JP6211360B2 - アンテナ駆動装置 - Google Patents

アンテナ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6211360B2
JP6211360B2 JP2013193738A JP2013193738A JP6211360B2 JP 6211360 B2 JP6211360 B2 JP 6211360B2 JP 2013193738 A JP2013193738 A JP 2013193738A JP 2013193738 A JP2013193738 A JP 2013193738A JP 6211360 B2 JP6211360 B2 JP 6211360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
signal
voltage
antenna driving
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013193738A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015061405A (ja
Inventor
直樹 ▲高▼橋
直樹 ▲高▼橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2013193738A priority Critical patent/JP6211360B2/ja
Priority to US14/488,468 priority patent/US9502756B2/en
Priority to CN201410483056.7A priority patent/CN104467425B/zh
Publication of JP2015061405A publication Critical patent/JP2015061405A/ja
Priority to US15/298,548 priority patent/US9862239B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6211360B2 publication Critical patent/JP6211360B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、アンテナ駆動装置に関する。
従来より、車両のスマートエントリーシステムやタイヤ空気圧監視システム、及び、非接触型の自動改札システムなどには、送信アンテナ(LCアンテナやRLCアンテナ)を共振周波数f(=1/(2π√LC))で駆動するアンテナ駆動装置が用いられている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1や特許文献2を挙げることができる。
特開2007−216869号公報 特開2011−120216号公報
ところで、従来のアンテナ駆動装置では、一般に、アンテナ駆動方式として正弦波駆動方式と矩形波駆動方式のいずれか一方が採用されていた。しかしながら、正弦波駆動方式は高調波ノイズを生じ難いものの消費電力や発熱が大きいという課題があり、矩形波駆動方式は消費電力や発熱が小さいものの高調波ノイズを生じ易いという課題があった。
なお、特許文献1では、正弦波駆動方式と矩形波駆動方式を使用状況に応じて切り替えることのできる車載機器遠隔制御装置が開示されているが、アンテナ駆動方式の切替手法については、別途の構成を検討する余地があった。
また、従来のアンテナ駆動装置において、電波送信範囲は送信アンテナに流れる駆動電流の大きさで決まる。そのため、電波送信範囲を精度良く制御するためには、送信アンテナに流れる駆動電流を一定値に維持するように、電源回路の出力電圧(アンテナ駆動回路への供給電圧)を制御する電流帰還制御方式が有効となる。しかしながら、電流帰還制御方式は、電源回路の出力電圧を一定値に維持する電圧帰還制御方式と比較して電源回路の起動に時間を要するので、システム動作に制約を生じる場合があった。
本発明は、上記の課題に鑑み、使用状況に応じて適切なアンテナ駆動を行うことのできるアンテナ駆動装置を提供することを目的とする。
<第1の発明>
本明細書中に開示された種々の発明のうち、第1の発明に係るアンテナ駆動装置は、送信アンテナを正弦波駆動するためのリニアアンプと矩形波駆動するためのドライバを含むアンテナ駆動部と、前記リニアアンプと前記ドライバのいずれか一方のみを動作させるように前記アンテナ駆動部を制御するロジック回路と、を有する構成(第1−1の構成)とされている。
なお、第1−1の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記アンテナ駆動部は、前記送信アンテナが接続される出力端と第1電圧端及び第2電圧端との間に各々接続された上側スイッチ及び下側スイッチをさらに含み、前記リニアアンプは、正弦波信号に応じて前記上側スイッチ及び前記下側スイッチを各々駆動し、前記ドライバは、矩形波信号に応じて前記上側スイッチ及び前記下側スイッチを各々駆動する構成(第1−2の構成)にするとよい。
また、第1−2の構成から成るアンテナ駆動装置は、デジタルの正弦波データをアナログの前記正弦波信号に変換するデジタル/アナログ変換部をさらに有する構成(第1−3の構成)にするとよい。
また、第1−3の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記アンテナ駆動部は、複数の送信アンテナに対して個別に設けられている構成(第1−4の構成)にするとよい。
また、第1−4の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記デジタル/アナログ変換部は、複数の送信アンテナに対して共通に設けられている構成(第1−5の構成)にするとよい。
また、第1−5の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記ロジック回路は、複数の送信アンテナを同時駆動または時分割駆動するように前記アンテナ駆動部を制御する構成(第1−6の構成)にするとよい。
また、第1−1〜第1−6いずれかの構成から成るアンテナ駆動装置は、非送信状態の送信アンテナに意図的なノイズ信号を与えるジャミング駆動部をさらに有する構成(第1−7の構成)にするとよい。
また、第1の発明に係る車両は、第1−1〜第1−7いずれかの構成から成るアンテナ駆動装置と、前記アンテナ駆動装置によって駆動される送信アンテナと、前記アンテナ駆動装置を制御するマイコンと、前記アンテナ駆動装置に電力を供給するバッテリと、を有する構成(第1−8の構成)とされている。
なお、第1−8の構成から成る車両において、前記送信アンテナは、スマートエントリーシステムの一構成要素として、ドア及びキャビンに設けられている構成(第1−9の構成)にするとよい。
また、第1−8の構成から成る車両において、前記送信アンテナは、タイヤ空気圧監視システムの一構成要素として、タイヤまたはホイールに設けられている構成(第1−10の構成)にするとよい。
<第2の発明>
また、本明細書中に開示された種々の発明のうち、第2の発明に係るアンテナ駆動装置は、送信アンテナの駆動電流を生成するアンテナ駆動回路と、入力電圧から出力電圧を生成して前記アンテナ駆動回路に供給する電源回路と、前記アンテナ駆動回路と前記電源回路を制御するロジック回路と、を有し、前記電源回路は、前記出力電圧を一定値に維持する電圧帰還制御と前記駆動電流を一定値に維持する電流帰還制御のいずれか一方を行うように、前記ロジック回路からの指示に応じて出力帰還方式を切り替える機能を備えている構成(第2−1の構成)とされている。
なお、第2−1の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記電源回路は、所定の基準電圧及び起動後緩やかに立ち上がるソフトスタート電圧のより低い方と前記出力電圧に応じた帰還電圧との差分に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、前記誤差信号に応じて前記入力電圧から前記出力電圧を生成する出力電圧生成部と、を含み、前記電流帰還制御時には、前記基準電圧、前記ソフトスタート電圧、及び、前記帰還電圧のいずれかを前記駆動電流に応じて可変制御する構成(第2−2の構成)にするとよい。
また、第2−2の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記出力電圧生成部は、スロープ信号を生成するスロープ信号生成部と、前記誤差信号と前記スロープ信号とを比較してPWM[pulse width modulation]信号を生成するPWMコンパレータと、前記PWM信号に応じてスイッチ駆動信号を生成するドライバと、前記スイッチ駆動信号に応じて駆動されるスイッチング駆動段と、を含む構成(第2−3の構成)にするとよい。
また、第2−2または第2−3の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記電源回路は、前記電流帰還制御時に前記基準電圧が前記ソフトスタート電圧よりも常に高くなるように前記基準電圧を切り替えるセレクタと、前記駆動電流に応じた電流帰還信号のピーク値をサンプル/ホールドしてピーク信号を生成するサンプル/ホールド部と、前記ピーク信号と所定の閾値とを比較して充放電制御信号を生成するコンパレータと、前記充放電制御信号に応じてコンデンサの充放電を行うことにより前記ソフトスタート電圧を生成する充放電制御部と、をさらに含む構成(第2−4の構成)にするとよい。
また、第2−4の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記電源回路は、前記充放電制御部と前記コンデンサとの間を導通/遮断する第1スイッチをさらに含む構成(第2−5の構成)にするとよい。
また、第2−5の構成から成るアンテナ駆動装置において、前記電源回路は、前記帰還電圧の印加端と前記コンデンサの間を導通/遮断する第2スイッチをさらに含む構成(第2−6の構成)にするとよい。
また、第2−4〜第2−6いずれかの構成から成るアンテナ駆動装置において、前記電源回路は、複数の送信アンテナ毎に得られる複数の電流帰還信号から一つを選択して前記サンプル/ホールド部に出力するマルチプレクサをさらに含む構成(第2−7の構成)にするとよい。
また、第2の発明に係る車両は、第2−1〜第2−7いずれかの構成から成るアンテナ駆動装置と、前記アンテナ駆動装置によって駆動される送信アンテナと、前記アンテナ駆動装置を制御するマイコンと、前記アンテナ駆動装置に電力を供給するバッテリと、を有する構成(第2−8の構成)とされている。
なお、第2−8の構成から成る車両において、前記送信アンテナは、スマートエントリーシステムの一構成要素として、ドア及びキャビンに設けられている構成(第2−9の構成)にするとよい。
また、第2−8の構成から成る車両において、前記送信アンテナは、タイヤ空気圧監視システムの一構成要素として、タイヤまたはホイールに設けられている構成(第2−10の構成)にするとよい。
本発明によれば、使用状況に応じて適切なアンテナ駆動を行うことのできるアンテナ駆動装置を提供することが可能となる。
アンテナ駆動装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図 アンテナ設置ポイントと電波到達範囲の一例を示す模式平面図 アンテナ駆動回路の一構成例を示す回路ブロック図 アンテナ駆動方式の切替機能を説明するためのテーブル スイッチング電源回路の一構成例を示す回路ブロック図 出力帰還方式の切替機能を説明するためのテーブル スイッチング電源回路の一動作例を示すタイミングチャート ソフトスタート電圧の初期立上げ機能を説明するためのタイミングチャート
<全体構成>
図1は、アンテナ駆動装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図である。本構成例の車両1は、アンテナ駆動装置10と、送信アンテナ部20と、マイコン30と、バッテリ40と、を有する。
アンテナ駆動装置10は、バッテリ40から入力電圧VB(例えば12V)の供給を受けて動作し、マイコン30からの指示に応じて送信アンテナ部20を駆動する半導体集積回路装置(いわゆるアンテナドライバIC)である。なお、アンテナ駆動装置10には、その主要回路として、アンテナ駆動回路100と、スイッチング電源回路200と、ロジック回路300が集積化されている。
アンテナ駆動回路100は、スイッチング電源回路200から出力電圧VS(例えば20〜30V)の供給を受けて動作し、ロジック回路300からの指示に応じて送信アンテナ部20の駆動電流I1〜I6を生成する。アンテナ駆動回路100の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
スイッチング電源回路200は、入力電圧VBから出力電圧VSを生成してアンテナ駆動回路100に供給する。スイッチング電源回路200の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
ロジック回路300は、マイコン30からの指示に応じてアンテナ駆動回路100とスイッチング電源回路200の各々を制御する。なお、ロジック回路300は、シリアル通信バス(本構成例では、チップセレクト信号SCSB、クロック信号SCK、入力データ信号SDI、及び、出力データ信号SDOを用いる4線式のSPI[serial peripheral interface]バス)を介してマイコン30からの指示(各種コマンドを含む)を受け付ける。また、アンテナ駆動装置10は、シリアル通信用のインタフェイス端子以外にも種々のデータ入力端子を備えており、ロジック回路300は、上記のシリアル通信バスを介さずにマイコン30からの送信データ信号DIN1及びDIN2を受け付ける。
送信アンテナ部20は、アンテナ駆動装置10によって駆動される負荷であり、6チャンネルの送信アンテナ21〜26(LF[Low Frequency]帯域(例えば125kHz)の共振周波数fを持つLCアンテナやRLCアンテナなど)を含む。ただし、送信アンテナ部20のチャンネル数については、何ら上記に限定されるものではなく、チャンネル数の増減は任意である。
マイコン30は、アンテナ駆動装置10の制御主体であり、例えばECU[electronic control unit]がこれに相当する。
バッテリ40は、車両1の各部(アンテナ駆動装置10やマイコン30を含む)に電力を供給する。なお、バッテリ40としては、鉛蓄電池などを好適に用いることができる。
図2は、アンテナ設置ポイントと電波到達範囲の一例を示す模式平面図である。本構成例の車両1は、運転者(または同乗者、以下同様)の携帯するリモコンキー(不図示)との間で交わされる双方向通信の成否に応じてドアロック機構(不図示)の施錠/解錠などを行うスマートエントリーシステムを搭載しており、送信アンテナ21〜26は、スマートエントリーシステムの一構成要素(リモコンキーにリクエスト信号を送信するための手段)として、車両1のドア(運転席ドアノブ、助手席ドアノブ、トランクドアノブ)及びキャビン(前方、後方、トランク内)に設けられている。
また、車両1には、スマートエントリーシステムに含まれるその他の構成要素として、リモコンキーからのレスポンス信号を受信してマイコン30に伝達する受信アンテナ、ドアノブの把持を検知してマイコン30に通知する接触センサ、ドアロック機構を施錠する際に押下される施錠ボタン、及び、エンジンやモータを始動する際に押下される始動ボタンなど(いずれも不図示)が設けられている。
例えば、ドアロック機構が施錠された車両1において、ドアノブの把持が接触センサで検知されると、マイコン30は、送信アンテナ部20からリモコンキーへのリクエスト信号を送信するようにアンテナ駆動装置10を制御する。その際、把持が検出されたドアの送信アンテナのみを駆動してもよいし、或いは、全ての送信アンテナ21〜26を駆動してもよい。
このとき、リモコンキーを携帯した運転者が車両1の近傍(送信アンテナ部20の電波到達範囲内)に存在すれば、リクエスト信号を受信したリモコンキーからレスポンス信号が返信される。一方、リモコンキーを携帯した運転者が車両1の近傍に存在しなければ、レスポンス信号が返信されることはない。そこで、マイコン30は、リクエスト信号を送信してから所定時間内にレスポンス信号が返信されたときにドアロック機構を解錠し、レスポンス信号が返信されなかったときにはドアロック機構の施錠状態を維持する。
リモコンキーとの双方向通信(リモコンキーの有無確認)は、ドアロック機構を解錠するときだけでなく、ドアロック機構が解錠された後も定期的に行われるほか、車両1を始動するときやドアロック機構を施錠するときにも適宜行われる。このようなスマートエントリーシステムの諸動作については、周知の技術を適用すれば足りるので、これ以上の詳細な説明は割愛する。
なお、車両1のドアに設けられた送信アンテナ21〜23については、車外に存在するリモコンキーとの通信を確実に行うべく、各々の電波到達範囲a1〜a3をある程度広げておくことが望ましい。一方、車両1のキャビンに設けられた送信アンテナ24〜26については、車外への電波漏れ等を防止すべく、その電波到達範囲a4〜a6をキャビン内に限定しておくことが望ましい。電波到達範囲a1〜a6は、例えば、送信アンテナ21〜26に直列接続される抵抗Ra1〜Ra6(後出の図3を参照)の抵抗値を適宜選択して駆動電流I1〜I6を調整することにより、任意に設定することが可能である。
<アンテナ駆動回路>
図3は、アンテナ駆動回路100の一構成例を示す回路ブロック図である。本構成例のアンテナ駆動回路100は、デジタル/アナログ変換部110と、アンテナ駆動部120−1〜120−6と、ジャミング駆動部130と、を含む。
デジタル/アナログ変換部110は、ロジック回路300から入力されるデジタルの正弦波データSDをアナログの正弦波信号SAに変換してアンテナ駆動部120−1〜120−6に各々出力する。このように、デジタル/アナログ変換部110は、6チャンネルのアンテナ駆動部120−1〜120−6(延いては、6チャンネルの送信アンテナ21〜26)に対して共通に設けられている。
アンテナ駆動部120−1〜120−6は、アンテナ駆動装置10に接続される送信アンテナ21〜26に対して個別に設けられており、それぞれ、リニアアンプ121と、ゲートドライバ122及び123と、Pチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタ124と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ125と、を含む。なお、図3では、アンテナ駆動部120−1の内部構成のみを描写したが、他のアンテナ駆動部120−2〜120−6についても、各々の内部構成は同一である。以下では、説明の便宜上、アンテナ駆動部120−1に着目して詳細な説明を行う。
リニアアンプ121は、送信アンテナ21を正弦波駆動するための手段であり、非反転入力端(+)に印加される正弦波信号SAと、反転入力端(−)に印加される出力信号OUT1とが一致するように、トランジスタ124及び125の各ゲート電圧をリニアに変化させる。より具体的に述べると、リニアアンプ121は、出力信号OUT1が正弦波信号SAよりも低いほど、トランジスタ124の導通度を上げてトランジスタ125の導通度を下げるように、トランジスタ124及び125の各ゲート電圧を変化させる。逆に、リニアアンプ121は、出力信号OUT1が正弦波信号SAよりも高いほど、トランジスタ124の導通度を下げてトランジスタ125の導通度を上げるように、トランジスタ124及び125の各ゲート電圧を変化させる。
ゲートドライバ122及び123は、いずれも送信アンテナ21を矩形波駆動するための手段であり、それぞれ、ロジック回路300から入力される矩形波信号S1H及びS1Lに応じてトランジスタ124及び125の各ゲート電圧をパルス的に変化させる。より具体的に述べると、ゲートドライバ122及び123は、出力信号OUT1をハイレベルとする際、トランジスタ124をオンさせてトランジスタ125をオフさせるように、トランジスタ124及び125の各ゲート電圧をいずれもローレベルとする。逆に、ゲートドライバ122及び123は、出力信号OUT1をローレベルとする際、トランジスタ124をオフさせてトランジスタ125をオンさせるように、トランジスタ124及び125の各ゲート電圧をいずれもハイレベルとする。
トランジスタ124は、出力信号OUT1の印加端と出力電圧VSの印加端(第1電圧端)との間を導通/遮断する上側スイッチである。トランジスタ124のソースは、出力電圧VSの印加端に接続されている。トランジスタ124のドレインは、出力信号OUT1の印加端に接続されている。トランジスタ124のゲートは、リニアアンプ121の第1出力端とゲートドライバ122の出力端に接続されている。
トランジスタ125は、出力信号OUT1の印加端と接地端(第2電圧端)との間を導通/遮断する下側スイッチである。トランジスタ125のソースは、接地端に接続されている。トランジスタ125のドレインは、出力信号OUT1の印加端に接続されている。トランジスタ125のゲートは、リニアアンプ121の第2出力端とゲートドライバ123の出力端に接続されている。
なお、アンテナ駆動装置10の外部において、出力信号OUT1〜OUT6の各印加端と接地端との間には、それぞれ、抵抗Ra1〜Ra6と送信アンテナ21〜26(コイルL21〜L26とコンデンサC21〜C26から成るLC共振回路)が直列に接続されている。送信アンテナ21〜26には、各々の共振周波数f(=1/(2π√LC))で正弦波駆動または矩形波駆動される駆動電流I1〜I6が流される。
ジャミング駆動部130は、ロジック回路300から入力される疑似ノイズ信号JO1〜JO6を非通信状態の送信アンテナに出力する。このようなジャミング駆動部130を設けることにより、例えば、通信状態の送信アンテナから非通信状態の送信アンテナに電波が回り込み、当該非通信状態の送信アンテナから不要な電波を出力してしまった場合でも、その出力電波に意図的なノイズ成分を重畳することができるので、誤った通信の成立を阻害することが可能となる。
なお、ジャミングの強度(重畳されるノイズ成分の大きさ)は、疑似ノイズ信号JO1〜JO6の印加端と送信アンテナ21〜26との間に接続された抵抗Rb1〜Rb6の抵抗値を適宜選択することにより、任意に設定することが可能である。
また、本構成例のアンテナ駆動装置10では、ジャミング駆動部130を用いず、アンテナ駆動部120−1〜120−6を用いて、上記と同様のジャミング動作を行うことも可能である。なお、ジャミング動作を行うに際して、ジャミング駆動部130とアンテナ駆動部120−1〜120−6のいずれを用いるかについては、ロジック回路300へのコマンド入力により、任意に設定することが可能である。
図4は、ロジック回路300によるアンテナ駆動方式の切替機能を説明するためのテーブルである。本構成例のアンテナ駆動装置10において、ロジック回路300は、マイコン30から入力されるSPIコマンドに応じて、リニアアンプ121とゲートドライバ122及び123のいずれか一方のみを動作させるようにアンテナ駆動部120−1〜120−6を制御することにより、出力信号OUT*(ただし、*=1、2、…、6のいずれか、以下も同様)を正弦波駆動するか矩形波駆動するかを切り替える機能を備えている。
より具体的に述べると、出力信号OUT*を正弦波駆動する際には、リニアアンプ121が動作状態(○)とされて、ゲートドライバ122及び123が非動作状態(×)とされる。このとき、ゲートドライバ122及び123は、いずれも出力ハイインピーダンス状態となり、トランジスタ124及び125のゲートから切り離される。
一方、出力信号OUT*を矩形波駆動する際には、ゲートドライバ122及び123が動作状態(○)とされて、リニアアンプ121が非動作状態(×)とされる。このとき、リニアアンプ121は、出力ハイインピーダンス状態となり、トランジスタ124及び125のゲートから切り離される。
このような構成とすることにより、送信アンテナ21〜26の使用状況に応じて、適切なアンテナ駆動を行うことが可能となる。例えば、車両1の解錠前(運転者の搭乗前)には、アンテナ駆動時に発生する高調波ノイズが車載機器などに与える影響を考慮する必要性が乏しい。従って、このような使用状況下では、送信アンテナ21〜26を矩形波駆動することにより、消費電力や発熱の低減を優先することが可能となる。
一方、車両1の解錠後(運転者の搭乗後)には、アンテナ駆動時に発生する高調波ノイズが車載機器などに与える影響を無視することができなくなる。従って、このような使用状況下では、送信アンテナ21〜26を正弦波駆動することにより、高調波ノイズの低減を優先することが可能となる。
また、ロジック回路300は、送信アンテナ21〜26を同時駆動または時分割駆動するようにアンテナ駆動部120−1〜120−6を制御する機能も備えている。例えば、送信アンテナ21〜26を矩形波駆動する場合には、アンテナ駆動に伴う発熱を小さく抑えることができるので、多チャンネル同時駆動を行うことも可能となる。一方、送信アンテナ21〜26を正弦波駆動する場合には、アンテナ駆動に伴う発熱が大きくなるので、一つのチャンネルのみを単独駆動するか、或いは、複数のチャンネルを時分割で順次駆動することが望ましい。
なお、ロジック回路300は、マイコン30から入力される送信データ信号DIN1がハイレベルであるときに正弦波データSDまたは矩形波信号S*H及びS*Lを出力し、送信データ信号DIN1がローレベルであるときには、正弦波データSDと矩形波信号S*H及びS*Lの出力を停止する。従って、出力信号OUT*は、送信データ信号DIN1がハイレベルであるときにのみ、送信アンテナ21〜26の共振周波数fで正弦波駆動または矩形波駆動される。
ただし、送信アンテナ21〜26の矩形波駆動時には、送信アンテナ21〜26の共振周波数fで矩形波駆動される送信データ信号DIN2をマイコン30からロジック回路300に入力し、これを矩形波信号S*H及びS*Lとしてロジック回路300から送信アンテナ21〜26にスルー出力することも可能である。なお、送信データ信号DIN1及びDIN2のいずれを用いるかについては、ロジック回路300へのコマンド入力によって、任意に設定することが可能である。
<スイッチング電源回路>
図5は、スイッチング電源回路200の一構成例を示す回路ブロック図である。本構成例のスイッチング電源回路200は、入力電圧VBを昇圧して出力電圧VSを生成する昇圧型DC/DCコンバータである。アンテナ駆動装置10には、スイッチング電源回路200と装置外部との電気的な接続を確立するために、外部端子T1〜T4、及び、外部端子T5(1)〜(6)が設けられており、スイッチング電源回路200を構成するディスクリート素子として、コイルL1と、コンデンサC1〜C3と、ダイオードD1と、抵抗R1及びRs1〜Rs6が外付けされている。
アンテナ駆動装置10の外部において、外部端子T1は、コイルL1の第1端とダイオードD1のアノードに接続されている。コイルL1の第2端は、入力電圧VBの印加端に接続されている。ダイオードD1のカソードは、コンデンサC1の第1端に接続されている。コンデンサC1の第2端は、接地端に接続されている。外部端子T2は、コンデンサC1の第1端(出力電圧VSの印加端に相当)に接続されている。外部端子T3と接地端との間には、位相補償用の抵抗R1及びコンデンサC2が直列接続されている。外部端子T4と接地端との間には、ソフトスタート用のコンデンサC3が接続されている。送信アンテナ部20と接地端との間には、駆動電流I1〜I6に応じた電流帰還信号CS1〜CS6(電圧信号)を各々生成する電流センス用の抵抗Rs1〜Rs6が接続されている。外部端子T5(1)〜T5(6)は、抵抗Rs1〜Rs6の高電位端(電流帰還信号CS1〜CS6の印加端に相当)に各々接続されている。
また、スイッチング電源回路200は、アンテナ駆動装置10に集積化された半導体素子及び半導体回路部として、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ201と、ゲートドライバ202と、PWMコンパレータ203と、スロープ信号生成部204と、エラーアンプ205と、基準電圧生成部206と、デジタル/アナログ変換部207と、セレクタ208と、マルチプレクサ209と、サンプル/ホールド部210と、コンパレータ211と、充放電制御部212と、アナログスイッチ213及び214と、バッファ215と、抵抗216及び217と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ218を含む。なお、スイッチング電源回路200には、上記した各種回路部のほか、異常保護回路などを適宜組み込んでも構わない。
トランジスタ201は、コイルL1、ダイオードD1、及び、コンデンサC1と共に、スイッチ駆動信号Sgに応じて駆動されるスイッチング駆動段を形成する。トランジスタ201のドレインは、外部端子T1に接続されている。トランジスタ201のソースは、接地端に接続されている。トランジスタ201のゲートは、ゲートドライバ202の出力端に接続されている。
ゲートドライバ202は、PWM信号Spの電流能力を高めたスイッチ駆動信号Sgを生成し、これをトランジスタ201のゲートに出力する。
PWMコンパレータ203は、非反転入力端(+)に印加される誤差信号ERRと反転入力端(−)に印加されるスロープ信号SLPとを比較してPWM信号Spを生成する。PWM信号Spは、誤差信号ERRがスロープ信号SLPよりも高いときにハイレベルとなり、誤差信号ERRがスロープ信号SLPよりも低いときにローレベルとなる。
スロープ信号生成部204は、三角波状(ないしは鋸波状)のスロープ信号SLPを生成する。スロープ信号生成部204は、ロジック回路300からの指示に応じてスロープ信号SLPの発振周波数(スイッチング周波数)を任意に設定することが可能である。
なお、上記したトランジスタ201、ゲートドライバ202、PWMコンパレータ203、及び、スロープ信号生成部204は、いずれも、誤差信号ERRに応じて入力電圧VBから出力電圧VSを生成する出力電圧生成部の一構成要素として機能する。
エラーアンプ205は、2つの非反転入力端(+)に各々印加される基準電圧REF及びソフトスタート電圧SSのより低い方と、反転入力端(−)に印加される帰還電圧FBとの差分に応じた誤差信号ERRを生成する。なお、エラーアンプ205の出力端には、外部端子T3を介して位相補償用の抵抗R1及びコンデンサC2が接続されている。
基準電圧生成部206は、所定の基準電圧REF0(例えば1.28V)を生成する。
デジタル/アナログ変換部207は、基準電圧REF0の供給を受けて動作し、ロジック回路300から入力されるデジタルの基準電圧データSVをアナログの基準電圧REF1(例えば40mV〜1V)に変換する。
セレクタ208は、ロジック回路300からの指示に応じて、基準電圧REF0及びREF1のいずれか一方を選択し、これを基準電圧REFとして出力する。
マルチプレクサ209は、ロジック回路300からの指示に応じて、送信アンテナ21〜26毎に得られる電流帰還信号CS1〜CS6のいずれか一つを選択し、これを電流帰還信号CS0としてサンプル/ホールド部210に出力する。
サンプル/ホールド部210は、ロジック回路300からの指示に応じて、電流帰還信号CS0のピーク値(最高値)をサンプル/ホールドすることにより、ピーク信号SHOを生成する。なお、電流帰還信号CS0のホールドタイミングについては、例えば、電流帰還信号CS0のゼロクロスから所定時間(例えば2μs)の経過時点とすればよい。
コンパレータ211は、非反転入力端(+)に印加される基準電圧REF1と反転入力端(−)に印加されるピーク信号SHOとを比較して充放電制御信号Scを生成する。充放電制御信号Scは、ピーク信号SHOが基準電圧REF1よりも高いときにローレベルとなり、ピーク信号SHOが基準電圧REF1よりも低いときにハイレベルとなる。
充放電制御部212は、充放電制御信号Scに応じてコンデンサC3の充放電を行うことによりソフトスタート電圧SSを生成する。より具体的に述べると、充放電制御部212は、充放電制御信号ScがハイレベルであるときにコンデンサC3を充電してソフトスタート電圧SSを上昇させ、逆に、充放電制御信号ScがローレベルであるときにコンデンサC3を放電してソフトスタート電圧SSを低下させる。
アナログスイッチ213は、ロジック回路300からの指示に応じて、充放電制御部212とコンデンサC3との間を導通/遮断する第1スイッチとして機能する。
アナログスイッチ214は、ロジック回路300からの指示に応じて、バッファ215の出力端(帰還電圧FBの印加端に相当)とコンデンサC3との間を導通/遮断する第2スイッチとして機能する。
バッファ215は、帰還電圧FBをバッファして後段に出力する。
抵抗216及び217は、外部端子T2(出力電圧VSの印加端に相当)と接地端との間に直列接続されており、出力電圧VSを所定の分圧比α(例えばα=1/40)で分圧して帰還電圧FB(例えば225mV〜1V)を生成する。なお、抵抗216と抵抗217との接続ノードは、帰還電圧FBの印加端として、エラーアンプ205とバッファ215の各入力端に接続されている。
トランジスタ218は、アンテナ駆動装置10のイネーブル信号ENに応じて、外部端子T2と抵抗216との間を導通/遮断する第3スイッチとして機能する。トランジスタ218は、イネーブル信号ENがローレベル(アンテナ駆動装置10を動作状態とするときの論理レベル)であるときにオンとなり、イネーブル信号ENがハイレベル(アンテナ駆動装置10を非動作状態とするときの論理レベル)であるときにオフとなる。このような構成とすることにより、アンテナ駆動装置10の非動作時には、入力電圧VBの印加端から、コイルL1、ダイオードD1、外部端子T2、トランジスタ218、並びに、抵抗216及び217を介して接地端に至る電流経路を遮断することができるので、アンテナ駆動装置10の待機電流を削減することが可能となる。
上記構成から成るスイッチング電源回路200の基本動作(出力電圧VSの生成動作)について説明する。トランジスタ201がオンされると、コイルL1にはトランジスタ201を介して接地端に向けたスイッチ電流が流れ、その電気エネルギが蓄えられる。このとき、外部端子T1の電位は、トランジスタ201を介してほぼ接地電位まで低下するので、ダイオードD1が逆バイアス状態となり、コンデンサC1からトランジスタ201に向けて電流が流れ込むことはない。一方、トランジスタ201がオフされると、コイルL1に生じた逆起電圧によって、そこに蓄積されていた電気エネルギが放出される。このとき、ダイオードD1は順バイアス状態となるので、ダイオードD1を介して流れる電流がコンデンサC1を充電することになる。上記の動作が繰り返されることにより、外部端子T2には、入力電圧VBを昇圧した出力電圧VSが生成される。
次に、スイッチング電源回路200の出力帰還制御について説明する。スイッチング電源回路200は、出力電圧VSを一定値に維持する電圧帰還制御と、駆動電流I1〜I6を一定値に維持する電流帰還制御のいずれか一方を行うように、ロジック回路300からの指示に応じて出力帰還方式を切り替える機能を備えている。
スイッチング電源回路200の出力帰還方式を切り替える際、ロジック回路300は、マイコン30から設定されるレジスタ値DCONを参照し、DCON=1のときには電圧帰還制御を行うようにスイッチング電源回路200を制御する一方、DCON=0のときには電流帰還制御を行うようにスイッチング電源回路200を制御する。
図6は、出力帰還方式の切替機能を説明するためのテーブルであり、レジスタ値DCONに応じたセレクタ208及びマルチプレクサ209の動作状態が示されている。
電圧帰還制御時(DCON=1)には、マルチプレクサ209が出力ハイインピーダンス状態となる。このとき、サンプル/ホールド部210では電流帰還信号CS0のピーク値が検出されなくなるので、ピーク信号SHOが常に基準電圧REF1を下回っている状態となり、充電制御信号Scが常にハイレベル(充電時の論理レベル)となる。従って、コンデンサC3は、駆動電流I1〜I6の変動に依らず常に充電状態に維持されるので、ソフトスタート電圧SSは、アンテナ駆動装置10の起動後緩やかに上昇していき、最終的には基準電圧REF1よりも高い電圧値に維持される。
また、電圧帰還制御時(DCON=1)には、セレクタ208が基準電圧REF1を選択出力する状態となる。従って、アンテナ駆動装置10が起動した後、所定のソフトスタート期間T1(例えば500μs)が経過してソフトスタート電圧SSが基準電圧REF1よりも高くなると、エラーアンプ205では、基準電圧REF1と帰還電圧FBとの差分に応じた誤差信号ERRが生成され、後段の出力電圧生成部(201〜204)では、この誤差信号ERRに応じてトランジスタ201のPWM駆動(デューティ制御)が行われる。このような出力帰還ループの形成により、スイッチング電源回路200では、出力電圧VSが基準電圧REF1に応じた一定値に維持される。
一方、電流帰還制御時(DCON=0)には、マルチプレクサ209が電流帰還信号CS1〜CS6のいずれか一つを電流帰還信号CS0として選択出力する状態となる。このとき、サンプル/ホールド部210で生成されるピーク信号SHOは、電流帰還信号CS0のピーク値(延いては監視対象とされた駆動電流I*のピーク値)に応じて変動する。従って、充電制御信号Scの論理レベル(コンデンサC3の充放電状態)は、ピーク信号SHOが基準電圧REF1よりも高いか低いかに応じて切り替わる。
より具体的に述べると、監視対象とされた駆動電流I*が目標値よりも小さく、ピーク信号SHOが基準電圧REF1よりも低いときには、充電制御信号Scがハイレベルとなり、コンデンサC3が充電状態となるので、ソフトスタート電圧SSが引き上げられる。逆に、監視対象とされた駆動電流I*が目標値よりも大きく、ピーク信号SHOが基準電圧REF1よりも高いときには、充電制御信号Scがローレベルとなり、コンデンサC3が放電状態となるので、ソフトスタート電圧SSが引き下げられる。
このように、電流帰還制御時(DCON=0)には、ソフトスタート電圧SSが監視対象とされた駆動電流I*に応じて可変制御される。
また、電流帰還制御時(DCON=0)には、セレクタ208が基準電圧REF0を選択出力する状態となる。なお、基準電圧REF0は、ソフトスタート電圧SSの変動上限値よりも高い電圧値に設定されている。従って、エラーアンプ205では、常にソフトスタート電圧SSと帰還電圧FBとの差分に応じた誤差信号ERRが生成され、後段の出力電圧生成部(201〜204)では、この誤差信号ERRに応じてトランジスタ201のPWM駆動(デューティ制御)が行われる。このような出力帰還ループの形成により、スイッチング電源回路200では、監視対象とされた駆動電流I*が基準電圧REF1に応じた一定値となるように、出力電圧VSの可変制御が行われる。
なお、送信アンテナ21〜26の電波送信範囲は、駆動電流I1〜I6の大きさで決まる。従って、ピーク信号SHOと比較される基準電圧REF1を調整することにより、送信アンテナ21〜26の電波送信範囲を任意に設定することが可能となる。
上記したように、本構成例のスイッチング電源回路200は、出力電圧VSを一定値に維持する電圧帰還制御と、駆動電流I1〜I6を一定値に維持する電流帰還制御のいずれか一方を行うように、ロジック回路300からの指示に応じて出力帰還方式を切り替える機能を備えている。このような構成とすることにより、送信アンテナ21〜26の使用状況(電波の送信頻度や送信間隔など)ないしはシステムの仕様に応じて、適切な出力帰還方式を選択することが可能となる。
例えば、アンテナ駆動装置10の起動時には、スイッチング電源回路200を電圧帰還制御方式に切り替えることにより、その起動時間の短縮を優先することが可能となる。一方、アンテナ駆動装置10の起動完了後には、スイッチング電源回路200を電流帰還制御方式に切り替えることにより、電波送信範囲の精度向上を優先することが可能となる。
なお、本構成例のスイッチング電源回路200は、電流帰還制御時(DCON=0)にソフトスタート電圧SSを可変制御する構成とされているが、可変制御対象はこれに限定されるものではなく、駆動電流I*に応じて基準電圧REFや帰還電圧FBを可変制御する構成としても構わない。
図7は、スイッチング電源回路200の一動作例(電流帰還制御時)を示すタイミングチャートであり、紙面の上側から順に、送信データ信号DIN1、出力電圧VS、出力信号OUT*、電流帰還信号CS*、及び、ピーク信号SHOが描写されている。
本図で示したように、送信データ信号DIN1のハイレベル期間中には、出力信号OUT*を送信アンテナ21〜26の共振周波数fで正弦波駆動(または矩形波駆動)することにより、電波が出力される。一方、送信データ信号DIN1のローレベル期間中には、出力信号OUT*が非駆動状態とされて電波の出力が停止される。従って、送信データ信号DIN1のハイレベル/ローレベルを切り替えて電波出力をオン/オフさせることにより、リモコンキーにデータ送信を行うことが可能となる。
なお、アンテナ駆動装置10の起動後、時刻t11において、送信データ信号DIN1が初めてハイレベルに立ち上げられたときには、スイッチング電源回路200のソフトスタート動作が行われ、出力電圧VSがソフトスタート期間T1(時刻t11〜t13)をかけて緩やかに立ち上げられる。このとき、出力信号OUT*や電流帰還信号CS*のピーク値も出力電圧VSに伴って緩やかに大きくなる。なお、電流帰還信号CS*のサンプル/ホールド動作は、ソフトスタート期間T1中(時刻t12)に開始される。
時刻t14において、送信データ信号DIN1がローレベルに立ち下げられると、出力信号OUT*の正弦波駆動が停止されて、電流帰還信号CS*がゼロ値となる。ここで、送信データ信号DIN1がローレベルに立ち下げられてから、出力信号OUT*の正弦波駆動が停止されるまでに要する駆動停止期間T2(時刻t14〜t15)は、できる限り短い方が望ましい(例えば最大16μs)。
なお、送信データ信号DIN1のローレベル期間には、アナログスイッチ213がオフされて充放電制御部212によるコンデンサC3の充放電制御が禁止される。このような構成とすることにより、次に送信データ信号DIN1がハイレベルに立ち上げられるまでソフトスタート電圧SSをオフ直前の状態に保持することができるので、出力電圧VSを目標値に維持することが可能となる。
時刻t16において、送信データ信号DINが再びハイレベルに立ち上げられると、出力信号OUT*の正弦波駆動が再開されると共に、アナログスイッチ213がオンされて充放電制御部212によるコンデンサC3の充放電制御(電流帰還制御)が再開される。なお、送信データ信号DIN1がハイレベルに立ち上げられてから、電流帰還信号CS*のピーク値が安定するまでに要するピーク安定期間T3(時刻t16〜t17)は、先出のソフトスタート期間T1よりも短いものとなる。
図8は、アナログスイッチ214を用いたソフトスタート電圧SSの初期立上げ機能を説明するためのタイミングチャートであり、帰還電圧FB(実線を参照)とソフトスタート電圧SS(破線を参照)の挙動が示されている。なお、(a)欄では初期立上げ機能を備えていない場合の挙動が描写されており、(b)欄では初期立上げ機能を備えている場合の挙動が描写されている。
ソフトスタート電圧SSの初期立上げ機能とは、アンテナ駆動装置10の起動時にアナログスイッチ214を短期間だけオンとし、ソフトスタート電圧SSの印加端と帰還電圧FBの印加端との間をショートさせることにより、ソフトスタート電圧SSを帰還電圧FBと同電圧まで一気に引き上げる機能を言う。
昇圧型のスイッチング電源回路200では、そのスイッチング動作が開始されていない状態であっても、入力電圧VBに近い出力電圧VSが出力されるので、エラーアンプ205に入力される帰還電圧FB(=α×VS)の初期値もゼロ値とはならない。
(a)欄で示したように、ソフトスタート電圧SSの初期立上げ機能を備えていない場合には、時刻t21におけるアンテナ駆動装置10の起動後、ソフトスタート電圧SSがゼロ値(GND)から緩やかに立ち上がる。しかし、ソフトスタート電圧SSが帰還電圧FBを上回るまでは、誤差信号ERRがローレベルに張り付いた状態となるので、トランジスタ201のスイッチング駆動が開始されない。その後、時刻t22においてソフトスタート電圧SSが帰還電圧FBを上回ると、ようやくトランジスタ201のスイッチング駆動が開始され、出力電圧VS(延いては帰還電圧FB)がソフトスタート電圧SSに追従して緩やかに上昇し始める。このように、ソフトスタート電圧SSの初期立上げ機能を備えていない場合には、スイッチング電源回路200の起動が期間Td(時刻t21〜t22)だけ遅れてしまう。
一方、(b)欄で示したように、ソフトスタート電圧SSの初期立上げ機能を備えている場合には、時刻t21におけるアンテナ駆動装置10の起動時にアナログスイッチ214が短期間だけオンされて、ソフトスタート電圧SSが帰還電圧FBと同電圧まで一気に引き上げられる。従って、出力電圧VS(延いては帰還電圧FB)は、アンテナ駆動装置10の起動直後からソフトスタート電圧SSに追従して緩やかに上昇し始めるので、スイッチング電源回路200の起動遅延を解消することが可能となる。
<その他の変形例>
なお、上記の実施形態では、車両のスマートエントリーシステムに用いられるアンテナ駆動装置を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、その他の用途に供されるアンテナ駆動装置にも広く適用することが可能である。
例えば、車両のタイヤ空気圧監視システムに用いられるアンテナ駆動装置に本発明を適用する場合、先に説明した送信アンテナは、車両のドアやキャビンではなく、タイヤまたはホイールに設けられる。
また、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、バイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明に係るアンテナ駆動装置は、スマートエントリーシステムのほか、タイヤ空気圧監視システムや非接触型の自動改札システムなどに利用することが可能である。
1 車両
10 アンテナ駆動装置
20 送信アンテナ部
21〜26 送信アンテナ
30 マイコン
40 バッテリ
100 アンテナ駆動回路
110 デジタル/アナログ変換部
120−1〜120−6 アンテナ駆動部
121 リニアアンプ
122、123 ゲートドライバ
124 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
125 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
130 ジャミング駆動部
200 スイッチング電源回路
201 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
202 ゲートドライバ
203 コンパレータ
204 スロープ信号生成部
205 エラーアンプ
206 基準電圧生成部
207 デジタル/アナログ変換部
208 セレクタ
209 マルチプレクサ
210 サンプル/ホールド部
211 コンパレータ
212 充放電制御部
213、214 アナログスイッチ
215 バッファ
216、217 抵抗
218 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
300 ロジック回路
a1〜a6 電波到達範囲
L1、L21〜L26 コイル
C1〜C3、C21〜C26 コンデンサ
R1、Ra1〜Ra6、Rb1〜Rb6、Rs1〜Rs6 抵抗
D1 ダイオード
T1〜T4、T5(1)〜(6) 外部端子

Claims (10)

  1. 送信アンテナの駆動電流を生成するアンテナ駆動回路と、
    入力電圧から出力電圧を生成して前記アンテナ駆動回路に供給する電源回路と、
    前記アンテナ駆動回路と前記電源回路を制御するロジック回路と、
    を有するアンテナ駆動装置であって
    前記電源回路は、前記アンテナ駆動装置の起動時には、前記出力電圧を一定値に維持する電圧帰還制御を行い、前記アンテナ駆動装置の起動完了後には、前記駆動電流を一定値に維持する電流帰還制御行うように、前記ロジック回路からの指示に応じて出力帰還方式を切り替える機能を備えていることを特徴とするアンテナ駆動装置。
  2. 前記電源回路は、
    所定の基準電圧及び起動後緩やかに立ち上がるソフトスタート電圧のより低い方と前記出力電圧に応じた帰還電圧との差分に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、
    前記誤差信号に応じて前記入力電圧から前記出力電圧を生成する出力電圧生成部と、
    を含み、
    前記電流帰還制御時には前記ソフトスタート電圧前記駆動電流に応じて可変制御することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ駆動装置。
  3. 前記出力電圧生成部は、
    スロープ信号を生成するスロープ信号生成部と、
    前記誤差信号と前記スロープ信号とを比較してPWM[pulse width modulation]信号を生成するPWMコンパレータと、
    前記PWM信号に応じてスイッチ駆動信号を生成するドライバと、
    前記スイッチ駆動信号に応じて駆動されるスイッチング駆動段と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ駆動装置。
  4. 前記電源回路は、
    前記電流帰還制御時に前記基準電圧が前記ソフトスタート電圧よりも常に高くなるように前記基準電圧を切り替えるセレクタと、
    前記駆動電流に応じた電流帰還信号のピーク値をサンプル/ホールドしてピーク信号を生成するサンプル/ホールド部と、
    前記ピーク信号と所定の閾値とを比較して充放電制御信号を生成するコンパレータと、
    前記充放電制御信号に応じてコンデンサの充放電を行うことにより前記ソフトスタート電圧を生成する充放電制御部と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のアンテナ駆動装置。
  5. 前記電源回路は、前記充放電制御部と前記コンデンサとの間を導通/遮断する第1スイッチをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ駆動装置。
  6. 前記電源回路は、前記帰還電圧の印加端と前記コンデンサとの間を導通/遮断する第2スイッチをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のアンテナ駆動装置。
  7. 前記電源回路は、複数の送信アンテナ毎に得られる複数の電流帰還信号から一つを選択して前記サンプル/ホールド部に出力するマルチプレクサをさらに含むことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載のアンテナ駆動装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のアンテナ駆動装置と、
    前記アンテナ駆動装置によって駆動される送信アンテナと、
    前記アンテナ駆動装置を制御するマイコンと、
    前記アンテナ駆動装置に電力を供給するバッテリと、
    を有することを特徴とする車両。
  9. 前記送信アンテナは、スマートエントリーシステムの一構成要素として、ドア及びキャビンに設けられていることを特徴とする請求項8に記載の車両。
  10. 前記送信アンテナは、タイヤ空気圧監視システムの一構成要素として、タイヤまたはホイールに設けられていることを特徴とする請求項8に記載の車両。
JP2013193738A 2013-09-19 2013-09-19 アンテナ駆動装置 Active JP6211360B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013193738A JP6211360B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 アンテナ駆動装置
US14/488,468 US9502756B2 (en) 2013-09-19 2014-09-17 Antenna driving device
CN201410483056.7A CN104467425B (zh) 2013-09-19 2014-09-19 天线驱动装置
US15/298,548 US9862239B2 (en) 2013-09-19 2016-10-20 Antenna driving device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013193738A JP6211360B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 アンテナ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015061405A JP2015061405A (ja) 2015-03-30
JP6211360B2 true JP6211360B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=52818549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013193738A Active JP6211360B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 アンテナ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6211360B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7157581B2 (ja) * 2018-07-26 2022-10-20 ローム株式会社 パルス制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4254039B2 (ja) * 2000-09-29 2009-04-15 株式会社デンソー 送信機
US8098130B2 (en) * 2008-06-11 2012-01-17 Flextronics Automotive Inc. System and method for activating electromechanical systems using flexible intelligent radio frequency modules
JP5256943B2 (ja) * 2008-09-01 2013-08-07 サンケン電気株式会社 Led点灯装置
JP2013165388A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Panasonic Corp 携帯機及びこれを用いた車両通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015061405A (ja) 2015-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9862239B2 (en) Antenna driving device
CN110768205B (zh) 过电流保护电路
US7560904B2 (en) Method and system of managing power distribution in switch based circuits
US9768687B2 (en) Step-down DC/DC converter
KR101753443B1 (ko) 차량용 안전 시스템의 작동을 위한 제어 장치 및 이러한 차량용 안전 시스템의 작동을 위한 방법
US9218012B2 (en) Power supply device, vehicle-mounted device, and vehicle
US20070108840A1 (en) Electronic controlling device and a method of controlling the same
JPWO2006070541A1 (ja) 送信装置、キーレスエントリーシステム、タイヤ空気圧監視システム
JP5975648B2 (ja) スイッチングレギュレータ及びその制御方法
US7928787B2 (en) Enable pin using programmable hysteresis improvement
JP6211360B2 (ja) アンテナ駆動装置
JP6262479B2 (ja) アンテナ駆動装置
US20180198478A1 (en) Cell type power supply device, circuit and electronic equipment
JP6334219B2 (ja) アンテナ駆動装置
KR101714320B1 (ko) 스위치 감시 회로
JP5842483B2 (ja) 2次電池用電源装置及び車載器
US8525367B2 (en) Control unit and method for controlling passenger-protection means for a vehicle
JP7016061B2 (ja) 車載電源装置およびその車載電源装置が搭載される車両
WO2016136160A1 (ja) 電源制御回路
JP5618774B2 (ja) 周波数監視回路
JP6967421B2 (ja) スイッチ装置
US9407146B2 (en) Power source circuit and method of controlling power source circuit
JP2005229643A (ja) 電源電力給電型通信線を有する通信装置
US11482933B2 (en) Switching power supply device
JP2021069222A (ja) 電源装置及び通報モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170728

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6211360

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250