JP6191251B2 - シンクライアント端末装置及びデータバックアップ制御プログラム - Google Patents

シンクライアント端末装置及びデータバックアップ制御プログラム Download PDF

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本発明は、シンクライアント端末装置及びデータバックアップ制御プログラムに関する。
PCのOSには、PC画面の背景色等、ユーザの操作環境に関するデータ(保存用データ)が記憶された記憶部(以下、内蔵ディスクという。)が設けられている。このようなデータの漏洩等を防止するために、保存用データを退避させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、内蔵ディスクへデータが書き込まれると、改ざんされたデータやウィルスに感染したデータが内蔵ディスクに記憶される可能性がある。内蔵ディスクへの書き込み指示に対して、書き込み指示に係るデータを内蔵ディスクに書き込む替わりに揮発性のメモリに保存することが行われている。
特開2009−176001号公報
しかしながら、揮発性のメモリに保存されたデータは、PCの起動からシャットダウンまでの間のみ有効であり、再起動時には全て消去されてしまい、無効となる。このため、ユーザは、再起動後、前回の起動時のときに使用していた操作環境下でPCを使用することができない。これに対して、ユーザは、再起動後も前回の起動のときと同じ操作環境を継続して使用したい場合がある。
一方、揮発性のメモリに保存されたデータには、例えばメモ帳等のように一時的に使うのみで再起動後には必要のないものと、作成中の作業ファイルのように再起動後にも必要なものがある。再起動後も揮発性のメモリに保存されたすべてのデータを使用可能とすると、不必要なデータや、セキュリティー上の観点から管理者側が意図しないデータまで再起動時に有効となるという課題が生じる。
そこで、一側面では、ユーザの端末においてユーザの利便性とデータの保護の両立を可能とすることを目的とする。
一つの案では、特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を記憶する第1の記憶部と、書き込みが禁止されている不揮発性の第2の記憶部への書き込み指示に対して、前記書き込み指示が前記情報の示す特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信するか否かを判定する判定部と、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信すると判定された場合、該書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信し、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に保存させる端末側送信部と、前記シンクライアント端末装置のOSの終了後、前記サーバ装置に保存され、該サーバ装置から受信した合成データ、又は該サーバ装置から受信した全部のデータと差分データとを記憶する揮発性の第3の記憶部と、前記第2の記憶部及び前記第3の記憶部に記憶されたデータを前記OSの再起動時に設定する制御部と、を有するシンクライアント端末装置が提供される。
一態様によれば、ユーザの端末においてユーザの利便性とデータの保護の両立を可能とすることができる。
一実施形態に係るシステムの全体構成例。 データの格納場所の一例を説明するための図。 一実施形態に係るシンクライアント端末装置及び保存サーバ装置のハードウェア構成例。 一実施形態に係るシンクライアント端末装置及び保存サーバ装置の機能構成例。 一実施形態に係る環境ファイルの一例を示した図。 一実施形態に係るデータのバックアップ制御処理(リストア時)の全体の流れを示した図。 一実施形態に係る識別テーブルの一例を示した図。 一実施形態に係るデータのバックアップ制御処理(バックアップ時)の全体の流れを示した図。 一実施形態に係るシンクライアント端末装置の動作を示したフローチャート。 一実施形態に係る保存サーバ装置の動作例(全体バックアップ)を示したフローチャート。 一実施形態に係る保存サーバ装置の動作例(順次バックアップ)を示したフローチャート。 一実施形態に係る保存サーバ装置の動作例(リストア時)を示したフローチャート。 一実施形態に係るデータの格納場所の一例を説明するための図。
以下、本発明の一実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[システムの全体構成]
シンクライアントシステムでは、シンクライアント端末装置が仮想サーバ装置(シンクライアントサーバ装置)に所定の処理(例えば、表計算処理や画面生成処理)を要求し、仮想サーバ装置側で要求に応じた処理を実行し、シンクライアント端末装置に実行した結果(たとえば、表計算結果や生成された画面)を提供することが行われている。
図1に示した一実施形態に係るシステムの全体構成例を参照しながら具体的に説明する。上記シンクライアントシステムは、図1のSys1で示されている。画面生成処理を例に挙げると、シンクライアントシステムでは、以下のS1〜S4の順で処理が実行される。
S1:シンクライアント端末装置10は、シンクライアント端末装置10で操作されたキーコードを仮想サーバ装置15に転送し、キーコードに応じた画面の生成を要求する。
S2:仮想サーバ装置15は、シンクライアント端末装置10から受信したキーコードに基づき、仮想サーバ装置15上のアプリケーションを操作する。
S3:仮想サーバ装置15は、仮想サーバ装置15上でアプリケーションを実行したことより生じた画面推移をシンクライアント端末装置10に転送する。
S4:シンクライアント端末装置10は、仮想サーバ装置15から送信された画面イメージを画面上に表示する。
ここで、S5においてシンクライアント端末装置10は、ユーザが画面の背景色の設定を変えたりすることで、ユーザの端末において操作環境を設定するデータに変更が発生する。そこで、本実施形態に係るデータのバックアップ制御システムSys2では、S6及びS7に示したように所定の場合に変更データを保存サーバ装置20に保存する。
S6:特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によりユーザの端末において操作環境を設定するデータに変更が生じた場合、シンクライアント端末装置10は、変更データを保存サーバ装置20に保存するように指示する。特定の操作又は特定のアプリケーションについては後述する。
S7:保存サーバ装置20は、シンクライアント端末装置10からの指示に応じて変更データを保存サーバ装置20に保存する。
なお、保存サーバ装置20は、変更データを一時退避させるサーバ装置の一例である。本実施形態では、仮想サーバ装置15と保存サーバ装置20とは同一のサーバ装置であってもよい。ただし、仮想サーバ装置15と保存サーバ装置20とが別のサーバ装置で構成されていれば、各サーバ装置の処理の負荷を分散させることができる。
以上のように、本実施形態では、S6及びS7に示したように保存サーバ装置20に変更データを保存する。S6及びS7に示した変更データは、例えば、PC画面の背景色等、ユーザが操作環境の設定を変更した場合や、特定のアプリケーションが実行された場合に、ソフトウェアからの書き込み指示に応じて発生する。S6及びS7に示した変更データの保存の詳細を説明する前に、変更データの保存例について、図2を参照しながら説明する。図2の左側は、変更データの保存例1を示し、図2の右側は、変更データの保存例2を示す。
[変更データの保存例1、2]
PC等の端末装置のOSには、画面の背景色等、ユーザのPC等における操作環境に関する初期データが保存された内蔵ディスクが設けられている。内蔵ディスクは、例えば、CF(Compact Flash)カード、SDD(Super Density Disc)、HDD(Hard Disc Drive)により実現される。
(変更データの保存例1)
変更データの保存例1の場合、ユーザの操作環境に関するデータはA〜Dの各時点で以下のように保存される。
A.OSの起動時
端末装置のOSは、起動時(ログイン時)、内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータである。
B.特定の操作や特定のアプリケーションの実行によるソフトウェアからの書き込み指示
特定の操作や特定のアプリケーションの実行により、入力操作を受け付けたり、アプリケーションプログラムを実行したりするソフトウェアから書き込み指示があると、書き込み指示に係るデータは、内蔵ディスクに記憶される。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関する初期状態のデータ及び変更データである。
C.OSの終了時
端末装置のOSは、終了時(ログアウト時)、内蔵ディスクに記憶されたデータはそのまま保持される。
D.OSの再起動時
端末装置のOSは、再起動時(再ログイン時)、内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータ及び変更データである。
変更データの保存例1の場合、内蔵ディスクへ変更データが書き込まれるため、改ざんされたデータやウィルスに感染したデータが内蔵ディスクに記憶される可能性がある。
(変更データの保存例2)
そこで、変更データの保存例2では、内蔵ディスクへの書き込み指示に対して、書き込み指示に係るデータを内蔵ディスクに書き込む替わりに揮発性のメインメモリに保存する。変更データの保存例2の場合、ユーザの操作環境に関するデータはA〜Dの各時点で以下のように保存される。
A.OSの起動時
端末装置のOSは、起動時、内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータである。
B.特定の操作や特定のアプリケーションの実行によるソフトウェアからの書き込み指示
特定の操作や特定のアプリケーションの実行により、ソフトウェアから書き込み指示があると、書き込み指示に係るデータは、揮発性のメインメモリに記憶される。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関する初期状態のデータのまま保持される。
C.OSの終了時
端末装置のOSは、終了時、内蔵ディスクに記憶されたデータはそのまま保持される。揮発性のメインメモリに記憶されたデータは消去される。
D.OSの再起動時
端末装置のOSは、再起動時、内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータのままである。
変更データの保存例2の場合、揮発性のメインメモリに記憶され変更データは、OS起動時からシャットダウンまでは、その変更データを内蔵ディスクに保存した場合と同じように利用することができる。この場合、内蔵ディスクへのデータ保存が抑止され、内蔵ディスクには初期状態のデータが保持される。そして、端末装置の電源がオフされると、揮発性のメインメモリに記憶された変更データは消去される。つまり、揮発性のメインメモリに保存されたデータは、端末装置の起動時からシャットダウンまでの間有効であり、再起動時には全て消去されてしまい、無効となる。これにより、揮発性のメインメモリに含まれ得る、ユーザのオペレーションミスや故意によりデータや改ざんされたデータやウィルスに感染したデータは、再起動時に使用できないようになっている。
変更データの保存例2のように、内蔵ディスクへの書き込みを抑止する機能を有するOSを搭載したシンクライアント端末装置10では、管理者が意図しない、ユーザによるシステム変更や、ウィルスの感染、データの保存の禁止に対処できるようになっている。
ところが、ユーザは、再起動後も前回の起動時のときと同じ操作環境で端末を使用したい場合がある。一例としては、一時的な操作環境の変更を継続して利用したい場合であり、管理者による環境の恒久的な設定変更を必要としない場合が挙げられる。
一方、揮発性のメインメモリに保存されたデータには、例えばメモ帳等のように一時的に必要なデータで再起動後には必要のないものと、作成中の文書等のように再起動後にも必要なものがある。よって、再起動後、揮発性のメインメモリに保存されたすべてのデータを使用可能とすると、不必要なデータやセキュリティー上の観点から管理者側が意図しないデータまで再起動時に有効となる可能性がある。
そこで、本実施形態に係るシンクライアント端末装置10は、ソフトウェアからの書き込み指示が特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものである場合、揮発性のメインメモリに保存されたデータをサーバ装置に一時退避させる。OSの再起動時、一時退避させたデータは、保存サーバ装置20からシンクライアント端末装置10に送信され、揮発性のメインメモリに復元される。これにより、特定の操作又は特定のアプリケーションの実行により変更されたデータについては、再起動後も前回の起動時のときと同じ操作環境を実現するために使用され、端末装置の電源をオフする前の状態が再現される。以下では、ユーザの端末においてユーザの利便性とデータの保護の両立を可能とする、本実施形態に係るシンクライアント端末装置10及びデータのバックアップ制御方法について説明する。
[シンクライアント端末装置]
本実施形態に係るシンクライアント端末装置10は、内蔵ディスクへの書き込みを保護する機能を有する。すなわち、シンクライアント端末装置10は、ソフトウェアからの内蔵ディスクへの書き込み指示に対して、書き込み指示に係るデータを内蔵ディスクに書き込む替わりに揮発性のメインメモリに保存する。これにより、内蔵ディスクへの書き込みを保護し、内蔵ディスク内のデータの改ざんを抑止する。
ソフトウェアからの書き込み指示は、データの保存、機能設定の変更、アプリケーションやドライバのインストール等の場合に行われる。シンクライアント端末装置10で実行されるアプリケーションは、シンクライアント端末装置10がシャットダウンされるまで、揮発性のメインメモリに保存されたデータを内蔵ディスクに格納されたデータと同等に利用することができる。シンクライアント端末装置10を再起動したりシャットダウンしたりすると、揮発性のメインメモリに保存されたデータは全て消去される。本実施形態では、揮発性のメインメモリに保存されたデータのうち特定のデータに関しては、保存サーバ装置20に一時退避させ、再起動時に保存サーバ装置20から退避させたデータを取得して、メインメモリに復元する。これにより、例えば、予期せぬ電源の切断によりOSが再起動してしまった場合にも、ユーザは、前回の起動時のときと同じ操作環境で端末を使用できる。
[ハードウェア構成]
図3を参照しながら、一実施形態に係るシンクライアント端末装置及び保存サーバ装置のハードウェア構成例について説明する。シンクライアント端末装置10及び保存サーバ装置20は、ネットワーク30を介して接続されている。
シンクライアント端末装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ネットワークアダプタ12、入力装置13、表示装置14、メインメモリ15及びストレージ16を有している。CPU11は、ストレージ16からプログラムやデータを揮発性のメインメモリ15に読み出し、各種処理を実行することで、装置全体の制御やデータのバックアップ制御を行う演算装置である。
ネットワークアダプタ12は、ネットワーク30に接続するインタフェースである。シンクライアント端末装置10は、ネットワークアダプタ12を用いて保存サーバ装置20等の他の機器とデータを送受信する。
入力装置13は、キーボードやマウスなどを含み、ユーザが画面の背景色等の操作環境の変更や所望のアプリケーションの実行を要求するときに操作される。表示装置14は、ディスプレイなどを含み、デスクトップ画面等を表示する。
メインメモリ15は、プログラムやデータを一時保持する揮発性のメモリであり、RAM(Random Access Memory)等で実現される。メインメモリ15は、ソフトウェアからの内蔵ディスクへの書き込み指示に対して、内蔵ディスクに保存する替わりに書き込み指示に係るデータを記憶する。
ストレージ16は、不揮発性のメモリであり、例えば、CFカード、SDD、HDDにより実現される。ストレージ16には、内蔵ディスクが設けられている。内蔵ディスクは例えば、CFカード又はSDDで実現され、画面の背景色等、ユーザの操作環境に関する初期状態のデータが保存されている。HDDには、シンクライアント端末装置10の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
保存サーバ装置20は、CPU21、ネットワークアダプタ22、主記憶部23及び補助記憶部24を有している。CPU21は、例えば補助記憶部24に記憶されているプログラムやデータを主記憶部23に読み出し、各種処理を実行することで、装置全体の制御やデータのバックアップ制御を実現する演算装置である。
ネットワークアダプタ22は、ネットワーク30に接続するインタフェースである。これにより、保存サーバ装置20は、ネットワークアダプタ22を用いてシンクライアント端末装置10等の他の機器とデータを送受信する。
主記憶部23は、プログラムやデータを一時保持する揮発性のメモリであり、RAM(Random Access Memory)等で実現される。補助記憶部24には、保存サーバ装置20の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。また、補助記憶部24は、シンクライアント端末装置10から送信される変更データを一時記憶する。
[機能構成]
次に、図4を参照しながら、一実施形態に係るデータのバックアップ制御システムの機能構成例について説明する。本実施形態に係るバックアップ制御システムにおいて、シンクライアント端末装置10は、端末側制御部31、プログラム実行部32、第1の記憶部33、判定部34、端末側送信部35、端末側受信部36、入力部37、第2の記憶部38及び第3の記憶部39を有する。
端末側制御部31は、シンクライアント端末装置10の全体を制御する。プログラム実行部32は、各種のアプリケーションプログラムを実行する。
第1の記憶部33には、環境ファイルが記憶されている。環境ファイルは、特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を記憶する。
図5は、第1の記憶部33に記憶された環境ファイル45に設定されている特定の操作及び特定のアプリケーションの一例を示す。環境ファイル45には、ユーザやサーバ側の管理者により特定の操作や特定のアプリケーションを示す情報が設定される。環境ファイル45に設定される特定の操作の一例としては、電源管理、画面の壁紙(背景色)変更、IPアドレス設定、特定ファイルの変更が挙げられる。環境ファイル45に設定される特定アプリケーションでの変更の一例としては、設定、作業ファイル、テンポラリファイルが挙げられる。管理者は、これらの設定事項以外にも、特定の操作及び特定のアプリケーションを示す情報を環境ファイル45に新たに設定したり、設定した情報を変更したり、削除したりすることができる。
第2の記憶部38は、書き込みが禁止されているデータを保存する内蔵ディスクを有する。内蔵ディスクには、前述の通りユーザの操作環境に関する初期状態のデータが保存される。
第1の記憶部33に記憶された環境ファイル45内のデータは、再起動後もデータが削除されない記憶領域に保存される必要がある。このため、環境ファイル45内のデータは、一旦内蔵ディスクへの書き込み禁止を解除した状態で内蔵ディスクに保存される。
第3の記憶部39は、揮発性のメインメモリ15によって実現され得る。第3の記憶部39は、内蔵ディスクへのソフトウェアからの書き込み指示に対して、内蔵ディスクに書き込む替わりに、書き込み指示に係るデータを記憶する。本実施形態では、第2の記憶部38の内蔵ディスクへの書き込みが禁止されている。
判定部34は、内蔵ディスクへの書き込み指示に対して、書き込み指示が特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、書き込み指示に係るデータを保存サーバ装置20に送信するかを判定する。
端末側送信部35は、書き込み指示が特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものである場合、書き込み指示に係るデータ(バックアップデータ)を保存サーバ装置20に送信する。これにより、第3の記憶部39に保存されたデータから、画面の壁紙(背景色)を変更するためのデータや変更作成中の作業ファイルのように、シンクライアント端末装置10を再起動後にも必要な変更データを保存サーバ装置20に退避させることができる。そして、シンクライアント端末装置10の再起動時に保存サーバ装置20から退避データを取得して第3の記憶部39に復元することで、再起動後にもユーザが使用したい特定の操作環境が利用可能になる。
また、第3の記憶部39に保存されたデータのうち、例えばメモ帳等のように一時的に使うのみで再起動後には必要のないデータについては、保存サーバ装置20に退避させないことにより、シンクライアント端末装置10のシャットダウン時にそれらのデータを消去し、再起動時に使用できないようにする。これにより、不必要なデータやセキュリティー上の観点から管理者側が意図しないデータが再起動時に有効となることを回避できる。
端末側受信部36は、保存サーバ装置20に退避させたバックアップデータを受信する。入力部37は、ユーザの特定の操作を受け付ける。例えば、入力部37は、キーボードやマウスを用いたユーザの操作に応じてユーザが要求する操作環境の設定変更を受け付ける。
保存サーバ装置20は、サーバ側制御部41、サーバ側受信部42、サーバ側送信部43及びデータ記憶部44を有する。サーバ側制御部41は、保存サーバ装置20の全体を制御する。
サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10から保存サーバ装置20に退避させるバックアップデータを受信する。サーバ側送信部43は、バックアップデータをシンクライアント端末装置10に送信する。データ記憶部44は、サーバ側受信部42が受信したバックアップデータを記憶する。
バックアップ制御処理(リストア時)]
次に、本実施形態に係るリストア時のデータのバックアップ制御処理について図6を参照しながら説明した後、バックアップ時のデータのバックアップ制御処理について説明する。図6は、一実施形態に係るデータのバックアップ制御処理(リストア時)の全体の流れを示した図である。図6の左側は、シンクライアント端末装置10の動作を示し、図6の右側は、保存サーバ装置20の動作を示す。
シンクライアント端末装置10では、内蔵ディスクへのデータ保存が抑止され、第3の記憶部39(メインメモリ)に変更データを保存する機能が有効になる前に、保存サーバ装置20に一時記憶されたバックアップデータを第3の記憶部39にリストアする。
その具体的処理を説明すると、電源がオンすると、第2の記憶部38からOSが起動される(ステップS10)。OSは、内蔵ディスクからユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータを読み出し、ユーザの操作環境を設定する。ステップS10にてOS起動後、プログラム実行部32がエージェントを起動する(ステップS11)。保存サーバ装置20においてもエージェントが起動される(ステップS51)。エージェントは、OSの状態と第3の記憶部(メインメモリ)39の状態とを監視している。
次に、端末側制御部31は、ネットワーク30を介して保存サーバ装置20とのコネクションを開始する(ステップS12)。これを受けて、サーバ側制御部41は、シンクライアント端末装置10とのコネクション処理を行う(ステップS52)。コネクションが確立すると、端末側制御部31は、ユーザのログイン操作を受け付ける(ステップS13)。端末側制御部31は、ログイン操作を行ったユーザがドメインに参加しているかどうかを確認する(ステップS14)。端末側制御部31は、ユーザがドメインに参加している場合、ドメイン名とユーザ名とでログインしたユーザを識別する(ステップS15)。
その場合、端末側制御部31は、保存サーバ装置20のデータ記憶部44に記憶されたデータ管理テーブル50を使用する。図7(a)のデータ管理テーブル50には、MACアドレス51、ドメイン名52、ユーザ名53、変更ファイル名54、パス55、保存サーバ装置20へのバックアップデータの格納先56が格納されている。ステップS15では、端末側制御部31は、図7(a)に示したデータ管理テーブル50のドメイン名52及びユーザ名53とログイン情報とから保存サーバ装置20へのバックアップデータの格納先56を識別する。
一方、ユーザがドメインに参加していない場合、端末側制御部31は、MACアドレスにてデータを識別する(ステップS16)。その場合、図7(b)に示したデータ管理テーブル50が使用される。図7(b)のデータ管理テーブル50には、MACアドレス51、ユーザ名53、変更ファイル名54、パス55、保存サーバ装置20へのバックアップデータの格納先56が格納されている。ステップS16では、端末側制御部31は、図7(b)に示したデータ管理テーブル50のMACアドレス51とログインした端末装置の識別情報とから保存サーバ装置20へのバックアップデータの格納先56を特定する。
次に、端末側制御部31は、ステップS15またはステップS16にて特定したバックアップデータの格納先56に変更データ(バックアップデータ)が格納されているかの確認を要求する(ステップS17)。これに対して、サーバ側制御部41は、特定したバックアップデータの格納先56に変更データ(バックアップデータ)が格納されているかを確認処理し、その結果をシンクライアント端末装置10に通知する(ステップS53)。
端末側送信部35は、保存サーバ装置20に変更データが保存されているかを判断する(ステップS18)。格納先56に変更データが存在すると通知された場合、端末側送信部35は、変更データが保存されていると判断し、保存サーバ装置20に特定の格納先56の変更データの転送依頼を送信する(ステップS19)。転送依頼を受信すると、サーバ側送信部43は、特定の格納先56の変更データを転送する(ステップS54)。
端末側受信部36は、転送された変更データを受信し、端末側制御部31は、転送された変更データに第3の記憶部39(メインメモリ)を上書きする。これにより、第2の記憶部38の内蔵ディスクのデータと第3の記憶部39(メインメモリ)の変更データとによって、次のログイン時にOSによりユーザの操作環境が設定される。この状態で、UIが表示され、端末装置の運用が開始される(ステップS21)。
バックアップ制御処理(バックアップ時)]
次に、本実施形態に係るデータのバックアップ制御処理(バックアップ時)について、図8を参照しながら説明する。図8は、一実施形態に係るデータのバックアップ制御処理(バックアップ時)の全体の流れを示した図である。図8の左側は、シンクライアント端末装置10の動作を示し、図8の右側は、保存サーバ装置20の動作を示す。
シンクライアント端末装置10が、UI表示及び運用を開始すると(ステップS30)、ユーザによりシンクライアント端末装置10の操作が行われる(ステップS31)。シンクライアント端末装置10の操作に応じてデータの変更が発生すると、プログラム実行部32は、発生した変更データの書き込みを指示する(ステップS32)。これに対して、本実施形態では、第2の記憶部38の内蔵ディスクのデータを保護する機能により、書き込みを指示された変更データは、第3の記憶部(メインメモリ)39に書き込まれる(ステップS33)。
次に、判定部34は、環境ファイル45に基づき、変更データの書き込み指示が特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかを判定する(ステップS34)。書き込み指示が、特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものである場合、端末側送信部35は、書き込み指示に係る変更データを保存サーバ装置20に送信する(ステップS35)。
サーバ側受信部42は、書き込み指示に係る変更データを受信する。サーバ側制御部41は、受信した変更データ(バックアップデータ)をデータ記憶部44に保存する(ステップS61)。サーバ側送信部43は、変更データのバックアップが完了したことをシンクライアント端末装置10に通知する(ステップS62)。
シンクライアント端末装置10において、端末側制御部31は、シャットダウンが要求されたかを判定し(ステップS36)、シャットダウンが要求されていない場合、ステップS31に戻り処理を続ける。シャットダウンが要求された場合、端末側送信部35は、変更データの送信処理の終了を保存サーバ装置20に通知する(ステップS37)。その後、端末側制御部31は、OSをシャットダウンする(ステップS38)。
保存サーバ装置20は、変更データの送信処理の終了通知を受信すると、シンクライアント端末装置10からの変更データの保存処理を終了する(ステップS63)。
以上に説明したデータのバックアップ制御処理により、第3の記憶部(メインメモリ)39に保存されたデータから、再起動後にも必要な変更データを保存サーバ装置20に退避させることができる。再起動後にも必要な変更データとしては、例えば、画面の壁紙(背景色)を変更するためのデータや変更作成中の作業ファイルが挙げられる。そして、再起動時、シンクライアント端末装置10は、保存サーバ装置20から退避させたデータを取得して第3の記憶部39に復元することで、再起動後においてもユーザは前回の起動時に使用していた操作環境を継続して使用することができる。
[シンクライアント端末装置の動作]
次に、シンクライアント端末装置の動作について、図9を参照しながら説明する。図9は、一実施形態に係るシンクライアント端末装置の動作を示したフローチャートである。
シンクライアント端末装置10のOSが起動すると、端末側制御部31は、保存サーバ装置20がアクセス可能かを判定する(ステップS110)。アクセスすることが可能と判定された場合、端末側制御部31は、第3の記憶部(メインメモリ)39にデータの変更が発生したかを判定する(ステップS111)。端末側制御部31は、第3の記憶部39にデータの変更が発生するまで、ステップS111を繰り返し、変更が発生した場合、保存サーバ装置20がアクセス可能かを判定する(ステップS112)。この時点でアクセスできないと判定された場合、ステップS117に進む。ステップS117以降の処理は、オフライン(保存サーバ装置へのアクセス不可)の場合の処理であり後述する。この時点でアクセスできると判定された場合、ステップS113に進み、オンライン(保存サーバ装置へのアクセス可能)の処理が行われる。ステップS113では、端末側制御部31は、第3の記憶部39に記憶されたデータをバックアップデータとして記憶したバックアップファイルを作成し、保存サーバ装置20に送信する。
次に、端末側制御部31は、OSのシャットダウン及びリブート操作があったかを判定する(ステップS114)。OSのシャットダウン及びリブート操作がない場合、ステップS111に戻り、S111〜S114のオンラインの処理が繰り返される。一方、OSのシャットダウン及びリブート操作があった場合、端末側送信部35は、保存サーバ装置20にデータのバックアップ処理の終了を通知し(ステップS115)、端末側制御部31がOSをシャットダウンする(ステップS116)。
ステップS110又はステップS112にて、保存サーバ装置20にアクセスできないと判定された場合であって、ステップS117にて、OSのシャットダウン及びリブート操作が合った場合、ステップS118に進み、端末側制御部31は、割り込み処理を実行し、OSのシャットダウン処理を一時停止する。次に、端末側制御部31は、保存サーバ装置20がアクセス可能かを判定する(ステップS119)。この時点でアクセスできると判定された場合、ステップS120に進み、端末側送信部35は、第3の記憶部39に記憶されたデータのバックアップファイルを作成し、保存サーバ装置20に送信する。次に、端末側制御部31は、割り込み処理を解除し、OSのシャットダウン処理を再開する(ステップS121)。
一方、ステップS119にて保存サーバ装置20にアクセスできないと判定された場合、端末側制御部31は、第3の記憶部39に記憶されたデータを消去することで第3の記憶部39を初期化してよいかを判定する(ステップS124)。第3の記憶部39を初期化すると判定された場合、端末側制御部31は、ステップS121に進み、割り込み処理を解除し、OSのシャットダウン処理を再開する。一方、ステップS124にて第3の記憶部39を初期化しないと判定された場合、端末側制御部31は、OSのシャットダウン処理をキャンセルし(ステップS125)、OSの起動を保持する(ステップS126)。
ステップS121にて割り込みが解除された後、リブート操作及びOS起動が実行されると(ステップS122)、端末側制御部31は、再び割り込み処理を実行し、OSの起動処理を一時停止する(ステップS123)。次に、端末側制御部31は、保存サーバ装置20がアクセス可能かを判定する(ステップS127)。
この時点で保存サーバ装置20をアクセス可能と判定された場合、ステップS128に進み、端末側受信部36は、保存サーバ装置20に保存されたデータのバックアップファイルを受信する。端末側制御部31は、受信したバックアップファイルのデータを第3の記憶部39にリストアする(ステップS128)。次に、端末側制御部31は、割り込み処理を解除し、OSの起動処理を再開し(ステップS129)、OSが起動される(ステップS130)。
ステップS127にて保存サーバ装置20をアクセスできないと判定された場合、端末側制御部31は、第3の記憶部39を初期化してよいかを判定する(ステップS131)。第3の記憶部39を初期化すると判定された場合、端末側制御部31は、ステップS129に進み、割り込み処理を解除し、OSの起動処理を再開する。一方、ステップS131にて第3の記憶部39を初期化しないと判定された場合、端末側制御部31は、OSの再起動処理をキャンセルする(ステップS132)。この結果、OSはシャットダウンされる(ステップS133)。
なお、バックアップファイルのデータが第3の記憶部39にリストアされた場合、保存サーバ装置20のデータ記憶部44の所定のデータ格納場所にあるバックアップファイルの削除が行われる。
以上に説明したように、本実施形態に係るシンクライアント端末装置10は、保存サーバ装置20とコネクションが確立された状態であれば、データに変更がある度に保存サーバ装置20に変更データを送信する。一方、シンクライアント端末装置10は、保存サーバ装置20とコネクションが確立された状態でなければ、データに変更があっても保存サーバ装置20に変更データを送ることができないため、コネクションが確立された時点で、一括して変更データを送る。
[全体バックアップ]
次に、一実施形態に係る保存サーバ装置のバックアップ時の動作の一例について、図10を参照しながら説明する。図10は、一実施形態に係る保存サーバ装置が行うバックアップ時の動作(全体バックアップ)の一例を示したフローチャートである。
サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10から最初(初回)のバックアップファイル(第1のバックアップファイル)のデータを受信する(ステップS140)。第1のバックアップファイルのデータは、第3の記憶部39に記憶されたデータの全部であり、データ記憶部44に記憶される。
次に、サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10から二回目以降のバックアップファイルのデータを順次受信する(ステップS141)。ここでは、n回目(n=2、3、4・・・)のバックアップファイルを第nのバックアップファイルとする。第nのバックアップファイルのデータは、前回のバックアップファイルの生成時に第3の記憶部39に保存されたデータとの差分のデータ(変更データ)である。
サーバ側制御部41は、第1のバックアップファイルの全体のデータに、第nのバックアップファイルの差分のデータを合成し、最新の全体のデータを生成してデータ記憶部44に記憶する。
次に、サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10からバックアップの終了が通知されたかを判定する(ステップS143)。サーバ側制御部41は、バックアップの終了が通知されたと判定されるまで、ステップS141〜S143の処理を繰り返し、バックアップの終了が通知されたと判定されたとき、本処理を終了する。
[順次バックアップ]
次に、一実施形態に係る保存サーバ装置のバックアップ時の動作の他の例について、図11を参照しながら説明する。図11は、一実施形態に係る保存サーバ装置が行うバックアップ時の動作(順次バックアップ)を示したフローチャートである。
サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10から最初(初回)のバックアップファイル(第1のバックアップファイル)のデータを受信する(ステップS140)。第1のバックアップファイルのデータは、第3の記憶部39に記憶されたデータの全部であり、データ記憶部44に記憶される。
次に、サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10から二回目以降のバックアップファイルのデータを順次受信する(ステップS141)。第n(n=2、3、4・・・)のバックアップファイルのデータは、前回のバックアップファイルの生成時に第3の記憶部39に保存されたデータとの差分のデータ(変更データ)である。次に、サーバ側制御部41は、第nのバックアップファイルをそれぞれ、第1のバックアップファイルとは別ファイルとしてデータ記憶部44に記憶する(ステップS150)。
次に、サーバ側受信部42は、シンクライアント端末装置10からバックアップの終了が通知されたかを判定する(ステップS143)。サーバ側制御部41は、バックアップの終了が通知されたと判定されるまで、ステップS141〜S143の処理を繰り返し、バックアップの終了が通知されたと判定されたとき、本処理を終了する。
順次バックアップ方式の場合、バックアップファイルは合成されずに別々に保存される。これにより、保存サーバ装置20の処理負荷を軽減することができる。
[リストア]
次に、一実施形態に係る保存サーバ装置のリストア時の動作例について説明する。リストア時には保存サーバ装置20に格納されているバックアップデータのバックアップ方式をチェックしてリストアの方法を決定する。
例えば、図10に示した全体バックアップ方式では、保存サーバ装置20は、ステップS142にて全体データに差分データを合成した最新のバックアップデータを作成している。よって、リストア時、サーバ側送信部43は、合成後の最新のバックアップデータをシンクライアント端末装置10に送信する。シンクライアント端末装置10は、一括してバックアップデータを第3の記憶部39にリストアすることができる。
順次バックアップ方式は、シンクライアント端末装置10側で、バックアップデータが作成された順番に第1のバックアップファイルの全体データに対して、第nのバックアップファイルの差分データ(変更データ)をn=2,3,4・・・順番に上書きすることで、バックアップデータを順番に第3の記憶部39にリストアすることができる。
以下では、図11に示した順次バックアップ方式において、リストア時、保存サーバ装置20が行う動作について図12を参照しながら説明する。図12は、一実施形態に係る保存サーバ装置の動作例(順次バックアップ方式におけるリストア時の処理)を示したフローチャートである。
順次バックアップ方式におけるリストア時、まず、サーバ側送信部43は、第1のバックアップのデータ(全体データ)をシンクライアント端末装置10に送信する(ステップS160)。次に、サーバ側送信部43は、第n(n=2)のバックアップの差分データをシンクライアント端末装置10に送信する(ステップS161)。サーバ側制御部41は、全てのバックアップのデータを送信したかを判定する(ステップS162)。全てのバックアップのデータを送信していないと判定された場合、nに1加算し(ステップS163)、ステップS161に戻って、サーバ側送信部43は、第n(n=3)のバックアップの差分データをシンクライアント端末装置10に送信する。
一方、サーバ側制御部41は、ステップS162にて全てのバックアップのデータを送信したと判定した場合、本処理を終了する。
[変更データの保存]
以上に説明したように、上記シンクライアント端末装置10は、ソフトウェアからの書き込み指示が特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものである場合、第3の記憶部39に保存されたデータを保存サーバ装置20にバックアップする。OSの再起動時、シンクライアント端末装置10は、一時退避させたデータを保存サーバ装置20から取得し、第3の記憶部39にリストアする。これにより、電源オフ前の状態が一部復元される。
図13を参照しながら、本実施形態に係るデータの格納場所について説明する。本実施形態では、ユーザの操作環境に関するデータは、A〜Dの各時点で以下のように保存される。
A.OSの起動時
端末装置のOSは、起動時(ログイン時)、第2の記憶部38の内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。このとき、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関するOSの初期状態のデータである。
B.特定の操作や特定のアプリケーションの実行によるソフトウェアからの書き込み指示
特定の操作や特定のアプリケーションの実行により、ソフトウェアから書き込み指示があると、書き込み指示に係る変更データは、第3の記憶部39(揮発性のメインメモリ)に記憶される。これにより、内蔵ディスクに記憶されたデータは、ユーザの操作環境に関する初期状態のデータのまま保持される。
C.OSの終了時
端末装置のOSは、終了時(ログアウト時)、内蔵ディスクに記憶されたデータをそのまま保持する。第3の記憶部39(メインメモリ)に記憶されたデータのうち、環境ファイル45(図5参照)に設定されている特定の操作や特定のアプリケーションの実行による書き込みに係る変更データは、保存サーバ装置20のデータ記憶部44(サーバディスク)に退避される。一方、環境ファイル45に設定されていない操作やアプリケーションの実行による書き込みに係る変更データは、第3の記憶部39(メインメモリ)のみに記憶され、保存サーバ装置20には保存されないため、電源遮断により消去される。
D.OSの再起動時
端末装置のOSは、再起動時(再ログイン時)、内蔵ディスクに記憶されたデータを読み出す。また、退避されたバックアップデータは、保存サーバ装置20から送信され、第3の記憶部39(メインメモリ)にリストアされる。なお、保存サーバ装置20は送信済みのバックアップデータをデータ記憶部44から消去する。
これにより、特定の操作又は特定のアプリケーションの実行により変更されたデータについては、再起動後も前回のログインのときと同じ操作環境を継続して使用することができる。
一方、例えばメモ帳等のように一時的に使うのみで再起動後には必要のないデータは、特定の操作又は特定のアプリケーションの実行により変更されたデータではないため、OSのシャットダウンによりメインメモリから消去される。これにより、再起動後に不必要なデータは、再起動時に無効とすることができる。また、サーバ側の管理者は、環境ファイル45に特定のアプリケーションを設定することで、特定のアプリケーションの実行により変更されたデータについてのみ、再起動後も前回の起動時のときと同じ操作環境を使用することができるようにする。このようにして特定のデータのみ再起動後も前回の起動時のときと同じように使用可能にすることで、操作環境を継続することの管理上の不具合を回避することができる。
また、端末の電源遮断時には、第3の記憶部(メインメモリ)に記憶されたデータはすべて消去される。これにより、セキュリティー上の観点から管理者側が意図しないデータは、消去され、再起動時に無効とすることができる。これに加えて、第2の記憶部の内蔵ディスクのデータへの変更は禁止される。これにより、改ざんされたデータやウィルスに感染したデータがシンクライアント装置10内に記憶されることを抑制することができる。これにより、本実施形態では、ユーザの端末においてユーザの利便性とデータの保護の両立を可能とする。
[変更データの初期化]
なお、図13の「C.OS終了時」に、予め定められた初期化操作を行うことにより、第3の記憶部39にリストアされたユーザの変更データを消去し、OSを初期状態にすることができる。初期化操作としては、例えば、特定のキーを押しながら、OSを終了することでOSを初期状態にできるようにファンクションキーの設定を行ってもよい。この場合、特定のキーが押されてOSが終了処理を行った場合は、監視しているエージェントが第3の記憶部(メインメモリ)の情報を取得せず、そのまま第3の記憶部の初期化を行う。これにより、内蔵ディスクの内容のみが有効となり、OSの初期状態に戻る。
次回の「D.OS起動時」には、OSにより内蔵ディスクに記憶されたデータが読み出されることで、前回までの変更データはすべてクリアとなる。
[変更データの他の端末への展開]
本実施形態に係るバックアップ制御方法についての上記効果以外の効果として、変更データを他の端末装置に展開し、他の端末装置で利用可能とすることが挙げられる。例えば、ドメイン名とユーザ名は端末装置のログイン時に確定できる。よって、前回使用していたドメイン名とユーザ名を別のシンクライアント端末装置Bでログインすると、前回のシンクライアント端末装置Aで使用していた環境を別のシンクライアント端末装置Bで使用することができる。これにより、ログイン時にドメイン名とユーザ名とが同じであれば、シンクライアント端末装置が異なっていても同じ環境が利用できることになる。
以上、シンクライアント端末装置及びデータバックアップ制御方法を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を記憶する第1の記憶部と、
書き込みが禁止されている不揮発性の第2の記憶部への書き込み指示に対して、前記書き込み指示が前記情報の示す特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信するか否かを判定する判定部と、
を有するシンクライアント端末装置。
(付記2)
前記書き込み指示に係るデータを前記サーバ装置に送信する端末側送信部と、
前記サーバ装置から前記書き込み指示に係るデータを受信する端末側受信部と、
を有し、
前記判定部が書き込み指示に係るデータを前記サーバ装置に送信すると判定した場合、前記端末側送信部は、前記書き込み指示に係る全部のデータ又は前回の書き込み指示に係るデータとの差分のデータを送信し、
前記端末側受信部は、前記書き込み指示に係る全部のデータ及び差分のデータを合成したデータを一括して受信するか、又は前記サーバ装置によって保存された全部のデータ及び差分のデータを別々に受信する、
付記1に記載のシンクライアント端末装置。
(付記3)
前記シンクライアント端末装置のOSの終了後、前記受信した合成データ、又は、前記受信した全部のデータ及び差分データを記憶する揮発性の第3の記憶部と、
前記シンクライアント端末装置のOSの再起動時、前記第2の記憶部及び前記第3の記憶部に記憶されたデータに基づき前記シンクライアント端末装置の操作環境を設定する制御部と、
を有する、付記1又は2に記載のシンクライアント端末装置。
(付記4)
特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を記憶し、
書き込みが禁止されている第2の記憶部への書き込み指示に対して、前記書き込み指示が前記情報の示す特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信するか否かを判定する、
処理をコンピュータに実行させるデータバックアップ制御プログラム。
(付記5)
前記書き込み指示に係るデータを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置から前記書き込み指示に係るデータを受信し、
を有し、
前記書き込み指示に係るデータを前記サーバ装置に送信すると判定した場合、前記書き込み指示に係る全部のデータ又は前回の書き込み指示に係るデータとの差分のデータを送信し、
前記書き込み指示に係る全部のデータ及び差分のデータを合成したデータを一括して受信するか、又は前記サーバ装置によって保存された全部のデータ及び差分のデータを別々に受信する、
処理をコンピュータに実行させる付記4に記載のデータバックアップ制御プログラム。
(付記6)
前記シンクライアント端末装置のOSの終了後、前記受信した合成データ、又は、前記受信した全部のデータ及び差分データを揮発性の第3の記憶部に記憶し、
前記シンクライアント端末装置のOSの再起動時、前記第2の記憶部及び前記第3の記憶部に記憶されたデータに基づき前記シンクライアント端末装置の操作環境を設定する、
処理をコンピュータに実行させる付記4は5に記載のデータバックアップ制御プログラム。
10:シンクライアント端末装置、11:CPU、13:入力装置、14:表示装置、15:揮発性のメインメモリ、16:ストレージ、20:保存サーバ装置、21:CPU、23:主記憶装置、24:補助記憶装置、31:端末側制御部、32:プログラム実行部、33:第1の記憶部、34:判定部、35:端末側送信部、36:端末側受信部、37:入力部、38:第2の記憶部、39:第3の記憶部、41:サーバ側制御部、42:サーバ側受信部、43:サーバ側送信部、44:データ記憶部

Claims (3)

  1. 特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を記憶する第1の記憶部と、
    書き込みが禁止されている不揮発性の第2の記憶部への書き込み指示に対して、前記書き込み指示が前記情報の示す特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信するか否かを判定する判定部と、
    前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信すると判定された場合、該書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信し、該書き込み指示に係るデータをサーバ装置に保存させる端末側送信部と、
    前記シンクライアント端末装置のOSの終了後、前記サーバ装置に保存され、該サーバ装置から受信した合成データ、又は該サーバ装置から受信した全部のデータと差分データとを記憶する揮発性の第3の記憶部と、
    前記第2の記憶部及び前記第3の記憶部に記憶されたデータを前記OSの再起動時に設定する制御部と、
    を有するシンクライアント端末装置。
  2. 記サーバ装置から前記書き込み指示に係るデータを受信する端末側受信部を更に有し、
    前記判定部が書き込み指示に係るデータを前記サーバ装置に送信すると判定した場合、前記端末側送信部は、前記書き込み指示に係る全部のデータ又は前回の書き込み指示に係るデータとの差分のデータを送信し、
    前記端末側受信部は、前記書き込み指示に係る全部のデータ及び差分のデータを合成したデータを一括して受信するか、又は前記サーバ装置によって保存された全部のデータ及び差分のデータを別々に受信する請求項1に記載のシンクライアント端末装置。
  3. 特定の操作及び特定のアプリケーションの少なくともいずれか一方を示す情報を第1の記憶部に記憶し、
    書き込みが禁止されている不揮発性の第2の記憶部への書き込み指示に対して、前記書き込み指示が前記情報の示す特定の操作又は特定のアプリケーションの実行によるものであるかに基づき、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信するか否かを判定し、
    前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信すると判定された場合、該書き込み指示に係るデータをサーバ装置に送信し、前記書き込み指示に係るデータをサーバ装置に保存させ、
    前記シンクライアント端末装置のOSの終了後、前記サーバ装置に保存され、該サーバ装置から受信した合成データ、又は該サーバ装置から受信した全部のデータと差分データとを揮発性の第3の記憶部に記憶し、
    前記第2の記憶部及び前記第3の記憶部に記憶されたデータを前記OSの再起動時に設定する、
    処理をコンピュータに実行させるデータバックアップ制御プログラム。
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