JP6172339B1 - フィルムインサート成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体形状を有する樹脂成形品において、歪みを小さく、画像の表示を視認しやすくし、文字、模様などを正確に再現できるフィルムインサート成形品の製造方法を提供する。【解決手段】フィルムインサート成形品1の製造方法は、基材フィルム2の一部に加飾して加飾部6と残部の透明部7とを形成する加飾工程と、加飾した基材フィルム2の少なくとも透明部7を覆うように断熱手段を配して、予熱した後、賦形し、透明部7の波長540nmにおける位相差が23.4nm以下である賦形フィルム2Aを形成する賦形フィルム形成工程と、賦形フィルム2Aを金型14に配置し、溶融した熱可塑性樹脂を充填する射出成形工程と、を有することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、家電製品等の前面パネルに好適に用いられるフィルムインサート成形品の製造方法に関する。
家電製品、携帯電話、オーディオ機器などのディスプレイや自動券売機のタッチパネルスクリーンなどの液晶表示装置には、前面パネルとして樹脂成形品が用いられている。これら前面パネルの表面には文字や模様など加飾が施されていることがある。
従来、このような樹脂成形品を製造する方法としては、加飾フィルムをガラスやプラスチック板などの基材シートに貼り合わせる方法がある。
例えば、下記特許文献1には、タッチパネル前面板に、文字情報などを有する加飾フィルム(デザインシート)と基材シートとを貼り合せる方法が採用されている。
この方法は、平板状の基材シートには好適であるが、立体形状の基材シートには適用できないという問題がある。
また、加飾フィルムをインサートフィルムとして金型に配置し、基材となる樹脂を射出するフィルムインサート成形法がある(例えば、下記特許文献2参照)。この方法は、立体形状を有する樹脂成形品などにも適用できるが、立体形状の成形・転写時に加飾フィルム(転写フィルム)が熱などにより伸び、模様などの歪みが生じてしまうという問題がある。
下記特許文献3には、平面部に相当するフィルム或いはシートの平面領域において加熱抑制領域を設ける、賦形品の製造方法が開示されている。
WO06/095684号公報 特開2000−309033号公報 特開2014−133320号公報
しかし、特許文献3に係る発明は、マスキングフィルムを用いて賦形品に加熱抑制領域を設けるというものであるが、マスキングフィルムでは断熱機能として十分とはいえない。すなわち、特許文献3における賦形品の加熱抑制領域は、下記本願発明に示す位相差(具体的には、透明部の波長540nmにおける位相差が23.4nm以下)になり得ず、特許文献3に係る発明を用いても本願発明のような低歪のフィルムインサート成形品を達成できない。また、マスキングフィルムは剥がすときに、痕が残り、外観不良になる恐れがある。
特に、加飾部に文字を含む場合、注視される部分であるため、模様のみからなる加飾部に比べて歪みが認識されやすい。また、樹脂成形品を液晶表示装置の前面パネルとして用いる場合、画像の表示に歪みが生じていると視認しにくいため、より低歪化が要求されるものである。
そこで、本発明の目的は、立体形状を有する樹脂成形品において、歪みを小さくし、画像の表示を視認しやすく、さらには文字、模様などを正確に再現できるフィルムインサート成形品の製造方法を提供することにある。
本発明の第一の形態は、基材フィルムの一部に加飾して加飾部と残部の透明部とを形成する加飾工程と、加飾した基材フィルムの少なくとも前記透明部を覆うように断熱手段を配して、予熱した後、賦形し、前記透明部の波長540nmにおける位相差が23.4nm以下である賦形フィルムを形成する賦形フィルム形成工程と、前記賦形フィルムを金型に配置し、溶融した熱可塑性樹脂を充填する射出成形工程と、を有することを特徴とするフィルムインサート成形品の製造方法である。
上記形態の製造方法は、前記断熱手段を、線膨張係数50ppm/K以上100ppm/K以下の断熱材にするのが好ましい。
上記形態の製造方法は、前記断熱手段を、セラミック、金属、繊維複合材料のいずれかからなる厚さ500μm以上の断熱材であることが好ましい。断熱手段を、保護フィルムのような熱可塑性樹脂からなる断熱材とする場合と比較して、優れた耐熱性を有し、十分に断熱することができるためである。
上記形態の製造方法は、賦形フィルム形成工程において、断熱手段を用いて予熱するため、透明部の位相差が小さくなり、歪みが生じにくい賦形フィルムになり、また、それを用いて成形した成形品の位相差も小さくすることができ、歪みが小さい透明部を有する成形品を製造することができる。透明部を窓部などにして画像の表示画面とすれば、視認しやすいものとなる。文字、模様などの加飾部を断熱した場合は、文字、模様などの歪みが小さくなり、輪郭がはっきりとした文字、模様などが表示できる。
このように、賦形フィルム形成工程において、透明部の波長540nmにおける位相差が23.4nm以下である賦形フィルムを形成することにより、射出成形後のフィルムインサート成形品の位相差が小さくなり、成形品の透明部の歪みが小さくなる。
本発明の一実施形態の製造方法において、加飾した基材フィルムを示した図である。 本発明の一実施形態の製造方法において、基材フィルムに対する断熱手段の配し方の一例を示した図である。 本発明の一実施形態の製造方法で製造された成形品の一例を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 本発明の一実施形態の製造方法において、賦形フィルム形成工程の予熱方法を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態の製造方法において作成された賦形フィルムの一例を示した斜視図である。 本発明の一実施形態の製造方法において、(A)は射出成形する金型を模式的に示した図、(B)は射出圧縮成形する場合の樹脂を射出する時期を説明するための図である。 実施例において賦形フィルム3,4を作製する際の断熱手段を配置する範囲を示した図である。
以下、本発明の一実施形態のフィルムインサート成形品の製造方法を、図面に基づいて説明する。但し、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態のフィルムインサート成形品の製造方法(以下、本製造方法ともいう。)は、基材フィルムに加飾する加飾工程と、加飾した基材フィルムを賦形して賦形フィルムを形成する賦形フィルム形成工程と、賦形フィルムを金型に配置して射出成形する射出成形工程と、を備え、図3に示すように、基材フィルム2を賦形する際に断熱手段8を用いて予熱する。
本製造方法により製造された一例のフィルムインサート成形品1は、図2(A)及び(B)に示すように、表面側の賦形フィルム2Aと裏面側の基材樹脂3との積層構成からなり、平面部4と立ち壁部5とを有する形状であり、加飾した加飾部6と残部の透明部7とを備えるものである。
(基材フィルム2)
本製造方法で用いられる基材フィルム2は、特に限定するものではないが、厚み1μm以上、10mm以下が好ましく、さらに好ましくは50μm以上、500μm以下、特には150μm以上、350μm以下が好ましい。賦形時の破れ防止や賦形後の剛性保持などの観点からこの範囲が好ましい。
基材フィルム2は、特に限定するものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートなどの樹脂組成物からなる透明樹脂フィルムを用いることができる。
基材フィルム2としては、フィルムインサート成形品の耐熱性を向上させる観点から、ガラス転移温度が高い樹脂を選定することが好ましく、ガラス転移温度が100℃以上、170℃以下、さらには120℃以上、160℃以下、より好ましくは140℃以上、155℃以下の樹脂を選定することが好ましい。すなわち、本発明のフィルムインサート成形品が耐熱性を要求される前面パネルとして用いられる場合、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートなどを用いるのが好ましい。
一方、賦形サイクルを向上させる観点からは、基材フィルム2として、ガラス転移温度が低い樹脂を選定することが好ましく、50℃以上、150℃以下、さらには上限値が140℃以下、130℃以下、100℃以下が好ましく、下限値が60℃以上であることが好ましい。すなわち、携帯電話,家電製品等の量産する前面パネルとして用いられる場合、例えば、ポリエチレンテレフタレートを用いるが好ましい。
基材フィルム2は、全光線透過率85%以上、好ましくは90%以上、特に94%以上、さらに98%以上であることが好ましい。
本発明において全光線透過率は、例えば、JISK7361などに基づいて測定することができる。
基材フィルム2の表面には、AF(防指紋)、AR(アンチリフレクション、反射防止、低反射)、HC(ハードコード)機能などを付与することができる。これら機能は従来からある方法で付与することができる。
基材フィルム2は、特に限定するものではないが、線膨張係数が30ppm/K以上、90ppm/K以下、好ましくは40ppm/K以上、80ppm/K以下、さらに好ましくは50ppm/K以上、70ppm/K以下の範囲である。
(加飾工程)
加飾工程は、基材フィルム2に加飾した加飾部6と残部の透明部7を形成する。
加飾部6としては、どのような加飾を施してもよいが、ベタ塗り、文字、模様などからなるものを挙げることができる。加飾部6以外の部分は透明部7となる。本実施形態では、印刷を施さない長方形状の透明部7(フィルムインサート成形品1の窓部になる部分)を設け、その外側に丸隅長方形枠状に適宜色でベタ塗りした加飾部6を設けてある。加飾部6の一部箇所は、透明に抜いて文字が表出するようにしてある。
加飾部6は、印刷の他、金属箔などの貼り合せなどにより形成することができる。より具体的には、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの印刷、模様が付された又はコーティングされたフィルムの転写、金属箔の転写などにより形成することができる。この金属箔としては、アルミニウム、金、銅、ステンレス、チタンが挙げられ、これにより、鏡面を形成することができる。
加飾部6の部分の全光線透過率は、10%以下、特に6%以下、さらに2%以下であることが好ましい。
(賦形フィルム形成工程)
賦形フィルム形成工程は、断熱手段8を用いて基材フィルム2を予熱し、賦形して賦形フィルム2Aを形成する。
本製造方法では、賦形フィルム2Aは、基材フィルム2を賦形して、図2(A)及び(B)に示すように、長方形状の平面部4の周囲から垂下した立ち壁部5を有する形状にする。立体形状は、これに限定されるものではなく用途に応じて適宜立体形状に賦形することができる。
賦形は、特に限定するものではないが、圧空成形などにより施すことができ、より具体的には、基材フィルム2を、予熱後、フィルムのガラス転移温度付近まで昇温した賦形型に配置し、圧空により賦形型の形状に成形することができる。
賦形フィルム2Aは、基材フィルム2の予熱工程において、適宜箇所を断熱することにより位相差を23.4nm(9/104π)以下に調整することができる。
断熱する方法としては、例えば、図1(b)又は図3などに示すように、断熱手段8として断熱材を使用する方法などが挙げられる。また、断熱する範囲を分割し、それぞれの範囲で加熱温度を変えてもよい。
断熱手段8は、熱伝導率の低い材質を板状にした断熱板を用いることができ、断熱板は、特に限定するものではないが、熱伝導率が0.03W/m・K以上、0.20W/m・K以下、好ましくは0.04W/m・K以上、0.18W/m・K以下、さらに好ましくは0.05W/m・K以上、0.15W/m・K以下の材質を用いることができ、具体的には、耐熱性に優れているという観点から、セラミック、金属、繊維複合材料などが好ましい。金属は例えば、アルミニウム、金、銅、ステンレス、チタン、鉄、銀などがある。セラミックとしては、アルミナ、ジルコニア、ハイドロキシアパタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素などがある。また、繊維複合材料としては、ガラス繊維/エポキシ樹脂、ガラス繊維/フェノール樹脂、ガラス繊維/ホウ酸塩、ガラス繊維/リン酸塩、ガラス繊維/ケイ酸塩などがあり、特に、ケイ酸化合物及びガラス繊維などの複合材が他材料に比較して切削加工が容易であり、かつ熱伝導係数が低いために、断熱効果が高く好ましい。断熱板の厚みは、500μm以上、特に1000μm以上であることが好ましい。
また、断熱板は、特に限定するものではないが、線膨張係数が50ppm/K以上、100ppm/K以下、好ましくは60ppm/K以上、90ppm/K以下の材料を用いることができる。
本発明において線膨張係数は、例えば、JIS K7197などに基づいて測定することができる。
断熱手段8を用いて予熱工程を行う場合、断熱手段8は、透明部全体を覆う。また、文字等の印刷がなされる場合は、文字部も覆うようにすることがフィルムインサート成形品1の歪を低減する観点から好ましい。また、断熱手段8のサイズは限定されないが、フィルムインサート成形品1を正面から見た時の投影面積に対して、75%以上、好ましくは78%以上、さらに好ましくは85%以上である。これによれば、賦形フィルムの透明部の位相差を抑えることができる。一方で、賦形フィルムを十分に予熱する観点から、断熱手段8のサイズは、フィルムインサート成形品1を正面から見た時の投影面積に対して、99%以下が好ましく、より好ましくは95%以下である。
また、断熱手段8は、透明部全体のみならず、透明部周囲に少なくとも0.3cm以上張り出すように加飾部6を含む範囲を覆うようにするのが好ましい。
賦形フィルムを覆う断熱手段8の領域は、より好ましくは透明部周囲に、0.5cm以上、さらに好ましくは0.8cm張り出すようにすることが好ましい。これによれば、賦形フィルムに残留する歪みを抑制して位相差を小さくすることができるものと考えられる。
本製造方法では、図1(b)に示すように、印刷などにより加飾部6を設けた基材フィルム2に、平面部4になる部分(例えば、図1(b)の破線の範囲)に断熱板からなる断熱手段8を配置し、図3に示すように、表裏両面側からIRヒータなどのヒータ装置9で加熱して予熱した後に賦形して賦形フィルム2Aを形成する。
断熱手段8は、基材フィルム2上に直接配置せず、接触させない状態で配置してもよい。これによれば、断熱手段を接触させる方法と比較して、断熱手段を除くときに痕が残り外観不良になる恐れがないため、好ましい。接触させない状態で配置する方法としては、基材フィルム2を上下より挟み込むように設置された網目状の金具に断熱板を固定するなどの方法がある。
賦形フィルム2Aの断熱された透明部7は、波長540nmにおける位相差が23.4nm(9/104π)以下、好ましくは20.8nm(1/13π)以下である。断熱手段を用いることにより位相差を抑え、低歪にすることができる。
賦形フィルム2Aの位相差を当該範囲に抑えることにより、フィルムインサート成形品1の位相差を適切な範囲に調整することができる。
賦形フィルム形成工程における予熱時に、断熱手段8として断熱板を使用することにより過剰な加熱を防いで賦形品のたわみ量を抑制することができ、後述する射出成形のための金型14にセットしやすくなる。その結果、フィルムインサート成形品1の透明部7や加飾部6などを低歪化できる。
なお、賦形フィルムやフィルムインサート成形品の位相差は、該当部分における透過前および透過後の偏光子を通じた透過光量差を測定することにより算出できる。
賦形フィルム2Aの透明部7は、賦形後の位相差が62.3nm(3/13π)を超える面積の割合が14%以下であることが好ましく、さらに好ましくは13%以下、中でも12%以下である。より好ましくは、透明部における賦形後の位相差が23.4nm(9/104π)を超える、さらに好ましくは、20.8nm(1/13π)超える面積割合が当該範囲である。
この面積割合は、例えば、測定する透明部において横方向を8カ所、縦方向を12カ所に分割、つまり全体で96カ所に分割し、各分割部分の位相差を測定し、62.3nm(3/13π)を超える面積の割合として算出することができる。
(射出成形工程)
射出成形工程は、賦形フィルム2Aを金型14に配置し、熱可塑性樹脂を充填する。
賦形フィルム2Aは、図4に示すように、適宜形状に裁断され、後述する射出成形のための金型14にセットされる。この際、賦形フィルム2Aは、金型14のゲート部15側に伸びるフィルムゲート部10を設けておくことが好ましい。フィルムゲート部10の面積は、小さくすることが好ましい。このようにすることにより、フィルムインサート成形品1にした際に表裏面の収縮率差を小さくでき、フィルムインサート成形品1の位相差を小さくすることができる。これは、射出成形する際、フィルムゲート部10は加熱されやすいため、他の部分と比較して残留歪みを生じやすくなる。フィルムゲート部10の面積を小さくすることで、賦形フィルム2全体に残留する歪みを抑制して位相差を小さくすることができるものと考えられる。
フィルムゲート部10の面積は、具体的には、金型14のゲート部15の正面面積に対して60%以下、特に55%以下、さらに35%以下であることが好ましい。
基材樹脂3は、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成される。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(共重合体を含む)、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミドなどを挙げることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドが高耐熱性の観点から好ましく、さらには、ポリカーボネートが高剛性、高耐熱性、高耐衝撃性の観点からより好ましい。
基材樹脂3の熱可塑性樹脂は、賦形フィルムと同様、フィルムインサート成形品が耐熱性を要求される前面パネルとして用いられる場合、ガラス転移温度が高い樹脂を選定することが好ましい。すなわち、ガラス転移温度100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上である。
この熱可塑性樹脂は、特に限定するものではないが、射出成形時のせん断速度の好ましい範囲は10(1/s)以上、10000(1/s)以下であり、より好ましくは、100(1/s)以上、1000(1/s)以下である。液晶表示装置の前面パネルとして用いられる場合、低歪化が強く要求されるため、この熱可塑性樹脂のせん断速度の好ましい範囲は、300(1/s)以下、さらに好ましくは280(1/s)以下、中でも250(1/s)以下であることが好ましい。この範囲であることにより低歪化することができる。
基材樹脂3の熱可塑性樹脂のせん断速度は、金型の構造、樹脂のメルトフローレート、樹脂温度、金型温度を設定後、有限要素法を活用したシミュレーションなどで測定することができる。
また、この熱可塑性樹脂の線膨張係数は限定されないが、30ppm/K以上、90ppm/K以下、好ましくは40ppm/K以上、80ppm/K以下、さらに好ましくは50ppm/K以上、70ppm/K以下の範囲である。線膨張係数を当該範囲にすれば、フィルムインサート成形品1における賦形フィルム2と基材樹脂3との線膨張係数の差を抑えることができ、フィルムインサート成形品1の表裏面における収縮率差を抑えて、フィルムインサート成形品1の歪みを小さくできるためである。
したがって、前記熱可塑性樹脂の線膨張係数は、前記賦形フィルム2の線膨張係数を100%としたとき、前記賦形フィルム2との線膨張係数との差が、40%以内であることが好ましく、より好ましくは30%以内、さらに好ましくは20%以内である。つまり、前記熱可塑性樹脂の線膨張係数は、前記賦形フィルム2の線膨張係数の60%〜140%の値が好ましい。
本発明において線膨張係数は、例えば、JISK7197などに基づいて測定することができる。
基材樹脂3の熱可塑性樹脂のMFR(メルトフローレート、300℃、1.2kg)は、10cm/10min以上、40cm/10min以下、好ましくは15cm/10min以上、35cm/10min以下、さらに好ましくは20cm/10min以上、30cm/10min以下である。成形性の観点からこの範囲が好ましい。
基材樹脂3の熱可塑性樹脂の曲げ弾性率は、1GPa以上、好ましくは1.5GPa以上、さらに好ましくは2.0GPa以上である。高剛性の観点からである。
基材樹脂3の熱可塑性樹脂の全光線透過率は、70%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上である。
これら物性値は、例えば、JISK7210、JISK7171、JISK7361などに基づいて測定することができる。
フィルムインサート成形品1は、例えば、賦形フィルム2Aを金型のキャビティに配置して溶融した上記熱可塑性樹脂を射出成形し、賦形フィルム2Aと基材樹脂3とを一体的に形成できる。
フィルムインサート成形品1を射出成形する場合、図5(A)に示すように、樹脂射出口11を有する固定型12と可動型13とからなる金型14を型締めして形成されるキャビティの少なくとも一方のキャビティ面に沿って賦形フィルム2Aを配置し、キャビティ内に溶融した上記熱可塑性樹脂を射出して、まず、射出品を形成し、切削加工などをすることによりフィルムインサート成形品1を成形することができる。
射出成形工程においては、金型を閉じる前に前記熱可塑性樹脂を該金型に充填する射出圧縮成形が好ましい。具体的には、基材樹脂の射出において、金型14を完全に閉じる前(例えば、図5(B)に示すような状態)にキャビティ内に樹脂を充填した後、金型14を閉じる圧縮成形することにより、成形後に歪みが残りにくいフィルムインサート成形品1を成形できる。
金型14は、樹脂射出口11を下方に設け、樹脂が下から上へ流動するようにするのがフィルムインサート成形品1を低歪にする観点から好ましい。
射出成形工程における成形温度は、特に限定されないが、射出される基材樹脂の融点以上、熱分解温度以下にするのが成形性として良好であり、具体的には、樹脂温度250〜350℃、特に280〜310℃の範囲内で設定されることが好ましい。なお、フィルムインサート成形品1の歪みを抑えるためには、樹脂温度を高く設定した方がよく、加熱による発泡成分が起因であるシルバーを抑えるためには、樹脂温度を低く設定した方がよい。
射出成形の金型14内での樹脂圧縮量としては、1.2倍〜2.5倍が好ましい。フィルムインサート成形品1をより低歪とするためには、圧縮量1.8倍〜2.5倍の範囲が好ましく、金型14内における空気成分の巻込み等が起因の外観不良を抑えるためには、圧縮量1.2倍〜1.8倍の範囲が好ましい。
金型14のゲート部15は、特に限定するものではないが、樹脂が均一に流動できるようなファン形状又はフィルム形状の構造であることが好ましい。このような形状に設計されることにより、成形後におけるフィルムインサート成形品1の歪みを軽減することができる。
なお、ファン形状のファンゲート部は、ノズルより充填された溶融樹脂が製品幅方向に広がり、速度を軽減しつつ一定にさせる効果がある。フィルム形状のフィルムゲート部は、製品の幅に広がった溶融樹脂をゲート幅の範囲において一定の速度で流動させることにより、反りや変形を低減させることが可能となる。
金型14から取り出した射出品は、残留応力の緩和のためにアニールを行うことが好ましい。アニールは、ガラス転移点付近の温度領域で行うのが好ましく、例えば、100℃〜130℃、1時間〜3時間の熱処理、より具体的には、約105℃×約2時間の熱処理により行うことができる。
フィルムインサート成形品1の歪みが発生するメカニズムとしては、射出成形時、流動状態の樹脂が金型14に充填後、金型14に接することで冷却され、金型14付近の樹脂は収縮前に固化する(圧縮の残留応力)のに対し、金型14の中央付近の樹脂は固化が遅れ、その後収縮しようとするが、表層付近の樹脂が固化しているため収縮不可となる(引張の残留応力)。これらの残留応力により歪みが発生すると考えられ、したがって、再度樹脂のガラス転移点付近の温度領域でアニールすることにより、樹脂の冷却固化による残留応力が解放され、フィルムインサート成形品1は低歪化となる。
射出品は、アニール後に、ゲート部15側に形成された張出部を切削加工することが好ましい。張出部を切削加工することにより、上記メカニズムで発生していた樹脂の冷却固化による残留応力が、切削加工した部位において解放され、フィルムインサート成形品1は低歪化される。
切削加工は、アニールの前に行ってもよい。
(フィルムインサート成形品1)
本製造方法により製造されたフィルムインサート成形品1は、透明部7における波長540nmにおける位相差の平均値が49.3nm(19/104π)以下、好ましくは44.1nm(17/104π)以下、さらに好ましくは38.9nm(15/104π)以下である。
本製造方法により製造されたフィルムインサート成形品1は、透明部における位相差が62.3nm(3/13π)を超える面積割合が40%以下であることが好ましく、より好ましくは35%以下である。
この面積割合は、賦形フィルムと同様の方法で算出することができる。
本製造方法により製造されたフィルムインサート成形品1は、あらゆる分野の樹脂成形品として用いられるが、特に、立体形状を有し、且つ、高品質の美観や正確な模様の再現性が求められる用途に好ましく用いられる。中でも、金融機関のATMや鉄道駅・レストランなどの自動券売機に用いられるタッチパネルスクリーン、家電製品、携帯電話、オーディオ機器、車載機器等に搭載される前面パネルとして好適に用いられる。
フィルムインサート成形品1は、従来の樹脂基板やガラス基板に代えて、前面パネルとして用いることができ、裏面に接着層を形成し、センサー(電極)を取り付けることにより、前面パネルとすることができる。これによれば、模様の再現性に優れ、視認性にも優れる立体形状を有する前面パネルを作成することができる。
以下、本発明の一実施例を示し、本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図2に示すような形態のフィルムインサート成形品を作製するために、以下の手順で、各賦形フィルムを作製した。
<賦形フィルムの作成>
(賦形フィルム1)
ポリカーボネートをTダイにより製膜したフィルムを用い、このフィルムにAR、AF、HC機能を付与したコート剤をロールコート法によりコーティングした。これを、枚葉にカット後、スクリーン印刷により加飾して加飾部と透明部とを有する基材フィルムとした(線膨張係数60ppm/K)。
次に、この基材フィルムを上下よりIRヒータで予熱した。予熱温度は、210℃とした。その後、予熱したフィルムを賦形型にセットし、280℃、8MPaの条件で圧空により賦形を行った。得られた賦形フィルムの透明部の位相差を測定し、平均値を算出したところ、93.5nm(9/26π)であった。また、得られた賦形フィルムの透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は65%であった。
(賦形フィルム2)
上記フィルム1で用いた基材フィルムを用い、予熱工程において、文字部および透明部の温度を100〜120℃、それ以外の部分の温度を200℃〜220℃となるように調整した以外は、上記フィルム1と同じ手順で賦形フィルムを作成した。
具体的には、予熱エリアを6×6のブロックに分けて、IRヒータの設定温度をブロックごとに変えて予熱し、各部分の温度が上記のように設定した。得られた賦形フィルムの透明部の位相差を測定し、平均値を算出したところ、46.7nm(9/52π)であった。
また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は32%であった。
(賦形フィルム3)
上記フィルム1で用いた基材フィルムを用い、予熱工程において、フィルムインサート成形品の正面投影面積に対して70%を占める大きさ(252cm;横12cm×縦21cm)とし、図6の2点鎖線8aで示すように断熱板を、配置した以外は、上記フィルム2と同じ手順で賦形フィルムを作成した。
断熱板としては、ケイ酸化合物のバインダ及びガラス繊維からなる繊維複合材料「ミスミ社製HIPAL」(厚さ5mm、線膨張係数7.3×10−5/℃、熱伝導率0.08W/m・K)を使用した。断熱板は、図3に示すように、基材フィルムの加飾部及び透明部の上下に接触しないよう配置して予熱を行い、当該箇所にIRヒータの熱が遮断されるようにした。断熱板の大きさは図6の2点鎖線8aで示すように透明部全体を覆う大きさとした。得られた賦形フィルムの透明部における位相差を測定し、平均値を算出したところ、26.0nm(5/52π)であった。
また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は15%であった。
(賦形フィルム4)
予熱工程において使用する断熱板の大きさを、フィルムインサート成形品の正面投影面積に対して79%(加飾部全体を覆う大きさ(286cm;横13cm×縦22cm)とし、図6の1点鎖線8bで示すように、透明部及び文字部の全周囲において約1cm以上外側に及ぶ領域が覆われるように配置し、加飾部を含む範囲が断熱されるようにした以外は、上記賦形フィルム3と同じ手順で賦形フィルムを作成した。得られた賦形フィルムの透明部の位相差を測定し、平均値を算出したところ、20.8nm(1/13π)であった。
また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は12%であった。
(賦形フィルム5)
加飾を施さないフィルムを用いた以外は、上記賦形フィルム4と同じ手順で賦形フィルムを作成した。得られた賦形フィルムの位相差を測定し、平均値を算出したところ、51.9nm(5/26π)であり、立ち壁部における位相差を測定し、平均値を算出したところ93.5nm(9/26π)であった。また、フィルム投影面積全体のうち、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は35%であった。
(測定)
上記フィルム1〜5の位相差は以下のとおり測定した。また、賦形フィルム作成工程における、たわみの有無を以下のとおりに判定した。これらの結果を下記表1に示す。
<位相差>
賦形フィルムの位相差は、株式会社フォトニック・ラティス社製の二次元複屈折評価システムPA−110により測定した。より具体的には、該当部に透過前の入射光および透過後の透過光を、偏光子を通じた時の透過光量差を把握することにより面方向の位相差を見出した。また、面積割合は、上述のように、96区画に分割された各分割部分の位相差を測定し、波長540nmにおける位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合を算出した。
<たわみ>
賦形フィルム作成工程における、たわみの有無は、目視で形状観察をし、賦形型のキャビティの形状に大きく追随していないものは、たわみ有りと判定した。
Figure 0006172339
<フィルムインサート成形品>
上記賦形フィルム3又は4を、金型のキャビティ面に配置して、溶融された熱可塑性樹脂を射出して、実施例1〜5及び比較例1〜3のフィルムインサート成形品を作製した。
基材樹脂を構成する樹脂組成物としては、ポリカーボネート樹脂(せん断速度250[1/s]、ガラス転移温度140℃、メルトフローレート(300℃、1.2kg)が30cm/10min、曲げ弾性率2.4GPa、全光透過率88%、線膨張係数70ppm/K)を使用した。
金型は、図5に示すように、樹脂射出口を下方に設けたものを使用した。
<アニール>
フィルムインサート成形品を作製するにあたり、アニールを施した。アニールの条件としては、105℃×2時間とした。
<切削加工>
切削加工は、樹脂組成物により金型のゲート部側に形成された張出部を切り落とした。
(実施例1)
賦形フィルム4を、フィルムゲート部の面積が金型ゲート部の正面面積に対して50%となるように配置し、樹脂温度300℃、圧縮量1.83倍の設定で、熱可塑性樹脂を射出して、フィルムインサート成形を行った。次いで、上述の条件でアニールを経て、張出部を切削加工してフィルムインサート成形品を作製した。この透明部の位相差を測定したところ41.5nm(2/13π)であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は27%であった。
(実施例2)
フィルムインサート成形を行った後、張出部の切削加工を経て、アニールを行った点以外は、実施例1と同じ手順でフィルムインサート成形品を得た。この透明部の位相差を測定したところ41.5nm(2/13π)であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は27%であった。
(実施例3)
樹脂温度320℃の設定で、フィルムインサート成形を行った点以外は、実施例1と同じ手順でフィルムインサート成形品を得た。この透明部の位相差を測定したところ38.9nm(15/104π)であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は25%であった。
(実施例4)
フィルムインサート成形時における金型の上下を逆にして樹脂射出口を上方にした以外は、実施例1と同じ手順でフィルムインサート成形品を得た。この透明部の位相差を測定したところ46.7nm(9/52π)であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は32%であった。
(実施例5)
フィルムインサート成形時における圧縮量を約2倍にした点以外は、実施例1と同じ手順でフィルムインサート成形品を得た。この透明部の位相差を測定したところ36.3nm(7/52π)であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は23%であった。
(比較例1)
賦形フィルム3を用いて、フィルムインサート成形を行った点以外は、実施例1と同じ手順でフィルムインサート成形品を得た。この透明部の位相差を測定したところ62.3nm(3/13π)以下であった。また、透明部中、位相差62.3nm(3/13π)を超える面積の割合は45%であった。
(試験)
実施例1〜5及び比較例1のフィルムインサート成形品を用いて、以下の試験を行った。なお、各フィルムインサート成形品の位相差は、上記賦形フィルムの位相差と同様に測定した。これらの結果を下記表2に示す。
<外観>
外観の評価は、フィルムインサート成形品の透明部後方よりバックライトを当て、正面側より偏光板を通し、目視により虹ムラ、およびシルバーの発生有無について確認し、以下の指標で評価した。
◎:虹ムラ、シルバー共に発生せず、視認性に優れる
○:シルバーが少しみられるが、虹ムラはなく、視認性に優れる
×:虹ムラが発生しており、視認性が悪い
<フィルムセット性>
フィルムセット性は、フィルムインサート成形における金型への賦形品固定の際、以下の指標で評価した。
○:賦形品にたわみが無く金型に固定する際、支障がない
×:金型への固定に支障をきたすほどのたわみが賦形品に発生している
Figure 0006172339
(試験結果)
表2に示すように、本発明の製造方法を用いて得られたフィルムインサート成形品である実施例1〜5は、透明部における位相差が小さく、立体的に成形されたフィルムインサート成形品でありながら、歪み・虹ムラがなく、視認性に優れるものであった。また、実施例1〜5は、賦形工程におけるフィルム予熱時の断熱板使用により過剰な加熱を防いで賦形品のたわみ量を抑制したものであるから、フィルムセット性に優れるものであることが示された。
一方、比較例1は、透明部における位相差が高く、視認性に劣り、印刷に向かないものであった。特に位相差が高い比較例1は、フィルムセット性の点からもたわみ量が大きく、成形に支障をきたす状態であった。
このように、本発明の製造方法により製造されたフィルムインサート成形品は、低歪化され、外観やフィルムのセット性に大きな違いが出ることが、上述の実施例及び比較例の効果から実証された。
1フィルムインサート成形品
2基材フィルム
2A賦形フィルム
3基材樹脂
4平面部
5立ち壁部
6加飾部
7透明部
8断熱手段
9ヒータ装置
10フィルムゲート部
11樹脂射出口
12固体型
13可動型
14金型
15ゲート部

Claims (7)

  1. 液晶表示装置の前面パネル用フィルムインサート成形品の製造方法であって、
    基材フィルムの一部に加飾して加飾部と残部の透明部とを形成する加飾工程と、
    加飾した基材フィルムの少なくとも前記透明部全体を覆い、かつ、インサート成形品の正面投影面積に対して75%以上の大きさを覆うようにセラミック、金属、繊維複合材料のいずれかからなり厚さ500μm以上の断熱手段を配して予熱した後、賦形し、前記透明部の波長540nmにおける平均位相差が23.4nm以下である賦形フィルムを形成する賦形フィルム形成工程と、
    前記賦形フィルムを金型に配置し、溶融した熱可塑性樹脂を充填する射出成形工程と、
    を有することを特徴とするフィルムインサート成形品の製造方法。
  2. 前記断熱手段は、線膨張係数50ppm/K以上100ppm/K以下の断熱材である請求項1に記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
  3. 前記賦形フィルムは、前記透明部の位相差が62.3nmを超える面積割合が14%以下である請求項1又は2に記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
  4. 前記射出成形工程において、ゲート側に形成された張出部を切削加工する請求項1〜のいずれかに記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
  5. 前記射出成形工程における成形温度が250℃〜350℃である請求項1〜のいずれかに記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
  6. 前記フィルムインサート成形品の波長540nmにおける平均位相差が49.3nm以下である請求項1〜のいずれかに記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
  7. 前記フィルムインサート成形品において、透明部の位相差が62.3nmを超える面積割合が40%以下である請求項1〜のいずれかに記載のフィルムインサート成形品の製造方法。
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