JP6136544B2 - 仕上圧延前温度算出方法、仕上圧延前温度制御方法、仕上圧延前温度算出装置および仕上圧延前温度制御装置 - Google Patents

仕上圧延前温度算出方法、仕上圧延前温度制御方法、仕上圧延前温度算出装置および仕上圧延前温度制御装置 Download PDF

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本発明は、熱間圧延における鋼板の仕上圧延前温度を算出する仕上圧延前温度算出方法、これを用いた仕上圧延前温度の制御方法、仕上圧延前温度算出装置、およびこれを備える仕上圧延前温度制御装置に関する。
熱延工程は、製鋼工程で成分調整され鋳造されたスラブを圧延機にて連続的に圧延し、帯状の鋼板を形成する工程である。加熱炉で加熱されたスラブは、粗圧延機にて圧延された後、さらに仕上圧延機にて圧延され、鋼板冷却装置にて所定の温度まで冷却される。鋼板冷却装置を通過した鋼板は捲取機にてよってコイル状に捲き取られる。熱延工程では温度やロール表面等を管理することで、表面疵や内部欠陥が少なく加工性の良い熱延鋼板を造り込む。
熱延工程において圧延温度は重要な管理指標である。圧延温度の上限値は高温時に発生するスケール起因の疵抑制を目的として決定され(圧延機内温度制約)、圧延温度の下限値は材質確保を目的として決定される(仕上げ圧延後の温度確保制約)。一方で、熱延工程では、加熱炉で生じる温度ばらつき(以下、「スキッドマーク」という。)や圧延中の条件変化により、鋼板長手方向に温度ばらつきが生じる。
例えば特許文献1には、仕上圧延機の入側で粗圧延材を加熱して仕上圧延する際の仕上温度を高精度に制御する熱間圧延方法が開示されている。かかる熱間圧延方法では、仕上げ圧延機出側温度が所定値以下となるのを回避するため、誘導加熱前の温度で圧延した場合の仕上出側温度を計算し、目標値に対する不足分を仕上圧延機前の誘導加熱装置を用いて補償する。
特許第3546864号
しかし、特許文献1の技術では、仕上げ圧延機出側温度が所定値以下とならないようにすることで狙いとする材質を達成することが可能であるが、圧延温度の上限値までは管理されていない。このため、鋼板全長でスケール起因疵抑制と材質確保とを両立するのは難しい。また、スキッドマークを低減するため加熱時間に下限値を設けると、生産性が低下し燃料ロスが生じるという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、鋼板全長にわたって温度を公差内に収めることで、高品質かつ製品要求材質を満足する鋼板の製造を、燃料ロスの軽減および生産性の向上とともに実現することが可能な、新規かつ改良された仕上圧延前温度算出方法、これを用いた仕上圧延前温度の制御方法、仕上圧延前温度算出装置、およびこれを備える仕上圧延前温度制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出する仕上圧延前温度算出方法が提供される。かかる仕上圧延前温度算出方法は、製品要求材質により予め設定される鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定ステップと、鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算ステップと、モデル計算結果と先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出する全長仕上圧延前温度算出ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、鋼板の長手方向全長にわたって仕上圧延前温度を収める仕上圧延前温度の上限値を仕上圧延中温度に基づき設定し、下限となる仕上圧延前温度の目標値を仕上圧延後温度に基づき設定する。このように上限値および目標値を設定することで、高温時に発生するスケール起因の疵を抑制できるとともに、狙いの鋼材組織を実現できる。
先端仕上圧延前温度設定ステップでは、過去の圧延実績に基づいて鋼板長手方向における温度変化を取得して、鋼板の仕上圧延前温度と仕上圧延中温度との差分である第1の温度降下量と、鋼板の仕上圧延前温度と仕上圧延後温度との差分である第2の温度降下量とを算出し、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値を、予め設定される鋼板の仕上圧延後温度と第1の温度降下量とを加算して設定し、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の目標値を、予め設定される鋼板の仕上圧延後温度と第2の温度降下量とを加算して設定してもよい。
また、先端仕上圧延前温度設定ステップでは、複数の過去の圧延実績ついて直近の圧延実績を重視する重み付けを行い、鋼板長手方向における温度変化を取得してもよい。熱延処理では水温や水切り状態によって鋼板温度が大きく変化するため、直近の圧延実績であるほどデータの信頼性が高い。そこで直近の圧延実績であるほど重みを大きく設定して各温度取得位置における鋼板温度を得ることで、仕上圧延前温度予測の精度を高めることができる。
全長仕上圧延前温度算出ステップでは、鋼板長手方向の各位置について、過去の圧延実績に基づく仕上圧延前温度の上限値および目標値とモデル計算による仕上圧延前温度との差分をそれぞれ算出し、各差分モデル計算による仕上圧延前温度を加算して当該位置における仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度を制御する仕上圧延前温度制御方法が提供される。かかる仕上圧延前温度制御方法によれば、製品要求材質により予め設定される鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定ステップと、鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算ステップと、モデル計算結果と先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出し、鋼板全長にわたる仕上圧延前温度設定範囲を設定する全長仕上圧延前温度算出ステップと、鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度設定範囲内となるように、鋼板を加熱または冷却する仕上圧延前温度制御ステップと、を含むことを特徴とする。仕上圧延前温度制御ステップでは、鋼板の仕上圧延前温度が上限値を超える場合には仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を冷却し、鋼板の仕上圧延前温度が目標値を下回る場合には仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を加熱する。
本発明によれば、鋼板の長手方向全長にわたって仕上圧延前温度を収める仕上圧延前温度設定範囲を規定する仕上圧延前温度の上限値を仕上圧延中温度に基づき設定し、下限となる仕上圧延前温度の目標値を仕上圧延後温度に基づき設定する。このように仕上圧延前温度設定範囲を設定し、鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度設定範囲内となるように、鋼板を加熱または冷却することで、高温時に発生するスケール起因の疵を抑制できるとともに、狙いの鋼材組織を実現できる。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度の上限値および目標値を当該鋼板長手方向全長にわたって算出する仕上圧延前温度算出装置が提供される。かかる仕上圧延前温度算出装置は、製品要求材質により予め設定される鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定部と、鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算部と、モデル計算部による計算結果と先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出する全長仕上圧延前温度算出部と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度を制御する仕上圧延前温度制御装置が提供される。かかる仕上圧延前温度制御装置は、製品要求材質により予め設定される鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定部と、鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算部と、モデル計算部による計算結果と先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出し、鋼板全長にわたる仕上圧延前温度設定範囲を設定する全長仕上圧延前温度算出部と、鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度設定範囲内となるように、鋼板を加熱または冷却する仕上圧延前温度制御部と、を備えることを特徴とする。仕上圧延前温度制御部は、鋼板の仕上圧延前温度が上限値を超える場合には仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を冷却し、鋼板の仕上圧延前温度が目標値を下回る場合には仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を加熱することで、鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度設定範囲内となるように制御する。
以上説明したように本発明によれば、鋼板全長にわたって温度を公差内に収めることで、高品質かつ製品要求材質を満足する鋼板の製造を、燃料ロスの軽減および生産性の向上とともに実現することができる。
熱延工程設備のうちバー昇温装置、バー冷却装置および仕上圧延機の配置構成を示す説明図である。 同実施形態に係る仕上圧延前温度制御装置の機能構成を示すブロック図である。 同実施形態に係る仕上圧延前温度予測処理とこの結果に基づく仕上圧延前温度制御処理を示すフローチャートである。 鋼板先端部における仕上圧延機の入側から出側までの温度降下量を示す説明図である。 実績データに対する重み付けを行うための影響係数の一例を示す表である。 FSUモデルによる鋼板全長にわたる仕上圧延前温度の算出方法を説明する説明図である。 モデル計算部による仕上圧延前温度のモデル計算処理を示すフローチャートである。 鋼板全長にわたる仕上圧延前温度の補正方法を示す説明図である。 仕上圧延前温度と仕上圧延前温度設定範囲との関係を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.熱延工程の概要>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る仕上圧延前温度算出装置を有する仕上圧延前温度制御装置100を備えた熱延工程設備における熱延工程の概要を説明する。なお、図1は、熱延工程設備のうちバー昇温装置10、バー冷却装置20および仕上圧延機30の配置構成を示す説明図である。なお、以下では、「仕上圧延前温度制御装置100」を単に「制御装置100」とも称する。
スラブを圧延機にて連続的に圧延して帯状の鋼板5を形成する熱延工程では、加熱炉で加熱されたスラブを粗圧延機にて圧延した後、さらに例えばF1〜F7の複数の圧延機32からなる仕上圧延機30にて圧延される。仕上圧延機30により圧延された鋼板5は、鋼板冷却装置にて所定の温度まで冷却された後、捲取機にてよってコイル状に捲き取られる。
本実施形態に係る熱延工程設備は、粗圧延機で圧延された鋼板5を仕上圧延機30で圧延する前に加熱するバー昇温装置10と、仕上圧延機30で圧延する前に冷却するバー冷却装置20とを備える。また、仕上圧延機30の入側には鋼板5の仕上圧延前温度(F0T)を測定する仕上圧延前温度測定部42が設けられ、仕上圧延機30の出側には鋼板5の仕上圧延後温度(FT)を測定する仕上圧延後温度測定部46が設けられている。また、仕上圧延機30を構成する各圧延機32の間には1または複数の温度測定部が設けられている。例えば図1の例では、F1圧延機32の出側における鋼板5の温度(F1T)を測定する仕上圧延中温度測定部44a、F2圧延機32の出側における鋼板5の温度(F2T)を測定する仕上圧延中温度測定部44b、およびF3圧延機32の出側における鋼板5の温度(F3T)を測定する仕上圧延中温度測定部44cが設けられている。
圧延温度は熱延工程において管理指標であり、圧延温度を適切に管理することで高温時に発生するスケール起因の疵を抑制し、また、製品として要求される材質を確保することができる。そこで、バー昇温装置10およびバー冷却装置20を設け、熱延工程で生じる鋼板5の長手方向の温度ばらつきを低減し、仕上圧延前の目標圧延温度に対する過不足温度を補償する。特に、バー昇温装置10によって仕上圧延機30による仕上圧延前に鋼板5を昇温することによって、加熱炉での必要昇温量が減少する。これにより、加熱炉でのスラブの加熱時間を短縮でき、圧延ライン全体の生産性が向上する。また、加熱炉でのスラブの低温加熱を実現できるので、スラブ高温化のために必要であった燃料(ガス)が削減可能となり、燃料コストを削減することもできる。さらに、スケール起因疵抑制と材質確保の両立が実現することで、スケール疵・材質が起因となる歩留まり落ちがなくなり、歩留まりが向上する。
圧延温度を適切に管理するために、本実施形態に係る熱延工程設備は鋼板5の長手方向の温度ばらつきを低減するようバー昇温装置10およびバー冷却装置20を制御する制御装置100を備えている。制御装置100は、鋼板5の長手方向全長にわたって仕上圧延前温度を予測する仕上圧延前温度算出装置(図2の符号102)を備えており、鋼板5の長手方向の各位置の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度算出装置により設定される仕上圧延前温度設定範囲内となるように制御する。以下では、本実施形態に係る仕上圧延前温度算出装置を備える制御装置100の構成とこれによる鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度算出方法について詳細に説明する。
<2.仕上圧延前温度の制御>
[制御装置の構成]
まず、図2を参照して、本実施形態に係る制御装置100の機能構成を説明する。なお、図2は、本実施形態に係る制御装置100の機能構成を示すブロック図である。制御装置100は、図2に示すように、仕上圧延前温度算出装置102を構成する先端仕上圧延前温度設定部110、モデル計算部120および全長仕上圧延前温度算出部130と、仕上圧延前温度制御部140とを備える。
仕上圧延前温度算出装置102は、仕上圧延機30による仕上圧延中温度および仕上圧延後温度に基づいて、鋼板5の長手方向各位置における仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出する。この鋼板5の長手方向各位置における仕上圧延前温度の上限値および目標値によって規定される温度範囲を「仕上圧延前温度設定範囲」とも称する。仕上圧延前温度の上限値は仕上圧延中温度に基づき設定され、この上限値以下に仕上圧延前温度を維持することで高温時に発生するスケール起因の疵を抑制できる。また、仕上圧延前温度の目標値は仕上圧延後温度に基づき設定され、この目標値を下回らないようにすることで狙いの鋼材組織を実現できる。
先端仕上圧延前温度設定部110は、鋼板5の先端部における仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する。ここで、鋼板5の先端部とは、鋼板5の最先端を指す。先端仕上圧延前温度設定部110は、予め設定された鋼板5の先端部における仕上圧延後温度の目標値および仕上圧延機30の入側に配置された1または複数の圧延機32の出側温度の目標値を取得する。また、先端仕上圧延前温度設定部110は、過去の圧延実績に基づいて、仕上圧延前から仕上圧延後の温度降下量(第1の温度降下量)および仕上圧延前から仕上圧延中の任意の位置までの温度降下量(第2の温度降下量)を算出する。仕上圧延中の任意の位置は、例えば仕上圧延機30の入側にあり、かつ過去の圧延実績に基づく鋼板温度が最大となる位置とする。先端仕上圧延前温度設定部110は、予め設定された鋼板5の仕上圧延後温度と算出した温度降下量とに基づいて先端部における仕上圧延前温度の上限値および目標値を決定し、モデル計算部120へ出力する。
モデル計算部120は、鋼板5の長手方向について所定の間隔毎に、当該鋼板5の各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出する。モデル計算部120は、仕上圧延設定計算機能であるFSUにてモデル計算を行う。モデル計算処理の詳細については後述する。モデル計算部120は、算出した各位置における仕上圧延前温度を全長仕上圧延前温度算出部130へ出力する。
全長仕上圧延前温度算出部130は、モデル計算部120による計算結果と鋼板5の先端における仕上圧延前温度とに基づいて、当該鋼板5の各位置における仕上圧延前温度を予測する。全長仕上圧延前温度算出部130は、設定された仕上圧延前温度とモデル計算結果とより仕上圧延前温度の差分ΔTを上限値および目標値についてそれぞれ算出して各位置における仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出する。鋼板5の長手方向の各位置の間は線形補完等により補完する。こうして鋼板5の全長にわたって仕上圧延前温度の上限値および目標値を決定され、当該上限値および目標値によって規定される仕上圧延前温度設定範囲が設定される。全長仕上圧延前温度算出部130により決定された鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度の上限値および目標値は、仕上圧延前温度制御部140へ出力される。
仕上圧延前温度制御部140は、鋼板5の各位置における仕上圧延前温度が仕上圧延前温度設定範囲内となるように、バー昇温装置10およびバー冷却装置20を制御する。仕上圧延前温度制御部140は、鋼板5の各位置について、仕上圧延前温度が目標値よりも低い場合にはバー昇温装置10により加熱し、仕上圧延前温度が上限値よりも高い場合にはバー冷却装置20により冷却する。これにより加熱炉での昇温過不足を補うことができ、製品要求材質を実現するための温度を保持することもできる。
また、制御装置100は、情報を記憶する記憶部との間で情報の送受信が可能である。例えば図2に示すように、制御装置100は、過去の圧延実績を記憶する実績データ記憶部210や、仕上圧延機30の圧延条件を記憶する圧延情報記憶部220等から必要に応じて情報を取得できる。これらの記憶部210、220は、制御装置100内に設けられていてもよく、別途の装置に設けられていてもよい。
[仕上圧延前温度予測と温度制御]
上述の制御装置100による仕上圧延前温度予測処理とこの結果に基づく仕上圧延前温度制御処理を図3〜図9に基づき説明する。なお、図3は、本実施形態に係る仕上圧延前温度予測処理とこの結果に基づく仕上圧延前温度制御処理を示すフローチャートである。図4は、鋼板5の先端部における仕上圧延機30の入側から出側までの温度降下量を示す説明図である。図5は、実績データに対する重み付けを行うための影響係数の一例を示す表である。図6は、FSUによる鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度の算出方法を説明する説明図である。図7は、モデル計算部120による仕上圧延前温度のモデル計算処理を示すフローチャートである。図8は、鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度の補正方法を示す説明図である。図9は、仕上圧延前温度パターンと仕上圧延前温度設定範囲との関係を示す説明図である。
制御装置100は、まず、仕上圧延前温度算出装置102により仕上圧延前温度予測処理(S100〜S150)を行い、その度、当該予測処理結果に基づいて仕上圧延前温度制御処理(S160)を行う。
仕上圧延前温度予測処理では、まず、先端仕上圧延前温度設定部110による鋼板5の先端部における仕上圧延後温度FTおよび仕上圧延機30の入側に配置された1または複数の圧延機32の出側温度の目標値設定から開始される(S100)。仕上圧延後温度FTは、メタラジー、表面品位から決定される温度であって、材料毎に定められた固有の値である。仕上圧延後温度FTは、例えば圧延情報記憶部220に予め記憶されている。先端仕上圧延前温度設定部110は、圧延情報記憶部220よりこれから製造する鋼板5に対応する仕上圧延後温度FTを取得する。
次いで、先端仕上圧延前温度設定部110は、過去の圧延実績に基づいて、仕圧延前から仕上圧延後の温度降下量および仕上圧延前から仕上圧延中の任意の位置までの温度降下量を算出する(S110)。過去の圧延実績は、仕上圧延機30を鋼板5が通過する度に、仕上圧延前温度測定部42、仕上圧延中温度測定部44a〜cおよび仕上圧延後温度測定部46によって鋼板5の長手方向複数位置における仕上圧延前温度、仕上圧延中温度および仕上圧延後温度が測定され、実績データ記憶部210に記録される。これらの温度を測定する鋼板5の長手方向の位置は、鋼板5の先端部から所定の間隔で設定された温度取得位置L1〜LNとする。
先端仕上圧延前温度設定部110は、実績データ記憶部210に記憶されている過去の圧延実績に基づいて、例えば図4に示すような鋼板5の先端部における仕上圧延機30の入側から出側までの鋼板5の温度変化を取得する。ここで、各温度取得位置における鋼板温度は、圧延タイミングに応じて重み付された温度に基づき決定される。熱延処理では水温や水切り状態によって鋼板温度が大きく変化するため、直近の圧延実績であるほどデータの信頼性が高い。これより、圧延タイミングが直近であるほど重み(以下、「影響係数」ともいう。)を大きく設定して各温度取得位置における鋼板温度を得る。例えば直近10本の実績から各温度取得位置における鋼板温度を算出する場合、図5に示すように、直近の温度に対しては影響係数の値を大きく設定し、各鋼板温度に対して対応する影響係数を掛けた値の総和を当該位置における鋼板温度とする。
こうして得られた鋼板5の先端部における仕上圧延機30の入側から出側までの鋼板温度は、通常、図4に示すように仕上圧延機30の入側から出側に向かって減少するように変化する。先端仕上圧延前温度設定部110は、この過去の圧延実績より、鋼板5の仕上圧延前温度F0Tと仕上圧延機30の入側に近い位置での圧延中の温度との差分(第1の温度降下量。以下、「温度降下量A」ともいう。)、および仕上圧延前温度F0Tと仕上圧延後温度FTとの差分(第2の温度降下量。以下、「温度降下量B」ともいう。)を算出する。上限温度は、仕上圧延機30の入側から3つの圧延機32(F1〜F3)の出側における仕上圧延中温度F1T〜F3Tの温度降下量Aをそれぞれについて算出し、仕上圧延中温度F1T〜F3Tからそれぞれ算出された上限F0Tのうち、最大値を採用する。
ステップS110により温度降下量A、Bを算出すると、先端仕上圧延前温度設定部110は、ステップS100およびS110での設定値に基づいて、鋼板5の先端部における仕上圧延前温度F0Tの上限値(「先端F0T上限値」)および目標値(「先端F0T目標値」)を決定する(S120)。先端F0T上限値は、ステップS100にて設定されたFT目標値に温度降下量Aを加算した値(すなわち、FT目標値+温度降下量A)により算出される。また、先端F0T目標値は、ステップS100にて設定されたFT目標値に温度降下量Bを加算した値(すなわち、FT目標値+温度降下量B)により算出される。
次いで、モデル計算部120により、鋼板5の先端部からの位置Ln(n=1〜N)における仕上圧延前温度F0TLnが算出される(S130)。モデル計算部120は、仕上圧延設定計算機能であるFSUにより各位置Lnでの仕上圧延前温度F0Tを算出する。ステップS130の処理を図6および図7に基づき説明する。モデル計算部120は、まず、鋼板5の先端部から次の鋼板温度算出位置である位置L1における仕上圧延前温度F0TL1を仮定し(S131)、FSUによりFT目標値FTL1を算出する(S132)。FSUは、仕上圧延モデルから、輻射、水冷や空冷等の冷却上限、ロール条件、熱伝導等を考慮して仕上圧延温度を計算する機能である。
そして、モデル計算部120は、FSUにより算出したFT目標値FTL1が所定の公差内にあるか否かを判定する(S133)。モデル計算部120は、例えば鋼板5の先端部における仕上圧延後温度目標値FTから当該仕上圧延後温度目標値FTに所定の温度αを加算した値の間にFT目標値FTL1があるか否かによって上記判定を行う。ステップS133にてFT目標値FTL1が公差内でないと判定した場合、仕上圧延前温度F0TL1を補正して新たな仕上圧延前温度F0TL1を設定し(S131)、ステップS132、S133の処理を再度実行する。ステップS131〜S134の処理は、FT目標値FTL1が所定の公差内となるまで繰り返し実行される。FT目標値FTL1が公差内となったとき、モデル計算部120はそのときの仕上圧延前温度F0TL1を位置L1における仕上圧延前温度F0TL1に決定する。
モデル計算部120は、鋼板5の先端からの位置L1の仕上圧延前温度F0TL1を決定すると、次の位置L2についても同様に図7の処理フローにしたがって仕上圧延前温度F0TL2を決定する。図7の処理フローは、鋼板5の長手方向各位置L1〜LNについて全長にわたって実行される。
図3の説明に戻り、ステップS130にて鋼板5の全長にわたって仕上圧延前温度F0TLnが算出されると、全長仕上圧延前温度算出部130により鋼板5の先端からの各位置Lnにおける先端温度差ΔTが算出される(S140)。先端温度差ΔTは、図8に示すように過去実績F0TLnとモデル計算F0TLnとの差分で表される。過去実績F0TLnは、ステップS120で算出した上限値と目標値とがある。全長仕上圧延前温度算出部130は、仕上圧延前温度の上限値と目標値とについて、それぞれ位置Lnにおける仕上圧延前温度F0TLnをステップS130でのモデル計算による仕上圧延前温度F0TLnに先端温度差ΔTを加え算出する。
すなわち、位置Lnにおける仕上圧延前温度F0TLnの上限値は、“(過去実績F0TLn上限値−モデル計算F0TLn)+モデル計算F0TLn”により算出することができる。同様に、位置Lnにおける仕上圧延前温度F0TLnの目標値は、“(過去実績F0TLn目標値−モデル計算F0TLn)+モデル計算F0TLn”により算出することができる。ステップS140の処理は鋼板5の長手方向各位置L1〜LNについて実行され、これにより位置Lnにおける仕上圧延前温度F0TLnの上限値および目標値が算出される。
その後、全長仕上圧延前温度算出部130は、ステップS140で算出した鋼板5の先端からの各位置L1〜Lnの各間の温度を例えば線形補完により補完し、鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度F0Tの上限値および目標値を算出する(S150)。このようにして、鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度F0Tの上限値および目標値が決定され、仕上圧延前温度設定範囲が設定される。
鋼板5の全長にわたる仕上圧延前温度設定範囲が設定されると、これに基づき、仕上圧延前温度制御部140は、鋼板5の長手方向各位置における仕上圧延前温度が当該範囲内となるようにバー昇温装置10およびバー冷却装置20を制御する(S160)。
図9に示すように、仕上圧延前温度は、加熱炉で生じる温度ばらつきや圧延中の条件変化により、鋼板5の長手方向各位置でばらつきがある。このため、鋼板5の位置によってはステップS150で算出された仕上圧延前温度設定範囲外となる部分がある。仕上圧延前温度制御部140は、図9の仕上圧延前温度の目標値よりも低い場合にはバー昇温装置10により鋼板5を加熱し、仕上圧延前温度が上限値よりも高い場合にはバー冷却装置20により鋼板5を冷却する。これにより加熱炉での昇温過不足を補うことができ、製品要求材質を実現するための温度を保持することもできる。
なお、図9では、説明を簡単にするために仕上圧延前温度F0Tの上限値および目標値が一定であるとしたが、実際にはステップS100〜S150までの処理に基づき取得されるものであり、鋼板5の長手方向の位置によって変化することもある。
以上、仕上圧延前温度算出装置102を備える制御装置100の構成と、これによる仕上圧延前温度予測処理およびこの結果に基づく仕上圧延前温度制御処理について説明した。本実施形態によれば、鋼板5の長手方向全長にわたって仕上圧延前温度を予測する仕上圧延前温度算出装置102を備えており、鋼板5の長手方向の各位置の仕上圧延前温度が仕上圧延前温度算出装置により設定される仕上圧延前温度設定範囲内となるように制御される。仕上圧延前温度設定範囲の仕上圧延前温度の上限値は仕上圧延中温度に基づき設定され、この上限値以下に仕上圧延前温度を維持することで高温時に発生するスケール起因の疵を抑制できる。また、仕上圧延前温度設定範囲の下限となる仕上圧延前温度の目標値は仕上圧延後温度に基づき設定され、この目標値を下回らないようにすることで狙いの鋼材組織を実現できる。
また、本実施形態に係る熱延工程設備はバー昇温装置10を備えており、バー昇温装置10によって仕上圧延機30による仕上圧延前に鋼板5を昇温することによって、加熱炉での必要昇温量が減少する。これにより、加熱炉でのスラブの加熱時間を短縮でき、圧延ライン全体の生産性が向上する。また、加熱炉でのスラブの低温加熱を実現できるので、スラブ高温化のために必要であった燃料(ガス)が削減可能となり、燃料コストを削減することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
5 鋼板
10 バー昇温装置
20 バー冷却装置
30 仕上圧延機
32 圧延機
42 仕上圧延前温度(F0T)測定部
44a 仕上圧延中温度(F1T)測定部
44b 仕上圧延中温度(F2T)測定部
44c 仕上圧延中温度(F3T)測定部
46 仕上圧延後温度(FT)測定部
100 仕上圧延前温度制御装置
110 先端仕上圧延前温度設定部
120 モデル計算部
130 全長仕上圧延前温度算出部
140 仕上圧延前温度制御部
210 実績データ記憶部
220 圧延情報記憶部

Claims (7)

  1. スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出する仕上圧延前温度算出方法であって、
    製品要求材質により予め設定される前記鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定ステップと、
    前記鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算ステップと、
    前記モデル計算結果と前記先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、前記鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出する全長仕上圧延前温度算出ステップと、
    を含むことを特徴とする、仕上圧延前温度算出方法。
  2. 前記先端仕上圧延前温度設定ステップでは、
    前記過去の圧延実績に基づいて鋼板長手方向における温度変化を取得して、鋼板の仕上圧延前温度と前記仕上圧延中温度との差分である第1の温度降下量と、鋼板の仕上圧延前温度と前記仕上圧延後温度との差分である第2の温度降下量とを算出し、
    前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値を、前記予め設定される前記鋼板の仕上圧延後温度と前記第1の温度降下量とを加算して設定し、
    前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の目標値を、前記予め設定される前記鋼板の仕上圧延後温度と前記第2の温度降下量とを加算して設定することを特徴とする、請求項1に記載の仕上圧延前温度算出方法。
  3. 前記先端仕上圧延前温度設定ステップでは、
    複数の前記過去の圧延実績ついて直近の圧延実績を重視する重み付けを行い、前記鋼板長手方向における温度変化を取得することを特徴とする、請求項2に記載の仕上圧延前温度算出方法。
  4. 前記全長仕上圧延前温度算出ステップでは、前記鋼板長手方向の各位置について、
    前記過去の圧延実績に基づく仕上圧延前温度の上限値および目標値と前記モデル計算による仕上圧延前温度との差分をそれぞれ算出し、
    前記各差分前記モデル計算による仕上圧延前温度を加算して当該位置における仕上圧延前温度の上限値および目標値を算出することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の仕上圧延前温度算出方法。
  5. スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度を制御する仕上圧延前温度制御方法であって、
    製品要求材質により予め設定される前記鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定ステップと、
    前記鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算ステップと、
    前記モデル計算結果と前記先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、前記鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出し、前記鋼板全長にわたる仕上圧延前温度設定範囲を設定する全長仕上圧延前温度算出ステップと、
    前記鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が前記仕上圧延前温度設定範囲内となるように、前記鋼板の仕上圧延前温度が前記上限値を超える場合には前記仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を冷却し、前記鋼板の仕上圧延前温度が前記目標値を下回る場合には前記仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を加熱する仕上圧延前温度制御ステップと、
    を含むことを特徴とする、仕上圧延前温度制御方法。
  6. スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度の上限値および目標値を当該鋼板長手方向全長にわたって算出する仕上圧延前温度算出装置であって、
    製品要求材質により予め設定される前記鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定部と、
    前記鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算部と、
    前記モデル計算部による計算結果と前記先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、前記鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出する全長仕上圧延前温度算出部と、
    を備えることを特徴とする、仕上圧延前温度算出装置。
  7. スラブを熱間圧延して得られる鋼板の、仕上圧延機による仕上圧延前温度を制御する仕上圧延前温度制御装置であって、
    製品要求材質により予め設定される前記鋼板の仕上圧延中温度および仕上圧延後温度と過去の圧延実績とに基づいて、前記鋼板の先端部における先端仕上圧延前温度の上限値および目標値を設定する先端仕上圧延前温度設定部と、
    前記鋼板の長手方向について所定の間隔毎に、各位置における仕上圧延前温度をモデル計算により算出するモデル計算部と、
    前記モデル計算部による計算結果と前記先端仕上圧延前温度の上限値および目標値とに基づいて、前記鋼板の長手方向各位置における仕上圧延温度の上限値および目標値を算出し、前記鋼板全長にわたる仕上圧延前温度設定範囲を設定する全長仕上圧延前温度算出部と、
    前記鋼板の仕上圧延前温度が前記上限値を超える場合には前記仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を冷却し、前記鋼板の仕上圧延前温度が前記目標値を下回る場合には前記仕上圧延機に通板する前に当該鋼板を加熱して、前記鋼板の長手方向各位置において当該鋼板の仕上圧延前温度が前記仕上圧延前温度設定範囲内となるように制御する仕上圧延前温度制御部と、
    を備えることを特徴とする、仕上圧延前温度制御装置。
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