JP6171742B2 - プリンター - Google Patents
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この構成によれば、駆動電圧の値が所定値以上に立ち上がる前に、短絡等により負荷との接続用の接点の電圧が変化した場合に、第1スイッチング素子をオフ状態にすることができる。従って、駆動電圧の立ち上がりを制御して突入電流を抑制する第1スイッチング素子の短絡電流による故障の発生を低減することができる。
この構成によれば、ラッチ回路とスイッチング素子を用い、第1スイッチング素子をオフ状態にした場合に、接点の電圧の変化が収束しても第1スイッチング素子をオフ状態に保持できる。このため、例えば短絡の原因が確実に除去されるまで第1スイッチング素子をオフ状態とするなど、第1スイッチング素子の故障をより確実に低減できる。また、上記構成を第2スイッチング素子とラッチ回路により実現することにより、短絡保護回路の構成を簡略化できる。
この構成によれば、複数の負荷に駆動電圧を供給可能な構成において、短絡を検出するマイコン等を搭載しない負荷に接続されるための第2接点について、短絡等が発生した場合に第1スイッチング素子をオフ状態にすることができる。さらに、駆動電圧が立ち上がる前と立ち上がった後とで異なる動作をする切替回路を、駆動電圧を分圧してスイッチングするスイッチング素子を用いて構成することで、回路構成をより簡略化できる。
この構成によれば、突入電流抑制回路により、ゲート電圧抑制回路がコンデンサーに接続されて当該コンデンサーを放電するので、電源投入時における電界効果トランジスターのゲート電圧を、ゲート閾値電圧程度に維持して、平滑コンデンサーに流れる突入電流のピークを低い値に抑える。そして、電源投入後に突入電流抑制回路において電界効果トランジスターのゲート電圧の上昇が抑えられ、駆動電圧が立ち上がる前に、短絡等により負荷との接続用の接点の電圧が変化した場合に、電界効果トランジスターがオフ状態にされる。従って、突入電流を効果的に抑えることが可能で、かつ、突入電流抑制回路に搭載された電界効果トランジスターの短絡電流による故障の発生を低減できる。
この構成によれば、突入電流抑制回路によって突入電流を効果的に抑えることが可能で、かつ、突入電流抑制回路に搭載された電界効果トランジスターの短絡電流による故障の発生を低減することが可能な、電源装置を提供できる。
図1に、電源装置1の構成の一例を示す。電源装置1は、電源7と、スイッチ3と、電源回路10とを備える。電源回路10は、突入電流抑制回路11と、短絡保護回路13とを備える。
本実施形態では、電源装置1がプリンター5に内蔵され、プリンター5が備えるプリンターユニット6の各部に駆動電圧を供給する構成を例に挙げる。プリンターユニット6は、印刷媒体(ロール紙等)に文字や画像を印刷する印刷ヘッド、印刷媒体を搬送する搬送機構、印刷媒体をカットするカッターユニット等の図示しない構成を有する。プリンターユニット6は、各種の電子部品を備え、電源装置1に対する電気的な負荷となる回路である。具体的には、プリンターユニット6が備える印刷ヘッド、搬送機構を構成する搬送モーター、及びカッターユニットのカッター駆動モーター、及び、各種の制御回路が、電源装置1の駆動電圧によって駆動される。
また、プリンター5は、外部装置を接続するコネクター14を備えている。コネクター14は、キャッシュドロアー15を接続する端子であり、例えばRJ規格のプラグ受けで構成される。キャッシュドロアー15は、コネクター14に差し込み可能な接続プラグ16を有し、接続プラグ16をコネクター14に差し込むことにより、電源回路10と、キャッシュドロアー15が備えるソレノイドコイル102(コイル)とが接続される。
電源回路10は、出力端子12に接続されたプリンターユニット6、及び、コネクター14を介して接続されたキャッシュドロアー15に、駆動電圧となる直流の電圧(例えば、24V)を出力する。
突入電流抑制回路11は、スイッチ3が閉成してプリンターユニット6やキャッシュドロアー15に電源が投入されたときに、平滑コンデンサー9に流れる突入電流の電流値を抑える回路である。突入電流抑制回路11は、電源7と平滑コンデンサー9との間に設けられている。
コネクター14は、上述のように例えば箱形の接続プラグ16を挿入可能なプラグ受けであるため、棒状の物体を差し込み可能である。コネクター14内には、キャッシュドロアー15の回路に電気的に接続される複数の導体片が配置され、各々の導体片は、電源回路10が電圧を出力する接点104(図2)や、接地端子に接続されている。コネクター14に、接続プラグ16とは異なる形状のプラグ(例えば、USB Bコネクター)や金属棒等の異物が差し込まれた場合、これらの異物の表面に導体が存在すると、この導体がコネクター14内の複数の導体片を導通させる。これにより、電源回路10が電圧を出力する接点が短絡により接地され、突入電流抑制回路11に過大な電流が流れる。短絡保護回路13は、コネクター14内の導体片の短絡が発生した場合に、突入電流抑制回路11に流れる電流を速やかに遮断し、突入電流抑制回路11の故障防止または故障低減を図る。
突入電流抑制回路11は、電界効果トランジスター(以下、FETという)30(第1スイッチング素子)と、時定数回路17と、ゲート電圧抑制回路18とを備えている。FET30は、P型の電界効果トランジスターであり、MOS(金属酸化膜型)が用いられ、電源回路10の出力ライン62に平滑コンデンサー9と直列に接続されている。具体的には、FET30は、ソース(ソース端子)を電源7の高電位側に、ドレイン(ドレイン端子)を平滑コンデンサー9に接続されている。FET30のドレインに、ゲート(ゲート端子)・ソース間電圧(以下、ゲート電圧Vgsとする)に応じたドレイン電流Idを操作することにより、平滑コンデンサー9を充電するスイッチング素子である。なお、ここでは、電源7の低電位側は、アースに接続されている。
CR時定数回路20は、コンデンサー(キャパシター)23と、抵抗25(抵抗素子)とを備え、コンデンサー23がFET30のソース・ゲート間を接続し、抵抗25が、FET30のゲートとアース間を接続している。CR時定数回路20は、電源投入(スイッチ3の閉成)時、コンデンサー23の容量と抵抗25の値とによって決まる時定数でコンデンサー23の充電電圧を漸増させて、充電電圧の急激な上昇を抑え、コンデンサー23の充電電圧がFET30のゲート電圧Vgsとして与えられる。
また、抵抗21は、コンデンサー23に並列に接続されており、抵抗21と抵抗25が、電源7の電圧を分圧する。この抵抗21の両端電圧がコンデンサー23の充電電圧、すなわちFET30のゲート電圧Vgsの電圧の最大値を規定する。
具体的には、このゲート電圧抑制回路18は、スイッチング素子としてのバイポーラトランジスター33(第2スイッチング素子)と、スイッチ制御回路35とを備えている。
バイポーラトランジスター33は、PNP型のトランジスターであり、そのエミッター33E、及びコレクター33Cをコンデンサー23の高電位側、及び低電位側に接続して設けられている。すなわち、バイポーラトランジスター33がオンすることで、時定数回路17のコンデンサー23の高電位側と低電位側が接続され、これにより当該コンデンサー23が放電される。コンデンサー23の放電が開始されると、電源7の電源電流の流入に伴う充電電圧の上昇が抑制されることから、ゲート電圧Vgsの上昇も抑えられて略一定の電圧値に維持されることとなる。
スイッチ制御回路35の構成について詳述すると、スイッチ制御回路35は、スイッチング素子としてのバイポーラトランジスター39と、バイアス抵抗49と、抵抗51と、放電作動抵抗回路37とを備えている。
バイポーラトランジスター39は、NPN型のトランジスターである。時定数回路41は、FET30のドレインとアースとの間に接続され、FET30がオンしたときに抵抗49に流れる電流I2によりバイポーラトランジスター39のオン電圧を生成し、当該バイポーラトランジスター39にベース電流が流れる。抵抗51は、入力抵抗である。
この構成により、バイポーラトランジスター39は、FET30にドレイン電流Idが流れている間、バイアス抵抗49のオン電圧が印加されることでオンするスイッチとして機能する。上記バイポーラトランジスター33は、このバイポーラトランジスター39のスイッチに連動してオン/オフし、FET30にドレイン電流Idが流れている間に亘りオンする。
このゲート電圧抑制回路18では、FET30から電解コンデンサー9の充電電流が流れたときにオンとなってコンデンサー23を放電させるスイッチング素子には、上述の通り、バイポーラトランジスター33、39が用いられている。これらバイポーラトランジスター33、39は、一般にFETよりもオン電圧が低いことから、FET30にドレイン電流Idが流れたときに、FETを用いた場合に比べて早いタイミングでオンしてコンデンサー23の放電を開始でき、突入電流抑制の立ち上がりを十分に早くできる。
電源投入時には、FET30のドレイン電流Idがコンデンサー19と平滑コンデンサー9に分かれて充電電流If、Ieとして流れ込み、これらコンデンサー19と平滑コンデンサー9が充電される。この充電中には、コンデンサー19の後段のスイッチ制御回路35に充電電流Ifが流れ、この充電電流Ifによりスイッチ制御回路35が作動する。具体的には、充電電流Ifは、スイッチ制御回路35の抵抗51を流れる電流I1とバイアス抵抗49を流れる電流I2に分流され、この電流I2がバイアス抵抗49を流れることでバイポーラトランジスター39のオン電圧が発生し、当該バイポーラトランジスター39がオンする。
スイッチ制御回路35の停止(バイポーラトランジスター39のオフ)に伴い、コンデンサー23を放電させているバイポーラトランジスター33もオフし、当該コンデンサー23の放電が停止する。このコンデンサー23の放電の停止により、コンデンサー23の充電電圧が上昇し、上記抵抗21、25によって電源7の電圧を分圧した値に達し、この充電電圧がゲート電圧VgsとしてFET30に印加される。
なお、バイポーラトランジスター39、33がオンしている場合、電流I2が抵抗51の値に依存せずに略一定となる理由は次の通りである。
図3はゲート電圧Vgs、ドレイン電流Id、及び平滑コンデンサー9の充電電圧Veについて、電源投入直後の変化を示す図である。なお、同図において、スイッチ3をオンして電源7の電圧が突入電流抑制回路11に投入された時点を時間t=0としている。
電源7のスイッチ3が閉じられると(時間t=0)、突入電流抑制回路11に電源7の電圧が与えられ、これに伴い、コンデンサー23が充電される。前述の通り、コンデンサー23の充電電圧は、CR時定数回路20の時定数に応じて漸増し、このコンデンサー23がゲート電圧Vgsとして与えられる。
前述したように、ドレイン電流Idに伴い、コンデンサー19に充電電流Ifが流れ込むと、この充電電流Ifによりスイッチ制御回路35が作動し、バイポーラトランジスター33をオンさせ、コンデンサー23の放電を開始する。
コンデンサー23の放電が開始すると、コンデンサー23は電源7による充電に抗して充電電圧の上昇が抑えられる。これにより、ゲート電圧Vgsの上昇が抑制されてゲート閾値電圧Vgsthの近傍の値に維持されることから、FET30のオン抵抗が高い状態に維持される。この高いオン抵抗により、FET30のドレイン電流Idが抑えられるため、平滑コンデンサー9に流れる充電電流Ieの電流値、すなわち電源投入時の突入電流が十分小さな値に抑制される(ステップS11)。
このようにドレイン電流Id、及び充電電流Ieが増大とすると平滑コンデンサー9の充電量も増大し、平滑コンデンサー9の充電電圧Ve、及びコンデンサー19にかかる電圧が増大する。これにより、コンデンサー19を流れる充電電流Ifが増えるため、バイポーラトランジスター39のベース電流が増大し、バイポーラトランジスター33のコレクター電流が増大する。この結果、ステップS12とは反対に、コンデンサー23の放電量が増大し、FET30のゲート電圧Vgsが減少する(ステップS13)。
これにより、コンデンサー23の充電電圧、すなわちゲート電圧Vgsは、電源7を分圧する抵抗21と抵抗25の電圧のうち、抵抗21にかかる電圧まで上昇し、ゲート電圧Vgsが一定となる定常状態となる。
そして定常状態では、プリンターユニット6が消費する電流が突入電流抑制回路11から適宜出力される。
DK駆動回路100は、キャッシュドロアー15との接続部として機能し、キャッシュドロアー15に制御信号や、駆動電圧を供給する。
DK駆動回路100は、サーミスター101と、サーミスター101の出力端に接続されるFET103とを備える。DK駆動回路100は、コネクター14を介してソレノイドコイル102に接続される接点104,105を有する。接点104、105は、それぞれ、上述したようにコネクター14内の導体片に接続されている。コネクター14内には、キャッシュドロアー15との接続の際に、給電ラインVIN(A)に接続する端子や、接地線に接続した端子が形成されている。 キャッシュドロアー15が備える接続プラグ16(図1)がコネクター14に接続されると、ソレノイドコイル102は接点104、105を介して、サーミスター101及びFET103と直列に接続される。
抵抗201は、一方の端部を接点104に接続し、他方の端部をバイポーラトランジスター202のべースに接続している。
バイポーラトランジスター202は、PNP型のトランジスターである。バイポーラトランジスター202のエミッターは、電源回路10の出力ライン62に接続し、コレクターは、第1分圧回路203に接続している。
抵抗204と抵抗205との接点は、第1分圧回路203の出力端子206であって、第1分圧回路203で分圧された出力ライン62の電圧が、出力端子206に表れる。抵抗205は、論理固定用のプルダウン抵抗として機能する。すなわち、抵抗205は、FET301がオフしている場合に、接点400の電圧レベルが不安定となるのを防止するために設けられている。なお、サーミスター101の電圧降下による接点104の電圧変化の検出精度を高めるため、抵抗205の抵抗値は、抵抗204の抵抗値よりも大きく設定しておくことが好ましい。例えば、抵抗204の抵抗値を10kΩ、抵抗205の抵抗値を200kΩとしてもよいし、抵抗204の抵抗値を1kΩ、抵抗205の抵抗値を20kΩとしてもよい。
第2分圧回路302は、抵抗303と抵抗304とを直列に接続した構成を備える。抵抗303は、一方の端部をVIN(B)に接続し、他方の端部を抵抗304に接続している。抵抗304は、FET301のゲート・ソース間に接続している。抵抗303と抵抗304との接点は、第2分圧回路302の出力端子305であって、第2分圧回路302で分圧された電圧が出力端子305に表れる。抵抗303の抵抗値は、例えば2000kΩとし、抵抗304の抵抗値は、例えば1000kΩとすることができる。
VIN(B)の電圧が12Vよりも小さい場合、抵抗304での電圧降下が小さく、FET301のゲート電圧Vgsがゲート閾値電圧Vgsth以下となる。電源投入直後は、平滑コンデンサー9に電荷が溜まっておらず、VIN(B)の電圧は12Vよりも小さいので、FET301はオフ状態を維持する。この状態では、FET301がオフであるため、第1分圧回路203の出力端子206の電圧が、後段のラッチ回路510に供給される。なお、第1分圧回路203の出力端子206からラッチ回路510の備えるバイポーラトランジスター511のベースに供給される電圧信号を、以下ではシャットダウン信号と呼ぶ。シャットダウン信号が0.6V程度になると、バイポーラトランジスター511にベース電流が流れ、バイポーラトランジスター511がオンする。つまり、VIN(B)の電圧が立ち上がっていない状態で、出力端子206の出力電圧が例えば0.6V以上になると、切替回路300からラッチ回路510にシャットダウン信号が出力される。
ラッチ回路510は、バイポーラトランジスター511と、第3分圧回路512と、バイポーラトランジスター521と、第4分圧回路522とを備える。
ラッチ回路510は、直列に接続されたバイポーラトランジスター511及び第3分圧回路512と、直列に接続されたバイポーラトランジスター521及び第4分圧回路522とを、バイポーラトランジスター33のベースと、グランドとの間に並列に接続した構成を備える。
第3分圧回路512は、直列に接続した抵抗513及び514を備える。抵抗513の一方の端部は、バイポーラトランジスター33のベースに接続し、他方の端部は、抵抗514に接続している。抵抗514の一方の端部は、抵抗513に接続し、他方の端部はバイポーラトランジスター511のコレクターに接続している。第3分圧回路512の出力端子515は、バイポーラトランジスター521のベースに接続している。
バイポーラトランジスター521は、PNP型のトランジスターである。バイポーラトランジスター521のエミッターは、第3分圧回路512の抵抗513とバイポーラトランジスター33のベースとを接続する配線に接続し、ベースは、第3分圧回路512の出力端子515に接続し、コレクターは、第4分圧回路522の抵抗523に接続している。
第4分圧回路522は、直列に接続した抵抗523及び524を備える。抵抗523の一方の端部は、バイポーラトランジスター521のコレクターに接続し、他方の端部は、抵抗524に接続している。抵抗524は、抵抗523に接続すると共に、バイポーラトランジスター511のベース・エミッター間に接続されている。第4分圧回路522の出力端子525は、バイポーラトランジスター511のベースに接続している。また、第4分圧回路522の出力端子525は、ダイオード401を介して接点400に接続している。
また、バイポーラトランジスター511がオンすることで、バイポーラトランジスター521にもベース電流が流れてバイポーラトランジスター521がオンするため、バイポーラトランジスター511は、オン状態に固定される。すなわち、接点400の電圧が0Vに低下したとしても、バイポーラトランジスター511のベースには、バイポーラトランジスター521のコレクター電流が流れるため、バイポーラトランジスター511は、オン状態に固定される。
コネクター14に異物が挿入された状態で、スイッチ3がオンされると(ステップS21)、異物によりコネクター14で短絡が発生し、接点104と接地端子とを導通させ、接点104の電圧がグランドに低下する。検出回路200は、この接点104の短絡(電圧の変化)を検出する(ステップS22)。検出回路200がバイポーラトランジスター202のオンにより、接点104の短絡(電圧の変化)を検出すると、第1分圧回路203の出力端子206の電圧が上昇する。このとき、VIN(B)の電圧が12V以上に立ち上がっていない場合、FET301はオフ状態にある(ステップS23)。このため、第1分圧回路203の出力端子206の電圧レベルである、ハイレベルのシャットダウン信号がバイポーラトランジスター511のベースに印加され、ラッチ回路510のバイポーラトランジスター511がオンする。バイポーラトランジスター511がオンすることで、ラッチ回路510がバイポーラトランジスター33をオン状態に固定して、FET30をオフ固定する(ステップS24)。従って、DK駆動回路100の短絡によってFET30に大きな短絡電流が流れる前に、FET30をオフすることができるため、FET30の故障の発生を低減することができる。
コネクター14に接続プラグ16が挿入されている場合、接点104はソレノイドコイル102を介して接点105に接続される。この状態では、プリンターユニット6の制御回路によりFET103がオンされる前に、DK駆動回路100に電流が流れることがない。このため、検出回路200のバイポーラトランジスター202がオンすることもなく、短絡保護回路13が動作することはない。
図6中、Vaは電源回路10の入力ライン61の電圧を示し、図6の例では24Vである。また、Vbは接点400の電圧を示し、Vcは電源回路10の出力ライン62の電圧を示す。また、図6にはFET30のドレイン電流Idを合わせて示す。
ドレイン電流Idが流れると、サーミスター101に電流が流れるため、バイポーラトランジスター202がオンし、接点400の電圧が上昇を始める(例えば、図6に示すT2〜T3区間で接点400の電圧Vbが上昇する)。なお、電源回路10の入力ライン61の電圧Vaは、スイッチ3をオンした直後から24Vとなる。また、VIN(B)の電圧は、24Vに立ち上がっていないため、FET301はオフされたままである。このため、接点400の電圧がある程度(例えば、1.2V)まで上昇した場合、接点400の電圧が、シャットダウン信号としてバイポーラトランジスター511のベースに供給され、バイポーラトランジスター511がオンする。バイポーラトランジスター511がオンすることで、バイポーラトランジスター33もオンし、FET30のゲート電圧Vgsが0Vになる。FET30のゲート電圧Vgsが0Vになることで、FET30がオフ状態に固定される。図6では、T4で、FET30が強制オフし、ドレイン電流Idが流れなくなる様子を示す。このとき、電源回路10の出力ライン62の電圧Vcは、ほとんど上昇していないことがわかる。このように接続プラグの誤挿入による異常電流が流れると、即座にFET30をオフするため、FET30の故障を防止することができる。
この構成によれば、短絡を検出するマイコン等を搭載しない負荷であるキャッシュドロアー15に接続されるための接点104について、短絡等が発生した場合にFET30をオフ状態にすることができる。さらに、駆動電圧が立ち上がる前と立ち上がった以後とで異なる動作をする切替回路300を、駆動電圧を分圧してスイッチングするFET301を用いて構成することで、回路構成をより簡略化できる。
Claims (4)
- プリンターユニットへ電力供給をする電源と、
外部装置に接続可能であり、前記外部装置の有する負荷へ駆動電流を供給する端子と、
前記電源と前記負荷との間に設けられ前記駆動電流を供給する第1スイッチング素子と、
前記第1スイッチング素子がオンすることを遅延させる時定数回路と、
前記第1スイッチング素子をオフにする第2スイッチング素子、を備える突入電流抑制回路と、
前記端子の端子電圧の変化を検出する検出回路と、
前記電源が立ち上がったとき、前記検出回路により前記端子電圧の変化を検出した場合に、前記第2スイッチング素子により前記第1スイッチング素子をオフにし、その後は、前記検出回路により前記端子電圧の変化を検出しても前記第1スイッチング素子をオフにしない切替回路、を備える短絡保護回路を有し、
前記短絡保護回路は、前記切替回路の出力をラッチするラッチ回路と、
前記ラッチ回路のラッチ出力に従って前記第1スイッチング素子のオン、オフを制御する第2スイッチング素子、を備え、
前記切替回路は、前記電源が立ち上がったとき前記検出回路の出力を前記ラッチ回路に出力し、その後は、前記ラッチ回路への出力をオフにする第3スイッチング素子を備えるプリンター。 - 前記検出回路は、前記端子が短絡した場合にオンする第4スイッチング素子と、前記第4スイッチング素子が出力する前記第1スイッチング素子の出力電圧を分圧する第1分圧回路を備え、
前記切替回路は、前記第1スイッチング素子の出力電圧を分圧する第2分圧回路をさらに備え、
前記第3スイッチング素子は、前記第2分圧回路の分圧電圧を制御信号として入力することにより、前記電源が立ち上がったとき前記第4スイッチング素子がオンした場合、前記第1分圧回路の分圧電圧を前記ラッチ回路に出力し、その後、前記第1分圧回路の分圧電圧の前記ラッチ回路への出力をオフにする請求項1に記載のプリンター。 - 前記第1スイッチング素子と前記端子の間に正特性サーミスターを備える請求項1または請求項2に記載のプリンター。
- 前記外部装置はキャッシュドロワーである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプリンター。
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