JP6206394B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description
さらに、本発明によれば、第3の車体パネルの第1領域部に第1の車体パネルのフランジが第1接合部で接合される。また、第3の車体パネルの第2領域部に第2の車体パネルが第2接合部で接合される。そして、本発明では、第3の車体パネルの第1領域部と第2領域部との境界部分に易変形部が設けられているため、第1領域部及び第2領域部に要求される「接合領域」としての機能(例えば、強度及び剛性等)が易変形部によって損なわれることはない。
また、本発明では、逆U字状に形成されたフランジはエクステンションパネルの第1領域部に接合され、エクステンションパネルの第1領域部の外側に形成された第2領域部が第2の車体パネルと接合される。
さらに、請求項1記載の本発明に係る車体構造は、第3の車体パネルと第1の車体パネル及び第2の車体パネルとの接合状態を良好に維持しつつ、第3の車体パネルに第1の車体パネルの変形吸収機能を付与することができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図8を用いて、本発明に係る車体構造が適用された第1実施形態の車両後部構造について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1〜図3に示されるように、車両10の後部10Aには、上端部が略U字状に開口されてリアホイールハウス12の内板を構成するホイールハウスインナ14と、当該ホイールハウスインナ14の上端部に被嵌された状態で接合される第1の車体パネルとしてのリアサスペンションタワー16と、ホイールハウスインナ14の車両幅方向外側に配置されてリアホイールハウス12の外板を構成する第2の車体パネルとしてのホイールハウスアウタ20と、リアサスペンションタワー16とホイールハウスアウタ20との間に介在された第3の車体パネルとしてのエクステンションパネル22と、が設けられている。以下、これらの部材を中心に説明する。
ホイールハウスインナ14は、鋼板製とされている。また、ホイールハウスインナ14は、車両前方側から見て上下逆向きのL字形に形成されたホイールハウスインナ本体14Aと、当該ホイールハウスインナ本体14Aの上部側に一体に形成された平面視でU字状の支持部14Bと、支持部14Bの上端外周並びにホイールハウスインナ本体14Aの車両幅方向外側の端縁に一体に形成された上端フランジ部14Cと、を含んで構成されている。
リアサスペンションタワー16は、アルミダイキャスト製とされている。
図1〜図5に示されるように、ホイールハウスインナ14及びリアサスペンションタワー16の車両幅方向外側には、側面視で略半円形状に形成されたホイールハウスアウタ20が配設されている。ホイールハウスアウタ20も、ホイールハウスインナ14と同様に鋼板製とされている。また、ホイールハウスアウタ20は、リアサスペンションタワー16の車両幅方向外側に配置される中央部分20Aと、この中央部分20Aから車両前後方向の前側及び後側へそれぞれ円弧状に延設された前側部分20B及び後側部分20Cと、によって構成されている。ホイールハウスアウタ20の車両上方側には略車両前後方向及び略車両上下方向に沿って延在されるルーフサイドインナ24が配設されている。
リアサスペンションタワー16の屈曲部16C、16D、16Eとホイールハウスアウタ20の中央部分20Aとの間には、エクステンションパネル22が介在されている。エクステンションパネル22は、鋼板をプレス成形することにより形成されている。エクステンションパネル22は、ホイールハウスアウタ20の板厚よりも厚い板材で構成されている。本実施形態では、一例として、エクステンションパネル22は、ホイールハウスアウタ20の厚さよりも0.3〜0.5mm程度厚い板材で形成されているが、この厚さに限定されるものではなく、任意に変更することができる。
次に、図2、図4、図5及び図7(A)を用いて、エクステンションパネル22を用いたリアサスペンションタワー16とホイールハウスアウタ20との接合構造について詳細に説明する。
リアサスペンションタワー16はアルミダイキャスト製とされており、ホイールハウスアウタ20及びエクステンションパネル22はリアサスペンションタワー16よりも疲労強度が高い金属材料(この実施形態では鋼板)によって構成されている。さらに、リアサスペンションタワー16とホイールハウスアウタ20との間にエクステンションパネル22が介在され、リアサスペンションタワー16は第1接合部40でエクステンションパネル22と接合され、ホイールハウスアウタ20は第2接合部42でエクステンションパネル22と接合されている。
次に、図9を用いて、本発明に係る車体構造が適用された第2実施形態の車両後部構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
上記構成によれば、車両走行時にアルミダイキャスト製のリアサスペンションタワー16に車両上方側への突上げ力が作用すると、リアサスペンションタワー16の縦壁部16A及び上面部16Bに車両幅方向内側への引張力が作用する。
上述した実施形態では、本発明に係る車体構造を車両10の後部10Aに適用したが、これに限らず、車両の他の部位に適用してもよい。つまり、上述した実施形態では、第1の車体パネルをリアサスペンションタワー16とし、第2の車体パネルをホイールハウスアウタ20としたが、これに限らず、第1の車体パネルはアルミダイキャスト製の車体パネルであればよく、第2の車体パネルは当該第1の車体パネルよりも疲労強度が高い金属材料によって構成された車体パネルであればよい。
16 リアサスペンションタワー(第1の車体パネル)
16X 本体壁部
16Y フランジ
20 ホイールハウスアウタ(第2の車体パネル)
22 エクステンションパネル(第3の車体パネル)
30 内周部(第1領域部)
32 外周部(第2領域部)
36 段差部(易変形部)
40 第1接合部
42 第2接合部
90 エクステンションパネル(第3の車体パネル)
92 ビード(易変形部)
94 内周部(第1領域部)
96 外周部(第2領域部)
Claims (7)
- アルミダイキャスト製とされた第1の車体パネルと、
前記第1の車体パネルより疲労強度が高い金属材料によって構成された第2の車体パネルと、
前記第1の車体パネルより疲労強度が高い金属材料によって構成され、前記第1の車体パネルと第1接合部で接合されると共に前記第2の車体パネルと第2接合部で接合されることで第1の車体パネルと第2の車体パネルとの間に介在された第3の車体パネルと、
前記第3の車体パネルにおける前記第1接合部と前記第2接合部との間に設けられ、前記第1の車体パネルに前記第2の車体パネルから離間する方向への荷重が作用したときに荷重作用方向へ弾性変形可能に構成された易変形部と、
を有し、
前記第1の車体パネルは、本体壁部と当該本体壁部の端部から屈曲された接合用のフランジとを含んで構成されていると共に、
当該フランジが前記第3の車体パネルと前記第1接合部で接合されており、
前記第3の車体パネルは、前記フランジに沿って形成されて当該フランジと前記第1接合部で接合される第1領域部と、当該第1領域部に隣接して配置されて前記第2の車体パネルと前記第2接合部で接合される第2領域部と、を備えていると共に、
前記易変形部は、当該第1領域部と当該第2領域部との境界部分に設けられており、
前記本体壁部は、車両幅方向外側から見た側面視で車両下方側が開放された逆U字状に形成されていると共に、前記フランジは、当該本体壁部の車両幅方向外側の端部外周に逆U字状に形成されており、
前記第3の車体パネルの前記第1領域部は当該フランジに沿って逆U字状に形成されると共に、前記第2領域部は当該第1領域部の外側に逆U字状に形成されている、
車体構造。 - 前記易変形部は、前記第2の車体パネルに対して傾斜した段差部である、
請求項1に記載の車体構造。 - 前記段差部の前記第2の車体パネルに対する傾斜角度は、0度より大きくかつ45度以下の角度に設定されている、
請求項2に記載の車体構造。 - 前記易変形部は、当該第1領域部と当該第2領域部との境界部分の全周に亘って形成されている、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車体構造。 - 前記第1接合部の接合構造は機械的接合構造とされ、前記第2接合部の接合構造は冶金的接合構造とされている、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載された車体構造。 - アルミダイキャスト製とされた第1の車体パネルと、
前記第1の車体パネルより疲労強度が高い金属材料によって構成された第2の車体パネルと、
前記第1の車体パネルより疲労強度が高い金属材料によって構成され、前記第1の車体パネルと第1接合部で接合されると共に前記第2の車体パネルと第2接合部で接合されることで第1の車体パネルと第2の車体パネルとの間に介在された第3の車体パネルと、
前記第2の車体パネルにおいて前記第2接合部が設定される部位に設けられ、前記第1の車体パネルに前記第2の車体パネルから離間する方向への荷重が作用したときに荷重作用方向へ弾性変形可能に構成された易変形部と、
を有する車体構造。 - 前記第1の車体パネルはリアサスペンションタワーとされ、前記第2の車体パネルはホイールハウスアウタとされ、前記第3の車体パネルは当該リアサスペンションタワーとは別体で構成されたエクステンションパネルとされている、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の車体構造。
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