JP6197493B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のステアリング操作を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
車両の操舵機構にモータのアシスト力を付与することにより運転者のステアリング操作を補助する電動パワーステアリング装置が知られている。従来、この種の電動パワーステアリング装置としては、特許文献1に記載の装置がある。この電動パワーステアリング装置は、ホールICからなるトルクセンサと、運転者の操舵トルクに応じた磁束をトルクセンサに付与する磁気回路と、モータの駆動を制御する制御装置とを備えている。この電動パワーステアリング装置では、運転者のステアリング操作に伴い操舵トルクが変化すると、磁気回路からトルクセンサに付与される磁束が変化する。これによりトルクセンサから操舵トルクに応じた検出信号が出力される。制御装置はトルクセンサの検出信号に基づいて操舵トルクを演算し、この操舵トルク検出値に基づいてアシスト指令値を演算する。そして制御装置はモータの出力トルクをアシスト指令値に追従させるべくモータの駆動を制御することにより操舵機構にアシスト力を付与する。
また特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、上記のような磁気回路とは別に、トルクセンサに磁界を周期的に付与する磁界発生装置を備えている。制御装置は、磁界発生装置を通じてトルクセンサに磁界を付与したとき、付与した磁界に応じた信号がトルクセンサから出力されるか否かを判断する。そして制御装置は、付与した磁界に応じた信号がトルクセンサから出力されなかった場合、トルクセンサに異常が生じたと判定する。また制御装置は、磁界発生装置からトルクセンサに磁界を付与する直前にトルクセンサの検出信号に基づいて操舵トルクを検出し、磁界発生装置から磁界を発生させている期間、操舵トルク検出値を保持する。
一方、電動パワーステアリング装置には、操舵トルク検出値に基づいてその1次時間微分値を演算するとともに、演算したトルク微分値に基づいてアシスト指令値に対する補償を行うものがある(例えば特許文献2参照)。
特開2011−203091号公報 特開2006−131191号公報
ところで、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、操舵トルク検出値を保持している期間は操舵トルク検出値が一定値となる。その期間に制御装置がトルク微分値を演算すると、トルク微分値が零となり、その状態が継続する。このようにトルク微分値が零に固定されると、トルク微分値に基づく補償を適切に行うことができなくなるため、改善の余地を残すものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操舵トルク検出値が一定値に保持される期間であっても、トルク微分値に基づく補償系の信頼性を確保することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決する電動パワーステアリング装置は、車両の操舵機構にアシスト力を付与するモータと、前記操舵機構に付与される操舵トルクに応じた検出信号を出力するトルクセンサと、前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出信号に基づき操舵トルク検出値及び前記操舵トルク検出値の1次時間微分値であるトルク微分値を演算し、前記操舵トルク検出値に基づく基本アシスト指令値を少なくとも前記トルク微分値に基づく補償値で補償することにより演算されるアシスト指令値に基づいて前記モータの駆動を制御するものであり、前記操舵トルク検出値が所定時間保持される場合、前記操舵トルク検出値が保持されている期間、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持する。
この構成によれば、操舵トルク検出値が保持されている期間、トルク微分値を実際の値あるいはそれに近い値に保持することができる。そのため、操舵トルク検出値が保持されている期間、操舵トルク検出値が常に零に固定される状況を回避することができる。これによりトルク微分値に基づく補償値をより適切に演算することができるため、補償系の信頼性を確保することができる。
例えば上記電動パワーステアリング装置について、前記制御部は、前記操舵トルク検出値を所定の周期で取得し、前記操舵トルク検出値の今回取得値と前回取得値との差分値を前記所定の周期で除算することにより前記トルク微分値を演算するものであり、前記操舵トルク検出値の今回取得値が保持された値である場合、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することが好ましい。
ところで、操舵トルク検出値が保持されていない期間であっても、トルク微分値の演算に、保持された操舵トルク検出値が用いられると、トルク微分値が異常値になる可能性がある。
そこで上記電動パワーステアリング装置について、前記制御部は、前記操舵トルク検出値が保持されていない期間であっても、前記トルク微分値の演算に前記保持された操舵トルク検出値が必要な場合には、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することが好ましい。
この構成によれば、トルク微分値の演算に、保持された操舵トルク検出値が必要な場合には、トルク微分値が保持されるため、トルク微分値が異常値になることを回避することができる。これにより補償系の信頼性を確保することができる。
例えば上記電動パワーステアリング装置について、前記制御部は、前記操舵トルク検出値を所定の周期で取得し、前記操舵トルク検出値の今回取得値と前回取得値との差分値を前記所定の周期で除算することにより前記トルク微分値を演算するものであり、前記操舵トルク検出値の今回取得値が保持された値でなく、且つ、前記操舵トルク検出値の前回取得値が保持された値である場合、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することが好ましい。
そして上記電動パワーステアリング装置について、前記制御部は、前記操舵トルク検出値が保持される直前に演算されたトルク微分値を保持することが好ましい。
この構成によれば、トルク微分値が実際の値により近い直近の演算値に保持されるため、補償系の信頼性を、より的確に確保することができる。
また上記電動パワーステアリング装置について、前記トルクセンサは、前記トルクセンサの異常を判定可能な異常診断信号の出力及び前記検出信号の出力を交互に行い、前記制御部は、前記異常診断信号に基づいて前記トルクセンサの異常を検出するとともに、少なくとも前記トルクセンサから前記異常診断信号が出力されている期間、前記操舵トルク検出値を、前記検出信号が出力されている期間に演算された値に保持することが好ましい。
この構成によれば、トルクセンサの異常の有無を監視しつつ、トルクセンサから異常診断信号が出力されている期間でも補償系の信頼性が確保されたモータの駆動制御を継続することができる。
この電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク検出値が一定値に保持される期間であっても、トルク微分値に基づく補償系の信頼性を確保することができる。
電動パワーステアリング装置の一実施形態についてその概略構成を示すブロック図。 実施形態の電動パワーステアリング装置についてその制御装置の構成を示すブロック図。 (a),(b)は、実施形態の電動パワーステアリング装置におけるトルクセンサへの供給電圧、及びトルクセンサの出力の推移を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、実施形態の電動パワーステアリング装置におけるトルクセンサへの供給電圧、トルクセンサの状態、フラグFのセット状態、及びトルク演算部の演算状態を示すタイミングチャート。 実施形態の電動パワーステアリング装置によるトルク微分値を演算する処理の手順を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、実施形態の電動パワーステアリング装置におけるフラグFのセット状態、操舵トルク検出値τ、及びトルク微分値dτの推移を示すタイミングチャート。 電動パワーステアリング装置の他の実施形態によるトルク微分値を演算する処理の手順を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、他の実施形態の電動パワーステアリング装置におけるフラグFのセット状態、操舵トルク検出値τ、及びトルク微分値dτの推移を示すタイミングチャート。
以下、電動パワーステアリング装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、この電動パワーステアリング装置1は、運転者のステアリングホイール20の操作に基づいて転舵輪4を転舵させる操舵機構2、及び運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構3を備えている。
操舵機構2は、ステアリングホイール20の回転軸となるステアリングシャフト21、及びその下端部にラックアンドピニオン機構22を介して連結されたラックシャフト23を備えている。操舵機構2では、運転者のステアリングホイール20の操作に伴いステアリングシャフト21が回転すると、その回転運動がラックアンドピニオン機構22を介してラックシャフト23の軸方向の往復直線運動に変換される。このラックシャフト23の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド24を介して転舵輪4に伝達されることにより転舵輪4の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。
アシスト機構3は、ステアリングシャフト21にアシスト力(アシストトルク)を付与するモータ30を備えている。モータ30はブラシレスモータからなる。モータ30の出力トルクが減速機31を介してステアリングシャフト21に伝達されることによりステアリングシャフト21にアシストトルクが付与され、ステアリング操作が補助される。
この電動パワーステアリング装置1には、ステアリングホイール20の操作量や車両の状態量を検出する各種センサが設けられている。例えばステアリングシャフト21にはトルクセンサ6が設けられている。トルクセンサ6は、運転者のステアリング操作に際してステアリングシャフト21に付与される操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクに応じた電圧信号を検出信号Sτとして出力する。またトルクセンサ6は、自身への給電が開始された際に、検出信号Sτに代えて、トルクセンサ6の異常の有無を判定可能な異常診断信号Sdを所定時間だけ出力する。車両には車速センサ7が設けられている。車速センサ7は、車両の走行速度を検出し、検出した車速に応じた電圧信号を検出信号Svとして出力する。モータ30には回転角センサ8が設けられている。回転角センサ8は、モータ30の回転角を検出し、検出したモータ回転角に応じた電圧信号を検出信号Sθとして出力する。各センサ6〜8から出力される信号は制御装置5に取り込まれる。制御装置5は、各センサ6〜8から出力される信号に基づいてモータ30の駆動を制御する制御部の一例である。
図2に示すように、制御装置5は、モータ30に駆動電力を供給する駆動回路50、及び駆動回路50を介してモータ30の駆動を制御するマイコン51を備えている。
駆動回路50は、マイコン51からの制御信号(PWM駆動信号)Scに基づいて電源からの直流電力を三相交流電力に変換し、この三相交流電力を各相の給電線WLを介してモータ30に供給する。各相の給電線WLには電流センサ52が設けられている。なお図2では、便宜上、各相の給電線WL及び各相の電流センサ52をそれぞれ一つにまとめて図示している。電流センサ52は、給電線WLを流れる各相電流値を検出し、検出した各相電流値に応じた電圧信号を検出信号Siとしてマイコン51に出力する。
マイコン51には、各センサ6〜8,52から出力される各種信号が取り込まれる。マイコン51は、各センサ6〜8,52から出力される各種信号に基づいて制御信号Scを生成する。そしてマイコン51は、この制御信号Scを駆動回路50に出力することにより駆動回路50をPWM駆動させ、モータ30を駆動させる。
次に、マイコン51によるモータ30の駆動制御について詳述する。
マイコン51は、各センサ6〜8,52から出力される検出信号に基づいて各種状態量の検出値を演算する複数の演算部70〜73を有している。トルク演算部70は、トルクセンサ6から出力される検出信号Sτに基づいて操舵トルク検出値τを演算する。車速演算部71は、車速センサ7から出力される検出信号Svに基づいて車速検出値Vを演算する。モータ回転角演算部72は、回転角センサ8から出力される検出信号Sθに基づいてモータ回転角検出値θmを演算する。相電流値演算部73は、電流センサ52から出力される検出信号Siに基づいて各相電流検出値Iを演算する。なお、これら演算部70〜73の演算周期は第1演算周期T1(例えば400[μsec])に設定されている。
またマイコン51は、操舵トルク検出値τの1次時間微分値であるトルク微分値dτを演算する微分値演算部74を有している。微分値演算部74は、トルク演算部70により演算された操舵トルク検出値τを第1演算周期T1の2倍の演算周期T2(例えば800[μsec])で取得する。そして微分値演算部74は、以下の式(1)に基づいてトルク微分値dτを第2演算周期T2で演算する。ただし、「τ」は操舵トルク検出値τの今回取得値を、「τi−1」は操舵トルク検出値τの前回取得値を示す。
dτ=(τ−τi−1)/T2 ・・・(1)
なお微分値演算部74は、トルク演算部70から取得した操舵トルク検出値τをマイコン51の記憶部75に逐次記憶させており、この記憶部75から操舵トルク検出値の前回取得値τi−1を読み込む。
トルク演算部70により演算された操舵トルク検出値τ、車速演算部71により演算された車速検出値V、及び微分値演算部74により演算されたトルク微分値dτは電流指令値演算部76に取り込まれる。電流指令値演算部76は、これら操舵トルク検出値τ、車速検出値V、及びトルク微分値dτに基づいて電流指令値I*を演算する。電流指令値I*はモータ30を流れる電流の目標値である。本実施形態では、この電流指令値I*が、モータ30の出力トルクの目標値であるアシスト指令値に対応する。電流指令値演算部76は、操舵トルク検出値τ及び車速検出値Vに基づいて基本電流指令値I1*を演算する基本アシスト制御部76a、並びにトルク微分値dτに基づいて補償値I2*を演算するトルク微分制御部76bを有している。
基本アシスト制御部76aは、例えば操舵トルク検出値τ、車速検出値V、及び基本電流指令値I1*の関係を示す三次元マップを有しており、このマップに基づいて基本電流指令値I1*を演算する。基本電流指令値I1*は、操舵トルク検出値τ及び車速検出値Vに応じた適切な出力トルクをモータ30から発生させるための電流指令値I*の基礎成分であり、基本アシスト指令値に対応する。基本アシスト制御部76aは、例えば操舵トルク検出値τの絶対値が大きくなるほど、また車速検出値Vが小さくなるほど基本電流指令値I1*の絶対値をより大きい値に設定する。基本アシスト制御部76aは、演算した基本電流指令値I1*を加算器76cに出力する。
トルク微分制御部76bは、トルク微分値dτに基づいて補償値I2*を演算する。トルク微分制御部76bは、例えばトルク微分値dτ及び補償値I2*の関係を示す2次元マップを有しており、このマップに基づいて補償値I2*を演算する。この補償値I2*を用いて基本電流指令値I1*に対する補償を行うことにより、例えば制御系を安定化させたり、転舵輪4から操舵機構2に伝達される逆入力振動を抑制することが可能となる。トルク微分制御部76bは、演算した補償値I2*を加算器76cに出力する。
加算器76cは、基本アシスト制御部76aにより演算された基本電流指令値I1*に、トルク微分制御部76bにより演算された補償値I2*を加算することにより基本電流指令値I1*に対する補償を行い、その演算結果「I1*+I2*」を電流指令値I*として出力する。
電流指令値演算部76により演算された電流指令値I*、モータ回転角演算部72により演算されたモータ回転角検出値θm、及び相電流値演算部73により演算された各相電流検出値Iは電流制御部77に取り込まれる。電流制御部77は、モータ回転角検出値θmを用いて各相電流検出値Iをd/q座標系のd軸電流値及びq軸電流値に変換する。電流制御部77は、d軸電流値及びq軸電流値を電流指令値I*に追従させる電流フィードバック制御を行うことによりd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を算出する。そして電流制御部77は、モータ回転角検出値θmを用いてd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を各相電圧指令値に変換する。電流制御部77は、この各相電圧指令値に基づく制御信号Scを駆動回路50に出力することにより駆動回路50をPWM駆動させる。これにより制御信号Scに応じた駆動電力が駆動回路50からモータ30に供給され、モータ30の駆動制御が実行される。
次にトルクセンサ6の動作について詳述する。
制御装置5は、トルクセンサ6に動作電力を供給する電源IC53を備えている。電源IC53は、車載バッテリなどの電源から供給される電圧をトルクセンサ6に適した動作電圧に調圧し、調圧した動作電圧をトルクセンサ6に印加することによりトルクセンサ6の動作電源を確保する。また電源IC53は、マイコン51からの指令に基づいてトルクセンサ6への給電の遮断及び給電の再開を行う。トルクセンサ6は、給電が開始されたとき、図3に示すように動作する。
図3(a)に示すように、トルクセンサ6への給電が時刻t1で開始されたとすると、トルクセンサ6の出力は、図3(b)に示すように変化する。すなわちトルクセンサ6は、まず、トルクセンサ6の異常の有無を判定可能な予め定められた波形からなる異常診断信号Sdを所定時間T10だけ出力する。そしてトルクセンサ6は、異常診断信号Sdの出力が完了した時刻t2以降、検出信号Sτを出力する。
トルクセンサ6に何らかの異常が生じると、トルクセンサ6は予め定められた波形とは異なる波形の異常診断信号Sdを出力する。これを利用し、マイコン51は、トルクセンサ6から出力される異常診断信号Sdの変化に基づいてトルクセンサ6の異常を検出する。
次にマイコン51によるトルクセンサ6の異常検出方法について説明する。
図2に示すように、マイコン51は、トルクセンサ6の異常を検出する異常検出部78を有している。異常検出部78は、電源IC53を通じてトルクセンサ6への給電の遮断及び給電の再開を周期的に行うことでトルクセンサ6から異常診断信号Sd及び検出信号Sτを周期的に出力させる。そして異常検出部78は、トルクセンサ6から周期的に出力される異常診断信号Sdに基づいてトルクセンサ6の異常を検出する。
図4(a)に示すように、異常検出部78は、例えば時刻t10でトルクセンサ6への給電を一時的に遮断した後、時刻t11でトルクセンサ6への給電を再開する。これにより図4(b)に示すようにトルクセンサ6は一旦シャットダウンした後、異常診断信号Sdの出力を開始する。トルクセンサ6は、給電が開始される時刻t11から所定時間T10が経過する時刻t12までの期間、異常診断信号Sdを出力する。このとき異常検出部78は、トルクセンサ6から出力された異常診断信号Sdが予め定められた波形であるか否かを判断する。異常検出部78は、異常診断信号Sdが予め定められた波形である場合、トルクセンサ6が正常であると判定し、異常診断信号Sdが予め定められた波形でない場合、トルクセンサ6が異常であると判定する。トルクセンサ6が正常な場合、図4(a),(b)に示すように、時刻t12から所定時間T11が経過する時刻t13まで、異常検出部78はトルクセンサ6への給電を継続するため、トルクセンサ6は検出信号Sτを出力する。そして異常検出部78は時刻t13で再びトルクセンサ6への給電を遮断した後、時刻t14でトルクセンサ6への給電を再開する。これにより、トルクセンサ6は、時刻t13でシャットダウンした後に時刻t14で異常診断信号Sdを再び出力する。このとき異常検出部78は、トルクセンサ6から出力される異常診断信号Sdに基づいてトルクセンサ6の異常の有無を再度判定する。以降、異常検出部78は、トルクセンサ6への給電の遮断及び給電の開始を周期的に行うことでトルクセンサ6から異常診断信号Sd及び検出信号Sτを交互に出力させる。また異常検出部78は、トルクセンサ6が異常診断信号Sdの出力を行う毎にトルクセンサ6の異常の有無を判定する。
異常検出部78は、トルクセンサ6から出力される異常診断信号Sdに基づいてトルクセンサ6の異常を検出した場合、図2に示すように、異常検出信号Seを電流制御部77に出力する。電流制御部77は、異常検出部78からの異常検出信号Seを受け取ると、電動パワーステアリング装置1の安全性を確保すべく、例えば駆動回路50の駆動を停止するなどのフェイルセーフ制御を実行する。
なお図2に示すように、マイコン51は、異常検出部78により第1演算周期T1でフラグFのセットが行われるフラグレジスタ79を有している。図4(c)に示すように、異常検出部78は、トルクセンサ6への給電を遮断した時点から、トルクセンサ6から検出信号Sτの出力が開始されたことを確認するまでの期間、フラグFをオン状態に設定する。また異常検出部78は、トルクセンサ6が検出信号Sτを出力している期間、フラグFをオフ状態に設定する。このフラグFのセット状態に基づいてトルク演算部70が操舵トルク検出値τの演算及び保持を行う。
次に、トルク演算部70による操舵トルク検出値τの演算方法について詳述する。
図4(d)に示すように、トルク演算部70は、フラグFがオフ状態の場合にはトルクセンサ6の検出信号Sτに基づいて操舵トルク検出値τを演算し、フラグFがオン状態の場合には操舵トルク検出値τとしてその前回値を保持する。これにより例えばトルクセンサ6への給電が遮断される時刻t13から、トルクセンサ6から検出信号Sτの出力が開始される時刻t15までの期間、操舵トルク検出値τは、時刻t13の直前に演算された値に保持される。したがってマイコン51では、トルクセンサ6がシャットダウンしている間も、またトルクセンサ6から異常診断信号Sdが出力されている期間も、モータ30の駆動制御を継続することができる。
次に微分値演算部74によるトルク微分値dτの演算方法について詳述する。
微分値演算部74は、トルク演算部70により演算された操舵トルク検出値τを取得する際に、フラグレジスタ79からフラグFのセット状態も同時に取得し、操舵トルク検出値τ及びフラグFのセット状態を関連付けして記憶部75に記憶させる。これにより微分値演算部74は、例えば操舵トルク検出値の前回取得値τi−1に関連付けされたフラグFのセット状態を確認することで、前回取得値τi−1が保持された値であるか否かを判断することができる。そして微分値演算部74は、この記憶部75に記憶された情報を利用して図5に示す処理を第2演算周期T2で繰り返し実行することにより、トルク微分値dτを演算する。
図5に示すように、微分値演算部74は、まず、操舵トルク検出値の今回値τを取得するとともに(ステップS1)、フラグFの現在のセット状態を取得する(ステップS2)。そして微分値演算部74は、フラグFの現在のセット状態に基づいて操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値であるか否かを判断する(ステップS3)。微分値演算部74は、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値である場合(ステップS3:YES)、トルク微分値の今回値dτを前回値dτi−1に保持する(ステップS7)。
また微分値演算部74は、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値でない場合(ステップS3:NO)、記憶部75に記憶されたフラグFの前回のセット状態に基づいて、操舵トルク検出値の前回取得値τi−1が保持された値であるか否かを判断する(ステップS4)。微分値演算部74は、操舵トルク検出値の前回取得値τi−1が保持された値である場合(ステップS4:YES)、トルク微分値の今回値dτを前回値dτi−1に保持する(ステップS7)。
一方、微分値演算部74は、操舵トルク検出値の前回取得値τi−1が保持された値でない場合(ステップS4:NO)、上記式(1)に基づいてトルク微分値の今回値dτを演算する(ステップS5)。そして微分値演算部74は、演算されたトルク微分値の今回値dτを前回値dτi−1として記憶部75に記憶させる(ステップS6)。
次に図6を参照して本実施形態の電動パワーステアリング装置1の作用について説明する。なお図6(b)では、トルク演算部70により演算される操舵トルク検出値τを黒丸の点で、またその推移を実線で示すとともに、操舵トルクの実際の値を三角の点で、またその推移を一点鎖線で示す。さらに図6(c)では、本実施形態の微分値演算部74により演算されるトルク微分値dτの推移を黒丸の点で、またその推移を実線で示すとともに、上記式(1)に基づいてトルク微分値dτを演算し続けた場合の演算結果を三角の点で、またその推移を一点鎖線で示す。
図6(a)に示すように、例えば時刻t22から時刻t24までの期間、フラグFがオン状態に設定され、図6(b)に示すように、トルク演算部70が、その期間、操舵トルク検出値τを保持したとする。このとき微分値演算部74は、図6(c)に示すように、時刻t21でトルク微分値dτを演算するとき、フラグFのセット状態に基づいて、操舵トルク検出値の今回取得値τ2と、時刻t20で得た前回取得値τ1とが共に保持された値でないと判断する。そのため微分値演算部74は、それらの差分値(τ2−τ1)を第2演算周期T2で除算することによりトルク微分値の今回値dτ1を演算する。
続いて微分値演算部74は、時刻t23でトルク微分値dτを演算するとき、フラグFのセット状態に基づいて、操舵トルク検出値の今回取得値τ2が保持された値であると判断する。そのため微分値演算部74は、トルク微分値の前回値dτ1をそのまま今回値として用いる。同様に微分値演算部74は、時刻t24でも、トルク微分値の前回値dτ1をそのまま今回値として用いる。
また微分値演算部74は、時刻t25でトルク微分値dτを演算するとき、フラグFのセット状態に基づいて、操舵トルク検出値の今回取得値τ3が保持された値でなく、且つ、時刻t24で得た前回取得値τ2が保持された値であると判断する。そのため微分値演算部74は、時刻t25でもトルク微分値の前回値dτ1をそのまま今回値として用いる。
さらに微分値演算部74は、時刻t26でトルク微分値dτを演算するとき、フラグFのセット状態に基づいて、操舵トルク検出値の今回取得値τ4と、時刻t25で得た前回取得値τ3とが共に保持された値でないと判断する。そのため微分値演算部74は、それらの差分値(τ4−τ3)を第2演算周期T2で除算することによりトルク微分値の今回値dτ1を演算する。
このような構成によれば、図6(c)に示すように、操舵トルク検出値τが保持される時刻t22から時刻t24までの期間、トルク微分値dτが実際の値τ1に保持される。そのため図6(c)に三角の点で示すようにトルク微分値dτが零に固定されるような状況を回避することができる。
また、上記式(1)に基づいてトルク微分値dτを演算し続けた場合、時刻t25のような状況、すなわち操舵トルク検出値の今回取得値τ3が保持された値でなく、且つ、前回取得値τ2が保持された値となるような状況では、図6(c)に三角の点で示すようにトルク微分値dτが実際の値から大きくずれた異常値dτeとなる。この点、本実施形態では、この時刻t25で演算されるトルク微分値dτも実際の値τ1あるいはそれに近い値に保持されるため、トルク微分値dτが異常値になることを回避することができる。
このように本実施形態の電動パワーステアリング装置1によれば、操舵トルク検出値τが保持される時刻t22から時刻t24までの期間、トルク微分値dτが、操舵トルク検出値τを保持する直前にあたる時刻t21で演算された値dτ1に保持される。これによりトルク微分値dτを実際の値あるいはそれに近い値に保持することができるため、補償値I2*をより適切に演算することができる。そのため補償系の信頼性を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態の電動パワーステアリング装置1によれば以下の効果が得られる。
(1)制御装置5では、操舵トルク検出値τが保持されている期間、トルク微分値dτを、操舵トルク検出値τが保持される直前に演算された値に保持することとした。具体的には、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値である場合、トルク微分値dτを、操舵トルク検出値τが保持される直前に演算された値に保持することとした。これにより補償値I2*をより適切に演算することができるため、補償系の信頼性を確保することができる。また、トルク微分値dτが実際の値により近い直近の演算値に保持されるため、補償系の信頼性を、より的確に確保することができる。
(2)制御装置5では、操舵トルク検出値τが保持されていない期間であっても、トルク微分値dτの演算に、保持された操舵トルク検出値τが必要な場合には、トルク微分値dτを、操舵トルク検出値τが保持される直前に演算された値に保持することとした。具体的には、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値でなく、且つ、前回取得値τi−1が保持された値である場合、トルク微分値dτを、操舵トルク検出値τが保持される直前に演算された値に保持することとした。これによりトルク微分値dτが異常値τeになることを回避することができるため、補償系の信頼性を向上させることができる。
(3)トルクセンサ6では、検出信号Sτ及び異常診断信号Sdを交互に出力することとした。そして制御装置5では、異常診断信号Sdに基づいてトルクセンサ6の異常を検出することとした。また制御装置5では、トルクセンサ6がシャットダウンしている期間、及びトルクセンサ6が異常診断信号Sdを出力している期間、操舵トルク検出値τを保持することとした。これにより制御装置5は、トルクセンサ6の異常を監視しつつ、トルクセンサ6がシャットダウンしている期間も、またトルクセンサ6から異常診断信号Sdが出力されている期間も、モータ30の駆動制御を継続することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1演算周期T1及び第2演算周期T2のそれぞれの設定値は適宜変更可能である。
・上記実施形態では、トルク微分値dτを、操舵トルク検出値τを保持する直前に演算された値に保持することとしたが、トルク微分値dτは、操舵トルク検出値τを保持する前に演算された任意の値に保持することが可能である。例えばトルク微分値dτを、図6(c)に示す時刻t21よりも前の時刻t20で演算された値に保持してもよい。
・図7に示すように、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値である場合(ステップS3:YES)、あるいは操舵トルク検出値の前回取得値τi−1が保持された値である場合(ステップS4:YES)、トルク微分値の今回値τを零に設定してもよい(ステップS8)。このような構成によれば、図8に示すように、少なくとも時刻t25でトルク微分値dτが異常値dτeになることを回避することができるため、補償系の信頼性を確保することが可能である。
・図5に示す処理においてステップS4の処理を省略してもよい。すなわち制御装置5は、操舵トルク検出値の今回取得値τが保持された値でない場合(ステップS3:NO)、上記式(1)に基づいてトルク微分値の今回値dτを演算してもよい(ステップS5)。このような構成であっても、少なくともトルク微分値dτが零に固定されることを回避することができるため、補償系の信頼性を向上させることは可能である。
・上記実施形態では、保持される操舵トルク検出値τとして、トルクセンサ6への給電が遮断される直前の値を用いたが、トルクセンサ6から検出信号Sτが出力されている期間に演算された操舵トルク検出値τに基づくものであれば、適宜の値を用いてもよい。例えば、検出信号Sτが出力されている期間における操舵トルク検出値τの平均値を用いてもよい。
・上記実施形態では、トルクセンサ6が自身への給電開始に基づき自発的に異常診断信号Sdを出力するものであったが、トルクセンサ6から異常診断信号Sdを出力させる構成は適宜変更可能である。例えばトルクセンサ6は、マイコン51からの指令信号に基づいて異常診断信号Sdを出力するものであってもよい。この場合、トルクセンサ6をシャットダウンさせる必要がないため、トルクセンサ6から異常診断信号Sdが出力されている期間にのみトルク検出値τを保持すればよい。すなわち、制御装置5は、少なくともトルクセンサから異常診断信号Sdが出力されている期間、操舵トルク検出値τを保持するものであればよい。
・上記実施形態では、トルクセンサ6が異常診断信号Sd及び検出信号Sτを交互に出力するものであったが、トルクセンサ6は検出信号Sτのみを出力するものであってもよい。この場合、制御装置5は、トルクセンサ6の異常として、トルクセンサ6の周辺回路の異常、例えばトルクセンサ6に動作電源を供給する電源IC53の異常を検出してもよい。このような実施形態では、制御装置5が電源IC53の異常の有無を判定している期間、操舵トルク検出値τを保持してもよい。
・上記実施形態では、トルク検出値τ及び車速検出値Vに基づいて基本電流指令値I1*を設定したが、例えばトルク検出値τのみに基づいて基本電流指令値I1*を設定してもよい。
・上記実施形態の電流指令値演算部76では、基本電流指令値I1*に対する補償成分として補償値I2*だけを用いたが、それ以外の適宜の補償成分を更に用いてもよい。
・上記実施形態では、マイコン51がトルク演算部70を有していたが、トルク演算部をトルクセンサ6がそれぞれ有していてもよい。この場合、トルクセンサ6のトルク演算部及びマイコン51により制御部が構成される。またトルクセンサ6がトルク演算部を有する場合には、微分値演算部をトルクセンサ6に設けてもよい。この場合、トルクセンサ6のトルク演算部及び微分値演算部、並びにマイコン51により制御部が構成される。
・上記実施形態では、モータ30としてブラシレスモータを用いたが、ブラシ付きのモータを用いてもよい。
・上記実施形態の電動パワーステアリング装置1は、ステアリングシャフト21にアシストトルクを付与する電動パワーステアリング装置であったが、例えばラックシャフト23にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置にも適用可能である。
τ…操舵トルク検出値、dτ…トルク微分値、I*…電流指令値(アシスト指令値)、Sτ…検出信号、I1*…基本電流指令値(基本アシスト指令値)、I2*…補償値、1…電動パワーステアリング装置、2…操舵機構、3…アシスト機構、5…制御装置(制御部)、6…トルクセンサ、30…モータ。

Claims (6)

  1. 車両の操舵機構にアシスト力を付与するモータと、
    前記操舵機構に付与される操舵トルクに応じた検出信号を出力するトルクセンサと、
    前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出信号に基づき操舵トルク検出値及び前記操舵トルク検出値の1次時間微分値であるトルク微分値を演算し、
    前記操舵トルク検出値に基づく基本アシスト指令値を少なくとも前記トルク微分値に基づく補償値で補償することにより演算されるアシスト指令値に基づいて前記モータの駆動を制御するものであり、
    前記操舵トルク検出値が所定時間保持される場合、前記操舵トルク検出値が保持されている期間、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御部は、前記操舵トルク検出値が保持されていない期間であっても、前記トルク微分値の演算に前記保持された操舵トルク検出値が必要な場合には、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御部は、
    前記操舵トルク検出値を所定の周期で取得し、前記操舵トルク検出値の今回取得値と前回取得値との差分値を前記所定の周期で除算することにより前記トルク微分値を演算するものであり、
    前記操舵トルク検出値の今回取得値が保持された値である場合、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 車両の操舵機構にアシスト力を付与するモータと、
    前記操舵機構に付与される操舵トルクに応じた検出信号を出力するトルクセンサと、
    前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出信号に基づき操舵トルク検出値及び前記操舵トルク検出値の1次時間微分値であるトルク微分値を演算し、
    前記操舵トルク検出値に基づく基本アシスト指令値を少なくとも前記トルク微分値に基づく補償値で補償することにより演算されるアシスト指令値に基づいて前記モータの駆動を制御するものであり、
    前記操舵トルク検出値が所定時間保持される場合、前記操舵トルク検出値が保持されている期間、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持し、
    前記操舵トルク検出値が保持されていない期間であっても、前記トルク微分値の演算に前記保持された操舵トルク検出値が必要な場合には、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持するとともに、
    前記制御部は、
    前記操舵トルク検出値を所定の周期で取得し、前記操舵トルク検出値の今回取得値と前回取得値との差分値を前記所定の周期で除算することにより前記トルク微分値を演算するものであり、
    前記操舵トルク検出値の今回取得値が保持された値でなく、且つ、前記操舵トルク検出値の前回取得値が保持された値である場合、前記トルク微分値を、前記操舵トルク検出値が保持される前に演算された値に保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御部は、前記操舵トルク検出値が保持される直前に演算されたトルク微分値を保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記トルクセンサは、前記トルクセンサの異常を判定可能な異常診断信号の出力及び前記検出信号の出力を交互に行い、
    前記制御部は、
    前記異常診断信号に基づいて前記トルクセンサの異常を検出するとともに、
    少なくとも前記トルクセンサから前記異常診断信号が出力されている期間、前記操舵トルク検出値を、前記検出信号が出力されている期間に演算された値に保持することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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