JP6173486B2 - 散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システム - Google Patents

散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システム Download PDF

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Description

本発明は、カメラ、内視鏡、顕微鏡等で用いられる光学設計ソフトウエアでの光学設計シミュレーションをする際に必要な散乱光情報を取得するための、散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システムに関する。
光学設計ソフトウエアは、鏡枠に含まれる各光学素子のr(曲率半径)、d(面間隔)、n(屈折率)、及びコートによる反射率及び透過率の条件をパラメータとして設定する。そして、光学系の中を伝播するさまざまな光線の屈折と反射の計算を行う。
光学設計において、像面で所望の光学性能を満たすように、それぞれのパラメータが変更される。また、製造された鏡枠に対しては、測定によって、それぞれのパラメータを取得し、設定することで光学性能を推測することもできる。
光学設計ソフトウエアは、光学性能の評価として像面でのスポットダイヤグラムやMTF(Modulation Transfer Function)、波面収差の他、不要光であるゴーストやフレアについても評価することができる。
ゴーストやフレアは、正規光以外の不要光が像面に届いたときに発生する現象である。ゴーストやフレアの原因は、各光学面での多重反射や想定外の光の入射の他に、レンズ表面や反射防止コート後の表面、芯取り後のレンズのこば部、面取り部、エッジ部、また鏡枠内部などの面が粗いことにより散乱光が発生し、その散乱光が不要光となることが考えられる。
したがって、ゴーストやフレアを光学設計シミュレーションで評価する際には、通常のパラメータに加えて、各面の散乱光情報である散乱光強度分布を正確に入力する必要がある。そして、散乱光情報が入力された場合、各光学面では、幾何光学的な光線追跡に加えて、モンテカルロ法による光線追跡が行われて、像面へ到達する光線が計算される。
散乱光情報は、一般的に、双方向散乱分布関数(Bidirectional Scattering Distribution Function、以下適宜「BSDF」という。)またはBSDFからCosθ成分を除したARSというパラメータを用いて表される。
図12に示すように、測定面10に入射する光Lに対して、被測定物の測定面10から反射した散乱光Scと、測定面10を透過した散乱光Scとが生ずる。被測定物の測定面10を反射した散乱光を双方向反射率分布関数(BidirectionalReflectance Distribution Function、以下適宜「BRDF」という。)という。また、被測定物の測定面10を透過した散乱光を双方向透過率分布関数(BidirectionalTransmittance Distribution Function、以下適宜「BTDF」という。)という。
そして、BSDFは、BRDFとBTDFとの両方を含めた散乱光として定義される。
被測定物から反射する散乱光情報を得る装置及び方法として、例えば、以下の特許文献1に開示されたものが知られている。
特許第5058838号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている装置及び方法は、不透過物質の被測定物から反射する散乱光情報をより高い精度で取得するものである。即ち、従来技術では、光学素子などの透過部分を有する被測定物に関しては、散乱光情報を取得することはできない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被測定物として、透過部分を有する光学素子の散乱光情報を高い精度で取得できる散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システムを提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の散乱光情報処理方法は、
被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理方法であって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して所定の角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得工程と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成工程と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定工程と、
被測定物モデルに基づいて被測定物の物質内部における散乱光の反射と散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出工程と、
散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の他の散乱光情報処理方法は、
被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理方法であって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得工程と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成工程と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定工程と、
被測定物モデルに基づいて計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出工程と、
散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理工程と、
散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定工程を有することを特徴とする。
また、本発明の散乱光情報処理装置は、
被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理装置であって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して所定の角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
被測定物モデルに基づいて被測定物の物質内部における散乱光の反射と散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理部と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の別の散乱光情報処理装置は、
被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理装置であって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
被測定物モデルに基づいて計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理部と、
散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定部を有することを特徴とする。
また、本発明の散乱光情報処理システムは、
被測定物の散乱光を測定し散乱光情報を処理する散乱光情報処理システムであって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して所定の角度で光を照射する光照射部と、
少なくとも被測定物で散乱した光を受光する散乱光測定部と、
散乱光測定部で受光した情報に基づき、被測定物の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件を記憶する情報記憶部と、
記憶された形状と光学的性質と測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報をあらわす関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
被測定物モデルから被測定物の物質内部における散乱光の反射と散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
散乱光測定情報取得部で取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルから計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理部と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の別の散乱光情報処理システムは、
被測定物の散乱光を測定し散乱光情報を処理する散乱光情報処理システムであって、
被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
被測定物に対して所定の角度で光を照射する光照射部と、
少なくとも被測定物で散乱した光を受光する散乱光測定部と、
散乱光測定部で受光した情報に基づき、被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件を記憶する情報記憶部と、
記憶された形状と光学的性質と測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
被測定物モデルに対して、少なくとも被測定物を透過した出射側の散乱光情報をあらわす関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
被測定物モデルから計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
散乱光測定情報取得部においてで取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理部と、
散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定部を有することを特徴とする。
本発明によれば、被測定物が透過物質においても、高精度に散乱光情報を取得できるという効果を奏する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態の散乱光情報処理システムの概要を示す機能ブロック図である。また、図1(b)は、散乱光情報処理システムをより詳しく説明する機能ブロック図である。 第1実施形態における散乱光の測定方法について説明するフローチャートである。 BSDFの散乱光情報処理システムの概略構成を示す図である。 データ処理方法について説明するフローチャートである。 被測定物の表面の散乱が小さい場合の散乱光の強度分布を示す図である。 (a)、(b)は散乱光の測定範囲を示す図である。 本発明の第2実施形態の散乱光情報処理システムの概要を示す機能ブロック図である。 光照射部と受光部との駆動状態を示す図である。 第2実施形態における散乱光の測定方法について説明するフローチャートである。 第2実施形態におけるデータ処理方法について説明するフローチャートである。 第2実施形態の変形例のデータ処理方法について説明するフローチャートである。 散乱光情報を説明する図である。 パラメータを説明する図である。 (a)、(b)は、光の反射を説明する図である。 散乱光を説明する他の図である。
以下に、本発明にかかる散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、本発明の実施形態の説明をする前提として、従来技術を踏まえて、散乱光情報及び測定に関して、さらに詳述する。
散乱光情報のBSDFは、面の法線からの散乱光線の角度の関数として、また、場合によっては散乱面に照射する入射光線の角度の関数として、散乱光線の放射輝度を表している。具体的には、例えばBSDFのBRDFは以下の式1で定義される。
図13は、不透過物質の表面に光を照射させたときを例に、式1の記号、パラメータについて、XYZ直交座標系を用いて示したものである。図13に示すように、入射光線の角度(θi)と、入射方位角(φi)、受光角(θr)、受光方位角(φr)、入射光の波長(λ)の5つ変数で与えられる。また、Piは入射光の光強度、Prは測定面の測定領域dAの反射光の光強度をそれぞれ示している。また、dωiとdωrは、立体角を表している。
BSDFは、被測定物が透過物質・不透過物質関係なしに、その定義上、平面の散乱光強度分布であり、被測定物の外形や光学的性質は考慮されていない。即ち、被測定物が透過物質の場合、表裏面形状(球面、非球面、自由曲面等)や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部や屈折率等の影響は考慮されていない。BSDFは、1つの平面によって生成される散乱光の挙動を表したものである。
BSDFを、このように定義することで、光学設計ソフトウエアに面のパラメータとして入力できるようになり、他の入力パラメータである曲率半径や面間隔を変更しても、正確な光学設計シミュレーションを行うことができる。
Figure 0006173486
図3は、被測定物として透過物質の平行平板300を用いたときのBSDFの散乱光情報処理システムの概略構成を示している。座標系は、直交座標であるXYZ直交座標系のうち、鉛直方向をY軸方向、水平方向で入射光と平行する方向をZ軸方向、それと水平面内で直行する方向をX軸方向とする。
ここで被測定物300に平行平面を用いているのは、被測定物の表裏面形状の影響を予め極力除くためである。
また、被測定物の平行平板300は、片面300aに測定したい面の粗さ、例えばレンズの表面やこば部、面取り部等に近似した所望の粗さを付している場合が多い。
このような被測定物を用いることで、面の粗さと散乱光強度分布の関係が測定できるものとしている。
光照射部101は、所定の波長を有する光を照射するレーザまたは白色光源等が用いられる。そして、光照射部101からの光は、被測定物である平行平板300に所定の角度で入射する。入射した光は、被測定物である平行平板300の粗さを付した面で散乱を生じ、被測定物を透過して空中に出射される。
受光部102は、平行平板300から出射された光について、被測定物の測定面300aを中心として2次元または3次元的に散乱光の強度分布を取得する。受光部102は、駆動部305により、例えば、位置A、位置B等へ移動できる。以上により、透過及び反射の散乱光強度分布であるBSDFを取得することができる。
被測定物が不透過物質の場合は、反射の散乱光強度分布であるBRDFのみ取得することができる。
上述のように取得したBSDFについて、光学設計ソフトウエアにパラメータとして入力するとき、被測定物がBSDFの定義から外れる場合に、誤差を生じる。
例えば、被測定物が不透過物質のときにBRDFを取得する場合、従来技術では被測定物の表面が平面以外では、散乱光情報処理システムによる散乱光強度分布の測定結果をBRDFとすると、反射面の表面形状の影響が含まれてしまい誤差となってしまう。
そこで、従来技術では、散乱光強度分布の測定結果の情報と、被測定物の表面形状情報を利用して、表面形状の影響を除いたBRDFを算出している。
図14(a)は、測定面10に入射光Linが入射した場合の幾何光学的成分による反射光を説明する図である。入射光Linは、入射位置の接線に対する法線Nに関して入射角度と同じ角度で反射光Lrefとして反射する。
図14(b)は、測定面10aに入射光Linが入射した場合の波動光学的成分による反射光を説明する図である。
従来技術として説明したように、被測定物に光を入射させた場合、測定面10aの照射領域における表面形状情報とBRDFとの合成から散乱光強度分布を算出する。そして、算出した散乱光強度分布が実測の散乱光強度分布測定結果に近似するように、BRDFを変化させる。これにより、反射面の照射領域における表面形状の影響と分離して、BRDFを算出している。
しかしながら、上述したように従来技術では、被測定物が透過物質の場合は、適応することができない。被測定物が透過物質の場合は、光照射部からの光の照射領域において、被測定物の測定面が平面でない場合に誤差を生じてしまうことは言うまでもない。加えて、光照射部からの光の照射領域以外の形状や被測定物内部の影響を受けてしまう。つまり、被測定物が透過物質のときは、例え測定面が平面であっても、散乱光情報処理システムによる散乱光強度分布の測定結果をBSDFとすると、誤差を生じてしまう。このことは、被測定物が透過物質の場合に特有の問題である。さらに、以下に詳細を説明する。
ここで、再度BSDFの定義について述べる。
光学設計ソフトウエアでは、上述のようにBSDFの定義を、面の法線からの散乱光線の角度の関数としている。また、ときには散乱面に照射する入射光線の角度の関数として、散乱光線の放射輝度を表し、平面の散乱光強度分布としている。
このため、被測定物の外形や光学的性質は考慮されていない。すなわち被測定物が透過物質の場合、被測定物の表裏面形状(球面、非球面、自由曲面等)や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部や屈折率等の影響が含まれてしまうため、単純に散乱光を測定した結果はBSDFの定義から外れてしまう。
この結果、従来の手順では、透過物質の被測定物に対して、BSDFを取得できない。このことについて、さらに詳しく説明する。
被測定物が透過物質である場合、散乱光を測定するときの特有の現象を説明する。図15は、被測定物に透過部を有する平行平板20の散乱光Sf、Scrの挙動を説明する図である。平行平板20では、まず、入射光Linは、散乱面である第2面20aに到達する前に、第1面20bに入射し、被測定物である平行平板20の内部を透過する。また、第1面20bと空気との境界面においては、屈折率が異なることによる反射が生ずる。さらに、平行平板20の物質内部では光吸収や蛍光が生じ、第2面20aに到達する入射光Linの光量は変化する。
第2面20aによって生成される散乱光束Scrは、本来後方(入射側)に射出される光が、第1面20bに当たり、空気と第1面20bとの境界面において屈折及び全反射を生ずる。一部の全反射した光束S1は前方方向に進行する。また、一部の屈折した光束S2は、スネルの法則に従い、広い角度で射出される。このように、1つの面によって生成された散乱光の挙動が他の面の影響を受けて変化する。
さらに、光束S1、光束S2は、被測定物である平行平板20の内部を透過したことで、進行距離に応じて物質の光吸収や蛍光の影響が加わり、結果として、散乱光強度分布を大きく変えることになる。
特に、1つの面によって生成される散乱光の強度と広がり角度が大きいほど、測定結果への影響の度合いは高いことが分かる。ここまで、被測定物が平行平板20について説明してきたが、レンズのように第1面及び/または第2面が曲面の場合、光の挙動は、さらに複雑になり、入射光Linは、当初の第1面への入射角度とは異なる角度で第2面に到達し、第2面の後方散乱光の挙動は第1面の面形状の影響を受けて変化する。これらは、いずれも透過物質に特有の問題である。
このように、本来、被測定物の1つの面によって生成される散乱光の挙動を測定したいのに対して、被測定物が透過物質の場合は、被測定物の表面形状のみならず、裏面の表面形状や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部等の外形と、屈折率、透過率、反射率、光吸収率や蛍光等の被測定物内部の影響を受けた散乱光強度分布になってしまう。
これにより、被測定物が透過物質の場合、上述した従来の技術では、物質内部の散乱光の挙動について考慮することができず、結果としてBSDFを算出できない。このように、従来は、透過物質においては、散乱光の強度分布を測定しても、その結果を単純に光学設計シミュレーションのパラメータであるBSDFとして利用できない。また、利用しても誤差が生じてしまい正確な光学設計シミュレーションができない。
以下に説明する実施形態は、このような従来の透過物質の散乱光強度分布測定結果に含まれる誤差の問題を解決でき、光学設計シミュレーションに入力するパラメータであるBSDFを散乱光強度分布測定結果より高精度に算出できる。
(第1実施形態)
図1(a)は、本発明の第1実施形態の散乱光情報処理システム100の概要を示す機能ブロック図である。また、図1(b)は、散乱光情報処理システム100をより詳しく説明する機能ブロック図である。
図1(a)に示すように、散乱光情報処理装置200は、制御部110を介して、光照射部101と、受光部102と、情報記憶部103と信号のやり取りを行う。
図1(b)に示すように、散乱光情報処理装置200は、散乱光測定情報取得部104と、関数パラメータ設定部105と、モデル生成部106と、散乱光強度分布算出部107と、関数パラメータ算出処理部108とを有している。
図1(b)において、点線で囲んでいる散乱光情報処理装置200は、上述したように制御部110を介して、光照射部101と、受光部102と、情報記憶部103と接続されている。
本実施形態の散乱光情報処理システム100が備える散乱光測定処理装置200についてさらに詳しく説明する。
ここで、被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子である。光学素子は、例えば図3に示す平行平板300である。
図1(b)において、散乱光情報処理装置200は、被測定物に対して所定の角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部104と、被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部106と、被測定物モデルに対して、光学素子の測定面の入射側で反射した散乱光情報及び被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部105と、被測定物モデルに基づいて計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部107と、散乱光測定情報取得部104において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果とが一致するよう関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理部108とを有する。
次に、本実施形態の散乱光情報処理システム100の構成と構成要素について説明する。
散乱光情報処理装置200は、散乱光情報処理システム100と一体または、別体の一つまたは別のコンピュータの内部に配置されている。
制御部110は、散乱光情報処理装置200の制御の他、光照射部101、受光部102、情報記憶部103の制御を行う。
なお、本実施形態では、光照射部101は、LD(Laser Diode)、SLD(Super Luminescent Diode)、LED(Light Emitting Diode)や白色光源であるハロゲンなど特に規定しない。ここで、入射光の波長、偏光状態、光強度分布等の特性が既知のものであることが望ましい。
受光部102は、不図示のコンピュータから送られてきた制御部110の制御情報を元に、被測定物の測定面を中心に2次元または3次元に連続または間欠移動し、被測定面からの散乱光を受光することができる機構になっている。
ここで、受光部102は、被測定物の測定面を中心として回転させている。これに限られず、被測定物の中心とは異なる他の場所や、被測定物以外の部分を中心として、受光部102を移動しても良い。受光部102の回転中心位置と、被測定物の位置との相対的な位置関係が既知であれば良い。
また、受光部102は、被測定物を透過した散乱光及び/または反射した散乱光の情報を取得することができる機構を有する。
さらに、受光部102は、パワーセンサーや高感度カメラなど、光の強度を観察できる機器であれば、特に限定されることはない。さらに、測定したい光強度や角度分解能によって、受光部102の種類を使い分けできることが望ましい。
被測定物への入射光の角度を変更したい場合は、光照射部110または被測定物が相対的に位置を変化できるように構成されている。
情報記憶部103は、「測定条件の情報」と、「被測定物の情報」と「散乱光の測定情報」の記憶をつかさどる。測定条件の情報と被測定物の情報に関する詳細説明は後述する。
前述のように、散乱光情報処理装置200は、「測定条件の情報」及び「被測定物の情報」、「散乱光の測定情報」からBSDFを算出する散乱光情報に関する処理を行う。散乱光情報の処理に関する詳細説明は後述する。
このように、被測定物の散乱光を測定し散乱光情報を処理する散乱光情報処理システム100は、散乱光情報処理装置200に加えて、さらに、被測定物に対して所定の角度で光を照射する光照射部101と、被測定物を透過した散乱光及び/又は反射した散乱光を受光する受光部102と、被測定物の形状と光学的性質と散乱光強度分布の測定条件を記憶する情報記憶部103と、を有する。
これにより、以下に説明するように、1つの面の散乱光情報であるBSDFを、被測定物の外形である表裏面形状や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部及び、光学的性質である屈折率、透過率、反射率、光吸収率、蛍光等の被測定物内部の影響を考慮して、それらの影響を除くことで正確に算出することができる。このため、光学設計ソフトウエアにパラメータとして設定した際に、従来に対して高精度にシミュレーションをすることが可能になる。
次に、図2を参照して、本実施形態における散乱光の測定方法について説明する。
散乱光情報処理システム100による測定を開始する。事前に、ステップS101において、制御部110を介して、測定条件及び被測定物の情報記憶部103aに測定条件の情報が格納される。
測定条件の情報は、光照射部101と被測定物と受光部102との位置関係、入射光の波長、被測定物への入射角度、偏光状態、NA(指向性)、照射径、照射領域内の強度分布、環境変数(外部の屈折率)、温度、気圧、二酸化炭素濃度等、詳細な測定に関する情報である。
また、同時に、ステップS101において、測定条件及び被測定物の情報記憶部103aには、被測定物の情報も格納される。被測定物の情報は、外形である表裏面形状や外形、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部及び光学的性質である屈折率、透過率、反射率、光吸収率、蛍光、さらに、レンズなどの被測定物に反射防止コートなどが施してある場合はコート条件などの設計要件である。特に、被測定物が透過物質の場合は、上述した光学的性質の設定が必須の要件である。
即ち、被測定物の形状と光学的性質は、被測定物である光学素子の曲率半径、光学的厚さ、屈折率を少なくとも含むことが望ましい。
また、被測定物の情報は、より詳しく入力されることが望ましい。これにより、散乱光情報処理装置200による処理が高精度に行われる。
被測定物の情報は、図面から得られる設計式等の情報と、実測を行った結果の情報との何れでも良い。実測による情報では、外形形状誤差である表裏面の面形状誤差、面間隔誤差、偏芯誤差、外径誤差、また、屈折率分布や反射率、透過率、さらに光吸収率や蛍光等、被測定物の光学的性質に関する項目等が挙げられる。
以上の、測定条件の情報と、被測定物の情報とは、コンピュータに送られる。そして、コンピュータと一体または別体の制御部110を介して、測定条件及び被測定物の情報記憶部103aに格納される。
次に、ステップS102において、散乱光情報処理システム100による測定を実施し、散乱光の測定情報を得る。散乱光を受光する様子を具体的なシステム構成を示して説明する。
図3に示す駆動部305は、コンピュータの制御部110から送られてきた制御情報に基づいて、受光部102を移動させる。なお、図3では、受光部102は、位置Aと位置Bとの2状態を選択的に記載している。これに限られず、駆動部305は、任意の位置に受光部102を移動できることはいうまでもなく、被測定物が平行平板300の場合、測定面300aを中心に2次元または3次元に連続または間欠移動し、被測定面からの散乱光を受光することができる。この時、被測定物から出る蛍光については、フィルターなどで除去されていることが望ましい。
そして、受光部102が受光した散乱光の測定情報は、コンピュータに送られ、制御部110を介して、散乱光強度分布測定データ記憶部103bに格納される。
この際、散乱光の測定情報は、上記測定条件の情報及び被測定物の情報と共に一括してコンピュータに送られてもよい。
測定条件及び被測定物の情報記憶部103aと、散乱光強度分布測定データ記憶部103bとにより情報記憶部103(図1(a)参照)は構成される。
ここで、測定条件及び被測定物の情報記憶部103aと、散乱光強度分布測定データ記憶部103bの内容は、テキストファイルなどに一括して保存されても良いことはいうまでもない。
なお、被測定物としては、平行平板に限られず、曲面を有するレンズ素子等も測定できる。
また、散乱光情報の測定方法について、図2を用いて手順を示したが、この順番は前後してもよい。例えば、散乱光を測定した後に、その測定条件の情報を実測の条件に合わせて入力してもよい。また、散乱光を測定した後に、被測定物の情報を得ても良い。
例えば、被測定物の形状の情報を得るために接触式の形状測定機を用いると、測定用プローブで被測定物の表面に傷を付けてしまう場合がある。このため、散乱光を測定した後に形状測定をする順番にした方が、散乱光を精度良く測定できる、という効果を奏する。
次に、散乱光情報処理装置200でのデータ処理方法について、説明する。
図4は、散乱光情報処理装置200でのデータ処理方法について説明する図である。散乱光情報処理装置200は、測定条件の情報及び被測定物の情報、散乱光の測定情報を用いて、所定の処理を行い、BSDFを高精度に算出することを目的とする処理を行う。
まず、情報処理部109は、データ処理を開始する。ステップS201において、コンピュータにより、「測定条件の情報」及び「被測定物の情報」をもとに、仮想の被測定物測定シミュレーションモデルが生成される。この状態での被測定物測定シミュレーションモデルは、被測定物に光線を通すとき、幾何光学的に光線が被測定物を透過及び反射することを想定している。なお、以下、すべてのフローチャートにおいて、シミュレーションを適宜「Sim.」と省略して記載する。
ステップS202において、被測定物の被測定面に散乱光情報であるBSDFを仮設定する。BSDFは、前述したように、入射光線の角度(θi)と、入射方位角(φi)と、受光角(θr)と、受光方位角(φr)と、入射光の波長(λ)との5つ変数で与えられる。即ち、BSDFの3次元空間上における位置は、入射光側で2つの方向、受光側で2つの方向で表現される。
散乱光強度の分布形状は、いくつかの数式のモデル関数に当てはめることができる。例えば、モデル関数としては、ガウス関数、CosN乗関数、Lambertian関数を挙げることができる。いずれの関数も、散乱光強度分布を角度の関数で表現することができる。ここで、ガウスのモデル関数について説明する。ガウス関数は、以下の式2で表すことができる。
Figure 0006173486
上記式2のパラメータθとφは、散乱光強度分布の角度を表している。パラメータσθ、σφはガウス関数の半値幅を示している。パラメータを変化させることで、それぞれの角度方向の分布形状も変化する。
また、Pは、中心部の光強度に対応する。即ち、ある入射光の入射角度(θi、φi)に対して、P、σθ、σφの3つのパラメータ(変数)で散乱光強度分布を表すことができる。
モデル関数としては、他の関数でも、いろいろと設定できる。例えば、ピークフィット関数として知られるPearson7関数や、Voight関数等も設定可能である。
さらに、例えば、光学素子のように表面の散乱が小さい場合は、中心部の光強度分布に対して、周辺の光強度分布が小さい。図5は、被測定物の表面の散乱が小さい場合の散乱光の強度分布を示す図である。このような散乱光強度分布に適した以下の式3のようなモデル関数を任意に作成することも可能である。ここで、αは係数である。
Figure 0006173486
上記いずれかのモデル関数を選択することによって、BSDFの仮設定が行われる。図4に戻って説明を続ける。ステップS203では、ステップ202において設定した特定の測定面(特定面)のBSDFの仮設置に対してパラメータの初期値を設定する。例えば、BSDFがガウス関数の場合、P、σθ、σφの3つのパラメータに初期値を設定する。初期値は、ユーザーの指示やシステム要件などに応じて適宜設定する。また、パラメータを変化させる範囲、変化幅なども同時に設定できればなお良い。
本実施形態では、被測定物として透過物質についての散乱光強度分布を算出することを目的としているため、ステップS202、S203は、BSDFである双方向透過率分布関数(BTDF)及び双方向反射率分布関数(BRDF)の両方に設定されなければならない。BTDFとBRDFの設定は、それぞれ異なっても、同じでも良い。
ステップS204では、ステップS201からステップS203までに設定された仮想の被測定物測定シミュレーションモデルに対して、コンピュータの演算処理により光線追跡が行われる。光線追跡は、ステップS202でBSDFが設定されていることから、通常の幾何光線追跡に加え、モンテカルロ法などの乱数を利用した光線追跡も行われる。そして、被測定物の散乱光強度分布が計算される。
ここで、ステップS204について、散乱光線の動きを、再度図15を用いて説明する。
ステップS204における光線追跡において、入射光が被測定物の被測定面に対して入射した場合、後方散乱光が発生する。この後方散乱光の一部の光線S1は、透過物質である平行平板20内で反射、全反射を繰り返して被測定面に再度入射する。この内部反射では、光照射部による光の入射角度と同じ角度で入射することは少ない。後方散乱光により入射した光による散乱は、Lambertian関数以外では、シフト・インバリアント(shift−invariant)散乱角の考え方が適用される。
シフト・インバリアント散乱角の考え方とは、入射角が変化しても散乱光強度分布の形状は変化しないと仮定した計算方法である。この処理の背景となる理論の詳細については、James E.Harvey 著「Light-ScatteringCharacteristics of Optical Surfaces」(博士論文、University of Arizona、1976年)に記載されている。
シフト・インバリアント散乱角の考え方では、被測定物の測定面に垂直に入射した光のBSDFの分布形状と、測定面に斜めに入射した光のBSDFの分布形状は同じことを意味している。このような仮定のもと、ステップS204では散乱光強度分布を計算することができる。
ステップS205において、ステップS204で計算された散乱光強度分布とコンピュータの情報記憶部103に記憶されている「散乱光の測定情報」とを用いて、散乱光強度分布の各角度における一致度を算出する。
値の一致度の計算には、計算された散乱光強度分布と散乱光の測定情報との差分を用い、P−V(Peak−Valley)値やRMS(Root−Mean-Square)値を評価値とする。
ステップS206において、ステップS205で計算された評価値と、予め設定しておいた閾値との比較を行い、値が一致しているか否かの判断を行う。評価値が閾値より大きい場合、予め仮設定したBSDFの初期値を変更する処理を行う判断を行う。評価値が閾値より小さい場合、設定したBSDFが被測定物の被測定面のBSDFを良く表していることを示している。
ステップS206において、評価値が閾値より大きいと判断された場合、即ち判断結果が偽(No)の場合、ステップS207へ進む。
ステップS207において、BSDFの初期値のパラメータを変更する。そして、ステップS204に戻り、コンピュータの演算処理により光線追跡が行われる。
ステップS204からステップS207までの処理は、評価値が閾値より小さくなるまで繰り返し行われる。つまり収束計算が行われる。この繰り返されるステップにより、被測定物の被測定面のBSDFを良く表すBSDFのパラメータを算出することができる。
ここで、繰り返し計算を行っても、評価値が収束しない場合がある。この場合、ステップS202において設定したBSDFのモデル関数が異なる場合が考えられる。
そこで、評価値が収束しない場合、ステップS202に戻り、BSDFのモデル関数を変更する工程が行われる。
即ち、ステップS204からステップS207での繰り返し計算で評価値が閾値まで収束しない場合、不図示のステップによりBSDFのモデル関数を変更する。そして、ステップS202からBSDFのモデル関数を変更するステップを繰り返し計算するという新しい収束計算が追加される。
また、ステップS206の判断結果が真(Yes)の場合、データ処理は終了する。
以上の処理により、被測定物の被測定面の散乱光情報を最も良く表すBSDFのモデル関数と、モデル関数を決めるパラメータが決定される。
本実施形態の例では、入射光を被測定物の被測定面へ照射している。しかしながら、特に制限しているものではなく、例えば、被測定面の別の箇所に入射させること、被測定物全体を照射することでも良い。被測定物に光がどのように入射するかが明確になっていれば、特に規制する必要はないことは言うまでもない。
以上述べたように、本実施形態の散乱光情報についての散乱光情報処理装置、散乱光情報処理方法、当該装置を備えこの方法を行う散乱光情報処理システムによれば、透過物質において、光学設計ソフトウエアに入力するパラメータの1つであるBSDFを取得することが可能になる。
そして、光学設計ソフトウエアでは、正規光以外の不要光が像面に到達した際に生じるゴーストやフレアについて光学設計シミュレーションをすることが可能になる。
また、本実施形態によれば、透過物質のBSDFにおいて、双方向透過率分布関数(BTDF)及び双方向反射率分布関数(BRDF)の両方を取得することができる。
さらに、本実施形態の散乱光情報処理方法によれば、1つの面の散乱光情報であるBSDFを、散乱光の測定結果から、被測定物の外形である表裏面形状や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部及び、光学的性質である屈折率、光吸収率、蛍光等の被測定物内部の影響を考慮して、それらの影響を除くことで、正確にBSDFを算出することができる。このため、光学設計ソフトウエアにパラメータとして設定した際に、従来に対して高精度にシミュレーションをすることが可能になる。
本実施形態に関して、被測定物の形状やBSDFの特性によっては、散乱光情報についての散乱光情報処理装置、散乱光情報処理方法、当該装置を備えこの方法を行う散乱光情報処理システムの簡略化または高精度化が可能である。
簡略化、高精度化を実現する方法について具体的に説明をする。まず、以下の予測条件を満足する場合を仮定する。
予測条件とは、BTDFとBRDFの散乱光強度分布形状のモデル関数とパラメータが同じ、かつ、入射光に対して、軸対称な散乱光強度分布である。
上記の予測条件が成り立つ場合、図4のフローチャートのステップS202で指定する散乱光強度分布はBTDFとBRDFのモデル関数が同じになり、測定及び計算パラメータを減らすことができる。
この予測条件は、被測定物が透過物質であることはもちろんのこと、被測定物は入射光に対して回転軸対称の場合で、かつ、入射光が被測定面に垂直に入射した場合に良く立つ仮定ある。
また、表面粗さが照射光の波長以下の小さい凹凸の場合に精度良く成り立つモデルである。
具体的な例として、式4にモデル関数としてガウス関数を用い、BTDFとBRDFを表した場合を示す。
Figure 0006173486
ここで、軸対称な散乱光強度分布とすると、以下の式5が成立する。
Figure 0006173486
また、BTDFとBRDFのパラメータが同じという予測条件から、以下の式6、7が成立する。
Figure 0006173486
Figure 0006173486
つまり、実質のパラメータは、P、P、σだけになる。また、PとPの関係は以下の式8で表される。ここで、xは、光吸収係数など散乱に寄与しない項目を表す。
Figure 0006173486
ここで、Lは、入射光の光強度で、フローチャートのステップS201で必須の入力値になる。また、BTDFとBRDFは、前述のように、一般的には入射光の光強度で規格化した値である。このため、パラメータLを1とすることもできる。
即ち、散乱光測定情報取得部104において、少なくとも被測定物を透過した散乱光強度分布または被測定物を反射した散乱光強度分布を被測定物への入射光の光強度で規格化した散乱光強度分布を取得することが望ましい。
散乱光強度分布の情報取得は、入射光で規格化された透過または反射のどちらか一方で良く、他方は、一方から算出することができる。このため、最終的に算出するパラメータはP、σの2つのみである。つまり、散乱光強度分布の処理時間を短縮することが可能となる。また、受光部の駆動範囲も透過または反射の一方だけでよいので、測定装置の簡略化することも可能になる。
さらに、上記予測条件による仮定のもとでは、前方方向の散乱光強度分布は、入射光に対して軸対称な散乱光強度分布である。このため、図6(a)に示すように受光部の受光範囲は、θ方向またはφ方向に0度から90度の範囲を測定すれば良い。
以上の通り、本実施形態において、条件や仮定が成り立つ被測定物の場合、散乱光情報処理装置、測定方法及び散乱光情報処理方法の簡略化が可能である。または、全方向の測定データを取得していた場合は、平均化処理を実施することで測定誤差やノイズが平均されて高精度化をすることが可能である。
また、上記予測条件による仮定のうち、BTDFとBRDFの散乱光強度分布形状のモデル関数とパラメータが異なる場合は、図6(b)に示すように受光部の受光範囲は、θ方向またはφ方向に0度から180度の範囲を測定すれば良い。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の散乱光情報処理装置、測定方法、散乱光情報処理方法及び散乱光情報処理システムを説明する。
図7は、第2実施形態の散乱光情報処理システムを示す機能ブロック図である。ここで、点線で囲んだ散乱光情報処理装置250の構成が第1実施形態と異なっている。
第2実施形態の散乱光情報処理装置250について、第1実施形態の散乱光情報処理装置と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図7に示すように、散乱光測定情報取得部104において、被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する。
さらに、散乱光測定情報取得部104で取得された散乱光強度分布の情報と被測定物モデルから計算した散乱光強度分布計算結果が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出部251と、散乱光測定情報取得部104において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果とが一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定部252とをさらに有している。
これにより、以下に述べるように、複数の入射角度での散乱測定情報を用い、1つの面の散乱光情報であるBSDFを、被測定物の表面形状のみならず、裏面の表面形状や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部等の外形、光学的性質である屈性率、透過率、反射率、光吸収率や蛍光等の被測定物内部の影響を考慮して、算出することができるため、1つの入射角度を用いて算出したBSDFより、高精度に散乱情報を算出することが可能になる。このため、光学設計ソフトウエアにパラメータとして設定した際に、従来に対して高精度にシミュレーションをすることが可能になる。
第1実施形態に比較して、散乱光測定方法及び散乱光情報の処理方法が異なる。具体的には、第2実施形態では、散乱光測定方法において、入射光の入射角度を複数変化させて、それぞれの入射角度における散乱光の測定情報を取得する点が、第1実施形態と異なる。さらに、散乱光情報の処理方法では、入射光の入射角度を複数変化させて取得した散乱光の測定情報を利用して、BSDFを算出する点が異なる。
次に、散乱光情報処理システム150の構成について説明する。
散乱光情報処理装置250は、散乱光情報処理システム150と一体または、別体の一つまたは別のコンピュータの内部に配置されている。
制御部110は、散乱光情報処理装置250の制御の他、光照射部101、受光部102、情報記憶部103の制御を行う。
情報記憶部103は、「測定条件の情報」と、「被測定物の情報」と「散乱光の測定情報」の記憶をつかさどる。散乱光情報処理装置250は、「測定条件の情報」及び「被測定物の情報」、「散乱光の測定情報」からBSDFを算出する散乱光情報に関する制御を行う。
本実施形態では、上述の第1実施形態に比較して、さらに高精度にBSDFを算出することができるという効果を奏する。
次に、本実施形態の散乱光情報処理方法の手順について説明する。
図9は、第2実施形態の散乱光情報処理方法のうちの散乱光の測定の手順について説明するフローチャートである。
本実施形態では、図9のステップS301において、第1実施形態と同様に、散乱光情報処理装置250による測定開始に際して、コンピュータの制御部110に測定条件の情報が設定される。ここで、第2実施形態では、第1実施形態において格納される情報に対して、新たに入射光の入射角度の範囲と、その範囲内での分割数の設定が測定条件情報として追加して設定される。
本実施形態では、図8に示すように、光照射部101と受光部102とは、駆動部305により、被測定物に対する相対的な位置が変化するように駆動される。
例えば、入射角度θiが0度(垂直入射)から89度の範囲を5度ずつ分割して測定する条件が設定される。また、第1実施形態と同様に、被測定物の情報も同時に設定される。
以上の、測定条件の情報と、被測定物の情報は、コンピュータに送られて情報記憶部103aに格納される。
ステップ302において、受光部102は、コンピュータから送られてきた制御情報に基づいて、被測定物の測定面を中心に2次元及び/または3次元に移動し、被測定面からの散乱光を受光する。
次に、受光部102が受光した複数の散乱光の測定情報は、コンピュータに送られ散乱光強度分布測定データ記憶部103bに格納される。
ここで、入射光の入射角度の測定範囲(0から89度)における散乱光の測定情報を、以下のように表す。
FS(θni) ・・・○測定データ
BS(θni) ・・・△測定データ
ここで、FSは被測定面に対して、前方向の散乱光強度分布を示し、BSは被測定物に対して、後方向の散乱光強度分布を示す。FS、BS共にθの関数で、θniは被測定面への入射光の入射角度を表し、niは、ni=1、2、3、・・・とし、θni= 0、5、10、15、20、・・・85とする。
ステップS303において、入射光の入射角度と予め設定した測定条件の情報とを比較判断する。ステップS303の判断結果が真の場合、散乱測定を終了する。
ステップS303の判断結果が偽の場合、ステップS304へ進む。ステップS304において、入射光の入射角度が変更される。そして、ステップS301、S302、S303を繰り返す。
このように、本実施形態では、被測定物への入射光の入射角度が所定の範囲内で分割数分取得されるまで、S301からS304の測定が繰り返される。
ここで散乱光の測定情報は、説明を簡略するために、1断面で測定した時の状態を示している。つまり、入射光の入射角度と受光部の角度は、θ方向にだけ限定して動いたことと仮定する。
次に、コンピュータでは、以上の「測定条件の情報」及び「被測定物の情報」、「散乱光の測定情報」を用いて、散乱光情報処理装置250にて所定の処理が行われて、BSDFが算出される。
この散乱光情報処理装置250でのデータ処理方法について、説明する。図10は、散乱光情報処理装置250でのデータ処理方法を説明するフローチャートである。散乱光情報処理装置250は、BSDFの算出することを目的とする処理を行う。
本実施形態が上述の第1実施形態と異なる点は、複数の入射角度で測定した「散乱光の測定情報」を用いる点である。
ステップS401、S402、S403、S404、S405、S406、S407の手順は、図4のフローチャートにおけるステップS201、S202、S203、S204、S205、S206、S207と同じ処理を行う。このため、重複する説明は省略する。なお、ステップS401において、測定光の入射角度はθniとする。そして、入射角度θniは測定光で小さい値(鋭角)から入力する。
ステップS408では、算出された複数の入射角度でのBSDFを「仮BSDF」とする。具体的には、○測定データ、△測定データより、それぞれ仮BSDFを算出する。
仮BSDF(θni ) (ni=1、2、3、・・・、θni = 0、5、10、15、20、・・・85)
ステップS409では、入射角度θniが一番大きい角度であるか否かが判断される。すなわち、ここでは測定条件に設定したすべての入射角度に対して、それぞれ(仮)BSDFが算出されていることを判断する。
ステップS409の判断結果が偽(No)の場合、ステップS410へ進む。
ステップS410において、入射角度を次の角度に変更して、ステップS402からステップS408の処理が行われる。
次に、ステップS411以降において、再度、各入射角度でのBSDFを算出する。この際、各入射角度で算出した「仮BSDF」を被測定物測定シミュレーションモデルに設定して、再度各入射角度でのBSDFを算出する計算を実施する。
ここで、本実施形態では、上述の第1実施形態に比較して、さらに計算精度が向上する。その理由について説明する。
ステップS401、S402、S403、S404、S405、S406、S407の手順は、上述したように、第1実施形態と同じ処理である。ここでは、被測定物内の計算においてシフト・インバリアントの考え方を適用している。
ここで、実際には、被測定物への入射角度によって散乱光強度分布が異なる。特に、入射角度が大きくなると、シフト・インバリアントの考え方との乖離が大きくなることが知られている。
そこで、ステップS411からS419においては、シフト・インバリアントの考え方を用いず、各入射角度での算出した仮BSDFを利用して、BSDFを求める。このように各入射角度での散乱光強度分布を考慮して再計算することで、計算精度が向上する。
ステップS411において、算出したすべての入射角度における仮BSDFを設定する。ステップS412において、散乱光強度分布を計算する。
ステップS413において、ステップS412で計算された散乱光強度分布と、コンピュータの散乱光強度分布測定データ記憶部103bに格納されている「散乱光の測定情報」とを用いて比較する。ステップS414において、各角度における散乱光強度分布の一致度を算出し、判断する。
一致度の計算には、各角度における計算された散乱光強度分布と散乱光の測定情報との差分を用いる。そして、P-V(Peak-Valley)値やRMS(Root−Mean−Square)を評価値とする。
ステップS414において、ステップS412で計算された評価値と、予め設定しておいた閾値との比較を行う。ステップS414において、評価値が閾値より大きい場合、即ち判断結果が偽の場合、ステップS415へ進む。
ステップS415において、予め仮設定した仮BSDFを変更する処理を、入射角度が小さい角度(鋭角)から順に行う。評価値が閾値より小さい場合、設定した仮BSDFが被測定物の被測定面のBSDFを良い精度で表していることを示している。
ステップS414において、評価値が閾値より大きいと判断された場合、ステップS415へ進む。ステップS415において、仮BSDFのパラメータを変更する処理が行われる。そして、ステップS412に戻り、光線追跡が行われる。
ステップS412、S413、S414、S415までの処理は、評価値が閾値より小さくなるまで繰り返し行われる。即ち、収束計算が行われる。
この繰り返されるステップにより、被測定物の被測定面のBSDFを良く表す仮BSDFのパラメータを算出することができる。
ステップS416では、ステップS414で決定した新しい仮BSDFを利用して、入射角度θniが一番大きい角度か否かが判断される。ステップS416の判断結果が偽の場合、ステップS417において、仮関数パラメータ算出部251(図7)は、入射角度θniを次の角度に変更して、次の入射角度θniでの仮BSDFを設定する。そして、次の角度に変更した後、ステップS411、S412、S413、S414、S415、S416、S417の処理が行われる。
ステップS416の判断結果が真の場合、ステップS418では、ステップS411からステップS417までの処理が繰り返し行われ、各入射角度における仮BSDFの値が収束するまで計算される。そして、ステップS418において、仮BSDF値が収束したか否かが判断される。収束判断は、各仮BSDFの変化が最小になったか否かで判断する。
ステップS418の判断結果が偽の場合、ステップS419へ進む。ステップS419において、関数パラメータ決定部252(図7)は、BSDF関数のパラメータを変更して、決定する。
ステップS418の判断結果が真の場合、データ処理は終了する。以上の手順処理により、被測定物の被測定面の散乱光情報を最も良く表すBSDFのモデル関数と、モデル関数を決めるパラメータが決定される。
本実施形態により散乱光情報処理システム150、このシステム150が備える散乱光情報処理装置250、及びこの装置250が実行する散乱光情報処理方法によれば、透過物質において、光学設計ソフトウエアに入力するパラメータの1つであるBSDFを取得することが可能になる。
そして、光学設計ソフトウエアでは、正規光以外の不要光が像面に到達した際に生じるゴーストやフレアについて光学設計シミュレーションをすることが可能になる。
また、本実施形態によれば、透過物質のBSDFにおいて、双方向透過率分布関数(BTDF)及び双方向反射率分布関数(BRDF)の両方を取得することができる。
さらに、本実施形態の散乱光情報の処理方法によると、1つの面の散乱光情報であるBSDFを、被測定物の表面形状のみならず、裏面の表面形状や外径、面間隔(厚さ)、こば部、面取り部、エッジ部等の外形や光学的性質である屈折率、透過率、反射率、光吸収率や蛍光など被検物内部の影響を考慮して、正確にBSDFを算出することができる。このため、光学設計ソフトウエアにパラメータとして設定した際に、従来に対して高精度にシミュレーションをすることが可能になる。
(第2実施形態の変形例)
次に、第2実施形態の変形例について説明する。図11は、本変形例の散乱光情報処理方法の手順を示すフローチャートである。
本変形例は、上述の第2実施形態に比較して、それぞれの入射角度における散乱光の測定情報を、順次利用して仮BSDFを算出している点で異なる。散乱光情報処理装置250でのデータ処理方法について、説明する。
まず、ステップS501からS506までは、第1実施形態におけるステップS201からS207と実質的に同様の処理を実施する。なお、入射角度θniは、小さい角度(鋭角)から入力する。
ステップS507において、入射角度θniのときに算出されたBSDFを「仮BSDF」とする。
ステップS508において、入射光の入射角度θniの情報に基づき、入射角度θniが一番大きい角度か否かが判断される。ステップS508の判断結果が偽の場合、ステップS509へ進む。
ステップS509において、ここまでに算出された仮BSDF(θni)をすべて利用して、測定光の入射角度θniを次の角度に変更する。そして、ステップS501からステップS507の処理が行われる。
この際、ステップS504において、それ以前までに算出した仮BSDFも利用して、次の入射角度の仮BSDFを算出する。つまり、第2実施形態の測定光情報の処理方法では、ステップS402からステップS410において、それぞれの入射角度における仮BSDF(θni)を個別に算出していた。
これに対して、本変形例では、仮BSDF(θni)を算出する際に、以前までに算出した入射角度の仮BSDF(仮BSDF(θ(ni−1))から仮BSDF(θ(ni=0)))を考慮しながら、それぞれの入射角度の仮BSDFを算出している点が異なる。
これにより、それぞれの入射角度での散乱光強度分布を考慮して計算することで、高精度にBSDFを算出することができるという効果が得られる。さらに、第2実施形態の測定光情報の処理方法に対して、ステップS507までにそれぞれの入射角度での散乱光強度分布を考慮して計算された仮BSDFを取得できる。このため、ステップS501からステップS509の処理が効率化され、処理速度が速くなる効果を奏する。
上述の第1実施形態、第2実施形態について、被測定物の被測定面以外に散乱光を発生させる場所がないとして説明を進めてきた。これに限定されず、被測定物面以外に散乱光を発生させる場所が複数個所存在してもよい。
被測定面以外の散乱光を発生させる場所については、予め別の方法でBSDFを算出しておき、被測定物の情報として入力してもよい。また、繰り返し計算の中で、計算パラメータの1つとして設定してもよい。
また、第1実施形態、第2実施形態について、被測定物として平行平板を用いている。これに限られず、カメラなどの撮像装置や内視鏡などに用いられる光学素子のように、透過物資で両表面が曲率半径を有するサンプルでも測定可能であることはいうまでもない。この場合、散乱光の情報処理部において、被測定物の情報に曲率半径を設定すれば良い。また、レンズなどの被測定物に反射防止コートなどが施してある場合はコート条件を被測定物の情報に追加すれば良い。さらに、こば部、面取り部、エッジ部等においても同様に適用できる。
以上のように、本発明は、被測定物として、透過部分を有する光学素子の散乱光の強度分布を高い精度で測定できる散乱光情報処理方法、散乱光情報処理装置及び散乱光情報処理システムに適している。
100 散乱光情報処理システム
101 光照射部
102 受光部
103 情報記憶部
104 散乱光測定情報取得部
105 関数パラメータ設定部
106 モデル生成部
107 散乱光強度分布算出部
108 関数パラメータ算出処理部
110 制御部
200 散乱光情報処理装置

Claims (24)

  1. 被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理方法であって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して所定の角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得工程と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成工程と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定工程と、
    前記被測定物モデルに基づいて前記被測定物の物質内部における散乱光の反射と該散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出工程と、
    前記散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう前記関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理工程と、
    を有することを特徴とする散乱光情報処理方法。
  2. 前記関数パラメータ設定工程にてパラメータを設定する前記関数は、前記被測定物モデルに対して、前記光学素子の測定面の入射側で反射した散乱光情報及び前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数であることを特徴とする請求項1に記載の散乱光情報処理方法。
  3. 前記散乱光測定情報取得工程において取得する散乱光強度分布の情報は、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布であり、
    モデル生成工程において入力する散乱光強度分布の測定条件には、少なくとも散乱光の強度分布測定の際に前記被測定物へ入射した光の光強度が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の散乱光情報処理方法。
  4. 前記散乱光測定情報取得工程において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布の一部の情報または前記被測定物を反射した散乱光強度分布の一部の情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の散乱光測定情報処理方法。
  5. 前記散乱光測定情報取得工程において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布を前記被測定物への入射光の光強度で規格化した散乱光強度分布を取得することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の散乱光情報処理方法。
  6. 前記散乱光測定情報取得工程において取得する散乱光強度分布の情報は、被測定物を透過した光の散乱光強度分布及び被測定物を反射した光の散乱光強度分布であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の散乱光情報処理方法。
  7. 前記被測定物の形状と光学的性質は、前記被測定物である前記光学素子の曲率半径、光学的厚さ、屈折率を少なくとも含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の散乱光情報処理方法。
  8. 被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理方法であって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得工程と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成工程と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定工程と、
    前記被測定物モデルに基づいて計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出工程と、
    前記散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理工程と、
    前記散乱光測定情報取得工程において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定工程を有することを特徴とする散乱光情報処理方法。
  9. 被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理装置であって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して所定の角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
    前記被測定物モデルに基づいて前記被測定物の物質内部における散乱光の反射と該散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
    前記散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう前記関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理部と、
    を有することを特徴とする散乱光情報処理装置。
  10. 前記関数パラメータ設定部にてパラメータを設定する前記関数は、前記被測定物モデルに対して、前記光学素子の測定面の入射側で反射した散乱光情報及び前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数であることを特徴とする請求項9に記載の散乱光情報処理装置。
  11. 前記散乱光測定情報取得部において取得する散乱光強度分布の情報は、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布であり、
    モデル生成部において入力する散乱光強度分布の測定条件には、少なくとも散乱光の強度分布測定の際に前記被測定物へ入射した光の光強度が含まれていることを特徴とする請求項9または10に記載の散乱光情報処理装置。
  12. 前記散乱光測定情報取得部において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布の一部の情報または前記被測定物を反射した散乱光強度分布の一部の情報を取得することを特徴とする請求項11に記載の散乱光測定情報処理装置。
  13. 前記散乱光測定情報取得部において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布を前記被測定物への入射光の光強度で規格化した散乱光強度分布を取得することを特徴とする請求項9〜12の何れか一項に記載の散乱光情報処理装置。
  14. 前記散乱光測定情報取得部において取得する散乱光強度分布の情報は、被測定物を透過した光の散乱光強度分布及び被測定物を反射した光の散乱光強度分布であることを特徴とする請求項9〜13の何れか一項に記載の散乱光情報処理装置。
  15. 前記被測定物の形状と光学的性質は、前記被測定物である前記光学素子の曲率半径、光学的厚さ、屈折率を少なくとも含むことを特徴とする請求項9〜14の何れか一項に記載の散乱光情報処理装置。
  16. 被測定物の散乱光情報を処理する散乱光情報処理装置であって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
    前記被測定物モデルに基づいて計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
    前記散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理部と、
    前記散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定部を有することを特徴とする散乱光情報処理装置。
  17. 被測定物の散乱光を測定し散乱光情報を処理する散乱光情報処理システムであって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して所定の角度で光を照射する光照射部と、
    少なくとも前記被測定物で散乱した光を受光する散乱光測定部と、
    前記散乱光測定部で受光した情報に基づき、前記被測定物の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件を記憶する情報記憶部と、
    前記記憶された形状と光学的性質と測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報をあらわす関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
    前記被測定物モデルから前記被測定物の物質内部における散乱光の反射と該散乱光の屈折を考慮した計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
    前記散乱光測定情報取得部で取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルから計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するよう前記関数パラメータを算出する関数パラメータ算出処理部と、
    を有することを特徴とする散乱光情報処理システム。
  18. 前記散乱光測定部は、前記被測定物で散乱及び反射した光を受光する受光部を有し、
    前記関数パラメータ設定部にてパラメータを設定する前記関数は、前記被測定物モデルに対して、前記光学素子の測定面の入射側で反射した散乱光情報及び前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報を表す関数であることを特徴とする請求項17に記載の散乱光情報処理システム。
  19. 前記散乱光測定情報取得部において取得する散乱光強度分布の情報は、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布であり、
    モデル生成部において入力する散乱光強度分布の測定条件には、少なくとも散乱光の強度分布測定の際に前記被測定物へ入射した光の光強度が含まれていることを特徴とする請求項17または18に記載の散乱光情報処理システム。
  20. 前記散乱光測定情報取得部において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布の一部の情報または前記被測定物を反射した散乱光強度分布の一部の情報を取得することを特徴とする請求項19に記載の散乱光測定情報処理システム。
  21. 前記散乱光測定情報取得部において、少なくとも前記被測定物を透過した散乱光強度分布または前記被測定物を反射した散乱光強度分布を前記被測定物への入射光の光強度で規格化した散乱光強度分布を取得することを特徴とする請求項17〜20の何れか一項に記載の散乱光情報処理システム。
  22. 前記散乱光測定情報取得部において取得する散乱光強度分布の情報は、被測定物を透過した光の散乱光強度分布及び被測定物を反射した光の散乱光強度分布であることを特徴とする請求項17〜21の何れか一項に記載の散乱光情報処理システム。
  23. 前記被測定物の形状と光学的性質は、前記被測定物である前記光学素子の曲率半径、光学的厚さ、屈折率を少なくとも含むことを特徴とする請求項17〜22の何れか一項に記載の散乱光情報処理システム。
  24. 被測定物の散乱光を測定し散乱光情報を処理する散乱光情報処理システムであって、
    前記被測定物は、少なくとも一部が光を透過する物質で構成される光学素子であり、
    前記被測定物に対して所定の角度で光を照射する光照射部と、
    少なくとも前記被測定物で散乱した光を受光する散乱光測定部と、
    前記散乱光測定部で受光した情報に基づき、前記被測定物に対して複数の異なる入射角度で照射された光の散乱光強度分布の情報を取得する散乱光測定情報取得部と、
    前記被測定物の形状と光学的性質と前記散乱光強度分布の測定条件を記憶する情報記憶部と、
    前記記憶された形状と光学的性質と測定条件から、被測定物モデルを作成するモデル生成部と、
    前記被測定物モデルに対して、少なくとも前記被測定物を透過した出射側の散乱光情報をあらわす関数のパラメータを設定する関数パラメータ設定部と、
    前記被測定物モデルから計算により散乱光強度分布計算結果を算出する散乱光強度分布算出部と、
    前記散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、前記被測定物モデルに基づいて計算により算出された散乱光強度分布計算結果と、が一致するように、各入射角度の関数パラメータを仮関数パラメータとして算出する仮関数パラメータ算出処理部と、
    前記散乱光測定情報取得部において取得された散乱光強度分布の情報と、被測定物モデルに対して各入射角度の仮関数パラメータの少なくとも一部を用いて算出した散乱光強度分布計算結果と、が一致するように仮関数パラメータを調整して最終的な関数パラメータを決定する関数パラメータ決定部を有することを特徴とする散乱光情報処理システム。
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