JP6216650B2 - 遊技場用システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する遊技情報を管理するための遊技場用システムに関する。
遊技場に設置される遊技機を管理する場合、所謂出率や粗利等の遊技情報が重要な管理対象となっている。出率や粗利等の遊技情報は、例えばパチンコ遊技機の釘等を調整する際の重要な指標となるからである。しかし、実際の遊技では、例えば大当り抽選が時間的に偏在することが多く、出率等の実測値がその影響を大きく受けることがある。
そのため、実際には、出率等の実測値をそのまま管理するだけでは、釘調整に必要となる遊技情報を精度高く把握することが難しい。そこで、下記の特許文献1では、大当り抽選確率通りに大当りが発生した場合の理論情報を演算する方法が提案されている。
さて、パチンコ遊技機の様な遊技機を調整する場合、例えば、通常状態の出率は始動口近辺、確変状態等の特別状態中の出率は普通図柄始動口近辺、大当り中の出率は大入賞口近辺というように、複数の調整箇所が調整候補となっている。目的の遊技情報を調整するためには、対応する調整箇所を調整すれば良いが、上記のように出率や粗利等については大当り抽選等の時間的な偏在によって影響を受ける場合があるので、上記の理論情報の利用が有益である。
特開2005−131437号公報
しかしながら、上記の理論情報を利用する場合であっても、例えば通常状態の出率と特別状態中の出率と大当り中の出率との通算の出率等のように調整候補が複数になる場合、各調整候補の調整をどのように組み合わせるかが難しく熟練の技が必要となってくる。そのため、熟練作業者の経験的な直感等に頼ることなく調整作業を進めるための有益な遊技情報の管理が遊技場において切望されている。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機の調整に有効な遊技情報を管理する遊技場用システムを提供しようとするものである。
本発明は、遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により特定される実際の遊技情報である実績情報を特定する実績情報特定手段と、
前記実績情報の集計対象となる遊技情報であり、少なくとも複数類種の遊技情報により構成される基礎情報と、予め設定される遊技機のスペックを示すスペック情報とにより得られる理論上の遊技情報である理論情報を特定する理論情報特定手段と、
前記理論情報が予め想定される想定値となるように前記基礎情報を構成する遊技情報と、前記基礎情報として推奨される遊技情報との内、少なくとも一方である基準値を設定する設定手段と、
前記基礎情報を前記基準値にて構成することにより得られる前記理論情報である基準理論情報または前記基礎情報を前記実績情報にて構成することにより得られる前記理論情報である実績理論情報または想定値と、前記基礎情報の内の一部の種類の遊技情報を前記実績情報とし他の種類の遊技情報を前記基準値とした場合に前記理論情報特定手段により特定される理論情報である分析理論情報と、の差分を示す理論情報、あるいは前記分析理論情報である要素理論情報を管理する要素情報管理手段と、を備えた遊技場用システムにある(請求項1)。
一般に、遊技機を調整する際、複数の調整候補があるとき等、調整箇所に対応した遊技情報がどの程度の影響を与えるのか、予め把握できていれば的確な調整が可能になる。
本発明における要素理論情報は、基礎情報の内、前記一部の種類の遊技情報を前記実績情報としたことによる理論情報の影響度合いを表している。
本発明の遊技場用システムでは、遊技機を調整するに際し、その調整に応じて変動する遊技情報を前記一部の遊技情報に設定することで、その遊技情報による理論情報の影響度合い、依存度合いを把握できる。調整に対応する遊技情報の理論情報に対する影響度合いを予め把握できていれば、有効かつ的確な調整が可能となる。
本発明の遊技場用システムは、遊技機の調整に有効な遊技情報を管理する有益なシステムである。
本発明の好適な一態様の遊技場用システムにおける実績情報特定手段は、特定の遊技場を対象とした前記実績情報である特定店情報と、複数の遊技場を対象とした前記実績情報の統計値を示す複数店情報と、を特定可能であり、
前記要素情報管理手段は、前記実績情報を前記特定店情報とした前記要素理論情報である特定店要素理論情報と、前記実績情報を前記複数店情報とした前記要素理論情報である複数店要素理論情報と、を前記要素理論情報として管理し、前記特定店要素理論情報と前記複数店要素理論情報とを比較可能に出力する(請求項2)。
この場合には、各要素理論情報を比較可能に出力することで、他の遊技場の調整と比較してどの程度、理論情報に影響を与えているかを予め把握できる。このような把握があれば、遊技機を一層的確に調整できるようになる。
本発明の好適な一態様の遊技場用システムにおける要素情報管理手段は、前記要素理論情報である第1要素理論情報と、該第1要素理論情報を特定する場合に基準値とした前記他の種類の遊技情報の内のいずれかの種類の遊技情報を前記実績情報とした場合に前記理論情報特定手段により特定される理論情報である第2の分析理論情報と、の差分を示す理論情報である第2要素理論情報を管理する(請求項3)。
このように複数の要素理論情報を管理する場合であれば、調整候補に応じた遊技情報が複数種類ある場合に、どの調整候補を重視して理論情報を構成しているのかを把握可能となる。
本発明における好適な一態様の遊技場用システムでは、前記理論情報は、遊技者が遊技により消費した遊技価値を示すアウトに対する他の遊技情報の割合を示す遊技情報の理論値であり、
前記要素情報管理手段は、前記基礎情報の内、前記アウトを示す理論値が変動する種類の遊技情報を、前記基準値とする前記他の種類の遊技情報とせずに特定される要素理論情報を管理する(請求項4)。
要素理論情報を複数特定した場合、理論的にはその合計値が実績理論情報と、基礎情報を全て基準値で構成することにより特定される理論情報である基準理論情報と、の差引分と一致することになる。しかし、その対象が出率や玉粗利等のアウトに対する他の遊技情報の割合を示す遊技情報の場合、一致しない演算結果となり不整合が生じるおそれがある。そこで、アウトを示す理論値が変動する種類の遊技情報を前記一部の種類の遊技情報から除外しておけば、上記のような不整合が生じるおそれを未然に抑制できる。
本発明における好適な一態様の遊技場用システムにおける要素情報管理手段は、前記実績理論情報から前記分析理論情報を差し引いた値を示す理論情報、前記実績理論情報から前記要素理論情報を差し引いた値を示す理論情報、前記想定値と前記要素理論情報とを前記実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報、及び前記基準理論情報と前記要素理論情報とを前記実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報のうちの少なくともいずれかの理論情報である残要素理論情報を管理する(請求項5)。
上記と同様、演算結果の不整合が生じるおそれを抑制できると共に、複数の要素理論情報を演算する場合に、最後の要素理論情報に対応した分析理論情報の演算を省略することも可能になる。
本発明における好適な一態様の遊技場用システムが対象とする遊技機は、遊技価値を消費して始動条件を満たすことにより大当り抽選を行い、当選した場合に通常状態から大当り状態となり、更に通常状態よりも大当り抽選確率、若しくは遊技価値付与率が高いことで遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であり、
前記基礎情報は、遊技機が通常状態である場合に対応した遊技情報である通常情報、遊技機が大当り状態である場合に対応した遊技情報である大当り情報、及び遊技機が特別状態である場合に対応した遊技情報である特別情報を含んで構成され、
前記実績情報特定手段は、前記通常情報、大当り情報、及び特別情報を前記実績情報として特定可能であり、
前記スペック情報は、少なくとも大当り抽選確率を示す情報を含んでおり、
前記理論情報は、少なくともスペック情報により特定される大当り抽選確率通りの発生確率で大当りが発生した場合の理論上の遊技情報である(請求項6)。
遊技機が発生する遊技状態として3種類の遊技状態がある場合に、適切に要素理論情報を特定できるようになる。
実施例1における、遊技場用システムの構成図。 実施例1における、遊技機と遊技機装置との組合せを示す正面図。 実施例1における、機種Aの各遊技機の実績データの一覧を示す図。 実施例1における、機種Aについて集計された実績データを示す図。 実施例1における、機種Aのスペック情報を示す図。 実施例1における、店舗実績分析を示す図。 実施例1における、他店平均分析を示す図。 実施例1における、出率分析に関する図。 実施例1における、その他の店舗実績分析を示す図。 実施例1における、分析結果の出力例その1を示す図。 実施例1における、分析結果の出力例その2を示す図。 実施例1における、分析結果の出力例その3を示す図。 実施例1における、分析結果の出力例その4を示す図。 実施例1における、分析結果の出力例その5を示す図。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技機2が設置された遊技場向けの遊技場用システム1に関する。この内容について、図1〜図14を参照して説明する。
遊技場では、パチンコ遊技機やスロットマシン(図示略)等の遊技機2が複数、設置されている。各遊技機2には、遊技媒体の貸出機能及び計数機能を備える遊技機装置3や図示しない呼出装置等が個別に設置されている。尚、図1では省略しているが数百台程度の遊技機、数十種類の遊技機種(遊技機グループ)が管理対象となる遊技機として例示できる。
遊技場内に設けられた景品カウンタ(図示略)には、景品交換に用いられるPOS端末5が設置されている。遊技場の管理者が詰める管理スペースには、遊技場内の各種機器の稼動状況を管理する管理装置10等が設置されている。遊技島の島端には、残高精算装置4が設置されている。
本例の遊技場用システム1は、図1に示すごとく、POS端末5、管理装置10、パチンコ遊技機等の遊技機2、遊技機2毎の遊技機装置3、残高精算装置4等が、場内ネットワーク11を介して通信可能な状態で接続されたシステムである。POS端末5は、図示しない遊技カードに記録された持玉等を利用した景品交換をサポートする端末である。残高精算装置4は、遊技カード(図示しない記録媒体)に記録された残高分の貨幣を遊技者に払い戻す装置である。
遊技機2は、対応する遊技機装置3及び呼出装置(図示略)と共に中継装置111を介して場内ネットワーク11に接続され、遊技機2や遊技機装置3等はこの中継装置111を介して管理装置10等に接続されている。管理装置10は、インターネット等の公衆通信回線112を介して遊技情報サーバ100と通信可能な状態で接続されている。遊技情報サーバ100では、遊技機2の機種毎のスペック情報(図5を参照して後述する。)が管理されている。遊技情報サーバ100は、遊技場側から要求があった機種のスペック情報を管理装置10に向けて送信する。
(遊技機)
図1及び図2に例示する遊技機2は、図柄表示部(役物)21や始動口22等が配置された遊技領域23に玉を打ち込んで遊技するパチンコ遊技機である。この遊技機2では、遊技媒体である玉が遊技価値として利用される。遊技領域23の下側には、図示しない発射装置に玉を供給する上皿27と、上皿27から溢れた玉を貯える下皿28と、が設けられている。下皿28の手前側の縁には、スライドレバー285が設けられ、このスライドレバー285の操作に応じて下皿28の底が抜けるようになっている。
遊技機2は、所謂セブン機と呼ばれるパチンコ遊技機であり、始動口22に玉が入賞(始動入賞)すると大当り抽選が実行される。始動口22としては、入賞率が変動しない所謂へそタイプの第1始動口22Aと、入賞率が変動する電動チューリップタイプの第2始動口22Bと、がある。電動チューリップが開くと玉の受け皿のように機能して高入賞率が実現される。
電動チューリップの動作による第2始動口22Bの開放条件は、普図抽選の当選(普図当選)である。普図入賞口である通過ゲート24を玉が通過したとき、抽選乱数が抽出されて普図抽選が実行され、図示しない普図表示部により対応する図柄変動が実行される。普図変動時間は、通常状態では30秒、時短状態(時短)では3秒となっている。また、普図当選時の第2始動口22Bの開放時間は、通常状態では0.3秒、時短状態では5秒となっている。時短状態では、通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、第2始動口22Bの開放時間が長く設定され、これにより始動入賞率が高くなる。
始動口22に玉が入賞して始動条件が成立すると、内部で大当り判定用の抽選乱数が抽出されて大当り抽選が実行されると共に、図柄表示部21で図柄変動が開始される。大当り当選が発生した場合には、図柄表示部21に「777」等の揃いの図柄が停止表示されて大当り当選が報知される。大当り当選の報知後、所謂アタッカーと呼ばれる大入賞口25が開口するラウンド遊技が複数回繰り返される大当り状態(大当り)が開始される。1ラウンドの上限入賞数は10玉、上限開放時間は30秒に設定され、上限入賞数に達するか、あるいは上限開放時間が経過したときに1回のラウンドが終了する。大当り中のラウンド数は、大当り抽選と同様、抽選により決定される。ラウンド数の振分率は、第1始動口22Aに入賞した場合と、第2始動口22Bに入賞した場合と、で異なっている。第1始動口22Aに入賞した場合の振分率は、2Rが10%、4Rが50%、16Rが40%であり、第2始動口22Bの場合の振分率は、4Rが10%、16Rが90%となっている。
大当り抽選・普図抽選の図柄変動中に始動入賞が発生した場合には、抽出された抽選乱数に対応する図柄変動が累積的に保留される。保留された図柄変動は、図柄変動が終了した後、古いものから順番に開始される。なお、図柄変動の保留数には所定の保留上限値(例えば各4つ)が設定され、保留上限値に到達した状態で始動入賞が発生した場合、抽選乱数の抽出が行われないか、或いは抽出された抽選乱数が図柄変動として保留されずにそのままキャンセルされる。なお、保留された図柄変動を消化する際の優先順位は、第1始動口22A及び第2始動口22Bのうちのいずれの入賞を契機とした図柄変動であるかによって異なり、第2始動口22Bに対応する図柄変動の方が優先順位が高く設定されている。
大当りとしては、大当り抽選の当選確率(大当り抽選確率)が高くなる確変状態が後続して発生する確変大当りと、確変が後続しない通常大当りと、がある。大当り当選のうち確変大当りの割合である確変率は、通常状態であるか確変状態であるかに関わらず66.6%となっている。つまり、大当り抽選の当選確率通りであれば、大当り当選3回のうちの2回が確変大当り、残りの1回が通常大当りということになる。
通常状態下の大当り抽選の当選確率(大当り確率)が1/260に設定されている一方、確変状態では大当り確率が1/60に向上する。さらに、確変状態では、上記のように第2始動口22Bの入賞率が高くなる時短状態になる。確変状態の終了条件は、大当りの発生であり、次回の大当りが確変大当りであれば、大当り後に再び確変状態が継続的に発生する。一方、確変状態下で通常大当りが発生すると、大当り状態の終了後、所定回数(例えば100回)の図柄変動を消化するまで時短状態となる。
(遊技機装置)
遊技機装置3は、図1及び図2に示すごとく、各遊技機2に個別に対応するよう、隣り合う遊技機2との台間スペースに設置されている。遊技機装置3は、遊技媒体である玉の払出(貸出、払戻)機能と、獲得された玉の計数機能と、遊技カードを発行する記録媒体発行機能と、を備えている。
遊技機装置3の前面には、図2のごとく、装置エラーやカードのストック切れ等の作動状態を表示する状態表示部31、貸玉代金となる貨幣を投入する貨幣投入口32、遊技用の玉を払い出させる払出釦34、貸出可能な度数(1度数:500円分125玉)の表示部33、遊技機2の上皿27に払出玉を供給する払出ノズル35、遊技カードを挿入するカード挿入口36等が配置されている。前面最下部には、遊技機2の下皿28から流下した玉を受け止める計数受け皿372が先端側に延設された中空ダクト371が取り付けられている。
カード挿入口36には、遊技カードを挿入可能である。遊技カードには、カードIDのほか、残所有価値である残高や持玉等が記録されている。なお、残高は、貨幣投入口32を介して投入された貨幣のうち、貸玉の代金として消費されていない残りの金額である。持玉は、遊技を通じて獲得され、計数済みの玉数である。遊技機装置3では、貨幣投入口32に貨幣が投入されたとき、その金額が残高として記憶されると共に、貸出可能な度数が表示されて貸玉の払出が可能になる。
遊技機装置3を含む遊技機2側から中継装置111経由で出力される遊技信号(稼動信号)としては、以下の各信号がある。中継装置111は、遊技機2側から遊技信号を受信すると、これら受信した遊技信号を管理装置10に転送する。
(1)アウト信号:消費価値(アウト)を特定可能な信号。消費(使用、打込、回収)玉を回収するアウトBOX(図示略)から出力される。消費玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定できる。なお、遊技機2本体からアウト信号が出力される構成に変更しても良い。
(2)セーフ信号:入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。遊技機2から出力される。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定できる。なお、遊技機2に玉を補給する補給装置(図示略)から出力される補給信号をセーフ信号として利用することも良い。
(3)スタート信号:始動入賞を契機とした図柄表示部21によるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号。遊技機2から出力される。図柄変動確定時に出力されるので、受信側では信号入力に応じてスタート処理を特定でき、「スタート信号×1」をスタート(スタート処理回数)として特定できる。なお、始動口22に入賞したことを示す信号をスタート信号として利用することもできる。
(4)大当り信号:大当り期間を特定可能な信号。遊技機2から出力される。大当り中にレベル出力される状態信号なので、受信側では大当り信号入力中を大当り中として特定できる。
(5)特別状態信号:特別状態(甘中)を特定可能な信号。遊技機2から出力される。第2始動口22Bの入賞率が向上する特別状態(確変状態、時短状態)中にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定できる。大当り信号及び特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定できる。
(6)売上信号:売上額や売上玉を特定可能な信号。遊技機装置3から出力される。遊技者から受付けた貨幣などの有価価値を対価として貸出した売上玉25玉(100円)に対して1パルスが出力される。(売上信号の受信回数)×100円が売上額として特定され、(売上信号の受信回数)×25玉が売上玉として特定される。
(管理装置)
管理装置10(図1)は、遊技機2、遊技機装置3、POS端末5、精算装置4の稼動状況を管理する装置である。
管理装置10は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
管理装置10は、例えばハードディスクドライブから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を実現する。
(1)実績情報特定手段:遊技機2側から出力される遊技信号の受信回数の集計等により実際の遊技情報である実績データ(実績情報)を特定する手段。本例の実績情報特定手段は、遊技場A(特定の遊技場)を対象店舗とした特定店情報と、他の遊技場(複数の遊技場)を対象とした統計値である複数店情報と、を実績データとして特定可能である。
(2)理論情報特定手段:実績データの集計対象となる遊技情報であり、少なくとも複数類種の遊技情報により構成される基礎データ(実績情報である基礎情報。図6を参照して後述。)と、予め設定される遊技機のスペック(設定値)を示すスペック情報と、により得られる理論上の遊技情報である理論情報を特定する手段。なお、スペック情報は、遊技情報サーバ100から供給される。
(3)設定手段:理論情報が予め想定される想定値となるように基礎データ(基礎情報)を構成する遊技情報である基準値を設定する手段。
(4)要素情報管理手段:以下の基準理論情報、要素理論情報等を管理する手段。基準理論情報は、基準値にて基礎データを構成することにより得られる理論情報である。要素理論情報は、基礎データのうち一部の種類の遊技情報を前記実績情報とし他の種類の遊技情報を基準値として得られる理論情報である分析理論情報、あるいはこの分析理論情報と前記想定値との差分を示す理論情報である。なお、基準値は、遊技情報サーバ100において設定され、管理装置10からの要求に応じて供給され、詳細は後述するが、まず、基準値の一部が各スペックに基づいて特定され、更に、特定項目が想定値(図6では玉粗利ゼロ円)となる理論情報が得られるような値が残りの基準値として特定される。
なお、本例の理論情報の多くは、遊技者が遊技により消費した遊技価値を示すアウトに対する他の遊技情報の割合を示す遊技情報の理論値となっており、実際のアウトを乗じることで実際のアウトに対応した理論値を特定可能となるので、例えば玉粗利の理論値によれば、実際のアウトを乗じることで粗利の理論値を得ることができ、実際の粗利と比較することも可能となるが、要素情報管理手段は、アウトを示す理論値が変動する種類の遊技情報を、基準値とする種類の遊技情報に設定することなく特定される前記要素理論情報を管理するように構成されている。
(遊技情報サーバ)
遊技場外に設置される遊技情報サーバ100は、記憶機能が大規模化されているが、管理装置10とほぼ同様のハードウェア的な構成を有している。遊技情報サーバ100は、例えばハードディスクから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の手段としての機能を実現する。
(5)スペック情報記憶手段:機種毎のスペック情報(図5を参照して後述。)を記憶する手段。
(6)送信手段:遊技場に設置された管理装置10からの要求に応じて、要求された機種のスペック情報や基準値等を送信する手段。
次に、図1の遊技機用システム1の動作について、管理装置10を中心として説明する。管理装置10では、図3に例示する実績データ(実績情報)と、その実績データに基づく集計情報である図4に例示の実績データ(実績情報)と、が遊技機単位で集計され、更に機種単位で集計される。なお、演算に必要なスペックや基準値等の設定値は予め遊技情報サーバ100から送信される設定情報の受信や、操作入力等により設定される。
集計結果である機種単位の遊技情報は、公衆通信回線112等を介して遊技情報サーバ100へ送信される。各遊技場に設置された管理装置10は、同様に、機種単位の遊技情報を遊技情報サーバ100へ送信し、遊技情報サーバ100では、複数の遊技場の平均値等の遊技情報が求められ管理される。
図3に例示する実績データの各項目の内容は以下のとおりである。
(1)アウト:遊技機2にて消費された遊技玉数(消費価値)であり、アウト信号により特定される。
(2)セーフ:遊技機2への入賞に応じて付与された遊技玉数(入賞付与価値)であり、セーフ信号により特定される。
(3)スタート:遊技機2における役物の作動回数(図柄変動回数)であり、スタート信号により特定される。なお、図3中の「甘中」は、時短状態や確変状態などの特別状態期間に対応した遊技情報(特別情報)を示し、例えば「スタート」欄の「甘中」は、特別状態中のスタートを示している。
(4)売上玉:対応する遊技機装置3にて貨幣価値を対価として付与された遊技玉数(貸出玉数、対価付与価値)であり、売上信号により特定される。
(5)大当り数:大当り信号により特定される大当り数。「通常」は通常時に発生した大当り数で所謂「初当り」数。「特定」はT1Y(後述する)に対して設定される基準範囲(例えば1000〜2000)内のT1Yとなった大当りである特定大当りの発生回数。
(6)Tアウト/Tセーフ:大当り中、及び甘中のアウト/セーフ。
(7)T1アウト/T1セーフ:大当り中のアウト/セーフ。
(8)特T1アウト/特T1セーフ:特定大当りのみを対象とした大当り中のアウト/セーフ。
また、図4に例示する遊技情報の各項目の内容は以下の通りである。
(1)ベース:状態(通常時、甘中)別の出率(遊技価値付与率)。通常状態であるベース「通常」は(Bセーフ÷BO)、特別情報であるベース「甘中」は(BセーフA÷BOA)である。なお、以下も含め通常中のアウトであるBOを(アウト−Tアウト)、通常中のセーフであるBセーフは(セーフ−Tセーフ)、甘中のアウトであるBOAを(Tアウト−T1アウト)、甘中のセーフであるBセーフAを(Tセーフ−T1セーフ)の各演算式により特定している。これに代えて、BO、Bセーフ、BOA、BセーフAを図3のように実績データとして求めても良い。なお、以下では通常中のベースを単にベース、甘中のベースをBAとも言う。
(2)平均S:遊技状態別のアウトに対する図柄変動数の割合。平均S「通常」は(通常スタート÷BO)、平均S「甘中」は(甘中スタート÷BOA)である。なお、以下では通常中の平均Sを単にS、甘中の平均SをSAとも言う。また、(通常中の)ベースやSが通常情報、(甘中の)BAやSAが特別情報となる。
(3)T1Y:平均大当り中出玉数。(T1セーフ−T1アウト)÷合計大当り数。なお、合計大当り数は(通常大当り数+甘中大当り数)である。T1Y等が大当り情報となる。
(4)T1O:平均大当り中アウト。T1アウト÷合計大当り数。
(5)特T1Y:特定大当りを対象としたT1Y。(特T1セーフ−特T1アウト)÷特定大当り数。
(6)特T1O:特定大当りを対象としたT1O。特T1アウト÷特定大当り数。
(7)出率:アウトに対するセーフの割合(払出率)。セーフ÷アウト。
(8)Bサ:通常時の差玉数。BO−Bセーフ。
(9)客滞率:売上玉に対するBサの割合。Bサ÷売上玉。
(10)玉単価:アウト1当りの売上額。売上玉×貸単価÷アウト。
(11)粗利:実際の売上(売上玉)に対して、遊技に応じた遊技場側の営業利益。売上額−獲得玉×貸単価×原価率。本例では、獲得玉(獲得価値)=売上玉+セーフ−アウト、売上額=売上玉×貸単価、貸単価=4円、原価率=75%にて演算している。
(12)玉粗利:アウト1当りの粗利。粗利÷アウト。
(13)営業割数:実際の売上額(売上玉)に対する遊技場側の損益額(損失玉)の割合。獲得玉÷売上玉。
管理装置10が遊技情報サーバ100から取得するスペック情報は、図5に例示するスペック(設定値)を含む情報である。管理装置10では、遊技情報サーバ100から受信したスペックが設定される。スペック情報には、例えば、以下の各スペックが含まれている。
(1)TS:通常状態から大当りとなるまでのスペック上の平均スタート(通常状態における大当り発生確率の逆数)。
(2)TSA:甘中(確変状態及び時短状態)に大当りとなるまでのスペック上の平均スタート(甘中における大当り発生確率の逆数)。甘中には時短状態も含まれるため、確変状態の大当り確率の逆数よりも大きな値がTSAとなる。
(3)平均継続数:大当りが発生してから通常状態となるまでに発生するスペック上の平均大当り回数。
(4)ラウンド係数(R係数):特T1Yに対する平均的な出玉の大当りのT1Yの割合。このラウンド係数は、特T1Yを平均的な出玉の大当りのT1Y(後述する単独T1Y(特T1Yを得た調整状況で期待される大当り1回当りのT1Y))やT1O(後述する単独T1O)へと補正するための補正係数として機能する。
(5)アタッカ係数(A係数):大当りとなった際に該当大入賞口が開放する割合。遊技機2の場合、大入賞口25が一箇所のみであるので、このアタッカ係数が100%となる。複数の大入賞口を備える遊技機の場合は、大入賞口毎に、特T1Yや特T1Oとラウンド係数とアタッカ係数とを特定し、それらを掛け合わせた上で合計した値(加重平均値)を単独T1Yや単独T1Oとして特定すると良い。このアタッカ係数は、特T1Yを平均的な出玉の大当りのT1Yへと補正するための補正係数として機能する。
(6)貸単価:遊技価値1単位当りの貸出対価。遊技機2では、玉1個が遊技価値1単位となっている。
(7)原価率:貸単価に対する遊技価値1単位当りの交換景品の原価の割合。
さらに、管理装置10は、遊技情報サーバ100から機種毎の基準値を取得可能である。基準値についても、上記のスペック情報と同様、管理装置10側から送信要求可能であり、管理装置10では、遊技情報サーバ100から受信した基準値が設定される。
ここで、遊技情報サーバ100における基準値の特定方法について説明する。まず、特T1Y、特T1O、BA及びSAの基準値は、該当機種の大入賞口賞球数、1ラウンドの上限入賞数や始動賞球等により遊技機メーカーにより推奨されるメーカー推奨値が採用され、客滞率については複数店(他店)等の過去の平均値等が採用されるが、客滞率は、店舗実績等の実績データを採用してもよく、これらのメーカー推奨値等を固定値とし、玉粗利や出率等の特定項目が0あるいは100%等の基準値となるベース及びSを特定して基準値とする。この場合、ベース=S×S賞球+BYとなるので、S賞球をスペック情報より特定し、BY(図柄変動した始動入賞以外の入賞による出率)を過去データの平均値により特定することも良い。なお、BYは有効率(S÷S入賞)により変動することから(保留満タン時の図柄変動が無効となる始動入賞のため)、同一機種や近似機種等の過去のデータより有効率に応じたBYの変動率を特定した上でベースとSとの関係を特定することも良い。
管理装置10は、図6及び図7のごとく、上記のように設定された基準値と、図3及び図4に例示する実績データに基づく遊技情報と、を基礎データ(基礎情報)に設定して、同図中の各理論値(理論情報)を演算する。図6の店舗実績の基礎データには、図3及び図4に例示する対象店舗である遊技場Aの実績データを遊技機毎さらには機種毎に集計した実績データが設定可能であり、同図では、店舗実績の基礎データが、図4中の機種平均の遊技情報となっている。図7の他店平均の基礎データには、複数の遊技場において集計された実績データの平均値が設定されている。なお、図6中の店舗実績の各理論値、及び図7中の他店平均の各理論値が、本発明における実績理論情報となっている。図6及び図7は、例えば、PCモニタの表示画面等への表示出力や、印字出力等が例示できる。なお、図6及び図7中のクロスハッチングは基準値であることを示し、横ハッチングは店舗実績の実績データであることを示し、縦ハッチングは他店平均の実績データであることを示しているが、説明の都合上、識別しているだけであり、必ずしも識別する必要はない。
図6及び図7に例示する基準情報、店舗実績、他店平均の各理論値(出率分析、割数分析、玉粗分析を除く。)は、それぞれ以下の演算式で演算される。なお、出率分析、割数分析、玉粗分析の各理論値の演算式については、S分析、BA分析、T1Y分析を説明した後で説明する。
(1)BO:TS÷S
(2)Bセーフ:BO×ベース
(3)Bサ:BO−Bセーフ
(4)BOA:TSA÷SA×(平均継続数−1)
(5)BセーフA:BOA×BA
(6)単独T1Y:特T1Y×ラウンド係数×アタッカ係数
(7)単独T1O:特T1O×ラウンド係数×アタッカ係数
(8)単独T1セーフ:単独特T1Y+単独特T1O
(9)総T1O:単独T1O×平均継続数
(10)総T1セーフ:単独T1セーフ×平均継続数
(11)総TO:BOA+総T1O
(12)総Tセーフ:BセーフA+総T1セーフ
(13)総アウト:BO+総TO
(14)総セーフ:Bセーフ+総Tセーフ
(15)出率:総セーフ÷総アウト
(16)売上玉:Bサ÷客滞率
(17)玉単価:売上玉×貸単価÷総アウト
(18)獲得玉:売上玉−総アウト+総セーフ
(19)営業割数:獲得玉÷売上玉
(20)玉粗利:玉単価−獲得玉×貸単価×原価率÷総アウト
なお、上記の平均継続数(理論継続数)は、大当り発生から通常状態となる(甘モードの終了)までに発生する大当り数の期待値である。甘中(特別状態)が確変状態のみであれば、平均継続数が1÷(1−確変率)となる。しかし、本例の遊技機2では確変状態の終了後に時短状態が発生するので、時短状態中に大当りが発生することも考慮して確変率に対応する3回に0.5回(時短状態中に大当りが発生する期待値)分を加算した値を平均継続数としている。
図6の店舗実績(特定店情報)では、実際に集計された実績データ(図4の機種Aの各平均値)を基礎データに設定し、その実績データに基づき大当りがスペック情報の各スペック通りに発生した場合に得られる遊技情報を理論値(理論情報)として求めている。なお、この理論値の演算方法としては、例えば特開2005−131437号公報等の文献に記載された演算方法を採用している。
図7は、複数店舗にて得られた実績データの平均値である他店平均(複数店情報)を基礎データとして図6と同様に集計した例である。なお、本例では図1に示す通り、対象店舗である遊技場Aを含めて複数店舗を設定しているが、複数店舗から対象店舗を除外しても良い。そして、図6や図7の出率分析、割数分析、玉粗分析において、「平均**」なる後述の分析値は図7における複数店舗を対象とした分析値を示しており、「店舗**」なる分析値は図6における対象店舗の分析値を示している。
管理装置10は、店舗実績(図6)あるいは他店平均(図7)の基礎データの内、BA及び特T1Yを上記の基準値に置換した場合の理論値(分析理論情報)を、S分析として算出する。店舗実績あるいは他店平均の基礎データの内、特T1Yを基準値に置換した場合の理論値(分析理論情報)を、BA分析として算出する。さらに、店舗実績あるいは他店平均の基礎データの内、BAを基準値に置換した場合の理論値(分析理論情報)を、T1Y分析として算出する。
管理装置10は、さらに、出率、営業割数、玉粗利についての分析値を算出する。S分析の分析値、即ちベースやS等による変動分は、S分析の理論値と基準情報の理論値との差引により演算され、その値が図6中の出率差など「**差」として特定される。なお、例えば図6において「**差」として特定される理論情報が、基準値に基づいて特定された基準理論情報あるいは想定値と分析理論情報との差分を示す理論情報となっている。本例では、この差分の理論情報あるいは分析理論情報が要素理論情報となっている。尚、分析理論情報を要素理論情報とする場合は、図6のように基準理論情報(玉粗利等)が0データ(ゼロ円、或いはゼロ円に近似する値)となり、差引するか否かに関わらず、分析理論情報が差引した場合の要素理論情報と同値、或いは同程度の値になる場合等が想定され、想定値を採用する場合は基準理論情報を演算せず、そのまま想定値を基準理論情報の代用とする場合等が想定される。さらに、店舗実績に関する要素理論情報が特定店要素理論情報であり、他店平均に関する要素理論情報が複数店要素理論情報である。
BA分析の分析値、即ちBAによる変動分は、BA分析の理論値とS分析の理論値との差引により演算され、その値が同様に「**差」として特定される。T1Y分析の分析値、即ちT1Yによる変動分は、T1Y分析の理論値とS分析の理論値との差引により演算され、その値が同様に「**差」として特定される。ここで、S分析の分析値が本発明における第1要素理論情報となっており、BA分析及びT1Y分析の分析値が第2要素理論情報となっている。
出率分析、割数分析、玉粗分析の各分析値を示す図6は、玉粗利がゼロ円(想定値)となる場合の各基準値と、特定の遊技場となる店舗(図1中の遊技場A)にて集計した店舗実績と、を比較した結果を示している。同様の図7は、玉粗利がゼロ円(想定値)となる場合の各基準値と、複数の遊技場において集計した他店平均(遊技情報の平均値)と、を比較した結果を示している。
図6(図7)のS分析は、換言すると、基準情報において基礎データを構成する遊技項目(遊技情報の種類)のうち、BA及び特T1Y以外の遊技項目を店舗実績(他店平均)に置換したときの理論値(分析理論情報)を演算する分析である。また、BA分析はS分析において基礎データを構成する遊技項目のうちBAを、T1Y分析は同様にT1Yを基準値へと置換したときの理論値(分析理論情報)を演算する分析である。
S分析の出率分析の出率差は、(S分析の出率−基準情報の出率)なる演算式により演算される分析値である。BA分析の出率差は、(BA分析の出率−S分析の出率)なる演算式により演算される。T1Y分析の出率差は、(T1Y分析の出率−S分析の出率)なる演算式により演算される。出率差合計は、各分析(S分析、BA分析、T1Y分析)の各出率差の合計値である。平均出率差は、他店平均の各分析(S分析、BA分析、T1Y分析)の出率差である(図7参照。)。出率差割合は、各分析について、それぞれ、出率差÷出率差合計で求められる値である。平均出率差割合は、他店平均の各分析の出率差割合である。
割数分析の各分析値は、出率を営業割数に置き換れば上記の出率分析と同様に演算できる。例えば、割数差は、(S分析の営業割数−基準情報の営業割数)なる演算式により演算できる。
玉粗分析の各分析値は、出率を玉粗利に置き換えれば上記出率分析と同様に演算できる。例えば、玉粗差は、(S分析の玉粗利−基準情報の玉粗利)なる演算式により演算できる。
図6及び図7では、上記のS分析、BA分析、T1Y分析のように「**差」として特定した理論値の差分や、各差分の合計差分に占める割合等が演算されて各々特定され、その演算値の比較結果が識別出力されている。さらに、図6及び図7では、対象店舗(特定の遊技場。遊技場A)か複数店の平均のいずれが遊技者にとって有利となる分析値となっているかを特定可能に識別表示(遊技場A有利が右下がり斜めハッチング、不利が右上り斜めハッチング。)している。このように分析値を識別表示することで、他店平均と比較して遊技情報が遊技者とって有利なのか不利なのかを把握可能とし、いずれの遊技情報を調節すれば他店平均に近づくのか、或いは遠のくかを把握可能としている。尚、両者を並べて出力するだけでも比較可能な出力となる。
ここで、出率分析を例に分析値の意義について説明する。例えば、出率分析の分析値の場合、S分析の出率差は、S分析の出率と基準情報の出率との差、換言すると、基準情報の基礎データと比較してBA及び特T1Y以外の遊技項目であるベースやS等の通常対象項目を店舗実績(他店平均)に置換する一方、BA及び特T1Yはそのまま基準値を残したS分析における分析理論情報と、基準情報における基準理論情報との差、を示しており、特定項目である玉粗利がゼロ円となる基準情報を基にして通常対象項目を店舗実績(他店平均)へと置換したときに、出率の理論値にどの程度の差が生じるのかを示している。つまり、S分析の出率差は、通常対象項目による出率の理論値に対する影響度を示している。
BA分析の出率差は、BA分析の出率とS分析の出率との差、換言すると、S分析の基礎データと比較してBA(特別対象項目)を基準値へと置換したBA分析における分析理論情報と、S分析における分析理論情報との差、を示しており、S分析を基にしてBAを店舗実績(他店平均)へと置換したときに、出率の理論値にどの程度の差が生じるのかを示している。つまり、BA分析の出率差は、特別対象項目による出率の理論値に対する影響度を示している。
T1Y分析の出率差は、T1Y分析の出率とS分析の出率との差、換言すると、S分析の基礎データと比較して特T1Y(大当り対象項目)を基準値へと置換したT1Y分析における分析理論情報と、S分析における分析理論情報との差、を示しており、S分析を基にして特T1Yを店舗実績(他店平均)へと置換したときに、出率の理論値にどの程度の差が生じるのかを示している。つまり、T1Y分析の出率差は、大当り対象項目による出率の理論値に対する影響を示している。
出率差合計は、S分析、BA分析、T1Y分析の各出率差の合計を示しており、この出率差合計が理論上、基準情報と店舗実績(他店平均)との出率の差と一致する。
出率差割合は、この出率差合計に占める各出率差の割合を示し、出率差の増減分がいずれの項目に偏っているのかを示している。
図6及び図7に代えて、図8に例示するように出率(特定項目)が100%(想定値)となる基準値を採用することも良い。この図8は、出率が100%となる場合の基準情報と店舗実績とを比較した結果を示す表示画面の例である。同図中の「平均**」は、図7と同様、出率が100%となる場合の基準情報と複数店舗の平均値との図示しない比較結果による分析値である。図8では、複数店舗の平均値と分析値とを比較した結果が図7同様、識別表示されている(対象店舗の方が遊技者側に有利な分析値が右下がり斜めハッチング、不利な分析値が右上がり斜めハッチング。)。また、図8では、客滞率や売上関連の遊技情報を省略しているが、図6等と同様にこれらの遊技情報を集計対象としても良い。
本例では、基準値の理論値を演算するための想定値を設定する特定項目として出率や玉粗利等を例示したが、これに代えて、例えば売上玉と獲得玉の差等を特定項目として採用しても良い。想定値としては、本例と同様、遊技場において採用される交換率に応じた損益分岐点となる営業割数、すなわち玉粗利ゼロ円となる値が望ましいが、交換率を変更した場合のシミュレート値として他の値を採用する等、どの様な値を採用しても良い。
また、本例では、玉粗利0、即ち、損益分岐点となる営業割数となる値を想定値に設定しているが、損益分岐は交換率により変動し遊技場単位で異なることから、例えば10割〜18割等、遊技場にてとり得る範囲の損益分岐となる1割刻みの営業割数に対して各々、想定値を設けて基準値を設定することが望ましい。
さらに、図9の表示画面のように、分析値の演算方法を変更することも可能である。出率や玉粗利等(例えば、玉粗利=粗利÷アウトという演算式となる)がアウトに対して、セーフや粗利等の遊技情報の割合を示す遊技情報であることから、アウトが変動すると店舗実績と基準情報との差や分析値の差合計等に不整合が生じるおそれがある。図6、図7、図8では、アウトを固定(全ての理論値でBOや総アウト等は同値)し、このような不整合のおそれを未然に回避するため、S分析、BA分析等において特T1OやSAに基準値を設定していない。これに代えて、図9では、特T1OやSAを大当り対象項目や特別対象項目として基準値を設定しているが、以下の様にして店舗実績の理論情報を参照することにより、不整合を回避している。なお、図9中のT1Y分析の出率差、割数差、玉粗差が、本発明における残要素理論情報となっている。なお、理論情報には理論値全てが含まれることから、上記以外の理論値の差、例えばBO等の差についても残要素理論情報に該当する。
また、他にT1Y分析における出率差等を演算するに当たって、図6の表示画面の例では、(T1Y分析の出率−S分析の出率)という演算式を利用したが、図9では(店舗実績の出率−BA分析の出率)という演算式を利用している。即ち、図6、図7、図8では、各分析値を求める際、店舗実績(図7では他店平均)の理論値を参照せずに各出率差を求めていたのに対して、図9では、店舗実績の理論値を参照して出率差等を求める場合がある点で相違している。
この場合、T1Y分析にて特T1Yと特T1Oとを大当り対象項目として店舗実績とし、残りを基準値としてT1Y分析の理論値を求め、更にBA分析にてT1Y分析の基礎データからBAとSAとを特別対象項目として店舗実績とし、BA分析の理論値を求め、T1Y分析の出率差等をT1Y分析−基準値、BA分析をBA分析−T1Y分析、S分析を店舗実績−BA分析として求める等、演算式の組み合わせは無数に考えられる。
また、店舗実績あるいは他店平均の理論値を参照して出率差等を求めれば演算上の不整合は起こらないので、図6、図7、図8にてSAや特T1Oを基準値として分析値を演算しても良い。この様に、各分析においていずれの項目が影響するかは任意に選択すれば良く、どの様な組み合わせを採用しても良い。
図6〜図9に例示する各データについては、管理装置10側にて演算しても良いし、遊技情報サーバ100側で演算しても良い。図6〜図9に例示する各データを管理装置10側で演算する場合、図6の各データは上述した通り演算でき、図7の各データは、同図中、他店平均とした基礎データを遊技情報サーバ100から受信することにより演算可能となる。また、店舗実績も他店平均も遊技情報サーバ100の管理対象となっていることから、当然ながら遊技情報サーバ100側で図6〜図9の各データを演算可能である。遊技情報サーバ100側の演算結果である分析値を管理装置10へと送信すれば、管理装置10での出力が可能となる。勿論、図6を管理装置10側にて演算し、図7を遊技情報サーバ100側にて演算する等、いずれか一方を各々が演算しても良い。また、機種のスペック情報については、予め管理装置10に設定させておくことも良い。
本例では、管理装置10による出力態様として、図6〜図9に例示する出力態様を設定している。これら各図に代えて、あるいは加えて、図10〜図14のような出力態様も可能である。図10〜図14では、上記の様に特定された理論値等をグラフや数値情報として表示出力できる。図6〜図14等に例示する表示画面は、管理装置10側で出力しても良いし、遊技情報サーバ100側で出力しても良い。図6〜図14等は、PCモニタ等の表示画面として出力できるほか、プリンタによる印字帳票として出力することも可能である。
図10は、S分析を有効S、BA分析をBA、T1Y分析を特T1Yとした3極のレーダーチャート形式のグラフに表示出力した出力画面の例である。このグラフでは、店舗実績(図6)の分析値と、他店平均(図7)の分析値とが、比較可能に表示される。なお、図10の表示出力では、他店平均が「SIS実績」と表示されている。図10に例示する表示出力では、有効S、BA、特T1Yの各要素のうちのいずれが突出しているのかが直感的に把握できるようになる。
図10では、機種別に得た分析値について実線を店舗実績、破線を他店平均(SIS実績と表示)として示し、更に点線を基準情報(SIS0円基準と表示)として示している。なお、店舗実績の三角形の領域を半透明の赤でベタ塗りすると共に、他店平均の三角形の領域を半透明の青でベタ塗りするというように各領域を色分けすることも良い。この場合には、両方の三角形領域が重なる領域が赤と青とが混ざった紫となり、直感的な把握が一層容易になる。
図10中の入力エリア611、612では、基準情報を得るための損益分岐あるいは出率(本例では10〜18割までの1割刻みの営業割数と、100%の出率とから選択)、分析値の項目(本例では出率、営業割数、玉粗利から選択)、対象となる種別(機種グループ)、基準情報(基準情報として指定した基準情報とSIS実績のいずれを採用するかを選択)、他店平均(SIS実績)と店舗実績との対象となる期間等を入力可能である。図10の各グラフでは、この入力エリアに入力された内容に対応した分析値が出力対象となる。なお、基準情報にて他店平均を設定することも可能であり、この場合、分析値において他店平均と店舗分析との差分が出力対象となる(図14参照)。
図10中の領域613には、表示中の分析値を印字出力するための印字釦と、この画面表示を終了する終了釦と、各種説明を行うためのヘルプ釦と、が配置される。領域614には、図中に表示されたグラフを構成する各軸のレンジに関する説明が表示される。領域615には、機種名及びメーカが表示される。
図11は、図10中の入力エリア611の帳票釦611Aをマウス等の入力デバイスを利用して選択した際に切換表示される出力画面である。なお、図11中では、図10の帳票釦611Aがグラフ釦611Bに変更され、このグラフ釦611Bを選択すると図10の出力画面に切換表示できる。図11では、店舗実績、他店平均(図中「SIS実績」項目)、及び基準情報(図中「SIS0円基準」項目)の機種別の基礎データを数値出力する一方、分析値が図10と同様にグラフ出力されている。
図11中の項目釦エリア617の中のいずれかの釦が選択されると、店舗実績を対象として対応する項目が昇順あるいは降順にソートされ、ハッチングの分析項目釦617Aが選択されると基礎データからグラフにて示される分析値の数値表示へと切換表示される。
機種名の最後に「*」のある機種は大入賞口が複数ある旨を示し、特T1Yはアタッカ係数の高い方が出力対象となっている。
なお、図10と同様、入力エリア611の入力項目を変更すれば、その入力値に対応した出力に切り換え可能である。
図12〜図14は、図10又は図11にて機種に対応した箇所(機種名やグラフ等)を選択した場合にポップアップ表示される出力例である。図12と図13は、ハッチングで示す項目釦625を選択されたとき、図11同様に基礎データと分析値とが相互に切り換えられる。また、図14は、図12中の入力エリア621の基準情報の項目621Aを基準情報からSIS実績と変更することで図10、図11同様に表示される(なお、図10、図11においても図13、図14と同様の出力が可能であるが冗長さを避けるため図示等を省略している。)。なお、図10中の入力エリア611、612の場合と同様、図12〜図14の上部の入力エリア621の入力値を変更すれば、図10、図11と同様に対応した出力に切り換え可能である。
図12は、数値の出力対象を基礎データとする一方、図13では分析値としている。また、図14では前述した通り他店平均(SIS実績)と店舗実績との差分を出力対象とし、ハッチングで示す項目釦625の選択により、基礎データと分析値との数値表示切替が可能であると共に、数値表示釦622によりグラフ上に数値表示を行う等、図12、図13と同様の表示処理が行われる。数値表示釦622としては、「店舗実績」釦、他店平均に対応する「SIS実績」釦、「基準情報」釦があり、各釦を選択することで図13のように対応する数値が数値表示626にて表示される有無が選択可能である。なお、グラフは図12〜図14共に分析値を出力対象としている。
以上の通り、本例の遊技場用システム1は、ベースやT1Y等の実績情報に基づく出率や玉粗利等の理論値を管理するだけでなく、少なくとも以下の理論値を管理している。
(1)複数種類(複数項目)の基礎データ(基礎情報)のうちの一部の種類の基礎データを所定の基準値とする一方、他の種類の基礎データを実績情報とした場合の第1の理論値。
(2)複数種類の基礎データの全部を基準値とした場合の第2の理論値。
(3)第1の理論値と第2の理論値との差分の理論値。
遊技場用システム1では、通常状態下の理論値に関するS分析、甘中の理論値に関するBA分析、大当り状態下の理論値に関するT1Y分析という3種類の分析毎に区別して理論値が管理されている。実績情報による理論値の影響分を表す各分析の上記(3)差分の理論値を比較すれば、店舗実績と基準情報との差異に対して、通常状態、甘中、大当り状態のうちのいずれの遊技状態が支配的なのかを特定できる。例えば、玉粗利ゼロ円を想定値(基準理論値)とした図6の場合であれば、S分析、BA分析、T1Y分析の出率差が、それぞれ、−5.5%、−1.6%、−0.4%となっている。例えば、玉粗利を調節しようとする場合、店舗実績と基準情報との差異に対して通常状態が支配的であることから、通常状態の出率等を左右する始動口22近辺の釘を調整することが影響度の高い釘調整となり得るという判断が可能である。
さらに、遊技場用システム1では、店舗実績に関する分析のほか、他店平均に関する分析が可能となっており、両者が対比可能に出力される。店舗実績に関する上記(3)差分の理論値と、他店平均に関する上記(3)差分の理論値と、を対比すれば、自店舗など特定の遊技場と他の店舗との差異がS分析に対応する通常状態にあるか、BA分析に対応する甘中にあるか、T1Y分析に対応する大当り状態にあるか、を容易に把握できる。特に、図6や図7等では、他の店舗よりも遊技者側に有利な理論値(分析値)と、不利な理論値(分析値)と、がハッチング種別により区別して表示される。また、図10〜図14等では、レーダーチャートによって、S分析、BA分析、T1Y分析のうち、他の店舗よりも遊技者側に有利な分析の種類が一目瞭然となっている。遊技機を調整するに当たっては、通常状態、甘中、大当り状態のうちのいずれの遊技状態について出率等の遊技情報を調節すべきかを的確に判断でき、有効な釘調整等が可能となっている。
以上のように、本例の遊技場用システム1は、理論値を特定するために複数種類設けられる基礎データに対して基準値を設定し、その複数種類の基礎データの内、一部の種類の基礎データを基準値とする一方、他を実績データとして得た理論値と、その実績データとした基礎データを基準値として得た理論値との差分の理論値を実績データによる理論値の影響分として演算する点に特徴を備えている。
このような特徴を備える遊技場用システム1が管理する理論値等を利用すれば、遊技機の調整箇所(調整候補)毎に理論情報(理論値)に対する影響度合いを精度高く把握できる。このような影響度合いが予め把握できていれば、どこの調整箇所を調整すれば理論情報がどのくらい変化するかの予測が可能となり、的確かつ有効な効率的な調整作業を実現できる。
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することもできる。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、基準値として入力値を採用することを例示したが、客滞率にて例示した様に、特定項目が想定値となる基礎データの組合わせであれば、例えばSAと特T1Oと客滞率とを店舗実績として、特T1YとBAを推奨値とし、更にベースやSを本例と同様に特定する等、一部を実績値としても良い。勿論、推奨値として過去の遊技情報の集計値を採用しても良いし、ベースやSを推奨値として、特T1YやBA等により特定項目が想定値となるように調整しても良いし、推奨値を考慮せずに想定値となる基礎データの組合せをシミュレートして基準値を設定しても良い。また、想定値として他店平均を採用すれば、基準値は他店平均となり、本例と同様の処理を行うことで他店平均と比較した要素理論情報を特定できる。
本例では、正確性の確保を目的として、特T1Yやラウンド係数やアタッカ係数等を採用している。これに代えて、例えば、全ての大当りを対象とした平均的なT1Yの実際の集計値をそのまま採用したり、例えばT1YではなくT1セーフを対象とする等、大当り情報に対応した基礎データとしてはどのような遊技情報を採用しても良い。また、基礎データの客滞率と理論値のBサとの関係から売上玉等を求めたが、基礎データとして玉単価を採用し、理論値の総アウトとの関係から売上玉を求める等しても良く、他も含み理論値を求めるための基礎データについてもどの様な遊技情報を採用しても良く、理論値をどのように求めても良い。
本例では、分析値を演算により特定する場合に、基準値に得られる理論値との差引により特定する方法を例示している。これに代えて、上述した通り想定値としても結果は同じであることから、想定値との差引により分析値を特定しても良い。また、想定値がゼロ円等の場合、差引しても影響がないことからS分析にて得られた玉粗利等をそのまま玉粗差等とすることもできる。
本例では、分析値を演算により特定する場合に、BAと特T1Y以外の遊技項目を基準値から店舗実績へと置換してS分析を特定し、BAと特T1Yとを基準値への置換対象としてBA分析等を特定する方法を例示している。これに代えて、例えば、BAを客滞率等と同様に店舗実績へと置換したままとして特T1Yのみを基準値への置換対象とし、S分析とT1Y分析のみを対象として分析値を特定しても良いし、その逆にBAのみを基準値への置換対象としても良いし、その他のS等を置換対象としても良い。また、BAと特T1Yとに加えてSやベースを店舗実績への置換の除外対象とし、S、ベース、BA、特T1Yを基準値とし、他(その他通常対象項目)を店舗実績としてS分析同様に基準情報から差引く等して特定した分析値を客滞率分析の分析値として、そこからS分析分を差引いてS分析の分析値を特定することで、客滞率分析とS分析とにS分析の分析値を細分化する等しても良いし、例えばS分析のみを対象として分析値を得るような構成としても良い。このように分析項目としては、例示した項目数に限定されないし、例示していない項目を適宜採用することもできる。
分析理論情報を特定する場合に、アウトを示す理論値が変動する遊技情報として、SAと特T1Oとを例示している。SA同様にSもアウトを示す理論値を変動させる遊技情報であるため、上記のように基準値からの除外対象、或いは基準値への置換対象としてSを採用する場合には、図9のように店舗実績を参照した演算方法とすることが望ましい。
また、基準情報からS分析を差引くことを前提としたが、店舗実績(の実績理論情報)からS分析等の分析理論情報を差引くことで要素理論情報を特定しても良い。この場合、図6等のS分析ではBAと特T1Yとが店舗実績から基準値となっているので、BAと特T1Yとにより理論値にどの程度影響が生じるのかを、上記同様に把握可能となる。また、図9のように実績理論情報を考慮して残要素理論情報を特定するのであれば、実績理論情報から分析理論情報の代わりに要素理論情報を差引対象とすれば良く、図9の場合と同様に最後の分析理論情報を特定する必要がなくなるので、基礎データを全て特定せずにBAや特T1Y等の推奨値のみを基準値として設定すれば良くなる場合がある。例えば、玉粗利ゼロ円を想定値とした図6と同様にT1Y分析とBA分析との分析理論情報を特定し、T1Y分析のようにBAを基準値として得た分析理論情報と店舗実績との差引によりBAによる影響度(要素理論情報、0.22−0.173にて0.049)を特定し、BA分析のように特T1Yを基準値として得た分析理論情報と店舗実績との差引により特T1Yによる影響度(0.22−0.21にて0.012)を特定し、BAと特T1Yとによる要素理論情報の合計値(0.06)を、店舗実績(0.22)と想定値または基準理論情報(いずれも0)との差分(0.22)や店舗実績(想定値等がゼロの場合)からの差引対象としてS等による影響度(0.22−0.06にて0.161)を特定する構成を、実績理論情報と分析理論情報との差引により要素理論情報を特定する構成や、実績理論情報から要素理論情報を差引対象として残要素理論情報を特定する構成として例示できるが、他にどのような構成を採用しても良い。例えば、上記のように、想定値と要素理論情報とを実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報や、基準理論情報と要素理論情報とを実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報等を、残要素理論情報として特定することができる。
各設定値については、管理者が任意に操作入力により設定しても良いし、予め管理装置10の製造メーカにて設定しても良く、外部(例えば、チェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。また、本例では、店舗実績として機種単位の平均値を採用することを例示したが、遊技機単位の遊技情報を採用することもできる。
本例において例示した全ての遊技情報については、入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。また、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による信号入力としても良い。また、複数の分析値を演算することを例示したが、例えばBOやBセーフ等は説明上、特定することを例示しただけであるので、分析理論情報となる出率や玉粗利等を特定出来れば、演算過程上で必ずしも特定する必要はない。
数値、桁数、項目等は全て例示であり、どのような数値を採用しても良い。また、識別出力についても例示した以外に記号を付ける等、どのような出力態様としても良く、出力としては印字、表示出力が少なくとも想定される。
対象とする遊技機としては、例示したパチンコ遊技機以外であっても良く、遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等のパチンコ遊技機等も採用できる。なお、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現している。また、大当りの種類としてラウンドが異なることを例示したが、大当り中の出玉や差玉により大当りの種類を判定することから、例えばラウンド数が同一であっても、ラウンドの上限入賞数や上限開放期間が異なることで、その種類分けが行われることもある。また、大当りの出玉等の振分のない遊技機や特別状態のない遊技機(所謂ノーマルタイプ)も採用出来、この場合は特別情報や平均継続回数を考慮する必要等がなくなる。
管理装置10が行う処理の一部を中継装置111、或いは遊技機装置3等にて行っても良い。また、例示した通り、遊技情報サーバ100で行う処理を管理装置10で行ったり、管理装置10で行う処理を遊技情報サーバ100にて行ったり、遊技情報サーバ100を設けずに管理装置10のみで図6等の演算を行ったり、遊技情報サーバ100のみで出力可能とする等、どの様に構成しても良い。
本例では説明の都合上、所謂貯玉に基づく再プレイシステムのない遊技場を前提としているが、再プレイシステムのある遊技場であれば、売上玉に再プレイ玉を含めて演算することが望ましい。なお、遊技者が当該営業日に獲得した持玉を払い戻す再プレイによる払戻玉については売上玉に含める必要はない。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更、あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 遊技場用システム
10 管理装置
100 遊技情報サーバ
2 遊技機
3 遊技機装置
4 残高精算装置
5 POS端末

Claims (6)

  1. 遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により特定される実際の遊技情報である実績情報を特定する実績情報特定手段と、
    前記実績情報の集計対象となる遊技情報であり、少なくとも複数類種の遊技情報により構成される基礎情報と、予め設定される遊技機のスペックを示すスペック情報とにより得られる理論上の遊技情報である理論情報を特定する理論情報特定手段と、
    前記理論情報が予め想定される想定値となるように前記基礎情報を構成する遊技情報と、前記基礎情報として推奨される遊技情報との内、少なくとも一方である基準値を設定する設定手段と、
    前記基礎情報を前記基準値にて構成することにより得られる前記理論情報である基準理論情報または前記基礎情報を前記実績情報にて構成することにより得られる前記理論情報である実績理論情報または想定値と、前記基礎情報の内の一部の種類の遊技情報を前記実績情報とし他の種類の遊技情報を前記基準値とした場合に前記理論情報特定手段により特定される理論情報である分析理論情報と、の差分を示す理論情報、あるいは前記分析理論情報である要素理論情報を管理する要素情報管理手段と、を備えた遊技場用システム。
  2. 前記実績情報特定手段は、特定の遊技場を対象とした前記実績情報である特定店情報と、複数の遊技場を対象とした前記実績情報の統計値を示す複数店情報と、を特定可能であり、
    前記要素情報管理手段は、前記実績情報を前記特定店情報とした前記要素理論情報である特定店要素理論情報と、前記実績情報を前記複数店情報とした前記要素理論情報である複数店要素理論情報と、を前記要素理論情報として管理し、前記特定店要素理論情報と前記複数店要素理論情報とを比較可能に出力する請求項1に記載の遊技場用システム。
  3. 前記要素情報管理手段は、前記要素理論情報である第1要素理論情報と、該第1要素理論情報を特定する場合に基準値とした前記他の種類の遊技情報の内のいずれかの種類の遊技情報を前記実績情報とした場合に前記理論情報特定手段により特定される理論情報である第2の分析理論情報と、の差分を示す理論情報である第2要素理論情報を管理する請求項1又は2に記載の遊技場用システム。
  4. 前記理論情報は、遊技者が遊技により消費した遊技価値を示すアウトに対する他の遊技情報の割合を示す遊技情報の理論値であり、
    前記要素情報管理手段は、前記基礎情報の内、前記アウトを示す理論値が変動する種類の遊技情報を、前記基準値とする前記他の種類の遊技情報とせずに特定される要素理論情報を管理する請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技場用システム。
  5. 前記要素情報管理手段は、前記実績理論情報から前記分析理論情報を差し引いた値を示す理論情報、前記実績理論情報から前記要素理論情報を差し引いた値を示す理論情報、前記想定値と前記要素理論情報とを前記実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報、及び前記基準理論情報と前記要素理論情報とを前記実績理論情報から差し引いた値を示す理論情報のうちの少なくともいずれかの理論情報である残要素理論情報を管理する請求項1〜4のいずれか1項に記載の遊技場用システム。
  6. 遊技機は、遊技価値を消費して始動条件を満たすことにより大当り抽選を行い、当選した場合に通常状態から大当り状態となり、更に通常状態よりも大当り抽選確率、若しくは遊技価値付与率が高いことで遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であり、
    前記基礎情報は、遊技機が通常状態である場合に対応した遊技情報である通常情報、遊技機が大当り状態である場合に対応した遊技情報である大当り情報、及び遊技機が特別状態である場合に対応した遊技情報である特別情報を含んで構成され、
    前記実績情報特定手段は、前記通常情報、大当り情報、及び特別情報を前記実績情報として特定可能であり、
    前記スペック情報は、少なくとも大当り抽選確率を示す情報を含んでおり、
    前記理論情報は、少なくともスペック情報により特定される大当り抽選確率通りの発生確率で大当りが発生した場合の理論上の遊技情報である請求項1〜5のいずれか1項に記載の遊技場用システム。
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