JP6219473B1 - 袋詰物品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 たとえば、食品や飲料などのように紫外線透過率が低い被充填物が充填された袋詰物品を製造する方法であって、その風味や品質を低下させることなく、前記被充填物が確実に紫外線殺菌されている袋詰物品を、連続法により効率よく製造する方法を提供する。【解決手段】 従来の一般的な縦型充填包装機を用いた方法と同様に、下流端が閉塞され上流側に開口を有する筒状の可撓性袋の内部に、前記被充填物を充填した後に上流側をシールしてから切断することによって袋詰物品を製造するに際し、前記可撓性袋として紫外線透過性を有するものを使用し、さらに充填の過程又は充填後に、前記筒状の可撓性袋の内部に存在する前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射するようにする。【選択図】 図1

Description

本発明は、流動性を有する被充填物を袋詰した袋詰物品の製造方法及び製造装置に関する。詳しくは、内部の被充填物が紫外線殺菌された袋詰物品の製造方法及び製造装置に関する。
紫外線殺菌は、薬剤による殺菌とは異なり、残留する物がなく、安全性が高く、被照射物にはほとんど変化を与えない。そのため、安心と安全性を求められる食品や医療品などに対する殺菌方法として適している。そして、紫外線殺菌を様々な場面での殺菌に用いることが提案されている。
例えば、特許文献1には、「殺菌作用を有する200〜350nmの波長の深紫外線に対する透過性を有する材料で周囲が構成された、流体からなる被殺菌体が流通するための流路と、該流路の外部に配置され、殺菌作用を有する前記深紫外線を出射する光源と、を有し、前記流路内を流通する被殺菌体に該光源から出射する前記深紫外線を照射することにより殺菌を行う紫外線殺菌装置であって、前記光源は、円筒状若しくは多角柱状の基体の側面上に複数の“深紫外線を発光する紫外線発光素子”を、各紫外線発光素子の光軸が前記円筒状若しくは多角柱状の基体の中心軸を通るように配置して、前記深紫外線が前記中心軸に対して放射状に出射されるようにした紫外線発光素子配置基体と、深紫外線透過性材料から形成されるカバーと、を有し、当該カバーは、前記紫外線発光素子配置基体を覆うと共に内部に不活性ガス又は乾燥空気を封入するようにして前記紫外線発光素子配置基体に気密に装着されており、前記円筒状若しくは多角柱状の基体の内部に冷却用媒体用流路を形成して当該冷却用媒体用流路に冷却用媒体を流通させるようにした深紫外線発光モジュールからなり、前記紫外線殺菌装置は、長楕円反射ミラー又は方物面反射ミラーの焦点軸上に前記光源を配置して、前記光源から放射状に出射される前記深紫外線を集光して出射する集光深紫外線出射ユニットを有し、該集光深紫外線出射ユニットから出射される集光された前記深紫外線を前記被殺菌体に照射するようにしたことを特徴とする紫外線殺菌装置」が記載されている。
特許文献2には、「目標物体内の微生物を滅菌するための方法であって、広スペクトル大強度短持続時間多色光パルスを生成するステップと、前記目標物体に生成された光のパルスを配光することにより前記目標物体において微生物を不活化するステップと、前記目標物体に照射する前記光パルスの量の尺度として前記光パルスの一部を受光するステップと、前記光パルスの前記一部の受光に応答して出力信号を生成するステップと、前記出力信号の生成に応答して前記目標物体における微生物の所定レベルの不活化を行なうのに前記光パルスが充分であるかを判定するステップと、を含むことを特徴とする方法」が記載されている。ここで、広スペクトルの多色光とは、例えば、遠紫外域(200〜300ナノメートル)から近紫外域(300〜380ナノメートル)、可視光(380〜780ナノメートル)、赤外域(780〜1100ナノメートル)にわたる波長を有する光であり、そのエネルギー分布は、夫々およそ25%が紫外線、45%が可視光、30%が赤外線である。また、上記目標物体とは、例えば、非経口溶液や注腸溶液やコンタクトレンズが、塩化ビニルやポリオレフィンなどの紫外線透過性の樹脂で製造された可撓性ポーチに充填、封止された、所謂“非経口又は注腸パッケージ”や“コンタクトレンズ・パッケージ”である。そして、該方法では、たとえば上記各種パッケージの肉厚部分(具体的には添加ポートおよび/または投与ポート周辺等)や、処理が必要な被殺菌体が多く存在しているパッケージの中央部付近のようなところに、リフレクタ等を用いて多くの量の上記広スペクトル大強度短持続時間多色光パルスを配光することによって、上記パッケージの内部に含まれる製品に懸濁した微生物の滅菌又は不活化を行っている。
特許文献3には、「液体を紫外線照射器の前に通し、当該液体に紫外線を照射して殺菌する液体殺菌方法において、前記紫外線が照射される箇所での液体の厚みを、前記液体の表面での紫外線照度と当該表面からの最遠点での紫外線照度との比である照度比を20%以上とする厚みに制限しつつ、殺菌する微生物の生残率を所定値以下とする紫外線照射量が前記紫外線の照射箇所において得られる照射線強度、或いは照射時間で紫外線を照射することを特徴とする液体殺菌方法」が記載されている。
上記液体殺菌方法では、飲料水の流路を挟んで対向配置された、波長254nmの光を照射する直管型ランプを備えた一対の紫外線照射器と、この流路内に設けられ飲料水を一対の紫外線照射器の間に噴射するスリットノズルと、を有する殺菌装置が用いられている。そして、前記紫外線が照射される箇所での液体の厚みの制御は、スリットノズルのインレットから導入された飲料水がスリットのスリット幅に応じた膜厚で、スリット長に相当する長さの液膜として噴射することにより行われている。
一方、殺菌対象が液状、ペースト状、ゼリー状又はムース状である場合には、包装機を用いて、ピロー袋やパウチ袋などの各種袋に充填された袋詰物品とされることが多い。この時、袋詰めされる被充填物は充填前や袋詰め後に加熱殺菌されることが多い。
流動性を有する被充填物を充填する装置としては、フィルムを袋状に加工してから充填包装を行う装置が一般的である。
このような装置として、特許文献4には、「送り手段によって送られる前記筒状包装フィルムに流動性包装物を充填する充填手段,前記筒状包装フィルムに対して進退可能に配設され且つ前記流動性包装物が充填された前記筒状包装フィルムをしごくしごき手段,前記筒状包装フィルムに作用して横シールを形成する横シール手段,及び前記筒状包装フィルムに対する前記流動性包装物の充填から前記横シールの形成までの包装動作を制御するコントローラを具備し,前記しごき手段は,前記横シール手段が突入可能な貫通孔を有するしごき体を備えているとともに、前記しごき体のしごき側において少なくとも前記貫通孔を覆うシート状のカバーを備えており,前記コントローラは,前記流動性包装物の充填量に応じて前記送り手段を制御して前記筒状包装フィルムを送り,前記しごき手段を前記筒状包装フィルムに予め決められた隙間を残す位置まで進出させ,前記流動性包装物が充填された前記筒状包装フィルムをしごいて前記隙間を前記流動性包装物で満たすため前記送り手段を逆作動させ,前記横シール手段を前記しごき体の前記貫通孔に突入させ,前記カバーを介して前記隙間を閉じて前記隙間内の前記流動性包装物が押し退けられた状態の前記筒状包装フィルムの部分に前記横シール手段を作用させることから成る流動性包装物の充填包装機」が記載されている。
また、特許文献5には、「高粘性流体を入れる容器と、上記容器に接続された流体供給管と、上記容器内の上記高粘性流体を上記流体供給管内に送り出す充填プッシャー部と、上記流体供給管にフィルムを供給して円筒形の袋を形成する製袋部と、上記製袋部で形成された上記円筒形の袋内に上記流体供給管から上記高粘性流体が充填されるときの充填量を検出する充填量検出装置と、上記充填量検出装置で所定の充填量が検出されると、上記円筒形の袋を閉塞して切断する閉塞切断装置と、上記充填プッシャー部の押圧部を上記容器内に押し込んで上記高粘性流体を上記流体供給管内に送り出す油圧シリンダと、上記油圧シリンダの送り出し圧力の調整を自動的に制御する制御装置と、を備え、上記制御装置は、上記油圧シリンダでの充填プッシャー圧力値を測定する充填プッシャー圧力測定部と、最新の充填サイクルタイムの所定回数での上記充填プッシャー圧力値の平均値を演算し、上記平均値から、予め設定されたサイクルタイム設定値を引いてサイクルタイム変動値を求める演算部と、上記サイクルタイム変動値がサイクルタイム許容上限値以上に大きいときには、上記油圧シリンダでの上記充填プッシャー圧力値を充填プッシャー変動圧力値分だけ上げることによりサイクルタイムを下げる一方、上記サイクルタイム変動値がサイクルタイム許容下限値以下に小さいときには、上記油圧シリンダでの上記充填プッシャー圧力値を充填プッシャー変動圧力値分だけ下げることによりサイクルタイムを上げて、サイクルタイムをほぼ一定にする制御部とをさらに備えるようにしたことを特徴とする高粘性流体充填装置」が記載されている。
さらに、特許文献6には、「フィルムロールから繰り出されたフィルムをフォーマで筒状に成形しながらその合わせ目を縦シールし、縦シールされた筒状フイルム内に被包装物を充填してから該筒状フイルムを横シール手段で横シールすることによって、該筒状フイルムの下端部に被包装物が収納された密閉袋を成形するようにした縦型包装装置であって、前記横シール手段の下方に、前記筒状フィルムと接触して被包装物に振動を付与する振動付与手段と、前記被包装物が筒状フィルム内に充填されている間は、前記振動付与手段を前記筒状フィルムに接触させ、前記筒状フィルムが横シールされる直前には、前記振動付与手段をそこから退避させる進退手段と、を設けたことを特徴とする縦型包装装置」が記載されている。
特開2014−87544号公報 特表2000−511497号公報 特開2015−62902号公報 特許第4299897号公報 特許第3784270号公報 特開2011−251727号公報
紫外線の透過率は、物質の種類に応じて変動することが知られている。たとえば、純水の紫外線透過率は比較的高いものの、紫外線を吸収する溶質が溶解した水溶液や紫外線を吸収又は散乱する懸濁物質を含む懸濁液では、紫外線透過率は低下し、その低下率は溶質や懸濁物質の種類や含有量によって著しく変化する。具体的には、蒸留水において253.7nmの紫外線に対する透過率が10%となるときの厚さ(光路長:光が試料内を透過する長さ)は300mmであるのに対し、牛乳およびジュースの同厚さは夫々0.07mmおよび0.5〜1mmであることが知られている。
そのため、溶液や懸濁液に対して、特許文献1に記載された従来の技術で紫外線殺菌を試みた場合には、殺菌が不十分となることが懸念される。また、特許文献1に記載された方法で十分な殺菌が行えたとしても紫外線殺菌後の工程(例えば容器への充填工程など)で再汚染の危険がある。
特許文献2では、広スペクトル大強度短時間多色発光パルスを照射することにより、また、特許文献3では、スリットノズルからスリット幅に応じた膜厚の液膜として被殺菌体を噴射することによって膜厚制御することにより、紫外線透過率の低い被殺菌体についても殺菌を行うことは可能である。また、特許文献2では被殺菌体を容器に充填、封止した後に紫外線殺菌を行うので上記再汚染の問題を防ぐことができる。
しかしながら、特許文献2に開示される方法は、容器や内容物の部分的な厚み変化に応じて配光を行うためには特殊な制御システムが必要であるばかりでなく、このようなシステムを用いたとしても、容器や被殺菌体の厚みムラ、照射光のスペクトルの複雑さ、パルス化による強度の変化などの系の複雑さに起因して、特に大量の被殺菌体を含む大容量のパッケージについて均一な紫外線照射を行うことは非常に困難である。事実、特許文献2の実施例における被殺菌体の容量は10ml以下が多く、最大でも120mlである。
また、特許文献3に記載された方法では、スリットノズルからスリット幅に応じた膜厚の液膜として被殺菌液体を噴射することにより膜厚制御を行うため、紫外線照射領域全体にわたって膜厚を一定に制御することが困難であるばかりでなく、噴霧するためには相当の速度で液体をノズルから噴射する必要があるため、被殺菌液体の流速を制御することが困難で、処理量にも限界がある。加えて、液体の飛び散りによる周囲の汚染の問題や前記再汚染の問題もある。
さらに、特許文献2及び3に開示されている方法では、紫外線光源として発光スペクトルの広い紫外線ランプを使用しているため、短波長の紫外線照射が避けられず、被殺菌体の種類によっては、その変質が懸念されることが明らかとなった。
紫外線照射を長期間照射すると、紫外線が有するエネルギーによって物質を構成する分子の結合が切断されることに起因して、合成樹脂などが劣化することはよく知られた事実であるが、短時間の紫外線照射しか行わない紫外線殺菌において、その影響は殆ど問題視されていなかった。また、紫外線を用いて水を殺菌する方法においては、光触媒を使用する従来技術(例えば、特開2000−42382号公報、特開2012−223670号公報、特開2006−237563号公報など)が多く存在することからも明らかなように、紫外線照射により発生するヒドロキシルラジカル(OHラジカル)やオゾンなどの活性種は、有効なものと考えられてきた。
仮に、上記活性種による弊害があったとしても、光触媒を用いないようにすれば、容易に弊害を回避できると考えられる。極短波長の紫外線を照射した場合には、光触媒の非存在下であっても紫外線が水や酸素に直接作用して微量の活性種が発生するが、このような活性種の寿命は非常に短いことが知られており、通常の紫外線殺菌ではこれら微量の活性種が重大な悪影響を及ぼすことは通常考え難い。
ところが、このような微量で短寿命の活性種であっても、その活性(酸化力)は大変強いため、被殺菌体中に有機物質が存在する場合には、健康上又は衛生上は全く問題ないレベルの僅かな量の変化を起こし、味や香りに微妙な変化をもたらすことがある。人間の味覚や嗅覚に対する感度は非常に高く、その有効成分の僅な変質も感知することができるため、特に微妙な風味を特徴とする飲料や調味料においては、紫外線殺菌によって、その品質を低下させてしまうことが十分に想定される。
このような問題が起こり得ることは、J. of Photochemistry and Photobiology A:Chemistry, Vol.137, pp177-184, 2000やChem.Eng.Technol. Vol. 21, pp187-191, 1998
に、水(HO)やFe(OH)2+が紫外線照射によってOHラジカルを発生させること、及びこれらOHラジカル生成反応において、短波長の紫外線を用いると量子効率が高くなることが示されていること、特許第4332107号公報に、表面に水を粒状に保持可能な保水面を水滴で濡れた状態にして至近距離から短波長の紫外線を照射してOHラジカルを発生させると共に、該保水面に対してエチレンガスを含む気体を通風させてエチレンをエタンと水に改質する方法が記載されているからも理解できる。
そして、このような問題が発生する確率は、紫外線強度を強くしたり、流路幅を狭くしたりすることによって、極短波長の紫外線が被殺菌体に、より多く照射されるようになることにより、確実に高まる。
そこで本発明は、味覚、香り又は風味が重要な飲料や液体調味料などの有機物を含む溶液や懸濁液の紫外線殺菌に特有の上記課題を解決し、その品質を低下させないようにして紫外線殺菌が確実に施された被充填物が充填された袋詰物品を、たとえば連続法などにより、効率よく製造することができる製造方法及び製造装置を提供することを課題とする。
本発明は、再汚染をできるだけ防ぐために被充填物を袋内に充填した状態で紫外線照射を行うというコンセプト、及び被充填物の厚さを薄くして紫外線照射を確実に行うというコンセプトを組み合わせるとともに、これらをより発展させて、前記活性種を発生させる能力の高い250nm以下、更には220nm以下といった非常に短波長の(エネルギーが大きい)紫外線をできるだけ照射しないというコンセプト、及び大量の被充填物を工業的規模で効率的に処理できるようにするというコンセプトに基づきなされたものである。
すなわち、本発明の袋詰物品の製造方法は、下流端が閉塞され上流側に開口を有する、紫外線透過性を有する可撓性袋の内部に、前記上流側の開口から流動性を有する被充填物を充填する充填工程、前記充填工程で前記被充填物が充填された前記可撓性袋の、予め定めた切断予定位置並びにその上流側近傍及び下流側近傍を含む閉塞領域を閉塞する閉塞工程、前記閉塞工程で閉塞された閉塞領域内の前記切断予定位置で前記可撓性袋を切断する切断工程、及び前記充填工程で前記被充填物を前記可撓性袋の内部に充填する過程又は前記充填工程終了後に、前記被充填物が、前記可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射工程を含んでなることを特徴とする。
上記本発明の袋詰物品の製造方法は、下記(1)〜(3)の何れかであることが好ましい。
(1)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されている部分に設定し、前記閉塞領域の閉塞を行う前に、前記閉塞領域を扱き、前記閉塞領域における前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物を上流側及び/又は下流側に移動させる扱き工程を行い、前記扱き工程を行うに際し、前記閉塞領域を、前記扱き工程後における前記扱き領域より下流の前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物の量が、予め定めた所定量となるように設定することを特徴とする、前記本発明の袋詰物品の製造方法。
(2)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されていない部分に設定することを特徴とする、前記本発明の袋詰物品の製造方法。
(3)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の後に行い、前記紫外線照射工程では、前記被充填物の厚みを規定する位置を移動させながら、充填された被充填物全体に亘って紫外線を照射することを特徴とする、前記本発明の袋詰物品の製造方法。
これら本発明の製造方法では、前記可撓性袋は、253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線に対して透過性を有しており、前記紫外線照射工程では、253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射することが好ましい。
また、前記紫外線照射工程において、前記可撓性袋の外部から紫外線を1方向又は互いに対向する2方向から照射し、更に前記被充填物の厚みを、照射される紫外線が前記被充填物の層を透過したときの透過紫外線の放射照度が0.01mW/cmとなる前記被充填物の層の厚さを有効光路長として定義したときの、前記1方向又は2方向から照射される紫外線の有効光路長の総和以下となるように規定することが好ましい。
また、本発明の袋詰物品の製造装置は、紫外線透過性を有する筒状の可撓性袋を下流側に向かって送る、送り手段と、前記送り手段によって送られる前記筒状の可撓性袋に流動性を有する被充填物を充填する充填手段と、前記筒状の可撓性袋に作用して横シールを形成する横シール手段と、前記横シール手段によって形成された横シールされた領域内で前記筒状の可撓性袋を横切断する横切断手段と、前記充填手段によって前記被充填物が前記筒状の可撓性袋の内部に充填される過程又は充填終了後において、前記被充填物が、前記筒状の可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記筒状の可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分の少なくとも一部の領域の厚みを所定の厚みに規制して、当該少なくとも一部の領域における、内部に被充填物が存在する前記筒状の可撓性袋の形状を、2つの主表面が前記所定の厚みで平行又は略並行に対向する平面板状又は平面シート状に変形させる、厚み規制手段と、前記厚み規制手段によって平面板状又は平面シート状に変形させられた前記少なくとも一部の領域の前記2つの主表面の少なくとも一方に対向するように配置され、前記少なくとも一部の領域内部の前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、を有することを特徴とする。
本発明の袋詰物品の製造方法では、被充填物を、紫外線透過性を有する可撓性袋に充填し、該可撓性袋の外部から紫外線を照射して殺菌を行うので、再汚染を防止することができる。さらに、紫外線照射装置や紫外線殺菌装置の窓材に被充填物が接触することがなく、窓材が汚れることがない。したがって、分解洗浄を行う必要はなく、埃の付着などの軽微な汚れの拭取り作業のような簡単な作業で常に清浄な状態(紫外線透過性が高い状態)を保つことができる。
また、253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射するため、味覚、香り又は風味が重要な飲料や液体調味料などの有機物を含む溶液や懸濁液に対して、その味覚、香り又は風味を損なうことなく紫外線殺菌を行うことができる。
さらに、前記可撓性袋は、均一の厚さを有するフィルム又はシートで構成されるため、複雑な制御システムを用いることなく、均一な紫外線照射を行うことができる。また、紫外線が照射される領域における被充填物の厚み(幅)の制御も容易で、その厚みを薄くして紫外線照射を行うことにより、UV−LEDを用いた場合であっても確実に紫外線照射することができる。
さらにまた、本発明の袋詰物品の製造方法では、紫外線殺菌された被充填物が充填された袋詰物品について、その外表面に紫外線遮蔽処理を施す紫外線遮蔽工程を付加した場合には、自然界からの紫外線による内容物(殺菌された被充填物)の変質や容器となる可撓性袋の劣化を防止することができる。
所謂レトルト食品においては、レトルトパウチに食品を封入してから加圧加熱殺菌することが必要であり、また、ピロー包装された飲料などでは包装前に加熱殺菌されることが多いのに対し、本発明の袋詰物品の製造方法では加圧や加熱は必要でないため、生乳や発酵乳等の生鮮食品、生醤油、生酒など加熱や加圧ができない被充填物の殺菌も可能である。
また、本発明の袋詰物品の製造装置によれば、本発明の袋詰物品の製造方法を、効率よく行うことができ、オートメーション化も可能であることから、工業的規模で袋詰物品を製造する場合に好適に使用することができる。
本図は、本発明の袋詰物品の製造方法の代表的な形態を説明するための模式図である。 本図は、本発明の袋詰物品の製造で用いることのできる扱き・閉塞・切断ユニットの模式図である。 本図は、本発明の袋詰物品の製造方法の別な代表的な形態を説明するための模式図である。 本図は、本発明の袋詰物品の製造方法の更に別な代表的な形態を説明するための模式図である。
本発明の袋詰物品の製造方法は、下流端が閉塞され上流側に開口を有する、紫外線透過性を有する可撓性袋の内部に、前記上流側の開口から流動性を有する被充填物を充填する充填工程、前記充填工程で前記被充填物が充填された前記可撓性袋の、予め定めた切断予定位置並びにその上流側近傍及び下流側近傍を含む閉塞領域を閉塞する閉塞工程、前記閉塞工程で閉塞された閉塞領域内の前記切断予定位置で前記可撓性袋を切断する切断工程、及び前記充填工程で前記被充填物を前記可撓性袋の内部に充填する過程又は前記充填工程終了後に、前記被充填物が、前記可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射工程を含んでなることを特徴とする。
本発明における被充填物は、流動性を有し、可撓性袋に充填可能なものであれば特に限定されるものではないが、本発明の製造方法による効果が顕著であるという理由から、味、香り及び又は風味が重要な、各種糖類や芳香成分となるエステル化合物などの有機物を含有する水溶液、水性懸濁液を含む、液状、ペースト状、ゼリー状又はムース状の被充填物であって、且つ253.7nmの紫外線に対する透過率が10%となるときの厚さ(光路長:光が試料内を透過する長さ)が100mm以下0.001mm以上である、被充填物であることが好ましい。特に、上記厚さが10mm以下、0.001mm以上である、であることが特に好ましい。
このような被充填物としては、流動性を有する食品(飲料を含む)、化粧品、医薬部外品又は医薬品を挙げることができる。具体的には、食品としては、流動食、液体調味料、食用油、酒類、飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、ゼリーなどを挙げることができる。化粧品としては、化粧液、化粧水、クリーム、乳液、洗顔料などの各種皮膚用化粧品、ファンデーション、化粧下地などの仕上げ用化粧品、香水、オーデコロンなどを挙げることができる。また、医薬部外品としては、栄養ドリンク、歯磨き、ヘアケア用品などを挙げることができ、医薬品としては、目薬、各種点滴薬、各種注射薬、各種軟膏薬などを挙げることができる。これらの中でも、加圧加熱殺菌に適さないもの、たとえば生乳、フレッシュジュース、生酒、生ビール、生醤油など加圧加熱により分解や変質してしまう有効成分を含むもの等、更には、OHラジカル生成促進効果を有する硝酸性窒素化合物を含有するトマトジュースや野菜ジュース等については、本発明の殺菌方法を適用することが特に好ましい。
本発明で使用する可撓性袋は、紫外線、特に253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を透過する樹脂で構成された、均一の厚さを有するフィルム又はシートで構成される。紫外線透過性樹脂は、少なくとも、253nm以上280nm以下の波長の紫外線に対して透過性を有する樹脂であればよく、そのような樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルテルペンなどのポリオレフィン樹脂又はポリオレフィン系共重合体樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などのフッ素樹脂、メタアクリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ樹脂、脂環式ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール樹脂など(いずれも紫外線照射工程で照射する紫外線を吸収するような紫外線吸収剤や可塑剤等の添加剤を含まないものであることが好ましい)等を例示できる。これら樹脂の中でもヒートシール性の高い、ポリオレフィン樹脂又はポリオレフィン系共重合体樹脂を使用することが好ましい。これら紫外線透過樹脂は単独で使用してもよく、積層体などのように複合化して使用してもよい。なお、樹脂フィルムの紫外線透過率に関しては、“松井悦造、清水義弘、「プラスチック・フィルムの紫外線透過率II」、東洋食品工業短大・東洋食品研究所研究報告書、102−111(1967年)”、“ダイキン工業株式会社技術資料GX−27e「ネオフレンTMフィルム」”、および
http://jp.mitsuichem.com/service/functional_polymeric/polymers/tpx/spec.htmなどにデータが記載されている。
上記可撓性袋は、被充填物を充填する際の上流側(被充填物を供給する側)に開口を有し、反対側(下流側)の端部がヒートシールなどによって閉塞されたものである。このような袋は、通常、特許文献4乃至6に記載されているように、充填機を用いた充填の際に、ロール状に縦方向(上流から下流に向かう流れ方向)に巻かれたフィルム又はシートを送り出す途中で、充填機に付随する製袋部やフォーマと呼ばれる部分でガイドによって流れ方向に対して傾斜させて曲げながら巻くようにして丸められた後に、同じく充填機に付随する縦シール手段によって縦シールされ筒状とされる。そして、下流側において充填機に付随する横シール手段を用いて横シールされ、袋の下流端が閉塞される。このとき製袋部やフォーマでは、縦シールが行われる前にフィルム又はシートは進行方向を変えて丸められるようにして巻き込まれるので、それより上流側ではフィルム又はシートは裏返って扇型に広がることになり、該部に開口が形成される(特許文献4の図1、特許文献5の図1参照及び特許文献6の図1参照)。
前記可撓性袋を構成するフィルム又はシートは、均一の厚さを有していることが好ましく、その均一性は平均厚み対する変動率で±10%以下、特に±5%以下であることが好ましい。また、平均厚さは、内容物を保持できる強度を有する限りにおいて薄い方が好ましい。容器材の好ましい厚さは、5μm以上1mm以下であり、より好ましい厚さは10μm以上500μm以下であり、特に好ましい厚さは20μm以上300μm以下である。また、前記フィルム又はシートの、照射される紫外線に対する透過率は50%以上であることが好ましく、70%以上であることが更に好ましく、75%以上であることが最も好ましい。
前記フィルム又はシートは、ヒートシールが可能であるという観点からは、ヒートシール性樹脂からなる紫外線透過性フィルム又はヒートシール性樹脂層を含む紫外線透過性積層樹脂フィルムであることが好ましい。なお、ヒートシール性樹脂層を含むからなる紫外線透過性積層樹脂フィルムとしては、例えば特開2013−534874号公報に開示されているようなものを挙げることができる。
本発明の袋詰物品の製造方法は、前記充填工程で前記被充填物を前記可撓性袋の内部に充填する過程又は前記充填工程終了後に、前記被充填物が、前記可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射する点に最大の特徴を有し、それ以外の前記充填工程及び前記閉塞工程、及び前記切断工程の全体的流れとこれら各工程で行う具体的な内容は、特許文献4乃至6に代表される、従来の充填包装機におけるものと特に変わる点はなく、本発明の効果を阻害しない範囲で、従来採用されている技術が特に制限なく使用できる。
たとえば、前記前記充填工程は、前記特許文献5に記載された高粘性流体充填装置における、高粘性流体(被充填物)を入れる容器と、上記容器に接続された流体(被充填物)供給管と、上記容器内の高粘性流体(被充填物)を流体(被充填物)供給管内に送り出す充填プッシャー部と、を用い、充填量検出装置によって充填量を制御しながら、上記流体供給管から、製袋部で形成された円筒形の袋内に所定量の高粘性流体(被充填物)を充填することにより行うことができる。
このとき、前記紫外線照射工程において、OHラジカルやオゾンなどの前記活性種の発生を抑制し、更に不可避的に発生する前記活性の反応性を低減するという観点から、前記容器内の被充填物の温度を、0℃を越え10℃以下とすることが好ましく、また、被充填物に含まれる溶存酸素を低減又は除去することが好ましい。
また、前記閉塞工程及び前記切断工程は、たとえば、前記特許文献5に記載された前記高粘性流体充填装置における、閉塞切断装置と同様の装置によって行うことができる。ここで、閉塞切断装置は、前記充填量検出装置で所定の充填量が検出されると、充填された袋を扱くための一対の扱きローラを有する扱き部と、前記円筒形の袋に横シールをする横シール部と、前記袋の横シールされた部分を切断するカット部とを備えるものである。さらに、これら工程は、特許文献4に記載された前記流動性包装物の充填包装機における、しごき(扱き)手段及び横シール手段と同様の手段によっても行うことができる。なお、前記しごき手段は、前記横シール手段が突入可能な貫通孔を有するしごき体を備えているとともに、前記しごき体のしごき側において少なくとも前記貫通孔を覆うシート状のカバーを備えているものである。そして、前記筒状包装フィルムに対する前記流動性包装物の充填から前記横シールの形成までの包装動作を制御するコントローラによって制御されて前記筒状包装フィルムに予め決められた隙間を残す位置まで進出させられてから前記流動性包装物が充填された前記筒状包装フィルムをしごいて前記隙間を前記流動性包装物で満たすため前記送り手段を逆作動させた後に、前記横シール手段を前記しごき体の前記貫通孔に突入させて、前記カバーを介して前記隙間を閉じて前記隙間内の前記流動性包装物が押し退けられた状態とし、その部分に前記横シール手段を作用させるものである。また、前記横シール手段には、前記筒状包装フィルムを切断するカッタが配設されており、前記シート状カバーに設けられたスリットを通過して筒状包装フィルムを切断することができるものである。このように特許文献4に記載されたしごき(扱き)手段及び横シール手段は、扱き機能、閉塞機能及び切断機能を一連で発揮することができる、扱き・閉塞・切断ユニットとも呼べるものであり、本発明でもこのようにユニット化された手段を用いることが好ましい。
前記したように、本発明の袋詰物品の製造方法は、前記被充填物が、前記可撓性袋の内面と密接して通過するか又は少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射工程を、前記閉塞工程の前又は後に行う点に最大の特徴を有する。
すなわち、本発明の袋詰物品の製造方法では、(1)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されている部分に設定し、前記閉塞領域の閉塞を行う前に、前記閉塞領域を扱き、前記閉塞領域における前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物を上流側及び/又は下流側に移動させる扱き工程を行い、前記扱き工程を行うに際し、前記閉塞領域を、前記扱き工程後における前記扱き領域より下流の前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物の量が、予め定めた所定量となるように設定するか、(2)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されていない部分に設定するか、又は(3)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の後に行い、前記紫外線照射工程では、前記被充填物の厚みを規定する位置を移動させながら、充填された被充填物全体に亘って紫外線を照射することが好ましい。
前記紫外線照射工程における、前記被充填物が、前記可撓性袋の内面と密接して通過するか又は少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みの規定は、所定の間隙を設けて互いに対向するように設けられた一対のプレスロールを用い、被充填物が前記筒状の可撓性袋の内面と密接して通過するか又は少なくとも一時的に滞在する部分の少なくとも一部の領域をプレスロールの外周面により挟圧することにより、好適に行うことができる。なお、下流側において規制された厚みが広がるのを防止して、厚みが規制された領域を長くするために、下流側にも一対のプレスロールを設けることが好ましい。そして、このような厚み規制手段によって、内部に被充填物が存在する前記筒状の可撓性袋は、その形状を、2つの主表面が前記所定の厚みで平行又は略平行に対向する平面板状又は平面シート状に変形させられる(以下、このように変形させられた領域を「厚み規制領域」ともいう。)
前記紫外線照射工程では、前記フィルム又はシートを透過した前記紫外線を被充填物に照射する。紫外線透過率の低い被充填物を用いる場合には、照射された紫外線強度は被充填物の厚さ方向の長さが長くなる(深さが深くなる)に従って急速に減衰し、内部の被充填物に届かなくなる。本発明の方法においては、紫外線が照射される領域(紫外線照射領域ともいう。)となる前記厚み規制領域の前記被充填物の厚みが薄くなるように規定して紫外線を照射することにより、紫外線照射領域を通過する被充填物に確実に紫外線が照射されるようにしている。なお、紫外線照射時には、厚み規定領域内において、被充填物は紫外線照射領域に対して相対的に移動し、全被充填物に紫外線が照射される。
厚み規定領域の厚み(幅)は、紫外線照射領域における当該領域の厚さ方向で、任意の位置における紫外線の放射照度が0.01(mW/cm)以上、特に好ましくは0.03(mW/cm)以上、最も好ましくは0.05(mW/cm)以上となるようにすることが好ましい。放射照度は高ければ高いほどよく、その上限を設定することに特別意味はないが、一般的には1(W/cm)以下である。
なお、上記放射照度の値:0.01mW/cm、0.03mW/cm又は0.05mW/cmは、その数値自体に臨界的意義があるわけではなく、工業的に実用的な処理時間(紫外線照射時間)において、有効な殺菌効果を得ることができるという観点から決定した指標である。例えば、99.9%不活性化に必要な紫外線照射量(積算照射量)が約10(mJ/cm=mW・sec/cm)である大腸菌の殺菌を考えた場合、0.01mW/cm、0.03mW/cm又及び0.05mW/cmの放射照度では、夫々1,000秒(16分40秒)、333秒(5分33秒)及び200秒(3分20秒)の照射で99.9%の不活性化が可能となる。因みにレトルト食品では中心温度120℃4分以上相当で加圧加熱殺菌が行われている。
本発明の製造方法では、強度の弱い紫外線発光ダイオードを用いた場合であっても確実に紫外線照射するという観点から、前記紫外線照射工程において、厚み規定領域において紫外線照射領域における厚み(幅)は、(i)前記厚み規定領域の2つの主表面の一方に対向するように紫外線照射装置を配置して紫外線照射を行う場合には、照射する当該紫外線の有効光路長以下とするのが好ましい。また、(ii)前記厚み規定領域の2つの主表面について、夫々の主表面に対向するように2つ紫外線照射装置を配置して紫外線照射を行う場合には、夫々照射する当該紫外線の有効光路長の和以下とするのが好ましい。
ここで、有効光路長とは、照射される紫外線(出射時において特定の強度を有する)が前記被充填物の層を透過したときの透過紫外線の放射照度が0.01mW/cmとなる前記被充填物の層の厚さ、として定義されるものである。なお、紫外線照射装置の紫外線発光面から特定強度の紫外線を出射して紫外線照射を行う場合、上記有効光路長は、その紫外線発光面の有効光路長ということもある。
このような条件を満たすようにするためには、前記(i)の場合には、被充填物が充填された可撓性袋の紫外線照射側のフィルム又はシート及び被充填物層透過したときの透過紫外線の放射照度が、0.01(mW/cm)以上、好ましくは0.03(mW/cm)以上、最も好ましくは0.05(mW/cm)以上となるようにすればよい。また、前記(ii)の場合であって、同強度の紫外線を同時に照射する場合には、可撓性袋内の中心部における紫外線の放射照度が0.01(mW/cm)以上となるようにすることが好ましく、0.03(mW/cm)以上となるようにすることがより好ましく、0.05(mW/cm)以上となるようにすることが最も好ましい。
実際に用いる被充填物について、例えば次の工程(a)〜(d)に示すような手順により、予め光路長と透過紫外線の放射強度との関係を調べておくことにより、上記(i)及び(ii)の場合において、各位置における放射照度を容易に推定することができる。
(a)所定の光路長を有する紫外線透過性光学測定用セル(以下において単に「セル」ということがある。)の内部に、被充填物を充填する工程S101
(b)紫外線照射装置の紫外線発光面を、可撓性袋と同じ材質及び厚さのフィルム又はシートを介在させて、セルに密着させて、紫外線発光面から、紫外線照射工程時と同一の発光条件で発光させた紫外線を、セル内に向けて照射する工程S102
(c)セルを通過した透過紫外線の放射照度(単位:mW/cm)を測定する工程S103
(d)上記工程(a)乃至(c)(S101〜S103)を、異なる光路長を有する複数のセルについて行うことにより、透過紫外線の放射照度と光路長との関係を求める工程S104
上記工程(a)〜(d)(S101〜S104)において、透過紫外線の放射照度と光路長との関係は、Lambert−Beerの法則に従う。すなわち、透過紫外線の放射照度Iは、光路長Lに対して、次の式(1)の関係にある。
log(I/I)=−αL …(1)
式(1)中、Iは媒質に入射する前の波長λの紫外線の放射照度であり、αは被充填物と波長λpeakに対応して定まる比例定数(吸光係数)である。一般に、発光ダイオードの発光スペクトルのピーク幅は極めて狭いので、透過紫外線の放射照度の光路長依存性を議論するにあたっては、深紫外線発光ダイオードの発光ピーク波長λpeakにおける吸光係数α(λpeak)のみを考えれば十分である。式(1)は次の式(2)のように変形できる。
logI=−αL+logI …(2)
したがって主ピーク波長λpeakにおける透過紫外線の放射照度Iの対数と、セルの光路長Lとの組を複数得ることにより、主ピーク波長λpeakにおける透過紫外線の放射照度Iと光路長Lとを関係付ける回帰直線を求めることができる(上記(d)工程S104)。回帰直線の算出には例えば最小二乗法等の公知の方法を用いることができる。
なお、工程(b)で可撓性袋の紫外線透過部と同じ材質及び厚さのフィルム又はシートを介在させるのは、実際の紫外線照射工程では、紫外線は可撓性袋材(可撓性袋の外側と内側を仕切る隔壁、シートまたはフィルム)を通過することによって、減衰されて被充填物に照射されるからである。
このようにして、実際に使用する紫外線照射装置(紫外線照射装置aとする)について、その紫外線出射面(出射面aとする)から出射させる紫外線の強度毎に透過紫外線の放射照度Iと光路長Lとを関係を調べ、その関係から、前記紫外線照射工程において実際に照射する強度で紫外線を出射したときの放射照度Iが0.01(mW/cm)となるときの光路長Lが、その条件における有効光路長Lということになる。
上記(i)の場合には、規定する厚み(幅)を、1つの紫外線発光面aを用いた時の有効光路長L以下とすればよく、(ii)の場合には、規定する厚み(幅)を、2つの紫外線発光面a及びbを用いたときの有効光路長L及びLの和(L+L)以下とすればよい。
このような方法により、かなり精度の高い推定が可能となると思われるが、最終的には実機における実際の使用条件下での確認を行うことが好ましい。条件が安定していれば、結果が変わることはないので、このような確認は毎回行う必要はなく、通常は装置起動時、条件変更時に行えばよく、更に長期間連続運転する場合には一定の期間をおいて定期的に行えばよい。
紫外線照射に際しては、照射する紫外線強度を強めて有効光路長を長くすることが好ましい。
紫外線発光ダイオード(UV−LED)、特に深紫外線を出射する深紫外線発光ダイオード(DUV−LED)は、紫外線ランプと比べて発光出力が弱いばかりでなく出射される紫外線の指向性が高いため、紫外線の照射領域が狭くなってしまう。したがって、特に可撓性袋の幅を制御することが困難で、更に光源としてUV−LEDやDUV−LEDを使用する場合には、可撓性袋の紫外線を照射すべき面の全面に亘って強い強度の紫外線を照射する必要がある。
可撓性袋の紫外線を照射すべき面の全面に亘って強い強度の紫外線を照射する方法としては、集光を利用して放射照度を高める方法または昇圧DC−DCコンバータやチャージポンプを用い高い順方向電流を流して発光出力高くする(このとき、必要に応じてパルス発光させてもよい)方法を採用するのが好適である。
前記紫外線照射工程では、前記被充填物に対して253nm以上280nm以下、好ましくは260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射することが好ましい。253nm以上280nm以下、より好ましくは260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射することにより、細菌類のDNAを損傷させることによる殺菌効果を最大限に得つつ、高エネルギーの紫外線が被殺菌液体に含まれる水や溶存酸素に作用して、OHラジカルやオゾンなどの活性種が生成することを極力抑えることができ、被充填物の品質を保つことが可能になる。
ここで、253nm以上280nm以下、好ましくは260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射するとは、照射される紫外線について横軸を波長、縦軸を相対発光強度で表したスペクトルにおいて、253nm以上280nm以下、好ましくは260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の70%以上、好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上であることを意味する。この時、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下であることが好適であり、220nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の7%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下であることが好適である。さらに、所謂光回復又は再活性化を防止する観点から、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の7%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下であることが好適である。なお、紫外線は可視光を含んでいてもよいが、可視光を含まない方が好ましい。
すなわち、照射される紫外線のスペクトルは、下記(1)から(6)に向かって、より好ましくなる。
(1)253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の70%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の10%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の7%以下であるスペクトル;(2)260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の70%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の10%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の7%以下であるスペクトル;(3)253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の80%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の5%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の3%以下であるスペクトル;(4)260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の80%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の5%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の3%以下であるスペクトル;(5)253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の90%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の3%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の1%以下であるスペクトル;(6)260nm以上280nm以下の波長領域の紫外線の相対強度の総和が全波長領域の相対強度の総和の90%以上であり、250nm以下の波長領域の相対強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の3%以下であり、300nm以上の波長領域の紫外線強度の総和は、全波長領域の相対強度の総和の1%以下であるスペクトル。
このような波長領域の紫外線を選択的に照射するためには、照射したい波長領域以外の波長領域の紫外線を吸収又は反射する光学フィルターを用いる方法、モノクロメータにより特定波長の紫外線を取り出して照射する方法、特定の波長領域の紫外線を発光するように設計された紫外線発光ダイオード(UV−LED、上記波長領域の紫外線は深紫外線でもあるので、深紫外線発光ダイオード:DUV−LEDともいう。)を用いる方法等が採用できる。これら方法の中でも、UV−LED(DUV−LED)の優れた特徴、たとえば瞬時起動が可能、低電力駆動が可能、長寿命、水銀を使用しない等の特徴、によるメリットを得ることができるという理由から、253nm以上280nm以下、好ましくは260nm以上280nm以下の波長領域に主ピークを有し、且つ前記した様な発光スペクトルを有するUV−LED(DUV−LED)を光源として使用するのが好適である。
以下、図面を参照して、袋詰物品の製造方法及び製造装置について、更に詳しく説明する。
前記した(1)前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されている部分に設定し、前記閉塞領域の閉塞を行う前に、前記閉塞領域を扱き、前記閉塞領域における前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物を上流側及び/又は下流側に移動させる扱き工程を行い、前記扱き工程を行うに際し、前記閉塞領域を、前記扱き工程後における前記扱き領域より下流の前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物の量が、予め定めた所定量となるように設定する、本発明の製造方法を説明するための模式図を、図1に示す。
図1は、本発明の袋詰物品の製造装置でもある充填包装機200を用いて、袋詰物品600を連続方式で製造する様子を示しており、(a)が最初に紫外線透過性を有する可撓性袋100をセットして、初めて被充填物500の充填を開始する直前の状態を、(b)が紫外線照射工程を行いながら被充填物500の充填を行っている状態を、(c)が充填工程及び紫外線照射工程終了後に閉塞工程及び切断工程を行っている状態を、(d)が切断工程終了後に、紫外線殺菌工程を行いながら、前記可撓性袋100を送り出して、次の充填工程を開始する直前の状態を、それぞれ示している。連続方においては、(a)〜(d)の一連の操作が行われた後、(b)〜(d)の操作を1ユニットとし、これを繰り返すことになる。
充填包装機200は、図示しない送り手段及び製袋部又はフォーマを有しており、これによって、筒状の紫外線透過性を有する可撓性袋100の原料となるフィルム(図示せず)について縦シール機(図示せず)を用いて縦シールを行って、筒状の前記可撓性袋100を厚み規制手段210のプレスロール220の隙間を通過するように送り出している。また、製袋部又はフォーマにおいて形成される開口120に挿入された被充填物供給管(図示せず)から、被充填物500を供給して前記可撓性袋100内に被充填物500を充填するようになっている。充填に際しては、図示しない被充填物タンクからポンプや充填プッシャーにより前記被充填物供給管に被充填物500が送り出される。
また、充填包装機200は、所定の間隔をおいて互いに対向する一対の厚み制御用プレスロール220が、上流側と下流側の計二対設けられ、厚み規制手段210を構成している。上流側厚み制御用プレスロール220と下流側厚み制御用プレスロール220との間の領域は、厚み規制領域130となっており、この厚み規制領域130において内部に被充填物500が存在する前記筒状の可撓性袋100は、その形状を、2つの主表面、すなわち第一の主表面131及び第二の主表面132が前記所定の厚みで平行又は略平行に対向する平面板状又は平面シート状に変形させられる。また、この厚み規制領域130に2つの紫外線照射装置300が、夫々前記第一の主表面131及び第二の主表面132に対向するように設置され、紫外線透過領域を通過する被充填物500に紫外線を照射する。このとき、互いに対向する一対の厚み制御用プレスロール220間の間隙は、上記2つの紫外線照射装置300から出射される紫外線の有効光路長以下となるように制御される。
また、厚み規制領域130の下流側には、扱きロール410と、扱き・閉塞・切断ユニット420の扱き部材430と、で構成される扱き手段400が、進退可能に配置されている。なお、扱き・閉塞・切断ユニット420は、前記特許文献4における「しごき手段」と同様に、扱き工程、閉塞工程及び切断工程を1つの装置で行うことができるようにユニット化されたものであり、図2に示すように扱き部材430、横シール手段440及び横切断手段(ナイフ)450を有している。該扱き・閉塞・切断ユニット420及び扱きロール410は、通常は後退して待機しており、初期設定時の図(a)に示す状態となる前に前記可撓性袋100の下流端閉塞(シール)部110を形成するとき、並びに充填工程及び紫外線照射工程終了後に前進して所定の位置に配置される。配置後は、特許文献4に記載された「しごき手段」と同様に動作して扱き工程、閉塞工程及び切断工程を行う。すなわち、扱き工程で予め定めた切断予定位置140並びにその上流側近傍及び下流側近傍を含む閉塞領域150を、扱き部430を移動させながら扱いて、前記閉塞領域150における前記可撓性袋100の内部に存在する前記被充填物500を上流側及び/又は下流側に移動させた後に、閉塞領域150を横シール手段440で閉塞(シール)し、横切断手段(ナイフ)450で切断予定位置140を切断する。この切断工程によって、袋詰物品600が切り離され、袋詰物品600の製造が完了する。なお、袋詰物品600の下流端閉塞(シール)部620は、充填前に設けられた前記可撓性袋100の下流端閉塞(シール)部110と同じであり、上流端閉塞(シール)部610は上記切断工程で切断された、閉塞領域150の下流側となる。
前記したように図1(a)は、最初に可撓性袋100をセットして、初めて被充填物500の充填を開始する直前の状態を示しており、下流端閉塞(シール)部110が厚み規制領域130となる部分を越えて、内部に所定量の被充填物500が充填できる位置まで可撓性袋100が送られて停止する。この送り出しの間、未充填の可撓性袋100の内部を殺菌するために紫外線照射装置300を用いて紫外線を照射することが好ましい。
続いて(b)に示されるように、被充填物500の充填が開始される。この時、充填物500は、厚み規制領域130において、厚みが規制されると共に紫外線照射装置300から出射された紫外線が照射される。厚み規制領域の130の幅を、両側から照射される紫外線の有効光路長以下とすることにより、厚み規制領域130を通過する被充填物500には確実に紫外線が照射される。このとき、紫外線の照射強度及び厚み規制領域の130の幅に応じて、十分な積算照射量(単位:mJ/cm)が得られるように充填速度を調製することが好ましい。こうすることより、紫外線照射領域を通過した被充填物の全てが紫外線殺菌されることになる。
所定量の被充填物500の充填が完了すると、(c)に示されるように、扱き手段400が自動的に前進し、所定の位置にセットされ、扱き工程、閉塞工程および切断工程が行われる。この間、自充填物は外気と接触することがないので、2次汚染を防止することができる。この間、紫外線照射は継続していても停止していても良いが、これら工程に要する時間は短時間なので、継続しておくことが好ましい。
最後に(d)に示されるように、切断工程によって切り離された袋詰物品600が回収されると共に、所定の位置まで可撓性袋100が送り出される。この間、被充填物が紫外線照射領域を通過する際には紫外線照射が行われる。また、紫外線照射に合わせて充填操作を行ってもよい。
図3に、前記(2)の、前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されていない部分に設定する、本発明の製造方法を説明するための概略図を示す。前記(1)の態様は、粘性の高い被充填物を用いる時に有効なのに対し、本(2)の態様用は粘性の低い液体などの被充填物を用いる時に適している。
図3に示す充填包装機200´は、基本的には図1に示す充填包装機200と同様の構成を有しており、紫外線照射装置300が進退可能に設置されると共に、紫外線照射工程が終了して閉塞工程及び切断工程を行う前に後退し、代わりに扱き・閉塞・切断ユニット420が前進して、厚み規制領域130で閉塞工程及び切断工程が行えるようになっている点、及び扱きロールがない点で異なっている。また、粘性の低い液体などからなる被充填物500は、所謂「切れ」が良いため、予め決められた量の被充填物500を充填した後、図示しない被充填物供給管と並べて配置されたガス導入管(図示せず)から無菌処理された空気や窒素ガスを導入できるようになっている。
本態様では、図3(a)〜(c)に示されるように、図1(a)及び(b)と同様にして被充填物500の充填が行われる。ただし、図3(a)及び(b)に示されるように最初の充填に際して、下流端閉塞(シール)部110の形成を行った後、直ちに充填工程を開始して紫外線透過性を有する可撓性袋100を送りながら充填が行われる。また、所定量の充填後は、被充填物500の供給を停止し、可撓性袋100を送り出しながら前記ガスが導入され、切断予定位置140を含む閉塞領域140の下流側にもガスが供給され、
前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されていない部分に設定切断予定位置140が設定されるようになっている。そして、(d)に示されるように、紫外線照射装置300に代わって配置された扱き・閉塞・切断ユニット420によって、閉塞工程及び切断工程が行われ、(e)に示すように切り離された袋詰物品600´が回収される。
図4に、前記(3)の、前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の後に行い、前記紫外線照射工程では、前記被充填物の厚みを規定する位置を移動させながら、充填された被充填物全体に亘って紫外線を照射する、本発明の製造方法を説明するための概略図を示す。本態様では、紫外線照射工程を行わずに製造した袋詰物品600´´について、後工程として紫外線照射工程を行い、袋詰物品600´´の内部に充填されている被充填物500の紫外線殺菌を行う。(a)に示されるように、袋詰物品600´´は、互いに対向した一対の被充填物流動用上流側プレスロール240に挟持され、挟圧を加えられながら案内板(ガイド)230によって、一対の厚み制御用プレスロール220´の間の隙間に送られる。袋詰物品600´´の下流端閉塞(シール)部620´´が前記隙間に到達すると紫外線照射装置300´が起動し、紫外線照射が開始される。その後(b)に示すように、厚み規制領域130´´は、袋詰物品600´´に対して移動し、その内部の被充填物500に紫外線が照射される。この時、厚み規制領域130´´となる部分の内部に存在する被充填物500は、上流側へ押し出されることになるが、被充填物流動用上流側プレスロール240により押し戻されて厚み規制領域130´´を通過して紫外線照射されてから下流側へ移動する。厚み規制領域130´´の移動速度と被充填物流動用上流側プレスロール240の挟圧を調整することにより、安定した紫外線照射を行うことができる。
さらに、被充填物流動用下流側プレスロール250を設けて、前記相対的な厚み規制領域130´´の移動を、方向を変えて繰り返すようにすることにより、より確実な紫外線殺菌を行うことが可能となる。このとき、移動方向に対して上流側のプレスロール、即ち(b)の場合は、被充填物流動用上流側プレスロール240のみに、方向転換をして下流側から上流側に移動させるときは被充填物流動用下流側プレスロール250のみに、挟圧をかけるようにすればよい。
本発明の袋詰物品の製造方法において得られる、袋詰物品は、そのまま商品として流通させることもできるが、保存時や流通過程において自然界からの紫外線による被充填物の変質や可撓性袋の劣化を防止するために、その外表面に紫外線遮蔽処理を施す紫外線遮蔽工程を更に含んでなることが好ましい。
紫外線遮蔽処理を施す方法としては、紫外線不透過性材料で可撓性袋の紫外線透過性部分を被覆すればよい。被覆方法としては、紫外線不透過性インクを用いて印刷を行う方法、紫外線不透過性コーティング剤で表面コートする方法、紫外線不透過性フィルムを貼付(ラミネート)する方法などを例示することができる。
本発明の袋詰物品の製造方法は、紫外線殺菌された、流動性を有する食品、化粧品、医薬部外品又は医薬品が可撓性袋内に封入された袋詰物品を製造する方法に好適に適用することができる。
100・・・紫外線透過性を有する可撓性袋
110・・・下流端閉塞(シール)部
120・・・上流側に開口
130、130´、130´´・・・厚み規制領域
131・・・第一の主表面
132・・・第二の主表面
140・・・切断予定位置
150・・・閉塞領域
200・・・充填包装機
210、210´・・・厚み規制手段
220、220´・・・厚み制御用プレスロール
230・・・案内板(ガイド)
240・・・被充填物流動用上流側プレスロール
250・・・被充填物流動用下流側プレスロール
300、300´・・・紫外線照射装置
400・・・扱き手段
410・・・扱きロール
420・・・扱き・閉塞・切断ユニット
430・・・扱き部材
440・・・横シール手段
450・・・横切断手段(ナイフ)
500・・・被充填物
600、600´、600´´・・・袋詰め物品
610、610´、610´´・・・上流端閉塞(シール)部
620、620´、620´´・・・下流端閉塞(シール)部

Claims (7)

  1. 下流端が閉塞され上流側に開口を有する、紫外線透過性を有する可撓性袋の内部に、前記上流側の開口から流動性を有する被充填物を充填する充填工程、
    前記充填工程で前記被充填物が充填された前記可撓性袋の、予め定めた切断予定位置並びにその上流側近傍及び下流側近傍を含む閉塞領域を閉塞する閉塞工程、
    前記閉塞工程で閉塞された閉塞領域内の前記切断予定位置で前記可撓性袋を切断する切断工程、及び
    前記充填工程で前記被充填物を前記可撓性袋の内部に充填する過程又は前記充填工程終了後に、前記被充填物が、前記可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分における前記被充填物の厚みを規定して前記可撓性袋の外部から前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射工程
    を含んでなることを特徴とする、袋詰物品の製造方法。
  2. 前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、
    前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されている部分に設定し、
    前記閉塞領域の閉塞を行う前に、前記閉塞領域を扱き、前記閉塞領域における前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物を上流側及び/又は下流側に移動させる扱き工程を行い、
    前記扱き工程を行うに際し、前記閉塞領域を、前記扱き工程後における前記扱き領域より下流の前記可撓性袋の内部に存在する前記被充填物の量が、予め定めた所定量となるように設定する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の袋詰物品の製造方法。
  3. 前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の前に行い、
    前記閉塞工程では、前記切断予定位置を、前記紫外線照射工程で紫外線を照射された前記被充填物が充填されていない部分に設定する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の袋詰物品の製造方法。
  4. 前記紫外線照射工程を前記閉塞工程の後に行い、
    前記紫外線照射工程では、前記被充填物の厚みを規定する位置を移動させながら、充填された被充填物全体に亘って紫外線を照射することを特徴とする、請求項1に記載の袋詰物品の製造方法。
  5. 前記可撓性袋は、253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線に対して透過性を有しており、前記紫外線照射工程では、253nm以上280nm以下の波長領域の紫外線を選択的に照射することを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の製造方法。
  6. 前記紫外線照射工程において、前記可撓性袋の外部から紫外線を1方向又は互いに対向する2方向から照射し、更に前記被充填物の厚みを、照射される紫外線が前記被充填物の層を透過したときの透過紫外線の放射照度が0.01mW/cmとなる前記被充填物の層の厚さを有効光路長として定義したときの、前記1方向又は2方向から照射される紫外線の有効光路長の総和以下となるように規定することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の製造方法。
  7. 紫外線透過性を有する筒状の可撓性袋を下流側に向かって送る、送り手段と、
    前記送り手段によって送られる前記筒状の可撓性袋に流動性を有する被充填物を充填する充填手段と、
    前記筒状の可撓性袋に作用して横シールを形成する横シール手段と、
    前記横シール手段によって形成された横シールされた領域内で前記筒状の可撓性袋を横切断する横切断手段と、
    前記充填手段によって前記被充填物が前記筒状の可撓性袋の内部に充填される過程又は充填終了後において、前記被充填物が、前記筒状の可撓性袋の内部をその内面と密接して通過するか又は前記筒状の可撓性袋の内部にその内面と密接して少なくとも一時的に滞在する部分の少なくとも一部の領域の厚みを所定の厚みに規制して、当該少なくとも一部の領域における、内部に被充填物が存在する前記筒状の可撓性袋の形状を、2つの主表面が前記所定の厚みで平行又は略並行に対向する平面板状又は平面シート状に変形させる、厚み規制手段と、
    前記厚み規制手段によって平面板状又は平面シート状に変形させられた前記少なくとも一部の領域の前記2つの主表面の少なくとも一方に対向するように配置され、前記少なくとも一部の領域内部の前記被充填物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    を有することを特徴とする、袋詰物品の製造装置。
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