電と放電とを繰り返す試験を行った。そして、サイクル毎に電池容量を測定し、充放電のサイクル数と電池容量との関係を調べた。図5は、かかる充放電のサイクル数と電池容量との関係を示すグラフである。ここで、(D)は、放電なしを模したパターンとして、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから60秒後に0.1Cの電流で放電を開始した場合を示している。(C)は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた直後(5秒以内)に1Cの電流での放電を開始した場合を示している。(E)は、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた直後に0.1Cの電流での放電を開始した場合を示している。
ここで、図5に示すように、放電なしを模したパターンとして、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えてから60秒後に0.1Cの電流で放電を開始し、かかる放電によって充電と放電を繰り返した場合(D)では、10サイクル目に短絡した。また、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた直後に0.1Cの電流での放電を開始し、かかる放電によって充電と放電を繰り返した場合(E)では、電池容量が劣化するのを抑制できるが、サイクルが進むにつれて、徐々に電池容量が劣化する傾向が見られた。また、リチウムイオン二次電池の電圧が上限電圧を超えた直後に1Cの電流での放電を開始し、かかる放電によって充電と放電を繰り返した場合(C)では、電池容量が劣化するのを抑制でき、サイクルが進んでも電池容量の劣化が進行するのが抑えられる傾向が見られた。
以上のように、ここで提案されるリチウムイオン二次電池の制御システムでは、制御装置104は、予め定められた上限電圧を記憶する記憶部104aと、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えた時に、充電を停止し、放電を開始するように制御する放電制御部104bとを備えているとよい。そして、放電制御部104bは、電圧センサ102で検知された電圧が上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電が開始するとよい。
また、この場合、放電制御部は、積算放電容量が少なくとも積算充電容量を超えるまで、十分な電気量を放電するとよい。つまり、放電制御部による放電では、リチウムイオン二次電池が上限電圧を超えてから上限電圧よりも低くなるまで間に充電された積算の電気量以上の電気量を放電するとよい。さらに、放電制御部の放電電流は、1.0C以上であるとよい。
以上、本発明にかかるリチウムイオン二次電池の制御システムを説明したが、本発明にかかるリチウムイオン二次電池の制御システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。
100 制御システム
101 リチウムイオン二次電池
101a 単電池
102 電圧センサ
103 電流センサ
104 制御装置
104a 記憶部
104b 放電制御部
111 電池監視装置
112 電源制御装置
121 駆動装置
122 充電装置
Qc 積算充電容量
Qd 積算放電容量

Claims (8)

  1. リチウムイオン二次電池と、
    前記リチウムイオン二次電池の電圧を検知する電圧センサと、
    前記リチウムイオン二次電池の充電と放電を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    予め定められた上限電圧を記憶する記憶部と、
    前記電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えた時に、充電を停止し、前記電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電を開始するように制御する放電制御部と
    を備えた、
    リチウムイオン二次電池の制御システム。
  2. さらに前記リチウムイオン二次電池の電流を検知する電流センサを備え、
    前記放電制御部は、
    前記電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えてから前記上限電圧よりも低くなるまでの積算充電容量を、前記電流センサで検知された電流値を基に算出し、
    前記電流センサで検知された電流値を基に、前記放電制御部における積算放電容量を算出し、
    前記積算放電容量が少なくとも積算充電容量を超えるまで放電する、
    請求項1に記載されたリチウムイオン二次電池の制御システム。
  3. 前記放電制御部は、前記電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えた時に、充電を停止した後で、前記電圧センサで検知された電圧が前記上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内で、かつ、前記電圧センサで検知された電圧が再び前記上限電圧を下回ってから放電を開始する、請求項1または2に記載されたリチウムイオン二次電池の制御システム。
  4. 前記放電制御部の放電電流は、1.0C以上である、請求項1から3までの何れか一項に記載された記載されたリチウムイオン二次電池の制御システム。
  5. リチウムイオン二次電池が予め定められた上限電圧を超えた時に、充電を停止し、上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内に放電を開始る、リチウムイオン二次電池の制御方法。
  6. 前記放電では、前記リチウムイオン二次電池が前記上限電圧を超えてから前記上限電圧よりも低くなるまで間に充電された積算の電気量以上の電気量を放電する、請求項に記載されたリチウムイオン二次電池の制御方法。
  7. 前記リチウムイオン二次電池が前記上限電圧を超えてから少なくとも5秒以内で、かつ、再び前記上限電圧を下回ってから、前記放電を開始する、請求項5または6に記載されたリチウムイオン二次電池の制御方法。
  8. 前記放電は、1.0C以上の電流で放電する、請求項5から7までの何れか一項に記載されたリチウムイオン二次電池の制御方法。
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