JP6190698B2 - 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫 - Google Patents

密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP6190698B2
JP6190698B2 JP2013232111A JP2013232111A JP6190698B2 JP 6190698 B2 JP6190698 B2 JP 6190698B2 JP 2013232111 A JP2013232111 A JP 2013232111A JP 2013232111 A JP2013232111 A JP 2013232111A JP 6190698 B2 JP6190698 B2 JP 6190698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
crankshaft
lubricating oil
separation chamber
liquid separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013232111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015094223A (ja
JP2015094223A5 (ja
Inventor
奨一 加納
奨一 加納
孝作 中村
孝作 中村
美奈子 金田
美奈子 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2013232111A priority Critical patent/JP6190698B2/ja
Priority to KR1020140011982A priority patent/KR20150053678A/ko
Priority to CN201410049289.6A priority patent/CN104632635B/zh
Publication of JP2015094223A publication Critical patent/JP2015094223A/ja
Publication of JP2015094223A5 publication Critical patent/JP2015094223A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6190698B2 publication Critical patent/JP6190698B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/02Lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/02Lubrication
    • F04B39/0223Lubrication characterised by the compressor type
    • F04B39/023Hermetic compressors
    • F04B39/0238Hermetic compressors with oil distribution channels
    • F04B39/0246Hermetic compressors with oil distribution channels in the rotating shaft
    • F04B39/0253Hermetic compressors with oil distribution channels in the rotating shaft using centrifugal force for transporting the oil
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B53/00Component parts, details or accessories not provided for in, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B23/00 or F04B39/00 - F04B47/00
    • F04B53/18Lubricating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、冷蔵庫や空気調和装置(エアコンディショナー)等の家電用冷凍システムに搭載される密閉形圧縮機、及びこの密閉形圧縮機を適用した冷蔵庫に関する。
近年の家電用冷凍システムでは、高効率化の要求が高くなっており、それに搭載される密閉形圧縮機についても、高効率化を具現するために商用電源周波数未満の低い運転周波数帯から商用電源周波数以上の高い運転周波数帯までの広領域な周波数帯域で運転可能なタイプのものが適用されている。
ところが、係る密閉形圧縮機では、高効率化に影響する低い運転周波数帯の周波数領域において、運転上で信頼性及び効率を満足するための給油の確保が難しくなる傾向にある。こうした傾向を対策して給油確保する目的で提案された周知技術として、簡単で信頼性が高く、低コスト手段の使用を通じて、約800min−1程度の低動作速度でも効果的にオイルフローを確実に行うことができる「密閉式圧縮機のオイルポンプ」(特許文献1参照)、或いはポンプ本体と支持又は固定ロッドとの間の間欠接触によって高回転速度での圧縮機の運転による望ましくない騒音を発生させず、ポンプ本体をポンプのロータに対して回転的にロックしてクランク軸に直角な半径方向に移動する自由によって、オイルポンプの管状スリーブの内側に同心に取り付けることができるようにした「冷凍圧縮機のオイルポンプ用の取付け装置」(特許文献2)等が挙げられる。
因みに、一般的な冷蔵庫用の密閉形圧縮機は、圧縮要素と電動要素とを有し、クランクシャフト下部に形成した粘性ポンプにより摺動部へ給油を行っており、具体的にはスリーブと固定ピースとの間に構成されるスパイラル溝等の第1の粘性ポンプにより潤滑油(オイル)を汲み上げ、それを第2の粘性ポンプを介してクランクシャフトの摺動部に送り、軸受け部を潤滑する構造となっている。その際、吸い上げられた潤滑油は、クランクシャフトの中心部にある空洞部で潤滑油中に含まれるガス冷媒が分離され、潤滑油は給油孔へ、ガス冷媒はクランクシャフトの中心部からピストン側まで貫通するガス通し孔へ移送され、所謂クランクシャフトの中心部にある空洞部が気液分離室となっている。
これに対し、上述した特許文献1の密閉式圧縮機では、クランクシャフトの下端部にスリーブを設け、このスリーブ内にブラケットに支持された溝付き部材(固定ピース)を固設し、溝付き部材の外表面とスリーブの内表面との間のオイルをスリーブの回転に伴って粘性ポンプ作用で上昇させるようにした粘性給油機構を採用している。
また、特許文献2の冷凍圧縮機では、管状スリーブの内部に固定ロッドで支持されたポンプ本体を設け、この管状スリーブの内面に設けられた螺旋溝を設け、ポンプ本体が管状スリーブの回転によって潤滑油を螺旋溝を伝って上昇させるようにした粘性給油機構を採用している。
特表2002―519589号公報 特表2012−505331号公報
上述した特許文献1及び特許文献2では、何れもクランクシャフトの回転によって回転するスリーブの壁面と共に粘性を有する潤滑油も回転させることで潤滑油を固定ピースのスパイラル溝に沿って吸い上げ、吸い上げられた潤滑油がクランクシャフトの中心部から外周側壁に通じる給油孔を通って主軸受側に送られた後、クランクシャフトの外周の螺旋溝を通って主軸受部分を潤滑することになるが、こうした構造であればクランクシャフトの中心部にある空洞部に固定ピース(特許文献1ではオイル吸い上げ部材、特許文献2では管状のポンプ本体が該当する)が取り付けられているため、冷媒ガスの分離が不十分となり、冷却効果の低下を来す虞がある。
特に最近の冷凍システムを搭載した冷蔵庫では省電力化が叫ばれ、インバータ駆動回路を使って密閉形圧縮機の回転数を800〜4300min−1の範囲で制御しており、例えば冷蔵庫の庫内に大量の食品が収納された場合や、夏場の高温時には圧縮機を高速回転させて庫内を急速に冷却するようになっている。このときの高速回転によって庫内温度が安定したら密閉形圧縮機の回転数を800min−1の低速回転とすることによって大幅な省電力を図ることができる。
ところが、密閉形圧縮機の回転数を通常回転数より高い回転数3600min−1以上で運転を行うと、クランクシャフトによる潤滑油の吸い上げ量が極端に増え、本来冷媒ガスだけが通るべきガス通し孔に潤滑油が流れてガス通し孔を塞いでしまい、ガス抜きに支障を生じて新たな潤滑油の供給ができなくなる場合もあることが分かった。特に高速回転4300min−1が行われた場合には、潤滑油の供給不足が生じて軸受け側に潤滑油が回らずに摺動部を損傷させてしまう問題が生じる。
こうした高速回転で運転された場合、上述した一般的な冷蔵庫用の家電用冷凍システムに搭載される密閉形圧縮機であれば、クランクシャフトの中心部にある空洞部(気液分離室)の容積一つをとっても、分離室容積の形態となっていると潤滑油が分離室より溢れ出し、本来冷媒ガスだけが通るべきガス通し孔に潤滑油が流れてしまうことによりガス通し孔を塞いでしまう等の問題を生じる。
また、特許文献1の構造では、粘性ポンプ上部には汲み上げた潤滑油を給油穴を通してクランクシャフト表面に送油するための分離室に相当するものが設けられているが、基本構造として気液分離室の仕様が明確でないため、以下に示すような機能上の支障を来す虞がある。具体的に云えば、クランクシャフト内部空間の高さ寸法が明確でないため、圧縮機の回転数を通常よりも上げた場合に粘性ポンプが汲み上げた潤滑油を適正に分離できるかが不明である、内部空間の上部に形成されている堰が気液分離の役目を確実に果たしているかが不明である、例えば気液分離室が潤滑油で溢れた状態となると堰が全く機能しなくなってしまう、更にこのような状態では潤滑油中に溶け込む冷媒ガスを冷却用に戻すことができないために多量に冷媒が潤滑油中に溶け込んだときには冷媒不足を生じてしまうといった問題や、冷媒ガスが軸受け側に流入してしまい、潤滑油が途切れ、摺動部に損傷を与えてしまうという問題が生じる。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、固定ピースを備えていても潤滑油からの冷媒ガスの高効率な分離を可能とし、圧縮機能を高めて冷凍システムでの冷却性能の向上に寄与し得る密閉形圧縮機及びそれを適用した冷蔵庫を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明は、潤滑油を貯留する密閉容器内の主軸受によって回転支持され、外周に回転子を取り付けたクランクシャフトと、密閉容器内とクランクシャフトの円筒中空部とが連通するように当該クランクシャフトに設けられたガス通し孔と、主軸受の内径部と円筒中空部とが連通するためにクランクシャフトに設けられた連通孔と、クランクシャフトの円筒中空部の下部に圧入された中空のスリーブと、スリーブ内にクリアランスを有して取り付けられると共に、表面が螺旋状の凹凸形状の固定ピースと、を備え、クランクシャフトの回転に伴うスリーブと固定ピースとによる粘性ポンプ作用によって潤滑油を汲み上げて円筒中空部内の油分離空間となる気液分離室で液体とミスト状態を含む気体とに分離し、当該液体を連通孔を通して摺動部に供給すると共に、当該気体をガス通し孔を通して圧縮要素へ供給する密閉形圧縮機であって、圧縮機回転数は、インバータ駆動回路により700〜4800min −1 の範囲で制御されており、スリーブの上縁部と連通孔の下端部との間に固定ピースの上端部が位置され、気液分離室は、圧縮機回転数が700〜4800min −1 の範囲の場合の粘性ポンプ作用による潤滑油の汲み上げに伴って室内に溜められる当該潤滑油がガス通し孔側に溢れ出ない容積を持つ大きさに設定されていることを特徴とする。
本発明の密閉形圧縮機によれば、上記構成により、気液分離室の容積が十分に確保され、圧縮機回転数が高くても気液分離室の堰で液体潤滑油から分離された液体がガス通し孔側に流れるのを適確に抑制するため、潤滑油に対する液体とミスト状態を含む気体との分離が効率良く行われ、汲み上げた潤滑油が軸受け側に回らずに摺動部を損傷させてしまうことがなく、圧縮動作が円滑に行われる。
本発明の実施例1に係る密閉形圧縮機の基本構造を縦方向で一部断面にして内部を露呈させて示した図である。 図1の要部を拡大して一部破断させて示した図である。 図2中に含まれる粘性ポンプの細部構成を拡大して示した斜視図である。 図3に示す粘性ポンプとその支持部材との電動要素及び圧縮要素に対する組み付け構造を説明するために電動要素を逆さ状態にして示した斜視図である。 図4に示す組み付け構造における粘性ポンプの支持部材とインシュレータとの配置関係を支えばねを取り外して電気コネクタを接続した状態で別方向から示した斜視図である。 図2中の粘性ポンプとスリーブとのクランクシャフト内への取り付け時のスリーブ下端に対する粘性ポンプの下端の突出位置の関係を説明するために要部を一部断面にして示した図である。
以下に、本発明の密閉形圧縮機について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る密閉形圧縮機の基本構造を縦方向で一部断面にして内部を露呈させて示した図である。図2は、図1の要部を拡大して一部破断させて示した図である。この密閉形圧縮機は、密閉容器1内には潤滑油(オイル)2を貯留すると共に、冷媒3が充填されている他、シリンダ5を形成するフレーム7、シリンダ5内を往復自在に嵌入されたピストン6、フレーム7の主軸受8に軸支される主軸部9及び偏芯部10からなるクランクシャフト12等から構成された圧縮要素4と、図示されないインバータ駆動回路と繋がる固定子14及び図示されない永久磁石を内蔵し、主軸部9に固定された回転子15から構成されてフレーム7の下方に固定されたインバータ駆動用の電動要素13と、を備えている。
このうち、偏芯部10はピストン6を連結するコンロッド11を有しており、圧縮要素
4は支えばね20により固定子14を介して密閉容器1内に弾性的に支持され、レシプロ
式の圧縮機構を構成している。電動要素13は、インバータ駆動回路によって少なくとも
回転数700min−1を含む複数の運転周波数で駆動される。クランクシャフト12の
主軸部9には第1の粘性ポンプ16aと連通孔17とを介して連接された第2の粘性ポン
プ16bが形成され、潤滑油2が主軸受8、ピストン6、シリンダ5等の各部に給油され
る。
次に、図2を参照すれば、密閉容器1内とクランクシャフト12の円筒中空部とが連通するようにクランクシャフト12にはガス通し孔29が設けられると共に、主軸受8の内径部と円筒中空部とが連通するように連通孔17が設けられ、クランクシャフト12の円筒中空部の下部には中空のスリーブ19が圧入され、スリーブ19内にはクリアランスを有して螺旋状に形成されたボス部23とその周囲のスパイラル溝25(第1の給油溝26と呼ばれても良い)とにより表面が螺旋状の凹凸形状の固定ピース21が取り付けられている。ここでは、クランクシャフト12の回転に伴うスリーブ19と固定ピース21とによる第1の粘性ポンプ16aの粘性ポンプ作用によって潤滑油2を汲み上げてクランクシャフト12の円筒中空部内の油分離空間となる気液分離室18で液体とミスト状態を含む気体(冷媒3のガス)とに分離し、液体を連通孔17を通して摺動部に供給すると共に、気体をガス通し孔29を通して圧縮要素4へ供給する。
気液分離室18は、圧縮機回転数が通常時よりも多い場合の第1の粘性ポンプ16aの粘性ポンプ作用による潤滑油2の汲み上げに伴って室内に溜められる潤滑油2から分離された液体がガス通し孔29側に溢れ出ないように容量が増大されると共に、室内に設けた堰33(具体的には下方の大堰33a、上方の小堰33b)により液体がガス通し孔29側へ流れるのを堰き止めて抑制する構造となっている。ガス通し孔29は、気液分離室18の上部に形成された堰33を経由して分離されて流れた気体を密閉容器1内の圧縮要素4側に供給するものである。連通孔17は、クランクシャフト12の円筒中空部内の気液分離室18の下部に設けられてクランクシャフト12の外周側に設けられた第2の給油溝30による第2の粘性ポンプ16bに液体を供給するものである。給油孔28は、第2の粘性ポンプ16bで汲み上げられた液体が流れ込む通路であり、給油孔28を通った液体は偏芯部10の孔から圧縮要素4の上部に吹き出される。因みに、固定ピース21に設けたスパイラル溝25の途中位置に設けられたゴミ捕集用溝27は、スパイラル溝25を通して給油される潤滑油2中のゴミを捕集するためのものである。気液分離室18におけるスリーブ19の上縁部と連通孔17の下端部との間に形成される干渉部18aは、第1の粘性ポンプ16aと気液分離室18との間で圧力を下げる減圧用の役割を持つ。
以下は、第1の粘性ポンプ16aと第2の粘性ポンプ16bとの関係を説明する。第1の粘性ポンプ16aは、クランクシャフト12の下部に形成された気液分離室18及びスリーブ19、更にはクランクシャフト12の軸心と同軸上に挿入される固定ピース21、この固定ピース21の回転方向、上下方向の遊動を拘束する支持部材22(詳細は後述する)等により構成されている。ここでの支持部材22は、両端が固定子14に取り付けられたインシュレータの支持部(後述する図4中のインシュレータ32、支持部32a)に挿入され、略中央部分が固定ピース21の端部の突起部34に設けられた貫通孔24を貫通してその内壁面で係止されている。
この固定ピース21の取り付け位置は、クランクシャフト12の円筒中空部によって形成された気液分離室18と主軸受8とを連通するためにクランクシャフト12の側壁に設けられた連通孔17と重ならない位置となっている。仮に重なる位置とすれば、連通孔17は固定ピース21のスパイラル溝25を形成するためのボス部23で閉塞されること、即ちクランクシャフト12が回転する都度、連通孔17が固定ピース21のボス部23によって閉塞されることになる。
スリーブ19は略円筒形で上下面が開口したキャップ状の形状を成し、比較的高い精度が出易い金属材料から成っている。これに対し、固定ピース21は耐冷媒、耐潤滑油性を有する熱伝導性の低いプラスチック材料、例えばPPS、PBT、PEEK等から形成される場合を例示できる。固定ピース21の外周に設けられたスパイラル溝25は、スリーブ19との間で潤滑油2が流通する第1の粘性ポンプ16aを形成するものである。尚、主軸受8はフレーム7に固設されるか、或いはフレーム7と一体に形成されて固定されるものである。主軸部9の外表面に形成された断面形状が台形の第2の給油溝30は、第2の粘性ポンプ16bを形成するものである。
以下に、係る構成の密閉形圧縮機の給油動作を説明する。電動要素13に通電されると回転子15が回転し、これに伴ってクランクシャフト12が回転して圧縮要素4は所定の圧縮動作を行う。クランクシャフト12の回転によってスリーブ19も回転することで潤滑油2が攪拌されて第1の粘性ポンプ16aで汲み上げられる。汲み上げられた潤滑油2は、クランクシャフト12の連通孔17を切り替え点として、第2の粘性ポンプ16bとなる第2の給油溝30を流れて主軸受8や給油孔28を通って偏芯部10の孔から圧縮要素4の上部等を潤滑することになる。このとき、固定ピース21に設けたスパイラル溝25の途中に位置されるゴミ捕集用溝27によって、スパイラル溝25を通して給油される潤滑油2中のゴミが捕集される。
第1の粘性ポンプ16aの構成について、クランクシャフト12の円筒中空部には気液分離室18が形成されており、この気液分離室18の下方にはスリーブ19がクランクシャフト12への圧入により取り付けられているが、その圧入代は通常5mm程度である。ここで、スパイラル溝25中を上昇する潤滑油2は、回転の途中でゴミ捕集用溝27に出会うことになるが、通常潤滑油2中に入ったゴミの重量は潤滑油2と比較べて重いため、ゴミには遠心力が強く働いてスリーブ19に内接しながら上昇し、上昇の途中でゴミ捕集用溝27に入って留め置かれる仕組みとなっている。このようにして、潤滑油2は浄化されることになる。
クランクシャフト12に設けられた連通孔17は、固定ピース21の外周に設けられたスパイラル溝25で作られる第1の給油溝26による第1の粘性ポンプ16aを上昇する潤滑油2をクランクシャフト12の外表面側に設けた第2の給油溝30による第2の粘性ポンプ16b側に移す働きを担う。また、固定ピース21のスパイラル溝25等により気液分離室18に持ち込まれた潤滑油2を含むミスト状態の冷媒3のガスは、クランクシャフト12に設けたガス通し孔29を通してピストン6、シリンダ5等に吹き付けられ、これらの各部の潤滑及び冷却に供せられる。更に、第2の給油溝30による第2の粘性ポンプ16bを上昇した潤滑油2は、主軸受8を潤滑した後、給油孔28を介して圧縮要素4の上部に吹き出され、ピストン6、シリンダ5等の各部の潤滑及び冷却に供される。
ところで、クランクシャフト12の連通孔17は、上述したように固定ピース21のボ
ス部23によって塞がれると、主軸受8の摺動部への潤滑油2の供給量が減少してしまっ
たり、或いは固定ピース21のクランクシャフト12の軸方向の寸法が長ければその分、
気液分離室18の同方向での寸法が短くなって容積が小さくなり、冷媒3のガス分離効果
が低下してしまうという問題が生じる。
そこで、本発明では第1の粘性ポンプ16aに係る潤滑油2の供給量と冷媒3のガスの供給量とについて種々検討した結果、固定ピース21とクランクシャフト12との構造を工夫すれば、気液分離室18の容積を大きくして気液分離機能を改善し、係る問題を解決できることを見出した。
以下は、図3〜図6を参照してその改善策を具体的に説明する。但し、図3は、図2中に含まれる第1の粘性ポンプ16aの細部構成を拡大して示した斜視図である。図4は、図3に示す第1の粘性ポンプ16aとその支持部材22との電動要素13及び圧縮要素4に対する組み付け構造を説明するために電動要素13を逆さ状態にして示した斜視図である。図5は、図4に示す組み付け構造における第1の粘性ポンプ16aの支持部材22とインシュレータ32との配置関係を支えばね20を取り外して電気コネクタ32bを接続した状態で別方向から示した斜視図である。図6は、図2中の第1の粘性ポンプ16aとスリーブ19とのクランクシャフト12内への取り付け時のスリーブ下端19aに対する第1の粘性ポンプ16a下端の突出位置(突出寸法H)の関係を説明するために要部を一部断面にして示した図である。
まず図3を参照すれば、図2でも説明したように固定ピース21の外周には螺旋状のボス部23の周囲にスパイラル溝25が形成され、このスパイラル溝25の第1の給油溝26による第1の粘性ポンプ16aが構成されている。また、固定ピース21の先端の突起部34には支持部材22の略中央部分が貫通されて係止される貫通孔24が設けられている。ここでの固定ピース21は、突起部34、ボス部23、スパイラル溝25を含め、樹脂により一体成型されている。因みに、スリーブ19はクランクシャフト12に圧入されて固定されており、固定ピース21は回転するスリーブ19に対して上下方向及び回転方向で当らないよう支持部材22等により位置出しされている。例えば、図6を参照すれば、スリーブ下端19aに対する第1の粘性ポンプ16a(固定ピース21)下端の突出位置(突出寸法H)は1.0mm前後が確保されており、固定ピース21がスリーブ19の軸方向に1.0mm前後動いたとしても、固定ピース21がスリーブ19やクランクシャフト12に当たらないように設定されている。これにより、図6に示される固定ピース21は、図2に示した固定ピース21の位置よりやや下方に移動した状態となっている。
また、図6に示される通り、スリーブ19の上縁部と連通孔17の下端部との間に固定ピース21の上端部が位置されるようにすることで、連通孔17と固定ピース21とが高さ方向でラップしない位置関係にしている。これは、連通孔17と固定ピース21とが高さ方向でラップした位置関係であると、クランクシャフト12が回転したとき、固定ピース21のスパイラル溝25の外径となるボス部23と連通孔17の入口との間の寸法が小さくなり、潤滑油2が流れ難くなり流量が減る虞や、固定ピース21が傾いたときにボス部23により連通孔17が塞がれる虞があるためである。そこで、固定ピース21の上端部を連通孔17の下端部よりも下方に位置させ、連通孔17と固定ピース21とが高さ方向でラップしない位置関係とした。
即ち、第1の粘性ポンプ16aでは、固定ピース21の上端部がスリーブ19の上縁部よりも上方に突出すると共に、連通孔17の下端部よりも下方に位置されている。また、気液分離室18の内径はスリーブ19の内径のよりも大きくなっている。クランクシャフト12及びスリーブ19の回転に伴い、潤滑油2は第1の粘性ポンプ16aにおけるスリーブ19の内周面と固定ピース21の外表面との間を上昇する。これにより、低速回転で遠心力が低下した場合でも、潤滑油2を粘性的に引き上げることができ、低速回転時でも安定して搬送できる。
更に、スリーブ19の上端よりも上昇した潤滑油2は、スリーブ19の上端部と連通孔17の下端部との間に形成される干渉部18aに開放される。この干渉部18aは、気液分離室18の内周面の径(図6の構造の場合にはクランクシャフト12の円筒中空部の内周面の径と等しい)と固定ピース21のボス部23の外表面の径との間の寸法をスリーブ19の内周面の径と固定ピース21のボス部の外表面の径との間の寸法よりも大きくすることで形成されるものである。尚、干渉部18aは、気液分離室18の内周面の径がクランクシャフト12の円筒中空部の内周面の径よりも大きく、スリーブ19の内周面の径が気液分離室18の内周面の径より小さい場合の別な構造(この場合、クランクシャフト12の円筒中空部の内周面の径とスリーブ19の内周面の径との関係は規定されない)であっても、同様に形成することができる。
そこで、第1の粘性ポンプ16a内を上昇した潤滑油2が高圧である第1の粘性ポンプ16aから開放されて低圧である気液分離室18に放出されると、圧力が急激に下がり、潤滑油2が気液分離室18で液体と気体とに分離されずにガス通し孔29側へ流れる虞があるが、ここでの干渉部18aは第1の粘性ポンプ16aと気液分離室18との間で圧力を下げるように作用する。因みに、潤滑油2に加わる圧力の大きさは、第1の粘性ポンプ16a>干渉部18a>気液分離室18の関係を持つ。これにより、高速回転で潤滑油2が勢い良く引き上げられた場合であっても、干渉部18aにより圧力を徐々に低下させることができ、気液分離室18で安定して液体と気体とに分離することができる。因みに、上述した別な構造における干渉部18aは、潤滑油2が連通孔17に流れる直前に位置しているため、連通孔17への潤滑油2の流れ込みが円滑になり、しかも連通孔17の上部に位置する気液分離室18が段差部となるため、減圧作用も加えられてガス通し孔29への潤滑油2が流れるのを抑制する効果がある。
その他、スリーブ下端19a及び固定ピース21下端の位置は、図1を参照すれば、衝撃や加振、或いは転倒を想定し、そうした場合にも密閉容器1の底と接触しないように設定されている。固定ピース21を支える支持部材22に設ける貫通孔24の中心位置もスリーブ下端19aより3〜4mmの位置とされている。なお、こうした寸法であれば、支持部材22については、外径寸法が1.0〜2.0mmの範囲のワイヤー材を用いることが好ましい。更に、図1に示されるスリーブ19の潤滑油2の油面に対する浸かり量は、油面最大低下時においても油面に浸かっているように初期浸かり量を設定しておくものである。
次に、図4を参照すれば、電動要素13は、上述したようにインバータ駆動回路と繋がる固定子14、並びに永久磁石を内蔵してクランクシャフト12に固定された回転子15から構成され、固定子14と回転子15との間には巻線31が取り付けられている。この巻線31はインシュレータ32を介して固定子14に固定されている。回転子15にはクランクシャフト12が圧入されており、このクランクシャフト12の先端に取り付けられたスリーブ19及び固定ピース21が回転子15から突出している。また、固定ピース21先端の突起部34の貫通孔24には支持部材22が挿入されている。支持部材22の両端部は略コ字状に折り曲げられた略コ字状部22aとなっており、インシュレータ32に設けられた支持部32aの孔に略コ字状部22aが挿入される。この支持部32aは樹脂製のインシュレータ32と一体的に形成されている。固定子14の4隅箇所にそれぞれ取り付けられた支えばね20は、固定子14を介して圧縮要素4を密閉容器1内に弾性的に支持するものである。
ここでのインシュレータ32は略円筒形状となっており、円筒部を一周するように巻線31が形成されている。この巻線31の一部には図5に示されるように電気コネクタ32bが延出して設けられる。この電気コネクタ32bの周辺には巻線31間を接続する渡り線支持部32cがインシュレータ32の一部に一体的に形成されている。また、この渡り線支持部32cを避けた位置には巻線31を遮蔽するような立ち上がり壁32dがインシュレータ32と一体的に形成されている。因みに、インシュレータ32に設けられた支持部32aは、電気コネクタ32bと渡り線支持部32cとを避けた位置であって、立ち上がり壁32dを対角方向で接続する位置に設けられている。
係る構造では、支持部材22の取り付け位置を電気コネクタ32bと渡り線支持部32cとを避けた邪魔にならない位置としているため、圧縮機回転によって振動する支持部材22が巻線31と接触することが回避され、圧縮機を長期使用しても巻線31を形成するコイルを傷付けたり、断線することが防止される。
更に、図2を参照し、第1の粘性ポンプ16aの上部に形成された気液分離室18及びその室内に設けた堰33(大堰33a、小堰33b)の機能について説明する。
気液分離室18は、クランクシャフト12を中繰りして形成された円筒中空部の上部であって、第1の粘性ポンプ16aの上部に形成され、第1の粘性ポンプ16aで汲み上げられた気液混合流体の潤滑油2をミスト状態を含む気体と液体とに分離し、液体は連通孔17を通して第2の粘性ポンプ16b側に送り、気体はガス通し孔29を通して圧縮要素4側に送る働きをするものである。
従来構造の密閉形圧縮機における気液分離室では、容積が小さく、圧縮機回転数を可変的に700〜4800min−1の範囲で制御させることを考慮していないので、例え堰を持つ構造であってもそれが気液分離に活用されているとは云えず、圧縮機回転数が通常より多い場合に液体によりガス通し孔29が埋まる対策が考慮されていない。即ち、従来構造の気液分離室は、そのクランクシャフト12の軸方向での高さ寸法が実施例1の気液分離室18の高さ寸法の場合の約1/3であるため、圧縮機回転数が通常より多い場合には当然気液分離室は潤滑油2で一杯となってしまい、ガス通し孔29の途中まで気液混合状態の潤滑油2で埋まってしまう。こうした場合、気液分離室内の内圧が高まり潤滑油2が汲み上げられるのを阻害してしまい、粘性ポンプの給油性能が大幅に落ち、クランクシャフト12の摺動部及び圧縮要素4側に供給される給油性能も落ちるばかりでなく、潤滑油2中の冷媒3のガスが分離されないために摺動部の潤滑性能が悪化して摺動機能も劣化してしまう。結果として、圧縮機回転数が通常より多い場合には気液分離室が十分にその役目を果たすことができるとは云えない構造のものとなっている。
これに対し、実施例1に係る密閉形圧縮機の気液分離室18は、圧縮機回転数が通常より多い上述した700〜4800min−1の範囲の場合の潤滑油2の汲み上げに伴って室内に溜められる潤滑油2の液体がガス通し孔29から溢れ出ない容積を持つ大きさに設定されているため、室内が気体や気体を含む潤滑油2で埋まって内圧を高めることにより、第1の粘性ポンプ16aの給油作用を損ねることがない上、室内の上部に設けた堰33により潤滑油2の液体がガス通し孔29側へ流れるのを堰き止めて抑制するため、気液分離機能が高められる構造となっている。
更に、図2を参照すれば、堰33は、気液分離室18における側壁と天井壁との合わせ部を利用して形成されると共に、気液分離室18の上部側に設けられてガス通し孔29に繋がる構造となっている。具体的に云えば、気液分離室18における天井壁と側壁との合わせ部を用いて形成する大堰33a、小堰33bの壁間角度については、それぞれ120度の場合を示している。また、大堰33aは気液分離室18本体のクランクシャフト12の軸方向に対する径をそのまま利用し、小堰33bは気液分離室18本体よりも径が狭く、ガス通し孔29よりも大きい径でガス通し孔29に繋がる通路を利用して形成されている。尚、ここでの堰33の形成に要する壁間角度は、120度とする以外にも、例えば90度以下、91度、150度等で形成する場合を例示でき、気液分離室18本体の形状寸法を考慮して適宜設定することが可能である。
上述した第1の粘性ポンプ16aの潤滑油2の汲み上げでは、スリーブ19の回転に伴って固定ピース21のスパイラル溝25を上昇する潤滑油2の一部は拘束が解放されて干渉部18aを経由して気液分離室18に到達し、気液分離室18で冷媒3のガスを分離し、連通孔17を通して液体を第2の粘性ポンプ16b側に送出すると共に、気液分離室18で放出された冷媒3のガスは密度差で室内を上昇してガス通し孔29側に向かう。このとき、連通孔17に送出されずに気液分離室18に蓄積された潤滑油2は、遠心力で側壁を上昇して天井壁と側壁とが合わさる大堰33a、小堰33bに到達し、これらの大堰33a、小堰33bの各壁に衝突して液体のガス通し孔29側への流れが堰き止められる。
因みに、実施例1に係る密閉形圧縮機について、スリーブ19は、上述したように比較的熱変形の少ない金属等で形成されているが、固定ピース21の方はプラスチック材料、例えばPPS、PBT、PKEK等を型成形したものである。実施例1では、金属製のスリーブ19と樹脂製の固定ピース21とを組み合わせることを大きな特徴としており、特許文献1や特許文献2ではスリーブと固定ピースとは何れも樹脂製であることが好ましいとする趣旨とは異なり、少なくともスリーブ19については金属製であることを必要としている。その理由は、スリーブ19が樹脂性であった場合、金属製のクランクシャフト12にスリーブ19を強引に圧入しようとするとスリーブ19が破損してしまう可能性があるからであり、各本実施例のようにスリーブ19を金属製としていればクランクシャフト12に対して容易に圧入することが可能となる。
また、固定ピース21を型成形した場合、割り型の合わせ方によっては、スパイラル溝25にバリが発生してしまうことがあり、このバリが潤滑油2の流れの障害となってしまう。このため、固定ピース21の製作法、或いは割型の合わせ位置を工夫して、スパイラル溝25にバリを発生させないようにすることが必要である。バリを出さないことにより、生産性及びコスト的に極めて有利な固定ピース21を作製することができる。
何れにせよ、実施例1に係る密閉形圧縮機によれば、クランクシャフト12の回転に伴うスリーブ19と固定ピース21とによる第1の粘性ポンプ16aの粘性ポンプ作用によって潤滑油2を汲み上げてクランクシャフト12の円筒中空部内の気液分離室18で液体とミスト状態を含む気体(冷媒3のガス)とに分離して液体を連通孔17を通して摺動部に供給すると共に、気体をガス通し孔29を通して圧縮要素4の上部に供給する際、気液分離室18において、圧縮機回転数が通常時よりも多い場合の第1の粘性ポンプ16aの粘性ポンプ作用による潤滑油2の汲み上げに伴って室内に溜められる潤滑油2の液体がガス通し孔29側に溢れ出ないように容積を増大させた構造としており、しかも室内の上部に設けた堰33(大堰33a、小堰33b)により潤滑油2の液体がガス通し孔29側へ流れるのを堰き止めて抑制する。
即ち、実施例1に係る密閉形圧縮機では、気液分離室18の容積が十分に確保され、圧縮機回転数が高くても気液分離室18の堰33(大堰33a、小堰33b)で潤滑油2がガス通し孔29から流れ出すのを適確に抑制するため、潤滑油2に対する液体とミスト状態を含む気体との分離が効率良く行われ、汲み上げた潤滑油2が軸受け(主軸受8)側に回らずに摺動部を損傷させてしまうことがない。この結果、固定ピース21を備えていても潤滑油2からの冷媒ガスの高効率な分離が可能となり、高速回転時にも圧縮機内で潤滑油2と冷媒3のガスとの分離が安定化されて圧縮動作が円滑に行われるために冷凍システムでの冷却性能が向上し、係る冷凍システムを冷蔵庫へ適用すれば冷却性能及び信頼性の向上に寄与し得る。
因みに、こうした密閉形圧縮機を含む冷凍システムを冷蔵庫へ搭載する場合には、例えば特開2013−68112号公報で図7を参照して説明されている構成をそのまま適用できるので、ここでは詳述しない。
尚、実施例1に係る密閉形圧縮機の気液分離室18については、堰33の構造を含め、潤滑油2の液体の粘性が水よりも高いことを考慮し、潤滑油2の液体がガス通し孔29側へ流れるのを防止する機能を持たせることができれば、他の形態の構造も適用できる。例えば、堰をガス通し孔29に繋がる通路以外、気液分離室18本体内に形成する場合等を例示できるので、本発明の密閉形圧縮機は実施例1で開示した形態に限定されない。
1 密閉容器
2 潤滑油(オイル)
3 冷媒
4 圧縮要素
5 シリンダ
6 ピストン
7 フレーム
8 主軸受
9 主軸部
10 偏芯部
11 コンロッド
12 クランクシャフト
12a 下方先端部
13 電動要素
14 固定子
15 回転子
16 第1の粘性ポンプ
16b 第2の粘性ポンプ
17 連通孔
18 気液分離室
19 スリーブ
20 支えばね
21、21a〜21c 固定ピース
22 支持部材
22a 略コ字状部
23 ボス部
24、24a〜24c 貫通穴
25 スパイラル溝
26 第1の給油溝
27 ごみ捕集溝
28 給油孔
29 ガス通し孔
30 第2の給油溝
33 堰
33a 大堰
33b 小堰
34、34a〜34b 突起部

Claims (4)

  1. 潤滑油を貯留する密閉容器内の主軸受によって回転支持され、外周に回転子を取り付けたクランクシャフトと、前記密閉容器内と前記クランクシャフトの円筒中空部とが連通するように当該クランクシャフトに設けられたガス通し孔と、前記主軸受の内径部と前記円筒中空部とが連通するために前記クランクシャフトに設けられた連通孔と、前記クランクシャフトの前記円筒中空部の下部に圧入された中空のスリーブと、前記スリーブ内にクリアランスを有して取り付けられると共に、表面が螺旋状の凹凸形状の固定ピースと、を備え、前記クランクシャフトの回転に伴う前記スリーブと前記固定ピースとによる粘性ポンプ作用によって前記潤滑油を汲み上げて前記円筒中空部内の油分離空間となる気液分離室で液体とミスト状態を含む気体とに分離し、当該液体を前記連通孔を通して摺動部に供給すると共に、当該気体を前記ガス通し孔を通して圧縮要素へ供給する密閉形圧縮機であって、
    圧縮機回転数は、インバータ駆動回路により700〜4800min−1の範囲で制御されており、前記スリーブの上縁部と前記連通孔の下端部との間に前記固定ピースの上端部が位置され、前記気液分離室は、前記圧縮機回転数が700〜4800min−1の範囲の場合の前記粘性ポンプ作用による前記潤滑油の汲み上げに伴って室内に溜められる当該潤滑油が前記ガス通し孔側に溢れ出ない容積を持つ大きさに設定されていることを特徴とする密閉形圧縮機。
  2. 請求項1記載の密閉形圧縮機において、前記気液分離室は、前記液体が前記ガス通し孔側へ流れるのを抑制する堰が室内に設けられており、前記堰は、前記気液分離室における側壁と天井壁との合わせ部を利用して形成されると共に、当該気液分離室の上部側に設けられて前記ガス通し孔に繋がる構造であることを特徴とする密閉形圧縮機。
  3. 請求項1記載の密閉形圧縮機において、前記連通孔は、前記気液分離室の下部に設けられて前記クランクシャフトの外周側に設けられた別の粘性ポンプに前記液体を供給するものであり、前記ガス通し孔は、前記気体を前記気液分離室の上部から前記密閉容器内の圧縮要素側に供給するものであることを特徴とする密閉形圧縮機。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の密閉形圧縮機を搭載した冷凍システムを具備したことを特徴とする冷蔵庫。
JP2013232111A 2013-11-08 2013-11-08 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫 Active JP6190698B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013232111A JP6190698B2 (ja) 2013-11-08 2013-11-08 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫
KR1020140011982A KR20150053678A (ko) 2013-11-08 2014-02-03 밀폐형 압축기
CN201410049289.6A CN104632635B (zh) 2013-11-08 2014-02-12 密闭式压缩机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013232111A JP6190698B2 (ja) 2013-11-08 2013-11-08 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015094223A JP2015094223A (ja) 2015-05-18
JP2015094223A5 JP2015094223A5 (ja) 2016-04-07
JP6190698B2 true JP6190698B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=53196817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013232111A Active JP6190698B2 (ja) 2013-11-08 2013-11-08 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6190698B2 (ja)
KR (1) KR20150053678A (ja)
CN (1) CN104632635B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106837745B (zh) * 2017-02-17 2019-12-20 安徽美芝制冷设备有限公司 压缩机
KR102377778B1 (ko) * 2017-07-19 2022-03-23 삼성전자주식회사 밀폐형 압축기
CN107559167A (zh) * 2017-09-01 2018-01-09 江苏江大泵业制造有限公司 自流动强风冷高温泵

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61265379A (ja) * 1985-05-16 1986-11-25 Mitsubishi Electric Corp スクロ−ル圧縮機
IT238840Y1 (it) * 1995-02-23 2000-11-15 Zanussi Elettromecc Compressore ermetico alternativo con sistema dilubrificazione perfezionato
CN1273737C (zh) * 2002-04-29 2006-09-06 乐金电子(天津)电器有限公司 密闭型压缩机的供油结构
CN1231667C (zh) * 2002-04-29 2005-12-14 乐金电子(天津)电器有限公司 密闭型压缩机的抽油装置
US20060013706A1 (en) * 2003-03-14 2006-01-19 Yoshinori Ishida Compressor
CN100422554C (zh) * 2003-03-14 2008-10-01 松下电器产业株式会社 压缩机
BRPI0604908A (pt) * 2006-10-31 2008-07-01 Whirlpool Sa bomba de óleo para compressor de refrigeração
JP5716161B2 (ja) * 2011-03-02 2015-05-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型圧縮機
JP2013064561A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Hitachi Appliances Inc 冷蔵庫

Also Published As

Publication number Publication date
CN104632635B (zh) 2017-09-22
JP2015094223A (ja) 2015-05-18
CN104632635A (zh) 2015-05-20
KR20150053678A (ko) 2015-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4380630B2 (ja) 圧縮機
JP2008190444A (ja) 流体機械
KR20090041719A (ko) 리니어 압축기
JP6220639B2 (ja) 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫
JP5716161B2 (ja) 密閉型圧縮機
US20150198159A1 (en) Compressor
JP6190698B2 (ja) 密閉形圧縮機及びこれを適用した冷蔵庫
JPWO2013175566A1 (ja) 冷媒圧縮機および冷凍サイクル機器
JP2006083754A (ja) 密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置
US11781548B2 (en) Oil separation apparatus and horizontal compressor
JP6028211B2 (ja) 密閉型圧縮機およびこれを備えた冷凍装置
CN1963199A (zh) 线性压缩机
JP5612628B2 (ja) 密閉型圧縮機
CN103807144B (zh) 压缩机
KR101646044B1 (ko) 밀폐형 압축기 및 이것을 이용한 냉장고
JP4682745B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2015068242A (ja) 密閉形圧縮機及び冷蔵庫
CN106837745B (zh) 压缩机
JP2005054651A (ja) 横型ロ−タリ圧縮機および応用機器
JP2010031817A (ja) 圧縮機
JP2015232305A (ja) 密閉型圧縮機および冷凍冷蔵装置
JP2013044276A (ja) 密閉型圧縮機
JP2017031812A (ja) 密閉型圧縮機
JP2017141724A (ja) 密閉型圧縮機及びこれを備える機器
JP4779937B2 (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170609

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6190698

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350