JP6206753B2

JP6206753B2 - 照明システム

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Publication number: JP6206753B2
Application number: JP2013084264A
Authority: JP
Inventors: 西村　唯史; 唯史西村; 洋司立野; 淳志元家; 高志太田; 城戸　大志; 大志城戸; 長谷川　純一; 純一長谷川; 成夫五島; 松井　伸幸; 伸幸松井; 村上　忠史; 忠史村上
Original assignee: Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Current assignee: Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date: 2013-04-12
Filing date: 2013-04-12
Publication date: 2017-10-04
Anticipated expiration: 2033-04-12
Also published as: JP2014205427A; US20140307454A1; US9227727B2

Description

本発明は、航空機のキャビン内の天井を照明する照明システムに関する。

航空機のキャビン内に設けられる照明装置には、例えば、通路の床面に所定間隔で配置される照明装置、読書等をする乗客のために客席を局所的に照明する照明装置、及び通路上方の天井を照明する照明装置がある。これらの照明装置の中でも、キャビン内の明るさは、主として通路上方の天井を照明する照明装置によって制御される。

ところで、近年、航空機の燃費向上のため、機体本体だけでなく、キャビン内に配置される様々な装置の軽量化が要求されている。そこで、航空機のキャビン内に設けられる照明装置の光源にＬＥＤを用いたものが知られている（例えば、特許文献１参照）。特に、通路上方の天井を照明する照明装置は、機内の全長に渡って多数設けられるので、各照明装置に小型で軽量なＬＥＤを光源として用いることで、機体総重量の削減に寄与することができる。

図５は、この種の照明装置を用いた照明システムの構成例を示す。照明システム１０は、航空機ＡＰのキャビン内における通路Ｐ上方の天井Ｃを照明するものであり、通路Ｐの一側及び他側の各々に沿って設けられた２列の照明装置２０、３０を有する。照明装置２０、３０は、それぞれ客席Ｓ上方の収納棚４０、５０の上端部に取り付けられ、客席Ｓに座った乗客からは見えないようになっている。照明装置２０、３０から出射された光（破線矢印で示す）は、天井Ｃに照射されると共に、収納棚５０、４０の上部にも照射される。

特表２００５−５３７６１３号公報

しかしながら、上述したような照明システム１０では、１つの通路Ｐに対して２列の照明装置２０、３０が設けられているので、照明システム１０の重量が大きくなり、その分だけ航空機ＡＰの総重量が増して航空機ＡＰの燃費が悪くなる。一方、１つの通路Ｐに１列の照明装置しか設けない構成にすると、照明装置を設けた側の収納棚を照明することができない。

本発明は、上記課題を解決するものであって、少ない数の照明装置でキャビン内を効果的に照明することができ、且つ航空機の総重量を軽量化して航空機の燃費向上に寄与することができる照明システムを提供することを目的とする。

本発明の照明システムは、進行方向に沿って伸びる通路を有する航空機のキャビン内の天井を照明するものであって、前記通路の一側に沿って設けられ該通路に直交する方向に光を出射する照明装置と、前記通路の他側に沿って設けられ前記照明装置から出射された光を該照明装置の方に反射する鏡面反射板と、を備え、前記照明装置は、光源としてＬＥＤを有し、前記照明装置から出射される光の光軸は、前記鏡面反射板により反射される光の光軸と一致せず、前記鏡面反射板は、前記航空機の客席に座った乗客から見えない位置に配置されていることを特徴とする。

前記通路は、２列以上設けられ、前記照明装置は、前記航空機の窓側客席上方に設けられた窓側収納棚の前記通路側上端部に取り付けられて水平方向よりも上方に光を出射し、前記鏡面反射板は、前記通路間の通路間客席上方に設けられた通路間収納棚の前記通路側上端部に取り付けられて水平方向よりも下方に光を反射することが好ましい。

前記照明装置は、前記ＬＥＤからの光を集光して出射するレンズを有し、前記ＬＥＤの光軸又は前記レンズの光軸が調整されることで前記通路間収納棚の前記通路側の外側面に向けて光を出射し、前記鏡面反射板は、その取り付け角度が調整されることで前記窓側収納棚の前記通路側の外側面に向けて光を反射することが好ましい。

前記通路が伸びる方向と直交する方向における断面において、一方側の前記照明装置は、他方側の前記窓側客席に座った乗客の視点と一方側の前記窓側収納棚の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第１の線よりも低い位置に配置され、他方側の前記鏡面反射板は、前記視点と前記通路間収納棚の他方側の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第２の線よりも低い位置に配置されていることが好ましい。

前記第１の線と水平線との成す角度は１５°以下とされ、且つ前記第２の線と水平線との成す角度は４０°以下とされていることが好ましい。

本発明によれば、通路の一側に設けられた照明装置から出射された光を、通路の他側に設けられた鏡面反射板により照明装置の方に反射するので、一側の照明装置だけでこの照明装置を設けた側も照明することができる。従って、通路の両側に照明装置を設けた場合に比べて、少ない数の照明装置でキャビン内を効果的に照明することができる。また、照明装置の数を減らすことができるので、航空機の総重量を軽量化して航空機の燃費向上に寄与することができる。

本発明の実施形態に係る照明システムが設置された航空機の断面図。上記照明システムを構成する照明装置の上面図。図２のＩ−Ｉ線断面を含む斜視図。（ａ）（ｂ）は、上記照明システムを構成する鏡面反射板の断面図。従来の照明システムが設置された航空機の断面図。

本発明の実施形態に係る照明システムについて図１乃至図４を参照して説明する。図１は、航空機ＡＰの進行方向に沿って伸びる通路Ｐに直交する方向における航空機ＡＰの断面を示す。

照明システム１は、通路Ｐ上方の天井Ｃを照明するものであり、図例では、２列の通路Ｐ１、Ｐ２が設けられ、通路Ｐ１の上方に天井Ｃ１があり、通路Ｐ２の上方に天井Ｃ２がある。また、通路Ｐ１と一方側の窓Ｗ１との間に窓側客席Ｓ１があり、通路Ｐ２と他方側の窓Ｗ２との間に窓側客席Ｓ２があり、通路Ｐ１、Ｐ２の間に通路間客席Ｓがある。更に、窓側客席Ｓ１の上方に窓側収納棚２ａがあり、窓側客席Ｓ２の上方に窓側収納棚２ｂがあり、通路間客席Ｓの上方に通路間収納棚３がある。通路間収納棚３は、通路Ｐ１側に設けられた通路間収納棚３ａと、通路Ｐ２側に設けられた通路間収納棚３ｂと、を有する。

照明システム１は、通路Ｐの一側に沿って設けられ通路Ｐに直交する方向に光を出射する照明装置４と、通路Ｐの他側に沿って設けられ照明装置４から出射された光を照明装置４の方に反射する鏡面反射板５と、を備える。通路Ｐ１に対しては照明システム１ａが設けられ、通路Ｐ２に対しては照明システム１ｂが設けられている。以下では照明システム１ａについて主に説明するが、照明システム１ｂも照明システム１ａと同様に構成されている。

照明システム１ａでは、照明装置４ａが通路Ｐ１の窓側客席Ｓ１側に沿って設けられ、鏡面反射板５ａが通路Ｐ１の通路間客席Ｓ側に沿って設けられている。照明装置４ａは、窓側収納棚２ａの通路Ｐ１側の上端部２１ａに取り付けられている。鏡面反射板５ａは、通路間収納棚３ａの通路Ｐ１側の上端部３１ａに取り付けられている。

照明装置４ａから出射される光の光軸は、鏡面反射板５ａにより反射される光の光軸と一致しないように構成されている。具体的には、照明装置４ａは、水平方向よりも上方に光を出射して、天井Ｃ１及び通路間収納棚３ａの通路Ｐ１側の外側面３２ａを照明する。一方、鏡面反射板５ａは、水平方向よりも下方に光を反射して、窓側収納棚２ａの通路Ｐ１側の外側面２２ａに向けて光を反射する。照明装置４ａから出射される光の光軸は、照明装置４ａの窓側収納棚２ａへの取り付け角度を調整したり、照明装置４ａを構成するＬＥＤ（後述参照）の光軸やレンズ（後述参照）の光軸を制御することで調整される。鏡面反射板５ａにより反射される光の光軸は、鏡面反射板５ａの通路間収納棚３ａへの取り付け角度により調整される。

通路Ｐ１、Ｐ２が伸びる方向と直交する方向における航空機ＡＰの断面において、照明装置４ａは、窓側客席Ｓ２に座った乗客の視点Ｅと窓側収納棚２ａの上端部２１ａに設けられた突起２３ａの先端とを結ぶ第１の線Ｌ１よりも低い位置に配置されている。突起２３ａは、図例では、視点Ｅから突起２３ａの先端までの水平距離ｄ１が３８４１ｍｍで、且つ視点Ｅから突起２３ａの先端までの垂直距離ｈ１が８３６ｍｍとなるような位置に配置されている。このとき、第１の線Ｌ１と水平線Ｈとの成す角度θ１は、ｔａｎ^-１（ｈ１／ｄ１）より１２°となる。

このようにθ１を略１５°以下として照明装置４ａを第１の線Ｌ１よりも低い位置に配置することで、照明装置４ａを突起２３ａによって隠して窓側客席Ｓ２に座った乗客から見えなくすることができる。これにより、照明装置４ａから出射された光が窓側客席Ｓ２に座った乗客の目に直接に入射しなくなるのでグレアを防止することができると共に、天井Ｃ１の見栄えを良くすることができる。照明装置４ａと同様にして、照明装置４ｂは、突起２３ｂによって隠されて窓側客席Ｓ１に座った乗客から見えなくなっている。

一方、鏡面反射板５ｂは、視点Ｅと通路間収納棚３ｂの上端部３１ｂに設けられた突起３３ｂの先端とを結ぶ第２の線Ｌ２よりも低い位置に配置されている。突起３３ｂは、例えば、視点Ｅから突起３３ｂの先端までの水平距離ｄ２が１５４１ｍｍで、且つ視点Ｅから突起３３ｂの先端までの垂直距離ｈ２が１１２３ｍｍとなるような位置に配置されている。このとき、第２の線Ｌ２と水平線Ｈとの成す角度θ２は、ｔａｎ^-1（ｈ２／ｄ２）より３６°となる。

このようにθ２を略４０°以下として鏡面反射板５ｂを第２の線Ｌ２よりも低い位置に配置することで、鏡面反射板５ｂを突起３３ｂによって隠して窓側客席Ｓ２に座った乗客から見えなくすることができる。これにより、鏡面反射板５ｂで反射された光が窓側客席Ｓ２に座った乗客の目に直接に入射しなくなるのでグレアを防止することができると共に、天井Ｃ２の見栄えを良くすることができる。鏡面反射板５ｂと同様にして、鏡面反射板５ａは、突起３３ａによって隠されて窓側客席Ｓ１に座った乗客から見えなくなっている。

図２及び図３に示すように、照明装置４は、長尺形状とされ、直線状に配置された複数のＬＥＤユニット６を有し、図例では、１０個のＬＥＤユニット６が２０．８ｍｍ置きに配置されている。各々のＬＥＤユニット６は、赤色光を出射する赤色ＬＥＤ６１Ｒと、緑色光を出射する緑色ＬＥＤ６１Ｇと、青色光を出射する青色ＬＥＤ６１Ｂと、の３つのＬＥＤ６１を有する。これら赤色ＬＥＤ６１Ｒ、緑色ＬＥＤ６１Ｇ及び青色ＬＥＤ６１Ｂは、互いに０．５ｍｍずつ間隔を置いてＬＥＤ６１の並び方向における長さが１０．３ｍｍとなるように列状に配置されている。このようにＬＥＤユニット６及びＬＥＤ６１を配置することで、ＬＥＤユニット６同士の光そして各ＬＥＤユニット６におけるＬＥＤ６１同士の光を効率良く混色させることができる。

また、照明装置４は、ＬＥＤユニット６を実装する配線基板４１と、配線基板４１に搭載されＬＥＤユニット６を駆動する駆動回路４２と、ＬＥＤユニット６からの光を集光して出射するレンズ７と、上記部材６、４１、４２、７を保持する枠体８と、を備える。駆動回路４２は、赤色ＬＥＤ６１Ｒ、緑色ＬＥＤ６１Ｇ及び青色ＬＥＤ６１Ｂの各々を個別に調光制御するためのドライバ（不図示）を有する。

レンズ７は、１０個のＬＥＤユニット６を一括して覆う長尺形状とされ、ＬＥＤユニット６と相対する面に凹部７１を有する（図３参照）。凹部７１は、その底面をＬＥＤユニット６から正面方向に出射された光が入射する第１の光入射面７１ａとし、その側面をＬＥＤユニット６から側方に出射された光が入射する第２の光入射面７１ｂとしている。また、レンズ７は、第２の光入射面７１ｂに相対して設けられ第２の光入射面７１ｂから入射した光を全反射する全反射面７２と、全反射面７２により全反射された光及び第１の光入射面７１ａから入射した光を出射する光出射面７３と、を有する。光出射面７３は、凸形状とされ、光を集光して出射させる。また、レンズ７は、その短手方向における両端部の各々から外方に伸びるように設けられた一対の鍔部７４を有し、一対の鍔部７４が枠体８の長手方向に沿って設けられた一対の溝８１にスライド挿入されることで、枠体８に対して着脱可能に取り付けられている。

鏡面反射板５は、例えば、軽量プラスチック基板に銀やアルミニウム等の金属材料を蒸着することで形成され、照明装置４よりも軽量に構成されている。鏡面反射板５は、照明装置４に対応する長尺形状とされる。鏡面反射板５の光反射面５１は、図４（ａ）に示すように、平面状とされてもよいし、図４（ｂ）に示すように、鏡面反射板５の短手方向における天井Ｃから遠い側の端部５２が通路Ｐ側に湾曲した曲面状とされてもよい。このような曲面状とすることで、窓側収納棚２ａ（２ｂ）に向けて光を反射しつつ（光路を一点鎖線矢印で示す）、天井Ｃに向けて効率良く光を反射することができる（光路を破線矢印で示す）。

本実施形態の照明システム１によれば、通路Ｐの一側に設けられた照明装置４から出射された光を、通路Ｐの他側に設けられた鏡面反射板５により照明装置４の方に反射するので、一側の照明装置４だけで照明装置４を設けた側も照明することができる。従って、通路Ｐの両側に照明装置を設けた場合に比べて、少ない数の照明装置４でキャビン内を効果的に照明することができる。また、照明装置４の数を減らすことができ、且つ鏡面反射板５が照明装置４よりも軽量に構成されているので、航空機ＡＰの総重量を軽量化して航空機ＡＰの燃費向上に寄与することができる。

なお、本発明に係る照明システムは、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、照明装置は、光源として有機ＥＬ素子や蛍光灯を有するものとされてもよい。また、本照明システムは、３列以上の通路を有する航空機の各通路に沿って設けられてもよい。

１照明システム
２ａ、２ｂ窓側収納棚
２１ａ、２１ｂ（窓側収納棚の）上端部
２２ａ、２２ｂ（窓側収納棚の通路側の）外側面
２３ａ、２３ｂ（窓側収納棚の）突起
３、３ａ、３ｂ通路間収納棚
３１ａ、３１ｂ（通路間収納棚の）上端部
３２ａ、３２ｂ（通路間収納棚の通路側の）外側面
３３ａ、３３ｂ（通路間収納棚の）突起
４、４ａ、４ｂ照明装置
５、５ａ、５ｂ鏡面反射板
６１ＬＥＤ
７レンズ
ＡＰ航空機
Ｃ、Ｃ１、Ｃ２天井
Ｅ他方側の窓側客席に座った乗客の視点
Ｈ水平線
Ｌ１他方側の窓側客席に座った乗客の視点と一方側の窓側収納棚の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第１の線
Ｌ２視点と通路間収納棚の他方側の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第２の線
Ｐ、Ｐ１、Ｐ２通路
Ｓ通路間客席
Ｓ１、Ｓ２窓側客席
θ１第１の線と水平線との成す角度
θ２第２の線と水平線との成す角度

Claims

進行方向に沿って伸びる通路を有する航空機のキャビン内の天井を照明する照明システムであって、
前記通路の一側に沿って設けられ該通路に直交する方向に光を出射する照明装置と、前記通路の他側に沿って設けられ前記照明装置から出射された光を該照明装置の方に反射する鏡面反射板と、を備え、
前記照明装置は、光源としてＬＥＤを有し、前記照明装置から出射される光の光軸は、前記鏡面反射板により反射される光の光軸と一致せず、
前記鏡面反射板は、前記航空機の客席に座った乗客から見えない位置に配置されていることを特徴とする照明システム。
前記通路は、２列以上設けられ、
前記照明装置は、前記航空機の窓側客席上方に設けられた窓側収納棚の前記通路側上端部に取り付けられて水平方向よりも上方に光を出射し、
前記鏡面反射板は、前記通路間の通路間客席上方に設けられた通路間収納棚の前記通路側上端部に取り付けられて水平方向よりも下方に光を反射することを特徴とする請求項１に記載の照明システム。
前記照明装置は、前記ＬＥＤからの光を集光して出射するレンズを有し、前記ＬＥＤの光軸又は前記レンズの光軸が調整されることで前記通路間収納棚の前記通路側の外側面に向けて光を出射し、
前記鏡面反射板は、その取り付け角度が調整されることで前記窓側収納棚の前記通路側の外側面に向けて光を反射することを特徴とする請求項２に記載の照明システム。
前記通路が伸びる方向と直交する方向における断面において、
一方側の前記照明装置は、他方側の前記窓側客席に座った乗客の視点と一方側の前記窓側収納棚の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第１の線よりも低い位置に配置され、
他方側の前記鏡面反射板は、前記視点と前記通路間収納棚の他方側の通路側上端部に設けられた突起の先端とを結ぶ第２の線よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項２又は請求項３に記載の照明システム。
前記第１の線と水平線との成す角度は１５°以下とされ、且つ前記第２の線と水平線との成す角度は４０°以下とされていることを特徴とする請求項４に記載の照明システム。