JP6133678B2 - 表面性状測定装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
被測定面Sが測定アーム10に対して下側にある場合、スタイラス12の先端を被測定面Sに接触させ、さらに、被測定面Sとスタイラス12との間に一定の測定力が生じるように測定アーム10の先端を下向きに付勢する(図10中の矢印MD)。
(なお、逆に、被測定面Sが測定アーム10に対して上側にある場合、測定アーム10の先端を上向きに付勢するようにする。)
被測定物の被測定面に接触しながら前記被測定面を倣い走査することによって被測定面の表面性状を測定する粗さ測定器と、前記粗さ測定器が前記被測定面に沿って倣い走査するように前記粗さ測定器と前記被測定物とを三次元的に相対移動させる相対移動機構と、前記粗さ測定器および前記相対移動機構の動作を制御する制御装置と、を具備した表面性状測定装置であって、
前記粗さ測定器は、
回転軸を支点として円弧運動可能に支持された測定アームと、前記測定アームの先端に設けられたスタイラスと、前記測定アームの円弧運動による変位を検出する変位検出器と、前記測定アームを円弧運動方向へ付勢して前記スタイラスに測定力を付与する測定力付与手段と、を有し、
前記制御装置は、
前記測定力の向きおよび大きさを指令する測定力指令を出力する測定力指令部と、前記測定力付与手段に制御信号を印加することにより前記測定力付与手段によって発生する前記測定力の向きおよび大きさを制御する測定力制御部と、を備え、
前記測定力制御部は、
前記変位検出器からの変位検出信号を監視し、前記測定アームの変位速さが所定閾値以下であるときは、前記測定力指令に応じた向きおよび大きさの測定力が発生するように前記制御信号を前記測定力付与手段に印加し、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には、前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力が前記測定力付与手段に発生するようにフィードバックを掛ける
ことを特徴とする。
前記測定力制御部は、
前記測定力指令の値に応じた電圧信号である測定力指令電圧を生成する測定力指令電圧生成部と、
前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力を前記測定力付与手段に発生させる電圧信号であるフィードバック信号を生成するフィードバック信号生成部と、
前記測定力指令電圧から前記フィードバック信号を減算する減算手段と、
前記変位検出器からの変位検出信号に基づいて、前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えたか否かを判定する判定回路と、を備え、
前記判定回路は、前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えたと判定した場合に、前記フィードバック信号が前記減算手段に入力されるようにする
ことが好ましい。
フィードバック信号生成部は、前記変位検出器からの変位検出信号の周波数値に応じた電圧信号を生成する周波数電圧変換回路で構成されている
ことが好ましい。
前記フィードバック信号生成部と減算手段との間にスイッチ手段が設けられ、
前記判定回路は、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には前記スイッチ手段をオンにし、
前記測定アームの変位速さが所定閾値以下である場合には前記スイッチ手段をオフにする
ことが好ましい。
回転軸を支点として円弧運動可能に支持された測定アーム、前記測定アームの先端に設けられたスタイラス、前記測定アームの円弧運動による変位を検出する変位検出器、および、前記測定アームを円弧運動方向へ付勢して前記スタイラスに測定力を付与する測定力付与手段を有する粗さ測定器と、
前記粗さ測定器が被測定物の被測定面に沿って倣い走査するように前記粗さ測定器と前記被測定物とを三次元的に相対移動させる相対移動機構と、を具備した表面性状測定装置の制御方法であって、
前記測定力の向きおよび大きさを指令する測定力指令に基づいた制御信号を前記測定力付与手段に印加することにより前記測定力付与手段によって発生する前記測定力の向きおよび大きさを制御し、
前記変位検出器からの変位検出信号を監視し、前記測定アームの変位速さが所定閾値以下であるときは、前記測定力指令に応じた向きおよび大きさの測定力が発生するように前記制御信号を前記測定力付与手段に印加し、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には、前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力が前記測定力付与手段に発生するようにフィードバックを掛ける
ことを特徴とする。
(第1実施形態)
図1は、表面性状測定装置100を示す図である。
表面性状測定装置100は、表面性状測定機200と、制御装置300と、を備える。
表面性状測定機200の構成自体は既知のものであるが、簡単に説明しておく。
表面性状測定機200は、
ベース210と、
ベース210上に配置され上面に被測定物Wを載置するステージ220と、
被測定面Sに当接するスタイラスを有するとともにスタイラスの微小上下動を検出する粗さ測定器230と、
粗さ測定器230とステージ220とを相対移動させる相対移動機構250と、を備える。
相対移動機構250は、Y軸駆動機構260と、Z軸駆動機構270と、X軸駆動機構280と、を備える。
Y軸駆動機構260は、ベース210とステージ220との間に設けられ、ステージ220を水平方向の一方向(Y軸方向)へ移動させる。ここでは、Y軸方向は、図1の紙面に垂直な方向とした。また、Z軸駆動機構270は、ベース210の上面に立設されたZコラム271と、Zコラム271に上下方向(Z軸方向)へ昇降移動可能に設けられたZスライダ272と、を備える。Y軸駆動機構260およびZ軸駆動機構270は、詳しい図示を省略するが、例えばボールねじ軸とこのボールねじ軸に螺合されたナット部材とを有する送りねじ機構で構成されていてもよい。なお、Y軸駆動機構260にはベース210とステージ220との相対変位を検出するためのY方向位置検出器261(図3参照)が付設され、Z軸駆動機構270にはZスライダ272の昇降量を検出するためのZ方向位置検出器273(図3参照)が付設されている。
X軸駆動機構280は、ガイドレール281と、Xスライダ282と、X方向位置検出器283と、送り機構284と、を備える。
X方向位置検出器283は、Xスライダ282のX軸方向位置を検出する。送り機構284は、送りねじ軸285と、モータ286と、動力伝達機構287と、を有し、送りねじ軸285とXスライダ282とが螺合している。モータ286の回転動力は動力伝達機構287を介して送りねじ軸285に伝達される。送りねじ軸285の回転によりXスライダ282がX軸方向に沿って移動する。
粗さ測定器230は、ブラケット231と、測定アーム233と、スタイラス233U、233Dと、バランスウェイト234と、変位検出器235と、測定力付与手段240と、ケーシング236と、を備える。
測定力付与手段240は、磁石241とボイスコイル242とで構成されている。磁石241は円筒形状であって、測定アーム233の途中に設けられている。ボイスコイル242は磁石241を貫通するように配置されている。ボイスコイル242は固定的に設けられており、例えば、ブラケット231に固定されていてもよい。
制御装置300は、インターフェース部310と、中央制御部(測定力指令部)320と、メモリ330と、検出回路部340と、動作制御部350と、測定力制御部400と、を備える。
図4は、測定力制御部の機能ブロック図である。
測定力制御部400について説明する。測定力制御部400は、測定力付与手段240のボイスコイル242に印加する制御電流Iを制御することで測定力の大きさおよび向きを制御する。測定力制御部400には、中央制御部320からの測定力指令と変位検出器235からの変位検出パルスが入力され、これら測定力指令と変位検出パルスとに基づいてボイスコイル242に印加する制御電流Iの値を制御する。
ここに、中央制御部320が測定力指令部を構成する。
また、電圧信号VAは、中央制御部320からの測定力指令をそれに応じた電圧値に変換した信号であるので、本発明では、デジタルアナログ変換器410からの電圧信号VAを測定力指令電圧と称することがある。
逆に、測定アーム233の円弧運動が遅くなると変位検出パルスの周波数は低くなる。したがって、測定アーム233の円弧運動が速くなると周波数電圧変換回路420からの電圧信号VBは高くなり、測定アーム233の円弧運動が遅くなると周波数電圧変換回路420からの電圧信号VBは低くなる。
言ってみれば、電圧信号VBは、測定アーム233の円弧運動の速さを電圧に変換したフィードバック信号に相当する。従って、本明細書では、周波数電圧変換回路420からの電圧信号VBをフィードバック電圧信号と称することがある。
ここに、周波数電圧変換回路420がフィードバック信号生成部を構成する。
電圧信号VBとは、測定アーム233の円弧運動の速さに応じて周波数電圧変換回路420から出力される電圧信号(フィードバック電圧信号)である。そして、電圧信号VAから電圧信号VBを減算して生成される電圧信号VCは、測定力付与手段に発生する力の向きおよび大きさを制御する電圧信号となる。従って、本明細書では、減算器440からの電圧信号VCを制御電圧信号VCと称することがある。
判定回路460には所定の周波数閾値が設定されており、判定回路460は、変位検出パルスが前記周波数閾値を超えているか否かを判定する。そして、変位検出パルスの周波数が前記周波数閾値を超えた場合、判定回路460は、スイッチ手段430をオン(閉)にする。スイッチ手段430がオン(閉)になると、フィードバック電圧信号VBが減算器440に入力されるようになる。
一方、変位検出パルスの周波数が周波数閾値以下である場合、判定回路460は、スイッチ手段430をオフ(開)にする。スイッチ手段430がオフ(開)になると、フィードバック電圧信号VBが減算器440に入力されなくなる。
次に、上記構成を有する本第1実施形態の動作を説明する。
倣い測定を行う基本的な動作は既存技術と同じであるので、以下では、本実施形態の特徴的部分である測定力制御部400の動作を中心に説明する。測定動作中に出現する典型的ないくつかの場面を例にして、測定力制御部400の動作を説明する。
被測定物の表面を測定するにあたって、測定方向(測定姿勢)を切り替える場面がある。例えば図5に示すように、被測定物Wが下向き面SDと上向き面SUとを有し、下向き面SDを倣い測定した後(図5(A))、続けて上向き面SUを倣い測定する(図5(B))ような場合がある。この場合、下向き面SDを倣い測定する際(図5(A))には測定アーム233の先端には上向きの付勢力(測定力)を掛け(図5中の矢印MU)、上向き面SUを倣い測定する際(図5(B))には測定アーム233の先端には下向きの付勢力(測定力)MDを掛ける必要がある。したがって、図5(A)の状態から図5(B)の状態に遷移するにあたって、測定力の方向を上向き(MU)から下向き(MD)に切り替えることになる。
測定力指令の符号が逆になると、測定アーム233の先端に急激に下向きの付勢力(測定力)MDが掛かる。さらに、測定アーム233には重力も掛かっているので、測定アームが急に下向きに変位しそうであるが、この点、本実施形態ではフィードバックが掛かって測定アーム233の変位速度が所定値以下に抑制されるようになっている。
測定力を上向き(MU)から下向き(MD)に切り替えるにあたって、中央制御部320からの測定力指令が負から正の値に切り替わったとする。測定力指令はデジタルアナログ変換器410によって指令値に応じたアナログ電圧信号VAに変換されて出力される。測定力指令が正のときの電圧指令値(電圧信号VA)の符号を正とする。電圧信号VAは減算器440を介して電圧電流変換回路450に入力され、電圧信号VAの大きさに応じた制御電流Iとしてボイスコイル242に印加される。このようにして、測定力指令に応じた制御電流Iがボイスコイル242に印加されると、測定アーム233の先端には下向きの付勢力(測定力)MDが掛かる。測定アーム233の先端には下向きの付勢力(測定力)MDと重力とが掛かるので、測定アーム233の先端は急に下向きに変位する。
次に、被測定面Sを倣い測定する際の動作を説明する。
まず、図10(a)のように、被測定面Sの傾斜角度が緩やかで追従限界角度以下であるような場合を考える。なお、後の対比説明のため、被測定面Sは上向き面SUであるとする。傾斜角度が緩やかで追従限界角度以下である場合、測定動作は既知のものと同様になる。
X軸駆動機構280およびZ軸駆動機構270の駆動量はそれぞれX方向位置検出器283およびZ方向位置検出器273で検出され、各検出値は検出回路部340で収集される。さらに、被測定面SUの微小凹凸やうねりにより、スタイラス233Dが上下し、この上下変動は測定アーム233の円弧運動として変位検出器235にて検出される。変位検出器235からの検出信号(変位検出パルス信号)も検出回路部340にて収集される。検出回路部340にて収集された検出値は、測定データとして出力手段312から外部出力される。
この場合、測定力付与手段240に対しては、中央制御部320からの測定力指令に基づく制御電流Iが印加されるだけであるので、この指令通りの所定測定力による倣い測定が実行されることになる。
次に、被測定面Sに大きな傾斜があり、この傾斜角度が追従限界角度を超えている場合を考える。図8に示す被測定面SUには点Xpを過ぎたところに大きな傾斜がある。スタート点からスタイラス233Dを倣い移動させて点Xpに至るところまでは前記「倣い測定動作時(その1)」で説明した通りである。
従って、減算器440においては、制御電圧Cが測定力指令電圧VAからフィードバック電圧VBを減算したものとして生成される。このフィードバック電圧VBにより、測定アーム233の先端を上方向に持ち上げる力(図8中の矢印B)が測定力付与手段(ボイスコイルモータ)240に発生し、これによって、測定アーム233の急激な下方向変位(落下)が抑制される。このようにして、被測定面SUの傾斜角度が大きすぎてスタイラス233Dが被測定面SUから離れても、測定アーム233が落下することはない。すなわち、測定アーム233の落下によってスタイラス233Dが被測定面SUに衝突するような事態は回避される。
(1)変位検出器235にて検出した変位検出パルスを周波数電圧変換回路420および判定回路460にフィードバックさせ、変位検出パルスの周波数が周波数閾値を超えた場合にはフィードバックをオン(閉)にする。したがって、測定アーム233が急に落下動作を始めたとしてもすぐに落下を抑止し、落下によってスタイラス233Dが被測定物Wに衝突するといった事故を回避することができる。
しかしながら、フィードバック制御を常時オンにしていると、スタイラス233D、233Uの微小上下運動がある度に測定力付与手段(ボイスコイルモータ)240に印加される制御電流Iが変動することになってしまう。これは測定力の変動を生じさせ、ひいては測定誤差に繋がる可能性もある。また、フィードバック制御を常時オンにするとなると、応答遅れを見込んでおく必要があるので倣い走査速度をあまり速くできず、測定効率を上げ難いということもある。
この点、本実施形態では、判定回路460とスイッチ手段430とを設け、通常の倣い測定を行っている間はフィードバック制御をオフ(開)にしている。従って、通常の倣い測定にあっては中央制御部320からの測定力指令に従った一定の測定力となり、このことは安定した測定結果に繋がる。
上記第1実施形態にあっては、変位検出器から出力される変位検出パルス信号の周波数を監視し、この周波数が所定周波数閾値を超えたらフィードバック制御をオン(閉)にする、という制御を行っていた。
監視対象を「変位検出パルス信号の周波数」に代えて、測定アームの変位速度、すなわち、スタイラス233U、233Dの変位速度としてもよい。すなわち、下向きか上向きかという移動方向を含めた移動速度を監視対象とし、測定アーム(スタイラス233Dと言っても同義)が下向きに所定速度閾値以上で落下したことを検出した場合にフィードバック制御をオン(閉)にするようにしてもよい。この場合には、変位検出器から出力される変位検出パルス信号をそのまま測定力制御部にフィードバックするのではなく、例えば検出回路部340で速度の値に変換してから測定力制御部にフィードバックする。また、周波数電圧変換回路に代えて、速度値に応じた電圧を出力する速度電圧変換回路を適用する。このような変形例1でも測定アーム233(スタイラス233U、233D)の落下を検知して、測定アーム233(スタイラス233U、233D)の急激な下方向変位(落下)を抑止できることは理解されるであろう。
第1実施形態のように変位検出パルス信号をそのままフィードバック信号として利用すれば応答速度が極めて速い。
一方、変形例1のように変位検出パルス信号を速度に換算するという処理を介在させると、その分だけ応答が遅くなる。
変位検出パルス信号の周波数の大きさだけでは、測定アーム233(スタイラス233U、233D)が上に変位しているのか下に落下しているのかという向きまでは分からない。
しかし、測定アーム233が意図せず急激に変位してしまう事態は重力による落下が主たる要因であり、重力で測定アーム233(スタイラス233D)が落下してしまった場合に被測定物Wとの衝突に繋がる恐れがある。
この場合、仮に被測定面SDの傾斜角度が大きくて追従不可能となり、スタイラス233Uが被測定面SDから離れたとしても、スタイラス233Uと被測定面SDとが衝突するという事態にはならない。
ボイスコイルモータ240を測定アーム233に取り付けるにあたっては、磁石241を(例えばブラケットに)固定的に設け、ボイスコイル242を測定アーム233に取り付けるようにしてもよい。測定力付与手段240としては、ボイスコイルモータの他、圧電素子を利用したアクチュエータなどでも構成できる。
ここで、測定アーム233の急激な落下を抑止するということだけを考えるなら、電圧信号VBは変位検出パルスの周波数に応じた値でなくてもよく、測定アーム233の落下を止めるかまたは測定アーム233の落下速度を緩和できる程度の値の電圧値であればよい。従って、このような場合には、フィードバック信号生成部には変位検出パルス信号を入力せず、フィードバック信号生成部は予め定められた電圧値を出力できるようになっていればよい。
また、測定力制御部400をCPUおよびメモリで構成し、所定プログラムによってソフトウェア的に測定力制御部の各機能を実現してもよい。
Claims (5)
- 被測定物の被測定面に接触しながら前記被測定面を倣い走査することによって被測定面の表面性状を測定する粗さ測定器と、前記粗さ測定器が前記被測定面に沿って倣い走査するように前記粗さ測定器と前記被測定物とを三次元的に相対移動させる相対移動機構と、前記粗さ測定器および前記相対移動機構の動作を制御する制御装置と、を具備した表面性状測定装置であって、
前記粗さ測定器は、
回転軸を支点として円弧運動可能に支持された測定アームと、前記測定アームの先端に設けられたスタイラスと、前記測定アームの円弧運動による変位を検出する変位検出器と、前記測定アームを円弧運動方向へ付勢して前記スタイラスに測定力を付与する測定力付与手段と、を有し、
前記制御装置は、
前記測定力の向きおよび大きさを指令する測定力指令を出力する測定力指令部と、前記測定力付与手段に制御信号を印加することにより前記測定力付与手段によって発生する前記測定力の向きおよび大きさを制御する測定力制御部と、を備え、
前記測定力制御部は、
前記変位検出器からの変位検出信号を監視し、前記測定アームの変位速さが所定閾値以下であるときは、前記測定力指令に応じた向きおよび大きさの測定力が発生するように前記制御信号を前記測定力付与手段に印加し、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には、前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力が前記測定力付与手段に発生するようにフィードバックを掛ける
ことを特徴とする表面性状測定装置。 - 請求項1に記載の表面性状測定装置において、
前記測定力制御部は、
前記測定力指令の値に応じた電圧信号である測定力指令電圧を生成する測定力指令電圧生成部と、
前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力を前記測定力付与手段に発生させる電圧信号であるフィードバック信号を生成するフィードバック信号生成部と、
前記測定力指令電圧から前記フィードバック信号を減算する減算手段と、
前記変位検出器からの変位検出信号に基づいて、前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えたか否かを判定する判定回路と、を備え、
前記判定回路は、前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えたと判定した場合に、前記フィードバック信号が前記減算手段に入力されるようにする
ことを特徴とする表面性状測定装置。 - 請求項2に記載の表面性状測定装置において、
フィードバック信号生成部は、前記変位検出器からの変位検出信号の周波数値に応じた電圧信号を生成する周波数電圧変換回路で構成されている
ことを特徴とする表面性状測定装置。 - 請求項2または請求項3に記載の表面性状測定装置において、
前記フィードバック信号生成部と減算手段との間にスイッチ手段が設けられ、
前記判定回路は、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には前記スイッチ手段をオンにし、
前記測定アームの変位速さが所定閾値以下である場合には前記スイッチ手段をオフにする
ことを特徴とする表面性状測定装置。 - 回転軸を支点として円弧運動可能に支持された測定アーム、前記測定アームの先端に設けられたスタイラス、前記測定アームの円弧運動による変位を検出する変位検出器、および、前記測定アームを円弧運動方向へ付勢して前記スタイラスに測定力を付与する測定力付与手段を有する粗さ測定器と、
前記粗さ測定器が被測定物の被測定面に沿って倣い走査するように前記粗さ測定器と前記被測定物とを三次元的に相対移動させる相対移動機構と、を具備した表面性状測定装置の制御方法であって、
前記測定力の向きおよび大きさを指令する測定力指令に基づいた制御信号を前記測定力付与手段に印加することにより前記測定力付与手段によって発生する前記測定力の向きおよび大きさを制御し、
前記変位検出器からの変位検出信号を監視し、前記測定アームの変位速さが所定閾値以下であるときは、前記測定力指令に応じた向きおよび大きさの測定力が発生するように前記制御信号を前記測定力付与手段に印加し、
前記測定アームの変位速さが所定閾値を超えた場合には、前記測定アームの先端を上方に持ち上げる方向の力が前記測定力付与手段に発生するようにフィードバックを掛ける
ことを特徴とする表面性状測定装置の制御方法。
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