JP6146323B2 - 二次電池用正極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池用正極の製法に関し、特に正極合剤スラリーの製法に関する。
特許文献1(特開2010−113874号公報)には、造粒粒子を含む正極活物質粉体を水又はバインダー水溶液と混練して水性ペーストを調製した後、その水性ペーストに含まれる大きな凝集粒子を加圧崩壊しながら裏ごし処理を行い、得られた裏ごしペーストを集電用基板に所望の厚さに塗工し、乾燥することが記載されている。
特開2010−113874号公報
図5は、従来の二次電池用正極の製造方法の要部を工程順に示すフロー図である。図6は、図5に示す製造方法にしたがって得られた正極を模式的に示す側面図である。図7は、図5に示す製造方法にしたがって得られた正極の断面を顕微鏡で観察した画像(左側)及びその正極の正極合剤層における結着剤の分布図(右側)である。
従来の二次電池用正極の製造方法では、正極活物質1と導電剤と増粘剤とを混合してから(ステップS901)、その混合物に水を添加して混練し(ステップS902)、その混練物に結着剤7を添加して更に混練する(ステップS903)。このようにして正極合剤スラリーが得られる。得られた正極合剤スラリーをアルミニウム箔等の正極集電体31Aに塗布して乾燥させる。このようにして正極合剤層931Bが正極集電体31Aに接着されてなる正極931が得られる。
ステップS901では、増粘剤が導電剤の表面に付着されて被覆体94が得られるが、一部の被覆体94は上記混合物において分散されずに凝集されて凝集体96を形成する。この状態で結着剤7を添加すると、結着剤7は凝集体96に優先的に付着する。よって、正極合剤スラリーでは、結着剤7は均一に分散しない。このような正極合剤スラリーを用いて正極合剤層931Bを形成すると、形成された正極合剤層931Bにおいても結着剤7は均一に分散せずに凝集する(図7)。そのため、正極合剤層931Bの構成材料が正極集電体31Aに接着されずに当該正極集電体31Aから脱落することがあり、正極931の導電性の低下及び二次電池の容量低下を引き起こす。
分散剤等を添加することにより結着剤7の凝集を防止できる。しかし、添加した分散剤が正極活物質1等を被覆することがあるので、正極の反応性の低下を招く。その結果、低温における二次電池のI−V抵抗の増加を引き起こす。本発明の目的は、二次電池の性能を高めることが可能な二次電池用正極の製造方法を提供することである。
本発明の二次電池用正極の製造方法は、正極活物質と導電剤と増粘剤と水とを用いて第1造粒体を作製する工程と、第1造粒体に結着剤を加えることにより第2造粒体を作製する工程と、第2造粒体を高速撹拌造粒装置で解砕する工程と、第2造粒体の解砕によって得られた第3造粒体を含む正極合剤スラリーを正極集電体に設ける工程とを備える。第2造粒体を解砕することにより、第2造粒体の内部に配置されていた正極活物質及び導電剤のうちの少なくとも1つが露出する。
「第1造粒体」は、導電剤の表面に付着された増粘剤を介して正極活物質同士が互いに接着されて構成されたものである。「第2造粒体」は、結着剤を介して第1造粒体同士が互いに接着されて構成されたものを意味する。「解砕」は、第2造粒体の表面に存在する導電剤同士の接着を解除するために必要な動作を意味する。
正極活物質と導電剤と増粘剤と水とを用いて第1造粒体を作製するので、増粘剤は水とともに導電剤の表面に付着されて被覆体を形成する。これにより、被覆体の凝集が防止される。よって、その後に追加する結着剤の凝集を防止できる。したがって、正極の導電性の低下と二次電池の容量低下とを防止できる。
また、第3造粒体では、第2造粒体の内部に配置されていた正極活物質及び導電剤のうちの少なくとも1つが露出している。これにより、正極の反応性の低下を防止できる。よって、低温における二次電池のI−V抵抗の増加を防止できる。
本発明では、正極の導電性の低下と二次電池の容量低下と低温における二次電池のI−V抵抗の増加とを防止できるので、性能に優れた二次電池を提供できる。
本発明の一実施形態の正極の製造方法を工程順に示すフロー図である。 本発明の一実施形態の正極の製造方法の要部を工程順に示す側面図である。 本発明の一実施形態の被覆体の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態の正極の断面を顕微鏡で観察した画像(左側)及びその正極の正極合剤層における結着剤の分布図(右側)である。 従来の正極の製造方法の要部を工程順に示すフロー図である。 図5に示す製造方法にしたがって得られた正極を模式的に示す側面図である。 図5に示す製造方法にしたがって得られた正極の断面を顕微鏡で観察した画像(左側)及びその正極の正極合剤層における結着剤の分布図(右側)である。
以下、本発明の二次電池用正極(以下では単に「正極」という)の製造方法について図面を用いて説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
[正極の製造]
図1は、本発明の一実施形態の正極の製造方法を工程順に示すフロー図である。図2は、本実施形態の正極の製造方法の要部を工程順に示す側面図である。図3は、本実施形態の被覆体の構成を示す断面図である。図4は、本実施形態の正極の断面を顕微鏡で観察した画像(左側)及びその正極の正極合剤層における結着剤の分布図(右側)である。
正極31の製造方法では、正極活物質1と導電剤3と増粘剤5と水とを用いて第1造粒体を作製するので、増粘剤5は水とともに導電剤3の表面に付着されて被覆体4を形成する。これにより、被覆体4の凝集が防止される。よって、第1造粒体に結着剤7を添加しても、作製された第2造粒体11における結着剤7の凝集を防止できる。したがって、その後の工程において形成される正極合剤層31Bにおいても結着剤7の凝集を防止できるので(図4)、正極合剤層31Bの構成材料(正極活物質1、導電剤3又は増粘剤5等)が正極集電体31Aから脱落することを防止できる。その結果、作製された正極31では、導電性の低下を防止できる。また、正極31を用いて二次電池を製造すれば、二次電池の容量低下を防止できる。
また、第2造粒体11を解砕することにより、第2造粒体11の内部に配置されていた正極活物質1及び導電剤3のうちの少なくとも1つが露出する。つまり、第3造粒体21には、結着剤7で被覆されていない表面(露出面)を有する正極活物質1、導電剤3又は正極活物質1及び導電剤3が含まれる。このような第3造粒体21を用いて正極31を作製すれば、正極31の反応性の低下を防止できる。よって、正極31を用いて二次電池を製造すれば、低温における二次電池のI−V抵抗の増加を防止できる。
以上より、本実施形態の正極31の製造方法にしたがって正極31を製造すれば、出力特性に優れた二次電池を提供できる。以下、各工程を説明する。
(第1造粒体の作製)
ステップS101では、正極活物質1と導電剤3と増粘剤5と水とを混ぜる。これにより、第1造粒体(例えば粒径が1mm程度)が作製される。
正極活物質1、導電剤3及び増粘剤5は、水に濡れると、徐々に造粒が始まる。一般に、導電剤3は比表面積が大きく、増粘剤5は接着剤としても機能する。よって、増粘剤5は、水とともに導電剤3の表面に付着されて被覆体4を形成する。このようにして被覆体4が形成されるので、被覆体4の凝集を防止できる。それだけでなく、被覆体4の表面の増粘剤5を介して正極活物質1同士が接着される。
撹拌造粒により第1造粒体を作製することが好ましく、高速撹拌造粒装置を用いて第1造粒体を作製することがより好ましい。これにより、粒度の均一な第1造粒体が得られる。高速撹拌造粒装置は、攪拌羽根(アジテーター)と解砕羽根(チョッパー)とを備え、例えば株式会社アーステクニカ製の商品名「ハイスピードミキサ」等である。
用いる正極活物質1は、正極31における化学反応物質である。正極活物質1としては、非水電解質二次電池の正極活物質として従来公知の材料を特に限定されることなく用いることができ、リチウムとリチウム以外の1種以上の金属とを含む化合物を用いることが好ましく、リチウムと1種以上の遷移金属とを含む酸化物を用いることがより好ましい。正極活物質1は例えばLiCo1/3Ni1/3Mn1/32である。
用いる導電剤3は、導電性を有する化合物である。導電剤3の添加により、正極合剤層31Bの内部における電子ネットワークの形成が期待できる。導電剤3としては、非水電解質二次電池の正極の導電剤として従来公知の材料を特に限定されることなく用いることができ、炭素材料(例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維)等を用いることが好ましい。
用いる増粘剤5は、添加により第1造粒体に粘性を付与できる化合物である。増粘剤5の添加により、正極集電体31Aへの正極合剤スラリーの塗工性が向上する。増粘剤5としては、非水電解質二次電池の正極の増粘剤として従来公知の材料を特に限定されることなく用いることができ、CMC(carboxymethylcellulose)を用いることが好ましい。CMCは、結着剤としても機能する。よって、増粘剤5としてCMCを用いれば、被覆体4が容易に形成され、第1造粒体もまた容易に形成される。
(第2造粒体の作製)
ステップS102では、第1造粒体に結着剤7を加える。これにより、結着剤7を介して第1造粒体同士が接着され、よって、第2造粒体11が作製される。
結着剤7は、水に分散された状態で第1造粒体に加えられることが好ましい。例えば、第1造粒体が分散されてなる溶液に結着剤7を加えることが好ましい。第1造粒体と結着剤7と水とを含む懸濁液は、70質量%以上85質量%以下の固形分率を有することが好ましい。この固形分率が70質量%以上であれば、上記懸濁液における結着剤7の凝集を防止できるので、第2造粒体11における結着剤7の凝集を効果的に防止できる。上記固形分率が85質量%以下であれば、結着剤7が第1造粒体に浸透することを防止できるので、第1造粒体の正極活物質1の表面に結着剤7が付着することを防止できる。よって、二次電池の容量低下を防止できる。「固形分率」とは、上記懸濁液に含まれる液体の質量と固体の質量との合計に対する当該固体の質量の割合(%)を意味する。上記懸濁液に含まれる液体の量を調整することにより、当該懸濁液の固形分率を所望の値に調整できる。上記懸濁液の固形分率は75質量%以上85質量%以下であることがより好ましい。
第2造粒体11の作製方法は特に限定されない。しかし、第1造粒体と同様に、撹拌造粒により第2造粒体11を作製することが好ましく、高速撹拌造粒装置を用いて第2造粒体11を作製することがより好ましい。
用いる結着剤7は、結着性を有する化合物である。結着剤7の添加により、正極合剤層31Bの構成材料が正極集電体31Aから脱落することを効果的に防止できる。結着剤7としては、非水電解質二次電池の正極の結着剤として従来公知の材料を特に限定されることなく用いることができ、例えばPTFE(polytetrafluoroethylene)等を用いることが好ましい。
(第2造粒体の解砕)
ステップS103では、第2造粒体11を高速撹拌造粒装置で解砕する。これにより、第2造粒体11の内部に配置されていた正極活物質1及び導電剤3のうちの少なくとも1つが露出して、第3造粒体21が得られる。
高速攪拌造粒装置のせん断力は、第2造粒体11の表面の導電剤3同士の接着を解除させるために十分な大きさを有する。一方、せん断力が高速攪拌造粒装置よりも小さな装置を用いて第2造粒体11を解砕すると、第2造粒体11の表面の導電剤3同士の接着を解除させることが難しい。また、正極活物質1と導電剤3との間の接着力は大きいため、高速攪拌造粒装置のせん断力によっては正極活物質1と導電剤3との間の接着は解除されない。以上より、第2造粒体11を高速攪拌造粒装置で解砕すれば、第3造粒体21を効率良く得ることができる。
より好ましくは、第2造粒体11を水とともに高速攪拌造粒装置に入れて解砕することである。これにより、第3造粒体21を含む正極合剤スラリーが得られる。
(塗布・乾燥)
続いて、ステップS104では、正極合剤スラリーを正極集電体31Aに塗布してから乾燥させる。これにより、正極合剤層31Bが正極集電体31Aに設けられてなる正極31が得られる。正極合剤スラリーを正極集電体31Aに塗布する方法としては、非水電解質二次電池の正極合剤スラリーの塗布方法として従来公知の方法を特に限定されることなく用いることができる。また、正極集電体31Aとしては、非水電解質二次電池の正極集電体として従来公知の構成を特に限定されることなく用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(正極合剤スラリーの調製)
正極活物質として、Liと3種の遷移金属元素(Co、Ni及びMn)とを含むリチウム含有遷移金属複合酸化物からなる粉末を準備した。ハイスピードミキサ(株式会社アーステクニカ製)を用いて正極活物質とアセチレンブラック(導電剤)とCMCのナトリウム塩(増粘剤)と水とを混ぜ、第1造粒体を得た。
次に、上記ハイスピードミキサを用いて第1造粒体とPTFE(結着剤)と水とを混ぜ、第2造粒体を得た。第1造粒体とPTFEと水とを含む懸濁液の固形分率が80質量%となるように、水の量を調製した。
続いて、上記ハイスピードミキサを用いて、上記懸濁液に含まれる第2造粒体を解砕した。このようにして、第3造粒体を含む正極合剤スラリーを得た。
(正極の作製)
Al箔(正極集電体)の幅方向一端が露出するように、正極合剤スラリーをAl箔の両面に塗布した。正極合剤スラリーの塗工量は30mg/cm2であった。その後、正極合剤スラリーを乾燥させた。このようにして正極露出部を有する正極のフープを得た。
(負極の作製)
負極活物質として、鱗片状黒鉛(粒径D50=10μm)を準備した。負極活物質とSBR(スチレンブタジエンゴム(Styrene-butadiene rubber))(結着剤)とCMCのナトリウム塩(増粘剤)とを混ぜて、負極合剤スラリーを得た。
Cu箔(負極集電体)の幅方向一端が露出するように、負極合剤スラリーをCu箔の両面に塗布した。負極合剤スラリーの塗工量は18mg/cm2であった。その後、負極合剤スラリーを乾燥させた。このようにして、負極露出部を有する負極のフープを得た。
(巻回電極体の作製)
PE(polyethylene)からなるセパレータ(幅が59.5mm、厚さが25μm)を準備した。次に、正極露出部と負極露出部とがAl箔の幅方向においてセパレータから互いに逆向きに突出するように正極、セパレータ及び負極を配置した。続いて、Al箔の幅方向に対して平行となるように巻回軸(不図示)を配置し、その巻回軸を用いて正極、セパレータ及び負極を巻回させた。このようにして巻回電極体を得た。
(電解液の調製)
体積比で3:5:2となるようにEC(ethylene carbonate)とEMC(methyl ethyl carbonate)とDEC(diethyl carbonate)とを混合して、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、濃度が1.0mol/LとなるようにLiPF6を入れた。このようにして電解液を得た。
(封止)
直径が18cmであり高さが650mmである外装ケースを準備した。その外装ケースに巻回電極体と電解液とを入れてから、その外装ケースを封止した。このようにして実施例1の非水電解質二次電池(理論容量が1.0Ah、18650円筒型リチウムイオン二次電池)が得られた。
<実施例2〜7、比較例1〜3>
実施例2では、プラネタリーミキサー(株式会社井上製作所製)を用いて第1造粒体及び第2造粒体を作製したことを除いては上記実施例1に記載の方法にしたがって、非水電解質二次電池を製造した。
実施例3〜7では、上記懸濁液の固形分率が表1に示す値であることを除いては上記実施例1に記載の方法にしたがって、非水電解質二次電池を製造した。
比較例1では、図5に示す方法にしたがって非水電解質二次電池を製造した。
比較例2では、上記プラネタリーミキサーを用いて第2造粒体を解砕したことを除いては上記実施例1に記載の方法にしたがって、非水電解質二次電池を製造した。
比較例3では、上記プラネタリーミキサーを用いて第2造粒体を解砕したことを除いては上記実施例2に記載の方法にしたがって、非水電解質二次電池を製造した。
(剥離強度の測定)
実施例1〜7及び比較例1〜3の非水電解質二次電池から正極を取り出した。次に、JIS Z0237(2000)に記載の方法に準拠し、90°剥離強度試験によって、正極合剤層が正極集電体から剥離するのに必要な強度を測定した。その結果を表1の「剥離強度」に記す。剥離強度が大きいほど、正極合剤層が正極集電体から剥離し難いことを意味する。
(低温でのI−V抵抗の測定)
実施例1〜7及び比較例1〜3の非水電解質二次電池に対して、−15℃において、0.4Cの電流で10秒間、放電を行ってから、電圧を測定した。電流を0.8C、1.2C、1.6C、2.0C、2.4C、2.8C、3.2C、3.6C、4.0C、4.4C、4.8Cに変更し、同様の方法にしたがって電圧を測定した。測定された12個の電圧を用いて電流vs電圧直線を作成し、その直線の傾きを低温でのI−V抵抗とした。その結果を表1の「低温でのI−V抵抗」に記す。低温でのI−V抵抗が小さいほど、性能に優れることを意味する。
(考察)
比較例1〜3では、剥離強度が小さく、低温でのI−V抵抗は大きかった。その理由として次に示すことが考えられる。比較例1では、図5に示す方法で正極合剤スラリーを調製したためであり、剥離強度が極端に小さかった。比較例2、3では、上記プラネタリーミキサーを用いて第2造粒体を解砕したためである。
一方、実施例1〜5では、剥離強度は大きく、低温でのI−V抵抗は小さかった。
実施例1と実施例2とでは、異なる装置を用いて第1造粒体及び第2造粒体を作製したが、結果に大差は無かった。このことから、第1造粒体及び第2造粒体の作製に用いる装置の種類は特に限定されないことが分かった。
実施例4〜6では、実施例3、7に比べて、剥離強度は大きく、且つ、低温でのI−V抵抗は小さかった。このことから、上記懸濁液の固形分率は70質量%以上85質量%以下であることが好ましいことが分かった。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 正極活物質、3 導電剤、4,94 被覆体、5 増粘剤、7 結着剤、11 第2造粒体、21 第3造粒体、31,931 正極、31A 正極集電体、31B,931B 正極合剤層、96 凝集体。

Claims (1)

  1. 正極活物質と導電剤と増粘剤と水とを用いて第1造粒体を作製する工程と、
    前記第1造粒体に結着剤を加えることにより第2造粒体を作製する工程と、
    前記第2造粒体を高速撹拌造粒装置で解砕する工程と、
    前記第2造粒体の解砕によって得られた第3造粒体を含む正極合剤スラリーを正極集電体に設ける工程とを備え、
    前記第2造粒体を作製する工程は、前記第1造粒体と水と前記結着剤とを含む懸濁液の固形分率が70質量%以上85質量%以下となるように、前記第1造粒体を水に分散させた状態で前記結着剤が加えられ、
    前記第3造粒体は、前記第2造粒体を解砕することにより、前記第2造粒体の内部に配置されていた前記正極活物質及び前記導電剤のうちの少なくとも1つが露出する二次電池用正極の製造方法。
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